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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】キャパシタ部品
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20240409BHJP
【FI】
H01G4/30 201G
H01G4/30 201F
H01G4/30 201M
H01G4/30 201N
H01G4/30 513
H01G4/30 514
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019189303
(22)【出願日】2019-10-16
(65)【公開番号】P2021009986
(43)【公開日】2021-01-28
【審査請求日】2022-09-08
(31)【優先権主張番号】10-2019-0079454
(32)【優先日】2019-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジョン ホ
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジュン タエ
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ヒー ジュ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン ウー
【審査官】鈴木 駿平
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-110212(JP,A)
【文献】特開2016-195103(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0011935(KR,A)
【文献】特開2006-229005(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 4/00-4/224
H01G 4/255-4/40
H01G 13/00-13/06
H01B 1/00-1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体層、互いに対向する第1及び第2内部電極が第1方向に積層された積層部と、
前記積層部の前記第1方向と垂直な第2方向の両面にそれぞれ配置され、前記第1及び第2内部電極と電気的に接続される第1及び第2連結部を含む本体と、
前記第1及び第2連結部上にそれぞれ配置される第1及び第2外部電極と、を含み、
前記第1及び第2外部電極は、表面にグラフェン(graphene)及びカーボンナノチューブ(carbon nanotube)の少なくとも一つ以上が被覆された金属粉末を含み、
前記本体の角はラウンド状を有し、前記本体の前記角のラウンド状は、前記第1及び第2連結部に形成される、
キャパシタ部品。
【請求項2】
前記第1及び第2外部電極は、ガラスをさらに含む、
請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項3】
前記金属粉末は、錫(Sn)およびその合金から選択される1つ以上である、
請求項1および2に記載のキャパシタ部品。
【請求項4】
前記第1及び第2連結部は、前記積層部上に配置される金属層及び前記金属層上に配置されるセラミック層を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のキャパシタ部品。
【請求項5】
前記金属層の厚さは1μm~10μmの範囲内である、請求項に記載のキャパシタ部品。
【請求項6】
前記セラミック層の厚さは3μm~15μmの範囲内である、請求項またはに記載のキャパシタ部品。
【請求項7】
前記第1及び第2連結部の厚さの最大値に対する最小値の比率は、0.9~1.0である、請求項1からのいずれか一項に記載のキャパシタ部品。
【請求項8】
前記第1及び第2連結部は、シート状のセラミック層及びシート状の金属層を前記第2方向に転写して形成されたものである、請求項からのいずれか一項に記載のキャパシタ部品。
【請求項9】
前記第1及び第2内部電極の平均厚さは0.4um以下である、請求項1からのいずれか一項に記載のキャパシタ部品。
【請求項10】
前記積層部は、前記誘電体層を挟んで互いに対向するように配置される前記第1及び第2内部電極を含んで容量が形成される容量形成部、及び前記容量形成部の上部及び下部に形成された上部及び下部保護部を含む、請求項1からのいずれか一項に記載のキャパシタ部品。
【請求項11】
前記上部及び下部保護部の各厚さをtp、前記第1方向及び第2方向の断面における前記本体の角の曲率半径をR1と定義したときに、R1/tpは0.3以上1.4以下である、請求項10に記載のキャパシタ部品。
【請求項12】
前記tpは20um以下である、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項13】
前記本体の第5面及び第6面にそれぞれ配置される第1及び第2マージン部を含む、請求項1から1のいずれか一項に記載のキャパシタ部品。
【請求項14】
前記第1及び第2マージン部の各厚さをWm、前記第2方向並びに前記第1方向及び前記第2方向に垂直な第3方向の断面における前記本体の角の曲率半径をR2と定義したときに、R2/Wmは0.3以上1.4以下である、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項15】
前記本体は、前記第1方向に対向する第1及び第2面、第2方向に対向する第3及び第4面、並びに前記第1方向及び前記第2方向に垂直な第3方向に対向する第5及び第6面を含み、
前記第1及び第2外部電極はそれぞれ、前記本体の第1面、第2面、第5面及び第6面に延長されて配置され、
前記第1及び第2連結部は、前記第1及び第2外部電極と電気的に接続される、請求項1から1のいずれか一項に記載のキャパシタ部品。
【請求項16】
前記第1及び第2外部電極の各厚さをtcと定義したときに、tcの最大値に対する最小値の比率は0.8~1.0である、請求項1から1のいずれか一項に記載のキャパシタ部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャパシタ部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
キャパシタ部品のうち積層セラミックキャパシタ(MLCC:Multi-Layered Ceramic Capacitor)は、小型でありながらも高容量が保証され、実装が容易であるという利点を有する。
【0003】
従来では、積層セラミックキャパシタ(MLCC; Multilayer Ceramic Capacitor)の外部電極を形成する際に、導電性金属が含まれているペーストを用いて、本体の内部電極が露出した面をペーストにディッピング(dipping)する方法を主に用いていた。
【0004】
しかし、ディッピング(dipping)工法によって形成された外部電極は、外部電極の厚さが均一でなく、本体の角の部分には外部電極が非常に薄く形成されるという問題点があった。また、外部電極にめっき層を形成する際に、めっき液が本体の内側に浸透して積層セラミックキャパシタの信頼性が低下するという問題があった。
【0005】
これを解決するために、外部電極を1次外部電極と2次外部電極に区分し、1次外部電極を転写などの方法で形成する新規工法が提示された。しかし、新規工法によると、内部電極と外部電極の接触面積が従来の工法に比べて減少し、これにより抵抗が上昇し、ESRが増加するという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、耐湿信頼性を向上させながらも、電気伝導性を改善してESRの低いキャパシタ部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態は、誘電体層、互いに対向する第1及び第2内部電極が第1方向に積層された積層部、及び上記積層部の上記第1方向と垂直な第2方向の両面にそれぞれ配置され、上記第1及び第2内部電極と電気的に接続される第1及び第2連結部を含む本体と、上記第1及び第2連結部上にそれぞれ配置される第1及び第2外部電極と、を含み、上記第1及び第2外部電極は、表面にグラフェン(graphene)及びカーボンナノチューブ(carbon nanotube)の少なくとも一つ以上が被覆された金属粉末を含むキャパシタ部品を提供することができる。
【0008】
本発明の他の実施形態は、誘電体層、第1及び第2内部電極が第1方向に積層された焼成体の内部電極と電気的に接続されるように上記第1方向と垂直な第2方向に第1及び第2連結部をそれぞれ転写して本体を形成する段階と、上記第1及び第2連結部上にそれぞれ第1及び第2外部電極を形成する段階と、を含み、上記第1及び第2外部電極は、表面にグラフェン(graphene)及びカーボンナノチューブ(carbon nanotube)の少なくとも一つ以上が被覆された金属粉末を含むキャパシタ部品の製造方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一実施形態によると、積層部に連結部を配置することにより、単位体積当たりの容量を向上させることができ、耐湿信頼性を向上させることができる。
【0010】
本発明の他の実施形態によると、本体の角に十分なラウンドを形成することができ、本体の角にラウンドを形成する場合、外部電極の厚さを均一に形成することができ、外部電極を薄く形成することができる。
【0011】
本発明の一実施形態によると、積層部の両側面にマージン部を配置する場合、単位体積当たりの容量をさらに向上させることができるという効果がある。
【0012】
本発明の他の実施形態によると、外部電極が表面にグラフェン(graphene)及びカーボンナノチューブ(carbon nanotube)の少なくとも一つ以上が被覆された金属粉末を含むことにより抵抗を減少させることができ、これにより、ESRを低くすることができる。
【0013】
但し、本発明の多様で有益な利点と効果は、上述の内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程で、より容易に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態によるキャパシタ部品を概略的に示す斜視図である。
図2図1の本体を概略的に示す斜視図である。
図3図1の積層部を示す斜視図である。
図4図1のI-I'線に沿った断面図である。
図5a図1のX及びY方向断面図であって、第1内部電極の断面を観察した図である。
図5b図1のX及びY方向断面図であって、第2内部電極の断面を観察した図である。
図6】本発明の一実施形態による表面にグラフェンが被覆された金属粉末を示す模式図である。
図7】本発明の一実施形態による表面にグラフェンが被覆された金属粉末を含む外部電極を示す模式図である。
図8】本発明の一実施形態によるキャパシタ部品の連結部を転写方法によって形成する工程を示す図である。
図9】本発明の一実施形態によるキャパシタ部品の連結部を転写方法によって形成する工程を示す図である。
図10】本発明の一実施形態によるキャパシタ部品の連結部を転写方法によって形成する工程を示す図である。
図11】本発明の一実施形態によるキャパシタ部品の連結部を転写方法によって形成する工程を示す図である。
図12】本発明の一実施形態によるキャパシタ部品の連結部上に外部電極を形成する工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがあり、図面上の同一の符号で示される要素は同一の要素である。
【0016】
そして、本発明を明確に説明するために、図面において説明と関係ない部分は省略し、複数の層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示し、同一思想の範囲内において機能が同一の構成要素に対しては、同一の参照符号を用いて説明する。さらに、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外する意味ではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0017】
図面において、X方向は第2方向、L方向または長さ方向、Y方向は、第3方向、W方向または幅方向、Z方向は、第1方向、T方向または厚さ方向に定義することができる。
【0018】
図1は本発明の一実施形態によるキャパシタ部品を概略的に示す斜視図である。
【0019】
図2図1の本体を概略的に示す斜視図である。
【0020】
図3図1の積層部を示す斜視図である。
【0021】
図4図1のI-I'線に沿った断面図である。
【0022】
図5a及び図5bは図1のX及びY方向断面図であって、図5aは第1内部電極の断面を観察した図であり、図5bは第2内部電極の断面を観察した図である。
【0023】
図6は本発明の一実施形態による表面にグラフェンが被覆された金属粉末を示す模式図である。
【0024】
図7は本発明の一実施形態による表面にグラフェンが被覆された金属粉末を含む外部電極を示す模式図である。
【0025】
以下、図1図7を参照して、本発明の一実施形態によるキャパシタ部品について詳細に説明する。
【0026】
本発明のキャパシタ部品10は、誘電体層111、第1及び第2内部電極121、122が第1方向(Z方向)に積層された積層部110、及び上記積層部の上記第1方向と垂直な第2方向(X方向)の両面にそれぞれ配置され、上記第1及び第2内部電極121、122と電気的に接続される第1及び第2連結部141、142を含む本体100と、上記第1及び第2連結部141、142上にそれぞれ配置される第1及び第2外部電極151、152と、を含み、上記第1及び第2外部電極151、152は、表面にグラフェン(graphene)及び/またはカーボンナノチューブ(carbon nanotube)が被覆された金属粉末を含むことができる。
【0027】
上記金属粉末は、キャパシタ部品の外部電極に使用可能なものであれば、その種類は特に制限されない。上記金属粉末は、例えば、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、錫(Sn)、タングステン(W)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)及びそれらの合金からなる群から選択される一つ以上であることができるが、これに制限されない。
【0028】
本明細書において「グラフェン(graphene)」とは、炭素原子が2次元上でsp結合によって六角形状に連結された配列をなし、且つ炭素原子層に対応する厚さを有する物質を意味することができ、炭素同素体である3次元構造を有する黒鉛から剥離された炭素原子が六角形の蜂の巣状に相互に連結されて2次元平面構造をなす構造を有する物質を意味することができる。
【0029】
本発明の一実施形態において、上記グラフェンは、グラフェン(graphene)、高品質グラフェン(High-quality graphene、HQG)、酸化グラフェン(graphene oxide、GO)及び還元された酸化グラフェン(Reduced graphene oxide、RGO)からなる群から選択される一つ以上であることができ、上記高品質グラフェンは、ドメインバウンダリーの生成が抑制されたグラフェンを意味することができる。
【0030】
本明細書において「カーボンナノチューブ(carbon nanotube)」とは、炭素原子がsp結合によって円柱状のナノ構造を有する物質を意味することができ、3次元構造を有する黒鉛の同素体を意味することができる。上記カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ(SWNT)及び/または多層カーボンナノチューブ(MWNT)であることができるが、これに制限されるものではない。
【0031】
図6は本発明のグラフェン202が被覆された金属粉末201を示す模式図である。図6を参照すると、上記表面にグラフェン(graphene)202が被覆された金属粉末201は、金属粉末201の表面にグラフェン202層が形成された構造を意味することができる。上記グラフェン層とは、グラフェンからなるコーティング層を意味することができる。
【0032】
上記表面にグラフェンまたはカーボンナノチューブが被覆された金属粉末を形成する方法は、特に制限されないが、例えば、金属粉末とグラフェン及び/またはカーボンナノチューブを混合した後、ミリングなどの方法を介して形成することができる。金属粉末とグラフェン及び/またはカーボンナノチューブを混合してミリングすると、混合された金属粉末とグラフェン及び/またはカーボンナノチューブは流動するようになり、強い往復運動または回転運動と共に混合される。この場合、グラフェンは非常に薄い平面構造を有し、カーボンナノチューブは、非常に細い線形構造を有するため、物理的な衝突または静電気などによって金属粉末の表面に均一に付着することができる。上記ミリングを行う方法は、特に制限されず、例えば、ボールミルやジェットミルなどを用いることができる。
【0033】
上記方法を用いてミリングする場合、グラフェン及びカーボンナノチューブは、複合構造を形成することができる。カーボンナノチューブとグラフェンが複合構造を形成するということは、カーボンナノチューブとグラフェンが互いに絡み合っている状態で連結された形態を意味することができ、カーボンナノチューブの末端部位がグラフェンと連結された形態を意味することができる。カーボンナノチューブとグラフェンの構造的な側面を考慮すると、カーボンナノチューブとグラフェンは各粒子間の接触経路を形成し、これにより、より効果的な導電経路が形成されることができる。
【0034】
図7図4のA部分を拡大した図であり、表面にグラフェンが被覆された金属粉末を含む外部電極を示す模式図である。図7を参照すると、上記表面にグラフェンが被覆された金属粉末を含む導電性ペーストで外部電極を形成する場合、金属粉末211の間にグラフェン層及び/またはカーボンナノチューブ層212が分散している構造が確認できる。これは、グラフェン及び/またはカーボンナノチューブの融点は3000℃以上であって、外部電極の焼成温度で熱分解または溶融しないためであり、上記グラフェン及び/またはカーボンナノチューブは、焼成後に外部電極の内部に均一に分散していることができる。グラフェン及び/またはカーボンナノチューブをなす炭素原子一つ一つは、隣接する炭素と電子一対半を共有して結合し、結合に関与しない電子がグラフェン及び/またはカーボンナノチューブ内で容易に動くことができるため、上記グラフェン及び/またはカーボンナノチューブが被覆された金属粉末は、高い電気伝導度を示すことができる。また、本発明の一実施形態によるキャパシタ部品は、外部電極にグラフェン及び/またはカーボンナノチューブが被覆された金属粉末を適用することにより、電気的通路(Electrical path)を改善して、等価直列抵抗(Equivalent Series Resistance、ESR)を減少させることができる。
【0035】
本発明の一実施形態において、本体100は、積層部110、第1及び第2連結部141、142を含むことができる。
【0036】
上記本体100の具体的な形状は、特に制限しないが、図示のように本体100は、六面体状やそれと類似の形状からなることができる。焼成過程で本体100に含まれているセラミック粉末の収縮によって、上記本体100は、完全な直線を有する六面体状ではないが、実質的に六面体状を有することができる。上記本体100は、厚さ方向(Z方向)に互いに対向する第1及び第2面1、2、第1及び第2面1、2と連結され、長さ方向(X方向)に互いに対向する第3及び第4面3、4、第1及び第2面1、2と連結され、且つ第3及び第4面3、4と連結され、幅方向(Y方向)に互いに対向する第5及び第6面5、6を有することができる。
【0037】
本発明の一例において、積層部110は、誘電体層111及び内部電極121、122が交互に積層されていることができ、上記誘電体層111及び内部電極121、122は、第1方向に積層されていることができる。積層部110を形成する複数の誘電体層111は焼成された状態であり、隣接する誘電体層111の間の境界は、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認し難いほど一体化することができる。
【0038】
本発明の一実施形態によると、上記誘電体層111を形成する原料は、十分な静電容量を得ることができる限り、特に制限されない。例えば、チタン酸バリウム系材料、鉛複合ペロブスカイト系材料またはチタン酸ストロンチウム系材料などを用いることができる。
【0039】
また、上記誘電体層111を形成する材料は、チタン酸バリウム(BaTiO)などのパウダーに、本発明の目的に応じて様々なセラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤、分散剤などが添加されることができる。
【0040】
上記積層部は、誘電体層111に第1内部電極121が印刷されたセラミックグリーンシートと、誘電体層111に第2内部電極122が印刷されたセラミックグリーンシートとを厚さ方向(Z方向)に交互に積層して形成することができる。
【0041】
本発明の一例において、複数の内部電極121、122は、誘電体層111を挟んで互いに対向するように配置されることができる。内部電極121、122は、誘電体層111を挟んで互いに対向するように交互に配置される第1及び第2内部電極121、122を含むことができる。
【0042】
上記第1内部電極121は、上記積層部110の上記第2方向(X方向)の一面に露出することができ、上記第2方向(X方向)の一面に露出する部分が第1連結部の金属層141aと連結されることができる。上記第2内部電極122は、上記積層部110の上記第2方向(X方向)の他面に露出することができ、上記第2方向(X方向)の他面に露出する部分が第2連結部の金属層142aと連結されることができる。上記第1及び第2内部電極121、122は、中間に配置された誘電体層111によって互いに電気的に分離されることができる。
【0043】
第1及び第2内部電極121、122を形成する材料は、特に制限されず、例えば、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、錫(Sn)、タングステン(W)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)及びそれらの合金のうち一つ以上の材料を含む導電性ペーストを用いて形成されることができる。上記導電性ペーストの印刷方法は、スクリーン印刷法またはグラビア印刷法などを用いることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0044】
上記第1及び第2内部電極の平均厚さは、0.4um以下であることができる。上記内部電極の平均厚さは、焼成された内部電極の互いに異なる5箇所の位置で測定された値の平均であることができる。上記第1及び第2内部電極の平均厚さの下限は、特に制限されないが、例えば、0.01um以上であることができる。
【0045】
本発明の一実施形態において、第1及び第2連結部141、142は、上記積層部110上に配置される金属層141a、142a及び上記金属層上に配置されるセラミック層141b、142bを含むことができる。
【0046】
上記金属層141a、142aは、積層部110の第2方向(X方向)の一面及び他面にそれぞれ配置され、それぞれ第1及び第2内部電極121、122と電気的に接続されることができる。
【0047】
金属層141a、142aは、電気伝導性の高い金属材料を含むことができ、第1内部電極121との電気的連結性を高めるために、第1内部電極121と同一の金属を含むことができる。例えば、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、錫(Sn)、タングステン(W)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)及びそれらの合金のうち一つ以上を含むことができる。
【0048】
金属層141a、142aは、焼結電極の形態で提供されることができ、本体100と同時に焼結されることができる。この場合、焼結前の金属層141a、142aは、金属粒子、バインダーのような有機材料を含む状態で本体100に転写されることができ、焼結後に有機材料などは除去されることができる。
【0049】
金属層の厚さtaは、特に限定しないが、例えば、1~10μmであることができる。ここで、金属層の厚さtaとは、金属層の第2方向(X方向)の長さを意味することができる。
【0050】
セラミック層141b、142bは、金属層141a、142a上に配置され、シール特性を向上させて外部からの水分やめっき液などが浸透することを最小限に抑える役割を果たす。セラミック層141b、142bは、金属層141a、142aの第1方向(Z方向)及び第3方向(Y方向)の断面を覆わないように形成されることができる。
【0051】
セラミック層141b、142bは、チタン酸バリウムなどのようなセラミック材料からなることができる。この場合、セラミック層141b、142bは、誘電体層111に含まれているものと同一のセラミック材料を含むか、または誘電体層111と同一の材料からなることができる。
【0052】
セラミック層141b、142bは、金属層141a、142aと同様に転写する方式で形成されることができ、以後に焼結過程を経ることができる。転写工程のために、焼結前のセラミック層141b、142bは高い接着力を有することが好ましい。したがって、セラミック層141b、142bはバインダーなどの有機材料を相対的に多く含むことができる。この場合、焼結後にも一部の有機材料が残存し得るため、セラミック層141b、142bは、誘電体層111よりも多い有機材料成分を含むことができる。
【0053】
セラミック層の厚さtbは、特に限定しないが、例えば、3~15μmであることができる。ここで、セラミック層の厚さtbとは、セラミック層の第2方向(X方向)長さを意味することができる。
【0054】
本発明の一実施形態において、第1及び第2連結部141、142は、シートを転写する方法を用いて形成されることができ、均一な厚さを有することができる。これにより、第1及び第2連結部141、142の厚さの最大値に対する最小値の比率は、0.9~1.0であることができる。ここで、第1及び第2連結部141、142の厚さとは、第1及び第2連結部141、142の第2方向(X方向)の長さを意味することができる。
【0055】
本発明の他の実施形態によると、上記第1及び第2方向の断面における本体100の角は、ラウンド状を有することができる。上記ラウンド状によって、外部電極151、152を薄く形成しながらも、厚さを均一に形成することができる。
【0056】
本体の角が角ばった形態である場合、MLCC製作工程中にチップ(chip)間の衝突による角破損現象であるチッピング(chipping)不良が発生する恐れがあり、これは、外観不良及び耐湿信頼性低下の原因となる。それを解決するために、本体の角部分をラウンド状を有するように研磨して、角部分に外部電極が薄く形成されることを防止し、チッピング(chipping)不良を抑制する試みがなされた。
【0057】
しかし、本体の角部分を研磨することによって内部電極が露出するなどの問題が発生し、従来のキャパシタ部品の構造では本体の角部分に十分なラウンドを確保し難いという問題があった。また、内部電極の露出などが発生しないようにするために保護部の厚さを厚くした場合には、キャパシタ部品の単位体積当たりの容量が低下するという問題があった。
【0058】
本発明の一実施形態によると、積層部110の第2方向(X方向)の両面にそれぞれ第1及び第2連結部141、142を配置することにより、本体100の角に十分なラウンドを形成することができるため、単位体積当たりの容量が低下することなく、角部分に外部電極が薄く形成されることを防止し、チッピング(chipping)不良を抑制することができる。
【0059】
本発明の一実施形態において、積層部110は、上記誘電体層111を挟んで互いに対向するように配置される上記第1及び第2内部電極121、122を含んで容量が形成される容量形成部、及び上記容量形成部の上部及び下部に形成された保護部112を含むことができる。
【0060】
上部及び下部保護部は、誘電体層111と同一の組成からなることができ、内部電極を含まない誘電体層を本体100の最上部の内部電極の上部と最下部の内部電極の下部にそれぞれ少なくとも一層以上積層して形成されることができる。
【0061】
上部及び下部保護部112は、基本的には物理的または化学的ストレスによる内部電極の損傷を防止する役割を果たすことができる。
【0062】
上部及び下部保護部112の各厚さtpは、特に制限する必要はないが、本発明の一実施形態によると、積層部110に連結部141、142を配置することにより、本体100の角に十分なラウンドを形成することができるため、上部及び下部保護部の各厚さtpを最小化してキャパシタ部品10の単位体積当たりの容量を向上させることができる。
【0063】
例えば、本発明の一実施形態によると、tpが20μm以下である場合でも、十分なラウンドを形成し、且つ内部電極を保護することができるため、単位体積当たりの容量を向上させることができる。したがって、tpが20μm以下である場合、本発明による効果がより顕著になることができる。
【0064】
また、tpの下限は特に限定せず、第1及び第2方向の断面における本体の角の曲率半径R1を考慮して適宜選択することができ、例えば、5μm以上であることができる。
【0065】
ここで、上部及び下部保護部の各厚さtpは、上部及び下部保護部112の第1方向(Z方向)の長さを意味することができる。
【0066】
図4を参照すると、上記上部及び下部保護部112の各厚さをtp、第1及び第2方向の断面(Z-X断面、L-T断面)における上記本体100の角の曲率半径をR1と定義したときに、R1/tpは0.3以上1.4以下であることができる。
【0067】
R1/tpが0.3未満であると、十分なラウンドを形成することができないため、チッピング不良が発生するか、または角部分の外部電極の厚さが薄くなる恐れがある。
【0068】
一方、R1/tpが1.4を超えると、内部電極の露出によって短絡(short)が発生するか、または外部電極の形成が困難になる。ここで、内部電極の露出による短絡(short)とは、本体の角を研磨することによって、第1内部電極121が第2外部電極152が形成される面に露出して第2外部電極152と連結されるか、または第2内部電極122が第1外部電極151が形成される面に露出して第1外部電極151と連結される場合を意味する。
【0069】
このとき、上記R1/tpは1.0超1.4以下であることができる。
【0070】
連結部141、142が存在しない場合、R1/tpを1.0超に制御すると、内部電極の露出によって短絡(short)が発生する恐れが大きいが、本発明によって連結部141、142を備える場合、R1/tpを1.0超1.4以下に制御しても、内部電極の露出によって短絡(short)が発生する恐れが著しく減少する。
【0071】
第1及び第2方向の断面における本体100の角のラウンド状は、連結部141、142に形成されることができ、図3及び図4に示すように、積層部110の一部まで延長されて形成されることができる。
【0072】
本発明の一実施形態において、第1及び第2マージン部131、132は、上記積層部の上記第1及び第2方向と垂直な第3方向(Y方向)の両面(第5面及び第6面)にそれぞれ配置されることができる。
【0073】
従来では、誘電体層の面積を内部電極の面積よりも大きく形成して、内部電極のうち外部電極と連結される部分を除いた残りの端部分にマージン領域を形成した。しかし、この場合、数十から数百層の誘電体層を積層すると、誘電体層が段差を埋めるために延伸し、内部電極も共に曲がる。内部電極が曲がると、該当部分における耐電圧特性(BDV; Breakdown Voltage)が低下するという問題が発生する。
【0074】
したがって、本発明の一実施形態によるキャパシタ部品は、積層部110の第3方向の両面にマージン領域を除去して内部電極による段差の発生を防止し、内部電極が曲がることを防止して耐電圧特性が低下する問題を予防することにより、キャパシタ部品の信頼性を向上させることができる。
【0075】
それと共に、積層部110の第3方向の両面に第1及び第2マージン部131、132を配置することにより、内部電極を保護することができる。また、第1及び第2マージン部131、132を別途形成するため、内部電極の整列ずれなどの製造誤差を考慮する必要がない。したがって、第1及び第2マージン部131、132の厚さWmを従来のマージン領域の厚さよりも小さく設定することができるため、キャパシタ部品の単位体積当たりの容量を向上させることができる。
【0076】
したがって、本体100が第1及び第2マージン部131、132を含む場合、上記第1内部電極121は、上記積層部110の上記第3方向の両面及び上記第2方向の一面に露出することができ、上記第2方向の一面に露出する部分が第1連結部141と連結されることができる。また、上記第2内部電極122は、上記積層部110の上記第3方向の両面及び上記第2方向の他面に露出することができ、上記第2方向の他面に露出する部分が第2連結部142と連結されることができる。
【0077】
第1及び第2マージン部131、132は、絶縁材料からなることができ、チタン酸バリウムなどのようなセラミック材料からなることができる。この場合、第1及び第2マージン部131、132は、誘電体層111に含まれているものと同一のセラミック材料を含むか、または誘電体層111と同一の材料からなることができる。
【0078】
第1及び第2マージン部131、132を形成する方法は、特に制限せず、例えば、セラミックを含むスラリーを塗布して形成するか、または誘電体シートを積層部の第3方向の両面に第3方向に積層して形成されることができる。
【0079】
また、第1及び第2マージン部131、132は、上述の転写工法を用いて誘電体シートを転写することによって形成されることもできる。これにより、第1及び第2マージン部131、132は、均一な厚さを有することができる。第1及び第2マージン部131、132の各厚さをWmと定義したときに、Wmの最大値に対する最小値の比率は、0.9~1.0であることができる。
【0080】
第1及び第2マージン部131、132が誘電体シートを転写する方法によって形成される場合、転写工程のために、焼結前の第1及び第2マージン部131、132は高い接着力を有することが好ましい。したがって、第1及び第2マージン部131、132はバインダーなどの有機材料を相対的に多く含むことができる。この場合、焼結後にも一部の有機材料が残存し得るため、第1及び第2マージン部131、132は、誘電体層111よりも多い有機材料成分を含むことができる。
【0081】
第1及び第2マージン部131、132の各厚さWmは、特に制限する必要はないが、本発明によると、積層部110に連結部141、142を配置することにより、本体の角に十分なラウンドを形成することができるため、Wmを最小化してキャパシタ部品の単位体積当たりの容量を向上させることができる。例えば、本発明によると、Wmが15μm以下である場合でも、十分なラウンドを形成し、且つ内部電極121、122を保護することができるため、単位体積当たりの容量を向上させることができる。
【0082】
また、Wmの下限は特に限定せず、第2及び第3方向の断面(X-Y断面、L-W断面)における本体の角の曲率半径R2を考慮して適宜選択することができ、例えば、5μm以上であることができる。ここで、第1及び第2マージン部の厚さWmは、第1及び第2マージン部131、132の第3方向(Y方向)の長さを意味することができる。
【0083】
図5a及び図5bを参照すると、第1及び第2マージン部131、132の各厚さをWm、第2及び第3方向の断面(X-Y断面、L-W断面)における上記本体の角の曲率半径をR2と定義したときに、R2/Wmは0.3以上1.4以下であることができる。R2/Wmが0.3未満であると、十分なラウンドを形成することができないため、チッピング不良が発生するか、または角部分の外部電極の厚さが薄くなる恐れがある。一方、R2/Wmが1.4を超えると、内部電極の露出によって短絡(short)が発生するか、または外部電極の形成が困難になる。ここで、内部電極の露出による短絡(short)とは、本体の角を研磨することによって、第1内部電極121が第2外部電極152が形成される面に露出して第2外部電極152と連結されるか、または第2内部電極122が第1外部電極151が形成される面に露出して第1外部電極151と連結される場合を意味する。
【0084】
このとき、上記R2/Wmは、1.0超1.4以下であることができる。
【0085】
連結部141、142が存在しない場合、R2/Wmを1.0超に制御すると、内部電極の露出によって短絡(short)が発生する恐れが大きいが、本発明によって連結部141、142を備える場合、R2/Wmを1.0超1.4以下に制御しても、内部電極の露出によって短絡(short)が発生する恐れが著しく減少する。
【0086】
一方、研磨工程を容易にするために、第2及び第3方向の断面における本体の角の曲率半径R2は、第1及び第2方向の断面における本体の角の曲率半径R1と同一であることもできるが、特に限定せず、R2とR1が異なるように本体の角を研磨することもできる。
【0087】
積層部110に第1及び第2マージン部131、132を形成した後、転写工法を用いて第1及び第2連結部141、142を形成することにより、第1連結部141は、上記第1及び第2マージン部131、132の上記第2方向(X方向)の一面を覆うように配置され、第2連結部142は、上記第1及び第2マージン部131、132の上記第2方向(X方向)の他面を覆うように配置されることができる。
【0088】
また、第1連結部141は、上記積層部110、上記第1及び第2マージン部131、132の上記第2方向(X方向)の一面を外れない範囲に配置され、第2連結部142は、上記積層部110、上記第1及び第2マージン部131、132の上記第2方向(X方向)の他面を外れない範囲に配置されることができる。即ち、第1連結部141が積層部110の第1方向(Z方向)の両面に延長されず、第1及び第2マージン部131、132の第3方向(Y方向)の両面に延長されない。
【0089】
第1及び第2外部電極151、152はそれぞれ、第1及び第2連結部141、142上に配置される。第1外部電極151は、第1連結部141の金属層141aを介して第1内部電極121と電気的に接続され、第2外部電極152は、第2連結部142の金属層142aを介して第2内部電極122と電気的に接続されることができる。
【0090】
上記第1及び第2外部電極151、152は、上記第1及び第2連結部141、142の上記第1方向(Z方向)の両面に延長されて配置され、上記第1及び第2連結部の金属層141a、142aはそれぞれ、上記第1及び第2連結部の上記第1方向(Z方向)に露出してそれぞれ上記第1及び第2外部電極151、152と連結されることができる。このとき、上記第1及び第2外部電極151、152は、上記第1及び第2連結部141、142の上記第3方向(Y方向)の両面にも延長されて配置されることができ、上記第1及び第2連結部の金属層141a、142aはそれぞれ、上記第1及び第2連結部の上記第3方向(Y方向)にも露出してそれぞれ上記第1及び第2外部電極151、152と連結されることができる。
【0091】
また、第1及び第2外部電極151、152は、上記本体の第1及び第2面1、2の一部まで延長されて配置されることができる。このとき、第1及び第2外部電極151、152は、本体の第5及び第6面5、6の一部までも延長されて配置されることができる。
【0092】
第1及び第2外部電極151、152の形成方法は、特に限定する必要はなく、例えば、導電性金属及びガラスを含むペーストに本体をディッピングして形成することができる。このとき、導電性金属は、上述の金属粉末及び/または表面にグラフェンが被覆された金属粉末を含むことができる。
【0093】
本発明の一実施形態によると、本体100の角がラウンド状をなしているため、ディッピング工程を用いて外部電極を形成しても、本体100の角における外部電極151、152の厚さが薄くなる現象を抑制することができる。
【0094】
したがって、上記第1及び第2外部電極151、152の各厚さをtcと定義したときに、tcの最大値に対する最小値の比率は0.8~1.0であることができる。
【0095】
一方、基板との実装性を向上させるために、第1及び第2外部電極151、152上にめっき層が形成されることができる。より具体的な例として、めっき層は、Niめっき層またはSnめっき層であることができ、外部電極上にNiめっき層及びSnめっき層が順次形成された形態であることができ、複数のNiめっき層及び/または複数のSnめっき層を含むこともできる。
【0096】
図8図11は、本発明の一実施形態によるキャパシタ部品の連結部141を転写工法によって形成する工程を示す図である。
【0097】
図8に示すように、金属層141aの転写工程は、支持台300上に金属層シート140aを設けた後、積層部110を金属層シート140aに圧着して積層部110の表面に金属層141aを付着させる。金属層シート140aは焼結前の状態であって、バインダー、有機溶媒などの成分を含んでいる。
【0098】
次に、図9に示すように、支持台300上にセラミック層シート140bを設けた後、積層部110をセラミック層シート140bに圧着して金属層141aの表面にセラミック層141bを付着させる。セラミック層シート140bは焼結前の状態であって、バインダー、有機溶媒などの成分を含んでいる。
【0099】
その後、金属層141a及びセラミック層141bが形成された面の反対面に同一の工程を繰り返して金属層142a及びセラミック層142bを形成し、図11のように本体100を設けることができる。
【0100】
以後、研磨工程を経て本体の角をラウンド状に加工し、研磨された本体100を図12のように導電性ペーストにディッピングして外部電極151、152を形成することにより、キャパシタ部品10を完成することができる。
【0101】
一方、金属層及びセラミック層を個別に転写せず、図10に示すように、支持台300上にセラミック層シート140b及び金属層シート140aを積層した状態で準備し、一度の転写工程によって第1連結部141を形成することもできる。
【0102】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0103】
10 キャパシタ部品
100 本体
110 積層部
111 誘電体層
112 保護部
121、122 内部電極
131、132 マージン部
141、142 連結部
141a、142a 金属層
141b、142b セラミック層
151、152 外部電極
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12