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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-10
(45)【発行日】2024-04-18
(54)【発明の名称】液漏れゼロシリンダー
(51)【国際特許分類】
   F15B 15/14 20060101AFI20240411BHJP
【FI】
F15B15/14 340Z
F15B15/14 310
F15B15/14 380Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023063681
(22)【出願日】2023-04-10
(65)【公開番号】P2023178211
(43)【公開日】2023-12-14
【審査請求日】2023-04-10
(31)【優先権主張番号】202210626225.2
(32)【優先日】2022-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514276562
【氏名又は名称】燕山大学
【氏名又は名称原語表記】YANSHAN UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】No. 438, Hebei Street, Haigang District, Qinhuangdao City, HeBei 066004 P.R. China
(73)【特許権者】
【識別番号】523134233
【氏名又は名称】中鉄二十二局集団第二工程有限公司
【氏名又は名称原語表記】THE 2ND ENGINEERING CO., LTD. OF CHINA RAILWAY 22ND BUREAU GROUP
【住所又は居所原語表記】Room 1205, Building 6, No.30 Shixing Street, Shijingshan District, Beijing, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】蔡 偉
(72)【発明者】
【氏名】劉 金恒
(72)【発明者】
【氏名】郭 鋭
(72)【発明者】
【氏名】羅 克清
(72)【発明者】
【氏名】趙 静一
【審査官】松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】実開昭49-147491(JP,U)
【文献】特表2005-520095(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F15B 15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端が底部及び先部をなすシリンダー、ピストン、ノンロッドチャンバータンク及びロッドエンドチャンバータンクを含み、
前記ピストン、前記ノンロッドチャンバータンク及び前記ロッドエンドチャンバータンクは、それぞれ、前記シリンダーの内部に設置され、前記ピストンは、前記シリンダーの内壁と摺動可能に接続され、前記シリンダーは、底部及び先部の側面壁に第一油穴及び第二油穴が各々設けられ、前記ノンロッドチャンバータンクの底部の側面壁には第一開口が設けられ、前記第一開口は、前記第一油穴に接続され、前記ロッドエンドチャンバータンクの先部の側面壁には第二開口が設けられ、前記第二開口は、前記第二油穴に接続され、
前記ピストンの両端面のうち、底部側の第一面が前記ノンロッドチャンバータンクの先部側の第二面と接触し、前記ピストンの先部側の第二面が前記ロッドエンドチャンバータンクの底部側の第二面と接触し、前記ロッドエンドチャンバータンクは、貫通された通過穴が前記ロッドエンドチャンバータンクの先部シリンダーカバー側に設置され、前記ピストンの前記第二面の中央部にピストンリンクが設けられ、前記ピストンリンクは、前記通過穴を貫通して外部装置に接続され、前記ロッドエンドチャンバータンクは、前記ピストンリンクに摺動可能に接続され、
前記ノンロッドチャンバータンクに高圧油が注がれると、前記ノンロッドチャンバータンクの底部側の第一面と前記シリンダーの底部シリンダーカバーとが緊密に接触し、前記ノンロッドチャンバータンクの前記第二面と前記ピストンの前記第一面が緊密に接触し、前記ノンロッドチャンバータンクの側面壁と前記シリンダーの内壁が緊密に接触し、
前記ロッドエンドチャンバータンクに高圧油が注がれると、前記ロッドエンドチャンバータンクの前記第二面と前記ピストンの前記第二面が緊密に接触し、前記ロッドエンドチャンバータンクの側面壁と前記シリンダーの内壁が緊密に接触し、前記ロッドエンドチャンバータンクの先部側の第一面と前記シリンダーの先部シリンダーカバーとが緊密に接触し、前記通過穴におけるロッドエンドチャンバータンクの外面と前記ピストンリンクの側面壁とが緊密に接触し、
前記シリンダーは、両端にリムがあり中空となり壁が薄い筒形状構成であり、両端におけるリムには、それぞれ、ボルト穴が設けられ、底部及び先部におけるリムをそれぞれシリンダー第一リムとシリンダー第二リムとすると、前記シリンダー第一リムに底部シリンダーカバーが接続され、前記シリンダー第二リムに先部シリンダーカバーが接続され、
前記底部シリンダーカバーは、外面にボルト穴が設けられ、外面がシリンダー第一リムとボルトを介して固定接続され、前記底部シリンダーカバーにおける底部側の第一面にボールジョイントが設けられ、前記底部シリンダーカバーにおける先部側の第二面に第一シールベルトが設けられ、前記第一シールベルトの外周に第二シールベルトが設けられ、前記第一シールベルトが前記底部シリンダーカバーに接続され、前記第一シールベルトと前記第二シールベルトとは、それぞれ対面間の空間が第一位置制限溝であり、前記第一位置制限溝が前記ピストンによる前記ノンロッドャンバータンクの移行する位置を制限するためのものであり、前記第二シールベルトは、外側の側面壁に底部シール溝が設けられ、
前記先部シリンダーカバーは、前記ピストンリンクが通過するための中心穴が中央部に設けられ、前記中心穴は、内部に中心穴シール溝が設けられ、前記中心穴シール溝には、外部からの埃がシリンダーの内部に入ることを避けるための中心穴シール部品が設けられ、前記先部シリンダーカバーは、先側の第一面に加工表面・非加工表面区別用溝が設けられ、前記先部シリンダーカバーは、底側の第二面に第三シールベルトが設けられ、前記第三シールベルトの外周に第四シールベルトが設けられ、前記第三シールベルトは、前記先部シリンダーカバーに接続され、前記第三シールベルトと前記第四シールベルトは、それぞれ対面間の空間が第二位置制限溝であり、前記第二位置制限溝は、前記ピストンによりロッドエンドチャンバータンクが移行する位置を制限するためのものであり、前記第四シールベルトは、外側側面壁に先部シール溝が設けられる、ことを特徴とする液漏れゼロシリンダー。
【請求項2】
前記ピストンは、第一面における外面側面壁に第一位置制限環が設置され、前記第一位置制限環と底部シリンダーカバーの第一位置制限溝とを組み合わせることにより前記ピストンによる前記ノンロッドャンバータンクの移動を制限し、前記第一位置制限環には第三切り欠きが設けられ、前記第三切り欠きを設置することにより、前記第一位置制限環と前記第一油穴との接触を防ぎ、
前記ピストンは、第二面における外面側面壁に第二位置制限環が設置され、前記第二位置制限環と先部シリンダーカバーの第二位置制限溝とを組み合わせることにより、前記ピストンによる前記ロッドエンドチャンバータンクの移行する位置を制限し、前記第二位置制限環に第四切り欠きが設けられ、前記第四切り欠きを設置することにより前記第二位置制限環と前記第二油穴との接触を防ぎ、前記ピストンは、前記シリンダーと摺動可能に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の液漏れゼロシリンダー。
【請求項3】
前記第一開口と前記第一油穴との接続箇所、及び、前記第二開口と前記第二油穴との接続箇所には、それぞれ、両メネジが設置され、前記両メネジには、パイプ継ぎ手が接続され、第一開口及び第二開口は、それぞれ、前記パイプ継ぎ手を貫通するものである、ことを特徴とする請求項1に記載の液漏れゼロシリンダー。
【請求項4】
前記第一位置制限環表面及び第二位置制限環表面は、それぞれ、前記底部シリンダーカバーにおける第一位置制限溝表面及び先部シリンダーカバーにおける第二位置制限溝表面と組み合わせ、くさび形平面として設置される、ことを特徴とする請求項2に記載の液漏れゼロシリンダー。
【請求項5】
前記ノンロッドチャンバータンクは、断面の直径が前記第一シールベルトの直径よりも大きく、前記ロッドエンドチャンバータンクは、断面の直径が前記第三シールベルトの直径よりも大きい、ことを特徴とする請求項4に記載の液漏れゼロシリンダー。
【請求項6】
前記第一シールベルトの第二側面壁ベルトに第一切り欠きが設けられ、
前記第三シールベルトの第二側面に第二切り欠きが設けられ、
前記第一切り欠き、前記第二切り欠き、前記第三切り欠き及び前記第四切り欠きは、同一の直線に設置される、ことを特徴とする請求項2に記載の液漏れゼロシリンダー。
【請求項7】
前記ロッドエンドチャンバータンク及び前記ノンロッドチャンバータンクと前記シリンダーとの接触箇所の表面は、波形管として構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の液漏れゼロシリンダー。
【請求項8】
前記シリンダーは、第一端及び第二端におけるリムのボルト穴が周方向に沿って均一に分布され、前記第一油穴及び前記第二油穴は、それらの内面にそれぞれ雌ネジが設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の液漏れゼロシリンダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧の技術分野に関し、特に液漏れゼロシリンダーに関する。
【背景技術】
【0002】
油圧シリンダーは、油圧エネルギーを機械的エネルギーに転換して、往復直線移動や往復揺動を図るためのアクチュエータであり、構成が簡単であり、動作が安定であり、転送パワーが大きく、製造が簡単であるなどの利点がある。故に、様々な油圧システムに、幅広く適用されている。
【0003】
しかしながら、現在、機械分野に用いられる油圧シリンダーに、良く知られる問題がある。つまり、油圧シリンダーを用いる際には、油液体が内部へ漏れたり外部へ漏れたりすることがある。内部へ漏れるとは、油圧油が油圧シリンダーにおける高圧チャンバーから低圧チャンバーに漏れるということを意味しており、外部へ漏れるとは、油圧油が油圧シリンダーから外部へ漏れるということを意味する。油液体が内部へ漏れたり外部へ漏れたりすることがあると、以下のような問題が生じてしまう。
【0004】
まず、油液体が内部へ漏れたり外部へ漏れたりすることは、いずれも、油圧による伝動の性能に大きく影響を与えてしまい、例えば、油液の漏れにより、伝達率が不正確になり、油圧部品への油供給や油圧部品からの油吸入は、不足により振動やノイズを発生したり油が漏れたりするなどの問題が生じてしまう。特に、システムが作動している場合には、温度が上がると油液体の粘度が下がり、ひいては、漏れの現象がより深刻になり、油圧による伝動によく悪い影響を与えてしまう。
【0005】
そして、油液体の漏れを制御することにより油圧シリンダーの外径及びシステムにおける最も高い圧力が制限される。現在の油圧シリンダーを円柱形に設計することは、二つの円柱面が接触して相対的に摺動する時にシール性能が良いためである。しかしながら、このように設計すると、システムに、より高い作動圧力が必要である場合に、漏れもより深刻になりやすい。そして、油圧シリンダーを製造する精度とシール部品におけるシール性能を向上することにより漏れを削減する以外にすべがなく、油圧シリンダーを加工して製造するコストが予想通りに大きく高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の背景技術に言及した技術問題を解決するために、本発明は、液漏れゼロシリンダーを提供しており、シリンダーにノンロッドチャンバータンク及びロッドエンドチャンバータンクを設置することにより、シリンダーが漏れないようになることを図り、作動の環境が汚れなく、温度の上がりにより油液体の粘度が下がることから、伝動の性能が低くなる問題を解決することができ、油圧システムに伝達率が一層正確になり、油圧シリンダーの制御精度も上がる。一層意義があることは、本発明によると、油圧シリンダーの内壁及びピストンの側面を加工する高い精度の要求が低くなり、そして、油圧シリンダーを加工して製造するコスト全体が削減されると共に、油圧シリンダーの高圧化と超高圧化をより良く図ることができる。本発明は、従来の円柱油圧シリンダーの外形を変更すること、及び、両タンクを設置することにより、油圧シリンダーの断面について、従来の円形状を方形状、三角形、ひいては、他の形状に変更することが可能である。故に、限られたより多い空間、又は、油圧シリンダーを取り付けて使用することに限られた環境に適用可能である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
具体的、本発明は、以下の技術案を提供する。
本発明は、シリンダー、ピストン、ノンロッドチャンバータンク及びロッドエンドチャンバータンクを含み、前記ピストン、ノンロッドチャンバータンク及びロッドエンドチャンバータンクは、それぞれ、前記シリンダーの内部に設置され、前記ピストンは、前記シリンダーの内壁と摺動可能に接続され、前記シリンダーは、側面壁に第一油穴及び第二油穴が設けられ、前記ノンロッドチャンバータンクは、第一面における側面壁に第一開口が設けられ、前記第一開口は、前記第一油穴に接続され、前記ロッドエンドチャンバータンクは、第一面における側面壁に第二開口が設けられ、前記第二開口は、前記第二油穴に接続され、前記ピストンの第一面と前記ノンロッドチャンバータンクの第二面とが接触し、前記ピストンの第二面と前記ロッドエンドチャンバータンクの第二面とが接触し、前記ロッドエンドチャンバータンクは、貫通される通過穴が中央部に設置され、前記ピストンにおける第二面の中央部にはピストンリンクが設けられ、ピストンリンクは、前記通過穴を貫通して外部装置に接続され、前記ロッドエンドチャンバータンクは、前記ピストンリンクと摺動可能に接続され、前記ノンロッドチャンバータンクに高圧油が注がれると、前記ノンロッドチャンバータンクの第一面と前記シリンダーの底部シリンダーカバーが緊密に接触し、前記ノンロッドチャンバータンクの第二面と前記ピストンの第一面とが緊密に接触し、前記ノンロッドチャンバータンクの側面壁と前記シリンダー内壁とが緊密に接触し、前記ロッドエンドチャンバータンクに高圧油が注がれると、前記ロッドエンドチャンバータンクの第二面と前記ピストンの第二面とが緊密に接触し、前記ロッドエンドチャンバータンクの側面壁と前記シリンダー内壁とが緊密に接触し、前記ロッドエンドチャンバータンクの第一面と前記シリンダーの先部シリンダーカバーとが緊密に接触し、前記通過穴内のロッドエンドチャンバータンクの外面と前記ピストンリンクの側面壁とが緊密に接触する、液漏れゼロシリンダーを提供する。
【0008】
さらに、前記シリンダーは、両端にリムがあり中空となり壁が薄い筒形状構成であり、両端におけるリムには、それぞれ、ボルト穴が設けられ、両端におけるリムをそれぞれシリンダー第一リムとシリンダー第二リムとすると、前記シリンダー第一リムに底部シリンダーカバーが接続され、前記シリンダー第二リムに先部シリンダーカバーが接続され、前記底部シリンダーカバーは、外面にボルト穴が設けられ、前記底部シリンダーカバーの外面がシリンダー第一リムにボルトを介して固定接続され、前記底部シリンダーカバーにおける第一面にボールジョイントが設けられ、前記底部シリンダーカバーにおける第二面に第一シールベルト及び第二シールベルトが設けられ、前記第一シールベルトにおける第一側面壁ベルトは、前記底部シリンダーカバーに接続され、前記第一シールベルトと前記第二シールベルトとは、それぞれ対面間の空間が第一位置制限溝であり、前記第一位置制限溝は、ピストンの移行する位置を制限するためのものであり、前記第二シールベルトの外側側面壁には底部シール溝が設けられ、前記第一シールベルトの第二側面壁ベルトには、第一切り欠きが設けられ、前記第一切り欠きは、前記第一開口を保護するためのものであり、前記先部シリンダーカバーは、前記ピストンリンクが通過する中心穴が中央部に設けられ、前記中心穴は、内部に中心穴シール溝が設けられ、前記中心穴シール溝には、外部からの埃がシリンダーの内部に入ることを避けるための中心穴シール部品が設けられ、前記先部シリンダーカバーは、第一面に加工表面・非加工表面区別用溝が設けられ、前記先部シリンダーカバーは、第二面に第三シールベルト及び第四シールベルトが設けられ、前記第三シールベルトの第一側面ベルトが前記先部シリンダーカバーに接続され、前記第三シールベルトと前記第四シールベルトとは、それぞれ対面間の空間が第二位置制限溝であり、前記第二位置制限溝は、ピストンの移行する位置を制限するためのものであり、前記第四シールベルトの外側側面壁に先部シール溝が設けられ、前記第三シールベルトの第二側面には第二切り欠きが設けられ、前記第二切り欠きは、前記第二開口を保護するためのものである。
【0009】
さらに、前記ピストンは、第一面における外面側面壁に第一位置制限環が設置され、前記第一位置制限環と底部シリンダーカバーの第一位置制限溝とを組み合わせることにより、前記ピストンの移動を制限し、前記第一位置制限環に第三切り欠きが設けられ、前記第三切り欠きを設置することにより前記第一位置制限環と前記第一油穴との接触を防ぎ、前記ピストンは、第二面における外面側面壁に第二位置制限環が設置され、前記第二位置制限環と先部シリンダーカバーの第二位置制限溝とを組み合わせることにより、前記ピストンの移行する位置を制限し、前記第二位置制限環に第四切り欠きが設けられ、前記第四切り欠きを設置することにより前記第二位置制限環と前記第二油穴との接触を防ぎ、前記ピストンは、前記シリンダーと摺動可能に接続される。
【0010】
さらに、前記第一開口と前記第一油穴との接続箇所及び前記第二開口と前記第二油穴との接続箇所には、それぞれ、両メネジが設置され、前記両メネジにパイプ継ぎ手が接続され、第一開口及び第二開口は、それぞれ、前記パイプ継ぎ手を貫通するものである。
【0011】
さらに、前記第一位置制限環表面及び第二位置制限環表面は、それぞれ、前記底部シリンダーカバーにおける第一位置制限溝表面及び先部シリンダーカバーにおける第二位置制限溝表面と組み合わせ、くさび形平面として設置される。
【0012】
さらに、前記ノンロッドチャンバータンクは、断面の直径が前記第一シールベルトの直径よりも大きく、前記ロッドエンドチャンバータンクは、断面の直径が前記第三シールベルトの直径よりも大きい。
【0013】
さらに、前記第一切り欠き、第二切り欠き、第三切り欠き及び第四切り欠きは、同一の直線に設置される。
【0014】
さらに、前記ロッドエンドチャンバータンク及び前記ノンロッドチャンバータンクと前記シリンダーとの接触箇所の表面は、波形管として構成される。
【0015】
さらに、前記シリンダーは、第一端及び第二端におけるリムのボルト穴が周方向に沿って均一に分布される。
【0016】
前記第一油穴及び前記第二油穴は、それらの内面にそれぞれ雌ネジが設けられている。
【発明の効果】
【0017】
従来の技術に比べると、本発明による有益な効果が以下の通りである。
【0018】
本発明が提供する液漏れゼロシリンダーは、油圧シリンダーにおいて、漏れにより正確な伝達率が実現できないという問題を解決するものである。ノンロッドチャンバータンク及びロッドエンドチャンバータンクを設置することにより、油圧シリンダーを制御する精度が高くなり、油圧シリンダーの運動偏差が油液体の圧縮する体積の変化だけによるものになり、シリンダーに二つのタンクを設置することにより油液体の漏れを効果的に阻止できることから、油液体の圧縮比を算出すると、油圧シリンダーの運動する精度を正確に制御することができる。また、油圧シリンダーは、漏れにより環境を汚染し、資源を無駄にし、油液体が燃えることにより重大事故が生じてしまう可能性が低くなり、システムに作動の温度が上がり、油液体の粘度が低くなることにより深刻な漏れの現象が発生することを避けることができ、現在、油圧シリンダーに圧力が大きいほど漏れも多いという技術問題を解決することができ、油圧シリンダーにおける高圧化及び超高圧化が一層実現し易い。
【0019】
本発明が提供する液漏れゼロシリンダーは、二つのタンクを設置することにより、高いシール性を図るために油圧シリンダーシリンダーの内壁及びピストン側面を加工する高精度の要求が大幅に低くなり、油圧シリンダーを加工して製造するコストが大幅に低くなり、油圧シリンダーを構成する難しさが低くなる。
【0020】
本発明が提供する液漏れゼロシリンダーは、二つのタンクを設置することにより、泄漏という問題の現れを効果的に解決できる。本発明は、シール性が良い円柱形に限られることなく、その断面が円形状から方形状、三角形、ひいては、他の形状に変更可能である。故に、限られたより多い空間、又は、油圧シリンダーを取り付けて使用することに限られた環境に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の実施例又は従来技術の技術案を明確に説明するためには、以下、実施例又は従来技術を記載することに必要な図面を簡単に紹介していく。明らかなことは、以下に記載する図面が本発明の幾つかの実施例に過ぎず、当業者にとって進歩性を有さない労働に限り、これらの図面に基づいて他の図面を取得することも可能である。
図1】本発明に係る構成全体の半分の断面模式図である。
図2】本発明に係るシリンダーの構成の模式図である。
図3】本発明に係る底部シリンダーカバーの構成の模式図である。
図4】本発明に係る先部シリンダーカバーの構成の模式図である。
図5】本発明に係るピストン及びピストンリンクの構成の模式図である。
図6】本発明に係るロッドエンドチャンバータンクの構成の模式図である。
図7】本発明に係る両メネジ構成を示す拡大図である。
図8】本発明に係るロッドエンドチャンバータンクに高圧油を注ぐ時の構成全体の半分の模式図である。
図9】本発明に係るノンロッドチャンバータンクに高圧油を注ぐ時の構成全体の半分の模式図である。
図10】本発明に係る漏れゼロの技術が適用する油圧シリンダーの外形の構成を示す模式図1である。
図11】本発明に係る漏れゼロの技術が適用する油圧シリンダーの外形の構成を示す模式図2である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、具体的な実施形態により本発明に係る技術案を明確かつ完全に説明する。明らかなことは、記載する実施例が本発明の実施例の一部に過ぎず、実施例の全てではない。本発明に係る実施例によると、進歩性を有さない労働に限り当業者が取得する他の実施例があれば、それらが本発明の保護範囲に含まれる。
【0023】
図1に示すと、液漏れゼロシリンダーは、シリンダー1、ピストン4、ノンロッドチャンバータンク6及びロッドエンドチャンバータンク7を含み、ピストン4、ノンロッドチャンバータンク6及びロッドエンドチャンバータンク7は、それぞれ、シリンダー1の内部に設置され、ピストン4は、シリンダー1の内壁と摺動可能に接続され、シリンダー1は、側面壁に第一油穴13及び第二油穴14が設けられ、ノンロッドチャンバータンク6及びロッドエンドチャンバータンク7の開口は、それぞれ第一油穴13及び第二油穴14に接続され、ピストン4は、第一面がノンロッドチャンバータンク6と接触し、ピストン4は、第二面がロッドエンドチャンバータンク7と接触し、ノンロッドチャンバータンク6は、第二面がピストン4の第一面と接触し、ノンロッドチャンバータンク6は、第一面における側面壁に第一開口61が設けられ、第一開口61は、第一油穴13に接続され、ロッドエンドチャンバータンク7は、貫通される通過穴72が中央部に設置され、ピストンリンク5は、通過穴72を貫通して外部装置に接続され、ロッドエンドチャンバータンク7は、第一面における側面壁に第二開口71が設けられ、第二開口71は、第二油穴14に接続される。
【0024】
ノンロッドチャンバータンク6に高圧油が注がれると、ノンロッドチャンバータンク6の第一面と底部シリンダーカバー2とが緊密に接触し、ノンロッドチャンバータンク6の第二面とピストン4の第一面とが緊密に接触し、ノンロッドチャンバータンク6の側面壁とシリンダー1の内壁とが緊密に接触する。
【0025】
ロッドエンドチャンバータンク7に高圧油が注がれると、ロッドエンドチャンバータンク7の第二面とピストン4の第二面とが緊密に接触し、ロッドエンドチャンバータンク7の側面とシリンダー1の内壁とが緊密に接触し、ロッドエンドチャンバータンク7の第一面と先部シリンダーカバー3とが緊密に接触し、通過穴72内のロッドエンドチャンバータンク7の外面とピストンリンク5の側面壁とが緊密に接触し、ロッドエンドチャンバータンク7は、ピストンリンク5と摺動可能に接続される。
【0026】
シリンダー1は、両端にリムがあり中空となり壁が薄い筒形状構成であり、両端におけるリムにボルト穴が設けられ、両端におけるリムにシリンダー第一リム11及びシリンダー第二リム12が含まれており、シリンダー第一リム11には、底部シリンダーカバー2が接続され、シリンダー第二リム12には、先部シリンダーカバー3が接続される。
【0027】
底部シリンダーカバー2は、外面にボルト穴が設けられ、外面がシリンダー第一リム11とボルトを介して固定接続される。底部シリンダーカバー2は、第一面にボールジョイント21が設けられ、第二面に第一シールベルト22及び第二シールベルト24が設けられ、第一シールベルト22の第一側面壁ベルトが底部シリンダーカバー2に接続され、第一シールベルト22と第二シールベルト24は、それぞれ対面間の空間が第一位置制限溝222であり、第一位置制限溝222の表面がくさび形を呈し、ピストン4における第一位置制限環41のくさび形面と良く組み合わせて接触可能である。そして、ピストン4の移行を制限することにより、ピストン4がノンロッドチャンバータンク6をそれ以上に押すことを避けることができる。くさび形という表面の設計は、衝撃を緩和する効果があり、ピストン4と底部シリンダーカバー2とが激しく衝突することが無くなる。第一シールベルト22の第二側面壁ベルトには第一切り欠き223が設けられ、第一切り欠き223は、第一開口61を保護するためのものであり、第二シールベルト24の外側側面壁には、底部シール溝221が設けられ、底部シール溝221には、外部からの埃がシリンダー1の内部へ入ることを防ぐための底部シール部品23が設けられる。
【0028】
先部シリンダーカバーは、第一面に加工表面・非加工表面区別用溝が設けられ、加工表面・非加工表面区別用溝によると、機械加工際の面積を削減でき、加工用コストを低くし、加工時間を短くすることができる。
【0029】
先部シリンダーカバー3は、ピストンリンク5が通過するための中心穴31が中央部に設けられ、中心穴31は、内部に中心穴シール溝311が設けられ、中心穴シール溝311には、外部からの埃がシリンダー1の内部へ入ることを防ぐための中心穴シール部品32が設けられ、先部シリンダーカバーは、第一面に加工表面・非加工表面区別用溝33が設けられ、先部シリンダーカバー3は、第二面に第三シールベルト34及び第四シールベルト36が設けられ、第三シールベルト34は、第一側面ベルトが先部シリンダーカバー3と接続され、第三シールベルト34と第四シールベルト36とは、それぞれ対面間の空間が第二位置制限溝341であり、第二位置制限溝341は、ピストン4の移行する位置を制限するためのものであり、第二位置制限溝341は、表面がくさび形を呈し、ピストン4の第二位置制限環42におけるくさび形になる表面と良く組み合わせて接触可能であり、ピストン4の移動を制限することにより、ピストン4がロッドエンドチャンバータンク7をそれ以上に押すことを避け、くさび形という表面の設計は、衝撃を緩和する効果があり、ピストン4と先部シリンダーカバー3とが激しく衝突することが無くなる。第四シールベルト36は、外側側面壁に先部シール溝342が設けられ、先部シール溝342には、外部からの埃がシリンダー1の内部へ入ることを防ぐための先部シール部品35が設けられ、第三シールベルト34は、第二側面に第二切り欠き343が設けられ、第二切り欠き343は、第二位置制限環42と第二油穴14との接触を防ぐことができる。
【0030】
ピストン4は、第一面における外面側面壁に第一位置制限環41が設置され、第一位置制限環41は、底部シリンダーカバー2の第一位置制限溝222と組み合わせることにより、ピストン4の移行する位置を制限し、第一位置制限環41には第三切り欠き411が設けられ、第三切り欠き411は、第一位置制限環41と第一油穴13との接触を防ぐことができる。第一位置制限環41は、表面が第一位置制限溝222の表面と良く組み合わせるくさび形を呈し、ピストン4の移動を制限するためのものである。
【0031】
ピストン4は、第二面の中央部にピストンリンク5が設けられ、第二面の外面側面壁に第二位置制限環42が設けられ、第二位置制限環42は、先部シリンダーカバー3における第二位置制限溝341と組み合わせ、ピストン4の移動を制限する。第二位置制限環42には、第四切り欠き421が設けられ、第四切り欠き421は、第二位置制限環42と第二油穴14との接触を防ぐことができる。ピストン4は、シリンダー1と摺動可能に接続される。ピストンリンク5は、第一端がピストン4の第二面の中央部に接続され、第二端にネジ構成があり、第二端が、ロッドエンドチャンバータンク7及び先部シリンダーカバー3、ネジ構成を貫通して外部の部品に接続される。
【0032】
第一開口61と第一油穴13との接続箇所及び第二開口71と第二油穴14との接続箇所には、それぞれ、両メネジ8が設置され、両メネジ8は、ネジ螺合による押しにより第一開口61と第一油穴13とを固定に接続し、両メネジ8は、ネジ螺合による押しにより第二開口71と第二油穴14とを固定に接続する。両メネジ8は、ネジヘッド及びネジ主体を含み、ネジヘッドとネジ主体が共に中空として構成され、ネジ主体は、ネジヘッドの中央位置に接続され、ネジ主体は、側面壁における内外面にネジがそれぞれ設けられ、両メネジ8は、外面が油穴とネジを介して固定接続され、内面がパイプ継ぎ手とネジを介して固定接続され、ひいては、油供給パイプ及び油戻りパイプが共にパイプ継ぎ手を貫通する。ネジヘッドは、六角形リム81であり、六角形リム81は、両メネジ8への着脱に役立つものである。
【0033】
ピストン4は、作動の状態に、第一位置制限環41が第一位置制限溝222と接触すると、第一位置制限環41及び第一位置制限溝222によりノンロッドチャンバータンク6を保護する役割があり、ピストン4によりノンロッドチャンバータンク6をそれ以上に押すことが無くなる。また、第二位置制限環42が第二位置制限溝341と接触すると、第二位置制限環42及び第二位置制限溝341によりロッドエンドチャンバータンク7を保護する役割があり、衝撃を緩和する効果があり、激しい衝突を避けることができる。第二位置制限環42の表面と第二位置制限溝341の表面は、互いに組み合わせるくさび形を有することから、ピストン4の移動を制限することができる。
【0034】
第一位置制限環41の表面及び第二位置制限環42の表面は、それぞれ底部シリンダーカバー2の第一位置制限溝222の表面及び先部シリンダーカバー3の第二位置制限溝341の表面と組み合わせるくさび形の平面である。
【0035】
第一位置制限環41は、表面に底部シリンダーカバーの第一位置制限溝222の表面と組み合わせるくさび形の平面が設置されており、第二位置制限環42は、表面に先部シリンダーカバーの第二位置制限溝341の表面と組み合わせるくさび形の平面が設置される。
【0036】
ノンロッドチャンバータンク6及びロッドエンドチャンバータンク7は、それらの断面直径がそれぞれ第一シールベルト22及び先部シリンダーカバー第三シールベルト34の直径よりも大きい。故に、ピストン4が移行する際には、ノンロッドチャンバータンク6及びロッドエンドチャンバータンク7を押すことが無くなる。
【0037】
第一切り欠き223、第二切り欠き343、第三切り欠き411及び第四切り欠き421は、同一の直線に設置される。第一位置制限環41及び第二位置制限環42が移行する際にノンロッドチャンバータンク6及びロッドエンドチャンバータンク7を押すことが無くなる。
【0038】
ロッドエンドチャンバータンク7及びノンロッドチャンバータンク6とシリンダー1との接触箇所の表面は波形管として構成される。波形管という構成は、ロッドエンドチャンバータンク7及びノンロッドチャンバータンク6が作動する際に案内効果を図り、ロッドエンドチャンバータンク7及びノンロッドチャンバータンク6が、作動する際に一層円滑になる。
【0039】
シリンダー1は、第一端及び第二端におけるリムのボルト穴が、周方向に沿って均一に分布され、第一油穴13及び第二油穴14は、それらの内面に雌ネジが設けられる。
【0040】
図2に示すように、シリンダー1は、両端にそれぞれ第一リム11及び第二リム12が設けられ、第一リム11及び第二リム12は、それぞれ、表面に複数のシリンダー第一リムボルト穴15及びシリンダー第二リムボルト穴16が均一に分布され、シリンダー第一リムボルト穴15及びシリンダー第二リムボルト穴16は、それぞれ底部シリンダーカバー外面ボルト穴25及び先部シリンダーカバー外面ボルト穴37とボルトを介して固定接続され、シリンダー1における側面の両端にそれぞれ第一油穴13及び第二油穴14が設けられる。
【0041】
図3に示すように、底部シリンダーカバー2は、外面に八つのシリンダー第一リムボルト穴15が均一に設けられる。底部シリンダーカバー2は、第一面にボールジョイント21が設けられ、第二面に第一シールベルト22及び第二シールベルト24が設けられる。第一シールベルト22は、第一側面壁ベルトが底部シリンダーカバー2に接続され、第一シールベルト22と第二シールベルト24との対面間の空間が第一位置制限溝222であり、第一位置制限溝222は、表面がくさび形を呈し、ピストン4の第一位置制限環41のくさび形面と良く組み合わせて接触し、ピストン4の移行を制限し、ピストン4によりノンロッドチャンバータンク6をそれ以上に押すことが無くなる。くさび形という表面の設計は、衝撃を緩和する効果があり、ピストン4と底部シリンダーカバー2とが激しく衝突することを防ぐことができる。第一シールベルト22は、第二側面壁ベルトに第一切り欠き223が設けられ、第一切り欠き223は、第一開口61を保護するためのものであり、第二シールベルト24は、外側側面壁に底部シール溝221が設けられ、第二シールベルト24は、外側がシリンダー第一端の内壁に接続され、底部シール溝221には外部からの埃がシリンダー1の内部へ入ることを避けるための底部シール部品23が設けられる。
【0042】
図4に示すように、先部シリンダーカバー3は、外面に八つのシリンダー第二リムボルト穴16が均一に設けられ、中央部にピストンリンク5が通過するための中心穴31が設けられ、中心穴31は、内部に中心穴シール溝311が設けられ、中心穴シール溝311には、外部からの埃がシリンダー1の内部へ入ることを避けるための中心穴シール部品32が設けられる。先部シリンダーカバーは、第一面に加工表面・非加工表面区別用溝33が設けられ、第二面に第三シールベルト34及び第四シールベルト36が設けられ。第三シールベルト34は、第一側面ベルトが先部シリンダーカバー3に接続され、第三シールベルト34と第四シールベルト36との対面間の空間が第二位置制限溝341であり、第二位置制限溝341は、ピストン4の移行する位置を制限するためのものである。第二位置制限溝341は、その表面がくさび形を呈し、ピストン4の第二位置制限環42のくさび形の表面と良く組み合わせ接触し、ピストン4の移動を制限し、ピストン4によりロッドエンドチャンバータンク7をそれ以上に押すことが無くなる。くさび形という表面の設計は、衝撃を緩和する効果があり、ピストン4と先部シリンダーカバー3とが激しく衝突することを防ぐことができる。第四シールベルト36は、外側側面壁に先部シール溝342が設けられ、外壁がシリンダー1の第二端の内壁と接続され、先部シール溝342には、外界からの埃がシリンダー1の内部へ入ることを避けるための先部シール部品35が設けられ、第三シールベルト34は、第二側面に第二切り欠き343が設けられ、第二切り欠き343は、第二位置制限環42と第二油穴14との接触を防ぐことができる。
【0043】
図5に示すように、ピストン4は、シリンダー1と摺動可能に接続され、第一面の外面側面壁に第一位置制限環41が設置される。第一位置制限環41は、底部シリンダーカバー2の第一位置制限溝222と組み合わせ、ピストン4の移行する位置を制限することができると共に、第一位置制限環41と第一位置制限溝222とが接触する時に衝撃を緩和する効果がある。第一位置制限環41には、第三切り欠き411が設けられ、第三切り欠き411は、第一位置制限環41と第一油穴13との接触を防ぐことができる。第一位置制限環41は、表面が第一位置制限溝222の表面と良く組み合わせるくさび形面を呈し、ピストン4の移動を制限し、ピストン4によりノンロッドチャンバータンク6をそれ以上に押すことが無くなり、ピストン4と底部シリンダーカバー2との激しい衝突を防ぐことができる。ピストン4は、第二面の中央部にピストンリンク5が設けられ、第二面の外面側面壁に、第二位置制限環42が設けられ、第二位置制限環42は、先部シリンダーカバー3の第二位置制限溝341と組み合わせ、ピストン4の移動を制限し、ピストン4によりロッドエンドチャンバータンク7をそれ以上に押すことが無くなる。第二位置制限環42には、第四切り欠き421が設けられ、第四切り欠き421は、第二位置制限環42と第二油穴14との接触を防ぐことができると共に、第二位置制限環42と第二位置制限溝341が接触する時に衝撃を緩和する効果があり、ピストン4と先部シリンダーカバー3との激しい衝突を防ぐことができる。ピストンリンク5は、第一端がピストン4の第二面の中央部に接続され、第二端にネジ構成が設けられ、ピストンリンク5の第二端がロッドエンドチャンバータンク7及び先部シリンダーカバー3を貫通し、ネジ構成が外部のワークに接続される。
【0044】
図6に示すように、ロッドエンドチャンバータンク7における先部シリンダーカバー3の一方端と近づく側面に第二開口71が設けられ、ロッドエンドチャンバータンク7は、中央部に通過穴72が設けられ、側面壁が波形管として構成される。ロッドエンドチャンバータンク7は、伸縮する場合に、径方向における案内役割及び軸方向における案内役割を図る。ロッドエンドチャンバータンク7は、上記の設計規則に従う材質の長さが、第三シールベルト34の高さよりも少々大きい。そうすると、ピストン4が移行する時にロッドエンドチャンバータンク7を押すことが無くなる。
【0045】
図7に示すように、両メネジ8は、内面及び外面にそれぞれ、ネジがあり、両メネジ8の内面ネジが外部パイプ継ぎ手ネジを介してロッドエンドチャンバータンク7又はノンロッドチャンバータンク6に接続され、両メネジ8の外面ネジが第一油穴13ネジ又は第二油穴14ネジに接続され、両メネジ8は、一方端に六角形リム81が設けられ、六角形リム81は、両メネジ8への着脱に役立つものである。
【0046】
図8図9は、示すように、それぞれロッドエンドチャンバータンク7に高圧油を注ぎ、ノンロッドチャンバーに高圧油を注ぐと共に、ピストン4がエンドまで移行する時の構成の模式図である。ロッドエンドチャンバータンク7に高圧油を注ぐ場合には、ピストン4が底部シリンダーカバー2に移行し、第一位置制限環41と第一位置制限溝222とが接触し、ノンロッドチャンバータンク6が圧縮され、ロッドエンドチャンバータンク7が押して広がれ、ロッドエンドチャンバータンク7の側面とシリンダー1の内壁が緊密に接触し、ロッドエンドチャンバータンク7の第一面と先部シリンダーカバー3の第二面と緊密に接触し、ロッドエンドチャンバータンク7の第二面とピストン4の第二面とが緊密に接触し、油圧リンクが引き込む。ノンロッドチャンバータンク6に高圧油を注ぐ場合には、ピストン4が先部シリンダーカバー3に移行し、第二位置制限環42と第二位置制限溝341とが接触し、ノンロッドチャンバータンク6が押して広がれ、ロッドエンドチャンバータンク7が圧縮され、ノンロッドチャンバータンク6の側面とシリンダー1の内壁と緊密に接触し、ノンロッドチャンバータンク6の第一面と底部シリンダーカバー2の第二面が緊密に接触し、ノンロッドチャンバータンク6の第二面とピストン4の第一面とが緊密に接触し、油圧リンクが伸びだす。
【0047】
図10図11に示すように、本発明が提供する液漏れゼロシリンダーが従来の油圧シリンダーの漏れという問題を解決できることから、本発明の提供する液漏れゼロシリンダーを適用する技術によると、間接に、従来の油圧シリンダーの外形が円柱形であるという制限を破り、角形となる油圧シリンダー及び方形となる油圧シリンダーを例に示す説明することにより、本発明の提供する液漏れゼロシリンダーを適用する技術が内部タンクの外形及び案内方向を変えて油圧シリンダーの外形への変更を図ることができる。
【0048】
本発明に係る具体的な操作のステップは、以下の通りである。
【0049】
第一油穴13、第一開口61と両メネジ8とはネジを介して固定接続され、第二油穴14、第二開口71と両メネジ8とはネジを介して固定接続される。シリンダー1は、両端に第一リム11及び第二リム12が設けられ、第一リム11と底部シリンダーカバー2は、ボルトを介して固定接続される。第二リム12と先部シリンダーカバー3とは、ボルトを介して固定接続される。ピストン4は、シリンダー1の内部に置かれ、シリンダー1と摺動可能に接続される。ピストン4は、第一面がノンロッドチャンバータンク6の第二面と緊密に接触し、第二面がロッドエンドチャンバータンクの第二面と緊密に接触する。ピストンリンク5は、ロッドエンドチャンバータンク7の通過穴72及び先部シリンダーカバー3の中心穴31を通過してシリンダー1から伸びだす。ピストンリンク5は、ワークに接続されると外へ仕事を行うためのネジ部51が第二端に設けられる。ノンロッドチャンバータンク6の内部に高圧油を注ぐと、ノンロッドチャンバータンク6の第一面、側面及び第二面がそれぞれ底部シリンダーカバーの第二面、シリンダーの内壁及びピストン4の第一面と緊密に接触する。ロッドエンドチャンバータンク7に高圧油を注ぐと、ロッドエンドチャンバータンクの第一面、側面及び第二面がそれぞれ先部シリンダーカバー3の第二面、シリンダーの内壁及びピストン4の第二面と緊密に接触する。また、ノンロッドチャンバータンク6及びロッドエンドチャンバータンク7は、材質の厚さが周期的にばらばらであり、規則で設置される。ノンロッドチャンバータンク6の第一面及びロッドエンドチャンバータンク7の第一面が所在する一側面は、その材質の厚さが周方向において周期的に変わり、軸方向が一致する。また、ノンロッドチャンバータンク6及びロッドエンドチャンバータンク7は、上記の設計の規則に従う材質の長さが、それぞれ、底部シリンダーカバー第一シールベルト22及び先部シリンダーカバー第三シールベルト34の高さよりも少々大きい。ノンロッドチャンバータンク6の第二面及びロッドエンドチャンバータンク7の第二面が所在する一側面は、その材質の厚さが軸方向において周期的に変わるが周方向に一致する。また、ノンロッドチャンバータンク6の第二面及びロッドエンドチャンバータンク7の第二面が所在する一方端は、その材質についてタンクの第二面から第一面まで半径が間隔を置いて、厚さが千鳥状に変わり、均一に分布する。
【0050】
作動する場合には、シリンダー1における第一油穴13及び第二油穴14を油圧システム回路に接続し、油圧システムが第一油穴13を介してノンロッドチャンバータンク6の内部に高圧油を注ぐと、ノンロッドチャンバータンク6の内部の油圧が上がり、ピストン4がロッドエンドチャンバータンク7の方向に向かって移行しながら、ロッドエンドチャンバータンク7を押し、ロッドエンドチャンバータンク7における内部の低圧油が第二油穴14から流れ出す。このとき、油圧リンクが伸びだし、ネジ部51に接続されるワークが外へ仕事を行い、第二位置制限環42と第二位置制限溝341とが接触するまで、ピストン4の移行が止め、油圧リンクの伸びだす行程が終わる。油圧システムは、第二油穴14を介してロッドエンドチャンバータンク7の内部に高圧油を注ぐと、ロッドエンドチャンバータンク7における内部の油圧が上がり、ピストン4がノンロッドチャンバータンク6の方向に向かって移行しながら、ノンロッドチャンバータンク6を押し、ノンロッドチャンバータンク6における内部の低圧油が第一油穴13から流れ出す。このとき油圧リンクが引き込み、第一位置制限環41と第一位置制限溝222とが接触するまで、ピストン4の移行が止め、油圧リンクの引き止め行程が終わる。
【0051】
以上に説明した実施例は、本発明における好ましい実施形態を説明したものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものでなく、本発明の趣旨を超えない限り、本発明の技術案について当業者による様々な変形や改良が本発明の請求の範囲による保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0052】
1 シリンダー
11 第一リム
12 第二リム
13 第一油穴
14 第二油穴
15 シリンダー第一リムボルト穴
16 シリンダー第二リムボルト穴
2 底部シリンダーカバー
21 ボールジョイント
22 第一シールベルト
221 底部シール溝
222 第一位置制限溝
223 第一切り欠き
23 底部シール部品
24 第二シールベルト
25 底部シリンダーカバー外面ボルト穴
3 先部シリンダーカバー
31 中心穴
311 中心穴内中心穴シール溝
32 中心穴シール部品
33 加工表面・非加工表面区別用溝
34 第三シールベルト
341 第二位置制限溝
342 先部シール溝
343 第二切り欠き
35 先部シール部品
36 第四シールベルト
37 先部シリンダーカバー外面ボルト穴
4 ピストン
41 第一位置制限環
411 第三切り欠き
42 第二位置制限環
421 第四切り欠き
5 ピストンリンク
51 ネジ部
6 ノンロッドチャンバータンク
61 第一開口
7 ロッドエンドチャンバータンク
71 第二開口
72 通過穴
8 両メネジ
81 六角形リム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11