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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】制御装置及び電動家具
(51)【国際特許分類】
   A61G 7/05 20060101AFI20240409BHJP
   A61G 7/043 20060101ALI20240409BHJP
   A47C 20/08 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
A61G7/05
A61G7/043
A47C20/08 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022150054
(22)【出願日】2022-09-21
(62)【分割の表示】P 2018044696の分割
【原出願日】2018-03-12
(65)【公開番号】P2022173322
(43)【公開日】2022-11-18
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】椎野 俊秀
(72)【発明者】
【氏名】窪田 伸之助
(72)【発明者】
【氏名】坂巻 匡彦
(72)【発明者】
【氏名】横尾 俊輔
【審査官】井出 和水
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-339674(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0101022(US,A1)
【文献】特開2006-260831(JP,A)
【文献】特開2004-125784(JP,A)
【文献】特開2016-027897(JP,A)
【文献】特開2001-095858(JP,A)
【文献】特開2012-065996(JP,A)
【文献】特開2017-070571(JP,A)
【文献】特開2015-006258(JP,A)
【文献】特開2001-358808(JP,A)
【文献】特開2017-198417(JP,A)
【文献】特開2017-039009(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 7/00 - A61G 7/16
A47C 17/00 - A47C 23/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動部と、
制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記可動部の制御操作を受け付け可能な操作受付部を含む操作部を含み、
前記制御装置は、電動家具の使用者の呼吸及び心拍の少なくともいずれかを含む生体信号に対応する第1信号の変動に基づいて、前記使用者の覚醒または睡眠の状態を判定し、前記使用者が眠りの深い状態から眠りの浅い状態または覚醒した状態に変化したときに、前記操作部の少なくとも一部の色を寒色系の色に変化させる第1制御を行う、電動家具。
【請求項2】
前記制御装置は、前記変動に基づいて前記操作部の少なくとも一部の明るさを変化させる第2制御を行う、請求項1に記載の電動家具。
【請求項3】
前記操作受付部は、操作ボタン及びタッチパネルの少なくともいずれかを含む、請求項1または2に記載の電動家具。
【請求項4】
前記制御装置は、時刻に基づいて前記操作部の少なくとも一部の色を変化させる第3制御をさらに行い、
前記制御装置は、前記第3制御において、
時刻が第1時刻よりも前のとき、前記操作部の少なくとも一部の色を第1色にし、
時刻が前記第1時刻よりも後のとき、前記操作部の少なくとも一部の色を第2色にし、
前記第2色の第2ピーク波長は、前記第1色の第1ピーク波長よりも短い、請求項1~のいずれか1つに記載の電動家具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、制御装置及び電動家具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、高さや背もたれの角度を変更可能な電動家具(例えば、電動ベッドまたは電動椅子など)がある。これらの電動家具は、手元スイッチなどの制御装置(例えばリモートコントローラ:リモコン)により操作される。このような制御装置において、使いやすさの向上が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5483579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、使いやすさを向上できる制御装置及び電動家具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、制御装置は、操作部を含む。操作部は、電動家具の可動部の制御操作を受け付け可能な操作受付部を含む。操作部の少なくとも一部の明るさ及び色の少なくともいずれかは、第1信号の変動に基づいて変化する。第1信号は、電動家具の使用者の呼吸及び心拍の少なくともいずれかを含む生体信号に対応する。
【0006】
別の実施形態によれば、制御装置は、操作部を含む。操作部は、電動家具の可動部の制御操作を受け付け可能な操作受付部を含む。操作部の少なくとも一部の明るさ及び色の少なくともいずれかは、第1信号に基づいて変化する。第1信号は、電動家具の使用者の体動を含む生体信号に対応する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態は、使いやすさを向上できる制御装置及び電動家具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1(a)及び図1(b)は、第1実施形態に係る制御装置及び電動家具を例示する模式的斜視図である。
図2図2(a)~図2(d)は、第1実施形態に係る制御装置の動作を例示するグラフである。
図3】第1実施形態に係る制御装置及び電動家具を例示するブロック図である。
図4】第1実施形態に係る制御装置の動作を例示するフローチャートである。
図5】第1実施形態に係る制御装置の別の動作を例示するフローチャートである。
図6図6(a)及び図6(b)は、第1実施形態に係る電動家具を例示する模式図である。
図7図7(a)及び図7(b)は、第2実施形態に係る制御装置を例示する模式的平面図である。
図8】第3実施形態に係る電動家具を例示する模式的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0010】
(第1実施形態)
図1(a)及び図1(b)は、第1実施形態に係る制御装置及び電動家具を例示する模式的斜視図である。
図1(a)に示すように、第1実施形態に係る制御装置150は、電動家具310と共に用いられる。制御装置150は、電動家具310の可動部70を制御できる。制御装置150は、例えば、電動家具310のリモートコントローラ(リモコン)である。制御装置150は、例えば、手元スイッチである。制御装置150は、照明の入り切り機能、看護者または介護者の呼び出し機能、または、電源の入り切り機能などの種々の機能を有しても良い。
【0011】
電動家具310は、例えば、家庭などで使用される。電動家具310は、例えば、宿泊施設、病院または介護施設などで使用されても良い。
【0012】
この例では、電動家具310は、電動ベッドである。電動ベッドは、可動部70を有する。可動部70は、ボトム71を含む。ボトム71の上に、例えば、マットレス(図1では図示しない)が置かれる。マットレスの上に、電動ベッドの使用者が横たわる。
【0013】
可動部70は、例えば、背ボトム70a(back section)、膝ボトム70b(upper leg section)、及び脚ボトム70c(lower leg section)及び高さ変更部70hなどを含む。高さ変更部70hは、例えば、ベッド昇降機である。図1の例のように、可動部70は、頭ボトム70d(head section)をさらに含んでも良い。ボトム71に含まれる複数の部分(背ボトム70a、膝ボトム70b、脚ボトム70c及び頭ボトム70d)において、互いの角度が変更可能である。
【0014】
例えば、背ボトム70aの動作により、使用者の背の角度が変更可能である。膝ボトム70bと脚ボトム70cの動作により、膝の角度が変更可能である。頭ボトム70dの動作により、使用者の頭部の角度(または頭部の高さ)が変更可能である。これらの角度は、連動して変化しても良い。これらの角度は、ベッドのフレーム75を基準にしたときの角度である。例えば、フレーム75は、床面に対して実質的に平行に設定される。上記のボトム71の角度は、床面を基準にした角度でも良い。この例では、フレーム75の下にキャスタ70gが設けられている。キャスタ70gが省略され、「脚」に変更されても良い。
【0015】
高さ変更部70hは、例えば、床面とベッド面との間の距離(高さ)を変更可能である。高さ変更部70hは、ベッドの頭側の高さと、ベッドの足側の高さと、を独立して変更できても良い。これにより、ベッド面の全体の傾斜が変更できる。
【0016】
可動部70の動作により、「背上げ」、「膝上げ」、「高さ調整」及び「傾斜」などの少なくともいずれかが可能である。「傾斜」は、ローリング及びチルトの少なくともいずれかを含んでも良い。
【0017】
制御装置150は、例えば、上記の可動部70と電気的に接続される。制御装置150と可動部70との間に、制御回路が設けられても良い。このように、間に他の回路が設けられる場合も、電気的に接続される状態に含まれる。この例では、制御装置150と可動部70との間に、可動部70を制御可能な第1制御部42aが設けられる。図1(a)に示す例では、第1制御部42aは、ボトム71の下に設けられている。第1制御部42aが設けられる場所は任意である。
【0018】
例えば、制御装置150は、ケーブル15により、電動家具310と接続される。制御装置150は、無線通信により、電動家具310と接続されても良い。
【0019】
図1(b)に示すように、制御装置150は、操作部10を含む。操作部10は、第1面10aを有する。第1面10aは、例えば、操作面である。
【0020】
操作部10は、操作受付部20を有する。操作受付部20は、第1面10aに設けられる。操作受付部20は、電動家具310の可動部70の制御操作を受け付け可能である。制御操作は、例えば、制御装置150の操作者により行われる。操作者は、例えば、電動家具310の使用者などである。使用者の看護者または介護者が、操作部10(制御装置150)を操作しても良い。
【0021】
例えば、操作受付部20として、複数の操作ボタンが用いられる。例えば、「起き上がり」に関するボタン21が押されると、背ボトム70aの角度が大きくなる。例えば、「眠り」に関するボタン22が押されると、背ボトム70aの角度が設定された角度に調節される 。例えば、「フラット」に関するボタン23が押されると、ボトム71の角度が0度になる。例えば、「むくみ」に関するボタン24が押されると、膝ボトム70b及び脚ボトム70cの角度が大きくなる。例えば、「腰痛」に関するボタン25が押されると、利用者の腰に負担をかけない背ボトム70aの角度、膝ボトム70bの角度、及び脚ボトム70cの角度に調節される。例えば、「呼吸」に関するボタン26が押されると、頭ボトム70dの角度が大きくなる。例えば、「低血圧」に関するボタン27が押されると、背ボトム70aの角度が設定された角度に調節される。例えば背ボトム70aの角度が12度未満に設定される。これらの変化は、可動部70の動作により行われる。例えば、操作ボタンを押し続けている期間に、上記の動作が行われる。これにより、安全な動作が得られる。
【0022】
操作受付部20には、機械的な接点を有するスイッチの他、静電式または光学式などの任意の入力装置(例えばタッチスイッチ及びタッチパネルなど)が用いられても良い。
【0023】
図1(b)に示すように、第1面10aに表示部30が設けられても良い。表示部30は、例えば、第1表示部31を含む。第1表示部31は、例えば、電動家具310の可動部70に関する情報(ボトムの角度や高さなど)を表示可能である。第1表示部31は、操作受付部20の機能または動作状態に関する情報を表示しても良い。
【0024】
実施形態において、検出部60が設けられる(図1(a)参照)。検出部60は、電動家具310の使用者の生体信号を検出する。生体信号は、例えば、使用者の呼吸及び心拍の少なくともいずれかを含む。この例では、検出部60は、ボトム71(例えば背ボトム70a)の上に置かれる。例えば、検出部60は、ボトム71とマットレスとの間に設けられる。
【0025】
実施形態においては、操作部10の少なくとも一部の明るさ及び色の少なくともいずれかは、使用者の生体信号に応じて変化する。生体信号は、例えば、上記の検出部60により検出される。
【0026】
例えば、検出部60から、生体信号に応じた第1信号S1が出力される。第1信号S1は、例えば、第1制御部42aに供給される。この供給は、例えば、ケーブル15を介して供給される。供給は、有線及び無線のいずれかにより行われても良い。
【0027】
例えば、生体信号は、使用者の状態に応じて変化する。実施形態において、生体信号は、使用者の呼吸数及び心拍数の少なくともいずれかを含む。呼吸数は、単位時間当たりの呼吸の回数である。心拍数は、単位時間当たりの心拍の回数である。単位時間は、例えば、1分である。これらの生体信号は、ヒト(使用者)の状態と関係する。
【0028】
さらに、ヒトの状態に応じて、生体信号が時間的に変動する。例えば、覚醒時には、ヒトの活動に応じて、生体信号(呼吸数または心拍数など)は、変動しやすい。例えば、睡眠時には、覚醒時と比べて、生体信号(呼吸数または心拍数など)の変動は小さい。
【0029】
睡眠中においても、睡眠の状態に応じて、生体信号が変化する。1つの例として、ヒトの睡眠中に、レム睡眠及びノンレム睡眠がある。レム睡眠においては、覚醒時に類似した低振幅の脳波が生じ、急速な眼球運動を伴う。ノンレム睡眠においては、脳波に、紡錘波または高振幅のδ波が生じる。レム睡眠とノンレム睡眠の定義については、A manual of standardized terminology, techniques and scoring system for sleep stages of human subjects, Rechtschaffen A, KalesA eds, BIS/BRI University of California, Los Angeles, 1968、及び、学習用PSGチャート 睡眠ポリグラフ記録の判読法と解説 (日本睡眠学会コンピュータ委員会編;http://jssr.jp/oshirase/association/psg_data/PSGchartJ.pdf)に記載の定義を援用することもできる。この2つの非特許文献は援用によりその全体が組み込まれる。また、睡眠ポリグラフィ(PSG)を使用することで、レム睡眠やノンレム睡眠(例えば、睡眠段階1~4など)といった睡眠状態または覚醒状態を確認することもできる。例えば、レム睡眠における生体信号の変動は、ノンレム睡眠における生体信号の変動よりも大きい。
【0030】
例えば、第1信号S1の変動が導出される。実施形態においては、生体信号に対応する第1信号S1の変動に基づいて、操作部10の少なくとも一部の明るさ及び色の少なくともいずれかが、変化する。
【0031】
すなわち、使用者の状態に応じて、操作部10(制御装置150)の少なくとも一部の状態が変化する。例えば、使用者が寝ているときには、操作部10は暗い。例えば、使用者が起きているときには、操作部10は明るい。例えば、使用者において、深い眠りから浅い眠りになったときに、操作部10が明るくなる。例えば、使用者が深い眠りのときは、操作部10は暗い。このような制御により、使用者は、より違和感がなく操作部10(制御装置150)を使用できる。実施形態によれば、使い易さを向上できる制御装置及び電動家具を提供できる。
【0032】
例えば、スマートフォンなどにおいて、スマートフォンが使用者に持たれているときには、画面が点灯し、スマートフォンが持たれていない状態が一定の時間経過すると、画面が消灯する技術がある。この場合、スマートフォン内に加速度センサなどが設けられ、スマートフォンに加わる加速度(力)が検出され、その検出結果に応じて、スマートフォンの画面の制御が行われる。このような技術は、スマートフォンの電池の消費を抑制するために行われる。
【0033】
これに対して、実施形態においては、使用者の生体信号に基づいて、操作部10が制御される。例えば、生体信号から使用者の覚醒または睡眠(深い睡眠及び浅い睡眠を含む)の状態が推定できる。使用者の状態に応じて、ベッドなどの制御に用いられる操作部10の状態が制御されることで、使用者の睡眠を妨げることが抑制できる。そして、使用者が、睡眠の途中で目覚めようとしているときに、操作部10が適切な状態(例えば適切な明るさ)になることで、使用者は、操作部10をより使いやすくなる。これにより、より快適な睡眠を提供できる。そして、より便利な操作を提供できる。
【0034】
実施形態において、例えば、表示部30(第1表示部31など)の少なくとも一部の明るさ及び色の少なくともいずれかが、第1信号S1の変動に基づいて変化する。例えば、複数の操作受付部20(例えば操作ボタン)の少なくとも一部の明るさ及び色の少なくともいずれかが、第1信号S1の変動に基づいて変化しても良い。
【0035】
第1信号S1の変動は、例えば、第1信号S1の時間的な変化、及び、第1信号S1の振幅の変化の少なくともいずれかを含む。例えば、第1信号S1の極小値と極大値との間の期間が短いときの変動は、第1信号S1の極小値と極大値との間の期間が長いときの変動よりも大きい。例えば、第1信号S1の極小値と極大値との間の差が大きいときの変動は、第1信号S1の極小値と極大値との間の差が小さいときの変動よりも大きい。
【0036】
上記の生体信号に対応する第1信号S1、及び、上記の操作部10に加わる力に基づく操作部10の状態の制御は、例えば、制御部42により行われる。この例では、制御部42は、電動家具310に設けられた第1制御部42a(図1(a)参照)及び操作部10に設けられた第2制御部42b(図1(b)参照)を含む。
【0037】
上記のように、実施形態においては、生体信号に基づいて操作部10の状態(明るさや色など)が変化する。実施形態において、操作部10に加わる力(または振動など)に基づいて、操作部10の状態が変化しても良い。例えば、操作者が操作部10を持ったときに、操作部10に力(振動など)が加わる。このときに、操作部10が明るくなっても良い。例えば、図1(b)に示すように、操作部10に、操作部センサ40が設けられる。操作部センサ40により、操作部10に加わる力(または振動)などが検出される。その検出結果に基づいて、操作部10の状態(明るさ及び色など)が変化しても良い。
【0038】
以下、操作部10の状態(明るさ及び色)の変化の例について説明する。
【0039】
図2(a)~図2(d)は、第1実施形態に係る制御装置の動作を例示するグラフである。
これらの図の横軸は、時間tmである。図2(a)の縦軸は、操作部10の少なくとも一部の明るさBRである。図2(b)の縦軸は、操作部10の少なくとも一部のピーク波長WL(例えば色)である。図2(c)の縦軸は、第1信号S1の変動ΔSである。図2(d)の縦軸は、電動家具310の使用者の睡眠及び覚醒の状態である。
【0040】
図2(c)に示すように、第1信号S1の変動ΔSは、時間tmとともに変化する。例えば、使用者の入眠前(図2(c)における左端)において、変動ΔSは大きい。使用者が入眠すると、変動ΔSが小さくなる。例えば、変動ΔSが第1値V1(しきい値)よりも大きい状態を第1状態st1とする。変動ΔSが第1値V1以下のときを第2状態st2とする。第1状態st1は、覚醒状態、または、覚醒しつつある状態である。第2状態st2は、寝ている状態である。例えば、第1状態st1がレム睡眠の状態であり、第2状態st2がノンレム睡眠状態でも良い。
【0041】
使用者の睡眠状態に対応して、第1信号S1の変動ΔSが変化する。例えば、使用者の眠りが浅いとき(例えば、レム睡眠のとき)の変動ΔSは、使用者の眠りが深いとき(例えば、ノンレム睡眠のとき)の変動ΔSよりも大きいと考えられる。図2(c)の変動ΔSから、使用者の睡眠及び覚醒の状態、及び使用者の睡眠の深さを推定することができる。例えば、国際判定基準によれば、以下のような基準で分類ができる。覚醒状態SAでは、α波、及び低振幅速波が生じる。睡眠状態SSにおいて、状態NR1では、α波が50%未満になり、低振幅の脳波、瘤波、及び遅い眼球運動などが生じる。状態NR2では、紡錘波、K複合、及び瘤波などが生じる。状態NR3~4では、徐波(δ波)が生じる。レム睡眠状態REMは、状態NR1と同様だが瘤波はなく、急速な眼球運動などが生じる。
【0042】
図2(d)に示すように、使用者の状態は、覚醒状態SA及び睡眠状態SSで変化する。睡眠状態SSは、例えば、レム睡眠状態REMと、ノンレム睡眠状態(例えば、状態NR1~NR4など)と、に分類できる。例えば、レム睡眠状態REMにおいて眠りは浅く、状態NR4においては、眠りは深い。
【0043】
実施形態において、図2(a)及び図2(b)に示すように、操作部10の少なくとも一部の明るさBRを、変動ΔSに基づいて変化させる。変動ΔSがしきい値(第1値V1)を超える第1状態st1のとき(例えば、使用者が覚醒状態SAまたはレム睡眠のとき)、明るさBRは第1明るさBR1である。一方、変動ΔSがしきい値(第1値V1)以下の第2状態st2のとき(例えば、使用者がノンレム睡眠)、明るさBRは第2明るさBR2である。第2明るさBR2は、第1明るさBR1よりも暗い。第2明るさBR2は、消灯している状態でも良い。
【0044】
操作部10は、第1動作及び第2動作を実施しても良い。第1動作では、変動ΔSが増大したときに操作部10の少なくとも一部の明るさを上昇させる。例えば、使用者が睡眠状態SSから覚醒状態SAになるとき、または、使用者の睡眠が浅くなるときに、変動ΔSは増大する。このとき、第1動作により、操作部10の少なくとも一部の明るさを上昇させる。例えば、操作部10の少なくとも一部を、第2明るさBR2から第1明るさBR1に変化させる。
【0045】
第2動作においては、変動ΔSが減少したときに操作部10の少なくとも一部の明るさを低下させる。例えば、使用者が覚醒状態SAから睡眠状態SSになるとき、または、使用者の睡眠が深くなるときに、変動ΔSは減少する。このとき、第2動作により、操作部10の少なくとも一部の明るさを低下させる。例えば、操作部10の少なくとも一部を、第1明るさBR1から第2明るさBR2に変化させる。
【0046】
例えば、使用者が起床予定時刻(時刻tw)よりも前(例えば、夜中)に、覚醒または眠りが浅くなったときに、操作部10の少なくとも一部を明るくする。これにより、使用者は、例えば、制御装置150を使い易くなる。例えば、使用者の周りが明るくなり、使用者の転落や転倒を抑制できる。一方、使用者が覚醒しているときには、操作部10の少なくとも一部を明るく、操作性が良好になる。一方、入眠時には、操作部10の少なくとも一部を暗くして、入眠の妨げが抑制できる。起床時には、操作部10の少なくとも一部を明るくすることができる。例えば、快適に起床できる。
【0047】
実施形態において、図2(b)に示すように、操作部10の少なくとも一部のピーク波長WLを、変動ΔSに基づいて変化させても良い。変動ΔSが、定められた時刻twの前において、この時刻に最も近い第1状態st1になったときを第1時刻t1とする。この第1時刻t1の前後で、色(ピーク波長WL)が変化しても良い。例えば、第1ピーク波長WL1から第2ピーク波長WL2に変化する。第2ピーク波長WL2は、例えば、第1ピーク波長WL1よりも短い。例えば、暖色系の色から寒色系の色に変化する。例えば、起床するときには、操作部10の少なくとも一部の色を、例えば、青白色などに変化させることができる。例えば、快適な起床を促すことができる。
【0048】
実施形態によれば、使いやすさを向上できる制御装置及び電動家具が提供できる。
【0049】
実施形態において、操作部10は、上記の第1動作及び第2動作に加えて、第3~第5動作を実施しても良い。第3動作及び第4動作は、使用者の体動に基づいて行われる。第5動作は、時間に基づいて行われる。
【0050】
第3動作及び第4動作では、使用者の体動に対応する第2信号に基づいて、操作部10の少なくとも一部の明るさを変化させる。体動は、例えば、起き上がり、離床準備状態(例えば端座位)または離床などを含む。使用者の体動は、例えば、上記の検出部60(図1(a)参照)により、検出することができる。
【0051】
第3動作では、体動に対応する第2信号が増大したときに、操作部10の少なくとも一部の明るさを上昇させる。例えば、使用者が起床または離床したときに、操作部10の少なくとも一部が明るくなる。
【0052】
第4動作では、体動に対応する第2信号が減少したときに、操作部10の少なくとも一部の明るさを低下させる。例えば、使用者の動きが小さくなったときに、操作部10の少なくとも一部を暗くする。
【0053】
第5動作では、操作受付部20に操作の入力がない期間が所定時間経過したときに、操作部10の少なくとも一部の明るさを低下させる。例えば、使用者が制御装置150を操作しなくなったときに、操作部10の少なくとも一部を暗くする。
【0054】
実施形態において、操作部10の少なくとも一部の明るさ及び色は、例えば、制御部42により制御される。この例では、制御部42は、第1制御部42a及び第2制御部42bを含む。制御部42と制御装置150との間の情報(信号)の送受信、及び、制御部42と電動家具310との間の情報(信号)の送受信は、有線または無線の任意の構成が適用できる。
【0055】
以下、制御装置の構成及び動作のいくつかの例について説明する。
【0056】
図3は、第1実施形態に係る制御装置及び電動家具を例示するブロック図である。
図3に示すように、制御装置150は、操作受付部20、表示部30、操作部センサ40及び制御部42を含む。
【0057】
表示部30は、例えば、第1面10aに設けられる。操作部センサ40及び制御部42は、例えば、操作部10の内部の空間に設けられる。操作部センサ40及び制御部42は、操作部10の任意の場所に設けられても良い。この例では、制御部42は、第1制御部42aと、第2制御部42bと、を含む。この例では、第1制御部42aは、電動家具310に設けられる。第1制御部42aは、例えば、タブレット端末に設けられても良い。第2制御部42bは、操作部10に設けられる。
【0058】
操作部センサ40は、例えば、加速度センサ、振動センサ、圧力センサ、またはタッチセンサを含む。操作部センサ40は、温度センサ、照度センサ、画像センサ、または測距センサを含んでも良い。
【0059】
第1制御部42aは、例えば、第2制御部42b、検出部60及び駆動部72と接続される。この例では、第1制御部42aは、有線で接続されている。第1制御部42aは、無線で接続されても良い。例えば、検出部60の検出結果が、第1制御部42aに供給される。第2制御部42bは、例えば、操作受付部20、表示部30、操作部センサ40、第1制御部42a及び検出部60と接続される。例えば、操作受付部20(例えば、ボタン21~27)が受け付けた制御操作に基づく信号が、第2制御部42bに供給される。一方、操作部センサ40の検出結果が、第2制御部42bに供給される。検出部60の検出結果が、第2制御部42bに供給されても良い。例えば、第1制御部42aの判定結果が、第2制御部42bに供給される。
【0060】
表示部30は、第2制御部42bからの制御信号に応じて、表示を変える。第2制御部42bからの制御信号に応じて、表示部30の明るさ及び色の少なくともいずれかが変化しても良い。第2制御部42bからの制御信号に応じて、操作受付部20の明るさ及び色の少なくともいずれかが変化しても良い。
【0061】
第2制御部42bは、例えば、ケーブル15(図1(a)などを参照)などを介して、電動家具310と電気的に接続される。第2制御部42bは、操作受付部20が受け付けた制御操作に対応する制御信号を、電動家具310に供給する。
【0062】
電動家具310には、可動部70に加えて駆動部72が設けられる。駆動部72は、可動部70と接続され、第2制御部42bと接続される。駆動部72は、第2制御部42bから供給された制御信号に応じて、可動部70を駆動する。これにより、操作受付部20が受け付けた制御操作に応じて、可動部70が動く。例えば、「背上げ」、「膝上げ」または「高さ調整」などが行われる。駆動部72は、第1制御部42aから供給された制御信号に応じて、可動部70を駆動しても良い。駆動部72には、例えばアクチュエータなどが用いられる。
【0063】
1つの例において、駆動部72は、荷重センサ(例えばロードセルなど)を含んでも良い。荷重センサ(駆動部72)に加わる荷重により、電動家具310の使用者の生体信号が検出されても良い。この場合は、可動部70を駆動する駆動部72に、検出部60が設けられていることに対応する。このように、検出部60は、駆動部72に含まれても良い。
【0064】
以下、上記の、操作部10の少なくとも一部の明るさ及び色の制御の例について説明する。下記の種々の判断の少なくともいずれかは、例えば、制御部42で行われる。この例では、第1制御部において種々の判断が行われる。第2制御部は、第1制御部の指令に基づき、操作部10の少なくとも一部の明るさ及び色を変化させる。
【0065】
図4は、第1実施形態に係る制御装置の動作を例示するフローチャートである。
初期設定の操作部10の少なくとも一部の明るさ(第1明るさBR1または消灯)が決定され、第1制御部42aから第2制御部42bに指令が出される(ステップS101)。第1制御部42aからの指令に基づき、第2制御部42bによって、操作部10の少なくとも一部の明るさが、第1明るさBR1または消灯状態に制御される(ステップS102)。
【0066】
第1制御部42aにおいて、第2信号が第2値以上であるかどうかが判断される。第2信号が第2値以上のときは、第1制御部42aから第2制御部42bに、操作部10の少なくとも一部の明るさを第1明るさBR1にする指令が出される(ステップS103)。第1制御部42aからの指令に基づき、第2制御部42bによって、操作部10の少なくとも一部の明るさが、第1明るさBR1に制御される(ステップS104)。
【0067】
第2信号が第2値以上でないときは、操作受付部20への操作の入力がない期間が所定時間経過したかどうかが判断される(ステップS105)。所定時間が経過していないときは、ステップS103に戻る。
【0068】
所定時間が経過したときは、第1制御部42aにおいて、操作部10の少なくとも一部の明るさを第2明るさBR2にすると判定される。第1制御部42aから第2制御部42bに、操作部10の少なくとも一部の明るさを第2明るさBR2にする指令が出される(ステップS106)。第1制御部42aからの指令に基づき、第2制御部42bによって、操作部10の少なくとも一部の明るさが、第2明るさBR2に制御される(ステップS107)。
【0069】
第1制御部42aにおいて、第2信号が第2値以上であるかどうかが判断される。第2信号が第2値以上のときは、第1制御部42aから第2制御部42bに、操作部10の少なくとも一部の明るさを第1明るさBR1にする指令が出される(ステップS108)。第1制御部42aからの指令に基づき、第2制御部42bによって、操作部10の少なくとも一部の明るさが、第1明るさBR1に制御される(ステップS109)。
【0070】
第2信号が第2値以上でないときは、第1制御部42aにおいて、第1信号S1の変動ΔSが第1値V1以下であるかどうかが判断される(ステップS110)。変動ΔSが第1値V1以下のときは、ステップS106に戻る。
【0071】
変動ΔSが第1値V1を超えるときは、第1制御部42aにおいて、時刻が第1時刻t1よりも前かどうかが判断される(ステップS111)。時刻が第1時刻t1よりも前のときは、ステップS106に戻る。
【0072】
時刻が第1時刻t1よりも後のときは、第1制御部42aにおいて、操作部10の少なくとも一部の明るさを第1明るさBR1にすると判定される。第1制御部42aから第2制御部42bに、操作部10の少なくとも一部の明るさを第1明るさBR1にする指令が出される(ステップS112)。第1制御部42aからの指令に基づき、第2制御部42bによって、操作部10の少なくとも一部の明るさが、第1明るさBR1に制御される(ステップS113)。
【0073】
上記の種々の判断の少なくともいずれかは、例えば、制御部42以外で行われても良い。
【0074】
図5は、第1実施形態に係る制御装置の別の動作を例示するフローチャートである。
初期設定の操作部10の少なくとも一部の色(第1色)が決定され、第1制御部42aから第2制御部42bに指令が出される(ステップS201)。第1制御部42aからの指令に基づき、第2制御部42bによって、操作部10の少なくとも一部の色が、第1色に制御される(ステップS202)。
【0075】
第1制御部42aにおいて、時刻が第1時刻t1よりも前かどうかが判断される(ステップS203)。時刻が第1時刻t1よりも前のときは、ステップS203に戻る。時刻が第1時刻t1よりも後のときは、第1制御部42aにおいて、操作部10の少なくとも一部の色を第2色にすると判定される。第1制御部42aから第2制御部42bに、操作部10の少なくとも一部の色を第2色にする指令が出される(ステップS204)。第1制御部42aからの指令に基づき、第2制御部42bによって、操作部10の少なくとも一部の色が、第2色に制御される(ステップS205)。例えば、第2色の第2ピーク波長WL2は、第1色の第1ピーク波長WL1よりも短い。
【0076】
図6(a)及び図6(b)は、第1実施形態に係る電動家具を例示する模式図である。 図6(a)は、センサ62(検出部60の例)の配置を例示する模式的斜視図である。図6(b)は、センサ62を例示する模式的平面図である。図6(a)においては、図を見やすくするために、構成要素が互いに離されて描かれている。
【0077】
図6(a)に示すように、ベッド脚部74の上に、ボトム71が設けられる。ボトム71の上に、マットレス76が設けられる。マットレス76の上に、使用者81が横たわる。センサ62(検出部60)は、ボトム71とマットレス76との間に設けられる。この例では、センサ62は、シート状またはプレート状である。
【0078】
図6(b)に示すように、センサ62は、回路部62a及びセンサ部62bを含む。回路部62aは、通信部62cを含む。通信部62cは、制御部42とデータの送受信を行う。送受信は、有線及び無線の少なくともいずれかを含む任意の方法により行われる。
【0079】
センサ部62bは、例えば、センサ装置62dを含む。センサ部62bは、センサ部62bが受ける力(または力に対応した特性)を検出する。力は、例えば、圧力及び音波の少なくともいずれかを含む。センサ部62bは、例えば、圧力センサを含む。センサ部62bは、例えば、マイクロフォンを含む。
【0080】
センサ部62bに、マットレス76を介して、使用者81による力(圧力及び音波の少なくともいずれか)が加わる。例えば、センサ部62bで検出された力に基づく信号が、回路部62aから出力される。出力された信号が制御部42に供給される。制御部42において、信号(力)の大きさ及び信号(力)の大きさの時間的な変化の少なくともいずれかに基づいて、使用者81の状態(離床、睡眠、または覚醒など)が推定される。または、回路部62aにおいて、センサ部62bで検出された力及び力の時間的な変化の少なくともいずれかに基づいて、使用者81の状態(離床、睡眠、または覚醒など)が推定されても良い。使用者81の状態は、起き上がり、端座位(例えば離床準備状態)、離床、入眠、睡眠、または覚醒を含んでも良い。
【0081】
例えば、使用者81の状態に応じた振動が、センサ部62bに加わる。振動は、例えば、使用者81の体動に応じている。振動がセンサ部62bにおいて検出される。振動は、音を含んでも良い。
【0082】
例えば、振動検出手段(センサ部62b)と、処理部(回路部62a及び制御部42の少なくともいずれかの少なくとも一部)と、が設けられる。処理部は、例えば、コンピュータを含む。振動検出手段は、例えば、寝具上の就寝者(使用者81)の振動を検出する。処理部は、例えば、活動量算出手段と、睡眠判定値算出手段と、睡眠状態判定手段と、を含む。これらの手段は、機能的に分けられている。活動量算出手段は、例えば、振動検出手段により検出された振動に基づいて、就寝者の活動量をサンプリング単位時間毎に算出する。睡眠判定値算出手段は、例えば、第2時刻(例えば、現在の時刻)の活動量と、第3時刻(例えば現在の時刻以前の時刻)に算出した活動量と、時間に応じて重み付けした補正係数を乗じた値の総和を睡眠判定値として算出する。睡眠状態判定手段は、例えば、睡眠判定値が所定の閾値を超えた場合には覚醒状態と判定し、それ以外の場合には睡眠状態と判定する。
【0083】
このような検出部60により、使用者81の呼吸及び心拍の少なくともいずれかを含む生体信号に対応する第1信号を検出することができる。このような検出部60により、使用者81の体動に対応する第2信号を検出することができる。
【0084】
第1信号は、例えば、呼吸数、心拍数、脈拍数、及び心電よりなる群から選択される少なくとも1つを含む。
【0085】
実施形態において、操作部10の少なくとも一部は、例えば、液晶ディスプレイ、LED、有機EL、及びプラズマディスプレイよりなる群から選択される少なくとも1つを含む。
【0086】
実施形態において、生体信号により、使用者81の睡眠の状態が推定され、睡眠の状態に対応して、可動部70が制御されても良い。実施形態において、使用者81の姿勢(仰臥位、腹臥位、または横臥位など)が推定されても良い。使用者81の姿勢の推定結果に応じて、可動部70が制御されても良い。例えば、使用者81の姿勢が腹臥位と推定されるときには、操作部10に背上げの操作入力があっても、背上げの動作を行わない。これにより、使用者81の安全性がさらに向上する。
【0087】
(第2実施形態)
第2実施形態においては、制御装置151の操作部10は、表示部30及び複数の操作受付部20を含む。
【0088】
図7(a)及び図7(b)は、第2実施形態に係る制御装置を例示する模式的平面図である。
図7(a)及び図7(b)に示すように、本実施形態に係る制御装置151は、操作部10を含む。操作部10は、第1面10aに設けられた複数の操作受付部20及び表示部30を含む。
【0089】
本実施形態において、複数の操作受付部20は、例えば、機械的な接点を有する操作ボタンである。このような操作受付部20において、操作していることを認識し易い。例えば、高齢者などにおいて、意図しない操作を行うことが抑制できる。
【0090】
本実施形態において、表示部30は、第1表示部31及び第2表示部32を含む。すでに説明したように、第1表示部31は、例えば、電動家具310の可動部70に関する情報などを表示可能である。第2表示部32は、例えば、操作受付部20の機能または動作状態に関する情報を表示可能である。第2表示部32は、操作受付部20(例えば操作ボタン)の近傍に設けられている。第2表示部32は、例えば、複数の操作ボタンの間の領域に、設けられる。
【0091】
本実施形態において、表示部30は、液晶ディスプレイである。例えば、液晶ディスプレイの表示内容を変更することで操作ボタンの機能を切り替えることができる。操作ボタンの数を増やさずに、複数の機能を操作することができる。これにより、例えば、制御装置151の筐体のサイズを小さくできる。例えば、制御装置151の構造がシンプルにできる。例えば、使用者に応じて、表示部30に表示される文字の大きさや色を変更することができる。これにより、例えば、高齢者や緑内障の人のニーズに対応することができる。
【0092】
本実施形態において、第1面10aに設けられた複数の操作受付部20は、液晶ディスプレイに表示された仮想のボタンであっても良い。複数の操作受付部20及び表示部30は、タッチパネルであっても良い。
【0093】
(第3実施形態)
図8は、第3実施形態に係る電動家具を例示する模式的斜視図である。
図8に示すように、電動家具330は、電動椅子である。電動家具330は、可動部70を含む。可動部70は、例えば、背もたれ部70p及び座面部70qを含む。背もたれ部70pは、角度が変更可能なボトム部に対応する。座面部70qは、高さ変更部に対応する。座面部70qの角度が変更可能でも良い。実施形態に係る制御装置150により、これらの可動部70が制御される。電動家具330においても、使用者の状態に対応して、可動部70が動く。
【0094】
(第4実施形態)
実施形態において、操作部10の少なくとも一部の明るさ及び色の少なくともいずれかは、使用者81の体動を含む生体信号に対応する第1信号に基づいて変化しても良い。本実施形態において、生体信号は、使用者81の体動を含む。体動(体動数)は、例えば、単位時間当たりに、マットレスを介して得られる振動の波形の所定値以上の振幅が所定時間以上継続した回数である。体動の定義はこれに限定されることなく、例えば、所定値以上の振動波形の振幅が所定時間以上継続した回数としても良い。
【0095】
例えば、覚醒時には、ヒトの活動に応じて、体動は多い。例えば、睡眠時には、覚醒時と比べて、体動は少ない。例えば、レム睡眠における体動は、ノンレム睡眠における体動よりも多い。本実施形態において、例えば、第1信号が大きいとき、操作部10の少なくとも一部は、明るい(第1明るさBR1)。例えば、第1信号が小さいとき、操作部10の少なくとも一部は、暗い(第2明るさBR2)。本実施形態において、例えば、第1信号が所定の値以上になったとき、操作部10の少なくとも一部は、明るくなる。
【0096】
このように、本実施形態においても、使用者の状態に応じて、操作部10(制御装置150)の少なくとも一部の状態が変化する。例えば、使用者が寝ているときには、操作部10は暗い。例えば、使用者が起きているときには、操作部10は明るい。例えば、使用者において、深い眠りから浅い眠りになったときに、操作部10が明るくなる。例えば、使用者が深い眠りのときは、操作部10は暗い。このような制御により、使用者は、より違和感がなく操作部10(制御装置150)を使用できる。
【0097】
実施形態によれば、使いやすさを向上できる制御装置及び電動家具が提供できる。
【0098】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、制御装置に含まれる操作部、操作受付部、検出部、及び制御部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
【0099】
各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0100】
その他、本発明の実施形態として上述した制御装置及び電動家具を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての制御装置及び電動家具も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0101】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0102】
10…操作部、 10a…第1面、 15…ケーブル、 20…操作受付部、 21~28…操作ボタン、 30…表示部、 31…第1表示部、 32…第2表示部、 40…操作部センサ、 42…制御部、 42a、42b…第1、第2制御部、 60…検出部、 62…センサ、 62a…回路部、 62b…センサ部、 62c…通信部、 62d…センサ装置、 70…可動部、 70a…背ボトム、 70b…膝ボトム、 70c…脚ボトム、 70d…頭ボトム、 70g…キャスタ、 70h…高さ変更部、 70p…背もたれ部、 70q…座面部、 71…ボトム、 72…駆動部、 74…ベッド脚部、 75…フレーム、 76…マットレス、 81…使用者、 150、151…制御装置、 310、330…電動家具、 ΔS…変動、 BR…明るさ、 BR1、BR2…第1、第2明るさ、 NR1~NR4…状態、 REM…レム睡眠状態、 S1…第1信号、 SA…覚醒状態、 SS…睡眠状態、 V1…第1値、 WL…ピーク波長、 WL1、WL2…第1、第2ピーク波長、 st1、st2…第1、第2状態、 t1…第1時刻、 tm…時間、 tw…時刻
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8