(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】搬送システム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20240409BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
B65G1/04 551Z
H01L21/68 A
(21)【出願番号】P 2022569733
(86)(22)【出願日】2021-10-13
(86)【国際出願番号】 JP2021037889
(87)【国際公開番号】W WO2022130758
(87)【国際公開日】2022-06-23
【審査請求日】2023-06-07
(31)【優先権主張番号】P 2020208274
(32)【優先日】2020-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100176245
【氏名又は名称】安田 亮輔
(72)【発明者】
【氏名】本告 陽一
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/087571(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/029871(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/211933(WO,A1)
【文献】特開2012-066933(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0194181(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1棟に設けられた第1軌道と、
前記第1棟とは異なる第2棟に設けられた第2軌道と、
前記第1軌道を走行して被搬送物を搬送すると共に、前記被搬送物を移載する第1天井搬送車と、
前記第2軌道を走行して前記被搬送物を搬送すると共に、前記被搬送物を移載する第2天井搬送車と、
前記第1天井搬送車と前記第2天井搬送車との間で前記被搬送物を受け渡すための中継部と、を備え、
前記中継部は、
前記第1天井搬送車及び前記第2天井搬送車のそれぞれから移載される前記被搬送物を一時的に保管する複数の保管部と、
前記第1軌道から延長して設けられ、前記第1天井搬送車が前記被搬送物を前記保管部に載置すると共に前記保管部から前記被搬送物を取得する第1移載軌道と、
前記第2軌道から延長して設けられ、前記第2天井搬送車が前記被搬送物を前記保管部に載置すると共に前記保管部から前記被搬送物を取得する第2移載軌道と、を有し、
前記第1移載軌道は、直線状に延在している第1往路部分と、前記第1往路部分に続く第1折返し部分と、前記第1折返し部分に続き、直線状に延在している第1復路部分と、を有し、
前記第2移載軌道は、直線状に延在している第2往路部分と、前記第2往路部分に続く第2折返し部分と、前記第2折返し部分に続き、直線状に延在している第2復路部分と、を有し、
前記第1往路部分と前記第2復路部分とが鉛直方向から見て重なっていると共に、前記第1復路部分と前記第2往路部分とが前記鉛直方向から見て重なっており、
前記第1往路部分を走行する前記第1天井搬送車の走行方向と前記第2復路部分を走行する前記第2天井搬送車の走行方向とが一致すると共に、前記第1復路部分を走行する前記第1天井搬送車の走行方向と前記第2往路部分を走行する前記第2天井搬送車の走行方向とが一致し、
複数の前記保管部のそれぞれは、前記第1往路部分、前記第1復路部分、前記第2往路部分及び前記第2復路部分の下方に位置し、且つ前記鉛直方向から見て前記第1往路部分及び前記第2復路部分の両側方に設けられていると共に、前記第1復路部分及び前記第2往路部分の両側方に設けられており、
前記第1往路部分を走行する前記第1天井搬送車及び前記第2復路部分を走行する前記第2天井搬送車が同一の前記保管部に前記被搬送物を移載可能であると共に、前記第1復路部分を走行する前記第1天井搬送車及び前記第2往路部分を走行する前記第2天井搬送車が同一の前記保管部に前記被搬送物を移載可能であ
り、
前記第1軌道は、前記第1移載軌道の前記第1往路部分に続き前記第1折返し部分と分岐すると共に前記第1復路部分と合流する、前記第2棟に設けられた第1延長軌道を有し、
前記第2軌道は、前記第2移載軌道の前記第2往路部分に続き前記第2折返し部分と分岐すると共に前記第2復路部分と合流する、前記第1棟に設けられた第2延長軌道を有し、
前記第1天井搬送車は、前記第1棟及び前記第2棟において前記被搬送物の移載が可能であり、
前記第2天井搬送車は、前記第1棟及び前記第2棟において前記被搬送物の移載が可能である、搬送システム。
【請求項2】
前記中継部は、前記第1棟、前記第2棟、又は、前記第1棟と前記第2棟との中間部のいずれかに配置されている、請求項1に記載の搬送システム。
【請求項3】
前記第1天井搬送車は、
前記第1移載軌道において、前記第1往路部分、前記第1折返し部分及び前記第1復路部分の順に走行し、
前記第1往路部分において前記保管部に対して前記被搬送物を載置し、前記第1復路部分において前記被搬送物を前記保管部から取得し、
前記第2天井搬送車は、
前記第2移載軌道において、前記第2往路部分、前記第2折返し部分及び前記第2復路部分の順に走行し、
前記第2往路部分において前記保管部に対して前記被搬送物を載置し、前記第2復路部分において前記被搬送物を前記保管部から取得する、請求項1又は2に記載の搬送システム。
【請求項4】
前記第1天井搬送車及び前記第2天井搬送車の動作を制御する制御装置を備え、
前記制御装置は、前記第1棟での前記第1天井搬送車の稼動状況及び前記第2棟での前記第2天井搬送車の稼動状況に応じて、前記第1移載軌道又は前記第2移載軌道での前記被搬送物の移載、又は、前記第1棟又は前記第2棟への前記被搬送物の搬送を制御する、請求項
1~3のいずれか一項に記載の搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1棟に設けられた第1軌道と、第1棟とは異なる第2棟に設けられた第2軌道と、第1軌道を走行して被搬送物を搬送すると共に、被搬送物を移載する第1天井搬送車と、第2軌道を走行して被搬送物を搬送すると共に、被搬送物を移載する第2天井搬送車と、第1天井搬送車及び第2天井搬送車のそれぞれから移載される被搬送物を中継する中継部と、を備える搬送システムが開示されている。
【0003】
上記搬送システムでは、中継部を介して、第1棟と第2棟との間で被搬送物を搬送する。中継部は、第1軌道と第2軌道との間に配置され、被搬送物を載置する載置部が第1軌道及び第2軌道に沿って2つ設けられている。第1天井搬送車と第2天井搬送車とは、中継部において、走行方向が逆向きとなっている。この構成により、第1天井搬送車及び第2天井搬送車のそれぞれは、走行方向の上流側において中継部に被搬送物を載置し、走行方向の下流側において中継部から被搬送物を取得する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の搬送システムでは、第1天井搬送車及び第2天井搬送車のそれぞれが中継部において被搬送物を載置できる載置部が1つであるため、載置部に被搬送物が載置されている場合には、被搬送物を載置することができない。そこで、第1軌道と第2軌道との間において、軌道が延在する方向に沿って複数の載置部を配置することも考えられる。しかし、軌道が延在する方向におけるスペースに限りがあるため、必要な数の載置部を配置することができない場合がある。
【0006】
本発明の一側面は、棟間搬送で利用される複数の保管部を適切に配置することができる搬送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面に係る搬送システムは、第1棟に設けられた第1軌道と、第1棟とは異なる第2棟に設けられた第2軌道と、第1軌道を走行して被搬送物を搬送すると共に、被搬送物を移載する第1天井搬送車と、第2軌道を走行して被搬送物を搬送すると共に、被搬送物を移載する第2天井搬送車と、第1天井搬送車と第2天井搬送車との間で被搬送物を受け渡すための中継部と、を備え、中継部は、第1天井搬送車及び第2天井搬送車のそれぞれから移載される被搬送物を一時的に保管する複数の保管部と、第1軌道から延長して設けられ、第1天井搬送車が被搬送物を保管部に載置すると共に保管部から被搬送物を取得する第1移載軌道と、第2軌道から延長して設けられ、第2天井搬送車が被搬送物を保管部に載置すると共に保管部から被搬送物を取得する第2移載軌道と、を有し、第1移載軌道は、直線状に延在している第1往路部分と、第1往路部分に続く第1折返し部分と、第1折返し部分に続き、直線状に延在している第1復路部分と、を有し、第2移載軌道は、直線状に延在している第2往路部分と、第2往路部分に続く第2折返し部分と、第2折返し部分に続き、直線状に延在している第2復路部分と、を有し、第1往路部分と第2復路部分とが鉛直方向から見て重なっていると共に、第1復路部分と第2往路部分とが鉛直方向から見て重なっており、第1往路部分を走行する第1天井搬送車の走行方向と第2復路部分を走行する第2天井搬送車の走行方向とが一致すると共に、第1復路部分を走行する第1天井搬送車の走行方向と第2往路部分を走行する第2天井搬送車の走行方向とが一致し、複数の保管部のそれぞれは、第1往路部分、第1復路部分、第2往路部分及び第2復路部分の下方に位置し、且つ鉛直方向から見て第1往路部分及び第2復路部分の両側方に設けられていると共に、第1復路部分及び第2往路部分の両側方に設けられており、第1往路部分を走行する第1天井搬送車及び第2復路部分を走行する第2天井搬送車が同一の保管部に被搬送物を移載可能であると共に、第1復路部分を走行する第1天井搬送車及び第2往路部分を走行する第2天井搬送車が同一の保管部に被搬送物を移載可能である。
【0008】
本発明の一側面に係る搬送システムでは、第1往路部分と第2復路部分とが鉛直方向から見て重なっていると共に、第1復路部分と第2往路部分とが鉛直方向から見て重なっており、複数の保管部のそれぞれは、鉛直方向から見て第1往路部分及び第2復路部分の両側方に設けられていると共に、第1復路部分及び第2往路部分の両側方に設けられている。つまり、2つの軌道が鉛直方向から見て重なっているため、軌道の片側だけではなく、両側に保管部を配置することができる。そのため、搬送システムでは、軌道(第1往路部分、第2往路部分、第1復路部分、及び第2復路部分)が延在する方向に保管部を配置するスペースが少ない場合でも、軌道に直交する方向でのスペースを活用して必要な数の保管部を適切に配置することができる。
【0009】
一実施形態においては、中継部は、第1棟、第2棟、又は、第1棟と第2棟との中間部のいずれかに配置されていてもよい。この構成では、第1棟、第2棟、又は、第1棟と第2棟との中間部のいずれかにおいて、第1天井搬送車と第2天井搬送車との間で被搬送物の受け渡しを行うことができる。
【0010】
一実施形態においては、第1天井搬送車は、第1移載軌道において、第1往路部分、第1折返し部分及び第1復路部分の順に走行し、第1往路部分において保管部に対して被搬送物を載置し、第1復路部分において被搬送物を保管部から取得し、第2天井搬送車は、第2移載軌道において、第2往路部分、第2折返し部分及び第2復路部分の順に走行し、第2往路部分において保管部に対して被搬送物を載置し、第2復路部分において被搬送物を保管部から取得してもよい。この構成では、第1天井搬送車が第1移載軌道を走行する過程で被搬送物を載置及び取得することができると共に、第2天井搬送車が第2移載軌道を走行する過程で被搬送物を載置及び取得することができる。
【0011】
一実施形態においては、第1軌道は、第1移載軌道の第1往路部分に続き第1折返し部分と分岐すると共に第1復路部分と合流する、第2棟に設けられた第1延長軌道を有し、第2軌道は、第2移載軌道の第2往路部分に続き第2折返し部分と分岐すると共に第2復路部分と合流する、第1棟に設けられた第2延長軌道を有し、第1天井搬送車は、第1棟及び第2棟において被搬送物の移載が可能であり、第2天井搬送車は、第1棟及び第2棟において被搬送物の移載が可能であってもよい。この構成では、例えば、保管部に被搬送物を移載することができない場合には、天井搬送車が他の棟に直接被搬送物を搬送することができる。したがって、搬送システムでは、棟間搬送の効率向上を図ることができる。
【0012】
一実施形態においては、第1天井搬送車及び第2天井搬送車の動作を制御する制御装置を備え、制御装置は、第1棟での第1天井搬送車の稼動状況及び第2棟での第2天井搬送車の稼動状況に応じて、第1移載軌道又は第2移載軌道での被搬送物の移載、又は、第1棟又は第2棟への被搬送物の搬送を制御してもよい。この構成では、例えば、第1棟における第1天井搬送車の稼動率が高い場合には、第2天井搬送車が第1棟まで被搬送物を搬送することにより、第1天井搬送車が第1移載軌道まで移動する必要がない。そのため、より効率的な搬送が可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一側面によれば、棟間搬送で利用される複数の保管部を適切に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る搬送システムを示す図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す搬送システムの第1移載軌道及び第2折移載部の平面図である。
【
図3】
図3は、第1移載軌道及び第2移載軌道の一部の正面図である。
【
図4】
図4は、第2実施形態に係る搬送システムを示す図である。
【
図5】
図5は、
図4に示す搬送システムの第1移載軌道及び第2移載軌道の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0016】
[第1実施形態]
図1に示されるように、搬送システム1は、FOUP(被搬送物)300を搬送するためのシステムである。搬送システム1は、第1軌道10と、第2軌道20と、中継部30と、天井搬送車(第1天井搬送車)40A及び天井搬送車(第2天井搬送車)40B(
図2参照)と、制御装置50(
図3参照)と、を備える。
【0017】
搬送システム1は、例えば、複数の半導体処理装置(図示省略)を備える半導体製造工場に設置される。搬送システム1は、半導体製造工場において、第1棟100と、第2棟200と、に設置されている。第1棟100及び第2棟200は、半導体処理装置が設置されている建物である。搬送システム1では、第1棟100及び第2棟200のそれぞれにおいて、天井搬送車40A,40Bによって半導体処理装置の装置ポートにFOUP300を移載する。
【0018】
第1軌道10は、第1棟100に設けられている。第1軌道10は、天井搬送車40Aを走行させる部材であり、天井から吊り下げられている。本実施形態では、搬送システム1は、複数の系統(ベイ)を含む。搬送システム1は、ベイ内の走行路である複数のイントラベイルートと、異なるベイ間を接続する走行路であるインターベイルートと、を含む。第1軌道10は、複数のイントラベイルートに配置されるイントラベイ軌道11と、インターベイルートに配置されるインターベイ軌道12と、を含む。イントラベイ軌道11は、天井搬送車40Aが右回りに一方通行するように設定されている。インターベイ軌道12も、イントラベイ軌道11と同様に、天井搬送車40Aが右回りに一方通行するように設定されている。なお、第1軌道10において、天井搬送車40Aが左回りに一方通行するように設定されていてもよい。
【0019】
第2軌道20は、第2棟200に設けられている。第2軌道20は、天井搬送車40Bを走行させる部材であり、天井から吊り下げられている。第2軌道20は、複数のイントラベイルートのうちの一部に配置されているイントラベイ軌道21と、インターベイルートに配置されるインターベイ軌道22と、を含む。イントラベイ軌道21は、天井搬送車40Bが右回りに一方通行するように設定されている。インターベイ軌道22も、イントラベイ軌道21と同様に、天井搬送車40Bが右回りに一方通行するように設定されている。なお、第2軌道20において、天井搬送車40Bが左回りに一方通行するように設定されていてもよい。
【0020】
図2に示されるように、中継部30では、天井搬送車40Aと天井搬送車40Bとの間でFOUP300の受け渡しが行われる。中継部30は、第1棟100と第2棟200との中間部に設けられている。中継部30は、保管棚(保管部)31と、第1移載軌道32と、第2移載軌道33と、を有している。
図2では、第1移載軌道32を破線で示し、第2移載軌道33を実線で示している。
【0021】
第1移載軌道32は、天井搬送車40Aが保管棚31にFOUP300を載置すると共に天井搬送車40Aが保管棚31からFOUP300を取得する。本実施形態では、第1移載軌道32は、2つ設けられている。第1移載軌道32は、第1軌道10から延長して設けられている。第1移載軌道32は、インターベイ軌道12に続く(接続されている)。
【0022】
図2に示されるように、第1移載軌道32は、第1往路部分32aと、第1復路部分32bと、第1折返し部分32cと、を有している。第1往路部分32aは、直線状に延在している。本実施形態では、第1往路部分32aは、第1棟100側から第2棟200側に向かって延在している。第1往路部分32aは、天井搬送車40Aを第1方向D1に沿って走行させる。第1方向D1は、天井搬送車40Aが第1棟100側から第2棟200側に向かう方向である。
【0023】
第1復路部分32bは、直線状に延在している。本実施形態では、第1復路部分32bは、第1棟100側から第2棟200側に向かって延在している。第1復路部分32bは、第1往路部分32aと平行を成している。第1復路部分32bは、天井搬送車40Aを第1方向D1と反対の第2方向D2に沿って走行させる。第2方向D2は、天井搬送車40Aが第2棟200側から第1棟100側へ向かう方向である。
【0024】
第1折返し部分32cは、第1往路部分32a及び第1復路部分32bに続く(接続されている)。第1折返し部分32cは、第1往路部分32aの第2棟200側の端部と第1復路部分32bの第2棟200側の端部とを接続する。第1折返し部分32cは、天井搬送車40Aの走行方向を折り返させる(方向転換させる)。本実施形態では、第1折返し部分32cは、天井搬送車40Aの走行方向を第1方向D1から第2方向D2に折り返させる。第1折返し部分32cは、第1往路部分32a及び第1復路部分32bに直交するように延在している直線部分と、直線部分と第1往路部分32a及び第1復路部分32bのそれぞれとを接続する湾曲形状の接続部分とを含む。なお、第1折返し部分32cは、全体的に湾曲形状であってもよい。
【0025】
第2移載軌道33は、天井搬送車40Bが保管棚31にFOUP300を載置すると共に天井搬送車40Bが保管棚31からFOUP300を取得する。本実施形態では、第2移載軌道33は、2つ設けられている。第2移載軌道33は、第2軌道20から延長して設けられている。第2移載軌道33は、インターベイ軌道22に続く(接続されている)。
【0026】
第2移載軌道33は、第2往路部分33aと、第2復路部分33bと、第2折返し部分33cと、を有している。第2往路部分33aは、直線状に延在している。本実施形態では、第2往路部分33aは、第2棟200側から第1棟100側に向かって延在している。第2往路部分33aは、天井搬送車40Bを第2方向D2に沿って走行させる。
【0027】
第2復路部分33bは、直線状に延在している。本実施形態では、第2復路部分33bは、第2棟200側から第1棟100側に向かって延在している。第2復路部分33bは、第2往路部分33aと平行を成している。第2復路部分33bは、天井搬送車40Bを第1方向D1に沿って走行させる。
【0028】
第2折返し部分33cは、第2往路部分33a及び第2復路部分33bに続く(接続されている)。第2折返し部分33cは、第2往路部分33aの第1棟100側の端部と第2復路部分33bの第1棟100側の端部とを接続する。第2折返し部分33cは、天井搬送車40Bの走行方向を折り返させる。本実施形態では、第2折返し部分33cは、天井搬送車40Bの走行方向を第2方向D2から第1方向D1に折り返させる。第2折返し部分33cは、第2往路部分33a及び第2復路部分33bに直交するように延在している直線部分と、直線部分と第2往路部分33a及び第2復路部分33bのそれぞれとを接続する湾曲形状の接続部分とを含む。なお、第2折返し部分33cは、全体的に湾曲形状であってもよい。
【0029】
第1往路部分32aと第2復路部分33bとは、鉛直方向から見て、重なっている。第1復路部分32bと第2往路部分33aとは、鉛直方向から見て、重なっている。第1移載軌道32と第2移載軌道33とは、鉛直方向から見て閉じた領域を形成するように配置されている。第1移載軌道32の第1折返し部分32c(直線部分)と第2移載軌道33の第2折返し部分33c(直線部分)とは、鉛直方向から見て対向して配置されている。
【0030】
図3に示されるように、第1移載軌道32の第1往路部分32a及び第1復路部分32bと、第2移載軌道33の第2往路部分33a及び第2復路部分33bとは、上下方向において異なる高さ位置に配置されている。第1移載軌道32の第1往路部分32a及び第1復路部分32bは、第2移載軌道33の第2往路部分33a及び第2復路部分33bの下方に位置している。言い換えれば、第2移載軌道33の第2往路部分33a及び第2復路部分33bは、第1移載軌道32の第1往路部分32a及び第1復路部分32bの上方に位置している。
【0031】
保管棚31には、FOUP300が載置される。複数の保管棚31は、FOUP300を支持する。保管棚31は、例えば、天井から吊り下げられている。保管棚31は、OHB(Overhead Buffer)であり得る。保管棚31上の領域は、その上にFOUP300を載置可能である。保管棚31の当該領域は、第1軌道10及び第2軌道20において停止した天井搬送車40A,40BがFOUP300を移載可能な一時保管領域である。保管棚31は、1つのFOUP300が載置される構成であってもよいし、複数のFOUP300が載置される構成であってもよい。
【0032】
複数の保管棚31は、複数の保管棚31a,31bを含む。
図2又は
図3に示されるように、複数の保管棚31aは、第1往路部分32aを走行する天井搬送車40A及び第2復路部分33bを走行する天井搬送車40BがFOUP300を移載可能な位置に配置されている。複数の保管棚31bは、第1復路部分32bを走行する天井搬送車40A及び第2往路部分33aを走行する天井搬送車40BがFOUP300を移載可能な位置に配置されている。
【0033】
具体的には、複数の保管棚31のそれぞれは、第1往路部分32a、第1復路部分32b、第2復路部分33b及び第2復路部分33bの下方に位置し、且つ鉛直方向から見て第1往路部分32a分及び第2復路部分33bの両側方に設けられていると共に、第1復路部分32b及び第2往路部分33aの両側方に設けられている。すなわち、保管棚31aは、第1往路部分32aと第1復路部分32bとの対向方向(第2往路部分33aと第2復路部分33bとの対向方向)において、鉛直方向から見て、第1往路部分32a及び第2復路部分33bを挟む位置に一対配置されている。同様に、保管棚31bは、鉛直方向から見て、第1復路部分32b及び第2往路部分33aを挟む位置に一対配置されている。
【0034】
図2に示されるように、複数の保管棚31は、第1往路部分32a、第1復路部分32b、第2往路部分33a及び第2復路部分33bに沿って配置されている。本実施形態では、6個の保管棚31が配置されている。複数の保管棚31では、天井搬送車40A,40Bの走行方向に対するFOUP300の方向が一定である。
【0035】
天井搬送車40A,40Bには、例えば、OHT(Overhead Hoist Transfer)等が含まれる。FOUP300は、半導体ウェハを格納する容器(FOUP:Front Opening Unified Pod)である。
【0036】
図3に示されるように、天井搬送車40A,40Bは、把持部41と、昇降機構42と、移動機構43と、を有している。天井搬送車40A,40Bは、制御装置50と通信可能である送受信部44を有している。
【0037】
把持部41は、FOUP300を把持及び解放する装置である。把持部41は、FOUP300のフランジ部310を把持可能である。把持部41は、天井搬送車40A,40Bが保管棚31からFOUP300を取得する際に、FOUP300のフランジ部310を把持する。把持部41は、天井搬送車40A,40Bが保管棚31へFOUP300を載置する際に、FOUP300のフランジ部310を解放する。
【0038】
昇降機構42は、把持部41を鉛直方向に昇降させる装置である。昇降機構42は、把持部41を鉛直方向に昇降可能である。昇降機構42は、巻上機構42aと、ベルト42bと、を有している。巻上機構42aは、移動機構43によって保持されている。巻上機構42aは、ベルト42bを鉛直方向に巻上げ及び巻下ろす装置である。巻上機構42aは、ベルト42bを鉛直方向に巻上げ及び巻下ろし可能である。ベルト42bは、巻上機構42aから垂下され、その下端において把持部41を保持している。昇降機構42は、把持部41によって把持されたFOUP300が保管棚31に達するだけの距離を巻上げ及び巻下ろし可能である。
【0039】
移動機構43は、天井搬送車40A,40Bから両方の側方に対して把持部41及び昇降機構42を移動させる装置である。すなわち、移動機構43は、天井搬送車40A,40Bから、天井搬送車40A,40Bの進行方向に対し垂直な水平方向に対して把持部41及び昇降機構42を移動可能である。移動機構43は、把持部41及び昇降機構42を、保管棚31のそれぞれの上方に移動可能である。把持部41によってFOUP300が把持されている場合、移動機構43は、当該FOUP300を保管棚31の鉛直方向上方に対して移動可能である。
【0040】
図2に示されるように、第1往路部分32aを走行する天井搬送車40Aと第2復路部分33bを走行する天井搬送車40Bとは、走行方向が第1方向D1で一致する。第1復路部分32bを走行する天井搬送車40Aと第2往路部分33aを走行する天井搬送車40Bとは、走行方向が第2方向D2で一致する。
【0041】
第1移載軌道32及び第2移載軌道33のそれぞれにおいて停止した天井搬送車40A,40Bは、保管棚31に対して、FOUP300を移載することができる。天井搬送車40A,40Bは、同一の保管棚31に対してFOUP300を移載可能である。すなわち、第1移載軌道32における天井搬送車40A及び第2移載軌道33における天井搬送車40Bのいずれにおいても、保管棚31との間でFOUP300の受け渡し(移載)が可能とされている。
【0042】
天井搬送車40A,40Bは、把持部41がFOUP300のフランジ部310を把持している状態から、移動機構43を動作させてFOUP300を保管棚31のそれぞれの上方に移動させる。続いて、天井搬送車40A,40Bは、巻上機構42aを動作させてベルト42bを巻下ろし、FOUP300を降下させ保管棚31上に載置する。以上により、天井搬送車40A,40Bは、保管棚31へFOUP300を移載(載置)する。
【0043】
また、天井搬送車40A,40Bは、保管棚31上に載置された状態のFOUP300のフランジ部310を把持部41により把持する。続いて、天井搬送車40A,40Bは、巻上機構42aを動作させてベルト42bを巻上げ、FOUP300を上昇させる。続いて、天井搬送車40A,40Bは、移動機構43を動作させてFOUP300を移動させる。以上により、天井搬送車40A,40Bは、保管棚31からFOUP300を移載(取得)する。
【0044】
送受信部44は、天井搬送車40A,40Bの所定位置に配置されている。天井搬送車40A,40Bの送受信部44は、制御装置50と通信可能である。送受信部44と制御装置50とは、例えば、第1軌道10又は第2軌道に沿って敷設されたフィーダー線(図示省略)を介して互いに通信する。天井搬送車40A,40Bは、送受信部44で受信した搬送指令に基づいてFOUP300を搬送する。
【0045】
制御装置50は、天井搬送車40A,40Bの動作を制御する。制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等によって構成された電子制御ユニットである。制御装置50は、天井搬送車40A,40Bに搬送指令を送信する。
【0046】
続いて、天井搬送車40A及び天井搬送車40Bの動作について説明する。
図2に示されるように、天井搬送車40Aは、第1棟100のイントラベイルートにおいて取得したFOUP300を第1移載軌道32まで搬送すると、第1往路部分32a、第1折返し部分32c及び第1復路部分32bの順に第1移載軌道32を走行する。天井搬送車40Aは、第1往路部分32aにおいて、空いている保管棚31aの位置で停止し、FOUP300を保管棚31aに載置する。天井搬送車40Aは、FOUP300を保管棚31aに載置した後、第1折返し部分32cを走行して走行方向を第1方向D1から第2方向D2に方向転換する。天井搬送車40Aは、第1復路部分32bまで走行して所定位置で停止し、保管棚31bからFOUP300を取得する。天井搬送車40Aは、取得したFOUP300を第1棟100に搬送する。
【0047】
天井搬送車40Bは、第2棟200のイントラベイルートにおいて取得したFOUP300を第2移載軌道33まで搬送すると、第2往路部分33a、第2折返し部分33c及び第2復路部分33bの順に第2移載軌道33を走行する。天井搬送車40Bは、第2往路部分33aにおいて、空いている保管棚31bの位置で停止し、FOUP300を保管棚31bに載置する。天井搬送車40Bは、FOUP300を保管棚31bに載置した後、第2折返し部分33cを走行して走行方向を第2方向D2から第1方向D1に方向転換する。天井搬送車40Bは、第2復路部分33bまで走行して所定位置で停止し、保管棚31aからFOUP300を取得する。天井搬送車40Bは、取得したFOUP300を第2棟200に搬送する。
【0048】
以上説明したように、本実施形態に係る搬送システム1では、中継部30において、第1往路部分32aと第2復路部分33bとが鉛直方向から見て重なっていると共に、第1復路部分32bと第2往路部分33aとが鉛直方向から見て重なっている。複数の保管棚31のそれぞれは、鉛直方向から見て第1往路部分32a及び第2復路部分33bの両側方に設けられていると共に、第1復路部分32b及び第2往路部分33aの両側方に設けられている。つまり、2つの軌道が鉛直方向から見て重なっているため、軌道の片側だけではなく、両側に保管棚31を配置することができる。そのため、搬送システム1では、軌道(第1往路部分32a、第2往路部分33a、第1復路部分33b、及び第2復路部分33b)が延在する方向に保管棚31を配置するスペースが少ない場合でも、軌道に直交する方向でのスペースを活用して必要な数の保管棚31を適切に配置することができる。
【0049】
本実施形態に係る搬送システム1では、中継部30は、第1棟100と第2棟200トの中間部に設けられている。この構成では、第1棟100内及び第2棟200内のそれぞれにおいて中継部30を設置するスペースを設ける必要がない。したがって、第1棟100内及び第2棟200内のスペースを有効に活用することができる。
【0050】
本実施形態に係る搬送システム1では、天井搬送車40Aは、第1移載軌道32において、第1往路部分32a、第1折返し部分32c及び第1復路部分32bの順に走行する。天井搬送車40Aは、第1往路部分32aにおいて保管棚31aに対してFOUP300を載置し、第1復路部分32bにおいてFOUP300を保管棚31bから取得する。天井搬送車40Bは、第2移載軌道33において、第2往路部分33a、第2折返し部分33c及び第2復路部分33bの順に走行する。天井搬送車40Bは、第2往路部分33aにおいて保管棚31bに対してFOUP300を載置し、第2復路部分33bにおいてFOUP300を保管棚31aから取得する。この構成では、天井搬送車40Aが第1移載軌道32を走行する過程でFOUP300を載置及び取得することができると共に、天井搬送車40Bが第2移載軌道33を走行する過程でFOUP300を載置及び取得することができる。
【0051】
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態について説明する。
図4及び
図5に示されるように、搬送システム1Aは、第1軌道10Aと、第2軌道20Aと、中継部30と、天井搬送車40A及び天井搬送車40Bと、制御装置50(
図3参照)と、を備える。
【0052】
第1軌道10Aは、第1移載軌道32の第1往路部分32aに続き(接続されて)第1折返し部分32cと分岐すると共に第1復路部分32bと合流する、第2棟200に設けられた第1延長軌道13を有している。第1延長軌道13は、第1往路部分32a及び第1復路部分32bに続き(接続されて)第1棟100側から第2棟200側に向かって直線状に延在し、第2棟200内に設けられている。第1延長軌道13は、第2棟200内において、複数のイントラベイルートに配置されるイントラベイ軌道と、インターベイルートに配置されるインターベイ軌道と、を含む。天井搬送車40Aは、第1棟100及び第2棟200においてFOUP300の移載が可能である。天井搬送車40Aは、基本的に、第1棟100においてFOUP300を搬送する。
【0053】
第2軌道20Aは、第2移載軌道33の第2往路部分33aに続き(接続されて)第2折返し部分33cと分岐すると共に第2復路部分33bと合流する、第1棟100に設けられた第2延長軌道23を有している。第2延長軌道23は、第2往路部分33a及び第2復路部分33bに続き(接続されて)第2棟200側から第1棟100側に向かって直線状に延在し、第1棟100内に設けられている。第2延長軌道23は、第1棟100内において、複数のイントラベイルートに配置されるイントラベイ軌道と、インターベイルートに配置されるインターベイ軌道と、を含む。天井搬送車40Bは、第1棟100及び第2棟200においてFOUP300の移載が可能である。天井搬送車40Bは、基本的に、第2棟200においてFOUP300を搬送する。
【0054】
搬送システム1Aでは、中継部30において、保管棚31を介して、天井搬送車40Aと天井搬送車40Bとの間においてFOUP300の受け渡しができる。
【0055】
続いて、天井搬送車40A及び天井搬送車40Bの動作について説明する。天井搬送車40Aは、中継部30の保管棚31にFOUP300を移載する際には、第1移載軌道32を第1往路部分32a、第1折返し部分32c及び第1復路部分32bの順に走行する。天井搬送車40Aは、第2棟200にFOUP300を搬送する際には、第2棟200に向かうときに第1移載軌道32の第1往路部分32aを通過して第1延長軌道13に乗り入れる。天井搬送車40Aは、第2棟200から第1棟100に戻るときには、第1延長軌道13から第1移載軌道32の第1復路部分32bに乗り入れる。
【0056】
天井搬送車40Bは、保管棚31にFOUP300を移載する際には、第2移載軌道33を第2往路部分33a、第2折返し部分33c及び第2復路部分33bの順に走行する。天井搬送車40Bは、第1棟100にFOUP300を搬送する際には、第1棟100に向かうときに第2移載軌道33の第2往路部分33aを通過して第2延長軌道23に乗り入れる。天井搬送車40Bは、第1棟100から第2棟200に戻るときには、第2延長軌道23から第2移載軌道33の第2復路部分33bに乗り入れる。
【0057】
搬送システム1Aでは、制御装置50は、第1棟100での天井搬送車40Aの稼動状況及び第2棟200での天井搬送車40Bの稼動状況に応じて、第1移載軌道32又は第2移載軌道33でのFOUP300の移載、又は、第1棟100又は第2棟200へのFOUP300の搬送を制御する。稼動状況とは、第1棟100及び第2棟200における天井搬送車40A,40Bの稼動台数、稼動率、稼動台数の比率等である。
【0058】
制御装置50は、例えば、第1棟100において、天井搬送車40Aの稼動台数が規定数に達している場合には、天井搬送車40Bに対して、FOUP300を保管棚31に移載する搬送要求を送信する。制御装置50は、例えば、第1棟100において、天井搬送車40Aの稼動台数が規定数に達していない場合には、天井搬送車40Bに対して、第1棟100までFOUP300を搬送する搬送要求を送信する。
【0059】
以上説明したように、本実施形態に係る搬送システム1Aでは、天井搬送車40Aは、第1棟100及び第2棟200においてFOUP300の移載が可能であり、天井搬送車40Bは、第1棟100及び第2棟200においてFOUP300の移載が可能である。これにより、搬送システム1Aでは、例えば、保管棚31にFOUP300を移載することができない場合には、天井搬送車40A,40Bが他の棟に直接FOUP300を搬送することができる。したがって、搬送システム1Aでは、棟間搬送の効率向上を図ることができる。
【0060】
本実施形態に係る搬送システム1Aでは、制御装置50は、第1棟100での天井搬送車40Aの稼動状況及び第2棟200での天井搬送車40Bの稼動状況に応じて、第1移載軌道32又は第2移載軌道33でのFOUP300の移載、又は、第1棟100又は第2棟200へのFOUP300の搬送を制御する。この構成では、例えば、第1棟100における天井搬送車40Aの稼動率が高い場合には、天井搬送車40Bが第1棟100までFOUP300を搬送することにより、第1棟100内の天井搬送車の台数が増える。そのため、第1棟100において、より効率的な搬送が可能となる。
【0061】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0062】
上記実施形態では、第1移載軌道32及び第2移載軌道33が第1棟100と第2棟200との間に設けられている形態を一例に説明した。しかし、第1移載軌道32及び第2移載軌道33は、第1棟100内又は第2棟200内に設けられていてもよい。
【0063】
上記実施形態では、保管棚31が、第1往路部分32aと第1復路部分32bとの対向方向(第2往路部分33aと第2復路部分33bとの対向方向)において、第1往路部分32a及び第2復路部分33b、及び、第1復路部分32b及び第2往路部分33aを挟んで対向して一対配置されている形態を一例に説明した。しかし、保管棚31は、例えば、千鳥状に配置されていてもよい。
【0064】
上記実施形態では、保管棚31が、第1往路部分32aと第1復路部分32bとの対向方向(第2往路部分33aと第2復路部分33bとの対向方向)において、対向して配置されている複数の保管棚31の個数が同じである形態を一例に説明した。しかし、保管棚31の個数は一致していなくてもよく、設計に応じて適宜設定されればよい。
【0065】
上記実施形態では、被搬送物がFOUP300である形態を一例に説明した。しかし、被搬送物は、例えば、ガラス基板を格納する容器、レチクルポッド、FOSB,SMIF Pod、一般部品等であってもよい。
【0066】
上記実施形態では、搬送システム1が半導体製造工場に設置される形態を一例に説明した。しかし、搬送システムは、半導体製造工場に限定されず、その他の施設にも適用可能である。
【符号の説明】
【0067】
1,1A…搬送システム、10,10A…第1軌道、13…第1延長軌道、20,20A…第2軌道、23…第2延長軌道、30…中継部、31,31a,31b…保管棚(保管部)、32…第1移載軌道、32a…第1往路部分、32b…第1復路部分、32c…第1折返し部分、33…第2移載軌道、33a…第2往路部分、33b…第2復路部分、33c…第2折返し部分、40A…天井搬送車(第1天井搬送車)、40B…天井搬送車(第2天井搬送車)、50…制御装置、100…第1棟、200…第2棟、300…FOUP(被搬送物)。