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特許7468830エネルギー効率の良い表示処理方法およびデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】エネルギー効率の良い表示処理方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/3293 20190101AFI20240409BHJP
   G06F 1/3218 20190101ALI20240409BHJP
   G06F 1/3231 20190101ALI20240409BHJP
   G06T 15/00 20110101ALI20240409BHJP
   G06F 9/50 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
G06F1/3293
G06F1/3218
G06F1/3231
G06T15/00 501
G06F9/50 150A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022529106
(86)(22)【出願日】2020-11-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-27
(86)【国際出願番号】 CN2020129327
(87)【国際公開番号】W WO2021104104
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】201911194739.X
(32)【優先日】2019-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911245165.4
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フ、ゼンギュアン
(72)【発明者】
【氏名】リ、ビン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ウェン
(72)【発明者】
【氏名】ゴン、シュキアン
(72)【発明者】
【氏名】シエ、ジチェン
【審査官】白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-509446(JP,A)
【文献】特表2010-540988(JP,A)
【文献】特表2018-508801(JP,A)
【文献】特開2013-257717(JP,A)
【文献】特表2010-517166(JP,A)
【文献】特開2013-186727(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0018275(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26 - 1/3296
G06T 15/00
G06F 9/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスに適用される表示処理方法であって、前記電子デバイスは、第1グラフィックス処理サブシステム、第2グラフィックス処理サブシステム、および画面を備え、前記第1グラフィックス処理サブシステムは、第1グラフィックス処理ユニット、第1アプリケーションプロセッサ、ならびに、前記第1アプリケーションプロセッサおよび前記第1グラフィックス処理ユニットと連携して使用される第1メモリを含み、前記第2グラフィックス処理サブシステムは、第2グラフィックス処理ユニット、第2アプリケーションプロセッサ、ならびに、前記第2アプリケーションプロセッサおよび前記第2グラフィックス処理ユニットと連携して使用される第2メモリを含み、前記表示処理方法は、
前記第1グラフィックス処理サブシステムによって、第1グラフィカルユーザインタフェース(GUI)をレンダリングする段階と、
前記画面によって、レンダリングされた前記第1GUIを表示する段階と、
予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、前記第1アプリケーションプロセッサによって、切り替え通知を前記第2アプリケーションプロセッサへ送信する段階と、
前記切り替え通知を受信した後に、前記第2アプリケーションプロセッサによって、表示対象の第2GUIをレンダリングするように前記第2グラフィックス処理ユニットに通知する段階であって、前記第2GUIおよび前記第1GUIは異なるインタフェースタイプに対応する、段階と、
前記第2グラフィックス処理ユニットによって、前記第2GUIをレンダリングする段階と、
前記画面によって、レンダリングされた前記第2GUIを表示する段階と
前記第1グラフィックス処理サブシステムにレンダリングを実行させるべく、予め設定された別の条件が満たされたと前記第2アプリケーションプロセッサが判定した後に、前記第2アプリケーションプロセッサによって、更なる切り替え通知を前記第1アプリケーションプロセッサへ送信する段階と、
を備える表示処理方法。
【請求項2】
予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する前記段階は、
前記第2GUIが第1インタフェースタイプに属するGUIであり、前記第1GUIが第2インタフェースタイプに属するGUIであると判定された場合に、前記予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する段階、または、
前記第2GUIが前記第2インタフェースタイプに属するGUIであり、前記第1GUIが前記第1インタフェースタイプに属するGUIであると判定された場合に、前記予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する段階
を含む、請求項1に記載の表示処理方法。
【請求項3】
前記第1インタフェースタイプに属する前記GUIが、3次元(3D)GUIであり、前記第2インタフェースタイプに属する前記GUIが、2次元(2D)GUIである、請求項2に記載の表示処理方法。
【請求項4】
前記第1インタフェースタイプに属する前記GUIは、予め設定されたアプリケーションに対応するGUIであり、前記第2インタフェースタイプに属する前記GUIは、前記予め設定されたアプリケーション以外のアプリケーションに対応するGUIである、請求項に記載の表示処理方法。
【請求項5】
前記予め設定されたアプリケーションは、支払いアプリケーション、カメラアプリケーション、音楽アプリケーション、通話アプリケーション、またはゲームアプリケーションを含み、
前記予め設定されたアプリケーションは、リモートネットワーク通信に関連する機能を有するアプリケーションであり、または、
前記予め設定されたアプリケーションは、前記電子デバイスのプロバイダによって提供されないアプリケーションである、請求項4に記載の表示処理方法。
【請求項6】
前記第1インタフェースタイプに属する前記GUIは、前記予め設定された機能に対応するGUIであり、前記第2インタフェースタイプに属する前記GUIは、前記予め設定された機能以外の機能に対応するGUIである、請求項から5のいずれか一項に記載の表示処理方法。
【請求項7】
前記予め設定された機能は、リモートネットワーク通信に関連する、請求項6に記載の表示処理方法。
【請求項8】
前記第1インタフェースタイプに属する前記GUIは、予め設定されたGUIであり、前記第2インタフェースタイプに属する前記GUIは、前記予め設定されたGUI以外のGUIである
請求項から7のいずれか一項に記載の表示処理方法。
【請求項9】
前記電子デバイスは更に、前記第2グラフィックス処理サブシステムに対応する少なくとも1つの予め設定されたパラメータグループを格納し、前記予め設定されたパラメータグループは、予め設定されたGUIおよび予め設定された入力操作を含み、
予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する前記段階は、
第2入力操作が検出されたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する段階であって、前記第1GUIおよび前記第2入力操作は、前記予め設定されたパラメータグループにおける前記予め設定されたGUIおよび前記予め設定された入力操作と合致する、段階を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の表示処理方法。
【請求項10】
予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する前記段階は、
第3入力操作が検出されたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する段階であって、前記第3入力操作は、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行することを示すために使用されるか、または、前記第3入力操作は、前記第2グラフィックス処理サブシステムを使用することを示すために使用される、段階を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の表示処理方法。
【請求項11】
予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する前記段階の後、かつ、レンダリングされた前記第2GUIを前記画面によって表示する前記段階の前に、前記表示処理方法は更に、
前記第1グラフィックス処理ユニットによって、遷移インタフェースをレンダリングする段階と、
前記画面によって、レンダリングされた前記遷移インタフェースを表示する段階と
を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の表示処理方法。
【請求項12】
前記第1グラフィックス処理サブシステムは更に、前記第1グラフィックス処理サブシステムの内部コンポーネントを接続するよう構成される第1通信バスを含み、前記第2グラフィックス処理サブシステムは更に、前記第2グラフィックス処理サブシステムの内部コンポーネントを接続するよう構成される第2通信バスを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の表示処理方法。
【請求項13】
第1グラフィックス処理サブシステム、第2グラフィックス処理サブシステム、および画面を備える電子デバイスであって、電子デバイスが請求項1から12のいずれか一項に記載の表示処理方法を実行する、
電子デバイス。
【請求項14】
電子デバイスに、請求項1から12のいずれか一項に記載の表示処理方法を実行させるための、コンピュータプログラム。
【請求項15】
1または複数のインタフェース回路および1または複数のプロセッサを備える、電子デバイスに適用されるチップシステムであって、
前記インタフェース回路および前記プロセッサは、回線を通じて相互接続され、
前記インタフェース回路は、前記電子デバイスの前記第1メモリまたは前記第2メモリから信号を受信し、前記信号を前記プロセッサへ送信するよう構成され、
前記信号は、前記第1メモリまたは前記第2メモリに格納されたコンピュータ命令を含み、前記プロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、前記電子デバイスは、請求項1から12のいずれか一項に記載の表示処理方法を実行することが可能になる、
チップシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、参照によって全体が本明細書に組み込まれる、2019年11月28日に中国国家知識財産権局に出願された、「ENERGY-EFFICIENT GRAPHICS DISPLAY SOLUTION AND ELECTRONIC DEVICE」と題する中国特許出願第201911194739.X号、および、2019年12月6日に中国国家知識財産権局に出願された、「ENERGY-EFFICIENT DISPLAY PROCESSING METHOD AND DEVICE」と題する中国特許出願第201911245165.4号に対する優先権を主張する。
【0002】
本願の実施形態は、電子技術の分野、特に、エネルギー効率の良い表示処理方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
電子技術の発展に伴い、ウェアラブルデバイスおよび携帯電話など、より多くのタイプおよび機能の電子デバイスが登場している。電子デバイスは、画面を介して様々なグラフィカルユーザインタフェース(graphical user interface, GUI)をユーザに表示し、ユーザが情報を閲覧すること、または、電子デバイスとのインタフェースインタラクションを実行することを助け得る。
【0004】
ユーザが電子デバイスを使用するプロセスにおいて、電子デバイスは、複雑なGUI、例えば、ゲームインタフェース、または、3次元(3 dimensions, 3D)ウォッチフェイスを表示する必要があり得る。複雑なGUIの描画要件を満たすべく、電子デバイスには、グラフィックス表示処理のための高性能グラフィックス処理ユニット(graphics processing unit, GPU)が設けられる必要がある。しかしながら、高性能GPUの電力消費は比較的高い。結果として、電子デバイスの電力消費は比較的高く、エネルギー効率は比較的低い。
【発明の概要】
【0005】
本願の実施形態は、エネルギー効率の良い表示処理方法およびデバイスを提供し、その結果、異なる表示対象GUIの複雑性に基づいて、異なる性能および電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムに切り替え、GUI表示処理を実行することができる。これにより、電子デバイスの全体の電力消費を低減し、電子デバイスのエネルギー効率を改善できる。
【0006】
上述の目的を実現するために、以下に挙げる技術的解決手段が本願の実施形態に用いられる。
【0007】
一態様によれば、本願の一実施形態は表示処理方法を提供し、方法は電子デバイスに適用され得る。電子デバイスは、第1グラフィックス処理サブシステム、第2グラフィックス処理サブシステム、および画面を含む。第1グラフィックス処理サブシステムは、第1グラフィックス処理ユニット、第1アプリケーションプロセッサ、ならびに、第1アプリケーションプロセッサおよび第1グラフィックス処理ユニットと連携して使用される第1メモリを含む。第2グラフィックス処理サブシステムは、第2グラフィックス処理ユニット、第2アプリケーションプロセッサ、ならびに、第2アプリケーションプロセッサおよび第2グラフィックス処理ユニットと連携して使用される第2メモリを含む。方法は、第1グラフィックス処理サブシステムが第1グラフィカルユーザインタフェースGUIをレンダリングすることを含む。次に、画面はレンダリングされた第1GUIを表示する。予め設定された条件が満たされたと第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、第1アプリケーションプロセッサは、切り替え通知を第2アプリケーションプロセッサへ送信する。切り替え通知を受信した後に、第2アプリケーションプロセッサは、第2グラフィックス処理ユニットに対して、表示対象の第2GUIをレンダリングすることを通知する。ここで、第2GUIおよび第1GUIは異なるインタフェースタイプに対応する。第2グラフィックス処理ユニットは第2GUIをレンダリングする。次に、画面は、レンダリングされた第2GUIを表示する。
【0008】
この方式では、異なるインタフェースタイプの表示対象GUIについては、電子デバイスは、処理のために高い性能および高い電力消費を有する統合グラフィックス処理サブシステムを使用する代わりに、表示処理のための異なる性能および異な電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムを使用するように切り替わり得る。異なるインタフェースタイプの表示対象GUIは異なる複雑性を有する。したがって、電子デバイスは、異なる表示対象GUIの表示処理性能および電力消費のバランスをとり、異なる表示対象GUIのための最適なエネルギー効率を実装し得る。電子デバイスにおける複数のグラフィックス処理サブシステムは、比較的低い平均電力消費および比較的高い平均エネルギー効率を有する。加えて、複数のグラフィックス処理サブシステムは、比較的高い全体エネルギー効率および比較的低い全体電力消費を有する。したがって、グラフィックス表示処理のための電子デバイスのエネルギー効率は比較的高く、電子デバイスの全体の電力消費は比較的低い。
【0009】
可能な設計において、予め設定された条件が満たされたと第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、第1アプリケーションプロセッサが切り替え通知を第2アプリケーションプロセッサへ送信することは、第1入力操作が検出され、かつ、予め設定された条件が満たされたと第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、第1アプリケーションプロセッサが切り替え通知を第2アプリケーションプロセッサへ送信することを含む。
【0010】
すなわち、電子デバイスは、ユーザの入力操作のトリガを検出した後に初めて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定する。
【0011】
別の可能な設計において、電子デバイスは更にメモリを含み、メモリは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定されたアプリケーションを格納する。第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされていると判定することは、第1アプリケーションプロセッサが、第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると判定することを含む。第1インタフェースタイプのGUIは、予め設定されたアプリケーションに対応するGUIを含み、第2インタフェースタイプのGUIは、予め設定されたアプリケーションに対応するGUI以外のGUIを含む。
【0012】
本解決手段において、電子デバイスは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定されたアプリケーションを予め格納し得る。表示対象の第2GUIが予め設定されたアプリケーションに対応する場合、電子デバイスは、第2グラフィックス処理サブシステムを使用することによって表示処理を実行し得る。
【0013】
例えば、予め設定されたアプリケーションは、支払いアプリケーション、カメラアプリケーション、音楽アプリケーション、通話アプリケーション、またはゲームアプリケーションを含み、予め設定されたアプリケーションは、リモートネットワーク通信に関連する機能を有し、または、予め設定されたアプリケーションはサードパーティのアプリケーションである。
【0014】
別の可能な設計において、電子デバイスは更にメモリを含み、メモリは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定された機能を格納する。第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされていると判定することは、第1アプリケーションプロセッサが、第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると判定することを含む。第1インタフェースタイプのGUIは、予め設定された機能に対応するGUIを含み、第2インタフェースタイプのGUIは、予め設定された機能に対応するGUI以外のGUIを含む。
【0015】
本解決手段において、電子デバイスは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定された機能を予め格納し得る。表示対象の第2GUIが予め設定された機能に対応する場合、電子デバイスは、第2グラフィックス処理サブシステムを使用することによって表示処理を実行し得る。
【0016】
例えば、予め設定された機能はリモートネットワーク通信に関連し得る。
【0017】
可能な設計において、電子デバイスは更にメモリを含み、メモリは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定されたGUIを格納する。第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされていると判定することは、第1アプリケーションプロセッサが、第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると判定することを含む。第1インタフェースタイプのGUIが予め設定されたGUIを含み、第2インタフェースタイプのGUIは、予め設定されたGUI以外のGUIを含む。
【0018】
本解決手段において、電子デバイスは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定されたGUIを予め格納し得る。表示対象の第2GUIが予め設定されたGUIに合致する場合、電子デバイスは、第2グラフィックス処理サブシステムを使用することによって表示処理を実行し得る。
【0019】
可能な設計において、第2GUIおよび第1GUIはそれぞれ、3Dインタフェースタイプおよび2Dインタフェースタイプである。
【0020】
換言すると、電子デバイスは、異なるグラフィックス処理サブシステムを使用することによって、3DインタフェースタイプのGUIおよび2DインタフェースタイプのGUIを別々にレンダリングし得る。例えば、3DインタフェースタイプのGUIは3Dウォッチフェイスインタフェースであり得、2DインタフェースタイプのGUIは2Dウォッチフェイスインタフェースであり得る。
【0021】
可能な設計において、電子デバイスは更にメモリを含み、メモリは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する少なくとも1つの予め設定されたパラメータグループを格納し、予め設定されたパラメータグループは予め設定されたGUIおよび予め設定された入力操作を含む。第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされていると判定することは、第1アプリケーションプロセッサが、第2入力操作が検出されたと判定することを含む。第1GUIおよび第2入力操作は、予め設定されたパラメータグループにおける予め設定されたGUIおよび予め設定された入力操作に合致する。
【0022】
本解決手段において、電子デバイスは、現在表示されているインタフェース、および、入力操作に対応する表示対象GUIに基づいて、対応するグラフィックス処理サブシステムを使用するようにリアルタイムに適合的に切り替え得、その結果、表示対象GUIの複雑性は、切り替えられる先のグラフィックス処理サブシステムの性能および電力消費にリアルタイムに合致し得る。これにより、グラフィックス処理サブシステムおよび電子デバイスの全体の電力消費を低減し、グラフィックス処理サブシステムおよび電子デバイスのエネルギー効率を改善できる。
【0023】
別の可能な設計において、予め設定された条件が満たされたと第1アプリケーションプロセッサが判定することは、第1アプリケーションプロセッサが、第3の入力操作が検出されたと判定することを含む。第3入力操作は、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行することを示すために使用されるか、または、第3入力操作は、第2グラフィックス処理サブシステムを使用することを示すために使用される。
【0024】
本解決手段において、電子デバイスは、ユーザの入力操作に基づいて、目標グラフィックス処理サブシステム、または、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定し得る。
【0025】
別の可能な設計において、第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされたと判定した後、かつ、画面がレンダリングされた第2GUIを表示する前に、方法は更に、第1グラフィックス処理サブシステムが遷移インタフェースをレンダリングし、画面がレンダリングされた遷移インタフェースを表示することを含む。
【0026】
この方式では、遷移インタフェースは、グラフィックス処理サブシステム切り替えプロセスにおいて、インタフェース表示をユーザに継続的に提供することにより、ユーザによって見られるインタフェース上の中断、黒画面、または画面のちらつきなどの現象を回避し、ユーザの視覚体験を改善し得る。
【0027】
別の可能な設計において、第1グラフィックス処理サブシステムは更に、第1グラフィックス処理サブシステムの内部コンポーネントを接続するよう構成される第1通信バスを含む。第2グラフィックス処理サブシステムは更に、第2グラフィックス処理サブシステムの内部コンポーネントを接続するよう構成される第2通信バスを含む。
【0028】
換言すると、異なるグラフィックス処理サブシステムは異なる通信バスを含み得る。例えば、通信バスは、異なるドミナント周波数および通信レートを有する。この方式では、異なるグラフィックス処理サブシステムは、異なる性能、電力消費、およびエネルギー効率を有する。
【0029】
別の可能な設計において、第1入力操作、第2入力操作、および第3入力操作は、タッチ画面ベースの入力操作、ボタンベースの操作、または音声入力操作を含む。
【0030】
すなわち、ユーザは、タッチ画面、ボタン、または音声を使用することによって、電子デバイスとインタラクトし得る。
【0031】
別の可能な設計において、電子デバイスはウェアラブルデバイスである。
【0032】
別の態様によれば、本願の一実施形態は、第1グラフィックス処理サブシステム、第2グラフィックス処理サブシステムおよび画面を含む電子デバイスを提供する。第1グラフィックス処理サブシステムは、第1グラフィックス処理ユニット、第1アプリケーションプロセッサ、ならびに、第1アプリケーションプロセッサおよび第1グラフィックス処理ユニットと連携して使用される第1メモリを含む。第2グラフィックス処理サブシステムは、第2グラフィックス処理ユニット、第2アプリケーションプロセッサ、ならびに、第2アプリケーションプロセッサおよび第2グラフィックス処理ユニットと連携して使用される第2メモリを含む。第1グラフィックス処理サブシステムは、第1グラフィカルユーザインタフェースGUIをレンダリングするよう構成される。画面は、レンダリングされた第1GUIを表示するよう構成される。予め設定された条件が満たされたと第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、第1アプリケーションプロセッサは、切り替え通知を第2アプリケーションプロセッサへ送信するよう構成される。第1アプリケーションプロセッサから切り替え通知を受信した後に、第2アプリケーションプロセッサは、表示対象の第2GUIをレンダリングするよう第2グラフィックス処理ユニットに通知するよう構成される。第2GUIおよび第1GUIは異なるインタフェースタイプに対応する。第2グラフィックス処理ユニットは、第2GUIをレンダリングするよう構成される。画面は更に、レンダリングされた第2GUIを表示するよう構成される。
【0033】
可能な設計において、第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされたと第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、切り替え通知を第2アプリケーションプロセッサへ送信するよう構成されることは具体的には、第1アプリケーションプロセッサが、第1入力操作が検出され予め設定された条件が満たされたと第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、切り替え通知を第2アプリケーションプロセッサへ送信するよう構成されることを含む。
【0034】
別の可能な設計において、電子デバイスは更に、メモリを含む。メモリは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定されたアプリケーションを格納するよう構成される。第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされたと判定するよう構成されることは具体的には、第1アプリケーションプロセッサが、第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると判定するよう構成されることを含む。第1インタフェースタイプのGUIは、予め設定されたアプリケーションに対応するGUIを含み、第2インタフェースタイプのGUIは、予め設定されたアプリケーションに対応するGUI以外のGUIを含む。
【0035】
別の可能な設計において、予め設定されたアプリケーションは、支払いアプリケーション、カメラアプリケーション、音楽アプリケーション、通話アプリケーション、またはゲームアプリケーションを含み、予め設定されたアプリケーションは、リモートネットワーク通信に関連する機能を有するか、または、予め設定されたアプリケーションはサードパーティのアプリケーションである。
【0036】
別の可能な設計において、電子デバイスは更にメモリを含む。メモリは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定された機能を格納するよう構成される。第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされたと判定するよう構成されることは具体的には、第1アプリケーションプロセッサが、第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると判定するよう構成されることを含む。第1インタフェースタイプのGUIは、予め設定された機能に対応するGUIを含み、第2インタフェースタイプのGUIは、予め設定された機能に対応するGUI以外のGUIを含む。
【0037】
別の可能な設計において、電子デバイスは更にメモリを含む。メモリは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定されたGUIを格納するよう構成される。第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされたと判定するよう構成されることは具体的には、第1アプリケーションプロセッサが、第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると判定するよう構成されることを含む。第1インタフェースタイプのGUIが予め設定されたGUIを含み、第2インタフェースタイプのGUIは、予め設定されたGUI以外のGUIを含む。
【0038】
別の可能な設計において、電子デバイスは更にメモリを含む。メモリは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する少なくとも1つの予め設定されたパラメータグループを格納するよう構成され、予め設定されたパラメータグループは、予め設定されたGUIおよび予め設定された入力操作を含む。予め設定された条件が満たされたと第1アプリケーションプロセッサが判定するよう構成されることは具体的には、第2入力操作が検出されたと第1アプリケーションプロセッサが判定するよう構成されることを含む。第1GUIおよび第2入力操作は、予め設定されたパラメータグループにおける予め設定されたGUIおよび予め設定された入力操作に合致する。
【0039】
別の可能な設計において、予め設定された条件が満たされたと第1アプリケーションプロセッサが判定するよう構成されることは具体的には、第3入力操作が検出されたと第1アプリケーションプロセッサが判定するよう構成されることを含む。第3入力操作は、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行することを示すために使用されるか、または、第3入力操作は、第2グラフィックス処理サブシステムを使用することを示すために使用される。
【0040】
別の可能な設計において、第1グラフィックス処理ユニットは更に、予め設定された条件が満たされたと第1アプリケーションプロセッサが判定した後、かつ、画面がレンダリングされた第2GUIを表示する前に、遷移インタフェースをレンダリングするよう構成される。画面は更に、レンダリングされた遷移インタフェースを表示するよう構成される。
【0041】
別の可能な設計において、第2グラフィックス処理サブシステムは更に、画面によって定期的に送信される表示要求信号を受信し、第2GUIがレンダリングされた後に、レンダリングされた第2GUIに対応する画像データを、2つの表示要求信号間の受信間隔内に画面へ送信するよう構成される。画面が、レンダリングされた第2GUIを表示するよう構成されることは具体的には、画面が、画像データに基づいて、レンダリングされた第2GUIを表示するよう構成されることを含む。
【0042】
別の可能な設計において、第1グラフィックス処理サブシステムは更に、第1グラフィックス処理サブシステムの内部コンポーネントを接続するよう構成される第1通信バスを含み、第2グラフィックス処理サブシステムは更に、第2グラフィックス処理サブシステムの内部コンポーネントを接続するよう構成される第2通信バスを含む。
【0043】
別の可能な設計において、電子デバイスはウェアラブルデバイスである。
【0044】
別の態様によれば、本願の一実施形態は表示処理装置を提供する。装置は電子デバイスに含まれる。装置は、上記の態様および可能な設計による任意の方法で電子デバイスの挙動を実装する機能を有する。機能はハードウェアによって実装され得るか、または、対応するソフトウェアを実行することによってハードウェアによって実装され得る。ハードウェアまたはソフトウェアは、機能に対応する少なくとも1つのモジュールまたはユニット、例えば、レンダリングモジュール/ユニット、表示モジュール/ユニット、または、処理モジュール/ユニットを含む。
【0045】
更に別の態様によれば、本願の一実施形態は、1または複数のプロセッサおよびメモリを含む電子デバイスを提供する。メモリはコードを格納する。コードが電子デバイスによって実行されるとき、電子デバイスは、上記の態様の任意の可能な設計において電子デバイスによって実行される表示処理方法を実行することが可能である。
【0046】
別の態様によれば、本願の一実施形態は、コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ命令が電子デバイス上で実行されるとき、電子デバイスは、上記の態様の任意の可能な設計による表示処理方法を実行することが可能となる。
【0047】
更に別の態様によれば、本願の一実施形態はコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、上記の態様の任意の可能な設計における電子デバイスによって実行される表示処理方法を実行することが可能となる。
【0048】
別の態様によれば、本願の一実施形態はチップシステムを提供し、チップシステムは電子デバイスにおいて使用される。チップシステムは、1または複数のインタフェース回路および1または複数のプロセッサを含む。インタフェース回路およびプロセッサは回線を通じて相互接続される。インタフェース回路は、電子デバイスのメモリから信号を受信し、信号をプロセッサへ送信するよう構成される。信号は、メモリに格納されたコンピュータ命令を含む。プロセッサがコンピュータ命令を実行するとき、電子デバイスは、上記態様の任意の可能な設計における表示処理方法を実行することが可能となる。
【0049】
上記の他の態様に対応する有益な効果については、方法の態様における有益な効果の説明を参照されたい。詳細はここで再び説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1A】従来の技術によるグラフィックス処理システムのグループのアーキテクチャの概略図である。
図1B】従来の技術によるグラフィックス処理システムのグループのアーキテクチャの概略図である。
図1C】従来の技術によるグラフィックス処理システムのグループのアーキテクチャの概略図である。
【0051】
図2】本願の一実施形態による電子デバイスの構造の概略図である。
【0052】
図3】本願の一実施形態によるプロセッサの構造の概略図である。
【0053】
図4】本願の一実施形態による複数のグラフィックス処理サブシステムの構造の概略図である。
【0054】
図5】本願の一実施形態によるグラフィックス処理サブシステムの接続の概略図である。
【0055】
図6】本願の一実施形態によるグラフィックス処理サブシステムの処理フローチャートである。
【0056】
図7】本願の一実施形態によるスマートウォッチのインタフェースのグループの概略図である。
【0057】
図8】本願の一実施形態によるスマートウォッチのインタフェースの別のグループの概略図である。
【0058】
図9A】本願の一実施形態による表示処理方法のフローチャートである。
図9B】本願の一実施形態による表示処理方法のフローチャートである。
【0059】
図10】本願の一実施形態によるスマートウォッチのインタフェースの別のグループの概略図である。
【0060】
図11】本願の一実施形態によるスマートウォッチのインタフェースの別のグループの概略図である。
【0061】
図12】本願の一実施形態によるスマートウォッチのインタフェースの別のグループの概略図である。
【0062】
図13】本願の一実施形態によるスマートウォッチのインタフェースの別のグループの概略図である。
【0063】
図14】本願の一実施形態によるスマートウォッチのインタフェースの別のグループの概略図である。
【0064】
図15】本願の一実施形態による表示処理方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0065】
以下では、本願の実施形態についての添付図面を参照して、本願の実施形態での技術的解決手段を説明する。本願の実施形態の説明では、特に指定がない限り、「/」は「または」を意味している。例えば、A/BはAまたはBを表し得る。本明細書では、「および/または」は、関連する対象を説明するための対応関係のみを説明しており、3つの関係が存在し得ることを表している。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合、すなわち、Aのみが存在する、AおよびBの両方が存在する、および、Bのみが存在するという場合を表し得る。加えて、本願の実施形態における説明では、「複数の」とは2以上を意味する。
【0066】
以下の用語、すなわち、「第1」および「第2」は単に、説明の目的を意図するものであり、相対的な重要性の指示もしくは示唆、または、指示された技術的機能の数の黙示的な指示として理解されるべきでない。したがって、「第1」または「第2」によって限定される特徴は、1または複数の特徴を明示的または黙示的に含み得る。実施形態の説明において、別段の定めが無い限り、「複数」は2つまたは2つより多いことを意味する。
【0067】
ウェアラブルデバイスまたは携帯電話などの電子デバイスは、GUIをユーザに表示し、ユーザが情報を閲覧すること、または、電子デバイスとのインタフェースインタラクションを実行することを助け得る。電子デバイスによって表示されるGUIは、ゲームインタフェースなどの複雑なGUIであり得るか、または、ホーム画面などの単純なGUIであり得る。換言すると、電子デバイスは、複雑なGUIを常に表示するわけではなく、単純なGUIを常に表示するわけではない。
【0068】
複雑なGUIを表示するために、電子デバイスは、複雑なGUIのグラフィックス表示処理機能を有する。例えば、図1Aを参照されたい。電子デバイスは、複雑なGUIを表示するための高性能GPUを有する。いくつかの従来技術において、電子デバイスは一律に、高性能GPUを使用して、複雑なGUIおよび単純なGUIに対してグラフィックス表示処理を実行する。この方式では、GPUおよび電子デバイスの電力消費は比較的高く、GPUおよび電子デバイスのエネルギー効率は比較的低い。
【0069】
特に、ウェアラブルデバイスなど、比較的小さい画面を有する電子デバイスについては、大部分の場合、単純なGUIを表示するだけでよく、複雑なGUIが表示される場合は少ない。したがって、高性能GPUが、グラフィックス表示処理を実行するために一律に使用される場合、GPUおよび電子デバイスの電力消費は比較的高く、電子デバイスのエネルギー効率は比較的低い。
【0070】
いくつかの他の従来技術において、図1Bを参照されたい。電子デバイスは、比較的高いグラフィックス表示処理機能を有するGPUを含み、GPUは、高性能モードおよび低性能モードを有する。電子デバイスは、GPUの異なるモードにおいてグラフィックス表示処理を実行することを選択し得る。GPUの高性能モードと協働するために、GPUと連携して使用されるアプリケーションプロセッサの電力消費は比較的高く、GPUと連携して使用される、メモリ、通信バス(バスとも称される)、ドミナント周波数クロック、または電源などの基本システムの電力消費も比較的高い。したがって、GPUの低性能モードが使用される場合でも、GPUと連携して使用される基本システムの電力消費はなお比較的高く、電子デバイスの全体の電力消費はなお比較的高く、電子デバイスのエネルギー効率はなお比較的低い。
【0071】
いくつかの他の従来技術において、図1Cを参照されたい。電子デバイスは、高性能の第1GPUおよび低性能の第2GPUを含む。電子デバイスは、割り当てを通じて、第1GPUまたは第2GPUを使用してグラフィックス表示処理を実行し得る。しかしながら、第1GPUおよび第2GPUの両方は、メモリ、通信バス、ドミナント周波数クロック、または電源など、同一の基本システムを使用する。高性能第1GPUと協働するために、メモリ、通信バス、クロック、または電源などの基本システムは、比較的良い性能および比較的高い電力消費を有する。したがって、電子デバイスが低性能GPUを使用してグラフィックス表示処理を実行する場合でも、基本システムの電力消費はなお比較的高く、電子デバイスの全体の電力消費はなお比較的高く、電子デバイスのエネルギー効率はなお比較的低い。
【0072】
本願の一実施形態は、エネルギー効率の良い表示処理方法を提供し、方法は電子デバイスに適用され得る。電子デバイスは複数のグラフィックス処理サブシステムを含み得る。異なるグラフィックス処理サブシステムは、グラフィックス処理ユニットと連携して使用される異なる性能のグラフィックス処理ユニット、アプリケーションプロセッサおよび基本システムを含み得る。異なるグラフィックス処理サブシステムにおいて、グラフィックス処理ユニットは異なる性能を有し、通常、異なる電力消費を有し、グラフィックス処理ユニットと連携して使用されるアプリケーションプロセッサおよび基本システムは通常、異なる性能および電力消費を有する。すなわち、異なるグラフィックス処理サブシステムは、異なる性能および電力消費を有する。
【0073】
通常、性能がより良いことは、電力消費がより高いことを示し、性能がより悪いことは、電力消費がより低いことを示す。高性能グラフィックス処理サブシステムは、高性能グラフィックス処理ユニット、アプリケーションプロセッサ、および基本システムを含む。高性能グラフィックス処理サブシステムはまた、高い電力消費を有する。低性能グラフィックス処理サブシステムは、低性能グラフィックス処理ユニット、アプリケーションプロセッサ、および基本システムを含む。低性能グラフィックス処理サブシステムはまた、低い電力消費を有する。高性能グラフィックス処理サブシステムと比較して、低性能グラフィックス処理サブシステムが必要とする電源電圧はより低く、したがって、電力消費が指数関数的に低減され得る。
【0074】
本願の本実施形態において、異なる複雑性の表示対象GUIについては、電子デバイスは、異なる性能、および、表示処理のための異なる電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムを切り替えて使用し得る。しかしながら、電子デバイスにおいて使用されるグラフィックス処理サブシステムの異なる電力消費は、電子デバイスの異なる全体の電力消費を示す。例えば、複雑性が高いGUIについては、電子デバイスは、高い性能および高い電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムを使用して処理を実行し得、複雑性が低いGUIについては、電子デバイスは、高い性能および高い電力消費を有する統合グラフィックス処理サブシステムを使用して処理を実行する代わりに、低い性能および低い電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムを使用して処理を実行し得る。換言すると、電子デバイスは、異なる表示対象GUIの表示処理性能および電力消費のバランスをとり、異なる表示対象GUIのための最適なエネルギー効率を実装し得る。したがって、電子デバイスにおける複数のグラフィックス処理サブシステムは、比較的低い平均電力消費および比較的高い平均エネルギー効率を有する。加えて、複数のグラフィックス処理サブシステムは、比較的高い全体エネルギー効率および比較的低い全体電力消費を有する。したがって、グラフィックス表示処理のための電子デバイスのエネルギー効率は比較的高く、電子デバイスの全体の電力消費は比較的低い。
【0075】
異なる複雑性のGUIは、異なる表示タスクの大きさに対応する。複雑なGUIは、重い表示タスクを有するGUIであり、単純なGUIは、軽い表示タスクを有するGUIである。GUIの複雑性は、GUIに含まれるグラフィック要素の数、GUIの解像度、GUIが3D画像を含むかどうか、GUIが回転するかどうか、GUIが拡大または縮小されるかどうか、GUIに含まれるグラフィックスが動かされるかどうか、GUIが動的グラフを含むかどうか、または同様のもののうち1または複数に関連する。例えば、比較的小さい数のグラフィック要素を有するGUIは、単純なGUIであり得、比較的大きい数のグラフィック要素を有するGUIは、複雑なGUIであり得る。別の例については、低解像度のGUIは、単純なGUIであり得、高解像度のGUIは、複雑なGUIであり得る。別の例については、単純なGUIは、静的なグラフを含み、比較的複雑なGUIは、動く、拡大縮小する、または、2D回転可能な動的グラフまたは同様のものを含み、より複雑なGUIは、3D立体グラフ、3D回転可能もしくは3Dの動的に変化するグラフまたは同様のものを含む。
【0076】
例えば、本願の本実施形態における電子デバイスは、ウェアラブルデバイス、携帯電話、拡張現実(augmented reality, AR)/仮想現実(virtual reality, VR)デバイス、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、車載デバイス、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer, UMPC)、ネットブック、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant, PDA)、または同様のものであり得る。電子デバイスの具体的な種類は、本願の本実施形態において限定されない。特に、電子デバイスは、いくつかのシナリオにおいて複雑なGUIを表示し、いくつかの他のシナリオにおいて単純なGUIを表示する電子デバイスであり得る。
【0077】
例えば、図2は、電子デバイス100の構造の概略図である。電子デバイス100は、プロセッサ110、外部メモリインタフェース120、内部メモリ121、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus, USB)インタフェース130、充電管理モジュール140、電源管理モジュール141、バッテリ142、アンテナ1、アンテナ2、モバイル通信モジュール150、無線通信モジュール160、オーディオモジュール170、スピーカ170A、受話器170B、マイク170C、ヘッドセットジャック170D、センサモジュール180、ボタン190、モータ191、インジケータ192、カメラ193、ディスプレイ194、加入者識別モジュール(subscriber identification module, SIM)カードインタフェース195、および同様のものを含み得る。センサモジュール180は、圧力センサ180A、ジャイロセンサ180B、気圧センサ180C、磁気センサ180D、加速度センサ180E、距離センサ180F、光学近接センサ180G、指紋センサ180H、温度センサ180J、タッチセンサ180K、周辺光センサ180L、骨伝導センサ180Mおよび同様のものを含み得る。
【0078】
プロセッサ110は1または複数の処理ユニットを含み得る。例えば、図3を参照されたい。プロセッサ110は、複数のグラフィックス処理サブシステム、モデムプロセッサ、画像信号プロセッサ(image signal processor, ISP)、コントローラ、メモリ、ビデオコーデック、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor, DSP)、ベースバンドプロセッサ、ニューラルネットワーク処理ユニット(neural-network processing unit, NPU)、音声サブシステム、ディスプレイサブシステム、センササブシステム、クロック/電圧ドメインサブシステム、システム電力管理(power management, PM)コア、セキュアエレメント(secure element, SE)、および/または、短距離プロセッサおよび/または同様のものを含み得る。異なる処理ユニットは、独立のコンポーネントであり得るか、または、1または複数のプロセッサに統合され得る。
【0079】
グラフィックス処理サブシステムは、グラフィックス処理ユニット(例えば、graphics processing unit, GPU)、アプリケーションプロセッサ(application processor, AP)、および、グラフィックス処理ユニットおよび同様のものと連携して使用される基本システムを含む。基本システムは、グラフィックス処理ユニットと連携して使用される通信バス、メモリ、ドミナント周波数クロック、電源、または同様のものを含み得る。異なるグラフィックス処理サブシステムにおけるアプリケーションプロセッサ、グラフィックス処理ユニット、および、基本システムの性能、電力消費、およびエネルギー効率は異なる。すなわち、異なるグラフィックス処理サブシステムは、異なる性能、電力消費、およびエネルギー効率を有する。異なるグラフィックス処理サブシステムは、同一のチップ上にあり得るか、または、異なるチップ上にあり得る。
【0080】
コントローラは、電子デバイス100の中枢部および司令部であり得る。コントローラは、命令操作コードおよび時系列信号に基づいて、操作制御信号を生成し、命令フェッチおよび命令実行の制御を完了し得る。
【0081】
メモリは更に、プロセッサ110に配置され得、命令およびデータを格納するよう構成される。いくつかの実施形態において、プロセッサ110におけるメモリはキャッシュである。メモリは、プロセッサ110によって使用されたばかりの、または、定期的に使用される命令またはデータを格納し得る。プロセッサ110が命令またはデータを再度使用する必要がある場合、プロセッサ110は、命令またはデータをメモリから直接呼び出し得る。これにより、反復されるアクセスを回避し、プロセッサ110の待機時間を低減し、それによりシステム効率を改善する。
【0082】
いくつかの実施形態において、プロセッサ110は1または複数のインタフェースを含み得る。このインタフェースは、集積回路間(inter-integrated circuit、I2C)インタフェース、集積回路間サウンド(inter-integrated circuit sound、I2S)インタフェース、パルス符号変調(pulse code modulation、PCM)インタフェース、汎用非同期式受信機/送信器(universal asynchronous receiver/transmitter、UART)インタフェース、モバイルインダストリプロセッサインタフェース(mobile industry processor interface、MIPI)、汎用入力/出力(general-purpose input/output、GPIO)インタフェース、加入者識別モジュール(subscriber identification module、SIM)インタフェース、および/またはユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)インタフェースなどを含んでよい。
【0083】
充電管理モジュール140は、充電器からの充電入力を受信するよう構成される。充電器は、無線充電器または有線充電器であり得る。有線充電のいくつかの実施形態において、充電管理モジュール140は、USBインタフェース130を通じて、有線充電器の充電入力を受信し得る。無線充電のいくつかの実施形態において、充電管理モジュール140は、電子デバイス100の無線充電コイルを通じて無線充電入力を受信し得る。充電管理モジュール140は、さらに、バッテリ142を充電しつつ、電源管理モジュール141を通じて電子デバイスに電力を供給してよい。
【0084】
電源管理モジュール141は、バッテリ142、充電管理モジュール140、およびプロセッサ110に接続するよう構成される。電源管理モジュール141は、バッテリ142および/または充電管理モジュール140の入力を受信し、プロセッサ110、内部メモリ121、外部メモリ、ディスプレイ194、カメラ193、無線通信モジュール160および同様のものへ電力を供給する。電源管理モジュール141は更に、バッテリ容量、バッテリサイクル数、および、バッテリ健康状態(電気漏洩またはインピーダンス)などのパラメータをモニタリングするよう構成され得る。いくつかの他の実施形態において、電源管理モジュール141は代替的に、プロセッサ110に配置され得る。いくつかの他の実施形態において、電源管理モジュール141および充電管理モジュール140は代替的に、同一デバイスに配置され得る。
【0085】
クロック/電圧ドメインサブシステムはまた、クロック/電力ネットワークとも称される。プロセッサ110は、システムオンチップ(system on a chip, SoC)であり得る。クロック/電圧ドメインサブシステムは、SoCのオフチップ電源管理モジュールによって送信されたクロックおよび電圧を受信し、更に、クロックおよび電圧に基づいて、SoCにおける各コンポーネント/モジュール(例えば、グラフィックス処理ユニットまたはアプリケーションプロセッサ)によって要求される動作クロックおよび動作電圧を生成し得る。任意選択で、各コンポーネント/モジュールは、独立したクロック/電圧ドメインサブシステムを有し得る。
【0086】
システムPMコアはまた、PMプロセッサまたはシステムコントローラと称される。SoCの外部電源管理モジュールと異なり、システムPMコアは、デジタル信号に対してバイナリ処理を実行する。システムPMコアのコアは通常、プロセッサ、すなわち、電力消費を制御するよう構成されるコアである。システムPMコアは、電力消費管理ソフトウェアを実行し、動作に必要なクロックおよび動作電圧をSoCにおける各コンポーネントに割り当て、各コンポーネントのドメインクロックおよびドメイン電圧を制御し得る。システムPMコアは、電源管理モジュールによって生成された、システム全体に用いられる総クロックおよび電圧を制御し得、また、クロック/電圧ドメインサブシステムを制御して、各コンポーネント(例えば、グラフィックス処理ユニットまたはアプリケーションプロセッサ)に属する動作クロックおよび電圧を生成し得る。
【0087】
電子デバイス100の無線通信機能は、アンテナ1、アンテナ2、モバイル通信モジュール150、無線通信モジュール160、モデムプロセッサ、ベースバンドプロセッサおよび同様のものを通じて実装され得る。
【0088】
アンテナ1およびアンテナ2は、電磁波信号を送信および受信するよう構成される。電子デバイス100における各アンテナは、1または複数の通信周波数帯域をカバーするよう構成され得る。更には、複数の異なるアンテナを多重化して、アンテナの利用を改善し得る。例えば、アンテナ1は、無線ローカルエリアネットワークのダイバーシティアンテナとして多重化され得る。いくつかの他の実施形態において、アンテナは、チューニングスイッチと組み合わせて使用され得る。
【0089】
モバイル通信モジュール150は、電子デバイス100に適用される解決手段を、2G、3G、4G、5Gおよび同様のものを含む無線通信に提供し得る。モバイル通信モジュール150は、少なくとも1つのフィルタ、スイッチ、電力増幅器、および、低雑音増幅器(low noise amplifier、LNA)などを含み得る。モバイル通信モジュール150は、アンテナ1を通じて電磁波を受信してよく、受信した電磁波に対するフィルタリングおよび増幅などの処理を実行してよく、電磁波を復調のためにモデムプロセッサへ伝送してよい。モバイル通信モジュール150は更に、モデムプロセッサによって変調された信号を増幅し、アンテナ1を通じた放射のために信号を電磁波に変換し得る。いくつかの実施形態において、モバイル通信モジュール150の少なくともいくつかの機能モジュールは、プロセッサ110に配置され得る。いくつかの実施形態において、モバイル通信モジュール150の少なくともいくつかの機能モジュールは、プロセッサ110の少なくともいくつかのモジュールと同一のデバイスに配置され得る。
【0090】
モデムプロセッサは、変調器および復調器を含み得る。変調器は、送信対象の低周波数ベースバンド信号を中間周波数/高周波数の信号に変調するように構成される。復調器は、受信された電磁波信号を低周波数ベースバンド信号に復調するよう構成される。次に、復調器は、復調を介して取得された低周波数ベースバンド信号を、処理のためにベースバンドプロセッサへ送信する。ベースバンドプロセッサは、低周波数ベースバンド信号を処理し、次に、取得された信号をアプリケーションプロセッサへ転送する。アプリケーションプロセッサは、オーディオデバイス(スピーカ170A、受話器170B、および同様のものに限定されない)を使用することによって音信号を出力するか、または、ディスプレイ194に画像もしくは映像を表示する。いくつかの実施形態において、モデムプロセッサは、独立のコンポーネントであり得る。いくつかの他の実施形態において、モデムプロセッサは、プロセッサ110から独立し得、モバイル通信モジュール150または別の機能モジュールと共に同一デバイスとして配置される。
【0091】
無線通信モジュール160は、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)(例えば、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity, Wi-Fi(登録商標)))ネットワーク)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標),BT)、全球測位衛星システム(global navigation satellite system, GNSS)、周波数変調(frequency modulation, FM)、近距離無線通信(near field communication, NFC)技術、ZigBee(登録商標)、赤外線(infrared, IR)技術、または同様のものを含む、電子デバイス100に適用される無線通信解決手段を提供し得る。無線通信モジュール160は、少なくとも1つの通信処理モジュールを統合する1または複数のコンポーネントであり得る。無線通信モジュール160は、アンテナ2を介して電磁波を受信し、電磁波信号に対して周波数変調およびフィルタリング処理を実行し、処理された信号をプロセッサ110に送信する。無線通信モジュール160は更に、送信する信号をプロセッサ110から受信し、信号に対して周波数変調および増幅を実行し、アンテナ2を通じた放射のために信号を電磁波に変換し得る。
【0092】
短距離プロセッサ、すなわち、短距離ベースバンド通信処理ユニットは、中央処理装置(central processing unit, CPU)またはDSPを含み得、短距離通信プロトコルソフトウェアを実行する。短距離プロセッサは更にハードウェアアクセラレータを含み得る。代替的に、短距離プロセッサは、無線通信モジュールにおける近距離通信チップと統合されて、アナログ、無線周波数、デジタルおよび通信プロトコル処理などのすべての近距離通信処理を実行し得る。
【0093】
電子デバイス100は、グラフィカル処理ユニット、ディスプレイ194、アプリケーションプロセッサおよび同様のものを使用することによって、表示機能を実装する。グラフィカル処理ユニットは、画像処理のためのマイクロプロセッサであり、ディスプレイ194およびアプリケーションプロセッサに接続される。グラフィカル処理ユニットは、数学的および幾何学的計算を実行し、画像をレンダリングするよう構成される。プロセッサ110は、表示情報を生成または変更するためのプログラム命令を実行する1または複数のグラフィカル処理ユニットを含み得る。
【0094】
ディスプレイ194は、画像、映像または同様のものを表示するよう構成される。ディスプレイ194はディスプレイパネルを含む。ディスプレイパネルは、液晶ディスプレイ(liquid crystal display, LCD)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode, OLED)、アクティブマトリクス式有機発光ダイオード(active-matrix organic light-emitting diode, AMOLED)、フレキシブル発光ダイオード(flexible light-emitting diode, FLED)、ミニLED、マイクロLED、マイクロOLED、量子ドット発光ダイオード(quantum dot light-emitting diode, QLED)または同様のものを使用し得る。
【0095】
ディスプレイサブシステムは、CPUまたはGPUによって生成された表示対象画像に対して表示処理を実行するために、ディスプレイ194に相互接続するよう構成される。GPUによって実行される特定の表示画像ピクセルレベル処理とは異なり、このコンポーネントは、輝度およびコントラスト調節、ならびに、複数のグラフィックス層/ウィンドウのオーバレイ(overlay)など、デスクトップレベルの表示処理を実行する。
【0096】
電子デバイス100は、ISP、カメラ193、ビデオコーデック、グラフィカル処理ユニット、ディスプレイ194、アプリケーションプロセッサ、および同様のものを使用することによって、撮影機能を実装し得る。
【0097】
ISPは、カメラ193によってフィードバックされたデータを処理するよう構成される。例えば、撮影中に、シャッタが押され、光線がレンズを通じてカメラの感光性素子へ送られ、光信号が電気信号に変換される。カメラの感光性素子は、電気信号を可視画像に変換する処理のために電気信号をISPへ送る。ISPは更に、画像のノイズ、輝度、および色に対してアルゴリズム最適化を実行し得る。ISPは更に、撮影シナリオの露出および色温度などのパラメータを最適化し得る。いくつかの実施形態において、ISPはカメラ193内に配置され得る。
【0098】
カメラ193は、静的画像または映像を撮像するよう構成される。物体の光学画像は、レンズを通じて生成され、感光性素子に投影される。感光性素子は、電荷結合素子(charge coupled device, CCD)または相補型金属酸化物半導体(complementary metal-oxide-semiconductor, CMOS)光電トランジスタであり得る。感光素子は光信号を電気信号に変換し、その後、電気信号をデジタル画像信号に変換するために、電気信号をISPへ送信する。ISPは、処理のためにデジタル画像信号をDSPへ出力する。DSPは、デジタル画像信号をRGBまたはYUV等の標準形式の画像信号に変換する。いくつかの実施形態において、電子デバイス100は、1つまたはN個のカメラ193を含んでよく、Nは、1より大きい正の整数である。
【0099】
デジタル信号プロセッサは、デジタル信号を処理するように構成され、上記デジタル画像信号に加えて別のデジタル信号を処理してよい。例えば、電子デバイス100が周波数を選択する場合、デジタル信号プロセッサは、周波数エネルギーにフーリエ変換等を実行するように構成されている。
【0100】
ビデオコーデックは、デジタル映像を圧縮または展開するよう構成される。電子デバイス100は、1または複数のタイプのビデオコーデックをサポートし得る。このように、電子デバイス100は、複数のコーディング形式、例えば、ムービングピクチャエキスパーツグループ(moving picture experts group、MPEG)-1、MPEG-2、MPEG-3、およびMPEG-4で映像を再生または録画してよい。
【0101】
NPUは、ニューラルネットワーク(neural-network, NN)コンピューティングプロセッサであり、生体神経ネットワークの構造を参照することにより、例えば、人間の脳神経細胞間の転送モードを参照することにより、入力された情報を迅速に処理し、更に、自己学習を継続的に実行し得る。電子デバイス100のインテリジェントコグニションなどのアプリケーション、例えば、画像認識、顔認識、音声認識、テキスト理解を、NPUを用いて行うことができる。
【0102】
外部メモリインタフェース120は、電子デバイス100の記憶容量を拡張するために、外部メモリカード(例えば、マイクロSDカード)に接続するように構成されてよい。外部ストレージカードは、データストレージ機能を実装するために、外部メモリインタフェース120を通じてプロセッサ110と通信する。例えば、音楽および映像などのファイルが外部メモリカードに格納される。
【0103】
内部メモリ121は、コンピュータ実行可能プログラムコードを格納するよう構成され得、実行可能プログラムコードは命令を含む。プロセッサ110は、内部メモリ121に格納された命令を実行して、電子デバイス100の様々な機能アプリケーションおよびデータ処理を実装する。内部メモリ121は、プログラム記憶領域およびデータ記憶領域を含み得る。プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、および少なくとも1つの機能(例えば、音声再生機能または画像再生機能)に必要なアプリケーションなどを格納してよい。データ記憶領域は、電子デバイス100の使用時に作成されたデータ(オーディオデータおよび電話帳など)などを格納してよい。加えて、内部メモリ121は高速ランダムアクセスメモリを含んでよく、更には、不揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスクストレージデバイス、フラッシュメモリデバイス、またはユニバーサルフラッシュストレージ(universal flash storage、UFS)を含んでよい。
【0104】
電子デバイス100は、例えば、オーディオモジュール170、スピーカ170A、受話器170B、マイク170C、ヘッドセットジャック170D、アプリケーションプロセッサなどを使用することによって、音楽再生および録音などのオーディオ機能を実装し得る。
【0105】
オーディオモジュール170は、デジタルオーディオ情報を出力のためにアナログオーディオ信号に変換するように構成され、アナログオーディオ入力をデジタルオーディオ信号に変換するようにも構成される。オーディオモジュール170は更に、オーディオ信号を符号化および復号するよう構成され得る。いくつかの実施形態において、オーディオモジュール170は、プロセッサ110に配置され得る、または、オーディオモジュール170のいくつかの機能モジュールはプロセッサ110に配置される。
【0106】
スピーカ170Aは、「ラウドスピーカ」とも呼ばれ、オーディオ電気信号を音声信号に変換するように構成されている。電子デバイス100は、スピーカ170Aを通じて音楽または応答機能モジュールを聴くために使用され得る。
【0107】
「イヤホン」とも称される受話器170Bは、オーディオ電気信号をサウンド信号に変換するよう構成される。電子デバイス100を通じて通話に応答される、または、発話情報が受信されるとき、受話器170Bは、音声を聴くために人間の耳の近くに置かれ得る。
【0108】
「マイク(mike)」または「マイク(mic)」とも称されるマイクロフォン170Cは、音信号を電気信号に変換するように構成される。通話する、または発話情報を送信するとき、ユーザは、ユーザの口をマイク170Cの近くに置き、発話し、音信号をマイク170Cに入力し得る。少なくとも1つのマイク170Cが電子デバイス100に配置され得る。いくつかの他の実施形態において、2つのマイクロフォン170Cが電子デバイス100に配置され、音信号を収集し、さらにノイズ低減機能を実装し得る。いくつかの他の実施形態において、3、4、またはそれ以上のマイク170Cが電子デバイス100に代替的に配置され、音信号を収集し、ノイズ低減を実装し、音源を識別し、指向性録音機能などを実装し得る。
【0109】
ヘッドセットジャック170Dは有線ヘッドセットに接続するよう構成される。ヘッドセットジャック170Dは、USBインタフェース130であってもよく、または、3.5mmオープンモバイル端末プラットフォーム(open mobile terminal platform、OMTP)標準インタフェースであっても、または米国セルラー通信工業会(cellular telecommunications industry association of the USA、CTIA)標準インタフェースであってもよい。
【0110】
音声サブシステムは、デジタル音声信号処理、例えば、音声効果強調および音声符号化/復号を実行するよう構成され、独立のCPUまたはDSPを含み得るか、または、必要なハードウェアアクセラレータを含み得る。本明細書における符号化は、音声信号を更に圧縮および符号化して通信に好適な信号、例えば、アダプティブマルチレートオーディオ圧縮(adaptive multi-rate compression, AMR)および強化型音声サービス(enhanced voice service, EVS)音声信号を取得するための音声符号化を含み得る。符号化は更に、音楽の格納または再生に好適な符号化フォーマット、例えば、mp3フォーマットを取得するためのオーディオ符号化を含み得る。
【0111】
圧力センサ180Aは圧力信号を検知するよう構成され、圧力信号を電気信号に変換し得る。いくつかの実施形態において、圧力センサ180Aは、ディスプレイ194上に配置されてよい。複数のタイプの圧力センサ180A、例えば、抵抗式圧力センサ、誘導式圧力センサ、静電容量式圧力センサがある。静電容量式圧力センサは、導電材料で作られた少なくとも2つの平行なプレートを含み得る。圧力センサ180Aに力が加えられるとき、電極間の静電容量が変化する。電子デバイス100は、静電容量の変化に基づいて圧力強度を判定する。ディスプレイ194にタッチ操作が適用されるとき、電子デバイス100は、圧力センサ180Aに基づいてタッチ操作の強度を検出する。電子デバイス100は、圧力センサ180Aの検出信号に基づいて、タッチ位置を計算してもよい。いくつかの実施形態において、同一のタッチ位置で実行されるが、異なるタッチ操作強度を有するタッチ操作は、異なる操作命令に対応し得る。例えば、タッチ操作強度が第1圧力閾値未満であるタッチ操作がSMSメッセージアプリケーションアイコンに対して実行されるとき、SMSメッセージを見るための命令が実行される。または、タッチ操作強度が第1圧力閾値以上であるタッチ操作がSMSメッセージアプリケーションアイコンに対して実行されるとき、SMSメッセージを作成するための命令が実行される。
【0112】
ジャイロセンサ180Bは、電子デバイス100の動作姿勢を判定するように構成されてよい。いくつかの実施形態において、3軸(すなわち、x、y、z軸)の周りの電子デバイス100の角速度が、ジャイロセンサ180Bを使用することによって判定され得る。ジャイロセンサ180Bは、撮影時の手ぶれ補正を実現するように構成されてよい。例えば、シャッタが押されるとき、ジャイロセンサ180Bは電子デバイス100が振られた角度を検出し、角度に基づいて、レンズモジュールが補償する必要がある距離を計算し、逆の動きを通じて電子デバイス100の振れをレンズが打ち消すことを可能にし、手ぶれ補正を実装する。ジャイロセンサ180Bは、ナビゲーションおよび動作検知式ゲームのシナリオにも用いられてよい。
【0113】
気圧センサ180Cは気圧を測定するよう構成される。いくつかの実施形態において、電子デバイス100は、測位およびナビゲーションを支援するために、気圧センサ180Cが測定した大気圧の値に基づいて標高を計算する。
【0114】
磁気センサ180Dはホールセンサを含む。電子デバイス100は、磁気センサ180Dを使用することによって、フリップカバーの開閉を検出し得る。いくつかの実施形態において、電子デバイス100がフリップ式電話であるとき、電子デバイス100は、磁気センサ180Dに基づいて、フリップカバーの開閉を検出し得る。更に、フリップカバーを開くときの自動ロック解除などの特徴が、レザーケースの検出された開閉状態、または、フリップカバーの検出された開閉状態に基づいて設定される。
【0115】
加速度センサ180Eは、電子デバイス100の様々な方向(通常は3軸)の加速度を検出し得る。電子デバイス100が静止しているとき、重力の大きさおよび方向が検出され得る。加速度センサ180Eは、電子デバイスの姿勢を認識するようにさらに構成されてよく、横長モードと縦長モードとの画面切り替え、歩数計または別の用途において用いられる。
【0116】
距離センサ180Fは、距離を測定するよう構成される。電子デバイス100は、赤外線方式またはレーザ方式で距離を測定し得る。いくつかの実施形態において、撮影シナリオにおいて、電子デバイス100は、高速ピント合わせを実装するために、距離センサ180Fを用いて距離を測定してよい。
【0117】
光学近接センサ180Gは、発光ダイオード(LED)および光学検出器、例えば、フォトダイオードを含み得る。発光ダイオードは赤外線発光ダイオードであり得る。電子デバイス100は、発光ダイオードを使用することによって赤外線光を発し得る。電子デバイス100は、フォトダイオードを使用することによって近くの物体から反射された赤外線光を検出する。十分な反射光が検出された場合、電子デバイス100は、電子デバイス100の近くに物体があると判定し得る。不十分な反射光が検出された場合、電子デバイス100は、電子デバイス100の近くに物体が存在しないことを判定し得る。電子デバイス100は、光学近接センサ180Gを使用することによって、ユーザが通話のために電子デバイス100を耳の近くに持っていることを検出し、節電のために、画面を自動的にオフにし得る。光学近接センサ180Gはまた、フリップカバーモードおよびポケットモードの画面を自動的にロック解除およびロックするよう構成され得る。
【0118】
周辺光センサ180Lは、周辺光輝度を検知するよう構成される。電子デバイス100は、検知された周辺光輝度に基づいて、ディスプレイ194の輝度を適合的に調節し得る。周辺光センサ180Lは、撮影中のホワイトバランスを自動的に調節するように構成されてもよい。周辺光センサ180Lはまた、光学近接センサ180Gと連携して、電子デバイス100がポケットに入っているかどうかを検出し、偶発的なタッチを回避し得る。
【0119】
指紋センサ180Hは指紋を収集するよう構成される。電子デバイス100は、収集された指紋についての特徴を使用して、指紋ベースのロック解除、アプリケーションロックアクセス、指紋ベース撮影、指紋ベース通話応答などを実装し得る。
【0120】
温度センサ180Jは、温度を検出するよう構成される。いくつかの実施形態において、電子デバイス100は、温度センサ180Jにより検出される温度に基づいて温度処理ポリシを実行する。例えば、温度センサ180Jによって報告された温度が閾値を超えた場合、電子デバイス100は、温度センサ180Jに近いプロセッサの性能を下げることにより、電力消費を低減して熱保護を実装する。いくつかの他の実施形態において、温度が別の閾値より下であるとき、電子デバイス100は、電子デバイス100が低温に起因して異常にシャットダウンすることを防止するためにバッテリ142を加熱する。いくつかの他の実施形態では、温度がさらに別の閾値より小さい場合、電子デバイス100は、バッテリ142の出力電圧を昇圧させ、低温による異常なシャットダウンを回避する。
【0121】
タッチセンサ180Kはまた、「タッチパネル」と称される。タッチセンサ180Kはディスプレイ194に配置され得、タッチセンサ180Kおよびディスプレイ194は、「タッチ画面」とも称されるタッチ画面を形成する。タッチセンサ180Kは、タッチセンサ180K上またはその近くに対するタッチ操作を検出するよう構成される。タッチセンサは、検出されたタッチ操作をアプリケーションプロセッサに転送し、タッチイベントのタイプを判定し得る。タッチ操作に関する視覚的出力は、ディスプレイ194を通じて提供され得る。いくつかの他の実施形態において、タッチセンサ180Kは代替的に、ディスプレイ194の位置とは異なる位置における電子デバイス100の表面に配置され得る。
【0122】
骨伝導センサ180Mは振動信号を取得し得る。いくつかの実施形態において、骨伝導センサ180Mは、人の声帯部分の振動骨の振動信号を取得し得る。骨伝導センサ180Mはまた、血圧脈拍信号を受信するために、人の脈に接触し得る。いくつかの実施形態において、骨伝導センサ180Mは代替的に、ヘッドセットに配置されて骨伝導ヘッドセットを形成し得る。オーディオモジュール170は、骨伝導センサ180Mによって取得された声帯部分の振動骨の振動信号に基づいて音声信号を解析し、音声機能を実装し得る。アプリケーションプロセッサは、骨伝導センサ180Mにより取得される血圧脈拍信号に基づいて心拍数情報を解析し、心拍数検出機能を実装し得る。
【0123】
センササブシステムはセンサに接続され、センサデータを処理するためのプロセッサを含む。プロセッサはCPUまたはDSPであり得、センサデータを収集、分類、識別および処理するよう構成される。任意選択で、センササブシステムは、同一のプロセッサを音声サブシステムと共有し得る。例えば、1つのDSPが、センサ信号および音声信号を処理するために使用され得る。
【0124】
SEは、機密情報を処理する、例えば、銀行カード支払いソフトウェアを実行する、または、本人認証を実行するよう構成され、内部に(メインCPUとは異なる)独立のメモリおよびプロセッサを有する。
【0125】
ボタン190は、電源ボタン、音量ボタン、および同様のものを含む。ボタン190は機械的ボタンであり得る、または、タッチボタンであり得る。電子デバイス100はボタン入力を受信し、電子デバイス100のユーザ設定および機能コントロールに関連するボタン信号入力を生成し得る。
【0126】
モータ191は振動プロンプトを生成し得る。モータ191は、着信振動プロンプトおよびタッチ振動フィードバックを生成するよう構成され得る。例えば、異なるアプリケーション(例えば、撮影アプリケーションおよびオーディオ再生アプリケーション)上で実行されるタッチ操作は異なる振動フィードバック効果に対応し得る。モータ191はまた、ディスプレイ194の異なる領域上で実行されるタッチ操作に対して、異なる振動フィードバック効果に対応し得る。異なる適用シナリオ(例えば、時間リマインド、情報受信、アラーム時計、およびゲーム)は、異なる振動フィードバック効果に対応してもよい。タッチ振動フィードバック効果が更にカスタマイズされ得る。
【0127】
インジケータ192はインジケータライトであり得、充電ステータスおよび電力変化を示すよう構成され得る、または、メッセージ、不在着信、通知などを示すよう構成され得る。
【0128】
SIMカードインタフェース195は、SIMカードに接続されるように構成される。SIMカードは、電子デバイス100との接触または電子デバイス100からの分離を実装すべく、SIMカードインタフェース195に挿入されてもよく、または、SIMカードインタフェース195から除去されてもよい。
【0129】
本願の本実施形態に示された構造が、電子デバイス100に対する何らかの特定の限定とはならないことが理解され得る。本願のいくつかの他の実施形態において、電子デバイス100は、図に示されているより多くのまたはより少ないコンポーネントを含んでもよく、または、いくつかのコンポーネントが組み合わされてもよく、または、いくつかのコンポーネントが分割されてもよく、または、異なるコンポーネントの配置が使用されてもよい。図に示されるコンポーネントは、ハードウェア、ソフトウェア、または、ソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせによって実装され得る。
【0130】
本願の本実施形態において、図3に示されるように、プロセッサ110は、異なる性能、電力消費、およびエネルギー効率を有する複数のグラフィックス処理サブシステムを含み得る。電子デバイス100は、表示対象GUIの複雑性(または表示タスクの大きさ)に基づいて、性能および電力消費がGUIの複雑性と合致するグラフィックス処理サブシステムを使用し得る。例えば、複雑性が高いGUIについては、電子デバイス100は、高い性能および高い電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムを使用して処理を実行し得、複雑性が低いGUIについては、電子デバイス100は、高い性能および高い電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムを使用して処理を実行する代わりに、低い性能および低い電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムを使用して処理を実行し得る。換言すると、プロセッサ110は、異なる表示対象GUIの表示処理性能および電力消費のバランスをとり、異なる表示対象GUIについての最適なエネルギー効率を実装し得る。この処理方式は、電子デバイス100における複数のグラフィックス処理サブシステムの全体的なエネルギー効率(または、平均エネルギー効率と称される)を改善し、グラフィックス表示処理についての電子デバイス100のエネルギー効率を改善し、電子デバイス100の全体の電力消費を低減し得る。
【0131】
例えば、図4は、プロセッサ110における複数のグラフィックス処理サブシステムの構造の概略図である。プロセッサ110は、グラフィックス処理サブシステム1、グラフィックス処理サブシステム2、グラフィックス処理サブシステムnおよび同様のものを含む。異なるグラフィックス処理サブシステムは、異なる性能および電力消費を有するアプリケーションプロセッサ、グラフィックス処理ユニット、および基本システムを含む。例えば、グラフィックス処理サブシステム1およびその内部コンポーネントの性能および電力消費は、比較的高く、グラフィックス処理サブシステム2およびその内部コンポーネントの性能および電力消費は比較的低い。例えば、高性能グラフィックス処理サブシステムにおけるグラフィックス処理ユニットはGPUであり得、低性能グラフィックス処理サブシステムにおけるグラフィックス処理ユニットは、ハードウェアグラフィックスレンダリングユニット、グラフィックスアクセラレータ、または同様のものであり得る。
【0132】
比較的高性能のグラフィックス処理サブシステムにおいて、ディスプレイコントローラは更に、グラフィックス処理ユニットと協働して表示制御を実行するよう構成され得る。キャッシュ(cache)(例えばL2キャッシュ)または同様のものが更に、アプリケーションプロセッサおよびグラフィックス処理ユニットについて構成され得る。高速バスおよび低速バスは、異なるデータ伝送レートを有し、異なるドミナント周波数、ドミナント周波数クロックの異なる性能および電力消費、ならびに、電源の異なる電力消費に対応する。加えて、高性能グラフィックス処理サブシステム1には、高速メモリが設けられる。これは例えば、低電力ダブルデータレート4(low power double data rate 4, LPDDR4x)またはダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate synchronous dynamic random access memory, DDR SDRAM)であり得る。低性能グラフィックス処理サブシステム2には、低速メモリが設けられる。これは例えば、内蔵のランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(static random access memory, SRAM)、または疑似スタティックランダムアクセスメモリ(pseudo static random access memory, PSRAM)であり得る。
【0133】
例えば、異なるグラフィックス処理サブシステムにおけるアプリケーションプロセッサおよびグラフィックス処理ユニットの関連パラメータについては、表1を参照されたい。
【表1】
【0134】
グラフィックス処理サブシステムと電子デバイス100の別のコンポーネントとの間の接続関係については、図5を参照されたい。図5に示されるように、電子デバイス100は更に、ユーザと電子デバイス100との間のインタラクション操作を実行するよう構成されるインタラクションコンポーネントを含み得る。例えば、インタラクションコンポーネントは、タッチ画面コンポーネント、ボタンコンポーネント、音声コンポーネントまたは同様のものを含み得る。インタラクションコンポーネントは、スイッチ(例えば単極双投(single pole double throw, SPDT)スイッチ)または別のロジック切り替え回路を介した切り替えを通じて異なるグラフィックス処理サブシステムに接続され得る。タッチ画面コンポーネントとSPDTスイッチまたは別のロジック切り替え回路との間で、および、SPDTスイッチまたは別のロジック切り替え回路とグラフィックス処理サブシステムとの間で、タッチ画面データインタフェース(例えばI2Cインタフェース)を通じて情報が交換され得る。
【0135】
いくつかの他の実施形態において、電子デバイス100は、SPDTスイッチまたは別のロジック切り替え回路ではなくソフトウェアを使用して、切り替えを通じて異なるグラフィックス処理サブシステムに接続されるようにインタラクションコンポーネントを制御し得る。
【0136】
図5に示されるように、電子デバイス100は更に表示コンポーネントを含み得る。表示コンポーネントは、GUIを表示するよう構成される画面を含む。いくつかの技術的解決手段において、表示コンポーネントは、SPDTスイッチまたは別のロジック切り替え回路を介した切り替えを通じて異なるグラフィックス処理サブシステムに接続され得る。SPDTスイッチもしくは別のロジック切り替え回路とグラフィックス処理サブシステムとの間で、または、SPDTスイッチもしくは別のロジック切り替え回路と表示コンポーネントとの間で、表示インタフェース(例えば、MIPI-DSIインタフェースまたはQSPIインタフェース)を通じて情報が交換され得る。いくつかの他の技術的解決手段において、表示コンポーネントは、各グラフィックス処理サブシステムに接続されたままであり得る。
【0137】
図5に示されるように、異なるグラフィックス処理サブシステムは、バスを通じて接続され、その結果、異なるグラフィックス処理サブシステムは、グラフィックス処理サブシステム切り替え通知などの情報を交換する。このように、電子デバイス100は、異なるグラフィックス処理サブシステムを使用して異なる複雑性を有するGUIを表示するように切り替えられ得る。
【0138】
本願の本実施形態において、電子デバイス100は入力コンポーネントを含む。入力コンポーネントは、上記のインタラクションコンポーネントを含み得、センサ、無線接続コンポーネント、またはカメラなどのトリガコンポーネントを更に含み得る。例えば、センサは、アクションセンサ、加速度センサ、または気圧センサを含み得る。無線接続コンポーネントは、短距離無線通信モジュール、例えば、ブルートゥースモジュール、NFCモジュール、ZigBeeモジュール、赤外線通信モジュール、またはWi-Fiモジュールを含み得る。
【0139】
本願のいくつかの実施形態において、インタラクションコンポーネントは、現在使用されているグラフィックス処理サブシステムに接続され得る。トリガコンポーネントは、特定のグラフィックス処理サブシステムに接続され得る。トリガコンポーネントにおけるセンサおよび無線接続コンポーネントは、デフォルトで、低い電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムに接続され得る。トリガコンポーネントにおけるカメラは、画像を撮像するよう構成され得、デフォルトで、高い電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムに接続され得る。
【0140】
例えば、電子デバイス100は、グラフィックス処理サブシステム1およびグラフィックス処理サブシステム2を含む。図6は、本願の一実施形態によるデータ処理方法の制御手順の図である。入力コンポーネントにおけるインタラクションコンポーネントは具体的には、現在使用されているグラフィックス処理サブシステム1におけるアプリケーションプロセッサ1に接続され得る。入力コンポーネントにおけるトリガコンポーネントは、特定のグラフィックス処理サブシステム(例えば、グラフィックス処理サブシステム2)におけるアプリケーションプロセッサ(例えばアプリケーションプロセッサ2)に接続され得る。表示コンポーネントは、画面およびデータストリーム表示制御ユニットを含み得る。画面は、現在使用されているアプリケーションプロセッサ1に接続され得る。データストリーム表示制御ユニットは、グラフィックス処理サブシステム1におけるアプリケーションプロセッサ1および第1グラフィックス処理ユニットに接続され得る。
【0141】
図6に示される制御手順において、入力操作を検出した後に、入力コンポーネントにおけるインタラクションコンポーネントは、現在使用されているグラフィックス処理サブシステムにおけるアプリケーションプロセッサへ入力操作を報告する。入力操作を検出した後に、入力コンポーネントにおけるトリガコンポーネントは、トリガコンポーネントに接続されている特定のグラフィックス処理サブシステムにおける特定のアプリケーションプロセッサへ入力操作を報告する。特定のグラフィックス処理サブシステムが、現在使用されているグラフィックス処理サブシステム1と異なる場合、特定のアプリケーションプロセッサは、アプリケーションプロセッサ1に入力操作を通知する。
【0142】
アプリケーションプロセッサ1が入力操作に基づいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えが実行される必要がないと判定する場合、アプリケーションプロセッサ1は、グラフィックス処理ユニット1を使用することによって、表示対象GUIに対してレンダリングなどの処理を実行する。表示コンポーネントは予め設定された表示期間に基づいて表示要求信号を定期的に送信する。表示要求信号は、アプリケーションプロセッサ1を通じてグラフィックス処理ユニット1に到達する。グラフィックス処理ユニット1は、レンダリングされた表示対象GUIの画像データを表示のために画面へ送信する。
【0143】
グラフィックス処理サブシステム2への切り替が実行される必要があると、入力操作に基づいてアプリケーションプロセッサ1が判定する場合、アプリケーションプロセッサ1は、インタラクションコンポーネントへの接続を解放し、表示コンポーネントへの接続を解放するようにデータストリーム制御ユニットを制御し、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するようアプリケーションプロセッサ2に通知する。アプリケーションプロセッサ2は、インタラクションコンポーネントへの接続を確立し、グラフィックス処理サブシステム2と表示コンポーネントとの間の接続を確立するようデータストリーム制御ユニットを制御する。アプリケーションプロセッサ2は、グラフィックス処理サブシステム2におけるグラフィックス処理ユニット2を使用することによって、表示対象GUIに対してレンダリングなどの処理を実行する。表示コンポーネントは、予め設定された表示期間に基づいて表示要求信号を定期的に送信する。表示要求信号は、アプリケーションプロセッサ2を通じてグラフィックス処理ユニット2に到達する。グラフィックス処理ユニット2は、レンダリングされた表示対象GUIの画像データを表示のために画面へ送信する。
【0144】
以下では、電子デバイスが図2図5に示される構造を有するスマートウォッチであり、かつ、スマートウォッチが高性能グラフィックス処理サブシステム1および低性能グラフィックス処理サブシステム2を含む例を使用することによって、本願の一実施形態において提供されるエネルギー効率の良い表示処理方法を説明する。
【0145】
スマートウォッチは複数の機能を有し得る。例えば、スマートウォッチは、時間を表示する、電話にする/電話をかける、アラーム時計を通じてリマインドする、翻訳を実行する、写真を撮影する、映像を記録する、音楽を再生する、映像を再生する、Bluetoothを通じて携帯電話によって受信/送信されたメッセージを同期する、運動を記録する、ナビゲーションを実行する、コンパスとして機能する、睡眠をモニタリングする、心拍数をモニタリングする、緊急電話をかける、または、歩数計として機能するなど、複数の機能を有し得る。スマートウォッチは、スマートウォッチのシステムによってサポートされるシステムアプリケーションを使用することによって、または、サードパーティのアプリケーションを使用することによって、これらの機能を実装し得る。
【0146】
本願のいくつかの実施形態において、スマートウォッチの入力コンポーネントが入力操作を検出した後に、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定するために、現在使用されているグラフィックス処理サブシステムにおけるアプリケーションプロセッサがトリガされ得る。上で説明されたように、入力コンポーネントにおけるインタラクションコンポーネントが入力操作を検出した後に、入力コンポーネントにおけるインタラクションコンポーネントは、入力操作を現在使用されているアプリケーションプロセッサへ報告し得るか、または、入力コンポーネントにおけるトリガコンポーネントは、入力操作を接続された特定のアプリケーションプロセッサへ報告し、次に、特定のアプリケーションプロセッサが、現在使用されているアプリケーションプロセッサに入力操作を通知する。現在使用されているアプリケーションプロセッサは、入力操作を認識した後に、表示対象GUIの複雑性に基づいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定し得る。
【0147】
したがって、スマートウォッチは、入力操作のトリガに応答して、性能および電力消費が表示対象GUIの複雑性に合致するグラフィックス処理サブシステムに適合的に切り替わり得る。例えば、表示対象GUI複雑性がより高いことは、スマートウォッチが切り替わる先のグラフィックス処理サブシステムの性能および電力消費がより高いことを示す。表示対象GUIの複雑性がより低いことは、スマートウォッチが切り替わる先のグラフィックス処理サブシステムの性能および電力消費がより低いことを示す。このようにして、従来技術と異なり、スマートウォッチは、すべてのGUIを表示するために高性能および高い電力消費を有する同一のGPUを常に使用する必要がなくなる。
【0148】
換言すると、電子デバイスは、異なる表示対象GUIの表示処理性能および電力消費のバランスをとり、異なる表示対象GUIのための最適なエネルギー効率を実装し得る。したがって、本願の本実施形態において提供される解決手段において、表示対象GUIの複雑性に基づいて、異なる性能および電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムへリアルタイムに切り替えられ得る。これにより、複数のグラフィックス処理サブシステムの全体の電力消費を低減し、複数のグラフィックス処理サブシステムの全体的なエネルギー効率(または平均エネルギー効率と称される)を改善し、スマートウォッチの全体の電力消費を低減し、スマートウォッチの全体的なエネルギー効率を改善する。
【0149】
スマートウォッチの異なる動作シナリオに対応する表示対象GUIの複雑性は異なる。本願のいくつかの実施形態において、第1対応関係は、各グラフィックス処理サブシステムのアプリケーションプロセッサにおいて予め設定される。例えば、第1対応関係は、各アプリケーションプロセッサのメモリにおけるタスクリストにおいて設定され得る。第1対応関係は、目標グラフィックス処理サブシステムと、動作シナリオおよび入力操作の両方との間の対応関係を示すために使用される。
【0150】
第1対応関係において、動作シナリオおよび入力操作に対応する表示対象GUIの複雑性は、対応する目標グラフィックス処理サブシステムの性能および電力消費に合致する。すなわち、第1対応関係における動作シナリオおよび入力操作に対応する表示対象GUIの複雑性がより高いことは、第1対応関係における対応する目標グラフィックス処理サブシステムの性能および電力消費がより高いことを示す。第1対応関係における動作シナリオおよび入力操作に対応する表示対象GUIの複雑性がより低いことは、第1対応関係における対応する目標グラフィックス処理サブシステムの性能および電力消費がより低いことを示す。
【0151】
このようにして、スマートウォッチは、第1対応関係に基づいて、性能および電力消費が表示対象GUIの複雑性に合致する目標グラフィックス処理サブシステムを使用するように適合的に切り替わり得る。換言すると、スマートウォッチは、表示対象GUIの複雑性に基づいて、異なる性能および電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムを使用するようにリアルタイムに切り替割り得る。これにより、複数のグラフィックス処理サブシステムの全体の電力消費、および、スマートウォッチの全体の電力消費が低減し、複数のグラフィックス処理サブシステムの全体的なエネルギー効率、および、スマートウォッチの全体的なエネルギー効率が改善する。
【0152】
いくつかの実施形態において、スマートウォッチの現在の動作シナリオは、現在表示されているインタフェースを使用することによって表され得、第1対応関係は、目標グラフィックス処理サブシステムと、表示インタフェースおよび入力操作の両方との間の対応関係であり得る。入力コンポーネントが現在の第1入力操作を検出した後に、現在使用されているアプリケーションプロセッサがトリガされ、第1対応関係に基づいて、現在の第1表示インタフェースおよび現在の第1入力操作に対応する目標グラフィックス処理サブシステムを判定する。
【0153】
目標グラフィックス処理サブシステムが現在使用されているグラフィックス処理サブシステムと異なる場合、現在使用されているアプリケーションプロセッサは、目標グラフィックス処理サブシステムに切り替わることを判定する。代替的に、目標グラフィックス処理サブシステムが現在使用されているグラフィックス処理サブシステムと同一である場合、現在使用されているアプリケーションプロセッサは、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行しないことを判定し、現在のグラフィックス処理サブシステムを使用して表示対象GUIに対してレンダリングなどの処理を実行することを継続する。
【0154】
この解決手段において、グラフィックス処理サブシステムは、現在表示されているインタフェースおよび入力操作に対応する表示対象GUIの複雑性に基づいて、リアルタイムに適合的に切り替えられ得、その結果、表示対象GUIの複雑性は、切り替えられる先のグラフィックス処理サブシステムの性能および電力消費にリアルタイムに合致し得る。これにより、グラフィックス処理サブシステムおよびスマートウォッチの全体の電力消費を低減し、グラフィックス処理サブシステムおよびスマートウォッチのエネルギー効率を改善し得る。
【0155】
例えば、各アプリケーションプロセッサにおいて予め設定されている第1対応関係については、表2を参照されたい。
【表2】
【0156】
以下では、例を使用して表2に示される第1対応関係を説明する。
【0157】
例えば、スマートウォッチは、電源オフ状態においてインタフェースを表示しない。例えば、電源オフ状態におけるスマートウォッチの概略図については、図7における(a)を参照されたい。ユーザの視覚体験を改善するために、図7の(b)に示されるように、美しい起動アニメーションが起動プロセスにおいて表示され得る。起動アニメーションに対応するGUIは、比較的複雑であり、高い性能および高い電力消費を有するグラフィックス処理サブシステム1によって処理される必要がある。いくつかの実施形態において、スマートウォッチは、起動プロセスにおいてデフォルトで高性能グラフィックス処理サブシステム1を使用して表示処理を実行する。表示コンポーネントおよびインタラクションコンポーネントは、デフォルトでグラフィックス処理サブシステム1に接続される。ユーザによる電源ボタンを押す操作を検出した後に、インタラクションコンポーネントにおけるボタンコンポーネントは、高性能グラフィックス処理サブシステム1におけるアプリケーションプロセッサ1に操作を報告する。アプリケーションプロセッサ1は、グラフィックス処理ユニット1を制御して、起動プロセスにおいてGUIに対するレンダリングなどの処理を実行し、次に、生成されたGUIの画像データを表示のために画面へ送信する。画面はディスプレイであり得る、または、ディスプレイおよびタッチセンサを組み合わせたタッチ画面であり得る。
【0158】
起動が完了した後に、表示対象GUIは、予め設定されたインタフェース、例えば、最初の起動後の操作ガイドアニメーション、ウォッチフェイスインタフェース、デジタル時間表示インタフェース、またはアプリケーションリストインタフェースなどの単純なGUIであり得る。
【0159】
表示対象GUIが、起動が完了した(例えば、スマートウォッチが初めて電源オンされた)後の複雑な操作ガイドアニメーションである例が説明のために使用される。起動が完了した後に、アプリケーションプロセッサ1は、グラフィックス処理サブシステム切り替えをトリガするために使用される入力操作を検出しない。したがって、アプリケーションプロセッサ1は引き続き、現在のグラフィックス処理サブシステム1を制御して、表示対象の操作ガイドアニメーションに対してレンダリングなどの処理を実行し、画面を制御して、操作ガイドアニメーションに対応するGUIを表示し得る。例えば、操作ガイドアニメーションに対応するGUIについては、図7の(c)を参照されたい。
【0160】
起動が完了した後、表示対象GUIがウォッチフェイスインタフェースである(例えば、スマートウォッチの電源オンが初めてでない)例が説明のために使用される。起動が完了した後に、アプリケーションプロセッサ1は、グラフィックス処理サブシステム切り替えをトリガするために使用される入力操作を検出しない。したがって、アプリケーションプロセッサ1は引き続き、現在のグラフィックス処理サブシステム1を制御して、表示対象のウォッチフェイスインタフェースに対してレンダリングなどの処理を実行し、画面を制御して、ウォッチフェイスインタフェースを表示し得る。
【0161】
スマートウォッチが、起動が完了した後の図7の(d)に示される、影付きの軽いレンダリングを有する3Dウォッチフェイスインタフェースを表示する例が説明のために使用される。図8の(a)および(b)を参照されたい。3Dウォッチフェイスインタフェースを表示した後に、スマートウォッチは、ユーザの操作に応答して、3Dウォッチフェイスインタフェースを2Dウォッチフェイスインタフェースに切り替え得る。切り替え手順については、図9Aおよび図9Bを参照されたい。図9Aおよび図9Bに示されるように、スマートウォッチの画面が3Dウォッチフェイスインタフェースの表示した後に、タッチ画面コンポーネントが、3Dウォッチフェイスインタフェース上でユーザによって実行されたタッチアンドホールド操作を検出した場合、タッチ画面コンポーネントは、タッチアンドホールド操作をアプリケーションプロセッサ1へ報告する。図9Aおよび図9Bに示されるように、アプリケーションプロセッサ1は、第1対応関係、現在表示されている3Dウォッチフェイスインタフェース、および、3Dウォッチフェイスインタフェース上のタッチアンドホールド操作に基づいて、目標グラフィックス処理サブシステムがグラフィックス処理サブシステム2であり、表示対象GUIが単純な2Dウォッチフェイスインタフェースであり、グラフィックス処理サブシステム切り替えが実行される必要があると判定する。したがって、図9Aおよび図9Bに示されるように、アプリケーションプロセッサ1は、切り替え通知をアプリケーションプロセッサ2へ送信し、表示処理のためにグラフィックス処理サブシステム2に切り替えることを示し得る。
【0162】
グラフィックス処理サブシステム切り替えプロセスにおいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを完了するには時間がかかり、グラフィックス処理サブシステム切り替えが完了した後に初めて、表示対象GUIが表示され得る。したがって、第1対応関係に基づいて、目標グラフィックス処理サブシステムが、低い電力消費を有するグラフィックス処理サブシステム2であると判定した後に、アプリケーションプロセッサ1は、グラフィックス処理ユニット1を制御して、図9Aおよび図9Bに示されるように、グラフィックス処理サブシステム切り替えプロセスにおいて、遷移インタフェースをレンダリングし得る。グラフィックス処理ユニット1は、レンダリング画像データを表示のために画面へ送信し得る。換言すると、表示対象GUIが表示される前の切り替えプロセスにおいて、スマートウォッチは、遷移インタフェースを画面上に表示し得る。例えば、遷移インタフェースについては、図8の(c)および(d)を参照されたい。遷移インタフェースは、グラフィックス処理サブシステム切り替えプロセスにおいて、インタフェース表示をユーザに継続的に提供することにより、ユーザによって見られるインタフェース上の中断、黒画面、または画面のちらつきなどの現象を回避し、ユーザの視覚体験を改善し得る。
【0163】
遷移インタフェースは、予め設定されたインタフェースであり得るか、または、複数の予め設定されたインタフェースからランダムに選択されたインタフェースであり得るか、または、現在のインタフェースのスケーリングアニメーションに対応する複数のインタフェースであり得る。異なる現在のインタフェースに対応する遷移インタフェースは、同一であり得るか、または、異なり得る。代替的に、異なる表示対象インタフェースに対応する遷移インタフェースは、同一であり得るか、または、異なり得る。例えば、遷移インタフェースは、現在表示されているインタフェースが徐々に縮小されて消失する、例えば、現在表示されているインタフェースが右下の角へ縮小されて消失し得る、または、画面の中心へ縮小されて消失し得ることを示すスケーリングアニメーションに対応する複数のインタフェースであり得る。このように、遷移インタフェースは、グラフィックス処理サブシステム切り替えプロセスにおいて、連続する動的な視覚体験をユーザに提供し得る。表示対象GUIが準備された後に、スマートウォッチは、遷移インタフェースの表示を停止し、準備されたGUIを画面に表示し得る。
【0164】
スマートウォッチが遷移インタフェースを表示した後に、図9Aおよび図9Bに示されるように、アプリケーションプロセッサ1は、グラフィックス処理サブシステム1を表示コンポーネントから切断し得る。いくつかの実施形態において、図9Aおよび図9Bに示されるように、第1対応関係に基づいて、目標グラフィックス処理サブシステムがグラフィックス処理サブシステム2であると判定した後に、アプリケーションプロセッサ1は更に、インタラクションコンポーネントへの接続を解放し得る。いくつかの実施形態において、グラフィックス処理サブシステム2に切り替えられた後に、図9Aおよび図9Bに示されるように、グラフィックス処理サブシステム1がスリープ状態に入り得る。
【0165】
切り替え通知をアプリケーションプロセッサ1から受信した後に、アプリケーションプロセッサ2は、スマートウォッチの後続のプロセスを引き継ぐ。図9Aおよび図9Bに示されるように、アプリケーションプロセッサ2は、グラフィックス処理サブシステム2を表示コンポーネントおよびインタラクションコンポーネントに接続する。
【0166】
次に、図9Aおよび図9Bに示されるように、アプリケーションプロセッサ2は、グラフィックス処理ユニット2を制御して、表示対象2Dウォッチフェイスインタフェースをレンダリングし、表示コンポーネントは、予め設定された表示期間に基づいて表示要求信号を送信する。表示要求信号は、アプリケーションプロセッサ2を通じてグラフィックス処理ユニット2に到達する。画像フレームのレンダリングおよび送信は時間がかかるので、次の表示要求信号が到着する前に、グラフィックス処理ユニット2が現在のフレームの表示対象GUIの画像データを表示コンポーネントへ送信しできる場合、グラフィックス処理ユニット2は、現在のフレームの表示対象GUIの画像データを表示コンポーネントへ送信し得る。次の表示要求信号が到着する前に、グラフィックス処理ユニット2が現在のフレームの表示対象GUIの画像データを表示コンポーネントへ送信できない場合、画像データ伝送エラーを回避するために、次の表示要求信号が到着した後に、グラフィックス処理ユニット2は、現在のフレームの表示対象GUIの画像データを表示コンポーネントへ送信し得る。その後、グラフィックス処理ユニット2は、レンダリングされたGUIの画像データを各表示期間における表示コンポーネントへ送信し得る。表示コンポーネントは、グラフィックス処理ユニット2から受信された画像データに基づいてGUIを表示する。
【0167】
スマートウォッチが2Dウォッチフェイスインタフェースを表示した後に、ユーザがスマートウォッチを長期間使用しない場合、または、ユーザが画面オフのコントロールをタップした場合、スマートウォッチは画面をオフにして、スマートウォッチはインタフェース表示を停止し得る。その後、ユーザが手首を上げた後に、加速度センサなどのコンポーネントが、ユーザによる手首を上げる入力操作を検出し得る。ユーザが手首を上げた後に、対応する表示対象GUIはなお2Dウォッチフェイスインタフェースであり得る。加速度センサは、特定のグラフィックス処理サブシステム2に接続され得る。加速度センサは、ユーザによる手首を上げる操作をアプリケーションプロセッサ2へ報告し得る。アプリケーションプロセッサ2は、格納された第1対応関係、画面オフインタフェース、および、ユーザによる手首を上げる操作に基づいて、目標グラフィックス処理サブシステムが、低い電力消費を有するグラフィックス処理サブシステム2であり、表示対象GUIが単純なGUIであり、グラフィックス処理サブシステム切り替えが実行される必要はないと判定する。したがって、スマートウォッチは引き続き、画面がオフになる前に使用されたグラフィックス処理サブシステム2を使用することによって、表示対象GUIをレンダリングし、レンダリングされたGUIの画像データを表示のために画面へ送信する。
【0168】
スマートウォッチが2Dウォッチフェイスインタフェースを表示するとき、音声コンポーネントがユーザの音声指示のウェイクアップキーワード(例えば、「シャオイー、シャオイー!」)を検出した場合、音声コンポーネントは、音声指示操作をアプリケーションプロセッサ2へ報告する。アプリケーションプロセッサ2は、高性能グラフィックス処理サブシステム1をウェイクアップして、高性能グラフィックス処理サブシステム1において高性能アプリケーションプロセッサ1を使用することによって、後続の音声解析を実行する。アプリケーションプロセッサ1がユーザの音声指示操作に対してセマンティック解析を実行し、音声を使用することによって、ユーザが3Dウォッチフェイスインタフェースを表示することを示していると判定した場合、アプリケーションプロセッサ1は、アプリケーションプロセッサ2にセマンティック解析結果を通知する。アプリケーションプロセッサ2は、第1対応関係、現在表示されている2Dウォッチフェイスインタフェース、および、ユーザ音声指示操作に基づいて、目標グラフィックス処理サブシステムが高性能グラフィックス処理サブシステム1であり、表示対象GUIが複雑なGUIであり、グラフィックス処理サブシステム切り替えが実行される必要があると判定する。アプリケーションプロセッサ2は、遷移インタフェースのレンダリングおよび表示を制御する。アプリケーションプロセッサ2は、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行することをアプリケーションプロセッサ1に通知する。
【0169】
図10の(a)および(b)を参照されたい。2Dウォッチフェイスインタフェースを表示した後に、スマートウォッチは更に、ユーザの操作に応答して、アプリケーションリストインタフェースを表示し得る。アプリケーションリストインタフェースは、静的で単純なGUIであり得る。例えば、スマートウォッチが2Dウォッチフェイスインタフェースを表示した後に、タッチ画面コンポーネントがユーザによるインタフェース上の左スワイプ操作を検出した場合、操作はアプリケーションプロセッサ2へ報告され得る。アプリケーションプロセッサ2は、第1対応関係、現在表示されている2Dウォッチフェイスインタフェース、および、2Dウォッチフェイスインタフェース上の左スワイプの入力操作に基づいて、目標グラフィックス処理サブシステムが低性能グラフィックス処理サブシステム2であり、表示対象GUIが単純なGUIであり、グラフィックス処理サブシステム切り替えが実行される必要がないと判定する。アプリケーションプロセッサ2は、グラフィックス処理ユニット2を制御して、表示対象アプリケーションリストインタフェースをレンダリングし、表示対象アプリケーションリストインタフェースを画面上に表示する。
【0170】
図11の(a)および(b)を参照されたい。アプリケーションリストインタフェースを表示した後に、スマートウォッチは、ユーザの操作に応答して、支払い手順に入り支払いインタフェースを表示し得る。支払いプロセスは通常、サードパーティのアプリケーションを伴うか、または、ネットワークを通じてサードパーティのアプリケーションのサーバなどのデバイスとインタラクトする必要がある。サードパーティのアプリケーションは、複雑なGUIを表示し得るか、または、単純なGUIを表示し得る。したがって、スマートウォッチは、高性能グラフィックス処理サブシステムを使用することによって、十分なグラフィックス処理機能をサードパーティのアプリケーションに提供する必要があり、その結果、サードパーティのアプリケーションは、スマートウォッチによって提供された高性能グラフィックス処理サブシステムに基づいて、支払いプロセスにおいてインタフェースを正常に表示できる。したがって、支払いプロセスに対応する表示対象GUIは、複雑なGUIであり得、対応する目標グラフィックス処理サブシステムは、高性能グラフィックス処理サブシステム1である。
【0171】
例えば、スマートウォッチがアプリケーションリストインタフェースを表示した後に、タッチ画面コンポーネントが、ユーザによるアプリケーションリストインタフェース上の支払いアイコン(例えば、Huawei Payアイコン)をタップする操作を検出した場合、入力操作はアプリケーションプロセッサ2に報告され得る。アプリケーションプロセッサ2は、第1対応関係、現在のアプリケーションリストインタフェース、および、ユーザによる支払いアイコンのタップ操作に基づいて、対応する高性能グラフィックス処理サブシステム1を判定する。次に、アプリケーションプロセッサ2は、遷移インタフェースの表示を制御する。アプリケーションプロセッサ2は、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行することをアプリケーションプロセッサ1に通知する。アプリケーションプロセッサ1は、グラフィックス処理ユニット1を制御して、支払いプロセスにおいて表示対象GUIをレンダリングし、レンダリングされた画像データを表示のために画面へ送信する。
【0172】
アプリケーションリストインタフェースを表示した後に、スマートウォッチは更に、音楽インタフェースを表示し、ユーザの操作に応答して音楽を再生し得る。いくつかの実施形態において、スマートウォッチが音楽を再生することは、ローカル音楽を再生すること、または、オンライン音楽を再生することを含む。再生対象音楽がローカル音楽である場合、表示対象GUIは、ローカルにダウンロードされたインタフェースである。図12の(a)から(c)を参照すると、表示対象GUIは、低性能グラフィックス処理サブシステム2を使用することによって表示され得る。再生対象音楽がオンライン音楽である場合、表示対象GUIの複雑性を判定できず、表示対象GUIの複雑性は比較的高いことがあり得るか、または、比較的低いことがあり得る。したがって、図12の(a)、(d)および(e)を参照されたい。表示対象GUIは、高性能グラフィックス処理サブシステム1を使用することによって処理される必要があり、その結果、表示対象GUIが比較的複雑であるときも、表示対象GUIをレンダリングするために、十分な表示処理機能が提供され得る。
【0173】
いくつかの他の実施形態では、音楽再生シナリオにおいて、再生対象音楽はローカル音楽またはオンライン音楽であり得る。したがって、図13の(a)および(b)を参照されたい。第1対応関係に基づくと、音楽再生シナリオにおける表示対象GUIに対応する目標グラフィックス処理サブシステムは、高性能グラフィックス処理サブシステム1であり、その結果、表示対象GUIが比較的複雑であるとき、表示対象GUIを正常にレンダリングできる。
【0174】
例えば、スマートウォッチがアプリケーションリストインタフェースを表示した後に、タッチ画面コンポーネントが、インタフェース上のユーザによる音楽アイコンのタップ操作を検出した場合、入力操作はアプリケーションプロセッサ2に報告され得る。アプリケーションプロセッサ2は、第1対応関係、現在のアプリケーションリストインタフェース、および、ユーザによる音楽アイコンのタップ操作に基づいて、目標グラフィックス処理サブシステムが高性能グラフィックス処理サブシステム1であると判定する。次に、アプリケーションプロセッサ2は、遷移インタフェースの表示を制御する。アプリケーションプロセッサ2は、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行することをアプリケーションプロセッサ1に通知する。アプリケーションプロセッサ1は、グラフィックス処理ユニット1を制御して、音楽再生プロセスにおける表示対象GUIをレンダリングし、レンダリングされた画像データを表示のために画面へ送信する。
【0175】
図14における(a)および(b)を参照されたい。アプリケーションリストインタフェースを表示した後に、スマートウォッチは、ユーザの操作に応答して、ゲームアプリケーションに入りゲームインタフェースを表示し得る。ゲームインタフェースは通常、複雑なGUIを含み、ゲームインタフェースに対応するグラフィックス処理サブシステムは高性能グラフィックス処理サブシステム1である。例えば、スマートウォッチがゲームアイコンリストのインタフェースを表示した後に、タッチ画面コンポーネントがアプリケーションリストインタフェース上のゲームアイコン(例えば、Huawei Payアイコン)タップの操作を検出した場合、入力操作がアプリケーションプロセッサ2に報告され得る。アプリケーションプロセッサ2は、第1対応関係、現在のアプリケーションリストインタフェース、および、ユーザによるゲームアイコンのタップ操作に基づいて、対応する高性能グラフィックス処理サブシステム1を判定する。次に、アプリケーションプロセッサ2は、遷移インタフェースの表示を制御する。アプリケーションプロセッサ2は、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行することをアプリケーションプロセッサ1に通知する。アプリケーションプロセッサ1は、グラフィックス処理ユニット1を制御して、ゲームプロセスにおいて表示対象GUIをレンダリングし、レンダリングされた画像データを表示のために画面へ送信する。
【0176】
いくつかの他の実施形態において、スマートウォッチの無線接続コンポーネントにおけるブルートゥースモジュールは、デフォルトでは低性能グラフィックス処理サブシステム2に接続されたままであり得る。グラフィックス処理サブシステム2が現在使用され、画面が画面オフ状態である例が説明のために使用される。ブルートゥースモジュールが、Bluetoothを通じて携帯電話によって送信されたSMSメッセージを受信する操作を検出した後に、操作はグラフィックス処理サブシステム2におけるアプリケーションプロセッサ2に報告され得る。アプリケーションプロセッサ2は、第1対応関係、ブルートゥース接続モジュールによって検出されたSMSメッセージ受信操作、および、現在の画面オフ状態に基づいて、目標グラフィックス処理サブシステムがグラフィックス処理サブシステム2であると判定する。次に、スマートウォッチは、SMSメッセージについての情報をユーザにプロンプトし、グラフィックス処理サブシステム2はSMSメッセージプロンプトインタフェースをレンダリングし、スマートウォッチは、SMSメッセージプロンプトインタフェースを画面に表示する。
【0177】
別の例では、スマートウォッチの無線接続コンポーネントにおけるブルートゥースモジュールは、デフォルトでは低性能グラフィックス処理サブシステム2に接続されたままであり得る。グラフィックス処理サブシステム1が現在使用され、現在表示されているインタフェースがゲームインタフェースである例が説明のために使用される。ブルートゥースモジュールが、Bluetoothを通じて携帯電話によって送信されたSMSメッセージを受信する操作を検出した後に、操作はグラフィックス処理サブシステム2におけるアプリケーションプロセッサ2に報告され得る。アプリケーションプロセッサ2が、現在使用されているグラフィックス処理サブシステム1におけるアプリケーションプロセッサ1に操作を報告する。アプリケーションプロセッサ1は、第1対応関係、ブルートゥース接続モジュールによって検出されたSMSメッセージ受信操作、および、現在表示されているゲームインタフェースに基づいて、目標グラフィックス処理サブシステムがグラフィックス処理サブシステム1であると判定する。いくつかの技術的解決手段において、スマートウォッチは引き続き、グラフィックス処理サブシステム1を使用することによってゲームインタフェースをレンダリングするが、ゲームの邪魔または中断を回避するために、SMSメッセージプロンプトインタフェースを表示しない。その後、ゲームアプリケーションを終了することを示す、ユーザによって実行された入力操作を検出した後に、スマートウォッチは、第1対応関係に基づいて、グラフィックス処理サブシステム2に切り替えてSMSメッセージプロンプトインタフェースをレンダリングすることを判定する。スマートウォッチは、画面上にSMSメッセージプロンプトインタフェースを表示し、SMSメッセージの内容をユーザにプロンプトする。
【0178】
いくつかの他の実施形態において、スマートウォッチの無線接続コンポーネントにおけるWi-Fiモジュールはデフォルトでは、低性能グラフィックス処理サブシステム2に接続されたままである。グラフィックス処理を実行するためにグラフィックス処理サブシステム2が現在使用され、モニタリングアプリケーションのインタフェースが現在表示されている例が説明のために使用される。Wi-Fiモジュールが、ローカルエリアネットワークにおいてスマートホームデバイスにおけるインテリジェント監視カメラへのWi-Fi接続を確立する操作を検出した後に、操作はグラフィックス処理サブシステム2におけるアプリケーションプロセッサ2に報告され得る。アプリケーションプロセッサ2は、第1対応関係、モニタリングアプリケーションの現在表示されているインタフェース、および、インテリジェント監視カメラとの無線接続を確立する操作の検出に基づいて、目標グラフィックス処理サブシステムがグラフィックス処理サブシステム1であると判定する。したがって、アプリケーションプロセッサ2は、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行することをアプリケーションプロセッサ1に通知する。アプリケーションプロセッサ1は、グラフィックス処理ユニット1を制御して、インテリジェント監視カメラから受信されたモニタリング画像をレンダリングし、レンダリングされた画像を画面に表示する。
【0179】
上記は、起動中にデフォルトでグラフィックス処理サブシステム1が使用される例を使用して説明されたことに留意されたい。いくつかの他の実施形態において、スマートウォッチが電源オンされたとき、別のグラフィックス処理サブシステムも処理のために使用され得る。例えば、スマートウォッチが電源オンされたとき、スマートウォッチが電源オフされる前に最近使用された過去のグラフィックス処理サブシステムが、表示処理を実行するためにデフォルトで使用される。ボタンコンポーネントが、ユーザによる電源ボタンを押す操作を検出した後に、過去のグラフィックス処理サブシステムにおけるアプリケーションプロセッサに操作が報告される。過去のグラフィックス処理サブシステムが、第1対応関係に基づいてスマートウォッチによって判定された目標グラフィックス処理サブシステム、すなわちグラフィックス処理サブシステム1と同一である場合、スマートウォッチは、起動プロセスにおいて、グラフィックス処理サブシステム1を使用して、GUIに対するレンダリングなどの処理を実行し、次に、生成されたGUIの画像データを表示のために画面へ送信する。過去のグラフィックス処理サブシステムが、第1対応関係に基づいてスマートウォッチによって判定された目標グラフィックス処理サブシステム、すなわち、グラフィックス処理サブシステム1と異なる場合、スマートウォッチは、起動プロセスにおいて、グラフィックス処理サブシステム1を使用して、GUIに対してレンダリングなどの処理を実行するように切り替わり、次に、GUIの生成された画像データを表示のために画面へ送信する。
【0180】
いくつかの他の実施形態において、スマートウォッチは、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するとき、遷移インタフェースを表示しないことがあり得る。この方式では、グラフィックス処理サブシステム切り替えプロセスにおいて、スマートウォッチはインタフェースをそれ以上表示せず、切り替えプロセスにおいてユーザに見られるスマートウォッチの画面は黒画面状態であり得、ユーザは画面のちらつきを感じ取り得る。したがって、ユーザの視覚体験が比較的悪い。したがって、遷移インタフェースを表示しない場合と比較して、スマートウォッチによって遷移インタフェースを表示することは、インタフェース表示をより連続的にし、ユーザによって見られるインタフェースをより一貫させる。これにより、ユーザの視覚体験を改善できる。
【0181】
グラフィックス処理サブシステムは、アプリケーションプロセッサおよびグラフィックス処理ユニットを含むシステムであるので、第1対応関係における目標グラフィックス処理サブシステムは、目標アプリケーションプロセッサおよび/または目標グラフィックス処理ユニットと置き換えられ得ることが理解され得る。入力操作および動作シナリオは目標アプリケーションプロセッサおよび/または目標グラフィックス処理ユニットに対応し、すなわち、目標アプリケーションプロセッサおよび/または目標グラフィックス処理ユニットが位置する目標グラフィックス処理サブシステムに対応する。
【0182】
上記の説明から、異なる動作シナリオおよび異なる入力操作は、異なる表示対象GUIに対応し、スマートウォッチは異なる目標グラフィックス処理サブシステムを使用することが分かる。使用される目標グラフィックス処理サブシステムの性能および電力消費は、異なる動作シナリオおよび異なる入力操作と合致し、すなわち、異なる動作シナリオおよび入力操作に対応する表示対象GUIと合致する。従来技術と異なり、高い性能および高い電力消費を有する同一のGPUが、すべてのGUIに対して表示処理を実行するために継続的に使用される。
【0183】
換言すると、スマートウォッチは、表示インタフェースに対応する表示対象GUIの複雑性および入力操作に基づいて、適合的にリアルタイムにグラフィックス処理サブシステムを切り替え得、その結果、表示対象GUIの複雑性は、切り替えられたグラフィックス処理サブシステムの性能および電力消費と合致し、グラフィックス表示処理機能および電力消費が無駄にならない。したがって、スマートウォッチは、異なる表示対象GUIの表示処理性能および電力消費のバランスをとり、異なる表示対象GUIにとって最適なエネルギー効率を実装し得る。これにより、グラフィックス処理サブシステムおよびスマートウォッチの全体の電力消費を低減し、グラフィックス処理サブシステムおよびスマートウォッチのエネルギー効率を改善し得る。
【0184】
いくつかの他の実施形態において、スマートウォッチの現在の動作シナリオは、現在検出された入力イベントによって表され得る。入力イベントと目標グラフィックス処理サブシステムとの間の第2対応関係は、スマートウォッチの各アプリケーションプロセッサにおいて予め設定される。アプリケーションプロセッサは、第2対応関係および現在検出された入力イベントに基づいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定し得る。例えば、アプリケーションプロセッサに格納された第2対応関係については、表3を参照されたい。
【表3】
【0185】
例えば、スマートウォッチは、画面オフ状態においてユーザによる手首を上げるイベントを検出した後に、第2対応関係に基づいて、目標グラフィックス処理サブシステムがグラフィックス処理サブシステム2であり、表示対象GUIが2Dウォッチフェイスインタフェースであると判定する。次に、スマートウォッチは、画面がオフになる前に使用されていたグラフィックス処理サブシステムがグラフィックス処理サブシステム2と同一であるかどうかを判定する。画面がオフになる前に使用されていたグラフィックス処理サブシステムがグラフィックス処理サブシステム2と同一である場合、スマートウォッチは引き続き、グラフィックス処理サブシステム2を使用することによって、表示対象GUIに対するレンダリングおよび表示などの処理を実行する。画面がオフになる前に使用されていたグラフィックス処理サブシステムがグラフィックス処理サブシステム2と異なる場合、スマートウォッチは、グラフィックス処理サブシステム2を使用して、表示対象GUIに対するレンダリングおよび表示などの処理を実行するように切り替わる。
【0186】
本願のいくつかの他の実施形態において、入力操作とグラフィックス処理サブシステムとの間の第3対応関係は、スマートウォッチの各アプリケーションプロセッサにおいて予め設定される。アプリケーションプロセッサは、第3対応関係および現在検出された入力操作に基づいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定し得る。すなわち、スマートウォッチは、ユーザの入力操作に基づいて目標グラフィックス処理サブシステムを判定し、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定し得る。例えば、各アプリケーションプロセッサにおいて予め設定された第3対応関係については、表4を参照されたい。
【表4】
【0187】
例えば、ユーザによる手首を振る操作を検出した後に、スマートウォッチは、高性能グラフィックス処理サブシステム1を使用してグラフィックス表示処理を実行すると判定し得る。ユーザによる手首を上げて下げる操作を複数の連続する回数検出した後に、スマートウォッチは、低性能グラフィックス処理サブシステム2を使用してグラフィックス表示処理を実行すると判定する。別の例では、スマートウォッチは、ユーザの音声指示操作に基づいて、高性能グラフィックス処理サブシステム1または低性能グラフィックス処理サブシステム2を使用すると判定する。ユーザは、実際の状況に基づいて表示対象GUIの複雑性を判定し、入力操作を使用することによって、対応するグラフィックス処理サブシステムを使用して表示処理を実行するようにスマートウォッチに示し得る。
【0188】
本願のいくつかの他の実施形態において、スマートウォッチの各アプリケーションプロセッサは第4対応関係を格納し、第4対応関係は、表示対象GUIに対応するアプリケーションと目標グラフィックス処理サブシステムとの間の対応関係である。アプリケーションプロセッサは、第4対応関係および現在の表示対象GUIに対応するアプリケーションに基づいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定し得る。例えば、各アプリケーションプロセッサに格納された第4対応関係については、表5を参照されたい。
【表5】
【0189】
いくつかの実装において、スマートウォッチは、表示対象GUIに対応するアプリケーションをリアルタイムに判定し、表5に基づいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定し得る。いくつかの他の実装において、スマートウォッチがユーザの入力操作を検出し、かつ、入力操作が、アプリケーションを起動することを示すために使用されるときだけ、スマートウォッチは、表示対象GUIに対応するアプリケーションを判定し、それにより、表5に基づいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定する。
【0190】
いくつかの技術的解決手段において、表示対象GUIに対応するアプリケーション(例えばカメラアプリケーション)の機能がカメラに関連する場合、表示対象GUIはグラフィックス処理サブシステム1に対応する。
【0191】
いくつかの他の技術的解決手段において、表示対象GUIに対応するアプリケーションの機能がリモートネットワーク通信に関連する場合、表示対象GUIはグラフィックス処理サブシステム1に対応する。または、表示対象GUIに対応するアプリケーションの機能がリモートネットワーク通信に関連しない場合、表示対象GUIはグラフィックス処理サブシステム2に対応する。
【0192】
ネットワーク通信は、近距離無線通信およびリモートネットワーク通信を含み得る。近距離無線通信は、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)、赤外線などの比較的短い通信距離の通信技術を含み得、通信タスク量が小さい。リモートネットワーク通信は、2G~5Gの長距離モバイルネットワーク通信、および、ルータを通じたTCP/IP解決(resolution)を必要とするネットワーク通信を含む。Wi-Fi通信は2つのタイプに分類され得る。一方は、ワイドエリアネットワークにアクセスするリモートネットワーク通信であり、この場合、通信は実際にはイーサネット(登録商標)を使用することによって実行される。他方は、IoTデバイスのローカルエリアネットワークにアクセスする近距離無線通信である。例えば、リモートネットワーク通信シナリオは、2G/3G/4G/5Gベースのビデオ通話、インターネットベースのデータダウンロード、インターネットベースのビデオ通話、または同様のものを含み得る。例えば、各アプリケーションプロセッサに格納された第4対応関係については、表6を参照されたい。
【表6】
【0193】
複雑なGUIがリモートのネットワーク通信プロセスにおいて表示される必要があり得るので、高性能グラフィックス処理サブシステム1が、表示処理を実行するために使用され得、その結果、スマートウォッチは、リモートネットワーク通信に関するインタフェースのための十分な表示処理機能を有する。加えて、ネットワーク切断の問題およびネットワーク再アクセスの問題がグラフィックス処理サブシステム切り替え中に生じ得、ネットワーク再アクセスプロセスは複雑であり、比較的長い期間がかかるので、スマートウォッチは、アプリケーションの機能がリモートネットワーク通信に関連するかどうかに基づいて、表示対象GUIに対応するアプリケーションについて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行し得、アプリケーションにおけるグラフィックス処理サブシステム切り替えを実行しない。これにより、アプリケーションにおける頻繁なグラフィックス処理サブシステム切り替えによって引き起こされる、頻繁なネットワーク切断およびユーザの悪いインターネットアクセス体験の問題を回避できる。
【0194】
いくつかの実装において、スマートウォッチは、表示対象GUIに対応するアプリケーションが、リモートネットワーク通信に関連する機能を有するアプリケーションであるかどうかをリアルタイムに判定し、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを表6に基づいて判定し得る。いくつかの他の実装において、スマートウォッチがユーザの入力操作を検出し、かつ、入力操作が、アプリケーションを起動することを示すために使用されるときだけ、スマートウォッチは、表示対象GUIに対応するアプリケーションが、リモートネットワーク通信に関連する機能を有するアプリケーションであるかどうかを判定し、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを表6に基づいて判定し得る。
【0195】
いくつかの他の技術的解決手段において、表示対象GUIに対応するアプリケーションがサードパーティのアプリケーションである場合、表示対象GUIは、グラフィックス処理サブシステム1に対応する。または、表示対象GUIに対応するアプリケーションがシステムアプリケーションである場合、表示対象GUIはグラフィックス処理サブシステム2に対応する。例えば、各アプリケーションプロセッサに格納された第4対応関係については、表7を参照されたい。
【表7】
【0196】
サードパーティのアプリケーションは、複雑なGUIを表示し得るか、または、単純なGUIを表示し得る。したがって、スマートウォッチは、サードパーティのアプリケーションのために、高性能グラフィックス処理機能を開く必要があり、その結果、サードパーティのアプリケーションは、高性能グラフィックス処理機能を使用することによって、複雑なGUIを正常に表示し得る。例えば、表示対象GUIに対応するアプリケーションがサードパーティのゲームアプリケーションである場合、表示対象GUIに対応する目標グラフィックス処理サブシステムはグラフィックス処理サブシステム1である。スマートウォッチは、目標グラフィックス処理サブシステムが現在使用されているグラフィックス処理サブシステムと同一であるかどうかに従って、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定し得る。
【0197】
いくつかの実装において、スマートウォッチは、表示対象GUIに対応するアプリケーションがサードパーティのアプリケーション(サードパーティのアプリケーションとも称される)であるかどうかをリアルタイムに判定し、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを表7に基づいて判定し得る。いくつかの他の実装において、スマートウォッチがユーザの入力操作を検出し、かつ、アプリケーションを起動するために入力操作が使用されるときだけ、スマートウォッチは、表示対象GUIに対応するアプリケーションがサードパーティのアプリケーションであるかどうかを判定し、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを表7に基づいて判定し得る。
【0198】
いくつかの他の技術的解決手段において、表示対象GUIに対応するアプリケーションがサードパーティのアプリケーションである場合、表示対象GUIはグラフィックス処理サブシステム1に対応する。表示対象GUIに対応するアプリケーションがシステムアプリケーションであり、システムアプリケーションの機能がリモートネットワーク通信に関連する場合、表示対象GUIはグラフィックス処理サブシステム1に対応する。代替的に、表示対象GUIに対応するアプリケーションがシステムアプリケーションであり、かつ、システムアプリケーションの機能がリモートネットワーク通信に関連しない場合、スマートウォッチは、ローカルで処理を実行する、または、近距離無線通信を通じて処理を実行するだけでよく、表示対象GUIはグラフィックス処理サブシステム2に対応する。例えば、各アプリケーションプロセッサに格納された第4対応関係については、表8を参照されたい。
【表8】
【0199】
本願のいくつかの他の実施形態において、スマートウォッチの各アプリケーションプロセッサは、第5対応関係を格納し、第5対応関係は、表示対象GUIに対応するアプリケーション機能と目標グラフィックス処理サブシステムとの間の対応関係である。アプリケーションプロセッサは、第5対応関係および現在の表示対象GUIに対応するアプリケーション機能に基づいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定し得る。例えば、各アプリケーションプロセッサに格納される第5対応関係については、表9を参照されたい。
【表9】
【0200】
いくつかの実装において、スマートウォッチは、表示対象GUIに対応する機能をリアルタイムに判定し、表6に基づいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定し得る。いくつかの他の実装において、スマートウォッチがユーザの入力操作を検出し、かつ、入力操作が、サービス機能を使用することを示すために使用されるときだけ、スマートウォッチは、表示対象GUIに対応する機能を判定し、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを表6に基づいて判定し得る。
【0201】
本願のいくつかの他の実施形態において、表示対象GUIとグラフィックス処理サブシステムとの間の第6対応関係がアプリケーションプロセッサにおいて予め設定される。アプリケーションプロセッサは、第6対応関係および現在の表示対象GUIに基づいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定し得る。例えば、各アプリケーションプロセッサに格納された第6対応関係については、表10を参照されたい。
【表10】
【0202】
例えば、表示対象GUIがゲームインタフェースである場合、表示対象GUIはグラフィックス処理サブシステム1に対応する。現在使用されているグラフィックス処理サブシステムがグラフィックス処理サブシステム1である場合、スマートウォッチは引き続き、グラフィックス処理サブシステム1を使用することによって、表示対象GUIをレンダリングする。現在使用されているグラフィックス処理サブシステムがグラフィックス処理サブシステム1でない場合、スマートウォッチは、グラフィックス処理サブシステム1に切り替えて表示対象GUIをレンダリングする。
【0203】
本願のいくつかの他の実施形態において、切り替え操作は、スマートウォッチの各アプリケーションプロセッサにおいて予め設定され、切り替え操作は1または複数の入力操作である。スマートウォッチが切り替え操作を検出した場合、スマートウォッチは、別のグラフィックス処理サブシステムに切り替える。
【0204】
例えば、スマートウォッチは2つのグラフィックス処理サブシステムを含む。スマートウォッチが、入力コンポーネントを使用することによって切り替え操作を検出した場合、2つのグラフィックス処理サブシステムの間で切り替えが実行される。例えば、切り替え操作は、スマートウォッチを振る操作、ユーザによる画面上の切り替えコントロールをタップする操作、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するためのユーザの音声指示の操作、または同様のものであり得る。
【0205】
スマートウォッチは、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するために特定の処理期間を必要とし得ることに留意されたい。スマートウォッチが、インタラクションコンポーネントを使用することによってユーザの入力操作に基づいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定することをトリガするとき、スマートウォッチもユーザの入力操作に応答するために特定の期間を必要するので、グラフィックス処理サブシステム切り替えおよび応答は同期的に実行される。したがって、ユーザが切り替えプロセスによって引き起こされる遅延を容易に感じなくなる。スマートウォッチが、無線接続モジュールなどのトリガコンポーネントの入力操作に基づいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定することをトリガするとき、切り替えはユーザの自覚なしで実行される。したがって、ユーザは、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するために消費される期間を知覚しない。
【0206】
本願のいくつかの他の実施形態において、目標グラフィックス処理サブシステムは、表示対象インタフェースの構成情報に関連し得る。構成情報は、ユーザの過去の設定操作に対応する構成情報であり得る。例えば、起動アニメーションを表示するプロセスにおいて、スマートウォッチは、グラフィックス処理サブシステム1を使用することによって、表示処理を実行する。起動アニメーションが表示された後に、表示対象インタフェースはウォッチフェイスインタフェースである。ユーザによって過去に設定されたウォッチフェイスインタフェースは、2Dウォッチフェイスインタフェースであり、グラフィックス処理サブシステム2に対応する。ウォッチフェイスインタフェースに対応する、スマートウォッチに格納された構成情報は、2Dウォッチフェイスモードである。起動プロセスが完了した後に、スマートウォッチは、ウォッチフェイスインタフェースに対応する構成情報を照会し、構成情報に基づいて、表示対象GUIに対応する目標グラフィックス処理サブシステムがグラフィックス処理サブシステム2であり、表示対象GUIが単純なGUIであると判定する。したがって、スマートウォッチは、グラフィックス処理サブシステム2を使用して、表示対象2Dウォッチフェイスインタフェースに対するレンダリングおよび表示などの処理を実行するように切り替え得る。
【0207】
本願のいくつかの他の実施形態において、スマートウォッチは、各表示対象GUIの複雑性をリアルタイムに判定し、表示対象GUIの複雑性に基づいて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかをリアルタイムに判定し得る。
【0208】
例えば、スマートウォッチは、人口知能(artificial intelligence, AI)モジュールを使用することによって各表示対象GUIの複雑性を認知して予測し、表示対象GUIの複雑性に基づいて、対応する目標グラフィックス処理サブシステムを判定し、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定し得る。例えば、スマートウォッチが現在、高性能グラフィックス処理サブシステム1を使用して、複雑なゲームインタフェースに対する表示処理を実行した場合、スマートウォッチは、AIモジュールを使用することによって、次のフレームまたは次の複数のフレームの表示対象GUIが単純なゲームインタフェースであると判定する。この場合、スマートウォッチは、表示処理のために、低性能グラフィックス処理サブシステム2に切り替える。
【0209】
上記は、入力コンポーネントにおけるインタラクションコンポーネントが、現在使用されているグラフィックス処理サブシステムに接続され、トリガコンポーネントが特定のグラフィックス処理サブシステムに接続される例を使用することによって説明される。いくつかの他の実施形態において、入力コンポーネントにおけるインタラクションコンポーネントおよびトリガコンポーネントの両方が、現在使用されるグラフィックス処理サブシステムに接続され得る。スマートウォッチによって使用されるグラフィックス処理サブシステムに切り替えられる場合、入力コンポーネントは、切り替えられる先のグラフィックス処理サブシステムに接続される。
【0210】
上記は主に、電子デバイスがスマートウォッチである例を使用することによって説明される。本願の実施形態において提供される表示処理方法は更に、携帯電話、タブレット、または、車載デバイスなどの別の電子デバイスに適用され得る。詳細はここで説明されない。
【0211】
上記は主に、電子デバイスがグラフィックス処理サブシステム1およびグラフィックス処理サブシステム2を含む例を使用することによって説明されることに留意されたい。電子デバイスはまた、2より多くのグラフィックス処理サブシステムを含み得ることが理解され得る。例えば、図4に示されるように、電子デバイスは、グラフィックス処理サブシステムなどの別のグラフィックス処理サブシステムnを更に含み得る。
【0212】
例えば、高性能グラフィックス処理サブシステム1および低性能グラフィックス処理サブシステム2に加えて、電子デバイスは更に、より低い性能およびより低い電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムnを含み得る。グラフィックス処理サブシステムnにおけるアプリケーションプロセッサおよびグラフィックス処理ユニットの関連パラメータについては、表1を参照されたい。
【0213】
別の例では、高性能グラフィックス処理サブシステム1および低性能グラフィックス処理サブシステム2に加えて、電子デバイスは更に、性能および電力消費がグラフィックス処理サブシステム1の性能および電力消費と、グラフィックス処理サブシステム2の性能および電力消費との間であるグラフィックス処理サブシステム3を含み得る。例えば、高性能グラフィックス処理サブシステム1は、3Dレンダリング機能をサポートし、低性能グラフィックス処理サブシステム2は、静的グラフィックス処理をサポートし、中間の性能および電力消費を有するグラフィックス処理サブシステム3は、2D回転およびフェードイン/フェードアウトなどの2次元グラフィックス表示処理をサポートする。
【0214】
別の例では、高性能グラフィックス処理サブシステム1および低性能グラフィックス処理サブシステム2に加えて、携帯電話、ARデバイス、またはVRデバイスなどの電子デバイスは更に、ARシナリオまたはVRシナリオにおける3Dグラフィックを表示するために使用される、より高い性能および電力消費を有するグラフィックス処理サブシステム4を含み得る。
【0215】
上記の実施形態および関連する添付図面を参照すると、一実施形態は表示処理方法を提供する。方法は、画面を有する、図2図6に示される電子デバイス(例えば、スマートウォッチまたはスマートバンド)において実装され得る。電子デバイスは、複数のグラフィックス処理サブシステムを含み得、例えば、第1グラフィックス処理サブシステムおよび第2グラフィックス処理サブシステムを含み得る。
【0216】
第1グラフィックス処理サブシステムは、第1グラフィックス処理ユニット、第1アプリケーションプロセッサ、ならびに、第1アプリケーションプロセッサおよび第1グラフィックス処理ユニットと連携して使用される第1メモリを含む。第2グラフィックス処理サブシステムは、第2グラフィックス処理ユニット、第2アプリケーションプロセッサ、ならびに、第2アプリケーションプロセッサおよび第2グラフィックス処理ユニットと連携して使用される第2メモリを含む。加えて、第1グラフィックス処理サブシステムおよび第2グラフィックス処理サブシステムは各々、グラフィックス処理サブシステムにおけるコンポーネントを接続するよう構成される通信バスを更に含み得る。すなわち、異なるグラフィックス処理サブシステムは、異なるコンポーネントおよび異なる基本システムを含み得る。異なるグラフィックス処理サブシステムは、異なる性能、電力消費、およびエネルギー効率を有する。
【0217】
図15を参照されたい。表示処理方法は以下の段階を含み得る。
【0218】
段階1501:第1グラフィックス処理サブシステムは第1GUIをレンダリングする。
【0219】
例えば、電子デバイスはウェアラブルデバイスであり得る。例えば、電子デバイスは、上記の実施形態におけるスマートウォッチであり得、第1グラフィックス処理サブシステムは、図3図6に示される比較的高い性能および電力消費を有するグラフィックス処理サブシステム1であり得、第1GUIは3Dウォッチフェイスインタフェースであり得る。
【0220】
段階1502:画面がレンダリングされた第1GUIを表示する。
【0221】
例えば、第1GUIが3Dウォッチフェイスインタフェースであるとき、画面に表示される3Dウォッチフェイスインタフェースの概略図については、図8の(a)を参照されたい。
【0222】
段階1503:第1アプリケーションプロセッサが予め設定された条件が満たされていると判定した後に、第1アプリケーションプロセッサが切り替え通知を第2アプリケーションプロセッサへ送信する。
【0223】
予め設定された条件が満たされていると判定した後に、第1アプリケーションプロセッサは、切り替え通知を第2アプリケーションプロセッサへ送信して、表示処理のために第2グラフィックス処理サブシステムに切り替えることを示し得る。
【0224】
例えば、予め設定された条件は、電子デバイスが3Dウォッチフェイスインタフェース上でユーザによって実行されたタッチアンドホールド操作を検出し、第2グラフィックス処理サブシステムは、図3図6に示される比較的低い性能および電力消費のグラフィックス処理サブシステム2であり得ることであり得る。
【0225】
段階1504:切り替え通知を受信した後に、第2アプリケーションプロセッサは、第2グラフィックス処理ユニットに対して、表示対象の第2GUIをレンダリングすることを通知する。ここで、第2GUIおよび第1GUIは異なるインタフェースタイプに対応する。
【0226】
異なるインタフェースタイプのGUIは異なる複雑性を有する。具体的には、第2GUIの複雑性は、第1GUIの複雑性と異なる。グラフィックス処理サブシステム切り替え通知を認識した後に、第2アプリケーションプロセッサは、第2グラフィックス処理ユニットを制御して、表示対象の第2GUIをレンダリングし得る。例えば、第1GUIは、3Dウォッチフェイスインタフェースであり得、表示対象の第2GUIは2Dウォッチフェイスインタフェースであり得る。
【0227】
段階1505:第2グラフィックス処理ユニットは、第2GUIをレンダリングする。
【0228】
段階1506:画面がレンダリングされた第2GUIを表示する。
【0229】
例えば、画面上に表示された2Dウォッチフェイスインタフェースの概略図については、図8の(b)を参照されたい。
【0230】
本解決手段において、異なるインタフェースタイプの表示対象GUIについては、電子デバイスは、異なる性能および異なる電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムを表示処理のために使用するように切り替え得る。異なるインタフェースタイプのGUIは異なる複雑性を有する。例えば、複雑性が高いGUIについては、電子デバイスは、高い性能および高い電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムを使用して処理を実行し得、複雑性が低いGUIについては、電子デバイスは、高い性能および高い電力消費を有する統合グラフィックス処理サブシステムを使用して処理を実行する代わりに、低い性能および低い電力消費を有するグラフィックス処理サブシステムを使用して処理を実行し得る。換言すると、電子デバイスは、異なる表示対象GUIの表示処理性能および電力消費のバランスをとり、異なる表示対象GUIのための最適なエネルギー効率を実装し得る。したがって、電子デバイスにおける複数のグラフィックス処理サブシステムは、比較的低い平均電力消費および比較的高い平均エネルギー効率を有する。加えて、複数のグラフィックス処理サブシステムは、比較的高い全体エネルギー効率および比較的低い全体電力消費を有する。したがって、グラフィックス表示処理のための電子デバイスのエネルギー効率は比較的高く、電子デバイスの全体の電力消費は比較的低い。
【0231】
いくつかの実施形態において、図15を参照されたい。電子デバイスが、予め設定された条件が満たされたと判定した後、かつ、レンダリングされた第2GUIが表示される前に、方法は更に以下の段階を含む。
【0232】
段階1507:第1グラフィックス処理ユニットが遷移インタフェースをレンダリングする。
【0233】
段階1508:画面がレンダリングされた遷移インタフェースを表示する。
【0234】
この方式では、遷移インタフェースは、グラフィックス処理サブシステム切り替えプロセスにおいて、インタフェース表示をユーザに継続的に提供することにより、ユーザによって見られるインタフェース上の中断、黒画面、または画面のちらつきなどの現象を回避し、ユーザの視覚体験を改善し得る。例えば、第1GUIが3Dウォッチフェイスインタフェースであり、かつ、第2GUIが2Dウォッチフェイスインタフェースであるシナリオにおいて、遷移インタフェースについては、図8の(c)および(d)を参照されたい。
【0235】
いくつかの実施形態において、予め設定された条件が満たされたと第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、第1アプリケーションプロセッサが切り替え通知を第2アプリケーションプロセッサへ送信することは、第1入力操作が検出され、かつ、予め設定された条件が満たされたと第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、第1アプリケーションプロセッサが切り替え通知を第2アプリケーションプロセッサへ送信することを含む。第1入力操作は、タッチ画面ベースの入力操作、ボタンベースの操作、音声入力操作または同様のものを含み得る。すなわち、電子デバイスは、ユーザの入力操作のトリガを検出した後に初めて、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行するかどうかを判定する。
【0236】
例えば、電子デバイスは更にメモリを含み得る。メモリは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する、予め設定されたアプリケーション、アプリケーション機能、または、予め設定されたGUIなど、予め格納された情報を格納する。表示対象第2GUI、または、第2GUIのアプリケーションまたは機能が、予め格納された情報に対応する場合、電子デバイスは、第2グラフィックス処理サブシステムを使用することによって表示処理を実行し得る。
【0237】
いくつかの技術的解決手段において、メモリは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定されたアプリケーションを格納する。第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされていると判定することは、第1アプリケーションプロセッサが、第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると判定することを含む。第1インタフェースタイプのGUIは、予め設定されたアプリケーションに対応するGUIを含み、第2インタフェースタイプのGUIは、予め設定されたアプリケーションに対応するGUI以外のGUIを含む。
【0238】
例えば、第2グラフィックス処理サブシステムは、表5におけるグラフィックス処理サブシステム1であり得る。第1インタフェースタイプのGUIは、表5におけるグラフィックス処理サブシステム1に対応する予め設定されたアプリケーションのGUIを含み得る。例えば、予め設定されたアプリケーションは、支払いアプリケーション、カメラアプリケーション、音楽アプリケーション、通話アプリケーション、ゲームアプリケーションまたは同様のものを含む。第2インタフェースタイプのGUIは、表5におけるグラフィックス処理サブシステム2に対応するアプリケーションのGUI以外のGUIを含み得る。例えば、第2インタフェースタイプのGUIは、表5におけるグラフィックス処理サブシステム2に対応する予め設定されたアプリケーションのGUIを含み得る。
【0239】
代替的に、予め設定されたアプリケーションは、リモートネットワーク通信に関連する機能を有する、表6に示されるアプリケーションであり得る。
【0240】
代替的に、予め設定されたアプリケーションは、表7に示されるサードパーティのアプリケーションであり得る。
【0241】
いくつかの他の技術的解決手段において、メモリは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定された機能を格納する。第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされていると判定することは、第1アプリケーションプロセッサが、第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると判定することを含む。第1インタフェースタイプのGUIは、予め設定された機能に対応するGUIを含み、第2インタフェースタイプのGUIは、予め設定された機能に対応するGUI以外のGUIを含む。例えば、予め設定された機能は、リモートネットワーク通信に関連し得る。
【0242】
例えば、第2グラフィックス処理サブシステムは表9におけるグラフィックス処理サブシステム1であり得る。予め設定された機能は、表9におけるグラフィックス処理サブシステム1に対応する機能であり得る。第1インタフェースタイプのGUIは、表9におけるグラフィックス処理サブシステム1に対応する予め設定された機能のGUIを含み得る。第2インタフェースタイプのGUIは、表9におけるグラフィックス処理サブシステム1に対応する予め設定された機能のGUI以外のGUIを含み得る。例えば、第2インタフェースタイプのGUIは、表9におけるグラフィックス処理サブシステム2に対応する機能のGUIであり得る。
【0243】
いくつかの他の技術的解決手段において、メモリは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定されたGUIを格納する。第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされていると判定することは、第1アプリケーションプロセッサが、第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると判定することを含む。第1インタフェースタイプのGUIは、予め設定されたGUIを含み、第2インタフェースタイプのGUIは、予め設定されたGUI以外のGUIを含む。例えば、第2グラフィックス処理サブシステムは、表10におけるグラフィックス処理サブシステム1であり得、予め設定されたGUIは、表10におけるグラフィックス処理サブシステム1に対応するGUIであり得る。
【0244】
いくつかの他の実施形態において、第2GUIおよび第1GUIはそれぞれ、3Dインタフェースタイプおよび2Dインタフェースタイプである。
【0245】
いくつかの他の実施形態において、メモリは、第2グラフィックス処理サブシステムに対応する少なくとも1つの予め設定されたパラメータグループを格納し、予め設定されたパラメータグループは、予め設定されたGUIおよび予め設定された入力操作を含む。第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされていると判定することは、第1アプリケーションプロセッサが、第2入力操作が検出されたと判定することを含む。第1GUIおよび第2入力操作は、予め設定されたパラメータグループにおける予め設定されたGUIおよび予め設定された入力操作に合致する。第2入力操作は、タッチ画面ベースの入力操作、ボタンベースの操作、音声入力操作、または同様のものを含み得る。
【0246】
例えば、第2グラフィックス処理サブシステムは、表2におけるグラフィックス処理サブシステム1であり得、予め設定されたパラメータグループは、表2に示される対応関係において、グラフィックス処理サブシステム1に対応する表示されたインタフェースおよび入力操作を含む予め設定されたパラメータグループであり得る。
【0247】
いくつかの他の実施形態において、第1アプリケーションプロセッサが、予め設定された条件が満たされたと判定することは、第1アプリケーションプロセッサが、第3入力操作が検出されたと判定することを含む。第3入力操作は、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行することを示すために使用されるか、または、第3入力操作は、第2グラフィックス処理サブシステムを使用することを示すために使用される。第3入力操作は、タッチ画面ベースの入力操作、ボタンベースの操作、音声入力操作または同様のものを含み得る。例えば、入力操作は、表4に示される入力操作であり得る。
【0248】
上記機能を実装するために、電子デバイスは、各機能を実行するための対応するハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュールを含むと理解され得る。本明細書において開示される実施形態において説明される各例のアルゴリズムのステップを参照すると、本願は、ハードウェア形態で、または、ハードウェアをコンピュータソフトウェアと組み合わせた形態で実装され得る。ある機能がハードウェアで行われるのか、またはコンピュータソフトウェアで動くハードウェアで行われるのかは、技術的解決手段の特定の用途および設計上の制約によって決まる。当業者であれば、異なる方法を用いて、説明した機能を特定の用途ごとに実施形態を参照して実装し得るが、この実装形態が本願の範囲を超えるものとみなされるべきではない。
【0249】
実施形態において、電子デバイスは、上記の方法の例に基づいて機能モジュールに分割され得る。例えば、各機能に対応する各機能モジュールは、分割を通じて取得され得るか、または、2以上の機能が1つの処理モジュールに統合され得る。統合モジュールは、ハードウェアの形態で実装され得る。本実施形態において、モジュールへの分割は例であり、単に論理的な機能分割であることに留意されたい。実際の実装において、別の分割方式があり得る。
【0250】
本願の一実施形態は更に、1または複数のプロセッサおよび1または複数のメモリを含む電子デバイスを提供する。1または複数のメモリは、1または複数のプロセッサに結合され、1または複数のメモリは、コンピュータプログラムコードを格納するよう構成され、コンピュータプログラムコードはコンピュータ命令を含む。1または複数のプロセッサがコンピュータ命令を実行するとき、電子デバイスは、方法の実施形態において電子デバイスによって実行された段階を実行し、表示処理方法を実装することが可能となる。
【0251】
本願の一実施形態は更に、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ命令を格納する。コンピュータ命令が電子デバイスで実行されるとき、電子デバイスは、関連する方法の段階を実行し、上記の実施形態における表示処理方法を実装することが可能となる。
【0252】
本願の一実施形態は更にコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータで実行されるとき、コンピュータは、関連する段階を実行し、上記実施形態において電子デバイスによって実行された表示処理方法を実装することが可能である。
【0253】
加えて、本願の一実施形態は更に装置を提供する。装置は具体的には、チップ、コンポーネント、またはモジュールであり得る。装置は、接続されたプロセッサおよびメモリを含み得る。メモリはコンピュータ実行可能命令を格納するよう構成され、装置が実行するとき、プロセッサは、メモリに格納されたコンピュータ実行可能命令を実行し得、その結果、チップは、上記の方法の実施形態において電子デバイスによって実行された表示処理方法を実行する。
【0254】
実施形態において提供される電子デバイス、コンピュータ可読記憶媒体、コンピュータプログラム製品、またはチップは、上で提供された対応する方法を実行するよう構成される。従って、達成できる有益な効果については、上で提供される対応する方法における有益な効果を参照されたい。詳細はここで再度説明されない。
【0255】
実装についての前述の説明により、当業者は、説明を簡便性および簡潔性の目的で、前述の機能モジュールの分割は説明のための例であることを理解することが可能である。実際の用途では、前述の各機能は様々なモジュールに割り振られ、要件に従って実装され得る、つまり、装置の内部構造が様々な機能モジュールに分割されて、上述した各機能の全部または一部が実装される。
【0256】
本願で提供されるいくつかの実施形態において、開示された装置および方法は、他の方式で実装され得ることが理解されるべきである。例えば、記載される装置の実施形態は一例に過ぎない。例えば、モジュールまたはユニットの分割は、論理的な機能分割に過ぎず、実際の実装中は他の分割であってよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントは、組み合わされ得る、または、別の装置に統合され得る、または、いくつかの特徴が無視され得る、または、実行されないことがあり得る。加えて、表示または説明されている相互結合もしくは直接結合または通信接続は、いくつかのインタフェースを使用することにより実装され得る。装置またはユニット間の間接連結または通信接続は、電子的形態、機械的形態、または他の形態で実装されてよい。
【0257】
別個の部分として説明された各ユニットは、物理的に離れていてもいなくてもよく、ユニットとして示された各部分が1または複数の物理的ユニットであってもよく、すなわち、1つの場所に配置されていてもよく、異なる場所に分散されていてもよい。これらのユニットの一部または全部が、各実施形態の解決手段の目的を実現するために、実際の要件に基づいて選択されてよい。
【0258】
さらに、本願の実施形態における各機能ユニットが1つの処理ユニットに統合されてもよく、これらのユニットのそれぞれが物理的に単独で存在してもよく、あるいは2つまたはそれより多くのユニットが1つのユニットに統合され得る。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、または、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
【0259】
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、かつ、個別の製品として販売または使用されるとき、統合されたユニットは可読記憶媒体に格納され得る。そのような理解に基づいて、本願の実施形態の技術的解決手段は本質的に、すなわち、従来の技術に寄与する部分、あるいは複数の技術的解決手段の全部または一部は、ソフトウェア製品の形態で実現されてよい。ソフトウェア製品は記憶媒体に格納されており、本願の各実施形態で説明された方法の各段階の全部または一部をデバイス(シングルチップのマイクロコンピュータまたはチップなどであってよい)またはプロセッサ(processor)が実行することを可能にするためのいくつかの命令を含む。上記記憶媒体は、プログラムコードを格納できる任意の媒体、例えば、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、リードオンリメモリ(read-only memory, ROM)、RAM、磁気ディスク、または光学ディスクを含む。
【0260】
上述の説明は単に、本願の特定の実装であり、本願の保護範囲を限定する意図は無い。本願に開示される技術範囲における当業者によって容易に理解される任意の変形または置換は、本願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲の対象となるものとする。
[他の可能な項目]
(項目1)
電子デバイスに適用される表示処理方法であって、前記電子デバイスは、第1グラフィックス処理サブシステム、第2グラフィックス処理サブシステム、および画面を備え、前記第1グラフィックス処理サブシステムは、第1グラフィックス処理ユニット、第1アプリケーションプロセッサ、ならびに、前記第1アプリケーションプロセッサおよび前記第1グラフィックス処理ユニットと連携して使用される第1メモリを含み、前記第2グラフィックス処理サブシステムは、第2グラフィックス処理ユニット、第2アプリケーションプロセッサ、ならびに、前記第2アプリケーションプロセッサおよび前記第2グラフィックス処理ユニットと連携して使用される第2メモリを含み、前記方法は、
前記第1グラフィックス処理サブシステムによって、第1グラフィカルユーザインタフェースGUIをレンダリングする段階と、
前記画面によって、レンダリングされた前記第1GUIを表示する段階と、
予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、前記第1アプリケーションプロセッサによって、切り替え通知を前記第2アプリケーションプロセッサへ送信する段階と、
前記切り替え通知を受信した後に、前記第2アプリケーションプロセッサによって、表示対象第2GUIをレンダリングするように前記第2グラフィックス処理ユニットに通知する段階であって、前記第2GUIおよび前記第1GUIは異なるインタフェースタイプに対応する、段階と、
前記第2グラフィックス処理ユニットによって、前記第2GUIをレンダリングする段階と、
前記画面によって、レンダリングされた前記第2GUIを表示する段階と
を備える方法。
(項目2)
予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、前記第1アプリケーションプロセッサによって、切り替え通知を前記第2アプリケーションプロセッサへ送信する前記段階は、
第1入力操作が検出され、前記予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、前記第1アプリケーションプロセッサによって、前記切り替え通知を前記第2アプリケーションプロセッサへ送信する段階を含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記電子デバイスは更にメモリを備え、前記メモリは、前記第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定されたアプリケーションを格納し、予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する前記段階は、
前記第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、前記第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する段階を含み、
前記第1インタフェースタイプのGUIは、前記予め設定されたアプリケーションに対応するGUIを含み、前記第2インタフェースタイプのGUIは、前記予め設定されたアプリケーションに対応する前記GUI以外のGUIを含む、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
前記予め設定されたアプリケーションは、支払いアプリケーション、カメラアプリケーション、音楽アプリケーション、通話アプリケーション、またはゲームアプリケーションを含み、前記予め設定されたアプリケーションは、リモートネットワーク通信に関連する機能を有し、または、
前記予め設定されたアプリケーションは、サードパーティのアプリケーションである、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記電子デバイスは更にメモリを備え、前記メモリは、前記第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定された機能を格納し、予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する前記段階は、
前記第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、かつ、前記第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する段階を含み、
前記第1インタフェースタイプのGUIは、前記予め設定された機能に対応するGUIを含み、前記第2インタフェースタイプのGUIは、前記予め設定された機能に対応する前記GUI以外のGUIを含む、項目1または2に記載の方法。
(項目6)
前記予め設定された機能は、リモートネットワーク通信に関連する、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記電子デバイスは更にメモリを備え、前記メモリは、前記第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定されたGUIを格納し、予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する前記段階は、
前記第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、かつ、前記第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する段階を含み、
前記第1インタフェースタイプのGUIは、前記予め設定されたGUIを含み、前記第2インタフェースタイプのGUIは、前記予め設定されたGUI以外のGUIを含む、
項目1または2に記載の方法。
(項目8)
予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する前記段階は、前記第2GUIが3次元3Dインタフェースタイプであり、前記第1GUIが2次元2Dインタフェースタイプであると前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する段階、または、
前記第2GUIが2Dインタフェースタイプであり、前記第1GUIが3Dインタフェースタイプであると前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する段階
を備える、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記電子デバイスは更にメモリを備え、前記メモリは、前記第2グラフィックス処理サブシステムに対応する少なくとも1つの予め設定されたパラメータグループを格納し、前記予め設定されたパラメータグループは、予め設定されたGUIおよび予め設定された入力操作を含み、
予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する前記段階は、
第2入力操作が検出されたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する段階であって、前記第1GUIおよび前記第2入力操作は、前記予め設定されたパラメータグループにおける前記予め設定されたGUIおよび前記予め設定された入力操作と合致する、段階を含む、項目1に記載の方法。
(項目10)
予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する前記段階は、
第3入力操作が検出されたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する段階であって、前記第3入力操作は、グラフィックス処理サブシステム切り替えを実行することを示すために使用されるか、または、前記第3入力操作は、前記第2グラフィックス処理サブシステムを使用することを示すために使用される、段階を含む、項目1に記載の方法。
(項目11)
予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサによって判定する前記段階の後、かつ、レンダリングされた前記第2GUIを前記画面によって表示する前記段階の前に、前記方法は更に、
前記第1グラフィックス処理ユニットによって、遷移インタフェースをレンダリングする段階と、
前記画面によって、レンダリングされた前記遷移インタフェースを表示する段階と
を備える、項目1から10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記第1グラフィックス処理サブシステムは更に、前記第1グラフィックス処理サブシステムの内部コンポーネントを接続するよう構成される第1通信バスを含み、前記第2グラフィックス処理サブシステムは更に、前記第2グラフィックス処理サブシステムの内部コンポーネントを接続するよう構成される第2通信バスを含む、項目1から11のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
第1グラフィックス処理サブシステム、第2グラフィックス処理サブシステム、および画面を備える電子デバイスであって、
前記第1グラフィックス処理サブシステムは、第1グラフィックス処理ユニット、第1アプリケーションプロセッサ、ならびに、前記第1アプリケーションプロセッサおよび前記第1グラフィックス処理ユニットと連携して使用される第1メモリを含み、
前記第2グラフィックス処理サブシステムは、第2グラフィックス処理ユニット、第2アプリケーションプロセッサ、ならびに、前記第2アプリケーションプロセッサおよび前記第2グラフィックス処理ユニットと連携して使用される第2メモリを含み、
前記第1グラフィックス処理サブシステムは、第1グラフィカルユーザインタフェースGUIをレンダリングするよう構成され、
前記画面は、レンダリングされた前記第1GUIを表示するよう構成され、
前記第1アプリケーションプロセッサは、予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、切り替え通知を前記第2アプリケーションプロセッサへ送信するよう構成され、
前記第2アプリケーションプロセッサは、前記切り替え通知を前記第1アプリケーションプロセッサから受信した後に、表示対象第2GUIをレンダリングするように前記第2グラフィックス処理ユニットに通知するよう構成され、前記第2GUIおよび前記第1GUIは異なるインタフェースタイプに対応し、
前記第2グラフィックス処理ユニットは、前記第2GUIをレンダリングするよう構成され、
前記画面は更に、レンダリングされた前記第2GUIを表示するよう構成される、
電子デバイス。
(項目14)
前記第1アプリケーションプロセッサは、第1入力操作が検出され、かつ、前記予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサが判定した後に、前記切り替え通知を前記第2アプリケーションプロセッサへ送信するよう構成される、項目13に記載の電子デバイス。
(項目15)
前記電子デバイスは更にメモリを含み、
前記メモリは、前記第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定されたアプリケーションを格納するよう構成され、
前記第1アプリケーションプロセッサが、前記予め設定された条件が満たされたと判定するよう構成されることは具体的には、
前記第1アプリケーションプロセッサが、前記第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、かつ、前記第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると判定するよう構成されることを含み、
前記第1インタフェースタイプのGUIは、前記予め設定されたアプリケーションに対応するGUIを含み、前記第2インタフェースタイプのGUIは、前記予め設定されたアプリケーションに対応する前記GUI以外のGUIを含む、項目13または14に記載の電子デバイス。
(項目16)
前記予め設定されたアプリケーションは、支払いアプリケーション、カメラアプリケーション、音楽アプリケーション、通話アプリケーション、またはゲームアプリケーションを含み、
前記予め設定されたアプリケーションは、リモートネットワーク通信に関連する機能を有し、または、
前記予め設定されたアプリケーションは、サードパーティのアプリケーションである、
項目15に記載の電子デバイス。
(項目17)
前記電子デバイスは更にメモリを含み、
前記メモリは、前記第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定された機能を格納するよう構成され、
前記第1アプリケーションプロセッサが、前記予め設定された条件が満たされたと判定するよう構成されることは具体的には、
前記第1アプリケーションプロセッサが、前記第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、かつ、前記第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると判定するよう構成されることを含み、
前記第1インタフェースタイプのGUIは、前記予め設定された機能に対応するGUIを含み、前記第2インタフェースタイプのGUIは、前記予め設定された機能に対応する前記GUI以外のGUIを含む、項目13または14に記載の電子デバイス。
(項目18)
前記電子デバイスは更にメモリを備え、
前記メモリは、前記第2グラフィックス処理サブシステムに対応する予め設定されたGUIを格納するよう構成され、
前記第1アプリケーションプロセッサが、前記予め設定された条件が満たされたと判定するよう構成されることは具体的には、
前記第1アプリケーションプロセッサが、前記第2GUIが第1インタフェースタイプに対応し、前記第1GUIが第2インタフェースタイプに対応すると判定するよう構成されることを含み、
前記第1インタフェースタイプのGUIが、前記予め設定されたGUIを含み、前記第2インタフェースタイプのGUIが、前記予め設定されたGUI以外のGUIを含む、項目13または14に記載の電子デバイス。
(項目19)
前記第1アプリケーションプロセッサが、前記予め設定条件が満たされたと判定するよう構成されることは具体的には、
前記第1アプリケーションプロセッサが、前記第2GUIが3次元3Dインタフェースタイプであり、前記第1GUIが2次元2Dインタフェースタイプであると判定するよう構成されること、または、
前記第1アプリケーションプロセッサが、前記第2GUIが2Dインタフェースタイプであり、前記第1GUIが3Dインタフェースタイプであると判定するよう構成されること
を含む、項目13または14に記載の電子デバイス。
(項目20)
前記電子デバイスは更にメモリを備え、
前記メモリは、前記第2グラフィックス処理サブシステムに対応する少なくとも1つの予め設定されたパラメータグループを格納するよう構成され、前記予め設定されたパラメータグループは、予め設定されたGUIおよび予め設定された入力操作を含み、
前記第1アプリケーションプロセッサは、前記予め設定された条件が満たされたと判定するよう構成されることは具体的には、
前記第1アプリケーションプロセッサが、第2入力操作が検出されたと判定するよう構成されることであって、前記第1GUIおよび前記第2入力操作が、前記予め設定されたパラメータグループにおける前記予め設定されたGUIおよび前記予め設定された入力操作と合致する、ことを含む、
項目13に記載の電子デバイス。
(項目21)
前記第1グラフィックス処理ユニットは更に、前記予め設定された条件が満たされたと前記第1アプリケーションプロセッサが判定した後、かつ、前記画面がレンダリングされた前記第2GUIを表示する前に、遷移インタフェースをレンダリングするよう構成され、
前記画面は更に、レンダリングされた前記遷移インタフェースを表示するよう構成される、
項目13から20のいずれか一項に記載の電子デバイス。
(項目22)
前記第2グラフィックス処理サブシステムは更に、前記画面によって定期的に送信される表示要求信号を受信し、
前記第2GUIがレンダリングされた後に、2つの表示要求信号間の受信間隔内に、レンダリングされた前記第2GUIに対応する画像データを前記画面へ送信する
よう構成され、前記画面が、レンダリングされた前記第2GUIを表示するよう構成されることは具体的には、
前記画面が、前記画像データに基づいて、レンダリングされた前記第2GUIを表示するよう構成されることを含む、項目13から21のいずれか一項に記載の電子デバイス。
(項目23)
前記第1グラフィックス処理サブシステムは更に、前記第1グラフィックス処理サブシステムの内部コンポーネントを接続するよう構成される第1通信バスを含み、前記第2グラフィックス処理サブシステムは更に、前記第2グラフィックス処理サブシステムの内部コンポーネントを接続するよう構成される第2通信バスを含む、項目13から22のいずれか一項に記載の電子デバイス。
(項目24)
コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令が電子デバイス上で実行されるとき、前記電子デバイスは、項目1から12のいずれか一項に記載の表示処理方法を実行することが可能である、コンピュータ可読記憶媒体。
(項目25)
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるとき、前記コンピュータは、項目1から12のいずれか一項に記載の表示処理方法を実行することが可能となる、コンピュータプログラム製品。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15