(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】ハイブリッド自動車の充電制御方法、装置及び自動車
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240409BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20240409BHJP
H02J 7/04 20060101ALI20240409BHJP
H02J 7/10 20060101ALI20240409BHJP
B60W 10/26 20060101ALI20240409BHJP
B60L 58/20 20190101ALI20240409BHJP
B60L 53/20 20190101ALI20240409BHJP
【FI】
H02J7/00 P
H02J7/02 G
H02J7/04 C
H02J7/10 B
H02J7/10 H
B60W10/26 900
B60W10/26 ZHV
B60L58/20
B60L53/20
(21)【出願番号】P 2023519631
(86)(22)【出願日】2021-09-15
(86)【国際出願番号】 CN2021118564
(87)【国際公開番号】W WO2022068593
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-03-29
(31)【優先権主張番号】202011056385.5
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼▲偉▼冬
(72)【発明者】
【氏名】王超
(72)【発明者】
【氏名】王▲興▼▲輝▼
【審査官】大濱 伸也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-207836(JP,A)
【文献】特開2010-213499(JP,A)
【文献】国際公開第2011/099116(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第107089166(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第103138334(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00-7/12
H02J 7/34-7/36
B60W 10/26
B60L 58/20
B60L 53/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッド自動車の充電制御方法であって、
前記ハイブリッド自動車は、充電ポート、OBCモジュール、動力電池、DCモジュール及び蓄電池を含み、
前記OBCモジュールは、一端が前記充電ポートに接続され、他端が前記動力電池、前記DCモジュールの一端にそれぞれ接続され、
前記DCモジュールの他端は前記蓄電池に接続され、
前記充電制御方法は、
充電命令を受信すると、前記動力電池の第1の電圧及び前記蓄電池の第2の電圧を取得するステップと、
前記第1の電圧が第1の電圧の閾値よりも小さく、かつ前記第2の電圧が前記第2の電圧の閾値よりも小さい場合、前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を遮断し、かつ前記OBCモジュール及び前記DCモジュールにより前記蓄電池を充電するステップと、
前記蓄電池の充電時間が所定の時間に達すると、前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を導通し、かつ前記OBCモジュールにより前記動力電池を充電するステップと、を含む、
ことを特徴とする、
ハイブリッド自動車の充電制御方法。
【請求項2】
前記ハイブリッド自動車はプリチャージモジュールを更に含み、
前記プリチャージモジュールは、一端が前記OBCモジュール、前記DCモジュールにそれぞれ接続され、他端が前記動力電池に接続され、
前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を遮断するステップは、前記プリチャージモジュールにより前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を遮断するステップ、を含み、
前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を導通するステップは、前記プリチャージモジュールにより前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を導通し、かつ前記OBCモジュール及び前記プリチャージモジュールにより前記動力電池をプリチャージするステップ、を含む、
ことを特徴とする、
請求項1に記載のハイブリッド自動車の充電制御方法。
【請求項3】
前記プリチャージモジュールは、第1のスイッチ、第2のスイッチ、及びプリチャージ抵抗を含み、
前記第2のスイッチと前記プリチャージ抵抗は直列接続され、かつ直列接続された前記第2のスイッチと前記プリチャージ抵抗は、前記第1のスイッチに並列接続され、
前記プリチャージモジュールにより前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を遮断するステップは、前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチが遮断されるように制御することにより、前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を遮断するステップ、を含み、
前記プリチャージモジュールにより前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を導通し、かつ前記OBCモジュール及び前記プリチャージモジュールにより前記動力電池をプリチャージするステップは、前記第2のスイッチが導通されるように制御し、かつ前記第1のスイッチを遮断のまま維持することにより、前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を導通し、かつ前記OBCモジュール及び前記プリチャージ抵抗により前記動力電池をプリチャージするステップ、を含む、
ことを特徴とする、
請求項2に記載のハイブリッド自動車の充電制御方法。
【請求項4】
前記OBCモジュール及び前記DCモジュールにより前記蓄電池を充電するステップは、前記OBCモジュールを制御して定電圧モードに入り、かつ前記定電圧モードで前記DCモジュールを制御して前記蓄電池を充電するステップ、を含む、
ことを特徴とする、
請求項2に記載のハイブリッド自動車の充電制御方法。
【請求項5】
前記OBCモジュールは、順に接続されたPFCユニット、第1のコンデンサ、LLCユニット及び第2のコンデンサを含み、
前記PFCユニットは、前記充電ポートに接続され、
前記第2のコンデンサは、前記プリチャージモジュール、前記DCモジュールにそれぞれ接続され、
前記OBCモジュールを制御して前記定電圧モードに入り、かつ前記定電圧モードで前記DCモジュールを制御して前記蓄電池を充電するステップは、
前記PFCユニットを起動して制御することにより、前記第1のコンデンサを充電するステップと、
前記第1のコンデンサの電圧が第3の電圧の閾値に達すると、前記LLCユニットを起動して制御することにより、前記第2のコンデンサを充電するステップと、
前記第2のコンデンサの電圧が第4の電圧の閾値に達すると、前記OBCモジュールが前記定電圧モードに入ったと判断し、かつ前記DCモジュールを起動して制御することにより、前記蓄電池を充電するステップと、を含む、
ことを特徴とする、
請求項4に記載のハイブリッド自動車の充電制御方法。
【請求項6】
前記LLCユニットを制御することにより、前記第2のコンデンサを充電するステップは、
前記LLCユニットを制御することにより、前記第2のコンデンサの電圧が所定の電圧に達するまで、前記第2のコンデンサを充電するステップと、
前記第2のコンデンサの電圧が前記所定の電圧に達すると、前記LLCユニットを制御することにより、前記第2のコンデンサの電圧を前記所定の電圧から所定の勾配で前記第4の電圧の閾値まで上昇させるステップと、を含む、
ことを特徴とする、
請求項5に記載のハイブリッド自動車の充電制御方法。
【請求項7】
前記OBCモジュールにより前記動力電池を充電するステップは、前記OBCモジュールを制御して定電流モードに入り、かつ前記定電流モードで前記動力電池を充電するステップ、を含む、
ことを特徴とする、
請求項1に記載のハイブリッド自動車の充電制御方法。
【請求項8】
前記OBCモジュールを制御して前記定電流モードに入り、かつ前記定電流モードで前記動力電池を充電するステップは、
許容充電電力を取得するステップと、
前記許容充電電力に基づいて目標電流値を決定するステップと、
前記OBCモジュールを制御することにより、前記動力電池へ流れる充電電流値を増加させるステップと、
前記充電電流値が前記目標電流値に達すると、前記OBCモジュールが前記定電流モードに入ったと判断し、かつ前記目標電流値に対応する電流で前記動力電池を充電するステップと、を含む、
ことを特徴とする、
請求項7に記載のハイブリッド自動車の充電制御方法。
【請求項9】
前記許容充電電力を取得するステップは、
ケーブルの許容充電電力、充電装置の許容充電電力、充電スタンドの許容電力、及び電池の許容充電電力を取得するステップと、
前記ケーブルの許容充電電力、前記充電装置の許容充電電力、前記充電スタンドの許容電力、及び前記電池の許容充電電力のうちの最小値を、前記許容充電電力として決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする、
請求項8に記載のハイブリッド自動車の充電制御方法。
【請求項10】
前記OBCモジュールを制御することにより、前記動力電池へ流れる前記充電電流値を増加させるステップは、
前記OBCモジュールを制御することにより、前記動力電池へ流れる前記充電電流値を所定の電流値に到達させるステップと、
前記充電電流値が前記所定の電流値に達すると、前記OBCモジュールを制御することにより、前記充電電流値を前記所定の電流値から所定の勾配で前記目標電流値まで増加させるステップと、を含む、
ことを特徴とする、
請求項8に記載のハイブリッド自動車の充電制御方法。
【請求項11】
プロセッサと、
前記プロセッサに接続され、コンピュータプログラムを記憶するメモリと、
を含み、
前記コンピュータプログラムは、
充電命令を受信すると、動力電池の第1の電圧及び蓄電池の第2の電圧を取得するステップと、
前記第1の電圧が第1の電圧の閾値よりも小さく、かつ前記第2の電圧が第2の電圧の閾値よりも小さい場合、OBCモジュールと前記動力電池との接続を遮断し、かつ前記OBCモジュール及びDCモジュールにより前記蓄電池を充電するステップと、
前記蓄電池の充電時間が所定の時間に達すると、前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を導通し、かつ前記OBCモジュールにより前記動力電池を充電するステップと、を実行するように前記プロセッサによってロードされる、
ことを特徴とする、
ハイブリッド自動車の充電制御装置。
【請求項12】
請求項10に記載のハイブリッド自動車の充電制御装置を含む、ことを特徴とする、
自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、2020年9月29日に提出された、出願番号が202011056385.5で、名称が「ハイブリッド自動車の充電制御方法、装置及び自動車」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、その全ての内容は参照により本開示に組み込まれるものとする。
【0002】
本開示は、電子の技術分野に属し、特にハイブリッド自動車の充電制御方法、装置及び自動車に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、ハイブリッド自動車を充電するとき、一般に直接的に動力電池を充電し、動力電池によって蓄電池に給電する。
【0004】
しかし、動力電池及び蓄電池の電圧がいずれも低い場合、動力電池が過放電になってはいけないという保護原則に基づいて、ハイブリッド自動車のDCモジュールが起動せず、更に動力電池が蓄電池に給電できず、これにより蓄電池が大部分の低圧負荷の電力需要を満たすことができない可能性があり、それにより車両の一部の機能が無効になるに至り、ひいては車両が故障する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、少なくとも従来技術における技術的課題の1つを解決することを目的とする。このため、本開示の第1の目的は、まず蓄電池を所定の時間充電し、その後に動力電池を充電することにより、車両の機能が無効になることを回避し、更に車両が故障することを回避する、ハイブリッド自動車の充電制御方法を提供することである。
【0006】
本開示の第2の目的は、ハイブリッド自動車の充電制御装置を提供することである。
【0007】
本開示の第3の目的は、自動車を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題を解決するために、本開示の第1の態様の実施例に係るハイブリッド自動車の充電制御方法では、前記ハイブリッド自動車は、充電ポート、OBCモジュール、動力電池、DCモジュール及び蓄電池を含み、前記OBCモジュールは、一端が前記充電ポートに接続され、他端が前記動力電池、前記DCモジュールの一端にそれぞれ接続され、前記DCモジュールの他端は前記蓄電池に接続され、前記充電制御方法は、
充電命令を受信すると、前記動力電池の第1の電圧及び前記蓄電池の第2の電圧を取得するステップと、
前記第1の電圧が第1の電圧の閾値よりも小さく、かつ前記第2の電圧が前記第2の電圧の閾値よりも小さい場合、前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を遮断し、かつ前記OBCモジュール及び前記DCモジュールにより前記蓄電池を充電するステップと、
前記蓄電池の充電時間が所定の時間に達すると、前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を導通し、かつ前記OBCモジュールにより前記動力電池を充電するステップとを含む。
【0009】
上記問題を解決するために、本開示の第2の態様の実施例に係るハイブリッド自動車の充電制御装置は、
プロセッサと、
前記プロセッサに接続され、コンピュータプログラムを記憶するメモリと、を含み、前記コンピュータプログラムは、
充電命令を受信すると、前記動力電池の第1の電圧及び前記蓄電池の第2の電圧を取得するステップと、
前記第1の電圧が第1の電圧の閾値よりも小さく、かつ前記第2の電圧が前記第2の電圧の閾値よりも小さい場合、前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を遮断し、かつ前記OBCモジュール及び前記DCモジュールにより前記蓄電池を充電するステップと、
前記蓄電池の充電時間が所定の時間に達すると、前記OBCモジュールと前記動力電池との接続を導通し、かつ前記OBCモジュールにより前記動力電池を充電するステップと、を実行するように前記プロセッサによってロードされる。
【0010】
上記問題を解決するために、本開示の第3の態様の実施例に係る自動車は、上記ハイブリッド自動車の充電制御装置を含む。
【発明の効果】
【0011】
従来技術に比べて、本願では、動力電池及び蓄電池の電圧がいずれも低い場合、まず蓄電池を所定の時間充電し、その後に動力電池を充電することにより、蓄電池が迅速に定格電圧に達することができ、それにより全ての低圧負荷の電力需要に迅速に応答できることで、蓄電池の給電電圧不足のために低圧負荷が起動不能に至り、車両の一部の機能が無効になり、ひいては車両が故障するに至るという状況の発生を回避し、更に車両制御機能の安全性を高めることができる。
【0012】
本開示の追加の態様及び利点は、一部が以下の説明において示され、一部が以下の説明において明らかになるか又は本開示の実施により把握される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示の上記及び/又は追加の様態及び利点は、以下の図面を参照して実施例を説明することにより、明らかになり理解されやすくなる。
【0014】
【
図1】本開示の一実施例に係る充電制御方法を実施するフレーム構造概略図である。
【
図2】本開示の実施例に係るOBCモジュールのトポロジー構造概略図である。
【
図3】本開示の別の実施例に係る充電制御方法を実施するフレーム構造概略図である。
【
図4】本開示の一実施例に係る充電制御方法のフローチャートである。
【
図5】本開示の一実施例に係る充電制御方法において定電圧モードで充電するフローチャートである。
【
図6】
図5の定電圧モードで充電する過程において規則的に昇圧するフローチャートである。
【
図7】本開示の実施例に係る充電制御方法において定電流モードで充電するフローチャートである。
【
図8】
図7の定電流モードで充電する過程において許容充電電力を取得するフローチャートである。
【
図9】
図7の定電流モードで充電する過程において電流を規則的に増加させるフローチャートである。
【
図10】本開示の別の実施例に係る充電制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下において本開示の実施例を詳細に説明し、図面を参照して説明される実施例は例示的なものであり、以下において本開示の実施例を詳細に説明する。
【0016】
本開示に係る充電制御方法をハイブリッド自動車の充電制御に適用する場合、本開示に係る充電制御方法は、
図1に示すような充電制御システム1で実施できる。該充電制御システム1は、充電制御装置10及び充電装置11を含み、充電制御装置10は、充電装置11に接続され、充電制御装置10は、互いに接続されたプロセッサ及びメモリを含み、充電装置11は、OBCモジュール110、DCモジュール112、動力電池111及び蓄電池113を含み、OBCモジュール110は、一端が充電ポートに外接され、他端が動力電池111、DCモジュール112の一端にそれぞれ接続され、DCモジュール112の他端は、蓄電池113に接続される。
【0017】
本実施例を基に、他の実施例では、
図2に示すように、該OBCモジュール110は、順に接続されたPFCユニット1100、第1のコンデンサC1、LLCユニット1101及び第2のコンデンサC2を含み、PFCユニット1100は、充電ポートに接続され、第2のコンデンサC2は、プリチャージモジュール120、DCモジュール112にそれぞれ接続される。
【0018】
該充電制御装置10は、充電制御システム1の中核となる処理装置であり、充電装置11における関連部品から収集されたパラメータ情報を受信し、該パラメータ情報に基づいて分析し、分析結果に基づいてOBCモジュール110及びDCモジュール112におけるスイッチングチューブを制御することにより、動力電池111及び蓄電池113の充電制御を実現する。なお、本実施例における充電制御装置10は、コントローラであってもよく、制御チップであってもよい。
【0019】
他の実施例では、上記実施例を基に、
図3に示すように、該充電制御システム1は、プリチャージモジュール120を更に含み、該プリチャージモジュール120は、一端が動力電池111に接続され、他端がOBCモジュール110、DCモジュール112にそれぞれ接続される。該プリチャージモジュール120は、OBCモジュール110と動力電池111との間の導通/遮断を実現し、動力電池111に対するプリチャージを実現する。
【0020】
本実施例を基に、他の実施例では、該プリチャージモジュール120は、第1のスイッチ、第2のスイッチ及びプリチャージ抵抗を含み、第2のスイッチとプリチャージ抵抗は直列接続され、直列接続された第2のスイッチとプリチャージ抵抗は、第1のスイッチに並列接続される。
【0021】
以上は、本開示の充電制御方法を実施するハードウェア環境であるが、注意すべきものとして、上記ハードウェア環境は、本願の技術手段を実行する唯一の方式ではなく、ハードウェアリソース及び充電ニーズに応じて動的に調整でき、例えば、プロセッサとメモリを1つの制御チップ又は1つのコントローラに集積し、それにより集積度を高める。
【0022】
すなわち、本開示の充電制御方法は上記ハードウェア環境に応じて実施することができ、以下、図面を参照しながら、本開示に係る充電制御方法、充電制御装置及び自動車を説明する。
<実施例1>
【0023】
図4は、本願の一実施例に係る充電制御方法のフローチャートである。
図4に示すように、該充電制御方法は、以下のステップS1~S3を含む。
【0024】
S1では、充電命令を受信すると、動力電池の第1の電圧及び蓄電池の第2の電圧を取得する。
【0025】
本実施例では、充電スタンドの充電ガンが自動車の充電ポートに挿入されると、充電命令が受信される。
【0026】
S2では、第1の電圧が第1の電圧の閾値よりも小さく、かつ第2の電圧が第2の電圧の閾値よりも小さい場合、OBCモジュールと動力電池との接続を遮断し、かつOBCモジュール及びDCモジュールにより蓄電池を充電する。
【0027】
本実施例では、ハイブリッド自動車の動力電池の電量が少ない場合、ハイブリッド自動車を駐車場に駐車し、かつ長時間使用しないと、動力電池及び蓄電池の電圧がいずれも低くなる状況が発生する。
【0028】
本実施例では、本願の場合、OBCモジュールと動力電池との間にスイッチングモジュールを配設することにより、OBCモジュールと動力電池との遮断及び導通を実現してもよい。
【0029】
蓄電池の電気容量は動力電池の電気容量よりもはるかに小さいため、動力電池の急速充電ポリシーを用いて蓄電池を充電すると、充電電圧及び/又は充電電流が大きすぎて蓄電池が破損する可能性があり、ひいては充電装置全体の故障を引き起こす可能性がある。このため、蓄電池の充電安全性を確保するために、上記実施例を基に、他の実施例では、上記実施例におけるOBCモジュール及びDCモジュールにより蓄電池を充電するステップは、
OBCモジュールを制御して定電圧モードに入り、定電圧モードでDCモジュールを制御して蓄電池を充電するステップを含む。
【0030】
上記実施例を基に、他の実施例では、
図5に示すように、具体的には、上記実施例においてOBCモジュールを制御して定電圧モードに入り、定電圧モードでDCモジュールを制御して蓄電池を充電する具体的なステップは、以下のステップS20~S22を含む。
【0031】
S20では、PFCユニットを起動して制御することにより、第1のコンデンサC1を充電する。
【0032】
本実施例では、PFCユニットを起動して制御することにより、第1のコンデンサC1を充電する過程において、第1のコンデンサC1の充電電圧の上昇が速すぎるため、第1のコンデンサC1を流れる瞬間電流が過大になり、それにより第1のコンデンサC1が破損することを回避するために、本案では、PFCユニットを制御することにより、第1のコンデンサC1の充電電圧を所定の電圧から所定の勾配で第3の電圧閾値まで増加させることで、瞬間電流が過大になる現象の発生を回避し、それにより充電の安全性を更に高める。
【0033】
なお、本実施例における所定の電圧は、更に0であってもよい。
【0034】
S21では、第1のコンデンサC1の電圧が第3の電圧の閾値に達すると、LLCユニットを起動して制御することにより、第2のコンデンサC2を充電する。
【0035】
本実施例では、LLCユニットを起動して制御することにより、第2のコンデンサC2を充電する過程において、第2のコンデンサC2の充電電圧の上昇が速すぎるため、第2のコンデンサC2を流れる瞬間電流が過大になり、それにより第2のコンデンサC2が破損することを回避するために、本実施例を基に、他の実施例では、
図6に示すように、上記実施例におけるLLCユニットを制御することにより、第2のコンデンサC2を充電するステップは、以下のステップS210~S211を含む。
【0036】
S210では、LLCユニットを制御することにより、第2のコンデンサC2の電圧が所定の電圧に達するまで、第2のコンデンサC2を充電する。
【0037】
本実施例では、まずLLCユニットを制御することにより、第2のコンデンサC2を充電し、第2のコンデンサC2の電圧を迅速に所定の電圧に到達させ、それにより充電効率を高める。
【0038】
S211では、第2のコンデンサC2の電圧が所定の電圧に達すると、LLCユニットを制御することにより、第2のコンデンサC2の電圧を所定の電圧から所定の勾配で第4の電圧の閾値まで上昇させる。
【0039】
本実施例では、第2のコンデンサC2の充電電圧を所定の電圧から所定の勾配で第4の電圧閾値まで上昇させることで、瞬間電流が過大になる現象の発生を回避することにより、充電の安全性を更に高める。
【0040】
S22では、第2のコンデンサC2の電圧が第4の電圧の閾値に達すると、OBCモジュールが定電圧モードに入ったと判断し、かつDCモジュールを起動して制御することにより、蓄電池を充電する。
【0041】
本実施例では、第1のコンデンサC1の電圧が安定したとき、LLCユニットを起動して制御することにより、第2のコンデンサC2を充電し、第2のコンデンサC2の電圧が安定したとき、DCモジュールを起動して制御することにより、蓄電池を充電し、蓄電池の充電電圧が高すぎるという問題を回避することにより、蓄電池の充電安全性を高める。
【0042】
S3では、蓄電池の充電時間が所定の時間に達すると、OBCモジュールと動力電池との接続を導通し、OBCモジュールにより動力電池を充電する。
【0043】
本願では、動力電池及び蓄電池の電圧がいずれも低い場合、まず蓄電池を所定の時間充電し、その後に動力電池を充電することにより、蓄電池が迅速に定格電圧に達することができ、それにより全ての低圧負荷の電力需要に迅速に応答できることで、蓄電池の給電電圧不足のために低圧負荷が起動不能に至り、車両の一部の機能が無効になり、ひいては車両が故障するに至るという状況の発生を回避し、更に車両制御機能の安全性を高めることができる。
【0044】
動力電池の電気容量が大きいことにより、大部分の車両所有者のニーズを満たすためには、動力電池の充電時間を短縮する必要があり、このため、動力電池の充電速度を上げるために、本実施例を基に、他の実施例において、上記実施例におけるOBCモジュールにより動力電池を充電するステップは、
OBCモジュールを制御して定電流モードに入りかつ定電流モードで動力電池を充電するステップを含む。
【0045】
本実施例では、動力電池を充電するとき、大電流で動力電池を充電することにより、充電時間を短縮し、充電速度を上げるだけでなく、車両所有者の急速充電の充電ニーズも満たす。
【0046】
本実施例を基に、他の実施例では、
図7に示すように、上記実施例におけるOBCモジュールを制御して定電流モードに入りかつ定電流モードで動力電池を充電するステップは、具体的には、以下のステップS30~S33を含む。
【0047】
S30では、許容充電電力を取得する。
【0048】
動力電池の充電電力が動力電池自体によって制限されるだけでなく、充電装置によっても制限され、更に充電スタンドなどによっても制限されるため、総合的に考慮する必要があり、このため、本実施例を基に、他の実施例では、
図8に示すように、上記実施例における許容充電電力を取得するステップは、以下のステップS301~S302を含む。
【0049】
S301では、ケーブルの許容充電電力、充電装置の許容充電電力、充電スタンドの許容電力及び電池の許容充電電力を取得する。
【0050】
本実施形態では、以下のようにケーブルの許容充電電力を取得する。交流充電装置(例えば、充電ガン)の抵抗を取得し、抵抗及び所定の基準テーブルに基づいて許容電流値を取得して、例えば、所定の基準テーブルにおいて100Ωは63Aに対応し、220Ωは32Aに対応し、680Ωは16Aに対応し、1.5KΩは10Aに対応し、更に主電源電圧と許容電流値に基づいてケーブルの許容充電電力Pccを計算し取得する。
【0051】
本実施形態では、以下のように充電装置の許容充電電力を取得する。国家基準GBT 18487.1-2015基準要件に基づいて、充電制御信号PWMを取得し、かつPWMを分析してデューティサイクルDを取得し、デューティサイクルと所定の基準テーブルに基づいて許容電流を求め、例えば、D<8%であれば、充電不可であり、8%≦D<10%であれば、許容電流Imax=6であり、10%≦D<85%であれば、許容電流Imax=D*100*0.6であり、85%≦D<90%であれば、許容電流Imax=(D*100-64)*2.5であり、Imax≦63かつ90%≦Dであれば、充電不可であり、更に主電源電圧及び許容電流に基づいてPcpを計算し取得する。
【0052】
本実施形態では、以下のように充電スタンドの許容電力を取得する。交流側のグリッド電圧と、交流側の電流であるグリッド電流とを取得し、電力P=U*Iに基づいて、現在の充電電力Pnを計算する。
【0053】
本実施形態では、以下のように電池の許容充電電力を取得する。BMSメッセージを受信して車両電池パックの許容充電電力Pbmsを取得する。
【0054】
S302では、ケーブルの許容充電電力、充電装置の許容充電電力、充電スタンドの許容電力及び電池の許容充電電力のうちの最小値を許容充電電力として決定する。
【0055】
本実施例では、ケーブルの許容充電電力、充電装置の許容充電電力、充電スタンドの許容電力、及び電池の許容充電電力のうちの最小値を許容充電電力として選択することにより、全てのデバイスの最大出力電力を超えないため、充電の安全性が更に高まる。
【0056】
S31では、許容充電電力に基づいて目標電流値を決定する。
【0057】
S32では、OBCモジュールを制御することにより、動力電池へ流れる充電電流値を増加させる。
【0058】
本実施例では、OBCモジュールを制御することにより、動力電池を充電する過程において、動力電池の充電電流の上昇が速すぎるため動力電池が破損するに至り、ひいては関連デバイスが損傷することを回避するために、本実施例を基に、他の実施例において、
図9に示すように、上記実施例におけるOBCモジュールを制御することにより、動力電池へ流れる充電電流値を増加させるステップは、以下のステップS320~S321を含む。
【0059】
S320では、OBCモジュールを制御することにより、動力電池へ流れる充電電流値が所定の電流値に達するようにする。
【0060】
本実施例では、まずOBCモジュールを制御することにより、動力電池へ流れる充電電流を所定の電流値に迅速に到達させて、充電効率を高める。
【0061】
S321では、充電電流値が所定の電流値に達すると、OBCモジュールを制御することにより、充電電流値を所定の電流値から所定の勾配で目標電流値まで増加させる。
【0062】
本実施例では、動力電池へ流れる充電電流を所定の電流値から所定の勾配で目標電流値まで増加させることで、瞬間電流が過大になる現象の発生を回避することにより、充電の安全性を更に高める。
【0063】
S33では、充電電流値が目標電流値に達すると、OBCモジュールが定電流モードに入ったと判断し、目標電流値に対応する電流で動力電池を充電する。
【0064】
本実施例では、OBCモジュールを制御して定電流モードに入ることにより、動力電池の充電速度を上げるだけでなく、充電電流の増加が速すぎるため、動力電池及び充電に関連するデバイスが破損することを回避することにより、充電の安全性を更に高める。
<実施例2>
【0065】
図10は、本願の別の実施例に係る充電制御方法のフローチャートである。
図10に示すように、該充電制御方法は、以下のステップS100~S102を含む。
【0066】
S100では、充電命令を受信すると、動力電池の第1の電圧及び蓄電池の第2の電圧を取得する。
【0067】
本実施例のステップS100は、上記実施例のステップS1と同じであり、ここでは説明を省略する。
【0068】
S101では、第1の電圧が第1の電圧の閾値よりも小さく、かつ第2の電圧が第2の電圧の閾値よりも小さい場合、プリチャージモジュールによりOBCモジュールと動力電池との接続を遮断し、OBCモジュール及びDCモジュールにより蓄電池を充電する。
【0069】
本実施例では、既存のプリチャージモジュールを多重使用することにより、OBCモジュールと動力電池との遮断又は導通を実現し、充電装置の集積度を高めるだけでなく、スイッチングモジュールを増設する必要もないため、コストを削減する。
【0070】
上記実施例を基に、他の実施例では、上記実施例におけるプリチャージモジュールによりOBCモジュールと動力電池との接続を遮断するステップは、具体的には、
第1のスイッチ及び第2のスイッチが遮断されるように制御して、OBCモジュールと動力電池との接続を遮断するステップを含む。
【0071】
S102では、蓄電池の充電時間が所定の時間に達すると、プリチャージモジュールによりOBCモジュールと動力電池との接続を導通し、OBCモジュール及びプリチャージモジュールにより動力電池をプリチャージし、OBCモジュールにより動力電池を充電する。
【0072】
本実施例では、プリチャージモジュールを多重使用してOBCモジュールと動力電池との導通を実現することにより、集積度を高め、コストを削減する。それと同時に、動力電池を充電する前に、プリチャージモジュールにより動力電池をプリチャージすることにより動力電池の電圧と第2のコンデンサC2の電圧とが一致したときに、大電流で動力電池を充電するため、動力電池の充電の安全性を更に高める。
【0073】
上記実施例を基に、他の実施例において、上記実施例におけるプリチャージモジュールによりOBCモジュールと動力電池との接続を導通し、OBCモジュール及びプリチャージモジュールにより動力電池をプリチャージするステップは、具体的には、
第2のスイッチが導通されるように制御し、かつ第1のスイッチを遮断のまま維持して、OBCモジュールと動力電池との接続を導通し、OBCモジュール及びプリチャージ抵抗により動力電池をプリチャージするステップを含む。
【0074】
本願では、動力電池及び蓄電池の電圧がいずれも低い場合、まず蓄電池を所定の時間充電し、その後に動力電池を充電することにより、蓄電池が迅速に定格電圧に達することができ、それにより全ての低圧負荷の電力需要に迅速に応答できることで、蓄電池の給電電圧不足のために低圧負荷が起動不能に至り、車両の一部の機能が無効になり、ひいては車両が故障するに至るという状況の発生を回避し、更に車両制御機能の安全性を高めることができる。また、本実施例では、プリチャージモジュールを多重使用してOBCモジュールと動力電池との導通又は遮断を実現することにより、集積度を高める。
【0075】
本開示の第2の態様に係るハイブリッド自動車の充電制御装置は、プロセッサと、メモリと、を含む。プロセッサはメモリに接続され、メモリはコンピュータプログラムを記憶し、コンピュータプログラムは、
充電命令を受信すると、動力電池の第1の電圧及び蓄電池の第2の電圧を取得するステップと、
第1の電圧が第1の電圧の閾値よりも小さく、かつ第2の電圧が第2の電圧の閾値よりも小さい場合、OBCモジュールと動力電池との接続を遮断し、かつOBCモジュール及びDCモジュールにより蓄電池を充電するステップと、
蓄電池の充電時間が所定の時間に達すると、OBCモジュールと動力電池との接続を導通し、かつOBCモジュールにより動力電池を充電するステップと、を実行するように該プロセッサによってロードされる。
【0076】
任意選択で、ハイブリッド自動車はプリチャージモジュールを更に含み、プリチャージモジュールは、一端がOBCモジュール、DCモジュールにそれぞれ接続され、他端が動力電池に接続される。
【0077】
該プロセッサは、更に、プリチャージモジュールによりOBCモジュールと動力電池との接続を遮断し、
該プロセッサは、更に、プリチャージモジュールによりOBCモジュールと動力電池との接続を導通し、かつOBCモジュール及びプリチャージモジュールにより動力電池をプリチャージする。
【0078】
任意選択で、プリチャージモジュールは、第1のスイッチ、第2のスイッチ及びプリチャージ抵抗を含み、第2のスイッチとプリチャージ抵抗は直列接続され、かつ直列接続された第2のスイッチとプリチャージ抵抗は、第1のスイッチに並列接続され、
該プロセッサは、更に、第1のスイッチ及び第2のスイッチが遮断されるように制御することにより、OBCモジュールと動力電池との接続を遮断し、
該プロセッサは、更に、第2のスイッチが導通されるように制御し、かつ第1のスイッチを遮断のまま維持することにより、OBCモジュールと動力電池との接続を導通し、かつOBCモジュール及びプリチャージ抵抗により動力電池をプリチャージする。
【0079】
任意選択で、該プロセッサは、更に、OBCモジュールを制御して定電圧モードに入り、かつ定電圧モードでDCモジュールを制御して蓄電池を充電する。
【0080】
任意選択で、OBCモジュールは、順に接続されたPFCユニット、第1のコンデンサ、LLCユニット及び第2のコンデンサを含み、PFCユニットは、充電ポートに接続され、第2のコンデンサは、プリチャージモジュール、DCモジュールにそれぞれ接続され、
該プロセッサは、更に、
PFCユニットを起動して制御することにより第1のコンデンサを充電し、
第1のコンデンサの電圧が第3の電圧の閾値に達すると、LLCユニットを起動して制御することにより、第2のコンデンサを充電し、
第2のコンデンサの電圧が第4の電圧の閾値に達すると、OBCモジュールが定電圧モードに入ったと判断し、かつDCモジュールを起動して制御することにより、蓄電池を充電する。
【0081】
任意選択で、該プロセッサは、更に、LLCユニットを制御することにより、第2のコンデンサの電圧が所定の電圧に達するまで、第2のコンデンサを充電し、
第2のコンデンサの電圧が所定の電圧に達すると、LLCユニットを制御することにより、第2のコンデンサの電圧を所定の電圧から所定の勾配で第4の電圧の閾値まで上昇させる。
【0082】
任意選択で、該プロセッサは、更に、
OBCモジュールを制御して定電流モードに入り、かつ定電流モードで動力電池を充電する。
【0083】
任意選択で、該プロセッサは、更に、
許容充電電力を取得し、
許容充電電力に基づいて目標電流値を決定し、
OBCモジュールを制御することにより、動力電池へ流れる充電電流値を増大させ、
充電電流値が目標電流値に達すると、OBCモジュールが定電流モードに入ったと判断し、目標電流値に対応する電流で動力電池を充電する。
【0084】
任意選択で、該プロセッサは、更に、
ケーブルの許容充電電力、充電装置の許容充電電力、充電スタンドの許容電力及び電池の許容充電電力を取得し、
ケーブルの許容充電電力、充電装置の許容充電電力、充電スタンドの許容電力及び電池の許容充電電力のうちの最小値を許容充電電力として決定する。
【0085】
任意選択で、該プロセッサは、更に、
OBCモジュールを制御することにより、動力電池へ流れる充電電流値を所定の電流値に到達させ、
充電電流値が所定の電流値に達すると、OBCモジュールを制御することにより、充電電流値を所定の電流値から所定の勾配で目標電流値まで増加させる。
【0086】
本開示の実施例に係る充電制御装置の具体的な原理及び実現方式は、いずれも上記実施例と類似し、ここでは説明を省略する。
【0087】
本開示の第3の態様に係る自動車は、上記実施例に記載のハイブリッド自動車の充電制御装置を含む。
【0088】
本開示の実施例に係る充電制御装置の具体的な原理及び実現方式は、いずれも上記実施例と類似し、ここでは説明を省略する。
【0089】
なお、本開示の説明において、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「内」、「外」、「軸方向」、「半径方向」、「周方向」などで示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本開示を容易に説明し説明を簡略化するためのものにすぎず、示された装置又は部品が特定の方位を有するとともに、特定の方位で構成されて動作しなければならないことを示すか又は示唆するものではないため、本開示を制限するものであると理解すべきではない。
【0090】
なお、本開示の説明において、説明すべきものとして、別に明確な規定と限定がない限り、用語「取り付け」、「連結」、「接続」は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続、取り外し可能な接続又は一体的な接続であってもよく、直接的な接続、中間媒体を介した接続であってもよく、2つの部品の間の連通であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて本開示における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0091】
本明細書の説明では、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体的な例」、又は「いくつかの例」等の用語の説明を参照することは、該実施例又は例と組み合わせて説明された具体的な特徴、構成、材料又は特性が本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書では、上記用語の例示的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例に限定されるものではない。
【0092】
本開示の実施例を例示し説明したが、当業者であれば理解できるように、本開示の原理及び趣旨から逸脱しない場合、これらの実施例に対して、様々な変更、修正、置換及び変形を行うことができ、本開示の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって限定される。