(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】包装容器、包装容器用のスパウト、及び包装容器とスパウトのアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B65D 5/74 20060101AFI20240409BHJP
B65D 75/58 20060101ALI20240409BHJP
B65D 25/40 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
B65D5/74 020C
B65D75/58
B65D25/40
(21)【出願番号】P 2021531514
(86)(22)【出願日】2019-11-07
(86)【国際出願番号】 EP2019080536
(87)【国際公開番号】W WO2020114707
(87)【国際公開日】2020-06-11
【審査請求日】2022-10-27
(32)【優先日】2018-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ティム・バスト
【審査官】佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-098336(JP,A)
【文献】米国特許第04867324(US,A)
【文献】特開2012-020773(JP,A)
【文献】実開平02-001675(JP,U)
【文献】特表2013-528539(JP,A)
【文献】特開2002-031456(JP,A)
【文献】実開平01-100783(JP,U)
【文献】特開2013-119409(JP,A)
【文献】実開平02-001676(JP,U)
【文献】特開2013-203464(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/74
B65D 75/58
B65D 25/40
B65D 25/42
B65D 25/48
B65D 17/52
B65D 33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注ぐことができる製品用の包装容器(2、2’’’)であって、
- 特に破裂可能及び/又は開放可能及び/又は切断可能な分離膜(9)を備える、指定された注ぎ口表面領域(8)と、
- 前記包装容器(2、2’’)の外面(14)に結合され、前記指定された注ぎ口表面領域(8)に隣接する、少なくとも第1の固定装置(13)とを備え、
前記第1の固定装置(13)は、スパウト(3、3’、3’’、3’’’)の第2の固定装置(18)とリリース可能及び/又は取り外し可能に係合して、前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)を前記包装容器(2、2’’’)にリリース可能及び/又は取り外し可能に固定するように構成され、
前記第1の固定装置(13)は、クランプ部分(22)と前記包装容器(2、2’’’)の前記外面(14)の一部との間に前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)の少なくとも一部を置くように構成された前記クランプ部分(22)を有する少なくとも1つの固定部材(21、21’’’)を備え
、
前記包装容器(2、2’’’)が、少なくとも繊維材料の層を有する多層包装材料から形成され、前記第1の固定装置(13)は前記包装容器(2、2’’’)の形成前、形成中、又は形成後、前記多層包装材料上に配置される、
包装容器(2、2’’’)。
【請求項2】
前記第1の固定装置(13)が、前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)が前記包装容器(2、2’’’)に配置可能であり、及び/又は前記包装容器(2、2’’’)から取り外し可能であるリリース構成と、前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)が前記包装容器(2、2’’’)に固定されるロック構成との間で前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)を制御できるように構成され、
前記第1の固定装置(13)は、前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)が前記第1の固定装置(13)の少なくとも一部と前記第2の固定装置(18)の少なくとも一部との間の相対的な動きによって前記リリース構成と前記ロック構成との間で制御可能であるように構成される、請求項1に記載の包装容器。
【請求項3】
前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)が、前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)の少なくとも一部と、前記包装容器(2、2’’’)の少なくとも一部との間の、第1の回転感覚への相対的な回転によって前記リリース構成から前記ロック構成へ制御可能であり、前記第1の回転感覚と異なる第2の回転感覚への相対的な回転によって前記ロック構成から前記リリース構成へ制御可能であるように、前記第1の固定装置
(13
)は前記第2の固定装置
(18
)と協働するように構成される、請求項2に記載の包装容器。
【請求項4】
密封アセンブリを形成するために前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)の接触面が使用中に前記包装容器(2、2’’’)の外側接触面に押し付けられるような方法で前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)にクランプ力を及ぼすように、前記第1の固定装置(13)は前記第2の固定装置(18)と相互作用するように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の包装容器。
【請求項5】
前記第1の固定装置(13)が少なくとも2つの固定部材(21、21’’’)を備え、各固定部材は1つのそれぞれのクランプ部分(22)を有し、他方との間に前記指定された注ぎ口表面領域(8)を置くように配置される、請求項1~4のいずれか一項に記載の包装容器。
【請求項6】
前記クランプ部分(22)が弧状及び/又は半円形状である、請求項1~5のいずれか一項に記載の包装容器。
【請求項7】
前記固定部材(21)が、前記クランプ部分(22)を有するフック要素(23)を備え、
前記第2の固定装置(18)が、前記スパウト(3)内に設けられた少なくとも1つの溝(29)を備え、
前記フック要素(23)は少なくとも部分的に前記溝(29)を通って延びることができるように構成される、請求項1~6のいずれか一項に記載の包装容器。
【請求項8】
前記フック要素(23)がまた、使用中に少なくとも部分的に前記溝(29)を通って延びているときに、前記フック要素(23)自体と前記溝(29)との間の相対的な動きを可能にするように構成される、請求項7に記載の包装容器。
【請求項9】
注ぐことができる製品用の包装容器(2、2’’’)であって、
- 特に破裂可能及び/又は開放可能及び/又は切断可能な分離膜(9)を備える、指定された注ぎ口表面領域(8)と、
- 前記包装容器(2、2’’)の外面(14)に結合され、前記指定された注ぎ口表面領域(8)に隣接する、少なくとも第1の固定装置(13)とを備え、
前記第1の固定装置(13)は、スパウト(3、3’、3’’、3’’’)の第2の固定装置(18)とリリース可能及び/又は取り外し可能に係合して、前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)を前記包装容器(2、2’’’)にリリース可能及び/又は取り外し可能に固定するように構成され、
前記第1の固定装置(13)は、クランプ部分(22)と前記包装容器(2、2’’’)の前記外面(14)の一部との間に前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)の少なくとも一部を置くように構成された前記クランプ部分(22)を有する少なくとも1つの固定部材(21、21’’’)を備え、
前記固定部材(21、21’’’)は、前記外面(14)に取り付けられる、
包装容器(2、2’’’)。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の包装容器を折るための多層包装用ブランク。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の一連の包装容器を形成するための多層包装材料。
【請求項12】
注ぐことができる製品で充填された包装容器(2、2’’’)用の再利用可能なスパウト(3、3’、3’’、3’’’)であって、
前記包装容器(2、2’’’)は、特に破裂可能及び/又は開放可能及び/又は切断可能な分離膜(9)を備える、指定された注ぎ口表面領域(8)と、前記包装容器(2、2’’)の外面(14)に結合され、前記指定された注ぎ口表面領域(8)に隣接する、少なくとも第1の固定装置(13)とを有し、前記第1の固定装置(13)は、クランプ部分(22)と前記包装容器(2、2’’’)の前記外面(14)の一部との間に前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)の少なくとも一部を置くように構成された前記クランプ部分(22)を有する少なくとも1つの固定部材(21、21’’’)を備え、
前記再利用可能なスパウト(3、3’、3’’、3’’’)は、前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)を前記包装容器(2、2’’’)にリリース可能及び/又は取り外し可能に固定するように前記第1の固定装置(13)とリリース可能及び/又は取り外し可能に係合するように構成された少なくとも第2の固定装置(18)を備え
、
前記包装容器(2、2’’’)が、少なくとも繊維材料の層を有する多層包装材料から形成され、前記第1の固定装置(13)は前記包装容器(2、2’’’)の形成前、形成中、又は形成後、前記多層包装材料上に配置される、
再利用可能なスパウト(3、3’、3’’、3’’’)。
【請求項13】
前記第2の固定装置(18)が、前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)が前記包装容器(2、2’’’)に配置可能であり、及び/又は前記包装容器(2、2’’’)から取り外し可能であるリリース構成と、前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)が前記包装容器(2、2’’’)に固定されるロック構成との間で前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)を制御できるように構成され、
前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)が前記第1の固定装置(13)の少なくとも一部と前記第2の固定装置(18)の少なくとも一部との間の相対的な動き、特に回転によって前記リリース構成と前記ロック構成との間で制御可能であるように、前記第2の固定装置(18)が構成される、請求項12に記載のスパウト。
【請求項14】
前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)が注ぎ出口(15)と、前記注ぎ出口(15)の反対側の接触面とを備え、前記接触面は前記包装容器(2、2’’’)の外側接触面に係合するように、及び前記外側接触面と協働して密封アセンブリを形成するように構成される、請求項12又は13に記載のスパウト。
【請求項15】
前記スパウト(3、3’、3’’、3’’’)が、前記指定された注ぎ口表面領域(8)を開放及び/又は破裂及び/又は切断するように構成された少なくとも開放部材を備える、請求項12~14のいずれか一項に記載のスパウト。
【請求項16】
前記第2の固定装置(18)が、前記第1の固定装置(13)の固定部材(21)の少なくとも一部を受け入れるように構成された少なくとも1つの溝(29)を備える、請求項12~15のいずれか一項に記載のスパウト。
【請求項17】
前記第2の固定装置(18)が、特に弧状及び/又は半円形状を有し、前記外面(14)の一部と、前記第1の固定装置(13)の固定部材(21、21’’’)のクランプ部分(22)との間でクランプされるように構成された、少なくとも1つのフラップ(34)を備える、請求項12~14のいずれか一項に記載のスパウト。
【請求項18】
少なくとも請求項1~8のいずれか一項に記載の包装容器と、請求項12~17のいずれか一項に記載のスパウトとを備える包装容器とスパウトのアセンブリ。
【請求項19】
前記固定部材は、前記クランプ部分(22)を有するフック要素(23)を備え、
前記フック要素(23)は、
前記外面(14)に結合及び/又は接触し、前記外面(14)から延びる第1のセクション(27)と、
前記第1のセクション(27)に接続され、前記第1のセクション(27)から横方向に突出する第2のセクション(28)と、
を備える、請求項1又は9に記載の包装容器。
【請求項20】
前記第2のセクション(28)は、前記クランプ部分(22)を有し、及び/又は前記クランプ部分(22)を定める、請求項19に記載の包装容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装容器、特に注ぐことができる製品で満たされた包装容器、さらにより具体的には、注ぐことができる食品で満たされた包装容器に関する。
【0002】
本発明はまた、包装容器用のスパウト、特に、注ぐことができる製品、さらにより具体的には注ぐことができる食品で満たされた包装容器に取り外し可能に結合されるスパウトに関する。
【0003】
本発明はまた、包装容器、特に注ぐことができる製品で満たされた包装容器、さらにより具体的には注ぐことができる食品で満たされた包装容器を形成するためのブランクに関する。
【背景技術】
【0004】
知られているように、フルーツジュース、UHT(超高温処理)牛乳、ワイン、トマトソース、その他など、多くの液体又は注ぐことができる食品は、滅菌された包装材料で作られた包装容器に入れて販売されている。
【0005】
典型的な例は、テトラ・ブリック・アセプティック(登録商標)として知られている注ぐことができる食品用の平行六面体の包装容器であり、それは積層されたストリップ状の包装材料をシールして折り曲げることによって作られる。包装材料は、ヒートシールプラスチック材料、例えばポリエチレンの層で両側を覆われた例えばカートン及び/又は紙の基層を含む多層構造を有する。長期保存製品用の無菌包装容器の場合、包装材料は酸素バリア材料、例えばアルミホイルの層も含み、この層はヒートシールプラスチック材料の層に重ねられ、次に、最終的に食品に接触する包装容器の内面を形成するヒートシールプラスチック材料の別の層で覆われる。
【0006】
これらの包装容器のいくつかの変形は、指定された注ぎ口表面領域を含み、それは、注ぐことができる食品の抜き取りを可能にするように飲用ストローをカートン包装容器に導入することを可能にするために飲用ストローによって貫通されるように構成される。
【0007】
飲用ストローは通常、閉じられたプラスチックの封入具に入れて包装容器に取り付けられる。使用前、消費者は、飲用ストローを封入具と一緒に包装容器から取り外すか、封入具は包装容器に取り付けられたまま飲用ストローを封入具から抜き取る。
【0008】
これらの包装容器の欠点は、飲用ストローが一度使うだけのために作られていることである。
【0009】
さらなる欠点は、衛生上の理由から、飲用ストローをそれぞれのプラスチックの封入具内に配置する必要があることである。場合によっては、消費者は注意を払わず、プラスチックの封入具が、制御されない方法で環境に分散されるようになる。場合によっては、これは飲用ストロー自体にも当てはまる。
【0010】
この分野において、特に、上記の欠点の少なくとも1つを克服するために、既知の包装容器を改善する必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明の目的は、改善された包装容器、特に改善されたカートン包装容器を簡単且つ低コストの方法で提供することである。
【0012】
本発明のさらなる目的は、包装容器、特にカートン包装容器用の改善されたスパウトを簡単且つ低コストの方法で提供することである。
【0013】
本発明のさらなる目的は、改善された包装容器とスパウトのアセンブリを簡単且つ低コストの方法で提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、それぞれの独立請求項による包装容器及びスパウトが提供される。
【0015】
包装容器及びスパウトのさらに有利な実施形態は、従属請求項に明記されている。
【0016】
本発明によれば、請求項18に記載の包装容器とスパウトのアセンブリも提供される。
【0017】
本発明の非限定的な実施形態が、添付の図面を参照して例として記載される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明による包装容器及びスパウトを有する包装容器とスパウトのアセンブリの一部の概略斜視図であり、明確にするために部品が取り外されている。
【
図2】明確にするために部品が取り外された、
図1の包装容器の概略斜視図である。
【
図3】
図1のスパウトの底面図であり、明確にするために部品が取り外されている。
【
図4】
図1のスパウトの斜視図であり、明確にするために部品が取り外されている。
【
図5】代替実施形態による本発明のスパウトの斜視図であり、明確にするために部品が取り外されている。
【
図6】本発明による包装容器及びスパウトの代替実施形態による包装容器及びスパウトを有する包装容器とスパウトのアセンブリの斜視図であり、明確にするために部品が取り外されている。
【
図7】本発明による包装容器及びスパウトのさらなる代替実施形態による包装容器及びスパウトを有する包装容器とスパウトのアセンブリの斜視図であり、明確にするために部品が取り外されている。
【発明を実施するための形態】
【0019】
実施形態の詳細な記載
本発明は、注ぐことができる製品、特に注ぐことができる食品のための包装容器に関する。包装容器は、注ぐことができる製品を貯蔵するのに適した任意のタイプの容器であり得る。包装容器は、注ぐことができる製品を閉じ込めてこぼさないようにするために、使用前にシールすることができる。
【0020】
包装容器が包装材料のウェブ又は包装材料の平らなブランクから作られている場合、包装容器は縦方向シール帯及び2つの横方向シール帯によってシールすることができる。
【0021】
包装容器は、汚染物質による腐敗や病原体などの微生物による汚染から、注ぐことができる製品を物理的に保護し得る。
【0022】
包装容器は、酸素、水蒸気、ほこり、及びその他の環境汚染物質に対するバリア保護を提供し得る。
【0023】
包装容器は、注ぐことができる製品が貯蔵される内部容積を有する。包装容器は1つ又は複数の壁部分を有し、これらは共同して内部容積を囲む。各壁部分は、内部容積に面する内面と、内面の反対側で環境に面する外面とを有する。
【0024】
包装容器は、注ぐことができる製品、特に注ぐことができる食品を包装するのに適している。本明細書で使用される「注ぐことができる製品」という用語は、注がれる可能性のある任意の製品を指す。注ぐことができる製品は、液体又は粒状であり得る。注ぐことができる製品は、粒子が液体と共に流れる粒子を含む液体であり得る。
【0025】
包装容器は、指定された注ぎ口表面領域を含む。「指定された注ぎ口表面領域」という用語は、注ぐことができる製品を包装容器からすべて取り出すことができるように、少なくとも部分的な開口部用に意図された、包装容器の任意の壁部分の任意の部分のことをいう。
【0026】
指定された注ぎ口表面領域は、上壁部分、前壁部分、後壁部分、又は側壁部分など、任意の壁部分に配置することができる。
【0027】
包装容器は、1つよりも多い指定された注ぎ口の表面を含んでもよい。
【0028】
指定された注ぎ口表面領域の少なくとも一部内の包装材料は、任意の壁部分の他の部分の包装材料よりも弱い場合がある。脆弱化は、指定された注ぎ口表面領域の円周の少なくとも一部を穿孔及び/又は切断及び/又は開放することによって達成することができる。脆弱化は、繊維層などの少なくとも1つの層を包装材料から省略することによって達成することができる。
【0029】
包装容器は、少なくとも第1の固定装置を備える。本明細書で使用される「第1の固定装置」という用語は、第2の固定装置などの別の装置と係合したときに、その相対的な空間又は回転運動を少なくとも1つの自由度で抑制することができる任意の装置を指す。好ましくは、固定装置は、第2の固定装置などの別の装置と係合したときに、少なくとも1つの空間自由度でその相対空間運動を、及び/又は少なくとも1つの回転自由度でその相対回転運動を抑制することができる。
【0030】
第1の固定装置は、包装容器の少なくとも1つの壁部分の外面に結合され、指定された注ぎ口表面領域に隣接して、好ましくは同じ壁部分に配置される。
【0031】
第1の固定装置は、接着剤接合、超音波接合、成形等を介して壁部分に結合することができる。
【0032】
第1の固定装置は、壁部分の内面に配置されたアンカー部分に接続することができ、それにより、第1の固定装置を壁部分にクランプする。この接続は、壁部分を貫通することができ、第1の固定部分とアンカー部分との接合射出成形によって製造することができる。
【0033】
第1の固定装置は、再利用可能なスパウトの第2の固定装置とリリース可能及び/又は取り外し可能に係合するように構成される。本明細書で使用される「リリース可能及び/又は取り外し可能な係合」という用語は、固定装置が互いに係合する第1の位置が存在し、第1の固定装置と第2の固定装置が互いに係合されない第2の位置が存在し、それにより第1の固定装置と第2の固定装置は非破壊的な方法で第2の位置から第1の位置に少なくとも1回配置することができる、第1の固定装置と第2の固定装置との間のいずれかの係合を指す。好ましくは、第1の固定装置及び第2の固定装置は、さらにより好ましくは非破壊的な方法で、再び第2の位置に戻すことができる。さらにより好ましくは、第1の固定装置及び第2の固定装置は、非破壊的な方法で、第1の位置と第2の位置との間を複数回行き来することができる。
【0034】
第1の固定装置は、指定された注ぎ口表面領域に隣接する包装容器の少なくとも1つの壁部分の外面に結合される。本文脈において隣接するという用語は、第1の固定装置がスパウトの第2の固定装置と係合すると、スパウトが指定された注ぎ口表面領域内の開口部から分配される注ぐことができる製品を受け取り得るように第1の固定装置の位置が選択されることを意味する。第1の固定装置は、指定された注ぎ口表面領域に対して隣接するように配置されてもよく、指定された注ぎ口表面領域内の開口部の上に、注ぎスパウトを保持するように適合されてもよい。
【0035】
第1の固定装置は、スパウトが包装容器上に配置可能及び/又は包装容器から取り外し可能であるリリース構成と、スパウトが包装容器に固定されるロック構成との間でスパウトを制御できるように構成されてもよい。第1の固定装置は、直線的、回転的、傾斜的、又は他の組み合わされた、又はより複雑な動きによって、スパウトがリリース構成とロック構成との間で制御されることを可能にするように構成されてもよい。スパウトは、第1の固定装置の少なくとも一部と第2の固定装置の少なくとも一部との間の相対的な動きによって、リリース構成とロック構成との間で制御可能であってもよい。相対的な動きの間、第1の固定装置及び第2の固定装置は、非係合位置から係合位置に移動する。係合位置では、第1の固定装置の表面は、第2の固定装置の表面と接触してもよい。係合は、第1の固定装置と第2の固定装置との間に摩擦力を生じさせる可能性があり、これは、非係合位置への移動に抗して作用するように方向付けられる。
【0036】
スパウトは、容器からスパウトを離すのに適し、リリース構成とロック構成との間のスパウトの動きとは異なる、直線的、回転的、傾斜的、又は他の組み合わされた、又はより複雑な動きで、包装容器上に配置可能又は包装容器から取り外し可能であってもよい。
【0037】
スパウトは、スパウトと包装容器との間の相対的な回転によって、リリース構成とロック構成との間で制御可能であってもよい。特に、第1の固定装置と第2の固定装置は、第1の固定装置と第2の固定装置との間及び/又はスパウトと包装容器との間の第1の回転感覚への相対的な回転がスパウトをリリース構成からロック構成へ配置することを可能にし、第1の回転感覚と異なる第2の回転感覚への相対的な回転がスパウトをロック構成からリリース構成へ、及びロック構成へ配置することを可能にするように協働する。
【0038】
第1の固定装置と第2の固定装置との間の相互作用はまた、スパウトにクランプ力が及ぼされ、その結果、スパウトの接触面が、密封アセンブリを形成するために包装容器の外側接触面に押し付けられるようなものであってもよい。特に、接触面と外側接触面は互いに向き合って互いに押し付けられ、それにより接触面と外側接触面との間の注ぐことができる製品の漏れが回避される。これにより、注ぐことができる製品がスパウトの注ぎ出口からのみ出ることが保証される。さらにより具体的には、スパウトの接触面は、弾性特性を有するスパウトの一部の表面によって画定される。
【0039】
第1の固定装置は、1つ又は複数の固定部材を備えることができ、各固定部材は、使用中に、特にクランプ力を及ぼすために、クランプ部分と包装容器の外面のそれぞれの部分との間にスパウトの少なくともそれぞれの部分を置くためのそれぞれのクランプ部分を有する。固定部材は、特に注ぎ口表面が固定部材の間に置かれるように、注ぎ口表面領域に隣接して配置することができる。さらにより具体的には、固定部材は、注ぎ口表面の両側に配置することができる。特に、そのような配置は、スパウトに作用するクランプ力を平衡化することを可能にする。「平衡化」という用語は、クランプ力がスパウトの2つの反対側に実質的に同じ力で作用することを意味する。
【0040】
第1の固定装置のクランプ部分は、クランプ力を分散するように伸長した形状を示してもよい。クランプ部分は異なる形状を示してもよい。例えば、クランプ部分は、弧状若しくは半円形であり、又はより複雑な形状若しくはより複雑でない形状を有してもよい。
【0041】
各固定部材は、クランプ部分を有するフック要素を含んでもよい。フック要素は、スパウト内に設けられたそれぞれの溝を通って少なくとも部分的に延びるように構成されてもよい。そのような構成は、フック要素が溝の端部セクションに当接するまで、スパウトの相対的な回転を可能にし得る。
【0042】
包装容器は、少なくとも繊維材料の層を有する多層包装材料から形成することができる。第1の固定装置は、包装容器の形成前、形成中、又は形成後に、多層包装材料上に成形することができる。
【0043】
包装容器は、適切な多層包装用ブランクから形成することができる。
【0044】
一連の包装容器は、特に自動包装機内で、適切な多層包装材料から形成することができる。
【0045】
注ぐことができる製品で満たされた包装容器の再利用可能なスパウトは、包装容器の第1の固定装置と相互作用するための第2の固定装置を備える。
【0046】
本明細書で使用される「第2の固定装置」という用語は、第1の固定装置などの別の装置と係合されたときに、その相対的な空間又は回転運動を少なくとも1つの自由度で抑制することができる任意の装置を指す。好ましくは、第2の固定装置は、第1の固定装置などの別の装置と係合されたときに、少なくとも1つの空間自由度でその相対空間運動を、及び/又は少なくとも1つの回転自由度でその相対回転運動を抑制することができる。
【0047】
特に、第2の固定装置と第1の固定装置との間の相互作用により、スパウトの包装容器へのリリース可能及び/又は取り外し可能な係合が可能になる。すなわち、第1の固定装置及び第2の固定装置は、互いに係合させることができ、係合させた後、特に非破壊的な方法で、互いに切り離すことができる。スパウトは、包装容器内に充填された注ぐことができる製品の制御された注ぎ出しを可能にし得る。
【0048】
スパウトは、消費者がスパウトを消費者の口に近づけることができるように、飲用スパウトであってもよい。スパウトはまた、注ぐことができる製品の制御された注ぎ出しを可能にする限り、任意の他の種類のスパウトであってもよい。
【0049】
スパウトは、スパウトが包装容器上に配置可能及び/又は包装容器から取り外し可能であるリリース構成と、スパウトが包装容器に固定されるロック構成との間で制御可能であってもよい。ロック構成は、注ぐことができる製品の注ぎ出し中にスパウトが包装容器に取り付けられたままであることを保証し、リリース構成は、使用前にスパウトを包装容器に配置し、使用後にスパウトを取り外すことを可能にする。スパウトは同じ包装容器で繰り返し使用できるが、新しい包装容器で使用することもできる。
【0050】
スパウトは、第1の固定装置の少なくとも一部と第2の固定装置の一部との間の相対的な動き、特に回転によって、リリース構成及びロック構成を制御することができる。
【0051】
スパウトは、注ぎ出口と、注ぎ出口とは反対側の接触面とを含んでもよい。「注ぎ出口」という用語は、スパウトが包装容器に取り付けられた状態で、包装容器からの注ぐことができる製品の制御された注ぎ出しを可能にするいずれかの出口を意図している。接触面は、密封アセンブリが接触面と外側接触面との間で協働して形成されるように、使用中に包装容器の外側接触面と係合下に置かれるスパウトの表面である。これにより、注ぐことができる製品の漏れを回避することができる。特に、密封アセンブリの形成は、注ぐことができる製品が注ぎ出口からのみ出ることができることを保証する。
【0052】
スパウトは、指定された注ぎ口表面領域を開放及び/又は破裂及び/又は切断するための少なくとも開放部材を含んでもよい。これは、注ぐことができる製品を包装容器からすべて取り出すことができるように、注ぎ口表面領域を少なくとも部分的に開放する可能性を消費者に提供する。
【0053】
第2の固定装置は、第1の固定装置の固定部材の少なくとも一部を受け入れるための少なくとも1つの溝を備えてもよい。特に、溝は、固定部材が少なくとも部分的に溝を通って延びることができ、第1の固定装置と第2の固定装置との間の相対的な動きが生じると、固定部材が、特に溝の端部に当接するまで、溝内を前進するように実現される。
【0054】
第2の固定装置は、特に弧状及び/又は半円形の形状を有する少なくとも1つのフラップを含んでもよい。フラップは、包装容器の外面の一部と第1の固定装置の固定部材のクランプ部分との間でクランプ可能であるように実現され得る。特に、相互作用は、スパウトに対してクランプ力を生じさせ、フラップと固定部材との間に摩擦を提供して、包装容器からのスパウトの望ましくない緩みを回避するようなものである。
【0055】
包装容器とスパウトは、それぞれの包装容器とそれぞれのスパウトを有する包装容器とスパウトのアセンブリを形成し得る。包装容器とスパウトのアセンブリは、スパウトが包装容器に取り付けられることによって確定され得るが、スパウトは包装容器から取り外すこともできる。
【0056】
発明を実施するための最良の形態
参照番号1は、全体として、包装容器2、特にカートン包装容器と、包装容器2に取り外し可能及び/又はリリース可能に結合された、又は取り外し可能及び/又はリリース可能に結合可能な再利用可能なスパウト3とを有する包装容器とスパウトのアセンブリを示す。
【0057】
必ずというわけではないが好ましくは、包装容器2は、注ぐことができる製品、特に注ぐことができる食品、さらにより具体的には、水、低温殺菌されたミルク、フルーツジュース又は外出先で消費するのに適した他の飲料など、滅菌及び/又は滅菌処理された注ぐことができる食品で満たされる。
【0058】
包装容器2は、多層構造(図示せず)を有する包装材料のウェブから得ることができ、少なくとも、例えば、紙又はボール紙などの繊維材料の層と、繊維材料の層を間に挟む、高分子プラスチック材料、例えば、ポリエチレンの少なくとも2つの層とを含む。包装容器2の内面を定める高分子材料のこれらの2つの層のうちの1つが、満たされた包装容器2内の注ぐことができる製品に接触する。
【0059】
必ずというわけではないが好ましくは、包装材料のウェブはまた、特に高分子材料の層の1つと繊維材料の層との間に配置された、ガス及び光バリア材料、例えばアルミホイル又はエチレンビニルアルコール(EVOH)を含むフィルム層の層を含む。必ずというわけはないが優先的に、包装材料のウェブはまた、ガス及び光バリア材料の層と繊維材料の層との間に置かれた高分子材料のさらなる層を含む。
【0060】
特に
図1及び2を参照すると、包装容器2は縦軸Aに沿って延びる。特に、包装容器2は、特に軸Aに対して横方向であり、さらにより具体的には垂直であり、そこから包装容器2が軸Aに沿って延びる第1の壁部分5を備える。必ずというわけではないが好ましくは、第1の壁部分5は、使用中に、例えば販売地点内で露出されているときに、例えば棚などの支持体と接触している包装容器2の支持面を定める。
【0061】
必ずというわけではないが好ましくは、包装容器2はまた、第1の壁部分5に(固定式に)接続され、第1の壁部分5から特に軸Aに実質的に平行に延びる複数の横壁6を含む。
【0062】
必ずというわけではないが好ましくは、包装容器2はまた、第1の壁部分5の反対側にあり、横壁6に(固定式に)接続されている第2の壁部分7を含む。換言すると、横壁6は、第1の壁部分5と第2の壁部分7との間に置かれる。
【0063】
図1及び2に示される非限定的な例によれば、第1の壁部分5及び第2の壁部分7は、互いに平行であり得る。
【0064】
非限定的な代替の実施形態によれば、第1の壁部分5及び第2の壁部分7は、互いに対して傾斜させることができる。
【0065】
必ずというわけではないが好ましくは、包装容器2は平行六面体の形状である。
【0066】
特に
図1及び2を参照すると、包装容器2は、指定された注ぎ口表面領域8を含む。特に、注ぎ口表面8は、注ぐことができる製品を包装容器2から注ぎ出すことができるように、(可逆的又は不可逆的に)開放及び/又は破裂及び/又は切断されるように構成される。
【0067】
さらにより具体的には、注ぎ口表面領域8は、破裂及び/又は開放及び/又は切断されるように構成され、特に、その領域、特に注ぎ口表面領域8で、包装容器2の内部を外側から分離する分離膜9を備える。必ずというわけではないが優先的に、分離膜9は、ガス及び光バリア材料、例えば、アルミホイル又はエチレンビニルアルコール(EVOH)を含むフィルムを備える。
【0068】
好ましい非限定的な実施形態によれば、分離膜9は、包装材料のウェブの一部によって、特に包装材料のウェブの層の一部が繊維材料の層とは異なることによって画定される。
【0069】
必ずというわけではないが優先的に、注ぎ口表面領域8は第2の壁部分7に提供される。
【0070】
有利には、包装容器2は、包装容器2の外面14に結合され、注ぎ口表面領域8に隣接する少なくとも第1の固定装置13を備える。第1の固定装置13は、スパウト3自体の少なくとも一部と協力して、スパウト3を包装容器2に取り外し可能及び/又は可逆的及び/又はリリース可能に配置及び/又は固定するように構成される。
【0071】
特に
図3及び4を参照すると、スパウト3は、特にスパウト3が包装容器2上に配置され、注ぎ口表面領域8が開放及び/又は破裂及び/又は切断された状態で、包装容器2に充填された注ぐことができる製品の流出を可能にするように構成された注ぎ出口15を備える。
【0072】
必ずというわけではないが優先的に、スパウト3はまた、結合ベース部16自体の少なくとも一部が、使用中に、外面14の少なくとも一部と接触するように構成された結合ベース部16を備える。
【0073】
示される非限定的な実施形態によれば、結合ベース部16は円形の断面を示す。或いは、結合ベース部16は、異なる断面形状、例えば楕円形又は長方形又は正方形又は任意の他の形状を示すことができる。
【0074】
好ましい非限定的な実施形態によれば、スパウト3はまた、注ぎ出口15を有し、特に、使用中に、特にスパウト3が包装容器2上に配置され、注ぎ口表面領域8が開放及び/又は破裂及び/又は切断されている状態で、包装容器2の内部を注ぎ出口15と流体的に接続するように構成された内部流路を有する出口スタブ17を備える。
【0075】
必ずというわけではないが優先的に、出口スタブ17は結合ベース部16に結合される。
図1、3及び4に示される例によれば、出口スタブ17は結合ベース部16に固定式に結合される。図示されない代替実施形態において、出口スタブ17は結合ベース部16に移動可能に結合することができ、例えば出口スタブ17は、結合ベース部16にヒンジ式に留めることができる。
【0076】
必ずというわけではないが優先的に、スパウト3はまた、注ぐことができる製品が注ぎ出口15から出ることができる開放構成と、注ぐことができる製品が注ぎ出口15から出るのを阻止される閉鎖構成との間で制御されるように構成される。
【0077】
図示されていない好ましい非限定的な実施形態によれば、スパウト3は、注ぎ出口15を覆うように構成された蓋を備えることができる。特に、蓋は、開放構成と閉鎖構成との間でスパウト3を制御するように構成することができる。
【0078】
代替的又は追加的に、出口スタブ17は結合ベース部16にヒンジ式に留められ、少なくとも第1の位置と少なくとも第2の位置との間で角度的に移動可能であり得、それらの位置で、スパウト3はそれぞれ開放構成と閉鎖構成との間で制御される。
【0079】
有利には、スパウト3は、第1の固定装置13とリリース可能及び/又は取り外し可能及び/又は可逆的に係合するように構成された第2の固定装置18を備え、及び/又は第1の固定装置13は、スパウト3を包装容器2にリリース可能及び/又は取り外し可能及び/又は可逆的に固定するように第2の固定装置18とリリース可能及び/又は取り外し可能及び/又は可逆的に係合するように構成される。
【0080】
換言すると、第1の固定装置13及び第2の固定装置18は、互いに協力してスパウト3を包装容器2にリリース可能及び/又は取り外し可能及び/又は可逆的に配置及び/又は固定するように構成される。
【0081】
特に、第1の固定装置13は外面14に配置され、その結果、スパウト3が、使用中に、その領域、特に、注ぎ口表面領域8で包装容器2に固定されるようにし、それにより、注ぎ口表面領域8が開放及び/又は破裂及び/又は切断された状態で、包装容器2の内部と、注ぎ出口15との間の流体接続が確立するか、又は確立できるようにする。すなわち、使用中、スパウト3を包装容器2上に配置することにより、包装容器2からスパウト3、特に注ぎ出口15を通る、注ぐことができる製品の制御された出口が可能になる。
【0082】
好ましい非限定的な実施形態によれば、第1の固定装置13及び/又は第2の固定装置18は、スパウト3が包装容器2上に配置可能及び/又は包装容器2から取り外し可能であるリリース構成と、スパウト3が包装容器2に固定されるロック構成との間でスパウト3を制御できるように構成される。すなわち、使用中、スパウト3がロック構成に制御されることにより、スパウト3を介して包装容器2から注ぐことができる製品を注ぐ間、スパウト3が包装容器2に取り付けられたままであることが保証される。さらに、スパウト3をリリース構成に制御することにより、使用中に、再び同じ包装容器2で、又は新しい包装容器2で使用できるように、包装容器2から及び/又は包装容器2上にスパウト3を取り外す及び/又は配置することができる。
【0083】
好ましい非限定的な実施形態によれば、第1の固定装置13の少なくとも一部及び第2の固定装置18の少なくとも一部は互いに係合し、互いに切り離され、この際スパウト3はそれぞれロック構成及びリリース構成に制御される。
【0084】
より詳細には、第1の固定装置13及び/又は第2の固定装置18は、相対運動によって、特に回転軸(軸Aに平行)に対する、第1の固定装置13(の少なくとも一部)と第2の固定装置18(の少なくとも一部)との間の、及び/又は包装容器2(の少なくとも一部)とスパウト3(の少なくとも一部)との間の相対回転によって、スパウト3がリリース構成とロック構成との間で制御可能であるように構成される。
【0085】
好ましい非限定的な実施形態によれば、スパウト3は非破壊的な方法でリリース構成とロック構成との間で制御可能である、すなわち、第1の固定装置13も第2の固定装置14も、部分的な破壊を一切受けない。
【0086】
好ましい非限定的な実施形態によれば、第1の固定装置13及び/又は第2の固定装置18は、スパウト3が包装容器2(の少なくとも一部)とスパウト3(の少なくとも一部)との間の回転軸周りの第1の回転感覚への相対回転によってリリース構成からロック構成へ制御され、第1の回転感覚とは異なる第2の回転感覚への相対回転によってロック構成からリリース構成へ制御されるように構成されるように、構成される。
【0087】
必ずというわけではないが好ましくは、第1の固定装置13及び/又は第2の固定装置18は、スパウト3の接触面が使用中に、特に密封アセンブリを形成するために、外面14の外側接触面に対して押されるようにスパウト3にクランプ力を及ぼすように互いに相互作用するように構成される。特に密封アセンブリの形成により、スパウト3と包装容器2との間で注ぐことができる製品が漏れるリスクを制限することが可能になる。
【0088】
より具体的には、クランプ力は、スパウト3、特に接触面が包装容器2、特に外側接触面に押し付けられるものである。
【0089】
より詳細には、外側接触面は、注ぎ口表面領域8に隣接して、特にそれを取り囲んで配置される。
【0090】
好ましい非限定的な実施形態によれば、スパウト3、特に結合ベース部16は、接触面を有するシール層19を備える。必ずというわけではないが優先的に、シール層19は、少なくとも部分的に、好ましくは完全に弾性材料から実現される。
【0091】
必ずというわけではないが好ましくは、スパウト3、特に結合ベース部16は、出口スタブ17を有する支持層20を備える。特に、支持層20及びシール層19は、互いに接触している。使用中、スパウト3が包装容器2上に配置された状態で、シール層19は、支持層20と外面14、特に外側接触面との間に置かれる。
【0092】
好ましい非限定的な実施形態によれば、第1の固定装置13は、少なくとも1つの、
図1及び2に示される例では2つの固定部材21を含み、そのそれぞれは、少なくともスパウト3が使用中にロック構成に制御された状態で、スパウト3の少なくとも一部、特に結合ベース部16を、それぞれのクランプ部分22と、外面14の一部、特に外側接触面の一部との間に置くように構成されたそれぞれのクランプ部分22を有する。
【0093】
必ずというわけではないが好ましくは、各クランプ部分22は、注ぎ口表面領域8に実質的に平行に延びる。
【0094】
図1及び2に示される非限定的な実施形態によれば、第1の固定装置13は、注ぎ口表面領域8の少なくとも一部を互いの間に置く少なくとも2つの固定部材21を備える。
【0095】
図1及び2に示される非限定的な実施形態によれば、各固定部材21は、それぞれのクランプ部分22を有するフック要素23を備える。
【0096】
より詳細には、各フック要素23は、以下のものを備える:
- 外面14に結合及び/又は接触し、外面14から横方向に、特に垂直に延びる第1のセクション27、及び
- 第1のセクション27に接続され、第1のセクション27から横方向に突出しており、特に注ぎ口表面領域8に実質的に平行である第2のセクション28。
【0097】
必ずというわけではないが好ましくは、第2のセクション28は、クランプ部分22を有し、及び/又はクランプ部分22を定める。
【0098】
好ましい非限定的な実施形態によれば、第1の固定装置13、特に各固定部材21、さらにより具体的には各フック要素23は、成形プロセスによって外面14に取り付けられる。
【0099】
必ずというわけではないが好ましくは、第1の固定装置13、特に各固定部材21、さらにより具体的には各フック要素23は、包装材料のウェブ及び/又は少なくとも部分的に形成された包装容器2の外層に取り付けられる。
【0100】
特に
図3及び4を参照すると、第2の固定装置18は、1つのそれぞれの固定部材21と相互作用及び/又は協働するように構成された、少なくとも1つの固定要素、特に1つの、示される例では2つの溝29を備える。特に、溝29は、スパウト3内、さらに具体的には結合ベース部16内に提供される。より具体的には、各溝29は、1つのそれぞれのフック要素23と協働及び/又は相互作用するように構成される。
【0101】
必ずというわけではないが、好ましくは、各フック要素23及び/又は各溝29は、使用中に、各フック要素23が少なくとも部分的に1つのそれぞれの溝29を通って延びるように適合されるように形成される。
【0102】
示される非限定的な実施形態によれば、各溝29は、特に互いに接続されている、受入部分30及び案内部分31を備える。
【0103】
より具体的には、受入部分30は、スパウト3がリリース構成に制御された状態でそれぞれのフック要素23を受け入れるように構成され、案内部分31は、スパウト3をリリース構成からロック構成へ及び/又はロック構成からリリース構成へ制御する間に包装容器2とスパウト3との間の相対運動を案内するように構成される。
【0104】
示される非限定的な実施形態によれば、各溝29は、結合ベース部16、特にシール層19及び支持層20の両方を貫いて延びる貫通溝である。
【0105】
図示されていない代替実施形態では、各溝29は、結合ベース部15の一部のみを通って延びることができる。特に、各案内セクション31のそれぞれのゾーンは、少なくとも3つの内壁によって区切られ得る。
【0106】
特に
図3及び4を参照すると、各案内セクション31は、弧状及び/又は半円形の形態を示している。
【0107】
好ましい非限定的な実施形態によれば、第1の固定装置13及び/又は第2の固定装置14は、第1の固定装置13と第2の固定装置14との間の、特に包装容器2とスパウト3との間の可能な相対運動、特に相対回転を制限するように構成された少なくとも1つの当接要素32を備える。特に、当接要素32は、スパウト3のロック構成を確定及び/又は決定するように構成される。
【0108】
必ずというわけではないが、好ましくは、当接要素32は、少なくともスパウト3がロック構成に制御された状態で、第2の固定装置18の一部及び/又は第1の固定装置13の一部にそれぞれ接触するように構成される。
【0109】
図1から4に開示される実施形態を特に参照すると、第2の固定装置18は、当接要素32、特に、示される例では2つである複数の当接要素32を含む。
【0110】
特に、各溝29は、1つのそれぞれの当接要素32を含む。
【0111】
必ずというわけではないが、好ましくは、各当接要素32は、それぞれの案内セクション31の端部、特に、受入セクション30の反対側の案内セクション31の端部によって画定される。
【0112】
より具体的には、各フック要素23は、スパウト3がロック構成に制御された状態で、1つのそれぞれの当接要素32に接触するように構成される。
【0113】
必ずというわけではないが優先的に、各当接要素32は、第1の固定装置13及び第2の固定装置14及び/又は包装容器2及びスパウト3の第1の回転感覚への互いの相対回転中に溝内のそれぞれのフック要素23の経路を制限するように構成される。
【0114】
好ましい非限定的な実施形態によれば、スパウト3はまた、注ぎ口表面領域8、特に分離膜9を、少なくとも部分的に開放及び/又は破裂及び/又は切断するように構成された開放部材、特にカッターを備える。
【0115】
図示されていない非限定的な実施形態によれば、開放部材は、結合ベース部16に固定式に接続され、そこから突出することができる。特に、開放部材は、スパウト3が包装容器2上に配置された状態で、特にスパウト3がロック構成に制御されている状態で、包装容器2に少なくとも部分的に貫入するように構成されてもよい。
【0116】
包装容器2は包装材料のウェブから自動包装機(そのように知られ、さらに記載されない)で製造されることが記載されなければならない。特に、包装材料のウェブは、複数の多層包装ブランクを定める一連の反復パターンを含む。
【0117】
好ましい非限定的な実施形態によれば、各多層包装ブランクは、第1の固定装置13を有するそれぞれの包装容器2の形成を可能にするように構成される。
【0118】
非限定的な実施形態によれば、各多層包装ブランクは、第1の固定装置13を備える、すなわち、第1の固定装置13は、包装材料のウェブを包装機に導入する前に取り付けられる。
【0119】
好ましい代替の非限定的な実施形態によれば、第1の固定装置13は、包装機内で、それぞれの多層包装ブランク及び/又は少なくとも部分的に形成された包装容器2に取り付けられる。
【0120】
好ましい非限定的な実施形態によれば、包装機自体及び/又は別個の包装ユニットは、複数の包装容器2と、それぞれのマルチパックの各包装容器2で連続して使用されるように構成された1つのそれぞれのスパウト3とを備えるマルチパックを作るように構成される。
【0121】
或いは、及び/又はさらに、各スパウト3は、包装容器2及び/又は包装容器2のマルチパックとは別に提供することができる。
【0122】
使用中、消費者は、注ぎ口表面領域8の領域で、特に注ぎ口表面領域8で、スパウト3を包装容器2に取り付ける。特に、消費者は、それぞれの包装容器2とスパウト3との間の相対運動、特に相対回転を実行し、それにより、特に第1の回転感覚への相対回転によって、スパウト3をロック構成に制御する。
【0123】
より具体的には、消費者は、少なくとも部分的に、各それぞれのフック要素23をそれぞれの溝29、特にそれぞれの受入セクション30を通して案内し、各フック要素23とそれぞれの溝29、特にそれぞれの案内セクション31との間の(第1の回転感覚への)相対運動及び相互作用を実行することによって、スパウト3は、ロック構成に制御される。特に、スパウト3は、各フック要素23がそれぞれの当接要素32に接触した状態でロック構成にある。
【0124】
スパウト3の開放部材は、注ぎ口表面領域8、特に分離膜9を開放及び/又は破裂及び/又は切断する。
【0125】
使用後、消費者は、特に第2の回転感覚への相対回転によって、スパウト3をリリース構成に制御し、スパウト3を包装容器2から取り除く。その後、スパウト3は、特にスパウト3の洗浄後、別の包装容器2で新たに使用することができる。
【0126】
図5を参照すると、参照番号3’は本発明によるスパウトの代替の実施形態を示し、スパウト3’はスパウト3に類似しているため、以下の記載はそれらの違いに限定され、可能な場合は同一又は対応する部分に同じ参照符号を使用する。
【0127】
スパウト3’は、開放部材が少なくとも休息位置と開放位置との間で移動可能であり、開放部材を休息位置と開放位置との間で制御及び/又は移動するように構成された制御部材33を備えているという点で、スパウト3とは異なる。
【0128】
特に、開放部材は、スパウト3’が包装容器2上に配置された状態で、及び開放部材が開放位置に制御された状態で、注ぎ口表面領域8、特に分離部材9の少なくとも一部を開放及び/又は破裂及び/又は切断するように構成される。
【0129】
使用中、開放部材は、スパウト3’を包装容器2に取り付ける前、最中、又は後に開放位置に制御することができる。特に、包装容器2へのスパウト3’の取り付けと、注ぎ口表面領域8の完全性の緩和とを一時的に切り離すことができるように、スパウト3’の取り付け後も、注ぎ口表面領域8、特に分離部材9の一部の開放及び/又は破裂及び/又は切断を実行することができる。
【0130】
図6を参照すると、参照番号3’’は、包装容器2に取り付けられた本発明によるスパウトの代替の実施形態を示し、スパウト3’’はスパウト3に類似しているため、以下の記載はそれらの違いに限定され、可能な場合は同一又は対応する部分に同じ参照符号を使用する。
【0131】
スパウト3’’は、それぞれの第2の固定装置18が少なくとも1つのフラップ34、優先的に複数の、示される例では2つのフラップ34を含むという点でスパウト3とは異なる。特に、各フラップ34は、第2の固定装置18のそれぞれの固定要素を定める。
【0132】
必ずというわけではないが優先的に、各フラップ34は、結合ベース部16に結合及び/又は接続されている。特に、各フラップ34は、結合ベース部16から半径方向に突出している。
【0133】
或いは、各フラップ34は、特に支持層20に接続されているシール層19内に提供された空間内に延びることができる。
【0134】
必ずというわけではないが優先的に、各フラップ34は、1つのそれぞれの固定部材21のそれぞれのクランプ部分22と外面14の一部との間に画定されるクランプ空間に入るように構成される。特に、各フラップ34は、使用中、それぞれのクランプ部分22、特にクランプ部分22のそれぞれの相互作用面と接触するように構成されたそれぞれの係合面を備える。さらにより具体的には、使用中、リリース構成とロック構成との間でスパウト3’’を制御する間、スパウト3’’の動きは、それぞれの係合面及びそれぞれの相互作用面によって確定される、及び/又は区切られる。
【0135】
より具体的には、使用中、各係合面は、リリース構成とロック構成との間でスパウト3’’を制御する間、それぞれの相互作用面に沿ってスライドする。
【0136】
好ましい非限定的な実施形態によれば、各フラップ34は、弧状及び/又は半円形の形状を呈する。
【0137】
必ずというわけではないが優先的に、第2の固定装置18は、少なくとも1つの、優先的には複数の当接要素32を、さらにより優先的にはフラップ34の数と同一の数の当接要素32を備える。
【0138】
好ましい非限定的な実施形態によれば、各固定部材21、特にそれぞれのフック要素23は、スパウト3’’がロック構成に制御された状態で、1つのそれぞれの当接要素32と接触する。
【0139】
必ずというわけではないが優先的に、各フラップ34はまた、1つのそれぞれの当接要素32を有する、及び/又はそれに接続される。好ましくは、各当接要素32は、それぞれのフラップ34のそれぞれの端部に接続される、特にそれから横方向に延びる。
【0140】
特に、各当接要素32は、第1の固定装置13及び第2の固定装置14及び/又はスパウト3’’及び包装容器2の互いに対する相対運動を区切るように構成される。
【0141】
必ずというわけではないが優先的に、各当接要素32は、第1の固定装置13及び第2の固定装置14の、及び/又はスパウト3’’及び包装容器2の、それぞれ第1の回転感覚及び第2の回転感覚への相対回転によってスパウト3’’がリリース構成からロック構成に、又はその逆に制御可能であるように配置される。
【0142】
スパウト3’と同様の方法で、スパウト3’’は、休止位置と開放位置との間で移動可能な開放部材を含み、休止位置と開放位置との間で開放部材を制御するための制御部材を含むことができることを理解されたい。
【0143】
図7を参照すると、参照番号3’’’は、本発明によるスパウトの代替の実施形態を示し、番号2’’’は、本発明による包装容器の代替の実施形態を示し、スパウト3’’’はスパウト3’’に類似し、包装容器2’’’は包装容器2に類似しているため、以下の記載はそれぞれスパウト3’’’とスパウト3’’及び包装容器2’’’と包装容器2の違いに限定され、可能な場合は同一又は対応する部分に対して同じ参照符号を使用する。
【0144】
特に、スパウト3’’’は、第2の固定装置18が当接要素を含まないという点でスパウト3’’とは異なる。すなわち、フラップ34に接続された当接要素はない。
【0145】
特に、包装容器2’’’は、第1の固定装置13が少なくとも1つの固定部材21’’’を、特に複数の、示される特定の例では2つの固定部材21’’’を含むという点で包装容器2とは異なる。
【0146】
各固定部材21’’’は、それぞれのクランプ部分22を有するか又はそれを画定するカラー35を備える。特に、各カラー35は、外面14の一部と協力してクランプ空間を画定する、及び/又は少なくとも部分的に区切る。特に、使用中、特にリリース構成とロック構成との間でスパウト3’’’を制御するように、1つのそれぞれのフラップ34が1つのそれぞれのクランプ空間に入る、及び/又はその中で前進する。
【0147】
必ずというわけではないが優先的に、各カラー35は、1つのそれぞれのフラップ34の係合面と相互作用するように構成された、特に外面14に面する相互作用面を備える。使用中、各係合面は、スパウト3’’’をリリース構成とロック構成の間で制御する間、1つのそれぞれの相互作用面に沿ってスライドする。
【0148】
好ましい非限定的な実施形態によれば、各相互作用面及びそれぞれの係合面は、互いに傾斜している。
【0149】
必ずというわけではないが優先的に、カラー35は互いに向き合う。
【0150】
必ずというわけではないが優先的に、各カラー35は弧状及び/又は半円形の形状を示す。
【0151】
好ましい非限定的な実施形態によれば、各固定部材21’’’はまた、外面14に接触し、カラー35、特に支持ベース部36から横方向に突出するカラー35を有するベース部36を備える。
【0152】
図7に示される好ましい非限定的な実施形態によれば、各固定部材21’’’のそれぞれの端部は開放している、すなわち、各フラップ21’’’は、使用中に、両方の端部からそれぞれのクランプ空間に出入りすることができる。使用中、スパウト3’’’は、第1の固定装置13及び第2の固定装置14及び/又はスパウト3’’’及び包装容器2’’’の間の相対回転の感覚とは無関係に、リリース構成からロック構成に、及びその逆に制御することができる。
【0153】
図示されていない好ましい非限定的な代替案によれば、第1の固定装置13はまた、少なくとも1つの当接要素、好ましくは複数の当接要素、さらにより優先的には固定部材21’’’の数と同一の数の当接要素を含む。
【0154】
必ずというわけではないが優先的に、各当接要素は、1つのそれぞれの固定部材21’’’に関連付けられる。特に、各当接要素は、(外面14上及び)それぞれの固定部材21’’’、特にそれぞれのカラー35の第1の端部に隣接して配置される。さらにより具体的には、各当接要素は、それぞれのクランプ空間をさらに区切る。
【0155】
必ずというわけではないが優先的に、各当接要素は、第1の端部で1つのそれぞれの固定部材21’’’に接続される。
【0156】
特に、それぞれの第1の端部とは反対側の各固定部材21’’’の第2の端部は、それぞれのフラップ34のクランプ空間への入口を許容する。
【0157】
必ずというわけではないが優先的に、スパウト3’’’がロック構成に制御された状態で、各フラップ34は1つのそれぞれの当接要素に接触する。使用中、スパウト3’’’は、第1の回転感覚への回転によってそれぞれのリリース構成からそれぞれのロック構成へ、及び第1の回転感覚と異なる第2の回転感覚への回転によってそれぞれのロック構成からそれぞれのリリース構成へと制御することができる。特に、それぞれのリリース構成からそれぞれのロック構成へのスパウト3’’’の制御中、各フラップ34は、各フラップ34がそれぞれの当接要素と接触するまで、それぞれのクランプ空間内で前進する。さらにより具体的には、スパウト3’’’のある相対角度位置において、スパウト3’’’の第1の回転感覚への可能な回転は、各フラップ34とそれぞれの当接要素との相互作用によって遮断される。それぞれのロック構成からそれぞれのリリース構成へのスパウト3’’’の制御は、各フラップ34をそれぞれのクランプ空間から取り除くように、スパウト3’’’を第2の回転感覚に回転することを必要とする。
【0158】
スパウト3’’は包装容器2’’’にも配置され得ることを留意されたい、すなわち、スパウト3’’の第2の固定装置18は、包装容器2’’’の第1の固定装置13と相互作用し得る。
【0159】
スパウト3’’’は、スパウト3’’と同様の方法で、休止位置と開放位置との間で制御可能であり、開放部材を休止位置と開放位置の間で制御するための制御部材を備える開放部材を備え得ることにも留意されたい。
【0160】
本発明による包装容器2及び2’’’及び/又はスパウト3、3’、3’’及び3’’’の利点は、前述の記載から明らかであろう。
【0161】
特に、スパウト3、3’、3’’及び3’’’を使用することが可能であり、これらは、包装容器2又は2’’’に取り外し可能及び/又はリリース可能に配置可能であり、したがって、スパウト3、3’、3’’及び3’’’は異なる包装容器2又は2’’’で繰り返し使用することができる。したがって、封入具に包装された使い捨て飲用ストローの使用を放棄することが可能である。
【0162】
スパウト3、3’、3’’及び3’’’は、包装容器2及び2’’’のマルチパッケージと一緒に提供可能であり、又はスパウト3、3’、3’’及び3’’’は包装容器2及び2’’’とは別に配布可能であることは、さらなる利点である。
【0163】
スパウト3、3’、3’’、3’’’は使用後に洗浄できることは別の利点である。
【0164】
なおもさらなる利点は、包装容器2及び2’’’からのスパウト3、3’、3’’及び3’’’の望まれない緩みを回避するように、スパウト3、3’、3’’及び3’’’を包装容器2及び2’’’に固定できることである
【0165】
明らかに、本明細書に記載されている包装容器2及び2’’’及び/又はスパウト3、3’、3’’、3’’’に変更を加えることができるが、この際、添付の特許請求の範囲に定義されている保護の範囲から逸脱することはない。
【0166】
開示された特定の実施形態は、注ぐことができる食品に関することに留意されたい。しかしながら、例えば洗剤又は同様のものなど、任意の他の種類の注ぐことができる製品を使用することができる。したがって、包装容器2及び2’’’に配置されるそれぞれのスパウトは、飲用スパウトではなく、特に注ぐことができる製品の分配を可能にするように適合された注ぐためのスパウトである。