(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】運行管理システム
(51)【国際特許分類】
B60R 25/10 20130101AFI20240409BHJP
G08B 13/00 20060101ALI20240409BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20240409BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
B60R25/10
G08B13/00 B
G08B25/04 C
G08G1/00 D
(21)【出願番号】P 2022025081
(22)【出願日】2022-02-21
【審査請求日】2023-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 章智
(72)【発明者】
【氏名】井上 尚子
(72)【発明者】
【氏名】鷹觜 大介
【審査官】瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/059119(WO,A1)
【文献】特開2009-282838(JP,A)
【文献】特開2003-331380(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0087948(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 25/10
G08B 13/00,25/04
G08G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された車載器及び端末と通信可能な第1システム部と、
前記第1システム部と通信可能な第2システム部と、を備えた、
運行管理システムであって、
前記第1システム部は、
前記車載器から受信した前記車両の運行データを解析する解析部と、
前記解析部の解析結果を前記端末に提供する第1提供部と、
前記車載器から受信した前記運行データのうち燃料盗難の検出に必要な予め定めたデータを送信する第1送信部と、を有し、
前記第2システム部は、
前記第1システム部から送信された前記運行データに基づいて燃料盗難を検出する燃料盗難検出部と、
前記燃料盗難検出部に
よる検出結果を前記第1システム部に送信する第2送信部と、を有し、
前記第1システム部は、
前記第2システム部から送信された前記検出結果を前記端末に提供する第2提供部と、をさらに有し、
前記解析部、前記第1提供部、前記第1送信部及び前記第2提供部を構成するサーバと、前記燃料盗難検出部及び前記第2送信部を構成するサーバと、は別々のサーバである、
運行管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の運行管理システムであって、
前記第1システム部は、
前記燃料盗難の検出を契約した利用者の識別情報、前記車両の識別情報及び前記燃料盗難の検出の契約期間情報を送信する第3送信部を有し、
前記第2システム部は、
前記第3送信部から送信された前記利用者の識別情報、前記車両の識別情報及び前記契約期間情報を格納する格納部と、
前記第1システム部から送信された前記運行データに付与された前記車両の識別情報に対応する前記契約期間情報を前記格納部から読み出し、読み出した前記契約期間情報に基づいて、前記運行データを受信した日時が契約期間中であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記契約期間中でないと判定された場合、その旨を前記第1システム部に送信する第4送信部と、を有し、
前記燃料盗難検出部は、前記判定部により前記契約期間中でないと判定された場合、前記燃料盗難の検出を行わない、
運行管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の運行管理システムであって、
前記第1システム部は、
前記利用者の識別情報を含み、当該利用者の登録状況の照会を要求する照会要求信号を送信する第5送信部を有し、
前記第2システム部は、
前記照会要求信号を受信すると、前記格納部から前記利用者の識別情報に対応する前記車両の識別情報を読み出し、当該読み出した結果を前記第1システム部に送信する第6送信部を有する、
運行管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運行管理システム、に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両の運行データを収集して解析し、車両の運転者による運転操作を安全運転、環境保護等の観点から評価する運行管理システムが知られている。
【0003】
また、一部の国や地域では、車両から燃料を抜き取る燃料盗難が問題となっている。このため、残量センサにより検出される燃料の残量の量的変化が異常である場合に、盗難発生を検出する盗難防止装置が提案されている(特許文献1、2)。そこで、残量センサの出力を運行データとして収集し、運転者の評価に加えて燃料盗難も検出する運行管理システムが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-175318号公報
【文献】特開2018-28860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、燃料盗難は、国や地域によってはほとんど行われないことがある。このため、燃料盗難の検出が必要でない利用者もいる。このため、燃料盗難検出についてはオプションとして、利用者が自由に選択できるようにしたい、という要望があった。しかしながら、従来では、容易にオプションとして燃料盗難検出を実行できる運行管理システムが提案されていない、という問題があった。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、オプションとして容易に燃料盗難を実施することができる運行管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明に係る運行管理システムは、下記を特徴としている。
車両に搭載された車載器及び端末と通信可能な第1システム部と、
前記第1システム部と通信可能な第2システム部と、を備えた、
運行管理システムであって、
前記第1システム部は、
前記車載器から受信した前記車両の運行データを解析する解析部と、
前記解析部の解析結果を前記端末に提供する第1提供部と、
前記車載器から受信した前記運行データのうち燃料盗難の検出に必要な予め定めたデータを送信する第1送信部と、を有し、
前記第2システム部は、
前記第1システム部から送信された前記運行データに基づいて燃料盗難を検出する燃料盗難検出部と、
前記燃料盗難検出部による検出結果を前記第1システム部に送信する第2送信部と、を有し、
前記第1システム部は、
前記第2システム部から送信された前記検出結果を前記端末に提供する第2提供部と、をさらに有し、
前記解析部、前記第1提供部、前記第1送信部及び前記第2提供部を構成するサーバと、前記燃料盗難検出部及び前記第2送信部を構成するサーバと、は別々のサーバである、
運行管理システムであること。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、精度よく盗難を検出することができる燃料盗難検出装置及び燃料盗難検出方法を提供することができる。
【0009】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の燃料盗難検出方法を実施した燃料マネジメントシステム部を組み込んだ運行管理システムの一例を示す図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す運行管理システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す燃料マネジメントシステム部の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。本発明の運行管理システム1は、トラックやバスなどの車両100の利用者101に運行データの解析結果を提供する。本実施形態において、運行管理システム1は、運転者の運転評価を標準解析結果として利用者101に提供すると共に、燃料盗難の検出結果をオプション解析結果として利用者101に提供するシステムである。
【0012】
図1に示すように、運行管理システム1は、第1システム部としてのフリートマネジメントシステム部2(以下、「フリートMS部2」と略記)と、フリートMS部2と通信可能な第2システム部としての燃料マネジメントシステム部3(以下、「燃料MS部3」と略記)と、を備えている。フリートMS部2は、トラックやバスなどの車両100に搭載された車載器102から運行データを受信し、受信した運行データに基づいて解析を行い、その解析結果を車両の利用者101が使用する端末103に対して送信する。燃料MS部3は、フリートMS部2を経由して運行データを受信し、受信した運行データに基づいて燃料盗難検出を行い、その検出結果をフリートMS部2に送信する。
【0013】
フリートMS部2は、車両連携サーバ21と、WEBサーバ22と、APサーバ23と、データベース(DB)サーバ24と、外部連携部25と、を有している。サーバ22~25は各々、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリに記録されたプログラムに従って動作するCPU(Central Processing Unit)を有している。
【0014】
車両連携サーバ21は、インターネット通信網を介して車載器102と通信を行い、車載器102が収集した運行データを受信し、受信した運行データをAPサーバ23に送信する。WEBサーバ22は、インターネット通信網を介して端末103と通信を行い、端末103に対して運行データの解析結果を提供する。APサーバ23は、運行データのDBサーバ24への格納、運行データの解析、運行データの一部を燃料MS部3へ送信する、などを行う。
【0015】
燃料MS部3は、RAMやROMなどのメモリに記録されたプログラムに従って動作するCPU(コンピュータ)を有している。本実施形態において燃料MS部3は、WebAPI(Application Programming Interface)によってフリートMS部2と通信可能に設けられている。燃料MS部3は、フリートMS部2から受信された運行データに基づいて燃料盗難検出を行い、その結果をフリートMS部2に送信する。また、燃料MS部3には、DB4が接続され、DB4を制御可能に設けられている。
【0016】
次に、上述した運行管理システム1の動作について
図2に示すシーケンス図を用いて説明する。フリートMS部2は、利用者101が操作する端末103との通信によりオプション契約情報の登録・更新・解除を行う。登録を行う場合、フリートMS部2は、オプション契約情報の登録を要求する登録要求信号を燃料MS部3に送信する。更新を行う場合、フリートMS部2は、オプション契約情報の更新を要求する更新要求信号を燃料MS部3に送信する。
【0017】
登録要求信号、更新要求信号に含まれるオプション契約情報には、利用者ID(=利用者の識別情報)、利用者101が管理したい車両ID(=車両の識別情報)、車両に搭載された残量センサの種類、契約開始日(=契約期間情報)などが含まれる。
【0018】
登録要求信号を受信すると、燃料MS部3は、オプション契約情報に含まれる車両IDが既にDB4に存在するか否かを判定する。車両IDが既にDB4に存在し、車両IDに紐づけてDB4に記録された契約終了日が登録要求信号を受信した日時以前である場合、燃料MS部3は、その車両IDに紐づけてDB4に格納された情報をオプション契約情報に更新する。詳しく説明すると、燃料MS部3は、車両IDに紐づけられた利用者ID、残量センサの種類、契約開始日、契約終了日を、オプション契約情報に含まれる利用者ID、残量センサの種類、契約開始日、契約開始日を基準に求めた契約終了日に更新する。
【0019】
車両IDがDB4に存在しない場合、燃料MS部3は、オプション契約情報(利用者ID、車両ID、残量センサの種類、契約開始日)、契約開始日を基準に求めた契約終了日をDB4に登録する。これに対して、上記以外の場合、燃料MS部3は、オプション契約情報の登録を行わずに、その旨をフリートMS部2に対して送信する。
【0020】
更新要求信号を受信すると、燃料MS部3は、オプション契約情報に含まれる車両IDがDB4に存在するか否かを判定する。車両IDがDB4に存在しない場合、燃料MS部3は、オプション契約情報の更新を行わずにその旨をフリートMS部2に対して送信する。車両IDがDB4に存在し、かつ、その車両IDに紐づけて格納された契約終了日が更新要求信号を受信した日時以前であり、かつ、オプション契約情報に含まれる契約開始日がその車両IDに紐づけて格納された契約終了日以前である場合、燃料MS部3は、その車両IDに紐づけてDB4に格納されたオプション契約情報を更新する。車両IDがDB4に存在し、かつ、その車両IDに紐づけて格納された契約終了日が更新要求信号を受信した日時以降である場合、または、オプション契約情報に含まれる契約開始日が契約終了日以降の場合、オプション契約情報の更新を行わずにその旨をフリートMS部2に対して送信する。
【0021】
オプション契約情報を解除する場合、フリートMS部2は、オプション契約情報の解除を要求する解除要求信号を燃料MS部3に送信する。解除要求信号に含まれるオプション契約情報には利用者ID、車両ID、契約終了日などが含まれる。
【0022】
解除要求信号を受信すると、燃料MS部3は、オプション契約情報に含まれる車両IDがDB4に存在するか否かを判定する。車両IDがDB4に存在し、その車両IDに紐づけて格納された契約終了日が解除要求信号を受信した日時以前の場合は、燃料MS部3は、車両IDに紐づけられた契約終了日をオプション契約情報に含まれる契約終了日に更新する。車両IDがDB4に存在し、契約終了日が解除要求信号を受信した日時以降の場合、燃料MS部3は、その旨をフリートMS部2に対して送信する。車両IDがDB4に存在しない場合、燃料MS部3は、その旨をフリートMS部に対して送信する。
【0023】
また、フリートMS部2は、利用者の登録状況の照会要求信号を燃料MS部3に送信することができる。照会要求信号には、登録状況を照会したい利用者IDが含まれる。照会要求信号を受信すると、燃料MS部3は、DB4から照会要求信号に含まれる利用者IDに紐づけられた車両IDを検索し、検索した車両IDを照会結果としてフリートMS部2に送信する。燃料MS部3は、DB4から照会要求信号に含まれる利用者IDが検索できなければ、その旨を照会結果としてフリートMS部2に送信する。
【0024】
また、車両100の走行に応じて車載器102は、運行データを収集し、収集した運行データをフリートMS部2に送信する。運行データの送信は、運行データを収集する毎に行ってもよいし、一定期間又は一運行期間毎にまとめて送信するようにしてもよい。なお、車載器102は、車両100のイグニッションスイッチ(以下、「IG」と略記)がオンの間、所定時間毎に残量センサの出力電圧をサンプリングしている。車載器102は、IGがオフの間は残量センサの出力電圧のサンプリングを行っていない。車載器102は、サンプリングした残量センサの出力電圧を運行データとしてフリートMS部2に送信する。
【0025】
フリートMS部2のAPサーバ23は、収集した運行データに含まれる車両IDがオプション契約の対象車両であれば、運行データのうち残量センサの出力電圧、イグニッションスイッチのオンオフ情報、車両速度など燃料盗難検出に必要な予め定めたデータを燃料MS部3に送信する。燃料MS部3は、フリートMS部2から受信した残量センサの出力電圧を含む運行データを用いて燃料盗難を検出し、その検出結果をフリートMS部2に送信する。フリートMS部2は、燃料盗難検出結果を利用者101の端末103に対して送信して提供する。
【0026】
次に、上述した燃料MS部3が行う燃料盗難検出方法について
図3のフローチャートを参照して説明する。フリートMS部2は、一定期間中に収集された運行データを燃料MS部3に送信する。燃料MS部3は、フリートMS部2から運行データを受信する(S1)。次に、燃料MS部3は、運行データに含まれる車両IDをDB4から検索し、車両IDに紐づけられた契約開始日、契約終了日を読み出し、読み出した契約開始日、契約終了日に基づいて運行データを受信した日時が契約期間中であるか否かを判定する(S2)。
【0027】
契約期間中でなければ(S2でN)、燃料MS部3は、その旨をフリートMS部2に対して送信した後(S3)、処理を終了する。一方、契約期間中であれば(S2でY)、燃料MS部3は、受信した運行データに基づいて燃料盗難検出処理を行う(S4)。その後、燃料MS部3は、燃料盗難検出処理の結果をフリートMS部2に対して送信した後(S5)、処理を終了する。
【0028】
上述した実施形態によれば、フリートMS部2が、外部の燃料MS部3に対して運行データを送信し、燃料MS部3が燃料盗難検出を実行する。このため、フリートMS部2に燃料盗難検出機能がなくても、オプションとして容易に燃料盗難を実施することができる。
【0029】
上述した実施形態によれば、フリートMS部2が、利用者ID、車両ID、契約開始日又は契約終了日(=契約期間情報)を燃料MS部3に送信する。燃料MS部3は、運行データに付与された車両IDに対応する契約開始日又は契約終了日を読み出して、運行データを受信した日時が契約期間中であるか否かを判定し、契約期間中でないと判定された場合、その旨をフリートMS部2に送信すると共に、燃料盗難の検出を行わない。このため、燃料MS部3側でも燃料盗難の検出の契約を行っている車両100について管理できる。また、契約期間中でない車両IDの運行データが送信された場合、その旨をフリートMS部2に対して送信することができる。
【0030】
上述した実施形態によれば、フリートMS部2が、登録要求信号を送信する。燃料MS部3は、登録要求信号を受信するとDB4から利用者IDに対応する車両IDを読み出し、読み出した結果をフリートMS部2に送信する。これにより、フリートMS部2が、DB4に格納された利用者IDに対応する車両IDを確認することができる。
【0031】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0032】
上述した実施形態では、フリートMS部2は、外部連携部25を有していたが、これに限ったものではない。フリートMS部2は、外部連携部25を有さずに、APサーバ23が直接、燃料MS部3と通信を行うようにしてもよい。
【0033】
ここで、上述した本発明に係る運行管理システムの実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[3]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
車両(100)に搭載された車載器(102)及び端末(103)と通信可能な第1システム部(2)と、
前記第1システム部(2)と通信可能な第2システム部(3)と、を備えた、
運行管理システム(1)であって、
前記第1システム部(2)は、
前記車載器(102)から受信した前記車両(100)の運行データを解析する解析部(23)と、
前記解析部(23)の解析結果を前記端末(103)に提供する第1提供部(23)と、
前記車載器(102)から受信した前記運行データのうち燃料盗難の検出に必要な予め定めたデータを送信する第1送信部(23)と、を有し、
前記第2システム部(3)は、
前記第1システム部(2)から送信された前記運行データに基づいて燃料盗難を検出する燃料盗難検出部(3)と、
前記燃料盗難検出部(3)に検出結果を前記第1システム部(2)に送信する第2送信部(3)と、を有し、
前記第1システム部(2)は、
前記第2システム部(3)から送信された前記検出結果を前記端末に提供する第2提供部(23)と、をさらに有する、
運行管理システム(1)。
【0034】
上記[1]の構成によれば、第1システム部(2)が、外部の第2システム部(3)に対して運行データを送信し、第2システム部(3)が燃料盗難検出を実行する。このため、第1システム部(2)に燃料盗難検出機能がなくても、オプションとして容易に燃料盗難を実施することができる。
【0035】
[2]
[1]に記載の運行管理システムであって、
前記第1システム部(2)は、
前記燃料盗難の検出を契約した利用者の識別情報、前記車両の識別情報及び前記燃料盗難の検出の契約期間情報を送信する第3送信部(23)を有し、
前記第2システム部(3)は、
前記第3送信部(23)から送信された前記利用者の識別情報、前記車両の識別情報及び前記契約期間情報を格納する格納部(4)と、
前記第1システム部(2)から送信された前記運行データに付与された前記車両の識別情報に対応する前記契約期間情報を前記格納部(4)から読み出し、読み出した前記契約期間情報に基づいて、前記運行データを受信した日時が契約期間中であるか否かを判定する判定部(3)と、
前記判定部(3)により前記契約期間中でないと判定された場合、その旨を前記第1システム部(2)に送信する第4送信部(3)と、を有し、
前記燃料盗難検出部(3)は、前記判定部(3)により前記契約期間中でないと判定された場合、前記燃料盗難の検出を行わない、
運行管理システム(1)。
【0036】
上記[2]の構成によれば、第2システム部(3)側でも燃料盗難の検出の契約を行っている車両(100)について管理することができる。また、契約期間中でない車両(100)の識別情報の運行データが受信された場合、その旨を第1システム部(2)に対して送信することができる。
【0037】
[3]
[2]に記載の運行管理システムであって、
前記第1システム部(2)は、
前記利用者(101)の識別情報を含み、当該利用者(101)の登録状況の照会を要求する照会要求信号を送信する第5送信部(23)を有し、
前記第2システム部(3)は、
前記照会要求信号を受信すると、前記格納部(4)から前記利用者(101)の識別情報に対応する前記車両(100)の識別情報を読み出し、当該読み出した結果を前記第1システム部(2)に送信する第6送信部(23)を有する、
運行管理システム(1)。
【0038】
上記[3]の構成によれば、第1システム部(2)が、格納部(4)に格納された利用者の識別情報に対応する車両の識別情報を確認することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 運行管理システム
2 フリートマネジメントシステム部(第1システム部)
3 燃料マネジメントシステム部(第2システム部、燃料盗難検出部、第2送信部、判定部、第4送信部、第6送信部)
4 DB(格納部)
23 APサーバ(解析部、第1提供部、第1送信部、第2提供部、第3送信部、第5送信部)
100 車両
101 利用者
102 車載器
103 端末