(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】シフトレジスタ、発光制御回路及び表示パネル
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3266 20160101AFI20240409BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240409BHJP
G09G 3/3233 20160101ALI20240409BHJP
H03K 19/0175 20060101ALI20240409BHJP
H03K 19/094 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
G09G3/3266
G09G3/20 622E
G09G3/3233
H03K19/0175 220
H03K19/094 210
(21)【出願番号】P 2019563102
(86)(22)【出願日】2019-03-18
(86)【国際出願番号】 CN2019078499
(87)【国際公開番号】W WO2020113847
(87)【国際公開日】2020-06-11
【審査請求日】2022-03-14
(31)【優先権主張番号】201822041979.3
(32)【優先日】2018-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】519385216
【氏名又は名称】北京京▲東▼方技▲術▼▲開▼▲発▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING BOE TECHNOLOGY DEVELOPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 407,Building 1,No.9 Dize Road,BDA,Beijing,100176,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】シングオ・リ
(72)【発明者】
【氏名】チェン・シュ
(72)【発明者】
【氏名】シンイン・ウ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・チャオ
(72)【発明者】
【氏名】シュエグアン・ハオ
【審査官】武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-223953(JP,A)
【文献】中国実用新案第208141796(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 - 3/38
G11C 19/28
H03K 19/0175, 19/094
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネル用のシフトレジスタであって、
入力端子を含む複数の信号入力端子と、
出力端子と、
入力手段と、
出力手段と、
第1の制御手段と、
第2の制御手段と、
第1の隔離手段と
を備え、
前記入力手段は、前記入力端子と、第1のノードと、第4のノードとにそれぞれ結合され、前記入力端子のレベルに基づいて前記第1のノード及び前記第4のノードのレベルを制御するように構成され、
前記第1の制御手段は、第2のノードと、第3のノードとにそれぞれ結合され、前記第2のノード及び前記第3のノードのレベルを制御するように構成され、
前記第2の制御手段は、前記第1のノードと、前記第4のノードとにそれぞれ結合され、前記第4のノードのレベルに基づいて前記第1のノードへ第2のレベルを伝送するように構成され、
前記第1の隔離手段は、前記第3のノードと前記第4のノードとの間に位置し、前記第1の制御手段が、前記第3のノードのレベルを低レベルである第1のレベルからさらにプルダウンさせたときに、前記第3のノードを前記第4のノードから
電気的に隔離するように構成され、
前記出力手段は、前記第1のノード及び前記第2のノードのレベルに基づいて前記第1のレベル又は
高レベルである前記第2のレベルを
前記出力端子に伝送
し、前記出力端子に前記第1のレベル又は前記第2のレベルを出力させるように構成され、
前記第1の隔離手段は第1のトランジスタを備え、前記第1のトランジスタの第1の端子は前記第4のノードに結合され、前記第1のトランジスタの第2の端子は前記第3のノードに結合され、前記第1のトランジスタのゲートは第1のレベル端子に結合されており、
前記シフトレジスタは、
第5のノードと、第2の隔離手段とをさらに備え、
前記第2の制御手段は、前記第5のノード及び前記第4のノードに結合され、
前記第2の隔離手段は、前記第5のノードと前記第1のノードとの間に位置し、前記第1のノードのレベルを前記第1のレベルからさらにプルダウンさせたときに、前記第1のノードを前記第5のノードから電気的に隔離するように構成されており、
前記入力手段は、第3のトランジスタと、第4のトランジスタと、第5のトランジスタと、第1のコンデンサとを備え、
前記第3のトランジスタの第1の端子は前記入力端子に結合され、前記第3のトランジスタの第2の端子は前記第5のノードに結合され、前記第3のトランジスタのゲートは第1のクロック端子に結合され、
前記第4のトランジスタの第1の端子は前記第4のノードに結合され、前記第4のトランジスタの第2の端子は前記第1のクロック端子に結合され、前記第4のトランジスタのゲートは前記第5のノードに結合され、
前記第5のトランジスタの第1の端子は前記第1のレベル端子に結合され、前記第5のトランジスタの第2の端子は前記第4のノードに結合され、前記第5のトランジスタのゲートは前記第1のクロック端子に結合され、
前記第1のコンデンサの第1の端子は前記第1のノードに結合され、前記第1のコンデンサの第2の端子は第2のクロック端子に結合されており、
前記出力手段は、第6のトランジスタと、第7のトランジスタとを備え、
前記第6のトランジスタの第1の端子は第2のレベル端子に結合され、前記第6のトランジスタの第2の端子は前記出力端子に結合され、前記第6のトランジスタのゲートは前記第2のノードに結合され、
前記第7のトランジスタの第1の端子は前記出力端子に結合され、前記第7のトランジスタの第2の端子は前記第1のレベル端子に結合され、前記第7のトランジスタのゲートは前記第1のノードに結合されており、
前記シフトレジスタにおいて、
前記第1の制御手段は、第8のトランジスタと、第9のトランジスタと、第10のトランジスタと、第2のコンデンサと、第3のコンデンサとを備え、
前記第8のトランジスタの第1の端子は前記第2のクロック端子に結合され、前記第8のトランジスタの第2の端子は前記第3のコンデンサの第2の端子に結合され、前記第8のトランジスタのゲートは前記第3のノードに結合され、
前記第9のトランジスタの第1の端子は前記第3のコンデンサの前記第2の端子に結合され、前記第9のトランジスタの第2の端子は前記第2のノードに結合され、前記第9のトランジスタのゲートは前記第2のクロック端子に結合され、
前記第10のトランジスタの第1の端子は前記第2のノードに結合され、前記第10のトランジスタの第2の端子は前記第2のレベル端子に結合され、前記第10のトランジスタのゲートは前記第5のノードに結合され、
前記第2のコンデンサの第1の端子は前記第2のレベル端子に結合され、前記第2のコンデンサの第2の端子は前記第2のノードに結合され、
前記第3のコンデンサの第1の端子は前記第3のノードに結合されているか、
または、
前記第1の制御手段は、第8のトランジスタと、第9のトランジスタと、第10のトランジスタと、第2のコンデンサと、第3のコンデンサとを備え、
前記第8のトランジスタの第1の端子は前記第1のレベル端子に結合され、前記第8のトランジスタの第2の端子は前記第9のトランジスタの第1の端子に結合され、前記第8のトランジスタのゲートは前記第3のノードに結合され、
前記第9のトランジスタの第2の端子は前記第2のノードに結合され、前記第9のトランジスタのゲートは前記第2のクロック端子に結合され、
前記第10のトランジスタの第1の端子は前記第2のノードに結合され、前記第10のトランジスタの第2の端子は前記第2のレベル端子に結合され、前記第10のトランジスタのゲートは前記第5のノードに結合され、
前記第2のコンデンサの第1の端子は前記第2のレベル端子に結合され、前記第2のコンデンサの第2の端子は前記第2のノードに結合され、
前記第3のコンデンサの第1の端子は前記第2のクロック端子に結合され、前記第3のコンデンサの第2の端子は前記第3のノードに結合されており、
前記シフトレジスタは、
前記第1のクロック端子及び前記第2のクロック端子のうち、低い方から高い方へレベルの変化するものが先に変化し、レベルが低い方から高い方へ変化するときの前倒しの時間量は、クロック信号期間の1/15~6/15であり、前記クロック信号期間は、クロック信号における高レベルと隣接する低レベルとの間の合計期間をいう、ように構成されている、シフトレジスタ。
【請求項2】
前記第2の隔離手段は第2のトランジスタを備え、前記第2のトランジスタの第1の端子は前記第5のノードに結合され、前記第2のトランジスタの第2の端子は前記第1のノードに結合され、前記第2のトランジスタのゲートは前記第1のレベル端子に結合されている、請求項
1に記載のシフトレジスタ。
【請求項3】
前記第1のトランジスタ及び/又は前記第2のトランジスタはダブルゲートトランジスタである、請求項
2に記載のシフトレジスタ。
【請求項4】
前記第1のトランジスタ及び/又は前記第2のトランジスタは金属酸化物トランジスタである、請求項
2に記載のシフトレジスタ。
【請求項5】
前記第4のトランジスタはダブルゲートトランジスタである、請求項
1に記載のシフトレジスタ。
【請求項6】
前記第2の制御手段は、第11のトランジスタと、第12のトランジスタとを備え、
前記第11のトランジスタの第1の端子は前記第2のレベル端子に結合され、前記第11のトランジスタの第2の端子は前記第5のノードに結合され、前記第11のトランジスタのゲートは前記第12のトランジスタの第2の端子に結合され、
前記第12のトランジスタの第1の端子は前記第2のクロック端子に結合され、前記第12のトランジスタのゲートは前記第4のノードに結合されている、請求項
1に記載のシフトレジスタ。
【請求項7】
前記第2の制御手段は、第11のトランジスタと、第12のトランジスタとを備え、
前記第11のトランジスタの第1の端子は前記第12のトランジスタの第2の端子に結合され、前記第11のトランジスタの第2の端子は前記第5のノードに結合され、前記第11のトランジスタのゲートは前記第2のクロック端子に結合され、
前記第12のトランジスタの第1の端子は前記第1のレベル端子に結合され、前記第12のトランジスタのゲートは前記第4のノードに結合されている、請求項
1に記載のシフトレジスタ。
【請求項8】
複数のカスケード接続されたシフトレジスタを備える発光制御回路であって、
前記複数のカスケード接続されたシフトレジスタの各々が請求項1から
7のいずれか一項に記載のシフトレジスタである、発光制御回路。
【請求項9】
請求項
8に記載の発光制御回路を備える、表示パネル。
【請求項10】
複数の画素回路をさらに備え、
前記複数の画素回路の各々は、発光素子と、少なくとも1つの発光制御トランジスタとを備え、前記発光制御トランジスタのゲートは、前記発光制御回路における1段のシフトレジスタの出力端子に結合されている、請求項
9に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記複数の画素回路がアレイ状に配置され、画素回路の行は複数のグループに分割され、前記複数のグループは各々2つの隣接する画素回路の行を含み、同グループの2行の画素回路の発光制御トランジスタのゲートは、発光制御回路における同段のシフトレジスタの出力端子に結合されている、請求項
10に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記表示パネルの対向する2つの側にそれぞれ設けられている2つの発光制御回路を備え、
各画素回路の発光制御トランジスタのゲートは、前記2つの発光制御回路における同段のシフトレジスタの出力端子にそれぞれ結合されている、請求項
11に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記画素回路の各々に駆動信号を供給するゲート駆動回路をさらに備え、
前記ゲート駆動回路は複数のゲート線に結合され、前記画素回路の各々は表示エリアに設けられ、
前記ゲート駆動回路及び前記発光制御回路は両方とも前記表示エリアの外側に設けられ
、前記発光制御回路は、前記ゲート駆動回路よりも前記表示エリアから遠位に位置している、請求項
10または11に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記発光素子は有機発光ダイオードである、請求項
10から
13のいずれか一項に記載の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2018年12月6日に提出された中国出願第201822041979.3号の優先権を主張し、そのすべての内容を参照によりここに援用する。
【0002】
本願は表示技術、具体的には、シフトレジスタ、発光制御回路及び表示パネルに関する。
【背景技術】
【0003】
有機発光ダイオード(OLED)表示パネルは、テレビ、携帯電話、公共情報表示及びその他の分野で広く使用されている。OLED表示パネルのゲート線は行単位で走査して駆動を実現する必要がある。ドライバ集積回路(ドライバIC)を減らしコストを低減し、狭額縁化を実現するために、表示パネルのエッジにゲート駆動回路(GOA)を直接設置してゲート線に駆動信号を供給することができる。
【0004】
有機発光ダイオード表示パネルの各画素内の有機発光ダイオードは発光制御トランジスタと直列に結合することができる。発光制御トランジスタのターンオン又はターンオフを制御することで、有機発光ダイオードを発光させるか否かを決定することができる。このため、発光制御トランジスタを駆動するためのOLEDドライバICがOLED表示パネルにさらに設けられている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態は、表示パネル用のシフトレジスタを提供する。シフトレジスタは、入力端子と、出力端子と、入力手段と、出力手段と、第1の制御手段と、第2の制御手段と、第1の隔離手段とを備えてもよい。前記入力手段は、前記入力端子と、第1のノードと、第4のノードとにそれぞれ結合され、前記入力端子のレベルに基づいて前記第1のノード及び前記第4のノードのレベルを制御するように構成されてもよい。前記第1の制御手段は、第2のノードと、第3のノードとにそれぞれ結合され、前記第2のノード及び前記第3のノードのレベルを制御するように構成されてもよい。前記第2の制御手段は、前記第1のノードと、前記第4のノードとにそれぞれ結合され、前記第4のノードのレベルに基づいて前記第1のノードへ第2のレベルを伝送するように構成されてもよい。前記第1の隔離手段は、前記第3のノードと前記第4のノードとの間に位置し、前記第1の制御手段が、前記第3のノードのレベルを前記第2のレベルから離れる方向に前記第1のレベルから変化させたときに、前記第3のノードを前記第4のノードから隔離するように構成されてもよい。前記出力手段は、前記第1のノード及び前記第2のノードのレベルに基づいて第1のレベル又は第2のレベルを出力端子に伝送するように構成されてもよい。
【0006】
或いは、前記第1の隔離手段は第1のトランジスタを備え、前記第1のトランジスタの第1の端子は前記第4のノードに結合され、前記第1のトランジスタの第2の端子は前記第3のノードに結合され、前記第1のトランジスタのゲートは第1のレベル端子に結合されてもよい。
【0007】
或いは、前記シフトレジスタは、第5のノードと、第2の隔離手段とをさらに備え、前記第2の制御手段は、前記第5のノード及び前記第4のノードに結合され、前記第2の隔離手段は、前記第5のノードと前記第1のノードとの間に位置し、前記第1のノードのレベルを前記第2のレベルから離れる方向に前記第1のレベルから変化させたときに、前記第1のノードを前記第5のノードから隔離するように構成されてもよい。
【0008】
或いは、前記第2の隔離手段は第2のトランジスタを備え、前記第2のトランジスタの第1の端子は前記第5のノードに結合され、前記第2のトランジスタの第2の端子は前記第1のノードに結合され、前記第2のトランジスタのゲートは前記第1のレベル端子に結合されてもよい。
【0009】
或いは、前記第1のトランジスタ及び/又は前記第2のトランジスタは、ダブルゲートトランジスタであってもよい。
【0010】
或いは、前記第1のトランジスタ及び/又は前記第2のトランジスタは、金属酸化物トランジスタであってもよい。
【0011】
前記入力手段は、第3のトランジスタと、第4のトランジスタと、第5のトランジスタと、第1のコンデンサとを備え、前記第3のトランジスタの第1の端子は前記入力端子に結合され、前記第3のトランジスタの第2の端子は前記第5のノードに結合され、前記第3のトランジスタのゲートは第1のクロック端子に結合され、前記第4のトランジスタの第1の端子は前記第4のノードに結合され、前記第4のトランジスタの第2の端子は前記第1のクロック端子に結合され、前記第4のトランジスタのゲートは前記第5のノードに結合され、前記第5のトランジスタの第1の端子は前記第1のレベル端子に結合され、前記第5のトランジスタの第2の端子は前記第4のノードに結合され、前記第5のトランジスタのゲートは前記第1のクロック端子に結合され、前記第1のコンデンサの第1の端子は前記第1のノードに結合され、前記第1のコンデンサの第2の端子は第2のクロック端子に結合されてもよい。
【0012】
或いは、前記第4のトランジスタはダブルゲートトランジスタであってもよい。
【0013】
或いは、前記出力手段は、第6のトランジスタと、第7のトランジスタとを備え、前記第6のトランジスタの第1の端子は前記第2のレベル端子に結合され、前記第6のトランジスタの第2の端子は前記出力端子に結合され、前記第6のトランジスタのゲートは前記第2のノードに結合され、前記第7のトランジスタの第1の端子は前記出力端子に結合され、前記第7のトランジスタの第2の端子は前記第1のレベル端子に結合され、前記第7のトランジスタのゲートは前記第1のノードに結合されてもよい。
【0014】
或いは、前記第1の制御手段は、第8のトランジスタと、第9トランジスタと、第10のトランジスタと、第2のコンデンサと、第3のコンデンサとを備え、前記第8のトランジスタの第1の端子は前記第2のクロック端子に結合され、前記第8のトランジスタの第2の端子は前記第3のコンデンサの第2の端子に結合され、前記第8のトランジスタのゲートは前記第3のノードに結合され、前記第9のトランジスタの第1の端子は前記第3のコンデンサの前記第2の端子に結合され、前記第9のトランジスタの第2の端子は前記第2のノードに結合され、前記第9のトランジスタのゲートは前記第2のクロック端子に結合され、前記第10のトランジスタの第1の端子は前記第2のノードに結合され、前記第10のトランジスタの第2の端子は前記第2のレベル端子に結合され、前記第10のトランジスタのゲートは前記第5のノードに結合され、前記第2のコンデンサの第1の端子は前記第2のレベル端子に結合され、前記第2のコンデンサの第2の端子は前記第2のノードに結合され、前記第3のコンデンサの第1の端子は前記第3のノードに結合されてもよい。
【0015】
或いは、前記第1の制御手段は、第8のトランジスタと、第9トランジスタと、第10のトランジスタと、第2のコンデンサと、第3のコンデンサとを備え、
前記第8のトランジスタの第1の端子は前記第1のレベル端子に結合され、前記第8のトランジスタの第2の端子は前記第9のトランジスタの第1の端子に結合され、前記第8のトランジスタのゲートは前記第3のノードに結合され、前記第9のトランジスタの第2の端子は前記第2のノードに結合され、前記第9のトランジスタのゲートは前記第2のクロック端子に結合され、前記第10のトランジスタの第1の端子は前記第2のノードに結合され、前記第10のトランジスタの第2の端子は前記第2のレベル端子に結合され、前記第10のトランジスタのゲートは前記第5のノードに結合され、前記第2のコンデンサの第1の端子は前記第2のレベル端子に結合され、前記第2のコンデンサの第2の端子は前記第2のノードに結合され、前記第3のコンデンサの第1の端子は前記第2のクロック端子に結合され、前記第3のコンデンサの第2の端子は前記第3のノードに結合されてもよい。
【0016】
或いは、前記第2の制御手段は、第11のトランジスタと、第12のトランジスタとを備え、前記第11のトランジスタの第1の端子は前記第2のレベル端子に結合され、前記第11のトランジスタの第2の端子は前記第5のノードに結合され、前記第11のトランジスタのゲートは前記第12のトランジスタの第2の端子に結合され、前記第12のトランジスタの第1の端子は前記第2のクロック端子に結合され、前記第12のトランジスタのゲートは前記第4のノードに結合されてもよい。
【0017】
或いは、前記第2の制御手段は、第11のトランジスタと、第12のトランジスタとを備え、前記第11のトランジスタの第1の端子は前記第12のトランジスタの第2の端子に結合され、前記第11のトランジスタの第2の端子は前記第5のノードに結合され、前記第11のトランジスタのゲートは前記第2のクロック端子に結合され、前記第12のトランジスタの第1の端子は前記第1のレベル端子に結合され、前記第12のトランジスタのゲートは前記第4のノードに結合されてもよい。
【0018】
本開示の一例は、複数のカスケード接続されたシフトレジスタを備える発光制御回路であって、前記複数のカスケード接続されたシフトレジスタの各々が本開示の一実施形態におけるシフトレジスタである、発光制御回路である。
【0019】
本開示の一例は、本開示の一実施形態における発光制御回路を備える、表示パネルである。
【0020】
或いは、前記表示パネルは複数の画素回路をさらに備え、前記複数の画素回路の各々は、発光素子と、少なくとも1つの発光制御トランジスタとを備え、前記発光制御トランジスタのゲートは、前記発光制御回路における1段のシフトレジスタの出力端子に結合されてもよい。
【0021】
或いは、前記複数の画素回路がアレイ状に配置され、画素回路の行は複数のグループに分割され、前記複数のグループは各々2つの隣接する画素回路の行を含み、同グループの2行の画素回路の発光制御トランジスタのゲートは、発光制御回路における同段のシフトレジスタの出力端子に結合されてもよい。
【0022】
或いは、前記表示パネルは、前記表示パネルの対向する2つの側にそれぞれ設けられている2つの発光制御回路を備え、各画素回路の発光制御トランジスタのゲートは、前記2つの発光制御回路における同段のシフトレジスタの出力端子にそれぞれ結合されてもよい。
【0023】
或いは、前記表示パネルは、前記画素回路の各々に駆動信号を供給するゲート駆動回路をさらに備え、前記ゲート駆動回路は複数のゲート線に結合され、前記画素回路の各々は表示エリアに設けられ、前記ゲート駆動回路及び前記発光制御回路は両方とも前記表示エリアの外側に設けられ、前記発光制御回路は、前記ゲート駆動回路の前記表示エリアと反対側に位置していてもよい。
【0024】
或いは、前記発光素子は有機発光ダイオードであってもよい。
【0025】
本明細書に付した特許請求の範囲において、本開示の主題を具体的に示し明確に請求した。本開示の上述した内容及びその他の目的、特徴並びに利点は、添付の図面とあわせ、以下の詳しい説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本開示の一実施形態におけるシフトレジスタのブロック構造図である。
【
図2】本開示の一実施形態におけるシフトレジスタの概略構成図である。
【
図3】本開示の一実施形態におけるシフトレジスタの概略構成図である。
【
図4】本開示の一実施形態におけるシフトレジスタの概略構成図である。
【
図5】本開示の一実施形態におけるシフトレジスタの駆動タイミングチャートである。
【
図6】本開示の一実施形態における発光制御回路のブロック構造図である。
【
図7】本開示の一実施形態における表示パネルのブロック構造図である。
【
図8】本開示の一実施形態における表示パネル内の画素回路の概略構成図である。
【
図9】本開示の一実施形態における表示パネル内の画素回路の駆動タイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
当業者が本開示の技術案を理解しやすいように、添付の図面及び実施形態を参照しつつ、本開示についてさらに詳細に説明する。本開示の説明全体を通じて
図1~9を参照する。図面を参照する際、同様の構造及び要素は、全体を通じて同様の参照番号で示す。
【0028】
本開示で使用される技術用語又は科学用語は、別に定義しない限り、当業者が理解する通常の意味を有する。本開示で使用される「第1の」、「第2の」といった用語は、何らかの順序、数、又は重要性を示すものではなく、異なる構成要素を区別するためのものにすぎない。「含む」又は「備える」といった用語は、その用語の前にある素子又はアイテムが、その用語の後に記載される素子又はアイテム及びその均等物を含み、他の部品又は対象物を排除しないことを意味する。「結合された」といった用語は、物理的又は機械的な接続に限定されず、直接又は間接を問わず、電気的接続を含む場合がある。「上」、「下」、「左」、「右」等は相対位置関係を示すためにのみ使用される。記述された対象物の絶対位置が変化すると、当該相対位置関係も対応して変化する場合がある。
【0029】
以下の実施形態の説明において、具体的な特徴、構造、材料又は特性は、任意の1つ以上の実施形態又は実施例において任意の適切な方法により組み合わせることができる。
【0030】
実施例1
図1は、本開示の一実施形態におけるシフトレジスタのブロック構造図を示したものである。
図2は、本開示の一実施形態におけるシフトレジスタの概略構成図を示したものである。
図1及び
図2に示すように、本開示の一実施形態は、入力端子INと、出力端子OUTと、第1のノードN1と、第2のノードN2と、第3のノードN3と、第4のノードN4と、入力手段31と、出力手段32と、第1の制御手段33と、第2の制御手段34と、第1の隔離手段35とを備えるシフトレジスタを提供する。
【0031】
一実施形態において、入力手段は、入力端子INと、第1のノードN1と、第4のノードN4とにそれぞれ結合されて、入力端子INのレベルに基づいて第1のノードN1及び第4のノードN4のレベルを制御する。第1の制御手段は、第2のノードN2と、第3のノードN3とにそれぞれ結合されて、第2のノードN2及び第3のノードN3のレベルを制御する。
【0032】
第2の制御手段は、第1のノードN1と、第4のノードN4とに結合されて、第4のノードN4のレベルに基づいて第1のノードN1へ第2のレベルを伝送する。
【0033】
第1の隔離手段は、第3のノードN3と第4のノードN4との間に設けられている。第1の隔離手段は、第1の制御手段が、第3のノードN3のレベルを第2のレベルから離れる方向に第1のレベルから変化させたときに、第3のノードN3を第4のノードN4から隔離するように構成されている。
【0034】
出力手段は、第1のノードN1及び第2のノードN2のレベルに基づいて第1のレベル又は第2のレベルを出力端子OUTに伝送するように構成されている。出力端子OUTは、発光制御トランジスタのゲートに接続するのに使用される。
【0035】
本開示において、結合又は接続は、直接の接続及び/又は他の素子を介した間接的な接続を含む。
【0036】
図1に示すように、本開示の実施形態のシフトレジスタにおいて、各手段の相乗作用により出力端子OUTで画素回路の発光を制御するための信号を生成することができる。このため、複数のシフトレジスタを発光制御回路に組み込むことで、表示パネルの画素回路における発光素子20の発光をEMドライバICなしに制御することができ、これにより表示パネルの構造を簡素化し、そのコストを下げ、狭額縁化を実現することができる。
【0037】
本開示の実施形態のシフトレジスタは、第1の隔離手段をさらに備える。第1の制御手段が第3のノードN3のレベルを制御して、第2のレベル(例えば、より低いレベル)からさらに離れる方向に第1のレベル(例えば、低レベル)から変化させると、第1の隔離手段は第3のノードN3を第4のノードN4から隔離させて、第3のノードN3が他の回路の影響を受けなくなるようにすることができる。これに対応して、第2のノードN2は第1の制御手段を介して第3のノードN3に結合されているため、第2のノードN2のレベルも一層安定する。第2のノードN2がシフトレジスタの出力を制御するため、その信号の安定性はシフトレジスタの出力の安定性を向上させることができる。
【0038】
或いは、第1の隔離手段は、第1のトランジスタT1を備えてもよい。第1のトランジスタT1の第1の端子は第4のノードN4に結合され、その第2の端子は第3のノードN3に結合され、そのゲートは第1のレベル端子VGLに結合されている。
【0039】
つまり、
図2に示すように、上記第1の隔離手段は、具体的に、第4のノードN4と第3のノードN3との間に直列に結合されたトランジスタであり、そのゲートが第1のレベル端子VGL(例えば、低レベル端子)に結合されてもよい。
【0040】
或いは、
図2を参照すると、シフトレジスタは第5のノードN5と、第2の隔離手段36とをさらに備えてもよい。一実施形態において、第2の制御手段は、第5のノードN5及び第4のノードN4に結合されている。第2の隔離手段は、第5のノードN5と第1のノードN1との間に設けられている。第2の隔離手段は、第1のノードN1のレベルを第2のレベルから離れる方向に第1のレベルから変化させたときに、第1のノードN1を第5のノードN5から隔離するのに使用されている。
【0041】
つまり、シフトレジスタ内に第2の隔離手段を設け、第2の隔離手段は第5のノードN5と第1のノードN1との間に設けられてもよい。このため、第5のノードN5と第1のノードN1とが隔離されて、第1のノードN1のレベルが第5のノードN5及び第4のノードN4のレベルに影響されず、一層安定する。第1のノードN1が制御シフトレジスタの出力を制御するのに使用されるため、本開示の実施形態のシフトレジスタの出力は一層安定する。
【0042】
或いは、第2の隔離手段は第2のトランジスタT2を備えてもよい。第2のトランジスタT2の第1の端子は第5のノードN5に結合され、その第2の端子は第1のノードN1に結合され、そのゲートは第1のレベル端子VGLに結合されている。
【0043】
つまり、上記第2の隔離手段は、具体的に、第1のノードN1と第5のノードN5との間に直列に結合されたトランジスタであり、そのゲートが第1のレベル端子VGL(例えば、低レベル端子)に結合されてもよい。
【0044】
或いは、第1のトランジスタT1及び/又は第2のトランジスタT2はダブルゲートトランジスタであってもよい。
【0045】
つまり、第1のトランジスタT1及び第2のトランジスタT2は、電気的隔離性を向上させるためにダブルゲート構造のトランジスタであることが好ましく、これにより第3のノードN3及び第1のノードN1のリーク電流がよりよく低減され、シフトレジスタの出力が一層安定する。
【0046】
もちろん、第1のトランジスタT1及び第2のトランジスタT2以外のその他のトランジスタについても、ダブルゲート構造又はシングルゲート構造等のその他の形態のトランジスタを用いてもよい。
【0047】
或いは、第1のトランジスタT1及び/又は第2のトランジスタT2は両方とも金属酸化物トランジスタであってもよい。つまり、第1のトランジスタT1及び第2のトランジスタT2は、金属酸化物(例えば、インジウムガリウム亜鉛酸化物、IGZO)トランジスタであることが好ましい。その理由は、金属酸化物トランジスタはリーク電流がより少ないため、電気的隔離性により優れ、第3のノードN3及び第1のノードN1のリーク電流をよりよく低減するからである。このため、シフトレジスタの出力が一層安定する。
【0048】
もちろん、第1のトランジスタT1及び第2のトランジスタT2以外のその他のトランジスタも金属酸化物トランジスタ、又は低温ポリシリコン(LTPS)トランジスタ等の他の種類のトランジスタであってもよい。
【0049】
或いは、入力手段は、第3のトランジスタT3と、第4のトランジスタT4と、第5のトランジスタT5と、第1のコンデンサC1とを備えてもよい。
【0050】
第3のトランジスタT3の第1の端子は入力端子INに結合され、その第2の端子は第5のノードN5に結合され、そのゲートは第1のクロック端子CKに結合されている。
【0051】
第4のトランジスタT4の第1の端子は第4のノードN4に結合され、その第2の端子は第1のクロック端子CKに結合され、そのゲートは第5のノードN5に結合されている。
【0052】
第5のトランジスタT5の第1の端子は第1のレベル端子VGLに結合され、その第2の端子は第4のノードN4に結合され、そのゲートは第1のクロック端子CKに結合されている。
【0053】
第1のコンデンサC1の第1の端子は第1のノードN1に結合され、その第2の端子は第2のクロック端子CBに結合されている。
【0054】
或いは、第4のトランジスタT4はダブルゲートトランジスタであってもよい。つまり、第4のトランジスタT4は、リーク電流をよりよく低減するためにダブルゲート構造のトランジスタであることが好ましく、これによりシフトレジスタの出力が一層安定する。
【0055】
或いは、出力手段は、第6のトランジスタT6と、第7のトランジスタT7とを備えてもよい。一実施形態において、第6のトランジスタT6の第1の端子は第2のレベル端子VGHに結合され、その第2の端子は出力端子OUTに結合され、そのゲートは第2のノードN2に結合されている。第7のトランジスタT7の第1の端子は出力端子OUTに結合され、その第2の端子は第1のレベル端子VGLに結合され、そのゲートは第1のノードN1に結合されている。
【0056】
或いは、本開示の一実施形態において、第1の制御手段は、第8のトランジスタT8と、第9のトランジスタT9と、第10のトランジスタT10と、第2のコンデンサC2と、第3のコンデンサC3とを備えてもよい。
【0057】
第8のトランジスタT8の第1の端子は第2のクロック端子CBに結合され、その第2の端子は第3のコンデンサC3の第2の端子に結合され、そのゲートは第3のノードN3に結合されている。
【0058】
第9のトランジスタT9の第1の端子は第3のコンデンサC3の第2の端子に結合され、その第2の端子は第2のノードN2に結合され、そのゲートは第2のクロック端子CBに結合されている。
【0059】
第10のトランジスタT10の第1の端子は第2のノードN2に結合され、その第2の端子は第2のレベル端子VGHに結合され、そのゲートは第5のノードN5に結合されている。
【0060】
第2のコンデンサC2の第1の端子は第2のレベル端子VGHに結合され、第2の端子は第2のノードN2に結合されている。
【0061】
第3のコンデンサC3の第1の端子は第3のノードN3に結合されている。
【0062】
或いは、本開示の一実施形態において、第2の制御手段は第11のトランジスタT11と、第12のトランジスタT12とを備えてもよい。第11のトランジスタの第1の端子は第2のレベル端子VGHに結合され、その第2の端子は第5のノードN5に結合され、そのゲートは第12のトランジスタT12の第2の端子に結合されている。第12のトランジスタT12の第1の端子は第2のクロック端子CBに結合され、そのゲートは第4のノードN4に結合されている。
【0063】
一実施形態において、トランジスタはすべてP型トランジスタである。
【0064】
以下では、駆動方法に触れながら、上記シフトレジスタの構造及び動作方法についてより詳しく説明する。
【0065】
第1のレベルとは、ターンオンレベル、つまり、トランジスタのゲートに負荷されたときにトランジスタをターンオンできるレベルをいう。第2のレベルとは、ターンオフレベル、つまり、トランジスタのゲートに負荷されたときにトランジスタをターンオフすることのできるレベルをいう。通常、両者のうちの高い方が高レベルであり、両者のうちの低い方が低レベルである。これに対応して、クロック信号は2つの異なるレベル間で周期的に切り替えられる信号であり、これら2つのレベルも常に、それぞれトランジスタをターンオン及びターンオフするのに使用される。したがって、通常、両者のうちの高い方が高レベルと呼ばれ、両者のうちの低い方が低レベルと呼ばれる。
【0066】
しかしながら、第1のレベル及び第2のレベルにおける高/低レベルの具体的なレベルの値は、クロック信号の高/低レベルの値と必ずしも等しいわけではないことを理解すべきである。もちろん、駆動しやすいように、通常、両者を等しくすることができる。
【0067】
具体的には、トランジスタがすべてP型トランジスタである場合を例として以下に説明する。P型トランジスタのオンレベルが低レベルであり、オフレベルが高レベルであるため、以下では第1のレベル及びクロック信号のうち低い方のレベルを低レベルという。さらに、以下では第2のレベル及びクロック信号のうち高い方のレベルを高レベルという。
【0068】
具体的には、
図5に示すように、本開示の一実施形態におけるシフトレジスタの駆動方法において、第1のレベル端子VGLに低レベルが継続的に供給され、第2のレベル端子VGHに高レベルが継続的に供給されるが、これについては後で詳しく繰り返さない。
【0069】
P型トランジスタについて言えば、Vgs<Vthのときにターンオンし、その反対であればターンオフし、ここで、Vgsはトランジスタのゲート・ソース間電圧(つまり、ゲート電圧と、第1の端子又は第2の端子との間の電圧差)であり、Vthはトランジスタのしきい値電圧である。第1のトランジスタT1及び第2のトランジスタT2のゲートは低レベルを保持するため、通常、Vgs<Vthは満たされ、それ故、これらのトランジスタはターンオンされる。2つのトランジスタ各々の第1の端子又は第2の端子が低レベルからさらに低くなった場合に限り、Vgs>Vthが得られ、これにより第1のトランジスタT1及び第2のトランジスタT2がターンオフする。
【0070】
図5に示すように、本開示の一実施形態におけるシフトレジスタの駆動方法のプロセスは、具体的に以下のフェーズを含む。
【0071】
第1のフェーズS1は、入力端子INに高レベルを供給することと、第1のクロック端子CKに低レベルを供給することと、第2のクロック端子CBに高レベルを供給することとを含む。
【0072】
このフェーズにおいて、第1のクロック端子CKは低レベルにあるため、第3のトランジスタT3及び第5のトランジスタT5がターンオンする。入力端子INの高レベルは、第3のトランジスタT3及び第2のトランジスタT2を介して第1のノードN1に伝送される。したがって、第7のトランジスタT7及び第10のトランジスタT10がターンオフして、第1のレベル端子VGLの低レベルを出力端子OUTに伝送することができない。
【0073】
同時に、入力端子INの高レベルも第4のトランジスタT4をターンオフさせるため、第1のレベル端子VGLの低レベルが第5のトランジスタT5及び第1のトランジスタT1を介して第3のノードN3に伝送される。第3のノードN3は低レベルにあって第8のトランジスタT8をターンオンし、第3のコンデンサC3の2つの電極の間でレベル差が生じる。第2のクロック端子CBの高レベルは第9のトランジスタT9をターンオフし、第2のノードN2がフローティングする。したがって、第2のノードN2の前の高レベルが保持され(前のレベルについては後述する)、第6のトランジスタT6はオフを保持する。シフトレジスタの出力端子OUTに結合される負荷は大きいため、出力端子OUTは短期間にわたり前の低レベル出力を保持できる(前のレベルについては後述する)。
【0074】
一実施形態において、このフェーズでは、第1のクロック端子CKのレベルの前に、第2のクロック端子CBのレベルを変化させてもよい。つまり、第2のクロック端子CBのレベルが高くなった後で、第1のクロック端子CKが低くなる。したがって、エラーのために第1のクロック端子CK及び第2のクロック端子CBが同時に低レベルとなるのを回避し、第9のトランジスタT9が先にターンオフされて第2のノードN2のレベルが高くなるよう保証し、これにより、VGH端子が高レベルで出力するのを回避している。
【0075】
もちろん、各フェーズにおいて、第1のクロック端子CKのレベルを第2のクロック端子CBのレベルと同期して変化させることも可能である。しかし、制御の精度、エラー等を考慮すれば、各フェーズにおいて、第1のクロック端子CK及び第2のクロック端子CBについて、低い方から高い方へレベルが変化するものを先に変化させ、高い方から低い方へレベルが変化するものを後で変化させることが好ましい。
【0076】
第2のフェーズS2は、入力端子INに高レベルを供給することと、第1のクロック端子CKに高レベルを供給することと、第2のクロック端子CBに低レベルを供給することとを含む。
【0077】
このフェーズにおいて、第1のクロック端子CKは高レベルとなるため、第3のトランジスタT3及び第5のトランジスタT5はターンオフされ、第3のトランジスタT3はフローティングして前の低レベルを保持し、第2のクロック端子CB(つまり、第3のコンデンサC3の右側に位置する第2の端子)は高レベルから低レベルへ変化する。第3のコンデンサC3のブートストラップ効果のために、第3のノードN3のレベルは低レベルからさらに引き下げられ、これにより第1のトランジスタT1のゲート・ソース間電圧はしきい値電圧より大きくなる(Vgs>Vth)。このため、第1のトランジスタT1がターンオフし、第3のノードN3が第4のノードN4から隔離され、第3のノードN3が回路の他の部分の影響を受けるのが回避され、これにより出力の安定性が向上する。同時に、第3のコンデンサC3のブートストラップ効果のために、第8のトランジスタT8のゲートの電位がさらに低下し、これにより第8のトランジスタT8の出力能力が向上する。さらに、第2のクロック端子CBの低レベルが第8のトランジスタT8及び第9のトランジスタT9を介して第2のノードN2に入って、第6のトランジスタT6が安定的にターンオンされ、出力端子OUTが第2のレベル端子VGHの高レベルを安定的に出力し始める。
【0078】
同時に、第4のノードN4の低レベルはさらに第12のトランジスタT12及び第11のトランジスタT11をターンオンし、第2のレベル端子VGHの高レベルを第1のノードN1に伝送して第7のトランジスタT7のターンオフを保証する。第1のレベル端子VGLの低レベルを出力することはできない。
【0079】
一実施形態において、このフェーズでは、第1のクロック端子CKのレベルが先に高くなった後で、第2のクロック端子CBのレベルが低くなってもよい。このため、第3のノードN3がフローティングになった後で、第3のノードN3のレベルがさらに低くなることが保証されるとともに、第4のノードN4の低レベルが第11のトランジスタT11をターンオンさせることが保証され、これにより各トランジスタの状態の変化がより信頼のおけるものとなる。
【0080】
第3のフェーズS3は、入力端子INに高レベルを供給することと、第1のクロック端子CKに低レベルを供給することと、第2のクロック端子CBに高レベルを供給することとを含む。
【0081】
このフェーズにおいて、第2のクロック端子CBが高レベルとなるため、第2のノードN2は再びフローティングする。相違点は、第2のノードN2は前の第2のフェーズの低レベルを保持して、第6のトランジスタT6をターンオンさせるという点である。このため、シフトレジスタは高レベルを安定的に出力する。加えて、第2のクロック端子CBのレベルが低から高へ変化すると、第3のコンデンサC3のブートストラップ効果のために、第3のノードN3のレベルも低レベルより低いレベルから低レベルへ上昇する。第1のトランジスタT1は改めてターンオンする。
【0082】
同時に、第1のクロック端子CKが低レベルにあるため、入力端子INの高レベルは第3のトランジスタT3及び第2のトランジスタT2を介して第1のノードN1に引き込まれ、第7のトランジスタT7をオフに保持する。
【0083】
一実施形態において、このフェーズでは、第2のクロック端子CBのレベルが先に高くなった後で、第1のクロック端子CKのレベルが再び低くなる。したがって、第9のトランジスタT9が先にターンオフし、第2のノードN2がフローティングすること、及び第1のコンデンサC1のブートストラップ効果のために、第1のノードN1が高くことが保証され、これによりトランジスタの状態が安定する。
【0084】
第4のフェーズS4は、第1のクロック端子CKに高レベルを供給することと、第2のクロック端子CBに低レベルを供給することとを含む。
【0085】
このフェーズにおいて、入力端子INを除き、他の端子のレベルはそれぞれ第2のフェーズのそれと同一である。このフェーズにおいて第1のクロック端子のCK信号が高レベルであるため、入力端子INのレベルを回路に書き込むことができない。したがって、このフェーズにおいてトランジスタの状態はすべて第2のフェーズの状態と実質的に同一であり、出力端子OUTはなお高レベルを安定的に出力する。
【0086】
一実施形態において、このフェーズでは、第1のクロック端子CKのレベルが先に高くなった後で、第2のクロック端子CBのレベルが再び低くなる。したがって、入力端子INの信号が回路に入り込むのが防止されて、高レベル出力の安定性が保証される。
【0087】
第5のフェーズS5は、入力端子INに低レベルを供給することと、第1のクロック端子CKに低レベルを供給することと、第2のクロック端子CBに高レベルを供給することとを含む。
【0088】
このフェーズにおいて、第1のクロック端子CKの信号が低レベルとなるため、第3のトランジスタT3及び第2のトランジスタT2を介して入力端子INの低レベルを第1のノードN1に書き込むことができる。第7のトランジスタT7がターンオンし、出力端子OUTが低レベルを出力する。
【0089】
同時に、第5のノードN5の低レベルが第10のトランジスタT10をターンオンして、第2のレベル端子VGHの信号が第2のノードN2に入力され、第6のトランジスタT6がターンオフされる。このため、高レベルの信号を再び出力することができない。
【0090】
一実施形態において、出力端子OUT上の負荷のために、このフェーズにおいて出力端子OUTの信号は直ちに低レベルに変化せず、徐々に変化する場合がある。しかし、このとき次段のシフトレジスタに出力端子OUTを書き込むことができないため(次段のシフトレジスタは第4フェーズにある)、シフトレジスタの動作に影響しない。
【0091】
一実施形態において、このフェーズでは、第2のクロック端子CBのレベルが先に高くなった後で、第1のクロック端子CKのレベルが再び低くなる。したがって、第9のトランジスタT9が先にターンオフした後で第2のノードN2のレベルが変化することが保証され、出力の安定性が保証される。
【0092】
第6のフェーズS6は、入力端子INに低レベルを供給することを含む。
【0093】
このフェーズにおいて、入力端子INは低レベルを保持し、第1のクロック端子CK及び第2のクロック端子CBを高レベル及び低レベルの間で絶えず切り換える。つまり、このフェーズは長期間保持されるフェーズであり、即ち、発光素子20を発光させるための主なフェーズである。
【0094】
第1のクロック端子CKが低レベルであり、第2のクロック端子CBが高レベルであるとき、回路の状態は第5のフェーズにおけるそれと同一であり、シフトレジスタは低レベルを出力する。
【0095】
第1のクロック端子CKが高レベルにあり、第2のクロック端子CBが低レベルにあるとき、第1のノードN1及び第2のノードN2の両方がフローティングして、前の低レベル及び高レベルがそれぞれ保持される。このため、シフトレジスタは低レベルを出力する。第2のクロック端子CBが高レベルから低レベルに変化すると、第1のノードN1のレベルを低レベルからさらに下げて、第2のトランジスタT2のゲート・ソース間電圧をそのしきい値電圧よりも大きくすることができる(Vgs>Vth)。第2のトランジスタT2がターンオフして第5のノードN5を第1のノードN1から隔離させ、これにより第1のノードN1のレベルが回路の他の部分に影響されるのを回避できる。このため、出力の安定性が保証される。同時に、第7のトランジスタT7のゲート電位がさらに低下するため、第7のトランジスタT7の出力能力が向上する。
【0096】
このフェーズでそれぞれ保持される第1のノードN1及び第2のノードN2の低レベル及び高レベルは、第1のフェーズS1の前の2つのノードのレベルであることが理解される。
【0097】
一実施形態において、このフェーズでは、第1のクロック端子CK及び第2のクロック端子CBのうち、低い方から高い方へレベルの変化するものが先に変化するため、第1のクロック端子CK及び第2のクロック端子CBの両方とも高レベルである時点がある。この時点において、各レジスタがターンオフされるため、第1のノードN1及び第2のノードN2もそれぞれ前のレベルを保持し、シフトレジスタの安定した低レベル出力が保証されることを理解すべきである。
【0098】
或いは、上記レベルが低い方から高い方へ変化するときの「前倒し」の時間量は、クロック信号期間の1/15~6/15であってよく、クロック信号期間は、クロック信号における高レベル及び隣接する低レベルの合計期間をいう。
【0099】
ここから分かるように、本開示の一実施形態におけるシフトレジスタの駆動方法によれば、シフトレジスタは発光制御トランジスタの状態を制御するための発光制御信号(EM信号)を生成し、これにより画素回路の発光を制御することができる。
【0100】
さらに、シフトレジスタにおいて、第1のトランジスタT1及び第2のトランジスタT2を一部の期間ターンオフして、出力を制御する作用を実際に果たすノードのレベルが回路の他の部分に影響されるのを回避することができ、出力の安定性が保証される。
【0101】
一実施形態において、
図3に示すように、第1の制御手段は第8のトランジスタT8と、第9のトランジスタT9と、第10のトランジスタT10と、第2のコンデンサC2と、第3のコンデンサC3とをさらに備えてもよい。
【0102】
第8のトランジスタT8の第1の端子は第1のレベル端子VGLに結合され、その第2の端子は第9のトランジスタT9の第1の端子に結合され、そのゲートは第3のノードN3に結合されている。
【0103】
第9のトランジスタT9の第2の端子は第2のノードN2に結合され、そのゲートは第2のクロック端子CBに結合されている。
【0104】
第10のトランジスタT10の第1の端子は第2のノードN2に結合され、その第2の端子は第2のレベル端子VGHに結合され、そのゲートは第5のノードN5に結合されている。
【0105】
第2のコンデンサC2の第1の端子は第2のレベル端子VGHに結合され、第2の端子は第2のノードN2に結合されている。
【0106】
第3のコンデンサC3の第1の端子は第2のクロック端子CBに結合され、第2の端子は第3のノードN3に結合されている。
【0107】
第3のノードN3が元々低レベルであり、第2のクロック端子CBの信号が高から低へ変化したとき、第1のトランジスタのターンオフを保証するために第3のノードN3のレベルをさらに下げるのに、この実施形態の第1の制御手段がさらに用いられることは明らかである。第1の制御手段は(第1のレベル端子VGL又は第2のクロック端子CBから来てもよい)低レベルの信号の第2のノードN2への伝送を制御するのにも使用される。2つの形態の第2の制御手段の機能及び動作状態は完全に同一であるため、ここではその駆動プロセスについて詳しく述べない。
【0108】
一実施形態において、
図4に示すように、第2の制御手段はさらに第11のトランジスタT11及び第12のトランジスタT12を備えてもよい。第11のトランジスタT11の第1の端子は第12のトランジスタT12の第2の端子に結合され、その第2の端子は第5のノードN5に結合され、そのゲートは第2のクロック端子CBに結合されている。第12のトランジスタT12の第1の端子は第1のレベル端子VGLに結合され、そのゲートは第4のノードN4に結合されている。或いは、トランジスタはすべてP型トランジスタであってもよい。
【0109】
第2のクロック端子CB及び第4のノードN4の両方が低レベル(オンレベル)であるとき、この形態の第2の制御手段が第2のレベル端子VGHの信号を第5のノードN5に伝送する作用を果たすことを理解すべきである。2つの形態の第2の制御手段の実際の機能及び動作状態は完全に同一であるため、ここではその駆動プロセスについて詳しく述べない。
【0110】
上記の2つの形態の第1の制御手段及び第2の制御手段をそれぞれ任意の方法で互いに組み合わせてよいことを理解すべきである。つまり、任意の形態の第1の制御手段を任意の形態の第2の制御手段と組み合わせて、1つのシフトレジスタに使用してよい。
【0111】
具体的には、本開示の一実施形態は以下を備えるシフトレジスタを提供する。
【0112】
第1のトランジスタT1は、第4のノードN4に結合された第1の端子と、第3のノードN3に結合された第2の端子と、第1のレベル端子VGLに結合されたゲートとを有する。
【0113】
第2のトランジスタT2は、第5のノードN5に結合された第1の端子と、第1のノードN1に結合された第2の端子と、第1のレベル端子VGLに結合されたゲートとを有する。
【0114】
第3のトランジスタT3は、入力端子INに結合された第1の端子と、第5のノードN5に結合された第2の端子と、第1のクロック端子CKに結合されたゲートとを有する。
【0115】
第4のトランジスタT4は、第4のノードN4に結合された第1の端子と、第1のクロック端子CKに結合された第2の端子と、第5のノードN5に結合されたゲートとを有する。
【0116】
第5のトランジスタT5は、第1のレベル端子VGLに結合された第1の端子と、第4のノードN4に結合された第2の端子と、第1のクロック端子CKに結合されたゲートとを有する。
【0117】
第1のコンデンサC1は、第1のノードN1に結合された第1の端子と、第2のクロック端子CBに結合された第2の端子とを有する。
【0118】
第6のトランジスタT6は、第2のレベル端子VGHに結合された第1の端子と、出力端子OUTに結合された第2の端子と、第2のノードN2に結合されたゲートとを有する。
【0119】
第7のトランジスタT7は、出力端子OUTに結合された第1の端子と、第1のレベル端子VGLに結合された第2の端子と、第1のノードN1に結合されたゲートとを有する。
【0120】
第8のトランジスタT8は、第2のクロック端子CBに結合された第1の端子と、第3のコンデンサC3の第2の端子に結合された第2の端子と、第3のノードN3に結合されたゲートとを有する。
【0121】
第9のトランジスタT9は、第3のコンデンサC3の第2の端子に結合された第1の端子と、第2のノードN2に結合された第2の端子と、第2のクロック端子CBに結合されたゲートとを有する。
【0122】
第10のトランジスタT10は、第2のノードN2に結合された第1の端子と、第2のレベル端子VGHに結合された第2の端子と、第5のノードN5に結合されたゲートとを有する。
【0123】
第2のコンデンサC2は、第2のレベル端子VGHに結合された第1の端子と、第2のノードN2に結合された第2の端子とを有する。
【0124】
第3のコンデンサC3は、第3のノードN3に結合された第1の端子を有する。
【0125】
第11のトランジスタT11は、第2のレベル端子VGHに結合された第1の端子と、第5のノードN5に結合された第2の端子と、第12のトランジスタT12の第2の端子に結合されたゲートとを有する。
【0126】
第12のトランジスタT12は、第2のクロック端子CBに結合された第1の端子と、第4のノードN4に結合されたゲートとを有する。
【0127】
或いは、トランジスタはすべてP型トランジスタであってもよい。
【0128】
本開示の一実施形態は、以下を備えるシフトレジスタを提供する。
【0129】
第1のトランジスタT1は、第4のノードN4に結合された第1の端子と、第3のノードN3に結合された第2の端子と、第1のレベル端子VGLに結合されたゲートとを有する。
【0130】
第2のトランジスタT2は、第5のノードN5に結合された第1の端子と、第1のノードN1に結合された第2の端子と、第1のレベル端子VGLに結合されたゲートとを有する。
【0131】
第3のトランジスタT3は、入力端子INに結合された第1の端子と、第5のノードN5に結合された第2の端子と、第1のクロック端子CKに結合されたゲートとを有する。
【0132】
第4のトランジスタT4は、第4のノードN4に結合された第1の端子と、第1のクロック端子CKに結合された第2の端子と、第5のノードN5に結合されたゲートとを有する。
【0133】
第5のトランジスタT5は、第1のレベル端子VGLに結合された第1の端子と、第4のノードN4に結合された第2の端子と、第1のクロック端子CKに結合されたゲートとを有する。
【0134】
第1のコンデンサC1は、第1のノードN1に結合された第1の端子と、第2のクロック端子CBに結合された第2の端子とを有する。
【0135】
第6のトランジスタT6は、第2のレベル端子VGHに結合された第1の端子と、出力端子OUTに結合された第2の端子と、第2のノードN2に結合されたゲートとを有する。
【0136】
第7のトランジスタT7は、出力端子OUTに結合された第1の端子と、第1のレベル端子VGLに結合された第2の端子と、第1のノードN1に結合されたゲートとを有する。
【0137】
第8のトランジスタT8は、第1のレベル端子VGLに結合された第1の端子と、第9のトランジスタT9の第1の端子に結合された第2の端子と、第3のノードN3に結合されたゲートとを有する。
【0138】
第9のトランジスタT9は、第2のノードN2に結合された第2の端子と、第2のクロック端子CBに結合されたゲートとを有する。
【0139】
第10のトランジスタT10は、第2のノードN2に結合された第1の端子と、第2のレベル端子VGHに結合された第2の端子と、第5のノードN5に結合されたゲートとを有する。
【0140】
第2のコンデンサC2は、第2のレベル端子VGHに結合された第1の端子と、第2のノードN2に結合された第2の端子とを有する。
【0141】
第3のコンデンサC3は、第2のクロック端子CBに結合された第1の端子と、第3のノードN3に結合された第2の端子とを有する。
【0142】
第11のトランジスタT11は、第2のレベル端子VGHに結合された第1の端子と、第5のノードN5に結合された第2の端子と、第12のトランジスタT12の第2の端子に結合されたゲートとを有する。
【0143】
第12のトランジスタT12は、第2のクロック端子CBに結合された第1の電極と、第4のノードN4に結合されたゲートとを有する。
【0144】
或いは、トランジスタはすべてP型トランジスタであってもよい。
【0145】
或いは、本開示の一実施形態は、以下を備えるシフトレジスタを提供してもよい。
【0146】
第1のトランジスタT1は、第4のノードN4に結合された第1の端子と、第3のノードN3に結合された第2の端子と、第1のレベル端子VGLに結合されたゲートとを有する。
【0147】
第2のトランジスタT2は、第5のノードN5に結合された第1の端子と、第1のノードN1に結合された第2の端子と、第1のレベル端子VGLに結合されたゲートとを有する。
【0148】
第3のトランジスタT3は、入力端子INに結合された第1の端子と、第5のノードN5に結合された第2の端子と、第1のクロック端子CKに結合されたゲートとを有する。
【0149】
第4のトランジスタT4は、第4のノードN4に結合された第1の端子と、第1のクロック端子CKに結合された第2の端子と、第5のノードN5に結合されたゲートとを有する。
【0150】
第5のトランジスタT5は、第1のレベル端子VGLに結合された第1の端子と、第4のノードN4に結合された第2の端子と、第1のクロック端子CKに結合されたゲートとを有する。
【0151】
第1のコンデンサC1は、第1のノードN1に結合された第1の端子と、第2のクロック端子CBに結合された第2の端子とを有する。
【0152】
第6のトランジスタT6は、第2のレベル端子VGHに結合された第1の端子と、出力端子OUTに結合された第2の端子と、第2のノードN2に結合されたゲートとを有する。
【0153】
第7のトランジスタT7は、出力端子OUTに結合された第1の端子と、第1のレベル端子VGLに結合された第2の端子と、第1のノードN1に結合されたゲートとを有する。
【0154】
第8のトランジスタT8は、第2のクロック端子CBに結合された第1の端子と、第3のコンデンサC3の第2の端子に結合された第2の端子と、第3のノードN3に結合されたゲートとを有する。
【0155】
第9のトランジスタT9は、第3のコンデンサC3の第2の端子に結合された第1の端子と、第2のノードN2に結合された第2の端子と、第2のクロック端子CBに結合されたゲートとを有する。
【0156】
第10のトランジスタT10は、第2のノードN2に結合された第1の端子と、第2のレベル端子VGHに結合された第2の端子と、第5のノードN5に結合されたゲートとを有する。
【0157】
第2のコンデンサC2は、第2のレベル端子VGHに結合された第1の端子と、第2のノードN2に結合された第2の端子とを有する。
【0158】
第3のコンデンサC3は、第3のノードN3に結合された第1の端子を有する。
【0159】
第11のトランジスタT11は、第12のトランジスタT12の第2の端子に結合された第1の端子と、第5のノードN5に結合された第2の端子と、第2のクロック端子CBに結合されたゲートとを有する。
【0160】
第12のトランジスタT12は、第1のレベル端子VGLに結合された第1の端子と、第4のノードN4に結合されたゲートとを有する。
【0161】
或いは、トランジスタはすべてP型トランジスタであってもよい。
【0162】
或いは、本開示の一実施形態は、以下を備えるシフトレジスタを提供してもよい。
【0163】
第1のトランジスタT1は、第4のノードN4に結合された第1の端子と、第3のノードN3に結合された第2の端子と、第1のレベル端子VGLに結合されたゲートとを有する。
【0164】
第2のトランジスタT2は、第5のノードN5に結合された第1の端子と、第1のノードN1に結合された第2の端子と、第1のレベル端子VGLに結合されたゲートとを有する。
【0165】
第3のトランジスタT3は、入力端子INに結合された第1の端子と、第5のノードN5に結合された第2の端子と、第1のクロック端子CKに結合されたゲートとを有する。
【0166】
第4のトランジスタT4は、第4のノードN4に結合された第1の端子と、第1のクロック端子CKに結合された第2の端子と、第5のノードN5に結合されたゲートとを有する。
【0167】
第5のトランジスタT5は、第1のレベル端子VGLに結合された第1の端子と、第4のノードN4に結合された第2の端子と、第1のクロック端子CKに結合されたゲートとを有する。
【0168】
第1のコンデンサC1は、第1のノードN1に結合された第1の端子と、第2のクロック端子CBに結合された第2の端子とを有する。
【0169】
第6のトランジスタT6は、第2のレベル端子VGHに結合された第1の端子と、出力端子OUTに結合された第2の端子と、第2のノードN2に結合されたゲートとを有する。
【0170】
第7のトランジスタT7は、出力端子OUTに結合された第1の端子と、第1のレベル端子VGLに結合された第2の端子と、第1のノードN1に結合されたゲートとを有する。
【0171】
第8のトランジスタT8は、第1のレベル端子VGLに結合された第1の端子と、第9のトランジスタT9の第1の端子に結合された第2の端子と、第3のノードN3に結合されたゲートとを有する。
【0172】
第9のトランジスタT9は、第2のノードN2に結合された第2の端子と、第2のクロック端子CBに結合されたゲートとを有する。
【0173】
第10のトランジスタT10は、第2のノードN2に結合された第1の端子と、第2のレベル端子VGHに結合された第2の端子と、第5のノードN5に結合されたゲートとを有する。
【0174】
第2のコンデンサC2は、第2のレベル端子VGHに結合された第1の端子と、第2のノードN2に結合された第2の端子とを有する。
【0175】
第3のコンデンサC3は、第2のクロック端子CBに結合された第1の端子と、第3のノードN3に結合された第2の端子とを有する。
【0176】
第11のトランジスタT11は、第12のトランジスタT12の第2の端子に結合された第1の端子と、第5のノードN5に結合された第2の端子と、第2のクロック端子CBに結合されたゲートとを有する。
【0177】
第12のトランジスタT12は、第1のレベル端子VGLに結合された第1の端子と、第4のノードN4に結合されたゲートとを有する。
【0178】
或いは、トランジスタはすべてP型トランジスタであってもよい。
【0179】
図6を参照すると、本開示の一実施形態は、本開示の一実施形態におけるカスケード接続されたシフトレジスタを複数備える発光制御回路を提供する。最終段シフトレジスタを除いて、他のシフトレジスタ各々の出力端子OUTは、次段シフトレジスタの入力端子INに結合されている。
【0180】
図6に示すように、複数のシフトレジスタがカスケード接続されている。具体的には、各シフトレジスタの出力端子OUTは対応する画素回路における発光制御トランジスタのゲート及び次段シフトレジスタの入力端子INにそれぞれ結合されている。
【0181】
最終段シフトレジスタの出力端子OUTは他のシフトレジスタに結合されず、初段シフトレジスタの入力端子INは個別の制御信号(例えば、STV信号)に結合されていることを理解すべきである。
【0182】
第1のレベル端子VGL及び第2のレベル端子VGHの信号は一定であるため、
図6に示すように、第1のレベル線により全シフトレジスタの第1のレベル端子VGLに電力を供給でき、第2のレベル線により全シフトレジスタの第2のレベル端子VGHに電力を供給できることを理解すべきである。
【0183】
同一時点において、隣接する2段のシフトレジスタの同一のクロック端子により要求される信号は逆であるため、
図6に示すように、全シフトレジスタのクロック端子を2本のクロック線にそれぞれ結合できることを理解すべきである。さらに、2本のクロック線にそれぞれ接続されている隣接するシフトレジスタのクロック端子のモードは、互いに逆である。
【0184】
図7に示すように、本開示の一実施形態は表示パネルを提供する。この表示パネルは、本開示の一実施形態における発光制御回路及び複数の画素回路を備えている。
図8に示すように、本開示の一実施形態における各画素回路は、第1の電源13と第2の電源14との間に直列に結合された発光素子20と、少なくとも1つの発光制御トランジスタとを備えている。発光制御トランジスタのゲートは、発光制御回路における1段のシフトレジスタの出力端子OUTに結合されている。
【0185】
言い換えれば、表示パネルに上記発光制御回路を設けて、表示パネル内の各画素回路の発光制御トランジスタを制御するのに使用する、つまり、各画素回路を発光させるか否かを制御することができる。
【0186】
或いは、発光素子20は有機発光ダイオード(OLED)であってもよい。つまり、上記表示パネルはOLED表示パネルであることが好ましい。
【0187】
具体的には、表示パネルは、電子ペーパ、携帯電話、タブレットコンピュータ、テレビ、ディスプレイ、ノートブックコンピュータ、デジタルフォトフレーム、ナビゲータ等の表示機能を有する任意の製品又は部品であってよい。
【0188】
或いは、複数の画素回路がアレイ状に配置され、画素回路の行は複数のグループに分割されていてもよい。各グループは、2つの隣接する画素回路の行を含む。同グループの2行の画素回路の発光制御トランジスタのゲートは、発光制御回路における同段のシフトレジスタの出力端子OUTに結合されている。
【0189】
つまり、
図7に示すように、複数の画素回路はアレイ状に配置され、画素回路は2行ごとに同一段のシフトレジスタにより制御されていてもよい。これにより実際のシフトレジスタの数が大幅に減り、製品構造が簡素化される。
【0190】
もちろん、この場合、同一段のシフトレジスタにより制御される2行の画素回路の発光状態は同一である。これら2行の画素回路の動作のタイミングに位相差がある場合、これら2行の画素回路の同一期間における実際の発光期間にも一定の相違がある。しかし、相違は小さく、ディスプレイにほとんど影響しないため無視できる。
【0191】
或いは、発光制御回路の数は2であり、2つの発光制御回路がそれぞれ表示パネルの対向する2つの側に設けられてもよい。各画素回路の発光制御トランジスタのゲートは、2つの発光制御回路における同段のシフトレジスタの出力端子OUTに同時に結合されている。
【0192】
図7に示すように、表示パネルの各側に発光制御回路が設置され、各画素回路における発光制御トランジスタは2つの発光制御回路に共同で制御され、これにより各発光制御回路の負荷及び信号の遅延が軽減される。
【0193】
或いは、画素回路は、第1の画素トランジスタM1と、第2の画素トランジスタM2と、第3の画素トランジスタM3と、第4の画素トランジスタM4と、第5の画素トランジスタM5と、第6の画素トランジスタM6と、第7の画素トランジスタM7と、画素コンデンサCxと、画素蓄積コンデンサCxsと、発光素子20とを備えてもよい。第4の画素トランジスタM4及び第5の画素トランジスタM5は発光制御トランジスタであり、それらのゲートは発光制御回路における1段のシフトレジスタの出力端子OUTに結合されている。
【0194】
一実施形態において、第1の画素トランジスタM1の第1の端子は第4の画素トランジスタM4の第2の端子に結合されている。第1の画素トランジスタM1の第2の端子は第5の画素トランジスタM5の第1の端子に結合されており、第1の画素トランジスタM1のゲートは画素蓄積コンデンサCxsの第2の端子に結合されている。
【0195】
第2の画素トランジスタM2の第1の端子はデータ線12に結合され、その第2の端子は第4の画素トランジスタM4の第2の端子に結合され、そのゲートはゲート線11に結合されている。
【0196】
第3の画素トランジスタM3の第1の端子は画素蓄積コンデンサCxsの第2の端子に結合され、その第2の端子は第5の画素トランジスタM5の第1の端子に結合され、そのゲートはゲート線11に結合されている。
【0197】
第4の画素トランジスタM4の第1の端子は第1の電源13に結合されている。
【0198】
第5の画素トランジスタM5の第2の端子は発光素子20の第1の端子に結合されている。
【0199】
第6の画素トランジスタM6の第1の端子は画素蓄積コンデンサCxsの第2の端子に結合され、その第2の端子は初期化線16に結合され、そのゲートはリセット線17に結合されている。
【0200】
第7の画素トランジスタM7の第1の端子は発光素子20の第1の端子に結合され、その第2の端子は初期化線16に結合され、そのゲートはリセット線17に結合されている。
【0201】
画素コンデンサCxの第1の端子はデータ線12に結合され、その第2の端子は第1の電源13に結合されている。
【0202】
画素蓄積コンデンサCxsの第1の端子は第1の電源13に結合されている。
【0203】
発光素子20の第2の端子は第2の電源14に結合されている。
【0204】
トランジスタはすべてP型トランジスタである。
【0205】
つまり、本開示の一実施形態における画素回路は具体的に
図8の形態を参照することができ、それに対応するタイミングについては
図9を参照することができ、これは上記発光制御回路により生成された発光制御信号(EM信号)にマッチする。
【0206】
もちろん、既知である他の種類の画素回路を使用することもでき、ここでは詳しく述べない。
【0207】
或いは、本開示の一実施形態における表示パネルは、各画素回路に駆動信号を供給するゲート駆動回路をさらに備え、ゲート駆動回路は複数のゲート線に結合され、各画素回路は表示エリアに設けられてもよい。
【0208】
一実施形態において、ゲート駆動回路及び発光制御回路は両方とも表示エリアの外側に設けられ、発光制御回路は、ゲート駆動回路の表示エリアから離れた側に位置している。
【0209】
つまり、表示パネル内にゲート駆動回路(GOA)をさらに設置してもよい。ゲート駆動回路も複数のシフトレジスタがカスケード接続されたものである(もちろん、GOAにおけるシフトレジスタの構造は、発光制御回路内におけるシフトレジスタの構造と異なる)。各シフトレジスタは、ゲート線11に結合されて対応する駆動信号をゲート線11に供給し、ゲート線11は各々、1行における各画素回路のスイッチングトランジスタのゲートに結合してデータ信号を画素回路に書き込めるか否かを制御することができる。
【0210】
一実施形態において、
図7に示すように、上記画素回路の各々は表示パネル中央にある表示を行うための表示エリアに設けられている。発光制御回路はゲート駆動回路の外側(つまり、ゲート駆動回路よりも表示エリアから遠い位置)に設けられ、ゲート駆動回路を介して画素回路に結合されている。つまり、2つの回路の構造をずらして空間を十分に活用し、これにより狭額縁化の実現を容易にすることができる。
【0211】
もちろん、
図7に示すように、両側に発光制御回路がある場合、ゲート駆動回路も両側に設け、両側の発光制御回路を対応するゲート駆動回路の外側に位置させることができる。
【0212】
発光制御回路におけるトランジスタの各構造は、画素回路における画素トランジスタの対応する構造と同一の層上に設けることができる(もちろん同期して形成される)。発光制御回路におけるリード線も、ゲート線11及びデータ線12(ソースドレイン)等の他の既存の構造と同一の層に設けて、製造工程を簡素化することができる。
【0213】
本明細書では本開示の原理及び実施形態について述べた。本開示の実施形態に関する説明は、本開示の装置、方法及びその主な構想を理解するのを助けるためのものにすぎない。また、当業者にとって、本開示は本開示の範囲に関連し、技術案は技術特徴の特定の組み合わせに限定されず、本発明の構想から逸脱しない限り、技術特徴又は技術特徴と均等な特徴を組み合わせて構成されるその他の技術案も網羅する。例えば、本開示で上述した特徴(しかし、これらに限らない)を同様の特徴と置き換えて技術案を得ることができる。