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特許7470052車両用クリーナユニットおよび車両用クリーナシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-09
(45)【発行日】2024-04-17
(54)【発明の名称】車両用クリーナユニットおよび車両用クリーナシステム
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/56 20060101AFI20240410BHJP
   B60S 1/62 20060101ALI20240410BHJP
   B60R 19/52 20060101ALI20240410BHJP
   B60R 19/48 20060101ALI20240410BHJP
【FI】
B60S1/56 120B
B60S1/62 120C
B60R19/52 C
B60R19/48 L
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020563176
(86)(22)【出願日】2019-12-19
(86)【国際出願番号】 JP2019049894
(87)【国際公開番号】W WO2020137823
(87)【国際公開日】2020-07-02
【審査請求日】2022-09-28
(31)【優先権主張番号】P 2018242209
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018242210
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018242211
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018242212
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018242213
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018242214
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018242215
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019104462
(32)【優先日】2019-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】久保田 晃宜
(72)【発明者】
【氏名】伏見 美昭
【審査官】久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-100011(JP,A)
【文献】特開昭63-074753(JP,A)
【文献】特開2018-114974(JP,A)
【文献】特開2018-016251(JP,A)
【文献】再公表特許第2018/043743(JP,A1)
【文献】特開2018-095255(JP,A)
【文献】特開2016-187990(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 1/56
B60S 1/62
B60R 19/52
B60R 19/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のバンパーまたはグリルの近傍に搭載された洗浄対象物を洗浄するための車両用クリーナユニットであって、
前記バンパーまたはグリルの裏面に取り付けられた送風機と、
前記送風機の作動を制御する制御部と、
を備え、
前記バンパーまたはグリルには、前記送風機から送風された空気を前記洗浄対象物へ向けて噴射するための送風口が設けられ、
前記制御部は、前記車両の走行用駆動源が駆動しているときは常に前記送風機を作動させて前記空気を前記送風口から噴射させるように構成されている、車両用クリーナユニット。
【請求項2】
車両に搭載された洗浄対象物を洗浄するための車両用クリーナユニットであって、
前記車両用クリーナユニットは送風機と前記送風機の作動を制御する制御部とにより構成され、
前記送風機から前記洗浄対象物へ向けて噴射される空気の送風方向は、前記車両の左右方向に沿っており
前記制御部は、前記車両の走行用駆動源が駆動しているときは常に前記送風機を作動させて前記空気を前記送風機から噴射させるように構成されている、車両用クリーナユニット。
【請求項3】
前記送風方向は、前記左右方向において前記車両の内側から外側に向かっている、請求項に記載の車両用クリーナユニット。
【請求項4】
前記送風機は、前記車両のフロントグリルの裏面に取り付けられており、
前記フロントグリルには、前記送風機から送風された前記空気を前記洗浄対象物へ向けて噴射するための送風口が設けられている、請求項またはに記載の車両用クリーナユニット。
【請求項5】
前記洗浄対象物は、車両用灯具および車載センサの少なくとも一方である、請求項1からのいずれか一項に記載の車両用クリーナユニット。
【請求項6】
車両に搭載された洗浄対象物である車両用灯具および車載センサの少なくとも一方を洗浄するための車両用クリーナユニットであって、
前記車両用クリーナユニットは送風機と前記送風機の作動を制御する制御部とにより構成され、
前記車両用灯具および前記車載センサの少なくとも一方は、筐体と、前記筐体に取り付けられるアウターカバーと、前記筐体内に配置される光源と、を少なくとも有し、
前記送風機は、前記アウターカバーにおいて前記光源からの出射光が透過する光透過領域に向けて空気を噴射するように構成され、
前記制御部は、前記車両の走行用駆動源が駆動しているときは常に前記送風機を作動させて前記空気を前記送風機から噴射させるように構成されている、車両用クリーナユニット。
【請求項7】
車両に搭載された洗浄対象物である車両用灯具および車載センサの少なくとも一方を洗浄するための車両用クリーナユニットであって、
前記車両用クリーナユニットは送風機と前記送風機の作動を制御する制御部とにより構成され、
前記車両用灯具および前記車載センサの少なくとも一方は、筐体と、前記筐体に取り付けられるアウターカバーと、前記筐体内に配置される光源と、を少なくとも有し、
前記送風機は、前記アウターカバーにおいて前記光源からの出射光が透過する光透過領域の下方に向けて空気を噴射するように構成され、
前記制御部は、前記車両の走行用駆動源が駆動しているときは常に前記送風機を作動させて前記空気を前記送風機から噴射させるように構成されている、車両用クリーナユニット。
【請求項8】
前記送風機は、前記車両のバンパーに取り付けられており、
前記バンパーには、前記送風機から送風された前記空気を前記洗浄対象物へ向けて前記車両の上下方向に沿って噴射するための送風口が設けられている、請求項6または7に記載の車両用クリーナユニット。
【請求項9】
前記送風機は、前記車両のバンパーまたはグリルに取り付けられており、
前記バンパーまたは前記グリルには、前記送風機から送風された前記空気を前記洗浄対象物へ向けて前記車両の左右方向に沿って噴射するための送風口が設けられている、請求項6または7に記載の車両用クリーナユニット。
【請求項10】
前記送風機は、前記空気の連続送風が可能なエアブロアである、請求項1からのいずれか一項に記載の車両用クリーナユニット。
【請求項11】
請求項1からのいずれか一項に記載の車両用クリーナユニットと、
前記洗浄対象物と、
を備えた、車両用クリーナシステムであって、
前記洗浄対象物は、車両用灯具および車載センサの少なくとも一方であり、
前記車両用灯具および前記車載センサの少なくとも一方のアウターカバーには、撥水処理が施されている、車両用クリーナシステム。
【請求項12】
請求項からのいずれか一項に記載の車両用クリーナユニットと、
前記車両用灯具および前記車載センサの少なくとも一方と、
を備えた、車両用クリーナシステムであって、
前記アウターカバーには、撥水処理が施されている、車両用クリーナシステム。
【請求項13】
前記アウターカバーは、樹脂材料から成る基体と、前記基体の表面に設けられた被覆層と、を備え、
前記被覆層は、撥水剤を含む樹脂材料から成る、請求項11または12に記載の車両用クリーナシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用クリーナユニットおよび車両用クリーナシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両周囲の状況を撮影する車載カメラが搭載された車両が増えてきている。車載カメラは、撮像面であるレンズが雨や泥等で汚れてしまう場合がある。このため、従来、レンズ上に付着した水滴等の異物を除去するために、車載カメラのレンズに洗浄液や圧縮空気等を吹き付けて異物を除去する装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、車載カメラの近傍に圧縮空気発生ユニットを設置し、圧縮空気発生ユニットの圧縮空気をノズルから噴射して車載カメラの前面ガラスに高圧の空気を吹き付けるようにすることで前面ガラスに付着した水滴を取り除く構成が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】日本国特開2001-171491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示のような異物除去装置の取り付け箇所や、当該異物除去装置からの洗浄媒体の噴射態様には改善の余地がある。
【0006】
そこで、本開示は、車両に取り付けられた洗浄対象物に対して効率的で効果的な送風が可能であり、かつ、車両の意匠性を損なうことなく省スペースで取り付け可能な車両用クリーナユニットおよび車両用クリーナシステムを提供することを目的とする。
【0007】
さらに、特許文献1に開示のような異物除去装置へ水等が侵入することにより不具合が発生する場合がある。
【0008】
そこで、本開示は、水等の侵入を防止可能な車両用クリーナユニットおよび車両用クリーナシステムを提供することを目的とする。
【0009】
さらに、特許文献1に開示のような異物除去装置において、車両の走行風に影響を受けて洗浄対象物へ適切に空気が噴射されない場合がある。
【0010】
そこで、本開示は、走行風の影響を抑制可能な車両用クリーナユニットおよび車両用クリーナシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)上記目的を達成するために、本開示の一側面に係る車両用クリーナユニットは、
車両のバンパーまたはグリルの近傍に搭載された洗浄対象物を洗浄するための車両用クリーナユニットであって、
前記バンパーまたはグリルの裏面に取り付けられた送風機を備え、
前記バンパーまたはグリルには、前記送風機から送風された空気を前記洗浄対象物へ向けて噴射するための送風口が設けられている。
【0012】
本開示の車両用クリーナユニットによれば、送風機からバンパーまたはグリルに開口された送風口を介して洗浄対象物に向けて空気を送風させる。これにより、バンパーまたはグリルの近傍に設けられた洗浄対象物に対して効率的な送風が可能となる。また、送風機はバンパーまたはグリルの裏面に取り付けられているため、車両の意匠性を損なうことなく省スペース化を実現可能である。
【0013】
(2)上記目的を達成するために、本開示の一側面に係る車両用クリーナユニットは、
車両に搭載された洗浄対象物を洗浄するための車両用クリーナユニットであって、
前記洗浄対象物の筐体に取り付けられた送風機を備え、
前記車両の意匠部品には、前記送風機から送風された空気を前記洗浄対象物へ向けて噴射するための送風口が設けられている。
【0014】
本開示の車両用クリーナユニットによれば、洗浄対象物の筐体に取り付けられた送風機から車両の意匠部品に開口された送風口を介して洗浄対象物に向けて空気を送風させる。これにより、洗浄対象物に対して効率的な送風が可能となる。また、送風機は洗浄対象物の筐体に取り付けられているため、車両の意匠性を損なうことなく省スペース化を実現可能である。
【0015】
(3)項目(2)に開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記意匠部品は、フロントバンパー、リアバンパー、フロントグリルの少なくとも一つであってもよい。
【0016】
この構成によれば、フロントバンパー等に送風口が設けられることで、車両の意匠性を大きく損なうことがなく、車両用灯具等の洗浄対象物に効率的に空気を噴射することができる。
【0017】
(4)上記目的を達成するために、本開示の一側面に係る車両用クリーナユニットは、
車両に搭載された洗浄対象物を洗浄するための車両用クリーナユニットであって、
前記車両クリーナユニットは送風機により構成され、
前記送風機から前記洗浄対象物へ向けて噴射される空気の送風方向は、前記車両の左右方向に沿っている。
【0018】
本開示の車両用クリーナユニットによれば、送風機から洗浄対象物へ向かって車両の左右方向に沿って空気が送風される。これにより、例えば、洗浄対象物の左右両脇にスペースがある場合には、効率的な送風が可能となる。
【0019】
(5)項目(4)に開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記送風方向は、前記左右方向において前記車両の内側から外側に向かっていてもよい。
【0020】
この構成によれば、送風機から送風される空気の送風方向が走行風に沿ったものとなるため、さらに効率的な送風が可能となる。
【0021】
(6)項目(4)または項目(5)に開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記送風機は、前記車両のフロントグリルの裏面に取り付けられており、
前記フロントグリルには、前記送風機から送風された前記空気を前記洗浄対象物へ向けて噴射するための送風口が設けられていてもよい。
【0022】
この構成によれば、送風機はフロントグリルの裏面に取り付けられているため、車両の意匠性を損なうことなく省スペース化を実現可能である。
【0023】
(7)項目(1)から項目(6)のいずれかに開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記洗浄対象物は、車両用灯具および車載センサの少なくとも一方であってもよい。
【0024】
洗浄対象物としては、車両用灯具や車載センサが対象となる。特に、車両用灯具に対して上記構成の車両用クリーナユニットにより空気を噴射することで、車両用灯具への異物の付着(特に着雪)を好適に防止することができる。
【0025】
(8)上記目的を達成するために、本開示の一側面に係る車両用クリーナユニットは、
車両に搭載された洗浄対象物である車両用灯具および車載センサの少なくとも一方を洗浄するための車両用クリーナユニットであって、
前記車両クリーナユニットは送風機により構成され、
前記車両用灯具および前記車載センサの少なくとも一方は、筐体と、前記筐体に取り付けられるアウターカバーと、前記筐体内に配置される光源と、を少なくとも有し、
前記送風機は、前記アウターカバーにおいて前記光源からの出射光が透過する光透過領域に向けて空気を噴射するように構成されている。
【0026】
本開示の車両用クリーナユニットによれば、送風機からアウターカバーの光透過領域に向かって空気が噴射される。これにより、アウターカバーの全領域のうち照明機能またはセンシング機能に特に大きな影響を与える光透過領域への異物の付着(着雪等)を防止することができる。
【0027】
(9)上記目的を達成するために、本開示の一側面に係る車両用クリーナユニットは、
車両に搭載された洗浄対象物である車両用灯具および車載センサの少なくとも一方を洗浄するための車両用クリーナユニットであって、
前記車両クリーナユニットは送風機により構成され、
前記車両用灯具および前記車載センサの少なくとも一方は、筐体と、前記筐体に取り付けられるアウターカバーと、前記筐体内に配置される光源と、を少なくとも有し、
前記送風機は、前記アウターカバーにおいて前記光源からの出射光が透過する光透過領域の下方に向けて空気を噴射するように構成されている。
【0028】
本開示の車両用クリーナユニットによれば、送風機からアウターカバーの光透過領域の下方に向かって空気が噴射される。光透過領域の下方において異物(着雪等)を除去することで、照明機能またはセンシング機能に特に大きな影響を与える光透過領域への異物の付着をも防止することができる。
【0029】
(10)項目(9)に開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記洗浄対象物は、車両用灯具と、車載センサとを含み、
前記車両用灯具および前記車載センサは前記筐体内に収容され、
前記送風機は、前記アウターカバーにおいて前記車載センサの光透過領域の下方に向けて空気を噴射するように構成されていてもよい。
【0030】
この構成によれば、車両用灯具と車載センサとが一体化されたユニットにおいて、清浄度を保つ必要のより高い車載センサに対して、効果的に洗浄を行うことができる。
【0031】
(11)項目(8)から(10)のいずれかに開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記送風機は、前記車両のバンパーに取り付けられており、
前記バンパーには、前記送風機から送風された前記空気を前記洗浄対象物へ向けて前記車両の上下方向に沿って噴射するための送風口が設けられていてもよい。
【0032】
車両用灯具や車載センサはフロントバンパーあるいはリアバンパーの近傍(例えば、バンパーの上部)に設けられていることが多いため、この構成によれば、アウターカバーの光透過領域または光透過領域の下方への送風を効率的に行うことができる。
【0033】
(12)項目(8)から(10)のいずれかに開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記送風機は、前記車両のバンパーまたはグリルに取り付けられており、
前記バンパーまたは前記グリルには、前記送風機から送風された前記空気を前記洗浄対象物へ向けて前記車両の左右方向に沿って噴射するための送風口が設けられていてもよい。
【0034】
車両用灯具や車載センサはバンパーあるいはグリルの近傍(例えば、バンパーまたはグリルの側部)に設けられていることが多いため、この構成によれば、アウターカバーの光透過領域または光透過領域の下方への送風を効率的に行うことができる。
【0035】
(13)上記目的を達成するために、本開示の一側面に係る車両用クリーナユニットは、
車両に搭載された洗浄対象物を洗浄するための車両用クリーナユニットであって、
前記車両用クリーナユニットは、本体部と、前記本体部から送風された空気を前記洗浄対象物へ向けて噴射する吹出し口とを有する送風機により構成され、
前記送風機の非作動時に前記吹出し口を閉鎖する閉鎖機構が設けられている。
【0036】
本開示の車両用クリーナユニットによれば、送風機の非作動時には吹出し口が閉鎖されるため、吹出し口からの水等の侵入を効果的に防止することができる。
【0037】
(14)項目(13)に開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記閉鎖機構は、前記吹出し口を開閉可能とする開閉式カバーであってもよい。
【0038】
この構成によれば、吹出し口を容易に開閉することができる。
【0039】
(15)項目(14)に開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記開閉式カバーは、前記吹出し口に対して摺動可能または回転可能に設けられていてもよい。
【0040】
この構成によれば、吹出し口を容易に開閉することができる。
【0041】
(16)項目(13)に開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記送風機は、前記車両のバンパーまたはグリルに取り付けられており、
前記バンパーまたは前記グリルには、前記吹出し口と連通する送風口が設けられ、
前記閉鎖機構は、前記送風口を開閉可能とする開閉式カバーであってもよい。
【0042】
この構成によれば、吹出し口と連通する送風口を開閉することで、吹出し口への水の侵入を防止することができる。
【0043】
(17)項目(16)に開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記開閉式カバーは、前記送風口に対して摺動可能または回転可能に設けられていてもよい。
【0044】
この構成によれば、吹出し口と連通する送風口を開閉することで、吹出し口への水の侵入を防止することができる。
【0045】
(18)項目(13)に開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記閉鎖機構は、前記送風機の作動時の位置から前記吹出し口を車両外部に露出させない位置へ前記本体部を回転させる機構であってもよい。
【0046】
この構成によれば、吹出し口へ開閉式カバーを取り付けることなく、吹出し口を閉鎖することができる。
【0047】
(19)上記目的を達成するために、本開示の一側面に係る車両用クリーナユニットは、
車両に搭載された洗浄対象物を洗浄するための車両用クリーナユニットであって、
前記車両用クリーナユニットは、本体部と、前記本体部から送風された空気を前記洗浄対象物へ向けて噴射する吹出し口とを有する送風機により構成され、
前記吹出し口の近傍には、前記車両の走行風から前記空気を防護する防護カバーが設けられている。
【0048】
本開示の車両用クリーナユニットによれば、吹出し口近傍に設けられた防護カバーにより走行風の影響を抑制することができる。
【0049】
(20)項目(19)に開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記防護カバーは、前記空気を整流して前記洗浄対象物へ噴射するための整流壁を有していてもよい。
【0050】
この構成によれば、走行風の影響を抑制できるとともに、洗浄対象物への空気の噴射方向を適切に制御することができる。
【0051】
(21)項目(19)または項目(20)に開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記送風機は、前記車両のバンパーまたはグリルに取り付けられており、
前記バンパーまたは前記グリルには、前記吹出し口と連通する送風口が設けられ、
前記防護カバーは、前記送風口の周囲の少なくとも一部から前記洗浄対象物の方向へ突出するように形成されていてもよい。
【0052】
この構成によれば、走行風の影響を容易に抑制することができる。
【0053】
(22)項目(1)から項目(21)のいずれかに開示の車両用クリーナユニットにおいて、
前記送風機は、前記空気の連続送風が可能なエアブロアであってもよい。
【0054】
この構成によれば、洗浄対象物に対して連続的に空気を噴射させることができ、且つ、広い範囲に高風量で送風することができる。
【0055】
(23)項目(1)から項目(22)のいずれかに開示の車両用クリーナユニットは、
前記送風機の作動を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記車両の周囲の気温がしきい値以下となったこと、および前記車両のワイパーが駆動されたことの少なくとも一方に基づいて、前記送風機を作動させるように構成されていてもよい。
【0056】
この構成によれば、着雪や泥はねの付着が予測される状況において、適切に車両用クリーナユニットを作動させることができる。
【0057】
(24)項目(1)から項目(22)のいずれかに開示の車両用クリーナユニットは、
前記送風機の作動を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記車両の走行用駆動源が駆動しているときは常に前記送風機を作動させるように構成されていてもよい。
【0058】
この構成によれば、車両駆動時に車両用クリーナユニットを常に作動させておくことで、着雪や泥はねの付着を確実に防止することができる。
【0059】
(25)項目(1)から項目(7)のいずれかに開示の一側面に係る車両用クリーナシステムは、
前記車両用クリーナユニットと、
前記洗浄対象物と、
を備えた、車両用クリーナシステムであって、
前記洗浄対象物は、車両用灯具および車載センサの少なくとも一方であり、
前記車両用灯具および前記車載センサの少なくとも一方のアウターカバーには、撥水処理が施されている。
【0060】
(26)項目(8)から項目(12)のいずれかに開示の一側面に係る車両用クリーナシステムは、
前記車両用クリーナユニットと、
前記車両用灯具および前記車載センサの少なくとも一方と、
を備えた、車両用クリーナシステムであって、
前記アウターカバーには、撥水処理が施されている。
【0061】
この構成によれば、車両用灯具や車載センサへの異物の付着(特に、着雪)をより効果的に防止することができる。
【0062】
(27)項目(25)または項目(26)に開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記アウターカバーは、樹脂材料から成る基体と、前記基体の表面に設けられた被覆層と、を備え、
前記被覆層は、撥水剤を含む樹脂材料から成るようにしてもよい。
【0063】
撥水加工されたアウターカバーとして上記の構成を備えることが好ましい。
【0064】
(28)上記目的を達成するために、本開示の一側面に係る車両用クリーナシステムは、
車両に搭載された洗浄対象物と、
前記洗浄対象物を洗浄するための車両用クリーナユニットと、
を備えた車両用クリーナシステムであって、
前記洗浄対象物は、車両用灯具と、車載センサと、前記車両用灯具および前記車載センサが収容される筐体と、前記筐体に取り付けられるアウターカバーと、を含み、
前記車両用クリーナユニットは送風機により構成され、
前記送風機は、前記アウターカバーにおいて前記車載センサに対応する領域または前記領域の下方に向けて空気を噴射するように構成されている。
【0065】
この構成によれば、車両用灯具と車載センサとが一体化されたユニットにおいて、清浄度を保つ必要のより高い車載センサに対して、効果的に洗浄を行うことができる。
【0066】
(29)項目(28)に開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記車両用灯具と、前記車載センサと、前記送風機の吹出し口とが一直線上に並ぶように配置されていてもよい。
この構成によれば、複数の洗浄対象物に対するクリーナユニットの効率的なレイアウトを採用することで、より効果的に洗浄を行うことができる。
【0067】
(30)項目(29)に開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記車載センサは、前記車両用灯具よりも前記吹出し口に近くなるように配置されていてもよい。
この構成によれば、高い清浄度を要求される車載センサを吹出し口に最も近づけることで、より効果的な洗浄を実施することができる。
【0068】
(31)項目(28)に開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記車載センサは前記筐体内において前記車両用灯具よりも下方に配置されていてもよい。
【0069】
この構成によれば、複数の洗浄対象物に対するクリーナユニットの効率的なレイアウトを採用することで、より効果的に洗浄を行うことができる。
【発明の効果】
【0070】
本開示によれば、車両に取り付けられた洗浄対象物に対して効率的で効果的な送風が可能であり、かつ、車両の意匠性を損なうことなく省スペースで取り付け可能な車両用クリーナユニットおよび車両用クリーナシステムを提供することができる。
【0071】
さらに、本開示によれば、水等の侵入を防止可能な車両用クリーナユニットおよび車両用クリーナシステムを提供することができる。
【0072】
さらに、本開示によれば、走行風の影響を抑制可能な車両用クリーナユニットおよび車両用クリーナシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
図1】本開示の第一実施形態に係る車両用クリーナシステムの断面図である。
図2】車両用クリーナシステムのブロック図である。
図3】車両用クリーナユニットの分解斜視図である。
図4】本開示の第二実施形態に係る車両用クリーナシステムの断面図である。
図5】本開示の第三実施形態に係る車両用クリーナシステムの断面図である。
図6】本開示の第四実施形態に係る車両用クリーナシステムの断面図である。
図7】第四実施形態の変形例に係る車両用クリーナシステムの断面図である。
図8】本開示の第五実施形態に係る車両用クリーナシステムの断面図である。
図9】第五実施形態の変形例に係る車両用クリーナシステムの正面図である。
図10】本開示の第六実施形態に係る車両用クリーナユニットの図である。
図11】第六実施形態の変形例に係る車両用クリーナユニットの図である。
図12】本開示の第七実施形態に係る車両用クリーナシステムの断面図である。
図13A】本開示の第八実施形態に係る車両用クリーナシステムの正面模式図である。
図13B図13Aのクリーナシステムの平面模式図である。
図14A】本開示の第九実施形態に係る車両用クリーナシステムの正面模式図である。
図14B図14Aのクリーナシステムの平面模式図である。
図15A】本開示の第十実施形態に係る車両用クリーナシステムの正面模式図である。
図15B図15Aのクリーナシステムの平面模式図である。
図16A】本開示の第十一実施形態に係る車両用クリーナシステムの正面模式図である。
図16B図16Aのクリーナシステムの平面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0074】
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、実施形態の説明において既に説明された部材と同一の参照番号を有する部材については、説明の便宜上、その説明は省略する。また、本図面に示された各部材の寸法は、説明の便宜上、実際の各部材の寸法とは異なる場合がある。
【0075】
(第一実施形態)
図1は、第一実施形態に係る車両用クリーナシステム100A(以下、クリーナシステム100Aと称す)の縦断面図である。図1に示すように、クリーナシステム100Aは、車両用クリーナユニット1A(以下、クリーナユニット1Aと称す)と、ヘッドランプ5(洗浄対象物の一例)と、を備えている。クリーナシステム100Aは、ヘッドランプ5などの洗浄対象物を洗浄するために車両に搭載される洗浄システムである。本実施形態の説明では、説明の便宜上、「左右方向」、「前後方向」、「上下方向」について適宜言及する。これらの方向は、クリーナシステム100Aが搭載される車両について設定された相対的な方向である。
【0076】
ヘッドランプ5は、フロントバンパー60の近傍に搭載されている。例えば、ヘッドランプ5は、車体のボンネット70とフロントバンパー60との間に形成される設置空間に搭載されている。ヘッドランプ5は、車両の前方側に開口部を有する筐体51と、筐体51を覆うように取り付けられたアウターカバー52と、を備えている。筐体51とアウターカバー52との間に灯室53が画成されている。灯室53内には、光学ユニット54が収容されている。光学ユニット54は、レンズホルダ55と、レンズホルダ55の前端に支持されるレンズ56と、レンズホルダ55の後端部に支持される光源としてのLED57と、レンズホルダ55の後半部に配置された楕円状のリフレクタ58と、を備えている。LED57から照射された光は、リフレクタ58で反射され、レンズ56を介して車両の前方へ出射される。光学ユニット54は、レンズ56の中心を通る光軸Xを有する。
【0077】
アウターカバー52は、透明な樹脂材料により構成されている。アウターカバー52には、撥水処理が施されている。アウターカバー52は、基体52aと、基体52aの表面に設けられた被覆層52bと、を備えている。被覆層52bは、撥水剤を含む樹脂材料で構成されている。
【0078】
基体52aは、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリイミド、ポリスチレン、シリコーン、エポキシ、フッ素樹脂、ポリメチルペンテン、PET、PVC、等の透明な樹脂材料で構成され得る。
【0079】
被覆層52bは、基体52aの上に撥水剤を塗布して、乾燥、硬化等により形成された層である。撥水剤としては、シリコーン系撥水剤、フッ素系撥水剤、またはこれらの組合せを使用することができ、例えば、シリコーン系撥水剤にフッ素系シランカップリング剤を混合してフッ素系撥水剤として使用すると好ましい。被覆層52bの表面には、例えば、海島状に分布する複数の凸部が設けられている。「海島状」とは、凸部同士が連続して形成されているのではなく、凸部同士の間に間隔が設けられて、凸部が表面に分布していることを指す。凸部の裾部同士は、起伏の少ない平坦な部分で接続されている。また、被覆層52bは、例えば、微細凹凸構造(接触角が130度以上で転落角が10度以下)からなる撥水フィルムにより構成するようにしてもよい。撥水フィルムをアウターカバー52(基体52a)の表面に貼り付けて、取り替え可能としてもよい。
【0080】
クリーナユニット1Aは、エアブロア10A(送風機の一例)と、クリーナ制御部20(制御部の一例)と、を備えている。クリーナユニット1Aは、ヘッドランプ5を洗浄するためのクリーナである。
【0081】
エアブロア10Aは、フロントバンパー60の裏面に取り付けられている。エアブロア10Aは、空気を連続的に送風することが可能な空気供給装置である。エアブロア10Aは、空気を吸い込むための吸込み口11aと、空気を外部へ吹き出すための吹出し口11bとを備えている。フロントバンパー60には、エアブロア10Aから吹き出された空気をヘッドランプ5のアウターカバー52へ向けて噴射するための送風口61が設けられている。エアブロア10Aは、吹出し口11bをフロントバンパー60の送風口61と連通させる向きでフロントバンパー60の裏面に取り付けられている。
【0082】
クリーナ制御部20は、エアブロア10Aの作動を制御する。クリーナ制御部20は、信号線を介してエアブロア10Aに電気的に接続されている。
【0083】
図2は、クリーナシステム100Aのブロック図である。
図2に示すように、クリーナ制御部20とヘッドランプ5とは、車両制御部30に接続されている。クリーナ制御部20およびヘッドランプ5は、車両制御部30から出力される制御信号に基づいて動作するように構成されている。
【0084】
車両制御部30は、例えば、少なくとも一つの電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)により構成されている。電子制御ユニットは、1以上のプロセッサと1以上のメモリを含むコンピュータシステム(例えば、SoC(System on a Chip)等)と、トランジスタ等のアクティブ素子及びパッシブ素子から構成される電子回路を含む。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)及びTPU(Tensor Processing Unit)のうちの少なくとも一つを含む。CPUは、複数のCPUコアによって構成されてもよい。GPUは、複数のGPUコアによって構成されてもよい。メモリは、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)を含む。ROMには、車両制御プログラムが記憶されてもよい。例えば、車両制御プログラムは、自動運転用の人工知能(AI)プログラムを含んでもよい。AIプログラムは、多層のニューラルネットワークを用いた教師有り又は教師なし機械学習(特に、ディープラーニング)によって構築されたプログラム(学習済みモデル)である。RAMには、車両制御プログラム、車両制御データ及び/又は車両の周辺環境を示す周辺環境情報が一時的に記憶されてもよい。プロセッサは、ROMに記憶された各種車両制御プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されてもよい。また、コンピュータシステムは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の非ノイマン型コンピュータによって構成されてもよい。さらに、コンピュータシステムは、ノイマン型コンピュータと非ノイマン型コンピュータの組み合わせによって構成されてもよい。
【0085】
クリーナ制御部20は、エアブロア10Aを制御するように構成されている。クリーナ制御部20は、例えば、少なくとも一つのECUにより構成されている。電子制御ユニットは、1以上のプロセッサと1以上のメモリを含む少なくとも一つのマイクロコントローラと、トランジスタ等のアクティブ素子及びパッシブ素子を含むその他電子回路を含んでもよい。プロセッサは、例えば、CPU、MPU及び/又はGPUである。CPUは、複数のCPUコアによって構成されてもよい。GPUは、複数のGPUコアによって構成されてもよい。メモリは、ROMと、RAMを含む。ROMには、エアブロア10Aの制御プログラムが記憶されてもよい。
【0086】
なお、本実施形態では、車両制御部30とクリーナ制御部20は、別個の構成として設けられているが、車両制御部30とクリーナ制御部20は一体的に構成されてもよい。この点において、クリーナ制御部20と車両制御部30は、単一の電子制御ユニットにより構成されていてもよい。
【0087】
図3は、エアブロア10Aの分解斜視図である。
図3に示すように、エアブロア10Aは、本体部11と、羽根車12と、モータ13と、フレーム14と、モータケース15と、を備えている。
【0088】
羽根車12は、モータ13により回転軸線Axの回りに回転可能である。羽根車12は、円板状のプレート12aと、複数の羽根12bと、を有している。複数の羽根12bのそれぞれは、羽根車12の径方向に延びるように設けられている。複数の羽根12bは、プレート12aに環状をなすように配置されている。このような複数の羽根12bを有するエアブロア10Aとして、例えば、シロッコファン、ターボファン、プロペラファンなどを採用することができる。
【0089】
本体部11は、羽根車12を挟むように二つに分割されている。本体部11は、その内部に略ドーナツ状の内部空間を有している。羽根車12は、この内部空間に収容されている。上述の通り、本体部11は、空気を吸い込むための吸込み口11aと、吸い込んだ空気を吹き出すための吹出し口11bと、を有している。吸込み口11aは、羽根車12の複数の羽根12bに対応した位置において回転軸線Ax方向に開口している。吹出し口11bは、羽根車12の回転軸線Axに対して交差する方向に開口している。
【0090】
羽根車12が回転すると、吸込み口11aから吸い込まれた空気が羽根12bによって本体部11の内周面11cに押し付けられる。押し付けられた空気は、本体部11の内周面11cに沿って案内され、吹出し口11bまで導かれる。吹出し口11bまで導かれた空気は、吹出し口11bからエアブロア10Aの外部へ送り出される。
【0091】
図1に示すように、フロントバンパー60には、エアブロア10Aから吹き出された空気をヘッドランプ5へ向けて噴射するための送風口61が設けられている。そのため、吹出し口11bからエアブロア10Aの外部へ送り出された空気は、フロントバンパー60に開口されている送風口61を介して、ヘッドランプ5のアウターカバー52へ向けて噴射される。
【0092】
なお、図示は省略するが、本体部11は、内部空間を外部へ連通させる水抜き穴を有していてもよい。水抜き穴は、エアブロア10Aがフロントバンパー60に取り付けられた状態で本体部11の底部に開口していることが好ましい。本体部11の内部に浸入した水は、水抜き穴を通って外部へ排出される。
【0093】
クリーナ制御部20は、例えば、車両の周囲の気温がしきい値以下(3℃以下)となったときに、エアブロア10Aを作動させるための信号をエアブロア10Aに向けて出力する。また、クリーナ制御部20は、車両のワイパーが駆動されたときに、エアブロア10Aを作動させるための信号をエアブロア10Aに向けて出力してもよい。また、クリーナ制御部20は、車両の走行用駆動源(エンジン等)が駆動されたときに、エアブロア10Aを作動させるための信号をエアブロア10Aに向けて出力してもよい。車両の周囲の気温に関する信号、ワイパーの駆動に関する信号、および走行用駆動源の駆動に関する信号は、車両制御部30からクリーナ制御部20へ出力される。
【0094】
以上説明したように、第一実施形態に係るクリーナユニット1Aおよびクリーナシステム100Aによれば、フロントバンパー60の裏面にエアブロア10Aが取り付けられ、フロントバンパー60にはエアブロア10Aから吹き出された空気をヘッドランプ5に向けて噴射するための送風口61が開口されている。これにより、フロントバンパー60の近傍に搭載されているヘッドランプ5に対して、ヘッドランプ5を洗浄するための空気をエアブロア10Aから効率的に送風することができる。そのため、ヘッドランプ5への異物の付着(特に着雪)を好適に防止することができる。また、エアブロア10Aは、フロントバンパー60の裏面に取り付けられており外部に露出されていないので車両の意匠性を損なわない。さらに、エアブロア10Aは、フロントバンパー60の裏面に取り付けられているので省スペース化が実現可能である。
【0095】
また、クリーナユニット1Aによれば、エアブロア10Aにより空気が連続的にヘッドランプ5に吹き付けられることにより、ヘッドランプ5のアウターカバー52上には流れる空気の層(エアカーテン)が形成される。これにより、汚れや雨、雪などがエアカーテンによってヘッドランプ5に付着する前に外部に流され、そもそも汚れや雨、雪などがヘッドランプ5に付きにくくなる。また、エアブロア10Aにより空気が連続的にヘッドランプ5に吹き付けられていることで、汚れ等がヘッドランプ5に付着したとしても、その汚れ等はすぐに除去される。また、エアブロア10Aを用いることにより、ヘッドランプ5のアウターカバー52の広い範囲に高風量で送風することができる。
【0096】
また、クリーナユニット1Aによれば、クリーナ制御部20は、車両の周囲の気温がしきい値以下になったとき、および車両のワイパーが駆動されたときの少なくとも一方の場合にエアブロア10Aを作動させるように構成されている。このため、着雪や泥はねの付着などが予測される状況において、適切にエアブロア10Aを作動させることができる。
【0097】
また、クリーナユニット1Aによれば、クリーナ制御部20は、車両が駆動しているときは常にエアブロア10Aを作動させるように構成することもできる。このように、車両駆動時にエアブロア10Aを常に作動させておくことで、着雪や泥はねの付着を確実に防止することができる。
【0098】
また、クリーナシステム100Aは、上記クリーナユニット1Aとヘッドランプ5(洗浄対象物の一例)とを備え、ヘッドランプ5のアウターカバー52には撥水加工された被覆層52bが設けられている。このため、洗浄対象物への異物の付着(特に、着雪)をより効果的に防止することができる。
【0099】
なお、上記実施形態においては、洗浄対象物としてヘッドランプ5を例にとり説明したが、これに限られない。例えば、洗浄対象物は、ヘッドランプ5とは異なる車両用灯具であるリアコンビネーションランプ、ポジションランプ、ターンシグナルランプ等であってもよい。また、洗浄対象物は、車両に搭載されるカメラ、LiDAR、レーダ、等の車載センサ、またはこれらの車載センサを覆うカバーであってもよい。カメラは、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(相補型MOS)等の撮像素子を含むカメラである。また、カメラは、可視光を検出するカメラや、赤外線を検出する赤外線カメラである。LiDARとは、Light Detection and RangingまたはLaser Imaging Detection and Rangingの略語である。レーダは、ミリ波レーダ、マイクロ波レーダ又はレーザーレーダ等である。
【0100】
また、上記実施形態においては、エアブロア10Aをフロントバンパー60の裏面に取り付ける場合を説明したが、これに限られない。例えば、エアブロア10Aは、ヘッドランプ5近傍のフロントグリルの裏面に取り付けられるようにしてもよい。この場合、図1においてフロントバンパー60に開口されている送風口61は、エアブロア10Aが取り付けられる意匠部品であるフロントグリルに設けられる。また、洗浄対象物がリアコンビネーションランプや車両後方に取り付けられる車載センサである場合には、エアブロア10Aは車両のリアバンパーの裏面に取り付けられるようにしてもよい。この場合、図1においてフロントバンパー60に開口されている送風口61は、エアブロア10Aが取り付けられる意匠部品であるリアバンパーに設けられる。
【0101】
また、上記実施形態においては、連続的に空気が吹き出されるエアブロア10Aについて説明したが、これに限られない。例えば、間欠的に空気が吹き出されるピストン型の送風機であってもよい。
【0102】
(第二実施形態)
図4は、第二実施形態に係るクリーナシステム100Bの縦断面図である。第二実施形態に係るクリーナシステム100Bおよびクリーナユニット1Bは、エアブロア10Bがヘッドランプ5の筐体51に取り付けられている点で、フロントバンパー60の裏面にエアブロア10Aが取り付けられていた上記第一実施形態に係るクリーナシステム100Aおよびクリーナユニット1Aと相違している。エアブロア10Bの機能は、第一実施形態で説明したエアブロア10Aの機能と同様である。また、第一実施形態と同様に、フロントバンパー60にはエアブロア10Bから吹き出された空気をヘッドランプ5に向けて噴射するための送風口61が開口されている。
【0103】
以上説明したように、第二実施形態に係るクリーナユニット1Bによれば、ヘッドランプ5の筐体51にエアブロア10Bが取り付けられ、フロントバンパー60には送風口61が開口されている。このため、ヘッドランプ5のアウターカバー52に対して、エアブロア10Bから効率的に空気を送風することができる。また、エアブロア10Bは、ヘッドランプ5の筐体51に取り付けられており外部に露出されていないため、車両の意匠性を損なわない。さらに、エアブロア10Bは、ヘッドランプ5の筐体51に一体的に取り付けられているため、省スペース化が実現可能であるとともに、ヘッドランプ5のアウターカバー52へ噴射する空気の送風方向を適切に設定することができる。
【0104】
なお、図4には、エアブロア10Bがヘッドランプ5に取り付けられている例を示しているが、エアブロア10Bは他の洗浄対象物の筐体に取り付けられていてもよい。例えば、エアブロア10Bは、リアコンビネーションランプ、ポジションランプ、ターンシグナルランプ等の他の車両用灯具に取り付けられていてもよい。また、エアブロア10Bは、カメラ、LiDAR、レーダ、等の車載センサに取り付けられていてもよい。その場合、図4においてフロントバンパー60に開口されている送風口61は、エアブロア10Bが取り付けられる洗浄対象物の位置に応じて、所定の意匠部品(例えば、リアバンパー、フロントグリル等)に適宜設けられる。
【0105】
(第三実施形態)
図5は、第三実施形態に係るクリーナシステム100Cの横断面図である。
図5に示すように、第三実施形態に係るクリーナシステム100Cは、クリーナユニット1Cと、ヘッドランプ5と、を備えている。クリーナユニット1Cは、エアブロア10Cと、クリーナ制御部20と、を備えている。
【0106】
エアブロア10Cは、左右のヘッドランプ5の間に配置されるフロントグリル80の裏面であってヘッドランプ5の側部に取り付けられている。図5に示されているヘッドランプ5は、車両の右側に搭載されたヘッドランプ5であり、上面視においてフロントグリル80と車両側面の車体パネル85との間に配置されている。そのため、エアブロア10Cは、フロントグリル80の裏面であって、右側ヘッドランプ5の左側に配置されている。なお、図示は省略するが、左側ヘッドランプに対しては、フロントグリル80の裏面であって、左側ヘッドランプの右側にエアブロア10Cが配置され得る。
【0107】
フロントグリル80には、エアブロア10Cから吹き出された空気をヘッドランプ5へ向けて噴射するための送風口81が設けられている。エアブロア10Cは、エアブロア10Cの吹出し口11bをフロントグリル80の送風口81と連通させる向きでフロントグリル80の裏面に取り付けられている。エアブロア10Cの吹出し口11bからヘッドランプ5に向けて噴射された空気は、車両前部の車体の流線形に沿って、車両の左右方向における内側から外側へ送り出される。右側のヘッドランプ5の場合、エアブロア10Cの吹出し口11bから噴射された空気の送風方向は、車両の左右方向における左側から右側へ送り出される。エアブロア10Cの機能は、第一実施形態で説明したエアブロア10Aの機能と同様である。
【0108】
以上説明したように、第三実施形態に係るクリーナユニット1Cは、エアブロア10からヘッドランプ5に向けて噴射された空気が車両の左右方向に沿って送り出されるように構成されている。このため、例えば、ヘッドランプ5の左右両脇にスペースが空いている場合にエアブロア10Cをヘッドランプ5の左右いずれかの側部に配置することで、ヘッドランプ5を洗浄するための空気をエアブロア10Cからヘッドランプ5に対して効率的に送風することができる。
【0109】
また、エアブロア10Cを車両の左右方向におけるヘッドランプ5の内側に配置することで、エアブロア10Cから噴射された空気の送風方向を走行風に沿った方向、すなわち車両の内側から外側へ向かう方向とすることができる。これにより、エアブロア10Cからヘッドランプ5に対して、さらに効率的に空気を送風することができる。
【0110】
また、クリーナユニット1Cによれば、フロントグリル80の裏面にエアブロア10Cが取り付けられ、フロントグリル80にはエアブロア10Cから吹き出された空気をヘッドランプ5に向けて噴射するための送風口81が開口されている。これにより、エアブロア10Cは、フロントグリル80の後側に隠れて外部に露出されないので車両の意匠性を損なわない。さらに、エアブロア10Cがフロントグリル80の裏面に取り付けられているため、省スペース化が実現可能である。
【0111】
なお、図5では、エアブロア10Cがフロントグリル80の裏面に取り付けられている形態を示すが、この例に限られない。エアブロア10Cがヘッドランプ5の左右いずれかの側部に配置される限りにおいて、エアブロア10Cは、例えばフロントバンパーの裏面に取り付けられるようにしてもよい。その場合、図5においてフロントグリル80に開口されている送風口81は、エアブロア10Cが取り付けられるフロントバンパーに設けられる。
【0112】
また、図5では、エアブロア10Cがヘッドランプ5の内側(右側ヘッドランプ5の場合は、右側ヘッドランプ5の左側)に配置されている形態を示すが、例えば、エアブロア10Cは、ヘッドランプ5の外側に配置されるようにしてもよい。その場合、エアブロア10Cの吹出し口11bからヘッドランプ5に向けて噴射された空気の送風方向は、車両の左右方向における外側から内側となる。
さらに、図4に示すエアブロア10Bと同様に、エアブロア10Cがフロントグリル80ではなく、ヘッドランプ5の筐体51に取り付けられるようにしてもよい。
【0113】
また、エアブロア10Cにより空気が吹き付けられる洗浄対象物は、ヘッドランプ5に限られず、ポジションランプ、ターンシグナルランプ等であってもよいし、カメラ、LiDAR、レーダ等の車載センサであってもよい。
【0114】
(第四実施形態)
図6は、第四実施形態に係るクリーナシステム100DAの断面図である。
図6に示すように、第四実施形態に係るクリーナシステム100DAは、クリーナユニット1DAと、ヘッドランプ5と、を備えている。クリーナユニット1DAは、エアブロア10DAと、クリーナ制御部20と、を備えている。エアブロア10DAの機能は、第一実施形態で説明したエアブロア10Aの機能と同様である。
【0115】
図6に示すエアブロア10DAは、ヘッドランプ5の下方のフロントバンパー60に取り付けられている。フロントバンパー60には、エアブロア10DAから送風された空気をヘッドランプ5へ向けて車両の上下方向に沿って噴射するための送風口61が設けられている。エアブロア10DAは、エアブロア10DAの吹出し口11bをフロントバンパー60の送風口61と連通させるようにしてフロントバンパー60の裏面に取り付けられている。
【0116】
エアブロア10DAは、ヘッドランプ5のアウターカバー52における光透過領域に向けて空気を噴射するように構成されている。ここで、「光透過領域」とは、光源57から出射された光が透過するアウターカバー52の前面領域のうち、透過光量が比較的多い領域を意味する。例えば、光透過領域は、ヘッドランプ5内に収容されている光学ユニット54の光軸Xがアウターカバー52と交差する点を中心とした所定領域である。
【0117】
例えば、図6のエアブロア10DAでは、エアブロア10DAから吹き出された空気が、光学ユニット54の光軸Xとアウターカバー52との交差する点に向かうように、矢印Aで示される上方に向けて噴射されている。このように、エアブロア10DAは、ヘッドランプ5のアウターカバー52の光透過領域RA(図6参照)に向けて空気を噴射する。
【0118】
図7は、第四実施形態の変形例に係るクリーナシステム100DBの断面図である。
図7に示すように、本変形例に係るクリーナシステム100DBは、クリーナユニット1DBと、ヘッドランプ5と、を備えている。クリーナユニット1DBは、エアブロア10DBと、クリーナ制御部20と、を備えている。
【0119】
図7に示すエアブロア10DBは、右側ヘッドランプ5の左側に配置されたフロントグリル80に取り付けられている。フロントグリル80には、エアブロア10DBから送風された空気をヘッドランプ5へ向けて車両の左右方向に沿って噴射するための送風口81が設けられている。エアブロア10DBは、エアブロア10DBの吹出し口11bをフロントグリル80の送風口81と連通させるようにしてフロントグリル80の裏面に取り付けられている。
【0120】
本変形例に係るエアブロア10DBは、エアブロア10DAと同様に、ヘッドランプ5のアウターカバー52における光透過領域RB(図7参照)に向けて空気を噴射するように構成されている。すなわち、エアブロア10DBでは、エアブロア10DBから吹き出された空気が、光学ユニット54の光軸Xとアウターカバー52との交差する点に向かうように、矢印Bで示される右方に向けて噴射されている。
【0121】
以上説明したように、第四実施形態に係るクリーナユニット1DA,1DBおよびクリーナシステム100DA,100DBによれば、エアブロア10DA,10DBは、ヘッドランプ5におけるアウターカバー52の光透過領域RA,RBに向けて空気を噴射するように構成されている。これにより、アウターカバー52の全領域のうち照明機能(車載センサの場合はセンシング機能)に特に大きな影響を与える光透過領域への着雪等の異物の付着を防止することができる。
【0122】
フロントバンパーの上部や下部に設けられている車両用灯具や車載センサに対しては、図6に示すようにエアブロア10DAから空気を車両の上下方向に沿って噴射するように構成することで、光透過領域RAへの送風を効率的に行うことができる。
【0123】
また、バンパーやグリルの側部に設けられている車両用灯具や車載センサに対しては、図7に示すようにエアブロア10DBから空気を車両の左右方向に沿って噴射するように構成することで、光透過領域RBへの送風を効率的に行うことができる。
【0124】
なお、図6では、エアブロア10DAがフロントバンパー60に取り付けられている形態を示すが、例えば、エアブロア10DAは、リアバンパーに取り付けられるようにしてもよい。その場合、空気を車両の上下方向に沿って噴射する送風口は、リアバンパーに設けられる。また、例えば、エアブロア10DAは、ヘッドランプ5に取り付けられるようにしてもよい。その場合、空気を車両の上下方向に沿って噴射する送風口は、ヘッドランプ5が搭載されている位置に応じて、適宜所定の意匠部品(例えば、フロントグリル、フロントバンパー等)に設けられる。
【0125】
また、図7では、エアブロア10DBがフロントグリル80に取り付けられている形態を示すが、例えば、エアブロア10DBは、フロントバンパーあるいはリアバンパーに取り付けられるようにしてもよい。その場合、空気を車両の左右方向に沿って噴射する送風口は、フロントバンパーあるいはリアバンパーに設けられる。また、例えば、エアブロア10DBは、ヘッドランプ5に取り付けられるようにしてもよい。その場合、空気を車両の左右方向に沿って噴射する送風口は、ヘッドランプ5が搭載されている位置に応じて、適宜所定の意匠部品(例えば、フロントグリル、フロントバンパー等)に設けられる。
【0126】
また、洗浄対象物は、ポジションランプ、ターンシグナルランプ、リアコンビネーションランプ等の車両用灯具であってもよいし、カメラ、LiDAR、レーダ等の車載センサであってもよい。
【0127】
(第五実施形態)
図8は、第五実施形態に係るクリーナシステム100Eの縦断面図である。第五実施形態に係るクリーナシステム100Eおよびクリーナユニット1Eは、エアブロア10Eがヘッドランプ5のアウターカバー52における光透過領域RAの下方に向けて空気を噴射するように構成されている点で、アウターカバー52の光透過領域RAに向けて空気を噴射するように構成されていた上記第四実施形態に係るクリーナシステム100DAおよびクリーナユニット1DA(図6参照)と相違している。その他の構成については、クリーナシステム100DAおよびクリーナユニット1DAと同様である。
【0128】
図8に示すように、エアブロア10Eから吹き出された空気は、例えば、光学ユニット54の光軸Xとアウターカバー52との交差する点を含む光透過領域RAの下方に向かうように、矢印Cで示される方向に向けて噴射される。
【0129】
なお、図9に示すように、エアブロアがフロントグリル80に取り付けられている場合、すなわち、エアブロアがヘッドランプ5の側方に設けられている場合には、エアブロアの吹出し口11bがヘッドランプ5のアウターカバー52における光透過領域RB(レンズ56に対応する領域)の下方に向けて空気を噴射する構成以外は、上記第四実施形態における図7の場合と同様の構成である。
【0130】
以上説明したように、第五実施形態に係るクリーナユニット1Eおよびクリーナシステム100Eによれば、エアブロア10Eは、ヘッドランプ5におけるアウターカバー52の光透過領域RAの下方に向けて空気を噴射するように構成されている。これにより、着雪等が溜まりやすい光透過領域RAの下方において着雪等を除去することができる。その結果、ヘッドランプ5の照明機能(車載センサの場合はセンシング機能)に特に大きな影響を与える光透過領域への着雪等をも防止することができる。
【0131】
(第六実施形態)
図10は、第六実施形態に係るクリーナユニット1FAを示す図である。
図10に示すように、第六実施形態に係るクリーナユニット1FAは、エアブロア10FAと、閉鎖機構40と、クリーナ制御部20(図示省略)と、を備えている。エアブロア10FAは、本体部11と、本体部11から送風された空気を洗浄対象物へ向けて噴射する吹出し口16と、を有する。閉鎖機構40は、エアブロア10FAが動作していないときに吹出し口16を閉鎖するように構成されている。閉鎖機構40は、クリーナ制御部20に接続されており、クリーナ制御部20から出力される制御信号に基づいて動作する。
【0132】
図10に示すクリーナユニット1FAにおいては、閉鎖機構40が開閉式カバー40Aから構成されている。開閉式カバー40Aは、エアブロア10FAの吹出し口16に設けられており、矢印Dで示すように、吹出し口16に対して回転可能である。開閉式カバー40Aは、吹出し口16に対して回転動作することで吹出し口16を開閉可能とする。
なお、開閉式カバー40Aは、矢印Eで示すように、吹出し口16に対して摺動可能に設けられていてもよい。この場合、開閉式カバー40Aは、吹出し口16に対して摺動動作することで吹出し口16を開閉可能とする。
【0133】
なお、エアブロア10FAがバンパー、グリル、洗浄対象物に取り付けられている場合(例えばエアブロア10FAが図1図4図5に示すように取り付けられている場合)には、エアブロア10FAの吹出し口16と連通するように設けられるバンパー等の開口部(例えば、図1に示す送風口61)を開閉式カバー40Aで開閉するようにしてもよい。
【0134】
図11は、第六実施形態の変形例に係るクリーナユニット1FBを示す図である。
図11に示すように、本変形例に係るクリーナユニット1FBにおいては、閉鎖機構40が回転機構40Bで構成されている。回転機構40Bは、エアブロア10FBの本体部11を矢印Fで示すような方向に回転させることができるように構成されている。エアブロア10FBは、エアブロア10FBが取り付けられている部材(例えば、バンパー、グリル、洗浄対象物)に対して回転可能である。図11に示されるエアブロア10FBは、フロントバンパー60に取り付けられている。
【0135】
回転機構40Bは、エアブロア10FBの本体部11を回転動作させることで、エアブロア10FBの吹出し口16を実線で示す位置と破線で示す位置とに移動させて開閉可能とする。すなわち、回転機構40Bは、エアブロア10FBを回転させることで、エアブロア10FBの作動時にはエアブロア10FBの吹出し口16をフロントバンパー60の送風口61を介して車両外部に露出させ、エアブロア10FBの停止時には吹出し口16を車両外部に露出させないようにすることができる。
【0136】
以上説明したように、第六実施形態に係るクリーナユニット1FA,1FBは、エアブロア10FA,10FBの非作動時には閉鎖機構40により吹出し口16が閉鎖されるように構成されている。このため、エアブロア10FA,10FB内への吹出し口16からの水等の侵入を効果的に防止することができる。
【0137】
クリーナユニット1FA,1FBによれば、閉鎖機構40として開閉式カバー40Aを使用することで、エアブロア10FAの吹出し口16を容易に開閉することができる。また、エアブロア10FAの吹出し口16と連通するバンパー等の送風口を開閉することで、吹出し口16への水の侵入を防止してもよい。また、閉鎖機構40として回転機構40Bを使用することで、エアブロア10FBの吹出し口16に開閉式カバーを取り付けることなく、吹出し口16を閉鎖することができる。
【0138】
なお、変形例では、閉鎖機構40として回転機構40Bを用いて、エアブロア10FBを回転させることで、吹出し口16を閉鎖する構成を採用しているが、この例に限られない。例えば、閉鎖機構40として、エアブロア10FBを横方向に摺動させる摺動機構を採用し、エアブロア10FBを横方向に摺動させることで吹出し口16を閉鎖してもよい。
【0139】
(第七実施形態)
図12は、第七実施形態に係るクリーナシステム100Gの縦断面図である。
図12に示すように、第七実施形態に係るクリーナシステム100Gは、クリーナユニット1Gと、ヘッドランプ5と、を備えている。クリーナユニット1Gは、エアブロア10Gと、防護カバー90と、クリーナ制御部20と、を備えている。
【0140】
防護カバー90は、エアブロア10Gの吹出し口11bから噴射される空気を、車両の走行風による影響から防護するように構成されている。防護カバー90は、エアブロア10Gの吹出し口11bの近傍に設けられている。
【0141】
図12に示されるエアブロア10Gは、フロントバンパー60に取り付けられている。フロントバンパー60には、エアブロア10Gの吹出し口11bから噴射される空気を通過させるための送風口61が設けられている。フロントバンパー60の送風口61は、エアブロア10Gの吹出し口11bに連通するように開口されている。防護カバー90は、フロントバンパー60と一体的に構成され、フロントバンパー60から突出される突起状の部材である。防護カバー90は、エアブロア10Gの吹出し口11bの向きに沿うように、フロントバンパー60に開口された送風口61の周囲の一部からヘッドランプ5に向けて突出されている。防護カバー90の内側壁(エアブロア10Gの吹出し口11bに対向する壁)は、吹出し口11bから噴射される空気を整流してヘッドランプ5へ送風させるための整流壁91として構成されている。整流壁91は、例えば、吹出し口11bの向きに沿うように連続される半円状の壁として形成されている。
【0142】
以上説明したように、第七実施形態に係るクリーナユニット1Gおよびクリーナシステム100Gによれば、エアブロア10Gの吹出し口11bの近傍に防護カバー90が設けられている。このため、吹出し口11bから噴射される空気への車両の走行風の影響を抑制することができる。すなわち、エアブロア10Gから送風される空気を、走行風の影響を受けずに、適切な方向に噴射することができる。
【0143】
防護カバー90は、エアブロア10Gの吹出し口11bに連通するように開口されたフロントバンパー60の送風口61の周囲の一部からヘッドランプ5の方向へ突出するように形成されている。このため、吹出し口11bから噴射される空気を確実に防護することができ、走行風の影響を容易に抑制することができる。
【0144】
防護カバー90には、吹出し口11bから噴射される空気を整流してヘッドランプ5へ送風させるための整流壁91が設けられている。このため、空気への走行風の影響を抑制するとともに、ヘッドランプ5への空気の噴射方向を適切に制御することができる。
【0145】
なお、エアブロア10Gは、例えば、フロントグリル80に取り付けられるようにしてもよい(図5参照)。その場合には、防護カバー90は、フロントグリル80に開口された送風口81の周囲の一部からヘッドランプ5へ向けて突出するように設けられるようにすればよい。
【0146】
(第八実施形態)
図13Aは、第八実施形態に係る車両用クリーナシステムの正面模式図であり、図13Bは、図13Aに示すクリーナシステムの平面模式図である。
図13A図13Bに示すように、第八実施形態に係るクリーナシステム100Hは、車両の後部に搭載されるリアランプユニット105と、クリーナユニット1Hと、を備えている。図13A図13Bには、車両後部の左側に設けられるリアランプユニット105を図示している。右側リアランプは、左側リアランプユニット105と左右対称の構成を有しているため、詳細な説明を省略する。
【0147】
ランプユニット105の筐体106内には、ストップ&テールランプ107と、カメラ108とが収容されている。ストップ&テールランプ107とカメラ108とは車両の左右方向に沿って並列するように配置されている。本例においては、ストップ&テールランプ107は、筐体106内の右側(車両内側)に配置され、カメラ108は、筐体106内の左側(車両外側)に配置されている。
【0148】
クリーナユニット1Hは、図4に示すクリーナユニット1Bと同様の構成を備えている。すなわち、エアブロアから構成されるクリーナユニット1Hは、リアランプユニット105の筐体106の下面に取り付けられている。クリーナユニット1Hのエアブロアの吹出し口11bは、左右方向に並列されたストップ&テールランプ107とカメラ108のうち、カメラ108に対して空気を噴射可能な位置に設けられている。具体的には、クリーナユニット1Hの吹出し口11bは、カメラ108の下方に設けられて、カメラ108の下方から上方に向かって送風可能である。なお、正面視においてアウターカバー119におけるカメラ108に対応する領域に向けて吹出し口11bから空気を噴射してもよく、アウターカバー119におけるカメラ108に対応する領域の下方に向けて空気を噴射するようにしてもよい。
【0149】
以上説明したように、第八実施形態に係るクリーナユニット1Hおよびクリーナシステム100Hによれば、ストップ&テールランプ107とカメラ108とが単一の筐体106内に収容されたリアランプユニット105(センサ内蔵ランプ)に対してクリーナユニット1Hを取り付ける際に、カメラ108に対応する位置にクリーナユニット1Hの吹出し口11bが設けられている。このため、センサ内蔵ランプに含まれるランプ(例えば、ストップ&テールランプ107)とセンサ(例えば、カメラ108)のうち、清浄度を保つ必要のより高いセンサに対して、効果的に洗浄を行うことができる。
【0150】
(第九実施形態)
図14Aは、第九実施形態に係る車両用クリーナシステムの正面模式図であり、図14Bは、図14Aに示すクリーナシステムの平面模式図である。
図14A図14Bに示すように、第九実施形態に係るクリーナシステム100Iは、車両の前部に搭載されるヘッドランプユニット115と、クリーナユニット1Iと、を備えている。図14A図14Bには、車両前部の右側に設けられるヘッドランプユニット115を図示している。左側ヘッドランプユニットは、右側ヘッドランプユニット115と左右対称の構成を有しているため、詳細な説明を省略する。
【0151】
ヘッドランプユニット115の筐体116内には、ヘッドランプ117と、カメラ118とが収容されている。ヘッドランプ117とカメラ118とは車両の左右方向に沿って並列するように配置されている。本例においては、ヘッドランプ117は、筐体116内の右側(車両外側)に配置され、カメラ118は、筐体116内の左側(車両内側)に配置されている。
【0152】
クリーナユニット1Iは、図5に示すクリーナユニット1Cと同様に、左右方向においてヘッドランプユニット115の左側、すなわち、ヘッドランプユニット115よりも車両内側に配置されている。なお、クリーナユニット1Iは、筐体116の左側面に接するように取り付けられていることが好ましい。エアブロア10Iの吹出し口11bからヘッドランプ117に向けて噴射された空気は、筐体116の前方に設けられたアウターカバー119の流線形に沿って、車両の左右方向における内側から外側へ送り出される。図14A図14Bに示す右側ヘッドランプユニット115の場合、アウターカバー119は、車両の左右方向において外側に向かうにつれて徐々に後方に傾斜するように形成されている。エアブロア10Iの吹出し口11bから噴射された空気は、アウターカバー119の傾斜に沿って左側から右側へ送り出される。
【0153】
以上説明したように、第九実施形態に係るクリーナユニット1Iおよびクリーナシステム100Iによれば、複数の洗浄対象物に対して単一のクリーナユニットを取り付ける際に、当該複数の洗浄対象物とクリーナユニットの吹出し口とが一直線上に並ぶように配置されている。すなわち、ヘッドランプ117とカメラ118とが左右に並列して搭載されたヘッドランプユニット115(センサ内蔵ランプ)に対して、クリーナユニット1Iを取り付ける際に、ヘッドランプ117とカメラ118とクリーナユニット1Iの吹出し口11bとが左右方向において一直線上に並ぶように配置されている。複数の洗浄対象物に対するクリーナユニットの効率的なレイアウトを採用することで、より効果的に洗浄を行うことができる。
【0154】
クリーナシステム100Iにおいて、カメラ118は、ヘッドランプ117よりもエアブロア10Iの吹出し口11bに近い位置に配置されている。このように、ヘッドランプ117よりも高い清浄度を保つ必要があるカメラ118を吹出し口11bに最も近づけることで、効果的な洗浄を実施することができる。
【0155】
(第十実施形態)
図15Aは、第十実施形態に係る車両用クリーナシステムの正面模式図であり、図15Bは、図15Aに示すクリーナシステムの平面模式図である。
図15A図15Bに示すように、第十実施形態に係るクリーナシステム100Jは、リアランプユニット125と、クリーナユニット1Jと、を備えている。図15A図15Bには、車両後部の左側に設けられるリアランプユニット125を図示している。右側リアランプユニットは、図15A図15Bに示す左側リアランプユニット125と左右対称の構成を有しているため、詳細な説明を省略する。
【0156】
リアランプユニット125の筐体126内には、ターンシグナルランプ127Aと、ストップ&テールランプ127Bと、カメラ128とが収容されている。ターンシグナルランプ127Aと、ストップ&テールランプ127Bと、カメラ128とは、車両の上下方向に沿って一直線上に並列するように配置されている。本例においては、ターンシグナルランプ127Aが筐体126内の最上部に配置され、ストップ&テールランプ127Bがターンシグナルランプ127Aの下に配置され、カメラ128は、ストップ&テールランプ127Bのさらに下に配置されている。
【0157】
クリーナユニット1Jは、左右方向においてリアランプユニット125の左側、すなわち、リアランプユニット125よりも車両内側に配置されている。クリーナユニット1Jは、特にその吹出し口11bが、リアランプユニット125に搭載されたターンシグナルランプ127A、ストップ&テールランプ127B、およびカメラ128のうち最下部に配置されたカメラ128に対応する位置に配置されている。なお、クリーナユニット1Jは、筐体116の左側面の下部に接するように取り付けられていることが好ましい。エアブロア10Jの吹出し口11bからリアランプユニット125に向けて噴射された空気は、筐体126の前方に設けられたアウターカバー129の流線形に沿って、車両の左右方向における内側から外側へ送り出される。図15A図15Bに示す左側リアランプユニット125の場合、アウターカバー129は、車両の左右方向において外側に向かうにつれて徐々に後方に傾斜するように形成されている。エアブロア10Jの吹出し口11bから噴射された空気は、アウターカバー129の傾斜に沿って左側から右側へ送り出される。
【0158】
以上説明したように、第十実施形態に係るクリーナユニット1Jおよびクリーナシステム100Jによれば、車両の上下方向に沿って一直線上に配置された複数の洗浄対象物に対して単一のクリーナユニットを取り付ける際に、当該複数の洗浄対象物のうち最も下方に配置された洗浄対象物に対応する位置に空気を噴射するようにクリーナユニットの吹出し口が配置されている。すなわち、ターンシグナルランプ127Aと、ストップ&テールランプ127Bと、カメラ128とが上下に並列して搭載されたリアランプユニット125(センサ内蔵ランプ)に対して、クリーナユニット1Jを取り付ける際に、最下部に配置されたカメラ128に対応する位置に空気を噴射するように、クリーナユニット1Jの吹出し口11bが配置されている。このように、上下に並列された複数の洗浄対象物に対して単一のクリーナユニットを取り付ける際に、高い清浄度を要求される洗浄対象物を最下部に配置し、当該洗浄対象物に対してクリーナユニットから空気を噴射することで、当該洗浄対象物に対する効果的な洗浄を実施することができる。また、着雪等が溜まりやすいリアランプユニット125のアウターカバー129の下部において着雪等を除去することができる。その結果、カメラ128よりも上方に搭載されたターンシグナルランプ127Aやストップ&テールランプ127Bに対応するアウターカバー129の領域に付着する着雪も下に流れ落ちるため、これらのランプ127A,127Bの照明機能に与える悪影響をも防止することができる。
【0159】
(第十一実施形態)
図16Aは、第十一実施形態に係る車両用クリーナシステムの正面模式図であり、図16Bは、図16Aに示すクリーナシステムの平面模式図である。
図16A図16Bに示すように、第十一実施形態に係るクリーナシステム100Kは、ヘッドランプユニット135と、クリーナユニット1Kと、を備えている。図16A図16Bには、車両前部の右側に設けられるヘッドランプユニット135を図示している。左側ヘッドランプユニットは、図16A図16Bに示す右側ヘッドランプユニット135と左右対称の構成を有しているため、詳細な説明を省略する。
【0160】
ヘッドランプユニット135の筐体136内には、ヘッドランプ137と、カメラ138Aと、LiDAR138Bとが収容されている。カメラ138Aと、LiDAR138Bとは車両の左右方向に沿って並列するように配置されている。本例においては、カメラ138Aが筐体136内の左側に配置され、LiDAR138Bが筐体136内の右側に配置されている。なお、カメラ138AとLiDAR138Bとは、左右方向において本実施形態とは反対の位置に配置されていてもよい。また、ヘッドランプ137は、並列されたカメラ138AおよびLiDAR138Bの上部に配置されている。
【0161】
クリーナユニット1Kは、図14A図14Bに示すクリーナユニット1Iと同様に、左右方向においてヘッドランプユニット135の左側、すなわち、ヘッドランプユニット135よりも車両内側に配置されている。クリーナユニット1Kは、特にその吹出し口11bが、ヘッドランプユニット135に搭載されたヘッドランプ137、カメラ138A、およびLiDAR138Bのうち下方に並列されたカメラ138AおよびLiDAR138Bに対応する位置に配置されている。なお、クリーナユニット1Kは、筐体136の左側面に接するように取り付けられていることが好ましい。エアブロア10Kの吹出し口11bからヘッドランプユニット135に向けて噴射された空気は、筐体136の前方に設けられたアウターカバー139の流線形に沿って、車両の左右方向における内側から外側へ送り出される。図16A図16Bに示す右側ヘッドランプユニット135の場合、アウターカバー139は、車両の左右方向において外側に向かうにつれて徐々に後方に傾斜するように形成されている。エアブロア10Kの吹出し口11bから噴射された空気は、アウターカバー139の傾斜に沿って左側から右側へ送り出される。
【0162】
以上説明したように、第十一実施形態に係るクリーナユニット1Kおよびクリーナシステム100Kによれば、第十実施形態と同様に車両の上下方向に沿って並列された複数の洗浄対象物に対して単一のクリーナユニットを取り付ける際に、当該複数の洗浄対象物のうち最も下方に配置された洗浄対象物に対応する位置に空気を噴射するようにクリーナユニットの吹出し口が配置されている。すなわち、本実施形態においては、左右に並列されたカメラ128AおよびLiDAR138Bの上方にヘッドランプ137が配置されたヘッドランプユニット135(センサ内蔵ランプ)に対して、クリーナユニット1Kを取り付ける際に、下部に配置されたカメラ138AおよびLiDAR138Bに対応する位置に空気を噴射するように、クリーナユニット1Kの吹出し口11bが配置されている。これにより、高い清浄度が求められるカメラ138AやLiDAR138Bに対する効果的な洗浄を実施することができるとともに、カメラ138AやLiDAR138Bよりも上方に設けられたヘッドランプ137の照明機能に与える悪影響をも防止することができる。
【0163】
以上、本開示の実施形態について説明をしたが、本開示の技術的範囲が本実施形態の説明によって限定的に解釈されるべきではないのは言うまでもない。本実施形態は単なる一例であって、請求の範囲に記載された発明の範囲内において、様々な実施形態の変更が可能であることが当業者によって理解されるところである。本開示の技術的範囲は請求の範囲に記載された発明の範囲及びその均等の範囲に基づいて定められるべきである。
【0164】
本出願は、2018年12月26日出願の日本特許出願2018-242209号、2018年12月26日出願の日本特許出願2018-242210号、2018年12月26日出願の日本特許出願2018-242211号、2018年12月26日出願の日本特許出願2018-242212号、2018年12月26日出願の日本特許出願2018-242213号、2018年12月26日出願の日本特許出願2018-242214号、2018年12月26日出願の日本特許出願2018-242215号、および2019年6月4日出願の日本特許出願2019-104462号に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
図16A
図16B