(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】パケット送信方法、ルーティング・エントリ生成方法、装置及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04L 45/748 20220101AFI20240409BHJP
H04L 61/2592 20220101ALI20240409BHJP
【FI】
H04L45/748
H04L61/2592
(21)【出願番号】P 2022542047
(86)(22)【出願日】2020-10-12
(86)【国際出願番号】 CN2020120460
(87)【国際公開番号】W WO2021139289
(87)【国際公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-07-26
(31)【優先権主張番号】202010019657.8
(32)【優先日】2020-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ファーン,ヨーンローン
(72)【発明者】
【氏名】ホーァ,ホーンウエイ
【審査官】鈴木 香苗
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-069657(JP,A)
【文献】特開2002-335274(JP,A)
【文献】特開2013-012863(JP,A)
【文献】国際公開第2010/025658(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 45/748
H04L 61/2592
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケット送信
の方法であって、前記方法は、第1のネットワーク・デバイスによって実行され、前記第1のネットワーク・デバイスは、ルーティング・テーブルを記憶し、前記ルーティング・テーブルは、複数のルーティング・エントリを含み、前記複数のルーティング・エントリの各々は、サイト・プレフィックス及び対応するサイト識別子を含み、前記方法は、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、第1のデータ・パケットを受信することであって、前記第1のデータ・パケットは、宛先アドレスを搬送し、前記第1のネットワーク・デバイスは、第1のサイトに展開されたネットワーク・デバイスである、受信することと、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記宛先アドレスに基づいて前記ルーティング・テーブルからターゲット・ルーティング・エントリを決定することであって、前記宛先アドレスは、前記ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト・プレフィックスと一致し、前記ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子は、第2のサイトを識別するために使用される、決定することと、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第1のデータ・パケットを前記第2のサイトに展開されたネットワーク・デバイスに送信することと、を含
み、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第1のデータ・パケットを前記第2のサイトに展開されたネットワーク・デバイスに送信することは、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記ターゲット・ルーティング・エントリに含まれる前記サイト識別子に基づいて1つ以上のトンネル・エントリを決定することであって、前記1つ以上のトンネル・エントリは、前記第1のサイトと前記第2のサイトの間に確立されたトンネルに対応するトンネル・エントリである、決定することと、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記1つ以上のトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択することと、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記ターゲット・トンネル・エントリに対応するトンネルを介して前記第1のデータ・パケットを送信することと、を含み、
前記1つ以上のトンネル・エントリの各々は、接続識別子をさらに含み、前記接続識別子は、対応するトンネルが接続されているかどうかを示すために使用され、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記1つ以上のトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択することは、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記1つ以上のトンネル・エントリから接続識別子が有効であるトンネル・エントリを選択することと、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記選択されたトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のネットワーク・デバイスは、1つのトンネル・テーブルを記憶し、前記トンネル・テーブル内の各トンネル・エントリは、トンネル識別子及び対応するトンネル属性情報を含み、前記トンネル・テーブルは、複数のサイトに対応するトンネル・エントリを記憶し、前記複数のサイトは、前記第1のサイトとトンネルを確立するサイトであり、前記複数のサイトは、前記第2のサイトを含み、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記ターゲット・ルーティング・エントリに含まれる前記サイト識別子に基づいて1つ以上のトンネル・エントリを決定することは、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記ターゲット・ルーティング・エントリに含まれる前記サイト識別子に基づいて1つ以上のトンネル識別子を決定することであって、前記1つ以上のトンネル識別子は、前記第1のサイトと前記第2のサイトの間に確立された前記トンネルの識別子である、決定することと、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記1つ以上のトンネル識別子に基づいて前記トンネル・テーブルから前記1つ以上のトンネル・エントリを決定することと、を含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のネットワーク・デバイスは、複数のトンネル・テーブルを記憶し、前記複数のトンネル・テーブルは、複数のサイトに1対1で対応し、前記複数のサイトは、前記第1のサイトとトンネルを確立するサイトであり、前記複数のサイトは、前記第2のサイトを含み、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記ターゲット・ルーティング・エントリに含まれる前記サイト識別子に基づいて1つ以上のトンネル・エントリを決定することは、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記ターゲット・ルーティング・エントリに含まれる前記サイト識別子に基づいてターゲット・トンネル・テーブルの識別子を決定することであって、前記ターゲット・トンネル・テーブルは、前記複数のトンネル・テーブルにおける前記第2のサイトに対応するトンネル・テーブルである、決定することと、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記ターゲット・トンネル・テーブルの前記識別子に基づいて前記複数のトンネル・テーブルから前記ターゲット・トンネル・テーブルを決定し、前記ターゲット・トンネル・テーブルに記憶されているトンネル・エントリを前記1つ以上のトンネル・エントリとして決定することと、を含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
第1のサイトにおける第1のネットワーク・デバイスに適用されたネットワーク・デバイスであって、前記ネットワーク・デバイスは、請求項1~
3のいずれか一項に記載の方法を実装するように構成されている、ネットワーク・デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年1月8日に出願され、「PACKET SENDING METHOD, ROUTING ENTRY GENERATION METHOD, APPARATUS, AND STORAGE MEDIUM」と題された、中国特許出願第202010019657.8号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、通信技術の分野、特に、パケット送信方法、ルーティング・エントリ生成方法、装置及び記憶媒体に関係する。
【背景技術】
【0003】
ソフトウェア定義広域ネットワーク(Software Defined WAN、SD-WAN)は、ソフトウェア定義ネットワーク(software defined networking、SDN)の重要な実践である。SD-WANでは、通常、オーバレイ(Overlay)技術を使用することによって、2つのネットワーク・デバイス間にトンネルが確立し、さらに、トンネルを介してパケットが送信される。しかしながら、オーバレイ技術では、公的ネットワーク・アドレスと私的ネットワーク・アドレスとの間の変換などの要因により、ネクストホップ・デバイスは接続できない。その結果、パケットはネクストホップ・デバイスのアドレスに基づいて送信することがしたがって、SD-WANにおいてパケットを送信する方法が、現在、解決されるべき緊急の問題になっている。
【0004】
関係技術では、ネクストホップ・デバイスのポートが実装のために使用され得る。具体的には、ネクストホップ・デバイスが位置するサイトのサイト・プレフィックスとネクストホップ・デバイスのポート識別子はルーティング・エントリとしてルーティング・テーブルに記憶され、ネクストホップ・デバイスのポート識別子とポートを介してネクストホップ・デバイスに確立されたトンネルのトンネル識別子は、トンネル・エントリとしてトンネル・テーブルに記憶される。このようにして、データ・パケットが受信されるときに、データ・パケットにおいて搬送される宛先アドレスが、ルーティング・テーブルにおけるルーティング・エントリと一致させ得る。データ・パケットの宛先アドレスがルーティング・テーブルにおけるルーティング・エントリと一致する場合、対応するトンネル・エントリが、ルーティング・エントリに含まれるポート識別子に基づいて、トンネル・テーブルから見つかり得る。ルーティング・エントリに含まれるポート識別子がトンネル・テーブルにおけるトンネル・エントリと一致する場合、データ・パケットは、トンネル・エントリに含まれるトンネル識別子によって識別されるトンネルを介して送信され得る。
【0005】
ネットワーク・デバイスは、通常、複数のポートを含む。したがって、前述の方法によれば、ルーティング・テーブルは、ネットワーク・デバイスに関係する複数のルーティング・エントリを記憶し得る。その結果、大量の重複ルーティング・エントリが存在する。追加的に、ネットワーク・デバイスのステータスが変更された後に、ルーティング・テーブルが更新され、ネットワークのパフォーマンスが影響を受ける。
【発明の概要】
【0006】
本出願は、大量の重複ルーティング・エントリが存在し、かつネットワーク・デバイスのステータスが変化した後に、ルーティング・テーブルが更新されるという関係技術における問題を解決して、ネットワークのパフォーマンスへの影響を低減するパケット送信方法、装置、及び記憶媒体を提供する。技術的解決策は以下の通りである。
【0007】
第1の態様によれば、パケット送信方法が提供する。第1のネットワーク・デバイスは、ルーティング・テーブルを記憶し、ルーティング・テーブルは、複数のルーティング・エントリを含み、複数のルーティング・エントリの各々は、サイト・プレフィックス及び対応するサイト識別子を含む。このケースでは、第1ネットワーク・デバイスは、第1のデータ・パケットを受信する。第1のネットワーク・デバイスは、宛先アドレスに基づいてルーティング・テーブルからターゲット・ルーティング・エントリを決定する。宛先アドレスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト・プレフィックスと一致し、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子は、第2のサイトを識別するために使用される。第1のネットワーク・デバイスは、第1のデータ・パケットを第2のサイトに展開されたネットワーク・デバイスに送信する。
【0008】
第1のデータ・パケットは、宛先アドレスを搬送し、第1のネットワーク・デバイスは、第1のサイトに展開されたネットワーク・デバイスである。
【0009】
本出願では、第1のサイトにおける第1のネットワーク・デバイスに記憶されたルーティング・テーブルの各ルーティング・エントリは、サイト・プレフィックスと対応するサイト識別子を含む。したがって、第1のデータ・パケットを受信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、ルーティング・テーブルからターゲット・ルーティング・エントリを決定し得る。ターゲット・ルーティング・エントリにおけるサイト識別子は、第2のサイトを識別するために使用されるため、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリにおけるサイト識別子に基づいて、第1のデータ・パケットを第2のサイトに直接送信し得る。すなわち、第1のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト識別子に基づいて第2のサイトに、第1のサイトから第2のサイトに送信されるデータ・パケットを、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスのポートであって、データ・パケットが具体的に送信されるポートを決定することとなく、直接送信し得る。追加的に、第1のネットワーク・デバイスは、1つのサイトに対して1つのルーティング・エントリのみを記憶し得る。これは、大量の重複ルーティング・エントリを回避し、ネットワーク・デバイスのステータスの変化によって生じるルーティング・テーブルの更新も回避する。
【0010】
任意選択で、第1のネットワーク・デバイスが、第1のデータ・パケットを第2のサイトに展開されたネットワーク・デバイスに送信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて1つ以上のトンネル・エントリを決定し、1つ以上のトンネル・エントリは、第1のサイトと第2のサイトの間に確立されたトンネルに対応するトンネル・エントリである。第1のネットワーク・デバイスは、1つ以上のトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択する。第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・トンネル・エントリに対応するトンネルを介して第1のデータ・パケットを送信する。
【0011】
任意選択で、第1のネットワーク・デバイスが、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて1つ以上のトンネル・エントリを決定するときに、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて1つ以上のトンネル識別子を決定し、1つ以上のトンネル識別子は、第1のサイトと第2のサイトの間に確立されたトンネルの識別子である。第1のネットワーク・デバイスは、1つ以上のトンネル識別子に基づいてトンネル・テーブルから1つ以上のトンネル・エントリを決定する。
【0012】
第1のネットワーク・デバイスは、1つのトンネル・テーブルを記憶し、トンネル・テーブル内の各トンネル・エントリは、トンネル識別子及び対応するトンネル属性情報を含み、トンネル・テーブルは、複数のサイトに対応するトンネル・エントリを記憶し、複数のサイトは、第1のサイトとトンネルを確立するサイトであり、複数のサイトは、第2のサイトを含む。
【0013】
このケースでは、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて1つ以上のトンネル識別子を決定し得る。1つ以上のトンネル識別子は、第1のサイトと第2のサイトの間に確立されたトンネルの識別子である。次いで、第1のネットワーク・デバイスは、1つ以上のトンネル識別子に基づいてトンネル・テーブルから1つ以上のトンネル・エントリを決定し得る。
【0014】
各トンネル・エントリに含まれるトンネル属性情報は、トンネル・カプセル化方式、トンネルの送信元アドレス及び宛先アドレス、トンネルの帯域幅、トンネルの遅延などを含み得ると留意されたい。追加的に、いくつかのケースでは、第1のネットワーク・デバイスは、サイト識別子とトンネル識別子の間の第1のマッピング関係を記憶し得る。具体的には、第1のマッピング関係は、第1のサイトとトンネルを確立する各サイトの識別子、及び各サイトと第1のサイトの間に確立されたトンネルの識別子を記憶する。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて、第1のマッピング関係から1つ以上のトンネル識別子を決定し得る。次いで、第1のネットワーク・デバイスは、トンネル・テーブルから、1つ以上のトンネル識別子と同じトンネル識別子を含むトンネル・エントリを決定して、1つ以上のトンネル・エントリを取得し得る。
【0015】
任意選択で、第1のネットワーク・デバイスが、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて、1つ以上のトンネル・エントリを決定するときに、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて、ターゲット・トンネル・テーブルの識別子を決定し、ターゲット・トンネル・テーブルは、複数のトンネル・テーブルにおける第2のサイトに対応するトンネル・テーブルである。第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・トンネル・テーブルの識別子に基づいて複数のトンネル・テーブルからターゲット・トンネル・テーブルを決定し、ターゲット・トンネル・テーブルに記憶されているトンネル・エントリを1つ以上のトンネル・エントリとして決定する。
【0016】
第1のネットワーク・デバイスは、複数のトンネル・テーブルを記憶し、複数のトンネル・テーブルは、複数のサイトに1対1で対応し、複数のサイトは、第1のサイトとトンネルを確立するサイトであり、複数のサイトは、第2のサイトを含む。
【0017】
このケースでは、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいてターゲット・トンネル・テーブルの識別子を決定し得る。ターゲット・トンネル・テーブルは、複数のトンネル・テーブルにおける第2のサイトに対応するトンネル・テーブルである。第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・トンネル・テーブルの識別子に基づいて複数のトンネル・テーブルからターゲット・トンネル・テーブルを決定し、ターゲット・トンネル・テーブルに記憶されているトンネル・エントリを1つ以上のトンネル・エントリとして決定し得る。
【0018】
第1のネットワーク・デバイスは、異なるサイトに対して異なるトンネル・テーブルを記憶し、第1のネットワーク・デバイスはサイト識別子とトンネル・テーブル識別子の間の第2のマッピング関係を記憶し得る。具体的には、第2のマッピング関係は、第1のサイトとトンネルを確立する各サイトの識別子と、各サイトに対応するトンネル・テーブルの識別子を記憶する。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて、第2のマッピング関係からターゲット・トンネル・テーブルの識別子を決定し得る。次いで、ターゲット・トンネル・テーブルは、ターゲット・トンネル・テーブルの識別子に基づいて複数のトンネル・テーブルから決定され、ターゲット・トンネル・テーブルにおけるトンネル・エントリは、1つ以上のトンネル・エントリとしてさらに決定される。
【0019】
ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて1つ以上のトンネル・エントリを決定した後に、第1のネットワーク・デバイスは、トンネル選択ポリシーに従って、1つ以上のトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択し得る。
【0020】
1つ以上のトンネル・エントリにトンネル選択ポリシーを満たすトンネル・エントリがないとき、すなわち、第1のネットワーク・デバイスがトンネル選択ポリシーに従って1つ以上のトンネル・エントリからターゲット・トンネル・エントリを選択できないときに、第1のネットワーク・デバイスは、第1のデータ・パケットを破棄し得ると留意されたい。代替的には、第1のネットワーク・デバイスは、ハッシュ・アルゴリズムに従って、1つ以上のトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択し得る。
【0021】
任意選択で、1つ以上のトンネル・エントリの各々は、接続識別子をさらに含み、接続識別子は、対応するトンネルが接続されているかどうかを示すために使用される。これに基づいて、第1のネットワーク・デバイスが1つ以上のトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択するときに、第1のネットワーク・デバイスは、1つ以上のトンネル・エントリから接続識別子が有効にセットされたトンネル・エントリを選択し、第1のネットワーク・デバイスは、選択されたトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択する。
【0022】
ターゲット・トンネル・エントリを選択した後に、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・トンネル・エントリに含まれるトンネル識別子を取得し、ターゲット・トンネルとしてトンネル識別子によって識別されるトンネルを使用し、ターゲット・トンネルを介して第1のデータ・パケットを送信し得る。
【0023】
トンネル・テーブルは、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとの間に確立されたすべてのトンネルを含むため、第1のネットワーク・デバイスによって決定されるターゲット・トンネルは、第1のネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとの間に確立されたトンネル、又は第2のネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとの間に確立されたトンネルであり得ることに留意されたい。第2のネットワーク・デバイスは、第1のサイトにおける第1のネットワーク・デバイス以外のネットワーク・デバイスである。
【0024】
いくつかの可能なケースでは、ターゲット・トンネルが、第1のネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとの間に確立されたトンネルである場合、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスに記憶されたターゲット・トンネル・エントリからターゲット・トンネルのトンネル属性情報を直接取得し、さらに、取得されたトンネル属性情報に基づいて、第1のデータ・パケットに対してトンネル・カプセル化を実行して、第2のデータ・パケットを取得し、ターゲット・トンネルを介して第2のデータ・パケットを送信し得る。
【0025】
他の可能なケースでは、ターゲット・トンネルが第2のネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとの間に確立されたトンネルである場合、第1のネットワーク・デバイスは、第1のデータ・パケットにターゲット・トンネルのトンネル識別子を追加して第3のデータ・パケットを取得し、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間の物理リンクを介して第2のネットワーク・デバイスに第3のデータ・パケットを送信し得る。第2のネットワーク・デバイスが第3のデータ・パケットを受信した後に、第2のネットワーク・デバイスは、第3のデータ・パケットからのターゲット・トンネルのトンネル識別子及び第1のデータ・パケットを解析し得る。次いで、第2のネットワーク・デバイスは、ターゲット・トンネルのトンネル識別子に基づいて、第2のネットワーク・デバイスに記憶されたターゲット・トンネル・エントリからターゲット・トンネルのトンネル属性情報を取得し、さらに、取得されたトンネル属性情報に基づいて、第1のデータ・パケットに対してトンネル・カプセル化を実行して、第2のデータ・パケットを取得し、ターゲット・トンネルを介して第2のデータ・パケットを送信し得る。
【0026】
第2の態様によれば、ルーティング・エントリ生成方法が提供される。本方法は、第1のネットワーク・デバイスによって実行され、第1のネットワーク・デバイスは第1のサイトに展開される。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、サイト・プレフィックス及びサイト識別子を取得し、サイト識別子は、第2のサイトを識別するために使用され、第2のネットワーク・デバイスのネットワーク・アドレスは、サイト・プレフィックスと一致する。第1のネットワーク・デバイスは、第1のルーティング・エントリを第1のネットワーク・デバイスのルーティング・テーブルに追加し、第1のルーティング・エントリは、サイト・プレフィックス及びサイト識別子を含み、第1のルーティング・エントリは、データ・パケットを第2のネットワーク・デバイスに送信するために使用される。
【0027】
本出願では、第1のネットワーク・デバイスによって取得したサイト識別子が、第2のサイトを識別するために使用され、第2のネットワーク・デバイスのネットワーク・アドレスが、第1のネットワーク・デバイスによって取得されたサイト・プレフィックスと一致する。すなわち、データ・パケットは、第1のネットワーク・デバイスによって取得されたサイト・プレフィックス及びサイト識別子を使用することによって、第2のネットワーク・デバイスに送信され得る。したがって、第1のネットワーク・デバイスは取得したサイト・プレフィックス及びサイト識別子を、記憶されたルーティング・テーブルに第1のルーティング・エントリとして追加し得る。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、1つのサイトに対して1つのルーティング・エントリのみを記憶して、大量の重複ルーティング・エントリを回避し、また、ネットワーク・デバイスのステータスの変化によって生じるルーティング・テーブルの更新を回避し得る。
【0028】
第2のネットワーク・デバイスは、第2のサイトに展開されてもよいし、第3のサイトに展開されてもよいと留意されたい。追加的に、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスと直接通信してもよいし、別のネットワーク・デバイスによる転送を介して第2のネットワーク・デバイスと通信してもよい。したがって、以下の3つのケースについて記載する。
【0029】
ケース1:第2のネットワーク・デバイスは、第2のサイトに展開され、第1のネットワーク・デバイス及び第2のネットワーク・デバイスは、1つ以上の同じトランスポート・ネットワークにアクセスする。
【0030】
このケースでは、第2のネットワーク・デバイスが第2のサイトに位置し、第1のネットワーク・デバイスによって取得したサイト識別子が、第2のサイトを識別するために使用され、第2のネットワーク・デバイスのネットワーク・アドレスが、第1のネットワーク・デバイスによって取得されたサイト・プレフィックスと一致する。したがって、第1のネットワーク・デバイスによって取得されるサイト・プレフィックス及びサイト識別子が第2のサイトのサイト・プレフィックスとサイト識別子であると決定され得る。
【0031】
電源オン後、第2のネットワーク・デバイスは、制御デバイスに登録されて、制御デバイスから第2のネットワーク・デバイスの設定情報を取得し得ると留意されたい。設定情報は、第2のサイトのサイト識別子及びサイト・プレフィックス、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報などを含み得る。次いで、第2のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を制御デバイスに送信し得る。第2のネットワーク・デバイスによって送信された第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を受信した後、制御デバイスは、ネットワーク・トポロジ構造に基づいて、第2のネットワーク・デバイスと同じトランスポート・ネットワークにアクセスするネットワーク・デバイスが第1のネットワーク・デバイスを含むことを決定し得る。すなわち、第2のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと通信することができる。したがって、制御デバイスは、第2のサイトのサイト・プレフィックス及び第2のサイトのサイト識別子を第1のネットワーク・デバイスに送信し得る。
【0032】
第1のネットワーク・デバイスが、第1のルーティング・エントリを第1のネットワーク・デバイスのルーティング・テーブルに追加した後に、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスの1つ以上のトランスポート・ネットワーク・ポートTNP情報を取得し、1つ以上のTNP情報は、1つ以上のトランスポート・ネットワークに1対1で対応する。第1のネットワーク・デバイスは、1つ以上のTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立する。第1のネットワーク・デバイスは、確立された各トンネルのトンネル識別子、及び対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとして記憶する。
【0033】
本出願では、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を制御デバイスに送信するときに、第2のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに送信する。このようにして、制御デバイスによって送信された第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を受信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスの1つ以上のTNP情報をさらに受信し得る。1つ以上のTNP情報は、1つ以上のトランスポート・ネットワークに1対1で対応する。すなわち、1つ以上のTNP情報は、第1のネットワーク・デバイス及び第2のネットワーク・デバイスによってアクセスされる1つ以上の同じトランスポート・ネットワークに対応するTNP情報である。
【0034】
TNP情報は、外部からアクセス可能な物理ポート又は論理ポート及び通信プロセスにおいて必要とされるパラメータを示すために使用される。例えば、TNP情報は、ネットワーク・オペレータ識別子、暗号化モード、ネットワーク・アドレス変換があるかどうか、及び対応するトランスポート・ネットワークのルーティング・ドメインを含み得る。
【0035】
第2のネットワーク・デバイスの1つ以上のTNP情報を受信した後に、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスのTNP情報を1つ以上のTNP情報と一致させ得る。第1のネットワーク・デバイスの1つ以上のTNP情報が、第2のネットワーク・デバイスの1つ以上のTNP情報と首尾よく一致できる場合、第1のネットワーク・デバイス及び第2のネットワーク・デバイスは、首尾よく一致するTNP情報のペアを使用することによって、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立し得る。
【0036】
本出願では、第1のネットワーク・デバイスのTNP情報が、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報と首尾よく一致するかどうかが、一致条件を使用することによって決定される。すなわち、第1のネットワーク・デバイスの1つのTNP情報と第2のネットワーク・デバイスの1つのTNP情報が一致条件を満たすときに、第1のネットワーク・デバイスのTNP情報が、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報と首尾よく一致できると決定され得る。
【0037】
一致条件は、実際の状況に応じてセットされ得る。一例では、一致条件は、2つのTNP情報に含まれるいくつかのデータが同じであることを意味し得る。例えば、2つのTNP情報に含まれるネットワーク・オペレータ識別子が同じであるか、又は2つのTNP情報に対応するトランスポート・ネットワークのルーティング・ドメインは同じである。別の例では、一致条件は、2つのTNP情報に含まれるすべてのデータが同じであることを意味し得る。
【0038】
第1のネットワーク・デバイスのTNP情報及び第2のネットワーク・デバイスのTNP情報の首尾よく一致したペアが複数あるときに、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間に複数のトンネルが確立され得る。
【0039】
可能なケースでは、前述のステップに従って、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルが確立された後、第1のネットワーク・デバイスは、確立された各トンネルのトンネル識別子及び対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとして直接記憶し得る。
【0040】
前述から、第1のネットワーク・デバイスは、1つのトンネル・テーブルを記憶してもよいし、複数のトンネル・テーブルを記憶してもよいことが分かる。第1のネットワーク・デバイスが1つのテーブルを記憶するときに、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルが確立された後に、第1のネットワーク・デバイスは、各トンネルのトンネル識別子及び対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとしてトンネル・テーブルに追加し、第2のサイトのサイト識別子とトンネル識別子との間の第1のマッピング関係を記憶し得る。第1のネットワーク・デバイスが複数のトンネル・テーブルを記憶するときに、第1のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト識別子に基づいて、サイト識別子とトンネル・テーブル識別子との間の第2のマッピング関係を、第2のサイトに対応するトンネル・テーブルの識別子について検索し得る。第2のサイトに対応するトンネル・テーブル識別子が見つかった場合、第1のネットワーク・デバイスは、現在確立されている各トンネルのトンネル識別子、及び対応するトンネル属性情報を、トンネル・エントリとして第2のサイトに対応するトンネル・テーブルに追加してもよい。第2のサイトに対応するトンネル・テーブル識別子が見つからない場合、第1のネットワーク・デバイスは、トンネル・テーブルを確立し、現在確立されている各トンネルのトンネル識別子、及び対応するトンネル属性情報を、トンネル・エントリとして、確立されているトンネル・テーブルに追加し、第2のサイトのサイト識別子とトンネル・テーブルのトンネル・テーブル識別子との間の第2のマッピング関係を記憶し得る。
【0041】
任意選択で、1つ以上の第3のネットワーク・デバイスは、第1のサイトにさらに展開され、1つ以上の第3のネットワーク・デバイスの各々は、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとトンネルを確立し、1つ以上の第3のネットワーク・デバイスの各々は、第1のネットワーク・デバイスと物理リンクをさらに確立する。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと対応する第3のネットワーク・デバイスとの間の物理リンクを介して各第3のネットワーク・デバイスから、対応する第3のネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとの間のトンネルに対応するトンネル・エントリを取得し、取得されたトンネル・エントリを記憶し得る。
【0042】
任意選択で、第1のネットワーク・デバイスが、複数の第3のネットワーク・デバイスから比較的離れているか、又は物理リンクを介して第3のネットワーク・デバイスに接続することができないときに、第1のネットワーク・デバイス及び第3のネットワーク・デバイスは、ネットワーク・トンネルを介して接続され得る。ネットワーク・トンネルは、汎用ルーティング・カプセル化(Generic Routing Encapsulation、GRE)トンネルを含み得る。確かに、ネットワーク・トンネルは、代替的には別のトンネルであり得る。
【0043】
追加的に、第1のネットワーク・デバイスと第3のネットワーク・デバイスとの間の物理リンク又はネットワーク・トンネルは、サイトにおけるトンネル・エントリを同期させ、サイトにおいてデータ・パケットを送信するために主に使用され、サイト外のネットワークにアドバタイズされる必要はない。したがって、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイス上にあり、物理リンクを確立するために使用されるポート上のネットワーク・アドレスは、すべてプライベート・ネットワーク・アドレスにセットされてもよく、異なるサイトでさえ同じアドレス空間を使用し得る。これは、SD-WANネットワークによるオペレータのネットワーク・アドレス・リソースの消費を低減することができる。
【0044】
ケース2:第2のネットワーク・デバイスが第3のサイトに展開され、第4のネットワーク・デバイスは、第2のサイトに展開され、第1のネットワーク・デバイス及び第4のネットワーク・デバイスは、第1のトランスポート・ネットワークにアクセスし、第2のネットワーク・デバイス及び第4のネットワーク・デバイスは、第2のトランスポート・ネットワークにアクセスし、トンネルを確立する。
【0045】
このケースでは、第2のネットワーク・デバイスが第3のサイトに位置し、第1のネットワーク・デバイスによって取得したサイト識別子が、第2のサイトを識別するために使用され、第2のネットワーク・デバイスのネットワーク・アドレスが、第1のネットワーク・デバイスによって取得されたサイト・プレフィックスと一致する。したがって、第1のネットワーク・デバイスによって取得されるサイト・プレフィックスは、第3のサイトのサイト・プレフィックスであり、第1のネットワーク・デバイスによって取得されるサイト識別子は、第2のサイトのサイト識別子であると決定され得る。
【0046】
電源オン後、第2のネットワーク・デバイスは、制御デバイスに登録されて、制御デバイスから第2のネットワーク・デバイスの設定情報を取得し得ると留意されたい。設定情報は、第2のサイトのサイト識別子及びサイト・プレフィックス、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報などを含み得る。次いで、第2のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を制御デバイスに送信し得る。第2のネットワーク・デバイスによって送信された第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を受信した後に、制御デバイスは、ネットワーク・トポロジ構造に基づいて、第2のネットワーク・デバイスと同じトランスポート・ネットワークにアクセスするネットワーク・デバイスが、第4のネットワーク・デバイスを含み、第2のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルが確立され、第4のネットワーク・デバイス及び第1のネットワーク・デバイスが、同じトランスポート・ネットワークにアクセスするが、第1のネットワーク・デバイス及び第2のネットワーク・デバイスが、同じトランスポート・ネットワークにアクセスしないと決定し得る。すなわち、第2のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスと通信し得、第4のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと通信し得る。しかしながら、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスと直接通信することができない。したがって、制御デバイスは、第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを第1のネットワーク・デバイスに送信し得る。
【0047】
任意選択で、第1のネットワーク・デバイスが第1のルーティング・エントリを第1のネットワーク・デバイスのルーティング・テーブルに追加した後に、第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報を取得し、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報は、第1のトランスポート・ネットワークに対応する。第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報に基づいて第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立する。第1のネットワーク・デバイスは、確立された各トンネルのトンネル識別子、及び対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとして記憶する。
【0048】
本出願では、第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを第1のネットワーク・デバイスに送信するときに、制御デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに送信する。このようにして、制御デバイスから送信された第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを受信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに受信し得る。TNP情報は、第1のトランスポート・ネットワークに対応する。
【0049】
ケース3:第2のネットワーク・デバイスが第3のサイトに展開され、第4のネットワーク・デバイスは、第2のサイトに展開され、第1のネットワーク・デバイス、第2のネットワーク・デバイス及び第4のネットワーク・デバイスは、すべて第1のトランスポート・ネットワークにアクセスし、第2のネットワーク・デバイス及び第4のネットワーク・デバイスは、第2のトランスポート・ネットワークにアクセスし、トンネルを確立する。
【0050】
このケースでは、第2のネットワーク・デバイスが第3のサイトに位置し、第1のネットワーク・デバイスによって取得したサイト識別子が、第2のサイトを識別するために使用され、第2のネットワーク・デバイスのネットワーク・アドレスが、第1のネットワーク・デバイスによって取得されたサイト・プレフィックスと一致する。したがって、第1のネットワーク・デバイスによって取得されるサイト・プレフィックスは、第3のサイトのサイト・プレフィックスであり、第1のネットワーク・デバイスによって取得されるサイト識別子は、第2のサイトのサイト識別子であると決定され得る。
【0051】
電源オン後、第2のネットワーク・デバイスは、制御デバイスに登録されて、制御デバイスから第2のネットワーク・デバイスの設定情報を取得し得ると留意されたい。設定情報は、第2のサイトのサイト識別子及びサイト・プレフィックス、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報などを含み得る。次いで、第2のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を制御デバイスに送信し得る。第2のネットワーク・デバイスによって送信された第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を受信した後に、制御デバイスは、ネットワーク・トポロジ構造に基づいて、第2のネットワーク・デバイスと同じトランスポート・ネットワークにアクセスするネットワーク・デバイスが、第1のネットワーク・デバイス及び第4のネットワーク・デバイスを含み、第2のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルが確立され、第4のネットワーク・デバイス及び第1のネットワーク・デバイスが同じトランスポート・ネットワークにアクセスすることを決定し得る。すなわち、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスと通信し得、第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスと通信し得、第4のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスと通信し得る。したがって、制御デバイスは、第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを第1のネットワーク・デバイスに送信し得る。
【0052】
任意選択で、第1のネットワーク・デバイスが第1のルーティング・エントリを第1のネットワーク・デバイスのルーティング・テーブルに追加した後に、第1のネットワーク・デバイスは、第3のサイトのサイト識別子を取得する。第1のネットワーク・デバイスは、第2のルーティング・エントリを第1のネットワーク・デバイスのルーティング・テーブルに追加し、第2のルーティング・エントリは、第3のサイトのサイト識別子及びサイト・プレフィックスを含み、第2のルーティング・エントリは、データ・パケットを第2のネットワーク・デバイスに送信するために使用される。
【0053】
本出願では、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスと通信し得る。したがって、高い信頼性を考慮して、第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスに加えて、第1のネットワーク・デバイスは、第3のサイトのサイト識別子をさらに取得し得る。
【0054】
第2のサイトのサイト識別子と第3のサイトのサイト・プレフィックスを第1のネットワーク・デバイスに送信する間に、制御デバイスは、第3のサイトのサイト識別子を第1のネットワーク・デバイスに送信し得ると留意されたい。確かに、制御デバイスは、代替的には、最初に第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを第1のネットワーク・デバイスに送信し、次いで、第3のサイトのサイト識別子を第1のネットワーク・デバイスに送信し得る。
【0055】
任意選択で、第1のネットワーク・デバイスが第2のルーティング・エントリを第1のネットワーク・デバイスのルーティング・テーブルに追加した後に、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報及び第4のネットワーク・デバイスのTNP情報を取得する。第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報と第4のネットワーク・デバイスのTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネル、及び第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間のトンネルを確立する。第1のネットワーク・デバイスは、確立された各トンネルのトンネル識別子、及び対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとして記憶する。
【0056】
本出願では、第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを第1のネットワーク・デバイスに送信するときに、制御デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに送信する。このようにして、制御デバイスから送信された第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを受信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに受信し得る。TNP情報は、第1のトランスポート・ネットワークに対応する。同様に、第3のサイトのサイト識別子を第1のネットワーク・デバイスに送信するときに、制御デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに送信する。このようにして、制御デバイスによって送信された第3のサイトのサイト識別子を受信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに受信し得る。
【0057】
第2のネットワーク・デバイスのTNP情報及び第4のネットワーク・デバイスのTNP情報を受信した後、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを直接確立し、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立し得る。
【0058】
任意選択で、第1のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのプライオリティ及び第3のサイトのプライオリティを取得し得る。第3のサイトのプライオリティが第2のサイトのプライオリティよりも高い場合、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立し得る。次いで、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネルの接続性を検出する。検出が失敗した場合、第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNPに基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立し得る。検出が成功した場合、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間のトンネルの確立を一時的にスキップし、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネルに障害があり接続できなくなるまで、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立し得る。
【0059】
制御デバイスが、サイト識別子及びサイト・プレフィックスを送信する間に、第2のサイトのプライオリティ及び第3のサイトのプライオリティを第1のネットワーク・デバイスに送信し得る。確かに、制御デバイスは、代替的には、最初にサイト識別子とサイト・プレフィックスを送信し、次いで、第2のサイトのプライオリティ及び第3のサイトのプライオリティを送信し得る。
【0060】
本出願では、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間でデータ・パケットを送信するために、ルーティング・エントリが生成され、トンネルが確立される。したがって、通常、制御デバイスは、第3のサイトのプライオリティを高くするようにセットする。すなわち、第3のサイトのプライオリティは、第2のサイトのプライオリティよりも高い。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを優先的に確立する。次いで、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間で伝送されるデータ・パケットは、2つのデバイス間に直接接続されたトンネルを介して優先的に送信され、第4のネットワーク・デバイスによって転送される必要がなく、ネットワーク・オーバヘッドを低減し、パケット伝送効率を改善する。
【0061】
任意選択で、前述の3つのケースでは、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネルが前述のステップに従って確立された後に、いくつかのトンネルは接続可能であり得、いくつかのトンネルは接続不可能であり得る。したがって、本出願では、第1のネットワーク・デバイスが確立した各トンネルのトンネル識別子及び対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとして記憶する時ときに、第1のネットワーク・デバイスは、確立された各トンネルの接続性を検出する。第1のネットワーク・デバイスは、接続性の検出が成功した各トンネルのトンネル識別子、対応するトンネル属性情報、及び有効にセットされた接続識別子をトンネル・エントリとして記憶し、及び/又は第1のネットワーク・デバイスは、接続性の検出が失敗した各トンネルのトンネル識別子、対応するトンネル属性情報、及び無効にセットされた接続識別子をトンネル・エントリとして記憶する。
【0062】
第1のネットワーク・デバイスによる確立されたトンネルの接続性の検出の実装は同じである。したがって、1つのトンネルが、例として使用される。トンネルを確立した後に、第1のネットワーク・デバイスは、トンネルを介して第2のネットワーク・デバイスに検出メッセージを送信し得る。検出メッセージは、トンネルが現在利用可能かどうかを検出するために使用される。検出メッセージに対して第2のネットワーク・デバイスによって返される応答メッセージが受信される場合、トンネルが利用可能であると決定され得る。すなわち、トンネルは接続することができる。検出メッセージに対して第2のネットワーク・デバイスによって返される応答メッセージが受信されない場合、トンネルが利用不可能であると決定され得る。すなわち、トンネルは接続することができない。
【0063】
検出情報は、トンネルが現在利用可能であるかどうかを検出するだけでなく、バンド幅やトンネルの遅延などの情報を検出し得ると留意されたい。追加的に、第1のネットワーク・デバイスは、検出を実行するために、検出信号を周期的に送信し得る。これは、本出願において限定されない。
【0064】
第3の態様によれば、パケット送信方法が提供する。パケット送信装置は、第1の態様におけるパケット送信方法の動作を実装する機能を有する。パケット送信装置は、少なくとも1つのモジュールを含み、少なくとも1つのモジュールは、第1の態様において提供されるパケット送信方法を実装するように構成されている。
【0065】
第4の態様によれば、ルーティング・エントリ生成方法が提供される。ルーティング・エントリ生成装置は、第2の態様におけるルーティング・エントリ生成方法の動作を実装する機能を有する。ルーティング・エントリ生成装置は、少なくとも1つのモジュールを含み、少なくとも1つのモジュールは、第2の態様において提供されるルーティング・エントリ生成方法を実装するように構成されている。
【0066】
第5の態様によれば、ネットワーク・デバイスが提供される。ネットワーク・デバイスは、プロセッサ及びメモリを含み、メモリは、第1の態様において提供されたパケット送信方法を実行するために使用されるプログラム又は第2の態様において提供されたルーティング・エントリ生成方法を実行するために使用されるプログラムを記憶し、第1の態様において提供されたパケット送信方法又は第2の態様において提供されたルーティング・エントリ生成方法を実装するために使用されるデータを記憶するように構成されている。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行するように構成されている。記憶デバイスの動作装置は、通信バスをさらに含んでもよく、通信バスは、プロセッサとメモリとの間の接続を確立するように構成されている。
【0067】
第6の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶し、命令がコンピュータ上で動作されるときに、コンピュータは、第1の態様において提供されるパケット送信方法、又は第2の態様において提供されるルーティング・エントリ生成方法を実行することが可能となる。
【0068】
第7の態様によれば、命令を含むコンピュータ・プログラム製品が提供される。命令がコンピュータ上で動作されるときに、コンピュータは、第1の態様において提供されるパケット送信方法、又は第2の態様において提供されるルーティング・エントリ生成方法を実行することが可能となる。
【0069】
第3の態様、第4の態様、第5の態様、第6の態様、及び第7の態様において達成される技術的効果は、第1の態様又は第2の態様において対応する技術的手段によって達成される技術的効果と同様である。詳細は、ここでは再度記載されない。
【0070】
この出願において提供される技術的解決策は、少なくとも以下の有益な効果をもたらし得る。
【0071】
本出願では、第1のサイトにおける第1のネットワーク・デバイスに記憶されたルーティング・テーブルの各ルーティング・エントリは、サイト・プレフィックスと対応するサイト識別子を含む。したがって、第1のデータ・パケットを受信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、ルーティング・テーブルからターゲット・ルーティング・エントリを決定し得る。ターゲット・ルーティング・エントリにおけるサイト識別子は、第2のサイトを識別するために使用されるため、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリにおけるサイト識別子に基づいて、第1のデータ・パケットを第2のサイトに直接送信し得る。すなわち、第1のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト識別子に基づいて第2のサイトに、第1のサイトから第2のサイトに送信されるデータ・パケットを、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスのポートであって、データ・パケットが具体的に送信されるポートを決定することとなく、直接送信し得る。追加的に、第1のネットワーク・デバイスは、1つのサイトに対して1つのルーティング・エントリのみを記憶し得る。これは、大量の重複ルーティング・エントリを回避し、ネットワーク・デバイスのステータスの変化によって生じるルーティング・テーブルの更新も回避する。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【
図1】本出願の一実施形態による、パケット送信方法におけるシステム・アーキテクチャの図である。
【0073】
【
図2】本出願の一実施形態による、パケット方法のフローチャートである。
【0074】
【
図3】本出願の一実施形態によるトンネル・インデックス・フィールドの概略図である。
【0075】
【
図4】本出願の一実施形態による、ルーティング・エントリ生成方法におけるシステム・アーキテクチャの図である。
【0076】
【
図5】本出願の一実施形態による、ルーティング・エントリ生成方法におけるさらに別のシステム・アーキテクチャの図である。
【0077】
【
図6】本出願の一実施形態による、ルーティング・エントリ生成方法のフローチャートである。
【0078】
【
図7】本出願の一実施形態による、ルーティング・エントリ生成方法におけるさらに別のシステム・アーキテクチャの図である。
【0079】
【
図8】本出願の一実施形態による、別のルーティング・エントリ生成方法のフローチャートである。
【0080】
【
図9】本出願の一実施形態による、ルーティング・エントリ生成方法におけるさらに別のシステム・アーキテクチャの図である。
【0081】
【
図10】本出願の一実施形態による、さらに別のルーティング・エントリ生成方法のフローチャートである;
【0082】
【
図11】本出願の一実施形態によるパケット送信装置の概略図である。
【0083】
【
図12】本出願の一実施形態によるルーティング・エントリ生成装置の構造の概略図である。
【0084】
【
図13】本出願の一実施形態によるネットワーク・デバイスの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0085】
本出願の目的、技術的解決策、及び利点をより明確にするために、添付の図面を参照して、本出願の実施をさらに詳細に記載する。
【0086】
図1は、本出願の一実施形態による、パケット送信方法におけるシステム・アーキテクチャの図である。
図1に示すように、システムは、ネットワーク・デバイス101、ネットワーク・デバイス102、ネットワーク・デバイス103、及び制御デバイス104を含む。ネットワーク・デバイス101及びネットワーク・デバイス102は、第1のサイトに配置されたネットワーク・デバイスであり、ネットワーク・デバイス103は、第2のサイトに展開されたネットワーク・デバイスである。ネットワーク・デバイス101、ネットワーク・デバイス102、及びネットワーク・デバイス103は、通信を実行するために無線方式又は有線方式で制御デバイス104に接続され得る。
【0087】
電源オン後、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイス及び第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスは、制御デバイス104に登録され得る。次いで、制御デバイス104を介して、異なるサイトに属する2つのネットワーク・デバイス間にトンネルが確立され得る。物理リンクが、同じサイト内の各2つのネットワーク・デバイス間にさらに確立され得る。例えば、
図1に示すように、トンネル1が、ロング・ターム・エボリューション(Long Term Evolution、LTE)ネットワークを介して、ネットワーク・デバイス101とネットワーク・デバイス103との間に確立される。トンネル2が、マルチプロトコル・ラベル・スイッチング(Multi-Protocol Label Switching、MPLS)ネットワークを介して、ネットワーク・デバイス102とネットワーク・デバイス103との間に確立される。物理リンクが、ネットワーク・デバイス101とネットワーク・デバイス102との間に確立される。
【0088】
追加的に、ネットワーク・デバイス101及びネットワーク・デバイス102は、制御デバイス104によって送信された第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子をさらに受信し、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を、ルーティング・エントリとして、記憶されたルーティング・テーブルに追加し得る。具体的には、ネットワーク・デバイス101が、ルーティング・エントリとして、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を、ネットワーク・デバイス101に記憶されたルーティング・テーブルに追加してもよいし、ネットワーク・デバイス102が、ルーティング・エントリとして、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を、ネットワーク・デバイス102に記憶されたルーティング・テーブルに追加してもよい。同様に、ネットワーク・デバイス103は、制御デバイス104によって送信された第1のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を受信し、ルーティング・エントリとして、第1のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子をネットワーク・デバイス103に記憶されたルーティング・テーブルに追加し得る。
【0089】
追加的に、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイスが制御デバイス104を介して第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとのトンネルを確立した後に、ネットワーク・デバイスは、確立された各トンネルに対応するトンネル・エントリをさらに記憶し得る。すなわち、ネットワーク・デバイス101、ネットワーク・デバイス102、ネットワーク・デバイス103は、トンネル1及びトンネル2に対応するトンネル・エントリを記憶し得、トンネル・エントリは、トンネル識別子及びトンネル属性情報を含む。
【0090】
第1のサイトにおけるネットワーク・デバイス及び第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスがトンネルを確立し、前述の方法に従ってルーティング・エントリ及びトンネル・エントリを記憶した後に、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイス及び第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスは、記憶されたルーティング・テーブル及びトンネル・エントリに基づいて確立されたトンネルを介してデータ・パケットを伝送し得る。詳細は、
図2に示す実施形態を参照のこと。詳細は、ここでは記載されない。
【0091】
図1に示すシステム・アーキテクチャにおいて、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスは、制御デバイス104を通してトンネルを確立し、ピア・サイトのサイト・プレフィックスとサイト識別子を取得し得ると留意されたい。しかしながら、いくつかの他の実施形態では、システムは制御デバイス104を含まなくてもよい。このケースでは、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイスが第1のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子をブロードキャストし得る。このようにして、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスは、第1のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を受信し、したがって、第1のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子をルーティング・エントリとして記憶し得る。同様に、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子をブロードキャストし得る。このようにして、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を受信し、したがって、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子をルーティング・エントリとして記憶し得る。次いで、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイス及び第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスがトンネルを確立し得る。確かに、これは、別の方法によって代替的に実装され得る。これは、本出願の本実施形態において限定されない。
【0092】
同じトンネルでは、トンネルの両端のネットワーク・デバイスにおいて記憶されているトンネル属性情報の送信元ポート情報とピア・ポート情報が反対であることに留意されたい。例えば、トンネル1については、ネットワーク・デバイス101及びネットワーク・デバイス102に記憶されたトンネル属性情報における送信元ポート情報は、ネットワーク・デバイス103に記憶されたトンネル属性情報における宛先ポート情報であり、ネットワーク・デバイス101及びネットワーク・デバイス102に記憶されたトンネル属性情報における宛先ポート情報は、ネットワーク・デバイス103に記憶されたトンネル属性情報における送信元ポート情報である。トンネルの送信元ポート情報は、トンネルの送信元ネットワーク・アドレスを含み得、トンネルの宛先ポート情報は、トンネルの宛先ネットワーク・アドレスを含み得る。
【0093】
任意選択で、
図1に示すシステムでは、2つのネットワーク・デバイスが第1のサイトに展開され、1つのネットワーク・デバイスが第2のサイトに展開される例が説明のために使用されている。確かに、別の可能なケースでは、1つのネットワーク・デバイス又は2つより多いネットワーク・デバイスが、第1のサイトに代替的に配置され得、2つ以上のネットワーク・デバイスが、第2のサイトに代替的に配置され得る。追加的に、第1のサイトに展開されたネットワーク・デバイスの数は、第2のサイトに展開されたネットワーク・デバイスの数と同じか、又は異なり得る。
【0094】
図2は、本出願の一実施形態による、パケット方法のフローチャートである。本方法は、第1のネットワーク・デバイスによって実行される。第1のネットワーク・デバイスは、第1のサイトにおける任意のネットワーク・デバイスであり得る。例えば、第1のネットワーク・デバイスは、
図1に示すネットワーク・デバイス101又はネットワーク・デバイス102であり得る。本出願の本実施形態では、第1のネットワーク・デバイスは、ルーティング・テーブルを記憶し、ルーティング・テーブルは、複数のルーティング・エントリを含み、複数のルーティング・エントリの各々は、サイト・プレフィックス及び対応するサイト識別子を含む。
図2を参照する。本方法は、以下のステップを含む。
【0095】
ステップ201:第1のネットワーク・デバイスは、第1のデータ・パケットを受信し、第1のデータ・パケットは、宛先アドレスを搬送し、第1のネットワーク・デバイスは、第1のサイトに展開されたネットワーク・デバイスである。
【0096】
本出願のこの実施形態では、第1のデータ・パケットは、第1のサイトにおけるユーザ端末によって第1のネットワーク・デバイスに送信されるデータ・パケットであってもよいし、別のサイトにおけるネットワーク・デバイスによって第1のネットワーク・デバイスに送信されるデータ・パケットであってもよい。
【0097】
第1のデータ・パケットが第1のサイトにおけるユーザ端末によって第1のネットワーク・デバイスに送信されたデータ・パケットであるときに、第1のサイトは複数のネットワーク・デバイスを含むため、第1のサイトにおけるユーザ端末は、第1のデータ・パケットを送信する前に、第1のサイトにおける数のネットワーク・デバイスからのネットワーク・デバイスを第1のネットワーク・デバイスとして選択する必要があり、次いで、第1のデータ・パケットを第1のネットワーク・デバイスに送信する。
【0098】
一例では、第1のサイトにおけるユーザ端末は、第1のサイトのネットワーキング方式に基づいて、第1のサイトにおける複数のネットワーク・デバイスからネットワーク・デバイスを第1のネットワーク・デバイスとして選択し得る。
【0099】
ユーザ端末は、ネットワーキング方式とデバイス識別子との間の対応関係を記憶し得ると留意されたい。ユーザ端末がデータ・パケットを送信する必要があるときに、ユーザ端末は、ユーザ端末が位置するサイトのネットワーキング方法と、ネットワーク方法と装置識別子との間の対応関係に基づいて、ネットワーク・デバイスを決定して、データ・パケットを送信し得る。例えば、第1のサイトにおけるユーザ端末は、第1のサイトのネットワーキング方法に基づいて、ネットワーキング方法とデバイス識別子との間の記憶された対応関係から対応するデバイス識別子を取得し、さらに、第1のネットワーク・デバイスとして、デバイス識別子によって識別されるネットワーク・デバイスを決定し得る。
【0100】
ステップ202:第1のネットワーク・デバイスは、第1のデータ・パケットにおいて搬送される宛先アドレスに基づいて、記憶されたルーティング・テーブルからターゲット・ルーティング・エントリを決定し、第1のデータ・パケットにおいて搬送される宛先アドレスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト・プレフィックスと一致し、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子は、第2のサイトを識別するために使用される。
【0101】
サイト・プレフィックスはサイトに対応するネットワーク・セグメントを示すため、第1のデータ・パケットにおいて搬送される宛先アドレスは、ルーティング・テーブルからターゲット・ルーティング・エントリを決定するために、ルーティング・テーブルにおける各ルーティング・エントリに含まれるサイト・プレフィックスと一致し得る。
【0102】
第1のデータ・パケットにおいて搬送される宛先アドレスが、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト・プレフィックスと一致し、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子が、第2のサイトを識別するために使用されると留意されたい。したがって、第1のデータ・パケットにおいて搬送される宛先アドレスが第2のサイトにおけるユーザ端末のアドレスであると決定され得、次いで、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト・プレフィックスが、第2のサイトにおけるサイト・プレフィックスであり、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子が、第2のサイトの識別子であると決定され得る。
【0103】
ステップ203:第1のネットワーク・デバイスは、第1のデータ・パケットを第2のサイトに展開されたネットワーク・デバイスに送信する。
【0104】
本出願の本実施形態では、第1のネットワーク・デバイスは、以下のステップ(1)~(3)に従って、第1のデータ・パケットを第2のサイトに展開されたネットワーク・デバイスに送信し得る。
【0105】
(1)第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて1つ以上のトンネル・エントリを決定し、1つ以上のトンネル・エントリは、第1のサイトと第2のサイトの間に確立されたトンネルに対応するトンネル・エントリである。
【0106】
いくつかの実施形態では、第1のネットワーク・デバイスは、1つのトンネル・テーブルを記憶し、トンネル・テーブル内の各トンネル・エントリは、トンネル識別子及び対応するトンネル属性情報を含み、トンネル・テーブルは、複数のサイトに対応するトンネル・エントリを記憶し、複数のサイトは、第1のサイトとトンネルを確立するサイトであり、複数のサイトは、第2のサイトを含む。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて1つ以上のトンネル識別子を決定し得る。1つ以上のトンネル識別子は、第1のサイトと第2のサイトの間に確立されたトンネルの識別子である。次いで、第1のネットワーク・デバイスは、1つ以上のトンネル識別子に基づいてトンネル・テーブルから1つ以上のトンネル・エントリを決定し得る。
【0107】
各トンネル・エントリに含まれるトンネル属性情報は、トンネル・カプセル化方式、トンネルの送信元アドレス及び宛先アドレス、トンネルの帯域幅、トンネルの遅延などを含み得ると留意されたい。追加的に、いくつかの実施形態では、第1のネットワーク・デバイスは、サイト識別子とトンネル識別子の間の第1のマッピング関係を記憶し得る。具体的には、第1のマッピング関係は、第1のサイトとトンネルを確立する各サイトの識別子、及び各サイトと第1のサイトの間に確立されたトンネルの識別子を記憶する。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて、第1のマッピング関係から1つ以上のトンネル識別子を決定し得る。次いで、第1のネットワーク・デバイスは、トンネル・テーブルから、1つ以上のトンネル識別子と同じトンネル識別子を含むトンネル・エントリを決定して、1つ以上のトンネル・エントリを取得し得る。
【0108】
いくつかの他の実施形態では、第1のネットワーク・デバイスは、複数のトンネル・テーブルを記憶し、複数のトンネル・テーブルは、複数のサイトに1対1で対応し、複数のサイトは、第1のサイトとトンネルを確立するサイトであり、複数のサイトは、第2のサイトを含む。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいてターゲット・トンネル・テーブルの識別子を決定し得る。ターゲット・トンネル・テーブルは、複数のトンネル・テーブルにおける第2のサイトに対応するトンネル・テーブルである。第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・トンネル・テーブルの識別子に基づいて複数のトンネル・テーブルからターゲット・トンネル・テーブルを決定し、ターゲット・トンネル・テーブルに記憶されているトンネル・エントリを1つ以上のトンネル・エントリとして決定し得る。
【0109】
第1のネットワーク・デバイスは、異なるサイトに対して異なるトンネル・テーブルを記憶し、第1のネットワーク・デバイスはサイト識別子とトンネル・テーブル識別子の間の第2のマッピング関係を記憶し得る。具体的には、第2のマッピング関係は、第1のサイトとトンネルを確立する各サイトの識別子と、各サイトに対応するトンネル・テーブルの識別子を記憶する。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて、第2のマッピング関係からターゲット・トンネル・テーブルの識別子を決定し得る。次いで、ターゲット・トンネル・テーブルは、ターゲット・トンネル・テーブルの識別子に基づいて複数のトンネル・テーブルから決定され、ターゲット・トンネル・テーブルにおけるトンネル・エントリは、1つ以上のトンネル・エントリとしてさらに決定される。
【0110】
(2)第1のネットワーク・デバイスは、1つ以上のトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択する。
【0111】
いくつかの実施形態では、第1のネットワーク・デバイスは、ハッシュ・アルゴリズムに従って、1つ以上のトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択し得る。
【0112】
例えば、第1のネットワーク・デバイスに記憶されたトンネル選択ポリシーは、最大帯域幅を有するトンネルを選択することである。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、1つ以上のトンネル・エントリに含まれるトンネル属性情報を取得し、トンネル属性情報からトンネルの帯域幅を取得し得る。次いで、第1のネットワーク・デバイスは、トンネルの帯域幅に基づいて、1つ以上のトンネル・エントリから最大帯域幅を有するトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択し得る。
【0113】
例えば、第1のネットワーク・デバイスに記憶されたトンネル選択ポリシーは、1Mよりも大きい帯域幅を有するトンネルを選択することである。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、1つ以上のトンネル・エントリに含まれるトンネル属性情報を取得し、トンネル属性情報からトンネルの帯域幅を取得し得る。しかしながら、1つ以上のトンネルの帯域幅は1M未満である。このケースでは、第1のネットワーク・デバイスは、第1のデータ・パケットを破棄し得る。
【0114】
1つ以上のトンネル・エントリにトンネル選択ポリシーを満たすトンネル・エントリがないとき、すなわち、第1のネットワーク・デバイスがトンネル選択ポリシーに従って1つ以上のトンネル・エントリからターゲット・トンネル・エントリを選択できないときに、第1のネットワーク・デバイスは、第1のデータ・パケットを破棄し得ると留意されたい。代替的には、第1のネットワーク・デバイスは、ハッシュ・アルゴリズムに従って、1つ以上のトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択し得る。
【0115】
例えば、トンネル識別子が番号で表わされるときに、第1のネットワーク・デバイスは、第1のデータ・パケットにおいて搬送されるタプル情報に対して演算を実行して、番号を取得し、第1のサイトと第2のサイトとの間のトンネルの数を決定し、さらに、演算によって取得された番号及びトンネルの数に対して余り演算を実行し得る。第1のネットワーク・デバイスは、取得された余りをトンネル識別子として使用し、次いで、トンネル識別子を含むトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして使用し得る。第1のデータ・パケットにおいて搬送される宛先アドレスが10.1.1.1であり、宛先アドレスの番号は、加算により、10+1+1+1=13を取得し得る。追加的に、第1のサイトと第2のサイトの間のトンネルの数は10である。したがって、余りの3が、番号13とトンネルの数10に基づいた計算を介して取得され得る。このようにして、トンネル識別子3を含むトンネル・エントリが、ターゲット・トンネル・エントリとして使用され得る。
【0116】
任意選択で、1つ以上のトンネル・エントリの各々は、接続識別子をさらに含み、接続識別子は、対応するトンネルが接続されているかどうかを示すために使用される。このケースでは、第1のネットワーク・デバイスが1つ以上のトンネル・エントリを決定した後に、第1のネットワーク・デバイスは、1つ以上のトンネル・エントリから、有効にセットされた接続識別子を有するトンネル・エントリを選択し得、次いで、第1のネットワーク・デバイスは、選択されたトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択し得る。ターゲット・トンネルを選択するための方法は、上述した方法と同じであり、詳細は、ここでは再度記載されない。
【0117】
(3)第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・トンネル・エントリに対応するトンネルを介して第1のデータ・パケットを送信する。
【0118】
ターゲット・トンネル・エントリを選択した後に、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・トンネル・エントリに含まれるトンネル識別子を取得し、ターゲット・トンネルとしてトンネル識別子によって識別されるトンネルを使用し、ターゲット・トンネルを介して第1のデータ・パケットを送信し得る。
【0119】
トンネル・テーブルは、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとの間に確立されたすべてのトンネルを含むため、第1のネットワーク・デバイスによって決定されるターゲット・トンネルは、第1のネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとの間に確立されたトンネル、又は第2のネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとの間に確立されたトンネルであり得ることに留意されたい。第2のネットワーク・デバイスは、第1のサイトにおける第1のネットワーク・デバイス以外のネットワーク・デバイスである。
【0120】
いくつかの実施形態では、ターゲット・トンネルが、第1のネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとの間に確立されたトンネルである場合、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスに記憶されたターゲット・トンネル・エントリからターゲット・トンネルのトンネル属性情報を直接取得し、さらに、取得されたトンネル属性情報に基づいて、第1のデータ・パケットに対してトンネル・カプセル化を実行して、第2のデータ・パケットを取得し、ターゲット・トンネルを介して第2のデータ・パケットを送信し得る。
【0121】
他の実施形態では、ターゲット・トンネルが第2のネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとの間に確立されたトンネルである場合、第1のネットワーク・デバイスは、第1のデータ・パケットにターゲット・トンネルのトンネル識別子を追加して第3のデータ・パケットを取得し、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間の物理リンクを介して第2のネットワーク・デバイスに第3のデータ・パケットを送信し得る。第2のネットワーク・デバイスが第3のデータ・パケットを受信した後に、第2のネットワーク・デバイスは、第3のデータ・パケットからのターゲット・トンネルのトンネル識別子及び第1のデータ・パケットを解析し得る。次いで、第2のネットワーク・デバイスは、ターゲット・トンネルのトンネル識別子に基づいて、第2のネットワーク・デバイスに記憶されたターゲット・トンネル・エントリからターゲット・トンネルのトンネル属性情報を取得し、さらに、取得されたトンネル属性情報に基づいて、第1のデータ・パケットに対してトンネル・カプセル化を実行して、第2のデータ・パケットを取得し、ターゲット・トンネルを介して第2のデータ・パケットを送信し得る。
【0122】
可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは、第1のデータ・パケットにトンネル・インデックス・フィールドを追加して、第3のデータ・パケットを取得し得る。トンネル・インデックス・フィールドはターゲット・トンネルのトンネル識別子を含み得る。次いで、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間の物理リンクを介して、第2のネットワーク・デバイスに第3のデータ・パケットを送信し得る。
【0123】
例えば、
図3に示すように、トンネル・インデックス・フィールドは、トンネル識別子を含み得、トンネル識別子は、ターゲット・トンネルのトンネル識別子であり得る。任意選択で、トンネル・インデックス・フィールドは、カプセル化方式、ラベル、バージョン番号、プロトコル・タイプなどをさらに含み得る。カプセル化方法は、トンネル識別子に対応するトンネル・タイプである。ラベルはフラグ・ビットであり、データ・パケットがユーザ側からトンネル側に送信されるか、又はトンネル側から受信されることを示すために使用され得る。バージョン番号は、使用されたトンネル・インデックス・フィールドのバージョン番号である。プロトコル・タイプは、第1のデータ・パケットのプロトコル・タイプである。
【0124】
トンネル・インデックス・フィールドは、ターゲット・トンネルのトンネル識別子だけでなく、トンネル・インデックス・フィールドのカプセル化方法、ラベル、バージョン番号、プロトコル・タイプなどを含むため、第2のネットワーク・デバイスは、カプセル化方法、ラベル、バージョン番号、及びプロトコル・タイプなどの情報に基づいて、第3のデータ・パケットから第1のデータ・パケットを解析し得、ターゲット・トンネルのトンネル識別子をさらに取得し得ると留意されたい。
【0125】
第2のネットワーク・デバイスが第1のデータ・パケットを解析した後、第2のネットワーク・デバイスは、ターゲット・トンネル・エントリも記憶するため、第2のネットワーク・デバイスは、ターゲット・トンネルのトンネル識別子に基づいて、ターゲット・トンネル・エントリからターゲット・トンネルのトンネル属性情報を取得し、取得したトンネル属性情報に基づいて、第1のデータ・パケットに対してトンネル・カプセル化を実行して、第2のデータ・パケットを取得し、ターゲット・トンネルを介して第2のデータ・パケットを送信し得る。
【0126】
第2のデータ・パケットを受信した後に、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスは、第2のデータ・パケットに対してトンネル・カプセル解除を実行して、第1のデータ・パケットを取得し得ると留意されたい。
【0127】
ステップ201~203は、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイスが第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスにデータ・パケットを送信するケースを記載していると留意されたい。第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスも、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイスにデータ・パケットを送信し得、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスが第1のサイトにおけるネットワーク・デバイスにデータ・パケットを送信する実装プロセスについては、ステップ201~203を参照すると理解されたい。詳細は、ここでは再度記載されない。
【0128】
本出願の本実施形態では、第1のサイトにおける第1のネットワーク・デバイスに記憶されたルーティング・テーブルの各ルーティング・エントリは、サイト・プレフィックスと対応するサイト識別子を含む。したがって、第1のデータ・パケットを受信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、ルーティング・テーブルからターゲット・ルーティング・エントリを決定し得る。ターゲット・ルーティング・エントリにおけるサイト識別子は、第2のサイトを識別するために使用されるため、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリにおけるサイト識別子に基づいて、第1のデータ・パケットを第2のサイトに直接送信し得る。すなわち、第1のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト識別子に基づいて第2のサイトに、第1のサイトから第2のサイトに送信されるデータ・パケットを、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスのポートであって、データ・パケットが具体的に送信されるポートを決定することとなく、直接送信し得る。追加的に、第1のネットワーク・デバイスは、1つのサイトに対して1つのルーティング・エントリのみを記憶し得る。これは、大量の重複ルーティング・エントリを回避し、ネットワーク・デバイスのステータスの変化によって生じるルーティング・テーブルの更新も回避する。追加的に、データ・パケットを第2のサイトに送信する場合、第1のネットワーク・デバイスは、第1のサイト及び第2のサイトにおける別のネットワーク・デバイスとの間に確立されたトンネルを介してデータ・パケットを送信し得、より多くのトンネルが確立される必要がなくなり、リソースが節約され、トンネル利用が改善される。
【0129】
前述の実施形態では、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイスは、記憶されたルーティング・テーブルに基づいて、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスにデータ・パケットを伝送し得る。したがって、2つのサイトにおけるネットワーク・デバイスがデータ・パケットを送信する前に、ネットワーク・デバイスは、ルーティング・エントリを生成及び記憶する必要がある。異なるシステム・アーキテクチャでは、ネットワーク・デバイスは、以下の複数の実施形態において記載される、異なる方式でルーティング・エントリを生成する。
【0130】
図4は、本出願の一実施形態による、ルーティング・エントリ生成方法におけるシステム・アーキテクチャの図である。
図4に示すように、システムは、ネットワーク・デバイス401、ネットワーク・デバイス402、ネットワーク・デバイス403、ネットワーク・デバイス404、及び制御デバイス405を含む。ネットワーク・デバイス401及びネットワーク・デバイス402は、第1のサイトに配置されたネットワーク・デバイスであり、ネットワーク・デバイス403及びネットワーク・デバイス404は、第2のサイトに展開されたネットワーク・デバイスである。ネットワーク・デバイス401、ネットワーク・デバイス402、ネットワーク・デバイス403、及びネットワーク・デバイス404は、通信を実行するために無線方式又は有線方式で制御デバイス405に接続され得る。
【0131】
ネットワーク・デバイス401とネットワーク・デバイス402との間に物理リンクが確立され、ネットワーク・デバイス403とネットワーク・デバイス404との間に物理リンクが確立される。ネットワーク・デバイス401とネットワーク・デバイス403は、同じトランスポート・ネットワーク、すなわちLTEネットワークにアクセスする。ネットワーク・デバイス402とネットワーク・デバイス404は、同じトランスポート・ネットワーク、すなわちMPLSネットワークにアクセスする。このようにして、LTEネットワークを介してネットワーク・デバイス401とネットワーク・デバイス403との間にトンネル1が確立され得、MPLSネットワークを介してネットワーク・デバイス402とネットワーク・デバイス403との間にトンネル2が確立され得、ネットワーク・デバイスはルーティング・エントリを生成し得る。具体的な実装については、
図5において以下の実施形態の関係する説明を参照のこと。詳細は、ここでは記載されない。
【0132】
図1において関係する説明を参照すると、
図4に示すシステム・アーキテクチャは、代替的には、制御デバイス405を含まなくてもよいことに留意されたい。これは、本出願の本実施形態において限定されない。
【0133】
任意選択で、
図4に示すシステムでは、2つのネットワーク・デバイスが第1のサイトに展開され、2つのネットワーク・デバイスが第2のサイトに展開される例が説明のために使用されている。確かに、別の可能なケースでは、1つのネットワーク・デバイス又は2つより多いネットワーク・デバイスが、第1のサイトに代替的に配置され得、1つのネットワーク・デバイス又は2つより多いネットワーク・デバイスが、第2のサイトに代替的に配置され得る。追加的に、第1のサイトに展開されたネットワーク・デバイスの数は、第2のサイトに展開されたネットワーク・デバイスの数と同じか、又は異なり得る。
【0134】
例えば、
図5を参照のこと。ネットワーク・デバイス501は、第1のサイトに展開され、ネットワーク・デバイス502は、第2のサイトに展開される。ネットワーク・デバイス501及びネットワーク・デバイス502は、通信を実行するために、無線方式又は有線方式で制御デバイス503に接続され得る。ネットワーク・デバイス501及びネットワーク・デバイス502は、複数の同じトランスポート・ネットワークにアクセスし得る。すなわち、ネットワーク・デバイス501及びネットワーク・デバイス502の両方が、LTEネットワーク及びMPLSネットワークにアクセスし、2つのネットワーク・デバイスが、複数のトランスポート・ネットワークを介して複数のトンネルを確立し得る。
【0135】
図4及び
図5のシステム・アーキテクチャに基づいて、本出願の実施形態は、ルーティング・エントリ生成方法を提供する。本方法は、第1のネットワーク・デバイスによって実行される。本出願の本実施形態では、第1のネットワーク・デバイスは第1のサイトに展開され、第2のネットワーク・デバイスは第2のサイトに展開され、第1のネットワーク・デバイス及び第2のネットワーク・デバイスは1つ以上の同じトランスポート・ネットワークにアクセスする。例えば、第1のネットワーク・デバイスは、
図4に示すネットワーク・デバイス401又はネットワーク・デバイス402、又は
図5に示すネットワーク・デバイス501であり得、第2のネットワーク・デバイスは、
図4に示すネットワーク・デバイス403又はネットワーク・デバイス404、又は
図5に示すネットワーク・デバイス502であり得る。
図6を参照する。本方法は、以下のステップを含む。
【0136】
前述の説明に基づいて、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイス及び第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスは、トンネルを確立し、制御デバイスを介してピア・サイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を取得し得る。代替的には、制御デバイスは使用されない。制御デバイスが使用されるかどうかにかかわらず、第1のネットワーク・デバイスによるルーティング・エントリを生成するための方法は同様である。したがって、以下、制御デバイスが使用される例を使用することによって、ルーティング・エントリ生成方法を記載する。
【0137】
ステップ601:第1のネットワーク・デバイスは、サイト・プレフィックス及びサイト識別子を取得し、サイト識別子は、第2のサイトを識別するために使用され、第2のネットワーク・デバイスのネットワーク・アドレスは、サイト・プレフィックスと一致する。
【0138】
第2のネットワーク・デバイスが第2のサイトに位置し、第1のネットワーク・デバイスによって取得したサイト識別子が、第2のサイトを識別するために使用され、第2のネットワーク・デバイスのネットワーク・アドレスが、第1のネットワーク・デバイスによって取得されたサイト・プレフィックスと一致する。したがって、第1のネットワーク・デバイスによって取得されるサイト・プレフィックス及びサイト識別子が第2のサイトのサイト・プレフィックスとサイト識別子であると決定され得る。
【0139】
電源オン後、第2のネットワーク・デバイスは、制御デバイスに登録されて、制御デバイスから第2のネットワーク・デバイスの設定情報を取得し得ると留意されたい。設定情報は、第2のサイトのサイト識別子及びサイト・プレフィックス、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報などを含み得る。次いで、第2のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を制御デバイスに送信し得る。第2のネットワーク・デバイスによって送信された第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を受信した後、制御デバイスは、ネットワーク・トポロジ構造に基づいて、第2のネットワーク・デバイスと同じトランスポート・ネットワークにアクセスするネットワーク・デバイスが第1のネットワーク・デバイスを含むことを決定し得る。すなわち、第2のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと通信することができる。したがって、制御デバイスは、第2のサイトのサイト・プレフィックス及び第2のサイトのサイト識別子を第1のネットワーク・デバイスに送信し得る。
【0140】
ステップ602:第1のネットワーク・デバイスは、第1のルーティング・エントリを第1のネットワーク・デバイスのルーティング・テーブルに追加し、第1のルーティング・エントリは、サイト・プレフィックス及びサイト識別子を含み、第1のルーティング・エントリは、データ・パケットを第2のネットワーク・デバイスに送信するために使用される。
【0141】
ステップ601~602においてルーティング・エントリを生成及び記憶した後に、第1のネットワーク・デバイスは、ステップ603~605においてトンネル・エントリをさらに生成及び記憶してもよい。
【0142】
ステップ603:第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスの1つ以上のTNP情報を取得し、TNP情報の1つ以上は、1つ以上のトランスポート・ネットワークに1対1で対応する。
【0143】
本出願の本実施形態では、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を制御デバイスに送信するときに、第2のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに送信する。このようにして、制御デバイスによって送信された第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を受信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスの1つ以上のTNP情報をさらに受信し得る。1つ以上のTNP情報は、1つ以上のトランスポート・ネットワークに1対1で対応する。すなわち、1つ以上のTNP情報は、第1のネットワーク・デバイス及び第2のネットワーク・デバイスによってアクセスされる1つ以上の同じトランスポート・ネットワークに対応するTNP情報である。
【0144】
TNP情報は、外部からアクセス可能な物理ポート又は論理ポート及び通信プロセスにおいて必要とされるパラメータを示すために使用される。例えば、TNP情報は、ネットワーク・オペレータ識別子、暗号化モード、ネットワーク・アドレス変換があるかどうか、及び対応するトランスポート・ネットワークのルーティング・ドメインを含み得る。
【0145】
ステップ604:第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスの1つ以上のTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立する。
【0146】
第2のネットワーク・デバイスの1つ以上のTNP情報を受信した後に、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスのTNP情報を1つ以上のTNP情報と一致させ得る。第1のネットワーク・デバイスの1つ以上のTNP情報が、第2のネットワーク・デバイスの1つ以上のTNP情報と首尾よく一致できる場合、第1のネットワーク・デバイス及び第2のネットワーク・デバイスは、首尾よく一致するTNP情報のペアを使用することによって、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立し得る。
【0147】
本出願の本実施形態では、第1のネットワーク・デバイスのTNP情報が、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報と首尾よく一致するかどうかが、一致条件を使用することによって決定される。すなわち、第1のネットワーク・デバイスの1つのTNP情報と第2のネットワーク・デバイスの1つのTNP情報が一致条件を満たすときに、第1のネットワーク・デバイスのTNP情報が、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報と首尾よく一致できると決定され得る。
【0148】
一致条件は、実際の状況に応じてセットされ得る。一例では、一致条件は、2つのTNP情報に含まれるいくつかのデータが同じであることを意味し得る。例えば、2つのTNP情報に含まれるネットワーク・オペレータ識別子が同じであるか、又は2つのTNP情報に対応するトランスポート・ネットワークのルーティング・ドメインは同じである。別の例では、一致条件は、2つのTNP情報に含まれるすべてのデータが同じであることを意味し得る。
【0149】
第1のネットワーク・デバイスのTNP情報及び第2のネットワーク・デバイスのTNP情報の首尾よく一致したペアが複数あるときに、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間に複数のトンネルが確立され得る。
【0150】
ステップ605:第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間に確立された各トンネルのトンネル識別子及び対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとして記憶する。
【0151】
いくつかの実施形態では、前述のステップに従って、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルが確立された後、第1のネットワーク・デバイスは、確立された各トンネルのトンネル識別子及び対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとして直接記憶し得る。
【0152】
いくつかの実施形態では、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルが前述のステップに従って確立された後に、いくつかのトンネルは接続可能であり得、いくつかのトンネルは接続不可能であり得る。したがって、本出願の本実施形態では、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルが確立された後、第1のネットワーク・デバイスは、確立された各トンネルの接続性を検出し得る。次いで、第1のネットワーク・デバイスは、接続性の検出が成功した各トンネルのトンネル識別子、対応するトンネル属性情報、及び有効にセットされた接続識別子をトンネル・エントリとして記憶し得るか、及び/又は第1のネットワーク・デバイスは、接続性の検出が失敗した各トンネルのトンネル識別子、対応するトンネル属性情報、及び無効にセットされた接続識別子をトンネル・エントリとして記憶し得る。
【0153】
第1のネットワーク・デバイスによる確立されたトンネルの接続性の検出の実装は同じである。したがって、1つのトンネルが、例として使用される。トンネルを確立した後に、第1のネットワーク・デバイスは、トンネルを介して第2のネットワーク・デバイスに検出メッセージを送信し得る。検出メッセージは、トンネルが現在利用可能かどうかを検出するために使用される。検出メッセージに対して第2のネットワーク・デバイスによって返される応答メッセージが受信される場合、トンネルが利用可能であると決定され得る。すなわち、トンネルは接続することができる。検出メッセージに対して第2のネットワーク・デバイスによって返される応答メッセージが受信されない場合、トンネルが利用不可能であると決定され得る。すなわち、トンネルは接続することができない。
【0154】
検出情報は、トンネルが現在利用可能であるかどうかを検出するだけでなく、バンド幅やトンネルの遅延などの情報を検出し得ると留意されたい。追加的に、第1のネットワーク・デバイスは、検出を実行するために、検出信号を周期的に送信し得る。これは、本出願の本実施形態において限定されない。
【0155】
前述から、第1のネットワーク・デバイスは、1つのトンネル・テーブルを記憶してもよいし、複数のトンネル・テーブルを記憶してもよいことが分かる。第1のネットワーク・デバイスが1つのテーブルを記憶するときに、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルが確立された後に、第1のネットワーク・デバイスは、各トンネルのトンネル識別子及び対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとしてトンネル・テーブルに追加し、第2のサイトのサイト識別子とトンネル識別子との間の第1のマッピング関係を記憶し得る。第1のネットワーク・デバイスが複数のトンネル・テーブルを記憶するときに、第1のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト識別子に基づいて、サイト識別子とトンネル・テーブル識別子との間の第2のマッピング関係を、第2のサイトに対応するトンネル・テーブルの識別子について検索し得る。第2のサイトに対応するトンネル・テーブル識別子が見つかった場合、第1のネットワーク・デバイスは、現在確立されている各トンネルのトンネル識別子、及び対応するトンネル属性情報を、トンネル・エントリとして第2のサイトに対応するトンネル・テーブルに追加してもよい。第2のサイトに対応するトンネル・テーブル識別子が見つからない場合、第1のネットワーク・デバイスは、トンネル・テーブルを確立し、現在確立されている各トンネルのトンネル識別子、及び対応するトンネル属性情報を、トンネル・エントリとして、確立されているトンネル・テーブルに追加し、第2のサイトのサイト識別子とトンネル・テーブルのトンネル・テーブル識別子との間の第2のマッピング関係を記憶し得る。
【0156】
任意選択で、1つ以上の第3のネットワーク・デバイスは、第1のサイトにさらに展開され、1つ以上の第3のネットワーク・デバイスの各々は、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとトンネルを確立し、1つ以上の第3のネットワーク・デバイスの各々は、第1のネットワーク・デバイスと物理リンクをさらに確立する。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと対応する第3のネットワーク・デバイスとの間の物理リンクを介して各第3のネットワーク・デバイスから、対応する第3のネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとの間のトンネルに対応するトンネル・エントリを取得し、取得されたトンネル・エントリを記憶し得る。
【0157】
なお、第1のネットワーク・デバイスが第3のネットワーク・デバイスから取得したトンネル・エントリを記憶する方法は、前述の方法と同じであり得、詳細は、ここでは再度記載されない。
【0158】
任意選択で、第1のネットワーク・デバイスが、複数の第3のネットワーク・デバイスから比較的離れているか、又は物理リンクを介して第3のネットワーク・デバイスに接続することができないときに、第1のネットワーク・デバイス及び第3のネットワーク・デバイスは、ネットワーク・トンネルを介して接続され得る。ネットワーク・トンネルは、汎用ルーティング・カプセル化(Generic Routing Encapsulation、GRE)トンネルを含み得る。確かに、ネットワーク・トンネルは、代替的には別のトンネルであり得る。
【0159】
追加的に、第1のネットワーク・デバイスと第3のネットワーク・デバイスとの間の物理リンク又はネットワーク・トンネルは、サイトにおけるトンネル・エントリを同期させ、サイトにおいてデータ・パケットを送信するために主に使用され、サイト外のネットワークにアドバタイズされる必要はない。したがって、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイス上にあり、物理リンクを確立するために使用されるポート上のネットワーク・アドレスは、すべてプライベート・ネットワーク・アドレスにセットされてもよく、異なるサイトでさえ同じアドレス空間を使用し得る。これは、SD-WANネットワークによるオペレータのネットワーク・アドレス・リソースの消費を低減することができる。
【0160】
本出願の本実施形態では、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を取得した後に、第1のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を第1のルーティング・エントリとして、記憶されたルーティング・テーブルに追加し得る。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、1つのサイトに対して1つのルーティング・エントリのみを記憶して、大量の重複ルーティング・エントリを回避し、また、ネットワーク・デバイスのステータスの変化によって生じるルーティング・テーブルの更新を回避し得る。追加的に、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと第2のサイトとの間で確立されたトンネルのトンネル識別子及びトンネル属性情報をトンネル・テーブルにおけるトンネル・エントリとしてさらに記憶し得、第1のサイト及び第2のサイトにおける別のネットワーク・デバイスとで確立されたトンネルのトンネル・エントリをトンネル・テーブルにさらに記憶し得る。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、その後、第1のサイト及び第2のサイトにおける別のネットワーク・デバイスとの間で確立されたトンネルを介して第2のサイトにデータ・パケットを送信し得、より多くのトンネルが確立される必要がなく、リソースが節約され、トンネル利用が改善される。
【0161】
図7は、本出願の一実施形態による、ルーティング・エントリ生成方法におけるシステム・アーキテクチャの図である。
図7に示すように、システムは、ネットワーク・デバイス701、ネットワーク・デバイス702、ネットワーク・デバイス703、及び制御デバイス704を含む。ネットワーク・デバイス701は、第1のサイトに展開されたネットワーク・デバイスであり、ネットワーク・デバイス702は、第3のサイトに展開されたネットワーク・デバイスであり、ネットワーク・デバイス703は、第2のサイトに展開されたネットワーク・デバイスである。ネットワーク・デバイス701、ネットワーク・デバイス702、及びネットワーク・デバイス703は、通信を実行するために無線方式又は有線方式で制御デバイス704に接続され得る。
【0162】
ネットワーク・デバイス701とネットワーク・デバイス703は、同じトランスポート・ネットワーク、すなわちLTEネットワークにアクセスする。ネットワーク・デバイス702とネットワーク・デバイス703は、同じトランスポート・ネットワーク、すなわちMPLSネットワークにアクセスする。このようにして、LTEネットワークを介してネットワーク・デバイス701とネットワーク・デバイス703との間にトンネル1が確立され得、MPLSネットワークを介してネットワーク・デバイス702とネットワーク・デバイス703との間にトンネル2が確立され得、ネットワーク・デバイスはルーティング・エントリを生成し得る。具体的な実装については、
図8において以下の実施形態の関係する説明を参照のこと。詳細は、ここでは記載されない。
【0163】
図1において関係する説明を参照すると、
図7に示すシステム・アーキテクチャは、代替的には、制御デバイス704を含まなくてもよいことに留意されたい。これは、本出願の本実施形態において限定されない。
【0164】
任意選択で、
図7に示すシステムでは、1つのネットワーク・デバイスが、第1のサイト、第2のサイト、及び第3のサイトの各々に展開される例が、説明のために使用されている。確かに、別の可能なケースでは、2つより多いネットワーク・デバイスが、第1のサイト、第2のサイト、及び第3のサイトの各々に展開され得、第1のサイト、第2のサイト、及び第3のサイトに展開されているネットワーク・デバイスの数は、同じ又は異なり得る。
【0165】
図7におけるシステム・アーキテクチャに基づいて、本出願の実施形態は、ルーティング・エントリ生成方法を提供する。本方法は、第1のネットワーク・デバイスによって実行される。本出願の本実施形態では、第1のネットワーク・デバイスは第1のサイトに展開され、第2のネットワーク・デバイスは第3のサイトに展開され、第4のネットワーク・デバイスは第2のサイトに展開される。第1のネットワーク・デバイス及び第4のネットワーク・デバイスは第1のトランスポート・ネットワークにアクセスし、第2のネットワーク・デバイス及び第4のネットワーク・デバイスは第2のトランスポート・ネットワークにアクセスし、トンネルを確立する。例えば、第1のネットワーク・デバイスは
図7に示すネットワーク・デバイス701であり得、第2のネットワーク・デバイスは
図7に示すネットワーク・デバイス702であり得、第4のネットワーク・デバイスは
図7に示すネットワーク・デバイス703であり得る。
図8を参照する。本方法は、以下のステップを含む。
【0166】
前述の説明に基づき、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイス及び第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスは、制御デバイスを介してトンネルを確立し、ピア・サイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を取得し得、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイス及び第3のサイトにおけるネットワーク・デバイスは、制御デバイスを介してトンネルを確立し、ピア・サイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を取得し得る。代替的には、制御デバイスは使用されなくてもよい。制御デバイスが使用されるかどうかにかかわらず、第1のネットワーク・デバイスによるルーティング・エントリを生成するための方法は同様である。したがって、以下、制御デバイスが使用される例を使用することによって、ルーティング・エントリ生成方法を記載する。
【0167】
ステップ801:第1のネットワーク・デバイスは、サイト・プレフィックス及びサイト識別子を取得し、サイト識別子は、第2のサイトを識別するために使用され、第2のネットワーク・デバイスのネットワーク・アドレスは、サイト・プレフィックスと一致する。
【0168】
第2のネットワーク・デバイスが第3のサイトに位置し、第1のネットワーク・デバイスによって取得したサイト識別子が、第2のサイトを識別するために使用され、第2のネットワーク・デバイスのネットワーク・アドレスが、第1のネットワーク・デバイスによって取得されたサイト・プレフィックスと一致する。したがって、第1のネットワーク・デバイスによって取得されるサイト・プレフィックスは、第3のサイトのサイト・プレフィックスであり、第1のネットワーク・デバイスによって取得されるサイト識別子は、第2のサイトのサイト識別子であると決定され得る。
【0169】
電源オン後、第2のネットワーク・デバイスは、制御デバイスに登録されて、制御デバイスから第2のネットワーク・デバイスの設定情報を取得し得ると留意されたい。設定情報は、第2のサイトのサイト識別子及びサイト・プレフィックス、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報などを含み得る。次いで、第2のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を制御デバイスに送信し得る。第2のネットワーク・デバイスによって送信された第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を受信した後に、制御デバイスは、ネットワーク・トポロジ構造に基づいて、第2のネットワーク・デバイスと同じトランスポート・ネットワークにアクセスするネットワーク・デバイスが、第4のネットワーク・デバイスを含み、第2のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルが確立され、第4のネットワーク・デバイス及び第1のネットワーク・デバイスが、同じトランスポート・ネットワークにアクセスするが、第1のネットワーク・デバイス及び第2のネットワーク・デバイスが、同じトランスポート・ネットワークにアクセスしないと決定し得る。すなわち、第2のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスと通信し得、第4のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと通信し得る。しかしながら、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスと直接通信することができない。したがって、制御デバイスは、第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを第1のネットワーク・デバイスに送信し得る。
【0170】
ステップ802:第1のネットワーク・デバイスは、第1のルーティング・エントリを第1のネットワーク・デバイスのルーティング・テーブルに追加し、第1のルーティング・エントリは、サイト・プレフィックス及びサイト識別子を含み、第1のルーティング・エントリは、データ・パケットを第2のネットワーク・デバイスに送信するために使用される。
【0171】
ステップ801~802においてルーティング・エントリを生成及び記憶した後に、第1のネットワーク・デバイスは、ステップ803~805においてトンネル・エントリをさらに生成及び記憶してもよい。
【0172】
ステップ803:第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報を取得することであって、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報は、第1のトランスポート・ネットワークに対応する。
【0173】
本出願の本実施形態では、第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを第1のネットワーク・デバイスに送信するときに、制御デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに送信する。このようにして、制御デバイスから送信された第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを受信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに受信し得る。TNP情報は、第1のトランスポート・ネットワークに対応する。
【0174】
TNP情報の関係する説明については、前述の実施形態におけるステップ603の関係する説明を参照のこと。詳細は、ここでは再度記載されない。
【0175】
ステップ804:第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立する。
【0176】
第1のネットワーク・デバイスが第1のネットワーク・デバイスと他のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立する実装プロセスは、基本的に同じである。したがって、ステップ804は、本出願の本実施形態においては詳細に記載されない。ステップ804における関係する説明については、前述の実施形態におけるステップ604における関係する説明を参照のこと。
【0177】
ステップ805:第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間に確立された各トンネルのトンネル識別子及び対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとして記憶する。
【0178】
第1のネットワーク・デバイスが、第1のネットワーク・デバイスと他のネットワーク・デバイスとの間に確立されたトンネル・エントリを記憶する実装プロセスは、基本的に同じである。したがって、ステップ805は、本出願の本実施形態においては詳細に記載されない。ステップ805における関係する説明については、前述の実施形態におけるステップ605における関係する説明を参照のこと。
【0179】
本出願の本実施形態では、トンネルは、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間に確立することができない。すなわち、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスは、トンネルを介して互いに通信することができず、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスの両方とトンネルを確立する。このケースでは、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のデータ・パケットは、第4のネットワーク・デバイスによって転送され得る。したがって、第1のネットワーク・デバイスは、第3のサイトのサイト・プレフィックス及び第2のサイトのサイト識別子を、ルーティング・エントリとして、記憶されたルーティング・テーブルに追加し得る。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、1つのサイトに対して1つのルーティング・エントリのみを記憶し得る。これは、大量の重複ルーティング・エントリを回避し、ネットワーク・デバイスのステータスの変化によって生じるルーティング・テーブルの更新も回避する。追加的に、第1のネットワーク・デバイスがデータ・パケットを第2のネットワーク・デバイスに送信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、ルーティング・エントリに基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間のトンネルを介して、第4のネットワーク・デバイスにデータ・パケットを送信し得る。さらに、第4のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネルを介して第2のネットワーク・デバイスにデータ・パケットを送信する。第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立できないため、第1のネットワーク・デバイスがデータ・パケットを第2のネットワーク・デバイスに送信できない問題が解決される。
【0180】
図9は、本出願の一実施形態による、ルーティング・エントリ生成方法におけるシステム・アーキテクチャの図である。
図9に示すように、システムは、ネットワーク・デバイス901、ネットワーク・デバイス902、ネットワーク・デバイス903、及び制御デバイス904を含む。ネットワーク・デバイス901は、第1のサイトに展開されたネットワーク・デバイスであり、ネットワーク・デバイス902は、第3のサイトに展開されたネットワーク・デバイスであり、ネットワーク・デバイス903は、第2のサイトに展開されたネットワーク・デバイスである。ネットワーク・デバイス901、ネットワーク・デバイス902、及びネットワーク・デバイス903は、通信を実行するために無線方式又は有線方式で制御デバイス904に接続され得る。
【0181】
ネットワーク・デバイス901、ネットワーク・デバイス902、及びネットワーク・デバイス903は、同じトランスポート・ネットワーク、すなわちLTEネットワークにアクセスする。ネットワーク・デバイス902とネットワーク・デバイス903は、同じトランスポート・ネットワーク、すなわちMPLSネットワークにアクセスする。このようにして、トンネル1が、LTEネットワークを介して、ネットワーク・デバイス901とネットワーク・デバイス903との間に確立され得、トンネル2が、LTEネットワークを介して、ネットワーク・デバイス901とネットワーク・デバイス902との間に確立され得、トンネル3が、MPLSネットワークを介して、ネットワーク・デバイス902とネットワーク・デバイス903との間に確立され得、ネットワーク・デバイスは、ルーティング・エントリを生成し得る。具体的な実装については、
図10において以下の実施形態の関係する説明を参照のこと。詳細は、ここでは記載されない。
【0182】
図1において関係する説明を参照すると、
図9に示すシステム・アーキテクチャは、代替的には、制御デバイス904を含まなくてもよいことに留意されたい。これは、本出願の本実施形態において限定されない。
【0183】
任意選択で、
図9に示すシステムでは、1つのネットワーク・デバイスが、第1のサイト、第2のサイト、及び第3のサイトの各々に展開される例が、説明のために使用されている。確かに、別の可能なケースでは、2つより多いネットワーク・デバイスが、第1のサイト、第2のサイト、及び第3のサイトの各々に展開され得、第1のサイト、第2のサイト、及び第3のサイトに展開されているネットワーク・デバイスの数は、同じ又は異なり得る。
【0184】
図9におけるシステム・アーキテクチャに基づいて、本出願の実施形態は、ルーティング・エントリ生成方法を提供する。本方法は、第1のネットワーク・デバイスによって実行される。本出願の本実施形態では、第1のネットワーク・デバイスは第1のサイトに展開され、第2のネットワーク・デバイスは第3のサイトに展開され、第4のネットワーク・デバイスは第2のサイトに展開される。第1のネットワーク・デバイス、第2のネットワーク・デバイス、及び第4のネットワーク・デバイスはすべて、第1のトランスポート・ネットワークにアクセスし、第2のネットワーク・デバイス及び第4のネットワーク・デバイスは、第2のトランスポート・ネットワークにアクセスし、トンネルを確立する。例えば、第1のネットワーク・デバイスは
図9に示すネットワーク・デバイス901であり得、第2のネットワーク・デバイスは
図9に示すネットワーク・デバイス902であり得、第4のネットワーク・デバイスは
図9に示すネットワーク・デバイス903であり得る。
図10を参照する。本方法は、以下のステップを含む。
【0185】
上述の説明に基づいて、第1のサイトにおけるネットワーク・デバイス、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイス、及び第3のサイトにおけるネットワーク・デバイスは、トンネルを確立し、制御デバイスを介して、ピア・サイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を取得し得る。代替的には、制御デバイスは使用されない。制御デバイスが使用されるかどうかにかかわらず、第1のネットワーク・デバイスによるルーティング・エントリを生成するための方法は同様である。したがって、以下、制御デバイスが使用される例を使用することによって、ルーティング・エントリ生成方法を記載する。
【0186】
ステップ1001:第1のネットワーク・デバイスは、サイト・プレフィックス及びサイト識別子を取得し、サイト識別子は、第2のサイトを識別するために使用され、第2のネットワーク・デバイスのネットワーク・アドレスは、サイト・プレフィックスと一致する。
【0187】
第2のネットワーク・デバイスが第3のサイトに位置し、第1のネットワーク・デバイスによって取得したサイト識別子が、第2のサイトを識別するために使用され、第2のネットワーク・デバイスのネットワーク・アドレスが、第1のネットワーク・デバイスによって取得されたサイト・プレフィックスと一致する。したがって、第1のネットワーク・デバイスによって取得されるサイト・プレフィックスは、第3のサイトのサイト・プレフィックスであり、第1のネットワーク・デバイスによって取得されるサイト識別子は、第2のサイトのサイト識別子であると決定され得る。
【0188】
電源オン後、第2のネットワーク・デバイスは、制御デバイスに登録されて、制御デバイスから第2のネットワーク・デバイスの設定情報を取得し得ると留意されたい。設定情報は、第2のサイトのサイト識別子及びサイト・プレフィックス、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報などを含み得る。次いで、第2のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を制御デバイスに送信し得る。第2のネットワーク・デバイスによって送信された第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を受信した後に、制御デバイスは、ネットワーク・トポロジ構造に基づいて、第2のネットワーク・デバイスと同じトランスポート・ネットワークにアクセスするネットワーク・デバイスが、第1のネットワーク・デバイス及び第4のネットワーク・デバイスを含み、第2のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルが確立され、第4のネットワーク・デバイス及び第1のネットワーク・デバイスが同じトランスポート・ネットワークにアクセスすることを決定し得る。すなわち、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスと通信し得、第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスと通信し得、第4のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスと通信し得る。したがって、制御デバイスは、第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを第1のネットワーク・デバイスに送信し得る。
【0189】
ステップ1002:第1のネットワーク・デバイスは、第1のルーティング・エントリを第1のネットワーク・デバイスのルーティング・テーブルに追加し、第1のルーティング・エントリは、サイト・プレフィックス及びサイト識別子を含み、第1のルーティング・エントリは、データ・パケットを第2のネットワーク・デバイスに送信するために使用される。
【0190】
ステップ1003:第1のネットワーク・デバイスは、第3のサイトのサイト識別子を取得する。
【0191】
本出願の本実施形態では、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスと通信し得る。したがって、高い信頼性を考慮して、第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスに加えて、第1のネットワーク・デバイスは、第3のサイトのサイト識別子をさらに取得し得る。
【0192】
第2のサイトのサイト識別子と第3のサイトのサイト・プレフィックスを第1のネットワーク・デバイスに送信する間に、制御デバイスは、第3のサイトのサイト識別子を第1のネットワーク・デバイスに送信し得ると留意されたい。確かに、制御デバイスは、最初に第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを第1のネットワーク・デバイスに送信し、次いで、第3のサイトのサイト識別子を第1のネットワーク・デバイスに送信し得る。
【0193】
ステップ1004:第1のネットワーク・デバイスは、第2のルーティング・エントリを第1のネットワーク・デバイスのルーティング・テーブルに追加し、第2のルーティング・エントリは、第3のサイトのサイト・プレフィックス及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを含み、第2のルーティング・エントリは、データ・パケットを第2のネットワーク・デバイスに送信するために使用される。
【0194】
ステップ1001~1004においてルーティング・エントリを生成及び記憶した後に、第1のネットワーク・デバイスは、ステップ1005~1007においてトンネル・エントリをさらに生成及び記憶してもよい。
【0195】
ステップ1005:第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報及び第4のネットワーク・デバイスのTNP情報を取得する。
【0196】
本出願の本実施形態では、第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを第1のネットワーク・デバイスに送信するときに、制御デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに送信する。このようにして、制御デバイスから送信された第2のサイトのサイト識別子及び第3のサイトのサイト・プレフィックスを受信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに受信し得る。TNP情報は、第1のトランスポート・ネットワークに対応する。同様に、第3のサイトのサイト識別子を第1のネットワーク・デバイスに送信するときに、制御デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに送信する。このようにして、制御デバイスによって送信された第3のサイトのサイト識別子を受信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報をさらに受信し得る。
【0197】
TNP情報の関係する説明については、前述の実施形態におけるステップ503の関係する説明を参照のこと。詳細は、ここでは再度記載されない。
【0198】
ステップ1006:第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報及び第4のネットワーク・デバイスのTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネル、及び第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間のトンネルを確立する。
【0199】
いくつかの実施形態では、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを直接確立し、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立し得る。
【0200】
いくつかの他の実施形態では、第1のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのプライオリティ及び第3のサイトのプライオリティを取得し得る。第3のサイトのプライオリティが第2のサイトのプライオリティよりも高い場合、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立し得る。次いで、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネルの接続性を検出する。検出が失敗した場合、第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスのTNPに基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立し得る。検出が成功した場合、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間のトンネルの確立を一時的にスキップし、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネルに障害があり接続できなくなるまで、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立し得る。
【0201】
制御デバイスが、サイト識別子及びサイト・プレフィックスを送信する間に、第2のサイトのプライオリティ及び第3のサイトのプライオリティを第1のネットワーク・デバイスに送信し得る。確かに、制御デバイスは、代替的には、最初にサイト識別子とサイト・プレフィックスを送信し、次いで、第2のサイトのプライオリティ及び第3のサイトのプライオリティを送信し得る。
【0202】
本出願の本実施形態では、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間でデータ・パケットを送信するために、ルーティング・エントリが生成され、トンネルが確立される。したがって、通常、制御デバイスは、第3のサイトのプライオリティを高くするようにセットする。すなわち、第3のサイトのプライオリティは、第2のサイトのプライオリティよりも高い。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネルを優先的に確立する。次いで、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間で伝送されるデータ・パケットは、2つのデバイス間に直接接続されたトンネルを介して優先的に送信され、第4のネットワーク・デバイスによって転送される必要がなく、ネットワーク・オーバヘッドを低減し、パケット伝送効率を改善する。
【0203】
第1のネットワーク・デバイスが第1のネットワーク・デバイスと他のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立する実装プロセスは、基本的に同じである。したがって、ステップ1006は、本出願の本実施形態においては詳細に記載されない。ステップ1006における関係する説明については、前述の実施形態におけるステップ604における関係する説明を参照のこと。加えて、第1のネットワーク・デバイスが、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネルの接続性を検出する実装プロセスについては、前述の実施形態におけるステップ605における関係する説明を参照のこと。
【0204】
ステップ1007:第1のネットワーク・デバイスは、確立された各トンネルのトンネル識別子、及び対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとして記憶する。
【0205】
第1のネットワーク・デバイスが、第1のネットワーク・デバイスと他のネットワーク・デバイスとの間に確立されたトンネル・エントリを記憶する実装プロセスは、基本的に同じである。したがって、ステップ1007は、本出願の本実施形態においては詳細に記載されない。ステップ1007における関係する説明については、前述の実施形態におけるステップ605における関係する説明を参照のこと。
【0206】
本出願の本実施形態では、第1のネットワーク・デバイスは、第3のサイトのサイト・プレフィックス及び第2のサイトのサイト識別子を第1のルーティング・エントリとして、記憶されたルーティング・テーブルに追加し、第3のサイトのサイト・プレフィックス及び第3のサイトのサイト識別子を第2のルーティング・エントリとして、記憶されたルーティング・テーブルに追加し得る。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、1つのサイトに対して1つのルーティング・エントリのみを記憶し得る。これは、大量の重複ルーティング・エントリを回避し、ネットワーク・デバイスのステータスの変化によって生じるルーティング・テーブルの更新も回避する。追加的に、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネルを優先的に確立し得る。第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネルが利用不可能であるときに、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立し、さらに、第4のネットワーク・デバイスを介して第2のネットワーク・デバイスに、第2のネットワーク・デバイスに送信されるデータ・パケットを転送し得る。データ・パケットを送信する信頼性が改善される。
【0207】
図11は、本出願の一実施形態によるパケット送信装置の構造の概略図である。パケット送信装置は、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせによって、第1のネットワーク・デバイスの一部又は全体として実装され得る。第1のネットワーク・デバイスは、第1のサイトに展開されたネットワーク・デバイスである。第1のネットワーク・デバイスは、ルーティング・テーブルを記憶し、ルーティング・テーブルは、複数のルーティング・エントリを含み、複数のルーティング・エントリの各々は、サイト・プレフィックス及び対応するサイト識別子を含む。
図11を参照する。装置は、受信モジュール1101、決定モジュール1102、及び送信モジュール1103を含む。
【0208】
受信モジュール1101は、第1のデータ・パケットを受信するように構成されており、第1のデータ・パケットは、宛先アドレスを搬送し、第1のネットワーク・デバイスは、第1のサイトに展開されたネットワーク・デバイスである。すなわち、受信モジュール1101は、
図2の実施形態におけるステップ201の動作を実行するように構成されている。
【0209】
決定モジュール1102は、第1のデータ・パケットにおいて搬送される宛先アドレスに基づいて、ルーティング・テーブルからターゲット・ルーティング・エントリを決定するように構成されており、第1のデータ・パケットにおいて搬送される宛先アドレスは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト・プレフィックスと一致し、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子は、第2のサイトを識別するために使用される。すなわち、決定モジュール1102は、
図2の実施形態におけるステップ202の動作を実行するように決定いる。
【0210】
送信モジュール1103は、第1のデータ・パケットを第2のサイトに展開されたネットワーク・デバイスに送信するように構成されている。すなわち、送信モジュール1103は、
図2の実施形態におけるステップ203の動作を実行するように構成されている。
【0211】
任意選択で、第2の制御モジュール1103は、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて1つ以上のトンネル・エントリを決定ように構成されている決定サブモジュールであって、1つ以上のトンネル・エントリは、第1のサイトと第2のサイトの間に確立されたトンネルに対応するトンネル・エントリである、決定サブモジュールと、1つ以上のトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択するように構成されている選択サブモジュールと、ターゲット・トンネル・エントリに対応するトンネルを介して第1のデータ・パケットを送信するように構成されている送信サブモジュールと、を含む。
【0212】
任意選択で、第1のネットワーク・デバイスは、1つのトンネル・テーブルを記憶し、トンネル・テーブル内の各トンネル・エントリは、トンネル識別子及び対応するトンネル属性情報を含み、トンネル・テーブルは、複数のサイトに対応するトンネル・エントリを記憶し、複数のサイトは、第1のサイトとトンネルを確立するサイトであり、複数のサイトは、第2のサイトを含む。
【0213】
決定サブモジュールは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいて1つ以上のトンネル識別子を決定することであって、1つ以上のトンネル識別子は、第1のサイトと第2のサイトの間に確立されたトンネルの識別子である、決定することと、1つ以上のトンネル識別子に基づいてトンネル・テーブルから1つ以上のトンネル・エントリを決定することと、を主に行うように構成されている。
【0214】
第1のネットワーク・デバイスは、複数のトンネル・テーブルを記憶し、複数のトンネル・テーブルは、複数のサイトに1対1で対応し、複数のサイトは、第1のサイトとトンネルを確立するサイトであり、複数のサイトは、第2のサイトを含む。
【0215】
決定サブモジュールは、ターゲット・ルーティング・エントリに含まれるサイト識別子に基づいてターゲット・トンネル・テーブルの識別子を決定することであって、ターゲット・トンネル・テーブルは、複数のトンネル・テーブルにおける第2のサイトに対応するトンネル・テーブルである、決定することと、ターゲット・トンネル・テーブルの識別子に基づいて複数のトンネル・テーブルからターゲット・トンネル・テーブルを決定し、1つ以上のトンネル・エントリとしてターゲット・トンネル・テーブルに記憶されたトンネル・エントリを決定することと、を主に行うように構成されている。
【0216】
任意選択で、1つ以上のトンネル・エントリの各々は、接続識別子をさらに含み、接続識別子は、対応するトンネルが接続されているかどうかを示すために使用される。
【0217】
選択サブモジュールは、1つ以上のトンネル・エントリから接続識別子が有効にセットされたトンネル・エントリを選択することと、選択されたトンネル・エントリからのトンネル・エントリをターゲット・トンネル・エントリとして選択することと、を主に行うように構成されている。
【0218】
本出願では、第1のサイトにおける第1のネットワーク・デバイスに記憶されたルーティング・テーブルの各ルーティング・エントリは、サイト・プレフィックスと対応するサイト識別子を含む。したがって、第1のデータ・パケットを受信するときに、第1のネットワーク・デバイスは、ルーティング・テーブルからターゲット・ルーティング・エントリを決定し得る。ターゲット・ルーティング・エントリにおけるサイト識別子は、第2のサイトを識別するために使用されるため、第1のネットワーク・デバイスは、ターゲット・ルーティング・エントリにおけるサイト識別子に基づいて、第1のデータ・パケットを第2のサイトに直接送信し得る。すなわち、第1のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト識別子に基づいて第2のサイトに、第1のサイトから第2のサイトに送信されるデータ・パケットを、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスのポートであって、データ・パケットが具体的に送信されるポートを決定することとなく、直接送信し得る。追加的に、第1のネットワーク・デバイスは、1つのサイトに対して1つのルーティング・エントリのみを記憶し得る。これは、大量の重複ルーティング・エントリを回避し、ネットワーク・デバイスのステータスの変化によって生じるルーティング・テーブルの更新も回避する。
【0219】
なお、前述の実施形態において提供されたパケット送信装置がパケットを送信するときに、前述の機能モジュールへの分割は、単なる説明のための例として使用されているに過ぎない。実際のアプリケーションでは、前述の機能は、要求に基づいて異なる機能モジュールに割り当てられ、実装され得る。言い換えれば、装置の内部構造は、上記の機能の全部又は一部を実装するために、異なる機能モジュールに分割されてもよい。追加的に、前述の実施形態において提供されたパケット伝送装置は、パケット伝送方法の実施形態と同じ概念に基づく。具体的な実装プロセスについては、方法の実施形態を参照のこと。詳細は、ここでは再度記載されない。
【0220】
図12は、本出願の一実施形態によるルーティング・エントリ生成装置の構造の概略図である。パケット送信装置は、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせによって、第1のネットワーク・デバイスの一部又は全体として実装され得る。第1のネットワーク・デバイスは、第1のサイトに展開される。
図12を参照する。装置は、第1の取得モジュール1201及び第1の追加モジュール1202を含む。
【0221】
第1の取得モジュール1201は、サイト・プレフィックス及びサイト識別子を取得するように構成されており、サイト識別子は、第2のサイトを識別するために使用され、第2のネットワーク・デバイスのネットワーク・アドレスは、サイト・プレフィックスと一致する。すなわち、第1の取得モジュール1201は、
図6の実施形態におけるステップ601、
図8の実施形態におけるステップ801、又は
図10の実施形態におけるステップ1001の動作を実行するように構成されている。
【0222】
第1の追加モジュールは、第1のルーティング・エントリを第1のネットワーク・デバイスのルーティング・テーブルに追加するように構成されており、第1のルーティング・エントリは、サイト・プレフィックス及びサイト識別子を含み、第1のルーティング・エントリは、データ・パケットを第2のネットワーク・デバイスに送信するために使用される。すなわち、第1の追加モジュール1202は、
図6の実施形態におけるステップ602、
図8の実施形態におけるステップ802、又は
図10の実施形態におけるステップ1002の動作を実行するように構成されている。
【0223】
任意選択で、第2のネットワーク・デバイスは、第2のサイトに展開され、第1のネットワーク・デバイス及び第2のネットワーク・デバイスは、1つ以上の同じトランスポート・ネットワークにアクセスする。
【0224】
任意選択で、装置は、第2のネットワーク・デバイスの1つ以上のトランスポート・ネットワーク・ポートTNP情報を取得するように構成されている第2の取得モジュールであって、1つ以上のTNP情報は、1つ以上のトランスポート・ネットワークに1対1で対応する、第2の取得モジュールと、1つ以上のTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立するように構成されている第1の確立モジュールと、確立された各トンネルのトンネル識別子と、対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとして記憶するように構成されている記憶モジュールと、をさらに含む。
【0225】
任意選択で、1つ以上の第3のネットワーク・デバイスは、第1のサイトにさらに展開され、1つ以上の第3のネットワーク・デバイスの各々は、第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとトンネルを確立し、1つ以上の第3のネットワーク・デバイスの各々は、第1のネットワーク・デバイスと物理リンクをさらに確立する。
【0226】
装置は、第1のネットワーク・デバイスと対応する第3のネットワーク・デバイスとの間の物理リンクを介して各第3のネットワーク・デバイスから、対応する第3のネットワーク・デバイスと第2のサイトにおけるネットワーク・デバイスとの間のトンネルに対応するトンネル・エントリを取得し、取得されたトンネル・エントリを記憶するように構成されている第3の取得モジュールをさらに含む。
【0227】
任意選択で、第2のネットワーク・デバイスが第3のサイトに展開され、第4のネットワーク・デバイスは、第2のサイトに展開され、第1のネットワーク・デバイス及び第4のネットワーク・デバイスは、第1のトランスポート・ネットワークにアクセスし、第2のネットワーク・デバイス及び第4のネットワーク・デバイスは、第2のトランスポート・ネットワークにアクセスし、トンネルを確立する。
【0228】
任意選択で、装置は、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報を取得するように構成されている第4の取得モジュールであって、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報は、第1のトランスポート・ネットワークに対応する、第4の取得モジュールと、第4のネットワーク・デバイスのTNP情報に基づいて第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立するように構成されている第2の確立モジュールと、確立された各トンネルのトンネル識別子と、対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとして記憶するように構成されている記憶モジュールと、をさらに含む。
【0229】
任意選択で、第2のネットワーク・デバイスが第3のサイトに展開され、第4のネットワーク・デバイスは、第2のサイトに展開され、第1のネットワーク・デバイス、第2のネットワーク・デバイス及び第4のネットワーク・デバイスは、すべて第1のトランスポート・ネットワークにアクセスし、第2のネットワーク・デバイス及び第4のネットワーク・デバイスは、第2のトランスポート・ネットワークにアクセスし、トンネルを確立する。
【0230】
任意選択で、装置は、第3のサイトのサイト識別子を取得するように構成されている第5の取得モジュールと、第2のルーティング・エントリを第1のネットワーク・デバイスのルーティング・テーブルに追加するように構成されている第2の追加モジュールであって、第2のルーティング・エントリは、第3のサイトのサイト識別子及びサイト・プレフィックスを含み、第2のルーティング・エントリは、データ・パケットを第2のネットワーク・デバイスに送信するために使用される、第2の追加モジュールと、をさらに含む。
【0231】
任意選択で、装置は、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報及び第4のネットワーク・デバイスのTNP情報を取得するように構成されている第6の取得モジュールと、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報と第4のネットワーク・デバイスのTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネル、及び第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間のトンネルを確立するように構成されている第3の確立モジュールと、確立された各トンネルのトンネル識別子と、対応するトンネル属性情報をトンネル・エントリとして記憶するように構成されている記憶モジュールと、をさらに含む。
【0232】
任意選択で、第3の確立モジュールは、第2のサイトのプライオリティ及び第3のサイトのプライオリティを取得することと、第3のサイトのプライオリティが第2のサイトのプライオリティよりも高い場合、第2のネットワーク・デバイスのTNP情報に基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立することと、第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとの間のトンネルの接続性を検出することと、検出が失敗した場合、第4のネットワーク・デバイスのTNPに基づいて、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間にトンネルを確立することと、を主に行うように構成されている。
【0233】
任意選択で、記憶モジュールは、確立された各トンネルの接続性を検出することと、接続性の検出が成功した各トンネルのトンネル識別子、対応するトンネル属性情報、及び有効にセットされた接続識別子をトンネル・エントリとして記憶すること、及び/又は接続性の検出が失敗した各トンネルのトンネル識別子、対応するトンネル属性情報、及び無効にセットされた接続識別子をトンネル・エントリとして記憶することと、主に行うように構成されている。
【0234】
本出願の本実施形態では、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を取得した後に、第1のネットワーク・デバイスは、第2のサイトのサイト・プレフィックス及びサイト識別子を第1のルーティング・エントリとして、記憶されたルーティング・テーブルに追加し得る。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、1つのサイトに対して1つのルーティング・エントリのみを記憶して、大量の重複ルーティング・エントリを回避し、また、ネットワーク・デバイスのステータスの変化によって生じるルーティング・テーブルの更新を回避し得る。追加的に、第1のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスと第2のサイトとの間で確立されたトンネルのトンネル識別子及びトンネル属性情報をトンネル・テーブルにおけるトンネル・エントリとしてさらに記憶し得、第1のサイト及び第2のサイトにおける別のネットワーク・デバイスとで確立されたトンネルのトンネル・エントリをトンネル・テーブルにさらに記憶し得る。このようにして、第1のネットワーク・デバイスは、その後、第1のサイト及び第2のサイトにおける別のネットワーク・デバイスとの間で確立されたトンネルを介して第2のサイトにデータ・パケットを送信し得、より多くのトンネルが確立される必要がなく、リソースが節約され、トンネル利用が改善される。
【0235】
前述の実施形態において提供されたルーティング・エントリ生成装置がルーティング・エントリを生成するときに、前述の機能モジュールへの分割は、単に説明のための例として使用されているに過ぎない。実際のアプリケーションでは、前述の機能は、要求に基づいて異なる機能モジュールに割り当てられ、実装され得る。言い換えれば、装置の内部構造は、上記の機能の全部又は一部を実装するために、異なる機能モジュールに分割され得る。追加的に、前述の実施形態において提供されるルーティング・エントリ生成装置は、ルーティング・エントリ生成方法の実施形態と同じ発明概念に基づく。具体的な実装プロセスについては、方法の実施形態を参照のこと。詳細は、ここでは再度記載されない。
【0236】
図13は、本出願の一実施形態によるネットワーク・デバイスの構造の概略図である。ネットワーク・デバイスは、
図1、
図4、
図5、
図7又は
図9に示す任意のネットワーク・デバイスであり得る。ネットワーク・デバイスは、少なくとも1つのプロセッサ1301、通信バス1302、メモリ1303、及び少なくとも1つの通信インターフェース1304を含む。
【0237】
プロセッサ1301は、マイクロプロセッサ(中央処理ユニット(central processing unit、CPU)などを含む)、ネットワーク・プロセッサ(NP)、マイクロプロセッサ、若しくは、本出願の解決策を実装するように構成されている1つ以上の集積回路、例えば、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device、PLD)、又はそれらの組み合わせであり得る。PLDは、複雑なプログラマブル論理デバイス(complex programmable logic device、CPLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field-programmable gate array、FPGA)、汎用アレイ論理(generic array logic、GAL)、又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。
【0238】
通信バス1302は、前述の構成要素間で情報を送信するように構成されている。通信バス1302は、アドレス・バス、データ・バス、制御バスなどに分類され得る。表現を容易にするために、図におけるバスを表すためには太線が1本のみが使用されるが、これはバスが1本のみ、又はバスのタイプが1つのみであることを意味しない。
【0239】
メモリ1303は、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-only memory、EEPROM)、光ディスク(コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)、コンパクト・ディスク、レーザディスク、デジタル多用途光ディスク、ブルーレイディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体若しくは別の磁気記憶デバイス、又は命令若しくはデータ構造の形式で予期されるプログラム・コードを搬送若しくは記憶するように構成され得、ネットワークによってアクセスされ得る他の任意の媒体であってもよい。しかしながら、これらに限定されない。メモリ1303は、独立して存在してもよく、通信バス1302を介してプロセッサ1301に接続される。代替的には、メモリ1303は、プロセッサ1301と一体化され得る。
【0240】
通信インターフェース1304は、トランシーバなどの任意の装置を介して、他のデバイス又は通信ネットワークと通信するように構成されている。通信インターフェース1304は、有線通信インターフェースを含み、無線通信インターフェースをさらに含み得る。有線通信インターフェースは、例えば、イーサネット・インターフェースであり得る。イーサネット・インターフェースは、光インターフェース、電気インターフェース、又はそれらの組み合わせであり得る。無線通信インターフェースは、無線ローカル・エリア・ネットワーク・インターフェース(Wireless Local Area Networks、WLAN)、セルラ・ネットワーク通信インターフェース、それらの組み合わせなどであり得る。
【0241】
特定の実装では、プロセッサ1301は、1つ以上のCPU、例えば、
図13におけるCPU0及びCPU1を含み得る。
【0242】
特定の実装では、実施形態では、ネットワーク・デバイスは、複数のプロセッサ、例えば、
図13におけるプロセッサ1301及びプロセッサ1305を含み得る。各プロセッサは、シングルコア・プロセッサであってもよいし、マルチコア・プロセッサであってもよい。本明細書におけるプロセッサは、データ(コンピュータプログラム命令など)を処理するように構成されている1つ以上のデバイス、回路、及び/又は処理コアを指し得る。
【0243】
いくつかの実施形態では、メモリ1303は、本明細書における解決策を実行するためのプログラム・コード1310を記憶するように構成されており、プロセッサ1301は、メモリ1303に記憶されたプログラム・コード1310を実行してもよい。すなわち、ネットワーク・デバイスは、プロセッサ1301及びメモリ1303内のプログラム・コード1310を使用することによって、
図2における実施形態において提供されたパケット送信方法、並びに
図6、
図8、及び
図10における実施形態において提供されたルーティング・エントリ生成方法を実装してもよい。
【0244】
前述の実施形態の全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせを介して実装されてもよい。ソフトウェアが前述の実施形態を実装するために使用されるときに、実施形態の全部又は一部は、コンピュータ・プログラム製品の形態で実装されてもよい。コンピュータ・プログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がロードされ、コンピュータ上で実行されるときに、本出願の実施形態による手順又は機能の全部又は一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータ・ネットワーク、又は他のプログラム可能なデバイスであり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよいし、1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信され得る。たとえば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータ・センタから、有線(たとえば、同軸ケーブル、光ファイバ、又はデジタル加入者線(Digital Subscriber Line、DSL))又は無線(たとえば、赤外線、ラジオ、又はマイクロ波など)方式で、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータ・センタに送信され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、又は1つ以上の使用可能な媒体を一体化するサーバ若しくはデータ・センタなどのデータ記憶デバイスであり得る。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー・ディスク、ハード・ディスク、又は磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc、DVD))、半導体媒体(例えば、固体ディスク(Solid State Disk、SSD))などである。本出願において言及されたコンピュータ可読記憶媒体は不揮発性記憶媒体であり得ることに留意されたい。言い換えれば、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的な記憶媒体であり得る。
【0245】
前述の説明は、この出願の単に実施形態に過ぎず、本出願を限定することを意図していない。本出願の原理から逸脱することなくなされるいかなる修正、同等の交換又は改良は、本出願の保護範囲に含まれるべきである。
【0246】
本出願においては、基本的に同一の機能を有する同一の項目又は類似の項目を区別するために、「第1」及び「第2」などの用語が使用される。「第1」、「第2」、及び「第n」間に論理的又は時間シーケンス依存性はなく、数及び実行シーケンスは限定されないと理解されたい。「第1」及び「第2」などの用語は、様々な要素を記載するために以下の説明で使用されるが、これらの要素は、用語によって限定されるべきではないことも理解されたい。これらの用語は、単に1つの要素を別の要素から区別するために使用されるに過ぎない。例えば、様々な例の範囲から逸脱することなく、第1の画像が第2の画像と呼ばれてもよいし、同様に第2の画像が第1の画像と呼ばれてもよい。第1の画像と第2の画像の両方が画像であり得、いくつかのケースでは、別々の異なる画像であり得る。
【0247】
本出願において用語「少なくとも1つ」は、1つ以上を意味し、本出願において用語「複数」は、2つ以上を意味する。例えば、「複数の第2のメッセージ」は、2つ以上の第2のメッセージを意味する。用語「システム」及び「ネットワーク」は、本明細書において互換的に使用され得る。
【0248】
明細書中の様々な例の説明において使用される用語は、単に特定の例を記載することを意図しているに過ぎず、限定を構成することを意図していないと理解されたい。様々な例の説明及び添付の特許請求の範囲において使用される単数形の「one」(「a」及び「an」)及び「the」という用語も、文脈において別段特定されない限り、複数形を含むと意図している。
【0249】
本明細書で使用される用語「及び/又は」は、関連するリストされた項目のうちの1つ以上の項目のいずれか又はすべての可能な組み合わせを示し、それらを含むとさらに理解されたい。本明細書における用語「及び/又は」は、関連する対象を記載するための関連関係を記載し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在し、A及びBの両方が存在し、Bのみが存在するという3つのケースを表す。追加的に、本出願における文字「/」は通常、関連オブジェクト間の「又は」関係を示す。
【0250】
前述のプロセスのシーケンス番号は、本出願の様々な実施形態における実行シーケンスを意味しないとさらに理解されたい。プロセスの実行シーケンスは、プロセスの機能及び内部論理に基づいて決定されるべきであり、本出願の実施形態の実装プロセスに対する任意の制限と解釈されるべきではない。
【0251】
Aに基づいてBを決定することは、Bが、Aのみに基づいて決定されることを意味するものではなく、Bは、A及び/又は他の情報に基づいて決定され得ると理解されたい。
【0252】
本明細書において使用される用語「含む」(「含む」、「含んでいる」、「備える」、及び/又は「備えている」)は、除外されない1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在又は追加を伴って、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するとさらに理解されたい。
【0253】
本明細書で使用される用語「及び/又は」は、関連するリストされた項目のうちの1つ以上の項目のいずれか又はすべての可能な組み合わせを示し、それらを含むとさらに理解されたい。本明細書における用語「及び/又は」は、関連する対象を記載するための関連関係を記載し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在し、A及びBの両方が存在し、Bのみが存在するという3つのケースを表す。追加的に、本出願における文字「/」は通常、関連オブジェクト間の「又は」関係を示す。
【0254】
用語「場合」は、「とき」(「とき」又は「~すると」)、「決定することに応答して」、又は「検出することに応答して」を意味すると解釈され得るとさらに理解されたい。同様に、文脈に従って、語句「~であると決定された場合」又は「(条件若しくはイベントが述べられたもの)が検出された場合」は、「~であると決定されたときに」、「決定することに応答して」、「(条件若しくはイベントが述べられたもの)が検出されたときに」、又は「(条件若しくはイベントが述べられたもの)を検出することに応答して」と解釈され得るとさらに理解されたい。
【0255】
本明細書全体を通して言及される「1つの実施形態」、「一実施形態」又は「可能な実装」は、実施形態又は実装に関係する特定の特徴、構造、又は特性が、本出願の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味すると理解されたい。したがって、本明細書全体を通して現れる「1つの実施形態において」、「一実施形態において」、又は「可能な実装において」は、必ずしも同じ実施形態を指していない。追加的に、これらの特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態において、任意の適切な方式で組み合わせられ得る。