(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】空間K型斜柱グリッド内部側方灌流試験装置及び検出方法
(51)【国際特許分類】
E02D 27/52 20060101AFI20240409BHJP
G01N 29/04 20060101ALI20240409BHJP
E04G 21/02 20060101ALI20240409BHJP
E02D 27/32 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
E02D27/52 Z
G01N29/04
E04G21/02 103Z
E02D27/32 Z
(21)【出願番号】P 2023088085
(22)【出願日】2023-05-29
【審査請求日】2023-05-29
(31)【優先権主張番号】202210865827.3
(32)【優先日】2022-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520448452
【氏名又は名称】浙大城市学院
(73)【特許権者】
【識別番号】523201546
【氏名又は名称】浙江省建築設計研究院
(74)【代理人】
【識別番号】100114258
【氏名又は名称】福地 武雄
(72)【発明者】
【氏名】王 震
(72)【発明者】
【氏名】楊 学林
(72)【発明者】
【氏名】瞿 浩川
(72)【発明者】
【氏名】程 俊▲ティン▼
(72)【発明者】
【氏名】趙 陽
(72)【発明者】
【氏名】丁 智
(72)【発明者】
【氏名】呉 夢琴
(72)【発明者】
【氏名】ヂゥー カァィユイー
【審査官】五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】特公昭60-36021(JP,B2)
【文献】特許第2973334(JP,B2)
【文献】特許第4620627(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 27/00-27/52
G01N 29/00-29/52
E04G 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上段斜交ノード、下段グリッド斜柱、転倒防止支持フレーム、アンカーリミットベース、周辺フレームプラットフォーム、イメージング検出装置を含む空間K型斜柱グリッド内部
コンクリート側方灌流試験装置であって、
前記上段斜交ノードは上部に位置し、上部斜柱部材端部一(1)、上部斜柱部材端部二(2)、下部斜柱部材端部一(3)、下部斜柱部材端部二(4)、水平鋼梁ビームハンガー一(5)、水平鋼梁ビームハンガー二(6)とコア領域の補強板組立体(7)を含み、上部斜柱部材端部一(1)、上部斜柱部材端部二(2)はいずれもコア領域の補強板組立体(7)の上部に接続され、下部斜柱部材端部一(3)、下部斜柱部材端部二(4)はいずれもコア領域の補強板組立体(7)の下部に接続されて、水平鋼梁ビームハンガー一(5)と水平鋼梁ビームハンガー二(6)はコア領域の補強板組立体(7)に取り付けられ、
前記下段グリッド斜柱は下部に位置し、2本の斜交の鋼管斜柱部材一(13)と鋼管斜柱部材二(14)、及び底部固定端板(16)を含み、鋼管斜柱部材一(13)、鋼管斜柱部材二(14)はそれぞれ下部斜柱部材端部一(3)、下部斜柱部材端部二(4)と突き合わせ、
前記転倒防止支持フレームは後側に位置し、トラス支柱(19)、トラス水平梁(20)及び斜腹柱(21)を含み、トラス支柱(19)の間はトラス水平梁(20)と斜腹柱(21)によって連接され、トラス支柱(19)の頂部には上端部継手(17)が設けられ、上端部継手(17)には
、前記転倒防止支持フレームで、前記上段斜交ノードと前記下段グリッド斜柱を結合した全体構造モデルを支持するための頂部支持トランスバースビーム(22)が設けられ、
前記アンカーリミットベースは底部に位置し、第1底部柱脚ベース(23)、第2底部柱脚ベース(24)及びストッパフランジ(26)を含む、ストッパフランジ(26)は、第1底部柱脚ベース(23)と第2底部柱脚ベース(24)の側辺に設けられ、
前記周辺フレームプラットフォームは、垂直アップライトポール(28)、水平支持棒(29)、鋼
製の床版(30)及び鋼製
の斜
状の梯(31)を含み、垂直アップライトポール(28)は水平支持棒(29)と垂直に接続され、鋼
製の床版(30)と鋼製
の斜
状の梯(31)は垂直アップライトポール(28)と水平支持棒(29)の間に取り付けられ、
イメージング検出装置は、測線配置システム(38)と超音波CTイメージングシステム(39)とを含むことを特徴とする空間K型斜柱グリッド内部
コンクリート側方灌流試験装置。
【請求項2】
上部斜柱部材端部一(1)と上部斜柱部材端部二(2)の内側壁板に側面灌流孔(8)が設けられ、
上部斜柱部材端部一(1)と上部斜柱部材端部二(2)の頂部断面に横断仕切板を設置し、第1端面流通孔(9)を開設し、下部斜柱部材端部一(3)と下部斜柱部材端部二(4)の底部断面に横断仕切板を設置し、第2端面流通孔(12)を開設し、コア領域の補強板組立体(7)の上部フランジスラブには上部水平フランジスラブ流通孔(10)が設けられ、コア領域の補強板組立体(7)の下部フランジスラブには下部水平フランジスラブ流通孔(11)が設けられ、
鋼管斜柱部材一(13)と鋼管斜柱部材二(14)の頂部突合せのすべてには端部横断仕切板が設けられ、上端面流通孔(15)が開設されることを特徴とする請求項1に記載の空間K型斜柱グリッド内部
コンクリート側方灌流試験装置。
【請求項3】
底部固定端板(16)が底部埋設材(25)を介して第1底部柱脚ベース(23)に固定され、前記転倒防止支持フレームの底部に下端部継手(18)が設置され、底部埋設材(25)を通じて、第2底部柱脚ベース(24)に固定され、柱脚接続部に補強リブ板が設置され、
第1底部柱脚ベース(23)の側辺にはストッパフランジ(26)が設けられ、2つの第1底部柱脚ベース(23)の側辺のストッパフランジ(26)は互いに垂直であり、
前記全体構造モデルの重心に対応するトラス支柱(19)の底部に第2底部柱脚ベース(24)が接続され、2つの垂直するストッパフランジ(26)が側辺に設置され、ストッパフランジ(26)の底部にはフランジプランティングバー(27)が設けられ、剛性地面に固定されることを特徴とする請求項1に記載の空間K型斜柱グリッド内部
コンクリート側方灌流試験装置。
【請求項4】
上部斜柱部材端部一(1)と上部斜柱部材端部二(2)との斜交角度は20°~80°であり、下部斜柱部材端部一(3)と下部斜柱部材端部二(4)との斜交角度は20°~80°であり、鋼管斜柱部材一(13)と鋼管斜柱部材二(14)との斜交角度は20°~80°であり、斜柱部材の着地間隔は6.0~15.0mであり、一組の斜交ノード
は、1~4階
のいずれかの高さにおよぶ階高を有し、
上部斜柱部材端部一(1)、上部斜柱部材端部二(2)、下部斜柱部材端部一(3)及び下部斜柱部材端部二(4)の端部断面はいずれも箱型断面であり、断面辺の長さ寸法は500~1000mmであり、トラス支柱(19)は円管断面であり、断面直径は200~300mmであり、トラス水平梁(20)と斜腹柱(21)は円管断面であり、断面直径は100~200mmであり、
側面灌流孔(8)、第1端面流通孔(9)、上部水平フランジスラブ流通孔(10)、下部水平フランジスラブ流通孔(11)、第2端面流通孔(12)及び上端面流通孔(15)は長円形であり、直径は200~400mmである、鋼管斜柱部材の断面は箱型断面であり、断面の辺長寸法は500~1000mmであることを特徴とする請求項2に記載の空間K型斜柱グリッド内部
コンクリート側方灌流試験装置。
【請求項5】
測線配置システム(38)は鋼管の一組の対辺に位置する配列一励起器(32)と、配列一検波器(33)と、鋼管の他の一組の対辺に位置する配列二励起器(34)と、配列二検波器(35)とを含み、各配列は20~40個の励起点または20~40個の検波点を含み、タップ点と受信点の間隔はいずれも50~100mmであることを特徴とする請求項1に記載の空間K型斜柱グリッド内部
コンクリート側方灌流試験装置。
【請求項6】
前記
周辺フレームプラットフォームは外側に位置し、足掛かり鋼管と完成品鋼製斜梯を用いて、
前記全体構造モデルと前記転倒防止支持フレームを囲むように架設されることを特徴とする請求項1に記載の空間K型斜柱グリッド内部
コンクリート側方灌流試験装置。
【請求項7】
以下のステップを含む請求項1に記載の空間K型斜柱グリッド内部
コンクリート側方灌流試験装置の検出方法であって、
S1、空間K型斜柱グリッド内部
コンクリート側方灌流試験装置を構築すること:前記上段斜交ノードと前記下段グリッド斜柱を
結合して全体構造モデル
とし、前記転倒防止支持フレームと前記アンカーリミットベースを通じて、垂直支持と柱脚固定位置制限措置を行い、
前記全体構造モデルと前記転倒防止支持フレームを囲むように前記周辺フレームプラットフォームを構築し;
S2、斜柱断面検出位置を選択すること:斜交ノード
において検出
対象となる断面(36)とグリッド斜柱
において検出
対象となる断面(37)の検出
位置に、イメージング検出装置を取付け;
S3、斜柱断面検出位置のイメージング結果を得ること:
前記斜交ノード
における断面(36)と
前記グリッド斜柱
における断面(37)の位置の波の速度分布概略図(40)と強度分布概略図(41)をそれぞれ取得し;
S4、コンクリート品質を判定すること:4項目の判定パラメータにすべて満たした場合、コンクリート品質要求を達成することとし、1項目に満たさない場合、具体的な状況に基づいて総合的に判定し、2項目以上に満たさない場合、不合格とし;
S5、補充検査:試験モデルを切断して、亀裂と空洞の補充検査を行い、切断位置はモデル切断断面一(42)とモデル切断断面二(43)を含むことを特徴とする空間K型斜柱グリッド内部
コンクリート側方灌流試験装置の検出方法。
【請求項8】
前記ステップS2において、斜交ノード検出断面(36)は、前記上段斜交ノードと下側斜柱継手の下部横断仕切板の下方、下部フランジスラブの下方、上部フランジスラブの下方の3つの典型的な位置を含み、グリッド斜柱検出断面(37)は、前記下段グリッド斜柱底部の横断仕切板の下方と斜柱中段の下部横断仕切板の下方の2つの典型的な位置を含むことを特徴とする請求項7に記載の空間K型斜柱グリッド内部
コンクリート側方灌流試験装置の検出方法。
【請求項9】
前記ステップS3において、内部コンクリート検査は超音波CTイメージング検査方法を採用し、検査パラメータは波の速度の平均、波の速度の散布度、合格率面積と最大欠陥サイズを含み、波の速度分布概略図(40)は波の速度の平均の検出により直接的に得られ、強度分布概略図(41)は4項目の検出結果の総合判定により得られることを特徴とする請求項7に記載の空間K型斜柱グリッド内部
コンクリート側方灌流試験装置の検出方法。
【請求項10】
前記ステップS5において、
コンクリートの密集度が不足している箇所を検出し
、穿孔した後にコンクリートを用いてスラリー高圧注入を行い、後に補修溶接で封じる
穿孔マッドジャッキング法を用いて、前記コンクリートの密集度が不足している箇所を補強することを特徴とする請求項7に記載の空間K型斜柱グリッド内部
コンクリート側方灌流試験装置の検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は構造工学技術分野に属し、特に空間K型斜柱グリッド内部側方灌流試験装置及び検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
斜交グリッド体系は双方向または三方向の斜柱部材が交差して締結し、剛性接合により構成された超高層鋼構造体系であり、自重が軽く、横力耐性が大きく、高度が高いなどの利点があり、良好な力学性能を有する。斜交グリッド系は主に斜柱部材が交差して形成された垂直グリッドによって地震、風荷重などの水平力作用を耐える。斜柱部材は主に軸力部材であるため、極大な横力耐性を実現することができ、斜交グリッド体系は商業、事務などの建築機能の超高層大型公共建築に広く応用されている。
【0003】
斜柱部材は一般的に箱型断面を採用し、空間利用と材料経済性から、斜柱部材と斜交ノードの内部にコンクリートを灌流し、その剛性と荷重性能を保証すると同時に、部材の断面をできるだけ小さくすることを達成させる。この時、鋼管と内部コンクリートは同時に荷重に関与し、内部コンクリートの密集度(Dense Degree)品質は全体システムの機械的性能を保証する重要な要素である。
【0004】
斜柱グリッド体系は柱の傾斜、斜交ノードの構造が複雑で、ノード内部の仕切り板が多いなどの原因により、実際の工事で鋼管内部のコンクリートの灌流密集度を保証するのは主に2つの難点に関連している:1つはコンクリート灌流工程、2つは密集度度検出配置案である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は従来技術における不足を克服し、空間K型斜柱グリッド内部側方灌流試験装置及び検査方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような空間K型斜柱グリッドの内部側方灌流試験装置は、上段斜交ノード、下段グリッド斜柱、転倒防止支持フレーム、アンカーリミットベース、周辺フレームプラットフォーム、イメージング検出装置を含み、
前記上段斜交ノードは上部に位置し、上部斜柱部材端部一、上部斜柱部材端部二、下部斜柱部材端部一、下部斜柱部材端部二、水平鋼梁ビームハンガー一、水平鋼梁ビームハンガー二とコア領域の補強板組立体を含み、上部斜柱部材端部一、上部斜柱部材端部二はいずれもコア領域の補強板組立体の上部に接続され、下部斜柱部材端部一、下部斜柱部材端部二はいずれもコア領域の補強板組立体の下部に接続されて、水平鋼梁ビームハンガー一と水平鋼梁ビームハンガー二はコア領域の補強板組立体に取り付けられ、
前記下段グリッド斜柱は下部に位置し、2本の斜交の鋼管斜柱部材一と鋼管斜柱部材二、及び底部固定端板を含み、鋼管斜柱部材一、鋼管斜柱部材二はそれぞれ下部斜柱部材端部一、下部斜柱部材端部二と突き合わせ、
前記転倒防止支持フレームは後側に位置し、トラス支柱、トラス水平梁及び斜腹柱を含み、トラス支柱の間はトラス水平梁と斜腹柱によって連接され、トラス支柱の頂部には上端部継手が設けられ、上端部継手には頂部支持トランスバースビームが設けられ、
前記アンカーリミットベースは底部に位置し、第1底部柱脚ベース、第2底部柱脚ベース及びストッパフランジを含む、ストッパフランジは、第1底部柱脚ベースと第2底部柱脚ベースの側辺に設けられ、
前記周辺フレームプラットフォームは、垂直アップライトポール、水平支持棒、鋼床パネル及び鋼製斜梯を含み、垂直アップライトポールは水平支持棒と垂直に接続され、鋼床パネルと鋼製斜梯は垂直アップライトポールと水平支持棒の間に取り付けられ、
イメージング検出装置は、測線配置システムと超音波CTイメージングシステムとを含む。
【0007】
好ましくは、上部斜柱部材端部一と上部斜柱部材端部二の内側壁板に側面灌流孔が設けられ、
上部斜柱部材端部一と上部斜柱部材端部二の頂部断面に横断仕切板を設置し、第1端面流通孔を開設し、下部斜柱部材端部一と下部斜柱部材端部二の底部断面に横断仕切板を設置し、第2端面流通孔を開設し、コア領域の補強板組立体の上部フランジスラブには上部水平フランジスラブ流通孔が設けられ、コア領域の補強板組立体の下部フランジスラブには下部水平フランジスラブ流通孔が設けられ、
鋼管斜柱部材一と鋼管斜柱部材二の頂部突合せのすべてには端部横断仕切板が設けられ、上端面流通孔が開設される。
【0008】
好ましくは、底部固定端板が底部埋設材を介して第1底部柱脚ベースに固定され、転倒防止支持フレームの底部に下端部継手が設置され、底部埋設材を通じて、第2底部柱脚ベースに固定され、柱脚接続部に補強リブ板が設置され、
第1底部柱脚ベースの側辺にはストッパフランジが設けられ、2つの第1底部柱脚ベースの側辺のストッパフランジは互いに垂直であり、全体構造モデルの重心に対応するトラス支柱の底部に第2底部柱脚ベースが接続され、2つ垂直するストッパフランジが側辺に設置され、ストッパフランジの底部にはフランジプランティングバーが設けられ、剛性地面に固定される。
【0009】
好ましくは、上部斜柱部材端部一と上部斜柱部材端部二との斜交角度は20°~80°であり、下部斜柱部材端部一と下部斜柱部材端部二との斜交角度は20°~80°であり、鋼管斜柱部材一と鋼管斜柱部材二との斜交角度は20°~80°であり、斜柱部材の着地間隔は6.0~15.0mであり、一組の斜交ノードのカバーの階高は一般的に1~4階であり、
上部斜柱部材端部一、上部斜柱部材端部二、下部斜柱部材端部一及び下部斜柱部材端部二の端部断面はいずれも箱型断面であり、断面辺の長さ寸法は500~1000mmであり、トラス支柱は円管断面であり、断面直径は200~300mmであり、トラス水平梁と斜腹柱は円管断面であり、断面直径は100~200mmであり、
側面灌流孔、第1端面流通孔、上部水平フランジスラブ流通孔、下部水平フランジスラブ流通孔、第2端面流通孔及び上端面流通孔は長円形であり、直径は200~400mmである、鋼管斜柱部材の断面は箱型断面であり、断面の辺長寸法は500~1000mmである。
【0010】
好ましくは、測線配置システムは鋼管の一組の対辺に位置する配列一励起器と、配列一検波器と、鋼管の他の一組の対辺に位置する配列二励起器と、配列二検波器とを含み、各配列は20~40個の励起点または20~40個の検波点を含み、タップ点と受信点の間隔はいずれも50~100mmである。
【0011】
好ましいこととして、前記外周フレームプラットフォームは外側に位置し、足掛かり鋼管と完成品鋼製斜梯を用いて、空間K型斜柱グリッド全体構造モデルと転倒防止支持フレームを囲むように架設される。
【0012】
空間K型斜柱グリッド内部側方灌流試験装置の検出方法は、以下のステップを含む:
S1、空間K型斜柱グリッド内部側方灌流試験装置を構築すること:上段斜交ノードと下段グリッド斜柱を空間K型斜柱グリッド全体構造モデルに結合し、転倒防止支持フレームとアンカーリミットベースを通じて、垂直支持と柱脚固定位置制限措置を行い、空間K型斜柱グリッド全体構造モデルと転倒防止支持フレームを囲むように周辺フレームプラットフォームを構築し;
S2、斜柱断面検出位置を選択すること:斜交ノード検出断面とグリッド斜柱検出断面に検出断面を設置し、イメージング検出装置を取付け;
S3、斜柱断面検出位置のイメージング結果を得ること:斜交ノード検出断面とグリッド斜柱検出断面の位置の波の速度分布概略図と強度分布概略図をそれぞれ取得し;
S4、コンクリート品質を判定すること:4項目の判定パラメータにすべて満たした場合、コンクリート品質要求を達成することとし、1項目に満たさない場合、具体的な状況に基づいて総合的に判定し、2項目以上に満たさない場合、不合格とし;
S5、補充検査:試験モデルを切断して、亀裂と空洞の補充検査を行い、切断位置はモデル切断断面一とモデル切断断面二を含む。
【0013】
好ましくは、ステップS2において、斜交ノード検出断面は、上段斜交ノードと下側斜柱継手の下部横断仕切板の下方、下部フランジスラブの下方、上部フランジスラブの下方の3つの典型的な位置を含み、グリッド斜柱検出断面は、下段グリッド斜柱底部の横断仕切板の下方と斜柱中段の下部横断仕切板の下方の2つの典型的な位置を含む。
【0014】
好ましくは、ステップS3において、内部コンクリート検査は超音波CTイメージング検査方法を採用し、検査パラメータは波の速度の平均、波の速度の散布度、合格率面積と最大欠陥サイズを含み、波の速度分布概略図は波の速度の平均の検出により直接的に得られ、強度分布概略図は4項目の検出結果の総合判定により得られる。
【0015】
好ましくは、ステップS5において、コンクリートの密集度が不足している箇所に対して、穿孔マッドジャッキング法を用いて補強し、すなわち密集度が不足している箇所を検出して穿孔した後に強度が高い一級コンクリートを用いてスラリー高圧注入を行い、後に補修溶接で封じる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の有益な効果は、
1)本発明の構造体系の構造は合理的で、工程方法が簡単且つ効果的で、複雑な内部仕切板を含むK型斜交グリッドノードと斜柱グリッド部材の内部コンクリート側方灌流工事工程シミュレーションとコンクリート密集度検出工程シミュレーションを実現でき、空間K型斜柱グリッド内部側方灌流試験装置及び検出方法のモデル一致性、条件同一性と工程の合理性且つ有効性である利点を十分に発揮する。
【0017】
2)本発明の上段斜交ノードと下段グリッド斜柱は空間K型斜柱グリッド全体構造モデルと結合し、転倒防止支持フレームとアンカーリミットベースを通じて垂直支持と柱脚固定位置制限措置を行い、周辺フレームプラットフォームとイメージング検出装置を通じてコンクリート側方灌流と強度分布イメージング検出を実現して、全体試験装置と検出モードを構成し、側方灌流工程の向上と荷重性能の保証を達成する同時に、複雑な内部仕切板を含むK型斜交グリッドノードと斜柱グリッド部材の内部コンクリート側方灌流工事工程シミュレーションとコンクリート密集度検出工程シミュレーションを実現することができる。
【0018】
3)本発明の部材構成モジュールは明確で、力伝達は明瞭で、側方灌流モデル試験と検出分析に基づいて、全体空間K型斜柱グリッドの強度分布イメージング、荷重力制御、全体を渡って横力耐性と抗ねじれ性能などの指標を通じて、強度、応力、横方向変形と周期比の制御を実現し、全体モデル試験装置と検査方法の合理性かつ有効性をさらに保証する。
【0019】
4)本発明はグリッド斜柱及び斜交ノード内部のコンクリートの設計強度と密集度要求を効果的に達成でき、コンクリート側方灌流工程、密集度検出配置方案という2つの難点である工事の実行可能性と有効性を解決することができ、さらに、同じ工程を使用して実際の工事構造に応用し、検出方式を簡略化することにより、構造の受力性能を保証すると同時に、コストを節約し、工事作業を速める目的を達成する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1a】側方灌流試験装置の構造概略図であって、空間K型斜柱グリッド内部の側方灌流試験装置の全体構造概略図である。
【
図1b】側方灌流試験装置の構造概略図であって、上段斜交ノード概略図である。
【
図1c】側方灌流試験装置の構造概略図であって、下段グリッド斜柱概略図である。
【
図1d】側方灌流試験装置の構造概略図であって、転倒防止支持フレーム概略図である。
【
図1e】側方灌流試験装置の構造概略図であって、アンカーリミットベース概略図である。
【
図1f】側方灌流試験装置の構造概略図であって、周辺フレームプラットフォーム概略図である。
【
図2】
図1aにおけるA-A位置を切断した装置側面構成の概略図である。
【
図3】
図1a中のB-B位置を切断した装置底部平面断面図である。
【
図4a】
図3におけるC-C位置を切断したアンカーリミットベース側面図であって、下段グリッド斜柱の底部柱脚ベースとストッパフランジの断面概略図である。
【
図4b】
図3におけるC-C位置を切断したアンカーリミットベース側面図であって、転倒防止支持フレームの底部柱脚ベースとストッパフランジの断面概略図である。
【
図5】イメージング検出装置の測線配置の概略図である。
【
図7a】検出方法の実施例の超音波CTイメージング結果の概略図であって、波の速度分布概略図である。
【
図7b】検出方法の実施例の超音波CTイメージング結果の概略図であって、強度分布概略図である。
【
図8】補充検出時のモデル切断の断面レイアウトの概略図である。
【
図9】角部空間K型ノード適用位置の概略図である。
【
図10】側方灌流工程及びイメージング検出方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
実施例1
本発明の設計構想は、上段斜交ノードと下段グリッド斜柱結合の空間K型斜柱グリッド全体構造モデルに基づいて、イメージング検出装置を通じて、コンクリート側方灌流と強度分布イメージング検出の全体試験装置と検出モードを実現する:まず、上段斜交ノードと下段グリッド斜柱結の空間K型斜柱グリッド全体構造モデルを結合し、次に、転倒防止支持フレームとアンカーリミットベースを通じて垂直支持と柱脚固定位置制限措置を行い、その後、周辺フレームプラットフォームとイメージング検出装置を通じて、コンクリート側方灌流と強度分布イメージング検出を実現し、全体試験と検出モードを構成し、最後に、荷重と密集度性能分析を通じて、強度分布、部材応力、横力耐性と抗ねじれ性能を制御し、全体モデル試験装置と検査方法の合理性かつ有効性を保障する。
【0022】
図10に示すように、前記空間K型斜柱グリッド内部側方灌流試験装置及び検出方法の具体的な流れは以下の通りである:
S1、空間K型斜柱グリッド内部コンクリート側方灌流モデル試験装置の構築:上段斜交ノード、下段グリッド斜柱、転倒防止支持フレーム、アンカーリミットベース、周辺フレームプラットフォーム、イメージング検出装置を含み;
S2、斜柱断面検出位置の選択:検出位置は斜交ノード検出断面36、グリッド斜柱検出断面37を含み;
S3、斜柱断面検出位置のイメージング結果:判定パラメータは波の速度の平均、波の速度の散布度、合格率面積と最大欠陥サイズを含み、波の速度分布概略
図40は波の速度の平均の検出によって直接的に得られ、強度分布概略
図41は4項目の検出結果の総合判定によって得られ、
S4、4項目の判定パラメータにすべて満たした場合、コンクリート品質要求を達することとし、1項目に満たさない場合、具体的な状況に基づいて総合的に判定すべき、2項目以上に満たさない場合、不合格とし、
S5、試験モデルを切断して、亀裂と空洞の補充検査を行い、切断位置はモデル切断断面一42、モデル切断断面二43を含む。
【0023】
実施例2
実施例1におけるステップから、
図1a-
図1g及び
図2-
図3に示すように、上段斜交ノード、下段グリッド斜柱、転倒防止支持フレーム、アンカーリミットベース、周辺フレームプラットフォーム及びイメージング検出装置を含む空間K型斜柱グリッド内部側方灌流試験装置を得た。前記上段斜交ノードは上部に位置し、斜柱部材端部と水平鋼梁ビームハンガーが締結してコア領域に斜交する補強板組立体から空間K型ノードを構成し、内部にコンクリート流通孔が開いた複数の内部仕切板を設置した。前記下段グリッド斜柱は下部に位置し、2本の斜交の鋼管斜柱部材と斜柱底板から構成され、上段斜交ノードの斜柱部材端部と突き合わせて空間K型斜柱グリッド全体構造モデルを構成した。前記転倒防止支持フレームは後側に位置し、転倒を防止するための空間K型斜柱グリッドの全体構造モデルの側面支持構造である。前記アンカーリミットベースは底部に位置し、下段グリッド斜柱の底部柱脚ベース、転倒防止支持フレームの底部柱脚ベース及び底部柱脚ベース側辺のストッパフランジを含み、空間K型斜柱グリッド全体構造モデル、転倒防止支持フレームの垂直支持と水平的位置制限作用を果たす。前記周辺フレームプラットフォームは外側に位置し、垂直アップライトポール、水平支持棒、鋼楼パネル及び鋼製斜梯を含み、コンクリート側方灌流及びイメージング検査のための人操作の作業プラットフォームを構成した。前記イメージング検出装置(
図1g)は、対置の両側に配置される励起器、検波器からなる測線配置システムと超音波CTイメージングシステムを含み、超音波CTイメージングシステムは強度分布図のイメージング結果を示することにより、側方灌流内部コンクリートの密集度分布状況を反映する。
【0024】
図1b、
図2-
図3に示すように、前記上段斜交ノードは斜柱部材端部と水平鋼梁のビームハンガーがコア領域の補強板組立体に締結して斜交したものであり、上部斜柱部材端部一1、上部斜柱部材端部二2、下部斜柱部材端部一3、下部斜柱部材端部二4、水平鋼梁ビームハンガー一5、水平鋼梁ビームハンガー二6、コア領域の補強板組立体7を含み、空間K型斜交ノードを構成した。上段斜交ノードは主に斜交グリッド超高層鋼構造体系の上、下ノード層を剛性的に接続するために用いられ、極大横力耐性を有するグリッド筒横力耐性構造体系を構成した。
【0025】
図1b、
図2に示すように、上段斜交ノードの上部斜柱部材端部一1、上部斜柱部材端部二2はノードの標高の床面以上に位置しているので、鋼管内部のコンクリート側方灌流に適しており、上部斜柱部材端部一1、上部斜柱部材端部二2の内側壁板に側面灌流孔8を開設し、内部側面灌流方式により、鋼管内部コンクリート側方灌流作業と上部鋼構造取付作業を同時に実現でき、工事の進度を速めることができる。
【0026】
図1b、
図2に示すように、上段斜交ノードの内部にコンクリート流通孔が開設した内部仕切板を複数設置し、斜交ノード内部のコンクリートの有効的な流通を実現した。上部斜柱部材端部の頂部断面に横断仕切板を設置し、第1端面流通孔9を開設し、下部斜柱部材端部の底部断面に横断仕切板を設置し、第2端面流通孔12を開設し、コア領域の補強板組立体7の上部フランジスラブ、下部フランジスラブには、それぞれ上部水平フランジスラブ流通孔10、下部水平フランジスラブ流通孔11が開設された。
【0027】
図1b、
図2に示すように、上部斜柱部材端部一1と上部斜柱部材端部二2との斜交角度は20°~80°であり、下部斜柱部材端部一3と下部斜柱部材端部二4との斜交角度は20°~80°であり、両者は一般的に相応且つ相同である。斜柱部材端部断面は箱型断面であり、断面の辺長寸法は一般的に500~1000mmである。コンクリート側方灌流孔、流通孔は一般的に長円形であり、直径は一般的に200~400mmである。本実施例では、斜交角度は20°、箱型断面の辺長寸法は750mm、流通孔直径は250mmである。
【0028】
図1b、
図2に示すように、斜交グリッド系の超高層グリッド斜柱部材は断面が大きく、各セグメントの灌流高さが大きく、部材内に複数のノード補強リブ板があるため、工事時に自己充填コンクリート(Self Compacting Concrete)のハイスローを用いて側方灌流を行うとともに、斜柱ノードで局所振動法を処理することを考慮している。
【0029】
図1c、
図2-
図3に示すように、下段グリッド斜柱は、2本の斜交する鋼管斜柱部材一13、鋼管斜柱部材二14及び底部固定端板16からなり、上段斜交ノードの下部斜柱部材端部一3、下部斜柱部材端部二4と突き合わせて空間K型斜柱グリッドを構成する全体構造モデル、鋼管斜柱部材一13、鋼管斜柱部材二14の頂部突合せ部すべてには端部横断仕切板が設置され、上端面流通孔15が開設されている。
【0030】
図1c、
図2-
図3に示すように、底部固定端板16には、底部埋設材25を介して第1底部柱脚ベース23に固定されている。
【0031】
図1c、
図2-
図3に示すように、鋼管斜柱部材一13、鋼管斜柱部材二14の斜交角度は一般的に20°~80°、斜柱部材の着地間隔は一般的に6.0~15.0m、一組の斜交ノードのカバーの階高は一般的に1~4階である。鋼管斜柱部材の断面は箱型断面であり、断面の辺長寸法は一般的に500~1000mmである。本実施例では、斜交角度は20°であり、着地間隔は8.7mであり、カバーの階高は4階であり、箱型断面の辺長寸法は750mmである。
【0032】
図1a-
図1c、
図2-
図3に示すように、実際の寸法に基づいて1:1フル量目のK型斜柱グリッド内部のコンクリート側方灌流モデル試験装置を作製し、上段斜交ノード、下段グリッド斜柱及び内部仕切板の幾何寸法、位置はすべて実際の工事と一致し、現場試験プラットフォームは固定措置をしっかりと行い、試験モデル装置の側方灌流工程がコンクリート品質の密集度要求に達した場合、実際の工事時に同じ側方灌流工程を用いて操作する。本実施例では、1:1フル量目のモデル試験装置を作製した。
【0033】
図1d、
図2-
図3に示すように、前記転倒防止支持フレームは、転倒を防止するための全体構造モデルの側面支持構造であり、構造形式は縦方向立体トラス構造であり、トラス支柱19、トラス水平梁20及び斜腹柱21からなり、転倒防止支持フレームの頂部には上端部継手17が設けられ、頂部支持トランスバースビーム22を介して全体構造モデルの重心の高さ付近の領域に支持されている。
【0034】
図1d、
図2-
図3に示すように、トラス支柱19は主要な受力部材であり、部材断面は円管断面であり、断面直径寸法は一般的に200~300mmであり、トラス水平梁20と斜腹柱21はセカンダリの受力部材であり、部材断面は円管断面であり、断面直径寸法は一般的に100~200mmである、本実施例では、転倒防止支持フレームのトラス支柱19の断面直径寸法は250mmであり、トラス水平梁20と斜腹柱21の断面直径寸法は150mmである。
【0035】
図1d、
図2-
図3に示すように、転倒防止支持フレームの底部に下端部継手18が設置され、底部埋設材25を通じて、第2底部柱脚ベース24に固定され、柱脚接続部に補強リブ板が設置され、剛性接続を効果的に実現する。
【0036】
図1e、
図2-
図3に示すように、前記アンカーリミットベースは第1底部柱脚ベース23、第2底部柱脚ベース24及びストッパフランジ26を含み、それぞれ全体構造モデル、転倒防止支持フレームの垂直方向の支持及び水平的位置制限の役割を果たす。
【0037】
図1c、
図1e、
図2-
図3に示すように、第1底部柱脚ベース23については、いずれも側辺にストッパフランジ26を設置し、2つのコンクリートフランジはいずれも長尺状の形式であり、全体構造モデルの2つの水平方向の側方移動を制限するために、フランジ方向は互いに垂直に設置されている。
【0038】
図1d-
図1e、
図2-
図3に示すように、第2底部柱脚ベース24について、全体構造モデルの重心に対応するトラス支柱19の底部のみに、ストッパフランジ26を設置し、2つのコンクリートフランジが長尺状に形成され、フランジ方向が互いに垂直に配置され、2つの水平方向における転倒防止支持フレームの横方向移動を制限する。
【0039】
図1e、
図2-
図3、
図4a-
図4bに示すように、ストッパフランジ26の底部には、剛性地面に固定するためにフランジプランティングバー27が設けられている。
【0040】
図1e、
図2-
図3、
図4a-
図4bに示すように、第1底部柱脚ベース23、第2底部柱脚ベース24の平面辺長は柱断面辺長の2.5倍以上であり、剛性補強リブ板を設置する場合、柱断面辺長の3.5倍以上であり、平面辺長は一般的に1000~2000mm、ベース高さは一般的に500~800mm、補強には内部構造鉄筋が配置され、ストッパフランジ26の平面形状は長尺であり、長さは底部柱脚ベース辺の長さと比較して同じまたは少し短くとし、高さは一般的に200~300mmである。本実施例では、第1底部柱脚ベース23、第2底部柱脚ベース24の平面辺長はそれぞれ1950mm、1000mmであり、ベース高さはそれぞれ700mm、500mmであり、ストッパフランジ高さは300mmである。
【0041】
図1a、
図1f、
図2に示すように、前記周辺フレームプラットフォームは、垂直アップライトポール28、水平支持棒29、鋼床パネル30及び鋼製斜梯31からなり、コンクリート側方灌流及びイメージング検出のための人操作の作業プラットフォームを構成する。
【0042】
図1a、
図1f、
図2に示すように、外周フレームプラットフォームは足掛かり鋼管と完成品鋼製斜梯を用いて架設され、側方灌流試験装置のコストを節約する。
【0043】
図1a、
図1f、
図2に示すように、周辺フレームプラットフォームは空間K型斜柱グリッド全体構造モデルと転倒防止支持フレームを囲むように架設され、挿通接続組立が可能であり、空間K型斜柱グリッド内部のコンクリート側方灌流品質に影響を与えないように自己で構造体系を形成している。
【0044】
図1a、
図2に示すように、コンクリート灌流装置45により鋼管内部のコンクリートの側方灌流を行い、コンクリート輸送ポンプ、振動棒などを含み、高性能自己充填コンクリートを採用し、斜交ノード内部のコンクリートの効果的な流通を実現する。
【0045】
図1a、
図1g、
図5に示すように、前記イメージング検出装置は、測線配置システム38と超音波CTイメージングシステム39とから構成され、測線配置システム38は、鋼管の一組の対辺に位置する配列一励起器32、配列一検波器33、及び鋼管の他の一組の対辺に位置する配列二励起器34、配列二検波器35の合計の2組の励起点と検波点を含む。
【0046】
図1a、
図1g、
図5に示すように、測線配置システムの配置方式は2つの配列であり、各配列は20~40個の励起点、20~40個の検波点を含み、タップ点と受信点の間隔はいずれも50~100mmである。本実施例では、各配列は30個の励起点、30個の検波点を含み、タップ点と受信点の間隔は50mmである。
【0047】
図1a、
図1g、
図7a-
図7bに示すように、超音波CTイメージングシステム39は、強度分布概略
図41のイメージング結果を示することにより、側方灌流内部コンクリートの密集度分布を反映する。
【0048】
図1a、
図2、
図6に示すように、斜柱部材の断面の検出位置は、斜交ノード検出断面36、グリッド斜柱検出断面37を含み、斜交ノード検出断面36は、斜交ノードの下側斜柱継手の下部横断仕切板の下方付近、斜交ノードの下部フランジスラブの下方付近、斜交ノードの上部フランジスラブの下方付近の3つの典型的な位置を含み、グリッド斜柱検出断面37は、斜柱底部の横断仕切板の下方付近、斜柱中段の下部横断仕切板の下方付近の2つの典型的な位置を含む。
【0049】
図1a、
図2、
図6、
図7a-
図7bに示すように、同一の検出断面コンクリートの密集度にムラが存在するため、対応のコンクリートの波の速度も異なっており、複数の統計パラメータの総合評価によって欠陥判定を行い、判定パラメータには、波の速度の平均、波の速度の散布度、合格率面積と最大欠陥サイズが含まれる。
【0050】
図1a、
図2、
図6、
図7a-
図7bに示すように、波の速度分布概略
図40はコンクリート波の速度検出によって直接に得ることができ、強度分布概略
図41は4項目の検出結果の総合判定によって得ることができる、4項目の判定パラメータにすべて満たした場合、コンクリート品質要求に達することとし、1項目に満たされない場合、具体的な状況に基づいて総合的に判定し、2項目以上に満たさない場合、は不合格とする。
【0051】
図1a、
図2-
図3、
図8に示すように、補充検査方法として、試験モデルをさらに切断して、亀裂、空洞などの鋼管内部のコンクリートの密集度状況をより直感的に見ることができ、切断位置は、モデル切断断面一42、モデル切断断面二43を含む。
【0052】
上部斜柱部材端部間の斜交角度、下部斜柱部材端部間の斜交角度、鋼管斜柱部材間の斜交角度、斜柱部材の着地間隔、一組の斜交ノードのカバーの階高、転倒防止支持フレームのトラス構造形式、アンカーリミットベースの寸法、周辺フレームプラットフォームの架設階数はいずれも空間K型斜柱グリッドの造形要求、機能空間、試験モデルの製作寸法と側方灌流、境界条件のニーズによって適切に調整され、本発明の空間K型斜柱グリッド内部側方灌流試験装置の各部品組成とコンクリート品質検出方法に影響を与えない。
【0053】
前記空間K型斜柱グリッド内部側方灌流試験装置及び検査方法の部材構成モジュールは明確で、力伝達は明瞭で、全体を渡って受力、荷重モードと工程方法が簡単且つ効果的であり、設計原則に符合し、モデル試験装置及び検査方法のモデル一致性、条件相同性、工程の合理性且つ有効性を有する利点を十分に発揮し、上段斜交ノードと下段グリッド斜柱を結合した全体構造モデルに基づいて、転倒防止支持フレームとアンカーリミットベースを通じて、支持と位置制限措置を行い、周辺フレームプラットフォームとイメージング検出装置を通じて側方灌流と検出を実現して全体モードを構成し、複雑な内部仕切板を含むK型斜交グリッド内部のコンクリート側方灌流工事工程シミュレーションとコンクリート密集度検出工程シミュレーションを実現した。
【0054】
実施例3
本発明は更に複雑な内部仕切板を含むK型斜交グリッドノードと斜柱グリッド部材の内部コンクリート側方灌流工事工程シミュレーションとコンクリート密集度検出工程シミュレーションにおける空間K型斜柱グリッド内部側方灌流試験装置及び検出方法の応用を提供する。
図9に示すように、アプリケーションシーンは、斜交グリッド構造体系の角部空間K型ノード応用位置44またはその他の類似した状況を含む。
【符号の説明】
【0055】
1 上部斜柱部材端部一、2 上部斜柱部材端部二、3 下部斜柱部材端部一、4 下部斜柱部材端部二、5 水平鋼梁ビームハンガー一、6 水平鋼梁ビームハンガー二、7 コア領域の補強板組立体、8 側面灌流孔、9 第1端面流通孔、10 上部水平フランジスラブ流通孔、11 下部水平フランジスラブ流通孔、12 第2端面流通孔、13 鋼管斜柱部材一、14 鋼管斜柱部材二、15 上端面流通孔、16 底部固定端板、17 上端部継手、18 下端部継手、19 トラス支柱、20 トラス水平梁、21 斜腹柱、22 頂部支持トランスバースビーム、23 第1底部柱脚ベース、24 第2底部柱脚ベース、25 底部埋設材、26 ストッパフランジ、27 フランジプランティングバー、28 垂直アップライトポール、29 水平支持棒、30鋼床パネル、31 鋼製斜梯、32 配列一励起器、33 配列一検波器、34 配列二励起器、35 配列二検波器、36 斜交ノード検出断面、37 グリッド斜柱検出断面、38 測線配置システム、39 超音波CTイメージングシステム、40 波の速度分布概略図、41 強度分布概略図、42 モデル切断断面一、43 モデル切断断面二、44 角部空間K型ノード応用位置、45 コンクリート灌流装置。