(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】電動圧縮機
(51)【国際特許分類】
F04B 39/00 20060101AFI20240409BHJP
F04C 18/02 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
F04B39/00 101T
F04C18/02 311P
(21)【出願番号】P 2021013803
(22)【出願日】2021-01-29
【審査請求日】2023-04-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】加藤 崇行
(72)【発明者】
【氏名】西森 規貴
【審査官】中村 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-194673(JP,A)
【文献】実開昭62-150589(JP,U)
【文献】特開2020-133408(JP,A)
【文献】特開平01-159476(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 39/00-39/16
F04B 53/00
F04C 18/00-18/077
F04C 29/06
F04D 29/66
H02K 5/00- 5/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を圧縮する圧縮部と、
前記圧縮部を駆動する電動モータと、
前記電動モータを駆動するインバータと、
前記圧縮部、前記電動モータ、及び前記インバータを収容する筒状の外周面を備えたハウジングと、
弾性変形可能な吸音材により構成され、前記ハウジングの外周面を覆う防音カバーと、を備えた電動圧縮機であって、
前記防音カバーは、
前記ハウジングの外周面を覆うカバー部と、
前記カバー部に前記ハウジングの径方向で重なり合う重なり部と、を有し、
前記重なり部及び前記カバー部には、挿通孔が形成されており、
前記ハウジングには、前記ハウジングの外周面から突出し、前記挿通孔に挿通される軸部と、前記重なり部における前記挿通孔の周囲を前記ハウジングに向けて押し付けて前記重なり部及び前記カバー部を弾性変形させる押付部とが設けられ、
前記防音カバーは、前記軸部及び前記押付部により前記ハウジングに取り付けられて
おり、
前記軸部は、前記ハウジングに一体形成されており、
前記押付部は、前記軸部における前記ハウジングとは反対側の端部に嵌合される嵌合凹部を有し、
前記押付部の前記嵌合凹部が前記軸部に嵌合されることで、前記重なり部における前記挿通孔の周囲を前記ハウジングに向けて押し付けていることを特徴とする電動圧縮機。
【請求項2】
流体を圧縮する圧縮部と、
前記圧縮部を駆動する電動モータと、
前記電動モータを駆動するインバータと、
前記圧縮部、前記電動モータ、及び前記インバータを収容する筒状の外周面を備えたハウジングと、
弾性変形可能な吸音材により構成され、前記ハウジングの外周面を覆う防音カバーと、を備えた電動圧縮機であって、
前記防音カバーは、
前記ハウジングの外周面を覆うカバー部と、
前記カバー部に前記ハウジングの径方向で重なり合う重なり部と、を有し、
前記重なり部及び前記カバー部には、挿通孔が形成されており、
前記ハウジングには、前記ハウジングの外周面から突出し、前記挿通孔に挿通される軸部と、前記重なり部における前記挿通孔の周囲を前記ハウジングに向けて押し付けて前記重なり部及び前記カバー部を弾性変形させる押付部とが設けられ、
前記防音カバーは、前記軸部及び前記押付部により前記ハウジングに取り付けられて
おり、
前記軸部と前記押付部とは一体形成されており、
前記ハウジングは、前記軸部が取り付けられる取付凹部を有し、
前記軸部が前記取付凹部に取り付けられることで、前記重なり部における前記挿通孔の周囲を前記ハウジングに向けて押し付けていることを特徴とする電動圧縮機。
【請求項3】
流体を圧縮する圧縮部と、
前記圧縮部を駆動する電動モータと、
前記電動モータを駆動するインバータと、
前記圧縮部、前記電動モータ、及び前記インバータを収容する筒状の外周面を備えたハウジングと、
弾性変形可能な吸音材により構成され、前記ハウジングの外周面を覆う防音カバーと、を備えた電動圧縮機であって、
前記防音カバーは、
前記ハウジングの外周面を覆うカバー部と、
前記カバー部に前記ハウジングの径方向で重なり合う重なり部と、を有し、
前記重なり部及び前記カバー部には、挿通孔が形成されており、
前記ハウジングには、前記ハウジングの外周面から突出し、前記挿通孔に挿通される軸部と、前記重なり部における前記挿通孔の周囲を前記ハウジングに向けて押し付けて前記重なり部及び前記カバー部を弾性変形させる押付部とが設けられ、
前記防音カバーは、前記軸部及び前記押付部により前記ハウジングに取り付けられて
おり、
前記防音カバーは、第1カバー構成部材と、第2カバー構成部材と、を有し、
前記第1カバー構成部材における前記ハウジングの周方向の両端部の一方である第1端部と、前記第2カバー構成部材における前記ハウジングの周方向の両端部の一方である第2端部とが前記ハウジングの径方向で重なり合うことにより前記第1端部及び前記第2端部のいずれか一方が前記重なり部となり、
前記第1端部及び前記第2端部に前記挿通孔としての第1挿通孔が設けられ、
前記第1カバー構成部材における前記ハウジングの周方向の両端部の他方である第3端部と、前記第2カバー構成部材における前記ハウジングの周方向の両端部の他方である第4端部とが前記ハウジングの径方向で重なり合うことにより前記第3端部及び前記第4端部のいずれか一方が前記重なり部となり、
前記第3端部及び前記第4端部に前記挿通孔としての第2挿通孔が設けられていることを特徴とする電動圧縮機。
【請求項4】
前記防音カバーにおける前記ハウジングの周方向の両端部の一方である第1端部と、前記防音カバーにおける前記ハウジングの周方向の両端部の他方である第2端部とが前記ハウジングの径方向で重なり合うことにより前記第1端部及び前記第2端部のいずれか一方が前記重なり部となり、
前記第1端部及び前記第2端部に前記挿通孔が設けられ、
前記防音カバーは、前記第1端部から前記第2端部に亘って前記ハウジングの周方向に継ぎ目の無い単一の部材であることを特徴とする請求項1
又は請求項2に記載の電動圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
電動圧縮機は、流体を圧縮する圧縮部と、圧縮部を駆動する電動モータと、電動モータを駆動するインバータと、を備えている。このような電動圧縮機においては、圧縮部が駆動することにより音が生じたり、電動モータが駆動することにより音が生じたりする。そこで、電動圧縮機では、例えば特許文献1のように、防音カバーによってハウジングの外周面を全周に亘って覆うことが考えられている。これによれば、圧縮部が駆動することにより生じる音や、電動モータが駆動することにより生じる音が、ハウジングから放射される放射音として放射されても、放射音が防音カバーによって吸収される。その結果、電動圧縮機の騒音を抑えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、防音カバーが、弾性変形可能な吸音材により構成されている場合、吸音材は、柔軟な素材により形成されているため、例えば、振動等によって、防音カバーがハウジングに対して動き易く、防音カバーがハウジングに対して脱落してしまう虞がある。防音カバーがハウジングに対して脱落してしまうと、ハウジングから放射される放射音を防音カバーによって吸収することが困難になるため、電動圧縮機の騒音を抑えることができなくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する電動圧縮機は、流体を圧縮する圧縮部と、前記圧縮部を駆動する電動モータと、前記電動モータを駆動するインバータと、前記圧縮部、前記電動モータ、及び前記インバータを収容する筒状の外周面を備えたハウジングと、弾性変形可能な吸音材により構成され、前記ハウジングの外周面を覆う防音カバーと、を備えた電動圧縮機であって、前記防音カバーは、前記ハウジングの外周面を覆うカバー部と、前記カバー部に前記ハウジングの径方向で重なり合う重なり部と、を有し、前記重なり部及び前記カバー部には、挿通孔が形成されており、前記ハウジングには、前記ハウジングの外周面から突出し、前記挿通孔に挿通される軸部と、前記重なり部における前記挿通孔の周囲を前記ハウジングに向けて押し付けて前記重なり部及び前記カバー部を弾性変形させる押付部とが設けられ、前記防音カバーは、前記軸部及び前記押付部により前記ハウジングに取り付けられている。
【0006】
これによれば、押付部によって重なり部における挿通孔の周囲をハウジングに向けて押し付けて重なり部及びカバー部を弾性変形させてハウジングとの間に防音カバーを挟持することで、防音カバーがハウジングに取り付けられている。このため、防音カバーがハウジングに対して動き難い。したがって、例えば、振動等によって、防音カバーがハウジングに対して動いて、防音カバーがハウジングに対して脱落してしまうといった問題を回避することができる。その結果、圧縮部が駆動することにより生じる音や、電動モータが駆動することにより生じる音が、ハウジングから放射される放射音として放射されても、防音カバーによって放射音を吸収することができるため、電動圧縮機の騒音を抑えることができる。
【0007】
上記電動圧縮機において、前記軸部は、前記ハウジングに一体形成されており、前記押付部は、前記軸部における前記ハウジングとは反対側の端部に嵌合される嵌合凹部を有し、前記押付部の前記嵌合凹部が前記軸部に嵌合されることで、前記重なり部における前記挿通孔の周囲を前記ハウジングに向けて押し付けているとよい。
【0008】
軸部がハウジングに一体形成されており、軸部におけるハウジングとは反対側の端部に嵌合される嵌合凹部を押付部が有している構成は、防音カバーの重なり部における挿通孔の周囲をハウジングに向けて押し付けるように重なり部及びカバー部を弾性変形させてハウジングとの間に防音カバーを挟持する構成として好適である。
【0009】
上記電動圧縮機において、前記軸部と前記押付部とは一体形成されており、前記ハウジングは、前記軸部が取り付けられる取付凹部を有し、前記軸部が前記取付凹部に取り付けられることで、前記重なり部における前記挿通孔の周囲を前記ハウジングに向けて押し付けているとよい。
【0010】
軸部と押付部とが一体形成されており、軸部が取り付けられる取付凹部をハウジングが有している構成は、防音カバーの重なり部における挿通孔の周囲をハウジングに向けて押し付けるように重なり部及びカバー部を弾性変形させてハウジングとの間に防音カバーを挟持する構成として好適である。
【0011】
上記電動圧縮機において、前記防音カバーは、第1カバー構成部材と、第2カバー構成部材と、を有し、前記第1カバー構成部材における前記ハウジングの周方向の両端部の一方である第1端部と、前記第2カバー構成部材における前記ハウジングの周方向の両端部の一方である第2端部とが前記ハウジングの径方向で重なり合うことにより前記第1端部及び前記第2端部のいずれか一方が前記重なり部となり、前記第1端部及び前記第2端部に前記挿通孔としての第1挿通孔が設けられ、前記第1カバー構成部材における前記ハウジングの周方向の両端部の他方である第3端部と、前記第2カバー構成部材における前記ハウジングの周方向の両端部の他方である第4端部とが前記ハウジングの径方向で重なり合うことにより前記第3端部及び前記第4端部のいずれか一方が前記重なり部となり、前記第3端部及び前記第4端部に前記挿通孔としての第2挿通孔が設けられているとよい。第1カバー構成部材及び第2カバー構成部材を有する防音カバーは、ハウジングの外周面を覆う防音カバーの構成として好適である。
【0012】
上記電動圧縮機において、前記防音カバーにおける前記ハウジングの周方向の両端部の一方である第1端部と、前記防音カバーにおける前記ハウジングの周方向の両端部の他方である第2端部とが前記ハウジングの径方向で重なり合うことにより前記第1端部及び前記第2端部のいずれか一方が前記重なり部となり、前記第1端部及び前記第2端部に前記挿通孔が設けられ、前記防音カバーは、前記第1端部から前記第2端部に亘って前記ハウジングの周方向に継ぎ目の無い単一の部材であるとよい。第1端部から第2端部に亘ってハウジングの周方向に継ぎ目の無い単一の部材である防音カバーは、ハウジングの外周面を覆う防音カバーとして好適である。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、電動圧縮機の騒音を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図4】別の実施形態における電動圧縮機の概略断面図。
【
図5】別の実施形態における電動圧縮機の概略断面図。
【
図6】別の実施形態における電動圧縮機の概略断面図。
【
図7】別の実施形態における電動圧縮機の概略断面図。
【
図8】別の実施形態における防音カバーを展開して示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、電動圧縮機を具体化した一実施形態を
図1~
図3にしたがって説明する。本実施形態の電動圧縮機は、例えば、車両空調装置に用いられる。
図1及び
図2に示すように、電動圧縮機10は、ハウジング11を備えている。ハウジング11は、円筒状である。ハウジング11は金属材料製であり、例えば、アルミニウム製である。ハウジング11は、板状の一対の端壁11aと、一対の端壁11a同士を繋ぐ円筒状の周壁11bと、を有している。したがって、ハウジング11は、筒状の周壁11bの外周面を備えている。
【0016】
図1に示すように、電動圧縮機10は、流体としての冷媒を圧縮する圧縮部12と、圧縮部12を駆動する電動モータ13と、電動モータ13を駆動するインバータ14と、を備えている。ハウジング11は、圧縮部12、電動モータ13、及びインバータ14を収容する。圧縮部12、電動モータ13、及びインバータ14は、この順序でハウジング11の軸方向に並んで配置されている。
【0017】
圧縮部12は、例えば、ハウジング11の周壁11bの内周面に固定された固定スクロールと、固定スクロールに対向配置される可動スクロールとから構成されるスクロール式である。電動モータ13は、インバータ14から電力が供給されることにより駆動する。そして、圧縮部12は、電動モータ13の駆動に伴い、ハウジング11内に吸入された冷媒を圧縮する。
【0018】
図2に示すように、電動圧縮機10は、取付脚15を複数備えている。本実施形態では、電動圧縮機10は、取付脚15を3つ備えている。各取付脚15は、ハウジング11の周壁11bの外周面に設けられている。各取付脚15は、筒状である。3つの取付脚15のうち、2つの取付脚15は、ハウジング11の径方向において、ハウジング11の軸線を挟んだ一方側に位置する第1取付脚16である。3つの取付脚15のうち、残りの1つの取付脚15は、ハウジング11の軸線を挟んだ他方側に位置する第2取付脚17である。各第1取付脚16及び第2取付脚17は、ハウジング11の軸方向に対して直交する方向に延びている。各第1取付脚16及び第2取付脚17それぞれの延びる方向は一致している。そして、電動圧縮機10は、例えば、各第1取付脚16及び第2取付脚17それぞれを通過した図示しないボルトが、車体の被取付部にそれぞれ螺合されることにより、車体に取り付けられている。
【0019】
電動圧縮機10は、軸部としての第1軸部21及び第2軸部22をそれぞれ複数備えている。各第1軸部21及び各第2軸部22は、ハウジング11の周壁11bの外周面から突出している。各第1軸部21及び各第2軸部22は、ハウジング11に一体形成されている。したがって、各第1軸部21及び各第2軸部22は、ハウジング11に設けられている。各第1軸部21及び各第2軸部22は、円柱状である。各第1軸部21は、ハウジング11の軸線を挟んだ一方側に位置する。各第2軸部22は、ハウジング11の軸線を挟んだ他方側に位置する。
【0020】
各第1軸部21は、ハウジング11の周壁11bの外周面において、ハウジング11の軸方向で各第1取付脚16と重なる部分から突出している。各第1軸部21は、ハウジング11の軸方向に間隔をあけて並設されている。各第1軸部21は、ハウジング11の軸方向に対して直交する方向であって、且つ各第1取付脚16の延びる方向に対して直交する方向に延びている。
【0021】
各第2軸部22は、ハウジング11の周壁11bの外周面において、ハウジング11の軸方向で第2取付脚17と重なる部分から突出している。各第2軸部22は、ハウジング11の軸方向に間隔をあけて並設されている。各第2軸部22は、ハウジング11の軸方向に対して直交する方向であって、且つ各第2取付脚17の延びる方向に対して直交する方向に延びている。各第2軸部22におけるハウジング11の周壁11bの外周面からの突出方向は、各第1軸部21におけるハウジング11の周壁11bの外周面からの突出方向とは反対方向である。
【0022】
電動圧縮機10は、ハウジング11の外周面を全周に亘って覆う防音カバー30を備えている。防音カバー30は、第1カバー構成部材31と、第2カバー構成部材32と、を有している。第1カバー構成部材31及び第2カバー構成部材32は、弾性変形可能な吸音性を有する吸音材である。第1カバー構成部材31及び第2カバー構成部材32は、例えば、連続気泡性の発泡樹脂ウレタンである。よって、第1カバー構成部材31及び第2カバー構成部材32は、柔軟な素材で形成されている。したがって、防音カバー30は、少なくとも弾性変形可能な吸音材により構成されている。
【0023】
第1カバー構成部材31は、半円筒状である。第1カバー構成部材31は、板状の一対の第1端壁31aと、一対の第1端壁31a同士を繋ぐ半円筒状の第1周壁31bと、を有している。第1カバー構成部材31は、第1周壁31bがハウジング11の周壁11bの一部分を覆うとともに、各第1端壁31aがハウジング11の各端壁11aの一部分を覆うように、ハウジング11に対して配置されている。したがって、第1カバー構成部材31の第1周壁31bの延びる方向は、ハウジング11の周方向である。
【0024】
第2カバー構成部材32は、半円筒状である。第2カバー構成部材32は、板状の一対の第2端壁32aと、一対の第2端壁32a同士を繋ぐ半円筒状の第2周壁32bと、を有している。第2カバー構成部材32は、第2周壁32bが、ハウジング11の周壁11bにおける第1カバー構成部材31の第1周壁31bによって覆われていない残りの部分を覆うように、ハウジング11に対して配置されている。したがって、第2カバー構成部材32の第2周壁32bの延びる方向は、ハウジング11の周方向である。また、第2カバー構成部材32は、各第2端壁32aがハウジング11の各端壁11aにおける第1カバー構成部材31の各第1端壁31aによって覆われていない残りの部分を覆うように、ハウジング11に対して配置されている。
【0025】
図3に示すように、第1カバー構成部材31における第1周壁31bの周方向の両端部の一方である第1端部301と、第2カバー構成部材32における第2周壁32bの周方向の両端部の一方である第2端部302とがハウジング11の径方向で重なっている。また、第1カバー構成部材31における第1周壁31bの周方向の両端部の他方である第3端部303と、第2カバー構成部材32における第2周壁32bの周方向の両端部の他方である第4端部304とがハウジング11の径方向で重なっている。そして、第1カバー構成部材31の第1周壁31b及び第2カバー構成部材32の第2周壁32bによって、ハウジング11の外周面が全周に亘って覆われている。したがって、本実施形態の防音カバー30は、それぞれ半割れ筒状形状である第1カバー構成部材31及び第2カバー構成部材32を組み合わせた構造である。
【0026】
具体的には、第1カバー構成部材31は、ハウジング11の外周面を覆うカバー部である第1カバー部31cを有する。第2カバー構成部材32は、ハウジング11の外周面を覆うカバー部である第2カバー部32cを有する。
【0027】
第1カバー構成部材31の第3端部303は、第2カバー構成部材32の第2カバー部32cにハウジング11の径方向で重なり合う重なり部としての第1重なり部41である。第1重なり部41は、第2カバー構成部材32の第2周壁32bの第4端部304に対してハウジング11の径方向外側で第4端部304と重なり合っている。第1カバー構成部材31の第1カバー部31cは、第1カバー構成部材31の第1周壁31bにおける第3端部303を除いた部位である。
【0028】
第2カバー構成部材32の第2端部302は、第1カバー構成部材31の第1カバー部31cにハウジング11の径方向で重なり合う重なり部としての第2重なり部42である。第2重なり部42は、第1カバー構成部材31の第1周壁31bの第1端部301に対してハウジング11の径方向外側で第1端部301と重なり合っている。第2カバー構成部材32の第2カバー部32cは、第2カバー構成部材32の第2周壁32bにおける第2端部302を除いた部位である。
【0029】
第1カバー構成部材31の第1端部301には、第1孔511が3つ形成されており、第2カバー構成部材32の第2端部302には、第1孔512が3つ形成されている。そして、第1カバー構成部材31の各第1孔511と第2カバー構成部材32の各第1孔512とが互いに連通して挿通孔としての各第1挿通孔51を構成している。したがって、第1カバー構成部材31の第1端部301及び第2カバー構成部材32の第2端部302には、互いに連通して各第1挿通孔51を構成する第1孔511,512がそれぞれ形成されている。このように、第2重なり部42及び第1カバー部31cには、第1軸部21が挿通される第1挿通孔51が形成されている。
【0030】
第1カバー構成部材31の第3端部303には、第2孔521が3つ形成されており、第2カバー構成部材32の第4端部304には、第2孔522が3つ形成されている。そして、第1カバー構成部材31の各第2孔521と第2カバー構成部材32の各第2孔522とが互いに連通して挿通孔としての各第2挿通孔52を構成している。したがって、第1カバー構成部材31の第3端部303及び第2カバー構成部材32の第4端部304には、互いに連通して各第2挿通孔52を構成する第2孔521,522がそれぞれ形成されている。このように、第1重なり部41及び第2カバー部32cには、第2軸部22が挿通される第2挿通孔52が形成されている。
【0031】
各第1軸部21が各第1挿通孔51に挿通された状態において、各第1軸部21におけるハウジング11とは反対側の端部は、第1重なり部41からそれぞれ突出している。各第2軸部22が各第2挿通孔52に挿通された状態において、各第2軸部22におけるハウジング11とは反対側の端部は、第2重なり部42からそれぞれ突出している。
【0032】
電動圧縮機10は、押付部としての第1押付部61及び第2押付部62をそれぞれ複数備えている。各第1押付部61は、各第1軸部21におけるハウジング11とは反対側の端部に設けられている。よって、各第1押付部61は、各第1軸部21を介してハウジング11に設けられている。各第2押付部62は、各第2軸部22におけるハウジング11とは反対側の端部に設けられている。よって、各第2押付部62は、各第2軸部22を介してハウジング11に設けられている。各第1押付部61及び各第2押付部62は、円板状の留め具である。各第1押付部61及び各第2押付部62は、例えば、樹脂製である。
【0033】
各第1押付部61は、各第1軸部21におけるハウジング11とは反対側の端部に嵌合される嵌合凹部61aを有している。各嵌合凹部61aは、円孔状である。また、各第2押付部62は、各第2軸部22におけるハウジング11とは反対側の端部に嵌合される嵌合凹部62aを有している。各嵌合凹部62aは、円孔状である。
【0034】
図1及び
図2に示すように、第1カバー構成部材31の第1端部301には、第1切欠部301kが2つ形成されている。各第1切欠部301kは、第1カバー構成部材31の第1端部301において、各第1取付脚16を避けるように形成されている。また、第1カバー構成部材31の第3端部303には、第2切欠部303kが1つ形成されている。第2切欠部303kは、第1カバー構成部材31の第3端部303において、第2取付脚17を避けるように形成されている。
【0035】
第2カバー構成部材32の第2端部302には、第1切欠部302kが2つ形成されている。各第1切欠部302kは、第2カバー構成部材32の第2端部302において、各第1取付脚16を避けるように形成されている。また、第2カバー構成部材32の第4端部304には、第2切欠部304kが1つ形成されている。第2切欠部304kは、第2カバー構成部材32の第4端部304において、第2取付脚17を避けるように形成されている。
【0036】
図1に示すように、第1カバー構成部材31の第1端部301と第2カバー構成部材32の第2端部302とは、第1カバー構成部材31の各第1切欠部301kと第2カバー構成部材32の各第1切欠部302kとが互いに重なり合うように配置されている。第1カバー構成部材31の第3端部303と第2カバー構成部材32の第4端部304とは、第1カバー構成部材31の第2切欠部303kと第2カバー構成部材32の各第2切欠部304kとが互いに重なり合うように配置されている。
【0037】
図1及び
図2に示すように、防音カバー30は、第1遮音部材71及び第2遮音部材72を有している。第1遮音部材71及び第2遮音部材72は、第1カバー構成部材31及び第2カバー構成部材32よりも硬度が高い。第1遮音部材71及び第2遮音部材72は、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン系樹脂からなる遮音シートである。
【0038】
第1遮音部材71は、第1遮音端壁71aと、第1遮音周壁71bと、を有している。第1遮音端壁71aは、第1カバー構成部材31の一対の第1端壁31aの一方を覆っている。第1遮音周壁71bは、第1カバー構成部材31の第1周壁31bにおける一対の第1端壁31aの一方側の部位を覆っている。
【0039】
第2遮音部材72は、第2遮音端壁72aと、第2遮音周壁72bと、を有している。第2遮音端壁72aは、第2カバー構成部材32の一対の第2端壁32aの一方を覆っている。第2遮音周壁72bは、第2カバー構成部材32の第2周壁32bにおける一対の第2端壁32aの一方側の部位を覆っている。
【0040】
第1遮音部材71には、係合凹部71cが複数形成されている。第2遮音部材72には、各係合凹部71cに係合可能な係合凸部72cが形成されている。そして、第1遮音部材71及び第2遮音部材72は、各係合凸部72cが各係合凹部71cに係合されることにより、互いに組み付けられている。
【0041】
図3に示すように、第1押付部61は、第2重なり部42における第1挿通孔51の周囲をハウジング11に向けて押し付けて第2重なり部42及び第1カバー部31cを弾性変形させる。これにより、第1押付部61とハウジング11との間に防音カバー30が挟持される。具体的には、各第1押付部61の嵌合凹部61aが各第1軸部21に嵌合されることで、第2重なり部42における各第1挿通孔51の周囲及び第1カバー部31cにおける各第1挿通孔51の周囲が、各第1押付部61とハウジング11の外周面とによって挟持されている。
【0042】
また、第2押付部62は、第1重なり部41における第2挿通孔52の周囲をハウジング11に向けて押し付けて第1重なり部41及び第2カバー部32cを弾性変形させる。これにより、第2押付部62とハウジング11との間に防音カバー30が挟持される。具体的には、各第2押付部62の嵌合凹部61aが各第2軸部22に嵌合されることで、第1重なり部41における各第2挿通孔52の周囲及び第2カバー部32cにおける各第2挿通孔52の周囲が、各第2押付部62とハウジング11の外周面とによって挟持されている。これにより、防音カバー30がハウジング11に取り付けられている。したがって、防音カバー30は、第1軸部21、第1押付部61、第2軸部22、及び第2押付部62によりハウジング11に取り付けられている。
【0043】
次に、本実施形態の作用について説明する。
圧縮部12が駆動することにより生じる音や、電動モータ13が駆動することにより生じる音は、ハウジング11から放射される。このとき、防音カバー30の第1カバー構成部材31及び第2カバー構成部材32によって、ハウジング11から放射される放射音が吸収され、電動圧縮機10の騒音が抑えられる。また、第1遮音部材71及び第2遮音部材72は、第1カバー構成部材31及び第2カバー構成部材32を透過した音を遮って、それ以上外側へ音が放射されることを抑える。
【0044】
各第1押付部61によって第2重なり部42における第1挿通孔51の周囲をハウジング11に向けて押し付けて第2重なり部42及び第1カバー部31cを弾性変形させてハウジング11との間に防音カバー30を挟持する。また、各第2押付部62によって第1重なり部41における第2挿通孔52の周囲をハウジング11に向けて押し付けて第1重なり部41及び第2カバー部32cを弾性変形させてハウジング11との間に防音カバー30を挟持する。このようにして、防音カバー30がハウジング11に取り付けられているため、防音カバー30がハウジング11に対して動き難い。
【0045】
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)各第1押付部61によって第2重なり部42における第1挿通孔51の周囲をハウジング11に向けて押し付けて第2重なり部42及び第1カバー部31cを弾性変形させてハウジング11との間に防音カバー30を挟持する。また、各第2押付部62によって第1重なり部41における第2挿通孔52の周囲をハウジング11に向けて押し付けて第1重なり部41及び第2カバー部32cを弾性変形させてハウジング11との間に防音カバー30を挟持する。このため、防音カバー30がハウジング11に対して動き難い。したがって、例えば、振動等によって、防音カバー30がハウジング11に対して動いて、防音カバー30がハウジング11に対して脱落してしまうといった問題を回避することができる。その結果、圧縮部12が駆動することにより生じる音や、電動モータ13が駆動することにより生じる音が、ハウジング11から放射される放射音として放射されても、防音カバー30によって放射音を吸収することができるため、電動圧縮機10の騒音を抑えることができる。
【0046】
(2)各第1軸部21及び各第2軸部22がハウジング11に一体形成されており、各第1軸部21におけるハウジング11とは反対側の端部に嵌合される嵌合凹部61aを各第1押付部61が有し、各第2軸部22におけるハウジング11とは反対側の端部に嵌合される嵌合凹部62aを各第2押付部62が有している。このような構成は、第2重なり部42における第1挿通孔51の周囲をハウジング11に向けて押し付けるように第2重なり部42及び第1カバー部31cを弾性変形させ、第1重なり部41における第2挿通孔52の周囲をハウジング11に向けて押し付けるように第1重なり部41及び第2カバー部32cを弾性変形させてハウジング11との間に防音カバー30を挟持する構成として好適である。
【0047】
(3)第1カバー構成部材31及び第2カバー構成部材32を有する防音カバー30は、ハウジング11の外周面を覆う防音カバー30の構成として好適である。
(4)防音カバー30がハウジング11に対して動き難いため、例えば、防音カバー30がハウジング11に対して摺動し難くなる。したがって、防音カバー30がハウジング11に摺動して摩耗し、防音カバー30が薄肉になってしまうといった問題が回避されるため、防音カバー30の吸音性能が低下してしまうことを抑制することができる。
【0048】
(5)第1重なり部41が第2カバー部32cに重なっており、第2重なり部42が第1カバー部31cに重なっている分だけ、防音カバー30におけるその他の部分よりも厚肉になっている。したがって、防音カバー30が一定の厚みである場合に比べると、防音カバー30の吸音性能を向上させることができる。
【0049】
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0050】
○
図4に示すように、軸部20Aと押付部60Aとが一体形成されており、ハウジング11は、軸部20Aが取り付けられる取付凹部81を有していてもよい。取付凹部81は、円孔状である。そして、軸部20Aにおける押付部60Aとは反対側の端部が取付凹部81に嵌合することにより、軸部20Aが取付凹部81に取り付けられている。したがって、軸部20Aが、押付部60Aに一体形成されている場合であっても、軸部20Aは、ハウジング11に設けられるとともにハウジング11の外周面から突出している。そして、軸部20Aが取付凹部81に取り付けられることで、例えば、第2重なり部42における第1挿通孔51の周囲及び第1カバー部31cにおける第1挿通孔51の周囲が、押付部60Aとハウジング11の外周面とによって挟持されている。このように、軸部20Aが押付部60Aに一体形成されており、軸部20Aが取り付けられる取付凹部81をハウジング11が有している構成は、第2重なり部42における第1挿通孔51の周囲をハウジング11に向けて押し付けるように第2重なり部42及び第1カバー部31cを弾性変形させ、第1重なり部41における第2挿通孔52の周囲をハウジング11に向けて押し付けるように第1重なり部41及び第2カバー部32cを弾性変形させてハウジング11との間に防音カバー30を挟持する構成として好適である。
【0051】
○
図4に示す実施形態において、例えば、取付凹部81が雌ねじ孔であり、取付凹部81にボルトを螺合するようにしてもよい。この場合、ボルトの頭部が押付部60Aであり、ボルトの軸部が軸部20Aである。
【0052】
○
図5に示すように、例えば、第1挿通孔51を通過する軸部20Bが、ハウジング11に一体形成されていなくてもよい。軸部20Bは、ハウジング11とは別部材である。電動圧縮機10は、取付凸部82を備えている。取付凸部82は、ハウジング11の外周面から突出している。軸部20Bは、板状の座部85と、円柱状の挿通部86と、を有している。挿通部86は、座部85における厚み方向の一方に位置する端面から突出している。座部85における厚み方向の他方に位置する端面には、取付凸部82に嵌合される凹部85aが形成されている。そして、凹部85aが取付凸部82に嵌合されることにより、軸部20Bが取付凸部82に取り付けられている。したがって、軸部20Bが、ハウジング11に一体形成されていない場合であっても、軸部20Bは、ハウジング11に設けられるとともにハウジング11の外周面から突出している。そして、例えば、第1押付部61の嵌合凹部61aが軸部20Bの挿通部86に嵌合されることで、第2重なり部42における第1挿通孔51の周囲及び第1カバー部31cにおける第1挿通孔51の周囲が、第1押付部61と座部85とによって挟持されている。
【0053】
○
図6に示すように、
図5に示す実施形態のような取付凸部82をハウジング11の外周面から突出させずに、軸部20Bを、ハウジング11の外周面に対して、例えば、接着剤などによって接着するようにしてもよい。
【0054】
○
図7に示すように、防音カバー30Aが、第1端部301Aから第2端部302Aに亘ってハウジング11の周方向に継ぎ目の無い単一の部材であってもよい。防音カバー30Aにおけるハウジング11の周方向の両端部の一方である第1端部301Aと、防音カバー30Aにおけるハウジング11の周方向の両端部の他方である第2端部302Aとがハウジング11の径方向で重なっている。
【0055】
防音カバー30Aの第2端部302Aは、防音カバー30Aのカバー部31Cにハウジング11の径方向で重なり合う重なり部42Aである。重なり部42Aは、防音カバー30Aの第1端部301Aに対してハウジング11の径方向外側で第1端部301Aと重なり合っている。防音カバー30Aのカバー部31Cは、防音カバー30Aにおける第2端部302Aを除いた部位である。
【0056】
防音カバー30Aの第1端部301Aには、挿通孔50Aを構成する第1孔501Aが形成されており、防音カバー30Aの第2端部302Aには、第1孔501Aに連通して挿通孔50Aを構成する第2孔502Aが形成されている。
【0057】
第1押付部61の嵌合凹部61aが各第1軸部21に嵌合されることで、重なり部42Aにおける挿通孔50Aの周囲及びカバー部31Cにおける挿通孔50Aの周囲が、第1押付部61とハウジング11の外周面とによって挟持されている。これにより、防音カバー30Aがハウジング11に取り付けられている。第1端部301Aから第2端部302Aに亘ってハウジング11の周方向に継ぎ目の無い単一の部材である防音カバー30Aは、ハウジング11の外周面を覆う防音カバー30Aの構成として好適である。
【0058】
○
図7に示す実施形態において、第1端部301A及び第2端部302Aのいずれか一方が重なり部42Aとなっていればよい。
○
図8に示すように、防音カバー30Bは、
図7に示す実施形態のような継ぎ目の無い単一の部材である場合に、ハウジング11の各端壁11a全体を覆う一対の被覆部91が一体形成されている構成であってもよい。そして、各被覆部91に、重なり部42Aの一部分と重なる突出部92が設けられていてもよい。突出部92には、重なり部42Aの挿通孔50Aに連通する連通孔92aが形成されている。そして、例えば、第1押付部61の嵌合凹部61aが、挿通孔50A及び連通孔92aに挿通された第1軸部21に嵌合されることにより、突出部92が重なり部42A及びカバー部31Cと共に第1押付部61とハウジング11との間で弾性変形しながら挟持されて、ハウジング11に取り付けられるようにしてもよい。
【0059】
○
図8に示す実施形態において、各被覆部91が、
図7に示す実施形態のような継ぎ目の無い単一の部材に対して別体であり、各被覆部91が、例えば、ハウジング11の各端壁11aに対して、接着剤等で接着されていてもよい。
【0060】
○ 実施形態において、第1端部301及び第2端部302のいずれか一方が重なり部となっていればよい。
○ 実施形態において、第3端部303及び第4端部304のいずれか一方が重なり部となっていればよい。
【0061】
○ 実施形態において、防音カバー30は、第1遮音部材71及び第2遮音部材72を有していない構成であってもよい。要は、防音カバー30は、少なくとも弾性変形可能な吸音材により構成されていればよい。
【0062】
○ 実施形態において、各第1押付部61及び各第2押付部62は、例えば、ゴム製であってもよい。
○ 実施形態において、取付脚15の数は特に限定されるものではない。
【0063】
○ 実施形態において、圧縮部12は、スクロール式に限らず、例えば、ピストン式やベーン式等であってもよい。
○ 実施形態において、電動圧縮機10は、車両空調装置に用いられていたが、これに限らず、例えば、電動圧縮機10は、燃料電池車に搭載されており、燃料電池に供給される流体としての空気を圧縮部12により圧縮するものであってもよい。
【符号の説明】
【0064】
10…電動圧縮機、11…ハウジング、12…圧縮部、13…電動モータ、14…インバータ、20A,20B…軸部、21…軸部としての第1軸部、22…軸部としての第2軸部、30,30A,30B…防音カバー、31…第1カバー構成部材、31c…カバー部としての第1カバー部、31C…カバー部、32…第2カバー構成部材、32c…カバー部としての第2カバー部、41…第1重なり部、42…第2重なり部、42A…重なり部、50A…挿通孔、51…挿通孔としての第1挿通孔、52…挿通孔としての第2挿通孔、60A…押付部、61…押付部としての第1押付部、61a,62a…嵌合凹部、62…押付部としての第2押付部、81…取付凹部、301…第1端部、302…第2端部、303…第3端部、304…第4端部、301A…第1端部、302A…第2端部。