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特許7468224血圧関連情報表示装置、血圧関連情報表示方法、およびプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】血圧関連情報表示装置、血圧関連情報表示方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/022 20060101AFI20240409BHJP
【FI】
A61B5/022 500B
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020127479
(22)【出願日】2020-07-28
(65)【公開番号】P2022024725
(43)【公開日】2022-02-09
【審査請求日】2023-05-12
(73)【特許権者】
【識別番号】503246015
【氏名又は名称】オムロンヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100122286
【弁理士】
【氏名又は名称】仲倉 幸典
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼延 さゆり
(72)【発明者】
【氏名】山下 新吾
【審査官】森口 正治
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/230494(WO,A1)
【文献】特開2015-216970(JP,A)
【文献】特開2016-182248(JP,A)
【文献】特開2010-82009(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/022
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者の血圧に関連する情報を表示画面に表示する血圧関連情報表示装置であって、
或る被験者について、1日のうち予め定められた複数の時刻にそれぞれ、複数の日にわたって日ごとに測定された、収縮期血圧値と拡張期血圧値を含む血圧値データを受けるデータ入力部と、
上記血圧値データを記憶し得る記憶部と、
上記表示画面上の位置を指定する操作が可能なポインティングデバイスと、
上記表示画面に、日時を横方向に、血圧を縦方向にそれぞれ設定して、上記複数の日の全部または一部に相当する表示対象期間にわたる血圧値の変化を、上記時刻ごとに上記収縮期血圧値と上記拡張期血圧値とを結んで縦棒とし、上記縦棒を横方向に並べることによって、棒グラフとして表示する初期表示制御部と、
上記棒グラフの表示中に、上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒に相当する位置が指定されると、その指定された位置に応じて、上記特定の時刻に日ごとに測定された上記収縮期血圧値のデータを上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値を得、および/または、上記特定の時刻に日ごとに測定された上記拡張期血圧値のデータを上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての拡張期血圧平均値を得る第1演算部と、
上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する第1表示制御部と
を備えたことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の血圧関連情報表示装置において、
上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を、デジタル値で表示するとともに、上記棒グラフに重畳した横バーとしてグラフ表示する
ことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の血圧関連情報表示装置において、
上記複数の時刻は、定められた時刻と、就床からの経過時間との少なくとも2つの時刻を含む
ことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか一つに記載の血圧関連情報表示装置において、
上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒のうち上端部に相当する位置が指定されたとき、その指定された位置に応じて、上記第1演算部は、上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値を得、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値を表示し、
上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒のうち下端部に相当する位置が指定されたとき、その指定された位置に応じて、上記第1演算部は、上記特定の時刻についての上記拡張期血圧平均値を得、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記拡張期血圧平均値を表示し、
上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒のうち中央部に相当する位置が指定されたとき、その指定された位置に応じて、上記第1演算部は、上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および上記拡張期血圧平均値を得、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および上記拡張期血圧平均値を表示する
ことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の血圧関連情報表示装置において、
上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の上記特定の時刻の縦棒のうち上端部と下端部とのいずれか一方の端部に相当する位置が指定された後、上記ポインティングデバイスによって上記縦棒のうち他方の端部に相当する位置が連続して指定されたとき、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記特定の時刻についての上記一方の端部に対応する血圧平均値に加えて、上記特定の時刻についての上記他方の端部に対応する血圧平均値を表示する
ことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載の血圧関連情報表示装置において、
上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の上記特定の時刻の縦棒のうち上端部、下端部または中央部に相当する位置が指定された後、上記ポインティングデバイスによって別の時刻の縦棒のうち上記特定の時刻の縦棒におけるのと同じ部分に相当する位置が連続して指定されたとき、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記特定の時刻についての上記上端部、上記下端部または上記中央部に対応する血圧平均値に加えて、上記別の時刻についての上記同じ部分に対応する血圧平均値を表示する
ことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項7】
請求項1から5までのいずれか一つに記載の血圧関連情報表示装置において、
上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の位置が長押しされると、上記第1表示制御部は、短押しによって表示される情報量に比して、上記表示画面上で上記棒グラフに併せて表示される情報量を増やす
ことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項8】
請求項7に記載の血圧関連情報表示装置において、
上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒に相当する位置が長押しされると、上記第1演算部は、上記表示対象期間の前半にわたる、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値および/または拡張期血圧平均値を得るとともに、上記表示対象期間の後半にわたる、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値および/または拡張期血圧平均値を得、
上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記表示対象期間の前半の、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値、並びに、上記表示対象期間の後半の、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する
ことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか一つに記載の血圧関連情報表示装置において、
上記初期表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに沿って、上記被験者に日ごとに発生したイベントを表すマークを表示し、
上記表示画面上で、上記ポインティングデバイスによって、特定のイベントを表す上記マークが指定されるとともに上記特定の時刻の縦棒に相当する位置が指定されると、上記第1演算部は、上記特定のイベントが発生した特定イベント発生日における上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値および/または拡張期血圧平均値を得、
上記第1表示制御部は、上記棒グラフに併せて、上記表示画面に、上記特定イベント発生日における上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する
ことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項10】
請求項9に記載の血圧関連情報表示装置において、
上記第1演算部は、さらに、上記表示対象期間から上記特定イベント発生日を除外した残りの日における上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値および/または拡張期血圧平均値を得、
上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記特定イベント発生日における上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値に併せて、上記残りの日における上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する
ことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項11】
請求項1から10までのいずれか一つに記載の血圧関連情報表示装置において、
上記データ入力部は、上記血圧値データに併せて、上記収縮期血圧値、上記拡張期血圧値とともに測定された脈拍数のデータを入力し、
上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに沿って、上記表示対象期間にわたる脈拍数の変化を折れ線グラフとして表示する
ことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項12】
請求項1から11までのいずれか一つに記載の血圧関連情報表示装置において、
上記棒グラフをなす縦棒は、それぞれの縦棒に対応する日内時刻ごとに、少なくとも色、線種、太さのいずれかによって区別して表示されることを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項13】
請求項1から12までのいずれか一つに記載の血圧関連情報表示装置において、
上記ポインティングデバイスは、上記表示画面上に重ねられたタッチパッドを含み、
上記表示画面上で上記タッチパッドによって横方向にピンチアウトまたはピンチインの操作がされると、上記初期表示制御部は、上記表示画面の上記横方向の表示を拡大または縮小して上記表示対象期間を変更する
ことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項14】
請求項1から13までのいずれか一つに記載の血圧関連情報表示装置において、さらに、
上記棒グラフの表示中に、上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上で上記棒グラフから上方に離れた位置が指定されると、上記記憶部に記憶された上記収縮期血圧値のデータを上記複数の時刻を合わせて上記表示対象期間にわたって平均して、上記複数の時刻を合わせた収縮期血圧平均値を得る一方、上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上で上記棒グラフから下方に離れた位置が指定されると、上記記憶部に記憶された上記拡張期血圧値のデータを上記複数の時刻を合わせて上記表示対象期間にわたって平均して、上記複数の時刻を合わせた拡張期血圧平均値を得る第2演算部と、
上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記複数の時刻を合わせて得られた上記収縮期血圧平均値または上記拡張期血圧平均値を表示する第2表示制御部と
を備えたことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【請求項15】
被験者の血圧に関連する情報を表示画面に表示する血圧関連情報表示方法であって、
収縮期血圧値と拡張期血圧値を含む血圧値データを記憶し得る記憶部と、
上記血圧値データを演算可能な演算部と、
上記表示画面上の位置を指定する操作が可能なポインティングデバイスと
を備え、
上記血圧関連情報表示方法は、
或る被験者について、1日のうち少なくとも予め定められた複数の時刻にそれぞれ、複数の日にわたって日ごとに測定された上記血圧値データを受けて、上記記憶部に記憶させ、
上記表示画面に、日時を横方向に、血圧を縦方向にそれぞれ設定して、上記複数の日の全部または一部に相当する表示対象期間にわたる血圧値の変化を、上記時刻ごとに上記収縮期血圧値と上記拡張期血圧値とを結んで縦棒とし、上記縦棒を横方向に並べることによって、棒グラフとして表示し、
上記棒グラフの表示中に、上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒に相当する位置が指定されると、その指定された位置に応じて、上記特定の時刻に日ごとに測定された上記収縮期血圧値のデータを上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値を得、および/または、上記特定の時刻に日ごとに測定された上記拡張期血圧値のデータを上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての拡張期血圧平均値を得、
上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する
ことを特徴とする血圧関連情報表示方法。
【請求項16】
請求項15に記載の血圧関連情報表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項17】
被験者の血圧に関連する情報を表示画面に表示する血圧関連情報表示装置であって、
或る被験者について、1日のうち予め定められた複数の時刻にそれぞれ、複数の日にわたって日ごとに測定された、収縮期血圧値と拡張期血圧値を含む血圧値データを受けるデータ入力部と、
上記血圧値データを記憶し得る記憶部と、
上記表示画面上の位置を指定する操作が可能なポインティングデバイスと、
上記表示画面に、日時を横方向に、血圧を縦方向にそれぞれ設定して、上記複数の日の全部または一部に相当する表示対象期間にわたる血圧値の変化を、上記収縮期血圧値に相当する点を線分で結んだSBP折れ線グラフ、および、上記拡張期血圧値に相当する点を線分で結んだDBP折れ線グラフとして表示する初期表示制御部と、
上記折れ線グラフの表示中に、上記ポインティングデバイスによって上記SBP折れ線グラフの特定の時刻に相当する位置が指定されると、その指定された位置に応じて、上記特定の時刻に日ごとに測定された上記収縮期血圧値のデータを上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値を得、および/または、上記ポインティングデバイスによって上記DBP折れ線グラフの特定の時刻に相当する位置が指定されると、その指定された位置に応じて、上記特定の時刻に日ごとに測定された上記拡張期血圧値のデータを上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての拡張期血圧平均値を得る第1演算部と、
上記表示画面に、上記折れ線グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する第1表示制御部と
を備えたことを特徴とする血圧関連情報表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、被験者の血圧に関連する情報を表示画面に表示する血圧関連情報表示装置および血圧関連情報表示方法に関する。また、この発明は、そのような血圧関連情報表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の血圧関連情報表示装置としては、例えば特許文献1(特開2015-216970号公報)に開示されているものが知られている。その血圧関連情報表示装置を構成する病院端末は、医師に血圧評価項目の選択を促すための血圧評価項目リストを、表示画面に表示する。その血圧評価項目リストにおいて、例えば「血圧値の推移(90日表示)」の項目が選択された場合、今回の診察日から遡って90日間にわたって朝、晩、夜間に測定された収縮期血圧値(SBP)、拡張期血圧値(DBP)の推移を、折れ線グラフで表示画面に表示する(同文献の図7参照)。また、上記血圧評価項目リストにおいて、例えば「期間平均値(前回/今回比較)」の項目が選択された場合、今回の診察期間(前回の診察から今回の診察までの期間)についての晩、夜間、朝に測定された血圧値の期間平均値と、前回の診察期間(前々回の診察から前回の診察までの期間)についての晩、夜間、朝に測定された血圧値の期間平均値とを対比して、棒グラフで表示画面に表示する(同文献の図8参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-216970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、最近、夜間の血圧変動と心血管リスクとの関連が注目されており、夜間の予め定められた複数の時刻(例えば、午前2時、午前3時、午前4時など)に血圧測定が行われることがある。その場合、特定の時刻についての複数の日にわたる血圧平均値を簡易に知りたい、というニーズが生ずる。
【0005】
しかしながら、従来例の血圧関連情報表示装置では、たとえ夜間の複数の時刻に血圧測定が行われたとしても、それらの複数の時刻に測定された血圧値データが時刻ごとに互いに区別されず、複数の時刻の血圧値を合わせた血圧平均値が算出(表示)されてしまう、という問題がある。
【0006】
そこで、この発明の課題は、特定の時刻についての複数の日にわたる血圧平均値を、簡易な操作で表示画面に表示できる血圧関連情報表示装置および血圧関連情報表示方法を提供することにある。また、この発明の課題は、そのような血圧関連情報表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、この開示の血圧関連情報表示装置は、
被験者の血圧に関連する情報を表示画面に表示する血圧関連情報表示装置であって、
或る被験者について、1日のうち予め定められた複数の時刻にそれぞれ、複数の日にわたって日ごとに測定された、収縮期血圧値と拡張期血圧値を含む血圧値データを受けるデータ入力部と、
上記血圧値データを記憶し得る記憶部と、
上記表示画面上の位置を指定する操作が可能なポインティングデバイスと、
上記表示画面に、日時を横方向に、血圧を縦方向にそれぞれ設定して、上記複数の日の全部または一部に相当する表示対象期間にわたる血圧値の変化を、上記時刻ごとに上記収縮期血圧値と上記拡張期血圧値とを結んで縦棒とし、上記縦棒を横方向に並べることによって、棒グラフとして表示する初期表示制御部と、
上記棒グラフの表示中に、上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒に相当する位置が指定されると、その指定された位置に応じて、上記特定の時刻に日ごとに測定された上記収縮期血圧値のデータを上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値を得、および/または、上記特定の時刻に日ごとに測定された上記拡張期血圧値のデータを上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての拡張期血圧平均値を得る第1演算部と、
上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する第1表示制御部と
を備えたことを特徴とする。
【0008】
本明細書で、「1日のうち予め定められた複数の時刻」における「時刻」とは、日内時刻、すなわち、日付を考慮しない時刻を意味する。例えば、血圧値が測定された「時刻」は、午前2時、午前4時などを指すが、これに限られるものではない。また、「時刻」は例えば「就床からx時間後」(例えば、x=4)として相対的に定められた時刻を含んでいてもよい。
【0009】
「複数の日」とは、典型的には、2週間、または1か月間のような期間を指す。
「血圧値データ」とは、上記収縮期血圧値と上記拡張期血圧値とを含む。それら以外に、血圧値と併せて測定された脈拍数のデータなどを含んでいてもよい。
【0010】
初期表示制御部が「~を横方向に、~を縦方向にそれぞれ設定する」とは、ユーザ(被験者、および、医師または看護師などの医療関係者を含む。)が上記表示画面を見る状態で、対応する量(日時、血圧など)がそれぞれ横軸、縦軸として設定されることを意味する。ただし、上記表示画面には、必ずしも軸(直線)、目盛などが表示されることを要しない。
【0011】
「表示対象期間」とは、上記表示画面に横方向に表される期間であり、典型的には、数日間、または1週間のような期間を指す。
【0012】
「ポインティングデバイス」は、ユーザが上記表示画面上の位置を指定する操作を行うためのデバイスであり、マウス、または、上記表示画面上に重ねられたタッチパッド(ユーザが指またはペンでパッド上の位置を指定するようになっている)などであってもよい。
【0013】
表示対象期間にわたる「血圧平均値」は、上記表示対象期間がn日間(nは自然数)であり、特定の時刻の血圧値がBP1,BP2,…,BPnであるものとすると、(BP1+BP2+…+BPn)/nで定義される(本明細書では、この定義は、n=1の場合まで拡張されている。)。
【0014】
「上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値」とは、上記収縮期血圧平均値と上記拡張期血圧平均値のうちいずれか一方の血圧平均値、または、両方の血圧平均値を意味する。
【0015】
この開示の血圧関連情報表示装置では、データ入力部は、或る被験者について、1日のうち少なくとも予め定められた複数の時刻にそれぞれ、複数の日にわたって日ごとに測定された、収縮期血圧値と拡張期血圧値を含む血圧値データを受ける。上記血圧値データは、上記記憶部に記憶される。初期表示制御部は、上記表示画面に、日時を横方向に、血圧を縦方向にそれぞれ設定して、上記複数の日の全部または一部に相当する表示対象期間にわたる血圧値の変化を、上記時刻ごとに上記収縮期血圧値と上記拡張期血圧値とを結んで縦棒とし、上記縦棒を横方向に並べることによって、棒グラフとして表示する。上記棒グラフの表示中に、ユーザが、上記ポインティングデバイスを操作して、上記表示画面上の特定の時刻の縦棒に相当する位置を指定するものとする。すると、第1演算部は、その指定された位置に応じて、上記特定の時刻に測定された上記収縮期血圧値のデータをそれぞれ上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値を得、および/または、上記特定の時刻に測定された上記拡張期血圧値のデータをそれぞれ上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての拡張期血圧平均値を得る。第1表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する。したがって、この血圧関連情報表示装置によれば、特定の時刻についての複数の日(上記表示対象期間)にわたる血圧平均値を、簡易な操作(すなわち、ユーザが上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上で特定の時刻の縦棒に相当する位置を指定する操作)で表示画面に表示できる。
【0016】
一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を、デジタル値で表示するとともに、上記棒グラフに重畳した横バーとしてグラフ表示することを特徴とする。
【0017】
この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記表示画面に、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値がデジタル値で表示されるので、ユーザは、上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を正確に知ることができる。また、この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記表示画面に、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値が上記棒グラフ(上記表示対象期間にわたる血圧値の変化を表す)に重畳した横バーとしてグラフ表示されるので、ユーザは、上記棒グラフに対して上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値がどのような位置づけにあるかを、直感的に把握できる。
【0018】
一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記複数の時刻は、定められた時刻と、就床からの経過時間との少なくとも2つの時刻を含むことを特徴とする。
【0019】
「定められた時刻」とは、例えば、夜間の午前2時、午前4時などを指す。「就床からの経過時間」とは、被験者が床に就いてから(寝る態勢に入ってから)例えばx時間後(例えば、x=4)のような時刻を意味する。
【0020】
この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻として、定められた時刻と、就床からの経過時間との少なくとも2つの時刻について得られた血圧平均値(収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値)が表示される。これらの時刻の血圧は、最近、心血管リスクとの関連で注目されている。したがって、この一実施形態の血圧関連情報表示装置によれば、心血管リスクとの関連で注目されている時刻についての血圧平均値(収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値)を表示できる。
【0021】
一実施形態の血圧関連情報表示装置では、
上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒のうち上端部に相当する位置が指定されたとき、その指定された位置に応じて、上記第1演算部は、上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値を得、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値を表示し、
上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒のうち下端部に相当する位置が指定されたとき、その指定された位置に応じて、上記第1演算部は、上記特定の時刻についての上記拡張期血圧平均値を得、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記拡張期血圧平均値を表示し、
上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒のうち中央部に相当する位置が指定されたとき、その指定された位置に応じて、上記第1演算部は、上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および上記拡張期血圧平均値を得、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および上記拡張期血圧平均値を表示する
ことを特徴とする。
【0022】
ここで、縦棒の「上端部」、「下端部」とは、それぞれ上端、下端(各端点)自体に限られず、上端、下端からそれぞれ或る範囲(例えば、縦棒の全長の10%程度の範囲)を含んでもよい。縦棒の「中央部」とは、縦棒の全長のうち、「上端部」、「下端部」以外の部分を指す。
【0023】
この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、ユーザは、上記ポインティングデバイスを操作して、上記表示画面上の特定の時刻の縦棒のうち上端部、下端部、または中央部に相当する位置を指定するものとする。上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒のうち上端部に相当する位置が指定されたとき、その指定された位置に応じて、上記第1演算部は、上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値を得、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値を表示する。また、上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒のうち下端部に相当する位置が指定されたとき、その指定された位置に応じて、上記第1演算部は、上記特定の時刻についての上記拡張期血圧平均値を得、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記拡張期血圧平均値を表示する。ここで、各縦棒のうち上端部は収縮期血圧値、下端部は拡張期血圧値をそれぞれ表している。さらに、上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒のうち中央部に相当する位置が指定されたとき、その指定された位置に応じて、上記第1演算部は、上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および上記拡張期血圧平均値を得、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および上記拡張期血圧平均値を表示する。したがって、ユーザは、各縦棒のうち表示させたい血圧平均値に対応する血圧値を表す部分を指定すれば、その表示させたい血圧平均値を表示させることができる。つまり、ユーザは、自身の自然な感覚に沿った操作によって、表示させたい血圧平均値を表示させることができる。
【0024】
一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の上記特定の時刻の縦棒のうち上端部と下端部とのいずれか一方の端部に相当する位置が指定された後、上記ポインティングデバイスによって上記縦棒のうち他方の端部に相当する位置が連続して指定されたとき、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記特定の時刻についての上記一方の端部に対応する血圧平均値に加えて、上記特定の時刻についての上記他方の端部に対応する血圧平均値を表示することを特徴とする。
【0025】
本明細書で、「連続して指定」とは、例えば、1秒間以内の指定のように、先の指定に対して実質的に関連した指定であるとみなされるような指定を指す。
【0026】
この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、ユーザは、上記ポインティングデバイスを操作して上記表示画面上の上記特定の時刻の縦棒のうち上端部と下端部とのいずれか一方の端部に相当する位置を指定した後、上記ポインティングデバイスを操作して上記縦棒のうち他方の端部に相当する位置を連続して指定するものとする。すると、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記特定の時刻についての上記一方の端部に対応する血圧平均値に加えて、上記特定の時刻についての上記他方の端部に対応する血圧平均値を表示する。したがって、ユーザは、自身の自然な感覚に沿った操作によって、両方の血圧平均値(ここでは、上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および上記拡張期血圧平均値)を表示させることができる。
【0027】
一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の上記特定の時刻の縦棒のうち上端部、下端部または中央部に相当する位置が指定された後、上記ポインティングデバイスによって別の時刻の縦棒のうち上記特定の時刻の縦棒におけるのと同じ部分に相当する位置が連続して指定されたとき、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記特定の時刻についての上記上端部、上記下端部または上記中央部に対応する血圧平均値に加えて、上記別の時刻についての上記同じ部分に対応する血圧平均値を表示することを特徴とする。
【0028】
この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、ユーザは、上記ポインティングデバイスを操作して上記表示画面上の上記特定の時刻の縦棒のうち上端部、下端部または中央部に相当する位置を指定した後、上記ポインティングデバイスを操作して別の時刻の縦棒のうち上記特定の時刻の縦棒におけるのと同じ部分に相当する位置を連続して指定するものとする。すると、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記特定の時刻についての上記上端部、上記下端部または上記中央部に対応する血圧平均値に加えて、上記別の時刻についての上記同じ部分に対応する血圧平均値を表示する。したがって、ユーザは、自身の自然な感覚に沿った操作によって、両時刻についての血圧平均値を表示させることができる。
【0029】
一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の位置が長押しされると、上記第1表示制御部は、短押しによって表示される情報量に比して、上記表示画面上で上記棒グラフに併せて表示される情報量を増やすことを特徴とする。
【0030】
本明細書で、「長押し」とは、上記ポインティングデバイスによる指定(押下)が、一定時間(例えば、3秒間)以上連続して続けられること意味する。「短押し」とは、通常の指定であり、上記ポインティングデバイスによる指定(押下)が、一定時間(例えば、1秒間)以内で終わることを意味する。
【0031】
「情報量を増やす」とは、例えば、「短押し」では、上記棒グラフに併せて、特定の時刻についての収縮期血圧平均値だけが表示されるのに対して、「長押し」では、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値に併せて標準偏差値を表示することなどを指す。
【0032】
この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、ユーザは、上記ポインティングデバイスを操作して、上記表示画面上の特定の位置を長押しするものとする。すると、上記第1表示制御部は、短押しによって表示される情報量に比して、上記表示画面上で上記棒グラフに併せて表示される情報量を増やす。したがって、ユーザは、自身の自然な感覚に沿った操作によって、表示される情報量を増やすことができる。
【0033】
一実施形態の血圧関連情報表示装置では、
上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒に相当する位置が長押しされると、上記第1演算部は、上記表示対象期間の前半にわたる、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値および/または拡張期血圧平均値を得るとともに、上記表示対象期間の後半にわたる、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値および/または拡張期血圧平均値を得、
上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記表示対象期間の前半の、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値、並びに、上記表示対象期間の後半の、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する
ことを特徴とする。
【0034】
この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、ユーザは、上記ポインティングデバイスを操作して、上記表示画面上の特定の時刻の縦棒に相当する位置を長押しするものとする。すると、上記第1演算部は、上記表示対象期間の前半にわたる、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値および/または拡張期血圧平均値を得るとともに、上記表示対象期間の後半にわたる、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値および/または拡張期血圧平均値を得る。上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記表示対象期間の前半の、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値、並びに、上記表示対象期間の後半の、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する。したがって、ユーザは、特定の時刻の縦棒を長押しすれば、簡易な操作で、上記表示対象期間の前半、後半についての収縮期血圧平均値および/または拡張期血圧平均値を表示させることができる。
【0035】
なお、上記特定の時刻の縦棒のうち上端部、下端部または中央部のうちいずれに相当する位置が長押しされるかに応じて、上記第1演算部は、上記表示対象期間の前半、後半のそれぞれについて、上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値のみ、上記拡張期血圧平均値のみ、または、上記収縮期血圧平均値と上記拡張期血圧平均値との両方を得、これに応じて、上記第1表示制御部は、上記表示対象期間の前半、後半のそれぞれについて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値のみ、上記拡張期血圧平均値のみ、または、上記収縮期血圧平均値と上記拡張期血圧平均値との両方を表示してもよい。
【0036】
一実施形態の血圧関連情報表示装置では、
上記初期表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに沿って、上記被験者に日ごとに発生したイベントを表すマークを表示し、
上記表示画面上で、上記ポインティングデバイスによって、特定のイベントを表す上記マークが指定されるとともに上記特定の時刻の縦棒に相当する位置が指定されると、上記第1演算部は、上記特定のイベントが発生した特定イベント発生日における上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値および/または拡張期血圧平均値を得、
上記第1表示制御部は、上記棒グラフに併せて、上記表示画面に、上記特定イベント発生日における上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する
ことを特徴とする。
【0037】
「イベント」とは、例えば、服薬、受診、外食、就業(または休養)、1週間のうちの特定の曜日(例えば、月曜日)の到来などを指す。何が「イベント」に該当するかは、ユーザによって可変して設定され得る。
【0038】
「特定イベント発生日」とは、特定のイベントが発生した日を意味する。
【0039】
上記特定イベント発生日における特定の時刻についての「血圧平均値」は、上記表示対象期間(nを自然数としてn日間とする)内で特定イベント発生日がm日間(mはn以下の自然数とする。)であり、特定イベント発生日における特定の時刻の血圧値がBP1E,BP2E,…,BPmEであるものとすると、(BP1E+BP2E+…+BPmE)/mで定義される(本実施形態では、この定義は、m=1の場合まで拡張されている。)。
【0040】
この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記初期表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに沿って、上記被験者に日ごとに発生したイベントを表すマークを表示する。上記表示画面上で、特定のイベントを表す上記マークが表示されている場合に、ユーザは、上記ポインティングデバイスを操作して、上記特定のイベントを表す上記マークを指定するとともに上記特定の時刻の縦棒に相当する位置を指定するものとする。すると、上記第1演算部は、上記特定のイベントが発生した特定イベント発生日における上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値および/または拡張期血圧平均値を得る。上記第1表示制御部は、上記棒グラフに併せて、上記表示画面に、上記特定イベント発生日における上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する。したがって、ユーザは、簡易な操作(すなわち、特定のイベントを表す上記マークを選択するとともに上記特定の時刻の縦棒に相当する位置を指定する操作)で、上記特定イベント発生日における上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示させることができる。
【0041】
なお、上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記表示対象期間にわたる上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値に代えて、上記特定イベント発生日における上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示してもよいし、または、上記表示画面に、上記表示対象期間にわたる上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値に併せて、上記特定イベント発生日における上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示してもよい。
【0042】
一実施形態の血圧関連情報表示装置では、
上記第1演算部は、さらに、上記表示対象期間から上記特定イベント発生日を除外した残りの日における上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値および/または拡張期血圧平均値を得、
上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記特定イベント発生日における上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値に併せて、上記残りの日における上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する
ことを特徴とする。
【0043】
上記残りの日における特定の時刻についての「血圧平均値」は、上記表示対象期間(nを自然数としてn日間とする)内で上記残りの日がk日間(k=n-mとする。)であり、上記残りの日における特定の時刻の収縮期血圧値がBP1R,BP2R,…,BPkRであるものとすると、(BP1R+BP2R+…+BPkR)/kで定義される(本実施形態では、この定義は、k=1の場合まで拡張されている。)。k=0の場合は、上記残りの日が無いことから、上記残りの日における血圧平均値は算出されず、表示もされない。
【0044】
この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記第1演算部は、さらに、上記表示対象期間から上記特定イベント発生日を除外した残りの日における上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値および/または拡張期血圧平均値を得る。上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記特定イベント発生日における上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値に併せて、上記残りの日における上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する。これにより、ユーザは、上記表示画面上で、上記特定イベント発生日における上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値と、上記残りの日における上記特定の時刻についての上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値とを、対比して知ることができる。
【0045】
一実施形態の血圧関連情報表示装置では、
上記データ入力部は、上記血圧値データに併せて、上記収縮期血圧値、上記拡張期血圧値とともに測定された脈拍数のデータを入力し、
上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに沿って、上記表示対象期間にわたる脈拍数の変化を折れ線グラフとして表示する
ことを特徴とする。
【0046】
この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記データ入力部は、上記血圧値データに併せて、上記収縮期血圧値、上記拡張期血圧値とともに測定された脈拍数のデータを入力する。上記第1表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに沿って、上記表示対象期間にわたる脈拍数の変化を折れ線グラフとして表示する。ここで、脈拍数は、血圧測定時に上記被験者の安静度(安静状態にあったか運動状態にあったかの程度)を示す。したがって、ユーザは、上記棒グラフが表す上記表示対象期間にわたる血圧値の変化が、被験者の安静度によるものか否かを直感的に判断できる。
【0047】
一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記棒グラフをなす縦棒は、それぞれの縦棒に対応する日内時刻ごとに、少なくとも色、線種、太さのいずれかによって区別して表示されることを特徴とする。
【0048】
「線種」とは、例えば、実線、破線、一点鎖線、二点鎖線、二重線などを指すが、これに限られるものではない。
【0049】
この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記棒グラフをなす縦棒は、それぞれの縦棒に対応する日内時刻ごとに、少なくとも色、線種、太さのいずれかによって区別して表示される。したがって、ユーザは、上記表示画面上で、上記棒グラフをなす縦棒を、それぞれの縦棒に対応する日内時刻ごとに容易に識別できる。
【0050】
一実施形態の血圧関連情報表示装置では、
上記ポインティングデバイスは、上記表示画面上に重ねられたタッチパッドを含み、
上記表示画面上で上記タッチパッドによって横方向にピンチアウトまたはピンチインの操作がされると、上記初期表示制御部は、上記表示画面の上記横方向の表示を拡大または縮小して上記表示対象期間を変更する
ことを特徴とする。
【0051】
この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、ユーザは、上記表示画面上で上記タッチパッドによって横方向にピンチアウトまたはピンチインの操作をするものとする。すると、上記初期表示制御部は、上記表示画面の上記横方向の表示を拡大または縮小して上記表示対象期間を変更する。したがって、ユーザは、簡単な操作(すなわち、ピンチアウトまたはピンチインの操作)で、上記表示対象期間を変更することができる。
【0052】
一実施形態の血圧関連情報表示装置では、さらに、
上記棒グラフの表示中に、上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上で上記棒グラフから上方に離れた位置が指定されると、上記記憶部に記憶された上記収縮期血圧値のデータを上記複数の時刻を合わせて上記表示対象期間にわたって平均して、上記複数の時刻を合わせた収縮期血圧平均値を得る一方、上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上で上記棒グラフから下方に離れた位置が指定されると、上記記憶部に記憶された上記拡張期血圧値のデータを上記複数の時刻を合わせて上記表示対象期間にわたって平均して、上記複数の時刻を合わせた拡張期血圧平均値を得る第2演算部と、
上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記複数の時刻を合わせて得られた上記収縮期血圧平均値または上記拡張期血圧平均値を表示する第2表示制御部と
を備えたことを特徴とする。
【0053】
この一実施形態の血圧関連情報表示装置では、上記棒グラフの表示中に、ユーザが、上記ポインティングデバイスを操作して、上記表示画面上で上記棒グラフから上方に離れた位置を指定するものとする。すると、第2演算部は、上記記憶部に記憶された上記収縮期血圧値のデータを上記複数の時刻を合わせて上記表示対象期間にわたって平均して、上記複数の時刻を合わせた収縮期血圧平均値を得る。一方、上記棒グラフの表示中に、ユーザが、上記ポインティングデバイスを操作して、上記表示画面上で上記棒グラフから下方に離れた位置を指定するものとする。すると、上記第2演算部は、上記記憶部に記憶された上記拡張期血圧値のデータを上記複数の時刻を合わせて上記表示対象期間にわたって平均して、上記複数の時刻を合わせた拡張期血圧平均値を得る。第2表示制御部は、上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記複数の時刻を合わせて得られた上記収縮期血圧平均値または上記拡張期血圧平均値を表示する。したがって、この一実施形態の血圧関連情報表示装置によれば、特定の時刻についての上記表示対象期間にわたる血圧平均値を、簡易な操作(すなわち、ユーザが上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上で上記棒グラフから上方または下方に離れた位置を指定する操作)で表示画面に表示できる。
【0054】
別の局面では、この開示の血圧関連情報表示方法は、
被験者の血圧に関連する情報を表示画面に表示する血圧関連情報表示方法であって、
収縮期血圧値と拡張期血圧値を含む血圧値データを記憶し得る記憶部と、
上記血圧値データを演算可能な演算部と、
上記表示画面上の位置を指定する操作が可能なポインティングデバイスと
を備え、
上記血圧関連情報表示方法は、
或る被験者について、1日のうち少なくとも予め定められた複数の時刻にそれぞれ、複数の日にわたって日ごとに測定された上記血圧値データを受けて、上記記憶部に記憶させ、
上記表示画面に、日時を横方向に、血圧を縦方向にそれぞれ設定して、上記複数の日の全部または一部に相当する表示対象期間にわたる血圧値の変化を、上記時刻ごとに上記収縮期血圧値と上記拡張期血圧値とを結んで縦棒とし、上記縦棒を横方向に並べることによって、棒グラフとして表示し、
上記棒グラフの表示中に、上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上の特定の時刻の縦棒に相当する位置が指定されると、その指定された位置に応じて、上記特定の時刻に日ごとに測定された上記収縮期血圧値のデータを上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値を得、および/または、上記特定の時刻に日ごとに測定された上記拡張期血圧値のデータを上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての拡張期血圧平均値を得、
上記表示画面に、上記棒グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する
ことを特徴とする血圧関連情報表示方法。
【0055】
この開示の血圧関連情報表示方法によれば、特定の時刻についての複数の日(上記表示対象期間)にわたる血圧平均値を、簡易な操作(すなわち、ユーザが上記ポインティングデバイスによって上記表示画面上で特定の時刻の縦棒に相当する位置を指定する操作)で表示画面に表示できる。
【0056】
さらに別の局面では、この開示のプログラムは、上記血圧関連情報表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0057】
この開示のプログラムをコンピュータに実行させることによって、上記血圧関連情報表示方法を実施することができる。
【0058】
別の局面では、この開示の血圧関連情報表示装置は、
被験者の血圧に関連する情報を表示画面に表示する血圧関連情報表示装置であって、
或る被験者について、1日のうち予め定められた複数の時刻にそれぞれ、複数の日にわたって日ごとに測定された、収縮期血圧値と拡張期血圧値を含む血圧値データを受けるデータ入力部と、
上記血圧値データを記憶し得る記憶部と、
上記表示画面上の位置を指定する操作が可能なポインティングデバイスと、
上記表示画面に、日時を横方向に、血圧を縦方向にそれぞれ設定して、上記複数の日の全部または一部に相当する表示対象期間にわたる血圧値の変化を、上記収縮期血圧値に相当する点を線分で結んだSBP折れ線グラフ、および、上記拡張期血圧値に相当する点を線分で結んだDBP折れ線グラフとして表示する初期表示制御部と、
上記折れ線グラフの表示中に、上記ポインティングデバイスによって上記SBP折れ線グラフの特定の時刻に相当する位置が指定されると、その指定された位置に応じて、上記特定の時刻に日ごとに測定された上記収縮期血圧値のデータを上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値を得、および/または、上記ポインティングデバイスによって上記DBP折れ線グラフの特定の時刻に相当する位置が指定されると、その指定された位置に応じて、上記特定の時刻に日ごとに測定された上記拡張期血圧値のデータを上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての拡張期血圧平均値を得る第1演算部と、
上記表示画面に、上記折れ線グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する第1表示制御部と
を備えたことを特徴とする。
【0059】
この開示の血圧関連情報表示装置では、初期表示制御部は、既述の棒グラフに代えて上記SBP折れ線グラフと上記DBP折れ線グラフを表示する。上記折れ線グラフの表示中に、ユーザが、上記ポインティングデバイスを操作して、上記SBP折れ線グラフの特定の時刻に相当する位置を指定するものとする。すると、第1演算部は、その指定された位置に応じて、上記特定の時刻に測定された上記収縮期血圧値のデータをそれぞれ上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての収縮期血圧平均値を得る。または、上記折れ線グラフの表示中に、ユーザが、上記ポインティングデバイスを操作して、上記DBP折れ線グラフの特定の時刻に相当する位置を指定するものとする。すると、第1演算部は、その指定された位置に応じて、上記特定の時刻に測定された上記拡張期血圧値のデータをそれぞれ上記表示対象期間にわたって平均して、上記特定の時刻についての拡張期血圧平均値を得る。第1表示制御部は、上記表示画面に、上記折れ線グラフに併せて、上記特定の時刻について得られた上記収縮期血圧平均値および/または上記拡張期血圧平均値を表示する。したがって、この血圧関連情報表示装置によれば、特定の時刻についての複数の日(上記表示対象期間)にわたる血圧平均値を、簡易な操作(すなわち、ユーザが上記ポインティングデバイスによって上記折れ線グラフ上で特定の時刻に相当する位置を指定する操作)で表示画面に表示できる。
【発明の効果】
【0060】
以上より明らかなように、この開示の血圧関連情報表示装置および血圧関連情報表示方法によれば、特定の時刻についての複数の日にわたる血圧平均値を、簡易な操作で表示画面に表示できる。この開示のプログラムによれば、そのような血圧関連情報表示方法をコンピュータに実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1】この発明の血圧関連情報表示装置をネットワーク上のシステムとして構成した一実施形態を示すブロック図である。
図2】上記システムに含まれた個人端末の構成を示すブロック図である。
図3】上記システムに含まれた病院端末の構成を示すブロック図である。
図4】上記システムに含まれたサーバの構成を示すブロック図である。
図5】上記システムに含まれた血圧計の構成を示すブロック図である。
図6A】上記個人端末の制御部による動作フローの一部を示す図である。
図6B】上記個人端末の制御部による動作フローの残り部分を示す図である。
図7】上記個人端末の表示部に表示される初期画面を例示する図である。
図8】上記初期画面が横方向に拡大された状態の画面を例示する図である。
図9】上記初期画面が横方向に縮小された状態の画面を例示する図である。
図10】特定の時刻t1の縦棒Bkのうち上端部に相当する位置が指定される態様を模式的に示す図である。
図11図10に示した操作によって表示部に表示される内容を例示する図である。
図12】特定の時刻t1の縦棒Bkのうち上端部に相当する位置が指定された後、上記縦棒Bkのうち下端部に相当する位置が連続して指定される態様を模式的に示す図である。
図13図12に示した操作によって表示部に表示される内容を例示する図である。
図14】特定の時刻(第1の時刻)t1の縦棒Bkのうち上端部に相当する位置が指定された後、別の時刻(第2の時刻)t2の縦棒Rのうち同じ上端部に相当する位置が連続して指定される態様を模式的に示す図である。
図15図14に示した操作によって表示部に表示される内容を例示する図である。
図16】特定の時刻(第1の時刻)t1の縦棒Bkのうち上端部に相当する位置が指定された後、さらに別の時刻(第3の時刻)t3の縦棒Gのうち同じ上端部に相当する位置が連続して指定される態様を模式的に示す図である。
図17図16に示した操作によって表示部に表示される内容を例示する図である。
図18】棒グラフから上方に離間した位置が指定される態様を模式的に示す図である。
図19図18に示した操作によって表示部に表示される内容を例示する図である。
図20】棒グラフから下方に離間した位置が指定される態様を模式的に示す図である。
図21図20に示した操作によって表示部に表示される内容を例示する図である。
図22】特定の時刻(第1の時刻)t1の縦棒Bkのうち上端部に相当する位置が、長押しされる態様を模式的に示す図である。
図23】表示部540内で棒グラフGR2から上方に離間した領域に相当する位置が、1回短押しされ、それに連続して1回長押しされる態様を模式的に示す図である。
図24】上記個人端末の表示部で、特定の時刻の縦棒に相当する位置が長押しされる場合の動作フローを示す図である。
図25】特定の時刻(第1の時刻)t1の縦棒Bkのうち中央部に相当する位置が長押しされる態様を模式的に示す図である。
図26図25に示した操作によって表示部に表示される内容を例示する図である。
図27】上記個人端末の表示部で、イベントを表すマークが指定されるとともに、特定の時刻の縦棒に相当する位置が指定される場合の動作フローを示す図である。
図28】特定のイベントを表すマークM3が指定されるとともに、特定の時刻(第1の時刻)t1の縦棒Bkのうち上端部に相当する位置が指定される態様を模式的に示す図である。
図29図28に示した操作によって表示部に表示される内容を例示する図である。
図30図7に示した初期画面とは別の初期画面を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0063】
(システムの構成)
図1は、この発明の血圧関連情報表示装置をネットワーク上の一実施形態のシステム(全体を符号100で示す。)として構成した例を示している。このシステム100は、表示画面としての表示部240を有する病院端末200と、サーバ300と、血圧計400と、表示画面としての表示部540を有する個人端末500とを含んでいる。これらの病院端末200、サーバ300、血圧計400、個人端末500は、ネットワーク900を介して互いに通信可能になっている。
【0064】
図2に示すように、個人端末500は、本体500Mと、この本体500Mに搭載された、制御部510と、メモリ520と、操作部530と、表示画面としての表示部540と、GPS(Global Positioning System;全地球測位システム)部570と、発話解析・認識部580と、通信部590とを含む。この個人端末500は、市販のスマートフォンからなり、後述の処理を行わせるようにアプリケーションソフトウェア(コンピュータプログラム)をインストールしたものであり、サーバ300にアクセスできるようになっている。
【0065】
制御部510は、CPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)およびその補助回路を含み、個人端末500の各部を制御し、メモリ520に記憶されたプログラムおよびデータに従って後述の処理を実行する。すなわち、操作部530、および、通信部590から入力されたデータを処理し、処理したデータを、メモリ520に記憶させたり、表示部540で表示させたり、通信部590から出力させたりする。
【0066】
メモリ520は、制御部510でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)と、制御部510で実行するための基本的なプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)とを含む。また、メモリ520の記憶領域を補助するための補助記憶装置の記憶媒体として、半導体メモリ(メモリカード、SSD(Solid State Drive))などが用いられてもよい。
【0067】
操作部530は、この例では、表示部540の表示画面上に重ねられたタッチパッド531と、図示しないハードウェアスイッチとで構成され、ユーザ(この例では被験者とする。)による操作を示す操作信号を制御部510に入力する。
【0068】
表示部540は、表示画面(例えば、LCD(Liquid Crystal Display)またはEL(Electroluminescence)ディスプレイなど)を含む。表示部540は、制御部510によって制御されて、所定の映像を表示画面に表示させる。この例では、表示部540とタッチパッド531とは、公知のタッチパネルを構成している。
【0069】
GPS部570は、公知のシステムからなり、上空にある数個の衛星からの信号を受信し、この個人端末500の現在位置を算出する。算出された現在位置は、逐次、メモリ520に記録される。
【0070】
発話解析・認識部580は、公知のSiri(登録商標)(Speech Interpretation and Recognition Interface)からなり、この例では、ユーザからの話を認識・解析して入力するのに用いられる。
【0071】
通信部590は、制御部510からの情報をネットワーク900を介して他の装置(この例では、サーバ300)へ送信する。また、他の装置からの情報をネットワーク900を介して受信して制御部510に受け渡す。
【0072】
図3に示すように、病院端末200は、本体200Mと、この本体200Mに搭載された、制御部210と、メモリ220と、操作部230と、表示画面としての表示部240と、通信部290とを含む。この病院端末200は、市販のノート型パーソナルコンピュータからなり、個人端末500におけるのと同様のコンピュータプログラムをインストールしたものであり、サーバ300にアクセスできるようになっている。
【0073】
制御部210とメモリ220は、それぞれ、個人端末500における制御部510、メモリ520と同様に構成されている。
【0074】
操作部230は、この例では、キーボードおよびマウスで構成され、ユーザ(この例では医師とする。)による操作を示す操作信号を制御部210に入力する。また、操作部230は、キーボードおよびマウスに代えて、または、それらに加えて、タッチパネルなどの他の操作デバイスで構成されるようにしてもよい。
【0075】
表示部240は、表示画面(例えば、LCDまたはELディスプレイなど)を含む。表示部240は、制御部210によって制御されて、所定の映像を表示画面に表示させる。
【0076】
通信部290は、制御部210からの情報をネットワーク900を介して他の装置(この例では、サーバ300)へ送信する。また、他の装置からの情報をネットワーク900を介して受信して制御部210に受け渡す。
【0077】
図4に示すように、サーバ300は、制御部310と、記憶部320と、操作部330と、表示部340と、通信部390とを含む。このサーバ300は、汎用のコンピュータ装置に、所定の処理を行わせるようにコンピュータプログラムをインストールしたものである。
【0078】
制御部310は、CPUおよびその補助回路を含み、サーバ300の各部を制御し、記憶部320に記憶されたプログラムおよびデータに従って所定の処理を実行し、操作部330、および、通信部390から入力されたデータを処理し、処理したデータを、記憶部320に記憶させたり、表示部340で表示させたり、通信部390から出力させたりする。
【0079】
記憶部320は、制御部310でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAMと、制御部310で実行するための基本的なプログラムを記憶するためのROMとを含む。記憶部320には、多くの被験者から送られてきた血圧値データを含むデータベース321が設けられている。また、記憶部320の記憶領域を補助するための補助記憶装置の記憶媒体として、磁気ディスク(HD(Hard Disk)、FD(Flexible Disk))、光ディスク(CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc))、光磁気ディスク(MO(Magneto-Optical disk))、または、半導体メモリ(メモリカード、SSD)などが用いられてもよい。
【0080】
操作部330は、この例では、キーボードおよびマウスで構成され、ユーザによる操作を示す操作信号を制御部310に入力する。また、操作部330は、キーボードおよびマウスに代えて、または、それらに加えて、タッチパネルなどの他の操作デバイスで構成されるようにしてもよい。
【0081】
表示部340は、表示画面(例えば、LCDまたはELディスプレイなど)を含む。表示部340は、制御部310によって制御されて、所定の映像をディスプレイに表示させる。
【0082】
通信部390は、制御部310からの情報をネットワーク900を介して他の装置(この例では、個人端末500、病院端末200)へ送信する。また、他の装置からの情報をネットワーク900を介して受信して制御部310に受け渡す。
【0083】
図5に示すように、血圧計400は、ケーシング400Mと、このケーシング400Mに搭載された、制御部410と、メモリ420と、操作部430と、表示部440と、血圧データ取得部としての測定部450と、通信部490とを含む。
【0084】
操作部430は、操作ボタン・操作キーなどの操作デバイス(図示せず)が操作者によって操作されたことに応じて、操作された内容に応じた操作信号を制御部410に入力する。
【0085】
測定部450は、血圧を測定するためのカフ451と血圧測定部454とを含み、被験者から最高血圧である収縮期血圧(SBP;Systolic Blood Pressure)、最低血圧である拡張期血圧(DBP;Diastolic Blood Pressure)、脈拍数の測定値を、測定日時と対応付けて取得する。以下では、血圧値データとしての収縮期血圧値(SBP)と拡張期血圧値(DBP)、脈拍数、および測定日時などを併せて、血圧関連データと呼ぶ。
【0086】
メモリ420は、血圧計400を制御するためのプログラムのデータ、血圧計400の各種機能を設定するための設定データ、および、測定結果のデータなどを記憶する。また、メモリ420は、プログラムが実行されるときのワークメモリなどとして用いられる。
【0087】
制御部410は、CPUを含み、メモリ420に記憶された血圧計400を制御するためのプログラムに従って、操作部430からの操作信号に応じて、測定部450からの検知信号に基づいて、メモリ420、表示部440、および、通信部490を制御する。この制御部410は、スケジュール部を含み、このスケジュール部により、操作部430によって「測定」指示が入力された時に血圧を測定するモードに加えて、1日のうち予め定められた一回又は複数の時刻にそれぞれ血圧を自動的に測定するモード(スケジュールモードまたは夜間測定モードと呼ばれる。)を実行することができる。ここで、「1日のうち予め定められた一回又は複数の時刻」における「時刻」とは、日内時刻、すなわち、日付を考慮しない時刻を意味する。例えば、血圧値が測定された「時刻」は、例えば、夜間の午前2時、午前4時などを指すが、これに限られるものではない。また、「時刻」は例えば「就床からx時間後」(例えば、x=4)として相対的に定められた時刻を含んでいてもよい。
【0088】
表示部440は、ディスプレイおよびインジケータ等を含み、制御部410からの制御信号に従って所定の情報を表示する。
【0089】
通信部490は、制御部410によって制御されて所定の情報を、ネットワーク900を介して他の装置(この例では、サーバ300)に送信する。また、他の装置からの情報を、ネットワーク900を介して受信して制御部410に受け渡す。これらのネットワーク900を介した通信は、無線、有線のいずれでも良い。
【0090】
ネットワーク900は、この例ではインターネットであるが、これに限定されず、病院内LAN(Local Area Network)のような他の種類のネットワークであってもよいし、USB(Universal Serial Bus)ケーブルなどを用いた1対1の通信であってもよい。
【0091】
(システムの概略動作)
このシステム100は、概ね、次のように用いられる。
【0092】
i) 被験者は、血圧計400を用いて、1日のうち予め定められた一回又は複数の時刻t1,t2,t3にそれぞれ、複数の日にわたって日ごとに自動的に、自己の血圧を例えば自宅で測定する。この例では、時刻t1は午前2時、時刻t2は就床から4時間後、時刻t3は午前4時とする。その理由は、これらの時刻t1,t2,t3の血圧は、最近、心血管リスクとの関連で注目されているからである。ここで、時刻t2についての「就床から4時間後」とは、就床から4時間後として相対的に定められた時刻を意味する。例えば、被験者の就床の時刻が午後11時であれば、就床から4時間後とは午前3時に相当する。被験者の就床の時刻が日ごとに変動すれば、それに伴って時刻t2も変動する。測定が終わると、その都度、血圧計400は、測定された収縮期血圧値(SBP)、拡張期血圧値(DBP)、脈拍数、および測定日時を含む血圧関連データを、ネットワーク900を介してサーバ300に送信する。
【0093】
この例では、被験者による日ごとの血圧測定は、1か月間にわたって、順次行われたものとする。
【0094】
ii) サーバ300は、データ入力部として働く通信部390を介して、血圧計400から上記血圧関連データを受信する。そして、受信した血圧関連データを、被験者ごとに区別して、記憶部320(特に、データベース321)に記憶させる。
【0095】
iii) 個人端末500は、この例では、被験者であるユーザによって操作される。具体的には、ユーザが操作部530を操作し、サーバ300のデータベース321にアクセスして、自己の1か月間にわたる血圧関連データを、通信部590を介してダウンロードする。ダウンロードされた血圧関連データは、記憶部としてのメモリ520に記憶される。この例では、この記憶された血圧関連データに基づいて、個人端末500の制御部510によって、後述の血圧関連情報表示方法が実行される。
【0096】
iv) 病院端末200は、この例では、上記被験者を診察する医師によって操作される。具体的には、医師が操作部230を操作し、サーバ300のデータベース321にアクセスして、上記被験者の1か月間にわたる血圧関連データを、通信部290を介してダウンロードする。ダウンロードされた血圧関連データは、記憶部としてのメモリ220に記憶される。この例では、この記憶された血圧関連データに基づいて、病院端末200の制御部210によっても、後述の血圧関連情報表示方法が実行され得る。ただし、以下の例では、簡単のため、上記被験者であるユーザが個人端末500によって上記血圧関連情報表示方法を実行するものとする。
【0097】
(血圧関連情報表示方法)
図6A図6Bは、上記被験者であるユーザが個人端末500によって上記血圧関連情報表示方法を実行する際の、個人端末500の制御部510による動作フローを示している。
【0098】
まず、図6AのステップS1で、制御部510は、通信部590を介して、上記被験者の1か月間にわたる血圧関連データを受けて、記憶部としてのメモリ520に記憶させる。その血圧関連データは、上述のように、血圧値データとしての収縮期血圧値(SBP)と拡張期血圧値(DBP)、脈拍数、および測定日時を含む。
【0099】
次に、図6AのステップS2で、制御部510は初期表示制御部として働いて、表示部540に、図7に例示するような初期画面を表示する。この初期画面では、日時が横方向Xに、血圧が縦方向Yにそれぞれ設定されている。横方向Xについては、表示部540の下辺に沿った領域(日付表示領域)543に、3月4日から3月10日までの日付が表示されている。この日付表示から分かるように、この初期画面では、表示対象期間DP1の長さは、デフォルトで、上記血圧関連データが測定された1か月間のうち一部に相当する7日間に設定されている。一方、縦方向Yについては、血圧値を示す目盛などは特に表示されていない。表示部540の略中央に、表示対象期間DP1にわたる血圧値の変化が、棒グラフGR1として表示されている。棒グラフGR1は、測定された時刻t1,t2,t3ごとにSBPとDBPとを結んで縦棒Bk,R,Gとし、縦棒Bk,R,Gを横方向Xに並べることによって、作成されている。具体的には、縦棒Bkは、時刻t1のSBP(符号「D2am_SBP」で表す。)と時刻t1のDBP(符号「D2am_DBP」で表す。)とを結んで作成されている。縦棒Rは、時刻t2のSBP(符号「Da4h_SBP」で表す。)と時刻t2のDBP(符号「Da4h_DBP」で表す。)とを結んで作成されている。また、縦棒Gは、時刻t3のSBP(符号「D4am_SBP」で表す。)と時刻t3のDBP(符号「D4am_DBP」で表す。)とを結んで作成されている。これにより、棒グラフGR1は、表示対象期間DP1にわたるSBPの変化およびDBPの変化を表している。
【0100】
図7(および、後述の図8図23図25図26図28図29)の例では、縦棒Bk,R,Gは、互いの区別のために、それぞれ実線、二重線、破線で示されている。また、この例では、縦棒Bk,R,Gは、互いの区別のために、それぞれ黒色、赤色、緑色に色分けされている。これにより、ユーザは、表示部540上で、棒グラフGR2をなす縦棒Bk,R,Gを、それぞれの縦棒Bk,R,Gに対応する日内時刻ごとに容易に識別できる。なお、縦棒Bk,R,Gの色、線種、太さは、任意に設定され得る。
【0101】
具体的には後述するが、ユーザは、タッチパッド531上で横方向Xにピンチアウトの操作を行うことによって、図8に示すように横方向Xの表示を拡大することができる。これにより、概ね3月6日から3月9日までの表示対象期間DP2にわたる棒グラフGR2が表示されている。または、ユーザは、タッチパッド531上で横方向Xにピンチインの操作を行うことによって、図9に示すように横方向Xの表示を縮小することができる。これにより、概ね3月1日から3月15日までの表示対象期間DP3にわたる棒グラフGR3が表示されている。なお、図8図9(および、後述の図10図23図25図26図28図29)では、表示部540の最下部に、ユーザが図7の初期画面への移行を指示するための初期画面移行スイッチ542が表示されている(具体的な使い方については、後述する。)。表示対象期間DP1,DP2,DP3は、総称的には表示対象期間DPで表される。
【0102】
以下では、一例として図8の画面に示すように表示対象期間DP2が設定され、棒グラフGR2が表示されている場合の処理について説明する。
【0103】
図8の画面の表示中に、図6AのステップS3で、制御部510は、タッチパッド531によって表示部540上の特定の時刻t1,t2,t3の縦棒Bk,R,Gに相当する位置が指定(タッチ)されたか否かを判断する。
【0104】
ここで、図10中に矢印A1で模式的に示すように、ユーザが、タッチパッド531を操作して、表示部540上の特定の時刻t1の縦棒Bkのうち上端部Bkuに相当する位置を指定するものとする(図6AのステップS3でYes)。
【0105】
すると、図6AのステップS4で、制御部510は第1演算部として働いて、その指定された縦棒Bkに対応する特定の時刻t1について、指定された位置に応じて、表示対象期間DP2にわたる血圧平均値を算出する。具体的には、上の例のように、縦棒Bkのうち上端部Bkuに相当する位置(図10中に矢印A1で示す)が指定された場合は、特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値(符号「SBPave」で表す。)を得る。縦棒Bkのうち下端部Bklに相当する位置が指定された場合は、特定の時刻t1についての拡張期血圧平均値(符号「DBPave」で表す。)を得る。また、縦棒Bkのうち中央部Bkmに相当する位置が指定された場合は、特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値SBPaveおよび拡張期血圧平均値DBPaveを得る。このとき、制御部510は、各血圧平均値とともに標準偏差値を算出してもよい。
【0106】
ここで、収縮期血圧平均値SBPaveは、上記表示対象期間DP2がn日間(nは自然数)であり、特定の時刻t1の収縮期血圧平均値がSBP1,SBP2,…,SBPnであるものとすると、(SBP1+SBP2+…+SBPn)/nで定義される(本実施形態では、この定義は、n=1の場合まで拡張されている。)。同様に、拡張期血圧平均値DBPaveは、上記表示対象期間がn日間(nは自然数)であり、特定の時刻t1の拡張期血圧平均値がDBP1,DBP2,…,DBPnであるものとすると、(DBP1+DBP2+…+DBPn)/nで定義される(本実施形態では、この定義は、n=1の場合まで拡張されている。)。
【0107】
なお、この例では、位置指定の容易さを図るために、縦棒Bk,R,Gの「上端部」、「下端部」とは、それぞれ上端、下端(各端点)自体に限られず、上端、下端からそれぞれ或る範囲(例えば、縦棒Bk,R,Gの全長の10%程度の範囲)を含んでいるものとする。縦棒Bk,R,Gの「中央部」とは、縦棒Bk,R,Gの全長のうち、「上端部」、「下端部」以外の部分を指す。
【0108】
次に、図6AのステップS5で、制御部510は第1表示制御部として働いて、表示部540に、棒グラフGR2に併せて、特定の時刻t1について得られた収縮期血圧平均値SBPaveおよび/または拡張期血圧平均値DBPaveを表示する。上の例のように、収縮期血圧平均値SBPaveが得られた場合は、図11に例示するように、表示部540に、棒グラフGR2に併せて、特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値SBPaveを表示、例えばポップアップ表示する。図11の例では、表示部540上で棒グラフGR2から上方に離間した領域545に、収縮期血圧平均値SBPaveが
「午前2時のSBP平均値
143mmHg 」
というように、デジタル値で表示されている。これにより、ユーザは、収縮期血圧平均値SBPaveを正確に知ることができる。このポップアップ表示は、所定期間、例えば5秒間継続し、その後自動消滅する。ポップアップ表示は、その表示中に、所定位置、例えばポップアップ表示部分のいずれかの位置がタッチされると自動消滅せず、表示は継続され、再度、同位置がタッチされると消滅する。
【0109】
これとともに、制御部510は第1表示制御部として働いて、表示部540上で、収縮期血圧平均値SBPaveを、棒グラフGR2に重畳した横バーLV1としてグラフ上にポップアップ表示する。これにより、ユーザは、棒グラフGR2に対して収縮期血圧平均値SBPaveがどのような位置づけにあるかを、直感的に把握できる。
【0110】
また、制御部510は第1表示制御部として働いて、表示部540に、この例では棒グラフGR2の下方に沿って、表示対象期間DP2にわたる脈拍数の変化を折れ線グラフGR4としてポップアップ表示する(Y′は脈拍数に関する座標軸を表す。)。これとともに、この例では折れ線グラフGR4の下方に沿った領域544に、表示対象期間DP2にわたる脈拍数の平均値を、
「脈拍数の平均値
65.7bpm」
というように、デジタル値でポップアップ表示する。ここで、脈拍数は、血圧測定時に被験者の安静度(安静状態にあったか運動状態にあったかの程度)を示す。これらの表示によって、ユーザは、棒グラフGR2が表す表示対象期間DP2にわたる血圧値の変化が、被験者の安静度によるものか否かを直感的に判断できる。
【0111】
ただし、収縮期血圧平均値SBPaveを示す横バーLV1、脈拍数の変化を示す折れ線グラフGR4は、必須の表示内容ではなく、付加的な表示内容に相当する。例えば、図10の画面上で、ユーザが、タッチパッド531を操作するとき、表示部540上の特定の時刻t1の縦棒Bkのうち上端部Bkuに相当する位置を、通常の位置指定(短押し)に代えて、長押し(後述)したことを条件として、それらの横バーLV1、折れ線グラフGR4をポップアップ表示するようにしてもよい。これにより、ユーザは、自身の自然な感覚に沿った操作によって、表示される情報量を増やすことができる。
【0112】
なお、図6AのステップS3で、特定の時刻t1の縦棒Bkのうち下端部Bkl(図10参照)に相当する位置が指定された場合は、図6AのステップS4で特定の時刻t1についての拡張期血圧平均値DBPaveが算出される。そして、図6AのステップS5で、棒グラフGR2に併せて、表示部540内で棒グラフGR2から下方に離間した領域に、得られた拡張期血圧平均値DBPaveが、デジタル値でポップアップ表示される。これとともに、拡張期血圧平均値DBPaveが、棒グラフGR2に重畳した横バー(図示せず)としてグラフ表示される。
【0113】
また、図6AのステップS3で、特定の時刻t1の縦棒Bkのうち中央部Bkm(図10参照)に相当する位置が指定された場合は、図6AのステップS4で特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値SBPaveおよび拡張期血圧平均値DBPaveが算出される。そして、図6AのステップS5で、棒グラフGR2に併せて、表示部540内で棒グラフGR2から上方、下方に離間した領域に、得られた収縮期血圧平均値SBPave、拡張期血圧平均値DBPaveが、それぞれデジタル値でポップアップ表示される。これとともに、収縮期血圧平均値SBPave、拡張期血圧平均値DBPaveが、それぞれ棒グラフGR2に重畳した横バー(図示せず)としてグラフ表示される。
【0114】
このように、このシステム100(特に、個人端末500)によれば、特定の時刻t1についての複数の日(表示対象期間DP2)にわたる血圧平均値(収縮期血圧平均値SBPaveおよび/または拡張期血圧平均値DBPave)を、簡易な操作(すなわち、ユーザがタッチパッド531によって表示部540上で特定の時刻t1の縦棒Bkに相当する位置を指定するワンタッチの操作)で表示部540に表示できる。ここで、縦棒Bkのうち上端部BkuはSBP、下端部BklはDBPをそれぞれ表している。したがって、ユーザは、縦棒Bkのうち表示させたい血圧平均値に対応する血圧値を表す部分(図10中に示す上端部Bku、下端部Bkl、または中央部Bkm)を指定すれば、その表示させたい血圧平均値(収縮期血圧平均値SBPave、拡張期血圧平均値DBPave、または、収縮期血圧平均値SBPaveと拡張期血圧平均値DBPaveとの両方)をポップアップ表示させることができる。つまり、ユーザは、自身の自然な感覚に沿った操作によって、表示させたい血圧平均値をポップアップ表示させることができる。
【0115】
上の例では、血圧が測定された時刻t1,t2,t3のうち、時刻t1についての表示対象期間DP2にわたる血圧平均値を表示する場合について述べたが、これに限られるものではない。時刻t2,t3についても、それぞれ同様に、特定の時刻t2,t3についての複数の日(表示対象期間DP2)にわたる血圧平均値を、簡易な操作(すなわち、ユーザがタッチパッド531によって表示部540上で特定の時刻の縦棒R,Gに相当する位置を指定するワンタッチの操作)で表示部540にポップアップ表示できる。
【0116】
(変形例1;縦棒の上端部と下端部とが連続して指定される場合)
図12は、図10の画面上で、既述のように特定の時刻t1の縦棒Bkのうち上端部Bkuに相当する位置が指定された後、その縦棒Bkのうち下端部Bklに相当する位置が連続して指定される態様を模式的に示している。
【0117】
具体的には、ユーザが、タッチパッド531を操作して、特定の時刻t1の縦棒Bkのうち上端部Bkuに相当する位置を指定した後、図12中に矢印A2で模式的に示すように、その縦棒Bkのうち下端部Bklに相当する位置を連続して指定するものとする。「連続して指定」とは、例えば、上記所定期間(5秒間)以内、又は1秒間以内の指定のように、先の指定に対して実質的に関連した指定であるとみなされるような指定を指す。
【0118】
すると、制御部510は第1表示制御部として働いて、図13に例示するように、表示部540に、特定の時刻t1についての上端部Bkuに対応する収縮期血圧平均値SBPaveに加えて、特定の時刻t1についての下端部Bklに対応する拡張期血圧平均値DBPaveを表示する。図13の例では、表示部540上で棒グラフGR2から下方に離間した領域546に、拡張期血圧平均値DBPaveが
「午前2時のDBP平均値
86mmHg 」
というように、デジタル値でポップアップ表示されている。これにより、ユーザは、収縮期血圧平均値SBPaveおよび拡張期血圧平均値DBPaveを正確に知ることができる。
【0119】
なお、これとは逆に、特定の時刻t1の縦棒Bkのうち下端部Bklに相当する位置が先に指定された後、その縦棒Bkのうち上端部Bkuに相当する位置が連続して指定された場合は、特定の時刻t1についての下端部Bklに対応する拡張期血圧平均値DBPaveに加えて、特定の時刻t1についての上端部Bkuに対応する収縮期血圧平均値SBPaveがポップアップ表示される。
【0120】
このように、この変形例1では、タッチパッド531によって表示部540上の特定の時刻t1の縦棒Bkのうち上端部Bkuと下端部Bklとのいずれか一方の端部に相当する位置が指定された後、タッチパッド531によってその縦棒Bkのうち他方の端部に相当する位置が連続して指定されたとき、制御部510は第1表示制御部として働いて、表示部540に、特定の時刻t1についての上記一方の端部に対応する血圧平均値に加えて、特定の時刻t1についての上記他方の端部に対応する血圧平均値をポップアップ表示する。したがって、ユーザは、自身の自然な感覚に沿った操作によって、両方の血圧平均値(ここでは、特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値SBPaveおよび拡張期血圧平均値DBPave)を表示させることができる。この変形例1は、時刻t2,t3についても、それぞれ同様に適用され得る。
【0121】
(変形例2;縦棒の上端部と別の縦棒の上端部とが連続して指定される場合)
図14は、図10の画面上で、既述のように特定の時刻t1の縦棒Bkのうち上端部Bkuに相当する位置が指定された後、別の時刻(図14の例では、時刻t2とする。)の縦棒Rのうち同じ部分(つまり、上端部Ru)に相当する位置が連続して指定される態様を模式的に示している。
【0122】
具体的には、ユーザが、タッチパッド531を操作して、特定の時刻t1の縦棒Bkのうち上端部Bkuに相当する位置を指定した後、図14中に矢印A3で模式的に示すように、時刻t2の縦棒Rのうち上端部Ruに相当する位置を連続して指定するものとする。
【0123】
すると、制御部510は第1表示制御部として働いて、図15に例示するように、表示部540に、特定の時刻t1についての上端部Bkuに対応する収縮期血圧平均値SBPave(棒グラフGR2から右上方に離間した領域547に表示されている)に加えて、時刻t2についての上端部Ruに対応する収縮期血圧平均値SBPaveを表示する。図15の例では、表示部540上で棒グラフGR2から右上方に離間した領域547に、時刻t1についての収縮期血圧平均値SBPaveが
「午前2時のSBP平均値
149mmHg 」
というように、デジタル値で表示されている。それに加えて、表示部540上で棒グラフGR2から左上方に離間した領域548に、時刻t2についての収縮期血圧平均値SBPaveが
「4時間後のSBP平均値
149mmHg 」
というように、デジタル値で表示されている。これにより、ユーザは、自身の自然な感覚に沿った操作によって、両時刻t1,t2についての収縮期血圧平均値SBPaveをポップアップ表示させることができる。
【0124】
なお、図15によって分かるように、特定の時刻t1の縦棒Bkのうち下端部Bklに相当する位置が先に指定された後、時刻t2の縦棒Rのうち下端部Rlに相当する位置が連続して指定された場合は、表示部540に、特定の時刻t1についての下端部Bklに対応する拡張期血圧平均値DBPaveに加えて、時刻t2についての下端部Rlに対応する拡張期血圧平均値DBPaveがポップアップ表示される。また、特定の時刻t1の縦棒Bkのうち中央部Bkmに相当する位置が先に指定された後、時刻t2の縦棒Rのうち中央部Rmに相当する位置が連続して指定された場合は、表示部540に、特定の時刻t1についての中央部Bkmに対応する収縮期血圧平均値SBPaveおよび拡張期血圧平均値DBPaveおよびに加えて、時刻t2についての下端部Rlに対応する収縮期血圧平均値SBPaveおよび拡張期血圧平均値DBPaveがポップアップ表示される。
【0125】
図16は、図10の画面上で、既述のように特定の時刻t1の縦棒Bkのうち上端部Bkuに相当する位置が指定された後、さらに別の時刻(図16の例では、時刻t3とする。)の縦棒Gのうち同じ部分(つまり、上端部Gu)に相当する位置が連続して指定される態様を模式的に示している。
【0126】
具体的には、ユーザが、タッチパッド531を操作して、特定の時刻t1の縦棒Bkのうち上端部Bkuに相当する位置を指定した後、図16中に矢印A4で模式的に示すように、時刻t3の縦棒Gのうち上端部Guに相当する位置を連続して指定するものとする。
【0127】
すると、制御部510は第1表示制御部として働いて、図17に例示するように、表示部540に、特定の時刻t1についての上端部Bkuに対応する収縮期血圧平均値SBPave(棒グラフGR2から右上方に離間した領域547に表示されている)に加えて、時刻t3についての上端部Guに対応する収縮期血圧平均値SBPaveをポップアップ表示する。図17の例では、表示部540上で棒グラフGR2から右上方に離間した領域547に、収縮期血圧平均値SBPaveが
「午前2時のSBP平均値
143mmHg 」
というように、デジタル値でポップアップ表示されている。これに加えて、表示部540上で棒グラフGR2から左上方に離間した領域549に、収縮期血圧平均値SBPaveが
「午前4時のSBP平均値
149mmHg 」
というように、デジタル値でポップアップ表示されている。これにより、ユーザは、
自身の自然な感覚に沿った操作によって、両時刻t1,t3についての収縮期血圧平均値SBPaveをポップアップ表示させることができる。
【0128】
なお、図17によって分かるように、特定の時刻t1の縦棒Bkのうち下端部Bklに相当する位置が先に指定された後、時刻t3の縦棒Gのうち下端部Glに相当する位置が連続して指定された場合は、表示部540に、特定の時刻t1についての下端部Bklに対応する拡張期血圧平均値DBPaveに加えて、時刻t3についての下端部Glに対応する拡張期血圧平均値DBPaveがポップアップ表示される。また、特定の時刻t1の縦棒Bkのうち中央部Bkmに相当する位置が先に指定された後、時刻t3の縦棒Gのうち中央部Gmに相当する位置が連続して指定された場合は、表示部540に、特定の時刻t1についての中央部Bkmに対応する収縮期血圧平均値SBPaveおよび拡張期血圧平均値DBPaveおよびに加えて、時刻t3についての下端部Gmに対応する収縮期血圧平均値SBPaveおよび拡張期血圧平均値DBPaveがポップアップ表示される。
【0129】
この変形例2は、指定順が時刻t1から時刻t2,t3の場合だけでなく、時刻t2から時刻t3,t1の場合、時刻t3から時刻t1,t2の場合についても、それぞれ同様に適用され得る。
【0130】
さて、図6Aに戻って、表示部540上で、棒グラフGR2の縦棒Bk,R,Gに相当する位置が指定されるのではなく(ステップS3でNo)、棒グラフGR2から上方または下方に離間した領域が指定されるものとする(ステップS6でYes)。
【0131】
例えば、図18は、図6AのステップS6で、棒グラフGR2から上方に離間した位置が指定される態様を模式的に示している。具体的には、ユーザが、タッチパッド531を操作して、図18中に二重の矢印A5,A5′で模式的に示すように、棒グラフGR2から上方に離間した領域に相当する位置を連続して2回指定(ダブルタップ)するものとする。
【0132】
すると、図6AのステップS7で、制御部510は第2演算部として働いて、メモリ520に記憶されたSBPのデータを複数の時刻t1,t2,t3を合わせて表示対象期間DP2にわたって平均して、複数の時刻t1,t2,t3を合わせた収縮期血圧平均値(これを符号「SBPave′」で表す。)を得る。
【0133】
続いて、図6AのステップS8で、制御部510は第2表示制御部として働いて、図19に例示するように、表示部540に、棒グラフGR2に併せて、複数の時刻t1,t2,t3を合わせて得られた収縮期血圧平均値SBPave′をポップアップ表示する。図19の例では、表示部540内で棒グラフGR2から上方に離れた領域550に、複数の時刻t1,t2,t3を合わせて得られた収縮期血圧平均値SBPave′が
「全てのSBP平均値
139mmHg 」
というように、デジタル値でポップアップ表示されている。
【0134】
一方、図20は、図6AのステップS6で、棒グラフGR2から下方に離間した位置が指定される態様を模式的に示している。具体的には、ユーザが、タッチパッド531を操作して、図20中に二重の矢印A6,A6′で模式的に示すように、棒グラフGR2から下方に離間した領域に相当する位置を連続して2回指定(ダブルタップ)するものとする。
【0135】
すると、図6AのステップS7で、制御部510は第2演算部として働いて、メモリ520に記憶されたDBPのデータを複数の時刻t1,t2,t3を合わせて表示対象期間DP2にわたって平均して、複数の時刻t1,t2,t3を合わせた拡張期血圧平均値(これを符号「DBPave′」で表す。)を得る。
【0136】
続いて、図6AのステップS8で、制御部510は第2表示制御部として働いて、図21に例示するように、表示部540に、棒グラフGR2に併せて、複数の時刻t1,t2,t3を合わせて得られた拡張期血圧平均値DBPave′をポップアップ表示する。図21の例では、表示部540内で棒グラフGR2から下方に離れた領域551に、複数の時刻t1,t2,t3を合わせて得られた拡張期血圧平均値DBPave′が
「全てのDBP平均値
94mmHg 」
というように、デジタル値でポップアップ表示されている。
【0137】
このように、このシステム100(特に、個人端末500)によれば、特定の時刻t1,t2,t3を合わせた表示対象期間DP2にわたる血圧平均値を、簡易な操作(すなわち、ユーザがタッチパッド531によって表示部540上で棒グラフGR2から上方に離れた領域550または下方に離れた領域551を指定する操作)で表示部540にポップアップ表示できる。
【0138】
次に、図6BのステップS9で、制御部510は、表示部540上でタッチパッド531によって横方向Xにピンチアウト若しくはピンチイン、および/または、スライドの操作がされたか否かを判断する。ここで、タッチパッド531上で横方向Xにピンチアウト若しくはピンチインの操作がされると(図6BのステップS9でYes)、制御部510は初期表示制御部として働いて、表示部540の横方向Xの表示を拡大または縮小して表示対象期間を変更する(図6BのステップS10)。これに代えて、または、これとともに、タッチパッド531上で横方向Xにスライドする操作がされると(図6BのステップS9でYes)、制御部510は表示対象期間をシフトさせる(図6BのステップS10)。この後、図6AのステップS2に戻って、制御部510は初期表示制御部として働いて、表示部540に、変更後の表示対象期間に応じた画面を表示する。したがって、ユーザは、簡単な操作(すなわち、ピンチアウト若しくはピンチインの操作、および/または、スライドの操作)で、図7図9に例示したように、表示対象期間をリアルタイムで変更することができる。ポップアップ表示がなされている期間中にピンチイン又はピンチアウトの操作がなされると、表示対象期間DP2が変更(短縮または延長)され、変更された期間にわった情報、例えば平均値が直ちに算出さる。算出された結果が直ちにポップアップ表示に反映され、ポップアップ表示に示される平均値は、瞬時に更新されてゆく。
【0139】
また、図6BのステップS9で、上述のようなピンチアウト若しくはピンチイン、および/または、スライドの操作がされないとき(図6BのステップS9でNo)、制御部510は、表示部540上でタッチパッド531によって初期画面移行スイッチ542がオンされたか否かを判断する(図6BのステップS11)。ここで、表示部540上でタッチパッド531によって初期画面移行スイッチ542がオンされたとき、制御部510は初期表示制御部として働いて、表示対象期間をデフォルトの期間、すなわち、図7中に示した表示対象期間DP1に戻す(図6BのステップS12)。この後、図6AのステップS2に戻って、制御部510は初期表示制御部として働いて、表示部540に再び図7の初期画面を表示する。
【0140】
なお、図6BのステップS11で操作が無いときは(ステップS11でNo)、制御部510は、ステップS9に戻って何らかの操作を待つ。
【0141】
(変形例3;長押しによって、表示される情報量が増える場合)
この変形例3では、図6AのステップS3で、タッチパッド531によって表示部540上の特定の位置が長押しされると、制御部510は第1表示制御部として働いて、通常の位置指定(短押し)によって表示される情報量に比して、表示部540上で棒グラフGR2に併せて表示される情報量を増やす。なお、「長押し」とは、タッチパッド531による指定(押下)が、一定時間(例えば、3秒間)以上連続して続けられること意味する。
【0142】
一例として、図10の画面上で、ユーザが、タッチパッド531を操作するとき、表示部540上の特定の時刻t1の縦棒Bkのうち上端部Bkuに相当する位置を、短押しに代えて、図22中に長い矢印A7で模式的に示すように長押ししたものとする。すると、制御部510は第1表示制御部として働いて、この例では、表示部540内で上辺に沿った領域559に、収縮期血圧平均値SBPaveに併せて標準偏差値をポップアップ表示する。図22の例では、収縮期血圧平均値SBPaveと標準偏差値が、
「午前2時のSBP平均値143mmHg
標準偏差値±26mmHg 」
というように、デジタル値でポップアップ表示されている。
【0143】
別の例として、図18の画面上で、ユーザが、タッチパッド531を操作するとき、表示部540内で棒グラフGR2から上方に離間した領域に相当する位置を、2回連続して短押し(ダブルタップ)するのに代えて、図23中に短い矢印A8と長い矢印A8′とで模式的に示すように、1回短押しし、それに連続して1回長押ししたものとする。すると、制御部510は第1表示制御部として働いて、この例では、表示部540内で棒グラフGR2から上方、下方に離間した領域560、561に、それぞれ複数の時刻t1,t2,t3を合わせた収縮期血圧平均値SBPave′、拡張期血圧平均値DBPave′をポップアップ表示する。図23の例では、表示部540内で上辺、下辺に沿った領域560、561に、収縮期血圧平均値SBPave′、拡張期血圧平均値DBPave′が、それぞれ
「全てのSBP平均値
139mmHg 」、
「全てのDBP平均値
94mmHg 」
というように、デジタル値でポップアップ表示されている。また、図23の例では、表示部540内で棒グラフGR2の下方に沿って、表示対象期間DP2にわたる被験者の体重の変化が折れ線グラフGR5でポップアップ表示されている(Y″は体重に関する座標軸を表す。)。さらに、折れ線グラフGR5の下方に沿った領域562に、表示対象期間DP2にわたる被験者の体重の平均値が、
「体重の平均値
62.4kg 」
というように、デジタル値でポップアップ表示されている。なお、被験者の体重のデータは、図6AのステップS1で血圧関連データとともに受信されるか、操作部530を介して手入力されるか、または、発話解析・認識部580を用いた音声認識によって入力されることによって、メモリ520に予め記憶されているものとする。
【0144】
このようにして、ユーザはタッチパッド531を長押しすることによって、表示される情報量を増やすことができる。したがって、ユーザは、自身の自然な感覚に沿った操作によって、表示される情報量を増やすことができる。
【0145】
なお、この変形例3は、1回の短押しと、それに連続した1回の長押しをされるのが表示部540内で棒グラフGR2から下方に離間した領域(ただし、日付表示領域543よりも上方とする。)であっても、同様に適用され得る。
【0146】
(変形例4;長押しによって、表示対象期間の前半、後半の血圧平均値が表示される場合)
この変形例4では、タッチパッド531によって表示部540上の特定の時刻の縦棒に相当する位置が長押しされると、表示される情報量が増やされる別の態様として、表示対象期間DP2の前半、後半の血圧平均値が表示される例について説明する。
【0147】
図24は、個人端末500の表示部540で、特定の時刻の縦棒Bk,RまたはGに相当する位置が長押しされる場合の動作フロー、特に、図6Aの動作フローのステップS3~S5に代えて実行されるステップ(ステップS3A~S5A)を示している。
【0148】
この変形例4では、図6AのステップS1,S2の後、図24のステップS3Aで、制御部510は、タッチパッド531によって表示部540上の特定の時刻の縦棒Bk,RまたはGに相当する位置が長押しされたか否かを判断する。この例では、ユーザが、タッチパッド531を操作するとき、図25中に長い矢印A9で模式的に示すように、表示部540上の特定の時刻t3の縦棒Gのうち中央部Gmに相当する位置を、長押ししたものとする。長押しの代わりに、中央部Gmに相当する位置から左方向(表示対象期間DP2の前半をカバーする方向)にスイープするようにしてもよい。
【0149】
すると、図24のステップS4Aで、制御部510は第1演算部として働いて、表示対象期間DP2の前半にわたる、特定の時刻t3についての収縮期血圧平均値(これを符号「SBPaveF」で表す。)および拡張期血圧平均値(これを符号「DBPaveF」で表す。)を得るとともに、表示対象期間DP2の後半にわたる、特定の時刻t3についての収縮期血圧平均値(これを符号「SBPaveS」で表す。)およびは拡張期血圧平均値(これを符号「DBPaveS」で表す。)を得る。
【0150】
続いて、図24のステップS5Aで、制御部510は第1表示制御部として働いて、図26に示すように、表示部540に、表示対象期間DP2の前半の、特定の時刻t3について得られた収縮期血圧平均値SBPaveFおよび拡張期血圧平均値DBPaveF、並びに、表示対象期間DP2の後半の、特定の時刻t3について得られた収縮期血圧平均値SBPaveSおよび拡張期血圧平均値DBPaveSをポップアップ表示する。図26の例では、表示部540上で棒グラフGR2から左上方、左下方に離間した領域552,554に、それぞれ表示対象期間DP2の前半にわたる、特定の時刻t3についての収縮期血圧平均値SBPaveF、拡張期血圧平均値DBPaveFが、
「前半の午前4時
SBP平均値
142mmHg 」、
「前半の午前4時
DBP平均値
82mmHg 」
というように、デジタル値でポップアップ表示されている。また、表示部540上で棒グラフGR2から右上方、右下方に離間した領域553,555に、表示対象期間DP2の後半にわたる、特定の時刻t3についての収縮期血圧平均値SBPaveS、拡張期血圧平均値DBPaveSが、
「後半の午前4時
SBP平均値
141mmHg 」、
「後半の午前4時
DBP平均値
80mmHg 」
というように、デジタル値でポップアップ表示されている。これにより、ユーザは、特定の時刻t3の縦棒Gを長押し(又はスイープ)すれば、簡易な操作で、表示対象期間DP2の前半、後半のそれぞれについて、特定の時刻t3についての収縮期血圧平均値SBPaveF,SBPaveSおよび拡張期血圧平均値DBPaveF,DBPaveSをポップアップ表示させて、知ることができる。
【0151】
なお、図26によって分かるように、特定の時刻t3の縦棒Gのうち上端部Guに相当する位置が長押し(又はスイープ)された場合、制御部510は、表示対象期間DP2の前半、後半のそれぞれについて、特定の時刻t3についての収縮期血圧平均値SBPaveF,SBPaveSのみを得て、表示部540にポップアップ表示する。また、特定の時刻t3の縦棒Gのうち下端部Glに相当する位置が長押し(又はスイープ)された場合、制御部510は、表示対象期間DP2の前半、後半のそれぞれについて、特定の時刻t3についての拡張期血圧平均値DBPaveF,DBPaveSのみを得て、表示部540にポップアップ表示する。
【0152】
また、この変形例4は、長押し(又はスイープ)されるのが時刻t1,t2に対応する縦棒Bk,Rであっても、それぞれ同様に適用され得る。
【0153】
(変形例5;イベントを表すマークが指定されるとともに、縦棒が指定される場合)
この変形例5では、図6AのステップS2で、図28中に例示するように、表示部540内で別の初期画面として、棒グラフGR2に沿って、日付表示領域543の下方に沿った領域556に、被験者に日ごとに発生したイベントを表すマークM1,M2,M3が表示される例について説明する。ここで、フォークとナイフのシンボルからなるマークM1は、被験者がイベントとして外食したことを表している。聴診器のシンボルからなるマークM2は、被験者がイベントとして受診したことを表している。薬瓶と錠剤のシンボルからなるマークM3は、被験者がイベントとして服薬したことを表している。この例では、外食を表すマークM1が1つの日(3月6日)のみについて表示され、受診を表すマークM2が1つの日(3月7日)のみについて表示され、また、服薬を表すマークM3が2つの日(3月8日と3月9日)についてそれぞれ表示されている。これにより、この例では、被験者が3月6日に外食し、3月7日に受診し、3月8日と3月9日にそれぞれ服薬したことが分かる。なお、図28中の棒グラフGR2では、縦方向Yに関する縦棒Bk,R,Gの位置で分かるように、被験者が服薬した日(3月8日と3月9日)の血圧値が、残りの日(3月6日と3月7日)の血圧値よりも低くなっている。
【0154】
被験者に日ごとに発生したイベントは、操作部530を介して手入力されるか、発話解析・認識部580を用いた音声認識によって入力されるか、および/または、GPS部570が発生する個人端末500の位置データに基づいて判断される(例えば、被験者が個人端末500を携帯して自宅以外のレストラン、病院などに30分間以上滞在したときは、それぞれ外食、受診などのイベントが発生したと判断される)ことによって、メモリ520に予め記憶されているものとする。
【0155】
図27は、個人端末500の表示部540で、イベントを表すマークが指定されるとともに、特定の時刻の縦棒に相当する位置が指定される場合の動作フロー、特に、図6Aの動作フローのステップS3~S5に代えて実行されるステップ(ステップS3B~S5B)を示している。
【0156】
この変形例5では、図6AのステップS1,S2の後、図27のステップS3Bで、制御部510は、タッチパッド531によって表示部540上のイベントを表すマークが指定されるとともに、特定の時刻の縦棒Bk,RまたはGに相当する位置が指定されたか否かを判断する。この例では、ユーザが、タッチパッド531を操作するとき、図28中に矢印A10-2で模式的に示すように、特定のイベントとして服薬のイベントを表すマークM3(2つの日について表示されているマークM3のいずれか)を指定するとともに、矢印A10-1で模式的に示すように、表示部540上の特定の時刻t1の縦棒Bkのうち上端部Bkuに相当する位置を指定したものとする。
【0157】
すると、図27のステップS4Bで、制御部510は第1演算部として働いて、服薬のイベントが発生した特定イベント発生日(この例では、3月8日と3月9日)における特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値(これを符号「SBPaveE」で表す。)を得る(ステップS4B(a))。これとともに、制御部510は第1演算部として働いて、表示対象期間DP2から特定イベント発生日を除外した残りの日(この例では、3月6日と3月7日)における特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値(これを符号「SBPaveR」で表す。)を得る(ステップS4B(b))。
【0158】
ここで、特定イベント発生日における特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値SBPaveEは、上記表示対象期間DP2(nを自然数としてn日間とする)内で特定イベント発生日がm日間(mはn以下の自然数とする。)であり、特定イベント発生日における特定の時刻t1の収縮期血圧値がSBP1E,SBP2E,…,SBPmEであるものとすると、(SBP1E+SBP2E+…+SBPmE)/mで定義される(本実施形態では、この定義は、m=1の場合まで拡張されている。)。同様に、上記残りの日における特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値SBPaveRは、上記表示対象期間DP2(nを自然数としてn日間とする)内で上記残りの日がk日間(k=n-mとする。)であり、上記残りの日における特定の時刻t1の収縮期血圧値がSBP1R,SBP2R,…,SBPkRであるものとすると、(SBP1R+SBP2R+…+SBPkR)/kで定義される(本実施形態では、この定義は、k=1の場合まで拡張されている。)。なお、k=0の場合は、上記残りの日が無いことから、収縮期血圧平均値SBPaveRは算出されず、表示もされない。
【0159】
続いて、図27のステップS5Bで、制御部510は第1表示制御部として働いて、図29に示すように、棒グラフGR2に併せて、表示部540に、特定イベント発生日における特定の時刻t1について得られた収縮期血圧平均値SBPaveE、および、残りの日における特定の時刻t1について得られた収縮期血圧平均値SBPaveRを表示する(ステップS5B(a),(b))。図29の例では、表示部540上で棒グラフGR2から左上方、右上方に離間した領域557,558に、それぞれ特定イベント発生日における特定の時刻t1について得られた収縮期血圧平均値SBPaveE、残りの日における特定の時刻t1について得られた収縮期血圧平均値SBPaveRが、
「服薬日の午前2時
SBP平均値 138mmHg」、
「服薬以外の午前2時
SBP平均値 142mmHg」
というように、デジタル値でポップアップ表示されている。これにより、ユーザは、表示部540上で、特定イベント発生日における特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値SBPaveEと、残りの日における特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値SBPaveRとを、簡易な操作で表示させて、対比して知ることができる。ここで、ピンチイン、ピンチアウトが実行されると表示対象期間DPが変更され、それに応じて計算結果も変動し、変動した計算結果がポップアップ表示に反映される。
【0160】
表示対象期間DPの一番左に示された日付(図11の場合は3月6日)を先端日、一番右に示された日付(図11の場合は3月9日)を終端日と言う。2本の指でピンチインする場合、ユーザが、左側の指を固定し、右側の指を左方向に画面上でスライドすると、先端日は固定され、終端日が左方向にシフトし、より多くの日数が表示対象期間DPに含まれることになる。また、ユーザが、右側の指を固定し、左側の指を右方向に画面上でスライドすると、終端日が固定され、先端日が右方向にシフトし、より多くの日数が表示対象期間DPに含まれることになる。そして、ユーザが、両方の指を互いに接近する方向に同時にスライドさせると、先端日は右方向にシフトし、終端日は左方向にシフトし、より多くの日数が表示対象期間DPに含まれることになる。逆に、ピンチアウトする場合も、ユーザは、同様に先端日を固定し終端日だけをシフトさせ、終端日を固定し先端日だけをシフトさせ、または、先端日と終端日の両方をシフトさせる、ような操作を行うことができる。例えば図11において、ユーザが先端日を固定し終端日だけをシフトさせるピンチイン操作を行うと、固定の3月6日から数えて3日目、4日目、5日目…が順次表示対象期間DPの中に含まれて、これに応じて領域545に示される収縮期血圧平均値SBPaveも3日間の平均値、4日間の平均値、5日間の平均値、…のように順次変化する。ここで、3月6日に治療(投薬、手術等)が行われた場合、ユーザは、平均値に変化が観られる日、すなわち治療の効果が表れる日を容易に見つけることができる。血圧値の日々の変化は日々の生活環境に左右されるが、血圧平均値の変化は肉体的な変化を強く反映するからである。
【0161】
片側固定のピンチイン、ピンチアウトを2本の指で行う代わりに、ピンチインボタン604、612およびピンチアウトボタン602,614を設けても良い。この例では、ピンチインボタン604は、棒グラフGR2に沿って表示画面の右端近傍に表示された左向きの太線矢印からなっている。ピンチインボタン612は、棒グラフGR2に沿って表示画面の左端近傍に表示された右向きの太線矢印からなっている。ピンチアウトボタン602は、棒グラフGR2に沿って表示画面の右端近傍に表示された右向きの太線矢印からなっている。また、ピンチアウトボタン614は、棒グラフGR2に沿って表示画面の左端近傍に表示された左向きの太線矢印からなっている。ユーザがピンチアウトボタン602を押すと、先端日が固定で終端日が右側にシフトし、より少ない日数が表示される。ユーザがピンチインボタン604を押すと、先端日が固定で終端日が左側にシフトし、より多い日数が表示される。ユーザがピンチアウトボタン614を押すと、終端日が固定で先端日が左側にシフトし、より少ない日数が表示される。ユーザがピンチインボタン612を押すと、終端日が固定で先端日が右側にシフトし、より多い日数が表示される。これにより、ユーザは、一日ごとのインクリメントやデクリメントを容易に行うことができる。
【0162】
これとともに、制御部510は第1表示制御部として働いて、表示部540上で、特定イベント発生日における特定の時刻t1について得られた収縮期血圧平均値SBPaveE、残りの日における特定の時刻t1について得られた収縮期血圧平均値SBPaveRを、それぞれ棒グラフGR2に重畳した横バーLV2E,LV2Rとしてグラフ上にポップアップ表示する。横バーLV2Eには、薬瓶と錠剤のシンボルからなるマークM3を吹き出しとして表したマークM3′が付されている。これにより、ユーザは、棒グラフGR2に対してそれぞれの収縮期血圧平均値SBPaveE、収縮期血圧平均値SBPaveRがどのような位置づけにあるかを、直感的に把握できる。この例では、服薬のイベントが発生した特定イベント発生日についての横バーLV2Eが、残りの日についての横バーLV2Rよりも低い位置に表示されている。したがって、ユーザは、横バーLV2Eと横バーLV2Rとの間の高低差が服薬の効果に相当する、と把握できる。
【0163】
なお、図27のステップS3Bで、イベントを表すマークM3が指定されるとともに、特定の時刻t1の縦棒Bkのうち下端部Bkl(図28参照)に相当する位置が指定された場合、図27のステップS4Bで、制御部510は第1演算部として働いて、特定のイベントが発生した特定イベント発生日(この例では、3月8日と3月9日)における特定の時刻t1についての拡張期血圧平均値(これを符号「DBPaveE」で表す。)、および、表示対象期間DP2から特定イベント発生日を除外した残りの日(この例では、3月6日と3月7日)における特定の時刻t1についての拡張期血圧平均値(これを符号「DBPaveR」で表す。)を得る。そして、図27のステップS5Bで、制御部510は第1表示制御部として働いて、表示部540に、特定イベント発生日における特定の時刻t1について得られた拡張期血圧平均値DBPaveE、および、残りの日における特定の時刻t1について得られた拡張期血圧平均値DBPaveRをポップアップ表示する。
【0164】
ここで、特定イベント発生日における特定の時刻t1についての拡張期血圧平均値DBPaveEは、上記表示対象期間(n日間)内で特定イベント発生日がm日間であり、特定イベント発生日における特定の時刻t1の拡張期血圧値がDBP1E,DBP2E,…,DBPmEであるものとすると、(DBP1E+DBP2E+…+DBPmE)/mで定義される(本実施形態では、この定義は、m=1の場合まで拡張されている。)。同様に、上記残りの日における特定の時刻t1についての拡張期血圧平均値DBPaveRは、上記表示対象期間DP2(nを自然数としてn日間とする)内で上記残りの日がk日間(k=n-mとする。)であり、上記残りの日における特定の時刻t1の拡張期血圧値がDBP1R,DBP2R,…,DBPkRであるものとすると、(DBP1R+DBP2R+…+DBPkR)/kで定義される(本実施形態では、この定義は、k=1の場合まで拡張されている。)。なお、k=0の場合は、上記残りの日が無いことから、拡張期血圧平均値DBPaveRは算出されず、表示もされない。
【0165】
また、図27のステップS3Bで、イベントを表すマークM3が指定されるとともに、特定の時刻t1の縦棒Bkのうち中央部Bkm(図28参照)に相当する位置が指定された場合、図27のステップS4Bで、制御部510は第1演算部として働いて、特定のイベントが発生した特定イベント発生日(この例では、3月8日と3月9日)における特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値SBPaveEおよび拡張期血圧平均値DBPaveE、並びに、表示対象期間DP2から特定イベント発生日を除外した残りの日(この例では、3月6日と3月7日)における特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値SBPaveRおよび拡張期血圧平均値DBPaveRを得る。そして、図27のステップS5Bで、制御部510は第1表示制御部として働いて、表示部540に、特定イベント発生日における特定の時刻t1について得られた収縮期血圧平均値SBPaveEおよび拡張期血圧平均値DBPaveE、並びに、残りの日における特定の時刻t1について得られた収縮期血圧平均値SBPaveRおよび拡張期血圧平均値DBPaveRをポップアップ表示する。
【0166】
なお、図27のステップS5Bで、制御部510は第1表示制御部として働いて、表示部540に、表示対象期間DP2(全体)にわたる特定の時刻t1についての収縮期血圧平均値SBPaveおよび/または拡張期血圧平均値DBPaveを併せてポップアップ表示してもよい。
【0167】
この変形例5は、特定のイベントを表すマークとともに指定されるのが時刻t2,t3に対応する縦棒R,Gであっても、それぞれ同様に適用され得る。
【0168】
また、この変形例5では、イベントとして外食、受診、服薬を挙げたが、これに限られるものではない。イベントとしては、就業(または休養)、1週間のうちの特定の曜日(例えば、月曜日)の到来などを含んでもよい。何が「イベント」に該当するかは、ユーザ(被験者、医師など)によって可変して設定され得る。
【0169】
上述の実施形態では、血圧計400によって測定された血圧関連データを、サーバ300のデータベース321に一旦記憶させ、その血圧関連データを、個人端末500がダウンロードするものとした。しかしながら、これに限られるものではない。血圧計400によって測定された血圧関連データを、ネットワーク900を介して、個人端末500が直接受信して、メモリ520に記憶するものとしてもよい。
【0170】
また、上述の実施形態では、上述の血圧関連情報表示方法を、ユーザとしての被験者が個人端末500を操作して実行するものとした。しかしながら、これに限られるものではない。上述の血圧関連情報表示方法を、例えばユーザとしての医師が病院端末200を操作して実行してもよい。
【0171】
また、上述の実施形態では、血圧値の変化を、棒グラフを用いて表示するようにしたが、実施形態のバリエーションとして、棒グラフの代わりに折れ線グラフを用いても良い。図30は、折れ線グラフとして、SBP折れ線グラフ301と、DBP折れ線グラフ302とを含む、図7に示した初期画面とは別の初期画面を例示している。具体的には、SBP折れ線グラフ301は、時刻t1のSBPに相当する点(符号「D2am_SBP」)と、時刻t2のSBPに相当する点(符号「Da4h_SBP」)と、時刻t3のSBPに相当する点(符号「D4am_SBP」)と、…を順に線分で結んで作成されている。DBP折れ線グラフ302は、時刻t1のDBPに相当する点(符号「D2am_DBP」)と、時刻t2のDBPに相当する点(符号「Da4h_DBP」)と、時刻t3のDBPに相当する点(符号「D4am_DBP」)と、…を順に線分で結んで作成されている。既述の棒グラフに対する操作と同様に、ユーザがSBP折れ線グラフ301、DBP折れ線グラフ302の特定の時刻に相当する位置(点)を指定(タッチ)等する操作を行うと、表示部540にSBP平均値および/またはDBP平均値がポップアップ表示される。この場合も、表示対象期間DPは、既述のピンチイン、ピンチアウトの操作によって可変して設定され得る。
【0172】
上述の血圧関連情報表示方法を、ソフトウェア(コンピュータプログラム)として、CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタル万能ディスク)、フラッシュメモリなどの非一時的(non-transitory)にデータを記憶可能な記録媒体に記録してもよい。このような記録媒体に記録されたソフトウェアを、パーソナルコンピュータ、PDA(パーソナル・デジタル・アシスタンツ)、スマートフォンなどの実質的なコンピュータ装置にインストールすることによって、それらのコンピュータ装置に、上述の血圧関連情報表示方法を実行させることができる。
【0173】
以上の実施形態は例示であり、この発明の範囲から離れることなく様々な変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
【符号の説明】
【0174】
100 システム
200 病院端末
240 表示部
300 サーバ
400 血圧計
500 個人端末
520 メモリ
530 操作部
531 タッチパッド
540 表示部
図1
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