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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-09
(45)【発行日】2024-04-17
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/78 20060101AFI20240410BHJP
   H01L 29/06 20060101ALI20240410BHJP
   H01L 29/12 20060101ALI20240410BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20240410BHJP
   H01L 29/41 20060101ALI20240410BHJP
   H01L 29/47 20060101ALI20240410BHJP
   H01L 29/872 20060101ALI20240410BHJP
【FI】
H01L29/78 652G
H01L29/78 652K
H01L29/78 653C
H01L29/06 301F
H01L29/06 301V
H01L29/78 653D
H01L29/78 652M
H01L29/78 657A
H01L29/78 652T
H01L29/78 658G
H01L29/78 658F
H01L29/78 658E
H01L29/78 656Z
H01L29/78 656A
H01L29/44 S
H01L29/44 Y
H01L29/48 F
H01L29/48 D
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021038317
(22)【出願日】2021-03-10
(65)【公開番号】P2022138435
(43)【公開日】2022-09-26
【審査請求日】2023-02-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】井口 智明
(72)【発明者】
【氏名】雁木 比呂
(72)【発明者】
【氏名】小林 勇介
(72)【発明者】
【氏名】根本 宏樹
【審査官】杉山 芳弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-261184(JP,A)
【文献】特開2002-100772(JP,A)
【文献】特表2010-541288(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/78
H01L 29/06
H01L 29/12
H01L 21/336
H01L 29/41
H01L 29/47
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極と、
第1電極部分を含む第2電極であって、前記第1電極から前記第1電極部分への方向は、第1方向に沿う、前記第2電極と、
第3電極であって、前記第1電極から前記第3電極への方向は、前記第1方向に沿う、前記第3電極と、
第1導電形の第1半導体領域を含む半導体部材であって、前記第1半導体領域は、第1部分領域、第2部分領域及び第3部分領域を含み、
前記第1部分領域は、前記第1電極と前記第1電極部分との間にあり、
前記第2部分領域は、前記第1電極と前記第3電極との間にあり、前記第1部分領域から前記第2部分領域への方向は前記第1方向と交差する第2方向に沿い、
前記第3部分領域は、前記第1部分領域と前記第1電極部分との間にあり、
前記第3部分領域は、第1位置及び第2位置を含み、前記第2位置は、前記第1部分領域と前記第1位置との間にある、前記半導体部材と、
第1部分及び第2部分を含む第1導電部材であって、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分領域と前記第3電極との間にあり、前記第1部分は、前記第1位置と接続され、前記第2部分は、前記第1部分と接続され、前記第2部分の前記第1方向における位置は、前記第1部分の前記第1方向における位置と、前記第2部分領域の前記第1方向における位置と、の間にある、前記第1導電部材と、
第1絶縁領域及び第2絶縁領域を含む絶縁部領域であって、前記第1絶縁領域は、前記第2方向において、前記半導体部材の一部と前記第3電極との間にあり、前記第2絶縁領域は、前記第1方向において、前記第2位置と前記第1電極との間にあり、前記第2絶縁領域は、前記第2方向において、前記第2位置と前記第2部分との間にある、前記絶縁部領域と、
第1面を含む第1部材と、
を備え、
前記第1面は、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面に沿い、
前記半導体部材は前記第1面に設けられた、半導体装置。
【請求項2】
前記第1部分は、第1半導体材料を含み、
前記第1部分は、前記第3部分領域と連続した、請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記絶縁部領域は、第3絶縁領域をさらに含み、
前記第3絶縁領域は、前記第1導電部材と前記第3電極との間にある、請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1導電部材は、前記第1部分と前記第2部分との間の中間部分を含み、
前記中間部分は、前記第1方向及び前記第2方向に対して傾斜した傾斜面を含む、請求項1~のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項5】
第3導電部材をさらに備え、
前記第3導電部材の前記第1方向における位置は、前記第1部分の前記第1方向における前記位置と、前記第3電極の前記第1方向における位置と、の間にあり、
前記第3部分領域は、第5位置を含み、前記第5位置は、前記第1位置と前記第1電極部分との間にあり、
前記絶縁部領域は、第5絶縁領域をさらに含み、
前記第5絶縁領域は、前記第1導電部材と前記第3電極との間にあり、
前記第3絶縁領域は、前記第5位置と前記第3電極との間にあり、
前記第3導電部材は、前記第2電極と電気的に接続された、または、前記第3導電部材は、前記第2電極と電気的に接続されることが可能である、請求項に記載の半導体装置。
【請求項6】
記平面において、前記第2電極の周りに前記第1電極が設けられ、
前記第2電極と前記第1電極との間に、複数のセルが設けられ、
前記複数のセルの1つは、前記第3電極及び前記第1導電部材を含む、請求項1~のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項7】
第1電極と、
第1電極部分を含む第2電極であって、前記第1電極から前記第1電極部分への方向は、第1方向に沿う、前記第2電極と、
第3電極であって、前記第1電極から前記第3電極への方向は、前記第1方向に沿う、前記第3電極と、
第1導電形の第1半導体領域を含む半導体部材であって、前記第1半導体領域は、第1部分領域、第2部分領域及び第3部分領域を含み、
前記第1部分領域は、前記第1電極と前記第1電極部分との間にあり、
前記第2部分領域は、前記第1電極と前記第3電極との間にあり、前記第1部分領域から前記第2部分領域への方向は前記第1方向と交差する第2方向に沿い、
前記第3部分領域は、前記第1部分領域と前記第1電極部分との間にあり、
前記第3部分領域は、第1位置及び第2位置を含み、前記第2位置は、前記第1部分領域と前記第1位置との間にある、前記半導体部材と、
第1部分及び第2部分を含む第1導電部材であって、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分領域と前記第3電極との間にあり、前記第1部分は、前記第1位置と接続され、前記第2部分は、前記第1部分と接続され、前記第2部分の前記第1方向における位置は、前記第1部分の前記第1方向における位置と、前記第2部分領域の前記第1方向における位置と、の間にある、前記第1導電部材と、
第1絶縁領域及び第2絶縁領域を含む絶縁部領域であって、前記第1絶縁領域は、前記第2方向において、前記半導体部材の一部と前記第3電極との間にあり、前記第2絶縁領域は、前記第1方向において、前記第2位置と前記第1電極との間にあり、前記第2絶縁領域は、前記第2方向において、前記第2位置と前記第2部分との間にある、前記絶縁部領域と、
を備え
前記第1方向及び前記第2方向を含む平面において、前記第2電極の周りに前記第1電極が設けられ、
前記第2電極と前記第1電極との間に、複数のセルが設けられ、
前記複数のセルの1つは、前記第3電極及び前記第1導電部材を含む、半導体装置。
【請求項8】
第1電極と、
第1電極部分を含む第2電極であって、前記第1電極から前記第1電極部分への方向は、第1方向に沿う、前記第2電極と、
第3電極であって、前記第1電極から前記第3電極への方向は、前記第1方向に沿う、前記第3電極と、
第1導電形の第1半導体領域を含む半導体部材であって、前記第1半導体領域は、第1部分領域、第2部分領域、第3部分領域、第1部分及び第2部分を含み、
前記第1部分領域は、前記第1電極と前記第1電極部分との間にあり、
前記第2部分領域は、前記第1電極と前記第3電極との間にあり、前記第1部分領域から前記第2部分領域への方向は前記第1方向と交差する第2方向に沿い、
前記第3部分領域は、前記第1部分領域と前記第1電極部分との間にあり、
前記第3部分領域は、第1位置及び第2位置を含み、前記第2位置は、前記第1部分領域と前記第1位置との間にあり、
前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分領域と前記第3電極との間にあり、
前記第1部分は、前記第1位置と接続され、
前記第2部分は、前記第1部分と接続され、前記第2部分の前記第1方向における位置は、前記第1部分の前記第1方向における位置と、前記第2部分領域の前記第1方向における位置と、の間にある、前記半導体部材と、
第1絶縁領域及び第2絶縁領域を含む絶縁部領域であって、前記第1絶縁領域は、前記第2方向において、前記半導体部材の一部と前記第3電極との間にあり、前記第2絶縁領域は、前記第1方向において、前記第2位置と前記第1電極との間にあり、前記第2絶縁領域は、前記第2方向において、前記第2位置と前記第2部分との間にある、前記絶縁部領域と、
第1面を含む第1部材と、
を備え
前記第1面は、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面に沿い、
前記半導体部材は前記第1面に設けられた、半導体装置。
【請求項9】
前記第1電極及び前記第2電極は、前記平面と交差する第3方向に沿って延びる、請求項1~8のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1部分の前記第2方向における位置は、前記第3部分領域における前記第2方向における位置と、前記第2部分の前記第2方向における位置と、の間にある、請求項1~のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項11】
前記半導体部材は、
第2導電形の第2半導体領域と、
前記第1導電形の第3半導体領域と、
をさらに含み、
前記第2半導体領域は、前記第1方向において、前記第3部分領域と前記第2電極との間にあり、
前記第2半導体領域から前記第3電極への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第3半導体領域の少なくとも一部は、前記第2半導体領域と前記第2電極との間にあり、
前記第1絶縁領域の少なくとも一部は、前記第2半導体領域と前記第3電極との間にある、請求項1~6のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第1半導体領域は電極対向面を含み、
前記電極対向面は前記第3部分領域と前記第1電極部分との間にあり、
前記第1絶縁領域の少なくとも一部は、前記電極対向面と前記第3電極との間にある、請求項1~6のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項13】
前記電極対向面は、前記第1電極部分とショットキー接触する、請求項12に記載の半導体装置。
【請求項14】
第3部分及び第4部分を含む第2導電部材をさらに備え、
前記第3部分領域は、第3位置及び第4位置をさらに含み、前記第3位置は、前記第1部分領域と前記第1位置との間にあり、前記第4位置は、前記第1部分領域と前記第3位置との間にあり、
前記第3部分は、前記第1方向において前記第2部分領域と前記第1部分との間にあり、前記第3部分は、前記第3位置と接続され、前記第4部分は、前記第3部分と接続され、前記第4部分の前記第1方向における位置は、前記第3部分の前記第1方向における位置と、前記第2部分領域の前記第1方向における前記位置と、の間にあり、
前記絶縁部領域は、第4絶縁領域をさらに含み、
前記第4絶縁領域は、前記第2方向において、前記第4位置と前記第4部分との間にある、請求項1~9のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第3部分は、第2半導体材料を含み、
前記第3部分は、前記第3位置と連続した、請求項14に記載の半導体装置。
【請求項16】
記第1部材は、前記第1電極と前記第1半導体領域との間にある、請求項1~のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項17】
第4電極と、
第4導電部材と、
をさらに備え、
前記第4電極から前記第3電極への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第1半導体領域は、第4部分領域をさらに含み、
前記第1部分領域は、前記第2方向において前記第4部分領域と前記第2部分領域との間にあり、
前記第4導電部材は、第5部分及び第6部分を含み、
前記第5部分は、前記第1方向において前記第4部分領域と前記第4電極との間にあり、
前記第5部分は、前記第1位置と接続され、
前記第6部分は、前記第5部分と接続され、
前記第6部分の前記第1方向における位置は、前記第5部分の前記第1方向における位置と、前記第4部分領域の前記第1方向における位置と、の間にあり、
前記絶縁部領域は、第6絶縁領域、第7絶縁領域及び第8絶縁領域を含み、
前記第6絶縁領域は、前記第2方向において、前記第4電極と前記半導体部材の一部との間にあり、
前記第7絶縁領域は、前記第2方向において、前記第6部分と前記第2位置との間にあり、
前記第8絶縁領域は、前記第4導電部材と前記第4電極との間にある、請求項1~15のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項18】
第1セルグループと第2セルグループとが設けられ、
前記第1セルグループ及び前記第2セルグループのそれぞれは、前記第2電極を含み、
前記第1セルグループから前記第2セルグループへの方向は、前記第1方向に沿う、請求項1~16のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項19】
第1電極と、
第1電極部分を含む第2電極であって、前記第1電極から前記第1電極部分への方向は、第1方向に沿う、前記第2電極と、
第3電極であって、前記第1電極から前記第3電極への方向は、前記第1方向に沿う、前記第3電極と、
第1導電形の第1半導体領域を含む半導体部材であって、前記第1半導体領域は、第1部分領域、第2部分領域及び第3部分領域を含み、
前記第1部分領域は、前記第1電極と前記第1電極部分との間にあり、
前記第2部分領域は、前記第1電極と前記第3電極との間にあり、前記第1部分領域から前記第2部分領域への方向は前記第1方向と交差する第2方向に沿い、
前記第3部分領域は、前記第1部分領域と前記第1電極部分との間にあり、
前記第3部分領域は、第1位置及び第2位置を含み、前記第2位置は、前記第1部分領域と前記第1位置との間にある、前記半導体部材と、
第1部分及び第2部分を含む第1導電部材であって、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分領域と前記第3電極との間にあり、前記第1部分は、前記第1位置と接続され、前記第2部分は、前記第1部分と接続され、前記第2部分の前記第1方向における位置は、前記第1部分の前記第1方向における位置と、前記第2部分領域の前記第1方向における位置と、の間にある、前記第1導電部材と、
第1絶縁領域及び第2絶縁領域を含む絶縁部領域であって、前記第1絶縁領域は、前記第2方向において、前記半導体部材の一部と前記第3電極との間にあり、前記第2絶縁領域は、前記第1方向において、前記第2位置と前記第1電極との間にあり、前記第2絶縁領域は、前記第2方向において、前記第2位置と前記第2部分との間にある、前記絶縁部領域と、
を備え
第1セルグループと第2セルグループとが設けられ、
前記第1セルグループ及び前記第2セルグループのそれぞれは、前記第2電極を含み、
前記第1セルグループから前記第2セルグループへの方向は、前記第1方向に沿う、半導体装置。
【請求項20】
第1電極と、
第1電極部分を含む第2電極であって、前記第1電極から前記第1電極部分への方向は、第1方向に沿う、前記第2電極と、
第3電極であって、前記第1電極から前記第3電極への方向は、前記第1方向に沿う、前記第3電極と、
第1導電形の第1半導体領域を含む半導体部材であって、前記第1半導体領域は、第1部分領域、第2部分領域及び第3部分領域を含み、
前記第1部分領域は、前記第1電極と前記第1電極部分との間にあり、
前記第2部分領域は、前記第1電極と前記第3電極との間にあり、前記第1部分領域から前記第2部分領域への方向は前記第1方向と交差する第2方向に沿い、
前記第3部分領域は、前記第1部分領域と前記第1電極部分との間にあり、
前記第3部分領域は、第1位置及び第2位置を含み、前記第2位置は、前記第1部分領域と前記第1位置との間にある、前記半導体部材と、
第1部分及び第2部分を含む第1導電部材であって、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分領域と前記第3電極との間にあり、前記第1部分は、前記第1位置と接続され、前記第2部分は、前記第1部分と接続され、前記第2部分の前記第1方向における位置は、前記第1部分の前記第1方向における位置と、前記第2部分領域の前記第1方向における位置と、の間にある、前記第1導電部材と、
第1絶縁領域及び第2絶縁領域を含む絶縁部領域であって、前記第1絶縁領域は、前記第2方向において、前記半導体部材の一部と前記第3電極との間にあり、前記第2絶縁領域は、前記第1方向において、前記第2位置と前記第1電極との間にあり、前記第2絶縁領域は、前記第2方向において、前記第2位置と前記第2部分との間にある、前記絶縁部領域と、
を備え、
第1~第4セルグループが設けられ、
前記第1~前記第4セルグループのそれぞれは、前記第1電極及び前記第2電極を含み、
前記第1セルグループと前記第4セルグループとの間に、前記第2セルグループがあり、
前記第2セルグループと前記第4セルグループとの間に前記第3セルグループがあり、
前記第1セルグループの前記第1電極から前記第1セルグループの前記第2電極への向きは、前記第2セルグループの前記第1電極から前記第2セルグループの前記第2電極への向きと逆であり、
前記第3セルグループの前記第1電極から前記第3セルグループの前記第2電極への向きは、前記第4セルグループの前記第1電極から前記第4セルグループの前記第2電極への向きと逆であり、
前記第1セルグループの前記第1電極から前記第1セルグループの前記第2電極への前記向きは、前記第3セルグループの前記第1電極から前記第3セルグループの前記第2電極への前記向きと同じである、半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置において、特性の向上が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6400545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、特性を向上できる半導体装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態によれば、半導体装置は、第1電極、第2電極、第3電極、半導体部材、第1導電部材、及び、絶縁部領域を含む。前記第2電極は、第1電極部分を含む。前記第1電極から前記第1電極部分への方向は、第1方向に沿う。前記第1電極から前記第3電極への方向は、前記第1方向に沿う。前記半導体部材は、第1導電形の第1半導体領域を含む。前記第1半導体領域は、第1部分領域、第2部分領域及び第3部分領域を含む。前記第1部分領域は、前記第1電極と前記第1電極部分との間にある。前記第2部分領域は、前記第1電極と前記第3電極との間にある。前記第1部分領域から前記第2部分領域への方向は前記第1方向と交差する第2方向に沿う。前記第3部分領域は、前記第1部分領域と前記第1電極部分との間にある。前記第3部分領域は、第1位置及び第2位置を含む。前記第2位置は、前記第1部分領域と前記第1位置との間にある。前記第1導電部材は、第1部分及び第2部分を含む。前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分領域と前記第3電極との間にある。前記第1部分は、前記第1位置と接続される。前記第2部分は、前記第1部分と接続される。前記第2部分の前記第1方向における位置は、前記第1部分の前記第1方向における位置と、前記第2部分領域の前記第1方向における位置と、の間にある。前記絶縁部領域は、第1絶縁領域及び第2絶縁領域を含む。前記第1絶縁領域は、前記第2方向において、前記半導体部材の一部と前記第3電極との間にある。前記第2絶縁領域は、前記第1方向において、前記第2位置と前記第1電極との間にあり、前記第2絶縁領域は、前記第2方向において、前記第2位置と第2部分との間にある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図2図2は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的斜視図である。
図3図3は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図4図4は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図5図5は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図6図6は、第2実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図7図7は、実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する模式的斜視図である。
図8図8(a)~図8(d)は、実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する模式的断面図である。
図9図9(a)~図9(d)は、実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する模式的断面図である。
図10図10は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図11図11は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図12図12は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図13図13は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図14図14は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図15図15は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的斜視図である。
図16図16は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的斜視図である。
図17図17は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図1に示すように、実施形態に係る半導体装置110は、第1電極51、第2電極52、第3電極53、半導体部材10M、第1導電部材61及び絶縁部領域40を含む。
【0009】
第2電極52は、第1電極部分52aを含む。第1電極51から第1電極部分52aへの方向は、第1方向に沿う。
【0010】
第1方向をY軸方向とする。Y軸方向に対して垂直な1つの方向をX軸方向とする。Y軸方向及びX軸方向に対して垂直な方向をZ軸方向とする。
【0011】
第1電極51から第3電極53への方向は、第1方向(Y軸方向)に沿う。例えば、第1電極部分52aの少なくとも一部から第3電極53への方向は、第2方向に沿う。第2方向は、第1方向と交差する。第2方向は、例えば、X軸方向である。第1電極部分52aの第2方向(X軸方向)における位置は、第3電極53の第2方向における位置とは異なる。
【0012】
半導体部材10Mは、第1導電形の第1半導体領域11を含む。第1導電形は、n形及びp形の一方である。以下では、第1導電形は、n形である。
【0013】
第1半導体領域11は、第1部分領域11a、第2部分領域11b及び第3部分領域11cを含む。第1部分領域11aは、第1電極51と第1電極部分52aとの間にある。第2部分領域11bは、第1電極51と第3電極53との間にある。第1部分領域11aから第2部分領域11bへの方向は、第2方向(例えばX軸方向)に沿う。第3部分領域11cは、第1部分領域11aと第1電極部分52aとの間にある。これらの部分領域の境界は不明確で良い。
【0014】
例えば、第3部分領域11cは、第1位置pz1及び第2位置pz2を含む。第2位置pz2は、第1部分領域11aと第1位置pz1との間にある。
【0015】
第1導電部材61は、第1部分p1及び第2部分p2を含む。第1部分p1は、第1方向(Y軸方向)において、第2部分領域11bと第3電極53との間にある。第1部分p1は、第1位置pz1と接続される。このように、第1部分p1は、第3部分領域11cの一部と接続される。例えば、第1部分p1は、第1位置pz1(第3部分領域11c)と連続する。第1部分p1と第3部分領域11cとの間の境界は不明確で良い。例えば、第1部分p1は、半導体材料(例えば第1半導体材料)を含んでも良い。この場合、第1部分p1は、第1位置pz1(第3部分領域11c)と連続する。
【0016】
第2部分p2は、第1部分p1と接続される。第2部分p2の第1方向(Y軸方向)における位置は、第1部分p1の第1方向における位置と、第2部分領域11b(例えば第1電極51でも良い)の第1方向における位置と、の間にある。例えば、第1電極51と第1部分p1との間のY軸方向に沿う距離は、第1電極51と第2部分p2との間のY軸方向に沿う距離よりも長い。
【0017】
絶縁部領域40は、第1絶縁領域41a及び第2絶縁領域41bを含む。第1絶縁領域41aは、第2方向(X軸方向)において、半導体部材10Mの一部と第3電極53との間にある。第2絶縁領域41bは、第1方向(Y軸方向)において、第2位置pz2と第1電極51との間にある。第2絶縁領域41bは、第2方向(X軸方向)において、第2位置pz2(例えば第3部分領域11cの一部)と第2部分p2との間にある。第2絶縁領域41bは、第3部分領域11cと第2部分p2との間を電気的に絶縁する。第2絶縁領域41bは、第2部分p2と、後述する第3部分p3と、の間を電気的に絶縁する。第2絶縁領域41bは、第2部分p2と、後述する第4部分p4と、の間を電気的に絶縁する。第2絶縁領域41bは、第1方向(Y軸方向)において、第1絶縁領域41aと離れる。第2絶縁領域41bは、例えばV字の形状を有する。例えば、第2絶縁領域41bは、底部と、2つの延在部と、を含む。底部と第1電極51との間の第1方向(Y軸方向)に沿う距離は、第2部分p2と第1電極51との間の第1方向(Y軸方向)に沿う距離よりも短い。2つの延在部の1つは、第1方向の成分を含む方向において底部から第2電極52に向けて延在する。2つの延在部の別の1つは、第1方向の成分を含む別の方向において底部から第2電極52に向けて延在する。2つの延在部は、互いに離れている。2つの延在部の間に、第2部分p2が位置する。第2絶縁領域41bは、第3部分領域11cと第2部分p2との間を電気的に絶縁する。
【0018】
図1に示すように、この例では、半導体部材10Mは、第2半導体領域12及び第3半導体領域13を含む。第2半導体領域12は、第2導電形である。第2導電形は、n形及びp形の他方である。以下では、第2導電形はp形である。第3半導体領域13は、第1導電形(例えばn形)である。
【0019】
第2半導体領域12は、第1方向(Y軸方向)において、第3部分領域11cと第2電極52との間にある。例えば、第2半導体領域12の少なくとも一部は、第3部分領域11cと第1電極部分52aとの間にある。第2半導体領域12から第3電極53への方向は、第2方向(例えばX軸方向)に沿う。第3半導体領域13の少なくとも一部は、第2半導体領域12と第2電極52との間にある。第3半導体領域13は、第2電極52と電気的に接続される。
【0020】
第1絶縁領域41aの少なくとも一部は、第2半導体領域12と第3電極53との間にある。
【0021】
第1電極51と第2電極52との間に流れる電流は、第3電極53の電位により制御できる。第3電極53の電位は、例えば、第2電極52を基準にした電位である。第1電極51は、例えば、ドレイン電極として機能する。第2電極52は、ソース電極として機能する。第3電極53は、ゲート電極として機能する。第1絶縁領域41aは、ゲート絶縁膜として機能する。半導体装置110は、例えばトランジスタである。第1半導体領域11は、例えばドリフト層の少なくとも一部として機能する。第3電極53の電位がしきい値電圧以上の状態において、第1電極51と第2電極52との間に流れる電流が大きい。この状態が、例えば、オン状態である。第3電極53の電位がしきい値電圧よりも低い状態において、第1電極51と第2電極52との間に流れる電流が小さい。この状態が、例えば、オフ状態である。
【0022】
動作時のオフ状態において、第1電極51と第2電極52との間に電圧が印加される。これにより、第1半導体領域11の第3部分領域11cに電界分布が生じる。例えば、電界が局所的に高い部分が生じると、耐圧が低下する。
【0023】
実施形態においては、上記の第1導電部材61が設けられる。半導体装置110のオフ状態において、第1導電部材61の第1部分p1における電位は、例えば、第1位置pz1(第3部分領域11cの、第1部分p1が接続される位置)の電位と、同じになる。第2部分p2の電位は、第1部分p1の電位と同じになる。第2部分p2は、第1部分p1が接続される第1位置pz1よりも、第1電極51に近い。このような第2部分p2の電位が、第1位置pz1の電位よりも高くなる。第2部分p2は、例えば、フィールドプレートとして機能できる。フィールドプレートは、例えば、第3部分領域11cに印加される電界を緩和する。高い耐圧が得易くなる。実施形態において、半導体装置110において高い耐圧が得られる。実施形態によれば、特性を向上可能な半導体装置が提供できる。
【0024】
第2部分p2と第2位置pz2との間の電位差を小さくできる。これにより、第2位置pz2と第2部分p2との間の第2方向(X軸方向)の距離(図1に例示する第2絶縁領域41bのX軸方向に沿う厚さ)を小さくできる。このため、1つのセル(1つの動作領域)のX軸方向の長さ(セルピッチ)を短くできる。これにより、単位面積当たりのセルの数を増大できる。これにより、オン抵抗(RonA)を低くできる。電界の局所的な集中が抑制される。半導体装置110において、電界の局所的な集中が抑制される。これにより、例えば、半導体装置110において、電荷容量特性(例えばドレイン・ソース間電荷量Qoss)を小さくできる。実施形態によれば、特性を向上可能な半導体装置が提供できる。
【0025】
上記のように、実施形態においては、フィールドプレートとして機能可能な第2部分p2の電位が第1部分p1の電位と同じになる。例えば、浮遊フィールドプレートが設けられる参考例においては、浮遊フィールドプレートの電位を制御するための電気素子(例えば外部のキャパシタ、及び、放電用の外部の抵抗など)が必要である。実施形態においては、これらの電気素子を用いることなく、フィールドプレートとして機能可能な第2部分p2の電位を制御できる。
【0026】
後述するように、第1部分p1及び第2部分p2の少なくともいずれかが、半導体部材10Mに含まれても良い。第1部分p1及び第2部分p2の少なくともいずれかの少なくとも一部が、半導体部材10Mとは別の導電部材に含まれても良い。
【0027】
図1に示すように、第1部分p1の第2方向(X軸方向)における位置は、第3部分領域11cの第2方向における位置と、第2部分p2の第2方向における位置と、の間にある。
【0028】
図1に示すように、この例では、第1導電部材61は、第1部分p1と第2部分p2との間の中間部分pm1を含む。中間部分pm1は、第1方向(Y軸方向)及び第2方向(X軸方向)に対して傾斜した傾斜面ps1を含む。
【0029】
図1に示すように、絶縁部領域40は、第3絶縁領域41cをさらに含んでも良い。第3絶縁領域41cは、第1導電部材61と第3電極53との間にある。第3絶縁領域41cは、第1導電部材61と第3電極53との間を電気的に絶縁する。
【0030】
図1に示すように、半導体装置110は、第2導電部材62をさらに含んでも良い。第2導電部材62は、第3部分p3及び第4部分p4を含む。第3部分領域11cは、第3位置pz3及び第4位置pz4をさらに含む。第3位置pz3は、第1部分領域11aと第1位置pz1との間にある。第4位置pz4は、第1部分領域11aと第3位置pz3との間にある。
【0031】
第3部分p3は、第1方向(Y軸方向)において、第2部分領域11bと第1部分p1との間にある。第3部分p3は、第3位置pz3(第3部分領域11cの別の一部)と接続される。例えば、第3部分p3は、第3位置pz3と連続する。第3部分p3と第3位置pz3との間の境界は不明確で良い。例えば、第3部分p3は、半導体材料(例えば第2半導体材料)を含んでも良い。この場合、第3部分p3は、第3位置pz3と連続する。
【0032】
第4部分p4は、第3部分p3と接続される。第4部分p4の第1方向(Y軸方向)における位置は、第3部分p3の第1方向における位置と、第2部分領域11bの第1方向における位置と、の間にある。絶縁部領域40は、第4絶縁領域41dをさらに含む。第4絶縁領域41dは、第2方向(X軸方向)において、第4位置pz4と第4部分p4との間にある。第2導電部材62は、例えば、別のフィールドプレートとして機能する。半導体装置110において、多段のフィールドプレートにより、段階的に電界が制御される。より高い耐圧が得られる。特性をより向上可能な半導体装置が提供できる。
【0033】
図1に示すように、この例では、半導体装置110は、第3導電部材63をさらに含む。第3導電部材63の第1方向(Y軸方向)における位置は、第1部分p1の第1方向における位置と、第3電極53の第1方向における位置と、の間にある。
【0034】
第3部分領域11cは、第5位置pz5をさらに含む。第5位置pz5は、第1位置pz1と第1電極部分52aとの間にある。例えば、絶縁部領域40は、第5絶縁領域41eをさらに含む。第5絶縁領域41eは、第1導電部材61と第3電極53との間にある。第5絶縁領域41eは、第1導電部材61と第3電極53との間を電気的に絶縁する。例えば、第3絶縁領域41cは、第5位置pz5と第3導電部材63との間にある。
【0035】
第3導電部材63は、第2電極52と電気的に接続される。または、第3導電部材63は、第2電極52と電気的に接続されることが可能である。例えば、第3導電部材63は、接続部材52Lにより、第2電極52と電気的に接続される。例えば、第3導電部材63と電気的に接続された端子63Tが設けられても良い。例えば、第2電極52と電気的に接続された端子52Tが設けられても良い。例えば、接続部材52Lは、端子63Tと端子52Tとを電気的に接続しても良い。接続部材52Lは、半導体装置110とは別に設けられても良い。第3導電部材63が設けられることで、より高い耐圧が得易くなる。特性をより向上可能な半導体装置が提供できる。
【0036】
図1に示すように、半導体装置110は、第4電極54及び第4導電部材64をさらに含んでも良い。第4電極54から第3電極53への方向は、第2方向(X軸方向)に沿う。第1半導体領域11は、第4部分領域11dをさらに含む。第1部分領域11aは、第2方向(X軸方向)において、第4部分領域11dと第2部分領域11bとの間にある。
【0037】
第4導電部材64は、第5部分p5及び第6部分p6を含む。第5部分p5は、第1方向(Y軸方向)において、第4部分領域11dと第4電極54との間にある。第5部分p5は、第1位置pz1と接続される。第5部分p5は、第1位置pz1と連続して良い。第5部分p5は、半導体材料を含んでも良い。第5部分p5と第1位置pz1(第3部分領域11cの一部)との間の境界は不明確で良い。
【0038】
第6部分p6は、第5部分p5と接続される。第6部分p6の第1方向(Y軸方向)における位置は、第5部分p5の第1方向における位置と、第4部分領域11dの第1方向における位置と、の間にある。
【0039】
絶縁部領域40は、例えば、第6絶縁領域41f、第7絶縁領域41g及び第8絶縁領域41hを含む。第6絶縁領域41fは、第2方向(X軸方向)において、第4電極54と半導体部材10Mの一部(例えば、第3部分領域11cの一部でも良い)との間にある。第7絶縁領域41gは、第2方向(X軸方向)において、第6部分p6と第2位置pz2との間にある。第8絶縁領域41hは、第4導電部材64と第4電極54との間にある。
【0040】
第4電極54は、例えば、別のゲート電極として機能する。第4電極54は、第3電極53と電気的に接続されても良い。第4導電部材64は、別のフィールドプレートとして機能する。
【0041】
図1に示すように、半導体装置110は、第5導電部材65を含んでも良い。第5導電部材65は、第7部分p7及び第8部分p8を含む。第7部分p7は、第1方向(Y軸方向)において、第4部分領域11dと第5部分p5との間にある。第7部分p7は、第3位置pz3(第3部分領域11cの別の一部)と接続される。例えば、第7部分p7は、第3位置pz3と連続する。第7部分p7と第3位置pz3との間の境界は不明確で良い。例えば、第7部分p7は、半導体材料を含んでも良い。この場合、第7部分p7は、第3位置pz3と連続する。
【0042】
第8部分p8は、第7部分p7と接続される。第8部分p8の第1方向(Y軸方向)における位置は、第7部分p7の第1方向における位置と、第4部分領域11dの第1方向における位置と、の間にある。絶縁部領域40は、第9絶縁領域41iをさらに含む。第9絶縁領域41iは、第2方向(X軸方向)において、第4位置pz4と第8部分p8との間にある。第5導電部材65は、例えば、別のフィールドプレートとして機能する。より高い耐圧が得られる。特性をより向上可能な半導体装置が提供できる。
【0043】
図1に示すように、この例では、半導体装置110は、第6導電部材66をさらに含む。第6導電部材66の第1方向(Y軸方向)における位置は、第5部分p5の第1方向における位置と、第4電極54の第1方向における位置と、の間にある。
【0044】
絶縁部領域40は、第10絶縁領域41jをさらに含む。第10絶縁領域41jは、第6導電部材66と第4電極54との間にある。第10絶縁領域41jは、第6導電部材66と第4電極54との間を電気的に絶縁する。例えば、第8絶縁領域41hは、第6導電部材66と第5位置pz5との間にある。
【0045】
第6導電部材66は、第2電極52と電気的に接続される。または、第6導電部材66は、第2電極52と電気的に接続されることが可能である。第6導電部材66が設けられることで、より高い耐圧が得易くなる。特性をより向上可能な半導体装置が提供できる。
【0046】
図1に示すように、第2電極52は、第2電極部分52bを含んでも良い。半導体部材10Mと第2電極部分52bとの間に、第3電極53及び第4電極54が設けられても良い。絶縁部領域40の一部は、第3電極53と第2電極部分52bとの間の領域、及び、第4電極54と第2電極部分52bとの間の領域に設けられても良い。
【0047】
図2は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的斜視図である。
図2に示すように、実施形態に係る半導体装置110は、第1部材50Sを含んでも良い。第1部材50Sは、例えば、支持体である。第1部材50Sは、例えば基板でも良い。第1部材50Sは、第1面50Fを含む。第1面50Fは、第1方向及び第2方向を含む平面(Y-X平面)に沿う。
【0048】
この例では、第1部材50Sは、基板部50uと、絶縁層50xと、を含む。基板部50uは、例えばシリコン基板である。基板部50uの上に、絶縁層50xが設けられる。絶縁層50xは、例えば、酸化シリコン層(例えば熱酸化膜)である。この例では、第1面50Fは、絶縁層50xの上面に対応する。第1面50Fの上に、第1電極51、第2電極52、第3電極53、第1導電部材61、半導体部材10M及び絶縁部領域40などが設けられる。
【0049】
図2に示すように、第1電極51及び第2電極52は、第3方向に沿って延びても良い。第3方向は、第1方向及び第2方向を含む平面と交差する。第3方向は、第1方向及び第2方向を含む平面に対して垂直でも良い。第3方向は、例えば、Z軸方向である。半導体装置110は、例えば、3D型の半導体装置である。
【0050】
図3は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図3に示すように、実施形態に係る半導体装置110aは、第1部材50SAを含む。半導体装置110aにおいては、第1部材50SAは、第1電極51と第1半導体領域11との間にある。第1部材50SAは、例えば、半導体基板(例えばシリコン基板など)でも良い。半導体装置110aにおける上記を除く構成は、半導体装置110と同様で良い。半導体装置110aは、例えば、平面型の半導体装置である。以下に説明する実施形態において、半導体装置は、3D型でも平面型でも良い。
【0051】
図4は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図4に示すように、実施形態に係る半導体装置110bにおいても、第1電極51、第2電極52、第3電極53、半導体部材10M、第1導電部材61及び絶縁部領域40が設けられる。半導体装置110bにおいて、第1導電部材61の構成が、半導体装置110における第1導電部材61の構成とは異なる。これを除く半導体装置110bの構成は、半導体装置110(または半導体装置110a)と同様で良い。
【0052】
半導体装置110bにおいては、第1導電部材61は、第1延在部pe1を含む。第1部分p1は、第2方向(X軸方向)に沿って延びる。第1延在部pe1は、第1部分p1と接続され、第1方向(Y軸方向)に沿って延びる。第2部分p2は、第1延在部pe1と接続される。第1導電部材61は、例えば、「T字状」である。このような第1導電部材61が設けられる場合も、例えば、高い耐圧が得られる。例えば、低いオン抵抗(RonA)が得られる。例えば、小さい電荷容量特性(例えばドレイン・ソース間電荷量Qoss)が得られる。特性を向上可能な半導体装置が提供できる。
【0053】
実施形態において、第2導電部材62、第4導電部材64及び第5導電部材65の形状は、第1導電部材61の形状と同様でよい。このような形状は、以下の任意の実施形態に適用できる。
【0054】
図5は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図5に示すように、実施形態に係る半導体装置111においても、第1電極51、第2電極52、第3電極53、半導体部材10M、第1導電部材61及び絶縁部領域40が設けられる。半導体装置111において、半導体部材10Mの構成が、半導体装置110における半導体部材10Mの構成とは異なる。これを除く半導体装置111の構成は、半導体装置110(または半導体装置110aなど)と同様で良い。
【0055】
半導体装置111においては、第2半導体領域12及び第3半導体領域13が省略される。半導体装置111において、第1半導体領域11は、電極対向面11pを含む。電極対向面11pは第3部分領域11cと第1電極部分52aとの間にある。第1絶縁領域41aの少なくとも一部は、電極対向面11pと第3電極53との間にある。例えば、電極対向面11pは、第1電極部分52aとショットキー接触する。
【0056】
半導体装置111においても、第1導電部材61は、フィールドプレートとして機能する。例えば、高い耐圧が得られる。例えば、低いオン抵抗(RonA)が得られる。例えば、小さい電荷容量特性(例えばドレイン・ソース間電荷量Qoss)が得られる。特性を向上可能な半導体装置が提供できる。
【0057】
半導体装置111において、第3部分領域11cと第2電極52との界面(例えば電極対向面11p)にショットキー障壁が形成される。第3電極53の電位により、ショットキー障壁の厚さ(例えばY軸方向における長さ)が制御できる。ショットキー障壁が厚いときには電流が実質的に流れない。これにより、オフ状態が得られる。第3電極53の電位を制御することで、ショットキー障壁が薄くなり、例えば、トンネル電流が流れる。トンネル電流が流れることで、オン状態が得られる。実施形態によれば、特性を向上できる半導体装置が提供できる。半導体装置111においては、ボディダイオードがショットキーダイオードであるため、リカバリを高速化できる。
【0058】
実施形態において、半導体部材10M(例えば第1半導体領域11)は、例えば、シリコン(Si)、窒化物半導体(例えばGaNなど)、炭化珪素(SiC)、及び、酸化物半導体(例えばGaO)よりなる群から選択された少なくとも1つを含んで良い。第1半導体領域11がシリコンを含む場合、第1導電形の不純物は、例えば、リン、ヒ素及びアンチモンよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。
【0059】
1つの例において、第1半導体領域11の第3部分領域11cがシリコンを含む場合、第1電極部分52a(例えば第2電極52の一部)は、Ti、W、Mo、Ta、Zr、Al、Sn、V、Re、Os、Ir、Pt、Pd、Rh、Ru、Nb、Sr及びHfよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。
【0060】
第1電極51は、例えば、Al、Cu、Mo、W、Ta、Co、Ru、Ti及びPtなどを含む。第2電極52の第2電極部分52bは、例えば、Al、Cu、Mo、W、Ta、Co、Ru、Ti及びPtよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。第3電極53は、例えば、ポリシリコン及び金属の少なくともいずれかを含んで良い。
【0061】
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図6に示すように、実施形態に係る半導体装置120は、第1電極51、第2電極52、第3電極53、半導体部材10M及び絶縁部領域40を含む。半導体装置120においては、第1半導体領域11の一部が上記の第1部分p1及び第2部分p2などとなる。半導体装置120におけるこれ以外の構成は、第1実施形態に係る任意の半導体装置における構成と同様で良い。
【0062】
半導体装置120においても、第1電極51から第1電極部分52aへの方向は、第1方向(Y軸方向)に沿う。第1電極51から第3電極53への方向は、第1方向に沿う。第1電極部分52aの少なくとも一部から第3電極53への方向は、第1方向と交差する第2方向(例えばX軸方向)に沿う。
【0063】
半導体装置120において、半導体部材10Mは、第1導電形の第1半導体領域11を含む。第1半導体領域11は、第1部分領域11a、第2部分領域11b、第3部分領域11c、第1部分p1及び第2部分p2を含む。第1部分領域11aは、第1電極51と第1電極部分52aとの間にある。第2部分領域11bは、第1電極51と第3電極53との間にある。第1部分領域11aから第2部分領域11bへの方向は第2方向(X軸方向)に沿う。第3部分領域11cは、第1部分領域11aと第1電極部分52aとの間にある。第3部分領域11cは、第1位置pz1及び第2位置pz2を含む。第2位置pz2は、第1部分領域11aと第1位置pz1との間にある。
【0064】
第1部分p1は、第1方向(Y軸方向)において、第2部分領域11bと第3電極53との間にある。第1部分p1は、第1位置pz1と接続される。第1部分p1と第1位置pz1との境界は不明確で良い。第1部分p1と第1位置pz1と連続する。第2部分p2は、第1部分p1と接続される。第2部分p2の第1方向(Y軸方向)における位置は、第1部分p1の第1方向における位置と、第2部分領域11bの第1方向における位置と、の間にある。
【0065】
絶縁部領域40は、第1絶縁領域41a及び第2絶縁領域41bを含む。第1絶縁領域41aは、第2方向(X軸方向)において、半導体部材10Mの一部と、第3電極53と、の間にある。第2絶縁領域41bは、第2方向(X軸方向)において、第2位置pz2と第2部分p2との間にある。
【0066】
半導体装置120においても、第2部分p2は、フィールドプレートとして機能する。例えば、高い耐圧が得られる。例えば、低いオン抵抗(RonA)が得られる。例えば、小さい電荷容量特性(例えばドレイン・ソース間電荷量Qoss)が得られる。特性を向上可能な半導体装置が提供できる。
【0067】
実施形態において、第1部分p1が半導体部材10Mに含まれ、第2部分p2は第1導電部材61に含まれても良い。
【0068】
半導体装置120において、第3部分p3、第4部分p4、第5部分p5、第6部分p6、第7部分p7及び第8部分p8の少なくともいずれかが、半導体部材10Mに含まれても良い。第3部分p3、第4部分p4、第5部分p5、第6部分p6、第7部分p7及び第8部分p8の少なくともいずれかが、半導体部材10Mとは別の導電部材に含まれても良い。
【0069】
以下、実施形態に係る半導体装置の製造方法の例について説明する。
図7は、実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する模式的斜視図である。
図8(a)~図8(d)は、実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する模式的断面図である。
図7に示すように、第1部材50Sの第1面50Fの上に、半導体部材10Mが設けられる。この例では、半導体部材10Mは、シリコンである。
【0070】
図8(a)に示すように、例えば、半導体部材10Mの一部をRIE(Reactive Ion Etching)などにより除去し、除去された領域に酸化シリコンを形成する。これにより、絶縁部領域40が得られる。半導体部材10Mの一部が、第1~第6導電部材61~66となる。半導体部材10Mの一部に穴58Hが形成される。穴58Hは、Z軸方向に延びる。
【0071】
図8(b)に示すように、穴58Hに導電部材を埋め込むことで第3電極53及び第4電極54が形成される。導電部材は、例えば、ポリシリコンで良い。この後、半導体部材10Mの一部10Qを除去する。
【0072】
図8(c)に示すように、金属膜52Mを形成し、さらに第2電極52を形成する。金属膜52Mは、半導体部材10Mの電極対向面11pとショットキー障壁を形成可能である。金属膜52Mは、例えば、Ti、W、Mo、Ta、Zr、Al、Sn、V、Re、Os、Ir、Pt、Pd、Rh、Ru、Nb、Sr及びHfよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。
【0073】
図8(d)に示すように、半導体領域15及び第1電極51を形成する。半導体領域15は、例えば、第1導電形である。半導体領域15における第1導電形のキャリア濃度は、第1半導体領域11における第1導電形のキャリア濃度よりも高い。このようにして、例えば、半導体装置111が形成できる。
【0074】
図9(a)~図9(d)は、実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する模式的断面図である。
図9(a)~図9(d)は、例えば、半導体装置110aの製造方法の一部の例を示している。
【0075】
図9(a)に示すように、半導体部材10Mに穴10Hを形成する。さらに、半導体部材10Mとなる半導体層10Xの表面に絶縁領域45を形成する。絶縁領域45は、例えば、半導体層10Xの表面を酸化(例えば熱酸化)することで得られても良い。
【0076】
図9(b)に示すように、表面を平坦化する。平坦化は、例えば、CMP(chemical mechanical planarization)により行われても良い。
【0077】
図9(c)に示すように、半導体部材10Mとなる半導体層10Xaを形成する。半導体層10Xaは、例えば、エピタキシャル成長により形成できる。
【0078】
図9(d)に示すように、図9(a)~図9(c)に例示した処理を繰り返すことで、複数の絶縁領域45が形成できる。例えば、半導体部材10Mとなる半導体層10Xbが形成される。複数の絶縁領域45の間の半導体層が、例えば、導電部材(例えば、第1導電部材61など)となる。
【0079】
この後、第3電極53、第2電極52及び第1電極51が形成される。これにより、例えば、半導体装置110aが形成される。
【0080】
(第3実施形態)
図10は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図10に示すように、実施形態に係る半導体装置130においては、X-Y平面内において、ソース電極SEの周りに、環状のドレイン電極DEが設けられる。ソース電極SEと、環状のドレイン電極DEと、の間に、複数のセル10Cが設けられる。複数のセル10Cの1つは、第2電極52を含む。複数のセル10Cの1つは、複数の第3電極53の1つ、及び、複数の第4電極54の1つを含むと見なしても良い。
【0081】
半導体装置130において、高い密度で、複数のセル10Cを設けることができる。半導体装置130においては、複数のセル10Cは、X-Y平面内において環状に連続的に設けられる。このため、半導体装置130においては、終端領域が存在しない。これにより、終端領域のための面積が省略でき、より高い密度で、複数のセル10Cを設けることができる。
【0082】
図11は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図11に示すように、実施形態に係る半導体装置131においても、X-Y平面内において、ソース電極SEの周りに、複数のドレイン電極DEが設けられる。複数のドレイン電極DEの2つを結ぶ方向は、複数のドレイン電極DEの別の2つを結ぶ方向と交差する。半導体装置131においても、高い密度の複数のセル10Cが得られる。半導体装置131において、複数のドレイン電極DEは、互いに連続しても良い。
【0083】
図12は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図12に示すように、実施形態に係る半導体装置132においては、複数のセルグループ(第1セルグループ71及び第2セルグループ72)が設けられる。この例では、第1セルグループ71から第2セルグループ72への向きは、Y軸方向に沿う。第1セルグループ71及び第2セルグループ72のそれぞれは、複数のセル10Cを含む。複数のセル10Cは、X軸方向に並ぶ。例えば、第1セルグループ71の第5電極55は、第2セルグループ72の第1電極51と連続する。例えば、第1セルグループ71に含まれる第1半導体領域11と、第2セルグループ72に含まれる第1半導体領域11と、の間に設けられる電極(ソース・ドレイン電極SE/DE)が、第1セルグループ71の第5電極55、及び、第2セルグループ72の第1電極51と見なされても良い。
【0084】
第1セルグループ71は、例えば、低電圧側のトランジスタグループである。第2セルグループ72は高電圧側のトランジスタグループである。例えば、半導体装置132は、高電圧を制御できる。
【0085】
図13は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図13に示すように、実施形態に係る半導体装置133において、図12に例示した半導体装置132の構成が、複数設けられる。複数の半導体装置132の構成は、X軸方向に並ぶ。
【0086】
図14は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図14に示すように、実施形態に係る半導体装置134において、複数のセルグループ(第1~第4セルグループ71~74)が設けられる。第1セルグループ71と第4セルグループ74との間に第2セルグループ72がある。第2セルグループ72と第4セルグループ74との間に第3セルグループ73がある。
【0087】
第1セルグループ71のドレイン電極DE(第1電極51)から第1セルグループ71のソース電極SE(第2電極52)への向きは、第2セルグループ72のドレイン電極DE(第1電極51)から第2セルグループ72のソース電極SE(第2電極52)への向きと逆である。第3セルグループ73のドレイン電極DE(第1電極51)から第3セルグループ73のソース電極SE(第2電極52)への向きは、第4セルグループ74のドレイン電極DE(第1電極51)から第4セルグループ74のソース電極SE(第2電極52)への向きと逆である。第1セルグループ71のドレイン電極DE(第1電極51)から第1セルグループ71のソース電極SE(第2電極52)への向きは、第3セルグループ73のドレイン電極DE(第1電極51)から第3セルグループ73のソース電極SE(第2電極52)への向きと同じである。
【0088】
第2セルグループ72及び第3セルグループ73において、ドレイン電極DEがシェアされている。第1セルグループ71及び第2セルグループ72において、ソース電極SEがシェアされている。第3セルグループ73及び第4セルグループ74において、ソース電極SEがシェアされている。この例では、第1~第4セルグループ71~74のドレイン電極DEが、配線70Aにより互いに電気的に接続される。この例では、第1~第4セルグループ71~74のソース電極SEが、配線70Bにより互いに電気的に接続される。半導体装置134によれば、複数のセル10Cを高密度で設けることができる。
【0089】
図15は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的斜視図である。
図15に示すように、実施形態に係る半導体装置135は、半導体装置110の構成に加えて、基体68をさらに含む。例えば、基体68の上に半導体装置110の構成が設けられる。基体68の下に、ソース用電極68S、及び、ドレイン用電極68Dが設けられる。例えば、ソース用接続部材68Sv及びドレイン用接続部材68Dvが設けられる。ソース用接続部材68Sv及びドレイン用接続部材68Dvは、基体68中をZ軸方向に延びる。ソース用接続部材68Svは、ソース用電極68Sと、ソース電極SEと、を電気的に接続する。ドレイン用接続部材68Dvは、ドレイン用電極68Dと、ドレイン電極DEと、を電気的に接続する。
【0090】
図16は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的斜視図である。
図16に示すように、実施形態に係る半導体装置135aにおいて、ドレイン用接続部材68Dvの接続位置が、半導体装置135におけるその接続位置とは異なる。半導体装置135aにおいては、ドレイン電極DEのZ軸方向における位置は、ソース用接続部材68SvのZ軸方向における位置と、ドレイン用接続部材68DvのZ軸方向における位置と、の間にある。
【0091】
図17は、第3実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図17に示すように、実施形態に係る半導体装置136は、半導体装置134の構成に加えて、制御部70をさらに含む。制御部70は、例えば、配線70Aにより、ドレイン電極DEと電気的に接続される。制御部70は、例えば、配線70Bにより、ソース電極SEと電気的に接続される。制御部70は、例えば、配線70Cにより、ゲート電極GEと電気的に接続される。
【0092】
実施形態によれば、特性を向上できる半導体装置が提供できる。
【0093】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、半導体装置に含まれる電極、導電部材、半導体部材、絶縁部領域及び接続部材などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
【0094】
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0095】
その他、本発明の実施の形態として上述した半導体装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての半導体装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0096】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0097】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0098】
10C…セル、 10H…穴、 10M…半導体部材、 10Q…一部、 10X、10Xa、10Xb…半導体層、 11~13…第1~第3半導体領域、 11a~11d…第1~第4部分領域、 11p…電極対向面、 15…半導体領域、 40…絶縁部領域、 41a~41j…第1~第10絶縁領域、 45…絶縁領域、 50F…第1面、 50S、50SA…第1部材、 50u…基板部、 50x…絶縁層、 51~55…第1~第5電極、 52L…接続部材、 52T…端子、 52a、52b…第1、第2電極部分、 58H…穴、 61~66…第1~第6導電部材、 63T…端子、 68…基体、 68D…ドレイン用電極、 68Dv…ドレイン用接続部材、 68S…ソース用電極、 68Sv…ソース用接続部材、 70…制御部、 70A~70C…配線、 71~74…第1~第4セルグループ、 110、110a、110b、111、120、130~135、135a、136…半導体装置、 DE…ドレイン電極、 GE…ゲート電極、 SE…ソース電極、 p1~p8…第1~第8部分、 pe1…第1延在部、 pm1…第1中間部分、 ps1…傾斜面、 pz1~pz5…第1~第5位置
図1
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