(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】IVニードルレスコネクタのための消毒キャップを含むデバイス
(51)【国際特許分類】
A61M 39/20 20060101AFI20240409BHJP
A61M 39/16 20060101ALI20240409BHJP
A61M 39/22 20060101ALI20240409BHJP
A61M 39/18 20060101ALN20240409BHJP
【FI】
A61M39/20
A61M39/16
A61M39/22
A61M39/18
(21)【出願番号】P 2022076670
(22)【出願日】2022-05-06
(62)【分割の表示】P 2018537458の分割
【原出願日】2017-01-17
【審査請求日】2022-06-06
(32)【優先日】2016-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ケビン エム.ライアン
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ チャールズ
【審査官】上石 大
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-513569(JP,A)
【文献】特開2000-262616(JP,A)
【文献】特開2011-062527(JP,A)
【文献】国際公開第2011/066586(WO,A1)
【文献】特表2013-523222(JP,A)
【文献】国際公開第2015/164129(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2011/0314619(US,A1)
【文献】特表2012-528689(JP,A)
【文献】特開2009-136681(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0242578(US,A1)
【文献】特表2011-526810(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/20
A61M 39/16
A61M 39/22
A61M 39/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストリップと、
前記ストリップに取り付けられる複数の消毒キャップであって、前記消毒キャップの各々は、
閉鎖頂部、本質的に円筒状の側壁、およびニードルレスコネクタの嵌合機構を含む先端部を受け入れるためのハウジング内部の内部空洞への開口部を有する前記側壁によって形成された開放底部、を含むハウジング、
前記内部空洞内部に構成された消毒スポンジ、ならびに
前記キャップの使用前に前記内部空洞内部に前記スポンジを封止するための前記内部空洞への前記開口部を封止する取り外し可能なカバー
を含む、消毒キャップと、
を含むデバイスであって、
前記内部空洞は、前記側壁の内側側壁表面上に少なくとも1つのキャップねじ山を含み、
前記キャップねじ山は、第1の大輪郭、第1の小輪郭、および第1のピッチを有し、
前記嵌合機構は、均一の外径を有する第2の大輪郭、第2の小輪郭、および前記第1のピッチと実質的に同等の第2のピッチを有し、
前記キャップねじ山は、前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構と噛み合うのに十分であり
、
前記キャップねじ山が、前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構と噛み合うとき、少なくとも1つの通気経路は、
前記キャップねじ山と、前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構の前記第2の大輪郭および前記第2の小輪郭のうちの少なくとも一方と、によって取り囲まれる空間によって、前記キャップねじ山の表面と前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構の表面との間に、前記内部空洞から前記ハウジングの外部まで、形成されることを特徴とするデバイス。
【請求項2】
前記キャップねじ山のねじ山の大径、小径、ピッチ、ねじ山区画輪郭、およびねじ山の数のうちの少なくとも1つは、それぞれ、前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構の大径、小径、ピッチ、ねじ山区画輪郭、およびねじ山の数のうちの少なくとも1つと対応しないことを特徴とする請求項
1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記開放底部を形成する前記側壁の部分は、前記ニードルレスコネクタが前記ハウジングと確実に係合しているときに、前記開放底部が前記ニードルレスコネクタの外側表面と気密封止を形成しないように、前記内部空洞への前記開口部を形成する内側側壁表面を含むことを特徴とする請求項
1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記ハウジングの前記側壁によって形成された前記開放底部は、平坦面と前記ハウジングの前記開放底部との間に出口空間が存在するように、平坦ではなく、
それによって、前記消毒スポンジの通気は、前記内部空洞への前記開口部を通って、本質的に、前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構の外部の周囲でおよび前記出口空間を介して、前記ハウジングの外部に向かって生じることを特徴とする請求項
1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記ハウジングの前記側壁によって形成された前記開放底部は、前記内部空洞への前記開口部が前記ニードルレスコネクタの外面と気密を形成しないように構成された1つまたは複数のディボットを有する不規則な底部内側側壁表面を含み、
それによって、前記消毒スポンジの通気は、前記内部空洞への前記開口部を通って、本質的に、前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構の外部の周囲で、および前記ディボットの少なくとも1つを介して、前記ハウジングの外部に向かって生じることを特徴とする請求項
1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記ハウジングは、前記内部空洞への前記開口部を画定する底部内側側壁表面に沿って規則的にまたは無作為に空間が空けられた前記1つまたは複数のディボットを含む前記開放底部に形成されたフレアー状下部を含むことを特徴とする請求項
5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記キャップねじ山は、延長された部分が前記ニードルレスコネクタの頂部部分と接触するように前記キャップねじ山が前記ニードルレスコネクタと噛み合うときに、逃げ空間が前記ニードルレスコネクタの頂部部分の表面と前記開放底部との間に存在するように、前記側壁によって形成された前記開放底部の下に延びる前記延長された部分を含み、
それによって、前記消毒スポンジの通気は、前記内部空洞への前記開口部を通って、本質的に、前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構の外部の周囲でおよび前記逃げ空間を介して、前記ハウジングの外部に向かって生じることを特徴とする請求項
1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記開放底部を形成する前記側壁の部分は、前記ニードルレスコネクタが前記ハウジングと確実に係合しているときに、前記開放底部は前記ニードルレスコネクタの外側表面と気密封止を形成しないように、前記内部空洞への前記開口部を形成する内側側壁表面を有するフレアー状底部部分を含み、
それによって、前記消毒スポンジの通気は、前記内部空洞への前記開口部を通って、本質的に、前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構の外部の周囲で、および前記フレアー状底部部分の前記内側側壁表面と前記ニードルレスコネクタの前記外側表面との間で、前記ハウジングの外部に向かって生じることを特徴とする請求項
1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記ハウジングの前記側壁によって形成された前記開放底部は、本質的に平坦であることを特徴とする請求項
1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ハウジングの前記側壁によって形成された前記開放底部は、平坦面と前記ハウジングの前記開放底部との間に出口空間が存在するように、平坦ではないことを特徴とする請求項
1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記内部空洞は、前記閉鎖頂部内で終わる上部領域および前記内部空洞への前記開口部内で終わる下部領域を含み、
前記下部領域は前記キャップねじ山を含み、および
前記上部領域は前記スポンジと接触するように構成された前記内部空洞内への突起を含むことを特徴とする請求項
1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記側壁は、前記キャップねじ山間に複数の区画を含む内側側壁表面を含み、前記区画の各々は、前記キャップの前記ハウジングの長手方向軸に関して傾斜を有し、および前記区画のうちの少なくとも1つは、前記開放底部を形成し、前記区画のうちの前記少なくとも1つは、前記長手方向軸から離れて延びて、前記フレアー状底部部分を形成することを特徴とする請求項
8に記載のデバイス。
【請求項13】
前記内部空洞は、前記閉鎖頂部内で終わる上部領域、および前記内部空洞への前記開口部内で終わる下部領域を含み、ならびに
前記内側側壁表面は、前記下部領域内の移行区画の底部における断面エリアが前記上部領域内の移行区画の頂部における断面エリアよりも大きくなるように前記内側側壁表面が前記下部領域から前記上部領域に移行する、直線状のまたは湾曲した表面を有する移行区画を含むことを特徴とする請求項
8に記載のデバイス。
【請求項14】
前記スポンジは、前記スポンジが前記ニードルレスコネクタとの接触を維持しおよび前記閉鎖頂部の内側表面から離れたままであるように、前記キャップねじ山が前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構と噛み合うときに前記上部領域内に移動させられることがないことを特徴とする請求項
13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記開放底部を形成する前記側壁の部分は、前記ニードルレスコネクタが前記ハウジングと確実に係合しているときに、前記開放底部は前記ニードルレスコネクタの外側表面と気密封止を形成しないように、前記内部空洞への前記開口部を形成する内側側壁表面を有するフレアー状底部部分を含み、
前記底部部分の前記内側側壁表面によって形成された前記内部空洞への前記開口部は、本質的に円形でありおよび開口直径を含み、ならびに
前記開口直径は、前記開口直径が前記ハウジングの前記内側側壁表面と前記ニードルレスコネクタとの間に通気間隙をもたらすように、前記ニードルレスコネクタのフランジ直径よりも大きく、
それによって、前記内部空洞への前記開口部は、前記通気間隙を含み、および前記消毒スポンジの前記通気間隙は、前記内部空洞への前記開口部を通って、本質的に、前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構の外部の周囲でおよび前記通気間隙を介して、前記ハウジングの外部に向かって生じることを特徴とする請求項
1に記載のデバイス。
【請求項16】
前記内部空洞は、前記閉鎖頂部内で終わる上部領域および前記内部空洞への前記開口部内で終わる下部領域を含み、
前記側壁は、前記キャップねじ山間に複数の区画を含む前記下部領域内の内側側壁表面を含み、前記区画の各々は、前記キャップの前記ハウジングの長手方向軸に関して本質的に同一の傾斜を有し、および前記区画のうちの少なくとも1つは、前記開放底部を形成し、前記区画のうちの前記少なくとも1つは、前記長手方向軸から離れて広がって前記フレアー状底部部分を形成することを特徴とする請求項
8に記載のデバイス。
【請求項17】
前記側壁の前記内側側壁表面上の前記少なくとも1つのキャップねじ山は、前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構との前記噛み合いを容易にするように前記キャップねじ山の少なくとも部分上に形成された突起を含むことを特徴とする請求項
1に記載のデバイス。
【請求項18】
前記少なくとも1つのキャップねじ山の少なくとも部分は、前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構と係合しない非係合部分を含むことを特徴とする請求項
1に記載のデバイス。
【請求項19】
前記キャップねじ山は、
前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構との前記噛み合いを容易にするように前記キャップねじ山の少なくとも部分上に形成された少なくとも1つの噛み合い部分、および
前記ニードルレスコネクタの前記嵌合機構と係合しない少なくとも1つの非係合部分を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項20】
前記ストリップは、その上に配置された前記複数の前記消毒キャップのための前記取り外し可能なカバーを含み、それによって、前記複数のキャップの各キャップは、前記キャップの前記開放底部で前記ストリップに取り付けられており、および
前記ストリップから剥離可能であり、前記ストリップ
から剥離されたときに前記キャップの前記内部空洞への前記開口部からカバー
が取り外されることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項21】
前記ストリップは、第2の側と対向する第1の側を含む両面型であり、前記複数の消毒キャップのうちの少なくとも1つは、前記第1の側に取り付けられており、および前記複数の消毒キャップのうちの少なくとも別の1つは、前記第2の側に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項22】
前記消毒キャップのうちの少なくとも前記1つおよび前記消毒キャップのうちの少なくとも前記別の1つは、前記ストリップ上の本質的に同一の長手方向の場所において前記ストリップに取り付けられていることを特徴とする請求項
21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記ストリップは、前記ストリップの表面に取り付けられおよびそこから離れて延びる複数のプロングを含み、それによって、前記複数の消毒キャップの各消毒キャップは、前記キャップの外面に接続される前記プロングのうちの1つによって、前記ストリップに取り外し可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項24】
前記ストリップは、第2の側と対向する第1の側を含む両面型であり、前記複数の消毒キャップのうちの少なくとも1つは、前記第1の側を延長する前記複数のプロングのうちの少なくとも1つによって前記第1の側に取り付けられており、および前記複数の消毒キャップのうちの少なくとも別の1つは、前記第2の側を延長する前記複数のプロングのうちの少なくとも別の1つによって前記第2の側に取り付けられていることを特徴とする請求項
23に記載のデバイス。
【請求項25】
前記プロングのうちの少なくとも前記1つおよび前記プロングのうちの少なくとも前記別の1つは、前記ストリップ上の本質的に同一の長手方向の場所において前記ストリップに取り付けられていることを特徴とする請求項
24に記載のデバイス。
【請求項26】
前記ストリップは、前記ストリップをIVポール上に選択的に配置するための取り付け部分を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項27】
前記ストリップは、本質的に平坦であり、および前記ストリップ内のミシン目によって分離された複数の区画を含み、前記区画の各々は、その上に配置された前記複数の消毒キャップのうちの少なくとも1つを含み、それによって、前記ミシン目は、その上に配置された前記少なくとも1つの消毒キャップを含む前記区画の少なくとも1つの前記ミシン目における切り離しを容易にすることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項28】
前記ストリップは、その上に配置された前記複数の前記消毒キャップのための前記取り外し可能なカバーを含み、それによって、前記複数のキャップの各キャップは、前記キャップの前記開放底部で前記ストリップに取り付けられており、および
前記ストリップから剥離可能であり、前記ストリップ
から剥離されたときに前記キャップの前記内部空洞への前記開口部からカバー
が外されることを特徴とする請求項
27に記載のデバイス。
【請求項29】
前記ストリップは、第2の側と対向する第1の側を含む両面型であり、前記複数の消毒キャップのうちの少なくとも1つは、前記第1の側に取り付けられており、および前記複数の消毒キャップのうちの少なくとも別の1つは、前記第2の側に取り付けられていることを特徴とする請求項
27に記載のデバイス。
【請求項30】
前記消毒キャップのうちの少なくとも前記1つおよび前記消毒キャップのうちの少なくとも前記別の1つは、前記ストリップ上の本質的に同一の長手方向の場所において前記ストリップに取り付けられていることを特徴とする請求項
29に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2016年1月18日に出願された米国仮出願第62/279,986号および2016年2月26日に出願された米国仮出願第62/300,247号からの35USC§119(e)に基づく優先権を主張し、その内容(それと共に提出された全ての添付書類を含む)は、それによってその全体が参照によって組み込まれる。
【0002】
概して、本発明の例示的な実施形態は、医療用消毒キャップの分野、および特に、IVニードルレスコネクタと共に使用するための消毒キャップに関する。
【背景技術】
【0003】
高いコストおよび高い関連死亡率を伴うインパクトの強いイベントであるカテーテル関連血流感染(CRBSI)の件数を減少させるために、消毒キャップが特許文献2として発行される特許文献1に最初に開示され(その両方の開示全体は、参照によって本明細書中に組み込まれる)および市場に紹介されて以来、ニードルレスコネクタ消毒キャップ空間は急速に拡大し続けている。特許文献2に開示されるもののような消毒キャップは、
図1Aおよび
図1Bに図示されており、そこでキャップ1は、消毒パッド2および蓋3を含み、およびキャップ4は、消毒パッド5および蓋7ならびにニードルレスコネクタハブと噛み合うためのその内周8上のねじ山6をも含む。
図2に図示されるように、
図1Aおよび
図1Bのキャップ1および/またはキャップ4のような複数の消毒キャップ23は、IVポール(IV pole)上にストリップ22を吊るすための開口部24を含むストリップ22上に配置され得る。IVポール吊るしデバイス21において、ストリップ22は、取り外されたキャップ25がニードルレスコネクタ上にすぐに配置できるように、その上に配置されたキャップ23のための、例えば蓋3および/または7と同じ機能を有する、共通の蓋としての役割を果たし得る。
【0004】
消毒キャップは、米国医療疫学学会(SHEA)ガイドラインに加えられており、および早期指摘は、キャップは、また、2016輸液看護師基準(INS)ガイドラインにも組み入れられるであろうということである。
【0005】
発展した市場において、IVカテーテルを利用するとき、ニードルレスコネクタは、典型的には、システムを遮断するために使用され、および次いでその後に、薬物または他の必要な流体をカテーテルを介して患者に投与するためにアクセスされる。INS実施基準(INS Standards of Practice)は、ニードルレスコネクタの使用を推奨し、および「各アクセスの前に、アルコール、ヨウ素のチンキ剤またはグルコン酸クロルヘキシジン/アルコールの組み合わせを使用して一貫しておよび完全に消毒される」べきであることを表明している。ニードルレスコネクタの消毒は、表面上に生存しておりおよび前に記載されたCRBSIイベントを含む様々なカテーテル関連合併症をもたらす可能性のあるバクテリアの減少に役立つことが最終的に意図される。看護師は、典型的には70%IPAアルコールパッドを利用して「ハブをこすり洗いすること(scrubbing the hub)」として知られていることを行うことによって、この消毒タスクを完了することとなる。しかしながら、この実務に対するコンプライアンスは、典型的には非常に低い。「ハブをこすり洗いすること」に対するコンプライアンスの欠如に加えて、また、臨床医インタビューを通して、こすり洗い時間、乾燥時間、およびニードルレスコネクタがこすり洗いされる回数にしばしば変動があることも知られている。
【0006】
キャップ技術は、ニードルレスコネクタに関連する重大な課題を提示する。現在市販されている消毒キャップの全ては、活性消毒成分として70%イソプロピルアルコールを含有する。しかしながら、ニードルレスコネクタ設計の多くは、メインハウジングのためにアクリルまたは同様の材料を使用する。アクリルは、長い露出時間にわたって、軽度から劣った化学的安定性のイソプロピルアルコール耐性を有する。したがって、イソプロピルアルコールは、変色および/またはニードルレスコネクタ材料のクラッキングの形で、アクリルの化学的ブレークダウンダメージを引き起こす可能性がある。加えて、市販されているニードルレスコネクタのほとんど全ては、流体経路弁設計のためにシリコーン材料を使用する。シリコーン材料は、長い露出時間にわたって軽度から劣った化学的安定性のイソプロピルアルコール耐性を有する。これは、次いでニードルレスコネクタ弁がくっついて閉じおよび/または閉じることができないことを引き起こす(血液漏出を引き起こす)可能性のある、シリコーン部品の膨張をもたらす可能性がある。その上、増大したシリコーン膨張は、外側アクリルニードルレスコネクタハウジングのクラッキング問題を拡大させ得るコネクタハウジング上の応力を増大させ得る。
【0007】
従来、ニードルレスコネクタ材料とのイソプロピルアルコールの化学的不適合性の問題に取り組むために、(特許文献3、特許文献4、および特許文献5に記載されたもののような)アルコール通気口を有する消毒キャップが開発されてきた。そのような通気口は、キャップが、そのような通気口を有さない現在市販されているキャップと比べて速く、消毒用アルコール(disinfecting alcohol)をニードルレスコネクタから離れて通気することを可能にする。従って、アルコール通気は、ニードルレスコネクタ材料に対する化学的ダメージを低減させることができる。
【0008】
しかしながら、そのような慣用の通気口機構は、いくつかの重大な欠点を有する。1つの欠点は、通気機構は、例えば特許文献6に記載されたように、キャップ内に専用の通気穴を形成することを必要とするか、または重要なアンダーカット範囲および/または2つの成型部品、主キャップハウジングおよびねじ山リングの組立品に依存する可能性があることである。そのような慣用の通気機構は、キャップ設計を、部品の別々の成型を必要とするように追いやる。これら別々の部品は、合わせて、次いで組み立てられ、次いで溶接されまたは接着結合されなければならない。従って、そのような設計は、例えばシングルショット成型されたキャップハウジング設計よりも、本来的に高い工具費、製造複雑性、および生産費を有する。
【0009】
従って、もしアンダーカットを回避する通気機構を含む消毒キャップが開発されたとしたら、それは、費用が掛かる組み立て工程および溶接工程を排除し得る。加えて、もし増大された通気性能を持つ消毒キャップが開発されたとしたら、それは、ニードルレスコネクタの機能不全をさらに低減させる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】米国特許公開第2007/011233号明細書
【文献】米国特許第8,740,864号明細書
【文献】米国特許第8,206,514号明細書
【文献】米国特許第7,985,302号明細書
【文献】米国特許第7,780, 794号明細書
【文献】米国特許第8,206,514号明細書
【発明の概要】
【0011】
本発明の態様に従って、消毒キャップは、閉鎖頂部を含むハウジング、本質的に円筒状の側壁、および前記ニードルレスコネクタの相手機構(mating feature)を含む先端部を受け入れるための前記ハウジング内部の内部空間への開口部を有する前記側壁によって形成された開放底部を含む。消毒スポンジは、キャップの使用前に内部空洞内部にスポンジを封止するための内部空洞への開口部を封止する取り外し可能なカバーを備えて、内部空洞内部に構成され得る。内部空洞は、側壁の内側側壁表面上に少なくとも1つのねじ山を含む。キャップねじ山は、ニードルレスコネクタの相手機構と噛み合うのに十分であり、キャップねじ山は、ニードルレスコネクタの相手機構に対応しない。
【0012】
本発明の別の態様に従って、キャップねじ山の大径、小径、ピッチ、ねじ山区画輪郭、およびねじ山の数、のうちの少なくとも1つは、ニードルレスコネクタの相手機構に対応しない。
【0013】
本発明の別の態様に従って、開放底部を形成する側壁の部分は、ニードルレスコネクタがハウジングと確実に係合しているときに開放底部はニードルレスコネクタの外側表面と気密封止を形成しないように、内部空洞への開口部を形成する内側側壁表面を含む。
【0014】
本発明の別の態様に従って、ハウジングの前記側壁によって形成された開放底部は、平坦面とハウジングの底部との間に出口空間が存在するように、平坦ではなく、それによって、消毒スポンジの通気は、内部空洞への開口部を通って、本質的に、ニードルレスコネクタの相手機構の外部の周囲でおよび出口空間を介して、キャップハウジングの外部に向かって生じる。
【0015】
本発明の別の態様に従って、ハウジングの側壁によって形成された開放底部は、内部空洞への開口部がニードルレスコネクタの外側表面と気密封止を形成しないように、1つまたは複数のディボットを有する不規則な底部内側側壁表面を含み、それによって、消毒スポンジの通気は、内部空洞への開口部を通って、本質的に、ニードルレスコネクタの相手機構の外部の周囲でおよびディボットの少なくとも1つを介して、キャップハウジングの外部に向かって生じる。
【0016】
本発明の別の態様に従って、ハウジングは、内部空洞への開口部を画定する底部内側側壁表面に沿って規則的にまたは無作為に間隔が開けられた1つまたは複数のディボットを含む開放底部に形成されたフレアー状下部を含む。
【0017】
本発明の別の態様に従って、キャップねじ山は、延長された部分がニードルレスコネクタの頂部部分と接触するようにキャップねじ山がニードルレスコネクタと噛み合うときに、逃げ空間がニードルレスコネクタの頂部部分の表面と開放底部との間に存在するように、側壁によって形成された開放底部の下に延びる延長された部分を含み、それによって、消毒スポンジの通気は、内部空洞への開口部を通って、本質的に、ニードルレスコネクタの相手機構の外部の周囲でおよび逃げ空間を介して、キャップハウジングの外部に向かって生じる。
【0018】
本発明の別の態様に従って、開放底部を形成する側壁の部分は、ニードルレスコネクタがハウジングと確実に係合しているときに、開放底部はニードルレスコネクタの外側表面と気密封止を形成しないように内部空洞への開口部を形成する内側側壁表面を有するフレアー状底部部分を含み、それによって、消毒スポンジの通気は、内部空洞への開口部を通って、本質的に、ニードルレスコネクタの相手機構の外部の周囲で、およびフレアー状底部部分の内側壁表面とニードルレスコネクタの外側表面との間で、キャップハウジングの外部に向かって生じる。
【0019】
本発明の別の態様に従って、前記ハウジングの側壁によって形成された開放底部は、本質的に平坦である。
【0020】
本発明の別の態様に従って、ハウジングの前記側壁によって形成された開放底部は、平坦面と前記ハウジングの底部との間に出口空間が存在するように、平坦ではない。
【0021】
本発明の別の態様に従って、内部空洞は、閉鎖頂部内で終わる上部領域および内部空洞への開口部内で終わる下部領域を含み、下部領域は、キャップねじ山を含み、および上部領域は、スポンジと接触および/または係合するように構成された内部空洞内への突起を含む。
【0022】
本発明の別の態様に従って、側壁は、キャップねじ山間に複数の区画を含む内側側壁表面を含み、区画の各々は、キャップのハウジングの長手方向軸に関して傾斜を有する。開放底部を形成する区画のうちの少なくとも1つは、長手方向軸から離れて広がって、フレアー状底部部分を形成する。
【0023】
本発明の別の態様に従って、内部空洞は、閉鎖頂部内で終わる上部領域、および内部空洞への開口部内で終わる下部領域を含む。内側側壁表面は、下部領域内の移行区画の底部におけるエリアが上部領域内の移行区画の頂部におけるエリアよりも大きくなるように内側側壁表面が下部領域から上部領域に移行する直線状のまたは湾曲した表面を有する移行区画を含む。
【0024】
本発明の別の態様に従って、スポンジは、スポンジがニードルレスコネクタとの接触を維持しおよび閉鎖頂部の内側表面から離れたままであるように、キャップねじ山がニードルレスコネクタの相手機構と噛み合うときに上部領域内に移動しないことを確実にする。
【0025】
本発明の別の態様に従って、底部部分の内側側壁表面によって形成された内部空洞への開口部は、本質的に円形でありおよび開口直径を含み、ならびに開口直径は、前記開口直径がハウジングの内側側壁表面とニードルレスコネクタとの間に通気間隙をもたらすように、ニードルレスコネクタのフランジ直径よりも大きく、それによって、内部空洞への開口部は通気間隙を含み、および消毒スポンジの通気は、内部空洞への開口部を通って、本質的に、ニードルレスコネクタの相手機構の外部の周囲でおよび通気間隙を介して、キャップハウジングの外部に向かって生じる。
【0026】
本発明の別の態様に従って、側壁は、キャップねじ山間に多数の区画を含む下部領域内の内側側壁表面を含み、区画の各々は、本質的に、キャップのハウジングの長手方向軸に関して同一の傾斜を有し、および区画のうちの少なくとも1つは開放底部を形成し、区画のうちの少なくとも1つは、長手方向軸から離れて広がって、フレアー状底部部分を形成する。
【0027】
本発明の別の態様に従って、側壁の内側側壁表面上の少なくとも1つのキャップねじ山は、ニードルレスコネクタの相手機構との噛み合いを容易にするための、キャップねじ山の少なくとも部分上に形成された突起を含む。
【0028】
本発明の別の態様に従って、少なくとも1つのキャップねじ山の少なくとも部分は、ニードルレスコネクタの相手機構と係合しない非係合部分を含む。
【0029】
本発明の別の態様に従って、キャップねじ山は、ニードルレスコネクタの相手機構との噛み合いを容易にするためのキャップねじ山の少なくとも部分上に形成された少なくとも1つの噛み合い部分、およびニードルレスコネクタの相手機構と係合しない少なくとも1つの非係合部分を含む。
【0030】
本発明の別の態様に従って、デバイスは、ストリップ、および前記ストリップ上に配置された本発明の例示的な実施形態による複数の消毒キャップ、を含む。
【0031】
本発明の例示的な実施に従って、デバイスのストリップは、本質的に平坦であり、およびストリップ内のミシン目によって分離された複数の区画を含み、区画の各々は、その上に配置された複数の消毒キャップのうちの少なくとも1つを含み、それによって、ミシン目は、その上に配置された少なくとも1つの消毒キャップを含む前記区画の少なくとも1つのミシン目における切り離しを容易にする。
【0032】
本発明の別の例示的な実施に従って、ストリップは、その上に配置された複数の消毒キャップのための取り外し可能なカバーを含み、それによって、複数のキャップの各キャップは、キャップの底部でストリップに取り付けられ、および前記ストリップを剥がしたときにキャップの内部空洞への開口部からカバーを外すストリップから剥離可能である。
【0033】
本発明のさらに別の例示的な実施に従って、ストリップは、各々その上に配置された複数の消毒キャップを有する対向側面を含む両面型である。
【0034】
本発明の代替的な例示的な実施に従って、ストリップは、ストリップの表面に取り付けられおよびそこから離れて延びる複数のプロングを含み、それによって、前記複数のキャップの各キャップは、キャップの閉鎖頂部の外面に接続されたプロングのうちの1つによって、ストリップに取り外し可能に取り付けられている。
【0035】
本発明のさらに別の例示的な実施に従って、デバイスは、それに取り付けられたキャップを有するストリップをIVポール上に選択的に配置するための取り付け部分を含む。
【0036】
本発明の例示的な実施形態に従って、医療用デバイスコネクタにおける使用のための多数の開始ねじ山パターンは、第1の開始ねじ山経路であって、大輪郭、小輪郭、ピッチ、および第1のねじ山区画輪郭を有する第1の開始ねじ山経路、少なくとも第2の開始ねじ山経路であって、大輪郭、小輪郭、ピッチ、および第2のねじ山区画輪郭を有する第2の開始ねじ山経路、を含む。第1のねじ山区画輪郭および第2のねじ山区画輪郭は異なっている。
【0037】
本発明の例示的な実施に従って、第1および第2の開始ねじ山経路は、同等のピッチを有し、ならびに大輪郭と、第1および第2の開始ねじ山経路のピッチと実質的に同等のピッチと、を有する二次的な医療用デバイスコネクタの補完ねじ山と、相互作用するように構成されている。
【0038】
本発明の別の例示的な実施に従って、補完ねじ山が第1および第2の開始ねじ山経路と係合するとき、補完ねじ山および第1の開始ねじ山経路によって取り囲まれた空間によって第1のらせん状空所が形成され、ならびに補完ねじ山および第2の開始ねじ山経路によって取り囲まれた空間によって第2のらせん状空所が形成される。第2のらせん状空所は、第1のらせん状空所よりも広い。
【0039】
本発明のさらに別の例示的な実施に従って、第1の開始ねじ山経路および前記第2の開始ねじ山経路は、それぞれの谷区画輪郭およびそれぞれの山区画輪郭をさらに含む。それぞれの谷区画輪郭は、実質的に同様であり、およびそれぞれの山区画輪郭は、実質的に異なっている。
【0040】
本発明のさらに別の例示的な実施に従って、第1の開始ねじ山経路および第2の開始ねじ山経路は、雌ねじ山パターンを形成し、および二次的な医療用デバイスコネクタの補完ねじ山は、雄ねじ山パターンを有する。
【0041】
本発明のさらに別の例示的な実施に従って、第1の開始ねじ山経路および第2の開始ねじ山経路は雄ねじ山パターンを形成し、および二次的な医療用デバイスコネクタの補完ねじ山は雌ねじ山パターンを有する。
【0042】
本発明のさらに別の例示的な実施に従って、第2の開始ねじ山経路は、実質的に接線方向に補完ねじ山と相互作用する。
【0043】
本発明のさらに別の例示的な実施に従って、第1の開始ねじ山経路は、実質的に補完ねじ山と係合するように、補完ねじ山と相互作用する。
【0044】
本発明のさらに別の例示的な実施に従って、第1および第2の開始ねじ山経路は、実質的に同等のピッチを有する。
【0045】
本発明の例示的な実施形態に従って、多数の開始ねじ山パターンを組み入れるキャップは、内部空洞を含み、および補完ねじ山が多数の開始ねじ山パターンと係合するときに、第1および第2のらせん状空所によってキャップの近位端から内部空洞に向かう空気流経路が形成される。
【0046】
本発明の例示的な実施に従って、キャップは、内部空洞内において本質的にキャップの遠位端で保持される消毒剤保持部材をさらに含む。
【0047】
本発明の別の例示的な実施に従って、キャップは、第1および第2の開始ねじ山経路を有しおよび二次的な医療用デバイスコネクタを受け入れる内側表面をさらに含む。
【0048】
本発明のさらに別の例示的な実施に従って、キャップの内側表面は、キャップの近位端において、より大きい横断面を有する本質的に円錐台状の内部空洞を形成する。
【0049】
本発明のさらに別の例示的な実施に従って、キャップの内側表面は、二次的な医療用デバイスコネクタの補完ねじ山の大輪郭よりも大きい横断面を有する本質的に円筒状の内部空間を形成する。
【0050】
本発明の目的、利点、および目立った特徴は、添付された図面と共に用いられ本発明の例示的な実施形態を開示する以下の詳細な記載から、明らかになるであろう。
【0051】
本発明の様々な実施形態の上記利益および他の利点は、本発明の例示的な実施形態の以下の詳細な記載から、および付随する作図図面から、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1A】ニードルレスコネクタのための慣用のキャップの横断面図である。
【
図1B】ニードルレスコネクタのための慣用のキャップの横断面図である。
【
図2】IVポール上にキャップを吊るすための慣用のデバイスの図である。
【
図3A】本発明の例示的な実施形態によるキャップの三次元図である。
【
図3B】本発明の例示的な実施形態によるキャップの三次元図である。
【
図4A】本発明の例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図4B】本発明の例示的な実施形態によるキャップの別の図である。
【
図5】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明の例示的な実施形態によるキャップの図である。
【
図6】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明の例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図7】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置されたときの本発明の例示的な実施形態によるキャップ内の通気の図である。
【
図8A】本発明の別の例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図8B】本発明の別の例示的な実施形態によるキャップの別の図である。
【
図9】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明の別の例示的な実施形態によるキャップ内の通気の図である。
【
図10】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明の別の例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図11A】本発明のさらに別の例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図11B】本発明のさらに別の例示的な実施形態によるキャップの別の図である。
【
図12】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明のさらに別の例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図13】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明のさらなる例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図14A】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明のさらなる例示的な実施形態によるキャップにおける通気の図である。
【
図14B】本発明のさらなる例示的な実施形態によるキャップの別の図である。
【
図15】本発明のなおさらなる例示的な実施形態によるキャップの三次元図である。
【
図16】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明のなおさらなる例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図17A】本発明のまださらなる例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図17B】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明のまださらなる例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図17C】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明のまださらなる例示的な実施形態によるキャップ内の通気の図である。
【
図18】本発明のまだ別のさらなる例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図19】本発明のまださらなる例示的な実施形態の例示的な実施によるキャップの横断面図である。
【
図20A】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明のなお別の例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図20B】本発明のなお別の例示的な実施形態によるキャップの別の図である。
【
図20C】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明のなお別の例示的な実施形態によるキャップ内の通気の図である。
【
図21A】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明のまだなお別の例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図21B】本発明のまだなお別の例示的な実施形態によるキャップの別の図である。
【
図21C】ニードルレスコネクタのような医療用器具上に配置された本発明のまだなお別の例示的な実施形態によるキャップ内の通気の図である。
【
図22】慣用の雌(ルアー)ロック円錐状フィッティングの横断面図である。
【
図23A】本発明の別の例示的な実施形態によるキャップの横断面図である。
【
図23B】本発明の別の例示的な実施形態によるキャップの三次元図である。
【
図24A】本発明の例示的な実施形態の例示的な実施によるキャップを説明する種々の斜視図の技術図面である。
【
図24B】本発明の例示的な実施形態の例示的な実施によるキャップを説明する技術図面である。
【
図24C】本発明の例示的な実施形態の例示的な実施によるキャップを説明する技術図面である。
【
図24D】本発明の例示的な実施形態の例示的な実施によるキャップを説明する技術図面である。
【
図24E】本発明の例示的な実施形態の例示的な実施によるキャップを説明する横断面図の技術図面である。
【
図24F】本発明の例示的な実施形態の例示的な実施によるキャップを説明する横断面図の技術図面である。
【
図24G】本発明の例示的な実施形態の例示的な実施によるキャップを説明する拡大図の技術図面である。
【
図24H】本発明の例示的な実施形態の例示的な実施によるキャップを説明する横断面図の技術図面である。
【
図24I】本発明の例示的な実施形態の例示的な実施によるキャップを説明する拡大図の技術図面である。
【
図25A】IVポール上に複数のキャップを吊るすための本発明の例示的な実施形態によるデバイスを示す図である。
【
図25B】IVポール上に複数のキャップを吊るすための本発明の例示的な実施形態によるデバイスを示す図である。
【
図25C】IVポール上に複数のキャップを吊るすための本発明の別の例示的な実施形態によるデバイスを示す図である。
【
図25D】IVポール上に複数のキャップを吊るすための本発明のさらに別の例示的な実施形態によるデバイスを示す図である。
【
図26A】IVポール上に複数のキャップを吊るすための本発明のさらなる例示的な実施形態によるデバイスを示す図である。
【
図26B】IVポール上に複数のキャップを吊るすための本発明のなおさらなる例示的な実施形態によるデバイスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
図面を通して、同様の参照番号は、同様の部品、構成要素および構造をさすものと理解されよう。
【0054】
この記載において例示される事項は、本発明の例示的な実施形態の包括的な理解の助けとなるように提供される。従って、当業者は、発明の範囲および精神から逸脱することなく本明細書に記載される実施形態の様々な変更および修正を行うことができることを認識するであろう。また、よく知られている機能および構造の記載は、明確性および簡潔さのために省略される。
【0055】
本発明の例示的な実施形態は、増大された通気性能を有し、同時にIVカテーテルニードルレスコネクタハブ上の相手機構に対応しない(ねじ山大径、ねじ山小径、ねじ山ピッチ、ねじ山区画輪郭およびねじ山機構の数)に関するキャップ機構を組み入れることによって消毒流体通気を成し遂げ得る新規なシングルショット成型可能なキャップ設計機構を使用することができる消毒キャップを提供する。キャップのねじ山小機構(minor features)は、2つの部品間に干渉摩擦嵌合(interference friction fit)を引き起こすニードルレスコネクタねじ山大機構(major features)をグリップする。これらの非対応のねじ山機構は、キャップとIVハブとの間のニードルレスコネクタねじ山大区画の外部の周囲に重要ならせん状通気経路をもたらす。これらの経路は、キャップの上部区画内のアルコールに浸漬された消毒スポンジから通じ、キャップの内径をらせん状に下り、およびキャップの底部から外へ大気(atmosphere)に向かって通気する。
【0056】
関連技術分野における熟練工によって容易に認識されるように、以下に続く記載の中で、「相手機構に対応しない機構」の定義は、全ての本質的要素または点において相手機構と同一ではない機構である。「同一の」の定義は、射出成型可能なプラスチック部品および射出成型可能なプラスチック部品組立品に関する業界平均許容差の範囲外である。また、「先端部」、「ハブ」、「ねじ山」、「スポンジ」、「突起」、「傾斜」等のような記述的な用語が理解を容易にするために本明細書を通して使用されているが、それは、本発明の実施形態の様々な態様を実施するために組み合わせてまたは個別に使用され得る何らかの構成要素を制限すること意図するものではないことに留意されたい。
【0057】
さらに、キャップねじ山機構寸法付け(sizing)は、ニードルレスコネクタねじ山または相手機構との関連で、他の製品要求を依然として満たしながらキャップの通気速度性能を最大化するように、最適化され得る。製造射出成型品取り出し(Manufacturing injection demolding)は、部品のらせん状の排出または金型コア(mold core)を回転させることによって達成され得る。従って、ツーショット射出および/またはプラスチック部品組立品は、本発明の例示的な実施形態による設計概念により、必要とされない。
【0058】
次に図面を参照し、同様の参照番号は、いくつかの図を通して同一のまたは対応する部分を指定し、本発明の実施形態は、以下のように記載される。
【0059】
図3A、
図3B、および
図4~
図7に図示されるような本発明の実施形態の例示的な実施によると、クロススレッドの消毒キャップ300は、ニードルレスコネクタ9の先端部またはハブ12上に嵌合することができ、ならびに閉鎖頂部322、外側側壁表面320を有する本質的に円筒状の側壁304、およびニードルレスコネクタ9の先端部を受け入れるためのハウジング302内部の内部空洞328への開口部326を有する開放底部324、を含むハウジング302を含む。ハウジング302の側壁304によって形成された底部324は、平坦面310とキャップ300の底部324との間に空間370が存在するように、平坦ではない。内部空洞328は、アルコールに浸漬された消毒スポンジ380を収容し、および側壁304の内側側壁表面330上のねじ山(または相手機構)340を有する。キャップ300のねじ山340の直径(大径345および/または小径346)は、ニードルレスコネクタ9のねじ山(または相手機構)13と対応しない。消毒スポンジ380を含む。内部空洞328を封止するために、取り外し可能なカバー399をキャップ300の底部324に取り付けることができる。
【0060】
加えて、
図6および
図7にさらに図示されるように、例示的な実施によると、キャップ300のねじ山ピッチ、ねじ山区画輪郭、および/またはねじ山の数は、ニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しない。キャップ300のねじ山340はニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しないので、アルコールに浸漬された消毒スポンジ380の通気311は、内部空洞328への1つの開口部326を通って、本質的に、ニードルレスコネクタ9のねじ山13の外部の周囲でおよび空間370を介してキャップハウジング302の外部(atmosphere)に向かって生じる。
【0061】
図8Aから
図10に図示されるような本発明の実施形態の別の例示的な実施によると、ねじ山大間隙(major gap)消毒キャップ800は、ニードルレスコネクタ9の先端部12上に嵌合することができ、ならびに閉鎖頂部822、外側側壁表面820を有する本質的に円筒状の側壁804、およびニードルレスコネクタ9の先端部を受け入れるためのハウジング802内部の内部空洞828への開口部826を有する開放底部824、を含むハウジング802を含む。ハウジング802の側壁804によって形成された底部824は、平坦面810とキャップ800の底部824との間に空間870が存在するように、平坦ではない。内部空洞828は、アルコールに浸漬された消毒スポンジ880を収容し、側壁804の内側側壁表面830上のねじ山840を有する。消毒スポンジ880を含む内部空洞828を封止するために、取り外し可能なカバー899をキャップ800の底部824に取り付けることができる。
【0062】
ねじ山840のピッチは、ニードルレスコネクタ9のねじ山13のピッチに対応する。しかしながら、キャップ800のねじ山840の輪郭(大輪郭841および/または小輪郭842)は、ニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しない。キャップ800のねじ山840はニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しないので、アルコールに浸漬された消毒スポンジ880の通気811は、内部空洞828への1つの開口部826を通って、本質的に、ニードルレスコネクタ9のねじ山13の外部の周囲でおよび空間870を介して、キャップハウジング802の外部(atmosphere)に向かって生じる。
【0063】
図11A、
図11B、および
図12に図示される本発明のまた別の例示的な実施によると、ねじ山キャスタレーション(castellartion)設計の消毒キャップ1100は、ニードルレスコネクタ9の先端部12上に嵌合することができ、ならびに閉鎖頂部1122、外側側壁表面1120を有する本質的に円筒状の側壁1104、およびニードルレスコネクタ9の先端部12を受け入れるためのハウジング1102内部の内部空洞1128への開口部1126を有する開放底部1124、を含むハウジング1102を含む。ハウジング1102の側壁1104によって形成された底部1124は、開口部1126がニードルレスコネクタ9の外側表面25と気密封止を形成しないように、ディボット1136を有する不規則な底部内側側壁表面1132を含む。
【0064】
例示的な実施において、ハウジング1102は、底部1124に形成されたフレアー状下部1190を含み、これはディボット1136を含む。任意の数の、1つまたは複数のディボット1136が、底部内側側壁表面1132に沿って規則的にまたは無作為に間隔を空けて存在し得る。内部空洞1128は、
図10の実施例と同様に、スポンジ1180がニードルレスコネクタ9の少なくとも先端部12と接触しおよびこれを消毒するように、アルコールに浸漬された消毒スポンジ1180を収容する。内部空洞1128は、側壁1104の内側側壁表面1130上のねじ山1140を含む。
【0065】
ねじ山1140のピッチは、ニードルレスコネクタ9のねじ山13のピッチに対応する。しかしながら、キャップ1100のねじ山1140の輪郭(大輪郭1141および/または小輪郭1142)は、ニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しない。キャップ1100のねじ山1140はニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しないので、アルコールに浸漬された消毒スポンジ1180の通気1111は、本質的に、ニードルレスコネクタ9のねじ山13の外部の周囲で、および内部空洞1128への開口部1126の1つまたは複数のディボット1136を通って、キャップハウジング1102の外部(atmosphere)に向かって生じる。ハウジング1102の側壁1104によって形成された底部1124は、(平坦面810とキャップ800の底部824との間に空間870が存在する
図10の例示的な実施形態とは対照的に)本質的に平坦であり得るが、そうである必要はない。消毒スポンジ1180を含む内部空洞1128を封止するために、取り外し可能なカバー1199をキャップ1100の底部1124に取り付けることができる。
【0066】
図13、
図14Aおよび
図14Bに図示されるような本発明の実施形態のその上さらなる例示的な実施によると、延長されたねじ山設計間隙の消毒キャップ1300は、ニードルレスコネクタ9の先端部12上に嵌合することができ、ならびに閉鎖頂部1322、外側側壁表面1320を有する本質的に円筒状の側壁1304、およびニードルレスコネクタ9の先端部を受け入れるためのハウジング1302内部の内部空洞1328への開口部1326を有する開放底部1324、を含むハウジング1302を含む。内部空洞1328は、上部領域1312および下部領域1314を含み、ならびにアルコールに浸漬された消毒スポンジ1380を収容する。下部領域1314は、ニードルレスコネクタ9のねじ山13と係合するための側壁1304の内側側壁表面1330上の係合ねじ山1340を含む。ねじ山1340は、延長された部分1348がニードルレスコネクタ9の頂部部分25と接触するようにキャップ1300がコネクタ9上に搭載されたときに、ニードルレスコネクタ9の頂部部分25の表面1310とキャップ1300の底部1324との間に空間1370が存在するように、ハウジング1302の側壁1304によって形成された底部1324の下に延びる延長された部分1348を含む。
【0067】
例示的な実施において、上部領域1312は、消毒スポンジ1380と係合または接触する、側側壁表面1330からの突起1355および/または頂部1322の内側表面からの突起1357を含み得る。係合ねじ山1340のピッチは、ニードルレスコネクタ9のねじ山13のピッチに対応する。しかしながら、キャップ1300の係合ねじ山1340の輪郭(大輪郭1341および/または小輪郭1342)は、ニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しない。キャップ1300の係合ねじ山1340はニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しないので、アルコールに浸漬された消毒スポンジ1380の通気1311は、内部空洞1328への1つの開口部1326を通って、本質的に、ニードルレスコネクタ9のねじ山13の外部の周囲でおよび空間1370を介して、キャップハウジング1302の外部(atmosphere)へ向かって生じる。例示的な実施において、ハウジング1302の側壁1304によって形成された底部1324は、(平坦面810とキャップ800の底部824との間に空間870が存在する
図10の例示的な実施形態とは対照的に)本質的に平坦であり得るが、そうである必要はない。消毒スポンジ1380を含む内部空洞1328を封止するために、取り外し可能なカバー1399をキャップ1300の底部1324に取り付けることができる。
【0068】
図15から
図19に図示されるような本発明の実施形態のまださらなる例示的な実施によると、消毒キャップ1500は、ニードルレスコネクタ9の先端部12上に嵌合することができ、ならびに閉鎖頂部1522、外側側壁表面1520を有する側壁1504、およびニードルレスコネクタ9の先端部を受け入れるためのハウジング1502内部の内部空洞1528に対する開口部1526を有する開放底部1524、を含むハウジング1502を含む。内部空洞1528は、上部領域1512および下部領域1514を含み、ならびにアルコールに浸漬された消毒スポンジ1580を収容する。ハウジング1502の側壁1504によって形成された底部1524は、コネクタ9の先端部が少なくとも空洞1528の下部領域1514内部と確実に係合しているときに開口部1526がニードルレスコネクタ9の外側表面25と気密封止を形成しないように、内側側壁表面1532を有するフレアー状底部部分1590を含む。消毒スポンジ1580を含む。内部空洞1528を封止するために、取り外し可能なカバー1599をキャップ1500の底部1524に取り付けることができる。
【0069】
例示的な実施において、内側側壁表面1532によって形成された内部空洞1528への開口部1526は、本質的に円形であり、および、開口直径26が内側側壁表面1532とニードルレスコネクタ9の外側表面25との間に通気間隙1527をもたらすように、ニードルレスコネクタ9の外側表面25のフランジ直径1533よりも大きい開口直径26を有する。
【0070】
下部領域1514は、ニードルレスコネクタ9のねじ山13と係合するための側壁1504の内側側壁表面1530上のねじ山1540を含む。例示的な実施において、上部領域1512は、消毒スポンジ1580と係合または接触する、内側側壁表面1530上の突起1555および/または(
図13の実施例において図示される突起1357のような)頂部1522の内側表面上の突起(不図示)を含み得る。
【0071】
ねじ山1540のピッチは、ニードルレスコネクタ9のねじ山13のピッチに対応する。しかしながら、キャップ1500のねじ山1540の輪郭(大輪郭1541および/または小輪郭1542)は、ニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しない。キャップ1500の係合ねじ山1540はニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しないので、アルコールに浸漬された消毒スポンジ1580の通気1511は、本質的に、ニードルレスコネクタ9のねじ山13の外部の周囲でおよび内部空洞1528への開口部1526を通って、キャップハウジング1502の外部(atmosphere)に向かって生じる。例示的な実施において、通気1511は、開口部1526を通って通気間隙1527を介して生じる。
【0072】
ハウジング1502の側壁1504によって形成される底部1524は、(平坦面810とキャップ800の底部824との間に空間870が存在する
図10の例示的な実施形態とは対照的に)本質的に平坦であり得るが、そうである必要はない。
【0073】
図17A、
図17Bおよび
図17Cに図示されるような本発明の実施形態の例示的な実施によると、キャップ1500の下部領域1514における内側側壁表面1530は、本質的にねじ山1540間に区画1530C、1530D、1530E、および1530Fを含むことができ、各区画は、長手方向軸Aに関して傾斜を有する。さらなる実施例的な実施において、区画1530Eおよび1530F内の内側側壁表面1530は、長手方向軸Aから離れて広がりフレアー状に広がる開口部1526を形成する。まださらなる例示的な実施において、区画1530Cの頂部における内側エリアは、開口部1526を形成する区画1530Fの底部におけるエリアよりも小さくてもよい。なおさらなる例示的な実施において、区画1530Dの頂部におけるエリアを、
図16の実施例において図示されるように、ニードルレスコネクタ9の先端部12が本質的に区画1530Dの頂部において停止するように、空洞1528内へのニードルレスコネクタ9のさらなる挿入を妨げるように構成することができる。
【0074】
まださらなる例示的な実施において、キャップ1500の上部領域1512における内側側壁表面1530は、本質的に突起1555間に、区画1530AAおよび1530Aを含むことができ、各区画は、長手方向軸Aに関して傾斜を有する。なおさらなる例示的な実施において、内側側壁表面1530は、領域1514における区画1530Bの底部におけるエリアが領域1512における区画1530Bの頂部におけるエリアよりも大きくなるように内側側壁表面1530が下部領域1514から上部領域1512に移行する直線状の(
図19の実施例参照)または湾曲した(
図17A、
図17B、
図17Cおよび
図18の実施例参照)表面を有する移行区画1530Bを含むことができる。突起1555および/または区画1530Bの頂部におけるより小さいエリアは、コネクタ9の先端部12がキャップ1500の空洞1528内部に固定されたときに、スポンジ1580が空洞1528の、ある領域内部、例えば本質的に区画1530Bおよび1530C内部内で、圧縮されおよび/または保持され得るように、キャップ1500がニードルレスコネクタ9と係合するときにスポンジ1580が上部領域1512内に移動させられるのを防止することができる。
【0075】
図18に図示されるような本発明の実施形態のまださらなる例示的な実施において、キャップ1500の下部領域1514における内側側壁表面1530は、本質的にねじ山1540間の区画1530C、1530Dおよび1530E、ならびに最も底部の区画としての区画1530F、または区画1530Fの下方の開口段(aperture step)を含むことができる。全ての区画は、本質的に、長手方向軸Aに関して同一の傾斜または角度を有する。しかしながら、
図19に図示される例示的な実施とは異なり、区画1530C、1530D、1530Eおよび/または1530Fは、共線的ではない。
【0076】
図19に図示されるような本発明の実施形態のまださらなる例示的な実施において、キャップ1500の下部領域1514における内側側壁表面1530は、長手方向軸Aに関して本質的に同一の傾斜または角度を有する本質的にねじ山1540全区画間に、本質的に共線的1531区画1530C、1530Dおよび1530Eを含み得る。しかしながら、
図18に図示された例示的な実施とは異なり、区画1530Fを、区画1530Eの一体的な最も底部の部分として構成することができる。
【0077】
まだ別の例示的な実施において、キャップ1500は、例えば、カバー1599を取り外し、ニードルレスコネクタ9と係合させおよび/またはニードルレスコネクタ9と係合解除させるようにキャップ1500を取り扱うようなときに、キャップ1500のよりよい握りを容易にするために、ハウジング1502の外側側壁表面1520上に形成されたリッジ1598を含む。
【0078】
図20A、
図20B、および
図20Cに図示されるような本発明の実施形態のまださらなる例示的な実施によると、消毒キャップ2000は、ニードルレスコネクタ9の先端部12上に嵌合するとができ、ならびに閉鎖頂部2022、外側側壁表面2020を有する側壁2004、およびニードルレスコネクタ9の先端部を受け入れるためのハウジング2002内部の内部空洞2028への開口部2026を有する開放底部2024、を含むハウジング2002を含む。内部空洞2028は、アルコールに浸漬された消毒スポンジ2080を収容する。ハウジング2002の側壁2004によって形成された底部2024は、コネクタ9の先端部が空洞2028内部と確実に係合しているときに開口部2026がニードルレスコネクタ9の外側表面25と気密封止を形成しないように、内側側壁表面2032を有する底部部分2090を含む。
図15の実施例におけるように、消毒スポンジ2080を含む。内部空洞2028を封止するために、1599のような取り外し可能なカバーをキャップ2000の底部2024に取り付けることができる。
【0079】
例示的な実施において、内側側壁表面2032によって形成された内部空洞2028への開口部2026は、本質的に円形であり、および開口直径2026Aが内側側壁表面2032とニードルレスコネクタ9の外側表面25との間に通気間隙2027をもたらすように、ニードルレスコネクタ9の外側表面25のフランジ直径2033よりも大きい開口直径2026Aを有する。
【0080】
内部空洞2028は、ニードルレスコネクタ9のねじ山13と係合するために、側壁2004の内側側壁表面2030上のねじ山2040を含む。例示的な実施において、ねじ山2040の少なくとも部分は、ニードルレスコネクタ9のねじ山13とのより確実な係合を容易にするための突起2040Aを含むことができる。
【0081】
ねじ山2040のピッチは、ニードルレスコネクタ9のねじ山13のピッチに対応する。しかしながら、キャップ2000のねじ山2040の輪郭(大輪郭2041および/または小輪郭2042)は、ニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しない。キャップ2000の係合ねじ山2040はニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しないので、アルコールに浸漬された消毒スポンジ2080の通気2011は、本質的に、ニードルレスコネクタ9のねじ山13の外部の周囲でおよび内部空洞2028への開口部2026を通って、キャップハウジング2002の外部(atmosphere)へ向かって生じる。例示的な実施において、通気2011は、開口部2026を通って通気間隙2027を介して生じる。消毒スポンジ2080を含む内部空洞2028を封止するために、取り外し可能なカバー2099をキャップ2000の底部2024に取り付けることができる。
【0082】
図20Aに図示されるような本発明の実施形態の例示的な実施によると、キャップ2000の内側側壁表面2030は、本質的にねじ山2040間に2030Aのような区画を含むことができ、各区画は、長手方向軸Aに関して本質的に同一の傾斜を有する。
【0083】
図21A、
図21B、および
図21Cに図示されるような本発明の実施形態のまださらなる例示的な実施によると、消毒キャップ2100は、ニードルレスコネクタ9の先端部12上に嵌合することができ、ならびに閉鎖頂部2122、外側側壁表面2120を有する側壁2104、およびニードルレスコネクタ9の先端部を受け入れるためのハウジング2102内部の内部空洞2128への開口部2126を有する開放底部2124、を含むハウジング2102を含む。内部空洞2128は、アルコールに浸漬された消毒スポンジ2180を収容する。ハウジング2102の側壁2104によって形成された底部2124は、コネクタ9の先端部が空洞2128内部と確実に係合しているときに開口部2126はニードルレスコネクタ9の外側表面25と気密封止を形成しないように内側側壁表面2132を有する底部部分2190を含む。消毒スポンジ2180を含む内部空洞2128を封止するために、
図15の実施例におけるように、1599のような取り外し可能なカバーをキャップ2100の底部2124に取り付けることができる。
【0084】
例示的な実施において、内側側壁表面2132によって形成された内部空洞2128への開口部2126は、本質的に円形であり、および開口直径2126Aが内側側壁表面2132とニードルレスコネクタ9の外側表面25との間に通気間隙2127をもたらすように、ニードルレスコネクタ9の外側表面25のフランジ直径2133よりも大きい開口直径2126Aを有する。
【0085】
内部空洞2128は、側壁2104の内側側壁表面2130上に、ニードルレスコネクタ9のねじ山13と係合するための、ねじ山2140を含む。例示的な実施において、ねじ山2140の少なくとも部分は、ニードルレスコネクタ9のねじ山13とのより確実な係合を容易にするための突起2140Aを含むことができる。
【0086】
ねじ山2140のピッチは、ニードルレスコネクタ9のねじ山13のピッチに対応する。しかしながら、キャップ2100のねじ山2140の輪郭(大輪郭2141および/または小輪郭2142)は、ニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しない。キャップ2100の係合ねじ山2140はニードルレスコネクタ9のねじ山13に対応しないので、アルコールに浸漬された消毒スポンジ2180の通気2111は、本質的に、ニードルレスコネクタ9のねじ山13の外部の周囲でおよび内部空洞2128への開口部2126を通って、キャップハウジング2102の外部(atmosphere)へ向かって生じる。例示的な実施において、通気2111は、開口部2126を通って通気間隙2027を介して生じる。
【0087】
例示的な実施において、内部空洞2128は、ねじ山2140よりも小さい輪郭を有しおよび例えば摩擦嵌合の方法でニードルレスコネクタ9のねじ山13と係合しない、側壁2104の内側側壁表面2130上のねじ山2143を含む。消毒スポンジ2180を含む内部空洞2128を封止するために、取り外し可能なカバー2199をキャップ2100の底部2124に取り付けることができる。
【0088】
図21Cに図示されるようなまだ別の例示的な実施においておよび
図17Cの例示的な実施形態と同様に、キャップ2100は、例えば、カバー1599を取り外しニードルレスコネクタ9と係合させおよび/またはニードルレスコネクタ9と係合解除させるようにキャップ2100を取り扱うようなときに、キャップ2100のよりよい握りを容易にするために、ハウジング2102の外側側壁表面2120上に形成されたリッジ2198を含む。
【0089】
図23Aおよび
図23Bは、ニードルレスコネクタ93の先端部を受け入れる本発明の実施形態の例示的な実施による消毒キャップ3000を図示し、それは注釈が加えられた
図22に示されるように国際規格ISO594-2:1998(E)に従って構成された外部ねじ山113を備える雌6%(ルアー)ロックコニカルフィッティングであり、そこで、αは、非限定的な例示的な方法でコネクタねじ山α機構133Aと呼ばれ得る、ロックフィッティングの軸と垂直な平面との分離に対するねじ山またはラグ支持面角度であり、γは、ロックフィッティングの軸と垂直な平面との分離に対する外部ねじ山またはラグ非支持面の最小角度であり、2Xは、非限定的な例示的な方法でコネクタねじ山大機構133Bと呼ばれ得る、ラグまたは外部ねじ山を横断する外径であり、Eは、雄ロックフィッティングの最小長であり、Gは、ラグの基部における雌ロックフィッティングの最大外径または外部ねじ山の最大内径であり、Sは、ラグまたは外部ねじ山を有する雌ロックフィッティングのラグ山幅またはねじ山山幅であり、Yは、Gに等しい外径に対応する点で測定されるべき雌ロックフィッティングの(軸方向の)ラグの基部または基部におけるねじ山の最大幅である。
【0090】
図23Aの横断面図および
図23Bの三次元図を参照して、消毒キャップ3000は、閉鎖頂部3022、外側側壁表面3020を有する側壁3004、およびニードルレスコネクタ93を受け入れるためのハウジング3002内部の内部空洞3028への開口部3026を有する開放底部3024、を含むハウジング3002を含む。内部空洞3028は、アルコールに浸漬された消毒スポンジ3080を収容し得るが、そうである必要はない。
図15の実施例におけるように、1599のような取り外し可能なカバーを、その中に配置される消毒スポンジ3080を伴って、または伴わずに(
図23Bに示されるように)、内部空洞3028を封止するように、キャップ3000の底部3024に取り付けることができる。
【0091】
キャップ3000の内部空洞3028は、その側壁3004の内側側壁表面3030上の1つまたは複数のねじ山(バンプ、ラグ、またはリブ)3040、3042を含む。例示的な実施において、ねじ山3040のような、少なくとも1つのねじ山の少なくとも部分またはねじ山全体は、ねじ山3040から空洞3028内に延びるさらなる突起(バンプ、ラグ、またはリブ)3040Aを含み得る。突起3040Aは、キャップ3000の空洞3028内部のコネクタ93の係合を容易にするために、コネクタ93のねじ山133の少なくとも部分、例えば、コネクタねじ山α機構133Aの部分および/またはコネクタねじ山大機構133Bの部分と係合可能に相互作用する。
【0092】
例示的な実施において、側壁3004の内側側壁表面3030上のねじ山3042は、ねじ山3040よりも小さい輪郭を有し、および例えば摩擦嵌合の方法で、コネクタ93のねじ山133と係合しない。ねじ山3040および3042は、その上にねじ山3040および/または3042の選択的に形成された機構を備える単一の連続的なまたは部分的なねじ山として、または例えば180度または90度で(例えば、
図24Aから
図24Iに図示されるように)交互に並ぶ連続的または部分的なねじ山として、形成され得る。
【0093】
別のまたは付加的な例示的な実施において、さらなる突起を有さないねじ山3042のようなねじ山(単数または複数)は、例えば
図23Aおよび
図23Bに図示されるように、コネクタ93上にキャップ3000を配置するときまたはキャップ3000の空洞3028内にコネクタ93を挿入するときに、コネクタ93とのキャップ3000の軸方向位置合わせを容易にすることができる。例示的な実施において、空洞3028内部のねじ山3040の大輪郭は、本質的に厳密にまたは所与の許容差内でコネクタ93のねじ山大機構133Bに対応しまたは一致し得る。換言すれば、ねじ山3042は、その表面接触部分で本質的に接線方向にねじ山133と相互作用する。例えば、キャップ3000の円筒状の実施形態において、ねじ山3042は、本質的に接触直径で、ねじ山133と触れ合い得る。
【0094】
キャップ3000および空洞3028が頂部3022に存在するより大きい横断面を有する本質的に円錐台状である例示的な実施において、
図23Aの実施例において示されるように、係合ねじ山3040は、それが空洞3028内に進むにつれて、コネクタ93のより確実な係合を提供することができる。非係合ねじ山3042は、例えば、空洞3028内部のコネクタ93のさらなる位置合わせまたは保持を容易にするために、干渉嵌合を提供することができる。
【0095】
まだ別のまたは付加的な例示的な実施において、キャップ3000のねじ山3040および/または3042のピッチおよび/または輪郭は、コネクタ93のねじ山133のピッチおよび/または輪郭に対応しない。したがって、キャップ3000の空洞3028内の通気は、コネクタ93が空洞3028内側にあるときに、本質的に、ねじ山133の外部の周囲で生じる。
【0096】
なお別のまたは付加的な例示的な実施において、ねじ山3040のピッチは、コネクタ93のねじ山133のピッチに対応する。しかしながら、ねじ山3040の輪郭は、ねじ山133に対応しない。係合ねじ山3040はねじ山133に対応しないので、内部空洞3028内の通気は、コネクタ93が内部空洞3028の内側にあるときに、本質的に、ねじ山133の外部の周囲で生じる。
【0097】
図24Aに図示されたようなまだ別の例示的な実施においてならびに
図17Cおよび
図21Bの例示的な実施形態と同様に、キャップ3000は、例えば、キャップ3000を取り扱い、コネクタ93を(空洞3028内に)係合させ、および/またはコネクタ93を(空洞3028から)係合解除するようなときにキャップ3000のよりよい握りを容易にするために、ハウジング3002の外側側壁表面3020上に形成されたリッジ3098を含む。
【0098】
図24Aから
図24Iを参照して、本発明の実施形態の例示的な実施は、消毒キャップ3000の様々な構成要素の、ある寸法的特性の観点から記載される。
図24Aから
図24Iに提示される相対的および具体的な数値特性の両方は、特許請求の範囲に示される際の本発明の範囲を限定することなく、本発明の実施形態の例示的な実施のより完全な理解をよいにすることが意図される。
図15の実施例におけるように、1599のような取り外し可能なカバーを、その中に配置される消毒スポンジ3080を伴って、または伴わずに(
図24A~
図24Iに示されるように)、内部空洞3028を封止するように、キャップ3000の底部3024に取り付けることができる。
【0099】
図24Aは、異なる眺望から、キャップ3000の頂部3022を示す角度から(図中左)およびキャップ3000の底部3024を示す角度から(図中右)、のキャップ3000の三次元図を示す。
図24Bは、本発明の実施形態の例示的な実施によるキャップ3000の本体3002の6度の円錐台状の構成を図示するキャップ3000の側面図を示す。
図24Cは、頂部3022からのキャップ3000の図である。
図24Dは、底部3024からのキャップ3000の図であり、これは、内部空洞3028への開口部3026、ねじ山3040/3042も示し、およびそれぞれ
図24E、
図24Fおよび
図24Hに図示されるキャップ3000の横断面図の表示AC-AC、D-D、およびE-Eを含む。例示的な実施において、キャップ3000は、底部3024に形成されたキャップ3000を製造するときに射出成型のために使用される抗回転性のラグであるディボット2499を含むことができる。
【0100】
図24Eは、開口部3026およびねじ山ピッチならびに(もしキャップ3000の底部3024に形成されたならば)ディボット2499を含むキャップ本体3002の相対的寸法特性を示す、キャップ3000の横断面
図AC-AC(
図24D参照)である。
図24Fは、開口部3026およびねじ山ピッチ、ならびに頂部3022の機構およびねじ山3040の細部Bを含むキャップ本体3002の相対的寸法特性を同様に示すキャップ3000の横断面
図D-D(
図24D参照)である。
図24Hは、開口部3026およびねじ山ピッチならびに内部空洞3028の円錐台状の構成、底部3024のリップ機構、およびねじ山3042の細部Aを含むキャップ本体3002の相対的寸法特性をさらに示すキャップ3000の横断面
図E-E(
図24D参照)である。
【0101】
図24Gは、本発明の実施形態の例示的な実施によるねじ山3040の具体的な相対的寸法特性の拡大横断面
図B(
図24F参照)である。
図24Iは、本発明の実施形態の例示的な実施によるねじ山3042の具体的な相対的寸法特性の拡大横断面
図A(
図24H参照)である。
図24Gおよび
図24Iの実施例に示されるように、ねじ山3040およびねじ山3042は、実質的に同様のそれぞれの谷区画輪郭3040Rおよび3042R、ならびに実質的に異なる山区画輪郭3040Cおよび3042Cを有し得る。
【0102】
図25Aおよび
図25Bを参照して、本発明の例示的な実施形態による分配デバイス2260は、ミシン目が入れられたストリップ2220上に配置された複数のキャップ2230を含む。例示的な実施において、ミシン目2270は、ストリップ2220上に配置されたキャップ2230間に形成されて、その上に配置された少なくとも1つのキャップ2230を有するストリップ2220の部分2272を画定する。キャップ2230は、
図1A、
図1Bおよび
図3Aから
図21Cの実施例において図示されならびにそれらを参照して上述されたキャップのうちのいずれかのように構造的および機能的に構成され得る。例示的な実施において、ストリップ2220は、例えば、
図1A、
図1B、
図4B、
図8B、
図11B、
図14B、
図15、
図20B、
図21B、
図25Aを参照して上述されるように、各キャップ2230の内部空洞を封止するために各キャップ2230の底部に取り付けられるキャップカバーとして構成されたピールストリップであり得る。
【0103】
図25Aの実施例において図示されるように、即時の使用のために、例えば、ニードルレスコネクタをキャップするために、各キャップ2230をストリップ2220から剥がしまたは分離することができる。他方、
図25Bの実施例において図示されるように、その上に配置されたキャップ2230を含む部分2272を、キャップ2230の内部空洞が
図1A、
図1B、
図4B、
図8B、
図11B、
図14B、
図15、
図20B、および
図21Bの実施例において図示される個々のキャップと同様に部分2272によって封止されたままであるように、ストリップから選択的に分離することができる。
【0104】
本発明の例示的な実施形態によると、分配デバイス2260は、
図25Aおよび
図25Bに示されるようにキャップ2230の単一の列を有するミシン目が入れられたストリップ2220、またはそのような実施の上面図を示す
図25Cの実施例に例示されるようにミシン目2273によって分離されるキャップ2230の多数の列を有するミシン目が入れられたストリップ2250、を有するように構成され得る。
図25Dの側面図に図示されるようなまだ別の例示的な実施形態によると、分配デバイス2260は、2つの封止されたキャップ2230を後の使用のためにミシン目2275においてストリップ2255から選択的に切り離す(
図25D参照)および/または即時の使用のためにストリップ2255の両側から個々に取り外す(
図25D参照)ことができるように、2つの対向側面2265および2267を有する両面型のミシン目が入れられたピールストリップ2255、ならびにその両側において取り付けられたキャップ2230、を有するように構成され得る。
【0105】
図25A、
図25B、
図25C、および
図25Dに図示されるように、ストリップ2220/2250/2255は、本質的に平坦であり、および各キャップ2230中間にミシン目を有する。したがって、各ミシン目が入れられたキャップストリップ区画を、後の使用のためにキャップ2230を剥がして開けることができるように、主ストリップからちぎりまたは切り離すことができる(
図25B参照)。または、代替的に、即時の使用のために、各キャップをキャップストリップから剥がして開くことができる(
図25A参照)。
【0106】
例示的な実施において、ストリップ2220/2250/2255は、例えば、デバイス2260を便利のためにIVポール上に吊るすことができるようにIVポールのハンガーを収容するために、その少なくとも1つの端部に開口部2240のような取り付け部分を含む。フックまたは同種のもののような、取り付け部分の他のバリエーション、またはIVポール上にストリップ2220/2250/2255を選択的に配置するまたは吊るすための手段は、当業者によって容易に認識されるように、ストリップ2220/2250/2255に一体化されまたは取り付けられ得る。
【0107】
図26Aおよび
図26Bを参照して、本発明の例示的な実施形態による分配デバイス2360は、例えば、頂部フック2340またはIVポール上にストリップを選択的に配置するまたは吊るすための他の手段のような取り付け部分を含む射出成型されたランナーバーのような任意の形状であり得る吊るし用ストリップ2320上に配置される複数のキャップ2330を含む。キャップ2330は、
図1A、
図1Bおよび
図3Aから
図21Cの実施例において図示されならびにそれらを参照して上述されたキャップのうちのいずれかのように構造的および機能的に構成され得る。例示的な実施によると、各キャップ2330は、例えば、
図1A、
図1B、
図4B、
図8B、
図11B、
図14B、
図15、
図20B、および
図21Bの実施例において図示された個々のキャップと同様に、ピールストリップ2372で封止される。
【0108】
さらに例示的な実施において、各キャップ2330は、例えば、ストリップ2372の表面に取り付けられおよびそこから延びるプロング2380によって、ストリップ2372に取り付けられている。例示的な実施において、プロング2380は、各キャップ2330を(例えば、キャップの頂部の外面において)主射出成型ランナーバーとして構成されたストリップ2372と接続するランナーゲートプロングとして構成される。
図26Aの実施例において図示されるように、プロング2380から引き千切られまたは切り離されたキャップ2330は、それが後刻において使用され得るように、キャップに依然として付着したピールフィルム2372を有する。
【0109】
図26Bの実施例において図示されるようなまだ別の例示的な実施において、分配デバイス2360は、例えば2つのキャップ2330をストリップ2320上の本質的に同一の長手方向の場所においてストリップ2320に取り付けることができるように、その直径方向反対側においてストリップ2320に取り付けられる多数のプロング2380を有し得る。そのような構成は、例えば、同一長のストリップに取り付けられる2倍の数のキャップを可能にし得る。
【0110】
本発明は、その特定の例示的な実施形態を参照して示されおよび記載されてきたが、本発明の実施形態の精神および範囲から逸脱することなく形態および詳細における様々な変更が加えられてもよいことは、当事者によって理解されよう。例えば、消毒スポンジは、任意の適当な消毒用または他の特定用途向け物質を含むことができ、および任意の適当な材料で作製され得る。また、キャップを、シングルショット成型することができ、または他の適当な工程によって作製することができる。
【0111】
加えて、含まれた作図図面は、本発明の特定の例示的な実施形態の実施の非制限的な実施例をさらに表現し、およびそれに関連する技術の説明に役立つ。上述のような他の図面に提供される任意の具体的または相対的な寸法または大きさは、例示的であり、および発明の関連分野における熟練工によって理解されるような発明の設計または方法の範囲または内容を制限することを意図するものではない。
【0112】
本発明の他の目的、利点および目立った特徴は、添付された作図図面と共に用いられ本発明の例示的な実施形態を開示する提示された詳細から、当業者にとって明らかになるであろう。