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特許7468941用紙搬送装置、印刷装置ユニット、用紙搬送方法及び用紙搬送プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】用紙搬送装置、印刷装置ユニット、用紙搬送方法及び用紙搬送プログラム
(51)【国際特許分類】
   B65H 29/52 20060101AFI20240409BHJP
   B65H 7/02 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
B65H29/52
B65H7/02
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023003663
(22)【出願日】2023-01-13
【審査請求日】2023-01-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】米丸 慎一郎
【審査官】大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】特開平7-76446(JP,A)
【文献】特開2018-153952(JP,A)
【文献】特開2008-68950(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 29/52
B65H 7/00- 7/20
B65H 43/00-43/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送元から供給される用紙を斜め上前方向に案内する傾斜案内面を有する用紙トレイと、
前記傾斜案内面の斜め上前方向に位置する排出口と前記用紙トレイとの間で前記用紙を案内する中継搬送路と、
を備え、
前記中継搬送路は、
前記排出口に水平方向から接続される水平底面と、
前記水平底面に接続されて前記傾斜案内面から排出された前記用紙の前端を受けて前記水平底面に向けて案内する傾斜面と、
前記水平底面に上方から対向配置される天壁面と
を有し、
前記傾斜案内面の上方に位置すると共に前記排出口が塞がれることで変形した前記用紙が通過する開口が設けられている
用紙搬送装置。
【請求項2】
前記中継搬送路は、前記水平底面と前記傾斜面とが接続されて成る角部を有し、
前記角部は、前記傾斜案内面と前記排出口の上縁とを結ぶ仮想面よりも上方に位置する
請求項1記載の用紙搬送装置。
【請求項3】
前記排出口が塞がれることで生じる前記用紙の変形を検知するセンサを備える
請求項1または2記載の用紙搬送装置。
【請求項4】
前記センサは、前記傾斜面の上方の位置し、前記用紙との接触を検知する接触式センサである
請求項3記載の用紙搬送装置。
【請求項5】
前記センサと接続されると共に、前記センサによる前記用紙の変形の検知に基づいて排出口閉塞対応処理を実行する制御部を備える
請求項3記載の用紙搬送装置。
【請求項6】
前記開口に向けて先端部が移動可能な回転レバーを備え、
前記制御部は、前記排出口閉塞対応処理として、前記回転レバーを先端部が前記開口に向かって移動するように回動させる
請求項5記載の用紙搬送装置。
【請求項7】
前記排出口の閉塞を報知する報知部を備え、
前記制御部は、前記排出口閉塞対応処理として、前記報知部に前記排出口の閉塞を報知させる
請求項5記載の用紙搬送装置。
【請求項8】
請求項1または2記載の用紙搬送装置と、
前記用紙搬送装置に前記用紙を供給する搬送元である印刷装置と
を備える
印刷装置ユニット。
【請求項9】
搬送元から供給される用紙を斜め上前方向に案内する傾斜案内面と、前記傾斜案内面の斜め上前方向に位置する排出口と、の間で前記用紙を案内し、
前記排出口に水平方向から接続される水平底面と、
前記水平底面に接続されて前記傾斜案内面から排出された前記用紙の前端を受けて前記水平底面に向けて案内する傾斜面と、
前記水平底面に上方から対向配置される天壁面と、
を用いて前記用紙を案内し、
前記傾斜案内面の上方に、前記排出口が塞がれることで変形した前記用紙を逃がす
用紙搬送方法。
【請求項10】
用紙搬送路が、
搬送元から供給される用紙を斜め上前方向に案内する傾斜案内面を有する用紙トレイと、
前記傾斜案内面の斜め上前方向に位置する排出口と前記用紙トレイとの間で前記用紙を案内する中継搬送路と、
前記排出口が塞がれることで生じる前記用紙の変形を検知するセンサと、
前記センサと接続される制御部と
を備え、
前記中継搬送路が、
前記排出口に水平方向から接続される水平底面と、
前記水平底面に接続されて前記傾斜案内面から排出された前記用紙の前端を受けて前記水平底面に向けて案内する傾斜面と、
前記水平底面に上方から対向配置される天壁面と
を有し、
用紙搬送路に、前記傾斜案内面の上方に位置すると共に前記排出口が塞がれることで変形した前記用紙が通過する開口が設けられており、
前記制御部に、前記センサによる前記用紙の変形の検知に基づいて排出口閉塞対応処理を実行させる
用紙搬送プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙搬送装置、印刷装置ユニット、用紙搬送方法及び用紙搬送プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、用紙後処理装置が開示されている。特許文献1に開示された用紙後処理装置は、画像形成装置から搬入された用紙に対して後処理を行う。特許文献1に開示された用紙後処理装置は、用紙先端の位置を揃える搬送ローラ対を備え、後段に送り出して処理の処理を施して排紙する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-276910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された用紙後処理等の装置は、画像形成装置等の搬送元から供給された用紙を搬送する用紙搬送装置を備える。このような用紙搬送装置は、搬送元から供給された用紙を処理の排出口に向けて搬送する。このとき、ユーザの手等の障害物が排出口の前方に位置すると、排出口から排出されようとする用紙の先端が障害物に阻まれて用紙の排出ができない。用紙の排出口からの排出が阻まれると、用紙搬送装置の内部で用紙の行き場が失われ、用紙が受けた反力で用紙の後端が搬送元側に戻り、例えば搬送元の排紙ローラに噛み込まれる。
【0005】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、排出口からの用紙の排出が阻まれた場合に用紙の後端が搬送元側に戻ることを抑止可能な用紙搬送装置、印刷装置ユニット、用紙搬送方法及び用紙搬送プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
【0007】
本発明の第1の態様は、用紙搬送装置であって、搬送元から供給される用紙を斜め上前方向に案内する傾斜案内面を有する用紙トレイと、上記傾斜案内面の斜め上前方向に位置する排出口と上記用紙トレイとの間で上記用紙を案内する中継搬送路と、を備え、上記中継搬送路が、上記排出口に水平方向から接続される水平底面と、上記水平底面に接続されて上記傾斜案内面から排出された上記用紙の前端を受けて上記水平底面に向けて案内する傾斜面と、上記水平底面に上方から対向配置される天壁面とを有し、上記傾斜案内面の上方に位置すると共に上記排出口が塞がれることで変形した上記用紙が通過する開口が設けられている、という構成を採用する。
【0008】
本発明の第2の態様は、印刷装置ユニットであって、本発明の第1の態様である用紙搬送装置と、上記用紙搬送装置に上記用紙を供給する搬送元である印刷装置とを備える、という構成を採用する。
【0009】
本発明の第3の態様は、用紙搬送方法であって、搬送元から供給される用紙を斜め上前方向に案内する傾斜案内面と、上記傾斜案内面の斜め上前方向に位置する排出口と、の間で上記用紙を案内し、上記排出口に水平方向から接続される水平底面と、上記水平底面に接続されて上記傾斜案内面から排出された上記用紙の前端を受けて上記水平底面に向けて案内する傾斜面と、上記水平底面に上方から対向配置される天壁面と、を用いて上記用紙を案内し、上記傾斜案内面の上方に、上記排出口が塞がれることで変形した上記用紙を逃がす、という構成を採用する。
【0010】
本発明の第4の態様は、用紙搬送プログラムであって、用紙搬送路が、搬送元から供給される用紙を斜め上前方向に案内する傾斜案内面を有する用紙トレイと、上記傾斜案内面の斜め上前方向に位置する排出口と上記用紙トレイとの間で上記用紙を案内する中継搬送路と、上記排出口が塞がれることで生じる上記用紙の変形を検知するセンサと、上記センサと接続される制御部とを備え、上記中継搬送路が、上記排出口に水平方向から接続される水平底面と、上記水平底面に接続されて上記傾斜案内面から排出された上記用紙の前端を受けて上記水平底面に向けて案内する傾斜面と、上記水平底面に上方から対向配置される天壁面とを有し、用紙搬送路に、上記傾斜案内面の上方に位置すると共に上記排出口が塞がれることで変形した上記用紙が通過する開口が設けられており、上記制御部に、上記センサによる上記用紙の変形の検知に基づいて排出口閉塞対応処理を実行させる、という構成を採用する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、排出口からの用紙の排出が阻まれた場合に用紙の後端が搬送元側に戻ることを抑止可能な用紙搬送装置、印刷装置ユニット、用紙搬送方法及び用紙搬送プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態の用紙搬送装置を備える印刷装置ユニットの概略構成を示す斜視図である、(a)が印刷装置ユニットの全体の斜視図であり、(b)が印刷装置ユニットの本体部の分解斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態の用紙搬送装置を含む模式的な拡大断面図である。
図3】中継搬送路を含む図2の拡大図である。
図4】用紙がA4サイズである場合の用紙の変形の様子を示す模式図である。
図5】用紙がB5サイズである場合の用紙の変形の様子を示す模式図である。
図6】本発明の第2実施形態の用紙搬送装置を含む模式的な拡大断面図である。
図7】本発明の第2実施形態の用紙搬送装置を含む模式的な拡大断面図である。
図8】本発明の第3実施形態の用紙搬送装置を含む模式的な拡大断面図である。
図9】本発明の第3実施形態の用紙搬送装置を含む模式的な拡大断面図である。
図10】本発明の第4実施形態の用紙搬送装置を含む模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明に係る用紙搬送装置、印刷装置ユニット、用紙搬送方法及び用紙搬送プログラムの一実施形態について説明する。
【0014】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の用紙搬送装置1を備える印刷装置ユニット100の概略構成を示す斜視図であり、(a)が印刷装置ユニット100の全体の斜視図であり、(b)が印刷装置ユニット100の本体部110の分解斜視図である。
【0015】
印刷装置ユニット100は、例えばコンビニエンスストア等の店舗に設置され、店舗の利用者がチケット等を印刷する端末である。ただし、印刷装置ユニット100は本発明の印刷ユニットの一例であり、本発明の印刷ユニットは、本実施形態の印刷装置ユニット100に限定されない。例えば、印刷装置ユニットは、後処理装置を備える複合機であってもよい。
【0016】
図1(a)に示すように、本実施形態において印刷装置ユニット100は、本体部110と、表示操作部120とを備える。本体部110は、図1(b)に示すように、筐体130と、印刷装置140と、本実施形態の用紙搬送装置1とを備えている。
【0017】
筐体130は、内部に印刷装置140及び用紙搬送装置1を収容する。筐体130は、用紙X(図3等参照)を排出する排出口131(図2等参照)を有する。排出口131は、印刷装置140から本実施形態の用紙搬送装置1を介して搬送される用紙Xを筐体130の外部に排出するための開口部である。また、筐体130は、床面等に載置されており、表示操作部120を下方から支持する。
【0018】
印刷装置140は、用紙Xに対して印刷を行うと共に印刷した用紙Xを排出する。印刷装置140から排出された用紙Xは、本実施形態の用紙搬送装置1に供給される。印刷装置140は、用紙束を収容可能なカセットを有しており、内部に複数の用紙Xを収容する。また、印刷装置140は、表示操作部120と電気的に接続されている。印刷装置140は、表示操作部120からの指示に基づいて、用紙Xに印刷を行う。
【0019】
表示操作部120は、印刷装置ユニット100の利用者が操作を行うマンマシンインターフェースである。例えば、表示操作部120は、タッチパネルディスプレイである。表示操作部120は、利用者に対して情報を表示すると共に、利用者の操作指示を受け付ける。このような表示操作部120は、図1(a)に示すように、本体部110の筐体130に下方から支持されている。
【0020】
本実施形態の用紙搬送装置1は、印刷装置140から排出される用紙Xを排出口131に案内する。図2は、本実施形態の用紙搬送装置1を含む模式的な拡大断面図である。図2に示すように、印刷装置140は、排紙トレイ141と、排紙口142と、排紙ローラ143とを有する。
【0021】
排紙トレイ141は、本実施形態の用紙搬送装置1が設けられていない場合に、排紙口142から排出された印刷済みの用紙Xを受けるためのトレイである。排紙口142は、排紙トレイ141に向けて用紙Xを水平に排出するための開口部である。なお、以下の説明では、排紙口142から用紙Xが排出される方向を前方と称する。また、前方と反対側の後方と称する。つまり、排紙トレイ141は、排紙口142の前方に位置する。
【0022】
排紙ローラ143は、排紙口142の近くに設置されている。排紙ローラ143は、用紙Xを排紙口142から排出する場合に、不図示の駆動部により回転駆動される。排紙ローラ143は、回転駆動されることで、用紙Xを前方に向けて搬送する。つまり、印刷装置140は、排紙ローラ143の回転動力を用いて用紙Xを排紙口142から排出し、このように排出した用紙Xを本実施形態の用紙搬送装置1に供給する。
【0023】
本実施形態の用紙搬送装置1は、このように印刷装置140と排出口131との間にて、印刷済みの用紙Xを案内する。なお、本実施形態においては、用紙搬送装置1は、動力源を有していない。このため、用紙搬送装置1で案内する用紙Xは、印刷装置140の排紙ローラ143から伝達される動力を受けることで、前方に向けて移動される。つまり、本実施形態の用紙搬送装置1は、前方に向けて移動される用紙Xを排出口131に向けて案内する。このような本実施形態の用紙搬送装置1は、図2に示すように、用紙トレイ2と、中継搬送路3とを備えている。
【0024】
用紙トレイ2は、中継搬送路3よりも後方に位置する。用紙トレイ2は、印刷装置140の排紙トレイ141に支持されており、排紙トレイ141等に固定されている。用紙トレイ2は、図2に示すように、傾斜案内面2aを有する。
【0025】
傾斜案内面2aは、搬送元である印刷装置140から供給される用紙Xを斜め上前方に案内する面である。傾斜案内面2aの後端は、排出口131の前方であって排出口131の下方に位置する。傾斜案内面2aの前端2a1(図3参照)は、排出口131の前方であって排出口131よりも上方に位置する。傾斜案内面2aは、このような後端と前端と繋ぐ平面に形成されている。このような傾斜案内面2aは、印刷装置140から排出された用紙Xの排紙口142よりも前方かつ上方に向けて案内する。傾斜案内面2aの前端2a1は、排出口131の後方であって下方に位置する。つまり、このような傾斜案内面2aから見て、排出口131は、斜め上前方向に位置する。
【0026】
中継搬送路3は、傾斜案内面2aの斜め上前方向に位置する排出口131と用紙トレイ2との間で用紙Xを案内する。図3は、中継搬送路3を含む図2の拡大図である。この図に示すように、本実施形態の用紙搬送装置1において、中継搬送路3は、水平底面3aと、傾斜面3bと、天壁面3cと、角部3dとを有する部材からなる。
【0027】
水平底面3aは、排出口131に水平方向から接続される水平面である。水平底面3aは、上方に向けられた水平面であり、用紙Xを下方から支持可能である。この水平底面3aは、排出口131の後方に位置しており、後方から排出口131の下縁に接続されている。
【0028】
傾斜面3bは、水平底面3aに接続されて、用紙トレイ2の傾斜案内面2aから排出された用紙Xの前端を受けて水平底面3aに向けて案内する。傾斜面3bは、傾斜案内面2aよりも水平面に対する傾斜角度が大きい。このような傾斜面3bの前端は、排出口131の後方であって排出口131の下縁と同じ高さに位置する。また、傾斜面3bの後端は、傾斜案内面2aの前端2a1の前方であって前端2a1よりも下方に位置している。このような傾斜面3bは、後端から前方に向かうに連れて上方に向かうように傾斜している。
【0029】
天壁面3cは、水平底面3aに上方から対向配置される水平面である。天壁面3cは、下方に向けられた水平面であり、用紙Xが下方から当接可能である。この天壁面3cは、排出口131の後方に位置しており、後方から排出口131の上縁に接続されている。このような天壁面3cと上述の水平底面3aとの間の空間を介して、用紙Xは、排出口131に案内される。
【0030】
角部3dは、水平底面3aと傾斜面3bとが接続されて成る。つまり、角部3dは、水平面に対する角度が異なる水平底面3aと傾斜面3bとの境界部に形成されている。この角部3dは、図3に示すように、用紙トレイ2の前端2a1と排出口131の上縁131aとを結ぶ仮想面Yよりも上方に位置している。なお、図3に示すように仮想面Yは、水平面に対して傾斜している。角部3dは、前後方向にて同位置の仮想面Yの部位に対して上方に位置している。このような角部3dは、図3に示すように、排出口131よりも後方であって仮想面Yよりも天壁面3cに近い箇所に位置する。
【0031】
また、本実施形態の用紙搬送装置1は、用紙トレイ2の傾斜案内面2aの上方に用紙Xが通過可能な開口4が設けられている。この開口4は、用紙退避スペースSに通通している。用紙退避スペースSは、本実施形態においては印刷装置ユニット100の筐体130の内部に設けられた空間であり、排出口131が塞がれて用紙Xが筐体130の内部にて変形した場合に、用紙Xが退避可能なスペースである。本実施形態では、排出口131が塞がれている場合に、用紙Xの前後方向における途中部位が開口4を通じて用紙退避スペースSに進入することができる。つまり、本実施形態の用紙搬送装置1は、傾斜案内面2aの上方に位置すると共に排出口131が塞がれることで変形した用紙Xが通過する開口4が設けられている。
【0032】
続いて、このように構成された本実施形態の用紙搬送装置1の動作(用紙搬送方法)について説明する。
【0033】
用紙Xは、印刷装置140の排紙口142から前方に向けて排出される。このように排紙口142から排出された用紙Xは、前端が用紙トレイ2の傾斜案内面2aに当たり、傾斜案内面2aに沿って斜め上前方に向けて案内される。傾斜案内面2aで案内された用紙Xは、前端が傾斜案内面2aの前端2a1からさらに前方に向かうように搬送される。その後、用紙Xは、前端が傾斜面3bに当接して傾斜面3bに沿って案内され、さらに前端が水平底面3aと天壁面3cとの間の空間を通過して排出口131に案内される。このような用紙Xは、排出口131から筐体130の外部に排出される。
【0034】
本実施形態では、水平底面3aが排出口131に対して水平方向から接続され、天壁面3cが水平底面3aに対向配置されている。このため、例えば図3の実線に示すように、用紙Xの前端は、排出口131から排出される直前に水平状態となる。この結果、用紙Xは、前端と前後方向の中央部(傾斜案内面2aや傾斜面3bに位置する部位)とを接続する部位が斜め上後方に膨らむように湾曲する。さらに、角部3dが仮想面Yよりも上方に位置するため、用紙Xは、前端と前後方向の中央部とを接続する部位が確実に斜め上後方に膨らむように保持される。
【0035】
ここで、利用者の手等の障害物によって排出口131が塞がれていると、用紙Xの先端が利用者の手等の障害物に阻まれて排出口131から排出されない。このとき、用紙Xは、印刷装置140の排紙ローラ143で搬送され続けている。このような状態で、本実施形態の用紙搬送装置1は、用紙Xを前端と前後方向の中央部とを接続する部位が斜め上後方に膨らむように保持する。このため、用紙Xは、前後方向の途中部位が斜め上後方に向かうように変形し、この途中部位が開口4を通じて用紙退避スペースSに進入する。この結果、用紙Xが排紙ローラ143側に戻ることを抑止し、用紙Xが排紙ローラ143に噛み込まれることを抑制できる。
【0036】
図4は、用紙XがA4サイズである場合の用紙Xの変形の様子を示す模式図である。また、図5は、用紙XがB5サイズである場合の用紙Xの変形の様子を示す模式図である。なお、図4及び図5において、障害物に衝突していない状態で用紙Xを実線で示す。一方で、図4及び図5において、仮想線は、障害物に衝突した状態の用紙Xを示す。
【0037】
図4に示すように、用紙XがA4サイズである場合には、用紙Xの中央部がB5サイズであると比較して大きく斜め上後方に膨らみ、用紙Xの中央部が開口4を通じて用紙退避スペースSに進入するのが分かる。また、図5に示すように、用紙XがB5サイズであっても、A4サイズと比較して斜め上後方に膨らみが小さいものの、用紙Xの中央部が開口4を通じて用紙退避スペースSに進入するのが分かる。
【0038】
以上のように、本実施形態の用紙搬送装置1は、用紙トレイ2と、中継搬送路3とを備える。用紙トレイ2は、印刷装置140から供給される用紙Xを斜め上前方向に案内する傾斜案内面2aを有する。中継搬送路3は、傾斜案内面2aの斜め上前方向に位置する排出口131と用紙トレイ2との間で用紙Xを案内する。また、中継搬送路3は、水平底面3aと、傾斜面3bと、天壁面3cとを有する水平底面3aは、排出口131に水平方向から接続される。傾斜面3bは、水平底面3aに接続されて傾斜案内面2aから排出された用紙Xの前端を受けて水平底面3aに向けて案内する。天壁面3cは、水平底面3aに上方から対向配置される。また、本実施形態の用紙搬送装置1は、傾斜案内面2aの上方に位置すると共に排出口131が塞がれることで変形した用紙Xが通過する開口4が設けられている。
【0039】
このような本実施形態の用紙搬送装置1は、利用者の手等の障害物によって排出口131が塞がれていると、用紙Xを前端と前後方向の中央部とを接続する部位が斜め上後方に膨らむように保持する。このため、本実施形態の用紙搬送装置1は、用紙Xが排紙ローラ143側に戻ることを抑止し、用紙Xが排紙ローラ143に噛み込まれることを抑制できる。
【0040】
また、本実施形態の用紙搬送装置1において中継搬送路3は、水平底面3aと傾斜面3bとが接続されて成る角部3dを有する。また、角部3dは、傾斜案内面2aと排出口131の上縁とを結ぶ仮想面Yよりも上方に位置する。
【0041】
このような本実施形態の用紙搬送装置1は、角部3dが用紙Xを開口4に近づくように支持するため、用紙Xを前端と前後方向の中央部とを接続する部位がより確実に斜め上後方に膨らむように保持する。このため、本実施形態の用紙搬送装置1は、用紙Xが排紙ローラ143側に戻ることをより確実に抑止し、用紙Xが排紙ローラ143に噛み込まれることを抑制できる。
【0042】
また、本実施形態の印刷装置ユニット100は、上述の用紙搬送装置1と、用紙搬送装置1に用紙Xを供給する印刷装置140を備える。このため、本実施形態の印刷装置ユニット100は、用紙Xが排紙ローラ143側に戻ることを抑止し、用紙Xが排紙ローラ143に噛み込まれることを抑制できる。
【0043】
また、本実施形態の用紙搬送方法は、印刷装置140から供給される用紙Xを斜め上前方向に案内する傾斜案内面2aと、傾斜案内面2aの斜め上前方向に位置する排出口131と、の間で用紙Xを案内する。また、本実施形態の用紙搬送方法は、排出口131に水平方向から接続される水平底面3aと、水平底面3aに接続されて傾斜案内面2aから排出された用紙Xの前端を受けて水平底面3aに向けて案内する傾斜面3bと、水平底面3aに上方から対向配置される天壁面3cと、を用いて用紙Xを案内する。さらに、本実施形態の用紙搬送方法は、傾斜案内面2aの上方に、排出口131が塞がれることで変形した用紙Xを逃がす。
【0044】
このような本実施形態の用紙搬送方法は、利用者の手等の障害物によって排出口131が塞がれていると、用紙Xを前端と前後方向の中央部とを接続する部位が斜め上後方に膨らむように保持する。このため、本実施形態の用紙搬送方法は、用紙Xが排紙ローラ143側に戻ることを抑止し、用紙Xが排紙ローラ143に噛み込まれることを抑制できる。
【0045】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図6及び図7を参照して説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0046】
図6及び図7は、本実施形態の用紙搬送装置1を含む模式的な拡大断面図である。図6は、後述する回転レバー6が収容姿勢である状態を示す。また、図7は、後述する回転レバー6が保持姿勢である状態を示す。これらの図6及び図7に示すように、本実施形態の用紙搬送装置1は、センサ5と、回転レバー6と、制御部7とを備える。
【0047】
センサ5は、排出口131が塞がれることで生じる用紙Xの変形を検知する。本実施形態では、センサ5は、天壁面3cに設けられており、傾斜面3bの直上(上方)に位置している。本実施形態の用紙搬送装置1においてセンサ5は、用紙Xが接触したことを検知する接触式センサである。ただし、センサ5は、用紙Xまでの距離を測定可能な非接触式センサであってもよい。上述のように、排出口131が塞がれると、用紙Xの途中部位が斜め上後方に向けて膨出するように用紙Xが変形する。このように用紙Xが変形すると、用紙Xがセンサ5と接触し、センサ5は用紙Xが変形していることを検知する。
【0048】
回転レバー6は、先端部が開口4に向けて移動可能に設けられている。回転レバー6は、根本部分が用紙トレイ2の途中部位に回転可能に接続されている。このような回転レバー6は、傾斜案内面2aに案内される用紙Xを変形させないように収容された収容姿勢(図6に示す姿勢)と、収容姿勢に対して先端部が開口4に近づく保持姿勢(図7に示す姿勢)とに姿勢変更が可能である。保持姿勢は、用紙Xの中央部が開口4に近づくように用紙Xを保持する姿勢である。
【0049】
制御部7は、センサ5の出力に基づいて、回転レバー6の姿勢を制御する。この制御部7は、コンピュータ装置から成り、プログラムP(用紙搬送プログラム)を記憶している。プログラムPは、コンピュータ装置から成る制御部7に、センサによる用紙Xの変形の検知に基づいて排出口閉塞対応処理を実行させる。排出口閉塞対応処理は、排出口131が塞がれて用紙Xの排出ができない場合に実行される処理である。本実施形態では、プログラムPは、排出口閉塞対応処理として、回転レバー6が収容姿勢から保持姿勢に姿勢変更されるように、制御部7に回転レバー6を制御させる。
【0050】
このような本実施形態の用紙搬送装置1は、センサ5で排出口131の閉塞が検知されると、センサ5から検知結果を示す信号が出力される。制御部7は、センサ5と電気的に接続されており、センサ5から上記信号が入力されると、プログラムPに基づいて排出口閉塞対応処理を実行する。本実施形態では、制御部7は、排出口閉塞対応処理として、回転レバー6を収容姿勢から保持姿勢に姿勢変更する。これによって、用紙Xの途中部位が開口4を通じて用紙退避スペースSにより退避しやすくなる。
【0051】
このような本実施形態の用紙搬送装置1は、センサ5を備える。センサ5は、排出口が塞がれることで生じる用紙Xの変形を検知する。このような本実施形態の用紙搬送装置1は、排出口131が塞がれることによる用紙Xの変形を検知できる。さらに、本実施形態の用紙搬送装置1では、センサ5として接触式センサを用いる。このため、用紙Xの変形を確実に検知することができる。
【0052】
また、本実施形態の用紙搬送装置1は、制御部7を備える。制御部7は、センサ5による用紙Xの変形の検知に基づいて、排出口閉塞対応処理を実行する。このため、本実施形態の用紙搬送装置1は、排出口131が閉塞していることに対応した処理を実行することができる。
【0053】
また、本実施形態の用紙搬送装置1は 開口4に向けて先端部が移動可能な回転レバー6を備える。また、制御部7は、排出口閉塞対応処理として、回転レバーを先端部が開口4に向かって移動するように回動させる。このような本実施形態の用紙搬送装置1は、用紙Xの途中部位が開口4を通じて用紙退避スペースSにより退避しやすくでき、用紙Xが排紙ローラ143に噛み込まれることを抑制できる。
【0054】
また、本実施形態のプログラムPは、制御部7に、センサ5による用紙Xの変形の検知に基づいて排出口閉塞対応処理を実行させる。このため、本実施形態のプログラムPは、用紙Xが排紙ローラ143側に戻ることを抑止し、用紙Xが排紙ローラ143に噛み込まれることを抑制できる。
【0055】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、図8及び図9を参照して説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態や上記第2実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0056】
図8及び図9は、本実施形態の用紙搬送装置1を含む模式的な拡大断面図である。図8は、後述する警告灯8が点灯した状態を示す。また、図9は、後述する警告灯8が点灯していない状態を示す。これらの図8及び図9に示すように、本実施形態の用紙搬送装置1は、上記第2実施形態で説明したセンサ5及び制御部7に加えて、警告灯8(報知部)を備える。
【0057】
警告灯8は、排出口131の閉塞を報知する報知部である。本実施形態において警告灯8は、排出口131の外部であって、利用者が視認可能な箇所に設けられている。警告灯8は、制御部7に電気的に接続されており、制御部7の制御に基づいて点灯あるいは消灯される。本実施形態では、制御部7は、センサ5が用紙Xの変形を検知した場合に、排出口閉塞対応処理として、警告灯8を点灯する。このように警告灯8が点灯されることで、本実施形態の用紙搬送装置1は、利用者に対して排出口131が塞がれていることを知らせることができる。また、制御部7は、図9に示すように、排出口131の閉塞状態が解消され、用紙Xがセンサ5から離れた場合には、警告灯8を消灯する。
【0058】
このような本実施形態の用紙搬送装置1は、排出口131の閉塞を報知する警告灯8を備える。また、制御部7は、排出口閉塞対応処理として、警告灯8に排出口131の閉塞を報知させる。このような本実施形態の用紙搬送装置1は、利用者に対して、排出口131が閉塞されていることを報知することができる。
【0059】
また、本実施形態の用紙搬送装置1は、報知部として、排出口131の外部に設けられる警告灯8を備える。このため、本実施形態の用紙搬送装置1は、利用者に対して、光を用いて排出口131が塞がれていることを知らせることができる。ただし、音を用いて排出口131が塞がれていることを知らせられるよう、用紙搬送装置1は、スピーカ等を報知部として備えてもよい。このように音で報知する場合には、報知部は筐体130の内部に設けられてもよい。
【0060】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について、図10を参照して説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0061】
図10は、本実施形態の用紙搬送装置200を含む模式図である。本実施形態の用紙搬送装置200は、用紙トレイ201と、中継搬送路202とを備える。用紙トレイ201は、搬送元300から供給される用紙400を斜め上前方向に案内する傾斜案内面201aを有する。中継搬送路202は、傾斜案内面201aの斜め上前方向に位置する排出口500と用紙トレイ201との間で用紙400を案内する。
【0062】
また、中継搬送路202は、水平底面202aと、傾斜面202bと、天壁面202cとを有する。水平底面202aは、排出口500に水平方向から接続される。傾斜面202bは、水平底面202aに接続されて傾斜案内面201aから排出された用紙400の前端を受けて水平底面202aに向けて案内する。天壁面202cは、水平底面202aに上方から対向配置される。また、中継搬送路202は、傾斜案内面201aの上方に位置すると共に排出口500が塞がれることで変形した用紙400が通過する開口203が設けられている。
【0063】
このような本実施形態の用紙搬送装置200は、搬送元300から供給される用紙400を傾斜案内面201aと、排出口500と、の間で、水平底面202a、傾斜面202b及び天壁面202cを用いて用紙400を案内する。さらに、本実施形態の用紙搬送装置200は、傾斜案内面201aの上方に、排出口500が塞がれることで変形した用紙400を逃がす。したがって、本実施形態の用紙搬送装置200は、用紙400が搬送元300側に戻ることを抑止できる。
【0064】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0065】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0066】
(付記1)
搬送元から供給される用紙を斜め上前方向に案内する傾斜案内面を有する用紙トレイと、
前記傾斜案内面の斜め上前方向に位置する排出口と前記用紙トレイとの間で前記用紙を案内する中継搬送路と、
を備え、
前記中継搬送路は、
前記排出口に水平方向から接続される水平底面と、
前記水平底面に接続されて前記傾斜案内面から排出された前記用紙の前端を受けて前記水平底面に向けて案内する傾斜面と、
前記水平底面に上方から対向配置される天壁面と
を有し、
前記傾斜案内面の上方に位置すると共に前記排出口が塞がれることで変形した前記用紙が通過する開口が設けられている
用紙搬送装置。
【0067】
(付記2)
前記中継搬送路は、前記水平底面と前記傾斜面とが接続されて成る角部を有し、
前記角部は、前記傾斜案内面と前記排出口の上縁とを結ぶ仮想面よりも上方に位置する
付記1記載の用紙搬送装置。
【0068】
(付記3)
前記排出口が塞がれることで生じる前記用紙の変形を検知するセンサを備える
付記1または2記載の用紙搬送装置。
【0069】
(付記4)
前記センサは、前記傾斜面の上方の位置し、前記用紙との接触を検知する接触式センサである
付記3記載の用紙搬送装置。
【0070】
(付記5)
前記センサと接続されると共に、前記センサによる前記用紙の変形の検知に基づいて排出口閉塞対応処理を実行する制御部を備える
付記3または4記載の用紙搬送装置。
【0071】
(付記6)
前記開口に向けて先端部が移動可能な回転レバーを備え、
前記制御部は、前記排出口閉塞対応処理として、前記回転レバーを先端部が前記開口に向かって移動するように回動させる
付記5記載の用紙搬送装置。
【0072】
(付記7)
前記排出口の閉塞を報知する報知部を備え、
前記制御部は、前記排出口閉塞対応処理として、前記報知部に前記排出口の閉塞を報知させる
付記5または6記載の用紙搬送装置。
【0073】
(付記8)
前記報知部は、前記排出口の外部に設けられる警告灯である
付記7記載の用紙搬送装置。
【0074】
(付記9)
付記1~8のいずれか一つに記載の用紙搬送装置と、
前記用紙搬送装置に前記用紙を供給する搬送元である印刷装置と
を備える
印刷装置ユニット。
【0075】
(付記10)
搬送元から供給される用紙を斜め上前方向に案内する傾斜案内面と、前記傾斜案内面の斜め上前方向に位置する排出口と、の間で前記用紙を案内し、
前記排出口に水平方向から接続される水平底面と、
前記水平底面に接続されて前記傾斜案内面から排出された前記用紙の前端を受けて前記水平底面に向けて案内する傾斜面と、
前記水平底面に上方から対向配置される天壁面と、
を用いて前記用紙を案内し、
前記傾斜案内面の上方に、前記排出口が塞がれることで変形した前記用紙を逃がす
用紙搬送方法。
【0076】
(付記11)
用紙搬送路が、
搬送元から供給される用紙を斜め上前方向に案内する傾斜案内面を有する用紙トレイと、
前記傾斜案内面の斜め上前方向に位置する排出口と前記用紙トレイとの間で前記用紙を案内する中継搬送路と、
前記排出口が塞がれることで生じる前記用紙の変形を検知するセンサと、
前記センサと接続される制御部と
を備え、
前記中継搬送路が、
前記排出口に水平方向から接続される水平底面と、
前記水平底面に接続されて前記傾斜案内面から排出された前記用紙の前端を受けて前記水平底面に向けて案内する傾斜面と、
前記水平底面に上方から対向配置される天壁面と
を有し、
用紙搬送路に、前記傾斜案内面の上方に位置すると共に前記排出口が塞がれることで変形した前記用紙が通過する開口が設けられており、
前記制御部に、前記センサによる前記用紙の変形の検知に基づいて排出口閉塞対応処理を実行させる
用紙搬送プログラム。
【符号の説明】
【0077】
1 用紙搬送装置
2 用紙トレイ
2a 傾斜案内面
2a1 前端
3 中継搬送路
3a 水平底面
3b 傾斜面
3c 天壁面
3d 角部
4 開口
5 センサ
6 回転レバー
7 制御部
8 警告灯(報知部)
100 印刷装置ユニット
110 本体部
120 表示操作部
130 筐体
131 排出口
131a 上縁
140 印刷装置
141 排紙トレイ
142 排紙口
143 排紙ローラ
200 用紙搬送装置
201 用紙トレイ
201a 傾斜案内面
202 中継搬送路
202a 水平底面
202b 傾斜面
202c 天壁面
203 開口
300 搬送元
400 用紙
500 排出口
P プログラム(用紙搬送プログラム)
S 用紙退避スペース
X 用紙
Y 仮想面
【要約】
【課題】排出口からの用紙の排出が阻まれた場合に用紙の後端が搬送元側に戻ることを抑止する。
【解決手段】中継搬送路3が、排出口131に水平方向から接続される水平底面3aと、水平底面3aに接続されて傾斜案内面2aから排出された用紙Xの前端を受けて水平底面3aに向けて案内する傾斜面3bと、水平底面3aに上方から対向配置される天壁面3cとを有し、傾斜案内面2aの上方に位置すると共に排出口131が塞がれることで変形した用紙Xが通過する開口4が設けられている。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10