(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】動画契約のための方法、プログラム製品及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/18 20120101AFI20240409BHJP
G06F 21/10 20130101ALI20240409BHJP
【FI】
G06Q50/18
G06F21/10
(21)【出願番号】P 2020543190
(86)(22)【出願日】2018-07-06
(86)【国際出願番号】 EP2018068416
(87)【国際公開番号】W WO2019158228
(87)【国際公開日】2019-08-22
【審査請求日】2021-07-02
(32)【優先日】2018-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】520296819
【氏名又は名称】レキシーゴーゴー ビーヴイビーエー
【氏名又は名称原語表記】LEXIGOGO BVBA
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】テュニス, ローレンス
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0140486(US,A1)
【文献】特開2017-027318(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0098291(US,A1)
【文献】特表2014-528198(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0042481(US,A1)
【文献】特開2004-070705(JP,A)
【文献】大橋 盛徳 Shigenori OHASHI,デジタルコンテンツのスマートプロパティ化に向けた情報登録方法の提案と実装 A registration method for digital content management systems utilizing blockchains,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.116 No.23 IEICE Technical Report,日本,一般社団法人電子情報通信学会 The Institute of Electronics,Information and Communication Engineers,2016年05月05日,第116巻,pp.13-18
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 21/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のデバイス(10)を有する第1のユーザ(1)と第2のデバイス(20)を有する第2のユーザ(2)との間での動画契約に、動画コンテンツの一部に基づいて電子的に署名するための方法であって、前記第2のユーザ(2)が前記第1のユーザ(1)とは異なっており、前記動画コンテンツの一部が前記動画契約に関連する情報を用意し、前記第1のデバイスが、タイムスタンプ
及び場所スタンプを動画コンテンツに属するものとする手段と、画面(11)と、接続手段とを備え、前記第2のデバイスが画面(21)と、接続手段とを備え、前記方法が
前記第1のユーザ(1)
及び前記第1のデバイス(10)によって前記第1のデバイス(10)に前記動画コンテンツの一部を用意するステップと、
前記第1のデバイス(10)
によって前記動画コンテンツの一部及び契約仕様書(3)を含む動画契約を構成するステップ(52)であり、前記契約仕様書(3)が前記第1のユーザ(1)及び前記第2のユーザ(2)のうちの少なくとも1つの識別情報を含む、構成するステップ(52)と、
前記第1のデバイス(10)
によって前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約をサーバにアップロードするステップ(52)と、
前記サーバの介入なしに前記第1のデバイスによって、前記第2のデバイス(20)に動画契約署名招待を送信するステップ(52)であり、前記送信する前記ステップが前記第2のユーザ(2)の前記識別情報に基づいている、送信するステップ(52)と、
前記サーバによって前記第1のユーザ(1)から第1の電子署名を受信するステップ(53)と、
前記サーバによって前記第2のユーザ(2)から第2の電子署名を受信するステップ(53)と
を含み、
前記動画コンテンツの一部を用意する前記ステップが、
前記第1のデバイス(10)によって前記タイムスタンプ
及び前記場所スタンプを前記動画コンテンツの一部に追加することを含み、
前記場所スタンプが、範囲内の1つ又は複数のセルラーネットワークを前記第1のデバイスによって自動的に特定することに関連しており、前記場所スタンプが、特定された前記1つ又は複数のセルラーネットワークが関連する国を含む、方法。
【請求項2】
前記動画コンテンツを用意する前記ステップが、前記第1のユーザ(1)によって前記動画コンテンツの一部を前記第1のデバイス(10)を用いて記録すること(51)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のデバイスがカメラ(12)を備え、前記記録すること(51)が、前記第1のデバイス(10)を用いて実施される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のデバイス(20)に前記動画契約署名招待を送信する前記ステップが、前記第1のデバイス(10)によって遂行される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のユーザが、少なくとも前記動画契約を構成する前記ステップの間、前記第2のユーザの視界内に存在する、請求項1~
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のデバイスが記録タイムスタンプを動画コンテンツに属するものとする手段を含み、前記動画コンテンツの一部を記録する前記ステップが、前記記録タイムスタンプを前記動画コンテンツの一部に追加することを含み、前記動画契約署名招待が少なくとも前記動画コンテンツの一部のアップロードの前記時間に関連するインジケーションを含む、請求項1~
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のユーザ、及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方の前記識別情報が、前記識別情報の信頼性を向上させるために、前記動画コンテンツの一部及び/又は前記第1のデバイスのカメラで撮った写真の一部に対して顔認識アルゴリズムを実行することを含む、請求項1~
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記動画契約を構成する前記ステップ(52)が、前記動画コンテンツの一部に対して物体認識アルゴリズム及び/又は製品認識アルゴリズムを実行することを含み、前記物体認識アルゴリズム及び/又は前記製品認識アルゴリズムの出力が、前記動画コンテンツの一部を編集すること及び/又は前記契約仕様書を修正するために使用される、請求項1~
7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記動画契約署名招待が、前記動画契約に署名することができる期間を限定するための有効時間を含む、請求項1~
8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記方法が、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの一方から、前記動画コンテンツの一部及び/又は前記契約仕様書の修正を受信するさらなるステップを含み、前記修正が、前記修正に関連付けられる動画契約署名招待を前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちのもう一方に属する前記デバイスに送信することを生じさせ、前記送信することが、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの前記もう一方の前記識別情報に基づいている、請求項1~
9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記動画契約を構成する前記ステップが、前記第1のデバイスによって、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの一方から、前記動画コンテンツの一部を編集すること及び/又は前記契約仕様書の修正を受信することを含み、前記契約仕様書の前記修正が、前記動画コンテンツの一部の1つ又は複数の選択された及び/又は編集されたフレームの、前記契約仕様書への取り込みに関する場合がある、請求項1~
10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記動画契約署名招待を前記第2のユーザに送信する前記ステップが、前記第1のユーザからの前記第1の電子署名の受信を意味する、及び/又は前記修正に関連付けられる前記動画契約署名招待を前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの一方から、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちのもう一方に属するデバイスに送信する前記ステップが、前記一方のユーザからの電子署名の受信を意味する、請求項
10又は
11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のユーザの前記識別情報が、前記第2のユーザと連絡を取るための連絡手段に関し、前記第2のユーザの前記識別情報が前記第2のユーザの前記連絡手段にリンクされることを確実にするために、前記動画契約署名招待が前記連絡手段を介して提供される、請求項1~
12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のデバイスが前記第1のデバイスとは異なっており、前記動画契約署名招待がトークンを含み、前記第2のユーザによって前記第2の電子署名を用意する前記ステップが、前記第2の電子署名を用意する人物が前記第2のユーザであることを確実にするために、前記トークンを用意することを伴い、前記第2のユーザが、前記第2のデバイスとは異なるデバイスを介して第2の電子署名を用意する、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のデバイスが前記第1のデバイスと等しく、前記動画契約署名招待がトークンを含み、前記第2のユーザによって前記第2の電子署名を用意する前記ステップが、前記第2の電子署名を用意する人物が前記第2のユーザであることを確実にするために、前記トークンを用意することを伴う、請求項
14に記載の方法。
【請求項16】
前記動画契約を構成する前記ステップが、ブロックチェーン関連分散コンピューティングプラットフォームでスマートコントラクトを記憶することを含み、前記スマートコントラクトが前記動画契約のうちの少なくとも1つの識別情報を含み、前記動画契約に関連するタスクの完了が、前記スマートコントラクトによって定義されるイベントをトリガする、請求項1~
15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記動画契約及び/又は前記動画契約署名招待が、前記動画コンテンツの一部の機械生成の識別情報を含む、請求項1~
16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記動画契約の少なくとも一部がブロックチェーンに記憶される、請求項1~
17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記方法が、追加的なステップである
前記第1のユーザ(1)によって、前記第1のデバイス(10)で、前記サーバに接続するためのアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を含むサードパーティアプリを開くステップと、
前記動画契約に前記電子的に署名することを開始するために、前記サードパーティアプリによってAPI関連コールを、前記APIを介して前記サーバに送信するステップと
を含み、前記追加的なステップが前記方法のさらなるステップに先行する、請求項1~
18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記方法の実行に関与する少なくとも前記第1のユーザ(1)のアクションが、さらなるAPI関連コールに基づいて前記サードパーティアプリによって仲介され、前記APIがソフトウェア開発ツールキットに関連し、前記API関連コールのうちの少なくとも1つ及び前記さらなるAPI関連コールが表現状態転送技術(REST)に基づく、請求項
19に記載の方法。
【請求項21】
前記サードパーティアプリと前記サーバとの対話がソフトウェア開発ツールキット(SDK)によって仲介される、請求項
19又は
20に記載の方法。
【請求項22】
動画コンテンツの一部に基づいて第1のユーザと第2のユーザとの間の動画契約に電子的に署名するためのシステムであって、前記第2のユーザが前記第1のユーザとは異なっており、前記動画コンテンツの一部が前記動画契約に関連する情報を与え、前記システムが、
前記第1のユーザに属する第1のデバイスであり、前記第1のデバイスが画面と、接続手段とを備え、前記第1のデバイスがタイムスタンプ
及び場所スタンプを動画コンテンツに属するものとする手段を備える、第1のデバイスと、
前記第2のユーザに属する第2のデバイスであり、前記第2のデバイスが画面と、接続手段とを備える、前記第2のデバイスと、
サーバと、
を備え、
前記第1のデバイスが
前記第1のユーザ及び/又は前記第2のユーザから前記動画コンテンツの一部を受信するステップと、
前記動画コンテンツの一部及び契約仕様書を含む動画契約を構成するステップであり、構成する前記ステップが、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方から契約仕様書を受信するステップを含み、前記契約仕様書が前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方の識別情報を含む、構成するステップと、
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方のリクエストがあると、前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約を前記サーバにアップロードするステップと
を実行するように構成され、
前記サーバが
前記第1のデバイスから前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約を受信するステップと、
前記第1のデバイス又は前記第2のデバイスを介して前記第1のユーザから第1の電子署名を受信するステップと、
前記第1のデバイス又は前記第2のデバイスを介して前記第1のユーザから第2の電子署名を受信するステップと
を実行するように構成され、
前記第2のデバイスが
前記サーバの介入なしに前記第1のデバイスにより送信された動画契約署名招待を受信するステップ
を実行するように構成され、
前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスのうちの少なくとも一方が、前記第1の電子署名を前記第1のユーザから受信し、前記第1のユーザから前記サーバへ前記第1の電子署名を送信するように構成され、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスのうちの少なくとも一方が、前記第2の電子署名を前記第2のユーザから受信し、前記第2のユーザから前記サーバへ前記第2の電子署名を送信するように構成され、前記第1のデバイス及び前記サーバのうちの少なくとも一方が、前記動画契約署名招待を前記第2のデバイスへ送信するように構成され、前記送信することが前記第2のユーザの前記識別情報に基づいており、
前記第1のデバイスによって前記動画コンテンツの一部を受信するステップが、前記タイムスタンプ
及び前記場所スタンプを前記動画コンテンツの一部に追加することを含み、
前記場所スタンプが、範囲内の1つ又は複数のセルラーネットワークを前記第1のデバイスによって自動的に特定することに関連しており、前記場所スタンプが、特定された前記1つ又は複数のセルラーネットワークが関連する国を含む、システム。
【請求項23】
請求項
22に記載のシステムにおける、請求項1~
21のいずれか一項に記載の方法の使用。
【請求項24】
動画コンテンツの一部に基づいて、第1のデバイスを有する第1のユーザと第2のデバイスを有する第2のユーザとの間での動画契約に、電子的に署名するためのコンピュータ実施方法を遂行するためのコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品が、コンピュータ可読プログラムコードの部分が保存される少なくとも1つの非一時的な機械可読媒体
から成るものであり、前記コンピュータ可読プログラムコードの部分が前記コンピュータ実施方法を前記第1のデバイスで遂行するための命令を含み、前記コンピュータ実施方法が、
前記第1のユーザ及び/又は前記第2のユーザから前記動画コンテンツの一部を受信するステップと、
前記動画コンテンツの一部及び契約仕様書を含む動画契約を構成するステップであり、構成する前記ステップが、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方から契約仕様書を受信することを含み、前記契約仕様書が前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方の識別情報を含む、構成するステップと、
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方のリクエストがあると、前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約をサーバにアップロードするステップと、
前記第1のユーザからの第1の電子署名及び/又は前記第2のユーザからの第2の電子署名を受信し、前記受信した電子署名のそれぞれを前記サーバに送信するステップと
を含み、
前記サーバが
前記第1のデバイスから前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約を受信するステップと、
前記第1のユーザから前記第1の電子署名を受信するステップと、
前記第1のユーザから前記第2の電子署名を受信するステップと
を実行するように構成され、
前記第2のデバイスが
前記サーバの介入なしに前記第1のデバイスにより送信された動画契約署名招待を受信するステップと、
を実行するように構成され、
前記第1のデバイスで実行するためのコンピュータ実施方法、及び前記サーバが実行するように構成されるステップのうちの少なくとも1つが、前記第2のデバイスに前記動画契約署名招待を前記送信することを含み、前記送信することが前記第2のユーザの前記識別情報に基づいており、
前記第1のデバイスが、タイムスタンプ
及び場所スタンプを動画コンテンツに属するものとする手段を含み、
前記第1のデバイスにより、前記動画コンテンツの一部を受信する前記ステップが
前記タイムスタンプ
及び前記場所スタンプを前記動画コンテンツの一部に追加すること、
を含み、
前記場所スタンプが、範囲内の1つ又は複数のセルラーネットワークを前記第1のデバイスによって自動的に特定することに関連しており、前記場所スタンプが、特定された前記1つ又は複数のセルラーネットワークが関連する国を含む、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データネットワークのコンテキストにおける、動画契約の技術分野に関する。
【背景】
【0002】
書面契約は、当事者間の合意のための一般的な基本であるが、直観性に欠ける。契約構成及び署名の両方が電子的に行われる完全に電子的なワークフローにおいてですら、そのような従来的な契約は直観性の欠如の欠点を抱えており、複雑過ぎる読み書きの技能を必要とし、全体として当事者間の合意を成立させることが、遅くて柔軟性のない方法となる。実際には、多くの人が単に口頭での合意に頼っている。事実、日常生活で人々によってなされるほとんどの合意は口頭のものであり、いくつかの重大な合意についてのみ、書面契約が検討される。書面契約なしに作業する理由としては、以下のいずれか、又は以下のいずれかの組合せを挙げることができる:
・合意が、書き留めるほど重大ではないと考えられる。
・両方の当事者同士が互いに信頼している。
・費用及び時間がかかり過ぎるため、また二面性がある状況を自動的に作り出すため、弁護士を関与させたくない。
・ペンと紙が利用可能ではない。
・読み書きができない。
【0003】
これは、書面契約を交わさないことが、重要なリスク及び結果をもたらす可能性を示しており、任意のもの、又は以下のいずれかを挙げることができる:
・当事者の権利及び義務を実証するための利用可能な証拠がない。
・後に合意が異なる解釈の対象となる可能性がある。
・契約達成不能及び信頼の欠如が、当事者間の将来的な対話を終了させる可能性がある。
【0004】
さらには、書面契約は、簡単な文章の読み書きはできるが長く複雑な文に対処することができない世界中の大勢の人々を称する、機能的非識字の観点から問題となる場合がある。機能的非識字は、例えば銀行口座の開設、食品の原材料を読むこと、投薬又は専門的指示の理解に関して、さらに契約の署名に関して、日常生活において大きな問題を引き起こす。
【0005】
米国特許出願公開第2017/0140486号は、関連方法を開示しているが、機能的非識字の問題に対処するためには妥当ではない。
【0006】
米国特許出願公開第2012/0323796号は、関連方法を開示しているが、書面合意のすべての欠点を抱えている。
【0007】
本発明は、上で言及した問題の少なくとも一部を解決することを目的としている。
【発明の概要】
【0008】
スマートフォンを大規模に使用する時代において、動画契約は従来的な書面契約に対する有望な代替案である。
【0009】
第1の態様において、本発明は、請求項1に記載の方法を提供する。
【0010】
以て本発明は、第1のユーザによる記録する前記ステップ、構成する前記ステップ、及び署名する前記ステップのための第1のデバイスの使用と、一方では、動画契約で識別された第2のユーザと動画契約に署名する実際の人物との間のリンクを決定することのために少なくとも有用な第2のデバイスの使用とを組み合わせることが有利であり、信頼でき、様々な問題に対してユーザフレンドリな解決策をもたらし、そのような問題のうちの1つは、スマートフォンなどの基本的な電子デバイスを用いて信頼できユーザフレンドリな方法で動画契約をどのように電子署名するかである。重要なことに、動画は第1のデバイスで見ることができるため、又は好ましい実施形態によると動画コンテンツの一部が記録されている間、第2のユーザがいるため、見ることが完全に回避される場合あるため、本発明は、第2のユーザが実際に第2のデバイスで動画を見ることを要求することができるが、要求しない。そのため、本発明は、第2のデバイスを単なる識別の手段に軽減し、動画契約を扱うための先行技術の方法よりも、高速で、単純で、柔軟な方法とすることができる解決策を提案する。好ましい実施形態では、契約に署名するユーザのそれぞれには、サーバで利用可能な、動画契約への容易で確実なアクセスが用意される。
【0011】
第2の態様において、本発明は、請求項25に記載のシステムを提供する。
【0012】
さらなる態様において、本発明は請求項26に記載の使用、請求項27に記載のコンピュータプログラム製品、及び請求項28に記載の動画契約を提供する。
【0013】
好ましい実施形態、及びその利点を、詳細な説明及び従属請求項において議論する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】スマート動画契約に関連する例示の実施形態の図である。
【
図3a】動画契約の作成のための例示の方法のフロー図である。
【
図3b】動画契約の作成のための例示の方法のフロー図である。
【
図4】本発明による例示の動画契約の状態に関連するフロー図である。
【
図5】例示のユーザアカウントの状態に関連するフロー図である。
【
図6】サービスアーキテクチャとしての例示のソフトウェアの図である。
【
図7】サードパーティアプリケーション統合でのセットアップに関連する例示のワークフローの図である。
【
図8a】本発明に関連する例示の情報フローの図である。
【
図8b】本発明に関連する例示の情報フローの図である。
【
図8c】本発明に関連する例示の情報フローの図である。
【
図8d】本発明に関連する例示の情報フローの図である。
【
図8e】本発明に関連する例示の情報フローの図である。
【発明の詳細な説明】
【0015】
概要セクションで述べたように、書面合意は直観性に欠けており、機能的非識字の観点から問題となる場合がある。他方、契約を交わさないことは、重大なリスクと結果を生ずる場合がある。動画契約は、従来的な書面合意及び口頭合意の両方に対する実現性のある代替案を提案するものであり、例えば以下の利点を有する:
・高速で、単純で、柔軟である。
・証拠への、容易で確実なアクセス。
・複雑な読み書きの技能が要求されない。
・動画は、多くの国で法的に拘束力のある筆記録である。一部の国では、一定の合意、例えば不動産の販売は、書面契約を必要とする。
【0016】
さらに、動画契約は、簡単な文章の読み書きはできるが長く複雑な文に対処することができない世界中の大勢の人々を称する機能的非識字の場合に書面合意に対する実現性のある代替案を与える。好ましい実施形態において、本発明は機能的非識字に関連するあらゆる問題を、例えば文章の使用をユーザとのそのインターフェースにおいて回避することにより、及び/又は例えば長さが20語未満、より好ましくは10語未満の文章のみをユーザとのそのインターフェースに含めることにより、克服するように構成される。
【0017】
本発明により想定される動画契約の典型的な用途としては、以下のB2C及び/又はB2Bの例の使用事例が挙げられる。
・B2C及び/又はB2B、好ましくは個人的なユーザアカウント間:事故後の記録損傷、小型の商品及びサービスの販売及び賃貸、購入オプション、貸し借り、家族の合意、音楽業者同士のロイヤリティ/ライセンス合意、秘密保持協定など。
・B2C及び/又はB2B、好ましくは会社プロファイルと個人的なユーザアカウントとの間:車の修理協定、小型の住宅建設プロジェクト、ウェブ開発、仕立て、会場のレンタル、ケータリングサービスなど。
・B2C及び/又はB2B、好ましくは会社プロファイル間:大企業が、個人的なユーザアカウントを有する彼らの顧客からアクセス可能な、(カスタムメイドの)事業用アカウントを有することができる統合化手法であり、使用事例の例としては、以下を含む:レンタカー及びカーシェアリングサービス、保険サービス、公証人サービス、政府サービス。
【0018】
好ましい実施形態において、会社プロファイルは、個人的なユーザアカウントの一部である。換言すると、本発明のコンテキストにおいては、ユーザアカウントは個人的であることが好ましく、ユーザを識別する上位階層要素であることが好ましく、会社プロファイルは好ましくは個人的である少なくとも1つのユーザアカウントに属するものとして定義されることが好ましい。
【0019】
好ましい実施形態において、連帯的に動画契約に署名するユーザの数、すなわち第1のユーザ、第2のユーザ及びあらゆるさらなるユーザを含むユーザの数は、2、3、4、5、6であり、及び/又は1より大きい、2より大きい、3より大きい、4より大きい、10より大きい、50より大きい、100より大きい。
【0020】
好ましい実施形態において、第1のユーザ及び第2のユーザ及びあらゆる任意選択的なさらなるユーザのうちの少なくとも一方は、モバイルのアプリケーションすなわち「アプリ」(以降、アプリ)、デスクトップ「PC」のアプリケーション又はインターネットを介してアクセス可能なウェブインターフェース、つまり本発明によるコンピュータプログラム製品の異なる実施形態を用いて、本発明に関連する少なくとも1つのステップを遂行する。より好ましい実施形態において、少なくとも第1のユーザは、動画契約を構成するステップ及び前記アプリを用いて動画契約をアップロードするステップを遂行し、そのユーザのユーザアカウントはそのユーザに、1つ又は複数のアップロードされた動画契約、好ましくは現在有効であり、そのユーザが動画契約に対する当事者であるすべての動画契約へのアクセスを与える。
【0021】
ユーザが、サーバに存在する1つ又は複数のアップロードされた動画契約へのアクセスを有する一実施形態において、方法は、ユーザの1つ、好ましくはユーザのすべてが、動画契約を終了することができる、追加的なステップを含む場合がある。好ましい実施形態において、前記第1のデバイス及び/又は第2のデバイスでの表示のためのグラフィカルユーザインターフェースは、前記1つ又は複数のアップロードされた動画契約にアクセスするために設けられ、グラフィカルユーザインターフェースは、少なくとも1つのアップロードされた動画契約について、関与している他のユーザ(のデバイス)に終了リクエストを送信する手段を含む。そのような終了リクエストは、サーバに送信され、続いて関与している他のユーザのそれぞれに転送されることが好ましい。終了リクエストを受信するユーザのそれぞれは、受信すると、自身のデバイスの通知に基づいてアクションを取るよう促されることが好ましい。以て、ユーザの何らかの所与の割合、例えば少なくとも66%又は少なくとも100%が前記動画契約を終了させるよう合意すると、動画契約を正常に終了することができる。終了した動画契約は、サーバで利用可能なままであり得ることが好ましく、一方で前記動画契約が終了したことのインジケーションを含むことが好ましい。代替的な実施形態において、前記終了した動画契約は、終了が完了した後、例えば終了が完了した直後、又は一定の数日後、例えば7日若しくは14日後、又は数か月後、例えば1か月若しくは2か月後、又は数年後、例えば1年、2年、若しくは5年後に、前記サーバから削除される。
【0022】
さらには、本発明は、デジタル動画記録が2者以上の当事者間、つまり2つ以上のユーザ間での合意又は契約として機能する、デジタルサービスに関連する。特に、本発明は、2者以上の当事者間で動画契約を構成し、署名するための方法を提供する。デジタル動画記録、つまり動画コンテンツの一部は、2者以上の当事者間のうちの1つ、つまり第1の当事者のモバイルデバイスを用いて作られることが好ましい。これは、サービスに関連するアプリを用いて、又は代替的に前記サーバとは異なるサードパーティサーバと接続しているサードパーティアプリを用いて行われることが好ましい。それぞれの当事者について、動画コンテンツの一部は、当事者が契約を説明する少なくとも1つのサブ部分を含むことが好ましく、それによって少なくとも当事者の顔が見えることが好ましい。第1のデバイスにおける、動画コンテンツの一部の記録、又は代替的に受信の後、動画コンテンツの一部は、前記第1の当事者の前記モバイルデバイスを用いてサーバにアップロードされる。好ましくは、ここから先、動画コンテンツの一部は、当事者のうちの1つのデバイスに記憶されるのではなく、確認され中心に記憶される動画契約の一部である。次のステップでは、動画契約は署名のために当事者のうちの少なくとも1つに、好ましくは当事者のそれぞれに、彼らの個々のデバイス上に動画契約署名招待を用いて提示されることが好ましく、動画契約署名招待は、好ましくは何らかの認証されたチャネルを介して、好ましくは少なくとも第1のデバイス実行中のアプリを用いて好ましくはデバイスのそれぞれで、代替的には第1のデバイスで第1のデバイス及び/又は第2のデバイスで実行中のアプリを用いて、電子メール、SMS又はスマートフォンメッセージングアプリを含む何らかのメッセージングサービスを用いて送信される。すべての当事者によって署名されると、好ましくはすべての当事者によって明示的な署名がなされると、動画契約は署名され、有効となることができる。
【0023】
好ましい実施形態において、前記動画コンテンツを用意する前記ステップが、前記第1のユーザによって前記動画コンテンツの一部を前記第1のデバイスを用いて記録することを含み、前記動画コンテンツを用意するステップが、前記第1のユーザによって前記動画コンテンツの一部を前記第1のデバイスを用いて記録することからなることが好ましい。そのような実施形態は、例えば第1のユーザが前記第1のデバイスを用いてあらゆる動画記録アプリを用いて、動画コンテンツの一部を記録し、次いで動画コンテンツの一部を、本発明の第1のステップにそれを提供することにより「インポート」する実施形態に関連する場合がある。これは、第1のユーザが動画コンテンツの一部を記録するために、さらなるデバイス、例えばデジタルカメラを使用して、後に前記動画コンテンツの一部に基づいて動画契約を構成する目的のためだけに動画コンテンツの一部を第1のデバイスに転送する、本発明に等しく関連する実施形態と対照的である。さらに好ましい実施形態において、動画コンテンツの一部を記録することは、前記第1のデバイスを用いても実施される。これは、ユーザフレンドリ性を向上させる利点をもたらす。
【0024】
別の好ましい実施形態において、前記アップロードすることは、前記動画コンテンツの一部を用意する前記ステップ及び構成する前記ステップのいずれかの間に少なくとも部分的に、好ましくは構成する前記ステップの間に少なくとも部分的に、起こる。これは、潜在的に時間のかかる動画コンテンツのアップロードの処理を、ユーザが動画契約の詳細情報を与える前に開始するという利点を有する。これは、アップロードの開始と、ユーザが動画契約の構成を終わらせる時間との間の時間を最大化する。これは、ユーザが動画契約の構成を終えた後、ユーザがアップロードの完了までの減少した待ち時間、又はさらに待ち時間なしを体験する可能性があるため有益な場合がある。
【0025】
好ましい実施形態において、動画コンテンツの一部は、アプリを用いて記録することができることも好ましく、第1のデバイスが前記サーバに接続されていない時でもやはり場所スタンプが記録される。これによって、情報の信頼性をあまり損なうことなくユーザフレンドリ性を向上させ、場所スタンプの存在は動画コンテンツの一部のサーバへの遅延したアップロードを「埋め合わせ」する。
【0026】
本文書では、用語「GNNS」は全地球航法衛星システムを指し、全地球測位システム(GPS)、GLONASS、Galileo、及びBeiDou又はBeiDou-2などである。好ましい実施形態において、第1のデバイスは測位モジュールによって決定された座標へのアクセスを有し、前記測位モジュールは前記第1のデバイスに含まれる場合もあり、又は含まれなくてもよい。前記測位モジュールによって実施される測位は、任意のもの、又は以下のいずれかに関連する場合がある:GNNS測位、WiFiベース測位、Bluetooth(登録商標)ベース測位、及びセルラネットワークベース測位。さらには、本文書では用語「ユーザ」及び「当事者」は互換的に用いられる。同様に、用語「合意」及び「契約」は互換的に用いられる。
【0027】
本文書では用語「REST」は、表現状態転送技術(representational state transfer technology)を指す。APIは、RESTに基づいている場合に、RESTfulであると言われる。一実施形態において、これは通信を実施するためにGET、PUT、POST、及びDELETEなどのHTTPリクエストに依拠するAPIに関連する。好ましい実施形態において、本文書において言及されるAPIはRESTfulであり、代替的な実施形態において、Simple Object Access Protocolを意味するSOAPベースであってもよい。用語SDKはソフトウェア開発ツールキット(Software Development Toolkit)を指す。好ましい実施形態において、サードパーティアプリケーションに関する本発明の統合は、SDKを用いて実現され、前記SDKは前記API関連インターフェースを含むことが好ましい。
【0028】
本文書では、用語「サーバ」及び「クラウド」は互換的に用いられ、両方の用語は、動画契約を記憶するため、好ましくは動画契約の構成及び署名をサポートするためにネットワークに存在するバックエンドのインフラストラクチャを指す。
【0029】
本文書では、用語「ブロックチェーン」は、絶え間なく増え続ける登録の一覧をブロックに維持する分散データベースを指し、ブロックは不可争に特定され、最新状態に維持され、適合することができない。以て、ブロックチェーンのどの変形が意図されているかは重要ではなく、すべての分散台帳技術(DLT)がブロックチェーンとして機能することができる。さらに、好ましい方法では、本発明は使用される特定のブロックチェーンに関して寛容であり、変更を必要とすることなく多様なブロックチェーンのタイプのいずれかに適用することができる。好ましい実施形態において、複数のブロックチェーンのタイプの使用は、例えば複数のブロックチェーンにアクセスを有するシステムで同時的に可能であり、データの一部をユーザA用のブロックチェーンAに登録する一方で、データのもう1つの部分をユーザB用のブロックチェーンBに登録する。関連して、本文書では用語「ブロックチェーン」及び「分散台帳技術」は、互換的に用いられる。これは、すべての一般的なタイプのブロックチェーン及び、当業者に既知の関連する台帳を含む。以て、パーミッションレス又はパーミッションドブロックチェーン、ビットコインブロックチェーン又はイーサリウムブロックチェーンなどのパブリックなブロックチェーン、プライベートブロックチェーン、中央集権化された、非中央集権化された又は分散化された台帳制御を伴うブロックチェーンに関係する可能性がある。ブロックチェーンへのデータの追加に関与するコンセンサスメカニズムは、分散したコンセンサスに関係することが好ましい。これにはプルーフオブワークが関与する場合があるが、さらに及び/又は代替的に、以下のいずれかに関与する場合がある:プルーフオブステーク、リーダベースのシステム、投票ベースのシステム、又はハッシュグラフに基づく原理。さらに好ましい実施形態において、用語「ブロックチェーン」は、1つ又は複数のユーザが前記ブロックチェーンベースの分散コンピューティングプラットフォームで利用可能な電子ウォレットへのアクセスを有することが好ましく、前記電子ウォレットが1つ又は複数の暗号通貨を含むことが好ましい、イーサリウムなどのスマートコントラクト機能性をサポートするブロックチェーンベースの分散コンピューティングプラットフォームを指す。本文書では、第1のデバイス及び第2のデバイスのそれぞれが、スマートフォン、光学ディスプレイ、好ましくは頭部装着型光学ディスプレイ、タブレット、ラップトップコンピュータ、スマートウォッチ、又はデスクトップコンピュータであることが好ましい。一実施形態において、第1のデバイス及び第2のデバイスの両方が、スマートフォンである。別の実施形態において、第1のデバイスはタブレットであり、第2のデバイスはスマートフォンである。さらに別の実施形態において、第1のデバイスはスマートフォンであり、第2のデバイスはスマートフォン機能のない携帯電話、又は例えばセルラデータがローミングコストの観点からオフにされているためにセルラデータ機能が現時点で利用不可能なスマートフォンである。
【0030】
本文書では、用語「ユーザアカウント」は、ユーザに1つ又は複数のアップロードされた動画契約及び/又は動画契約に関連するさらなるサービスへのアクセスを与えるための、前記サーバに記憶される個人の保護されたデータのセットを指す。アカウントは、ユーザのデバイスのアプリを用いてアクセスされることが好ましい。前記アカウントの識別は、ユーザ名及び/又は電子メールアドレスを用いて可能な場合がある。前記アカウントに関する認証は、前記アプリを介して実施されることが好ましく、パスワードに基づいていてもよい。好ましい実施形態において、アプリは第1の使用に対するユーザアカウントについて認証され、続いて例えば4、5、又は6桁の数字コードであるpinコードを用いて保護される。関連する実施形態において、アカウント及び/又はアプリへのアクセスは、例えば指紋認識又は顔認識などのバイオメトリックな認証を用いて追加的及び/又は代替的に制限される場合がある。
【0031】
第1のデバイス及び第2のデバイスの接続手段は、セルラ音声及び/又は2G、3G、4G若しくは5Gネットワークなどのデータ通信に関連すること、並びに/或いはIEEE 802.11n又はIEEE 802.11acなどのIEEE 802.11標準に準拠することが好ましいWiFiネットワークへのアクセスに関連することが好ましい。さらには、接続手段はBluetooth接続に関連する場合がある。一実施形態において、第1のデバイス及び第2のデバイスの両方は、3G以降のセルラデータ接続のための手段を備える。別の実施形態において、第1のデバイスはセルラデータ接続のための手段を備えるが、第2のデバイスはセルラ音声通信及びスマートフォン機能性を持たない携帯電話の事例のように例えばSMSに関連する限定されたデータ機能性のための手段のみを備える。
【0032】
本発明は密に関連するいくつかの態様を提供するため、当業者であれば本文書で与えられるすべての実施形態は、本発明のあらゆる態様に関連する可能性があることが容易に分かるであろう。例えば、方法及びシステムは、方法に属するステップを実行するようシステムが構成され得、方法はシステム上で実行され得るという点で関連している。
【0033】
第1の態様において、本発明は、請求項1に記載の方法を提供する。
【0034】
以て、前記第1の電子署名及び前記第2の電子署名は、動画契約に署名する人物が、実際に前記第1のユーザ及び第2のユーザの前記識別情報に対応することを検証するための手段を提供する。一実施形態において、これは、鍵の対が、1つ、2つ、及び/又はすべてのユーザ、好ましくはすべてのユーザに関連付けられる、PKI(公開鍵インフラストラクチャ)などの非対称暗号法の使用に関連する。鍵の対はプライベート鍵及び公開鍵を含む。以て、プライベート鍵はユーザのみが知っており、1バイトの文字列、例えばメッセージダイジェストを暗号化するために使用することができ、一方で公開鍵は公開されて利用可能とすることができ、前記暗号化されたバイト文字列を復号化するために使用することができる。そのような実施形態において、ユーザの識別情報は、前記鍵の対に属する公開鍵と結びついている場合があり、例えば前記識別情報は前記公開鍵を含むか、又は前記ユーザの公開鍵を取り出せるようにする何らかの参照を少なくとも含む。以て、ユーザは自身のプライベート鍵を動画契約に適用することによって、例えば前記プライベート鍵を用いて動画契約に関連付けられるメッセージダイジェストを暗号化することによって、前記第1の電子署名及び第2の電子署名のうちの少なくとも1つを出力して、動画契約に署名することができる。次いで、任意の当事者によって、前記プライベート鍵を用いて前記電子署名を復号化することにより、前記電子署名の検証を行うことができる。PKIには、認証局及び/又はブロックチェーン、例えばユーザのうちの1つ又は複数の公開鍵を記憶するためのブロックチェーンの使用が関与することがある。好ましい実施形態において、第1の電子署名及び第2の電子署名は、トークン又は検証を目的として生成される類似のコードに関し、前記トークンは、ユーザの識別情報に含まれて、連絡手段に伝達される。連絡手段、例えば前記サーバの電子メールアドレス又はユーザのアカウントを通じてトークンを伝達することによって、電子署名を提供するユーザが実際に前記連絡手段へのアクセスを有することが検証される。別の好ましい実施形態において、電子署名は連絡手段を使用すること、及びユーザにそのプライベート鍵を適用させることの両方によって生成される。
【0035】
前記ステップは様々な可能な順序にしたがって実行され得ることに留意されたい。一実施形態において、前記アップロードすることは、前記動画契約署名招待を前記送信することに先行し、前記動画契約署名招待を受信すると、第2のユーザは、まず第2の電子署名をサーバに送信することによって、動画契約に署名することが好ましい。次いで、第1のユーザは、例えば前記第2の電子署名を受信するとサーバからの通知にトリガされて、前記第1の電子署名をサーバに送信することによって、動画契約にさらに署名することもできる。前記アップロードすることが前記動画契約署名招待を前記送信することに先行する別の実施形態において、第2のユーザは、動画契約署名招待を受信すると、契約仕様書を修正することにより、及び/又は動画コンテンツの一部を編集することにより、動画契約を修正することができ、その後、第1のユーザが動画契約に署名することができ、その次にのみ第2のユーザの署名が続く。さらに別の実施形態において、前記動画契約署名招待を前記送信することは、第1の招待を前記第1のデバイスに、好ましくは本質的に同時に、第2の同様の招待を前記第2のデバイスに、さらなるユーザが関与している場合は任意選択でさらなる同様の招待をさらなるデバイスに、送信することを含む。そのような実施形態において、前記第1の電子署名、及び前記第2の電子署名、及びあらゆる任意選択的なさらなる電子署名の受信は本質的に非同期的に生じ、順序はユーザのそれぞれが応答するために要する時間の関数である。
【0036】
好ましい実施形態において、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの前記識別情報は、前記サーバ又は別のサーバに記憶されるデジタルユーザアカウント、電子メールアドレス及び/又は電話番号に関連する。ひいては、識別情報は、あらゆるオンラインプラットフォームでのあらゆるアカウント識別情報、例えばメールアカウント、ソーシャルネットワーキングプラットフォームでのアカウント、オークション及び/又はショッピングプラットフォームでのアカウント、イーサリウムなどの分散台帳に関することが好ましい電子ウォレット、イーサリウムなどの分散台帳での識別情報を含むか、或いはそのような情報であることができる。代替的な実施形態において、前記識別情報は、ユーザのパスワード番号、名前と生年月日の組合せ、社会保障番号、住所、所在などのユーザ関連情報に関する場合があり、及び/又は、デバイスの一意な識別情報、デバイスのモデルタイプ、前記デバイスのオペレーティングシステムのバージョン、クッキー、デバイスの所在、デバイスの現在位置、経時的なデバイスの位置の変遷などのデバイス関連情報に関する場合がある。
【0037】
好ましい実施形態において、前記第2のデバイスに前記動画契約署名招待を前記送信することは、前記サーバによって実施され、前記動画契約署名招待を前記送信することは、前記アップロードすることが完了した後に起こることが好ましい。そのような実施形態は、サーバによる仲介を提供することが有利である。そのようなセットアップでは、動画コンテンツの一部を含む動画契約は、どちらのスマートフォンのローカルにも記憶される必要はなく、さらにその全体が第2のデバイスに送信される必要がなく、例えば単純なスマートフォンであり得る電子デバイスの負担を低減している。以て、さらなる好ましい実施形態において、動画契約署名招待は、前記アップロードすることが完了した後、サーバによって送信される。これは、動画契約署名招待を受信すると、第2のユーザがサーバで閲覧することが可能な動画コンテンツの一部を含む動画契約全体を見つけることができる利点を有する。これは、よりユーザフレンドリな体験を第2のユーザにもたらすことができる。
【0038】
代替的な実施形態において、動画契約のアップロードがまだ進行中の時に、動画契約署名招待が早くも第2のユーザに送信される。一例示の実施形態において、前記第1のデバイスから前記動画契約をアップロードするステップは、契約仕様書をまずアップロードすることを含む場合があり、次いで動画コンテンツの一部のアップロードを開始し、それによって特定のアップロード進行しきい値が前記サーバによる前記動画契約署名招待を送信することをトリガすることができる。一例では、アップロード進行しきい値は、まだアップロードされていない動画コンテンツの残り部分を示す特定の相対的インジケータに関連する場合があり、例えば100%又は80%未満、より好ましくは50%未満又は40%未満、最も好ましくは30%又は25%又は20%又は10%未満などである。別の実施形態において、アップロード進行しきい値は、動画コンテンツの一部のアップロードの完了までの時間を示す特定の絶対的インジケータに関連する場合があり、例えばまだアップロードされていないバイト数、100MB未満、10MB未満、又は1MB未満などに関連し、或いはアップロード完了までの推定される/外挿される時間(秒)、例えば60秒未満、又は30秒未満などに関連する。そのような実施形態は、動画契約署名をはかどらせることができるという点で有利である場合がある。
【0039】
一実施形態において、前記動画契約署名招待を前記第2のデバイスに前記送信することは、前記第1のデバイスによって、好ましくは前記サーバの介入なしに遂行され、好ましくはそれによって前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスはピアツーピア技術、より好ましくは近距離無線技術にしたがって通信する。そのような実施形態は、ユーザが動画契約を構成し、好ましくは例えば無線ネットワークが利用可能ではない環境において、サーバに接続する必要なく前記動画契約に署名し、続いてサーバの接続性が回復するとすぐに動画契約及び/又は電子署名をアップロードできるようにするため、有利である。近距離無線技術の例としては、Bluetooth、特にBluetoothベースのオブジェクト交換(OBEX)、赤外通信、例えば赤外ベースのOBEX、より好ましくは近距離通信が挙げられ、それぞれデータ交換におけるサーバの必要性を回避し、ひいてはピアツーピア無線技術に対応している。他のピアツーピア無線技術は、3G、4G、5Gを含むあらゆるタイプの短距離又は長距離通信、衛星通信、カメラベースの情報交換、ケーブル接続された通信、に関連する場合がある。
【0040】
好ましい実施形態において、前記第2のユーザは、少なくとも前記動画契約を構成する前記ステップの間、好ましくはさらに前記動画の一部を記録することの間、及び/又は前記動画契約をアップロードすることの間、第2のユーザの視界(line of sight, ラインオブサイト)内に存在し、前記第1のユーザと前記第2のユーザとの距離は、20m未満であることが好ましく、10m未満であることがより好ましく、2m未満であることが最も好ましい。そのような実施形態において、本発明は、本発明に関するほとんどのステップを実施するために第2のユーザの視界上にある第1のデバイスを使用することが有利であり、したがって第1のユーザが動画契約を構成してそれをサーバにアップロードする間、見ることのために第2の視聴者に提示することができる。以て、動画は第1のデバイスで視聴することができるため、又は好ましい実施形態によると動画コンテンツの一部が記録されている間、第2のユーザがいるため、視聴することが完全に回避される場合あるため、本発明は、第2のユーザが実際に第2のデバイスで動画を視聴することを要求することができるが、好ましくは要求しないことが有利である。さらに、これは第2のデバイスがスマートフォン機能を持たない簡易な携帯電話のような単純なデバイスであることを可能にすることが有利であり得、その理由は、そのような単純なデバイスは第2のユーザの識別を可能にするために十分であり、方法のほとんどのステップは、例えば大きな画面を備えることにより、方法ステップを実行するためにより適切である可能性がある第1のデバイスで扱うことができる。
【0041】
好ましい実施形態において、前記第1のデバイスは場所スタンプを動画コンテンツに属するものとする手段を含み、好ましくは記録することによって、前記動画コンテンツの一部を前記第1のデバイスに用意する前記ステップが、前記場所スタンプを前記動画コンテンツの一部に追加することを含み、前記動画契約は前記場所スタンプに基づく場所インジケーションを含む。そのような実施形態は、動画が用意される及び/又は記録される場所、好ましくは記録される場所に関連して、また拡大して動画契約に関連する管轄に関連して、第2のユーザが知らされる点で、有利である。一実施形態において、場所インジケーションは単純に場所スタンプそのものである。場所スタンプは、何らかの測位モジュール、好ましくは第1のデバイスに備わっている測位モジュールによって動画の記録の時間に測定され、続いて第1のデバイスによって動画コンテンツの一部に追加された、ある場所に関連している可能性がある。代替的に、場所スタンプは動画契約を構成した時間に測定された場所スタンプに関連している可能性がある。一実施形態において、場所スタンプはグローバル座標、好ましくはGPS座標のセットに関係する。別の実施形態において、測位は部分的に又は単独に、範囲内の1つ又は複数のセルラネットワークを特定することに基づいており、特定されたネットワークが関連する国が最終的な場所スタンプとして採用され得る。以て、後者は、GNNSベースの位置決めよりあまり精密ではない場合があるが、それでも、動画コンテンツの一部が記録される国の情報、及び/又は動画契約が構成された国の情報が、動画契約が有効と見なされ得る管轄を決定するために十分であり得る本発明のコンテキストにおいては十分に精密であることに留意されたい。好ましい実施形態において、場所インジケーションは、この場所スタンプであるか、又はユーザプライバシーなどの様々な理由から、座標が位置する地域若しくは国などあまり特定的ではない場所の記述子に関係する場合がある。
【0042】
好ましい実施形態において、前記第1のデバイスはタイムスタンプを動画コンテンツに属するものとする手段、好ましくは記録タイムスタンプを備え、前記動画コンテンツの一部を記録する前記ステップが、前記タイムスタンプを前記動画コンテンツの一部に追加することを含み、前記動画契約署名招待が少なくとも前記アップロードの日時に関連するインジケーション、及び好ましくは追加的に前記契約署名招待が送信された時間のインジケーションを含む。これは、動画コンテンツの一部を記録する時間と、動画契約を実際にアップロードする/構成する時間との間の遅延を、第2のユーザに知らせることができるため、有利である。これにより、動画コンテンツの一部が何らかの既知のイベントの前後に記録されたかどうかを検出することができる。これは、動画契約が、作業の特定のフェーズが特定の日に生じた家屋のインテリア装飾に関する事例について重要である場合があり、動画契約は前記フェーズが既に完了したと想定する場合又はしない場合がある。
【0043】
好ましい実施形態において、前記第1のユーザ、及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方の前記識別情報は、前記識別情報の信頼性を向上させるために、前記動画コンテンツ及び/又は前記第1のデバイスの前記カメラで撮った写真の一部に対して顔認識アルゴリズムを実行することを含んでいた。以て、前記第1のデバイスの前記カメラで撮影した前記写真は、動画契約を構成する前記ステップに含まれることが好ましい。前記動画コンテンツの少なくとも一部に対して前記顔認識アルゴリズムを実行する場合、本発明は、動画コンテンツの一部を収集することを第1のユーザ及び第2のユーザの識別情報を収集することと組み合わせることが有利である。少なくとも前記第1のデバイスの前記カメラで撮影した前記写真に対して前記顔認識アルゴリズムを実行する場合、本発明は、識別を目的として動画を記録するために第1のデバイスに存在することが好ましいカメラを「再使用する」ことが有利であり、これはユーザが識別されることについてユーザフレンドリな体験をもたらす。
【0044】
好ましい実施形態において、前記動画契約を前記構成することは、前記動画コンテンツの一部に対して物体認識アルゴリズム及び/又は製品認識アルゴリズムを実行することを含み、前記物体認識アルゴリズム及び/又は前記製品認識アルゴリズムの出力は、前記動画コンテンツの一部を編集すること及び/又は前記契約仕様書を修正するために使用される。以て、物体認識のための、及び製品認識のためのアルゴリズムは関連した目的を果たし、「物体」は一般的な物体、例えば段ボールに梱包された包装体を指すことができ、「製品」は特定の、典型的にはブランド関連の物体、例えば企業Aによって促される包装体を指すことができる。目的の類似性の観点から、単一のアルゴリズムが物体認識及び製品認識の両方の目的を果たすことができる。しかしながら、当業者であればこれらの目的は単一のアルゴリズムの、又は2つ以上の異なるアルゴリズムの、異なる実装形態を必要とすることも了解されよう。そのようなアルゴリズムの出力は、例えば動画契約が家具又は食品に関連する場合は物体又は製品のカテゴリ、例えば動画契約が車に関連する場合は物体又は製品のブランド及び/又はモデルタイプ、或いは動画契約がライセンスプレート付きの車、又はシリアル番号が見える電子デバイスに関連する場合は物体又は製品の一意の識別情報を含む場合がある。一実施形態において、そのような出力の1つ又は複数を使用して、例えば動画コンテンツの可視ゾーンに一定期間、例えば1秒又は2秒、物体又は製品が認識されたことを示すために、認識された物体又は製品に関連する情報を「文字表示(printing)」することによって、前記動画の一部を編集することができる。別の、関連する実施形態において、出力のうち1つ又は複数は、追加的に/代替的に、例えば、契約仕様書に、認識された物体又は製品に関連する説明的な情報を追加することによって、好ましくは自動的に追加することによって、契約仕様書を修正するために使用することができる。以て、前記アルゴリズムは、動画コンテンツの一部を、それが記録された及び/又は用意された後、処理することができるが、記録すること及び/又は用意することの間「リアルタイムに」動作することもでき、動画コンテンツが第1のデバイスに利用可能な時、好ましくは動画コンテンツが第1のデバイスのカメラによってキャプチャされる時、第1のデバイスが動画コンテンツを表示する間、提示される編集が第1のデバイスの画面にオーバレイとして表示されることが好ましい場合がある。オーバレイを伴うそのような実施形態は、顔認識を伴う実施形態と組み合わせてもよく、組み合わされなくてもよく、当業者に既知であるような拡張現実、仮想現実、又は混合現実に関連することが好ましい。例えば、前記オーバレイを伴う実施形態は、第1のデバイスが光学頭部装着ディスプレイに関係し、光学ディスプレイの部分的な透明性により、第1のデバイスがキャプチャされた動画コンテンツを表示する必要性が低減され得るか、又は場合によっては必要性がなくなり、第1のユーザがオーバレイに表示される情報に集中できるようになるため、特に有利な場合がある。第1のデバイスの性質に関わらず、オーバレイは、認識された1つ又は複数の物体、製品又は人物の、1つ又は複数のラベル及び/又は識別情報を含む場合があり、前記1つ又は複数のラベル及び/又は識別情報は、物体、製品又は人物のそばにリアルタイムに表示することができ、動画契約の一部として記憶される動画コンテンツの最終的な部分は、前記オーバレイを「ハードコードで」、又はカメラによってキャプチャされたデータの可視性とは別個に、可視性を制御することができる別個の動画レイヤとして含むことが好ましい。そのような実施形態は、動画コンテンツの一部に含まれる十分な契約関連情報を利用することが有利であり、合意を構成するための最新の方法に対して重要な利点を提供する。これにより、契約の高速な構成、及び全体的により完全な動画契約の文書化が可能となる。
【0045】
一実施形態において、前記動画契約署名招待は、前記動画契約に署名することができる期間を限定するための有効時間を含む。有効時間の存在は、構成すること及びユーザの動画契約を管理することの全体的な処理にかかるさらなる制御をユーザに与える。これは、発明が、部分的にのみ完了した、例えば、1つの署名はサーバにおいて受信されているがもう一方の署名は保留中である、動画契約へのユーザアクセスを可能にするための手段を提供するため特に有利である。
【0046】
好ましい実施形態において、前記方法は、好ましくは前記サーバによって、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの一方から、前記動画コンテンツの一部及び/又は前記契約仕様書の修正を受信するさらなるステップを含み、前記修正は、好ましくは前記サーバによって、前記修正に関連付けられる動画契約署名招待を前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちのもう一方に属する前記デバイスに送信することを生じさせ、前記送信することは、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの前記もう一方の前記識別情報に基づいており、前記修正に関連付けられる前記動画契約署名招待は、前記動画契約に署名することができる期間を限定するための修正された有効時間を含むことが好ましい。これは、動画契約が少なくとも1つのユーザによって、好ましくは両方のユーザによって、署名される前に、1回又は複数回、修正することができる利点を有する。やはり、これは、発明が、部分的にのみ完了した、例えば、1つの署名はサーバにおいて受信されているがもう一方の署名は保留中である、動画契約へのユーザアクセスを可能にするための手段を提供する場合に特に有利である。
【0047】
好ましい実施形態において、前記動画契約を構成する前記ステップは、前記第1のデバイスによって、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの一方から、前記動画コンテンツの一部を編集すること及び/又は前記契約仕様書の修正を受信することを含み、前記編集することは、動画コンテンツの1つ若しくは複数のドラフト部分及び/又は前記動画コンテンツの一部に関連付けられるオーバレイを構成することの、トリミング及び/又はスライシング及び/又はスプライシングに好ましくは関連し、前記契約仕様書の前記修正は、前記動画コンテンツの一部の1つ又は複数の選択された及び/又は編集されたフレームの、前記契約仕様書への取り込みに関する場合がある。そのような実施形態は、高速で信頼できる動画編集を実施することができるスマートフォンなどの最新のデバイスの処理機能を使用することが有利である。一実施形態において、前記編集することは動画コンテンツの1つ又は複数のドラフト部分のトリミング及び/又はスライシング及び/又はスプライシングに関し、ユーザにいくつかの別個のドラフト部分において動画コンテンツの一部を提供する利点を与える。これは、例えば間違った場合に、初めから再度シングルテイクを行うことを強制されるのではなく、ドラフト部分を再度記録することができるため、さらにユーザフレンドリである。さらには、前記動画契約を前記構成することをガイドするためにテンプレートが与えられる好ましい実施形態において、テンプレートは動画コンテンツのそれぞれ別個のドラフト部分を用意する及び/又は記録する別個のステップを提供することが有利である場合があり、ユーザのためにより容易なフローで、より制御された動画契約を構成することをもたらす。オーバレイを伴う一実施形態において、オーバレイは動画コンテンツの一部に、それが用意された後、好ましくは記録された後、追加することができるが、いくつかの実施形態では記録することの間に「リアルタイムに」構成することができる。オーバレイを伴うそのような実施形態は、顔、物体及び/又は製品の認識を伴う実施形態と組み合わせてもよく、組み合わせなくてもよい。そのようなオーバレイは、例えば、ユーザ及び/又はアルゴリズムのうちの1つによって認識された、認識された1つ又は複数の物体、製品又は人物の、1つ又は複数のラベル及び/又は識別情報を含む場合があり、前記1つ又は複数のラベル及び/又は識別情報は、物体、製品又は人物のそばに表示することができ、動画契約の一部として記憶される動画コンテンツの最終的な部分は、前記オーバレイを「ハードコードで」、又はカメラによってキャプチャされたデータの可視性とは別個に、可視性を制御することができる別個の動画レイヤとして含むことが好ましい。そのような実施形態は、ユーザ、好ましくは人間のユーザによって提供された情報を、アルゴリズムによって与えられた情報と組み合わせることが有利である。1つ又は複数の選択された及び/又は編集されたフレームの取り込みを伴う実施形態において、フレームは何らかの画像編集機能性によって編集することができ、ユーザが、例えば1つ又は複数の、静止画像(フレーム)又は複数フレームを含む短いシーケンス上に、線を描くこと又は文字をタイプすることを可能にしている。これは、ユーザ対話を向上させることができ、動画契約の構成をはかどらせることができる。
【0048】
好ましい実施形態において、好ましくは前記サーバによって、前記動画契約署名招待を前記第2のユーザに前記送信することは、前記第1のユーザからの前記第1の電子署名の受信を意味する、及び/又は好ましくは前記サーバによって、前記修正に関連付けられる前記動画契約署名招待を前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの一方から、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちのもう一方に属するデバイスに前記送信することは、前記一方のユーザからの電子署名の受信を意味する。そのような実施形態は、動画契約を構成すること、及び署名することをはかどらせるため、有利である。
【0049】
別の好ましい実施形態において、前記第2のユーザの前記識別情報は、前記サーバに記憶されたユーザアカウントなどの前記第2のユーザと連絡を取るための連絡手段及び/又は電子メールアドレス及び/又は電話番号に関し、前記第2のユーザの前記識別情報が前記第2のユーザの前記連絡手段にリンクされることを確実にするために、前記動画契約署名招待が前記連絡手段を介して提供される。そのような実施形態は、信頼性及びセキュリティを向上させる利点をもたらす。
【0050】
関連する好ましい実施形態において、前記第2のデバイスは前記第1のデバイスとは異なっており、前記動画契約署名招待はトークンを含み、前記第2のユーザによって前記第2の電子署名を前記用意することは、前記第2の電子署名を用意する人物が前記第2のユーザであることを確実にするために、前記トークンを用意することを伴い、前記第2のユーザは、前記第2のデバイスとは異なるデバイス、好ましくは前記第1のデバイスを介して前記第2の電子署名を用意することが好ましい。そのような実施形態は、連絡手段へのアクセスを有する人物を第2のユーザとリンクし、電子署名を提供する人物が実際に連絡手段へのアクセスを有することを確実にすることが有利である。これは、第2のデバイスがユーザインターフェース手段及び/又はネットワーク接続手段を限定している場合に、特に有利であり得る。一例において、第2のデバイスはスマートフォンの機能性を有しておらず、前記トークンを受信する手段を備えるが署名する手段は備えていない、基本的な携帯電話である可能性がある。別の例では、第2のデバイスはモバイルデータアクセスを有していなくてもよく、署名に必要なアプリケーションを欠いている場合があるか、又は第2のユーザは例えばローミングコストを回避するために、モバイルデータアクセスを回避することを所望する場合がある。そのような場合、第2のユーザは、例えばSMS又は電子メールを介して第2のデバイスでトークンを受信することだけを好む可能性があり、また第1のデバイスを介してトークンを提供することができる。一実施形態において、トークンは数字若しくは英数字コードに関する場合があり、及び/又は数字若しくは英数字コードである場合があり、第2のユーザによって第2のデバイスから取り出され、動画契約の署名の一部として手動であらゆるデバイスに入力することができる。別の実施形態において、トークンはハイパーリンク、好ましくは前記動画契約署名招待と共に生成された一意のハイパーリンクに関する場合があり、及び/又はそのようなハイパーリンクである場合があり、トークン関連の部分を含んでおり、前記ハイパーリンクを訪れることは動画契約の署名を開始する及び/又は与えることができる。さらに別の実施形態において、トークンは一次元バーコード若しくは第2のデバイスで受信したQRコード(登録商標)などの二次元バーコードに関する場合があり、及び/又はそのようなバーコードである場合がある。そのような実施形態では、第2の当事者によって動画契約に署名することは、前記第2のデバイスとは異なっており、カメラを備えるデバイスを用いて行われることが有利であり得、署名することは前記カメラを用いて第2のデバイスに表示されたバーコードをスキャンすることを伴う。そのような実施形態では、第2の当事者によって動画契約に署名することは、前記第1のデバイスを用いても行われ得ることがさらに有利であり、好ましい実施形態において、このデバイスは動画を記録するためのカメラを備えているため、署名することは第1のデバイスのカメラを用いて第2のデバイスに表示されたバーコードをスキャンすることを伴う。
【0051】
代替的な実施形態において、前記第2のデバイスは前記第1のデバイスと等しく、前記動画契約署名招待はトークンを含み、前記第2のユーザによって前記第2の電子署名を前記用意することは、前記第2の電子署名を用意する人物が前記第2のユーザであることを確実にするために、前記トークンを前記用意することを伴う。これは、第2のユーザが署名用に利用可能な第2のデバイスを有していないが、前記サーバに記憶されたユーザアカウント及び/又は電子メールアドレス及び/又は電話番号などの何らかの連絡手段に対して特権付けられたアクセス、例えばパスワードベースのアクセスを有する場合、特に有利であり得る。第2のユーザは、前記トークンを取り出すために第1のデバイスを介してそのようなアクセスを探すことができ、続いて動画契約に署名することを開始するために及び/又は与えるためにトークンを入力することができる。以て、トークンは本文書で言及される実施形態のいずれかに、好ましくは前記数字若しくは英数字コード又はトークン関連部分を含む前記ハイパーリンクに、関連する場合がある。
【0052】
好ましい実施形態において、前記動画契約を構成する前記ステップは、ブロックチェーン関連分散コンピューティングプラットフォームでスマートコントラクトを記憶することを含み、前記スマートコントラクトは前記動画契約のうちの少なくとも1つの識別情報、並びに好ましくは前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方の少なくとも1つの電子ウォレットへの参照を含み、前記動画契約に関連するタスクの完了は、前記スマートコントラクトによって定義されるイベントをトリガし、好ましくは少なくとも前記電子ウォレットを用いる支払いをトリガする。そのような実施形態は、動画契約に含まれる1つ又は複数のタスクを、ブロックチェーンの1つ又は複数のイベントに結びつけることが有利であり得、タスク完了若しくは契約コンプライアンスの登録、又は、好ましくは前記1つ又は複数のタスクについて完了時の支払いなどである。以て、前記動画契約の識別は、例えば第1のデバイスによって生成された動画契約の一意の識別子を用いて行うことができる。識別の別の手段は、例えばSHA-256などの一方向暗号化ハッシュ関数を用いて、動画コンテンツの一部又は全体部分から生成されたハッシュに関連することがある。動画コンテンツの一部は動画契約の本質的な部分であるため、動画コンテンツの一部のハッシュを使用することは、動画契約を識別するための有利な手段である。
【0053】
好ましい実施形態において、前記動画契約及び/又は前記動画契約署名招待は、前記動画コンテンツの一部の識別情報、好ましくは前記動画コンテンツの一部に基づくハッシュなどの前記動画コンテンツの一部の機械生成の識別情報、より好ましくは例えばSHA-256などの一方向暗号化ハッシュ関数を用いて、動画コンテンツの一部又は全体部分から生成されたハッシュを含む。少なくとも動画契約は、この識別情報を含むことが好ましく、動画契約署名招待もまたこの識別情報を含むことがより好ましい。一実施形態において、前記動画コンテンツの一部及び前記動画コンテンツの一部の識別情報の両方が、動画契約に含まれる。これは、動画契約のいくつかの導出形態、例えば印刷物又は動画コンテンツの実体部分を除いた圧縮版などが、なお動画コンテンツの元の部分への強固なリンクを含むという利点を有する。例えば、ユーザが動画契約に署名した後にサーバ上に存在する動画の一部が編集されていると主張することによってユーザが動画契約の有効性に疑問を投げかける否認防止の理由から、そのような強固なリンクはまた重要であり得る。そのような問題は、動画契約に署名されて存在する及び/又は動画契約署名書体に存在する元のハッシュが、主張される動画コンテンツの一部のハッシュとまだ一致するかどうかを検査することによって適当に対処することができる。そのような実施形態は、動画契約の一部、例えば少なくとも動画コンテンツの一部のハッシュがブロックチェーン、好ましくはプライベートブロックチェーンに記憶される実施形態と組み合わされ得ることが有利である。
【0054】
好ましい実施形態において、動画契約の一部、好ましくは少なくとも動画コンテンツの一部のハッシュがブロックチェーン、好ましくはプライベートブロックチェーンに記憶される。以て、ブロックチェーンを台帳として使用することは、動画契約の詳細情報に関して否認防止を実現するために有利であり得る。
【0055】
好ましい実施形態において、前記方法は、追加的なステップである
・前記第1のユーザによって、前記第1のデバイスで、前記サーバに接続するためのAPI関連インターフェースを含むサードパーティアプリを開くステップと、
・前記動画契約に前記電子的に署名することを開始するために、前記サードパーティアプリによってAPI関連コールを、前記API関連インターフェースを介して前記サーバに送信するステップと
を含み、前記追加的なステップは前記方法のさらなるステップに先行し、前記方法の実行に関与する少なくとも前記第1のユーザ(1)のアクションは、さらなるAPI関連コールに基づいて前記サードパーティアプリによって仲介されることが好ましい。そのような実施形態は、そのモジュール性の高さに起因して有利であり得る。動画契約を構成することを開始するために、単一のアプリケーションに依拠するのではなく、サードパーティアプリを「フロントエンド」として使用することができる。これは、例えばフロントエンドがソーシャルネットワーキング及び/又はメッセージングに関連するアプリケーションである場合に、特に有利であり得る。そのような場合、動画契約の構成に関与する前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの前記識別情報は、サードパーティアプリを介して、又はサードパーティアプリによって連絡情報の形態で与えられる場合がある。そのような実施形態では、API関連コールが前記連絡情報を含む場合があり、及び/又は構成する前記ステップが前記連絡情報をサードパーティアプリから動画契約にインポートすることを含む場合がある。関連するさらなる実施形態において、前記方法の実行に関与する少なくとも前記第1のユーザのアクションは、さらなるAPI関連コールに基づいて前記サードパーティアプリによって仲介され、前記API関連インターフェースはSDKに関連し、前記API関連コールのうちの少なくとも1つ及び前記さらなるAPI関連コールはRESTful APIに関連する。これは本発明のモジュール性をさらに高める。さらに関連する実施形態において、前記サードパーティアプリケーションと前記サーバとの対話がSDKによって仲介され、前記SDKが前記API関連インターフェースを含むことが好ましい。これも本発明のモジュール性を高める。
【0056】
少なくとも第1のユーザが、少なくとも動画契約を構成するステップ、及び動画契約をアップロードするステップを遂行する好ましい実施形態において、ユーザアカウントが前記サーバによって1つ又は複数のアップロードされた動画契約、好ましくは現在有効であり、そのユーザが動画契約に対する当事者であるすべての動画契約へのアクセスを前記ユーザに与えるために提供される。関連する実施形態において、任意のユーザが前記第1のユーザ及び前記第2のユーザとは異なるサードパーティに、サーバ上の動画契約のうちの1つへの部分的な又は全面的なアクセスを与えることができる。これは、例えばユーザがサードパーティに特定の動画契約が存在する証拠、及び/又は議論中の動画契約の詳細情報を与えたいと思う場合に有利であり得る。
【0057】
さらに別の実施形態において、前記動画契約を構成する前記ステップは、前記サーバに存在するテンプレート及び/又はユーザのデバイスに存在するテンプレートの使用に関連する。前記テンプレートはステップバイステップの処理又は「ウィザード」にしたがう動画の構成に関連し、動画契約の様々な要素が、順次ユーザ(複数可)にリクエストされ、好ましくは動画コンテンツの一部の様々な別個のサブ部分が与えられ、好ましくは独立的に記録され、続いてスプライスされ/スティッチされ、動画コンテンツの最終部分を取得する。これは、ユーザ体験を高めるため、有利である。一実施形態において、テンプレートは、第1フェーズにおいて、第1のユーザに自身を、例えばテキスト入力を用いて、並びに/又は第1のユーザがサブ部分に存在する及び/若しくは撮影されている動画コンテンツのサブ部分を用いて、識別するようにリクエストし、次いで第2のユーザ、及び任意のさらなるユーザについて処理を繰り返す。次のフェーズでは、テンプレートは動画契約が関連するタスク及び/又は物体に関連する詳細情報を提供するようリクエストする場合がある。これらの詳細情報は、例えばテキスト入力を介して、及び/又はこの目的のために与えられた、好ましくは記録された動画コンテンツのサブ部分を用いて入力することもできる。
【0058】
別の好ましい実施形態において、本発明は、「インアプリ」で使用される手段、つまりアプリケーションプログラミングインターフェース(API)などの手段を含む、及び/又は前記サーバとメッセージングアプリケーション若しくは販売プラットフォームなどのサードパーティアプリケーションとの対話を可能にするために、プラグインが提供される。好ましい実施形態において、手段は、本発明による方法ステップの実行を開始するために、第1のデバイスで実行中のサードパーティアプリケーションからのAPI関連コールを可能にするために設けられる。これは、第1のデバイスが前記サーバに接続するためのAPI関連インターフェースを含むサードパーティアプリを含み、前記動画契約に電子的に前記署名することを開始することが前記サードパーティアプリによってAPI関連コールを、前記API関連インターフェースを介して前記サーバに送信することを含む実施形態に関連してもよく、関連していなくてもよい。
【0059】
別の好ましい実施形態において、第2のユーザは自動化された署名局に関連する。そのような実施形態では、第2のユーザは、物理的な人物(人間)ではないが、自動化された署名局に関連する場合があり、これは例えばTSA(タイムスタンプ局)又はCA(認証局)に関連する可能性がある。そのような場合、本発明によって取得される署名された動画契約は、前記動画ベースの証拠に関連する場合がある。以て、第1のユーザが、動画契約に参加している唯一の物理的な人物であり、他の当事者は第1のユーザによって生成された動画ベースの証拠を「認証」するために関与しているだけであり、2つの当事者によって署名された、署名された動画契約を生ずる。
【0060】
本発明の範囲をいかようにも制限することを意図しない、さらなる態様によると、本発明は以下のポイント1~22に関連する。
1. 第1のデバイス(10)を有する第1のユーザ(1)と第2のデバイス(20)を有する第2のユーザ(2)との間での動画契約に、動画コンテンツの一部に基づいて電子的に署名するための方法であって、前記第2のユーザ(2)が前記第1のユーザ(1)とは異なっており、前記動画コンテンツの一部が前記動画契約に関連する情報を用意し、前記第1のデバイスが動画を記録するためのカメラ(12)と、画面(11)と、接続手段とを備え、前記第2のデバイスが画面(21)と、接続手段とを備え、前記方法が
・前記第1のユーザ(1)によって前記動画コンテンツの一部を前記第1のデバイス(10)を用いて記録するステップ(51)と、
・前記第1のデバイス(1)で前記動画コンテンツの一部及び契約仕様書(3)を含む動画契約を構成するステップ(52)であり、前記契約仕様書(3)が前記第1のユーザ(1)及び前記第2のユーザ(2)のうちの少なくとも1つの識別情報を含む、構成するステップ(52)と
を含み、前記方法が
・前記第1のデバイス(10)から前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約をサーバにアップロードするステップ(52)と、
・好ましくは前記サーバによって、前記第2のデバイス(20)に動画契約署名招待を送信するステップ(52)であり、前記送信するステップが前記第2のユーザ(2)の前記識別情報に基づいている、送信するステップ(52)と、
・前記サーバによって前記第1のユーザ(1)から第1の電子署名を受信するステップ(53)と、
・前記サーバによって前記第2のユーザ(2)から第2の電子署名を受信するステップ(53)と
をさらに含む、方法。
2. 前記第2のデバイス(20)に前記動画契約署名招待を送信する前記ステップが、前記サーバによって実施され、前記動画契約署名招待を送信する前記ステップが、アップロードする前記ステップ(52)が完了した後に起こることが好ましい、ポイント1に記載の方法。
3. 前記第2のデバイス(20)に前記動画契約署名招待を送信する前記ステップが、前記第1のデバイス(10)によって遂行され、前記サーバの介入を伴わないことが好ましい、ポイント1に記載の方法。
4. 前記第2のユーザが、少なくとも前記動画契約を構成する前記ステップの間、好ましくはさらに前記動画の一部を記録することの間、及び/又は前記動画契約をアップロードすることの間、第2のユーザの視界内に存在し、前記第1のユーザと前記第2のユーザとの距離が、20m未満であることが好ましく、10m未満であることがより好ましく、2m未満であることが最も好ましい、ポイント1~3のいずれか一項に記載の方法。
5. 前記第1のデバイスが場所スタンプを動画コンテンツに属するものとする手段を含み、前記動画コンテンツの一部を記録する前記ステップが、前記場所スタンプを前記動画コンテンツの一部に追加するステップを含み、前記動画契約が前記場所スタンプに基づく場所インジケーションを含む、ポイント1~4のいずれか一項に記載の方法。
6. 前記第1のデバイスが記録タイムスタンプを動画コンテンツに属するものとする手段を含み、前記動画コンテンツの一部を記録する前記ステップが、前記記録タイムスタンプを前記動画コンテンツの一部に追加するステップを含み、前記動画契約署名招待が少なくとも前記アップロードの日時に関連するインジケーション、及び好ましくは追加的に前記契約署名招待が送信された時間のインジケーションを含む、ポイント1~5のいずれか一項に記載の方法。
7. 前記第1のユーザ、及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方の前記識別情報が、前記識別情報の信頼性を向上させるために、前記動画コンテンツ及び/又は前記第1のデバイスの前記カメラで撮った写真の一部に対して顔認識アルゴリズムを実行することを含む、ポイント1~6のいずれか一項に記載の方法。
8. 前記動画契約を構成する前記ステップ(52)が、前記動画コンテンツの一部に対して物体認識アルゴリズム及び/又は製品認識アルゴリズムを実行することを含み、前記物体認識アルゴリズム及び/又は前記製品認識アルゴリズムの出力が、前記動画コンテンツの一部を編集すること及び/又は前記契約仕様書を修正するために使用される、ポイント1~7のいずれか一項に記載の方法。
9. 前記動画契約署名招待が、前記動画契約に署名することができる期間を限定するための有効時間を含む、ポイント1~8のいずれか一項に記載の方法。
10. 前記方法が、好ましくは前記サーバによって、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの一方から、前記動画コンテンツの一部及び/又は前記契約仕様書の修正を受信するさらなるステップを含み、前記修正が、好ましくは前記サーバによって、前記修正に関連付けられる動画契約署名招待を前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちのもう一方に属するデバイスに送信することを生じさせ、前記送信することが、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの前記もう一方の前記識別情報に基づいており、前記修正に関連付けられる前記動画契約署名招待が、前記動画契約に署名することができる期間を限定するための修正された有効時間を含むことが好ましい、ポイント1~9のいずれか一項に記載の方法。
11. 前記動画契約を構成する前記ステップが、前記第1のデバイスによって、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの一方から、前記動画コンテンツの一部を編集すること及び/又は前記契約仕様書の修正を前記受信することを含み、前記編集することが、動画コンテンツの1つ若しくは複数のドラフト部分及び/又は前記動画コンテンツの一部に関連付けられるオーバレイを前記構成することの、トリミング及び/又はスライシング及び/又はスプライシングに好ましくは関連し、前記契約仕様書の前記修正が、前記動画コンテンツの一部の1つ又は複数の選択された及び/又は編集されたフレームの、前記契約仕様書への取り込みに関する場合がある、ポイント1~10のいずれか一項に記載の方法。
12. 好ましくは前記サーバによって、前記動画契約署名招待を前記第2のユーザに前記送信することが、前記第1のユーザからの前記第1の電子署名の受信を意味する、及び/又は好ましくは前記サーバによって、前記修正に関連付けられる前記動画契約署名招待を前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの一方から、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちのもう一方に属するデバイスに前記送信することが、前記一方のユーザからの電子署名の受信を意味する、ポイント1~11のいずれか一項に記載の方法。
13. 前記第2のユーザの前記識別情報が、前記サーバに記憶されたユーザアカウントなどの前記第2のユーザと連絡を取るための連絡手段及び/又は電子メールアドレス及び/又は電話番号に関し、前記第2のユーザの前記識別情報が前記第2のユーザの前記連絡手段にリンクされることを確実にするために、前記動画契約署名招待が前記連絡手段を介して提供される、ポイント1~12のいずれか一項に記載の方法。
14. 前記第2のデバイスが前記第1のデバイスとは異なっており、前記動画契約署名招待がトークンを含み、前記第2のユーザによって前記第2の電子署名を前記用意することが、前記第2の電子署名を用意する人物が前記第2のユーザであることを確実にするために、前記トークンを用意することを伴い、前記第2のユーザが、前記第2のデバイスとは異なるデバイス、好ましくは前記第1のデバイスを介して第2の電子署名を用意する、ポイント13に記載の方法。
15. 前記第2のデバイスが前記第1のデバイスと等しく、前記動画契約署名招待がトークンを含み、前記第2のユーザによって前記第2の電子署名を前記用意することが、前記第2の電子署名を用意する人物が前記第2のユーザであることを確実にするために、前記トークンを用意することを伴う、ポイント13に記載の方法。
16. 前記動画契約を構成する前記ステップが、ブロックチェーン関連分散コンピューティングプラットフォームでスマートコントラクトを記憶することを含み、前記スマートコントラクトが前記動画契約のうちの少なくとも1つの識別情報、並びに好ましくは前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方の少なくとも1つの電子ウォレットへの参照を含み、前記動画契約に関連するタスクの完了が、前記スマートコントラクトによって定義されるイベントをトリガし、好ましくは少なくとも前記電子ウォレットを用いる支払いをトリガする、ポイント1~15のいずれか一項に記載の方法。
17. 前記動画契約及び/又は前記動画契約署名招待が、前記動画コンテンツの一部の機械生成の識別情報、好ましくは前記動画コンテンツの一部に基づくハッシュを含む、ポイント1~16のいずれか一項に記載の方法。
18. 前記動画契約の少なくとも一部がブロックチェーン、好ましくはプライベートブロックチェーンに記憶される、ポイント1~17のいずれか一項に記載の方法。
19. 動画コンテンツの一部に基づいて第1のユーザと第2のユーザとの間の動画契約に電子的に署名するためのシステムであって、前記第2のユーザは前記第1のユーザとは異なっており、前記動画コンテンツの一部は前記動画契約に関連する情報を与え、前記システムは、
・前記第1のユーザに属する第1のデバイスであり、前記第1のデバイスが動画を記録するためのカメラと、画面と、接続手段とを備える、前記第1のデバイスと、
・前記第2のユーザに属する第2のデバイスであり、前記第2のデバイスが画面と、接続手段とを備える、前記第2のデバイスと、
・サーバと
を備え、前記第1のデバイスは
・前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方、好ましくは前記第1のユーザのリクエストがあると、前記動画コンテンツの一部を記録するステップと、
・前記動画コンテンツの一部及び契約仕様書を含む動画契約を構成するステップであり、構成する前記ステップが、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方から契約仕様書を受信することを含み、前記契約仕様書が前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方の識別情報を含む、構成するステップと、
・前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方、好ましくは前記第2のユーザのリクエストがあると、前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約を前記サーバにアップロードするステップと
を実行するように構成され、
前記サーバは
・前記第1のデバイスから前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約を受信するステップと、
・前記第1のデバイス又は前記第2のデバイスを介して前記第1のユーザから第1の電子署名を受信するステップと、
・前記第1のデバイス又は前記第2のデバイスを介して前記第1のユーザから第2の電子署名を受信するステップと
を実行するように構成され、
前記第2のデバイスは
・好ましくは前記サーバから、動画契約署名招待を受信するステップ
を実行するように構成され、
前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスのうちの少なくとも一方、好ましくは前記第1のデバイスは、前記第1の電子署名を前記第1のユーザから受信し、前記第1のユーザから前記サーバへ前記第1の電子署名を送信するように構成され、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスのうちの少なくとも一方、好ましくは前記第2のデバイスは、前記第2の電子署名を前記第2のユーザから受信し、前記第2のユーザから前記サーバへ前記第2の電子署名を送信するように構成され、前記第1のデバイス及び前記サーバのうちの少なくとも一方、好ましくは前記サーバは、前記動画契約署名招待を前記第2のデバイスへ送信するように構成され、前記送信することは前記第2のユーザの前記識別情報に基づいている、システム。
20. ポイント19に記載のシステムにおける、ポイント1~18のいずれか一項に記載の方法の使用。
21. 動画コンテンツの一部に基づいて、第1のデバイスを有する第1のユーザと第2のデバイスを有する第2のユーザとの間での動画契約に、電子的に署名するためのコンピュータ実施方法を遂行するためのコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読プログラムコードの部分が保存される少なくとも1つの可読媒体を備え、前記プログラムコードの部分は前記コンピュータ実施方法を前記第1のデバイスで遂行するための命令を含み、前記コンピュータ実施方法は、
・前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの一方のリクエストがあると、前記動画コンテンツの一部を記録するステップと、
・前記動画コンテンツの一部及び契約仕様書を含む動画契約を構成するステップであり、構成する前記ステップは、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方から契約仕様書を受信することを含み、前記契約仕様書は前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方の識別情報を含む、構成するステップと、
・前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方のリクエストがあると、前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約をサーバにアップロードするステップと、
・第1のユーザからの第1の電子署名及び/又は第2のユーザからの第2の電子署名を受信し、前記受信した電子署名のそれぞれを前記サーバに送信するステップと
を含み、
前記サーバは
・前記第1のデバイスから前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約を受信するステップと、
・第1のユーザから前記第1の電子署名を受信するステップと、
・第1のユーザから前記第2の電子署名を受信するステップと
を実行するように構成され、
前記第2のデバイスが
・前記サーバから、動画契約署名招待を受信するステップと、
・好ましくは、第1のユーザからの第1の電子署名及び/又は第2のユーザからの第2の電子署名を受信し、受信した電子署名のそれぞれを前記サーバに送信するステップと
を実行するように構成され、
前記第1のデバイスで実行するためのコンピュータ実施方法、及び前記サーバが実行するように構成されるステップのうちの少なくとも1つ、好ましくは前記サーバが実行するように構成されるステップは、前記第2のデバイスに前記動画契約署名招待を送信することを含み、前記送信することは前記第2のユーザの前記識別情報に基づいている、コンピュータプログラム製品。
22. ポイント1~18のいずれか一項に記載の方法によって構成され、署名された動画契約であって、前記方法がポイント19に記載のシステムで実行されることが好ましい、動画契約。
【0061】
本発明の範囲をいかようにも制限することを意図しない、さらに別の態様によると、本発明は以下の項目1~8に関連する。
1. 動画コンテンツの一部に基づいて第1のデバイスを有する第1のユーザによって電子的な動画ベースの証拠を確立するための方法であって、前記動画コンテンツの一部は前記動画ベースの証拠に関連する情報を用意し、前記第1のデバイスは動画を記録するためのカメラと、画面と、接続手段とを好ましくは備え、方法は
・好ましくは前記第1のユーザによって前記動画コンテンツの一部を前記第1のデバイスを用いて記録することによって、前記第1のユーザによって前記第1のデバイスに前記動画コンテンツの一部を用意するステップと、
・前記第1のデバイスで、前記動画コンテンツの一部及び証拠仕様書を含む前記動画ベースの証拠を構成するステップであり、前記証拠仕様書は少なくとも前記第1のユーザの識別情報を含む、構成するステップと
を含み、
前記方法は、さらに
・前記第1のデバイスから前記動画コンテンツの一部を含む前記動画ベースの証拠をサーバにアップロードするステップと、
・好ましくは、前記サーバによって、前記第1のユーザから第1の電子署名を受信するステップと
を含む、方法。
2. 前記動画コンテンツを用意する前記ステップは、前記第1のユーザによって前記動画コンテンツの一部を前記第1のデバイスを用いて記録することを含み、前記動画コンテンツを用意するステップは、前記第1のユーザによって前記動画コンテンツの一部を前記第1のデバイスを用いて記録することからなることが好ましい、項目1に記載の方法。
3. 前記第1のデバイスはカメラを備え、前記記録することは、前記第1のデバイスを用いて実施される、項目2に記載の方法。
4. 前記第1のデバイスは場所スタンプを動画コンテンツに属するものとする手段を含み、前記動画コンテンツの一部を記録する前記ステップは、前記場所スタンプを前記動画コンテンツの一部に追加することを含み、前記動画ベースの証拠は前記場所スタンプに基づく場所インジケーションを含む、項目1~3のいずれか一項に記載の方法。
5. 前記第1のデバイスは記録タイムスタンプを動画コンテンツに属するものとする手段を含み、前記動画コンテンツの一部を記録する前記ステップは、前記記録タイムスタンプを前記動画コンテンツの一部に追加することを含み、前記動画ベースの証拠は少なくとも前記記録タイムスタンプに関連するインジケーション、並びに好ましくは追加的に前記動画ベースの証拠がアップロードされた時間及び/又は好ましくは前記動画ベースの証拠が署名された時間のインジケーションを含む、項目1~4のいずれか一項に記載の方法。
6. 前記動画ベースの証拠を構成する前記ステップは、ブロックチェーン関連分散コンピューティングプラットフォームでスマートコントラクトを記憶することを含み、前記スマートコントラクトは前記動画ベースの証拠のうちの少なくとも1つの識別情報、及び好ましくは前記第1のユーザの少なくとも1つの電子ウォレットへの参照を含み、前記動画契約に関連するタスクの完了は、前記スマートコントラクトによって定義されるイベントをトリガし、好ましくは少なくとも前記電子ウォレットを用いる支払いをトリガする、項目1~5のいずれか一項に記載の方法。
7. 前記動画ベースの証拠は、前記動画コンテンツの一部の機械生成の識別情報、好ましくは前記動画コンテンツの一部に基づくハッシュを含む、項目1~6のいずれか一項に記載の方法。
8. 前記動画ベースの証拠の少なくとも一部はブロックチェーン、好ましくはプライベートブロックチェーンに記憶される、項目1~7のいずれか一項に記載の方法。
【0062】
動画契約が動画ベースの証拠として使用することができることが好ましいという点で、動画契約を構成すること、及びそれに署名することは、前記動画ベースの証拠を確立することに関することが好ましい場合があり、これは第2のユーザがサーバと対話するかどうかに無関係であることが好ましい場合があることにさらに留意されたい。これに関して、動画契約に署名することにおいて第1のユーザによって実行されるステップは、第1のユーザが本発明にしたがって動画ベースの証拠を確立していることを意味することが好ましいため、動画契約に署名することを可能にするあらゆる方法又はシステムは、動画ベースの証拠を確立するために適切であることが好ましい場合がある、及び/又は動画ベースの証拠を確立するように構成されることが好ましい場合がある。
【0063】
本発明を、本発明をさらに図示する以下の非限定的な例によってさらに説明するが、本発明の範囲を限定するよう意図されておらず、またそのように解釈されるべきではない。
[実施例]
実施例1:本発明による方法の例示の実施形態
【0064】
図1は本発明の方法の例示の実施形態を示している。例示の方法は、6つのステップA~Fのフローによって図示されており、個々の絵画図にしたがっている。ステップAにおいて、2つの登録されたユーザが合意を行いたがっている。ステップBにおいて、ユーザのうちの一方がアプリを開いて記録することを選択しており、「契約を記録」又は「あなたの合意を記録」などのメッセージを選択している。ステップC~ステップDにかけて、両方のユーザが彼らの合意を説明する(セルフィーの)動画が記録される(彼らはあらゆる関連する属性をさらに含める/示すことができる)。別個のステップCにおいて、仕様書が動画契約に追加される。ステップDにおいて、いったん動画契約が記録されて仕様書が追加されると、動画契約はサーバにアップロードされ、両方のユーザは合意の確認をしなければならない(インアプリ)。ステップEにおいて、両方のユーザによって確認されると、動画合意は(ローカルではなく)データベースに、つまりリモートのサーバに記憶される。任意選択的なステップFにおいて、ユーザのうちの一方は、グラフィカルユーザインターフェースを、好ましくはインアプリで、使用して、自身の動画合意を容易に調査、閲覧、及び管理することができる。
【0065】
このように、ステップA~Eに関連する例示の方法は、第1のデバイス(10)を有する第1のユーザ(1)と第2のデバイス(20)を有する第2のユーザ(2)との間での動画契約に、動画コンテンツの一部に基づいて電子的に署名するための方法であって、前記第2のユーザ(2)は前記第1のユーザ(1)とは異なっており、前記動画コンテンツの一部は前記動画契約に関連する情報を用意し、前記第1のデバイスは動画を記録するためのカメラ(12)と、画面(11)と、接続手段とを好ましくは備え、前記第2のデバイスは画面(21)と、接続手段とを備え、前記方法は
・前記第1のユーザ(1)によって前記動画コンテンツの一部を前記第1のデバイス(10)を用いて記録するステップ(51)と、
・前記第1のデバイス(1)で前記動画コンテンツの一部及び契約仕様書(3)を含む動画契約を構成するステップ(52)であり、前記契約仕様書(3)は前記第1のユーザ(1)及び前記第2のユーザ(2)のうちの少なくとも1つの識別情報を含む、構成するステップ(52)と
を含み、前記方法が
・前記第1のデバイス(10)から前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約をサーバにアップロードするステップ(52)と、
・好ましくは前記サーバによって、前記第2のデバイス(20)に動画契約署名招待を送信するステップ(52)であり、前記送信するステップが前記第2のユーザ(2)の前記識別情報に基づいている、送信するステップ(52)と、
・前記サーバによって前記第1のユーザ(1)から第1の電子署名を受信するステップ(53)と、
・前記サーバによって前記第2のユーザ(2)から第2の電子署名を受信するステップ(53)と
をさらに含む、方法の実施形態を実現する。
実施例2:スマート動画契約を伴う例示の実施形態
【0066】
図2は、第1のユーザであるフリーランサが、第2のユーザである顧客にサービスを提供するスマート動画契約に関連する例示の実施形態を示しており、動画契約はサービス、及びサービスに関する仕事が完了すると顧客によってフリーランサに支払われる価格の詳細情報を指定している。以て、本発明はここでLXGGアプリと呼ばれるアプリの使用に関連し、このアプリは、ユーザが事前指定のテンプレートを用いて動画契約を構成することを可能にして、ブロックチェーン関連分散コンピューティングプラットフォームとのインターフェースを与える。特に、この実施形態では、前記動画契約を構成する前記ステップはスマートコントラクトをイーサリウムで記憶することを含み、前記スマートコントラクトは前記動画契約の識別情報及び顧客の電子ウォレットへの参照を含む。以て、スマートコントラクトは、動画契約によって指定される価格にしたがって構成される。顧客及びフリーランサが確認した前記動画契約に関連する仕事の完了により、スマートコントラクトを用いて動画契約において指定された額の支払いがトリガされ、合意された暗号通貨の額、つまりイーサが顧客の電子ウォレットからフリーランサ、好ましくはフリーランサの電子ウォレットへ転送される。
実施例3:動画契約の作成のための例示の方法のフロー図
【0067】
図3a及び
図3bは、動画契約の作成のための例示の方法のフロー図を示している。
実施例4:例示の動画契約の状態に関するフロー図
【0068】
図4は、本発明による例示の動画契約の状態に関連するフロー図を示している。
実施例5:例示のユーザアカウントの状態に関連するフロー図
【0069】
図5は、例示のユーザアカウントの状態に関連するフロー図を示している。
実施例6:例示のSaaSアーキテクチャ
【0070】
図6は例示のサービスとしてのソフトウェア(SaaS)アーキテクチャ60を示している。これは、サードパーティアプリの統合を伴う本発明の例示の実施形態に相当する。以て、動画契約の署名は、サードパーティへのサービスとして実現され、SaaS構成に関連する。これは、本発明がサードパーティアプリを伴わずに前記アプリのみで機能する実施形態とは区別される。例では、サードパーティアプリ統合の観点から、以下のステップは、動画契約を構成すること、及び署名することを実際に開始するより前に実行される:
・前記第1のユーザによって、前記第1のデバイスで、前記サーバに接続するためのAPI関連インターフェースを含むサードパーティアプリを開くステップと、
・前記動画契約に前記電子的に署名することを開始するために、前記サードパーティアプリによってAPI関連コールを、前記API関連インターフェースを介して前記サーバに送信するステップ
動画契約を構成すること、及びそれに署名することに関与する少なくとも前記第1のユーザのアクションは、さらなるAPI関連コールに基づいて前記サードパーティアプリによって仲介される。
【0071】
図6に示されるSAASアーキテクチャ60は、本文書ではクラウド又はサーバとも称されるサーバ/クラウド61、並びにクライアントアプリケーション62及びクライアントバックエンドとも称されるサードパーティバックエンド63を備える。以て、サードパーティはクライアントとも称される。少なくとも第1のユーザのデバイス、つまり第1のデバイスで、好ましくは第2のユーザのデバイス、つまり第2のデバイスでも、アプリとして実行中であり得るクライアントアプリケーション。クライアントアプリケーションは、例えばメッセージングアプリに関連する場合があり、サードパーティによって開発されるクライアントアプリケーションコード65を含む。クライアントアプリケーションコードによってクライアントバックエンドと対話できるようになる。クライアントアプリケーション62は、クラウド61に接続するためのAPI関連インターフェースをさらに含み、この例ではモバイルSDK64である。SDKは動画契約のサービスを提供する当事者によって提供される。SDK64は、適切な通信プロトコル、好ましくはJSON又はOAuthを伴うREST APIにしたがってクラウド61と対話する。さらには、クラウド61及びクライアントバックエンド63は、適切な通信プロトコル、好ましくはJSON又はOAuthを伴うREST APIにしたがって対話するよう構成されることが好ましい。契約データ、ファイル、ストリーミング及び追加的なサービスについて、SDK64及びクライアントバックエンド63のうちの少なくとも一方がクラウド61に問い合わせできることが好ましく、その両方がクラウド61に問い合わせできることがより好ましい。
【0072】
サードパーティに関して、そのサードパーティアプリとの統合/対話を伴うあらゆる実施形態によって実現される利点は、価格、敏捷性及び向上したユーザフレンドリ性に関連する場合がある。クラウドはサードパーティによって維持される訳ではないため、サードパーティには追加的な人員又は追加的なサーバインフラストラクチャが要求されない。そのような解決策は、サードパーティは動画契約に関するアップデートを実施するためにSDKを更新することのみ要求されるという点で、敏捷であり得る。最終的に、動画契約はそれぞれのユーザについてまとめられるため、ユーザは様々な企業に関するすべての自身の契約を一か所で閲覧することができ、ユーザフレンドリ性を向上させることにつながる。
実施例7:サードパーティアプリ統合の例
【0073】
図7はサードパーティアプリケーション統合でのセットアップに関連する例示のワークフロー70を示している。これは、実施例6の例示のSaaSアーキテクチャにしたがう基礎的なアーキテクチャに関していることが好ましい。第1のステップ71において、第1のユーザは動画契約を開始するために、スマートフォンである第1のデバイスでサードパーティアプリを開く。次のステップ72において、第1のユーザは動画契約に署名するように言われる。次のステップ73において、契約署名用のユーザインターフェースが示され、インターフェースはサードパーティアプリに含まれるSDKによって用意される。次のステップ74において、契約が記録され、サーバ、好ましくは実施例6のサーバ/クラウド61に送信される。その後、次のステップ75において、契約フローは終了し、ユーザはサードパーティアプリを使い続けることができる。
【0074】
一実施形態において、サードパーティアプリの開発者はAndroid又はiOSのバージョンにしたがってSDKをダウンロードし、次いで既存のサードパーティアプリケーションにSDKを統合することができる。SDKはサーバとの通信を自動的に扱い、ユーザインターフェース(画面)を含む動画契約ワークフロー全体をカバーすることが好ましい。さらには、サードパーティは、それぞれの画面及びテキストをスタイル設定すること/カスタマイズすること、また必要であればブランドを追加できることが好ましい。
【0075】
ワークフロー70にしたがう使用事例では、ユーザはサードパーティアプリケーションから離れることを余儀なくされることがないことが好ましい。
実施例8:例示の情報フロー
【0076】
図8a~
図8eは本発明に関連する例示の情報フローの図を示している。これらの実施形態は、サードパーティアプリとの統合に関し、実施例6のSaaSアーキテクチャ及び/又は実施例7のサードパーティアプリ統合に関連することが好ましい。
【0077】
第1の例示の情報フロー801は、契約の開始に関する。特に、これはサードパーティアプリの所与のユーザのための一意の(ワンタイム)トークンをクラウド61から取得することに関する。
【0078】
第2の例示の情報フロー802は、動画契約のアップロードに関する。特に、これは例えば第1の情報フロー801にしたがって先に取得したワンタイムトークンを用いて動画契約を認可することに関する。
【0079】
第3の例示の情報フロー803は、サードパーティによる動画契約の検証に関する。特に、これは検証される動画契約を参照して契約IDを、例えばクラウド61でサードパーティバックエンド63を認証することができるプライベートなバックエンドトークンと共に送信することに関する。応答には、契約結果並びに契約動画へのリンク、例えばURLが含まれる場合がある。
【0080】
第4の例示の情報フロー804は、サードパーティアプリケーションを用いて、第1又は第2のユーザによって動画契約を閲覧することに関する。特に、これはユーザのすべての動画契約のリストを閲覧することに伴うステップに関する。
【0081】
第5の例示の情報フロー805は、クラウド61を提供する当事者によって用意されるアプリを用いて、第1又は第2のユーザによって動画契約を閲覧することに関する。情報フロー805は、サードパーティ統合を伴う実施形態、又はサードパーティ統合を伴わない実施形態に関する場合があり、サードパーティアプリケーションの数は、1、2、3又は4以上の任意の数であり得ることに留意されたい。以て、ユーザはすべての契約を閲覧することをリクエストする場合があり、したがってアプリを介して異なる人物及び/又は異なる企業/事業者と作成した動画契約を閲覧することができる。
実施例9:第1のユーザについて複数のデバイスが伴う例
【0082】
この例は、ビルディングに関連する動画契約、例えば建設プロジェクトに関連する動画契約に署名することに関連する。第1のユーザは、建設プロジェクトを依頼した人物であり得、第2のユーザは請負業者であり得る。第1のユーザによって用意される動画コンテンツの一部は、第1のデバイスとは異なるデバイスによって、特にデジタル動画カメラ、好ましくはドローン搭載のアクションカメラによって記録される。ドローンはビルディングの建設中、建設現場上を飛行することができる。これによって、紙面上でのあらゆる契約が可能とするよりもずっと詳細な建設現場の概観が可能となる。アクションカメラが記録を終えた後、アクションカメラによって記録された素材は第1のデバイスに与えられる。これは、例えばアクションカメラと第1のデバイスとの間の接続を用いて実施することができる。この直接的な接続は、Bluetooth(ピアツーピア)接続などの無線接続、Wi-Fiベースの接続、セルラネットワーク接続、又はケーブルを伴うUSB接続などの有線接続に関連する場合がある。次のステップにおいて、第1のユーザは、動画契約で使用されるよう構成された動画コンテンツの一部を取得するまで、素材を編集する。
実施例10:第1のユーザについて例示のワークフロー
【0083】
この例は、第1のユーザの観点からの典型的なワークフローを図示している。まず、ユーザは動画契約を開始するために、第1のデバイスでアプリを開く。これにはタイトル及び写真の入力が含まれる。次のステップにおいて、ユーザは動画コンテンツの一部を提供するように言われる。動画コンテンツの一部に関連する第1のデバイス上のファイル場所を示すか、又は動画コンテンツの新しい一部を記録するか、のいずれかの選択肢が与えられる。以て、前者は、例えば実施例9に相当する場合があり、動画コンテンツの一部は、後に編集されて第1のデバイスに記憶される、アクションカメラの記録の結果である。動画コンテンツの一部が与えられるとすぐに、サーバへのアップロードが始まる。アップロードが始まるとすぐに、第1のユーザはさらなる情報を求められ、一方でアップロードが続く。第1のユーザは、第2のユーザの名称及び連絡詳細情報を提供するよう言われる。次のステップにおいて、第2のユーザは電子メールを用いて及び/又はインアプリ通知を介して連絡され、動画契約に署名するようリクエストされる。署名した後、第1のユーザは電子メールを用いて及び/又はインアプリ通知を介して、第2のユーザによる署名を知らされ、やはり署名するようリクエストされる。第1のユーザもまた動画契約に署名するとすぐに、動画契約は署名されたと考えられる。
実施例11:動画ベースの証拠を確立する例
【0084】
この例では、第1のユーザは動画ベースの証拠を確立する。この動画ベースの証拠は、動画ベースの証拠は動画契約の署名を取得するために必要なすべての要素を含むことができ、第2のユーザの識別情報及び署名のみを欠いているため、後に署名された動画契約の基礎となってもよく、基礎とならなくてもよい。これらの要素を後に追加することにより、既存の動画ベースの証拠が署名された動画契約に到ることがある。他方で、第1のユーザは後に第2のユーザによって署名させることを目的とせず動画ベースの証拠を確立する場合があり、又はTSA若しくはCAなどの非人間である第2のユーザに動画契約に署名させる場合があり、前記動画コンテンツを用意する前記ステップは、前記第1のユーザによって、前記第1のデバイスを用いて前記動画コンテンツの一部を記録することを含み、前記動画コンテンツを用意することは前記第1のユーザによって前記動画コンテンツの一部を第1のデバイスを用いて記録することからなることが好ましい。
【0085】
前記第1のデバイスはカメラを備え、前記記録することは、前記第1のデバイスを用いて実施される。前記第1のデバイスは場所スタンプを動画コンテンツに属するものとする手段を含む。前記動画コンテンツの一部を記録する前記ステップは、前記場所スタンプを前記動画コンテンツの一部に追加することを含む。前記動画ベースの証拠は、前記場所スタンプに基づく場所インジケーションを含む。
【0086】
さらには、第1のデバイスは記録タイムスタンプを動画コンテンツに属するものとする手段を含む。以て、前記動画コンテンツの一部を記録する前記ステップは、前記記録タイムスタンプを前記動画コンテンツの一部に追加することを含む。前記動画ベースの証拠は、前記記録タイムスタンプを含む。前記動画ベースの証拠の少なくとも一部はブロックチェーン、好ましくはプライベートブロックチェーンに記憶される。
[発明の項目]
[項目1]
第1のデバイス(10)を有する第1のユーザ(1)と第2のデバイス(20)を有する第2のユーザ(2)との間での動画契約に、動画コンテンツの一部に基づいて電子的に署名するための方法であって、前記第2のユーザ(2)が前記第1のユーザ(1)とは異なっており、前記動画コンテンツの一部が前記動画契約に関連する情報を用意し、好ましくは前記第1のデバイスが動画を記録するためのカメラ(12)と、画面(11)と、接続手段とを備え、前記第2のデバイスが画面(21)と、接続手段とを備え、前記方法が
好ましくは前記第1のユーザ(1)によって前記動画コンテンツの一部を前記第1のデバイス(10)を用いて記録すること(51)によって、前記第1のユーザ(1)によって前記第1のデバイス(10)に前記動画コンテンツの一部を用意するステップと、
前記第1のデバイス(1)で前記動画コンテンツの一部及び契約仕様書(3)を含む動画契約を構成するステップ(52)であり、前記契約仕様書(3)が前記第1のユーザ(1)及び前記第2のユーザ(2)のうちの少なくとも1つの識別情報を含む、構成するステップ(52)と
を含み、前記方法が
前記第1のデバイス(10)から前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約をサーバにアップロードするステップ(52)と、
好ましくは前記サーバによって、前記第2のデバイス(20)に動画契約署名招待を送信するステップ(52)であり、前記送信する前記ステップが前記第2のユーザ(2)の前記識別情報に基づいている、送信するステップ(52)と、
前記サーバによって前記第1のユーザ(1)から第1の電子署名を受信するステップ(53)と、
前記サーバによって前記第2のユーザ(2)から第2の電子署名を受信するステップ(53)と
をさらに含む、方法。
[項目2]
前記動画コンテンツを用意する前記ステップが、前記第1のユーザ(1)によって前記動画コンテンツの一部を前記第1のデバイス(10)を用いて記録すること(51)を含み、前記動画コンテンツを用意する前記ステップが、前記第1のユーザ(1)によって前記動画コンテンツの一部を前記第1のデバイス(10)を用いて記録すること(51)からなることが好ましい、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記第1のデバイスがカメラ(12)を備え、前記記録すること(51)が、前記第1のデバイス(10)を用いて実施される、項目2に記載の方法。
[項目4]
アップロードする前記ステップ(52)が、前記動画コンテンツの一部を用意する前記ステップ及び構成する前記ステップ(52)のいずれかの間に少なくとも部分的に起こり、好ましくはアップロードする前記ステップ(52)が構成する前記ステップ(52)の間に少なくとも部分的に起こる、項目1~3のいずれか一項に記載の方法。
[項目5]
前記第2のデバイス(20)に前記動画契約署名招待を送信する前記ステップが、前記サーバによって実施され、前記動画契約署名招待を送信する前記ステップが、アップロードする前記ステップ(52)が完了した後に起こることが好ましい、項目1~4のいずれか一項に記載の方法。
[項目6]
前記第2のデバイス(20)に前記動画契約署名招待を送信する前記ステップが、前記第1のデバイス(10)によって遂行され、前記サーバの介入を伴わないことが好ましい、項目1~4のいずれか一項に記載の方法。
[項目7]
前記第2のユーザが、少なくとも前記動画契約を構成する前記ステップの間、好ましくはさらに前記動画の一部を記録することの間、及び/又は前記動画契約をアップロードすることの間、前記第2のユーザの視界内に存在し、前記第1のユーザと前記第2のユーザとの距離が、20m未満であることが好ましく、10m未満であることがより好ましく、2m未満であることが最も好ましい、項目1~6のいずれか一項に記載の方法。
[項目8]
前記第1のデバイスが場所スタンプを動画コンテンツに属するものとする手段を含み、前記動画コンテンツの一部を記録する前記ステップが、前記場所スタンプを前記動画コンテンツの一部に追加することを含み、前記動画契約が前記場所スタンプに基づく場所インジケーションを含む、項目1~7のいずれか一項に記載の方法。
[項目9]
前記第1のデバイスが記録タイムスタンプを動画コンテンツに属するものとする手段を含み、前記動画コンテンツの一部を記録する前記ステップが、前記記録タイムスタンプを前記動画コンテンツの一部に追加することを含み、前記動画契約署名招待が少なくとも前記アップロードの日時に関連するインジケーション、及び好ましくは追加的に前記契約署名招待が送信された時間のインジケーションを含む、項目1~8のいずれか一項に記載の方法。
[項目10]
前記第1のユーザ、及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方の前記識別情報が、前記識別情報の信頼性を向上させるために、前記動画コンテンツの一部及び/又は前記第1のデバイスの前記カメラで撮った写真の一部に対して顔認識アルゴリズムを実行することを含む、項目1~9のいずれか一項に記載の方法。
[項目11]
前記動画契約を構成する前記ステップ(52)が、前記動画コンテンツの一部に対して物体認識アルゴリズム及び/又は製品認識アルゴリズムを実行することを含み、前記物体認識アルゴリズム及び/又は前記製品認識アルゴリズムの出力が、前記動画コンテンツの一部を編集すること及び/又は前記契約仕様書を修正するために使用される、項目1~10のいずれか一項に記載の方法。
[項目12]
前記動画契約署名招待が、前記動画契約に署名することができる期間を限定するための有効時間を含む、項目1~11のいずれか一項に記載の方法。
[項目13]
前記方法が、好ましくは前記サーバによって、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの一方から、前記動画コンテンツの一部及び/又は前記契約仕様書の修正を受信するさらなるステップを含み、前記修正が、好ましくは前記サーバによって、前記修正に関連付けられる動画契約署名招待を前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちのもう一方に属する前記デバイスに送信することを生じさせ、前記送信することが、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの前記もう一方の前記識別情報に基づいており、前記修正に関連付けられる前記動画契約署名招待が、前記動画契約に署名することができる期間を限定するための修正された有効時間を含むことが好ましい、項目1~12のいずれか一項に記載の方法。
[項目14]
前記動画契約を構成する前記ステップが、前記第1のデバイスによって、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの一方から、前記動画コンテンツの一部を編集すること及び/又は前記契約仕様書の修正を受信することを含み、前記編集することが、動画コンテンツの1つ若しくは複数のドラフト部分及び/又は前記動画コンテンツの一部に関連付けられるオーバレイを前記構成することの、トリミング及び/又はスライシング及び/又はスプライシングに好ましくは関連し、前記契約仕様書の前記修正が、前記動画コンテンツの一部の1つ又は複数の選択された及び/又は編集されたフレームの、前記契約仕様書への取り込みに関する場合がある、項目1~13のいずれか一項に記載の方法。
[項目15]
好ましくは前記サーバによって、前記動画契約署名招待を前記第2のユーザに送信する前記ステップが、前記第1のユーザからの前記第1の電子署名の受信を意味する、及び/又は好ましくは前記サーバによって、前記修正に関連付けられる前記動画契約署名招待を前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの一方から、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちのもう一方に属するデバイスに送信する前記ステップが、前記一方のユーザからの電子署名の受信を意味する、項目1~14のいずれか一項に記載の方法。
[項目16]
前記第2のユーザの前記識別情報が、前記サーバに記憶されたユーザアカウントなどの前記第2のユーザと連絡を取るための連絡手段及び/又は電子メールアドレス及び/又は電話番号に関し、前記第2のユーザの前記識別情報が前記第2のユーザの前記連絡手段にリンクされることを確実にするために、前記動画契約署名招待が前記連絡手段を介して提供される、項目1~15のいずれか一項に記載の方法。
[項目17]
前記第2のデバイスが前記第1のデバイスとは異なっており、前記動画契約署名招待がトークンを含み、前記第2のユーザによって前記第2の電子署名を用意する前記ステップが、前記第2の電子署名を用意する人物が前記第2のユーザであることを確実にするために、前記トークンを用意することを伴い、前記第2のユーザが、前記第2のデバイスとは異なるデバイス、好ましくは前記第1のデバイスを介して第2の電子署名を用意する、項目16に記載の方法。
[項目18]
前記第2のデバイスが前記第1のデバイスと等しく、前記動画契約署名招待がトークンを含み、前記第2のユーザによって前記第2の電子署名を用意する前記ステップが、前記第2の電子署名を用意する人物が前記第2のユーザであることを確実にするために、前記トークンを用意することを伴う、項目17に記載の方法。
[項目19]
前記動画契約を構成する前記ステップが、ブロックチェーン関連分散コンピューティングプラットフォームでスマートコントラクトを記憶することを含み、前記スマートコントラクトが前記動画契約のうちの少なくとも1つの識別情報、並びに好ましくは前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方の少なくとも1つの電子ウォレットへの参照を含み、前記動画契約に関連するタスクの完了が、前記スマートコントラクトによって定義されるイベントをトリガし、好ましくは少なくとも前記電子ウォレットを用いる支払いをトリガする、項目1~18のいずれか一項に記載の方法。
[項目20]
前記動画契約及び/又は前記動画契約署名招待が、前記動画コンテンツの一部の機械生成の識別情報、好ましくは前記動画コンテンツの一部に基づくハッシュを含む、項目1~19のいずれか一項に記載の方法。
[項目21]
前記動画契約の少なくとも一部がブロックチェーン、好ましくはプライベートブロックチェーンに記憶される、項目1~20のいずれか一項に記載の方法。
[項目22]
前記方法が、追加的なステップである
前記第1のユーザ(1)によって、前記第1のデバイス(10)で、前記サーバに接続するためのAPI関連インターフェースを含むサードパーティアプリを開くステップと、
前記動画契約に前記電子的に署名することを開始するために、前記サードパーティアプリによってAPI関連コールを、前記API関連インターフェースを介して前記サーバに送信するステップと
を含み、前記追加的なステップが前記方法のさらなるステップに先行し、前記方法の実行に関与する少なくとも前記第1のユーザ(1)のアクションが、さらなるAPI関連コールに基づいて前記サードパーティアプリによって仲介されることが好ましい、項目1~21のいずれか一項に記載の方法。
[項目23]
前記方法の実行に関与する少なくとも前記第1のユーザ(1)のアクションが、さらなるAPI関連コールに基づいて前記サードパーティアプリによって仲介され、前記API関連インターフェースがソフトウェア開発ツールキットに関連し、前記API関連コールのうちの少なくとも1つ及び前記さらなるAPI関連コールがRESTful APIに関連する、項目21に記載の方法。
[項目24]
前記サードパーティアプリケーションと前記サーバとの対話がソフトウェア開発ツールキットによって仲介され、前記ソフトウェア開発ツールキットが前記API関連インターフェースを含むことが好ましい、項目22又は23に記載の方法。
[項目25]
動画コンテンツの一部に基づいて第1のユーザと第2のユーザとの間の動画契約に電子的に署名するためのシステムであって、前記第2のユーザが前記第1のユーザとは異なっており、前記動画コンテンツの一部が前記動画契約に関連する情報を与え、前記システムが、
前記第1のユーザに属する第1のデバイスであり、前記第1のデバイスが画面と、接続手段とを備え、前記第1のデバイスが好ましくは動画を記録するためのカメラを備え、前記第1のデバイスが好ましくはサードパーティアプリを含み、前記サードパーティアプリが好ましくは前記サーバへ接続するためのAPI関連インターフェースと、前記サードパーティサーバへ接続するためのバックエンド関連インターフェースとを含む、第1のデバイスと、
前記第2のユーザに属する第2のデバイスであり、前記第2のデバイスが画面と、接続手段とを備える、前記第2のデバイスと、
サーバと、
好ましくは、サードパーティサーバと
を備え、
前記第1のデバイスが
好ましくは前記第1のユーザに前記サードパーティアプリを開かせるステップと、
前記動画契約に前記電子的に署名することを開始するために、前記API関連インターフェースを介して前記サーバにAPI関連コールを、好ましくは前記サードパーティアプリに送信させるステップと、
前記第1のユーザ及び/又は前記第2のユーザから前記動画コンテンツの一部を受信するステップであり、好ましくは前記サードパーティアプリを介して、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方、好ましくは前記第1のユーザのリクエストがあると、好ましくは前記動画コンテンツの一部を記録することによって、受信するステップと、
好ましくは前記サードパーティアプリを介して、前記動画コンテンツの一部及び契約仕様書を含む動画契約を構成するステップであり、構成する前記ステップが、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方から契約仕様書を受信するステップを含み、前記契約仕様書が前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方の識別情報を含む、構成するステップと、
好ましくは前記サードパーティアプリを介して、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方、好ましくは前記第2のユーザのリクエストがあると、前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約を前記サーバにアップロードするステップと
を実行するように構成され、
前記サーバが
前記第1のデバイスから前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約を受信するステップと、
前記第1のデバイス又は前記第2のデバイスを介して前記第1のユーザから第1の電子署名を受信するステップと、
前記第1のデバイス又は前記第2のデバイスを介して前記第1のユーザから第2の電子署名を受信するステップと
を実行するように構成され、
前記第2のデバイスが
好ましくは前記サーバから、動画契約署名招待を受信するステップ
を実行するように構成され、
前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスのうちの少なくとも一方、好ましくは前記第1のデバイスが、前記第1の電子署名を前記第1のユーザから受信し、前記第1のユーザから前記サーバへ前記第1の電子署名を送信するように構成され、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスのうちの少なくとも一方、好ましくは前記第2のデバイスが、前記第2の電子署名を前記第2のユーザから受信し、前記第2のユーザから前記サーバへ前記第2の電子署名を送信するように構成され、前記第1のデバイス及び前記サーバのうちの少なくとも一方、好ましくは前記サーバが、前記動画契約署名招待を前記第2のデバイスへ送信するように構成され、前記送信することが前記第2のユーザの前記識別情報に基づいている、システム。
[項目26]
項目25に記載のシステムにおける、項目1~24のいずれか一項に記載の方法の使用。
[項目27]
動画コンテンツの一部に基づいて、第1のデバイスを有する第1のユーザと第2のデバイスを有する第2のユーザとの間での動画契約に、電子的に署名するためのコンピュータ実施方法を遂行するためのコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品が、コンピュータ可読プログラムコードの部分が保存される少なくとも1つの可読媒体を備え、前記プログラムコードの部分が前記コンピュータ実施方法を前記第1のデバイスで遂行するための命令を含み、前記コンピュータ実施方法が、
前記第1のユーザ及び/又は前記第2のユーザから前記動画コンテンツの一部を受信するステップであり、好ましくは第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方のリクエストがあると、前記動画コンテンツの一部を記録することによって、受信するステップと、
前記動画コンテンツの一部及び契約仕様書を含む動画契約を構成するステップであり、構成する前記ステップが、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方から契約仕様書を受信することを含み、前記契約仕様書が前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方の識別情報を含む、構成するステップと、
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのうちの少なくとも一方のリクエストがあると、前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約をサーバにアップロードするステップと、
前記第1のユーザからの第1の電子署名及び/又は前記第2のユーザからの第2の電子署名を受信し、前記受信した電子署名のそれぞれを前記サーバに送信するステップと
を含み、
前記サーバが
前記第1のデバイスから前記動画コンテンツの一部を含む前記動画契約を受信するステップと、
前記第1のユーザから前記第1の電子署名を受信するステップと、
前記第1のユーザから前記第2の電子署名を受信するステップと
を実行するように構成され、
前記第2のデバイスが
前記サーバから、動画契約署名招待を受信するステップと、
好ましくは、前記第1のユーザからの第1の電子署名及び/又は前記第2のユーザからの第2の電子署名を受信し、前記受信した電子署名のそれぞれを前記サーバに送信するステップと
を実行するように構成され、
前記第1のデバイスで実行するためのコンピュータ実施方法、及び前記サーバが実行するように構成されるステップのうちの少なくとも1つ、好ましくは前記サーバが実行するように構成されるステップが、前記第2のデバイスに前記動画契約署名招待を前記送信することを含み、前記送信することが前記第2のユーザの前記識別情報に基づいている、コンピュータプログラム製品。
[項目28]
項目1~24のいずれか一項に記載の方法を用いて構成され、署名された動画契約であって、前記方法が項目25に記載のシステムで実行されることが好ましい、動画契約。