(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】フィードフォワードキャリアおよびタイミングリカバリを使用して信号を処理するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04L 27/227 20060101AFI20240409BHJP
【FI】
H04L27/227
(21)【出願番号】P 2021535675
(86)(22)【出願日】2019-12-03
(86)【国際出願番号】 US2019064183
(87)【国際公開番号】W WO2020131351
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-09-14
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519008175
【氏名又は名称】クラトス インテグラル ホールディングス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】キング,ブランドン グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】ジャリエル,ジェフリー デービッド
【審査官】川口 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-152817(JP,A)
【文献】特表2017-513417(JP,A)
【文献】特開2003-169101(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/00 - 27/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信信号を表すデジタルビットストリームを処理するための方法であって、前記方法は、
1つ以上のプロセッサにおいて、前記デジタルビットストリームを複数のデータパケットに分割することであって、前記複数のデータパケットのうちのデータパケットの各々は、隣接するパケットからのデータの重複を含むことと、
前記プロセッサ内の第1の処理ブロックにおいて、
前記複数のデータパケットの第1の部分に対して、タイミングリカバリ動作を実行することと、
前記複数のデータパケットの第1の部分に対して、タイミングリカバリ誤差計算を実行することと、
前記複数のデータパケットの第1の部分に対して、キャリアリカバリ動作を実行することと、
前記複数のデータパケットの第1の部分に対して、キャリアリカバリ誤差計算を実行することと、
前記複数のデータパケットの第1の部分と並列に、前記プロセッサ内の第2の処理ブロックにおいて、
前記複数のデータパケットの第2の部分に対して、タイミングリカバリ動作を実行することと、
前記複数のデータパケットの第2の部分に対して、タイミングリカバリ誤差計算を実行することと、
前記複数のデータパケットの第2の部分に対して、キャリアリカバリ動作を実行することと、
前記複数のデータパケットの第2の部分に対して、キャリアリカバリ誤差計算を実行することと、
前記第1の部分および前記第2の部分のタイムスタンプに基づいて、前記第1の部分および前記第2の部分を順序付けすることと、
順序付けられた第1の部分および第2の部分の間の位相を比較することと、
比較された前記第1の部分の位相および前記第2の部分の位相を互いに一致するように調整することと、
調整された第1の部分および第2の部分を組み合わせて前記デジタルビットストリームを復元することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記隣接するパケットは、前記パケットの長さの1%だけ時間が重複する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のデータパケットは、異なる長さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記タイミングリカバリ動作は、前記第1の部分および前記第2の部分の同相および直交(I/Q)データに関連付けられた位相オフセット情報を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記タイミングリカバリ動作は、
ダウンリンク信号のサンプルとして重複するパケットを受信することであって、前記サンプルは、未知のシンボルレートおよび周波数を有することと、
前記シンボルレートの推定値に基づいて、前記サンプルのタイミング誤差を決定することと、
デシメーションフィルタによって前記サンプルをデシメートすることと、
前記サンプルの位相、周波数、およびドップラーレートを決定することと、
前記位相、周波数、およびドップラーレートに基づいて、前記サンプルをシンボルとして同期させることと、
前記シンボルレートの推定値を更新することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記キャリアリカバリ動作は、
前記ダウンリンク信号の同期されたサンプルに関連付けられたシンボルを受信することと、
前記ダウンリンク信号の周波数の推定値と、nが整数の場合、前記シンボルのn乗の積とに基づいて、前記シンボルのキャリア誤差を決定することと、
デシメーションフィルタによって前記シンボルをデシメートすることと、
前記シンボルの位相、周波数、およびドップラーレートを決定することと、
前記周波数の推定値を更新することと、
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記キャリアリカバリ動作は、前記タイミングリカバリ動作の前に実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ダウンリンク信号のサンプルとして重複するパケットを受信することであって、前記サンプルは、未知のシンボルレートおよび周波数を有することと、
前記シンボルレートの推定値、前記周波数の推定値、および前記サンプルの2乗に基づいて、前記サンプルのタイミング誤差を決定することと、
デシメーションフィルタによって前記サンプルをデシメートすることと、
前記サンプルの位相、周波数、およびドップラーレートを決定することと、
前記位相、周波数、およびドップラーレートに基づいて、時間および周波数で前記サンプルを同期させることと、
前記シンボルレートの推定値を更新することと、
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
通信信号を表すデジタルビットストリームを処理するための命令を記憶す
るコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記デジタルビットストリームを複数のデータパケットに分割することであって、前記複数のデータパケットのうちのデータパケットの各々は、隣接するパケットからのデータの重複を含むことと、
前記1つ以上のプロセッサの第1の処理ブロックにおいて、
前記複数のデータパケットの第1の部分に対して、タイミングリカバリ動作を実行することと、
前記複数のデータパケットの第1の部分に対して、タイミングリカバリ誤差計算を実行することと、
前記複数のデータパケットの第1の部分に対して、キャリアリカバリ動作を実行することと、
前記複数のデータパケットの第1の部分に対して、キャリアリカバリ誤差計算を実行することと、
前記1つ以上のプロセッサの第2の処理ブロックにおいて、前記複数のデータパケットの第1の部分と並列に、
前記複数のデータパケットの第2の部分に対して、タイミングリカバリ動作を実行することと、
前記複数のデータパケットの第2の部分に対して、タイミングリカバリ誤差計算を実行することと、
前記複数のデータパケットの第2の部分に対して、キャリアリカバリ動作を実行することと、
前記複数のデータパケットの第2の部分に対して、キャリアリカバリ誤差計算を実行することと、
前記第1の部分および前記第2の部分のタイムスタンプに基づいて、前記第1の部分および前記第2の部分を順序付けすることと、
順序付けられた第1の部分および第2の部分の間の位相を比較することと、
比較された前記第1の部分の位相および前記第2の部分の位相を互いに一致するように調整することと、
調整された第1の部分および第2の部分を組み合わせて前記デジタルビットストリームを復元することと、
を行わせる
、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項10】
前記隣接するパケットは、前記パケットの長さの1%だけ時間が重複する、請求項9に記載
のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
前記複数のデータパケットは、異なる長さを有する、請求項9に記載
のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
前記タイミングリカバリ動作は、前記1つ以上のプロセッサに、前記第1の部分および前記第2の部分の同相および直交(I/Q)データに関連付けられた位相オフセット情報をさらに決定させる命令を含む、請求項9に記載
のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記タイミングリカバリ動作は、前記1つ以上のプロセッサに、
ダウンリンク信号のサンプルとして重複するパケットを受信することであって、前記サンプルは、未知のシンボルレートおよび周波数を有することと、
前記シンボルレートの推定値に基づいて、前記サンプルのタイミング誤差を決定することと、
デシメーションフィルタによって前記サンプルをデシメートすることと、
前記サンプルの位相、周波数、およびドップラーレートを決定することと、
前記位相、周波数、およびドップラーレートに基づいて、前記サンプルをシンボルとして同期させることと、
前記シンボルレートの推定値を更新することと、
をさらに行わせる命令を含む、請求項9に記載
のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
前記キャリアリカバリ動作は、前記1つ以上のプロセッサに、
前記ダウンリンク信号の同期されたサンプルに関連付けられたシンボルを受信することと、
前記ダウンリンク信号の周波数の推定値と、nが整数の場合、前記シンボルのn乗の積とに基づいて、前記シンボルのキャリア誤差を決定することと、
デシメーションフィルタによって前記シンボルをデシメートすることと、
前記シンボルの位相、周波数、およびドップラーレートを決定することと、
前記周波数の推定値を更新することと、
をさらに行わせる命令を含む、請求項13に記載
のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記キャリアリカバリ動作は、前記タイミングリカバリ動作が実行される前に実行される、請求項9に記載
のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記1つ以上のプロセッサに、
ダウンリンク信号のサンプルとして重複するパケットを受信することであって、前記サンプルは、未知のシンボルレートおよび周波数を有することと、
前記シンボルレートの推定値、前記周波数の推定値、および前記サンプルの2乗に基づいて、前記サンプルのタイミング誤差を決定することと、
デシメーションフィルタによって前記サンプルをデシメートすることと、
前記サンプルの位相、周波数、およびドップラーレートを決定することと、
前記位相、周波数、およびドップラーレートに基づいて、時間および周波数で前記サンプルを同期させることと、
前記シンボルレートの推定値を更新することと、
をさらに行わせる命令を含む、請求項15に記載
のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
通信信号を表すデジタルビットストリームを処理するためのシステムであって、前記システムは、
受信されたアナログ信号を前記デジタルビットストリームに変換するように動作可能なデジタイザと、
複数の処理ブロックを有し、
前記デジタルビットストリームを複数のデータパケットに分割することであって、前記複数のデータパケットのうちのデータパケットの各々は、隣接するパケットからのデータの重複を含むことと、
前記複数の処理ブロックの第1の処理ブロックにおいて、
前記複数のデータパケットの第1の部分に対して、タイミングリカバリ動作を実行することと、
前記複数のデータパケットの第1の部分に対して、タイミングリカバリ誤差計算を実行することと、
前記複数のデータパケットの第1の部分に対して、キャリアリカバリ動作を実行することと、
前記複数のデータパケットの第1の部分に対して、キャリアリカバリ誤差計算を実行することと、
前記複数の処理ブロックの第2の処理ブロックにおいて、前記複数のデータパケットの第1の部分と並列に、
前記複数のデータパケットの第2の部分に対して、タイミングリカバリ動作を実行することと、
前記複数のデータパケットの第2の部分に対して、タイミングリカバリ誤差計算を実行することと、
前記複数のデータパケットの第2の部分に対して、キャリアリカバリ動作を実行することと、
前記複数のデータパケットの第2の部分に対して、キャリアリカバリ誤差計算を実行することと、
前記第1の部分および前記第2の部分のタイムスタンプに基づいて、前記第1の部分および前記第2の部分を順序付けすることと、
順序付けられた第1の部分および第2の部分の間の位相を比較することと、
比較された前記第1の部分の位相および前記第2の部分の位相を互いに一致するように調整することと、
調整された第1の部分および第2の部分を組み合わせて前記デジタルビットストリームを復元することと、
を行うように動作可能な1つ以上のプロセッサと、
を含む、システム。
【請求項18】
前記タイミングリカバリ動作は、前記第1の部分および前記第2の部分の同相および直交(I/Q)データに関連付けられた位相オフセット情報を決定することを含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記タイミングリカバリ動作は、
ダウンリンク信号のサンプルとして重複するパケットを受信することであって、前記サンプルは、未知のシンボルレートおよび周波数を有することと、
前記シンボルレートの推定値に基づいて、前記サンプルのタイミング誤差を決定することと、
デシメーションフィルタによって前記サンプルをデシメートすることと、
前記サンプルの位相、周波数、およびドップラーレートを決定することと、
前記位相、周波数、およびドップラーレートに基づいて、前記サンプルをシンボルとして同期させることと、
前記シンボルレートの推定値を更新することと、
を含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記キャリアリカバリ動作は、
前記ダウンリンク信号の同期されたサンプルに関連付けられたシンボルを受信することと、
前記ダウンリンク信号の周波数の推定値と、nが整数の場合、前記シンボルのn乗の積とに基づいて、前記シンボルのキャリア誤差を決定することと、
デシメーションフィルタによって前記シンボルをデシメートすることと、
前記シンボルの位相、周波数、およびドップラーレートを決定することと、
前記周波数の推定値を更新することと、
を含む、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、信号処理に関する。より詳細には、本開示は、単一命令複数データ(SIMD)アーキテクチャを利用する位相シフトキーイング(PSK)波形のためのフィードフォワードキャリアおよびタイミングリカバリに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの例では、衛星通信信号は、データをローカルに送信および/または受信および処理するために、大規模な地上局および他の設備を必要とする可能性がある。これは、広範なアンテナアレイ、関連する無線周波数端末(RFT)、および関連する衛星から受信されたデータを受信し、処理し、使用するための重要な電子機器(モデム、信号プロセッサなど)を含むことができる。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、ダウンリンクサイトダイバーシティおよびアップリンク送信電力管理を使用する衛星通信のためのシステムおよび方法を対象とする。複数の地上局は、サイトダイバーシティを使用した複数バージョンの信号のコヒーレント受信を確実にするために、送信にピギーバック信号を含めることができる。
【0004】
本開示の一態様は、通信信号を表すデジタルビットストリームを処理するための方法を提供する。この方法は、1つ以上のプロセッサにおいて、デジタルビットストリームを複数のデータパケットに分割することであって、複数のデータパケットの各データパケットは、隣接するパケットからのデータの重複を含む、分割することを含むことができる。この方法は、プロセッサ内の第1の処理ブロック内の複数のデータパケットの第1の部分に対して、タイミングリカバリ動作を実行することを含むことができる。この方法は、プロセッサ内の第1の処理ブロック内の複数のデータパケットの第1の部分に対して、キャリアリカバリ動作を実行することを含むことができる。この方法は、第1の複数のパケットと並列に、プロセッサ内の第2の処理ブロック内の複数のデータパケットの第2の部分に対して、タイミングリカバリ誤差計算を実行することを含むことができる。この方法は、第1の複数のパケットと並列に、プロセッサ内の第2の処理ブロック内の複数のデータパケットの第2の部分に対して、キャリアリカバリ誤差計算を実行することを含むことができる。この方法は、タイミングおよび位相ステッチングに基づいて、第1の複数と第2の複数とを組み合わせることを含むことができる。
【0005】
本開示の別の態様は、通信信号を表すデジタルビットストリームを処理するための命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体を提供する。命令は、1つ以上のプロセッサに、デジタルビットストリームを複数のデータパケットに分割させることができ、複数のデータパケットの各データパケットは、隣接するパケットからのデータの重複を含む。命令は、1つ以上のプロセッサに、第1の処理ブロックにおける複数のデータパケットの第1の部分に対して、タイミングリカバリ動作[
図6]を実行させることができる。命令は、1つ以上のプロセッサに、第1の処理ブロックにおける複数のデータパケットの第1の部分に対して、キャリアリカバリ動作を実行させることができる。命令は、1つ以上のプロセッサに、第1の複数のパケットと並列に、第2の処理ブロックにおける複数のデータパケットの第2の部分に対して、タイミングリカバリ誤差計算を実行させることができる。命令は、1つ以上のプロセッサに、第1の複数のパケットと並列に、第2の処理ブロックにおける複数のデータパケットの第2の部分に対して、キャリアリカバリ誤差計算を実行させることができる。命令は、1つ以上のプロセッサに、タイミングおよび位相ステッチングに基づいて、第1の複数と第2の複数とを組み合わせるようにさせることができる。
【0006】
本開示の別の態様は、通信信号を表すデジタルビットストリームを処理するためのシステムを提供する。システムは、受信されたアナログ信号をデジタルビットストリームに変換するように動作可能なデジタイザを有することができる。システムは、複数の処理ブロックに通信可能に結合された1つ以上のプロセッサを有することができる。1つ以上のプロセッサは、デジタルビットストリームを複数のデータパケットに分割することができる。複数のデータパケットの各データパケットは、隣接するパケットからのデータの重複を有することができる。複数の処理ブロックのうちの第1の処理ブロックは、複数のデータパケットの第1の部分に対して、タイミングリカバリ動作を実行することができる。
【0007】
第1の処理ブロックは、複数のデータパケットの第1の部分に対して、キャリアリカバリ動作を実行することができる。複数の処理ブロックの第2の処理ブロックは、第1の複数のパケットと並列に、複数のデータパケットの第2の部分に対して、タイミングリカバリ誤差計算を実行することができる。第2の処理ブロックは、第1の複数のパケットと並列に、複数のデータパケットの第2の部分に対して、キャリアリカバリ誤差計算を実行することができる。1つ以上のプロセッサは、タイミングおよび位相ステッチングに基づいて、第1の複数と第2の複数とを組み合わせることができる。
【0008】
他の特徴および利点は、以下の説明を検討すれば、当業者には明らかであろう。
【0009】
本開示の実施形態の詳細は、それらの構造および動作の両方に関して、添付の図面を検討することによって部分的に収集することができ、添付の図面では、同様の参照番号は同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】衛星通信システムの一実施形態の図示表示である。
【
図2】
図1のシステムとともに使用するための通信デバイスの機能ブロック図である。
【
図3】
図1のフィードフォワード信号処理のための方法の一実施形態の図示表現である。
【
図4】
図3の信号処理のための方法のフローチャートである。
【
図5】
図3の信号処理のための方法のフローチャートである。
【
図6】タイミングリカバリ誤差計算のための方法のフローチャートである。
【
図7】キャリアリカバリ誤差を決定するための方法のフローチャートである。
【
図8】タイミングおよびキャリアリカバリ誤差計算のための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書全体にわたって、「1つの実施形態」または「一実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる様々な箇所における「1つの実施形態において」または「一実施形態において」という句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0012】
衛星通信システムは、説明全体にわたって主要な例として使用されているが、開示されている方法の適用は、そのように限定されない。例えば、モデムの使用を必要とする任意の通信システムは、本明細書で説明されるシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体を実装することができる。
【0013】
図1は、通信システムの一実施形態のグラフ表示である。通信システム(システム)100は、衛星地上局(地上局)120と通信する衛星110を有することができる。地上局120は、デジタイザ114に結合されたアンテナ102を有することができる。デジタイザ114は、アンテナ102で受信されたアナログ信号を、ネットワークを介して送信するためのデジタルビットストリームに変換するための1つ以上のアナログ/デジタル変換器(A2D)を有することができる。デジタイザ114は、衛星110へのアップリンク上での動作のための対応するデジタル/アナログ変換器(D2A)を含むこともできる。
【0014】
地上局120は、送信チェーンにおいてアンテナ102を介して衛星110にアップリンク信号122を送信することができる。地上局120は、受信チェーンにおいてアンテナ102を介して衛星132からダウンリンク信号132を受信することもできる。デジタイザ114は、デジタルビットストリーム134として送信するために、受信されたダウンリンク信号132をデジタル化することができる。次いで、デジタルビットストリーム134は、ネットワーク124を介してクラウド処理システムに送信され得る。
【0015】
いくつかの例では、地上局120は、(例えば、ダウンリンク信号132に含まれる)すべてのデータをローカルに処理することができるが、これは、時間、リソース、および効率の観点から、非常に高価になる可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、衛星110から受信されたダウンリンク信号132をデジタル化し、デジタルビットストリーム134として遠隔信号処理サーバ(SPS)150に送信することができる。SPS150は、ワイドエリアネットワーク(WAN)を介してアクセス可能なオフサイト設備に配置されたデータセンターなどの物理的位置に配置することができる。そのようなWANは、例えば、インターネットとすることができる。SPS150は、デジタルビットストリーム134からダウンリンク信号132を復調し、ダウンリンク信号132からデータまたは情報ビットを出力することができる。SPS150の遠隔位置およびネットワーク124との接続が与えられると、SPS150によって実行される上述の信号処理は、クラウド処理と呼ばれ得る。SPS150は、クラウドサーバとも呼ばれ得る。
【0016】
次いで、SPS150は、処理されたデータをユーザに提供して、SPS150内で処理するか、または別のサイトに遠隔送信することができる。データおよび情報は、ミッションに依存し得る。加えて、データに含まれる情報は、気象データ、画像データ、および衛星通信(SATCOM)ペイロードデータを含む、衛星の主な目的になり得る。
【0017】
ソフトウェアを用いて高い処理速度を達成するために、位相ロックループ(PLL)アプローチは、ループ内のフィードバックのために問題となる可能性がある。フィードバックループは、着信データ(例えば、ダウンリンク信号132)のすべてを、簡単にはこぼれない、または分割できない単一の(例えば、線形の)プロセスで処理させる。フィードバックに加えて、例えば、誤差項を計算する頻度を含む、PLLを使用して克服すべき他の障害がある。
【0018】
図2は、
図1のシステムとともに使用するための通信デバイスの機能ブロック図である。処理デバイス(デバイス)200は、例えば、
図1のSPS150として実装されてもよい。デバイス200は、本明細書で開示される信号処理方法またはステップのうちの1つ以上を実行するために、必要に応じて実装され得る。
【0019】
デバイス200は、デバイス200の動作を制御するプロセッサ202を含み得る。プロセッサ202は、中央処理ユニット(CPU)とも呼ばれ得る。プロセッサ202は、例えばSPS150に起因する機能を指示および/または実行することができる。プロセッサ202は、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、コントローラ、ステートマシン、ゲート論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント、専用ハードウェア有限ステートマシン、または情報の計算または他の操作を実行することができる任意の他の適切なエンティティのうちの1つ以上の任意の組合せで実装され得る。
【0020】
プロセッサ202は、計算を実行することができる1つ以上のコア204(コア204a~コア204nとして示される)を含んでいる。プロセッサ202は、受信機のためのすべての計算が行われている複雑な集積回路とすることができる。本明細書で使用されるように、コア204は各々、プロセッサ202の1つの処理要素とすることができる。プロセッサ202は、本明細書で開示される方法に必要な並列処理を実行するために、複数のコア204を実装することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ202は、クラウドコンピューティングのように、複数のCPUにわたって分散されてもよい。
【0021】
デバイス200は、プロセッサ202に動作可能に結合されたメモリ206をさらに含んでいてもよく、メモリ206は、読取り専用メモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含み得、プロセッサ202に命令およびデータを提供する。メモリ206の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)も含み得る。プロセッサ202は、典型的に、メモリ206内に記憶されたプログラム命令に基づいて論理演算および算術演算を実行する。メモリ206内の命令は、本明細書で説明される方法を実装するために実行可能であってもよい。メモリ206は、リムーバブルメディアまたは複数の分散データベースをさらに含むことができる。
【0022】
メモリ206は、ソフトウェアを記憶するための機械可読媒体も含み得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などと呼ばれるかどうかにかかわらず、任意のタイプの命令を意味するように広く解釈されるものとする。命令は、コード(例えば、ソースコードフォーマット、バイナリコードフォーマット、実行可能コードフォーマット、または任意の他の適切なコードフォーマット)を含み得る。命令は、プロセッサ202または1つ以上のコア204によって実行されると、デバイス200(例えば、SPS150)に、本明細書で説明する様々な機能を実行させる。
【0023】
デバイス200は、通信デバイス200と遠隔地との間のデータの送信および受信を可能にするために、送信機210および受信機212も含み得る。そのような通信は、例えば、ネットワーク124を介して地上局120とSPS150との間で行われ得る。そのような通信は、無線であってもよく、または有線通信を介して行われてもよい。送信機210および受信機212は、トランシーバ214に組み合わせてもよい。トランシーバ214は、ネットワーク124に通信可能に結合することができる。いくつかの例では、トランシーバ214は、ネットワークインターフェースカード(NIC)を含むことができ、またはその一部とすることができる。
【0024】
デバイス200は、ユーザインターフェース222をさらに含み得る。ユーザインターフェース222は、キーパッド、マイクロフォン、スピーカ、および/またはディスプレイを含み得る。ユーザインターフェース222は、デバイス200のユーザに情報を伝達し、かつ/またはユーザから入力を受信する任意の要素または構成要素を含んでもよい。
【0025】
本明細書で説明するデバイス200の様々な構成要素は、バスシステム226によって一緒に結合され得る。バスシステム226は、例えば、データバス、ならびに、データバスに加えて、電力バス、制御信号バス、およびステータス信号バスを含み得る。いくつかの実施形態では、バスシステム226は、ネットワーク124に通信可能に結合することができる。ネットワーク124は、例えば、デバイス200(例えば、プロセッサ202)と地上局120との間の通信リンクを提供することができる。当業者は、デバイス200の構成要素が一緒に結合され得るか、または、分散処理のためのローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワークなど、何らかの他のメカニズムを使用して、互いに入力を受け入れるか、もしくは提供し得ることを理解されよう。
【0026】
図3は、
図1のフィードフォワード信号処理のための方法の一実施形態の図示表現である。方法300は、SPS150が、ダウンリンク信号132(デジタルビットストリーム134)のデジタル化されたバージョンまたはデジタルサンプルを受信するときに行うことができる。方法300を使用して、SPS150は、信号132に含まれる情報をビット(サンプルイン、ビットアウト)として出力することができる。したがって、方法300の例示的な利点は、高速データストリームの効率的なソフトウェア処理である。
【0027】
ブロック305において、SPS150は、(例えば、ネットワーク124を介して)デジタルビットストリーム134を取り込むか、そうでなければ受信することができる。ブロック305におけるデータ取り込みは、ネットワーク接続(例えば、Ethernet)からデジタルビットストリーム134データを受信することができる。
【0028】
ブロック310において、データは、データスプリッタによって並列のデータストリームに分離され得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ202は、ブロック310で必要とされるデータ分離機能を実行することができる。いくつかの他の実施形態では、別個のデータ分離構成要素(例えば、データスプリッタ)をデバイス200(
図2)に含めることができる。データを複数の並列ストリームに分離することにより、ダウンリンク信号132の並列処理を可能にすることができる。したがって、方法300は、フィードフォワード処理を利用して、着信デジタル化信号データをより小さな断片に分け、次いで複数のコア204上で処理することを可能にすることができる。同相/直交(I/Q)対で重複するパケットを形成するように、デジタルビットストリーム134を分離することができる。いくつかの実施形態では、「重複するパケット」は、連続するパケットが隣接するデータパケットと重複するデータパケットを含むことができる。いくつかの実施形態では、データパケットは、すべて同じ長さであってもよいが、重複していてもよい。データパケットの重複は、データパケットの先頭または末尾とすることができる。加えて、データパケットは、先行するデータパケットと後続するデータパケットの両方と重複し得る。また、データパケットは、異なる長さ(例えば、異なる量のデータ)を有することができる。したがって、処理ブロック315aに送信された第1のパケットは、処理ブロック315bに送信された第2のパケットの特定のデータと重複するか、そうでなければ繰り返し得る。
【0029】
パケット間の重複の量、または重複サイズは、プログラム可能であり、必要に応じて設定することができる。いくつかの例では、重複は、パケットサイズの1パーセント(1%)に設定することができる。この重複サイズは、必要に応じて増減することができる。例えば、重複サイズに影響を与え得る1つの特定のパラメータは、データストリーム134におけるシンボルレートの不確実性である。ほとんどの信号では、最悪の場合の不確実性は1%未満であり、したがって、1%ではほとんどの場合をカバーする。いくつかの他の実施形態では、重複は、必要に応じて、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%まで、またはその間で任意とすることができる。同様に、1%未満の重複を有することも可能である。データレートの不確実性が0.1%未満である場合、重複は0.1%以下であり得る。
【0030】
プロセッサ202は、デジタルビットストリーム134上で単一命令複数データ(SIMD)処理を実施することができる。いくつかの例では、SIMDは、単一のCPU命令上の単一のCPUコア上で16の浮動小数点演算を可能にする、512ビット(AVX-512)を使用する高度ベクトル拡張を含むことができる。例えば、AVX-512は、CPU(例えば、CPU202)で膨大な量のデータを処理することができる。例えば、プロセッサ202(およびデバイス200)は、500MHz帯域幅データストリームを受信することができる。500MHzの帯域幅は、10ギガビットのEthernetリンクの一般に受け入れられている実際的な制限であるため、いくつかの点で重要である。I/Q対のための8ビットサンプルで、パリティビットを含めて、500MHzでデータをサンプリングすることは、10ギガビットEthernetリンクを飽和させる可能性がある。500MHzの例は、本開示を限定するものではない。10ギガビットEthernetリンクよりも大きなデータパイプが可能である。加えて、任意の量のデータに対応するために、処理をn個の並列ブロック(例えば、ブロック315)に分離することができる。
【0031】
ブロック315は、破線で示され、方法300の処理ステップを示す。ブロック315は、複数の並列ステップ、すなわち、ブロック315a、315b~315nで示されている。「並列」という用語は、本明細書では、処理ブロック315a~315nで同時に処理が行われることを説明するために使用される。処理されるパケットは、1つの処理ブロック315と別の処理ブロックとで異なる長さのものであってもよく、したがって、パケットの処理は、1つの処理ブロック315と次の処理ブロックが同じレートまたは速度を有してもよい。以下に述べるように、処理ブロック315のいくつかは、他のものよりも速くまたは遅く進む可能性がある。したがって、並列という用語は、処理ブロック315内の同時または並行処理に限定されないものとする。
【0032】
本明細書で使用される処理ブロック315は、例えば、プロセッサ202によって実行される処理機能の集合を指し得る。デジタルビットストリーム134は、複数の並列処理ブロック315a、315b…315nに送信されて、処理負荷をいくつかのコア204に分散させることができる。したがって、処理ブロック315a~315nの各々の処理は、コア204a~204nに関連付けることができる。必要とされる処理ブロック315の数は、処理されるデータの量に基づいて変わる。いくつかの実施形態では、処理ブロック315の数は、プロセッサ202内の論理コアの数によって制限することができる。いくつかの他の実施形態では、メモリ帯域幅の制約は、信号処理にボトルネックを引き起こす可能性がある。メモリ帯域幅は、プロセッサ(例えば、プロセッサ202)によってデータが半導体メモリ(例えば、メモリ206)から読み出されるか、または半導体メモリ(例えば、メモリ206)に記憶することができるレートを指すことができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、処理ブロック315の数は変わり得る。一般に、存在する処理ブロック315が少なければ少ないほど、プロセス全体に必要なコアの数を制限する方がよい。これにより、さらに、システムを、より安価に動作するより小さな仮想プライベートクラウド(VPC)マシンに適合させることができる。VPCは、例えば、いくつかのCPUを有するSPS150を含むことができる。いくつかの実施形態では、8つの処理ブロック315が、10ギガビットEthernetリンクのために使用され得る。そのような実施形態は、順方向誤り訂正処理ブロックを含まなくてもよい。いくつかの他の実施形態では、必要とされる処理ブロック315の数に対する唯一の実際的な制限は、通信リンクのビットレートおよび帯域幅(例えば、パイプのサイズ)である。したがって、任意の数(n)の処理ブロック315が可能である。しかし、いくつかの実施形態では、CPU上で実行することができるスレッドの数またはプロセッサ202内のコア204の数に基づいて、処理ブロック315の数(n)に対する実際的な制限が存在し得る。しかし、単一のCPU内で制限に達した場合、SPS150(例えば、VPC)内で一緒に複数のCPU(例えば、プロセッサ202)が処理を実行するための無制限の数のCPUまたはコア204を有する。加えて、プロセッサ202は、必要に応じて新しい処理ブロック315を作成することができる。処理コア204は、スループットおよび効率のために必要に応じて、複数の分散プロセッサ(例えば、プロセッサ202)に分散させることができる。
【0034】
処理ブロック315は、どの処理ブロック315a、315b…315nが最も遅く(または最も速く)実行されるかは問題にならないように構成される。方法300は、処理ブロック315にわたって処理負荷を共有することができ、したがって、個々の処理ブロック315におけるボトルネック問題によって引き起こされる任意の処理遅延を軽減することができる。例えば、処理ブロック315の個々のサブプロセス(以下の
図4の説明を参照)は、等しいレートで実行または発生しなくてよい(例えば、いくつかは、他のものよりも速い)。したがって、例えば、方法400(
図4)のより大きなプロセスは、性能または処理時間の変動を考慮することができる。次いで、処理ブロック315は、着信データを処理するのに必要な回数だけ作成され得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、各処理ブロック315は、プロセッサ202によって実行される信号処理アルゴリズムの集合を表すことができる。本明細書で使用されるように、アルゴリズムは、所望の機能を実行する機能または方法ステップの最小の集合を指すことができる。本明細書では、複数の例示的なアルゴリズムが説明される。
【0036】
方法300の例示的な利点は、必要に応じて、より多くの処理ブロック315を作成する能力である。一般に、処理ブロック315は、ソフトウェアで実装することができ、したがって、所与のデータレートまたは処理負荷に適するように、必要に応じて作成または削除することができる。各処理ブロック315は、異なる受信波形(例えば、ダウンリンク信号132)および関連するデジタルビットストリーム134の必要性に適合するように再構成することができる。処理ブロックの2つの可能な構成を、
図4および
図5に関連して以下に説明する。
【0037】
ブロック320において、複数の処理ブロック315からの処理済み信号データを再度組み合わせて、ダウンリンク信号134上で符号化および変調された元のデータを形成することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ202は、データ再結合器の機能を実行することができる。他の実施形態では、デバイス200は、そのような機能を実行するための追加の構成要素を有することができる。各データパケットまたは処理されたデータブロックは、タイムスタンプを有することができる。データ再結合器(例えば、プロセッサ202)は、タイムスタンプに基づいてデータブロックを順序付けし、順序付けられたブロック間の位相を比較することができる。再結合器は、データストリームを再順序付けする隣接ブロックの位相をさらに調整することができる。いくつかの実施形態では、後続のデータブロックの位相は、前のデータブロックの位相と一致するように調整することができる。
【0038】
ブロック325において、デバイス200は、データを適切な受信機に出力することができる。いくつかの例では、そのような受信機は、1つ以上のミッションオペレーションセンターとすることができる。このデータは、ミッション依存(例えば、衛星の目的)とすることができ、とりわけ、気象データ、画像データ、およびSATCOMペイロードデータを含むことができる。
【0039】
図4は、
図3の信号処理のための方法の一例のフローチャートである。方法400が示されており、
図3のブロック315a~315nの各々で行われるプロセスとして実施することができる。方法400は、以下に説明するオフセット波形とは対照的に、標準的な波形処理に使用することができる。例えば、標準的な波形処理は、ビットをシンボルにマッピングし、次いで、シンボルを搬送波に変調する波形に使用することができる。標準波形の例には、バイナリ位相シフトキーイング(BPSK)、直交位相シフトキーイング(QPSK)、8PSK、16APSK、32APSKおよび64APSK、ならびに直交振幅変調(QAM)波形がある。
【0040】
ブロック405において、プロセッサ202(例えば、コア204のうちの1つ以上)は、受信されたデータパケット(例えば、デジタル化されたビットストリーム134またはデジタル化されたダウンリンク信号132のサンプル)に対してタイミングリカバリ誤差計算を実行することができる。タイミングリカバリ誤差計算は、マッチドフィルタを着信データストリーム(例えば、デジタル化されたビットストリーム134)に適切に整列させるために必要な位相情報を提供することができる。マッチフィルタは、時間領域で送信波形を一致させるために使用され、受信信号内のすべてのエネルギーを捕捉して、性能を最適化するために、タイミング誤差によって整列される。ブロック405のプロセスの一例を
図6に関連して説明する。タイミングリカバリ誤差計算の結果は、3つのパラメータ、すなわち、1)度での開始位相、2)ヘルツ(Hz)での周波数調整、および3)Hz/秒でのドップラーレート調整を含むことができる。上記の単位は、例示的なものであり、本開示を限定するものではない。他の同等の単位も可能である。
【0041】
ブロック410において、プロセッサ202(例えば、コア204のうちの1つ)は、内部で生成されたマッチフィルタを、変調器のそれぞれのマッチフィルタを用いて生成された受信サンプルに整列させるために、パケットに対してタイミングリカバリを実行することができる。整列は、ブロック405の計算に基づく。ブロック410の出力は、ブロック405で受信されたデータパケット内の同期された(例えば、時間補正された)シンボルである。
【0042】
ブロック415において、プロセッサ202(例えば、コア204のうちの1つ)は、位相および周波数情報を決定するために、パケットに対してキャリアリカバリ誤差計算を実行することができる。ブロック415で実行される機能の一例のより詳細な説明を、
図7に関連して以下に説明する。
【0043】
ブロック420において、プロセッサ202(例えば、コア204のうちの1つ)は、ブロック415における計算に基づいて、パケットに対してキャリアリカバリを実行することができる。キャリアリカバリは、宇宙船(例えば、衛星110)からのダウンリンク信号132における未知の周波数、ドップラーレート、および位相オフセットを補償する。不確定性の2つの最も一般的な原因は、宇宙船の運動および宇宙船内の不完全な発振器からのドップラー効果である。プロセッサ202は、ブロック415からの位相、周波数、およびドップラーレート補正を適用して、ブロック420の出力においてダウンリンク信号132内の変調されたデータに対応する同期シンボルを形成することができる。
【0044】
図5は、
図3の信号処理のための方法(ブロック315a~315nの各々において行われるプロセス)の一実施形態のフローチャートである。方法500は、方法400(
図4)と同様であり、いくつかのステップを組み合わせ、再構成することができる。方法500は、オフセット波形処理に使用することができる。例えば、オフセット波形処理は、オフセット直交位相シフトキーイング(OQPSK)、最小シフトキーイング(MSK)、ガウス最小シフトキーイング(GMSK)、および整形オフセット直交位相シフト(SOQPSK)のような波形など、同相(I)チャネルと直交(Q)チャネルとの間のオフセットまたはスタガを有する波形のために使用され得る。
【0045】
ブロック505において、プロセッサ202は、パケットに対してタイミングおよびキャリアリカバリ誤差計算を実行することができる。タイミングリカバリ誤差計算およびキャリアリカバリ誤差計算は、ブロック420(
図4)で実行されるものと同様である。しかし、方法500では、キャリアリカバリは、シンボルのタイミングリカバリの前に実行される。方法400への入力はデータサンプルであり、出力は補正された同期シンボルである。
【0046】
ブロック510において、プロセッサ202は、ブロック505からの計算に基づいてキャリアリカバリ動作を実行することができる。ブロック505のサブステップについては、
図8に関連して後述する。
【0047】
ブロック515において、プロセッサ202は、ブロック505からの計算に基づいてタイミングリカバリ動作を実行することができる。
【0048】
図6は、
図4のブロック405のタイミングリカバリ誤差計算のための例示的な方法のフローチャートである。
【0049】
ブロック605で、プロセッサ202は、当技術分野で知られているように、ガードナータイミング誤差検出器を着信データに適用してタイミング情報を作成することができる。別の実施形態では、着信サンプルストリームを1サンプルだけ遅延させることができる。次いで、遅延していないデータに、遅延したデータの共役を乗算(共役乗算)することができる。両方とも、利点および欠点を有するので、それは、実施され得るエンジニアリングトレードオフである。
【0050】
ガードナータイミング誤差検出器と共役乗算の両方は、周波数領域においてタイミングスパイクをもたらすことができる。「タイミングスパイク」は、周波数領域において単一の周波数トーンとして現れる。タイミングスパイクは、サイクル、度、またはラジアンでの開始位相、Hzでのタイミング周波数オフセット、およびHz/秒でのタイミングドップラー推定を含むタイミング推定情報を含む。タイミングスパイクは、推定されたシンボルレートによってDCに混合され、次いで、フィルタリングされ、デシメートされて、信号対雑音比を改善して、位相、周波数、およびドップラーレート推定の精度を改善することができる。キャリア周波数およびシンボルレート推定値は、最初に獲得関数から導出される。キャリア周波数およびシンボルレート推定は、フィードフォワード誤りリカバリアルゴリズムと同様に計算される。以下のような2つの主な違いがある。1)デシメーションは、より広い周波数範囲が検出されることを可能にするためにはるかに小さく、2)位相アンラップおよび曲線適合計算は、FFTに置き換えられ、続いてピーク検索計算が行われる。初期推定値が導出されると、後に推定値が更新される(例えば、ブロック630内で)。
【0051】
両方の方法は、キャリアの不確実性にかなり鈍感であるという利点を有し、したがって、キャリアリカバリの前に実行することができる。タイミングリカバリステップを最初に実行することの別の利点は、これが、サンプルレートをシンボルレートの約2倍(2x)からシンボルレートのちょうど1倍まで低下させ、したがって、キャリアリカバリアルゴリズムが可能な限り低いレートで実行されることである。別の利点は、サンプルレートがここでは元のサンプルレートの半分であるので、キャリアリカバリループが次いで改善された信号対雑音比で動作できることである。
【0052】
ブロック610で、プロセッサ202は、ブロック605で生成されたタイミングスパイクを、タイミング推定値またはシンボルレートの推定値と混合することができる。方法300が開始されると、ダウンリンク信号132に関する特定の情報が知られていないことがある。したがって、ブロック610において、プロセッサ202は、シンボルレートの初期推定値を使用して、ブロック605からのタイミングスパイクと混合することができる。この推定値は、後述するように、後に更新される。このプロセスは、タイムスパイクをDCに混合することができるので、デシメーションフィルタによって容易にフィルタリングすることができる。ブロック605およびブロック610は、データパケット/データサンプルのタイミング誤差を提供することができる。
【0053】
ブロック615において、プロセッサ202は、混合信号をデシメートして、サンプリングレートを低減することができる。タイミングスパイク(信号)内の電力は完全にフィルタを通過するが、雑音電力はデシメーションレートに比例して低減されるので、デシメーションは信号対雑音比を改善することができる。
【0054】
ブロック620において、プロセッサ202は、デシメートされたサンプルに対して位相アンラップ計算を実行することができる。これは、位相アンラップの前に実行されるデシメートされた信号の位相計算を含むことができる。位相アンラップ計算は、データサンプルに関する連続位相情報を提供することができる。位相アンラップ計算は、位相がπ(円周率)から-πラジアンまたは-πからπラジアンのいずれかにラップするとき、位相を一緒にステッチする。この角度のアンラッピングは、曲線適合関数が、いかなる不連続性もなく位相信号上で実行されることを可能にする。これにより、プロセッサ202は、処理されたパケットのタイミングおよび位相に基づいて、復調された信号を再アセンブルすることができる。
【0055】
ブロック625において、プロセッサ202は、ブロック630においてタイミング推定値を更新するために適用され得る位相、周波数、およびドップラーレートオフセット情報を決定するために曲線適合計算を実行することができる。一般に、曲線適合は、データサンプルの位相、周波数、およびドップラーレート情報、および最終的にはダウンリンク信号132の二次表現をもたらすことができる。例えば、二次方程式の場合、Ax2+Bx+Cであり、Aはドップラーレート、Bは周波数、およびCは位相を表す。方法600の出力は、元々受信されたサンプルおよび関連するメタデータ(例えば、位相、周波数、およびドップラーレート情報)である。
【0056】
位相アンラップおよび曲線適合計算をカルマンフィルタで置き換えて、位相、周波数、およびドップラーレート情報を取得することが可能である。
【0057】
図7は、
図4のブロック415に対するキャリアリカバリ誤差を決定するための方法の一例のフローチャートである。方法700は、着信シンボル同期信号を適切に復調するための混合信号を作成するために、必要な位相、周波数、およびドップラーレート情報を計算するために使用され得る。
【0058】
ブロック705において、着信信号は、変調タイプに基づいて、何乗かされ得る(例えば、BPSKは2乗、QPSKは4乗、8PSKは8乗)。信号を累乗することは、nが整数の場合、信号をn倍することであり得る。これは、本明細書では、信号の指数化とも呼ばれ得る。そのような計算の結果は、ブロック710においてキャリア推定値とDCに混合することができる、周波数領域におけるキャリアスパイク(例えば、連続波信号)である。推定値は、
図6に関連して上述した獲得関数を使用して生成することができる。
【0059】
ブロック715において、プロセッサ202は、上記のブロック615(
図6)と同様に、混合信号をデシメートして、サンプリングレートを低減することができる。タイミングスパイク(信号)内の電力は完全にフィルタを通過するが、雑音電力はデシメーションレートに比例して低減されるので、デシメーションは信号対雑音比を改善することができる。
【0060】
ブロック720において、プロセッサ202は、上記のブロック620(
図6)と同様に、デシメートされたサンプルに対して位相アンラップ計算を実行することができる。
【0061】
ブロック725において、プロセッサ202は、キャリアリカバリアルゴリズムを更新するために適用され得る位相、周波数、およびドップラーレートオフセット情報を決定するために曲線適合計算を実行することができる(
図4のブロック415)。
【0062】
ブロック730において、曲線適合を使用して、ブロック710のキャリア周波数推定値を更新(および改善)することができる。位相アンラップおよび曲線適合計算をカルマンフィルタで置き換えて、位相、周波数、およびドップラーレート情報を取得することが可能である。
【0063】
図8は、
図5のブロック505のタイミングおよびキャリアリカバリ誤差計算のための方法のフローチャートである。方法800は、
図5のブロック505で実行することができる。IレッグとQレッグとの間にハーフシンボルスタガを有する波形の場合、タイミングおよびキャリアリカバリが一緒に実行される。いくつかのそのような波形は、例えば、OQPSK、MSK、およびGMSKを含むことができる。デジタル化されたビットストリーム134は、ブロック805で2乗(2の累乗)され得る。これにより、周波数領域に2つのスパイクが作成され得る。次いで、各スパイクは、キャリア周波数およびシンボルレートの合成推定値から作成される混合信号によって、0Hz付近で混合することができる。推定値は、
図6に関連して上述した獲得関数を使用して生成することができる。
【0064】
ブロック815において、両方の混合信号は、次いで、サンプリングレートを低減するためにデシメートされる。
【0065】
ブロック820において、プロセッサ202は、620および720と同様に、両方の混合信号に対して位相アンラップ計算を実行することができる。
【0066】
ブロック825において、プロセッサ202は、ブロック825で発生する曲線適合計算が2つあることを除いて、625および725と同様の曲線適合計算を実行することができる。
【0067】
2つの曲線適合計算の合計は、キャリア位相および周波数推定値であり、差は、タイミング位相および周波数推定値である。ブロック625(
図6)およびブロック725(
図7)と同様に、曲線適合は、データサンプルの位相、周波数、およびドップラーレート情報、および最終的にはダウンリンク信号132の二次表現をもたらすことができる。例えば、二次方程式の場合、Ax
2+Bx+Cであり、Aはドップラーレート、Bは周波数、およびCは位相を表す。方法800の出力は、元々受信されたサンプルおよび関連するメタデータ(例えば、位相、周波数、およびドップラーレート情報)である。しかし、ブロック625およびブロック725とは異なり、システムは、キャリア推定値とタイミング推定値の両方のためのデータを出力することができ、したがって、ブロック825において、キャリアのためのAx
2+Bx+CおよびタイミングのためのAx
2+Bx+Cが存在する。
【0068】
ブロック830において、この情報が更新され(ブロック630およびブロック730と同様)、
図8に示す順序でキャリアリカバリおよびタイミングリカバリアルゴリズムに渡される。
【0069】
添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物は、本開示の範囲内になるような形または変更をカバーするためのものである。図に示される様々な構成要素は、これらに限定されないが、例えば、プロセッサ上のソフトウェアおよび/またはファームウェア、または専用ハードウェアとして実装されてもよい。また、上記で開示された特定の例示的な実施形態の特徴および属性は、追加の実施形態を形成するために異なる方法で組み合わせることができ、そのすべてが本開示の範囲内に入る。
【0070】
上記の方法の説明およびプロセスフロー図は、単に例示的な例として提供されており、様々な実施形態の動作が提示された順序で実行されなければならないことを要求または暗示することを意図していない。当業者には理解されるように、上記の実施形態における動作の順序は、任意の順序で実行することができる。「その後」、「次いで」、「次に」などの単語は、動作の順序を限定することを意図するものではなく、これらの単語は、単に、方法の説明を通して読者を導くために使用される。さらに、例えば、冠詞「a」、「an」、または「the」を使用する、単数形での請求項要素へのいかなる言及も、要素を単数形に限定するものとして解釈されないものとする。
【0071】
本明細書で開示される実施形態に関連して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、およびアルゴリズム動作は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得る。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、および動作を、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、特定のアプリケーションおよびシステム全体に課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を、特定のアプリケーションごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装決定は、本発明の概念の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されないものとする。
【0072】
本明細書で開示される様々な実施形態に関連して説明される様々な例示的な論理、論理ブロック、およびモジュールを実装するために使用されるハードウェアは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント、または本明細書で説明された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。プロセッサはまた、受信機デバイスの組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つ以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装されてもよい。あるいは、いくつかの動作または方法は、所与の機能に特有の回路によって実行されてもよい。
【0073】
1つ以上の例示的な実施形態では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つ以上の命令またはコードとして、非一時的コンピュータ可読記憶媒体または非一時的プロセッサ可読記憶媒体上に記憶され得る。本明細書で開示される方法またはアルゴリズムの動作は、非一時的コンピュータ可読またはプロセッサ可読記憶媒体上に常駐し得るプロセッサ実行可能命令で実施することができる。非一時的コンピュータ可読またはプロセッサ可読記憶媒体は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスされ得る任意の記憶媒体であり得る。限定ではなく例として、そのような非一時的コンピュータ可読またはプロセッサ可読記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含み得る。本明細書で使用されるディスクおよびディスクは、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク、およびブルーレイディスクを含み、通常、ディスク(disks)は、磁気的にデータを再生し、ディスク(discs)はレーザで光学的にデータを再生する。上記の組合せも、非一時的コンピュータ可読媒体およびプロセッサ可読媒体の範囲内に含まれる。さらに、方法またはアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品に組み込むことができる非一時的プロセッサ可読記憶媒体および/またはコンピュータ可読記憶媒体上のコードおよび/または命令の1つまたは任意の組合せまたはセットとして常駐し得る。
【0074】
開示されたプロセス/フローチャートにおけるブロックの特定の順序または階層は、例示的なアプローチの例示であることが理解される。設計選好に基づいて、プロセス/フローチャート内のブロックの特定の順序または階層を再構成できることを理解されたい。また、一部のブロックを組み合わせてもよいし、省略してもよい。添付の方法クレームは、様々なブロックの要素をサンプル順序で提示し、提示された特定の順序または階層に限定されることを意味しない。
【0075】
前述の説明は、当業者が本明細書で説明された様々な態様を実施することを可能にするために提供される。これらの態様に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義される一般的な原理は、他の態様に適用され得る。
【0076】
したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示される態様に限定されることを意図するものではなく、言語の特許請求の範囲と一致する完全な範囲を与えられるものとし、単数形の要素への言及は、そのように明記されていない限り「唯一」を意味するものではなく、むしろ「1つ以上」を意味するものとする。
【0077】
「例示的」という用語は、本明細書では「例、事例、または例示としての役割を果たす」ことを意味するために使用される。本明細書で「例示的」として説明される任意の態様は、必ずしも、他の態様よりも好ましい、または有利であると解釈されないものとする。特に明記しない限り、「いくつか」という用語は、1つ以上を指す。