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特許7469450情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/9536 20190101AFI20240409BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20240409BHJP
【FI】
G06F16/9536
G06Q30/0601 330
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022205137
(22)【出願日】2022-12-22
【審査請求日】2023-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】山本 康生
(72)【発明者】
【氏名】吉井 和輝
(72)【発明者】
【氏名】山田 寛
(72)【発明者】
【氏名】藤野 紗耶
(72)【発明者】
【氏名】積田 大介
【審査官】原 秀人
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-071819(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0138798(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0041862(US,A1)
【文献】特開2018-120527(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 30/0601
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象のアイテムがユーザに着目されると推定される度合を示す第1スコアと、
ユーザが閲覧したアイテムと前記対象のアイテムとの類似度を示す第2スコアと、
前記ユーザがアイテムを閲覧し、当該アイテムを見た後に前記対象のアイテムを見ると推定される第3スコアと、を取得する取得部と、
前記第1スコアと、第2スコアと、前記第3スコアとのうち、少なくとも二つ以上のスコアに基づいて、前記ユーザに前記対象のアイテムをレコメンドするか否かの指標となるレコメンドスコアを導出する処理部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記処理部は、少なくとも前記第2スコアおよび前記第3スコアを用いて前記レコメンドスコアを導出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記処理部は、前記第1スコアと、前記第2スコアと、前記第3スコアとに基づいて前記レコメンドスコアを導出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記処理部は、前記第1スコアと、前記第2スコアと、前記第3スコアとのそれぞれに応じた重みと、前記第1スコアと、前記第2スコアと、前記第3スコアとに基づいて、前記レコメンドスコアを導出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記処理部は、前記第1スコアと前記第2スコアと前記第3スコアとである各スコアを第1学習済モデルに入力し、前記第1学習済モデルが出力したスコアに基づいて、前記レコメンドスコアを導出し、
前記第1学習済モデルは、第1学習データが学習されたモデルであり、
前記第1学習データは、前記対象のアイテムおよび対象のユーザに対応する前記各スコアと、正解データである前記対象のユーザが前記対象のアイテムに興味を持ったか否かを示す情報とが対応付けられた情報であり、
前記第1学習済モデルは、前記対象のアイテムに興味を持ったユーザに対応する前記各スコアが入力されると、前記対象のアイテムに興味を持たなかったユーザに対応する前記各スコアが入力されたときよりも、レコメンドすることを推奨することを示すスコアを導出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記対象のアイテムは、新着アイテムであり、
前記新着アイテムは、現在から所定時間前までの間に購入の手続きまたは購入の申し込みが可能となったアイテムである、
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1スコアを導出する第1スコア導出部を備え、
前記第1スコア導出部は、前記新着アイテムに対応付けられた前記新着アイテムの特徴を示す情報に基づいて前記第1スコアを導出する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記新着アイテムの特徴を示す情報は、価格、アイテムのタイトル、アイテムの状態、および販売者に対する評価を示す情報である、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第2スコアを導出する第2スコア導出部を備え、
前記第2スコア導出部は、前記新着アイテムに対応付けられた前記新着アイテムの特徴を示す情報と、前記ユーザが閲覧したアイテムの特徴を示す情報とを用いて得た前記新着アイテムと前記ユーザが閲覧したアイテムとの類似度に基づいて前記第2スコアを導出する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記新着アイテムの特徴を示す情報および前記ユーザが閲覧したアイテムの特徴を示す情報は、価格、アイテムのタイトル、アイテムの状態、および販売者に対する評価を示す情報である、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第2スコア導出部は、前記新着アイテムの特徴を示す情報に含まれるアイテムのタイトルと、前記ユーザが閲覧したアイテムの特徴を示す情報に含まれるアイテムのタイトルとの類似度と、前記新着アイテムの特徴を示す情報に含まれるアイテムのタイトルとは異なる特徴と、前記ユーザが閲覧したアイテムの特徴を示す情報に含まれるアイテムのタイトルとは異なる特徴との類似度とを統計処理した結果に基づいて前記第2スコアを導出する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記処理部は、前記第1スコアと前記第2スコアと前記第3スコアとに加え、更に第4スコアを用いて前記レコメンドスコアを導出し、
前記第4スコアは、前記ユーザのネットワーク上における行動履歴から得られた推薦対象と、前記対象のアイテムとの類似度に基づくスコアである、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
コンピュータが、
対象のアイテムがユーザに着目が示されると推定される度合を示す第1スコアと、
ユーザが閲覧したアイテムと前記対象のアイテムとの類似度を示す第2スコアと、
前記ユーザがアイテムを閲覧し、当該アイテムを見た後に前記対象のアイテムを見ると推定される第3スコアと、を取得し、
前記第1スコアと、第2スコアと、前記第3スコアとのうち、少なくとも二つ以上のスコアに基づいて、前記ユーザに前記対象のアイテムをレコメンドするか否かの指標となるレコメンドスコアを導出する、
情報処理方法。
【請求項14】
コンピュータに、
対象のアイテムがユーザに着目が示されると推定される度合を示す第1スコアと、
ユーザが閲覧したアイテムと前記対象のアイテムとの類似度を示す第2スコアと、
前記ユーザがアイテムを閲覧し、当該アイテムを見た後に前記対象のアイテムを見ると推定される第3スコアと、を取得させ、
前記第1スコアと、第2スコアと、前記第3スコアとのうち、少なくとも二つ以上のスコアに基づいて、前記ユーザに前記対象のアイテムをレコメンドするか否かの指標となるレコメンドスコアを導出させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各アイテムに対するユーザの利用履歴情報に基づいて、当該ユーザへアイテムをレコメンドする装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5858874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術では、ユーザにとって好適なアイテムをレコメンドすることができない場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情が考慮されたものであり、ユーザにとって好適なアイテムをレコメンドすることを支援することができる情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、対象のアイテムがユーザに着目されると推定される度合を示す第1スコアと、ユーザが閲覧したアイテムと前記対象のアイテムとの類似度を示す第2スコアと、前記ユーザがアイテムを閲覧し、当該アイテムを見た後に前記対象のアイテムを見ると推定される第3スコアと、を取得する取得部と、前記第1スコアと、第2スコアと、前記第3スコアとのうち、少なくとも二つ以上のスコアに基づいて、前記ユーザに前記対象のアイテムをレコメンドするか否かの指標となるレコメンドスコアを導出する処理部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ユーザにとって好適なアイテムをレコメンドすることを支援することができる情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】サービス提供システム1により提供されるコンテンツの一例を示す図である。
図2】サービス提供システム1の機能構成の一例を示す図である。
図3】サービス提供装置100の機能構成の一例を示す図である。
図4】アイテム情報110の内容の一例を示す図である。
図5】落札スコア導出部210の処理について説明するための図である。
図6】類似スコア導出部220の処理について説明するための図である。
図7】閲覧アイテムスコア導出部230の処理について説明するための図である。
図8】行動情報130の内容の一例を示す図である。
図9】行動アイテムスコア導出部240の処理について説明するための図である。
図10】ハイブリッド処理部252の処理について説明するための図である。
図11】処理結果情報260の内容の一例を示す図である。
図12】各機能構成の処理サイクルについて説明するための図である。
図13】処理結果の一例を示す図である。
図14】処理結果の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムの実施形態について説明する。
【0010】
本実施形態の一態様の情報処理装置は、対象のアイテムがユーザに着目されると推定される度合を示す第1スコアと、ユーザが閲覧したアイテムと前記対象のアイテムとの類似度を示す第2スコアと、前記ユーザがアイテムを閲覧し、当該アイテムを見た後に前記対象のアイテムを見ると推定される第3スコアと、を取得する取得部と、前記第1スコアと、第2スコアと、前記第3スコアとのうち、少なくとも二つ以上のスコアに基づいて、前記ユーザに前記対象のアイテムをレコメンドするか否かの指標となるレコメンドスコアを導出する処理部とを備える。
【0011】
[概要]
図1は、サービス提供システム1により提供されるコンテンツの一例を示す図である。例えば、サービス提供システムは、ユーザが興味を持つと推定されるアイテムを含むコンテンツをユーザの端末装置に提供する。例えば、トップページにおいて、図1に示すようなコンテンツが提供される。例えば、トップページにおいて、ユーザが興味を持つ推定されるアイテムが紹介される。トップページとは、例えば、複数の階層構造を有するウェブサイトにおける最上位のウェブページである。なお、アイテムの紹介はトップページとは異なるページで行われてもよい。以下、この処理の詳細について説明する。なお、アイテムは、商品や、サービス、動画、画像などの紹介対象であればよい。
【0012】
[サービス提供システム]
図2は、サービス提供システム1の機能構成の一例を示す図である。サービス提供システム1は、例えば、一以上のユーザの端末装置10と、サービス提供装置100とを備える。端末装置10とサービス提供装置100とはネットワークNWを介して互いに通信する。ネットワークNWは、例えば、インターネットやLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、セルラー網などを含む。
【0013】
[端末装置]
端末装置10は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータなどの通信機能等を有するコンピュータ装置である。
【0014】
[サービス提供装置]
サービス提供装置100は、例えば、ユーザに特定のサービスを提供するサーバである。本実施形態では、サービス提供装置100は、例えば、オークションサービスであるものとして説明するが、これに限定されず、例えば、ユーザが販売する商品を出品するフリーマーケットサービスや、業者が商品を販売するショッピングサービス、動画を提供するサービスなど種々のサービスに適用されてもよい。
【0015】
図3は、サービス提供装置100の機能構成の一例を示す図である。サービス提供装置100は、例えば、アイテム情報110、閲覧済アイテム情報120、および行動情報130を備える。各情報の詳細については後述する。
【0016】
サービス提供装置100は、例えば、更に、落札スコア導出部210、第1モデル212、類似スコア導出部220、第2モデル222、閲覧アイテムスコア導出部230、第3モデル232、行動アイテムスコア導出部240、および第4モデル242を備える。サービス提供装置100は、例えば、更に、取得部250、ハイブリッド処理部252、第5モデル254、処理結果情報260、およびサービス提供部270を備える。これらの機能構成は、分散されていてもよい。ハイブリッド処理部252は、「処理部」の一例である。
【0017】
落札スコア導出部210、類似スコア導出部220、閲覧アイテムスコア導出部230、行動アイテムスコア導出部240、取得部250、ハイブリッド処理部252、およびサービス提供部270は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
【0018】
上述したアイテム情報110、閲覧済アイテム情報120、行動情報130、第1モデル212~第5モデル254、および処理結果情報260は、不図示の記憶装置に記憶されている。上記各情報、モデルは、例えば、異なる記憶装置に記憶されている。記憶装置は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、レジスタ等によって実現される。これらの記憶装置の一部または全部は、NAS(Network Attached Storage)や外部ストレージサーバ装置等であってもよい。これらの記憶装置は、情報を管理したり、記憶した情報からリクエストに応じて情報を抽出して抽出した情報をリクエスト元に提供したりする処理部を含んでいてもよい。また、サービス提供装置100は、上記の情報の他、サービスを提供するための各種情報を有している。
【0019】
[アイテム情報]
図4は、アイテム情報110の内容の一例を示す図である。アイテム情報110は、例えば、新着アイテムの情報を含む。アイテム情報110は、新着アイテム以外のアイテムの情報を含んでもよい。新着アイテム以外のアイテムの情報は、アイテム情報110とは別に構成されてもよい。アイテム情報110は、アイテムごとの特徴を示す情報を含む。新着とは、現在から所定時間前までの間に購入の手続きまたは購入の申し込みが可能となったアイテムである。具体的には、オークションが開始されてから所定時間以内のアイテムである。
【0020】
特徴とは、例えば、オークション時間(オークションの開始から終了までの時間)や、アイテムの価格(開始価格や、現在の価格、即決価格など)、アイテムのタイトル、アイテムの状態(新古品や良品などのアイテムのきれいさ、アイテムの使用感など)、アイテムの出品者であるセラーの評価などである。特徴は、上記に限らず、他のアイテムの特徴であってもよい。例えば、オークションに掲載される期間や、アイテムの画像の数、送料が無料であるか否かを示す情報等である。
【0021】
アイテム情報110は、特徴ごとに特徴量を示す特徴ベクトルが含まれていてもよい。この特徴ベクトルは、落札スコア導出部210が特徴に基づいて生成してもよい。
【0022】
[閲覧済アイテム情報]
閲覧済アイテム情報120は、ユーザが閲覧したアイテムごとの特徴を示す情報と、閲覧したユーザの識別情報とが対応付けられた情報である。ユーザが閲覧したアイテムとは、当該サービスにおいて所定時間前までの期間でユーザが閲覧したアイテムである。閲覧済アイテム情報120における特徴は、上記のアイテム情報110の特徴と同様であってもよいし、アイテム情報110の特徴の一部であってもよい。また、アイテム情報110が有していない特徴が、閲覧済アイテム情報120に含まれていてもよい。
【0023】
閲覧済アイテム情報120は、特徴ごとに特徴量を示す特徴ベクトルが含まれていてもよい。この特徴ベクトルは、類似スコア導出部220が特徴に基づいて生成してもよい。
【0024】
[落札スコア導出部(第1スコア導出部)および第1モデル]
落札スコア導出部210は、新着アイテムがユーザに着目されると推定される度合を示す第1スコアを導出する。落札スコア導出部210は、例えば、新着アイテムに対応付けられた新着アイテムの特徴を示す情報に基づいて第1スコアを導出する。新着アイテムの特徴を示す情報は、例えば、オークション時間、アイテムの価格、アイテムのタイトル、アイテムの状態、および販売者(セラー)に対する評価を示す情報である。
【0025】
図5は、落札スコア導出部210の処理について説明するための図である。落札スコア導出部210は、例えば、アイテム情報110の特徴ベクトル(または特徴を示す数値)を第1モデル212に入力し、第1モデル212が出力したスコアを第1スコアとする。
【0026】
第1モデル212は、学習データが学習された学習済モデルである。学習データは、新着アイテムの特徴ベクトルと、正解データである所定期間において落札がされたか否かを示す情報とが互いに対応付けられた情報である。第1モデル212は、所定期間において落札がされた新着アイテムの特徴ベクトルが入力されると比較的高いスコアを出力し、所定期間において落札がされなかった新着アイテムの特徴ベクトルが入力されると比較的低いスコアを出力するように学習されたモデルである。学習済モデルは、例えば、GBDT(Gradient Boosting Decision Tree)など任意の機会学習モデルである。
【0027】
なお、落札スコア導出部210は、第1モデル212に代えて、ルールベースで第1スコアを導出してもよい。例えば、特徴ごとに与えられたルールから得られたスコアが統合された第1スコアが導出されてもよい。落札スコア導出部210は、例えば、オークション時間ごとに定められたスコア、価格ごとに定められたスコア、タイトルの長さやキーワードを含むか否かによって定められたスコア、アイテムの状態ごとに定められたスコア、セラーの評価ごとに定められたスコアを統計処理して第1スコアを導出してもよい。例えば、オークション時間が○○時間の場合はスコア10、価格が1万円以上且つ2万円未満の場合はスコア5、タイトルが○○文字以内である場合はスコア10などのようにルールベースで第1スコアが求められてもよい。
【0028】
[類似スコア導出部(第2スコア導出部)および第2モデル]
類似スコア導出部220は、ユーザが閲覧したアイテムと新着アイテムとの類似度を示す第2スコアを導出する。類似スコア導出部220は、新着アイテムに対応付けられた新着アイテムの特徴を示す情報と、ユーザが閲覧したアイテムの特徴を示す情報とを用いて得た新着アイテムとユーザが閲覧したアイテムとの類似度に基づいて第2スコアを導出する。新着アイテムの特徴を示す情報およびユーザが閲覧したアイテムの特徴を示す情報は、例えば、オークション時間、価格、アイテムのタイトル、アイテムの状態、および販売者に対する評価を示す情報である。
【0029】
図6は、類似スコア導出部220の処理について説明するための図である。類似スコア導出部220は、例えば、新着アイテムの特徴ベクトルおよび閲覧済のアイテムの特徴ベクトルを第2モデル222に入力し、第2モデル222が出力したスコアを第2スコアとする。
【0030】
類似スコア導出部220および第2モデル222は、新着アイテムの特徴を示す情報に含まれるアイテムのタイトルと、ユーザが閲覧したアイテムの特徴を示す情報に含まれるアイテムのタイトルとの類似度と、新着アイテムの特徴を示す情報に含まれるアイテムのタイトルとは異なる特徴と、ユーザが閲覧したアイテムの特徴を示す情報に含まれるアイテムのタイトルとは異なる特徴との類似度とを統計処理した結果に基づいて第2スコアを導出する。
【0031】
第2モデル222は、例えば、以下のアルゴリズムによって第2スコアを導出する。第2モデル222は、第1類似度「similarity(features)」と第2類似度「similarity(title)」とを統計処理(例えば合算)して類似度を求め、求めた類似度に応じた第2スコアを出力する。第1類似度「similarity(features)」は、新着のアイテムのタイトル以外の特徴量と閲覧済のアイテムのタイトル以外の特徴量との類似度である。第2類似度「similarity(title)」は、新着のアイテムのタイトルと閲覧済のアイテムのタイトルとの類似度である。例えば、タイトル、タイトル以外の特徴量は、ベクトル化または数値化されて上記の処理に用いられる。類似度の計算は、例えばコサイン類似度など公知の手法が採用される。
【0032】
下記の(式1)は、類似度の算出手法を示す数式の一例である。類似度「similarity」は、第1類似度「similarity(features)」と第2類似度「similarity(title)」とを合算したものである。
Similarity=similarity(features)+similarity(title)・・(式1)
【0033】
上記のようにタイトル以外の第1類似度「similarity(features)」と、タイトルの第2類似度「similarity(title)」とが別々に求められることで、よりユーザが好む商品をレコメンドすることができることが期待できる。ユーザは、同じ出品者のアイテムを好むことがあり、上記の手法を用いれば、同じ出品者のアイテムをユーザにレコメンドしやすくすることができるためである。
【0034】
例えば、アイテムのタイトルは、出品者が付与するが、異なるアイテムであっても同じ出品者は同じ特徴を有するタイトルを付与する傾向にある。このため、出品者Aのアイテムのタイトルの特徴と、出品者Aが出品した別のアイテムのタイトルの特徴とは類似する。このため、上記のように、第2類似度を別で合算することで、ユーザが閲覧したアイテムの出品者のアイテムの第2スコアが高くなるように導出される。これにより、ユーザが好むアイテム(ユーザが目を掛けている出品者のアイテム)がレコメンドされやすくなる。
【0035】
なお、類似スコア導出部220は、第2モデル222に代えて、ルールベースで第2スコアを導出してもよい。例えば、特徴ごとに与えられたルールに基づいて類似度が導出され、類似度が統合された第2スコアが導出されてもよい。類似スコア導出部220は、例えば、オークション時間や価格が近い場合は高い類似度を付与し、タイトルの長さが同じまたは同じキーワードを含む場合、高い類似度を付与し、アイテムの状態またはセラーの評価が同じまたは近い場合、高い類似度を付与し、これらの類似度を統計処理して第2スコアを導出してもよい。なお、この場合、アイテムのタイトルの類似度が重視されてもよい。
【0036】
[閲覧アイテムスコア導出部および第3モデル]
閲覧アイテムスコア導出部230は、例えば、ユーザが閲覧したアイテムであって当該アイテムを見た後に対象のアイテムを見ると推定される第3スコアを導出する。図7は、閲覧アイテムスコア導出部230の処理について説明するための図である。閲覧アイテムスコア導出部230は、例えば、閲覧アイテムの特徴ベクトル(または特徴を示す数値)を第3モデル232に入力し、第3モデル232が出力したスコアを第3スコアとする。
【0037】
第3モデル232は、例えば、協調フィルタリングなどの所定のモデルである。第3モデル232は、例えば、アイテムA(閲覧済のアイテム)に対するアイテムにBや、アイテムC、アイテムDのスコアを導出する。これらのスコアは、例えば、アイテムAを見た後にアイテムBを見ると推定されるスコア、アイテムAを見た後にアイテムCを見ると推定されるスコア、アイテムAを見た後にアイテムDを見ると推定されるスコアである。第3モデル232は、例えば、アイテムAの後またはアイテムA以外のアイテムの後に、アイテムBまたアイテムB以外のアイテムを見る回数の期待値をパラメータとしたモデルである。閲覧アイテムスコア導出部230は、第3モデル232を用いて閲覧済のアイテムの後に対象のアイテムを閲覧すると推定される第3スコアを導出する。
【0038】
[行動アイテムスコア導出部、行動情報、および第4モデル]
行動アイテムスコア導出部240は、ユーザのネットワーク上における行動履歴から得られた推薦対象と、対象のアイテムとの類似度に基づく第4スコアを導出する。行動アイテムスコア導出部240は、行動情報130のユーザの行動の特徴と、第4モデル242とを用いて第4スコアを導出する。
【0039】
図8は、行動情報130の内容の一例を示す図である。行動情報は、例えば、ユーザのアイテムの閲覧履歴や、入札を行ったアイテムの情報、ウォッチリスト(またはお気に入り等)のショートカット登録を行ったアイテムの情報などである。行動情報130は、行動情報の特徴(項目)ごとに特徴量を示す特徴ベクトルが含まれていてもよい。この特徴ベクトルは、行動アイテムスコア導出部240が特徴に基づいて生成してもよい。
【0040】
図9は、行動アイテムスコア導出部240の処理について説明するための図である。行動アイテムスコア導出部240は、例えば、行動情報130の特徴ベクトル(または特徴を示す数値)を第4モデル242に入力し、第4モデル242が出力した情報(例えば特徴ベクトル)に応じたアイテムを特定する。行動アイテムスコア導出部240は、特徴ベクトルと、当該ベクトルと同一または類似するアイテムとが対応付けられた対応情報を参照してアイテム(以下、参照アイテム)を特定する。行動アイテムスコア導出部240は、例えば、参照アイテムと、対象のアイテムとの類似度を求め、求めた類似度に基づく第4スコアを導出する。第4スコアは、ユーザのネットワーク上における行動履歴から得られた推薦対象と、対象のアイテムとの類似度に基づくスコアである。類似度の求め方は、上述した手法と同様であってもよいし、タイトルと他の特徴とを区別せずに類似度を求める手法であってもよい。
【0041】
第4モデル242は、学習データが学習された学習済モデルである。学習データは、行動情報130の特徴ベクトルと、正解データである上記の特徴ベクトルに対応する行動情報130を有するユーザが好むアイテム(例えば閲覧したアイテム)とが互いに対応付けられた情報である。第4モデル242は、行動情報130の特徴ベクトルが入力されると、当該行動情報130に対応付けられたアイテムの特徴ベクトルを出力するように学習されたモデルである。
【0042】
なお、行動アイテムスコア導出部240は、第4モデル242に代えて、ルールベースで参照アイテムを特定してもよい。例えば、行動アイテムスコア導出部240は、行動情報130においてユーザが着目したアイテムのうち任意のアイテムを参照アイテムとして特定してもよいし、着目度が高いアイテムを優先して参照アイテムとして特定してもよい。例えば、入札したアイテム、ウォッチリストに入れたアイテム、閲覧したアイテムの順で着目度が高い。
【0043】
[取得部、ハイブリッド処理部、および第5モデル]
取得部250は、第1スコア~第4スコアを取得する。ハイブリッド処理部252は、図10に示すように、第1スコア~第4スコア(以下、各スコア)を統合して統合スコアを導出する。ハイブリッド処理部252は、第5モデル254に各スコアを入力して、第5モデル254が出力したスコアに基づいて統合スコアを導出する。
【0044】
第5モデル254は、学習データが学習された学習済モデルである。学習データは、過去のアイテム(例えば新着アイテムなどの対象のアイテム)の第1スコア~第4スコアと、当該アイテムが所定の条件を満たしたか否かを示す情報とが互いに対応付けられた情報である。所定の条件を満たすとは、所定の期間内で閲覧されたことや、所定の期間内で入札されたこと、ウォッチリストに登録されたことなどユーザに着目がされたことである。
【0045】
第5モデル254は、所定の条件を満たす情報が対応付けられたアイテムに対応する第1スコア~第4スコアが入力されると、比較的高い統合スコアを出力するように学習され、所定の条件を満たさない情報が対応付けられたアイテムに対応する第1スコア~第4スコアが入力されると、比較的低い統合スコアを出力するように学習されたモデルである。
【0046】
例えば、第5モデル254は、下記の(式2)の各スコア「S1(第1スコア)」、「S2(第2スコア)」、「S3(第3スコア)」、「S4(第4スコア)」のそれぞれに対する係数「β1」、「β2」、「β3」、「β4」および係数「β5」が学習されて最適化されスコア「TS」を導出するモデルである。第5モデル254は、各スコアの重みと各スコアとに基づいて統合スコアを導出する。
TS=(β1×S1)+(β2×S2)+(β3×S3)+(β4×S4)+β5・・(式2)
【0047】
第5モデル254は、上記の他に線形でなく非線形のモデルであってもよいし、他の公知の手法が採用されてもよい。例えば、下記の公知の文献の技術を用いて第5モデル254はスコアを導出するモデルであってもよい。Mark Claypool, Combining Content-Based and Collaborative Filters in an Online Newspaper, Annual International ACM SIGIR Conference on Research and Development in Information Retrieval, 1999
【0048】
第5モデル254は、第1学習データが学習されたモデルの一例である。上記の対象のアイテム(新着アイテム)および対象のユーザに対応する各スコア(S1-S4)と、正解データである対象のユーザが対象のアイテムに興味を持ったか否かを示す情報(所定の条件を満たしたか否かを示す情報)とが対応付けられた情報が第1学習データである。第5モデル254は、対象のアイテムに興味を持ったユーザに対応する各スコアが入力されると、対象のアイテムに興味を持たなかったユーザに対応する前記各スコアが入力されたときよりも、レコメンドすることを推奨することを示すスコアを導出するモデルの一例である。
【0049】
ハイブリッド処理部252は、第1スコア~第4スコアのうち一部のスコアを用いて統合スコアを導出してもよい。例えば、ハイブリッド処理部252は、少なくとも第2スコアおよび第3スコアを用いて統合スコアを導出してもよい。また、ハイブリッド処理部252は、第1スコア~第4スコアのうち任意のスコアと、他のモデルが出力したスコアや他の処理部が処理したスコアとを用いて統合スコアを導出してもよい。この場合、上記のような考え方でスコアごとの重みが加味されて統合スコアが導出されればよい。
【0050】
上記の説明では、新着アイテムに対する処理について説明したが、新着アイテム以外のアイテム(出品されてから時間が経過したアイテム)に対しても、上記の各モデルを適用してスコアが導出されてもよいし、上記の各モデルのうち一部のモデルのスコアが省略されてスコアが導出されてもよい。例えば、第1スコアが省略されて(またはゼロとして)、統合スコアが導出されてもよいし、第1スコアおよび第2スコアが省略されて(またはゼロとして)統合スコアが導出されてもよい。また、第1スコア、第2スコア、および第4スコアが省略されて(またはゼロとして)統合スコアが導出されてもよい。上記のように、一部のスコアが省略されても、第5モデル254において、第3スコアの比重が大きいため、適切な統合スコアが導出される。
【0051】
[処理結果情報]
処理結果情報260は、各モデルが導出したスコアに基づいて生成された情報である。図11は、処理結果情報260の内容の一例を示す図である。処理結果情報260は、例えば、各スコアのそれぞれの上位N番目までのアイテムの識別情報を含む。例えば、処理結果情報260は、各スコアにおける順位とアイテムの識別情報とが対応付けられた情報である。アイテムの識別情報に対してスコアが対応付けられていてもよい。なお、処理結果情報260に含まれるアイテムは、新着アイテムのみであってもよいし、新着アイテムとそれ以外のアイテムとの両方であってもよい。
【0052】
[サービス提供部]
サービス提供部270は、例えば、ユーザの端末装置10にアイテムの情報を提供する。例えば、サービス提供部270は、ユーザの端末装置10からトップページのコンテンツの提供のリクエストを受けた場合にトップページのコンテンツを提供する。この際、サービス提供部270は、処理結果情報260を参照して、レコメンドするアイテムを選択する。
【0053】
サービス提供部270は、例えば、統合スコアの順位が高いアイテムを優先的に選択してもよいし、各スコアの順位が高いアイテムを選択してもよい。例えば、各スコアのそれぞれに対して予め設定された順位のアイテムが選択されてもよい。例えば、50個のアイテムをレコメンドする場合、統合スコアの上位30個のアイテムと、第1スコアから第4スコアのそれぞれの上位5個のアイテムとをレコメンドするアイテムとして選択してもよい。また、各スコアは、第1スコアから第4スコアおよび統合スコアのうち、上位N個の高いスコアのアイテムが選択されてもよい。この場合、例えば上記のスコアは正規化され比較可能とされている。
【0054】
また、サービス提供部270は、処理結果情報260に新着アイテムとそれ以外のアイテムとが含まれる場合、各スコアまたは統合スコアと、アイテムに付与された出品された時刻を参照して、新着アイテムのみを選択してもよいし、新着アイテムとそれ以外のアイテムとを選択してもよい。サービス提供部270は、サービスごとまたはコンテンツごとに求められる所望のアイテムを選択すればよい。
【0055】
[処理サイクル]
図12は、各機能構成の処理サイクルについて説明するための図である。図12では、新着アイテムが処理される処理サイクルについて説明する。図11の各時間は、一例であり、これに限定されない。アイテム情報110の新着アイテムは、8時間ごとに更新され、直近から8時間以内に出品されたアイテムが集計対象となる。第1モデル212および第2モデル222は、8時間ごとに直近48時間以内に出品されたアイテムに対して第1スコアおよび第2スコアを付与する。第3モデル232は、2時間ごとに第3スコアを付与する。第4モデル242は、12時間ごとに第4スコアを付与する。第5モデル254は、8時間ごとに統合スコアを付与する。この場合、例えば、直近の各スコアが採用される。このように、後述するように新着アイテムが適切にレコメンドされるように統合スコアが付与される。
【0056】
なお、新着アイテム以外のアイテムに対して、図11の処理サイクルと同様または異なる処理サイクルで所定のスコアが付与され、統合スコアが導出されてもよいし、一部のスコアが採用されて統合スコアが導出されてもよい。また、統合スコアに代えて、第3スコアがそのまま統合スコアスコアとされてもよい。
【0057】
[効果等]
ここで、例えば、第3モデル232を用いてレコメンドするアイテムを選択する場合、閲覧の実績に基づいて関連度の高いアイテムをレコメンドすることができるが、(1)閲覧数の少ないアイテムや新着アイテム(閲覧がないアイテム)をレコメンドできなかったり、(2)新着アイテムをレコメンドするタイミングが新着時からラグが生じたりすることがある。第3モデル232は、ユーザの行動履歴からアイテム間の関連度に基づいて、あるアイテムを閲覧したユーザが次に閲覧しそうなアイテムを予測する協調フィルタリングベースのモデルであるためである。
【0058】
例えば、オークションサービスやフリーマーケットサービスでは、出品直後のアイテムが閲覧されたり、閲覧される度合が高い傾向であったりすることが確認できている。例えば、1週間前に出品されたアイテムよりも当日は一日前に出品されたアイテムの閲覧度合が高い。上記の(1)、(2)に対処することで、ユーザが閲覧したい新着アイテム(閲覧が少ないまたは無いアイテム)の情報をより確実にユーザに提供することで、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0059】
上記に対処するために、本実施形態では、新着アイテムの価値そのもの、新着アイテムに対するユーザの興味を予測する。そして、本実施形態では、上記の予測結果を加味することで、新規出品直後の新着アイテムがよりユーザにレコメンドされやすくした。例えば、本実施形態では、上述した第1モデル212、第2モデル222を利用することで、上記の(1)、(2)に対処した。
【0060】
本実施形態では、図13に示すように、第1モデル212および第2モデル222を用いているため、第1モデル212および第2モデル222を利用せずに第3モデル232を利用して、アイテムをレコメンドするよりも、新着アイテムのレコメンド度合が上昇した。例えば、出品から24時間以内のアイテムがα1[%]多くレコメンドされ、例えば、出品から48時間以内のアイテムがα2[%]多くレコメンドされる。
【0061】
更に、本実施形態では、出品されてから経過時間が短いアイテムが比較的多くレコメンドされる傾向である。図14は、出品されたからの経過時間に応じたレコメンドされたアイテムの数を示す指標の分布を示す図である。縦軸は指標を示し、横軸は経過時間を示している。本実施形態では、比較例(第3モデル232を利用した例)よりも経過時間が短い指標は大きい傾向である。すなわち、本実施形態では、比較例よりも出品されて間もないアイテムを多くレコメンドできている。
【0062】
上記のように24時間以内および48時間以内に出品されたアイテムなど出品から間もないアイテムが比較的多くレコメンドされるため、ユーザが新着アイテムおよびレコメンドしたアイテムに対して興味を持つ度合(クリック率など)も上昇した。
【0063】
上述したように、本実施形態では、新着アイテムをレコメンドするタイミングのラグを抑制することができ、閲覧数の少ないアイテムや新着アイテムをレコメンドすることができる。このように、本実施形態では、ユーザにとって好適なアイテムをレコメンドすることを支援することができる。
【0064】
以上説明した実施形態によれば、サービス提供装置100は、第1スコアと、第2スコアと、第3スコアとのうち、少なくとも二つ以上のスコアに基づいて、ユーザに対象のアイテムをレコメンドするか否かの指標となるレコメンドスコアを導出することにより、ユーザにとって好適なアイテムをレコメンドすることを支援することができる。
【0065】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0066】
1‥サービス提供システム
10‥端末装置
100‥サービス提供装置
210‥落札スコア導出部
212‥第1モデル
220‥類似スコア導出部
222‥第2モデル
230‥閲覧アイテムスコア導出部
232‥第3モデル
240‥行動アイテムスコア導出部
250‥取得部
252‥ハイブリッド処理部
254‥第5モデル
【要約】
【課題】ユーザにとって好適なアイテムをレコメンドすることを支援すること。
【解決手段】情報処理装置は、対象のアイテムがユーザに着目されると推定される度合を示す第1スコアと、ユーザが閲覧したアイテムと前記対象のアイテムとの類似度を示す第2スコアと、前記ユーザがアイテムを閲覧し、当該アイテムを見た後に前記対象のアイテムを見ると推定される第3スコアと、を取得する取得部と、前記第1スコアと、第2スコアと、前記第3スコアとのうち、少なくとも二つ以上のスコアに基づいて、前記ユーザに前記対象のアイテムをレコメンドするか否かの指標となるレコメンドスコアを導出する処理部とを備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14