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特許7468350状態監視装置および状態監視装置の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】状態監視装置および状態監視装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/16 20060101AFI20240409BHJP
   A61B 5/113 20060101ALI20240409BHJP
   A61B 5/11 20060101ALI20240409BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
A61B5/16 130
A61B5/113
A61B5/11 110
A61B5/00 102A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020550458
(86)(22)【出願日】2019-10-01
(86)【国際出願番号】 JP2019038774
(87)【国際公開番号】W WO2020071374
(87)【国際公開日】2020-04-09
【審査請求日】2022-09-20
(31)【優先権主張番号】P 2018187708
(32)【優先日】2018-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平尾 祐亮
(72)【発明者】
【氏名】新田 和馬
【審査官】▲高▼ 芳徳
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/019091(WO,A1)
【文献】特表2009-538720(JP,A)
【文献】特開2012-170528(JP,A)
【文献】特開平07-204166(JP,A)
【文献】特表2017-537710(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/06 - 5/22
A61B 5/00
G08B 21/22
G08B 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検者にマイクロ波を照射して、前記被検者から反射された反射波を検出する検出部と、
前記検出部で検出した反射波を解析して呼吸信号のスペクトルデータを取得する解析部と、
前記呼吸信号のスペクトルデータに基づいて前記被検者の睡眠時の状態を判定する判定部とを備え、
前記呼吸信号のスペクトルデータは、ピーク値を示す周波数領域と、それ以外の周波数領域とに分割され、
前記判定部は、
全体の周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値と、前記ピーク値を示す周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値との差分の値が所定値未満である場合には、睡眠時の安静状態と判定し、
前記全体の周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値と、前記ピーク値を示す周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値との差分の値が所定値以上である場合には、睡眠時の覚醒状態と判定する、状態監視装置。
【請求項2】
被検者にマイクロ波を照射して、前記被検者から反射された反射波を検出する検出部と、
前記検出部で検出した反射波を解析して呼吸信号のスペクトルデータを取得する解析部と、
前記呼吸信号のスペクトルデータに基づいて前記被検者の睡眠時の状態を判定する判定部とを備え、
前記呼吸信号のスペクトルデータは、ピーク値を示す周波数領域と、それ以外の周波数領域とに分割され、
前記判定部は、
前記ピーク値を示す周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値に対する前記それ以外の周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値の比が所定の閾値を超えない場合には、睡眠時の安静状態と判定し、
前記ピーク値を示す周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値に対する前記それ以外の周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値の比が前記所定の閾値を超える場合には、睡眠時の覚醒状態と判定する、状態監視装置。
【請求項3】
センサーとコントローラとを含む状態監視装置の制御方法であって、
前記センサーは、被検者にマイクロ波を照射して、前記被検者から反射された反射波を検出するステップと、
前記コントローラは、検出した反射波を解析して呼吸信号のスペクトルデータを取得するステップと、
前記コントローラは、前記呼吸信号のスペクトルデータに基づいて前記被検者の睡眠時の状態を判定するステップとを備え、
前記呼吸信号のスペクトルデータは、ピーク値を示す周波数領域と、それ以外の周波数領域とに分割され、
前記被検者の睡眠時の状態を判定するステップは、
全体の周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値と、前記ピーク値を示す周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値との差分の値が所定値未満である場合には、睡眠時の安静状態と判定するステップと、
前記全体の周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値と、前記ピーク値を示す周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値との差分の値が所定値以上である場合には、睡眠時の覚醒状態と判定するステップとを含む、状態監視装置の制御方法。
【請求項4】
センサーとコントローラとを含む状態監視装置の制御方法であって、
前記センサーは、被検者にマイクロ波を照射して、前記被検者から反射された反射波を検出するステップと、
前記コントローラは、検出した反射波を解析して呼吸信号のスペクトルデータを取得するステップと、
前記コントローラは、前記呼吸信号のスペクトルデータに基づいて前記被検者の睡眠時の状態を判定するステップとを備え、
前記呼吸信号のスペクトルデータは、ピーク値を示す周波数領域と、それ以外の周波数領域とに分割され、
前記被検者の睡眠時の状態を判定するステップは、
前記ピーク値を示す周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値に対する前記それ以外の周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値の比が所定の閾値を超えない場合には、睡眠時の安静状態と判定するステップと、
前記ピーク値を示す周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値に対する前記それ以外の周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値の比が前記所定の閾値を超える場合には、睡眠時の覚醒状態と判定するステップとを含む、状態監視装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、居住者の安否を監視する状態監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
居住者を見守る技術が知られている。例えば、特開2017-174012号公報(特許文献1)には、IT(Information Technology)を利用して高齢者等の状態を監視する見守りシステムが提案されている。被検者にトラブル等が生じた場合に、速やかに介護士、看護師等が介助等を行うことが可能になる。被検者の状態を画面にリアルタイムで表示し、通常とは異なる事象、すなわちイベントが発生している被検者の状態を表示する情報処理装置が開示されている。
【0003】
また、特許第5682504号公報(特許文献2)においては、被検者の生体情報を収集して被検者の安否を監視する監視装置において、被検者にマイクロ波を照射し、そのドップラシフトした反射波から、被検者の体動と呼吸とを検出し、所定時間内の体動数と呼吸数とから被検者の安否を監視する方式が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-174012号公報
【文献】特許第5682504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方で、上記被検者の安否を監視する方式において、被検者の生体情報の信号レベルが低い場合には精度の高い被検者の状態の判定ができないという課題があった。
【0006】
本開示は上述のような背景に鑑みてなされたものであって、ある局面における目的は、精度の高い被検者の状態の判定が可能な状態監視装置および状態監視方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ある実施の形態に従うと、状態監視装置は、被検者にマイクロ波を照射して、被検者から反射された反射波を検出する検出部と、検出部で検出した反射波を解析して呼吸信号のスペクトルデータを取得する解析部と、呼吸信号のスペクトルデータに基づいて被検者の睡眠時の状態を判定する判定部とを備える。
【0008】
好ましくは、判定部は、呼吸信号のスペクトルデータの波形線幅が所定値よりも大きい場合に睡眠時の覚醒状態と判定し、呼吸信号のスペクトルデータの波形線幅が所定値以下の場合に睡眠時の安静状態と判定する。
【0009】
好ましくは、呼吸信号のスペクトルデータは、所定期間毎にピーク値を有する。判定部は、所定期間毎のピーク値の最大値を所定値に規格化し、呼吸信号のスペクトルデータの波形線幅が所定値よりも大きい場合に睡眠時の覚醒状態と判定し、呼吸信号のスペクトルデータの波形線幅が所定値以下の場合に睡眠時の安静状態と判定する。
【0010】
好ましくは、判定部は、呼吸信号のパワースペクトルデータを生成し、パワースペクトラムデータが所定値以上であるか否かを判定し、パワースペクトラムデータが所定値以上である場合には被検者の在室状態として判定し、パワースペクトラムデータが所定値未満である場合には被検者の不在状態として判定する。
【0011】
好ましくは、呼吸信号のスペクトルデータは、ピーク値を示す周波数領域と、それ以外の周波数領域とに分割され、判定部は、ピーク値を示す周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値と、それ以外の周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値との比または差分が所定値以上である場合には睡眠時の覚醒状態と判定し、比または差分が所定値未満である場合には、睡眠時の安静状態と判定する。
【0012】
ある実施の形態に従うと、状態監視方法は、被検者にマイクロ波を照射して、被検者から反射された反射波を検出するステップと、検出した反射波を解析して呼吸信号のスペクトルデータを取得するステップと、呼吸信号のスペクトルデータに基づいて被検者の睡眠時の状態を判定するステップとを備える。
【0013】
好ましくは、被験者の睡眠時の状態を判定するステップは、呼吸信号のスペクトルデータの波形線幅が所定値よりも大きい場合に睡眠時の覚醒状態と判定し、呼吸信号のスペクトルデータの波形線幅が所定値以下の場合に睡眠時の安静状態と判定する。
【0014】
好ましくは、被験者の睡眠時の状態を判定するステップは、呼吸信号のスペクトルデータは、所定期間毎にピーク値を有する。所定期間毎のピーク値の最大値を所定値に規格化し、呼吸信号のスペクトルデータの波形線幅が所定値よりも大きい場合に睡眠時の覚醒状態と判定し、呼吸信号のスペクトルデータの波形線幅が所定値以下の場合に睡眠時の安静状態と判定する。
【0015】
好ましくは、呼吸信号のスペクトルデータは、ピーク値を示す周波数領域と、それ以外の周波数領域とに分割される。被験者の睡眠時の状態を判定するステップは、ピーク値を示す周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値と、それ以外の周波数領域のスペクトルデータのパワー積算値との比または差分が所定値以上である場合には睡眠時の覚醒状態と判定し、比または差分が所定値未満である場合には、睡眠時の安静状態と判定する。
【発明の効果】
【0016】
ある局面において、精度の高い被検者の状態の判定が可能である。
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】見守りシステム100の構成の一例を示す図である。
図2】見守りシステム100の構成の概要を示すブロック図である。
図3】クラウドサーバー150として機能するコンピューターシステム300のハードウェア構成を表わすブロック図である。
図4】センサーボックス119を用いた見守りシステム100の装置構成の概略の一例を示す図である。
図5】実施形態に基づくセンサーボックス119で取得される被検者の睡眠時の安静状態におけるセンサデータについて説明する図である。
図6】実施形態に基づくセンサーボックス119で取得される被検者の睡眠時の覚醒状態におけるセンサデータについて説明する図である。
図7】実施形態に基づく睡眠時に安静状態である場合のセンサデータのスペクトルデータについて説明する図である。
図8】実施形態に基づく睡眠時に覚醒状態である場合のセンサデータのスペクトルデータについて説明する図である。
図9】実施形態に基づく睡眠時の安静状態を判定する方式を説明する図である。
図10】実施形態に基づく睡眠時の覚醒状態を判定する方式を説明する図である。
図11】実施形態に基づくパワースペクトラムデータについて説明する図である。
図12】実施形態の変形例に従うピーク値付近以外のパワー積算値の変動について説明する図である。
図13】睡眠時における安静状態および覚醒状態の判定を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ、本開示に係る技術思想の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0019】
[技術思想]
まず、本明細書に開示にされる技術思想の概要について説明する。ある局面において、施設の入居者等の対象者の生体情報として呼吸信号が測定され、対象者の日頃の状態を正確に把握することができる。測定は、対象者が測定していることを意識していない状態で行なわれる。
【0020】
[見守りシステム(状態監視装置)の構成]
図1は、見守りシステム100の構成の一例を示す図である。見守り対象は、例えば、施設の居室領域180に設けられた各居室内の入居者である。図1の見守りシステム100では、居室領域180に、居室110,120が設けられている。居室110は、入居者111に割り当てられている。居室120は、入居者121に割り当てられている。図1の例では、見守りシステム100に含まれる居室の数は2であるが、当該数はこれに限定されない。
【0021】
見守りシステム100では、居室110,120にそれぞれ設置されたセンサーボックス119と、管理センター130に設置された管理サーバー200と、アクセスポイント140とが、ネットワーク190を介して接続される。ネットワーク190は、イントラネットおよびインターネットのいずれをも含み得る。
【0022】
見守りシステム100では、介護者141が携帯する携帯端末143、および、介護者142が携帯する携帯端末144は、アクセスポイント140を介してネットワーク190に接続可能である。さらに、センサーボックス119、管理サーバー200、および、アクセスポイント140は、ネットワーク190を介して、クラウドサーバー150と通信可能である。
【0023】
居室110,120は、それぞれ、設備として、タンス112、ベッド113、および、トイレ114を含む。居室110のドアには、当該ドアの開閉を検出するドアセンサー118が設置されている。トイレ114のドアには、トイレ114の開閉を検出するトイレセンサー116が設置されている。ベッド113には、各入居者111,121の臭いを検出する臭いセンサー117が設置されている。居室110,120では、各入居者111,121は、それぞれ、ケアコール子機115を操作することができる。
【0024】
センサーボックス119は、居室110,120内の物体の挙動を検出するためのセンサーを内蔵している。センサーの一例は、物体の動作を検出するためのドップラーセンサーである。他の例は、カメラである。センサーボックス119は、センサーとしてドップラーセンサーとカメラの双方を含んでもよい。
【0025】
図2を参照して、見守りシステム100の構成要素について説明する。図2は、見守りシステム100の構成の概要を示すブロック図である。
【0026】
[センサーボックス119]
センサーボックス119は、制御装置101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、通信インターフェイス104と、カメラ105と、ドップラーセンサー106と、無線通信装置107と、記憶装置108とを備える。
【0027】
制御装置101は、センサーボックス119を制御する。制御装置101は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)その他のプロセッサー、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらの組み合わせなどによって構成される。
【0028】
通信インターフェイス104には、アンテナ(図示しない)などが接続される。センサーボックス119は、当該アンテナを介して、外部の通信機器との間でデータをやり取りする。外部の通信機器は、たとえば、管理サーバー200、携帯端末143,144その他の端末、アクセスポイント140、クラウドサーバー150、その他の通信端末などを含む。
【0029】
カメラ105は、一実現例では、近赤外カメラである。近赤外カメラは、近赤外光を投光するIR(Infrared)投光器を含む。近赤外カメラが用いられることにより、夜間でも居室110,120の内部を表わす画像が撮影され得る。他の実現例では、カメラ105は、可視光のみを受光する監視カメラである。さらに他の実現例では、カメラ105として、3Dセンサやサーモグラフィーカメラが用いられてもよい。センサーボックス119およびカメラ105は、一体として構成されてもよいし、別体で構成されてもよい。
【0030】
ドップラーセンサー106は、たとえばマイクロ波ドップラーセンサーであり、電波を放射及び受信して、居室110,120内の物体の挙動(動作)を検出する。これにより、居室110,120の入居者111,121の生体情報が検出され得る。一例では、ドップラーセンサー106は、24GHz帯のマイクロ波を各居室110,120のベッド113に向けて放射し、入居者111,121で反射した反射波を受信する。反射波は、入居者111,121の動作により、ドップラーシフトしている。ドップラーセンサー106は、当該反射波から、入居者111,121の呼吸状態や心拍数を検出し得る。
【0031】
無線通信装置107は、ケアコール子機240、ドアセンサー118、トイレセンサー116、臭いセンサー117からの信号を受信し、当該信号を制御装置101へ送信する。たとえば、ケアコール子機240は、ケアコールボタン241を備える。当該ボタンが操作されると、ケアコール子機240は、当該操作があったことを示す信号を無線通信装置107へ送信する。ドアセンサー118、トイレセンサー116、臭いセンサー117は、それぞれの検出結果を無線通信装置107へ送信する。
【0032】
記憶装置108は、たとえば、フラッシュメモリーまたはハードディスク等の固定記憶装置、あるいは、外付けの記憶装置などの記録媒体である。記憶装置108は、制御装置101によって実行されるプログラム、および、当該プログラムの実行に利用される各種のデータを格納する。各種のデータは、入居者111,121の行動情報を含んでいてもよい。
【0033】
上記のプログラムおよびデータのうち少なくとも一方は、制御装置101がアクセス可能な記憶装置であれば、記憶装置108以外の記憶装置(たとえば、制御装置101の記憶領域(たとえば、キャッシュメモリーなど)、ROM102、RAM103、外部機器(たとえば、管理サーバー200や携帯端末143,144等)に格納されていてもよい。
【0034】
[携帯端末143,144]
携帯端末143,144は、制御装置221と、ROM222と、RAM223と、通信インターフェイス224と、ディスプレイ226と、記憶装置228と、入力デバイス229とを含む。ある局面において、携帯端末143,144は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、腕時計型端末その他のウェアラブル装置等として実現される。
【0035】
制御装置221は、携帯端末143,144を制御する。制御装置221は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのASIC、少なくとも1つのFPGA、またはそれらの組み合わせなどによって構成される。
【0036】
通信インターフェイス224には、アンテナ(図示しない)などが接続される。携帯端末143,144は、当該アンテナおよびアクセスポイント140を介して、外部の通信機器との間でデータをやり取りする。外部の通信機器は、たとえば、センサーボックス119、管理サーバー200などを含む。
【0037】
ディスプレイ226は、たとえば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro luminescence)ディスプレイ等によって実現される。入力デバイス229は、たとえばディスプレイ226に設けられたタッチセンサーによって実現される。当該タッチセンサーは、携帯端末143,144に対するタッチ操作を受け付け、当該タッチ操作に応じた信号を制御装置221へ出力する。
【0038】
記憶装置228は、たとえば、フラッシュメモリー、ハードディスクその他の固定記憶装置、あるいは、着脱可能なデータ記録媒体等により実現される。
【0039】
[管理サーバー200]
管理サーバー200は、解析部202および判定部204を含む。
【0040】
解析部202および判定部204は、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより実現する。解析部202は、クラウドサーバー150のハードディスク5に格納されているセンサデータを読み出して呼吸信号のスペクトルデータを取得する。
【0041】
判定部204は、呼吸信号のスペクトラムデータに基づいて被検者の状態等を判定する。
【0042】
[クラウドサーバーの構成]
図3を参照して、クラウドサーバー150の構成について説明する。図3は、クラウドサーバー150として機能するコンピューターシステム300のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0043】
コンピューターシステム300は、主たる構成要素として、プログラムを実行するCPU1と、コンピューターシステム300の使用者による指示の入力を受けるマウス2およびキーボード3と、CPU1によるプログラムの実行により生成されたデータ、又はマウス2若しくはキーボード3を介して入力されたデータを揮発的に格納するRAM4と、データを不揮発的に格納するハードディスク5と、光ディスク駆動装置6と、通信インターフェイス(I/F)7と、モニター8とを含む。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。光ディスク駆動装置6には、CD-ROM9その他の光ディスクが装着される。
【0044】
コンピューターシステム300における処理は、各ハードウェアおよびCPU1により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、ハードディスク5に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、CD-ROM9その他の記録媒体に格納されて、コンピュータープログラムとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なアプリケーションプログラムとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、光ディスク駆動装置6その他の読取装置によりその記録媒体から読み取られて、あるいは、通信インターフェイス7を介してダウンロードされた後、ハードディスク5に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU1によってハードディスク5から読み出され、RAM4に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU1は、そのプログラムを実行する。
【0045】
図3に示されるコンピューターシステム300を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本開示に係る技術思想の本質的な部分の一つは、RAM4、ハードディスク5、CD-ROM9その他の記録媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。記録媒体は、一時的でない、コンピューター読取可能なデータ記録媒体を含み得る。なお、コンピューターシステム300の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0046】
なお、記録媒体としては、CD-ROM、FD(Flexible Disk)、ハードディスクに限られず、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、IC(Integrated Circuit)カード(メモリーカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM(Electronically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリー等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。
【0047】
ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0048】
[見守りシステム100の装置構成]
図4を参照して、見守りシステム100を用いた見守りについて説明する。図4は、センサーボックス119を用いた見守りシステム100の装置構成の概略の一例を示す図である。
【0049】
見守りシステム100は、見守り対象者(監視対象者)である入居者111,121その他の入居者を見守るために利用される。図4に示されるように、居室110の天井には、センサーボックス119が取り付けられている。他の居室にも同様にセンサーボックス119が取り付けられている。
【0050】
範囲410は、センサーボックス119による検出範囲を表わす。センサーボックス119が前述のドップラーセンサーを有する場合、当該ドップラーセンサーは、範囲410内で生じた人の挙動を検出する。センサーボックス119がセンサーとしてカメラを有する場合、当該カメラは、範囲410内の画像を撮影する。
【0051】
センサーボックス119は、たとえば、介護施設、医療施設、宅内などに設置される。図4の例では、センサーボックス119は、天井に取り付けられており、入居者111およびベッド113を天井から撮影している。センサーボックス119の取り付け場所は天井に限られず、居室110の側壁に取り付けられてもよい。
【0052】
見守りシステム100は、カメラ105から得られた一連の画像(すなわち、映像)に基づいて入居者111に生じている危険を検知する。一例として、検知可能な危険は、入居者111の転倒や、危険個所(たとえば、ベッドの柵など)に入居者111がいる状態などを含む。
【0053】
見守りシステム100は、入居者111に危険が生じていることを検知した場合に、そのことを介護者141,143等に報知する。報知方法の一例として、見守りシステム100は、入居者111の危険を介護者141,142の携帯端末143,144に通知する。携帯端末143,144は、当該通知を受信すると、入居者111の危険をメッセージ、音声、振動等で介護者141,142に報知する。これにより、介護者141,142は、入居者111に危険が生じていることを即座に把握でき、入居者111の元に素早く駆け付けることができる。
【0054】
なお、図4には、見守りシステム100が1つのセンサーボックス119を備えている例が示されているが、見守りシステム100は、複数のセンサーボックス119を備えてもよい。また、図4には、見守りシステム100が複数の携帯端末143,144を備えている例が示されているが、見守りシステム100は、一つの携帯端末でも実現され得る。
【0055】
そして、本例におけるセンサーボックス119の通信インターフェイス104は、ドップラーセンサー106で取得したセンサデータをクラウドサーバー150に送信する。
【0056】
クラウドサーバー150は、一例としてハードディスク5に格納する。
管理サーバー200は、クラウドサーバー150のハードディスク5に格納されているセンサデータを読み出して所定の処理を実行する。本例においては、被検者の状態を判定する。
【0057】
具体的には、被検者は睡眠時に覚醒状態あるいは安静状態か、また、被検者は在室しているか不在であるかを判定する。
【0058】
管理サーバー200は、必要に応じて被検者の状態を介護者に通知する。
[センサデータ]
図5は、実施形態に基づくセンサーボックス119で取得される被検者の睡眠時の安静状態におけるセンサデータについて説明する図である。
【0059】
図5に示されるように、ドップラーセンサーによるマイクロ波の反射波が検出される。例えば、被検者がベッドで睡眠時に安静状態である場合には、呼吸動作以外の動きが少ない。したがって、呼吸動作の動きに合わせた反射波が一定の周期で振幅の小さい信号が検出される。
【0060】
図6は、実施形態に基づくセンサーボックス119で取得される被検者の睡眠時の覚醒状態におけるセンサデータについて説明する図である。
【0061】
例えば、被検者がベッドで睡眠時に覚醒状態である場合には、呼吸動作以外の動きが大きい。したがって、寝返り等、呼吸動作以外の動きに合わせた反射波が大きく、被検者の動作により信号の波形に大きな振幅が生じる。
【0062】
図7は、実施形態に基づく睡眠時に安静状態である場合のセンサデータのスペクトルデータについて説明する図である。
【0063】
図7において、管理サーバー200の解析部202は、クラウドサーバー150のハードディスク5に格納されている上記図5のセンサデータを読み出して、当該呼吸信号のスペクトルデータを取得する。
【0064】
横軸は呼吸数(回/分)であり、縦軸は、信号の強さを示す。
睡眠時に安静状態である場合には、呼吸動作に合わせてほぼ一定の周期が検出される。本例においては、19回/分の位置でセンサデータのピーク値が検出された場合が示されている。
【0065】
図8は、実施形態に基づく睡眠時に覚醒状態である場合のセンサデータのスペクトルデータについて説明する図である。
【0066】
図8において、管理サーバー200の解析部202は、クラウドサーバー150のハードディスク5に格納されている上記図6のセンサデータを読み出して、解析し、当該呼吸信号のスペクトルデータを取得する。
【0067】
横軸は呼吸数(回/分)であり、縦軸は信号の強さを示す。
睡眠時に覚醒状態である場合には、呼吸動作以外に、他の動作に合わせて複数のピーク波形が検出される。最も高いピーク値に対応する呼吸数(回/分)は、13回/分の波形が示されている。
【0068】
図7および図8に示されるように、睡眠時の安静状態と覚醒状態とでは信号の強さが異なる。睡眠時の安静状態と覚醒状態とでは、睡眠時の安静状態の方が覚醒状態よりも信号の強さは大きい。これは、被験者とセンサーボックス119との距離や動きの向きによって最大値が異なるからである。したがって、睡眠時の安静状態と比べて覚醒状態の信号の強さが小さくなるため覚醒状態の判定が難しい可能性がある。
【0069】
実施形態においては、所定期間毎にピーク値の信号の強さの最大値を1に規格化する処理を実行する。これにより信号の強さが異なる期間においてピーク値の最大値が1に規格化されて安静状態および覚醒状態の波形形状を比較し易くなる。
【0070】
図9は、実施形態に基づく睡眠時の安静状態を判定する方式を説明する図である。主に判定部204における処理である。
【0071】
図9に示されるように、縦軸は、信号の強さのピーク値の最大値を1に規格化した状態を示している。そして、スペクトルデータのピーク値付近の波形線幅を検出し、波形線幅が所定値以下であるか否かを判定する。本例のように波形線幅が所定値よりも狭い場合には、睡眠時の安静状態であると判定することが可能である。
【0072】
図10は、実施形態に基づく睡眠時の覚醒状態を判定する方式を説明する図である。
図10に示されるように、縦軸は、信号の強さのピーク値の最大値を1に規格化した状態を示している。そして、スペクトルデータのピーク値付近の波形線幅を検出し、波形線幅が所定値以下であるか否かを判定する。本例のように波形線幅が所定値よりも広い場合には、睡眠時の覚醒状態であると判定することが可能である。
【0073】
本例においては、信号の強さが2.00E-01の位置で信号線の幅を検出する場合について説明したが、特にこれに限られず他の位置で検出するようにしてもよい。また、検出する信号の強さの位置で閾値となる所定値を変更するようにしてもよい。
【0074】
したがって、睡眠時に安静状態であるか覚醒状態であるか否かは当該スペクトルデータを取得して波形形状を解析することにより判定が可能である。
【0075】
また、当該方式により、被検者の生体情報の信号レベルが低い場合であっても、信号の強さのピーク値を1に規格化した状態で比較判定することにより、精度の高い被検者の状態の判定が可能である。
【0076】
図11は、実施形態に基づくパワースペクトラムデータについて説明する図である。
図11において、管理サーバー200の判定部204は、センサデータのスペクトラムデータに基づいてパワースペクトラムデータを生成する。
【0077】
具体的には、センサデータのピーク値を含む所定範囲のパワーを合計したものである。
例えば、図7の場合には、センサデータのスペクトラムデータとして一例として19回/分のピーク値が検出された場合には、所定範囲として前後4回の範囲(15~23回/分)のパワーの和を算出する。この場合、一例として、例えば5.8E+11が算出される。
【0078】
図8の場合には、センサデータのスペクトラムデータとして一例として13回/分のピーク値が検出された場合には、所定範囲として前後4回の範囲(9~17回/分)のパワーの和を算出する。この場合、一例として4.4E+11が算出される。
【0079】
当該パワースペクトラムデータにより、被検者の存在/不存在を確認することが可能である。
【0080】
具体的には、判定部204は、例えば、一例として閾値として1E+10に設定することにより、当該閾値よりも大きいパワースペクトラムデータに関しては被検者の存在(在室)と判定し、閾値以下の低いパワースペクトラムデータに関しては被検者の不存在(不在)として判定することが可能である。
【0081】
そして、パワースペクトラムデータが閾値として1E+10以上の時間帯には、被検者が存在し、それ以外の場合には被検者が不存在であるため当該時間帯(不在)のデータを無視することが可能である。
【0082】
(変形例)
実施形態に従う変形例においては、睡眠時の安静状態あるいは覚醒状態を判定する別の方式について説明する。
【0083】
具体的には、センサデータのスペクトルデータのピーク値を含む所定範囲のパワーと、所定範囲以外の領域のパワーとの比較に基づいて判定する。
【0084】
一例として、図7で説明したスペクトラムデータについて、睡眠時の安静状態のピーク値付近(前後4回の範囲15~23回/分)のパワー積算値を算出すると、1.862である。
【0085】
また、全体のパワー積算値(0~35回/分)を算出すると、1.956である。
ピーク値付近以外のパワー積算値は、全体のパワー積算値からピーク値付近のパワー積算値を引き算する。
【0086】
ピーク値付近以外のパワー積算値は、1.956-1.862=0.0094となる。すなわち、呼吸動作以外の動きに合わせた信号がほとんど無く、呼吸信号が大半を占める。
【0087】
したがって、全体のパワー積算値の大半がピーク値付近の領域で占められていることが分かる。
【0088】
図8で説明したセンサデータのスペクトルデータについて、睡眠時の覚醒状態のピーク値付近(前後4回の範囲9~17回/分)のパワー積算値を算出すると、4.382である。
【0089】
また、全体のパワー積算値(0~35回/分)を算出すると、8.922である。
ピーク値付近以外のパワー積算値は、全体のパワー積算値からピーク値付近のパワー積算値を引き算する。
【0090】
ピーク値付近以外のパワー積算値は、8.922-4.382=4.54となる。したがって、全体のパワー積算値の半分程度がピーク値付近の領域であり、残り半分程度がそれ以外の領域である。したがって、呼吸動作以外の動きに合わせた信号も多く含まれる。
【0091】
図12は、実施形態の変形例に従うピーク値付近以外のパワー積算値の変動について説明する図である。判定部204は、上記の方式に従って当該パワー積算値の変動のデータを生成する。
【0092】
図12に示されるように、時間に従って変動する場合が示されている。
点線は、10分毎の平均値を示したものである。
【0093】
判定部204は、一例として、本例においては閾値を1に設定し、平均値が閾値(「1」)であるか否かに基づいて睡眠時において覚醒状態であるかあるいは安静状態であるかを判定する。
【0094】
なお、被検者が在室している場合に、睡眠時の状態を判定する。したがって、被検者が在室している期間における判定であり、不在の場合には判定しない。
【0095】
図12においては、一例として、在室している場合と不在の場合とが示されており、在室している場合において睡眠時の状態を判定する。主として判定部204における処理である。
【0096】
図13は、睡眠時における安静状態および覚醒状態の判定を説明する図である。
図13を参照して、図12のパワー積算値に対して閾値(「1」)以下が否かを判定する。閾値(「1」)以下である場合には、安静状態であると判定し、閾値(「1」)を超える場合には、覚醒状態であると判定する。
【0097】
当該判定結果に基づいて被検者の睡眠時の状態を把握することが可能である。すなわち、睡眠時に安静状態の期間が長ければ良好な睡眠状態であると判定することが可能である。例えば、所定期間以上の睡眠時の安静状態が確保されているか否かに基づいて良好な睡眠状態か否かを判定することが可能である。
【0098】
一方で、睡眠時の覚醒状態の期間が長ければ不良な睡眠状態であると判定することが可能である。
【0099】
例えば、所定期間以上の睡眠時の覚醒状態が係属しているか否かに基づいて不良な睡眠状態か否かを判定することが可能である。
【0100】
これにより被検者の睡眠状態に対して精度の高い分析が可能となる。
なお、本例においては、センサデータのスペクトルデータについて、ピーク値付近以外のパワー積算値を算出して、睡眠時の安静状態あるいは覚醒状態を判定する方式について説明したが他の方式を採用することも当然に可能である。
【0101】
具体的には、ピーク値付近のパワー積算値とピーク値付近以外のパワー積算値との比を算出するようにしてもよい。睡眠時の安静状態である場合には、ピーク値付近以外のパワー積算値が小さくなるため比は0となる。一方で、睡眠時の覚醒状態である場合には、ピーク値付近以外のパワー積算値が大きくなるため比は1に近づくことになる。
【0102】
したがって、ピーク値付近のパワー積算値とピーク値付近以外のパワー積算値との比を算出することにより、所定の閾値との比較により睡眠時の安静状態あるいは覚醒状態を判定するようにしてもよい。
【0103】
本実施形態の変形例に従う方式は、スペクトルデータのピーク値を含む所定範囲のパワーと、所定範囲以外の領域のパワーとの比較に基づいて判定されるため被検者の生体情報の信号レベルが低い場合であっても精度の高い被検者の状態を把握することが可能である。
【0104】
なお、本例においては、管理サーバー200が解析部202および判定部204を有する場合について説明したが、特にこれに限られずセンサーボックス119に当該機能を設けることにより1つの状態監視装置とすることも当然に可能である。
【0105】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本技術は、病院、老人ホーム、養護施設その他の施設で取得される情報に適用可能である。
【符号の説明】
【0107】
100 システム、101,221 制御装置、106 ドップラーセンサー、107 無線通信装置、108 記憶装置、109 ドア、110,120 居室、111,121,910,920,930,950 入居者、112 タンス、113 ベッド、114 トイレ、115 ケアコール子機、116 トイレセンサー、117 センサー、118 ドアセンサー、119 センサーボックス、130 管理センター、140 アクセスポイント、141,142 介護者、143,144 携帯端末、150 クラウドサーバー、190 ネットワーク、200 管理サーバー、226 ディスプレイ、229 入力デバイス、241 ケアコールボタン、290 バイタルセンサー、300 コンピューターシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13