IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

特許7468509販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法およびプログラム
<>
  • 特許-販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法およびプログラム 図1
  • 特許-販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法およびプログラム 図2
  • 特許-販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法およびプログラム 図3
  • 特許-販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法およびプログラム 図4
  • 特許-販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法およびプログラム 図5
  • 特許-販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法およびプログラム 図6
  • 特許-販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法およびプログラム 図7
  • 特許-販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法およびプログラム 図8
  • 特許-販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法およびプログラム 図9
  • 特許-販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法およびプログラム 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20240409BHJP
   G06Q 10/087 20230101ALI20240409BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
G06Q30/0241 444
G06Q10/087
G07G1/12 361Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021508972
(86)(22)【出願日】2020-03-10
(86)【国際出願番号】 JP2020010157
(87)【国際公開番号】W WO2020195764
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-02-15
(31)【優先権主張番号】P 2019055990
(32)【優先日】2019-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】木村 匡晶
(72)【発明者】
【氏名】松井 孝宏
(72)【発明者】
【氏名】内村 淳
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-297869(JP,A)
【文献】特開2002-304562(JP,A)
【文献】特開2003-162664(JP,A)
【文献】特開2006-318126(JP,A)
【文献】特開2015-069517(JP,A)
【文献】特開2002-269413(JP,A)
【文献】特開2002-245315(JP,A)
【文献】国際公開第2012/049966(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00ー99/00
G07G 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗において客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成する生成手段と、
前記客が保持する携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方に対し、前記広告情報を通知する通知手段と、
少なくとも1つ以上の前記子店舗の各々を識別する情報、前記子店舗の位置を識別する情報、前記子店舗にて販売する商品の情報、前記子店舗における前記商品の在庫数、前記商品の販売を開始する予定開始時刻別に当該販売する予定数を少なくとも格納する在庫記憶手段
を備え
前記商品は、前記母店舗の前記従業員によって前記子店舗に運ばれ、
前記生成手段は、前記在庫記憶手段から、前記商品の在庫数、次回の予定開始時刻および前記次回の予定販売時刻における前記予定数を特定し、前記商品が販売される前記子店舗を識別する情報、前記商品の在庫数、前記次回の予定開始時刻および前記次回の予定開始時刻における前記予定数を含む前記広告情報を生成する、
売管理サーバ。
【請求項2】
前記在庫記憶手段は、前記子店舗の位置を識別する情報を更に格納し、
前記生成手段は、前記商品が販売される前記子店舗の位置を識別する情報を更に含む前記広告情報を生成する
請求項に記載の販売管理サーバ。
【請求項3】
前記生成手段は、前記携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方から、取り置きする前記商品、当該商品の数、および前記客が当該商品を受け取る予定の子店舗を識別する情報を含む取り置き情報を受け付ける
請求項1または2に記載の販売管理サーバ。
【請求項4】
前記生成手段は、前記携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方から、前記商品の事前決済、当該事前決済の数、および前記客が当該商品を受け取る子店舗を識別する情報を含む事前決済情報を受け付ける
請求項1乃至請求項のいずれかに記載の販売管理サーバ。
【請求項5】
前記携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方から、前記商品の注文、当該注文の数、および前記客が当該商品を購入する子店舗を識別する情報を含む注文情報を受け付ける注文受付手段と、
前記注文情報に対して、当該商品が当該子店舗に配達される時刻を送信する送信手段
を更に備える請求項1乃至のいずれかに記載の販売管理サーバ。
【請求項6】
客が保持する携帯通信端末と、
母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗に設置される表示装置と、
前記子店舗において前記客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成する生成手段と、前記携帯通信端末および前記表示装置の少なくとも片方に対し前記広告情報を通知する通知手段と、少なくとも1つ以上の前記子店舗の各々を識別する情報、前記子店舗の位置を識別する情報、前記子店舗にて販売する商品の情報、前記子店舗における前記商品の在庫数、前記商品の販売を開始する予定開始時刻別に当該販売する予定数を少なくとも格納する在庫記憶手段とを備える販売管理サーバと、を備え、
前記商品は、前記母店舗の前記従業員によって前記子店舗に運ばれ、
前記生成手段は、通知された前記広告情報を介して、前記携帯通信端末および前記表示装置の少なくとも片方から、取り置きする前記商品、当該商品の数および前記客が当該商品を受け取る予定の子店舗を識別する情報を含む取り置き情報を受け付け
前記生成手段は、前記在庫記憶手段から、前記商品の在庫数、次回の予定開始時刻および前記次回の予定販売時刻における前記予定数を特定し、前記商品が販売される前記子店舗を識別する情報、前記商品の在庫数、前記次回の予定開始時刻および前記次回の予定開始時刻における前記予定数を含む前記広告情報を生成する、
販売管理システム。
【請求項7】
前記販売管理サーバは、
前記携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方から、前記商品の注文、当該注文の数および前記客が当該商品を購入する子店舗を識別する情報を含む注文情報を受け付ける注文受付手段を更に備える、
請求項に記載の販売管理システム。
【請求項8】
コンピュータが、
母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗において客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成し、
前記客が保持する携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方に対し、前記広告情報を送信する
処理を実行し、
前記商品は、前記母店舗の前記従業員によって前記子店舗に運ばれ、
前記生成する処理では、
少なくとも1つ以上の前記子店舗の各々を識別する情報、前記子店舗の位置を識別する情報、前記子店舗にて販売する商品の情報、前記子店舗における前記商品の在庫数、前記商品の販売を開始する予定開始時刻別に当該販売する予定数を少なくとも格納する在庫記憶手段から、前記商品の在庫数、次回の予定開始時刻および前記次回の予定販売時刻における前記予定数を特定し、前記商品が販売される前記子店舗を識別する情報、前記商品の在庫数、前記次回の予定開始時刻および前記次回の予定開始時刻における前記予定数を含む前記広告情報を生成する、
販売管理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗において客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成し、
前記客が保持する携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方に対し、前記広告情報を送信する
処理を実行させ
前記商品は、前記母店舗の前記従業員によって前記子店舗に運ばれ、
前記生成する処理では、
少なくとも1つ以上の前記子店舗の各々を識別する情報、前記子店舗の位置を識別する情報、前記子店舗にて販売する商品の情報、前記子店舗における前記商品の在庫数、前記商品の販売を開始する予定開始時刻別に当該販売する予定数を少なくとも格納する在庫記憶手段から、前記商品の在庫数、次回の予定開始時刻および前記次回の予定販売時刻における前記予定数を特定し、前記商品が販売される前記子店舗を識別する情報、前記商品の在庫数、前記次回の予定開始時刻および前記次回の予定開始時刻における前記予定数を含む前記広告情報を生成する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法および販売管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
小売業においては、機会ロスの低減のために店舗における商品の在庫管理が必要となる。販売管理の手法として、特許文献1は、予め客が店舗に商品を注文し、当該客が店舗に赴いて注文済みの商品を受け取る際に、店舗側作業を軽減するための技術を開示する。特許文献2は、会員登録済みのユーザが通信を介して発注処理システムに発注する技術を開示する。特許文献3は、ユーザが持ち帰る方式の弁当のリモート注文システムの技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-005564号公報
【文献】特開2001-318979号公報
【文献】特開平06-110907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1乃至特許文献3には、商品の販売や在庫管理などを監視する従業員が存在しない省人型店舗等において商品を販売管理する技術を開示していない。
【0005】
本開示の目的の1つは、上述の課題を解決し、省人型店舗等の店舗において、商品の販売管理を効率的に行うための、販売管理サーバ、販売管理システム、販売管理方法、及び、販売管理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様における販売管理サーバは、
母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗において客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成する生成手段と、
前記客が保持する携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方に対し、前記広告情報を通知する通知手段
とを備える。
【0007】
本開示の一態様における販売管理システムは、
客が保持する携帯通信端末と、
母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗に設置される表示装置と、
前記子店舗において前記客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成する生成手段、および、前記携帯通信端末および前記表示装置の少なくとも片方に対し前記広告情報を通知する通知手段を備える販売管理サーバと、を備える販売管理システムであって、
前記生成手段は、通知された前記広告情報を介して、前記携帯通信端末および前記表示装置の少なくとも片方から、取り置きする前記商品、当該商品の数および前記客が当該商品を受け取る予定の子店舗を識別する情報を含む取り置き情報を受け付ける。
【0008】
本開示の一態様における販売管理方法は、
母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗において客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成し、
前記客が保持する携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方に対し、前記広告情報を送信する
ことを備える。
【0009】
本開示の一態様における販売管理プログラムは、
コンピュータに、
母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗において客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成し、
前記客が保持する携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方に対し、前記広告情報を送信する
ことを実行させる。
【0010】
販売管理プログラムは非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されていてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本開示の効果は、省人型店舗等の店舗において、効率的に販売管理を行えることである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施形態における販売管理システムの構成を示すブロック図である。
図2】第1の実施形態における、店舗間の関係の例を示す図である。
図3】在庫記憶部に格納される在庫情報のデータ例を示す図である。
図4】客の携帯通信端末または店舗内の表示装置に表示される広告画面の例を示す図である。
図5】客の携帯通信端末または店舗内の表示装置に表示される注文画面の例を示す図である。
図6】第1の実施形態における販売管理システムの動作の例を示すフローチャートである。
図7】第2の実施形態における販売管理システムの構成を示すブロック図である。
図8】第2の実施形態における販売管理システムの動作の例を示すフローチャートである。
図9】第3の実施形態における販売管理サーバの構成を示すブロック図である。
図10】コンピュータのハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
小売業においては、業務効率化や小規模商圏への展開を目的に、例えばコンピュータシステムにより、購入商品の登録、精算をはじめ、接客支援、店内監視、在庫管理、設備管理等に関する従業員の作業を低減し、常駐する従業員の数を削減あるいはゼロにした、省人型あるいは無人型の店舗(以下、これらをまとめて省人型店舗と記載する)の導入が進められている。
【0014】
一般に、省人型店舗は、通常店舗より規模が小さく、売り場面積が限られている。これらの省人型店舗は、市街地や郊外の公道沿いに設置される通常店舗と異なり、例えば、オフィスビルや工場、駅の構内、ホテル、集合住宅等の特定の場所にも設置されることがある。
【0015】
このような省人型店舗においても、販売機会ロスの低減のために店舗における商品の販売管理が必要となる。即ち、従業員が常駐する通常店舗の在庫と、商品の在庫を監視する従業員が存在しない省人型店舗等の在庫とを、通常店舗の従業員が管理する技術が必要となる。特に、弁当、フライドポテト等の消費期限や賞味期限が短い食品や惣菜商品は、商品寿命が短い、商品の売れ行きが良い時間帯が固定されている等の商品特性ゆえに、細やかな管理が必要となる。よって、以下の実施形態においては、通常店舗の従業員が省人型店舗等の店舗において効率的に商品、特に惣菜商品の販売管理を行うための販売管理サーバ等について説明する。
【0016】
以下、実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各図面、及び、明細書記載の各実施形態において、同様の構成要素には同一の符号を付与し、説明を適宜省略する。
【0017】
(第1の実施形態)
第1の実施形態について説明する。
【0018】
はじめに、第1の実施形態における販売管理システムの構成を説明する。図1は、第1の実施形態における販売管理システム10の構成を示すブロック図である。図1を参照すると、販売管理システム10は、複数の店舗システム100、本部システム200および顧客端末300を含む。店舗システム100は、例えば、小売業におけるコンビニエンスストアやスーパーマーケットのチェーン等の店舗1A、1B、1C、1D(以下、まとめて、店舗1とも記載)の各々に設置される。
【0019】
本部システム200は、例えば、該チェーンの本部に設置される。各店舗1の店舗システム100と本部システム200とは、例えば、通信ネットワークにより接続される。本部システム200は本部サーバ210を備え、本部サーバ210は店舗全体の商品の販売管理、在庫管理などを行う。本部サーバ210は管理部211および記憶部212を備える。管理部211は各店舗1にて販売される商品(特に惣菜商品などの消費期限が短い商品)の管理を行う。例えば管理部211は、商品の一日の各時間帯における売上げ平均数、当該売上げ平均数を基に算出される各店舗1に各時間帯に配送すべき商品の数、各時間帯の当該食品の在庫数などを管理する。記憶部212は、各店舗1を識別するID(Identifier)、各店舗1にて販売される商品を識別するID、当該食品の各時間帯の売上げ平均数、当該食品の現在の在庫数や今後の製造予定数などを格納する。記憶部212は、各店舗1を識別するIDと共に、各店舗の位置を表わす位置情報(GPS(Global Positioning System)測位の値、地図情報など)を格納していてもよい。
【0020】
顧客端末300は、店舗1の客が保持する携帯通信端末である。顧客端末300は、インターネット等のネットワークに通信接続可能であり、本部システム200が管理するURL(Uniform Resource Locator)にアクセスする、又は、特定のアプリケーションをインストールすることにより、サイト上において店舗1にて購入可能な商品の詳細情報の閲覧、取り置き、注文予約等を行うことができる。
【0021】
なお、店舗1は、通常店舗と省人型店舗を含んでいてもよい。図2は、第1の実施形態における、店舗間の関係の例を示す図である。省人型店舗は、上記チェーン等において、例えばコンピュータシステムにより、購入商品の登録、精算をはじめ、接客支援、店内監視、在庫管理、設備管理等に関する従業員の作業の少なくとも一部を、通常店舗よりも低減した店舗である。省人型店舗の売り場面積は、通常店舗より小さくてもよい。
【0022】
通常店舗は近くに設置された省人型店舗を管理してもよい。ここでは、省人型店舗を管理する通常店舗を母店舗(以下、「通常店舗(母店舗)」とも記載)、母店舗により管理される省人型店舗を子店舗(以下、「省人型店舗(子店舗)」とも記載)と呼ぶ。通常店舗(母店舗)と省人型店舗(子店舗)とは、近くの異なる建物内に設置されてもよいし、同じ建物内の異なるフロア等に設置されてもよい。
【0023】
子店舗にて販売される惣菜商品の注文などは、母店舗の店舗システム100に発注される。注文を受けた母店舗の店舗システム100は、母店舗側で当該惣菜商品を製造しても良いし、注文を受けた旨を本部システム200に通知し、当該惣菜商品の製造工場から母店舗へ配送してもらってもよい。
【0024】
子店舗には、例えば、母店舗の従業員が、配送された商品の品出しや、店内の清掃、設備の保守、現金の補充や回収のために必要な場合に滞在する。子店舗は、必要最低限の従業員が常駐する店舗でもよいし、従業員がいない時間帯がある(従業員が常駐しない)無人型の店舗でもよい。
【0025】
なお、子店舗は、母店舗の代わりに、本部(本部システム200)により管理されてもよい。また、子店舗の商品は、本部から子店舗へ直接配送されてもよい。また、子店舗に品揃えすべき商品は、子店舗の代わりに、母店舗の店舗システム100が発注してもよい。
【0026】
図2の例では、店舗1A、1Bを省人型店舗(子店舗)、店舗1Cを通常店舗(母店舗)、店舗1Dを他の通常店舗としている。しかしながら、これに限らず、店舗1A~Dが通常店舗でもよいし、店舗1A~Dが省人型店舗でもよい。各店舗1A~Dは各々本部システム200と通信可能に接続されている。
【0027】
図1を参照すると、店舗システム100は、POS(Point of Sale)装置110、店舗サーバ(販売管理サーバ)120、店舗端末130、カメラ140および表示装置150を含む。
【0028】
店舗端末130は、従業員が使用する携帯通信端末であり、各従業員が保持していたり、各店舗に設置されていたりする。店舗端末130は携帯用コンピュータであり、操作部と表示部(共に不図示)とを少なくとも備える。
【0029】
カメラ140は、店舗に設置された店内の画像を撮影するカメラである。カメラ140は一店舗に複数存在しても良い。
【0030】
表示装置150は、店舗に設置される商品(惣菜商品)を客に提示するためのディスプレイモニタである。表示装置150は、デジタルサイネージであってもよく、更に入出力一体型のタッチパネル等であってもよい。例えば、客がサイネージのディスプレイに表示された惣菜商品をタッチすることで、当該惣菜商品の詳細情報の閲覧や当該惣菜商品の取り置き(在庫有り商品の保管)、注文予約(在庫無し商品の受注)ができるように設計する。この場合、商品の取り置き、注文予約を行った客を特定するID(第1のID)の入力を要求することが好ましい。また、惣菜商品は1画面に複数表示されてもよい。更に表示装置150は、自装置に備え付けのカメラ(不図示)またはカメラ140等から取得する客の画像を基に、客の属性(性別、年齢など)の推定を行い、当該推定結果を基にサイネージディスプレイに表示する(当該客にレコメンドする)商品の内容を決定しても良い。
【0031】
POS装置110は、店舗1に来店した客が商品を購入するときに、会計処理(商品の登録、及び、精算)を行う。また、POS装置110は、商品を購入する客を識別するためのIDを特定してもよい。POS装置110は、表示装置150と通信可能に接続されてもよい。
【0032】
商品の登録、及び、精算は、例えば、店舗1の従業員の操作により行われる形態でもよく、客の操作により行われる形態でもよい。また、商品の登録が店舗1の従業員の操作により行われ、精算が客の操作により行われる形態でもよい。
【0033】
POS装置110は、登録部111、精算部112、特定部113、及び、送信部114を含む。POS装置110には、カメラ115、バーコードリーダ116、タグリーダライタ117、及び、カードリーダライタ118が接続されてもよい。
【0034】
登録部111は、客が購入する商品の登録を行う。ここで、登録部111は、例えば、商品に付与された、商品IDを表すQRコード(登録商標)などの二次元コードやバーコードを、POS装置110に接続されたカメラ115やバーコードリーダ116により読み込むことにより、商品を特定し、登録する。同様に、登録部111は、商品に付与された、商品IDが書き込まれたICタグを、タグリーダライタ117により読み込むことにより、商品を特定し、登録してもよい。また、登録部111は、カメラ115により撮影した商品画像を用いて、画像認識により商品を特定し、登録してもよい。また、登録部111は、店舗1に設置された他のカメラ140により撮影された店内の画像から、画像認識により、客が商品棚等から取り出した商品を特定し、登録してもよい。登録部111は、登録された商品の情報を精算部112へ出力する。
【0035】
精算部112は、客が購入する商品の精算を行う。ここで、精算部112は、現金や電子マネー、クレジットカード、二次元コード決済、バーコード決済等を用いて、登録された商品の代金の決済を行う。精算部112は、例えば、POS装置110に接続されたカードリーダライタ118により、客が提示した磁気形式や非接触ICカード形式のクレジットカードや電子マネーの情報を取得して決済を行う。また、精算部112は、カメラ115やバーコードリーダ116により、客の端末上で動作する決済アプリケーションに表示された二次元コードやバーコードの情報を取得して決済を行ってもよい。また、精算部112は、カメラ115やカメラ140により取得した客の顔画像を用いて、顔画像認証により客を特定し、予め、客に関連付けられて登録された電子マネーやクレジットカード、銀行口座等を用いて、決済を行ってもよい。この場合、精算部112は、例えば顔画像の特徴量と、予めチェーンの会員IDに関連づけられて登録された顔画像の特徴量とを照合することにより、会員を特定してもよい。また、精算部112は、虹彩認証、指紋認証、静脈認証等、他の生体認証手段により会員を特定してもよい。
【0036】
特定部113は、商品を購入する客を識別する客IDを特定する。特定部113は、例えば、カードリーダライタ118により、客が提示した磁気形式や非接触ICカード形式の会員証から会員IDを取得する。また、特定部113は、カメラ115やバーコードリーダ116により、客の端末上で動作する会員用アプリケーションで表示されたバーコードや二次元コードから会員IDを取得してもよい。また、特定部113は、上述の客の顔画像を用いた顔画像認証等、生体認証手段により、会員IDを特定してもよい。特定された会員IDは当該会員IDに紐づけられる買い物ポイントの蓄積などに利用してもよい。一般的に、登録部111が商品を登録するとき(登録の前後または登録の最中)に、特定部113は、会員IDを取得する。特定部113は、会員IDを取得したときに、当該会員IDに紐づけられる取り置き商品があるかを判断する。特定部113は、店舗サーバ120の在庫記憶部121に在庫管理部122を介してアクセスし、当該会員IDに紐づけられた取り置きの商品があるか判断する。特定部113は、取り置きの商品があると判断すると、その取り置きの商品が、登録部111に登録された商品であるか判断する。特定部113は、当該取り置き商品を購入しようとする客の客ID(第2のID)を特定して上述した第1のIDと第2のIDとが一致するか判断し、第1のIDと第2のIDとが一致する場合にのみ、当該商品を精算部112が精算できるように制御しても良い。尚、特定部113が特定した客IDは送信部114に引き渡される。
【0037】
送信部114は、精算部112にて商品が精算される毎に購入情報を生成し、店舗サーバ120に送信する。購入情報とは、一般的なPOS装置110が生成する、領収書(レシート)に記載するための顧客の買い上げ情報である。購入情報は、例えば、店舗を特定可能な店舗ID、精算日時、購入商品、購入商品数、商品金額、買い上げ総金額を含む。
【0038】
店舗サーバ120は、在庫記憶部121、在庫管理部122、生成部123、通知部124および商品情報記憶部125を含む。
【0039】
在庫記憶部121は、在庫情報を格納する。在庫情報は、自店舗(店舗、子店舗を含む)を識別する情報、自店舗にて販売する商品の情報、販売する数および当該販売時刻(販売予定時刻を含む)を少なくとも格納する。具体的に、在庫情報は、店舗ID、各店舗にて販売される複数の商品を識別するためのID、当該商品の各々の販売時刻および当該商品の各々の在庫数を含む。例えば、図3に示すように、在庫情報は、商品ID、総在庫数、第1販売時刻およびその在庫数、第2販売時刻およびその在庫数を備える。尚、第2販売時刻は第1販売時刻の後の時刻である。在庫数には取り置き数を含めても良い。取り置き数とは、在庫有り商品のうち、客より購入予定が通知されている数である。例えば、店舗1Aの商品ID「D」の商品は、第1販売時刻の在庫数は5であるが、表示装置150または顧客端末300を介して取り置き(購入予約)が1つ入っている。更に商品ID「F」の商品は、第1販売時刻の在庫数は10であるが、表示装置150または顧客端末300を介して取り置きが5つ入っている。
【0040】
在庫記憶部121は、更に、自店舗や他店舗の位置情報(例えば地図情報など)、当該店舗における各商品の在庫数を更に格納してもよい。なお、顧客からの取り置き受付時に特定部113などに客ID(第1のID)を取得させ、図3に示す「取り置き数」に当該客IDを紐づけてもよい。この他、「取り置き数」をタップやクリック等にて選択することにより、当該客IDを表示してもよい。
【0041】
第1販売時刻および第2販売時刻の各々は同一の販売時刻である。また、販売時刻には未来を含めても良い。例えば、現在時刻が2019/3/1の12時であるとする。この場合、第2販売時刻(同日の13時)の在庫数は未来の在庫予定数を示す。尚、図3においては販売時刻として販売開始時刻が記載されているが、賞味期限時刻等の販売終了時刻が記載されていても良い。尚、販売終了時刻の前に当該商品は従業員等に回収されることが望ましい。
【0042】
商品情報記憶部125は、店舗で取り扱う各商品の画像や説明等を格納する。
【0043】
在庫管理部122は、POS装置110にて商品が購入された際、当該商品の在庫情報を更新する。具体的に、在庫管理部122は、店舗サーバ120がPOS装置110の送信部114から購入情報を受信した際に、購入情報を基に在庫情報を更新する。購入情報には、店舗ID、精算日時、購入商品、購入商品数、商品金額などが含まれる。取り置きする商品の場合、購入予約した客と同一かを判断するために客IDが含まれていてもよい。
【0044】
生成部123は、母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗において客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成する。広告情報には、更に、在庫記憶部121から取得する、商品が販売される子店舗を識別する情報(店舗ID)および商品の販売開始時刻を含めてもよい。広告情報の生成は、商品の在庫状況(在庫の有無、在庫が所定値以上あるなど)や在庫の準備(例えば、弁当の材料の量や、調理の準備具合)に応じて行われてもよい。
【0045】
生成部123は、商品が販売される子店舗の位置を識別する情報(地図情報など)および当該子店舗で販売する各商品(特に惣菜商品)の在庫数を更に在庫記憶部121から取得し、広告情報に含めてもよい。
【0046】
広告情報は、客に提示するための、惣菜商品などの商品の情報である。広告情報には、商品の詳細情報、現在の在庫数、販売開始時期、当該商品の取り置き又は注文予約へ接続するためのURLリンク等を含んでいても良い。広告情報は複数の商品について同時に表示されるように生成されても良い。例えば図4に示すように、6種類の惣菜商品についての広告画面を提示してもよい。当該広告画面は、店舗内の表示装置150や顧客端末300に提示される。図4において、客が「3.カレー弁当」をタップ処理等にて選択したとする。この場合、生成部123は、在庫記憶部121から現在の在庫数、次回の販売予定時刻、次回の販売予定数などを取得する。更に生成部123は、商品情報記憶部125から、当該商品についての画像、説明等を取得し、図5に示すような注文画像を生成し、店舗内の表示装置150や顧客端末300に提示する。図5の注文画面上において客が「取り置きする」ボタン123aを押下、タップ等によって選択した場合、生成部123は取り置き画面(不図示)を提示し、取り置きする数、客の客IDなどの入力を促す。取り置き数および客ID等を取得すると、生成部123は当該商品ID、取り置き数および客IDを取り置き情報として、在庫管理部122およびPOS装置110の精算部112に引き渡す。尚、取り置きする際に事前決済しておいてもよい。この場合、生成部123は、精算部112に事前決済の旨の通知し、事前決済情報を送信する。事前決済情報は、事前決済する商品ID、当該事前決済の数および客が当該商品を受け取る子店舗の店舗IDを含む。
【0047】
精算部112は、電子マネー、クレジットカード、二次元コード決済、バーコード決済等を用いて、取り置きする商品の代金の決済を行う。精算部112は、カメラ115やバーコードリーダ116により、客の端末上で動作する決済アプリケーションに表示された二次元コードやバーコードの情報を取得して決済を行ってもよい。
【0048】
通知部124は、生成部123が生成した広告情報等を顧客端末300および店舗システム100の表示装置150の少なくとも片方に通知(送信)し、顧客端末300および店舗システム100の表示装置150の少なくとも片方に広告を表示させる。ここで、通知部124は、顧客端末300および店舗システム100の表示装置150のどちらに生成した広告情報等を通知するのかを判定しても良い。例えば、通知部124は、特定部113が表示装置150を介して、顧客IDを特定した場合には、表示装置150に通知すると判定する。また、通知部124は、生成部123が生成した広告情報等を顧客端末300および店舗システム100の表示装置150の両方に送信することもできる。
【0049】
(販売管理システムの動作)
第1の実施形態の動作について説明する。
【0050】
図6は、第1の実施形態における、販売管理処理を示すフローチャートである。
【0051】
各店舗1における店舗システム100内の店舗サーバ120の生成部123は、惣菜商品などの商品を客に広告するための広告情報を生成する(ステップS101)。通知部124は、生成された広告情報を店舗システム100の表示装置150または顧客端末300の少なくとも片方に通知する(ステップS102)。表示装置150および顧客端末300は、通知部124から通知された広告情報を受信し、受信した広告情報を注文画面として提示する(ステップS103)。注文画面上において、客より商品を取り置きするとの入力を受け付けた場合(ステップS104でYES)、表示装置150および顧客端末300は入力された取り置き情報を店舗サーバ120に送信し、店舗サーバ120の在庫管理部122は、受信する取り置き情報を基に、在庫記憶部121の取り置きする商品の在庫データを更新する(ステップS105)。更に、注文画面上において、客より商品を事前決済するとの入力を受け付けた場合(ステップS106にてYES)、表示装置150および顧客端末300は、事前決済の通知をPOS端末に送信し、POS装置110の精算部112は、客が購入する商品の事前決済(精算)を行う(ステップS107)。尚、客より商品を取り置きするとの入力を受け付けない場合(ステップS104でNO)、処理は終了される。
【0052】
尚、実際に客が商品の受け取りのために来店し、POS装置110に接続されたバーコードリーダ116などで商品の読み取りを行うと、精算部112は、読み取られた商品、即ち在庫が減った商品を、店舗サーバ120の在庫管理部122に通知する。在庫管理部122は、在庫記憶部121の在庫情報(在庫数)の更新を行う。具体的には図3に示すように第1販売時刻の在庫数が5、取り置き数が1の場合、客が取り置き商品を1つ購入すると、在庫数から取り置き数を減じた値、即ち4が新たな在庫数として在庫情報に登録される。この場合、生成部123は、新たな在庫数が所定値以下になった場合に、再度、新たな在庫状況に基づいて広告情報を生成する構成とすることもできる。尚、客より事前決済するとの入力を受け付けない場合(ステップS106でNO)、処理は終了される。
【0053】
以上により、第1の実施形態の動作が完了する。
【0054】
(変形例)
ステップS103において、生成部123は、客が欲しい商品の在庫数が0の場合に、注文画面に「他の店舗を探す」ボタン(図5参照)を表示させる情報または指示を生成してもよい。当該ボタンが画面上で押下またはタップされた場合、表示装置150および顧客端末300は在庫管理部122に他の店舗を探す通知を送信し、在庫管理部122が本部サーバ210に近隣に当該商品の在庫がある店舗が有るか問い合わせても良い。具体的に、図5の注文画面上において客が「他の店舗を探す」ボタン123bを押下、タップ等によって選択した場合、在庫管理部122は、店舗システム100と本部システム200とを接続する通信ネットワークを介して本部サーバ210にアクセスし、当該商品の在庫が有る近隣の他店舗が有るかを問合せする。本部サーバ210の管理部211は、近隣の他店舗で当該商品の在庫が有る店舗があるか記憶部212を検索し、検索の結果該当する店舗があれば、当該店舗の地図情報および当該商品の在庫数などを記憶部212から取得し店舗サーバ120に引き渡す。店舗サーバ120の生成部123は、当該店舗の地図情報および当該商品の在庫数などを受け取ると、店舗の地図情報および当該商品の在庫数を含む注文画面を生成し、店舗内の表示装置150や顧客端末300に提示する。客は提示された情報を基に、在庫が有る店舗に向かう等を判断する。例えば、図3を参照すると、ある客が、2019/3/1の11時に店舗1Bに商品ID「D」の商品を購入しに行ったが在庫が無かったとする。その場合商品ID「D」が「3.カレー弁当」であった場合、図5に示す注文画面が提示されるが在庫数には「0」が提示されるため、当該客は「他の店舗を探す」ボタン123bを画面上で押下又はタップする。この場合、店舗1Bの店舗サーバ120の在庫管理部122からの要求により、本部サーバ210は商品ID「D」の在庫が有る店舗1Aの地図情報および当該商品の在庫数「5(1)」を店舗サーバ120に送信し、これを受信した店舗サーバ120の生成部123は店舗1Aの地図情報および当該商品の在庫数「5(1)」を基に生成された注文画面を店舗内の表示装置150や顧客端末300に提示する。
【0055】
(第1実施形態の効果)
第1の実施形態によれば、省人型店舗等の特定の店舗において、効率的に販売管理を行うことができる。その理由は、商品の在庫の準備に応じて、生成部123が広告情報を生成し、通知部124が当該広告情報等を顧客端末300および店舗システム100の表示装置150の少なくとも片方に通知するからである。
【0056】
(第2の実施形態)
どの店舗にも客が所望の商品(特に惣菜食品)の在庫が無い場合もある。このようなとき、店舗システム100は、店舗内の表示装置150または顧客端末300を介して、客から商品の注文を受け付けても良い。第2の実施形態においては、客から商品の注文を受け付ける販売管理システムについて説明する。
【0057】
第2の実施形態に係る販売管理システム20は、図7に示すように、複数の店舗システム100a、本部システム200および顧客端末300を含む。店舗システム100aは、POS装置110、店舗サーバ(販売管理サーバ)120a、店舗端末130、カメラ140および表示装置150を含む。店舗サーバ120aは、在庫記憶部121、在庫管理部122、生成部123、通知部124、商品情報記憶部125、注文受付部126および送信部127を含む。
【0058】
注文受付部126は、店舗システム100aの表示装置150または顧客端末300から注文情報を受け付ける。注文情報は、商品の注文数、客が当該商品を購入する子店舗を識別する情報(店舗ID)を含む。注文受付部126は、注文の予約処理を行う。具体的に、注文受付部126は、注文情報を受けた場合、注文情報の内容を従業員に店舗端末130やディスプレイ(不図示)等を介して提示し、注文を受けるか否かの判断を促す。注文を受ける場合はその配達予定時刻についての入力を促す。注文受付部126は、従業員から入力される注文の可否、配達予定時刻等を取得し、送信部127に引き渡す。
【0059】
送信部127は、当該注文情報に対して、当該商品が当該子店舗に配達可能か否か、配達される場合はその配達予定時刻を送信する。
【0060】
その他の部の構成は第1の実施形態と同様である。
【0061】
(販売管理システムの動作)
第2の実施形態の動作について説明する。
【0062】
図8は、第2の実施形態における、販売管理処理を示すフローチャートである。
【0063】
各店舗1における店舗システム100a内の店舗サーバ120aの生成部123は、惣菜商品などの商品を客に広告するための広告情報を生成する(ステップS201)。通知部124は、生成された広告情報を店舗システム100aの表示装置150または顧客端末300の少なくとも片方に通知する(ステップS202)。表示装置150および顧客端末300は、受信する広告情報を注文画面として提示する(ステップS203)。注文画面上において、在庫のある商品を取り置きするとの入力を客から受け付けた場合(ステップS204でYES)、表示装置150および顧客端末300は入力された取り置き情報を店舗サーバ120に送信し、店舗サーバ120の在庫管理部122は、受信する取り置き情報を基に、在庫記憶部121の取り置きする商品の在庫データを更新する(ステップS205)。尚、客より商品を取り置きするとの入力を受け付けない場合(ステップS204でNO)、処理はステップS206へ進められる。
【0064】
注文画面上において、商品の在庫が無い等の理由で、客より商品を予約注文するとの入力を受け付けた場合(ステップS206でYES)、表示装置150および顧客端末300は店舗サーバ120aに予約注文の情報を送信し、店舗サーバ120aの注文受付部126は、予約処理を行い(ステップS207)、当該予約処理の後、処理はステップS208へ進められる。尚、客より商品を予約注文するとの入力を受け付けない場合(ステップS206でNO)、処理は終了される。
【0065】
ステップS208において、注文画面上において、客より商品を事前決済するとの入力を受け付けた場合(ステップS208でYES)、表示装置150および顧客端末300はPOS装置110に事前決済の情報を送信し、POS装置110の精算部112は、客が購入する商品の事前決済(精算)を行う(ステップS209)。尚、客より事前決済の入力を受け付けない場合(ステップS208でNO)、処理は終了される。
【0066】
尚、ステップS201~S203およびS205は、図6のステップS101~S103およびS105の動作と、ステップS208~S209は、図6のステップS106~S107の動作と同様である。
【0067】
以上により、第2の実施形態の動作が完了する。
【0068】
(第3の実施形態)
図9は、第3の実施形態における、販売管理サーバ4の構成を示すブロック図である。販売管理サーバ4は、生成部2と通知部3とを備える。生成部2と通知部3とは、それぞれ、生成手段および通知手段の一実施形態である。
【0069】
生成部2は、母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗において客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成する。通知部3は、客が保持する携帯通信端末および子店舗に設置される表示装置の少なくとも片方に対し、生成された広告情報を通知する。
【0070】
第3の実施形態の効果を説明する。第3の実施形態によれば、省人型店舗等の特定の店舗において、効率的に販売管理を行うことができる。その理由は、商品の在庫の準備に応じて、生成部2が広告情報を生成し、通知部3が当該広告情報等を顧客端末および店舗システムの表示部の少なくとも片方に通知するからである。
【0071】
(ハードウェア構成)
上述した各実施形態において、各装置(本部サーバ210、POS装置110、店舗サーバ120、120a等)の各構成要素は、機能単位のブロックを示している。各装置の各構成要素の一部又は全部は、コンピュータ500とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
【0072】
図10はコンピュータ500のハードウェア構成の例を示すブロック図である。図10を参照すると、コンピュータ500は、例えば、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、プログラム504、記憶装置505、ドライブ装置507、通信インタフェース508、入力装置509、出力装置510、入出力インタフェース511、及び、バス512を含む。
【0073】
プログラム504は、各装置の各機能を実現するための命令(instruction)を含む。プログラム504は、予め、ROM502やRAM503、記憶装置505に格納される。CPU501は、プログラム504に含まれる命令を実行することにより、各装置の各機能を実現する。例えば、店舗サーバ120のCPU501がプログラム504に含まれる命令を実行することにより、在庫管理部122、生成部123、通知部124の機能を実現する。また、RAM503は、各装置の各機能において処理されるデータを記憶してもよい。例えば、店舗サーバ120のRAM503が、在庫記憶部121や商品情報記憶部125のデータを記憶してもよい。
【0074】
ドライブ装置507は、記録媒体506の読み書きを行う。通信インタフェース508は、通信ネットワーク400とのインタフェースを提供する。入力装置509は、例えば、マウスやキーボード等であり、従業員、本部システム200の管理者等からの情報の入力を受け付ける。出力装置510は、例えば、ディスプレイであり、管理者等へ情報を出力(表示)する。入出力インタフェース511は、周辺機器とのインタフェースを提供する。POS装置110の場合、入出力インタフェース511には、上述のカメラ115、バーコードリーダ116、タグリーダライタ117、及び、カードリーダライタ118が接続される。バス512は、これらハードウェアの各構成要素を接続する。なお、プログラム504は、通信ネットワーク400を介してCPU501に供給されてもよいし、予め、記録媒体506に格納され、ドライブ装置507により読み出され、CPU501に供給されてもよい。
【0075】
なお、図10に示されているハードウェア構成は例示であり、これら以外の構成要素が追加されていてもよく、一部の構成要素を含まなくてもよい。
【0076】
各装置の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、各装置は、構成要素毎にそれぞれ異なるコンピュータとプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。また、各装置が備える複数の構成要素が、一つのコンピュータとプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
【0077】
また、各装置の各構成要素の一部または全部は、プロセッサ等を含む汎用または専用の回路(circuitry)や、これらの組み合わせによって実現されてもよい。これらの回路は、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組み合わせによって実現されてもよい。
【0078】
また、各装置の各構成要素の一部又は全部が複数のコンピュータや回路等により実現される場合、複数のコンピュータや回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。
【0079】
また、店舗サーバ120は店舗1に配置されてもよいし、店舗1とは異なる場所に配置され、通信ネットワークを介してPOS装置110、及び、店舗端末130と接続されてもよい。つまり、店舗サーバ120は、クラウドコンピューティングシステムによって実現されてもよい。同様に、本部サーバ210も、クラウドコンピューティングシステムによって実現されてもよい。
【0080】
以上、実施形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、各実施形態における構成は、本開示のスコープを逸脱しない限りにおいて、互いに組み合わせることが可能である。
【0081】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
[付記1]
母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗において客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成する生成手段と、
前記客が保持する携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方に対し、前記広告情報を通知する通知手段
とを備える販売管理サーバ。
[付記2]
少なくとも1つ以上の前記子店舗の各々を識別する情報、前記子店舗にて販売する商品の情報、当該販売する数および当該販売する時刻を少なくとも格納する在庫記憶手段を更に備え、
前記生成手段は、前記商品が販売される前記子店舗を識別する情報および前記商品を販売開始する時刻を更に含む前記広告情報を生成する
付記1に記載の販売管理サーバ。
[付記3]
前記在庫記憶手段は、前記子店舗の位置を識別する情報および当該子店舗における前記商品の在庫数を更に格納し、
前記生成手段は、前記商品が販売される前記子店舗の位置を識別する情報および当該子店舗における前記商品の在庫数を更に含む前記広告情報を生成する
付記2に記載の販売管理サーバ。
[付記4]
前記生成手段は、前記携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方から、取り置きする前記商品、当該商品の数、および前記客が当該商品を受け取る予定の子店舗を識別する情報を含む取り置き情報を受け付ける
付記1乃至付記3のいずれかに記載の販売管理サーバ。
[付記5]
前記生成手段は、前記携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方から、前記商品の事前決済、当該事前決済の数、および前記客が当該商品を受け取る子店舗を識別する情報を含む事前決済情報を受け付ける
付記1乃至付記4のいずれかに記載の販売管理サーバ。
[付記6]
前記携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方から、前記商品の注文、当該注文の数、および前記客が当該商品を購入する子店舗を識別する情報を含む注文情報を受け付ける注文受付手段と、
前記注文情報に対して、当該商品が当該子店舗に配達される時刻を送信する送信手段
を更に備える付記1乃至5のいずれかに記載の販売管理サーバ。
[付記7]
客が保持する携帯通信端末と、
母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗に設置される表示装置と、
前記子店舗において前記客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成する生成手段、および、前記携帯通信端末および前記表示装置の少なくとも片方に対し前記広告情報を通知する通知手段を備える販売管理サーバと、を備える販売管理システムであって、
前記生成手段は、通知された前記広告情報を介して、前記携帯通信端末および前記表示装置の少なくとも片方から、取り置きする前記商品、当該商品の数および前記客が当該商品を受け取る予定の子店舗を識別する情報を含む取り置き情報を受け付ける
販売管理システム。
[付記8]
前記販売管理サーバは、
前記携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方から、前記商品の注文、当該注文の数および前記客が当該商品を購入する子店舗を識別する情報を含む注文情報を受け付ける注文受付手段を更に備える、
付記7に記載の販売管理システム。
[付記9]
母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗において客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成し、
前記客が保持する携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方に対し、前記広告情報を送信する
ことを備える販売管理方法。
[付記10]
コンピュータに、
母店舗の従業員が商品の入れ替えを行う子店舗において客に販売する商品の情報及び当該販売する数を含む広告情報を生成し、
前記客が保持する携帯通信端末および前記子店舗に設置される装置の少なくとも片方に対し、前記広告情報を送信する
ことを実行させるためのプログラムを格納する記憶媒体。
【0082】
この出願は2019年3月25日に出願された日本出願特願2019-055990を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0083】
1 店舗
1A 子店舗
1B 子店舗
1C 母店舗
1D 母店舗
2 生成部
3 通知部
4 販売管理サーバ
10 販売管理システム
20 販売管理システム
100 店舗システム
100a 店舗システム
110 POS装置
111 登録部
112 精算部
113 特定部
114 送信部
115 カメラ
116 バーコードリーダ
117 タグリーダライタ
118 カードリーダライタ
120 店舗サーバ(販売管理サーバ)
120a 店舗サーバ(販売管理サーバ)
121 在庫記憶部
122 在庫管理部
123 生成部
124 通知部
125 商品情報記憶部
126 注文受付部
127 送信部
130 店舗端末
140 カメラ
150 表示装置
200 本部システム
210 本部サーバ
211 管理部
212 記憶部
300 顧客端末
500 コンピュータ
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 プログラム
505 記憶装置
506 記録媒体
507 ドライブ装置
508 通信インタフェース
509 入力装置
510 出力装置
511 入出力インタフェース
512 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10