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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】画像形成装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/36 20060101AFI20240409BHJP
   B41J 21/16 20060101ALI20240409BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240409BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
G03G15/36
B41J21/16
B41J29/38 201
B41J29/38 601
H04N1/00 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020113735
(22)【出願日】2020-07-01
(65)【公開番号】P2022012136
(43)【公開日】2022-01-17
【審査請求日】2023-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮▲崎▼ 健
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-118417(JP,A)
【文献】特開2018-151810(JP,A)
【文献】特開2017-125950(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/34
G03G 15/00
G03G 15/36
G03G 21/00
G03G 21/02
G03G 21/14
G03G 21/20
B41J 5/00- 5/52
B41J 21/00-21/18
B41J 29/00-29/70
H04N 1/00
G06F 3/09- 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
事前印刷によって位置合わせ画像が予め印刷された連続メディア上に追い刷り印刷を行う画像形成部と、
前記位置合わせ画像を前記画像形成部の前記連続メディア搬送方向の上流側で読み取る読取部と、
追い刷り印刷のジョブの印刷管理情報に含まれる前記位置合わせ画像の位置情報を取得する取得部と、
複数の前記追い刷り印刷のジョブを連続印刷する場合、前記位置合わせ画像の位置情報の差分が所定範囲内にあるジョブのグループを設定する設定部と、
前記設定部により設定されたグループ内のジョブを連続印刷する制御部と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記連続メディアの第1面を読み取る第1読取部と、
前記連続メディアの第1面の裏面である第2面を読み取る第2読取部を備え、
前記設定部は、前記位置合わせ画像が印刷された前記連続メディアの面ごとに前記ジョブのグループを設定する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記設定部は、前記グループ内の前記ジョブの印刷順を前記ジョブの名前順に設定する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記設定部は、前記グループ内の前記ジョブの印刷順を前記ジョブの生成順に設定する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記設定部は、前記グループの連続印刷距離が最大印刷可能距離以上である場合、前記グループを分割する請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記グループの印刷が完了後、連続印刷を停止する請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記所定範囲は、前記読取部が読み取り可能な範囲である請求項1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
事前印刷によって位置合わせ画像が予め印刷された連続メディア上に追い刷り印刷を行う画像形成部と、
前記位置合わせ画像を前記画像形成部の前記連続メディア搬送方向の上流側で読み取る読取部と、を備える画像形成装置のコンピューターを、
追い刷り印刷のジョブの印刷管理情報に含まれる前記位置合わせ画像の位置情報を取得する取得部、
複数のジョブを連続印刷する場合、前記位置合わせ画像の位置情報が所定範囲内にあるジョブのグループを設定する設定部、
前記設定部により設定されたグループ内のジョブを連続印刷する制御部と、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロール紙にC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びK(ブラック)のフルカラー印刷をするR2R(ロールツーロール)のデジタル印刷機において、記録媒体として透明フィルムやホログラムなどを使用する場合がある。この場合、予めアナログ印刷機で白地を記録媒体上に印刷した上に、デジタル印刷機で追い刷り印刷としてカラー印刷を行う。
この追い刷り印刷では、予めアナログ印刷機で白地とともに印刷された位置の目印となる位置合わせ画像(アイマーク)を、専用のセンサー(アイマークセンサー)で検知することにより、追い刷り画像の書出し位置を決めている。
また、小ロット多品種向けの印刷機を使用する場合、1ロール内に複数の小ロットジョブを連続印刷して、ロール紙交換に伴う無駄な時間やヤレ紙を削減する使い方をしている。
【0003】
これに関連して、例えば、特許文献1には、ジョブとアイマークの位置を対応付けて保存する技術が記載されている。
また、特許文献2には、追い刷りジョブの連続印刷が同じロール紙に印刷できるかどうかを判断する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-65341号公報
【文献】特開2018-98606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、作業時間短縮のため、一つのロール紙内でアイマークセンサーを移動せずに印刷したい要望がある。しかし、アイマークは、印刷ジョブごとに印刷される位置が異なる場合があるため、ユーザーは1つ1つのジョブの設定を印刷指示書と照らし合わせて、アイマークの印刷位置が同じジョブを連続で印刷できるように印刷ジョブの順番を決めて印刷する。印刷が完了したら、ユーザーはロール紙の交換とアイマークセンサー移動作業を行い、再度上記と同様の作業を実施する必要があり、操作性が煩わしく、作業時間が長時間になる問題ある。
このような問題に対して特許文献1、2に記載された技術では解決できない。
【0006】
本発明の課題は、最小限の作業時間で複数のジョブを連続印刷することができる画像形成装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の画像形成装置は、
事前印刷によって位置合わせ画像が予め印刷された連続メディア上に追い刷り印刷を行う画像形成部と、
前記位置合わせ画像を前記画像形成部の前記連続メディア搬送方向の上流側で読み取る読取部と、
追い刷り印刷のジョブの印刷管理情報に含まれる前記位置合わせ画像の位置情報を取得する取得部と、
複数の前記追い刷り印刷のジョブを連続印刷する場合、前記位置合わせ画像の位置情報の差分が所定範囲内にあるジョブのグループを設定する設定部と、
前記設定部により設定されたグループ内のジョブを連続印刷する制御部と、
を備える。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記連続メディアの第1面を読み取る第1読取部と、
前記連続メディアの第1面の裏面である第2面を読み取る第2読取部を備え、
前記設定部は、前記位置合わせ画像が印刷された前記連続メディアの面ごとに前記ジョブのグループを設定する。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記設定部は、前記グループ内の前記ジョブの印刷順を前記ジョブの名前順に設定する。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記設定部は、前記グループ内の前記ジョブの印刷順を前記ジョブの生成順に設定する。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、
前記設定部は、前記グループの連続印刷距離が最大印刷可能距離以上である場合、前記グループを分割する。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明において、
前記制御部は、前記グループの印刷が完了後、連続印刷を停止する。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明において、
前記所定範囲は、前記読取部が読み取り可能な範囲である。
【0014】
請求項8に記載の発明のプログラムは、
事前印刷によって位置合わせ画像が予め印刷された連続メディア上に追い刷り印刷を行う画像形成部と、
前記位置合わせ画像を前記画像形成部の前記連続メディア搬送方向の上流側で読み取る読取部と、を備える画像形成装置のコンピューターを、
追い刷り印刷のジョブの印刷管理情報に含まれる前記位置合わせ画像の位置情報を取得する取得部、
複数のジョブを連続印刷する場合、前記位置合わせ画像の位置情報が所定範囲内にあるジョブのグループを設定する設定部、
前記設定部により設定されたグループ内のジョブを連続印刷する制御部、
として機能させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、最小限の作業時間で複数のジョブを連続印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成例を示す図である。
図2】画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。
図3】アイマーク位置情報を示す図である。
図4】複数のジョブのグループ設定処理のフローチャートである。
図5】複数のジョブの連続印刷処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
【0018】
[画像形成装置の構成]
図1は、実施形態に係る画像形成装置100の全体構成例を示す図である。図2は、画像形成装置100の制御系の主要部を示す図である。画像形成装置100は、例えば、ロール紙、ロールフィルム、連続帳票などの連続メディアMに画像を形成する装置である。
【0019】
図1に示すように、画像形成装置100は、連続メディアMの搬送方向(用紙搬送方向)に沿って上流側から、給紙装置1、本体部2、巻取装置3が接続されて構成されている。なお、図1においては、給紙装置1及び巻取装置3が本体部2と別体に構成されている場合を示しているが、一体的に構成されていてもよい。
また、本体部2の入口部の連続メディアMの搬送経路上側に、連続メディアMの上面である表面に形成された位置合わせ画像(アイマーク)を読み取る読取部4A(表面アイマークセンサー)を有している。
また、本体部2の入口部の連続メディアMの搬送経路下側に、連続メディアMの下面である裏面に形成された位置合わせ画像(アイマーク)を読み取る読取部4B(裏面アイマークセンサー)を有している。
【0020】
給紙装置1は、連続メディアMを本体部2へ給紙する装置である。給紙装置1は、図示しないモーターの駆動により、支持軸Xに巻回された連続メディアMを一定の速度で本体部2へ搬送する。給紙装置1のモーターの動作は、本体部2が備える制御部10(図2)によって制御される。
読取部4A、4Bは、連続メディアMの幅方向の一部を読み取り可能であり、読み取り対象となる領域に合わせて設置される。また、読取部4A、4Bは、連続メディアMの幅方向に移動して適宜位置に固定できる。また、読取部4A、4Bは、CCD(Charge Coupled Device)センサーやCIS(Contact Image Sensor)センサーなどによって構成することができる。読取部4A、4Bは、画像形成装置100全体を制御する制御部10によって制御され、読み取り結果が制御部10に送信される。
本体部2は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式で給紙装置1から給紙された連続メディアMに画像形成を行う。
【0021】
図2に示すように、本体部2は、制御部10、記憶部20、操作表示部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60、通信部70等を備える。
【0022】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)10a、ROM(Read Only Memory)10b、RAM(Random Access Memory)10c等を備える。CPU10aは、ROM10bから処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM10cに展開し、展開したプログラムと協働して本体部2の各部や、給紙装置1、巻取装置3等の動作を集中制御する。
【0023】
また、制御部10は、画像の印刷管理情報であるジョブ情報に含まれるアイマークの位置情報を取得する。ここで、制御部10は、取得部として機能する。
図3にアイマークの位置情報の例を示す。白抜きの矢印は、連続メディアMの搬送方向であり、dはアイマークの位置情報、画像M1は事前印刷で印刷されたアイマーク、画像M2は事前印刷で印刷された白字パターン画像である。追い刷り印刷によって画像M2上に追い刷り画像が印刷される。アイマークである画像M1は、白字パターン画像である画像M2の搬送方向の上流側に印刷されている。アイマークの位置情報は、図3に示すように連続メディアMのエッジからアイマークである画像M1までの距離としてもよいし、基準となる他の画像からアイマークである画像M1までの距離としてもよい。
また、複数のジョブを連続印刷する場合、制御部10は、アイマークの位置情報の差分が所定範囲内にあるジョブのグループを設定する。ここで、制御部10は、設定部として機能する。上記所定範囲とは、読取部4A、4Bのセンサー(アイマークセンサー)で検知可能な範囲のことである。
また、制御部10は、アイマークが印刷された連続メディアMの面ごとにジョブのグループを設定する。つまり、連続メディアMの表面にアイマークが印刷されているジョブの中でグループを設定するとともに連続メディアMの裏面にアイマークが印刷されているジョブの中でグループを設定する。
また、制御部10は、設定したグループ内のジョブの印刷順をジョブの名前であるファイル名順あるいは生成順に設定する。
また、制御部10は、設定したグループの連続印刷距離が最大印刷可能距離以上である場合、設定したグループを分割する。
また、制御部10は、設定したグループの印刷が完了後、連続メディアMを交換するために連続印刷を停止する。
【0024】
記憶部20は、例えば、不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブ等により構成される。記憶部20には、入力されたジョブ情報、原稿データ、各種設定情報、画像データ等が記憶される。なお、これらのデータ等は制御部10のRAM10cに記憶されても良い。
【0025】
操作表示部30は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部31及び操作部32として機能する。
表示部31は、制御部10から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態、各機能の動作状況等の表示を行う。
操作部32は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部10に出力する。
【0026】
画像形成部40は、例えば、通信部70を介して外部装置(パーソナルコンピューター等)から入力された画像データに基づいて、感光体ドラム41Y、41M、41C、41K上にY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を形成して順次中間転写ベルト42に一次転写して4色のトナー像を重ね合わせた後、転写ローラー43により給紙装置1から給紙された連続メディアMに二次転写することにより、画像を形成(印刷)する。
【0027】
用紙搬送部50は、複数の搬送ローラーを備える通紙経路52等を有する。
用紙搬送部50は、制御部10の制御に基づいて給紙装置1から本体部2へ搬送された連続メディアMを画像形成部40に搬送し、画像形成部40においてトナー画像が形成された連続メディアMを定着部60に搬送する。そして、定着部60においてトナー画像が定着された連続メディアMを巻取装置3に搬送する。
【0028】
通信部70は、例えばLAN(Local Area Network)カード等の通信制御カードで構成され、LAN、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。
【0029】
巻取装置3は、本体部2から搬送されてきた連続メディアMを巻き取る装置である。巻取装置3は、図示しないモーターの駆動により、本体部2から搬送されてきた連続メディアMを一定の速度で支持軸Yに巻き取る。巻取装置3の巻き取り動作は、本体部2が備える制御部10によって制御される。
【0030】
(画像形成装置100の動作)
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図4に、画像形成装置100において実行される複数のジョブのグループ設定処理のフローチャートを示す。グループ設定処理は、制御部10に記憶されているプログラムにより実行される。
【0031】
連続印刷が行われる複数のジョブのジョブ情報には、予め両面印刷か片面印刷かの情報、アイマークの印刷位置が連続メディアMの表面か裏面かの情報、アイマーク位置情報、ジョブの生成日時、ジョブの名前であるファイル名、及びソート順は生成日時かファイル名かが設定されている。当該情報の設定方法は、例えば、ジョブチケット編集、プリンタドライバーでの設定あるいは面付ソフト等において、ユーザーによる入力操作によって行われる。
【0032】
まず、制御部10は、通信部70を介して受け付けた複数のジョブを記憶部20に保存する(ステップS1)。
次に、制御部10は、記憶部20に保存されている複数のジョブのジョブ情報を参照し、追い刷りジョブであるか判断する(ステップS2)。追い刷りジョブが保存されていない場合(ステップS2;NO)、処理を終了する。
追い刷りジョブにおいて(ステップS2;YES)、制御部10は、ジョブ情報に含まれる両面印刷か片面印刷かの情報を取得し、片面印刷のジョブか判断する(ステップS3)。片面印刷のジョブにおいて(ステップS3;YES)、制御部10は、ジョブ情報に含まれるアイマークの印刷位置が連続メディアMの表面か裏面かの情報を取得し、連続メディアMの表面にアイマークが印刷されているジョブか判断する(ステップS4)。
表面にアイマークが印刷されているジョブにおいて(ステップS4;YES)、制御部10は、ジョブ情報に含まれるアイマーク位置情報を取得し、表面にアイマークが印刷されている複数のジョブをアイマーク位置情報順でソートする(ステップS5)。
次に、制御部10は、ソートされた複数のジョブのうち、アイマーク位置情報の差分が所定範囲内のジョブに同じグループIDを付与し、グループを設定する(ステップS6)。具体的には、所定範囲が±2.5mmである場合、アイマーク位置情報が20mm、22mm、28mm、30mmである複数のジョブが保存されているとする。この時、アイマーク位置情報が20mm、22mmのジョブをグループ設定し、アイマーク位置情報が28mm、30mmのジョブをグループ設定する。
【0033】
次に、制御部10は、それぞれのグループの連続印刷距離は、連続印刷可能距離以上か判断する(ステップS7)。連続印刷可能距離は予め所定値に設定されている。連続印刷可能距離以上の場合(ステップS7;YES)、制御部10は、グループを分割し、グループの連続印刷距離が連続印刷可能距離を超えないようにする(ステップS8)。
グループの連続印刷距離が連続印刷可能距離内である場合(ステップS7;NO)、制御部10は、グループのソートはファイル順に設定されているか判断する(ステップS9)。ソートがファイル名順に設定されている場合(ステップS9;YES)、制御部10は、グループ内のジョブをファイル名順でソートし、それぞれのジョブに印刷順IDを付与し、印刷順を設定する(ステップS10)。
ソートがファイル名順に設定されていない場合(ステップS9;NO)、制御部10は、グループ内のジョブをジョブの生成日時順でソートし、それぞれのジョブに印刷順IDを付与し、印刷順を設定する(ステップS11)。
次に、制御部10は、片面印刷のジョブにおいて、連続メディアMの裏面にアイマークが印刷されているジョブか判断する(ステップS12)。
次に、制御部10は、裏面にアイマークが印刷されているジョブにおいて(ステップS12;YES)、制御部10は、ジョブ情報に含まれるアイマーク位置情報を取得し、裏面にアイマークが印刷されている複数のジョブをアイマーク位置情報順でソートする(ステップS13)。
次に、制御部10は、裏面にアイマークが印刷されているジョブにおいて、ステップS6~S11と同様のステップS14~ステップS19を行い、処理を終了する。
【0034】
また、片面印刷のジョブであり、表面にアイマークが印刷されていない場合(ステップS4;NO)、制御部10は、ステップS12に移行する。
また、片面印刷のジョブであり、裏面にアイマークが印刷されていない場合(ステップS12;NO)、制御部10は、処理を終了する。
【0035】
また、両面印刷のジョブにおいて(ステップS3;NO)、制御部10は、ステップS4~S19と同様の処理を行い(ステップS20)、処理を終了する。
【0036】
図5に、画像形成装置100において実行される複数のジョブの連続印刷処理のフローチャートを示す。連続印刷処理は、制御部10に記憶されているプログラムにより実行される。
【0037】
操作部32を介して、ユーザーによって連続印刷を指示されると、まず、制御部10は、すべてのジョブが印刷完了したか判断する(ステップS21)。すべてのジョブが印刷完了すると(ステップS21;YES)、制御部10は、連続印刷処理を終了する。
ジョブがすべて印刷完了していない場合(ステップS21;NO)、制御部10は、現在のジョブのグループIDは、現在のジョブの前に印刷された前のジョブのグループIDと同じか判断する(ステップS22)。グループIDが同じである場合(ステップS22;YES)、印刷を続行し(ステップS23)、ステップS21に戻る。
グループIDが異なる場合(ステップS22;NO)、つまり、現在のジョブと現在のジョブ前に印刷されたジョブのアイマーク位置情報の差分が所定範囲以上である場合、連続メディアMの交換とアイマークセンサーである読取部4Aあるいは読取部4Bの移動作業が必要になる。そのため、制御部10は、連続印刷動作を停止する(ステップS24)。ユーザーは、連続印刷動作が停止されると、連続メディアMの交換とアイマークセンサーである読取部4Aあるいは読取部4Bの移動作業を行い、アイマークとアイマークセンサーの位置合わせを行う。位置合わせが完了すると、ユーザーは操作部32を介して、印刷開始を指示する。
次に、制御部10は、ユーザーから印刷開始指示を受け取ったか判断する(ステップS25)。印刷開始指示を受け取ると(ステップS25;YES)、制御部10は、ステップS23に戻り、現在のジョブを印刷する。
また、ユーザーからの印刷開始指示を受け取らなかった場合(ステップS25;NO)、制御部10は、操作部32を介して、ユーザーから連続印刷の終了指示を受け取ったか判断する(ステップS26)。連続印刷の終了指示を受け取ると(ステップS26;YES)、制御部10は、連続印刷処理を終了する。
また、連続印刷の終了指示を受け取らなかった場合(ステップS26;NO)、制御部10は、ステップS24に戻り、停止を続ける。
【0038】
以上説明したように、画像形成装置100は、事前印刷によって位置合わせ画像(アイマーク)が予め印刷された連続メディアM上に追い刷り印刷を行う画像形成部40と、位置合わせ画像を画像形成部40の連続メディアM搬送方向の上流側で読み取る読取部4A又は4B(アイマークセンサー)と、追い刷り印刷のジョブの印刷管理情報に含まれる位置合わせ画像の位置情報を取得する取得部(制御部10)と、複数の追い刷り印刷のジョブを連続印刷する場合、位置合わせ画像の位置情報の差分が所定範囲内にあるジョブのグループを設定する設定部(制御部10)と、設定部により設定されたグループ内のジョブを連続印刷する制御部10と、を備える。
従って、最小限の作業時間で複数のジョブを連続印刷することができる。
【0039】
また、画像形成装置100は、連続メディアMの第1面(表面)を読み取る第1読取部(読取部4A)と、連続メディアMの第1面の裏面である第2面(裏面)を読み取る第2読取部(読取部4B)を備え、設定部(制御部10)は、位置合わせ画像(アイマーク)が印刷された連続メディアMの面ごとにジョブのグループを設定するので、アイマークを読み取る読取部4A、4Bごとにジョブのグループを設定することができる。
また、設定部(制御部10)は、グループ内のジョブの印刷順をジョブの名前順に設定するので、最小限の作業時間で複数のジョブをジョブの名前順に連続印刷することができる。
また、設定部(制御部10)は、グループ内のジョブの印刷順をジョブの生成順に設定するので、最小限の作業時間で複数のジョブをジョブの生成順に連続印刷することができる。
また、設定部(制御部10)は、グループの連続印刷距離が最大印刷可能距離以上である場合、グループを分割するので、ユーザーがグループの連続印刷距離が最大印刷可能距離を超えないようにグループを設定する必要がなく、最小限の作業時間で複数のジョブを連続印刷することができる。
また、制御部10は、グループの印刷が完了後、連続印刷を停止するので、アイマークの位置情報が所定範囲外であるグループの印刷を誤って実施してしまうことを防ぐことができる。
また、所定範囲は、読取部4A、4Bが読み取り可能な範囲であるので、アイマークの読み取りエラーや誤検知を防ぐことができる。
【0040】
その他、画像形成装置100の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0041】
1 給紙装置
2 本体部
10 制御部(取得部、設定部)
20 記憶部
30 操作表示部
31 表示部
32 操作部
40 画像形成部
50 用紙搬送部
60 定着部
70 通信部
3 巻取装置
4A 読取部(第1読取部)
4B 読取部(第2読取部)
100 画像形成装置
図1
図2
図3
図4
図5