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  • 特許-リアルタイムビデオ伸び計 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-09
(45)【発行日】2024-04-17
(54)【発明の名称】リアルタイムビデオ伸び計
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/16 20060101AFI20240410BHJP
【FI】
G01B11/16 H
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022074320
(22)【出願日】2022-04-28
(62)【分割の表示】P 2019230537の分割
【原出願日】2015-06-25
(65)【公開番号】P2022093548
(43)【公開日】2022-06-23
【審査請求日】2022-05-23
(31)【優先権主張番号】62/029,650
(32)【優先日】2014-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】マーティン エー.ピーターソン
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ダイナ
【審査官】續山 浩二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2004/0145724(US,A1)
【文献】特開2002-139511(JP,A)
【文献】特開2012-168135(JP,A)
【文献】登録実用新案第3119564(JP,U)
【文献】特開平11-250159(JP,A)
【文献】特表2003-527163(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0212929(US,A1)
【文献】特開2012-248031(JP,A)
【文献】米国特許第04690001(US,A)
【文献】中国特許出願公開第101688769(CN,A)
【文献】特開2003-186689(JP,A)
【文献】Image Processing:Open-Source system wins VISION Award,[online],2009年01月01日,https://www.vision-systems.com/articles/print/volume-14/issue-1/departments/technology-trends/image-
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験試料における伸び/歪みを測定するための伸び計であって、
材料試験機によって応力を生じる負荷をかけられる試験試料の画像データを、前記材料試験機から入力されるトリガー又は同期信号に同期して生成するための撮像デバイスと、
マイクロプロセッサ及びロジックデバイスを含む計算デバイスであって、前記ロジックデバイスが試験試料の画像データを受信し、試験試料における標的の移動を判断し、前記判断された標的の移動から伸び/歪みを求め、前記撮像デバイス、前記マイクロプロセッサ、前記ロジックデバイス、前記撮像デバイスと前記ロジックデバイス間の通信パス、及び、前記マイクロプロセッサと前記ロジックデバイス間の通信パスが同一の回路基板上にある、前記材料試験機を有するシステムにプラグイン可能な、計算デバイスと、
前記求められた伸び/歪みを前記材料試験機にリアルタイムで出力するための出力デバイスと、
を備える、伸び計。
【請求項2】
前記トリガー又は同期信号を受信して動作又はタイムスタンプの付与を開始するための入力を更に含む、請求項1に記載の伸び計。
【請求項3】
伸び/歪みが2つの直交する方向において求められる、請求項1に記載の伸び計。
【請求項4】
伸び/歪みが軸方向及び横方向において求められる、請求項1に記載の伸び計。
【請求項5】
定密度空気管を更に備え、該定密度空気管を通じて前記撮像デバイスが前記試験試料を見る、請求項1に記載の伸び計。
【請求項6】
前記定密度空気管は、少なくとも1つのファンを備えることによって仮想空気管を作成する、請求項5に記載の伸び計。
【請求項7】
前記定密度空気管の前記少なくとも1つのファンは、前記同一の回路基板によって少なくとも部分的に制御される、請求項6に記載の伸び計。
【請求項8】
イーサネット(登録商標)接続を更に含む、請求項1に記載の伸び計。
【請求項9】
前記試験試料を照明するための照明デバイスを更に備える、請求項1に記載の伸び計。
【請求項10】
前記照明デバイスは偏光を発する、請求項9に記載の伸び計。
【請求項11】
応力を生じる負荷をかけられた試験試料の画像を受信するための補助カメラリンクコネクタ入力を更に含む、請求項1に記載の伸び計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2014年7月28日に出願された米国仮特許出願第62/029,650号の、米国特許法第119条(e)の下の優先権を主張する。この仮特許出願の内容は、引用することによりその全体があらゆる目的で本明細書の一部をなす。
【0002】
本開示は、ビデオ方法を用いることによる、歪みデータ及び関連データのリアルタイム測定方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ビデオ伸び計測(extensometry)は、従来技術において既知であり、意図される目的のために十分に開発されている。一方、ビデオデバイスを用いて歪みを測定することの大きく制限される局面は、画像を高速で収集し、画像を画像処理エンジンに提供し、画像を処理して変位値又は歪み値を生成し、歪み値をソフトウェアが消費可能なフォーマットで出力し、これを、従来のリアルタイム方法(例えば、ロードセルが電気的に平衡状態のブリッジを有する)を介して収集された他のデータと同期させることである。
【0004】
ビデオ処理伸び計の多くの製造者が存在する。これらを提供する主要な企業のうちの幾つかは、Shimadzo社、Zwick社及びImetrum社である。通常、これらの全てが、外部マシンビジョンカメラを利用し、PC又はビデオ処理ハードウェアに入力を行い、ハードウェアを用いてデータを電気信号に変換するか又は材料試験システムと互換性のあるソフトウェアインタフェースを有する方法を用いる。
【0005】
従来技術は、IPVE及びAVE1を含む。これらはInstron社によって製造され、これらの意図される目的のために十分開発されている。これらのデバイスは、外部カメラ、PC及びアナログ出力を利用して画像を捕捉し、これらの画像から歪み値を処理する。歪みデータは、PC内のソフトウェアによって計算され、アナログ出力を介して出力される。これは図1に示される。
【0006】
ビデオ画像から歪みを計算するための多くのアルゴリズムが存在し、各々が利点及び不利な点を有する。システムのほとんどに対する主な欠点は、これらのシステムが市販の高速マシンビジョンカメラを用い、高速バスを介して画像を処理システムに送信し、この画像をPC又はマイクロコントローラ等の標準又は専用の処理システムを用いて操作し、その後、データを処理システム上のソフトウェアに内部的に、又はコンバータを介して電気信号に出力することである。通常、これらのシステムは、画像全体を消費し、ピクセルのアレイに対し機能して、歪み値又は変位値を生成する。このように歪み又は変位を計算することは、計算集約的であり、大規模なマイクロプロセッサシステムを必要とする。さらに、多くの材料試験の需要を満たすためにリアルタイムの挙動を保証するように、処理システムにおいてリアルタイムオペレーティングシステムが用いられる。歪みデータ又は変位データの計算後、このデータは、専用インタフェースを必要とし、あまり可搬性が高くないPC上のソフトウェアに出力されるか、又はアナログデバイス若しくはエンコーダデバイスを介して出力される。これらのシステムは、時間レイテンシ、統合、及び必要な計算力に関して問題を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本開示の目的は、リアルタイムビデオ伸び計に関して更なる改善を開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の実施形態は、データフローにおける高周波数画像及び低レイテンシ時間を達成するために、画像ソース、データ処理及び電気出力を単一の処理基板上に組み合わせることによって、上記で特定した欠点に対処する。さらに、データ処理エンジン又はFGPA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)は、画像をピクセル単位で処理し、中間歪み結果を更新して出力し、それによって、最終画像ピクセルの受信後に、最終伸び/歪み値が達成され、評価のために迅速に出力されるようにする。このハードウェア及びプロセスによって、リアルタイムビデオ伸び計が、従来の電気機械デバイス(クリップ式等)と類似したものになり、これらが接続され、材料試験システムによって同じ方式で用いられることが可能になる。高速リアルタイムビデオ処理の正味の結果として、大幅に改善された精度、はるかに高速な試料の伸長の追跡、及び非常に低いレイテンシのデータが得られ、これによってユーザーは、完全な範囲の試験基準を実行し、満たすことが可能になる。
【0009】
リアルタイムビデオ伸び計は、画像入力、データ処理エンジン及び伸び/歪みデータ出力を単一のビデオ処理基板上に組み合わせて、入力及び出力データレイテンシを最小にし、処理速度を最大にする。ビデオ処理基板は、オペレーティングシステムに関連する外部レイテンシ及び処理時間問題も排除する。処理システムに対する改善の主な理由は、データ処理システムのFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)部分における全体アルゴリズムの実施である。設計及び実施は、入力からの全体データパスをハードウェアにおいて生じさせ、したがって、システム全体が決定的で高速になる。
【0010】
本開示の更なる目的及び利点が、以下の説明から及び添付の図面から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】従来技術の斜視図である。
図2】本開示の装置のコンポーネントの斜視図である。
図3】本開示の装置の概略図である。
図4】本開示の装置のビデオ処理基板のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで、同様の符号が幾つかの図を通じて同様の要素を指す図面を詳細に参照すると、図1は、従来技術の伸び計1000であることが見て取れる。この伸び計1000は、外部カメラ、PC及びデータ通信を利用して画像を捕捉し、伸び/歪み値を生成する。伸び/歪みデータは、PCにおいて、及びアナログ出力を介しての双方でソフトウェアによって計算される。より詳細には、エレクトロニクスハウジング1010が、プリント回路基板、カメラ(通常、偏光及び光フィルタを有する)、及び様々な視野のためのレンズを保持する。カメラによって受信される画像は、定密度空気管(CDAT:constant density air tube)1020を通じて取得される。統合照明ユニット1030は、定密度空気管(CDAT)1020の側面に固定される。さらに、2次元較正器具1040が設けられる。
【0013】
図2は、本開示のリアルタイムビデオ伸び計10の一実施形態の外観を示す。リアルタイムビデオ伸び計10は、図3の試験フレーム190によって実施されるような試験下の試料(図3の要素200及び試料200に塗布されるか又は他の形で付けられるビデオ標的202を参照されたい)を照明するための、LEDアレイとして実施される統合照明ユニット12を備える。リアルタイムビデオ伸び計10は、プリント回路基板又はビデオ処理基板15(図3及び図4も参照)と、偏光フィルタ17(図3を参照)を有するカメラ又は画像センサー16(図3も参照)とを備えるエレクトロニクスハウジング14を更に備える。カメラ又は画像センサー16は、或る範囲にわたる視界のための様々なレンズを含む。エレクトロニクスハウジング14は、リアルタイムビデオ伸び計10を較正するために様々なレンズ及びプレートへアクセスすることを可能にするためのレンズアクセス18を更に備える。加えて、伸び計10は、定密度空気管(CDAT)20と、(LEDアレイとして実施される)統合照明ユニット12上の90度の偏光と、カメラ16のレンズとを含む。従来技術のものに類似した2次元較正器具21が更に用いられる。
【0014】
図3に示すように、ビデオ処理基板15は、(処理速度を増大させるための)フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)22及びマイクロプロセッサ24を備える。ビデオ処理基板は、仮想空気管を作成するために、定密度空気管(CDAT)20のファン20’を制御するためのライン19を更に備える。リアルタイムビデオ伸び計10は、イーサネット(登録商標)、アナログ、エンコーダ又はSPIを含む標準的なインタフェースを利用して、材料試験機(試験フレーム190)及びソフトウェアに接続する。これによって、特殊な統合ソフトウェア又はハードウェアを用いる必要なく、デバイスにプラグインし、既存のシステムによってこのデバイスを用いることが可能になる。リアルタイムビデオ伸び計10は、それぞれ、ライン302、304を通じて、材料試験機190に軸方向及び横方向のエンコーダ情報又はアナログ情報を提供する。材料試験機190は、ライン306を通じてリアルタイムビデオ伸び計10にトリガー/同期情報を提供する。リアルタイムビデオ伸び計10及び材料試験機190は、伸び/歪みデータを含むリアルタイム試験データを、イーサネット(登録商標)接続により構成することができるライン308、310を介して、外部コンピュータ400(ラップトップとして示されるが、他の計算又は処理デバイスを実施することができることが構想される)と交換する。通常、リアルタイムビデオ伸び計10は、伸び/歪みデータを材料試験機190に提供し、そして材料試験機は、応力及び伸び/歪みデータを外部コンピュータ400に提供する。
【0015】
図4は、本開示のリアルタイムビデオ伸び計10の通常の実施形態の概観であるブロック図である。ビデオ画像は、基板上の画像センサー16又は補助カメラリンクコネクタ入力40(図3にも示される)を用いてシステムに入力される。収集される画像データは、完全に処理システム30(限定ではないが、Zync XC7020 SoC等)のプログラマブルロジック(図3のFPGA22を参照されたい)の中で処理システムによって消費される。ここでは、特殊なロジックを利用して、伸び/歪み値(すなわち、図3に示すような試料200に付けられたビデオ標的202をビデオ監視することによって計算されるような標的間距離の変化又はパーセンテージ変化)の複数の軸を計算し、このデータを、基板上の軸方向又は横方向のデジタル/アナログ変換器(DAC)32又は34、エンコーダ36又はSPIインタフェース38の電気出力を介して、最終的に図3のライン302、304を通って、材料試験機190(図3)に出力する。より詳細には、デジタル/アナログ変換器(DAC)32、34は、2つの別個の(通常、軸方向及び横方向の、又はそうでなければ、互いに直交する)歪み又は変位信号が材料試験機190にリアルタイムで出力されることを可能にする、それぞれ軸方向及び横方向の歪み又は変位信号(通常、-10ボルト~+10ボルトの範囲内)を提供する。エンコーダ36は、2つの別個の歪み又は変位信号がリアルタイムで材料試験コントローラに出力されることを可能にする2つの直交エンコーダ出力を含むことができる。SPIインタフェース38は、デジタル化された信号を任意の数のPCに通信し、材料試験機190にリアルタイムで更に出力する。
【0016】
リアルタイムビデオ伸び計10の更なる機能は、通常、ビデオ処理基板15として実施される主要プリント回路基板によって実施される。
【0017】
基板上のイメージャ及びレンズ(カメラ)16は、処理システム30に高速画像を提供するマシンビジョン画像センサーを実施する。
【0018】
補助カメラリンクコネクタ入力40は、標準的なコネクタを用いて市販のマシンビジョンカメラの使用を可能にする。これは、基板上のイメージャ及びレンズ(カメラ)16の代わりに、又はこれと併せて用いることができる。加速度計42は、アルゴリズム及び/又はイベント検出器において用いるために(通常、3次元全てにおける)加速を検出するようにレンズ16に搭載される。
【0019】
同期44は、材料試験機190(図3を参照)等の外部デバイスが、後のアライメントのために、ライン306(図3を参照)を介して、外部コンピュータ又はPC400(図3を参照)に送信される画像にタイムスタンプを付与するための同期パルスを提供する。このタイムスタンプの付与により、画像からの時間依存の応力/歪み試験結果(処理後の結果とすることができる)の加算計算が可能になる。同様に、トリガー46は、材料試験機190等の外部デバイスが、データ処理エンジン内のライン306(図3を参照)を介してイベントをトリガーし、高速画像バッファリング等の機能及び外部コンピュータ又はPC400(図3を参照)への送信を実行することを可能にする。これは、時間依存の応力/歪み試験結果のリアルタイム計算を可能にする。
【0020】
ファン制御19は、CDAT20のファン20’の速度制御を提供し、距離についてCDAT20を最適化する。LED制御48は、2つの異なるカメラを用いて利用するためのLED/プロジェクタアレイ制御の2つのバンクを含む。
【0021】
ビデオGigEブロック50は、高速画像転送に専用のイーサネット(登録商標)接続を提供する。同様にユーザーGigEブロック52及びコントローラGigEブロック54は、処理システム30及び材料試験機190のコントローラがイーサネット(登録商標)スイッチ56を介して外部コンピュータ又はPC400と通信することを可能にするイーサネット(登録商標)接続を提供する。
【0022】
USBポート58は、画像処理エンジンにデバッグ及びメッセージングを提供する。
【0023】
DDR3RAM60は、高速画像センサー16によって捕捉された画像及び他のデータの記憶を可能にする内部メモリを提供する。さらに、幾つかの実施形態は、高速画像センサー16から高速で長い持続時間の画像の記憶を可能にするための基板上メモリ接続を提供するSODIMM接続(図示されていない)を備えることができる。
【0024】
本開示の実施形態は通常、以下の利点のうちの多くを有する。
1.高速のデータ入力、データ処理及びデータ出力。
2.マイクロプロセッサ又はPCシステムの副次的影響なしでの、リアルタイムの決定的動作のためのハードウェア(FPGA)ベースのアルゴリズム実装。
3.多数のハードウェア部品が共に統合されるのではなく、単一の基板。
4.カメラ、処理システム及び出力デバイスの大幅なコスト低減。これは、非常に高い特異性を依然として達成しながら、価格順応性を提供する。
5.スタンドアロンビデオデバイスが、伸び又は歪みを直接出力し、多くの既存のシステムにおいて用いられ得る。
6.スタンドアロン機能に起因する使用の容易性。これは標準的なクリップ式の伸び計と類似している。
7.デバイスは、閉ループ制御に用いることができるレートでデータを提供することができる。
8.データレートが増大したことにより、デバイスを高速用途で用いることができる。例えば、これは、正弦波形で実行される動的システムに関してデータを収集し制御を実行するのに用いることができる。
【0025】
本開示の通常の実施形態の実質的な利点は、大幅に改善された精度、はるかに高速な試料の追跡、及び非常に低いレイテンシのデータであり、これによってユーザーは、完全な範囲の試験基準を実行し、満たすことが可能になる。
【0026】
通常の試験手順が図3に示されている。ビデオ標的202を有する試料200は、材料試験機190内に係合されている。試料200が材料試験機190によって応力を生じる負荷にかけられる時点の近くで、コマンド信号がビデオ処理基板15及び材料試験機190に送信され、外部コンピュータ400に送信される。次に、リアルタイムビデオ伸び計10は、ビデオ標的202間の絶対距離を捕捉し、ビデオ標的202の相対運動を監視して、伸び/歪みをリアルタイムで計算する。応力データ及び歪みデータが、リアルタイムビデオ伸び計10、材料試験機190及び外部コンピュータ400間で交換され、通常、外部コンピュータ400のスクリーンを介して組織化され表示される。
【0027】
このため、幾つかの上述した目的及び利点は、最も効果的に達成される。本明細書において、本発明の好ましい実施形態が開示され詳細に説明されたが、これによって本発明はいかなる意味においても限定されるものではないことが理解されるべきである。
上述の実施形態は下記のようにも記載され得るが下記には限定されない。
[構成1]
試験試料における伸び/歪みを測定するための伸び計であって、
応力を生じる負荷をかけられる試験試料の画像データを生成するための撮像デバイスと、
マイクロプロセッサ及びロジックデバイスを含む計算デバイスであって、前記ロジックデバイスが試験試料の画像データを受信し、試験試料における標的の移動を判断し、前記判断された標的の移動から伸び/歪みを求め、前記マイクロプロセッサ、前記ロジックデバイス、及び、前記マイクロプロセッサと前記ロジックデバイス間の通信パスが同一の回路基板上にある、計算デバイスと、
前記求められた伸び/歪みをリアルタイムで出力するための出力デバイスと、
を備える、伸び計。
[構成2]
トリガー又は同期信号を受信して動作又はタイムスタンプの付与を開始するための入力を更に含む、構成1に記載の伸び計。
[構成3]
伸び/歪みが2つの直交する方向において求められる、構成1に記載の伸び計。
[構成4]
伸び/歪みが軸方向及び横方向において求められる、構成1に記載の伸び計。
[構成5]
定密度空気管を更に備え、該定密度空気管を通じて前記撮像デバイスが前記試験試料を見る、構成1に記載の伸び計。
[構成6]
前記定密度空気管は、少なくとも1つのファンを備えることによって仮想空気管を作成する、構成5に記載の伸び計。
[構成7]
前記定密度空気管の前記少なくとも1つのファンは、前記同一の回路基板によって少なくとも部分的に制御される、構成6に記載の伸び計。
[構成8]
イーサネット(登録商標)接続を更に含む、構成1に記載の伸び計。
[構成9]
前記試験試料を照明するための照明デバイスを更に備える、構成1に記載の伸び計。
[構成10]
前記照明デバイスは偏光を発する、構成1に記載の伸び計。
[構成11]
応力を生じる負荷をかけられた試験試料の画像を受信するための補助カメラリンクコネクタ入力を更に含む、請求項1に記載の伸び計。
図1
図2
図3
図4