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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】シート加工装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 9/00 20060101AFI20240409BHJP
   B26F 1/42 20060101ALI20240409BHJP
   B26D 7/01 20060101ALI20240409BHJP
   B26D 7/06 20060101ALI20240409BHJP
   B26D 5/00 20060101ALI20240409BHJP
   B65H 9/20 20060101ALI20240409BHJP
   B65H 35/02 20060101ALI20240409BHJP
   B65H 7/08 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
B65H9/00 Z
B26F1/42
B26D7/01 D
B26D7/06 Z
B26D5/00 H
B65H9/20
B65H35/02
B65H7/08
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022107342
(22)【出願日】2022-07-01
(62)【分割の表示】P 2017110892の分割
【原出願日】2017-06-05
(65)【公開番号】P2022136105
(43)【公開日】2022-09-15
【審査請求日】2022-07-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000109727
【氏名又は名称】株式会社デュプロ
(72)【発明者】
【氏名】金田 孝則
(72)【発明者】
【氏名】三島 勇
(72)【発明者】
【氏名】松井 信晃
【審査官】大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-118291(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 9/00
B26F 1/42
B26D 7/01
B26D 7/06
B26D 5/00
B65H 9/20
B65H 35/02
B65H 7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを搬送する第1搬送機構と、
前記第1搬送機構により搬送されてきたシートを載置面に載置する載置部と、
シートを前記載置部からさらに搬送する第2搬送機構と、
前記第2搬送機構により搬送されてきたシートに所定の加工を施す加工部と、
前記第2搬送機構による搬送に先立って、前記載置部を移動させることにより前記載置面に載置されているシートの位置を調整する調整機構と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記載置面に載置されているシートが前記調整機構による調整が必要な調整要シートか、前記調整機構による調整が不要な調整不要シートかを決定し、調整要シートと決定されたときには前記載置部を移動し、調整不要シートと決定されたときには前記載置部を移動しないように前記調整機構を制御し、
前記第1搬送機構により搬送されてきた又は搬送されるべきシートが、前回、前記調整要シートと決定されたシートからN(Nは2以上)枚目のシートであれば前記調整要シートと決定し、N枚目未満のシートであれば前記調整不要シートと決定する構成で、
前記第1搬送機構によって搬送される調整要シート及び調整不要シートがガイド面に当接して前記ガイド面に沿って移動する当接ガイドを備え、
前記調整機構が前記載置部を移動させるときには前記当接ガイドは前記載置部とともに移動することを特徴とするシート加工装置。
【請求項2】
請求項1のシート加工装置において、
前記調整機構は、前記載置部を平面視において旋回移動させることにより、前記載置面に載置されているシートの前記第2搬送機構の搬送方向に対する向きを調整可能であることを特徴とするシート加工装置。
【請求項3】
シートを搬送する第1搬送機構と、
前記第1搬送機構により搬送されてきたシートを載置面に載置する載置部と、
シートを前記載置部からさらに搬送する第2搬送機構と、
前記第2搬送機構により搬送されてきたシートに所定の加工を施す加工部と、
前記第2搬送機構による搬送に先立って、前記載置部を平面視において旋回移動させることにより、前記載置面に載置されているシートの前記第2搬送機構の搬送方向に対する向きを調整する調整機構と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記載置面に載置されているシートが前記調整機構による調整が必要な調整要シートか、前記調整機構による調整が不要な調整不要シートかを決定し、調整要シートと決定されたときには前記載置部を旋回移動し、調整不要シートと決定されたときには前記載置部を旋回移動しないように前記調整機構を制御し、
前記第1搬送機構により搬送されてきた又は搬送されるべきシートが、前回、前記調整要シートと決定されたシートからN(Nは2以上)枚目のシートであれば前記調整要シートと決定し、N枚目未満のシートであれば前記調整不要シートと決定する構成で、
前記第2搬送機構の搬送方向に直交する方向を幅方向としたときに、前記載置部における幅方向の一方に配置され、前記載置面上のシートの幅方向の一方の端部の辺が当接するガイド面を備えた当接ガイドと、
記載置面上の調整要シート及び調整不要シートを前記当接ガイドに近づけ、前調整要シート及び調整不要シートの幅方向の一方の端部の辺を前記ガイド面に当接させるガイド当接方向シート移動手段と、を備え、
前記調整機構が前記載置部を旋回移動させるときには前記当接ガイドは前記載置部とともに旋回移動することを特徴とするシート加工装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一項に記載のシート加工装置において、
前記調整機構は、前記載置部を水平方向における第2搬送機構の搬送方向に直交する方向である幅方向に移動させることにより、前記載置面に載置されているシートの前記幅方向の位置を調整可能であることを特徴とするシート加工装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一項に記載のシート加工装置において、
シートに形成された画像と実質的に同時に形成されたレジマークを読み取るためのセンサを備え、
前記制御部は、前記センサの検出値に基づいて前記調整機構を制御することを特徴とするシート加工装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか一項に記載のシート加工装置において、
前記当接ガイドは、
前記第1搬送機構によって搬送されるシートが当接する当接位置と、そのシートとの当接を回避する退避位置との間で移動可能に構成され、
前記第1搬送機構によってシートが搬送されるときは前記当接位置にあり、
前記第2搬送機構によってシートの搬送が開始されるときは前記退避位置にあることを特徴とするシート加工装置。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか一項に記載のシート加工装置において、
前記調整機構が前記載置部を移動させるときには前記シートを前記載置面に固着し、前記第2搬送機構によってシートを搬送するときには前記載置面に対するシートの固着を解除するシート固着手段を備えることを特徴とするシート加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
連続的に順次送られてくるシートに所定の加工を施すシート加工装置が知られている。従来では例えば、シートが載置された型を上下2つのローラで挟んで圧力をかけ、シートを製品の形状に打ち抜くシート加工装置が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-317895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シート加工装置における加工は、シートに形成されている画像に合わせて行われる必要がある。したがって、画像に合わせて加工されるように、加工前にシートを位置決めする必要がある。しかしながら、この位置決めのための調整をすべてのシートに対して実施すると生産性が低下しうる。
【0005】
本発明は、こうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像に合わせてシートを加工でき、かつ、比較的高い生産性を実現できるシート加工装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のシート加工装置は、シートを搬送する第1搬送機構と、前記第1搬送機構により搬送されてきたシートを載置面に載置する載置部と、シートを前記載置部からさらに搬送する第2搬送機構と、前記第2搬送機構により搬送されてきたシートに所定の加工を施す加工部と、前記第2搬送機構による搬送に先立って、前記載置部を移動させることにより前記載置に載置されているシートの位置を調整する調整機構と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記載置面に載置されているシートが前記調整機構による調整が必要な調整要シートか、調整機構による調整が不要な調整不要シートかを決定し、調整要シートと決定されたときには前記載置部を移動し、調整不要シートと決定されたときには前記載置部を移動しないように調整機構を制御し、前記制御部は、前記第1搬送機構により搬送されてきた又は搬送されるべきシートが、前回、前記調整要シートと決定されたシートからN(Nは2以上)枚目のシートであれば前記調整要シートと決定し、N枚目未満のシートであれば前記調整不要シートと決定する構成で、前記第1搬送機構によって搬送される調整要シート及び調整不要シートがガイド面に当接して前記ガイド面に沿って移動する当接ガイドを備え、前記調整機構が前記載置部を移動させるときには前記当接ガイドは前記載置部とともに移動することを特徴とするシート加工装置である。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像に合わせてシートを加工でき、かつ、比較的高い生産性を実現できるシート加工装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態に係るシート加工装置により加工されるシートの一例を示す図である。
図2】実施の形態に係るシート加工装置を示す斜視図である。
図3図2の加工部を示す側面図である。
図4図2のレジスト部の上面図である。
図5図2のレジスト部の上面図である。
図6図2のレジスト部の側面図である。
図7図2のレジスト部の側面図である。
図8図2のレジスト部の斜視図である。
図9】第1サクション搬送機構を示す3面図である。
図10】第2サクション搬送機構を示す3面図である。
図11図11(a)、(b)は、ガイド面移動機構を下流側から見た図である。
図12】シート加工装置の電気的構成を示す概略図である。
図13】加工処理時のレジスト部の動作を示すフローチャートである。
図14】調整処理を実行する前の各ラインセンサの検知ラインと、シートのレジマークとの関係を示す図である。
図15】調整処理を示すフローチャートである。
図16】調整量の算出方法について説明するための図である。
図17】調整量の算出方法について説明するための図である。
図18】変形例に係るレジスト部12を示す上面図である。
図19図19(a)~(d)は、変形例に係るシートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0011】
図1は、実施の形態に係るシート加工装置で加工されるシートSの一例を示す図である。シートSは例えば、紙やシート状の樹脂部材である。シートSは、矩形状であり、前端辺S1と、右端辺S2と、左端辺S3と、後端辺S4とを有する。前端辺S1は、シート加工装置においてシートが搬送される方向(以下、「搬送方向」という)における前側の端辺である。後端辺S4は、搬送方向における後ろ側の端辺である。右端辺S2、左端辺S3はそれぞれ、後端辺S4から前端辺S1を見て右側、左側の端辺である。
【0012】
シートSには、画像GとレジマークR1、R2が形成されている。画像GとレジマークR1、R2は、所定の印刷装置によりあらかじめ印刷されたものである。それらは特に、実質的に同時に印刷されたものである。レジマークR1、R2は、本実施の形態では黒色であり、画像Gよりも前端辺S1側のシートSの部分に形成されている。レジマークR1は、搬送方向に直交する方向(以下、「幅方向」という)に延在するようにすなわち前端辺S1と平行になるように印刷されたライン状のマークである。レジマークR2は、シー
トSの前端辺S1と右端辺S2とが接続する角部の内側に形成された逆L字状のマークであり、幅方向に延在するようにすなわち前端辺S1と平行になるように形成された第1部分R2aと、搬送方向に延在するようにすなわち右端辺S2と平行になるように形成された第2部分R2bとを含む。
【0013】
印刷装置の機械誤差等により、シートSには設計上の画像形成位置からずれた位置に画像Gが形成されうる。この場合、印刷装置により画像Gと実質的に同時に印刷されるレジマークR1、R2も、画像Gと同様にずれて形成される。
【0014】
図2は、実施の形態に係るシート加工装置10を示す斜視図である。シート加工装置10は、シートSに所定の加工を施す。シート加工装置10は、給紙部11と、レジスト部12と、加工部13と、スタッカ14と、を備える。給紙部11、レジスト部12、加工部13、スタッカ14は、この順に直線的に並んでおり、この順にシートSが搬送される。
【0015】
以降、給紙部11、レジスト部12、加工部13、スタッカ14が並んでいる方向を「搬送方向」と呼び、搬送方向に直交する水平方向を「幅方向」と呼ぶ。また、搬送方向における上流側、下流側をそれぞれ、単に「上流側」、「下流側」と呼ぶ。また、上流側から下流側を見て右側、左側をそれぞれ、単に「右側」、「左側」と呼ぶ。
【0016】
給紙部11は、給紙台20と、吸引ヘッド21と、搬送ローラ22と、レベルセンサ23と、を含む。給紙台20は平板状の部材であり、用紙や樹脂などのシートが積載される。給紙台20は、不図示の駆動機構により駆動され、上下動する。レベルセンサ23は、最上位のシートが所定の高さに到達すると、これを検知する。すると、駆動機構は、給紙台20の上昇を停止する。したがって、最上位のシートは所定の高さに保たれる。
【0017】
吸引ヘッド21は、サクションベルト24を含む。吸引ヘッド21は、給紙台20に積載されたシートのうちの最上位のシートを吸着するとともに、吸着されたシートをサクションベルト24により搬送ローラ22に向けて送り出す。このとき、不図示のエア吐出装置が、積載されたシートの最上位付近の前面にエアを吹き込み、最上位のシートと最上位から2枚目以下のシートとを分離させる。これにより、最上位のシートだけが吸引ヘッド21により送り出される。搬送ローラ22は、吸引ヘッド21により送り出されたシートをレジスト部12に送り出す。
【0018】
給紙部11から送り出されたシートSは、レジスト部12を経由して加工部13に搬送される。加工部13は、シートSを「加工位置」に位置決めし、所定の加工を施す。「加工位置」は、シートSに加工処理が施されるときのシートSの停止位置であり、特に、シートSに印刷された画像Gに合わせて加工が施されるよう位置決めされた停止位置である。例えば加工部13が打ち抜き装置の場合、加工位置は、シートSに形成された画像Gに沿って打ち抜かれ、画像Gに合った位置に折り筋が付くように位置決めされたシートSの停止位置である。
【0019】
スタッカ14には、加工部13で加工されたシートが排出される。
【0020】
レジスト部12には、給紙部11からシートSが1枚ずつ搬送される。レジスト部12は、搬送されたシートSの向きや幅方向の位置を調整し(以下、「調整処理」と呼ぶ)、調整したシートSを加工部13に搬送する。この調整処理では、シートSに印刷されている画像Gの向きおよび幅方向の位置が加工部13に基づく「基準向き」および「基準位置」と一致するように、シートSの向き及び幅方向の位置を調整する。このように調整されたシートSを幅方向の位置がずれないように加工部13に搬送すれば、シートSは加工位
置に位置決めされる。つまり、「基準向き」及び「基準位置」は、加工位置における画像と同じ向き及び幅方向の位置である。
【0021】
以上がシート加工装置10の全体構成の概要である。
続いて、加工部13の詳細な構成を説明する。図3は、加工部13を左側から見た側面図である。図2に加えて図3を参照する。本実施の形態の加工部13は、打ち抜き装置であり、板状部材45と、型46と、板状部材45と型46との間にシートを搬送して位置決めするシート搬送機構40と、板状部材45と型46との間に位置されたシートの高さ位置を変化させるシート移動機構41と、板状部材45の高さ位置を変化させる板状部材移動機構42と、型46(すなわち切断刃および押罫)に向けて板状部材45を押圧するための押圧機構44と、を備える。
【0022】
型46は、シートから製品となるべき部分を打ち抜くための抜き型である。型46は、平面視で(すなわち上方から見て)略矩形状の板状の部材であり、その下面から突出するように埋め込まれた切断刃および押罫を有する。断刃、押罫はそれぞれ、打ち抜き、筋付けされるべき製品の形状に沿って配置された細長い部材である。
【0023】
板状部材45は、型46の下方に設けられる。板状部材45は、面板とも称される薄い板であり、型46の切断や押罫(いずれも不図示)を受け止める。板状部材45は、例えばステンレス鋼により形成される。
【0024】
シート搬送機構40は、板状部材45の右側に配置される。シート搬送機構40は、第1ベルト50と、第2ベルト51と、第1ローラ列52a、第2ローラ列52bと、サーボモータ53と、第1センサ58と、第2センサ59と、を含む。
【0025】
第1ベルト50は、回転軸が幅方向を向くように上流側に配置されたローラ54と、回転軸が幅方向を向くように下流側に配置されたローラ55との間に巻き回される。同様に、第2ベルト51は、回転軸が幅方向を向くように上流側に配置されたローラ56と、回転軸が幅方向を向くように下流側に配置されたローラ57との間に巻き回される。第1ベルト50は、第2ベルト51の上側に設けられる。第1ローラ列52aは、第1ベルト50の内側に設けられ、搬送方向に一列に並ぶ。第2ローラ列52bは、第2ベルト51の内側に設けられ、搬送方向に一列に並ぶ。第1ローラ列52aと第2ローラ列52bにより、第1ベルト50および第2ベルト51が挟み込まれる。
【0026】
サーボモータ53は、第1ベルト50および第2ベルト51を駆動する。第1センサ58は、第1ベルト50および第2ベルト51の上流側に設けられ、レジスト部12から加工部13に搬送されるシートを検知する。レジスト部12から搬送されたシートは、第1ベルト50および第2ベルト51に挟まれて搬送される。シートが型46と板状部材45との間に到達するタイミングでサーボモータ53が停止して第1ベルト50および第2ベルト51が停止する。これにより、シートは、型46と板状部材45との間の位置に、特にシートの印刷画像等が型46の切断刃や押罫に合った加工位置に位置決めされる。第2センサ59は、第1ベルト50および第2ベルト51の下流側に設けられ、スタッカ14に向けて排出されるべきシートを検知する。
【0027】
シート移動機構41は、駆動モータ60と、支持軸61と、偏心カム62と、2つの第1フレーム63と、第2フレーム64と、ワイヤー65と、を含む。支持軸61は、その軸方向が搬送方向を向くよう配置される。2つの第1フレーム63はそれぞれ、支持軸61の両端に固定される。また、2つの第1フレーム63は装置全体を支持するフレームに固定されている。すなわち、2つの第1フレーム63は高さ位置が固定されている。第2フレーム64は、2つの第1フレーム63の下端に固定される。第2フレーム64には、
第1ローラ列52aの一部および第2ローラ列52bの一部が固定される。
【0028】
駆動モータ60は、偏心カム62を回転させる。偏心カム62が回転すると、そのカム面(外周面)62aにしたがって支持軸61、ひいては第2フレーム64に固定された第1ローラ列52aおよび第2ローラ列52bが、上昇または下降する。すると、第2フレーム64に固定された第1ローラ列52aおよび第2ローラ列52bに挟まれたベルト50,51の部分の高さが変化し、挟まれているシートの高さ位置が変化する。
【0029】
ワイヤー65は、幅方向において板状部材45に対して第1ベルト50および第2ベルト51とは反対側に、搬送方向に延びるように配置される。ワイヤー65は、ベルト50,51に挟まれているシートの幅方向における反対側の端部を支持し、支持枠71(後述)の上昇または下降に伴って上昇または下降するよう設けられている。なお、ワイヤー65は、ベルト50,51の上昇または下降に伴って上昇または下降するよう設けられてもよい。ワイヤー65は、幅方向に移動可能に構成され、シートの幅方向のサイズに応じて、ベルト50,51に挟まれている側とは反対側のシートの端部を支持する位置であって、型46の切断刃が存在する範囲よりも外側の位置に移動する。これにより、ワイヤー65は、切断刃で切断されることなくシートを支持できる。
【0030】
板状部材移動機構42は、支持枠71と、載置台77と、4つの上下動駆動機構72(図3では2つのみ表示)と、駆動源73と、を含む。支持枠71は、本実施の形態では、四角い枠である。載置台77は、薄い板状の部材である。支持枠71に載置台77が載置され、載置台77に板状部材45が載置される。なお、支持枠71は、押圧ローラ93(後述)により押圧される板状部材45の部分に干渉しないよう板状部材45を支持できればよく、四角い枠には限定されない。4つの上下動駆動機構72はそれぞれ、支持枠71の四隅の下方に設けられ、共通の駆動源73で駆動され、支持枠71を上下動する。これにより、支持枠71に載置された載置台77と載置台77に載置された板状部材45が上昇または下降する。すなわち、板状部材45の高さ位置が変化する。
【0031】
押圧機構44は、駆動モータ90と、クランク機構91と、2つのレバー92(図2、3では左側の1つのみ表示)と、押圧ローラ93と、2つのガイド部材94と、を含む。2つのレバー92はそれぞれ、幅方向の両端に設けられる。各レバー92は、その一端である第1端92a側(下端側)が、ガイド部材94の下方に設けられた揺動軸89であって軸線方向が幅方向を向いた揺動軸89に揺動可能に支持される。クランク機構91は、駆動モータ90の回転力を搬送方向の往復運動に変換する。レバー92は、クランク機構91に駆動され、揺動軸89周りに揺動する。
【0032】
ガイド部材94は、搬送方向に長い長尺状の部材である。2つのガイド部材94は、平面視において幅方向に板状部材45を挟み込むよう配置される。2つのガイド部材94の上面にガイド面94aが形成される。ガイド面94aは搬送方向の両端が低く、中央部が高くなるように形成される。
【0033】
押圧ローラ93は、押圧部95と、支持部96と、2つの被駆動部97と、を含む。押圧部95は、板状部材45を押圧するための外周面95aを有する。外周面95aは、中心軸が幅方向に延びる円筒状である。本実施の形態では、押圧部95は、円筒状に形成される。
【0034】
支持部96は、幅方向に延在する円柱状の部材であり、押圧部95に挿通される。支持部96は、幅方向における長さが押圧部95よりも長く、押圧部95の両端から突出する。押圧部95と支持部96とにはベアリング(不図示)が介在し、支持部96はベアリングを介して押圧部95を回転自在に支持する。支持部96は、ガイド部材94の上面であるガイド面94aに支持される。これにより、押圧ローラ93が支持される。
【0035】
被駆動部97は、外径が支持部96よりも大径の円筒状の部材であり、押圧部95から幅方向に突出する支持部96の突出部を環囲する。被駆動部97と支持部96とにはベアリング(不図示)が介在する。被駆動部97には、レバー92が係合する。具体的には、レバー92には、その他端である第2端92b(すなわち上端)から第1端92aに向かって延びる溝92cが形成されている。被駆動部97は、この溝92cに収容される。したがって、クランク機構91に駆動されて揺動軸89周りにレバー92が揺動すると、溝92cの周壁92dに押されて、被駆動部97ひいては押圧ローラ93は、上流側から下流側あるいは下流側から上流側に移動する。
【0036】
例えば、図3において、レバー92が揺動軸89周りに反時計回りの方向に揺動すると、押圧ローラ93は下流側に移動し、レバー92が揺動軸89周りに時計回りの方向に揺動すると、押圧ローラ93は上流側に移動する。
【0037】
レバー92に駆動されて押圧ローラ93が上流側から下流側あるいは下流側から上流側に移動するとき、押圧部95の外周面95aが載置台77と転がり接触する。押圧ローラ93の支持部96は、押圧部95とは逆方向に回転して、ガイド部材94のガイド面94aを転がる。そのため、押圧ローラ93が移動するとき、支持部96ひいては押圧部95は、ガイド面94aの形状にしたがって上下動する。このとき、押圧部95の外周面95aが板状部材45を型46に向けて押圧し、これによりシートが型46に押し付けられ、切断刃により切断され、かつ、押罫により筋付けされる。
【0038】
以上が加工部13の詳細な構成である。
続いて、レジスト部12の詳細な構成を説明する。図4、5は、レジスト部12の上面図である。図5では、ガイド板1203と、第1サクション搬送機構1205、第2サクション搬送機構1206、上側ローラ1208、ブラケット1210、ブラケット軸1211、ラインセンサ1264、1265の表示を省略している。図6は、レジスト部12を右側から見た側面図である。図7は、レジスト部12を上流側から見た側面図である。図8は、レジスト部12を上流左側の下方から見た斜視図である。図6、8では、左側フレーム1202の表示を省略している。
【0039】
レジスト部12は、右側フレーム1201と、左側フレーム1202と、ガイド板1203と、透過型センサ1204と、第1サクション搬送機構1205と、第2サクション搬送機構1206と、排紙ローラ対1207と、ベース板1231と、第1調整機構1232Cと、第2調整機構1232Dと、当接ガイド機構1246と、を備える。
【0040】
右側フレーム1201および左側フレーム1202は、板状のフレームである。右側フレーム1201、左側フレーム1202は、主表面が幅方向で向き合うように配置されている。具体的には、右側フレーム1201が右側に、左側フレーム1202が左側に配置されている。
【0041】
透過型センサ1204は、上流側端部に設けられている。透過型センサ1204は、給紙部11からレジスト部12に搬送されるシートSを検知する。
【0042】
排紙ローラ対1207は、下流側端部に設けられている。排紙ローラ対1207は、上側ローラ1208と、下側ローラ1209と、ブラケット1210と、ブラケット軸1211と、を含む。ブラケット軸1211は、2つのフレーム間において幅方向に延在し、右側フレーム1201および左側フレーム1202に回転自在に支持されている。ブラケット1210は、ブラケット軸1211に固定されている。
【0043】
上側ローラ1208には、上側ローラ軸1208aが同軸に挿通され、固定されている。上側ローラ軸1208aは、2つのフレーム間において幅方向に延在し、ブラケット1210に回転自在に支持されている。つまり、上側ローラ1208は、上側ローラ軸1208aを介して、ブラケット1210に回転自在に支持されている。
【0044】
下側ローラ1209は、上側ローラ1208の下側に設けられている。下側ローラ1209には、下側ローラ軸1209aが同軸に挿通され、固定されている。下側ローラ軸1209aは、幅方向に延在し、右側フレーム1201および左側フレーム1202に回転自在に支持されている。
【0045】
下側ローラ軸1209aには不図示の駆動源から回転駆動力が付与される。これにより、下側ローラ1209が回転する。また、ブラケット軸1211には、不図示の駆動源から回転駆動力が付与される。これにより、ブラケット1210が回動し、上側ローラ1208が下側ローラ1209に対して接離する。図6では、上側ローラ1208が下側ローラ1209に接触した状態を実線で示し、離間した状態を一点鎖線で示している。
【0046】
図9は、第1サクション搬送機構1205を示す3面図である。第1サクション搬送機構1205は、フレーム1213と、搬送軸1214、1215と、プーリ1216、1217、複数(ここでは3本)の搬送ベルト1218と、吸引ユニット1219Aと、吸引ユニット1219Bと、を含む。
【0047】
フレーム1213は、搬送方向から見て上側が開いた角張った略U字形状を有する。搬送軸1214、1215はそれぞれ、幅方向に延在し、フレーム1213の上流側端部、下流側端部に回転自在に支持される。プーリ1216、1217はそれぞれ、搬送軸1214、1215に固定支持されている。プーリ1216、1217には、3本の搬送ベルト1218が並列して掛けられている。搬送軸1215には、不図示のステッピングモータから回転駆動力が付与される。搬送軸1215が回転すると、搬送ベルト1218が回転する。
【0048】
吸引ユニット1219Aは吸引ユニット1219Bの下流側に設けられている。吸引ユニット1219Aと吸引ユニット1219Bは、基本的に同様に構成される。ここでは、代表して吸引ユニット1219Aの構成を説明する。
【0049】
吸引ユニット1219は、吸引チャンバ1220と、エア流路1221と、吸引ファン1222と、バルブ1223と、ソレノイド1224と、を含む。
【0050】
吸引チャンバ1220は、搬送ベルト1218の内側に挿入されている。吸引チャンバ1220には、複数の吸引孔1220aが搬送方向に沿って2列に並ぶように設けられている。詳しくは、複数の吸引孔1220aは、搬送ベルト1218同士の隙間に対応する吸引チャンバ1220の部分に、言い換えると平面視で搬送ベルト1218を避けた部分すなわち搬送ベルト1218に塞がれずに露出する部分に、設けられている。
【0051】
吸引ファン1222は、吸引チャンバ1220の下方に設けられる。エア流路1221は、上下方向に延びる流路であり、吸引チャンバ1220と、吸引ファン1222の吸引口1222aとを接続する。エア流路1221には、吸引口1222aと向かい合う位置に、エア開放穴1221aが形成されている。
【0052】
バルブ1223は、エア開放穴1221aを開閉する。バルブ1223は特に、ソレノイド1224に駆動されてエア開放穴1221aを開閉する。ソレノイド1224が励磁
すると、リンク1226が支点1227を中心に一方向(図9では反時計回り方向)に回動し、これに伴ってバルブ1223がエア開放穴1221aを開放する。エア開放穴1221aが開放されていると、エア開放穴1221aからエアが吸引されるので、吸引孔1220aからの吸引は行われなくなる。ソレノイド1224が消磁すると、バネ1225の作用によりリンク1226が他方向(図9では時計回り方向)に回動し、これに伴ってバルブ1223がエア開放穴1221aを閉塞する。エア開放穴1221aが閉塞されていると、吸引孔1220aからエアが吸引される。
【0053】
図10は、第2サクション搬送機構1206を示す3面図である。第2サクション搬送機構1206は、吸引ユニットが1つだけである点を除いて、第1サクション搬送機構1205と同様の構成に構成される。第2サクション搬送機構1206の吸引ユニット1219Cは、第1サクション搬送機構1205の吸引ユニット1219A、1219Bと同様に構成される。
【0054】
図4~8に戻る。ベース板1231は、幅方向から見て上側が開いた角張った略U字形状を有し、右側フレーム1201と左側フレーム1202の間に設けられる。ガイド板1203は、ベース板1231の上側を塞ぐようにベース板1231に固定される。レジスト部12に搬入されたシートSは、ガイド板1203の上面である載置面1203cに載置される。
【0055】
ガイド板1203には、その右端近くに、開口1203aが形成されている。開口1203aは、下流側ほどガイド面1247a(後述)に近づくように形成されている。第1サクション搬送機構1205は、平面視において、その搬送ベルト1218が開口1203aと重なるように、すなわち露出するように設けられている(図4)。第1サクション搬送機構1205は特に、下流側ほどガイド面1247a(後述)に近づくように設けられている。また、第1サクション搬送機構1205は、搬送ベルト1218の上面が、ガイド板1203の上面と実質的に同じ高さか、あるいは搬送ベルト1218の上面の方がわずかに高くなるように、固定部材1212を介してベース板1231に固定されている(図6参照)。第1サクション搬送機構1205の吸引ユニット1219は、ベース板1231の開口1231aを通じてベース板1231の下方に突出する。
【0056】
また、ガイド板1203には、幅方向の中央より僅かに左側に開口1203bが形成されている。開口1203bは、開口1203aと平行に、すなわち下流側ほどガイド面1247aに近づくように形成されている。第2サクション搬送機構1206は、平面視において、その搬送ベルト1218が開口1203bと重なるように、すなわち露出するように設けられている(図4)。第2サクション搬送機構1206は特に、第1サクション搬送機構1205と平行に、すなわち下流側ほどガイド面1247a(後述)に近づくように設けられる。また、第2サクション搬送機構1206は、搬送ベルト1218の上面が、ガイド板1203の上面と実質的に同じ高さか、あるいは搬送ベルト1218の上面の方がわずかに高くなるように、固定部材1212を介してベース板1231に固定される(図6参照)。第2サクション搬送機構1206の吸引ユニット1219は、ベース板1231の開口1231bを通じてベース板1231の下方に突出する。
【0057】
第1サクション搬送機構1205、第2サクション搬送機構1206の吸引ユニット1219の吸引孔1220aからエアが吸引されることにより、シートSがガイド板1203の載置面1203cに吸着(固着)される。
【0058】
当接ガイド機構1246は、ガイド板1203の右端に設けられている。当接ガイド機構1246は、当接ガイド部材1247と、天井板1248と、ガイド面移動機構1228と、を含む。当接ガイド部材1247は、ガイド板1203の右端に設けられる搬送方
向に長い部材である。当接ガイド部材1247は、搬送方向に長いガイド面1247aを有する。ガイド面1247aは、左側を向いた、鉛直面と略平行な面である。天井板1248は、当接ガイド部材1247の上方に設けられる板であり、左側に向かって当接ガイド部材1247からオーバーハングする。
【0059】
図11(a)、(b)は、ガイド面移動機構1228を下流側から見た図である。ガイド面1247aは当接位置と、当接位置よりも幅方向右側に退避した退避位置との間を移動可能になっている。図11(a)はガイド面1247aが当接位置にある状態を示し、図11(b)はガイド面1247aが退避位置にある状態を示す。
【0060】
ガイド面移動機構1228は、ソレノイド1249と、第1リンク1250と、ブラケット1252と、カム1253と、軸1255と、カムフォロア1256と、軸1257と、支持壁1258と、当接ガイド支持板1259と、軸受1260と、軸1261と、バネ1262と、バネ1263と、を含む。
【0061】
ブラケット1252は、ベース板1231の右側に設けられ、ベース板1231に固定されている。ブラケット1252には、ピン1251を介して第1リンク1250が連結されている。ソレノイド1249が励磁すると、第1リンク1250がピン1251を中心に一方向(図11では反時計回り方向)に回動する。
【0062】
第1リンク1250の上方に設けられた上下に長い長穴1250aに、軸1255が挿通されている。軸1255は、カム1253に立設されている。カム1253は、ピン1254を介してブラケット1252に回転可能に支持されている。したがって、第1リンク1250が一方向に回動すると、カム1253も同じ方向に回動し、これにより、カム1253の大径部がカムフォロア1256を幅方向左方(図11では右方)に押す。
【0063】
カムフォロア1256は軸1257に支持されたベアリングである。軸1257は、両端が一対の支持壁1258に固定された軸であり、中央部でカムフォロア1256を支持する。支持壁1258は、当接ガイド支持板1259に支持されている。当接ガイド支持板1259は、当接ガイド部材1247を下方から支持する搬送方向に長い部材であり、軸受1260を介して軸1261に沿って移動可能になっている。軸1261は、幅方向に延在し、ベース板1231に固定されている。つまり、当接ガイド支持板1259は、幅方向に移動可能になっている。したがって、カムフォロア1256が幅方向左方(図11では右方)に押されると、軸1257、支持壁1258を介して、当接ガイド支持板1259が軸1261に沿って幅方向左方(図11では右方)の所定位置まで動く。
【0064】
当接ガイド支持板1259とベース板1231との間にはバネ1262がかけられており、カムフォロア1256は常時カム1253側に付勢されている。また、第1リンク1250とベース板1231との間にはバネ1263が介装されている。ソレノイド1249が消磁すると、バネ1263の作用により、第1リンク1250がピン1251を中心に他方向(図11では時計回り方向)に回動する。すると、軸1255によりカム1253も同じ方向に回動し、バネ1262の作用により、カムフォロア1256がカム1253の小径部に当接するようになる。これにより、カムフォロア1256が軸1261に沿って幅方向右方(図11では左方)に移動する。
【0065】
このように、当接ガイド機構1246の構成部品はすべて、ベース板1231に直接または間接に支持されており、ソレノイド1249の励磁によりガイド面1247aが幅方向左方(図11では右方)の当接位置に移動し、消磁により幅方向右方(図11では左方)の退避位置に移動するようになっている。
【0066】
以下、ベース板1231と、ベース板1231に直接または間接に支持されているガイド板1203、第1サクション搬送機構1205、第2サクション搬送機構1206、当接ガイド機構1246とを総称して「調整テーブル」と呼ぶ。
【0067】
第1調整機構1232C、第2調整機構1232Dはそれぞれ、調整テーブルの下流側、上流側を支持する。
【0068】
第1調整機構1232Cは、円柱形の座1233と、軸1235と、駆動板1236と、駆動ブロック1237、1238と、軸1239と、駆動ベルト1240と、減速機構1243と、ステッピングモータ1244と、ホームポジションセンサ1245と、を含む。
【0069】
駆動ブロック1237、1238は、直方体形状のブロックである。駆動ブロック1237、1238には、不図示の軸受を介して、幅方向に延在する軸1239が挿通されている。軸1239は、右側フレーム1201、左側フレーム1202に固定支持されている。駆動板1236は、平面視で略矩形状の幅方向に長い板であり、駆動ブロック1237、1238により支持される。駆動板1236は、右側フレーム1201の開口を通じて、右側フレーム1201よりも右側まで延在する。ホームポジションセンサ1245は、右側フレーム1201の外側に設けられており、右側フレーム1201の外側に延在する駆動板1236の延在部分を検知する。
【0070】
座1233は、略円柱形状を有する。座1233の下面は、駆動板1236に固定されている。座1233の上部はベース板1231に係合している。例えば、座1233の上面がベース板1231の下面に固定されていてもよい。また例えば、座1233の上部がベース板1231に挿通されていてもよい。座1233の中央には、断面形状が円形状である穴1233aが形成されている。穴1233aは、貫通孔であっても非貫通孔であってもよい。軸1235は、駆動板1236から鉛直に立ち上がった軸であり、座1233の穴1233aに挿入されている。
【0071】
駆動ブロック1237、1238の下面は、駆動ベルト1240の外側面に固定されている。駆動ベルト1240は、右側フレーム1201の開口を通って、軸1239の下方に位置するプーリ1241と、右側フレーム1201の外側に位置するプーリ1242との間に掛けられている。プーリ1241、1242は、右側フレーム1201や不図示のフレームに固定される。
【0072】
プーリ1242には、減速機構1243を介してステッピングモータ1244から回転駆動力が付与される。プーリ1242が回転すると、駆動ベルト1240が周回する。駆動ベルト1240が周回すると、駆動ブロック1237、1238、駆動板1236および軸1235が軸1239に沿って幅方向に移動し、その移動した方向に座1233ひいてはベース板1231およびガイド板1203が移動する。つまり、調整テーブルが移動する。
【0073】
第2調整機構1232Dは、基本的に第1調整機構1232Cと同様に構成されるが、座1233の代わりに座1234を含む点が異なる。
【0074】
座1234には、穴1234aが形成されている。穴1234aは、貫通孔であっても非貫通孔であってもよい。穴1234aは、座1233の穴1233aとは異なり、断面形状が搬送方向に長い長円形状である。具体的には、穴1234aの幅方向の最大寸法は軸1235の直径と略同一であり、搬送方向の最大寸法は幅方向の最大寸法に比べて長く(例えば約4mm長く)なっている。
【0075】
第1調整機構1232Cと第2調整機構1232Dは、それぞれ別個に動作する。したがって、ベース板1231すなわち調整テーブルの上流側、下流側は、それぞれ別個に幅方向に移動可能になっている。ベース板1231の上流側と下流側とで移動変位に差が生じた場合は、ベース板1231が第1調整機構1232Cの軸1235を中心に回動する。このとき、第2調整機構1232Dの軸1235の搬送方向の位置の変位分は、断面形状が長円形状である穴1234aにより吸収される。
【0076】
ラインセンサ1264、1265はそれぞれ、本実施の形態では、照射部およびCCD(Charge Coupled Device)センサ(いずれも不図示)を有する。照射部は、照射形状が直線状となるように光をシートSに照射する。CCDセンサは、直線状に並んだ多数の受光素子を含む。各受光素子は、シートSで反射された照射部からの光を受光し、受光した光の強さに応じた信号を出力する。CCDセンサは、各受光素子が出力した信号を制御部100に送信する。制御部100は、後述するように、ラインセンサ1264、1265から送信された信号に基づいてレジマークを検出する。
以下、CCDセンサにより反射光が受光される直線状の領域、すなわちCCDセンサと対向する直線状の領域を、検知ラインと呼ぶ。照射部は、この検知ラインに重なるように光をシートSに照射する。
【0077】
ラインセンサ1264は、搬送方向における位置が排紙ローラ対1207とほぼ同位置で、かつ、幅方向における位置が調整テーブルの中央付近の位置に、搬送方向に対して検知ラインが45°となるように設けられる。
【0078】
ラインセンサ1265は、搬送方向における位置がラインセンサ1264と同位置で、かつ、幅方向における位置が調整テーブルの右端の位置に、搬送方向に対して検知ラインが45°となるように設けられる。
【0079】
以上がレジスト部12の詳細な構成である。
図12は、シート加工装置10の電気的構成を示す概略図である。シート加工装置10は、制御部100と、入力部101と、記憶部102とをさらに含む。記憶部102は、予め用意された各種の設定データや、制御部100から受け取ったさまざまなデータを記憶する。入力部101には、加工処理を開始させるためのスタートスイッチ、加工処理を停止させるためのストップスイッチ等、種々のスイッチが含まれる。制御部100には、各センサからの検出信号や、サーボモータやステッピングモータからのパルス信号が入力される。
【0080】
制御部100は、それらのスイッチ・センサ入力に基づいて、給紙部11の給紙台20の駆動機構、レジスト部12の第1サクション搬送機構1205、第2サクション搬送機構1206、排紙ローラ対1207、第1調整機構1232C、第2調整機構1232Dおよび当接ガイド機構1246、加工部13のシート搬送機構40(サーボモータ53)、シート移動機構41(駆動モータ60)、板状部材移動機構42(駆動源73)および押圧機構44(駆動モータ90)に制御指令信号を出力する。
【0081】
以上がシート加工装置10の構成である。続いて、シート加工装置10の動作、主にレジスト部12の動作を説明する。
【0082】
まず、レジスト部12の初期化処理について説明する。初期化処理は例えば、シート加工装置10の電源を入れたとき、またはシート加工装置10による加工処理を開始するためのスタートボタンが押されたときに実行される。
【0083】
初期化処理では、第1調整機構1232Cと第2調整機構1232Dを駆動して、調整テーブルを初期位置に移動させる。調整テーブルの「初期位置」は、ガイド面1247aが右側フレーム1201と平行で、かつ、右側フレーム1201から所定距離(ここでは34mm)にある位置である。
【0084】
まず第1調整機構1232C、第2調整機構1232Dそれぞれのステッピングモータ1244を駆動して、駆動板1236を右方に移動させる。一方の駆動板1236がホームポジションセンサ1245により検知されたら、対応するステッピングモータ1244を停止してその駆動板1236の移動を停止させ、他方の駆動板1236がホームポジションにより検知されるのを待つ。他方の駆動板1236もホームポジションセンサ1245により検知されたら、両方のステッピングモータ1244を同時に逆回転させ、所定パルス数だけ回転させて停止させる。これにより、駆動板1236がホームポジションセンサ1245により検知された位置から所定距離だけ左方に移動した位置すなわち初期位置に到達する。
【0085】
続いて、加工処理時のレジスト部12の動作について説明する。図13は、加工処理時のレジスト部12の動作を示すフローチャートである。図13の処理は、スタート操作されると、繰り返し実行される。
【0086】
なお、ラインセンサ1264、1265については、スタート操作される前にあらかじめ取付誤差の較正等のためのキャリブレーションが行われているものとする。また、レジスト部12は、スタート操作されたことにより、待機状態にあるものとする。詳しくは、レジスト部12は、第1サクション搬送機構1205、第2サクション搬送機構1206の各吸引ユニット1219による吸引と各搬送ベルト1218の周回駆動を開始し、排紙ローラ対1207の上側ローラ1208を下側ローラ1209から離間させ、ガイド面1247aを初期位置に移動させているものとする。
【0087】
給紙部11から送り出されたシートSを透過型センサ1204が検知したら、すなわち給紙部11が給紙したシートSがレジスト部12に到来したら(S10)、制御部100は第1サクション搬送機構1205、第2サクション搬送機構1206の搬送ベルト1218を周回駆動させるステッピングモータ(図示せず)の駆動パルス数P1の計数を開始する(S12)。
【0088】
レジスト部12に到来したシートSは、第1サクション搬送機構1205、第2サクション搬送機構1206に吸着されながら搬送される。第1サクション搬送機構1205、第2サクション搬送機構1206は、下流側ほどガイド面1247aに近づくように配置されているため、シートSは第1サクション搬送機構1205、第2サクション搬送機構1206に沿ってガイド面1247aに近づくように搬送方向に搬送される。右端辺S2がガイド面1247aに当接してからは、シートSは、ガイド面1247aに沿って、搬送ベルト1218との間に幅方向に滑りを生じながら搬送方向に搬送される。
【0089】
制御部100は、駆動パルス数P1があらかじめ定めた基準値P1refに達すると(S14のY)、レジスト部12にシートSの移動を停止させる(S16)。詳しくは、レジスト部12は、第1サクション搬送機構1205、第2サクション搬送機構1206の搬送ベルト1218の周回駆動を停止する。シートSは、前端辺S1が排紙ローラ対1207のニップラインをわずかに越えた位置で停止する。つまり、シートSがニップラインをわずかに越えた位置で停止するように基準値P1refが決定されている。
【0090】
レジスト部12は、制御部100の指示に基づいて、調整処理を実行する(S18)。調整処理については、図14、15で詳細に説明する。
【0091】
レジスト部12は、制御部100の指示に基づいて、シートSを加工部13に搬送する(S20)。詳しくは、まず上側ローラ1208を下側ローラ1209に接触させる(S201)。これにより、シートSの前端辺S1近傍は排紙ローラ対1207に挟まれた状態になる。なお、下側ローラ1209は駆動停止しているので、シートSは排紙ローラ対1207に挟まれたまま停止している。
【0092】
次に、ガイド面1247aを退避位置に移動させる(S202)。また、第1サクション搬送機構1205、第2サクション搬送機構1206の吸引ユニット1219のバルブ1223を開放して吸引ユニット1219による吸引を停止する(S203)。これにより、シートSがガイド板1203に固着された状態が解除される。
【0093】
そして、下側ローラ1209の駆動を開始し(S204)、加工部13にシートSを搬送する。なお、図15で後述するように、S18の調整処理において調整テーブルが旋回移動されることがあり、したがってガイド面1247aが搬送方向に対して傾斜していることがある。しかしながら、S202においてガイド面1247aを退避位置に移動させるため、ガイド面1247aが搬送方向に対して傾斜していてもシートSはガイド面1247aと干渉することなく、スムーズに搬送される。
【0094】
第1センサ58がシートSを検知しなくなるとすなわちシートSの後端辺S4がレジスト部12を抜けると、制御部100の指示に基づいて、次のシートSの到来を待機する(S22)。詳しくは、レジスト部12は、上側ローラ1208を下側ローラ1209から離間し、吸引ユニット1219のバルブ1223を閉塞して吸引ユニット1219による吸引を開始し、搬送ベルト1218の周回を開始し、調整テーブルひいてはガイド面1247aを初期位置に移動し、下側ローラ1209の駆動を停止する。
【0095】
一方、レジスト部12から搬送されたシートSを加工部13の第1センサ58が検知すると、制御部100は、サーボモータ53の駆動パルス数P2の計数を開始する(S12)。制御部100は、駆動パルス数P2があらかじめ定めた基準値P2refに達すると、加工部13にシートSの移動を停止させる。詳しくは、加工部13は、サーボモータ53を停止して第1ベルト50、第2ベルト51の周回駆動を停止する。これにより、シートSは加工位置に位置決めされる。つまり、シートSが加工位置で停止するように基準値P2refが決定されている。加工部13は、制御部100の指示に基づいてシートSを加工し、スタッカ14に排出する。
【0096】
続いて、調整処理について説明する。
図14は、調整処理を実行する前(すなわち図13のS16でシートSが停止したとき)の各ラインセンサの検知ラインと、シートSのレジマークとの関係を示す図である。ラインセンサ1264の検知ライン1264Lは、レジマークR1と交差している。ラインセンサ1265の検知ライン1265Lは、レジマークR2と、特にレジマークR2の第1部分R2aおよび第2部分R2bの両方と交差している。この状態でS20の調整処理を実行する。
【0097】
図15は、調整処理を示すフローチャートである。
なお、レジマークR1とレジマークR2の第1部分R2aとが幅方向に延在するとき(すなわち搬送方向の位置が同じとき)に画像Gが基準向きを向き、ドット数D3(後述)=基準値D3ref(後述)となる位置にレジマークR2が位置するときに画像Gが基準位置にあるものとする。つまり、シートSが加工部13に送り込まれたときに、シートSが加工位置に位置決めされるように基準値D3refが予め決定されているものとする。
【0098】
制御部100は、ラインセンサ1264、ラインセンサ1265の検出値(すなわち画像データ)からレジマークR1より上流側に位置する検知ライン1264Lの部分のドット数D1と、レジマークR2より上流側に位置する検知ライン1265Lの部分のドット数D2を特定する(S40)。具体的には、ラインセンサ1264、1265は、検知ラインに沿った直線状の光を照射し、その反射光を受光し、受光した光の強さに応じた信号を出力し、制御部100に送信する。制御部100は、CCDセンサの各受光素子に対応する検知ラインのドットごとに、反射光の強さに応じて白か黒かの2値を与える。そして、制御部100は、図14に示すように、検知ライン1264Lの上流側の端(すなわち図14において紙面の左下の端)から数えて、初めて黒が現れたドット数をドット数D1と特定する。また、検知ライン1265Lにおいて、図14の左上の端から数えて、初めて黒が現れたドット数をドット数D2と特定する。制御部100は、ドット数D1とドット数D2とを比較する。D1=D2の場合(S42のY)、レジマークR1、R2ひいては画像Gが基準向きを向いているため、S44~S48をスキップして、すなわち調整テーブルを旋回移動させずにS50に進む。
【0099】
D1>D2の場合(S42のN、S44のY)、制御部100は、レジマークR1と、レジマークR2の第1部分R2aとの搬送方向における位置が同じになるように、調整テーブルを平面視において時計回り方向に旋回移動させる(S46)。具体的には、図16で後述する算出方法に基づいて調整量Y1を算出し(S461)、第2調整機構1232Dを駆動して調整テーブルの上流側を調整量Y1だけ左側へ移動させる(S462)。これにより、第1調整機構1232Cの軸1235を中心に調整テーブルが時計回り方向に旋回移動する。
【0100】
D1<D2の場合(S42のN、S44のN)、制御部100は、レジマークR1と、レジマークR2の第1部分R2aとの搬送方向における位置が同じになるように、調整テーブルを平面視において反時計回り方向に旋回移動させる(S48)。具体的には、調整量Y1を算出し(S481)、第2調整機構1232Dを駆動して調整テーブルの上流側を調整量Y1だけ右側へ移動させる(S482)。これにより、第1調整機構1232Cの軸1235を中心に調整テーブルが反時計回り方向に旋回移動する。
【0101】
この間、シートSはガイド面1247aに当接し、吸引ユニット1219により、ガイド板1203に固着された状態になっているので、調整テーブルと共に旋回移動する。
【0102】
次に、制御部100は、ラインセンサ1265の検出値(すなわち画像データ)からレジマークR2の第2部分R2bの右端より左側に位置する検知ライン1265Lの部分のドット数D3を特定する(S50)。具体的には、図14に示すように、検知ライン1265Lの上流側の端(すなわち図14において紙面の左下の端)から数えて、2度目に黒が現れ、さらにその後に白が現れたドット数をドット数D3と特定する。制御部100は、ドット数D3と、あらかじめ定められた基準値D3refとを比較する。D3=D3refの場合(S52のY)、レジマークR1、R2ひいては画像Gが基準位置にあるため、S54~S58をスキップして処理を終了する。
【0103】
D3>D3refの場合(S52のN、S54のY)、制御部100は、D3=D3refとなる位置まで調整テーブルを左側へ直線移動させる(S56)。具体的には、図17で後述する調整量Y2を算出し(S561)、第1調整機構1232Cおよび第2調整機構1232Dの両方を駆動して調整テーブルを調整量Y2だけ左側へ移動させる(S562)。
【0104】
D3≦D3refの場合(S52のN、S54のN)、制御部100は、D3=D3refとなる位置まで調整テーブルを右側へ直線移動させる(S58)。詳しくは、調整量Y2を算出し(S581)、第1調整機構1232Cおよび第2調整機構1232Dの両方を駆動して調整テーブルを調整量Y2だけ右側へ移動させる(S582)。
【0105】
この間、シートSはガイド面1247aに当接し、吸引ユニット1219により、ガイド板1203に固着された状態になっているので、調整テーブルと共に直線移動する。
【0106】
以上により、レジマークR1、R2ひいては画像Gの向き及び幅方向の位置が、加工部13に基づく基準向きおよび基準位置となる。これにより、シートSが加工部13に送り込まれたときにシートSが加工位置に位置決めされる。
【0107】
図16、17はそれぞれ、調整量Y1、調整量Y2の算出方法について説明するための図である。ここで、第1調整機構1232Cの軸1235と第2調整機構1232Dの軸1235との搬送方向における距離をL1とする。また、検知ライン1264L(ラインセンサ1264)と検知ライン1265L(ラインセンサ1265)の両者の対応するドット同士の幅方向における距離をL2とする。また、ドット数D1に対応する検知ライン1264L上の位置とドット数D2に対応する検知ライン1265L上の位置との搬送方向における距離、幅方向における距離をそれぞれz1、z2とする。
【0108】
まず、図16を参照して調整量Y1の算出方法について説明する。なお、図16ではD1>D2の場合を示しているが、D1≦D2の場合も調整テーブルの上流側を移動させる方向が異なるだけであり、同様にして調整量Y1を算出できる。
【0109】
D1≠D2の場合、レジマークR1、R2ひいては画像Gは基準向きを向いていないため、第2調整機構1232Dを駆動して調整テーブルの上流側を幅方向に調整量Y1だけ移動させ、シートSを旋回移動させる必要がある。旋回移動させるべき角度をαとすると、以下の式1が成立する。
tanα=z1/z2=Y1/L1 ・・・式(1)
【0110】
距離z1は、ラインセンサ1264、1265のCCDセンサの受光素子の間隔をwとし、検知ライン1264L、1265Lが搬送方向に対して45°傾いていることを考慮すると、
z1=|D1-D2|×w×cos45°
と求まる。
【0111】
距離z2と距離L2が近似しているものとしてz2=L2とすると、式1は以下の式2のように書き換えられる。
tanα=(Ddiff×w×cos45°)/L2=Y1/L1 ・・・(式2)
【0112】
式2より、調整量Y1は、
Y1=(Ddiff×w×cos45°)×L1/L2
と求まる。
【0113】
続いて、図17を参照して調整量Y1の算出方法について説明する。なお、図17ではD3>D3refの場合を示しているが、D3≦D3refの場合も調整テーブルを移動させる方向が異なるだけであり、同様にして調整量Y2を算出できる。
【0114】
D3≠D3refの場合、レジマークR1、R2および画像Gは基準位置にないため、第1調整機構1232Cおよび第2調整機構1232Dを駆動して調整テーブルを幅方向に調整量Y2だけ移動させ、シートSを幅方向に直線移動させる必要がある。なお、図17では、基準位置にあるときのレジマークR1の位置を点線で示している。検知ライン1
265Lが搬送方向に対して45°傾いていることを考慮すると、調整量Y2は、
Y2=|D3-D3ref|×w×cos45°
と求まる。
【0115】
以上説明したシート加工装置10によると、レジスト部12において、シートSに形成されている画像Gの向き及び搬送方向位置が、基準向き及び基準位置に一致するように調整される。これにより、レジスト部12から加工部13に搬送されたシートSは、加工位置に位置決めされる。つまり、画像Gに合わせて加工される。
【0116】
また、シート加工装置10によると、ラインセンサ1265により、L字形状のレジマークR2の第1部分R2aと第2部分R2bを実質的に同時に検出できる。これにより、ラインセンサの数を抑えることができる。
【0117】
また、シート加工装置10によると、レジスト部12では、1つ前のシートSの調整処理において向き及び幅方向位置が調整されたガイド面1247aに右端辺S2が当接するように、シートSが搬送される。したがって、シートSの画像Gのズレの傾向が各シートで似ている場合、調整テーブルの調整量を抑えることができる。
【0118】
以上、実施の形態に係るシート加工装置の構成と動作について説明した。これらの実施の形態は例示であり、各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0119】
(第1の変形例)
実施の形態では、すべてのシートSに対して調整処理を実行する場合について説明したが、これに限られない。例えば、制御部100のレジスト部12が調整要否決定部をさらに備え、この調整要否決定部が、図13のS20の停止処理とS16の調整処理の間のタイミングで、レジスト部12に搬送されたあるいはレジスト部12に搬送されるべきシートSが調整処理を実行するべきシート(以下、調整要シートと呼ぶ)かそうでないシート(以下、調整不要シートと呼ぶ)かを決定する「調整要否決定処理」を実行し、制御部100は、図13のS18の調整処理において、調整要シートに対してだけ調整処理を実行してもよい、すなわち調整不要シートに対してはS18の調整処理をスキップしてもよい。
【0120】
調整要否決定部は、例えば以下の5つの例のうちの少なくとも1つの方法により、調整要否決定処理を実行してもよい。なお、決定方法をユーザが選択可能としてもよい。
【0121】
(1)第1の例
この例は、シートSの画像Gのズレの傾向が各シートで似ている場合に適した方法である。第1の例では、スタート操作されてから1枚目のシートSは調整要シートと決定する。2枚目以降のシートSについては、仮に調整処理を実行する場合の調整量Y1、Y2を算出し、それらの少なくとも一方があらかじめ定めた閾値Y1max、Y2maxを超える場合は調整要シートと決定し、超えない場合は調整不要シートと決定する。
【0122】
ここで、2枚目以降のシートSは、前回の調整要シートに合わせて向き及び幅方向の位置が調整された調整テーブルのガイド面1247aに右端辺S2が当接するようレジスト部12に搬送される。したがって、シートSに印刷された画像Gのズレの傾向が各シートで似ている場合、2枚目以降のシートSに関しては、調整処理を実行しなくても画像Gの向き及び幅方向の位置が基準向き及び基準位置に一致することが期待される。第1の例は、このような場合に適した方法といえる。
【0123】
第1の例では、調整要否決定処理において調整量Y1、Y2を算出することになる。具体的には、制御部100はまず、ラインセンサ1264、1265により、ドット数D1、D2、D3を測定する。制御部100は、ドット数D1、D2に基づいてY1を算出する。また制御部100は、仮に第2調整機構1232DをY1だけ駆動して調整テーブルを旋回移動させた場合のドット数D3を算出する。すなわち、旋回移動前のD1、D2、D3から、旋回移動後のD3を算出する。例えば、D1、D2、D3の組み合わせと、旋回移動後のD3とを対応づけて記憶しておけばよい。そして、制御部100は、旋回移動後のD3からY2を算出する。
【0124】
なお、調整処理では、調整要否決定処理で算出した調整量Y2、すなわち調整テーブルを旋回移動する前に検出したドット数D3に基づく調整量Y2で調整テーブルを移動させても、旋回移動後に改めて検出したドット数D3に基づいて調整量Y2を再度算出し、再度算出した調整量Y2で調整テーブルを移動させてもよい。前者の場合、ドット数D3を再検出および調整量Y2の再算出が不要になるため、その分生産性を高めることができる。後者の場合、より精度を高めることができる。
【0125】
(2)第2の例
第2の例は、シートSの画像Gのズレの傾向が各シートで似てはいるが、その傾向がシートSの送り出しを繰り返すにつれて変化していく場合に適した方法である。第2の例では、スタート操作されてから1枚目のシートSは調整要シートと決定する。2枚目以降のシートSについては、前回、調整要シートと決定されたシートからN(Nは2以上)枚目のシートを、すなわち前回、調整要シートと決定されたシートの後にレジスト部12に搬送されてきた又は搬送されるべきシートのうち、N番目に搬送されてきた又は搬送されるべきシートを、調整要シートと決定し、前回、調整要シートと決定されたシートからN枚目未満のシートを、すなわち前回、調整要シートと決定されたシート後にレジスト部12に搬送されてきた又は搬送されるべきシートのうち、1~N-1番目に搬送されてきた又は搬送されるべきシートを、調整不要シートと決定する。所定枚数は、あらかじめ一定値に決められていてもよく、ユーザ操作により入力可能であってもよい。
【0126】
第2の例では、調整不要シートについても、仮に調整処理を実行する場合の調整量Y1、Y2を算出し、記憶部に記憶させる。調整要シートを調整する場合は、前回の調整要シート以降にレジスト部12に搬送されてきた調整不要シートの調整量Y1、Y2を平均した調整量Y1ave、Y2aveを、調整量Y1、Y2の代わりに用いる。
【0127】
(3)第3の例
第3の例は、第2の例と同様に、シートSの印刷画像のズレの傾向が各シートで似てはいるが、その傾向がシートSの送り出しを繰り返すにつれて変化していく場合に適した方法である。第3の例では、スタート操作されてから1枚目のシートSは要調整シートと決定する。その後は、シートSがレジスト部12に搬送されるたびに、仮に調整処理を実行する場合の調整量Y1、Y2を算出し、さらに前回の調整要シート後にレジスト部12に搬送された各シートSの調整量Y1、Y2を平均した調整量Y1ave、Y2aveを算出する。そして、この調整量Y1ave、Y2aveがあらかじめ定めた閾値Y1avemax、Y2avemaxを超えた場合、そのときのシートSを調整要シートと決定する。調整要シートを調整する場合は、調整量Y1ave、Y2aveを調整量Y1、Y2の代わりに用いる。
【0128】
(4)第4の例
第4の例では、スタート操作されてから1枚目のシートSを調整要シートと決定する。2枚目以降のシートSは、すべて調整不要シートと決定する。
【0129】
(5)第5の例
シートSに調整処理を実行するか否かにかかわらず、その前のシートSは加工処理のために加工部13で停止する。したがって、調整処理に要する時間が、前のシートSが加工部13で停止している時間内であれば、生産性は下がらないことになる。一方、調整処理に要する時間が前のシートSが加工部13で停止している時間を超える場合、その超えた分だけシートSの1枚あたりの処理時間が長くなり、生産性が低下する。
【0130】
そこで、第5の例では、調整処理を行うために調整テーブルにシートSが停止するべき時間T1が、加工部13において加工のためにシートSが停止するべき時間T2よりも短い場合に、調整要シートと決定する。時間T1は、仮に調整処理を実行する場合の調整量Y1、Y2を算出し、その調整量Y1、Y2にしたがって調整テーブルを移動させるのにかかる時間を算出して求める。第5の例によれば、時間T1が時間T2よりも短い場合は調整処理が実行されるため精度よく加工でき、時間T1が時間T2を超える場合は調整処理が実行されないため生産性の低下を防ぐことができる。
【0131】
以上が調整要否決定処理の例である。
なお、給紙部11の給紙台20に積載されていたシートSが空になって加工処理が一時停止し、先ほどまでと同様のシートSを補充して加工処理をリスタートする場合や、少なくなったシートを補充するために加工処理を一時停止し、同様のシートSを補充して加工処理をリスタートする場合や、その他の理由で加工処理を一時停止し、加工処理をリスタートする場合がある。このようなリスタート操作は、第1~第4の例のスタート操作には含まれないこととしてもよい。
【0132】
(第2の変形例)
実施の形態では、第1調整機構1232C、第2調整機構1232Dは、調整テーブルを幅方向に移動可能に構成されている場合について説明したが、これに限られず、第1調整機構1232C、第2調整機構1232Dは、搬送方向とは異なる水平方向に調整テーブルを移動可能に構成されていればよい。搬送方向とは異なる水平方向に調整テーブルを移動できれば、シートSの画像Gの幅方向の位置が基準位置と一致するように調整できる。
【0133】
(第3の変形例)
実施の形態では特に言及しなかったが、図13のS20でシートSを加工部13に搬送するときのシートSの停止位置に基づいて、加工部13においてシートSを停止するタイミングを調整してもよい。具体的には、S20を実行する前に、ドット数D1(=ドット数D2)を測定し、予め定められたD1refとの差異Dxを算出する。制御部100は、差異Dxにより基準値P2refを調整する。本変形例によれば、より精度よくシートSを加工位置に位置決めできる。
【0134】
また、加工部13は、回転するドラムの外周面に打ち抜き刃を設けたロータリーダイカッタであってもよい。この場合、差異Dxにより、図13のS204の下側ローラ1209の駆動開始タイミングを調整し、ロータリー打ち抜き刃と画像Gとの搬送方向のずれを調整してもよい。
【0135】
(第4の変形例)
実施の形態では、レジスト部12においてシートSを一旦停止させ、停止しているシートSに対して調整処理を実行する場合について説明したが、これに限られず、シートSを一旦停止させることなく、調整処理を実行してもよい。
【0136】
図18は、変形例に係るレジスト部12を示す上面図である。本変形例では、レジスト
部12は、第1調整テーブル2001と、第2調整テーブル2002と、CCDストロボカメラ2010、2011と、透過型センサ1204、2014と、を主に備える。第1調整テーブル2001は、基本的には実施の形態の調整テーブルと同様に構成される。第2調整テーブルは2002も、基本的には実施の形態の調整テーブルと同様に構成される。ただし、第2調整テーブル2002は、第1サクション搬送機構1205、第2サクション搬送機構1206の代わりに、搬送方向にシートSを搬送するよう構成された搬送機構2012を備える。
【0137】
シートSの先端が透過型センサ1204で検知されてから所定のタイミングでCCDストロボカメラ2010でレジマークR1、R2を撮影し、その撮影画像から画像Gの向きを特定する。制御部100は、特定された画像Gの向きに基づいて、基準向きを向くよう第1調整テーブル2001を旋回移動させる。旋回移動が完了すると同時またはそれ以後に、シートSは第1調整テーブル2001から第2調整テーブルに引き渡され、搬送方向に搬送される。
【0138】
シートSの先端が透過型センサ2014で検知されてから所定のタイミングでCCDストロボカメラ2011でレジマークR1、R2を撮影し、その撮影画像から画像Gの幅方向位置を特定する。制御部100は、特定された画像Gの幅方向位置に基づいて、画像Gの幅方向位置が基準位置と一致するように第2調整テーブル2002を幅方向に直線移動させる。そして、第2調整テーブルから、加工部13に搬送される。
【0139】
本変形例によれば、シートSを搬送しながら調整処理が実行されるため、生産性を向上することができる。
【0140】
(第5の変形例)
実施の形態では特に言及しなかったが、ラインセンサ1264、1265は、幅方向の位置を調整可能に設けられてもよい。シートSの幅が大きい場合、レジマークR1とレジマークR2との間隔を大きくし、それを検知して調整処理をすれば、より精度良く加工位置に位置決めできる。本変形例によれば、レジマークR1、R2に合わせてラインセンサ1264、1265の位置を調整できるため、シートSの幅の大きさに合わせてレジマークR1、R2の間隔を大きくした場合にも対応できる。この場合、幅方向に延びる軸にラインセンサ1264、1265が取り付けられ、制御部100の指示に基づいて、所定の駆動装置により軸に沿ってラインセンサ1264、1265が移動されてもよい。
【0141】
また、レジスト部12は、3つ以上のラインセンサを備えていてもよい。この場合、3つの以上のラインセンサのうち、使用するラインセンサをユーザが指定できてもよい。
【0142】
(第6の変形例)
実施の形態では、調整テーブルの旋回移動と直線移動を1回ずつ行う場合について説明したが、これに限られず、調整テーブルの旋回移動と直線移動を複数回繰り返し実行してもよい。例えば、1回目の旋回移動での移動距離が長い場合、吸引ユニット1219でシートSを吸着した状態で旋回移動させていても、シートSがガイド板1203に対して動いてしまうことがある。したがって、調整テーブルの旋回移動と直線移動を1回ずつ行った後に、再度ドット数D1、D2、D3を測定して調整量Y1、Y2を算出し、再度調整テーブルの旋回移動、直線移動を行ってもよい。2回目以降は1回目に比べて旋回移動での移動距離が小さくなるため、ずれが生じにくくなる。したがって、本変形例によれば、基準向き及び基準位置への位置決め精度を高めることができる。
【0143】
(第7の変形例)
調整量Y1、Y2、あるいはその算出の根拠となるドット数D1、D2、D3や、旋回
角度等の数値をあらかじめユーザが入力し、その入力値に基づいて調整を行ってもよい。この場合は、ラインセンサ1264、1265が不要になり、シート加工装置10のコストを低減できる。
【0144】
(第8の変形例)
加工部13の加工部材を交換可能に設けてもよい。たとえば、切断刃に代えて、エンボス加工や、箔押しが可能な加工ユニットを取り付けが可能であってもよい。この場合、センサ等により加工ユニットが交換されたことを検知可能とし、少なくとも加工ユニットの交換後の最初のシートSは調整要シートと決定してもよい。
【0145】
(第9の変形例)
実施の形態では、第1サクション搬送機構1205、第2サクション搬送機構1206の吸引ユニット1219によって吸引することにより、シートSをガイド板1203の載置面1203cに固着させる場合について説明したが、これに限られない。例えば、レジスト部12は、押付部材をさらに備え、この押付部材によってシートSを載置面1203cに押し付けることによってシートSを載置面1203cに固着させてもよい。この場合、第1調整機構1232C、第2調整機構1232Dにより調整テーブルを移動するときだけシートSを載置面1203cに押し付けてもよい。また例えば、レジスト部12は、静電気力によりシートSを載置面1203cに固着させるように構成されてもよい。
【0146】
(第10の変形例)
実施の形態では、シートSには2個のレジマークR1、R2が形成されているが、これに限られず、図19(a)に示すように、レジマークR1、R2をつなげたような1個のレジマークR3を設け、これを2個のラインセンサで読み取るように構成してもよい。また、図19(b)に示すように、左端辺S3側にレジマークR4、R5を設けてもよいし、図19(c)に示すように、レジマークR2に代えて、幅方向に延びるレジマークR6と搬送方向に延びるレジマークR7とを設け、ラインセンサ1265でレジマークR6、R7の両方を読み取るようにしてもよい。要するに、幅方向に離間した2か所のレジマークの部分の相対位置関係を検出することによりシートSの傾斜を検出するとともに、搬送方向に延びるレジマークの部分の所定位置を検出することによりシートSの幅方向の位置ずれを検出するよう構成されていればよい。
【0147】
また、レジマークR1とレジマークR2の第1部分R2aとのシートS上における搬送方向の位置は、必ずしも一致している必要はない。また、レジマークR2の第1部分R2aと第2部分R2bとが直角である必要もない。また、図19(d)に示すように、搬送方向における反対側端部にもレジマークR1’、R2’をレジマークR1、R2に対し対称配置させてもよい。そうすると、シートSをレジマークR1’、R2’側を先頭にして装置に挿入することもできる。加工形状が対称形状である場合は、用紙をどちら向きに挿入してもよいことになる。
<態様1>
態様1のシート加工装置は、シートを搬送する第1搬送機構と、シートをさらに搬送する第2搬送機構と、前記第2搬送機構により搬送されてきたシートに所定の加工を施す加工部と、前記第2搬送機構による搬送に先立って、前記第1搬送機構により搬送されてきたシートを移動させるための調整機構と、制御部と、を備え、前記制御部は、シートが前記調整機構による調整が必要な調整要シートか、前記調整機構による調整が不要な調整不要シートかを決定し、調整要シートと決定されたシートを移動させるよう前記調整機構を制御することを特徴とする。
<態様2>
態様2のシート加工装置は、態様1に係るシート加工装置において、前記調整機構は、前記シートを載置する載置面を移動させることにより、前記調整要シートを移動させることを特徴とする。
<態様3>
態様3のシート加工装置は、態様2に係るシート加工装置において、前記載置面を移動させる際には前記シートを前記載置面に固着し、前記第2搬送手段が前記シートを搬送する際には前記載置面に対する前記シートの固着を解除するシート固着手段を備えることを特徴とする。
<態様4>
態様4のシート加工装置は、態様1乃至3の何れかに係るシート加工装置において、前記第1搬送機構によって搬送されるシートがガイド面に当接して前記ガイド面に沿って移動する当接ガイドを含み、前記調整機構は、前記調整要シートを移動させるときに、前記当接ガイドを移動させることを特徴とする。
<態様5>
態様5のシート加工装置は、態様4に係るシート加工装置において、前記当接ガイドは、搬送されてきたシートが当接する当接位置と、そのシートとの当接を回避する退避位置との間で移動可能に構成され、前記第1搬送機構によりシートが搬送されるときは前記当接位置にあり、前記第2搬送機構によるシートの搬送が開始されるときは前記退避位置にあることを特徴とする。
<態様6>
態様6のシート加工装置は、態様1乃至5の何れかに係るシート加工装置において、前記第1搬送機構は、シートに接触して回転または周回移動することによりシートを搬送する搬送部材を含み、前記調整機構は、前記搬送部材を移動させることにより、前記調整要シートを移動させることを特徴とする。
<態様7>
態様7のシート加工装置は、態様1乃至6の何れかに係るシート加工装置において、前記調整機構は、前記第2搬送機構による搬送方向に対する向きを変更するように、前記調整要シートを移動させることを特徴とする。
<態様8>
態様8のシート加工装置は、態様1乃至7の何れかに係るシート加工装置において、シートに形成された画像と実質的に同時に形成されたレジマークを読み取るためのセンサを備え、前記制御部は、前記センサの検出値に基づいて、前記調整機構によりシートを移動させる場合の移動量を算出し、算出された移動量が所定の値以上の場合は前記調整要シートと決定し、所定の値未満の場合は前記調整不要シートと決定することを特徴とする。
<態様9>
態様9のシート加工装置は、態様1乃至8の何れかに係るシート加工装置において、前記制御部は、前記第1搬送機構により搬送されてきた又は搬送されるべきシートが、前回、前記調整要シートと決定されたシートからN(Nは2以上)枚目のシートであれば前記調整要シートと決定し、N枚目未満のシートであれば前記調整不要シートと決定することを特徴とする。
<態様10>
態様10のシート加工装置は、態様1乃至9の何れかに係るシート加工装置において、シートは、画像と、当該画像と実質的に同時に形成されたレジマークとを含み、当該シート加工装置はさらに、レジマークを読み取るためのセンサを備え、前記制御部は、前記センサの検出値に基づいて、前記調整機構によりシートを移動させる場合の移動量を算出し、前記調整機構が算出された移動量だけシートを移動させるのに要する時間が、前のシートが加工のために加工部に停止している時間を超えない場合に、要調整シートと決定することを特徴とする。
【符号の説明】
【0148】
10 シート加工装置、 11 給紙部、 12 レジスト部、 13 加工部、 14 スタッカ、 100 制御部、 1205 第1サクション搬送機構、 1206 第2サクション搬送機構、 1232C 第1調整機構、 1232D 第2調整機構、 1246 当接ガイド機構、 1247a ガイド面。
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