(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-09
(45)【発行日】2024-04-17
(54)【発明の名称】電池モジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 10/6551 20140101AFI20240410BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20240410BHJP
H01M 10/6561 20140101ALI20240410BHJP
H01M 10/6567 20140101ALI20240410BHJP
H01M 10/647 20140101ALI20240410BHJP
H01M 10/6556 20140101ALI20240410BHJP
【FI】
H01M10/6551
H01M10/613
H01M10/6561
H01M10/6567
H01M10/647
H01M10/6556
(21)【出願番号】P 2021033570
(22)【出願日】2021-03-03
【審査請求日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】10-2020-0047564
(32)【優先日】2020-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】522151617
【氏名又は名称】エスケー オン カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】イ ヨン ヒ
【審査官】大濱 伸也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/167612(WO,A1)
【文献】特開2020-009579(JP,A)
【文献】国際公開第2014/147809(WO,A1)
【文献】特表2019-508632(JP,A)
【文献】特開2018-206605(JP,A)
【文献】特開2019-110229(JP,A)
【文献】国際公開第2017/163336(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/52-10/667
H01M 50/20
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の電池セルが積層される電池セル積層体と、
前記電池セル積層体の一面に配置される熱伝導部材と、を含み、
前記熱伝導部材は、多孔質絶縁層と、前記多孔質絶縁層の表面に配置される伝導層と、を含み、
前記電池セルは、電極組立体と、前記電極組立体を収容し、且つ前記電池セルの外形を形成するポーチと、を含み、
前記ポーチは、前記電極組立体を収容する収容部と、前記収容部の外側に形成され、少なくとも一部が折り畳まれたシール部と、を含み、
前記多孔質絶縁層は、前記
多孔質絶縁層の内部に複数個の空隙を含むか、又は前記多孔質絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔を含み、
前記熱伝導部材は、前記少なくとも一部が折り畳まれたシール部に配置され
、
前記伝導層は、前記貫通孔の外部に配置される前記多孔質絶縁層の表面に沿って配置される第1伝導層と、前記貫通孔の内部表面に沿って配置され、前記第1伝導層と連結される第2伝導層と、を含む、電池モジュール。
【請求項2】
前記多孔質絶縁層は、水素結合が可能な第1高分子セグメントと、ポリオール構造の第2高分子セグメントと、を含む共重合体高分子で形成される、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記第1高分子セグメントは芳香族ウレタン又は芳香族尿素の結合を含む、請求項2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記第2高分子セグメントは、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラクトンジオール、及びエチレン-プロピレングリコール共重合体からなる群より選択された1種以上の脂肪族ポリオールを含む、請求項2に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記伝導層は、Al、Ni、Cu、Ag、Au、Zn、Sn、及びFeからなる群より選択されたいずれか1つ以上の材料、又はこれらの合金で形成される、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記伝導層は、炭素棒、球状炭素、カーボンナノチューブ、及びグラフェンからなる群より選択されたいずれか1つ以上の材料で形成される、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記電池セルは、電極組立体と、前記電極組立体を収容し、且つ前記電池セルの外形を形成するポーチと、を含み、
前記ポーチは、前記電極組立体を収容する収容部と、前記収容部の外側に形成されるシール部と、含み、
前記熱伝導部材は、その厚さが前記シール部の厚さよりも厚く形成される、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記電池セル積層体の一面と対面するように配置される第1プレートと、前記電池セル積層体の他の一面と対面するように配置される第2プレートと、をさらに含み、
前記熱伝導部材は、前記電池セル積層体と前記第2プレートの間に配置される、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項9】
前記熱伝導部材は、前記収容部及び前記シール部が形成される表面に沿って複数個の前記電池セルに付着する、請求項
8に記載の電池モジュール。
【請求項10】
前記シール部は、一面が前記収容部の一面と向かい合うように配置され、他面が前記第2プレートと向かい合うように配置され、
前記熱伝導部材は、前記シール部の他面に配置される第1熱伝導部材と、前記シール部の一面に配置される第2熱伝導部材と、前記シール部の一面と向かい合う前記収容部の一面に配置される第3熱伝導部材と、を含み、
前記第1~第3熱伝導部材は、厚さ方向に圧縮されて前記第2プレートと前記電池セル積層体の間に配置される、請求項
9に記載の電池モジュール。
【請求項11】
前記熱伝導部材は厚さ方向の収縮率が90%以下である、請求項
10に記載の電池モジュール。
【請求項12】
前記熱伝導部材の厚さは100μm~500μmである、請求項
8に記載の電池モジュール。
【請求項13】
前記第2プレートに結合する冷却装置をさらに含む、請求項
8に記載の電池モジュール。
【請求項14】
前記熱伝導部材は厚さ方向の伸び率が10%以下である、請求項1に記載の電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池は、一次電池とは異なり、充電及び放電が可能であるため、デジタルカメラ、携帯電話、ノートパソコン、ハイブリッド自動車などのような様々な分野に適用されることができる。二次電池としては、ニッケル-カドミウム電池、ニッケル-メタルハイドライド電池、ニッケル-水素電池、リチウム二次電池などを挙げることができる。
【0003】
かかる二次電池の中でも、高エネルギー密度及び放電電圧を有するリチウム二次電池に対する多くの研究が進行しつつある。最近、リチウム二次電池は、柔軟性を有するポーチ型(pouched type)の電池セルで製造され、複数個を連結して、モジュールの形で構成して使用されている。
【0004】
電池モジュールは、複数個が結合し、電池パックとして製造される。ところが、従来の場合には、電池モジュールのエネルギー密度を高めるために、電池セルの下部でのみ冷却が行われていた。そのため、従来の電池モジュールには、急速充電時に電池セル内部の温度偏差が非常に大きくなるという問題がある。
【0005】
かかる温度偏差は、電池セルの寿命を短くさせる要因として作用している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、電池セルの温度偏差を最小化することができる電池モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施例による電池モジュールは、複数個の電池セルが積層される電池セル積層体と、上記電池セル積層体の一面に配置される熱伝導部材と、を含み、上記熱伝導部材は、多孔質絶縁層と、上記多孔質絶縁層の表面に配置される伝導層と、を含むことができる。
【0008】
本実施例において、上記多孔質絶縁層は、水素結合が可能な第1高分子セグメントと、ポリオール構造の第2高分子セグメントと、を含む共重合体高分子で形成されることができる。
【0009】
本実施例において、上記第1高分子セグメントは、芳香族ウレタン又は芳香族尿素の結合を含むことができる。
【0010】
本実施例において、上記第2高分子セグメントは、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラクトンジオール、及びエチレン-プロピレングリコール共重合体からなる群より選択された1種以上の脂肪族ポリオールを含むことができる。
【0011】
本実施例において、上記伝導層は、Al、Ni、Cu、Ag、Au、Zn、Sn、及びFeからなる群より選択されたいずれか1つ以上の材料、又はこれらの合金で形成されることができる。
【0012】
本実施例において、上記伝導層は、炭素棒、球状炭素、カーボンナノチューブ、及びグラフェンからなる群より選択されたいずれか1つ以上の材料で形成されることができる。
【0013】
本実施例において、上記電池セルは、電極組立体と、上記電極組立体を収容し、且つ上記電池セルの外形を形成するポーチと、を含み、上記ポーチは、上記電極組立体を収容する収容部と、上記収容部の外側に形成されるシール部と、を含み、上記熱伝導部材は、その厚さが上記シール部の厚さよりも厚く形成されることができる。
【0014】
本実施例において、上記多孔質絶縁層は、内部に複数個の空隙を含むか、又は上記多孔質絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔を含むことができる。
【0015】
本実施例において、上記伝導層は、上記貫通孔の外部に配置される上記多孔質絶縁層の表面に沿って配置される第1伝導層と、上記貫通孔の内部表面に沿って配置され、上記第1伝導層と連結される第2伝導層と、を含むことができる。
【0016】
本実施例において、上記電池セル積層体の一面と対面するように配置される第1プレートと、上記電池セル積層体の他の一面と対面するように配置される第2プレートと、をさらに含み、上記熱伝導部材は、上記電池セル積層体と上記第2プレートの間に配置されることができる。
【0017】
本実施例において、上記電池セルは、電極組立体と、上記電極組立体を収容し、且つ上記電池セルの外形を形成するポーチと、を含み、上記ポーチは、上記電極組立体を収容する収容部と、上記収容部の外側に形成されるシール部と、を含み、上記熱伝導部材は、上記収容部及び上記シール部が形成される表面に沿って複数個の上記電池セルに付着することができる。
【0018】
本実施例において、上記シール部は、一面が上記収容部の一面と向かい合うように配置され、他面が上記第2プレートと向かい合うように配置され、上記熱伝導部材は、上記シール部の他面に配置される第1熱伝導部材と、上記シール部の一面に配置される第2熱伝導部材と、上記シール部の一面と向かい合う上記収容部の一面に配置される第3熱伝導部材と、を含み、上記第1~第3熱伝導部材は、厚さ方向に圧縮されて上記第2プレートと上記電池セル積層体の間に配置されることができる。
【0019】
本実施例において、上記熱伝導部材は厚さ方向の収縮率が90%以下であることができる。
【0020】
本実施例において、上記熱伝導部材の厚さは100μm~500μmであることができる。
【0021】
本実施例において、上記第2プレートに結合する冷却装置をさらに含むことができる。
【0022】
本実施例において、上記熱伝導部材は厚さ方向の伸び率が10%以下であることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施例による電池モジュールは、電池セルの上部に集中する熱が熱伝導部材を介して迅速に放熱部材に放出されることができる。これにより、電池セルの速い冷却が可能となり、電池セルの温度偏差を最小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の実施例による電池モジュールを概略的に示す斜視図である。
【
図2】
図1に示された電池モジュールの分解斜視図である。
【
図3】
図2の電池セルを拡大して示す斜視図である。
【
図4】
図1のI-I’線に沿って切断した断面図である。
【
図5】本発明の実施例による熱伝導部材を模式的に示す断面図である。
【
図6a】第2プレートが第1プレートと結合する過程を示す図である。
【
図6b】第2プレートが第1プレートと結合する過程を示す図である。
【
図6c】第2プレートが第1プレートと結合する過程を示す図である。
【
図6d】第2プレートが第1プレートと結合する過程を示す図である。
【
図7】本発明の他の実施例による電池セル積層体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の詳細な説明に先立ち、以下で説明される本明細書及び特許請求の範囲で用いられる用語や単語は、通常的又は辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は自らの発明を最善の方法で説明するための用語の概念に適切に定義することができる原則に立脚して、本発明の技術的思想に符合する意味及び概念に解釈されるべきである。したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明の最も好ましい実施例に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないため、本出願時点においてこれらを代替することができる様々な均等物及び変形例があり得ることを理解しなければならない。
【0026】
以下、添付された図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。このとき、添付された図面において、同一の構成要素は、可能な限り同一の符号で示している点に注意しなければならない。また、本発明の要旨を不明にする可能性がある公知の機能及び構成についての詳細な説明は省略する。同様の理由から、添付図面において、いくつかの構成要素は誇張又は省略されたり、又は概略的に示されており、各構成要素のサイズが実際のサイズを完全に反映するものではない。
【0027】
例えば、本明細書において、上側、上部、下側、下部、側面などの表現は、図面の図示を基準に説明したものであり、該当対象の方向が変更されると異なって表現されることができる点を予め明らかにしておく。
【0028】
図1は本発明の実施例による電池モジュールを概略的に示す斜視図であり、
図2は
図1に示された電池モジュールの分解斜視図であり、
図3は
図2の電池セルを拡大して示す斜視図であり、
図4は
図1のI-I’線に沿って切断した断面図であり、
図5は本発明の実施例による熱伝導部材を模式的に示す断面図である。
【0029】
図1~
図5を参照すると、本実施例の電池モジュール100は、電池セル積層体1、ケース30、絶縁カバー70、側面カバー60、熱伝達層90、及び熱伝導部材80を含むことができる。
【0030】
電池セル積層体1は、
図3に示された電池セル10を複数個積層して形成する。本実施例において、電池セル10は、左右方向(又は水平方向)に積層される。しかし、必要に応じて、上下方向に積層するように構成することも可能である。
【0031】
電池セル10はそれぞれ、ポーチ型(pouched type)二次電池であってもよく、電極リード15が外部に突出した構造を有することができる。
【0032】
電池セル10は、ポーチ11内に電極組立体(不図示)が収容された形で構成されることができる。
【0033】
電極組立体は、複数個の電極板及び電極タブを備え、ポーチ11内に収納される。ここで、電極板は、陽極板及び陰極板で構成され、電極組立体は、かかる陽極板及び陰極板がセパレータを間に挟んで広い面が向かい合う形になるように積層された形で構成されることができる。
【0034】
陽極板及び陰極板は、集電体に活物質スラリーが塗布された構造として形成される。一般に、スラリーは、溶媒が添加された状態で粒状の活物質、補助導体、バインダー、及び可塑剤などが撹拌されて形成されることができる。
【0035】
また、電極組立体には、複数個の陽極板と複数個の陰極板が上下方向に積層される。このとき、複数個の陽極板及び複数個の陰極板にはそれぞれ、電極タブが備えられ、互いに同一の極性同士が接触し、同一の電極リード15に連結されることができる。
【0036】
本実施例において、電極リード15は、2つが互いに反対方向を向くように配置されることができる。
【0037】
ポーチ11は、容器状に形成されて電池セル10の外形を形成し、電極組立体及び電解液(不図示)が収容される内部スペースを提供することができる。このとき、電極組立体の電極リード15は、一部がポーチ11の外部に露出することができる。
【0038】
ポーチ11は、シール部202と収容部204に区分されることができる。
【0039】
収容部204は、容器状に形成されて四角状の内部スペースを提供することができる。また、収容部204の内部スペースには、電極組立体及び電解液が収容されることができる。
【0040】
シール部202は、ポーチ11の一部が接合されて収容部204の周囲を密封する部分である。これにより、シール部202は、容器状に形成される収容部204から外部に拡張されるフランジ状に形成される。結果として、シール部202は、収容部204の外側に沿って配置されることができる。
【0041】
ポーチ11との接合には、熱融着方法が用いられることができるが、これに限定されない。
【0042】
また、本実施例において、シール部202は、電極リード15が配置される第1シール部2021と、電極リード15が配置されない第2シール部2022とに区分されることができる。
【0043】
本実施例において、ポーチ11は、一枚の外装材を成形(forming)して形成することができる。より具体的には、一枚の外装材に1つ又は2つの収納部を成形して形成した後、収納部が1つのスペース(すなわち、収容部)を形成するように外装材を折り畳むことでポーチ11を完成することができる。
【0044】
本実施例において、収容部204は、正方状に形成されることができる。そして、収容部204の外側には、外装材が接合されて形成されるシール部202が備えられる。これにより、本実施例の電池セル10は、外装材が折り畳まれる面にシール部202を形成する必要がない。したがって、本実施例において、シール部202は、収容部204の外側を形成する4面のうち3面にのみ備えられ、収容部の外側のうちいずれか一面(
図3に示される下部面)にはシール部が配置されない。
【0045】
本実施例において、電極リード15は、互いに反対方向を向くように配置されることから、2つの電極リード15は、互いに異なる辺に形成されるシール部202に配置されることができる。したがって、本実施例のシール部202は、電極リード15が配置される2つの第1シール部2021、及び電極リード15が配置されない1つの第2シール部2022で構成されることができる。
【0046】
また、本実施例において、電池セル10は、シール部202の接合信頼性を向上させるとともに、シール部202のモジュールにおいてシール部が占める体積を最小化するために、少なくとも一度折り畳まれた形にシール部202を構成することができる。
【0047】
より具体的には、本実施例による電池セル10は、シール部202のうち電極リード15が配置されない第2シール部2022だけ2回折り畳まれるように構成することができる。
【0048】
第2シール部2022は、電池セルの面積を減らす方向に折り畳まれることができる。例えば、本実施例において、第2シール部2022が折り畳まれる線である折曲線C1、C2は、収容部204の外側と並んで配置され、第2シール部2022は、折曲線C1、C2に沿って第2シール部2022の少なくとも一部が重なる形に折り畳まれることができる。これにより、少なくとも一度折り畳まれた第2シール部2022は全体的に同一の幅を有することができる。
【0049】
第2シール部2022は、
図3に示された第2折曲線C2に沿って180°折り畳まれた後、再び第1折曲線C1に沿って90°に折り畳まれることができる。
【0050】
このとき、第2シール部2022の内部には接着部材17が充填されることができる。これにより、第2シール部2022は、接着部材17によって2回折り畳まれた形状が維持されることができる。接着部材17は、熱伝導率が高い接着剤で形成されることができる。例えば、接着部材17は、エポキシやシリコンで形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0051】
本実施例において、接着部材17は、後述する熱伝達層90と同一又は異なる材料で形成されることができる。
【0052】
このように構成される電池セル10は、充電及び放電が可能な電池であってもよく、具体的には、リチウムイオン(Li-ion)電池又はニッケル水素(Ni-MH)電池であることができる。
【0053】
電池セル10は、後述するケース30内に垂直に立てられて左右方向に積層配置される。そして、積層配置される電池セル10の間、及び電池セル積層体1とケース30の間には、少なくとも一つの緩衝パッド(不図示)が配置されることができる。
【0054】
緩衝パッドは、1つ又は複数個が電池セル10の収容部204の間に配置されることができる。
【0055】
緩衝パッドは、特定の電池セル10が膨張した場合には圧縮されて弾性変形する。これにより、電池セル積層体1の全体積が膨張することを抑制することができる。このために、緩衝パッドは、ポリウレタン製のフォーム(foam)で構成されることができるが、これに限定されるものではない。また、緩衝パッドは、電池セルのエネルギー密度を高めるために省略されることができる。
【0056】
ケース30は、電池モジュール100の外形を規定し、複数個の電池セル10の外部に配置されて外部環境から電池セル10を保護することができる。同時に、本実施例のケース30は、電池モジュールの放熱部材としても用いられることができる。
【0057】
本実施例のケース30は、電池セル積層体1の一側に配置される第1プレート50と、電池セル10の他側に配置される第2プレート40と、電池セル10の電極リード15が配置される側面に配置される側面カバー60と、を含むことができる。
【0058】
第1プレート50は、電池セル積層体1の下部に配置されて電池セル積層体1の下部面を支持する下部プレート52と、電池セル積層体1において電池セル10の収容部204が露出する側面を支持する側面プレート58と、を含むことができる。しかし、必要に応じて、側面プレート58及び下部プレート52を独立した構成要素で構成することも可能である。
【0059】
側面プレート58は、下部プレート52の両側から延長されて形成され、左右方向に積層配置された電池セル積層体1の両側面に配置される電池セル10を支持することができる。
【0060】
電池セル10を堅固に支持するために、側面プレート58は、電池セル10の収容部204に直接接触するように構成されることができる。しかし、これに限定されず、側面プレート58と収容部204の間に放熱パッドや緩衝パッドなどを介在させるなど、必要に応じて、様々な変形が可能である。
【0061】
このように構成される第1プレート50は、金属のような熱伝導性が高い材料で構成されることができる。例えば、第1プレート50は、アルミニウムで構成されることができる。しかし、これに限定されるものではなく、金属ではなくても、金属と同様の熱伝導性を有する材料であれば様々な材料が用いられることができる。
【0062】
第2プレート40は、電池セル積層体1の上部に配置されて電池セル積層体1の上面と対面するように配置される。また、第2プレート40は、平らな板状で設けられ、第1プレート50の側面プレート58の上端に締結されることができる。これにより、第2プレート40が第1プレート50に締結されると、第2プレート40及び第1プレート50は、内部が空いた管状部材の形状を有することができる。
【0063】
第2プレート40は、第1プレート50と同様に、熱伝導性が高い材料で構成されることができる。具体的には、第2プレート40は、金属などの材料で構成されることができ、より具体的には、アルミニウムで構成されることができる。しかし、これに限定されるものではなく、より高い熱伝導性を有する材料であれば、本発明の目的の範囲内で様々な材料を用いることができる。
【0064】
第1プレート50及び第2プレート40は溶接などの方法で結合することができる。しかし、これに限定されるものではなく、スライド法で結合するか、又はボルトやネジなどの固定部材を用いて結合するなど様々な変形が可能である。
【0065】
側面カバー60は、電池セル10の電極リード15が配置される両側面にそれぞれ結合することができる。
【0066】
図2に示すように、側面カバー60は、第1プレート50及び第2プレート40に結合され、第1プレート50及び第2プレート40とともに電池モジュール100の外面を構成することができる。
【0067】
側面カバー60は、樹脂のような絶縁性材料で形成されることができ、後述する絶縁カバー70の接続端子72を外部に露出させるための貫通孔62を備えることができる。
【0068】
側面カバー60は、ネジやボルトのような固定部材を介して第1プレート50及び第2プレート40に結合することができる。しかし、これに限定されるものではない。
【0069】
側面カバー60と電池セル積層体1の間には、絶縁カバー70が介在することができる。
【0070】
絶縁カバー70は、電池セル10の電極リード15が配置される一面に結合することができる。したがって、電極リード線15は、絶縁カバー70を貫通して絶縁カバー70の外側において相互連結されることができる。このために、絶縁カバー70には、電極リード15が挿入配置される複数個の貫通孔73が備えられることができる。
【0071】
また、絶縁カバー70には、電池セル10を外部と電気的に連結するための接続端子72が備えられることができる。接続端子72は、側面カバー60に形成される貫通孔62を介して外部に露出することができる。これにより、側面カバー60の貫通孔62は、接続端子72のサイズ及び形状に対応する形状に形成されることができる。
【0072】
本実施例において、接続端子72は、導電性部材で構成され、少なくとも一つのバスバー86に電気的に連結されるか、又は少なくとも一つのバスバー86に接合することができる。
【0073】
また、絶縁カバー70は、回路基板(例えば、PCB)と、回路基板に実装される複数個の電子素子と、を含むことができる。これにより、電池セル10の電圧をセンシングする機能を行うことができる。
【0074】
バスバー86は、金属板の形で形成されて絶縁カバー70の外部面に結合することができる。電池セル10は、バスバー86を介して相互間に電気的に連結され、バスバー86及び接続端子72を介して電池モジュールの外部要素と電気的に連結されることができる。
【0075】
このために、バスバー86には、電極リード15が挿入配置される複数個の貫通孔87が備えられ、電極リード15は、バスバー86の貫通孔87に挿入された後、溶接などの方法を介してバスバー86に接合することができる。これにより、電極リード15の先端は、少なくとも一部がバスバー86を完全に貫通してバスバー86の外部に露出することができる。
【0076】
本実施例において、接続端子72がバスバー86とは別に製造される部材で構成されるが、これに限定されず、接続端子72をバスバー86と一体に構成することも可能である。例えば、バスバー86の一側を部分的に突出形成した後、これを折り曲げて接続端子72として用いるなど様々な変形が可能である。
【0077】
電池セル積層体1の下面と第1プレート50の間には熱伝達層90が配置されることができる。
【0078】
熱伝達層90は、電池セル10で発生する熱を迅速にケース30に伝達することができる。このために、熱伝達層90は、高い熱伝導率を有する物質で構成されることができる。例えば、熱伝達層90は、サーマルグリース(Thermal grease)、熱伝導性接着剤(Thermal adhesive)、エポキシ樹脂、及び放熱パッドのうちいずれか1つで形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0079】
熱伝達層90は、パッドの形でケース30の内部面に配置したり、液状又はゲル(gel)状でケース30の内部面に塗布して形成することができる。
【0080】
本実施例において、熱伝達層90は、高い絶縁性を有し、例えば、絶縁耐力(Dielectric strength)が10~30KV/mmの範囲である物質が用いられることができる。
【0081】
これにより、本実施例による電池モジュール100は、電池セル10において部分的に絶縁が破壊されても、電池セル10の周辺に配置される熱伝達層90によって電池セル10とケース30の間の絶縁が維持されることができる。
【0082】
また、熱伝達層90は、電池セル10とケース30の間のスペースを充填する形で配置されるため、電池モジュール100の全体的な剛性も補強することができる。
【0083】
一方、本実施例では、電池セル10の下部にのみ熱伝達層90を配置する場合を例に挙げて説明する。しかし、本発明の構成がこれに限定されるものではなく、必要に応じて、電池セル積層体1と側面プレート58の間に熱伝達層90をさらに配置するなど様々な変形が可能である。
【0084】
本実施例の電池モジュール100は、下部プレート52及び第2プレート40を介して外部に熱を放出することができる。したがって、下部プレート52及び第2プレート40は、熱を外部に放出する放熱部材として機能することができる。
【0085】
このために、本実施例による電池モジュール100は、電池セル積層体1と第2プレート40の間に熱伝導部材80が配置されることができる。
【0086】
熱伝導部材80は、多孔質絶縁層82及び伝導層85を含むことができる。
【0087】
多孔質絶縁層82の内部には、複数個の空隙83が形成されることができる。また、上記空隙83は、複数個が連結されて、多孔質絶縁層82を厚さ方向に貫通する貫通孔84を形成することができる。かかる貫通孔84は、多孔質絶縁層82の全体において均等に配置されることができる。
【0088】
ここで、厚さ方向とは、シートの形で設けられる熱伝導部材又は多孔質絶縁層82の広い両面を貫通する方向を意味することができる。したがって、上記した両面に直交する方向だけでなく、上記した両面を斜めに貫通する方向も含むことができる。
【0089】
一実施例によると、伝導層85は、熱伝導率が高い物質で形成され、多孔質絶縁層82の表面全体に配置されることができる。より具体的には、伝導層85は、多孔質絶縁層82の広い両面、すなわち、貫通孔84の外側表面に配置される第1伝導層85bと、貫通孔84の内部表面に配置される第2伝導層85aと、を含むことができる。貫通孔84の内部表面に配置される第2伝導層85aは、多孔質絶縁層82の両面に配置される第1伝導層85bを相互連結することができる。
【0090】
かかる伝導層85を介して、本実施例の熱伝導部材80は、高い熱伝導率を提供することができる。これにより、電池セル10で発生した熱は、伝導層85を介して第2プレート40に迅速に伝達することができる。
【0091】
一実施例によると、多孔質絶縁層82は、伸縮可能なポリマー材料で構成されることができる。これにより、熱伝導部材80は、高い圧縮率及び伸縮性を提供することができる。
【0092】
したがって、電池セル積層体1と第2プレート40の間に熱伝導部材80が配置される場合、熱伝導部材80は、電池セル積層体1と第2プレート40の間のスペース全体を充填することができる。
【0093】
多孔質絶縁層82としては、水素結合が可能な第1高分子セグメントと、ポリオール構造の第2高分子セグメントと、を含む共重合体高分子が用いられることができる。
【0094】
ここで、第1高分子セグメントは、芳香族ウレタン又は芳香族尿素の結合を含み、第2高分子セグメントは、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラクトンジオール、及びエチレン-プロピレングリコール共重合体からなる群より選択された1種以上の脂肪族ポリオールを含むことができる。
【0095】
伝導層85は、金属又は導電性炭素で形成されたものであってもよい。
【0096】
伝導層85の形成に用いられる金属としては、Al、Ni、Cu、Ag、Au、Zn、Sn、及びFeからなる群より選択されたいずれか1つ以上又はこれらの合金が用いられることができる。また、導電性炭素の場合には、炭素棒(carbon rod)、球状炭素、カーボンナノチューブ、グラフェンなどからなる群より選択されたいずれか1つ以上の材料が用いられることができる。
【0097】
熱伝導部材80は、電池セル10の第2シール部2022側に配置されることができる。より具体的には、
図5に示すように、第2シール部2022が配置される電池セル10の一側面全体に配置されることができ、収容部204及び第2シール部2022が形成される表面に沿って第2シール部2022を包み込む形で電池セル10に付着することができる。これにより、電池セル10で発生した熱は、第2シール部2022が配置された電池セル10の一面全体を介して熱伝導部材80及び第2プレート40に伝達されることができる。
【0098】
一方、後述する電池モジュール100の製造過程のうち第2プレート40を第1プレート50と結合する過程において、熱伝導部材80は、第2プレート40によって加圧されることができる。上述のように、本実施例の熱伝導部材80は、伸縮可能な多孔質絶縁層82を含むため、第2プレート40が熱伝導部材80を加圧するようになると、熱伝導部材80が圧縮されて弾性変形することができる。
【0099】
このように構成される本実施例の電池モジュールは、上述した熱伝導部材80を含むことにより、熱伝導性だけでなく、高い伸縮性を確保することができる。これにより、電池セル積層体1と第2プレート40の間のスペースに熱伝導部材80が隙間なく充填されることができ、熱伝導効果を最大化することができる。
【0100】
また、上記伝導層85は、多孔質絶縁層82の外部表面だけでなく、多孔質絶縁層82の貫通孔の内部表面にも第2伝導層85aが配置されて多孔質絶縁層82の外部表面に配置される第1伝導層85bを相互連結するため、高い熱伝導性を提供することができる。これにより、熱伝導部材80の一面に付着する電池セル10で発生した熱は、伝導層85を介して第2プレート40に迅速に伝達されることができる。
【0101】
図6a~
図6dは、第2プレートが第1プレートと結合する過程を示す図であって、熱伝導部材80が弾性変形する過程を順に示す図である。
【0102】
先ず、
図6aに示すように、電池セル積層体1の一面に熱伝導部材80を付着する。熱伝導部材80は、第2シール部2022及び収容部204の一面が形成する表面に沿って付着されることができる。
【0103】
一実施例において、熱伝導部材80は、シート(Sheet)の形で設けられ、電池セル積層体1に付着することができる。また、
図5に示すように、熱伝導部材80は、多孔質絶縁層82に全体的に配置される複数個の貫通孔84と、各貫通孔84の内壁及び多孔質絶縁層82の両面に配置される伝導層85と、を含む。
【0104】
次に、
図6bに示すように、第2シール部2022を収容部204の一面と並列するように折り畳むことができる。このとき、熱伝導部材80は、一定の厚さで圧縮されることができる。
【0105】
説明の便宜のために、熱伝導部材80は、第2シール部2022の表面に配置される第1及び第2熱伝導部材80a、80bと、収容部204の表面に配置される第3及び第4熱伝導部材80c、80dとに区分して説明する。第1熱伝導部材80a及び第2熱伝導部材80bは、第2シール部2022の互いに異なる面にそれぞれ配置され、第3熱伝導部材80c及び第4熱伝導部材80dは、第2シール部2022を境界に区分されることができる。
【0106】
次に、第2プレート40を第1プレートに結合する。
【0107】
図6cに示すように、第2プレート40は、第2シール部2022の他面に配置される第1熱伝導部材80aに先に接触した後、第1熱伝導部材80aを加圧することができる。
【0108】
このとき、第2シール部2022の一面は収容部204の一面と向かい合うように配置され、第2シール部2022の他面は第2プレート40と向かい合うように配置される。また、第2シール部2022の他面に配置される第1熱伝導部材80aは、第2プレート40と接触するようになり、第2シール部2022の一面に配置される第2熱伝導部材80bは、第3熱伝導部材80cと重なる形に配置される。
【0109】
これにより、第2プレート40で第1熱伝導部材80aを加圧すると、第1熱伝導部材80aとともに第2シール部2022の一面に配置される第2熱伝導部材80b及び第3熱伝導部材80cも厚さ方向に圧縮されることができる。
【0110】
次に、第2プレート40が第1プレート50と完全に結合すると、
図6dに示すように、第2プレート40は、収容部204の一面に配置される第4熱伝導部材80dとも接触するようになる。これにより、第2プレート40は、第1熱伝導部材80a及び第4熱伝導部材80dにともに接触し、第1~第3熱伝導部材80a、80b、80cは加圧されて弾性変形された状態を維持するようになる。
【0111】
一実施例によると、熱伝導部材80は、厚さ方向の収縮率が90%以下で構成される。すなわち、圧縮される前の厚さに対して1/10の厚さまで圧縮されることができる。したがって、第1~第3熱伝導部材80a、80b、80cが重なった状態で圧縮されても、第4熱伝導部材80dの厚さよりも小さい厚さを維持することができる。
【0112】
また、熱伝導部材80の伸び率が10%を超えると、伝導層85にクラック(crack)が発生し、熱伝導効率が低下する可能性がある。したがって、一実施例によると、熱伝導部材80は、10%以下の伸び率を有することができる。
【0113】
また、熱伝導部材80の厚さは100μm~500μmであることができる。一実施例において、第2シール部2022の厚さは、約70μm以上に形成されることができる。この場合、熱伝導部材80は、第2シール部2022よりも厚くする必要があり、第2シール部2022と重なった状態で加圧される第1~第3熱伝導部材80a、80b、80cの厚さも考慮しなければならない。したがって、本実施例において、熱伝導部材80の厚さは100μm以上で構成されることができる。
【0114】
また、実施例において、熱伝導部材80の厚さが500μmを超えると、電池セル積層体1と第2プレート40の間の距離が過度に離隔される可能性がある。この場合、熱伝達効率が低下し、電池モジュール100の体積も増加するおそれがある。さらに、
図6aを基準に説明すると、熱伝導部材80が第2シール部2022の上部に過度に突出する可能性があるため、第2シール部2022を加圧したとき、上記した突出した部分と隣接する他の電池セルの第2シール部間に干渉が発生するおそれがある。
【0115】
したがって、本実施例において、熱伝導部材80の厚さは500μm以下で構成されることができる。
【0116】
熱伝導部材80は、接着剤などを介して電池セル10に接着されることができる。しかし、これに限定されるものではなく、熱融着やUV接合など公知の様々な方法が用いられることができる。
【0117】
このように構成される熱伝導部材80を備える場合には、電池セル10の上部に集中する熱が熱伝導部材80を介して迅速に第2プレート40に放出されることができる。これにより、電池セル10の速い冷却が可能となり、電池セル10の温度偏差を最小化することができる。
【0118】
また、熱伝導部材80が弾性変形することによって、第2プレート40と電池セル10の間に熱伝導部材80が介在しても、第2プレート40と電池セル10の間の距離を最小化することができる。これにより、電池モジュール100のサイズを最小化することができる。
【0119】
一方、本発明は、上述した実施例に限定されず、様々な変形が可能である。
【0120】
図7は、本発明の他の実施例による電池セル積層体の断面図であって、
図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す図である。
【0121】
図7を参照すると、本実施例による電池モジュールは、少なくとも一つの冷却装置20を備えることができる。
【0122】
本実施例による電池モジュールは、第1プレート50の下部面及び第2プレート40の上部面にそれぞれ冷却装置20が結合することができる。
【0123】
図7に示された電池モジュールは、効果的な熱放出のために、第1プレート50の下部面及び第2プレート40の上部面にともに冷却装置20が結合することができる。しかし、これに限定されるものではなく、電池モジュールの構造、及び電池モジュールが装着される装置の構造に応じて、いずれか1ヶ所にだけ冷却装置を配置するか、又は他の様々な位置に付加的に配置するなど様々な変形が可能である。
【0124】
一実施例によると、上記冷却装置20は、内部に冷却流路22を備えることができる。具体的には、上記冷却流路22は、水冷式冷却流路又は空冷式冷却流路であってもよいが、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0125】
冷却装置20は、ケース30に一体に結合して電池モジュールに含まれることができる。例えば、冷却装置20は、電池セル10の上部に配置される第2プレート40及び下部に配置される下部プレート52にそれぞれ結合することができる。しかし、これに限定されず、電池モジュールとは別に、電池モジュールが装着される装置や構造物に冷却装置を配置することも可能である。
【0126】
また、図面に示されていないが、効果的な熱伝達のために、第1プレート50又は第2プレート40と冷却装置20の間には、放熱パッド(thermal pad)が配置されることができる。
【0127】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは、当技術分野における通常の知識を有する者には自明である。
【符号の説明】
【0128】
1 電池セル積層体
10 電池セル
30 ケース
40 第2プレート
50 第1プレート
60 側面カバー
70 絶縁カバー
80 熱伝導部材
90 熱伝達層
100 電池モジュール