(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】ユーザ信頼度構築方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/00 20240101AFI20240409BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
(21)【出願番号】P 2019223564
(22)【出願日】2019-12-11
【審査請求日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】10-2018-0168412
(32)【優先日】2018-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516014409
【氏名又は名称】ライン プラス コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LINE Plus Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】パク ヨンソプ
(72)【発明者】
【氏名】イ スアン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ジェユン
(72)【発明者】
【氏名】ハン スンウク
(72)【発明者】
【氏名】イ ヒジョン
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-215670(JP,A)
【文献】特開2016-004582(JP,A)
【文献】特開2014-026462(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0257183(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H04L 51/00-51/58
H04L 67/00-67/75
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサを含むコンピュータ装置のユーザ信頼度構築方法であって、
前記少なくとも1つのプロセッサが、ユーザそれぞれに対して付与された信頼度を記録する段階、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記ユーザのサービスにおけるアクティビティをモニタリングする段階、
前記少なくとも1つのプロセッサが、第1ユーザに対する第2ユーザのアクティビティに基づいて形成される前記第1ユーザのインカミングエッジにより、前記第1ユーザの信頼度を調節する段階、および
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1ユーザの信頼度の調節に応答し
て、前記第1ユーザのアウトゴーイングエッジを用いて、前記第1ユーザの調節された信頼度を
前記第1ユーザのアクティビティのターゲットとなる第3ユーザに伝播する段階
であって、前記第1ユーザの調節された信頼度を前記第3ユーザの信頼度に伝播することは、前記第3ユーザの信頼度を前記第1ユーザの調節された信頼度によって調節することを含む、段階
を含む、ユーザ信頼度構築方法。
【請求項2】
前記第1ユーザの信頼度を調節する段階は、
前記インカミングエッジを形成する第2ユーザのアクティビティの属性および前記第2ユーザの信頼度のうちの少なくとも1つに基づき、前記第1ユーザの信頼度の調節量を決定する、
請求項1に記載のユーザ信頼度構築方法。
【請求項3】
前記第1ユーザの信頼度を調節する段階は、
前記第1ユーザに対する前記第2ユーザのポジティブアクティビティによって前記第1ユーザの信頼度を増加させ、前記第1ユーザに対する前記第2ユーザのネガティブアクティビティによって前記第1ユーザの信頼度を減少させる、
請求項1に記載のユーザ信頼度構築方法。
【請求項4】
前記ポジティブアクティビティは、前記第2ユーザが前記第1ユーザに先にメッセージを送信する第1-1アクティビティ、前記第2ユーザが前記第1ユーザを前記サービスの人的関係として追加する第1-2アクティビティ、前記第2ユーザが参加するチャットルームまたはコミュニティに前記第1ユーザを招待する第1-3アクティビティ、前記第2ユーザが前記第1ユーザをお気に入りに追加する第1-4アクティビティ、および前記第2ユーザが前記第1ユーザの掲示物に対するコメントを作成する第1-5アクティビティのうちの少なくとも1つのアクティビティを含み、
前記ネガティブアクティビティは、前記第2ユーザが前記第1ユーザにメッセージを送信する頻度が減少する第2-1アクティビティ、前記第2ユーザが前記第1ユーザを前記サービスの人的関係から除外する第2-2アクティビティ、前記第2ユーザが参加するチャットルームまたはコミュニティから前記第1ユーザを除外する第2-3アクティビティ、前記第2ユーザが前記第1ユーザをお気に入りから除外する第2-4アクティビティ、および前記第2ユーザが前記第1ユーザの掲示物に対して作成したコメントを削除する第2-5アクティビティのうちの少なくとも1つのアクティビティを含む、
請求項3に記載のユーザ信頼度構築方法。
【請求項5】
前記第3ユーザの信頼度を前記第1ユーザの調節された信頼度によって調節することは、
前記第3ユーザの
予め調節された信頼度を、前記第1ユーザの調節された信頼度によって再調節する
ことを含む、
請求項1に記載のユーザ信頼度構築方法。
【請求項6】
前記第2ユーザの信頼度が調節されたことに応答し、前記第1ユーザのインカミングエッジによって伝播された前記第2ユーザの調節された信頼度により、前記第1ユーザの信頼度を再調節する段階
をさらに含む、請求項1に記載のユーザ信頼度構築方法。
【請求項7】
前記第1ユーザの信頼度を調節する段階は、
前記第1ユーザに対する前記サービスでのペナルティが付与されたことに応答し、前記第1ユーザの信頼度を再調節するか、または前記第2ユーザに対する前記サービスでのペナルティによって前記第2ユーザの信頼度が再調節されたことにより、前記第1ユーザのインカミングエッジによって伝播された前記第2ユーザの調節された信頼度によって前記第1ユーザの信頼度を再調節する、
請求項1に記載のユーザ信頼度構築方法。
【請求項8】
前記第1ユーザの調節された信頼度を伝播する段階は、
前記第1ユーザに対する第2ユーザのアクティビティの属性により、前記第1ユーザの調節された信頼度を伝播する速度を調節する、
請求項1に記載のユーザ信頼度構築方法。
【請求項9】
前記第1ユーザの調節された信頼度に基づき、前記第1ユーザが不正ユーザであるかを決定する段階
をさらに含む、請求項1に記載のユーザ信頼度構築方法。
【請求項10】
前記第1ユーザの調節された信頼度に基づき、前記第1ユーザに提供するための新規サービスを決定する段階
をさらに含む、請求項1に記載の信頼度構築方法。
【請求項11】
コンピュータ装置と結合して請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の方法をコンピュータ装置に実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項12】
請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の方法をコンピュータ装置に実行させるためのコンピュータプログラムが記録されている、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項13】
コンピュータ装置であって、
当該コンピュータ装置で読み取り可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサ
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサが、
ユーザそれぞれに対して付与された信頼度を記録し、
前記ユーザのサービスにおけるアクティビティをモニタリングし、
第1ユーザに対する第2ユーザのアクティビティに基づいて形成される前記第1ユーザのインカミングエッジにより、前記第1ユーザの信頼度を調節し、
前記第1ユーザの信頼度の調節に応答し、前記第1ユーザのアウトゴーイングエッジを用いて、前記第1ユーザの調節された信頼度を
前記第1ユーザのアクティビティのターゲットとなる第3ユーザに伝播
し、
前記第1ユーザの調節された信頼度を前記第3ユーザの信頼度に伝播することは、前記第3ユーザの信頼度を前記第1ユーザの調節された信頼度によって調節することを含む、
コンピュータ装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサにより、
前記インカミングエッジを形成する第2ユーザのアクティビティの属性および前記第2ユーザの信頼度のうちの少なくとも1つに基づき、前記第1ユーザの信頼度の調節量を決定する、
請求項13に記載のコンピュータ装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサにより、
前記第1ユーザに対する前記第2ユーザのポジティブアクティビティによって前記第1ユーザの信頼度を増加させ、前記第1ユーザに対する前記第2ユーザのネガティブアクティビティによって前記第1ユーザの信頼度を減少させる、
請求項13に記載のコンピュータ装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つのプロセッサにより、
前記第3ユーザの信頼度を前記第1ユーザの調節された信頼度によって調節することは、
前記第3ユーザの
予め調節された信頼度を、前記第1ユーザの調節された信頼度によって再調節する
ことを含む、
請求項13に記載のコンピュータ装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つのプロセッサにより、
前記第2ユーザの信頼度が調節されたことに応答し、前記第1ユーザのインカミングエッジによって伝播された前記第2ユーザの調節された信頼度により、前記第1ユーザの信頼度を再調節する、
請求項13に記載のコンピュータ装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサにより、
前記第1ユーザに対する前記サービスでのペナルティが付与されたことに応答し、前記第1ユーザの信頼度を再調節するか、または前記第2ユーザに対する前記サービスでのペナルティによって前記第2ユーザの信頼度が再調節されることにより、前記第1ユーザのインカミングエッジによって伝播された前記第2ユーザの調節された信頼度によって前記第1ユーザの信頼度を再調節する、
請求項13に記載のコンピュータ装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つのプロセッサにより、
前記第1ユーザに対する第2ユーザのアクティビティの属性により、前記第1ユーザの調節された信頼度を伝播する速度を調節する、
請求項13に記載のコンピュータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、ユーザ信頼度構築技術に関し、より詳細には、ユーザに対する他のユーザのアクティビティ(activity)に基づいて形成されるユーザのインカミングエッジ(incoming edge)によってユーザの信頼度を調節することができるユーザ信頼度構築方法、前記方法を実行するコンピュータ装置、前記コンピュータ装置と結合して前記方法をコンピュータ装置に実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラムおよびその記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
サービスでのユーザの積極的な活動(一例として、コンテンツの掲示および参加などのアクティビティ(activity))に対するデータに基づいてユーザを判断する技術が存在する。例えば、特許文献1は、ソーシャルネットワークを介したユーザ信頼度評価方法およびこれによるコンテンツ信頼度評価システムおよび方法を開示している。
【0003】
しかし、このような従来技術では、ユーザの活動に対するデータをユーザの意図によって調節することが可能であることから、不正(アビューズ行為)である可能性が高いという問題を抱えている。一例として、ユーザが他のユーザのコンテンツを閲覧する活動や、他のユーザを友だちなどに登録する活動によってユーザの信頼度を決定する場合、サービス上の目的ではなくユーザ信頼度を高めるためにこのような活動を行う不正が発生することがあり、このようなユーザ信頼度に対する客観性が低下するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】韓国公開特許第10-2010-0109847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ユーザに対する、他のユーザのアクティビティ(activity)に基づいて形成されるユーザのインカミングエッジ(incoming edge)によってユーザの信頼度を調節することができるユーザ信頼度構築方法、前記方法を実行するコンピュータ装置、前記コンピュータ装置と結合して前記方法をコンピュータ装置に実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラムおよびその記録媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
少なくとも1つのプロセッサを含むコンピュータ装置のユーザ信頼度構築方法であって、前記少なくとも1つのプロセッサが、ユーザそれぞれに対して付与された信頼度を記録する段階、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記ユーザのサービスでのアクティビティ(activity)をモニタリングする段階、前記少なくとも1つのプロセッサが、第1ユーザに対する第2ユーザのアクティビティに基づいて形成される前記第1ユーザのインカミングエッジ(incoming edge)により、前記第1ユーザの信頼度を調節する段階、および前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1ユーザの信頼度の調節に応答し、前記第1ユーザのアウトゴーイングエッジ(outgoing edge)を用いて前記第1ユーザの調節された信頼度を伝播する段階を含む、ユーザ信頼度構築方法を提供する。
【0007】
一側によると、前記第1ユーザの信頼度を調節する段階は、前記インカミングエッジを形成する第2ユーザのアクティビティの属性および前記第2ユーザの信頼度のうちの少なくとも1つに基づいて前記第1ユーザの信頼度の調節量を決定することを特徴としてよい。
【0008】
他の側面によると、前記第1ユーザの信頼度を調節する段階は、前記第1ユーザに対する前記第2ユーザのポジティブアクティビティ(positive activity)によって前記第1ユーザの信頼度を増加させ、前記第1ユーザに対する前記第2ユーザのネガティブアクティビティ(negative activity)によって前記第1ユーザの信頼度を減少させることを特徴としてよい。
【0009】
また他の側面によると、前記ポジティブアクティビティは、前記第2ユーザが前記第1ユーザに先にメッセージを送信する第1-1アクティビティ、前記第2ユーザが前記第1ユーザを前記サービスの人的関係として追加する第1-2アクティビティ、前記第2ユーザが参加するチャットルームまたはコミュニティに前記第1ユーザを招待する第1-3アクティビティ、前記第2ユーザが前記第1ユーザをお気に入りに追加する第1-4アクティビティ、および前記第2ユーザが前記第1ユーザの掲示物に対してコメントを作成する第1-5アクティビティのうちの少なくとも1つのアクティビティを含み、前記ネガティブアクティビティは、前記第2ユーザが前記第1ユーザにメッセージを送信する頻度(frequency)が減少する第2-1アクティビティ、前記第2ユーザが前記第1ユーザを前記サービスの人的関係から除外する第2-2アクティビティ、前記第2ユーザが参加するチャットルームまたはコミュニティから前記第1ユーザを除外する第2-3アクティビティ、前記第2ユーザが前記第1ユーザをお気に入りから除外する第2-4アクティビティ、および前記第2ユーザが前記第1ユーザの掲示物に対して作成したコメントを削除する第2-5アクティビティのうちの少なくとも1つのアクティビティを含むことを特徴としてよい。
【0010】
また他の側面によると、前記第1ユーザの調節された信頼度を伝播する段階は、第3ユーザに対する前記第1ユーザのアクティビティに基づいて形成される前記第1ユーザのアウトゴーイングエッジによって予め調節された前記第3ユーザの信頼度を、前記第1ユーザの調節された信頼度によって再調節することを特徴としてよい。
【0011】
また他の側面によると、前記ユーザ信頼度構築方法は、前記第2ユーザの信頼度が調節されることに応答し、前記第1ユーザのインカミングエッジによって伝播された前記第2ユーザの調節された信頼度により、前記第1ユーザの信頼度を再調節する段階をさらに含んでよい。
【0012】
また他の側面によると、前記第1ユーザの信頼度を調節する段階は、前記第1ユーザに対する前記サービスでのペナルティが付与されることに応答し、前記第1ユーザの信頼度を再調節するか、または前記第2ユーザに対する前記サービスでのペナルティによって前記第2ユーザの信頼度が再調節されることにより、前記第1ユーザのインカミングエッジによって伝播された前記第2ユーザの調節された信頼度によって前記第1ユーザの信頼度を再調節することを特徴としてよい。
【0013】
また他の側面によると、前記第1ユーザの調節された信頼度を伝播する段階は、前記第1ユーザに対する第2ユーザのアクティビティの属性により、前記第1ユーザの調節された信頼度を伝播する速度を調節することを特徴としてよい。
【0014】
また他の側面によると、前記ユーザ信頼度構築方法は、前記第1ユーザの調節された信頼度に基づき、前記第1ユーザが不正ユーザであるかを決定する段階をさらに含んでよい。
【0015】
さらに他の側面によると、前記ユーザ信頼度構築方法は、前記第1ユーザの調節された信頼度に基づき、前記第1ユーザに提供するための新規サービスを決定する段階をさらに含んでよい。
【0016】
前記方法をコンピュータ装置に実行させるためのコンピュータプログラムが記録されている、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【0017】
コンピュータ装置と結合して前記方法をコンピュータ装置に実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された、コンピュータプログラムを提供する。
【0018】
コンピュータ装置であって、当該コンピュータ装置で読み取り可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサにより、ユーザそれぞれに対して付与された信頼度を記録し、前記ユーザのサービスでのアクティビティ(activity)をモニタリングし、第1ユーザに対する第2ユーザのアクティビティに基づいて形成される前記第1ユーザのインカミングエッジ(incoming edge)によって前記第1ユーザの信頼度を調節し、前記第1ユーザの信頼度の調節に応答し、前記第1ユーザのアウトゴーイングエッジ(outgoing edge)を用いて前記第1ユーザの調節された信頼度を伝播する、コンピュータ装置を提供する。
【発明の効果】
【0019】
ユーザに対する他のユーザのアクティビティ(activity)に基づいて形成されるユーザのインカミングエッジ(incoming edge)によってユーザの信頼度を調節することにより、ユーザに対する他のユーザのアクティビティというユーザの受動的側面における活動を基準にユーザを評価することにより、信頼度に対する客観性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。
【
図2】本発明の一実施形態における、コンピュータ装置の例を示したブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態における、インカミングエッジ(incoming edge)およびアウトゴーイングエッジ(outgoing edge)の例を説明するための図である。
【
図4】本発明の一実施形態における、ユーザ信頼度構築方法の例を示したフローチャートである。
【
図5】本発明の一実施形態における、調節された信頼度の伝播経路の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、実施形態について、添付の図面を参照しながら詳しく説明する。
【0022】
本発明の実施形態に係るユーザ信頼度構築方法は、以下で説明されるコンピュータ装置によって実行されてよい。例えば、コンピュータ装置においては、本発明の一実施形態に係るコンピュータプログラムがインストールされて実行されてよく、コンピュータ装置は、実行されるコンピュータプログラムの制御に従って本発明の一実施形態に係るユーザ信頼度構築方法を実行してよい。上述したコンピュータプログラムは、コンピュータ装置と結合してユーザ信頼度構築方法をコンピュータ装置に実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。ここで、上述したコンピュータプログラムは、独立した1つのプログラムパッケージの形態であってもよいし、独立した1つのプログラムパッケージの形態がコンピュータ装置に予めインストールされてオペレーティングシステムや他のプログラムパッケージと連係する形態であってもよい。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。
図1のネットワーク環境は、複数の電子機器110、120、130、140、複数のサーバ150、160、およびネットワーク170を含む例を示している。このような
図1は、発明の説明のための一例に過ぎず、電子機器の数やサーバの数が
図1のように限定されることはない。また、
図1のネットワーク環境は、本実施形態に適用可能な環境のうちの一例を説明したものに過ぎず、本実施形態に適用可能な環境が
図1のネットワーク環境に限定されることはない。
【0024】
複数の電子機器110、120、130、140は、コンピュータ装置によって実現される固定端末や移動端末であってよい。複数の電子機器110、120、130、140の例としては、スマートフォン、携帯電話、ナビゲーション、PC(personal computer)、ノート型PC、デジタル放送用端末、PDA(Personal Digital Assistant)、PMP(Portable Multimedia Player)、タブレットなどがある。一例として、
図1では、電子機器1(110)の例としてスマートフォンを示しているが、本発明の実施形態において、電子機器1(110)は、実質的に無線または有線通信方式を利用し、ネットワーク170を介して他の電子機器120、130、140および/またはサーバ150、160と通信することのできる多様な物理的なコンピュータ装置のうちの1つを意味してよい。
【0025】
通信方式が限定されることはなく、ネットワーク170が含むことのできる通信網(一例として、移動通信網、有線インターネット、無線インターネット、放送網)を利用する通信方式だけではなく、機器間の近距離無線通信が含まれてもよい。例えば、ネットワーク170は、PAN(personal area network)、LAN(local area network)、CAN(campus area network)、MAN(metropolitan area network)、WAN(wide area network)、BBN(broadband network)、インターネットなどのネットワークのうちの1つ以上の任意のネットワークを含んでよい。さらに、ネットワーク170は、バスネットワーク、スターネットワーク、リングネットワーク、メッシュネットワーク、スター-バスネットワーク、ツリーまたは階層的ネットワークなどを含むネットワークトポロジのうちの任意の1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されることはない。
【0026】
サーバ150、160それぞれは、複数の電子機器110、120、130、140とネットワーク170を介して通信して命令、コード、ファイル、コンテンツ、サービスなどを提供する1つ以上のコンピュータ装置によって実現されてよい。例えば、サーバ150は、ネットワーク170を介して接続した複数の電子機器110、120、130、140にサービス(一例として、メッセンジャーサービス、ソーシャルネットワークサービス、検索サービス、メールサービス、コンテンツ提供サービス、音声認識サービス、金融サービス、決済サービス、ナビゲーションサービスなど)を提供するシステムであってよい。
【0027】
図2は、本発明の一実施形態における、コンピュータ装置の例を示したブロック図である。述した複数の電子機器110、120、130、140それぞれやサーバ150、160それぞれは、
図2に示したコンピュータ装置200によって実現されてよく、一実施形態に係るユーザ信頼度構築方法は、このようなコンピュータ装置200によって実行されてよい。
【0028】
このようなコンピュータ装置200は、
図2に示すように、メモリ210、プロセッサ220、通信インタフェース230、および入力/出力インタフェース240を含んでよい。メモリ210は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、およびディスクドライブのような永続的大容量記録装置を含んでよい。ここで、ROMやディスクドライブのような永続的大容量記録装置は、メモリ210とは区分される別の永続的記録装置としてコンピュータ装置200に含まれてもよい。また、メモリ210には、オペレーティングシステムと、少なくとも1つのプログラムコードが記録されてよい。このようなソフトウェア構成要素は、メモリ210とは別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からメモリ210にロードされてよい。このような別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、フロッピー(登録商標)ドライブ、ディスク、テープ、DVD/CD-ROMドライブ、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含んでよい。他の実施形態において、ソフトウェア構成要素は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体ではない通信インタフェース230を通じてメモリ210にロードされてもよい。例えば、ソフトウェア構成要素は、ネットワーク170を介して受信されるファイルによってインストールされるコンピュータプログラムに基づいてコンピュータ装置200のメモリ210にロードされてよい。
【0029】
プロセッサ220は、基本的な算術、ロジック、および入出力演算を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成されてよい。命令は、メモリ210または通信インタフェース230によって、プロセッサ220に提供されてよい。例えば、プロセッサ220は、メモリ210のような記録装置に記録されたプログラムコードに従って受信される命令を実行するように構成されてよい。
【0030】
通信インタフェース230は、ネットワーク170を介してコンピュータ装置200が他の装置(一例として、上述した記録装置)と互いに通信するための機能を提供してよい。一例として、コンピュータ装置200のプロセッサ220がメモリ210のような記録装置に記録されたプログラムコードに従って生成した要求や命令、データ、ファイルなどが、通信インタフェース230の制御に従ってネットワーク170を介して他の装置に伝達されてよい。これとは逆に、他の装置からの信号や命令、データ、ファイルなどが、ネットワーク170を経てコンピュータ装置200の通信インタフェース230を通じてコンピュータ装置200に受信されてよい。通信インタフェース230を通じて受信された信号や命令、データなどは、プロセッサ220やメモリ210に伝達されてよく、ファイルなどは、コンピュータ装置200がさらに含むことのできる記録媒体(上述した永続的記録装置)に記録されてよい。
【0031】
入力/出力インタフェース240は、入力/出力装置250とのインタフェースのための手段であってよい。例えば、入力装置は、マイク、キーボード、またはマウスなどの装置を、出力装置は、ディスプレイやスピーカなどのような装置を含んでよい。他の例として、入力/出力インタフェース240は、タッチスクリーンのように入力と出力のための機能が1つに統合された装置とのインタフェースのための手段であってもよい。入力/出力装置250は、コンピュータ装置200と1つの装置で構成されてもよい。
【0032】
また、他の実施形態において、コンピュータ装置200は、
図2の構成要素よりも少ないか多くの構成要素を含んでもよい。しかし、大部分の従来技術的構成要素を明確に図に示す必要はない。例えば、コンピュータ装置200は、上述した入力/出力装置250のうちの少なくとも一部を含むように実現されてもよいし、トランシーバやデータベースなどのような他の構成要素をさらに含んでもよい。
【0033】
図3は、本発明の一実施形態における、インカミングエッジ(incoming edge)およびアウトゴーイングエッジ(outgoing edge)の例を説明するための図である。サービス(一例として、ソーシャルネットワークサービス)上でのユーザのアクティビティ(activity)は、一般的にはソースとターゲットを有し、さらに方向性も有する。例えば、第1ユーザが第2ユーザの掲示物を閲覧するアクティビティには、第1ユーザから第2ユーザへの方向性がある。このとき、第1ユーザはソースであってよく、第2ユーザはターゲットであってよい。言い換えれば、第1ユーザが第2ユーザの掲示物を閲覧するアクティビティと第2ユーザが第1ユーザの掲示物を閲覧するアクティビティは、ソース、ターゲット、および方向性が異なり、同じ属性ではあるが互いに異なるアクティビティとして分類されてよい。このとき、
図3では、複数のユーザ311~318間のアクティビティのソース、ターゲット、および方向性を矢印で表示している。
【0034】
例えば、矢印321は、ユーザ1(311)に対するユーザ2(312)のアクティビティの方向性を示しており、ユーザ2(312)がソースであり、ユーザ1(311)がターゲットであることを示している。このようなユーザ2(312)のアクティビティは、ユーザ1(311)の受動的側面における活動指標となってよい。このとき、ユーザ1(311)の観点においては、このような受動的側面の活動指標をインカミングエッジと定義してよい。このとき、
図3では、ユーザ1(311)に向かう矢印321、322によってユーザ1(311)のインカミングエッジを示してよい。これとは逆に、ユーザ1(311)からユーザ4(314)への矢印323は、ユーザ4(314)に対するユーザ1(311)のアクティビティの方向性を示しており、ユーザ1(311)がソースであり、ユーザ4(314)がターゲットであることを示している。このようなユーザ1(311)のアクティビティは、ユーザ1(311)の能動的側面における活動指標となってよい。ユーザ1(311)の観点において、このような能動的側面における活動指標をアウトゴーイングエッジと定義してよい。このとき、
図3では、ユーザ1(311)から出る矢印323、324によってユーザ1(311)のアウトゴーイングエッジを示してよい。言い換えれば、矢印321は、ユーザ1(311)の観点ではインカミングエッジを示してよく、ユーザ2(312)の観点ではアウトゴーイングエッジを示してよい。
【0035】
一方、1つのエッジは、1つのアクティビティに対応してよい。例えば、
図3において、1つの矢印は1つのエッジに対応し、したがって、1つの矢印は1つのアクティビティに対応してよい。ユーザ1(311)に対するユーザ2(312)のアクティビティが新たに発生した場合、これを
図3の表現方式で表現するためには、ユーザ2(312)からユーザ1(311)への矢印が追加されてよい。
【0036】
本発明の実施形態では、特定のユーザの信頼度を該当のユーザのインカミングエッジによって調節してよい。上述したように、アウトゴーイングエッジは、ユーザの意志によって調節可能であるため、アウトゴーイングエッジによる信頼度は客観性が低く、不正(アビューズ行為)である可能性が高い。この反面、インカミングエッジは、ユーザではない他のユーザからユーザに対するアクティビティを意味し、ユーザの意志によって調節できる可能性は低いことから、インカミングエッジによる信頼度は客観性が確保され、不正(アビューズ行為)である可能性は低い。
【0037】
一方、
図3に示した複数のユーザ311~318は、実際のユーザではなく、サービスにおいて実際のユーザを識別するためのユーザアカウントに対応してよい。言い換えれば、矢印は、ユーザアカウント間のアクティビティによるソース、ターゲット、および方向性を説明するためのものであり、以下で説明する信頼度の伝達および伝播は、物理的な移動や装置間のネットワークを介したデータの送信に対応するのではなく、信頼度演算のためのパラメータの識別に対応してよい。例えば、ユーザ2(312)の調節された信頼度をユーザ1(311)に伝達することは、ユーザ1(311)の信頼度を再調節するためにユーザ2(312)の調節された信頼度がパラメータとなってユーザ1(311)の信頼度を再調節するための関数として伝達されることに対応してよい。
【0038】
図4は、本発明の一実施形態における、ユーザ信頼度構築方法の例を示したフローチャートである。本実施形態に係るユーザ信頼度構築方法は、一例として、上述したコンピュータ装置200によって実行されてよい。例えば、コンピュータ装置200のプロセッサ220は、メモリ210に含まれるオペレーティングシステムのコードと、少なくとも1つのプログラムのコードとによる制御命令(instruction)を実行するように実現されてよい。ここで、プロセッサ220は、コンピュータ装置200に記録されたコードが提供する制御命令に従ってコンピュータ装置200が
図4の方法に含まれる段階410~段階440を実行するようにコンピュータ装置200を制御してよい。
【0039】
段階410において、コンピュータ装置200は、ユーザそれぞれに対して付与された信頼度を記録してよい。ユーザの最初の信頼度としては、予め定義されたデフォルト値が付与されてよく、以後は各ユーザのインカミングエッジによって調節されてよい。
【0040】
段階420において、コンピュータ装置200は、ユーザのソーシャルネットワークでのアクティビティをモニタリングしてよい。特に、コンピュータ装置200は、アクティビティがどのユーザ観点におけるインカミングエッジであるかを決定するために、アクティビティのソース、ターゲット、方向性に関する情報を取得するようにアクティビティをモニタリングしてよい。
【0041】
段階430において、コンピュータ装置200は、第1ユーザに対する第2ユーザのアクティビティに基づいて形成される第1ユーザのインカミングエッジにより、第1ユーザの信頼度を調節してよい。
【0042】
一例として、コンピュータ装置200は、インカミングエッジを形成する第2ユーザのアクティビティの属性および第2ユーザの信頼度のうちの少なくとも1つによって第1ユーザの信頼度の調節量を決定してよい。ここで、アクティビティの属性は、アクティビティの種類およびアクティビティのコンテンツのうちの少なくとも一方を含んでよい。一例として、アクティビティのコンテンツは、ユーザの活動によってオンライン上に生成(ユーザによって登録)されるコメントのようなテキスト、絵文字、イメージなどを含んでよい。このとき、コンテンツを含むアクティビティの場合、コンテンツの肯定(肯定的属性)または否定(否定的属性)のような情報を追加で判断することにより、コンテンツによって対応するアクティビティの属性を決定するのに使用されてよい。例えば、
図3の実施形態で説明したように、第1ユーザが第2ユーザの掲示物を閲覧するアクティビティと第2ユーザが第1ユーザの掲示物を閲覧するアクティビティは、ソース、ターゲット、および方向性が異なり、同じ属性ではあるが互いに異なるアクティビティとして分類されてよい。このとき、ソースとなるユーザの信頼度が同じであれば、同じ属性のアクティビティは信頼度に対する同じ調節量を有するように決定されてよく、アクティビティの属性によって信頼度に対する調節量が異なってよい。一方、第2ユーザの信頼度が高いほど、第1ユーザの信頼度の調節量は相対的に高くなってよい。例えば、同じ第2ユーザの同じ属性のアクティビティに対しても、第2ユーザの信頼度によって第1ユーザの信頼度に対する調節量が異なってよい。
【0043】
また、コンピュータ装置200は、第1ユーザに対する第2ユーザのポジティブアクティビティ(positive activity)に従って第1ユーザの信頼度を増加させ、第1ユーザに対する第2ユーザのネガティブアクティビティ(negative activity)に従って第1ユーザの信頼度を減少させてよい。言い換えれば、ポジティブアクティビティによるインカミングエッジが増えるほどユーザの信頼度は増加してよく、ネガティブアクティビティによるインカミングエッジが増えるほどユーザの信頼度は減少してよい。一例として、ポジティブアクティビティは、第2ユーザが第1ユーザに先にメッセージを送信する第1-1アクティビティ、第2ユーザが第1ユーザをソーシャルネットワークの人的関係として追加する第1-2アクティビティ、第2ユーザが参加するチャットルームまたはコミュニティに第1ユーザを招待する第1-3アクティビティ、第2ユーザが第1ユーザをお気に入りに追加する第1-4アクティビティ、および第2ユーザが第1ユーザの掲示物に対するコメントを作成する第1-5アクティビティのうちの少なくとも1つのアクティビティを含んでよい。ネガティブアクティビティは、第2ユーザが第1ユーザにメッセージを送信する頻度(frequency)が減少する第2-1アクティビティ、第2ユーザが第1ユーザをソーシャルネットワークの人的関係から除外する第2-2アクティビティ、第2ユーザが参加するチャットルームまたはコミュニティから第1ユーザを除外する第2-3アクティビティ、第2ユーザが第1ユーザをお気に入りから除外する第2-4アクティビティ、および第2ユーザが第1ユーザの掲示物に対して作成したコメントを削除する第2-5アクティビティのうちの少なくとも1つのアクティビティを含んでよい。ここで説明する第1-1アクティビティ~第1-5アクティビティ、ならびに第2-1アクティビティ~第2-5アクティビティはそれぞれ、アクティビティの種類のうちの一部であってよい。
【0044】
第2ユーザが第1ユーザをサービス(一例として、ソーシャルネットワークサービス)の友だちとして登録した場合、第1ユーザの信頼度は、第1-2アクティビティの属性と第2ユーザの信頼度によって決定される調節量だけ増加してよい。この後、第2ユーザが第1ユーザをサービスの友だちから除外した場合、第1ユーザの信頼度は、第2-2アクティビティの属性と第2ユーザの信頼度によって決定される調節量だけ減少してよい。
【0045】
このように、第1ユーザの信頼度は、第1ユーザのアクティビティではなく、第1ユーザの受動的側面における活動指標となるインカミングエッジによって調節されるため、第1ユーザの信頼度の客観性を確保することができる。
【0046】
段階440において、コンピュータ装置200は、第1ユーザの信頼度の調節に応答し、第1ユーザのアウトゴーイングエッジを用いて第1ユーザの調節された信頼度を伝播してよい。例えば、第1ユーザのアウトゴーイングエッジは、第1ユーザのアクティビティのターゲットとなる第3ユーザのインカミングエッジとなってよい。言い換えれば、第3ユーザの信頼度が第1ユーザのアクティビティによって調節されるようになるが、このとき、調節量は、第1ユーザの信頼度に影響を受ける。したがって、第1ユーザの信頼度が調節された場合、このような第1ユーザの信頼度の調節が反映されるように、第1ユーザの調節された信頼度が第1ユーザのアウトゴーイングエッジを用いて伝播されてよい。この場合、第3ユーザは、予め調節された第3ユーザの信頼度を、第1ユーザの調節された信頼度によって再調節してよい。これと同じように、第3ユーザの信頼度の調節は、第3ユーザのアクティビティのターゲットである第4ユーザの信頼度の再調節に繋がってよい。言い換えれば、任意のユーザの信頼度の調節は、アウトゴーイングエッジによって連続的に連結している他のユーザに順に伝播されてよい。
【0047】
これと同じように、第1ユーザの信頼度も再調節されてよい。例えば、第2ユーザの信頼度が調節された場合、第2ユーザの調節された信頼度も、第2ユーザのアウトゴーイングエッジを用いて第1ユーザに伝播されてよい。この場合、コンピュータ装置200は、第2ユーザの信頼度が調節されたことに応答し、第1ユーザのインカミングエッジによって伝播された第2ユーザの調節された信頼度により、第1ユーザの信頼度を再調節してよい。言い換えれば、評価者の信頼度の変更は、被評価者の信頼度の再調節に繋がるようになる。
【0048】
一方、ユーザの信頼度は、サービス上でのペナルティによってさらに調節されてよい。例えば、段階430において、コンピュータ装置200は、第1ユーザに対するサービスでのペナルティが付与されたことに応答し、第1ユーザの信頼度を再調節してよい。他の例として、段階430において、コンピュータ装置200は、第2ユーザに対するサービスでのペナルティによって第2ユーザの信頼度が再調節されたことにより、第1ユーザのインカミングエッジによって伝播された第2ユーザの調節された信頼度に基づいて第1ユーザの信頼度を再調節してよい。ここで、サービスでのペナルティは、サービスごとに異なってよいが、一例として、ボットを利用したメッセージの送信や友だちの登録、またはユーザがスパマーである場合などのように、多様な状況でユーザに付与されてよい。このようなサービス上でのペナルティによって再調節された信頼度も、該当のユーザのアウトゴーイングエッジを用いて伝播されてよい。
【0049】
一方、コンピュータ装置200は、アクティビティの属性によって調節された信頼度を伝播する速度を調節してよい。伝播の速度は、ユーザの信頼度が再調節される時点に影響を及ぼす。ユーザの信頼度は、実施形態のよって、ユーザの信頼の格付けを含むとしてもよい。また、ユーザの信頼度は、以下で説明する実施形態のように、ユーザを判断するのに活用されてよく、このような信頼度が再調節される時点の変化は、ユーザの判断時点と併せてユーザの評価に影響を及ぼすことがある。例えば、コンピュータ装置200は、第1ユーザに対する第2ユーザのアクティビティの属性によって第1ユーザの調節された信頼度を伝播する速度を調節してよい。このとき、相対的に影響力が大きい属性を有するアクティビティであるほど、調節された信頼度の伝播速度が相対的に早まってよい。一例として、ユーザをサービスの人的関係から除外する第2-2アクティビティを、メッセージを送信する頻度が減少する第2-1アクティビティよりも影響力が高いように設定したとする。この場合、第2-2アクティビティによって調節された信頼度の伝播速度は、第2-1アクティビティによって調節された信頼度の伝播速度よりも相対的に早まってよい。言い換えれば、ユーザの信頼度によって周期的にユーザを評価する場合、相対的に速い伝播速度の調節された信頼度は、現周期のユーザ評価に反映される可能性が高く、遅い伝播速度の調節された信頼度は、相対的に現周期のユーザ評価に反映される可能性が低い。また、遅い伝播速度の調節された信頼度は、他の信頼度調節によって相殺される可能性も存在する。
【0050】
また、一実施形態において、コンピュータ装置200は、第1ユーザの調節された信頼度に基づき、第1ユーザが不正ユーザであるかどうかを決定してよい。例えば、第1ユーザにおいて、アウトゴーイングエッジは多い反面、インカミングエッジがほとんどなければ、第1ユーザの信頼度は相対的に極めて低く、このような第1ユーザは不正ユーザである可能性が存在する。これとは逆に、コンピュータ装置200は、第1ユーザの調節された信頼度に基づき、第1ユーザを信頼性あるユーザとして決定してもよい。また、コンピュータ装置200は、第1ユーザの調節された信頼度に基づき、第1ユーザに提供するための新規サービスを決定してよい。例えば、信頼度の範囲に基づいて決定される等級によって利用可能なサービスが予め決定されてもよい。また、コンピュータ装置200は、信頼度をユーザに公開し、友だち追加やコミュニティへの招待のときに活用できるようにしてもよい。例えば、他のユーザのアクティビティによって決定されたユーザの信頼度は、ユーザの人気度を代弁するものであると言える。また、コンピュータ装置200は、信頼度に基づいた順位を決定し、決定された順位によるユーザリストをユーザに公開してもよい。また、コンピュータ装置200は、信頼度によってユーザにリワードを提供してもよい。例えば、上述した順位によって予め設定されたリワードがユーザに提供されてよい。このように、本発明の実施形態によって決定されたユーザの信頼度は、多様に活用されることができる。
【0051】
一方、実施形態によっては、コンピュータ装置200は、信頼度を調節および決定するだけで、信頼度の活用は他の主体が行うようにしてもよい。
【0052】
図5は、本発明の一実施形態における、調節された信頼度の伝播経路の例を示した図である。
【0053】
図5では、
図3で説明したような複数のユーザ1(311)~ユーザ8(318)を示している。このとき、ユーザ6(316)の信頼度が調節されたものと仮定する。この場合、ユーザ6(316)の調節された信頼度は、
図5の(1)のようにユーザ2(312)に伝達されてよい。ユーザ2(312)に伝達されたユーザ6(315)の調節された信頼度は、ユーザ2(312)の信頼度の再調節を招くようになる。この場合、ユーザ2(312)の信頼度の調節に応答して調節された信頼度が、
図5の(2)のようにユーザ1(311)とユーザ7(317)に伝達されてよい。ユーザ1(311)とユーザ7(317)に伝達されたユーザ2(312)の調節された信頼度は、ユーザ1(311)とユーザ7(317)それぞれの信頼度の再調節を招くようになる。
図5において、ユーザ7(317)にはアウトゴーイングエッジがないため、ユーザ7(317)の調節された信頼度は、これ以上は伝達されない。この反面、ユーザ1(311)の調節された信頼度は、
図5の(3)のようにユーザ1(311)のアウトゴーイングエッジによってユーザ4(314)とユーザ5(315)に伝達されてよい。ユーザ4(314)とユーザ5(315)に伝達されたユーザ1(311)の調節された信頼度は、ユーザ4(314)とユーザ5(315)それぞれの信頼度の再調節を招くようになる。
図5において、ユーザ5(315)にはアウトゴーイングエッジがないため、ユーザ5(315)の調節された信頼度は、これ以上は伝達されない。この反面、ユーザ4(314)の調節された信頼度は、ユーザ4(314)のアウトゴーイングエッジによって
図5の(4)のようにユーザ8(318)に伝達され、ユーザ8(318)の信頼度の再調節を招くようになる。このように、調節された信頼度は、アウトゴーイングエッジを用いて順に伝播されてよい。
【0054】
このように、本実施形態によると、ユーザに対する他のユーザのアクティビティに基づいて形成されるユーザのインカミングエッジによってユーザの信頼度を調節することにより、ユーザに対する他のユーザのアクティビティというユーザの受動的側面における活動を基準にユーザを評価することができ、信頼度に対する客観性を確保することができる。
【0055】
上述したシステムまたは装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)およびOS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを記録、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者は、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0056】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、仮想装置、コンピュータ記録媒体または装置に具現化されてよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で記録されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0057】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含んでよい。媒体は、コンピュータによって実行可能なプログラムを継続して記録するものであっても、実行またはダウンロードのために一時記録するものであってもよい。また、媒体は、単一または複数のハードウェアが結合した形態の多様な記録手段または格納手段であってよく、あるコンピュータシステムに直接接続する媒体に限定されることはなく、ネットワーク上に分散して存在するものであってもよい。媒体の例は、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMおよびDVDのような光媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどを含み、プログラム命令が記録されるように構成されたものであってよい。また、媒体の他の例として、アプリケーションを配布するアプリケーションストアやその他の多様なソフトウェアを供給または配布するサイト、サーバなどで管理する記録媒体または格納媒体が挙げられる。プログラム命令の例は、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけではなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。
【0058】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって代替されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0059】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付される特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0060】
110、120、130、140:電子機器
150、160:サーバ
170:ネットワーク