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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-10
(45)【発行日】2024-04-18
(54)【発明の名称】来客対応RPAシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240411BHJP
【FI】
G06Q10/10
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022098825
(22)【出願日】2022-06-20
(62)【分割の表示】P 2019565697の分割
【原出願日】2018-08-06
(65)【公開番号】P2022113912
(43)【公開日】2022-08-04
【審査請求日】2022-06-29
(31)【優先権主張番号】P 2018004900
(32)【優先日】2018-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】518017484
【氏名又は名称】Acall株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100210251
【弁理士】
【氏名又は名称】大古場 ゆう子
(72)【発明者】
【氏名】長沼 斉寿
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-81309(JP,A)
【文献】特開2007-164381(JP,A)
【文献】特開平11-144112(JP,A)
【文献】特開2016-177589(JP,A)
【文献】特開2007-323176(JP,A)
【文献】特開2003-6370(JP,A)
【文献】特開2003-44892(JP,A)
【文献】ソフトバンクロボティクス 村山龍太郎+谷沢智史・西村一彦,Pepperプログラミング 基本動作からアプリの企画・演出まで,第1版,日本,SBクリエイティブ株式会社,2015年09月28日,pp.226~254,ISBN 978-4-7973-8449-9
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設に来訪するゲストの応対を行う来客対応RPAシステムであって、
前記施設の受付エリアに配置され、前記ゲストが来訪を告げるために操作する機器であって、ゲスト出力部及びゲスト入力部を有する受付端末と、
前記ゲストを迎えるホストが操作する機器であって、ホスト入力部を有するホスト端末と
に接続され、
前記ホストの識別情報及び連絡先を含むホストデータベースと、前記ゲストの識別情報、連絡先及び個人情報を含むゲストデータベースとが構築された記憶部と、
前記ゲストの来訪前に前記ホストから前記ホスト入力部を介して前記ゲストの来訪のアポイントメントに関する情報の入力を受け付け、前記アポイントメントに関する情報に基づいて前記アポイントメントを管理するアポイントメント管理情報を作成し、前記アポイントメント管理情報を保存するアポイントメント管理部と、
前記ゲストの来訪時に前記ゲストから前記ゲスト入力部を介して前記ゲストの来訪を告げる来訪情報の入力を受け付け、前記来訪情報が入力されると、前記アポイントメント管理情報及び前記来訪情報に基づいて前記ゲストの認証を行う来訪管理部と、
前記ゲストの認証が成功した場合に、前記ゲストに向けて前記ゲスト出力部に前記ゲストを識別した形式でのウェルカムメッセージを出力させる反応部と
を備え、
前記アポイントメント管理部は、前記ゲストの来訪前に、前記アポイントメント管理情報及び前記ゲストデータベースに基づいて、前記ゲストが所有するゲスト端末に前記アポイントメントを表す二次元コードを送信し、
前記ゲスト入力部は、前記来訪情報の入力として、前記ゲスト端末に送信された前記二次元コードを読み取り、
前記受付端末は、前記ホストの識別情報を読み取るリーダをさらに有し、
前記リーダによる前記ホストの識別情報の読み取り履歴に基づいて、前記ホストの前記施設への入退館を管理するように構成される、
来客対応RPAシステム。
【請求項2】
前記ホスト端末は、ホスト出力部をさらに有し、
前記反応部は、
前記ゲストの認証が成功した場合に、前記ホストに向けて前記ホスト出力部に前記ゲストの来訪を通知する来訪通知を出力させ、前記ホストから前記ホスト入力部を介して前記ゲストの来訪に対する応答の入力を受け付け、前記入力された応答に応じて応答メッセージを作成し、前記ゲストに向けて前記ゲスト出力部に前記応答メッセージを出力させ、
前記応答メッセージは、前記ホストが前記ゲストの元に到着するまでに要する時間に関する情報を含み、前記時間は、前記ホスト端末の現在の位置情報に基づいて予測された時間である、
請求項1に記載の来客対応RPAシステム。
【請求項3】
前記ホスト端末は据置型であり、前記ホスト端末の現在の位置情報は、前記ホスト端末を識別する情報と対応付けられ、前記記憶部に予め保存される、
請求項2に記載の来客対応RPAシステム。
【請求項4】
前記ホスト端末は移動式であり、前記ホスト端末の現在の位置情報は、前記ホスト端末が現在接続している無線通信のアクセスポイントの位置情報から特定される、
請求項2に記載の来客対応RPAシステム。
【請求項5】
前記ゲストが通される前記受付エリアとは異なるルームで使用される機器であって、ルーム入力部を有するルーム端末と、
前記ゲストの給仕を担当する給仕者が操作する端末であって、表示部を有する給仕者端末と
にさらに接続され、
前記反応部は、前記ルーム入力部を介してドリンクのオーダーを受け付け、前記オーダーを前記給仕者端末に送信し、前記表示部を介して前記給仕者に向けて表示させる、
請求項1から4のいずれか1項に記載の来客対応RPAシステム。
【請求項6】
前記ルーム端末は、ルーム出力部をさらに有し、
前記ゲストデータベースには、前記個人情報として、前記ゲストのドリンクの嗜好に関するドリンク嗜好情報が記憶されており、
前記反応部は、前記ゲストデータベースに基づいて、前記ルーム出力部に、前記ドリンク嗜好情報を出力させる、
請求項5に記載の来客対応RPAシステム。
【請求項7】
前記ゲストが通される前記受付エリアとは異なるルームで使用される機器であって、ルーム入力部を有するルーム端末
にさらに接続され、
前記ルーム入力部を介して前記ゲストと前記ホストとによるミーティングに関するミーティング情報の入力を受け付け、前記ミーティング情報に基づいて議事録を作成し、前記アポイントメント管理情報として保存する議事録作成部
をさらに備える、
請求項1から6のいずれか1項に記載の来客対応RPAシステム。
【請求項8】
前記議事録作成部は、前記ゲストデータベースに基づいて、前記ミーティングを行った前記ゲストの連絡先に前記議事録を送信する、
請求項7に記載の来客対応RPAシステム。
【請求項9】
前記来訪管理部は、前記ゲスト及び前記ホストの少なくとも一方から前記ゲスト入力部を介して前記ゲストの退館を告げる退館情報の入力を受け付け、前記退館情報に基づいて前記ゲストの退館を判断し、
前記ゲスト入力部は、前記退館情報の入力として、前記二次元コードを読み取る、
請求項1から8のいずれか1項に記載の来客対応RPAシステム。
【請求項10】
前記アポイントメント管理部は、前記ゲストの来訪前に、前記ゲスト端末を介して前記ゲストからのナビゲートの要求を受け付けた場合に、前記ホストの施設までの最短ルート及び到着予定時刻の情報を前記ゲスト端末に送信する、
請求項1から9のいずれか1項に記載の来客対応RPAシステム。
【請求項11】
前記アポイントメント管理部は、前記ゲスト端末を介して前記ゲストの現在の位置情報を取得し、前記到着予定時刻を計算する、
請求項10に記載の来客対応RPAシステム。
【請求項12】
前記アポイントメント管理情報に基づいて前記ミーティングの進行を時間管理する時間管理部
をさらに備え、
前記アポイントメント管理情報は、前記ルームの識別情報、前記ミーティングの開始時刻を含み、
前記議事録作成部は、前記ミーティングの開始時刻に基づいて前記議事録の作成を開始する、
請求項7または8に記載の来客対応RPAシステム。
【請求項13】
前記ルーム端末の使用状況に基づいて、前記ホストの特定の前記ルームへの入退出を管理するように構成される、
請求項7または8または12に記載の来客対応RPAシステム。
【請求項14】
施設に来訪するゲストの応対を行う来客対応RPAプログラムであって、
前記施設の受付エリアに配置され、前記ゲストが来訪を告げるために操作する機器であって、ゲスト出力部及びゲスト入力部を有する受付端末と、
前記ゲストを迎えるホストが操作する機器であって、ホスト入力部を有するホスト端末と
に接続されるコンピュータに、
前記ホストの識別情報、連絡先及び属性情報を含むホストデータベースと、前記ゲストの識別情報、連絡先及び個人情報を含むゲストデータベースとを記憶することと、
前記ゲストの来訪前に前記ホストから前記ホスト入力部を介して前記ゲストの来訪のアポイントメントに関する情報の入力を受け付け、前記アポイントメントに関する情報に基づいて前記アポイントメントを管理するアポイントメント管理情報を作成し、前記アポイントメント管理情報を保存することと、
前記ゲストの来訪時に前記ゲストから前記ゲスト入力部を介して前記ゲストの来訪を告げる来訪情報の入力を受け付け、前記来訪情報が入力されると、前記アポイントメント管理情報及び前記来訪情報に基づいて前記ゲストの認証を行うことと、
前記ゲストの認証が成功した場合に、前記ゲストに向けて前記ゲスト出力部に前記ゲストを識別した形式でのウェルカムメッセージを出力させることと、
前記ゲストの来訪前に、前記アポイントメント管理情報に基づいて、前記ゲストが所有するゲスト端末に前記アポイントメントを表す二次元コードを送信することと
を含み、
前記来訪情報の入力を受け付けることは、前記来訪情報として、前記二次元コードの入力を受け付けることを含み、
前記受付端末は、前記ホストの識別情報を読み取るリーダをさらに有し、
前記コンピュータに、前記リーダによる前記ホストの識別情報の読み取り履歴に基づいて、前記ホストの前記施設への入退館を管理することをさらに実行させる、
来客対応RPAプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、企業や集合住宅等の施設においてゲストの応対を行う来客対応RPAシステム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、RPA(Robotic Process Automation;ロボットによる業務自動化)と呼ばれる技術が注目されている。当該技術によれば、企業等の施設においてコンピュータが人間をサポートする形であるいは人間に代わり業務を遂行し、コンピュータが仮想知的労働者として働く。RPAにより改革されるべき業務は、多種多様である。
【0003】
ところで、オフィス等の施設にゲストが来訪する際には、受付において入館手続きをする慣習がある。従来、多くの場合、受付の担当者は、ゲストから氏名や所属組織名を聞き、これを名簿に記入し、ゲストを迎えるホストにゲストの来訪を内線電話等により連絡する。一方、ホストには、ゲストとのアポイントメントを予め受付の担当者に伝えておく作業が要求される。しかし、これらの手続きは煩雑であり、人件費や業務の効率性の面で課題がある。
【0004】
特許文献1は、ゲストの所持する非接触ICカードを受付のカードリーダに読み取らせることにより、入館手続きを行う受付システムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2009-3762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のような受付システムによる自動受付は、従来の人手による受付手続きに比べると効率的ではある。しかしながら、ゲストに対する所謂「おもてなし」の側面を考えたとき、無機質である。そのため、このような受付システムでは、ゲストを温かく迎え入れることができず、ゲストは訪問先のホストに実際に出迎えられるまで、不安な気持ちを抱くこともあり得る。また、従来、受付手続きに限らず、コンピュータにより様々な作業が自動化されているが、これらも、ゲストに対する所謂「おもてなし」の側面を考えたときに十分とは言えない。
【0007】
本発明は、効率的なゲストの応対を実現するとともに、ゲストを温かく迎え入れることができる来客対応RPAシステム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1観点に係るゲストの応対を行う来客対応RPAシステムであって、前記ゲストが来訪を告げるために操作する機器であって、ゲスト出力部及びゲスト入力部を有するゲストインターフェース機器と、前記ゲストを迎えるホストが操作する機器であって、ホスト出力部及びホスト入力部を有するホストインターフェース機器とに接続される。前記来客対応RPAシステムは、前記ゲストの来訪前に前記ホストから前記ホスト入力部を介して前記ゲストの来訪のアポイントメントに関する情報の入力を受け付け、前記アポイントメントに関する情報に基づいて前記アポイントメントを管理するアポイントメント管理情報を作成し、前記アポイントメント管理情報を保存するアポイントメント管理部と、前記ゲストの来訪時に前記ゲストから前記ゲスト入力部を介して前記ゲストの来訪を告げる来訪情報の入力を受け付け、前記来訪情報が入力されると、前記アポイントメント管理情報及び前記来訪情報に基づいて前記ゲストの認証を行う来訪管理部と、前記ゲストの認証が成功した場合に、前記ゲストに向けて前記ゲスト出力部に前記ゲストを識別した形式でのウェルカムメッセージを出力させる反応部とを備える。
【0009】
第2観点に係る来客対応RPAシステムは、第1観点に係る来客対応RPAシステムであって、前記反応部は、前記ゲストの認証が成功した場合に、前記ホストに向けて前記ホスト出力部に前記ゲストの来訪を通知する来訪通知を出力させる。
【0010】
第3観点に係る来客対応RPAシステムは、第2観点に係る来客対応RPAシステムであって、前記来訪通知には、前記ゲストの顔を表す画像が含まれる。
【0011】
第4観点に係る来客対応RPAシステムは、第2観点又は第3観点に係る来客対応RPAシステムであって、前記反応部は、前記ホストから前記ホスト入力部を介して前記ゲストの来訪に対する応答の入力を受け付け、前記入力された応答に応じて応答メッセージを作成し、前記ゲストに向けて前記ゲスト出力部に前記応答メッセージを出力させる。
【0012】
第5観点に係る来客対応RPAシステムは、第4観点に係る来客対応RPAシステムであって、前記応答メッセージには、前記ホストの顔を表す画像が含まれる。
【0013】
第6観点に係る来客対応RPAシステムは、第4観点又は第5観点に係る来客対応RPAシステムであって、前記応答メッセージは、前記ホストが前記ゲストの元に到着するまでに要する時間に関する情報を含む。
【0014】
第7観点に係る来客対応RPAシステムは、第1観点から第6観点のいずれかに係る来客対応RPAシステムであって、前記ゲストインターフェース機器は、内線電話機に接続される。前記反応部は、前記ゲストの認証が成功した場合に、前記ホストに対応する内線番号に接続するように前記内線電話機を制御する。
【0015】
第8観点に係る来客対応RPAシステムは、第1観点から第7観点のいずれかに係る来客対応RPAシステムであって、前記反応部は、前記認証が成功したゲストに向けて、前記ゲスト出力部に前記ゲストに関連する音楽を出力させる。
【0016】
第9観点に係る来客対応RPAシステムは、第1観点から第8観点のいずれかに係る来客対応RPAシステムであって、前記ゲストインターフェース機器が設置されるエントランス又は前記ゲストが通されるルームに設置されるスピーカに接続される。前記反応部は、前記認証が成功したゲストに向けて、前記スピーカに前記ゲストに関連する音楽を出力させる。
【0017】
第10観点に係る来客対応RPAシステムは、第1観点から第9観点のいずれかに係る来客対応RPAシステムであって、前記ゲストが通されるルームで使用される機器であって、ルーム出力部を有するルームインターフェース機器にさらに接続される。前記来客対応RPAシステムは、前記ゲストの個人情報を記憶する記憶部をさらに備える。前記反応部は、前記個人情報に基づいて前記ゲストに関連する最新情報を取得し、前記ルーム出力部に前記最新情報を出力させる。
【0018】
第11観点に係る来客対応RPAシステムは、第1観点から第9観点のいずれかに係る来客対応RPAシステムであって、前記ゲストが通されるルームで使用される機器であって、ルーム入力部を有するルームインターフェース機器にさらに接続される。前記来客対応RPAシステムは、前記ルーム入力部を介して前記ゲストと前記ホストとによるミーティングに関するミーティング情報の入力を受け付け、前記ミーティング情報に基づいて議事録を作成する議事録作成部をさらに備える。
【0019】
第12観点に係る来客対応RPAシステムは、第11観点に係る来客対応RPAシステムであって、前記ルームインターフェース機器は、ルーム出力部をさらに有する。前記議事録作成部は、前記ルーム出力部にミーティング管理画面を表示させ、前記ミーティング管理画面上に表示される所定のエリアに、前記ホスト及び前記ゲストの少なくとも一方から前記ルーム入力部を介して前記ミーティング情報として前記ミーティングの内容に関するテキストデータの入力を受け付け、前記テキストデータに基づいて前記議事録を作成する。
【0020】
第13観点に係る来客対応RPAシステムは、第1観点から第9観点のいずれかに係る来客対応RPAシステムであって、前記ゲストが通されるルームで使用される機器であって、ルーム出力部を有するルームインターフェース機器にさらに接続される。前記来客対応RPAシステムは、前記アポイントメント管理情報に基づいて時間管理を行い、前記ルーム出力部から前記ホスト及び前記ゲストの少なくとも一方に対しアラートを出力させる時間管理部をさらに備える。
【0021】
第14観点に係る来客対応RPAシステムは、第1観点から第13観点のいずれかに係る来客対応RPAシステムであって、前記来訪管理部は、前記ゲスト及び前記ホストの少なくとも一方から前記ゲストの退館を告げる退館情報の入力を受け付け、前記退館情報に基づいて前記ゲストの退館を判断する。前記来客対応RPAシステムは、前記ゲストの退館が判断された後、前記ゲストの所定の連絡先に前記ゲストの来訪に対するサンクスメッセージを送信する返礼部をさらに備える。
【0022】
第15観点に係る来客対応RPAシステムは、第1観点から第14観点のいずれかに係る来客対応RPAシステムであって、前記ウェルカムメッセージは、前記ゲストの名前を含む。
【0023】
第16観点に係る来客対応RPAシステムは、第1観点から第15観点のいずれかに係る来客対応RPAシステムであって、前記アポイントメント管理部は、前記ゲストの来訪前に前記アポイントメント管理情報に基づいて前記ゲストの所定の連絡先に所定の情報を送信する。前記来訪管理部は、前記来訪情報として、前記所定の情報の入力を受け付ける。
【0024】
第17観点に係る来客対応RPAシステムは、第1観点から第16観点のいずれかに係る来客対応RPAシステムであって、前記ゲストに関する情報を読み取るリーダを有する外部機器に接続される。前記反応部は、前記リーダにより読み取られた前記ゲストに関する情報に基づいて前記ゲストの認証を行い、前記ゲストの認証が成功した場合に、前記ゲストに前記外部機器を使用する権限を与え、前記ゲストに対し前記外部機器を作動させる。
【0025】
第18観点に係る来客対応RPAシステムは、第17観点に係る来客対応RPAシステムであって、前記外部機器は、エレベータ、ゲート機器、ドア又は自動販売機である。
【0026】
第19観点に係る来客対応RPAシステムは、第17観点又は第18観点に係る来客対応RPAシステムであって、前記ゲストに関する情報には、前記ゲストの生体情報が含まれる。
【0027】
第20観点に係る来客対応RPAシステムは、第1観点から第19観点のいずれかに係る来客対応RPAシステムであって、前記来訪情報には、前記ゲストの生体情報が含まれる。
【0028】
第21観点に係る来客対応RPAプログラムは、ゲストの応対を行う来客対応RPAプログラムであって、コンピュータに以下のことを実行させる。前記コンピュータは、前記ゲストが来訪を告げるために操作する機器であって、ゲスト出力部及びゲスト入力部を有するゲストインターフェース機器と、前記ゲストを迎えるホストが操作する機器であって、ホスト出力部及びホスト入力部を有するホストインターフェース機器とに接続される。
(1)前記ゲストの来訪前に前記ホストから前記ホスト入力部を介して前記ゲストの来訪のアポイントメントに関する情報の入力を受け付け、前記アポイントメントに関する情報に基づいて前記アポイントメントを管理するアポイントメント管理情報を作成し、前記アポイントメント管理情報を保存すること。
(2)前記ゲストの来訪時に前記ゲストから前記ゲスト入力部を介して前記ゲストの来訪を告げる来訪情報の入力を受け付け、前記来訪情報が入力されると、前記アポイントメント管理情報及び前記来訪情報に基づいて前記ゲストの認証を行うこと。
(3)前記ゲストの認証が成功した場合に、前記ゲストに向けて前記ゲスト出力部に前記ゲストを識別した形式でのウェルカムメッセージを出力させること。
【0029】
第22観点に係る来客対応RPAシステムは、ゲストの応対を行う来客対応RPAシステムであって、前記ゲストが通されるルームで使用される機器であって、ルーム出力部を有するルームインターフェース機器に接続される。前記来客対応RPAシステムは、前記ゲストの個人情報を記憶する記憶部と、前記個人情報に基づいて前記ゲストに関連する最新情報を取得し、前記ルーム出力部に前記最新情報を出力させる反応部とを備える。
【0030】
第23観点に係る来客対応RPAシステムは、ゲストの応対を行う来客対応RPAシステムであって、前記ゲストが通されるルームで使用される機器であって、ルーム入力部を有するルームインターフェース機器に接続される。前記来客対応RPAシステムは、前記ルーム入力部を介して前記ゲストと前記ゲストを迎えるホストとによるミーティングに関するミーティング情報の入力を受け付け、前記ミーティング情報に基づいて議事録を作成する議事録作成部を備える。
【0031】
第24観点に係る来客対応RPAシステムは、ゲストの応対を行う来客対応RPAシステムであって、前記ゲストを迎えるホストが操作する機器であって、ホスト出力部及びホスト入力部を有するホストインターフェース機器と、前記ゲストが通されるルームで使用される機器であって、ルーム出力部を有するルームインターフェース機器とに接続される。前記来客対応RPAシステムは、前記ゲストの来訪前に前記ホストから前記ホスト入力部を介して前記ゲストの来訪のアポイントメントに関する情報の入力を受け付け、前記アポイントメントに関する情報に基づいて前記アポイントメントを管理するアポイントメント管理情報を作成し、前記アポイントメント管理情報を保存するアポイントメント管理部と、前記アポイントメント管理情報に基づいて時間管理を行い、前記ルーム出力部から前記ホスト及び前記ゲストの少なくとも一方に対しアラートを出力させる時間管理部とを備える。
【0032】
第25観点に係る来客対応RPAシステムは、ゲストの応対を行う来客対応RPAシステムであって、前記ゲストが来訪を告げるために操作する機器であって、ゲスト出力部及びゲスト入力部を有するゲストインターフェース機器に接続される。前記来客対応RPAシステムは、前記ゲストの来訪時に前記ゲストから前記ゲスト入力部を介して前記ゲストの来訪を告げる来訪情報の入力を受け付け、前記来訪情報が入力されると、前記来訪情報に基づいて前記ゲストの認証を行い、前記ゲスト及び前記ホストの少なくとも一方から前記ゲストの退館を告げる退館情報の入力を受け付け、前記退館情報に基づいて前記ゲストの退館を判断する来訪管理部と、前記ゲストの退館が判断された後、前記ゲストの所定の連絡先に前記ゲストの来訪に対するサンクスメッセージを送信する返礼部とを備える。
【発明の効果】
【0033】
第1観点によれば、ホストは、予めゲストの来訪のアポイントメントを管理するアポイントメント管理情報を登録しておくことができる。そして、ゲストが来訪時にゲストインターフェース機器の入力部を介して来訪情報を入力すると、アポイントメント管理情報及び来訪情報に基づいてゲストの認証が行われる。ゲストの認証が成功すると、ゲストが操作するゲストインターフェース機器の出力部から、ゲストに向けてゲストを識別した形式でのウェルカムメッセージが出力される。これにより、ゲストは、不特定多数の1人としてではなく、まさに自身が迎えられていることを感じることができる。よって、効率的なゲストの応対を実現するとともに、ゲストを温かく迎え入れることができる。
【0034】
また、第15観点から第18観点のいずれかによっても、効率的なゲストの応対を実現するとともに、ゲストにきめ細やかなサービスを提供し、ゲストを温かく迎え入れることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の一実施形態に係る来客対応RPAシステムの全体構成を示す図。
図2】サーバの構成を示す図。
図3】受付端末の構成を示す図。
図4】ホスト端末の構成を示す図。
図5】ルーム端末の構成を示す図。
図6】アポイントメントの登録、入館手続き、出迎えのサポート、退館手続き及びフォローアップの流れを示す図。
図7】ウェルカムメッセージを含むウェルカム画面の例。
図8】来訪通知の例。
図9】応答入力画面の例。
図10】応答メッセージを含む応答画面の例。
図11】呈茶、最新情報の取得、時間管理及び議事録作成の流れを示す図。
図12】変形例に係る来客対応RPAシステムの全体構成を示す図。
図13】別の変形例に係る来客対応RPAシステムの全体構成を示す図。
図14】別の変形例に係る来客対応RPAシステムの全体構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る来客対応RPAシステム及びプログラムについて説明する。
【0037】
<1.概略構成>
図1に、本実施形態に係る来客対応RPAシステム1の全体構成図を示す。来客対応RPAシステム1は、オフィス等の施設において、従来の有人によるゲストの応対処理を一部省略又は簡略化するためのシステムである。来客対応RPAシステム1は、サーバ2と、サーバ2にインターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)等のネットワーク9を介して接続される様々な情報端末3~5とを備える。本実施形態に係る来客対応RPAシステム1は、所謂クラウドサービス、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)等と呼ばれるサービス形態で、様々な施設にゲストを出迎えるための来客対応RPAサービスを提供するシステムである。すなわち、ゲスト及びホストを含むユーザが情報端末3~5を介してサーバ2にアクセスすることで、来客対応RPAサービスが提供される。情報端末3~5は、同サービスを提供するサーバ2と、同サービスの提供を受けるユーザとのインターフェースとしての役割を担う機器である。情報端末3は、典型的には施設のエントランスに確保される受付エリアに設置され、来訪したゲストにより操作される機器(以下、受付端末という)である。受付端末3には、ゲストの入館手続きを補助するためのプリンタ7が接続されている。情報端末4は、ゲストを出迎えるホストにより操作される機器(以下、ホスト端末という)である。情報端末5は、ゲストが通される会議室や応接室等のルーム毎に設置され、ホスト及びゲストに操作される機器(以下、ルーム端末という)である。また、図1に示すとおり、来客対応RPAシステム1には、情報端末6(以下、ゲスト端末という)も接続される。ゲスト端末6は、ゲストが所有する機器である。
【0038】
来客対応RPAシステム1により提供される来客対応RPAサービスは、来訪のアポイントメントの管理、入館手続き、出迎え、呈茶、ミーティングの進行、退館手続き、フォローアップ等、ゲストの来訪に関連する一連のアクションを総合的にサポートする。これにより、本実施形態に係る来客対応RPAサービスは、個々のアクションをサポートするだけでは得られない付加価値を創出することができ、後述するとおり、ホストはゲストに対してきめ細やかな「おもてなし」を提供することができる。以下、各装置2~7の構成について説明した後、来客対応RPAシステム1により実行される来客対応処理について説明する。
【0039】
<2.各装置の詳細>
<2-1.サーバ>
サーバ2は、ハードウェアとしては一般的なサーバコンピュータであり、サーバコンピュータに来客対応RPAプログラム2Aをインストールすることにより構成される。来客対応RPAプログラム2Aは、サーバ2に後述する処理を実行させるプログラムであり、CD-ROM、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体70から、又はネットワーク9を介して別の装置からインストールされる。なお、サーバ2の担う機能は、複数台のサーバコンピュータにより分散処理されてもよいし、1台のサーバコンピュータにより集中処理されてもよい。すなわち、本実施形態に係るサーバ2のハードウェア構成は、少なくとも1台サーバコンピュータが存在するという以上の制約を受けるものではない。
【0040】
図2に示すように、サーバ2は、制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24及び入力部25を備えている。これらの部21~25は、互いにバス線を介して接続されており、相互に通信可能である。本実施形態では、表示部24は、液晶ディスプレイ等で構成されており、必要な情報をユーザに対し表示する。また、入力部25は、マウス、キーボード、タッチパネル、操作ボタン等で構成されており、サーバ2に対するユーザからの操作を受け付ける。サーバ2のユーザとしては、典型的にはサーバ2の管理者が想定される。
【0041】
記憶部22は、ハードディスクや磁気テープ等の不揮発性の記憶装置から構成されている。記憶部22には、来客対応RPAプログラム2Aが格納されている他、ホストデータベース60、ゲストデータベース61及びアポイントメントデータベース62が構築されている。各データベース(DB)60~62の詳細については、後述する。
【0042】
制御部21は、CPU、ROMおよびRAM等から構成されている。制御部21は、記憶部22内に格納されている来客対応RPAプログラム2Aを読み出して実行することにより、仮想的にアポイントメント管理部21A、来訪管理部21B、反応部21C、時間管理部21D、議事録作成部21E、返礼部21F及びホスト管理部21Gとして動作する。各部21A~21Gの動作の詳細については、後述する。通信部23は、サーバ2をネットワーク9に接続する通信インターフェースとして機能する。
【0043】
<2-2.受付端末>
図3に受付端末3の構成を示す。受付端末3は、ゲストが来訪を告げるために操作する機器であり、典型的には、来客対応RPAサービスが導入されている施設の受付エリアの受付台に据え置かれる。
【0044】
受付端末3は、ハードウェアとしてはタブレットコンピュータや、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ等の一般的なコンピュータであり、このようなコンピュータに所定のプログラム3Aをインストールすることにより構成される。プログラム3Aは、受付端末3に後述する処理を実行させるプログラムであり、本実施形態では、単なるブラウザである。すなわち、本実施形態では、来客対応RPAサービスを実行するための特別な機能は原則として全てサーバ2側に実装され、受付端末3は、主としてユーザからの操作入力を受け取り、サーバ2から提供される各種画面を表示する汎用的な処理のみを実行する。しかしながら、他の実施形態においては、プログラム2Aに実装されている機能のうち、受付端末3で実行するのに適した機能の全部又は一部をプログラム3Aに、ひいては制御部34に実装し、サーバ2の担う処理を受付端末3に分散させてもよい。
【0045】
図3に示すように、受付端末3は、表示部31、入力部32、記憶部33、制御部34、通信部35及びスピーカ36を備えている。これらの部31~36は、互いにバス線を介して接続されており、相互に通信可能である。本実施形態では、表示部31は、液晶ディスプレイ等で構成されており、後述する画面等の必要な情報をユーザに対し表示する。また、入力部32は、タッチパネル、操作ボタン、マウス、キーボード、マイク、カメラ等で構成されており、受付端末3、ひいてはこれに接続されるサーバ2に対するユーザからの操作を受け付ける。受付端末3のユーザとしては、典型的にはゲストが想定される。
【0046】
記憶部33は、ハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶装置から構成されており、プログラム3Aが格納されている。制御部34は、CPU、ROMおよびRAM等から構成されている。通信部35は、受付端末3をネットワーク9に接続する通信インターフェースとして機能する。スピーカ36は、音を出力する。
【0047】
<2-3.プリンタ>
プリンタ7は、受付端末3の横に据え置かれる。プリンタ7は、受付端末3に接続されており、受付端末3を介してサーバ2から入館証データを受け取り、これを印刷したラベルを発行する。発行されたラベルは、ゲストの入館証となり、ゲストはこれを保持して施設内に滞在する。ラベルの形態は特に限定されないが、本実施形態のラベルは、表面に入館証データが印字されるとともに、裏面にシール面が形成された紙であり、このラベルにはシール面を保護する剥離シートが張り付けられている。ゲストは、ラベルからこの剥離シートを剥がし、ラベルを入館証として衣服やカバン等に張り付けて使用する。
【0048】
<2-4.ホスト端末>
図4にホスト端末4の構成を示す。ホスト端末4は、ホストが日常業務に使用する機器であり、ホストの執務室等に設置され、又は施設の館内を移動するホストに携帯される。しかし、ホストが日常業務に使用する機器とは別に、ホスト端末4としての専用の機器が用意されてもよい。
【0049】
ホスト端末4は、ハードウェアとしてはデスクトップコンピュータや、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン等の一般的なコンピュータであり、このようなコンピュータに所定のプログラム4Aをインストールすることにより構成される。プログラム4Aは、ホスト端末4に後述する処理を実行させるプログラムであり、本実施形態では、単なるブラウザである。すなわち、本実施形態では、ホスト端末4は、主としてユーザからの操作入力を受け取り、サーバ2から提供される各種画面を表示する汎用的な処理のみを実行する。しかしながら、他の実施形態においては、プログラム2Aに実装されている機能のうち、ホスト端末4で実行するのに適した機能の全部又は一部をプログラム4Aに、ひいては制御部44に実装し、サーバ2の担う処理をホスト端末4に分散させてもよい。
【0050】
図4に示すように、ホスト端末4は、表示部41、入力部42、記憶部43、制御部44、通信部45及びスピーカ46を備えている。これらの部41~46は、互いにバス線を介して接続されており、相互に通信可能である。本実施形態では、表示部41は、液晶ディスプレイ等で構成されており、後述する画面等の必要な情報をユーザに対し表示する。また、入力部42は、マウス、キーボード、タッチパネル、操作ボタン、マイク、カメラ等で構成されており、ホスト端末4、ひいてはこれに接続されるサーバ2に対するユーザからの操作を受け付ける。ホスト端末4のユーザとしては、典型的にはホストが想定される。
【0051】
記憶部33は、ハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶装置から構成されており、プログラム4Aが格納されている。制御部44は、CPU、ROMおよびRAM等から構成されている。通信部45は、ホスト端末4をネットワーク9に接続する通信インターフェースとして機能する。スピーカ46は、音を出力する。
【0052】
<2-5.ルーム端末>
図5にルーム端末5の構成を示す。ルーム端末5は、ゲストが通される会議室や応接室等のルームに据え置かれる。しかし、ルーム端末5としては、可搬式の機器が用意されてもよい。図1をはじめとして本実施形態では、ルーム端末5とホスト端末4とは別の機器として説明されるが、同じ機器をある時はルーム端末5として、またある時はホスト端末4として使用することもできる。
【0053】
ルーム端末5は、ハードウェアとしてはタブレットコンピュータや、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ等の一般的なコンピュータであり、このようなコンピュータに所定のプログラム5Aをインストールすることにより構成される。プログラム5Aは、ルーム端末5に後述する処理を実行させるプログラムであり、本実施形態では、単なるブラウザである。すなわち、本実施形態では、ルーム端末5は、主としてユーザからの操作入力を受け取り、サーバ2から提供される各種画面を表示する汎用的な処理のみを実行する。しかしながら、他の実施形態においては、プログラム2Aに実装されている機能のうち、ルーム端末5で実行するのに適した機能の全部又は一部をプログラム5Aに、ひいては制御部54に実装し、サーバ2の担う処理をルーム端末5に分散させてもよい。
【0054】
図5に示すように、ルーム端末5は、表示部51、入力部52、記憶部53、制御部54、通信部55及びスピーカ56を備えている。これらの部51~56は、互いにバス線を介して接続されており、相互に通信可能である。本実施形態では、表示部51は、液晶ディスプレイ等で構成されており、後述する画面等の必要な情報をユーザに対し表示する。また、入力部52は、マウス、キーボード、タッチパネル、操作ボタン、マイク、カメラ等で構成されており、ルーム端末5、ひいてはこれに接続されるサーバ2に対するユーザからの操作を受け付ける。ルーム端末5のユーザとしては、典型的にはホスト及びゲストの両方が想定される。
【0055】
記憶部33は、ハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶装置から構成されており、プログラム5Aが格納されている。制御部54は、CPU、ROMおよびRAM等から構成されている。通信部55は、ルーム端末5をネットワーク9に接続する通信インターフェースとして機能する。スピーカ56は、音を出力する。
【0056】
<3.来客対応処理>
以下、来客対応RPAシステム1により実行される来客対応処理について説明する。同処理により実現される来客対応RPAサービスは、上記のとおり、来訪のアポイントメントの管理、入館手続き、出迎え、呈茶、会議の進行、退館手続き、フォローアップ等、ゲストの来訪に関連する一連のアクションを総合的にサポートする。以下では、図6及び図11を参照しつつ、これらの処理の流れについて、順に説明する。
【0057】
図6を参照する。まず、ゲストを迎えるホストは、電話や電子メール等の方法でゲストと対話し、両者による施設でのミーティングの日時を決定する。ホストは、ミーティングの日時の決定後、ゲストの来訪前に、ホスト端末4を介してサーバ2にアクセスし、サーバ2にアポイントメントの登録を行う。このとき、サーバ2のホスト管理部21Gは、サーバ2にアクセスしてきたホストの認証を行う。ホストの認証には、記憶部22内のホストDB60が参照される。ホストDB60内には、来客対応RPAサービスの利用権限が与えられているホストの識別情報(以下、ホストIDという)と、認証用のパスワードとが関連付けて記憶されている。ホスト管理部21Gは、ホスト端末4の表示部41上にログイン情報としてホストID及びパスワードの入力を受け付けるログイン画面を表示させ、ホストがホスト端末4の入力部42を介して同画面に同情報を入力すると、ホストDB60内の情報と照合してホストの認証を行う。認証に成功した場合には、表示部41上に来客対応RPAサービスを実行するための基本画面が表示される。なお、ホストDB60内には、ホストID及びパスワードの他、ホストの氏名、メールアドレス、所属部署、役職、顔を表す画像(以下、ホスト顔画像という)等の属性情報も関連付けて記憶されている。また、ホストIDとしては、本実施形態では専用のコードが割り当てられるが、ホストの各種属性情報に含まれる情報を適宜使用することもできる。例えば、ホストの氏名及び所属部署を組み合わせてホストIDとすることもできるし、単にホストの氏名だけをホストIDとすることもできる。
【0058】
ホストは、基本画面上においてアポイントメントの登録を行うことを選択することができる。ホストが入力部42を介して同選択を行うと、アポイントメント管理部21Aは、アポイントメント登録画面を表示部41上に表示させる。アポイントメント登録画面は、ホストからホスト端末4の入力部42を介してゲストの来訪のアポイントメントに関する情報の入力を受け付ける(ステップS1)。ここで入力されるアポイントメントに関する情報には、ゲストの氏名、メールアドレス、所属組織、所属部署及び役職等の個人情報、ミーティングの日時(開始時刻及び終了時刻を含む)、ミーティングで使用するルームの識別情報(以下、ルームIDという)、並びにホスト側組織のミーティングへの参加者(以下、ホスト側参加者という)の氏名、メールアドレス、所属組織、所属部署及び役職等の属性情報が含まれる。一度入力されたゲストに関する情報(上記した個人情報だけでなく後述されるものも含む)は、記憶部22内のゲストDB61内に保存され、それ以後、再利用することができる。すなわち、登録済みのゲストの個人情報については、同様の状況下において入力を簡略化することができる。ゲストDB61内では、ゲストの識別情報(以下、ゲストIDという)と、ゲストに関する情報とが互いに関連付けて記憶される。従って、ゲストを識別するに足る一部のゲストに関する情報(例えば、ゲストの氏名及び所属組織)を入力するだけで、これに紐づけられている必要な情報をゲストDB61内から自動的に呼び出すことができる。なお、ゲストIDとしては、本実施形態では専用のコードが割り当てられるが、ゲストに関する各種情報を適宜使用することもできる。例えば、ゲストの氏名、所属組織及び所属部署を組み合わせてゲストIDとすることもできるし、単にゲストの氏名だけをゲストIDとすることもできる。また、ホスト側参加者とは、通常、来客対応RPAサービスの利用権限を有する者であり、ホストDB60内に登録されている。よって、ホスト側参加者に関する情報の入力時にも、ホスト側参加者を識別するに足る一部のホスト側参加者に関する情報(例えば、ホスト側参加者の氏名及び所属部署)を入力するだけで、ホストDB60から必要な情報を呼び出すことができるため、入力を簡略化することができる。
【0059】
ホストがアポイントメント登録画面上でアポイントメントに関する情報を入力すると、アポイントメント管理部21Aは、これに基づいてアポイントメント管理情報を作成し、これをアポイントメントDB62内に保存する。アポイントメント管理情報は、アポイントメントを管理するための情報であり、アポイントメントの識別情報(以下、アポイントメントIDという)と、アポイントメントに関する各種情報とを関連付けた情報である。本実施形態のアポイントメント管理情報には、ミーティングに参加するゲストのゲストID及びホスト側参加者のホストIDが含まれ、これらは、ホストにより入力されたアポイントメントに関する情報をキーにホストDB60及びゲストDB61内を検索して取得される。なお、アポイントメントIDとしては、本実施形態では専用のコードが割り当てられるが、アポイントメントに関する各種情報を適宜使用することもできる。例えば、ゲストの氏名とミーティングの日時を組み合わせてアポイントメントIDとすることもできる。
【0060】
アポイントメント管理情報の登録後、ゲストの来訪前に、アポイントメント管理部21Aは、アポイントメント管理情報に基づいてゲスト及びホスト側参加者全員を特定し、それぞれの所定の連絡先にアポイントメントの詳細情報を送信する(ステップS2)。なお、アポイントメントの登録を行ったホストに対しては、アポイントメントの詳細情報の送信が省略されてもよい。ここでいう所定の連絡先とは、例えば、各種DB01~62からゲストID及びホストIDをキーに検索可能なメールアドレスである。アポイントメントの詳細情報は、送信先の機器が有する任意のメッセージの受信機能(例えば、メーラー機能、チャット機能)を利用して送信することができ、このとき、送信先の機器にインストールされている外部アプリケーションプログラムの機能が利用されてもよい。アポイントメントの詳細情報には、アポイントメントID、ミーティングの日時、ミーティングで使用されるルームID、参加者の氏名等が含まれる。また、本実施形態では、ゲストには、アポイントメントIDを表すQRコード(登録商標)が送信される。ゲストは、このQRコード(登録商標)を含むアポイントメントの詳細情報をゲスト端末6で受信する。さらに、ゲストに対するアポイントメントの詳細情報には、施設までの道案内が含まれていてもよい。また、アポイントメントの詳細情報は、例えば、アポイントの前日等の所定のタイミングで、ゲスト及びホスト側参加者全員にリマインダーとして送信(再送の場合を含む)されてもよい。
【0061】
次に、ミーティングの日時になると、ゲストが施設を来訪し、受付エリアに到着する。ここで、ゲストは、受付端末3を操作して入館手続きを行う。具体的には、来訪管理部21Bは、ゲストの来訪時にゲストから受付端末3の入力部32を介してゲストの来訪を告げる来訪情報の入力を受け付ける(ステップS3)。例えば、ゲストは、受付端末3の入力部32に含まれるカメラに、事前にゲスト端末6で受信したQRコード(登録商標)を読み取らせることにより、来訪情報としてアポイントメントIDを入力することができる。このとき、ゲストは、施設まで携帯したゲスト端末6の表示部上にQRコード(登録商標)を表示させてこれを読み取らせてもよいし、紙に印刷されたQRコード(登録商標)を読み取らせてもよい。あるいは、入力部32に含まれるタッチパネルを操作してアポイントメントIDを表す文字/数字列を入力することもできる。また、ゲストは、これから予定しているミーティングを特定できるような情報であれば、アポイントメントIDに代えて又は加えて、アポイントメントID以外の所定の情報、例えば、ゲストの氏名やホストの氏名、ミーティングで使用されるルームID等を入力することもできる。この場合、このような情報は、予めゲストに送信されるQRコード(登録商標)に含ませておけば入力が容易となる。
【0062】
来訪管理部21Bは、来訪情報が入力されると、アポイントメント管理情報及び来訪情報に基づいてゲストの認証を行う(ステップS4)。例えば、来訪情報として入力されたアポイントメントIDをキーにアポイントメントDB62内からアポイントメント管理情報を検索し、事前にアポイントメントがなされていると判断される(すなわち、入力された来訪情報に対応するアポイントメント管理情報が登録されている)場合には、ゲストの認証が成功する。一方で、入力された来訪情報に対応するアポイントメント管理情報がアポイントメントDB62内に発見されなければ、ゲストの認証に失敗する。この場合、ゲストは、別途ホストに電話をするなどして対応しなければならない。これにより、アポイントメントなしの突然の来客等を防ぐことができる。
【0063】
ゲストの認証が成功した場合には、反応部21Cは、ゲストに向けてのウェルカム画面W1(図7参照)を作成し、これを受付端末3に送信し、受付端末3の表示部31上に表示させる(ステップS5)。なお、ウェルカム画面W1は、送信先の受付端末3が有する任意のメッセージの受信機能(例えば、メーラー機能、チャット機能)を利用して送信することができ、このとき、送信先の受付端末3にインストールされている外部アプリケーションプログラムの機能が利用されてもよい。
【0064】
ウェルカム画面W1には、ゲストを識別した形式でのウェルカムメッセージが表示される。ウェルカムメッセージは、ゲストに対する歓迎の意を表す文字情報及び/又は画像(以下、ウェルカムメッセージ本体という)を含み、さらに本実施形態では、宛名としてのゲストを識別する情報として、ゲストの所属組織及び氏名を含む。ゲストを識別する情報は、アポイントメントDB62内に登録されているゲストの個人情報を参照して決定される。あるいは、ゲストDB61から来訪情報をキーに検索可能なゲストの個人情報を参照して決定されてもよい。ウェルカムメッセージ本体としては、プリセットされているものを使用することもできるし、アポイントメントの登録時等にホストが個別に入力してアポイントメントDB62内に記憶しておいたものを使用することもできる。以上のウェルカムメッセージを見たゲストは、不特定多数の1人としてではなく、まさに自身が迎えられていると感じることができるため、温かく迎えられていると感じることができる。また、反応部21Cは、ウェルカムメッセージの表示とともに、適切な音(ウェルカムメッセージの内容を読み上げるような音声や、単にゲストの注意を引くための効果音を含む)を受付端末3のスピーカ36から出力させることもできる。
【0065】
また、反応部21Cは、ゲストの認証が成功した場合に、ウェルカムメッセージの表示と並行して、受付端末3に入館証データを送信し、プリンタ7から入館証を発行させる(ステップS6)。入館証の表面には、入館証データが印刷され、入館証データには、ゲストの氏名及び所属組織、並びにアポイントメントIDを表すQRコード(登録商標)等が含まれる。
【0066】
また、反応部21Cは、ゲストの認証が成功した場合に、ウェルカムメッセージの表示と並行して、ホストに向けての来訪通知W2(図8参照)を作成する。来訪通知W2は、ホスト端末4に送信され、表示部41上に表示される(ステップS7)。このとき、反応部21Cは、アポイントメント管理情報に基づいてホスト側参加者全員を特定し、それぞれの所定の連絡先に来訪通知W2を送信する。ここでいう所定の連絡先とは、例えば、DB60及び62からホストIDをキーに検索可能なメールアドレスである。来訪通知W2は、送信先のホスト端末4が有する任意のメッセージの受信機能(例えば、メーラー機能、チャット機能)を利用して送信することができ、このとき、送信先のホスト端末4にインストールされている外部アプリケーションプログラムの機能が利用されてもよい。
【0067】
来訪通知W2は、ゲストの来訪を通知する文字情報及び/又は画像を含む。本実施形態の来訪通知W2は、ゲスト及びホスト側参加者を識別した形式で作成され、ゲストを識別する情報として、ゲストの所属組織及び氏名を含み、ホスト側参加者を識別する情報として、ホスト側参加者の氏名を含む。ゲスト及びホスト側参加者を識別する情報は、アポイントメントDB62内に登録されているゲストの個人情報及びホストの属性情報を参照して決定される。あるいは、ゲストDB61及びホストDB60から来訪情報をキーに検索可能なゲストの個人情報及びホストの属性情報を参照して決定されてもよい。また、本実施形態の来訪通知W2にはミーティングの日時も含まれ、この情報はアポイントメント管理情報から取得される。
【0068】
また、本実施形態の来訪通知W2には、図8に示すように、ゲストの顔を表す画像(以下、ゲスト顔画像という)が含まれる。ゲスト顔画像は、受付端末3の入力部32に含まれるカメラにより撮影されたものが使用されてもよいし、ゲストDB61内にゲストの個人情報として登録されているものが使用されてもよい。一度撮影されたゲスト顔画像は、ゲストDB61内に登録されて繰り返し使用されてもよいし、ゲストの来訪毎に新たに撮影されてもよい。また、反応部21Cは、来訪通知W2の表示とともに、適切な音(来訪通知の内容を読み上げるような音声や、単にホストの注意を引くための効果音を含む)をホスト端末4のスピーカ46から出力させることもできる。
【0069】
以上の来訪通知W2を見たホスト側参加者は、ゲストの到着を知り、ゲストを出迎える準備を開始することができる。まず、担当のホスト側参加者(以下、担当者という)は、受付エリアまでゲストを迎えに行くが、その前に、ゲストに対し応答メッセージを送信する。図8に示すように、来訪通知W2には、担当者がアクセスすべきURLが表示されている。担当者が当該URLにアクセスすると、反応部21Cは、図9に示すような応答入力画面W3を作成し、これをホスト端末4の表示部41上に表示させる。応答入力画面W3は、担当者からホスト端末4の入力部42を介しゲストの来訪に対する応答の入力を受け付ける(ステップS8)。本実施形態の応答入力画面W3上には、図9に示されるように、応答メッセージに含まれることになる複数のメッセージが選択形式で提示される。これにより、担当者は、ゲストを迎えに行く慌ただしい状況下であっても、容易に応答を入力することができる。担当者が、応答入力画面W3上の複数のメッセージの選択肢の中から自身の応答を1つ選択すると、反応部21Cは、ゲストに向けての応答画面W4(図10参照)を作成し、これを受付端末3に送信し、受付端末3の表示部31上に表示させる(ステップS9)。応答画面W4は、送信先の受付端末3が有する任意のメッセージの受信機能(例えば、メーラー機能、チャット機能)を利用して送信することができ、このとき、送信先の、受付端末3にインストールされている外部アプリケーションプログラムの機能が利用されてもよい。また、反応部21Cは、応答画面W4の表示とともに、適切な音(応答メッセージの内容を読み上げるような音声や、単にゲストの注意を引くための効果音を含む)を受付端末3のスピーカ36から出力させることもできる。
【0070】
応答画面W4には、応答メッセージが表示される。応答メッセージは、ホストからの応答を表す文字情報及び/又は画像を含み、ホストにより入力された応答に応じて作成される。図10の例では、応答メッセージには、応答入力画面W3を介してホストにより選択されたメッセージが含まれる。また、本実施形態の応答メッセージは、ゲスト及び担当者を識別した形式で作成され、宛名としてのゲストを識別する情報として、ゲストの氏名及び所属組織を含み、担当者を識別する情報として、担当者の氏名を含む。ゲスト及び担当者を識別する情報は、アポイントメントDB62内に登録されているゲストの個人情報及びホストの属性情報を参照して決定される。あるいは、ゲストDB61及びホストDB60から来訪情報をキーに検索可能なゲストの個人情報及びホストの属性情報を参照して決定されてもよい。また、図10に示すように、本実施形態の応答メッセージには、担当者のホスト顔画像が含まれる。ホスト顔画像は、ホストDB60内から取得される。
【0071】
以上の応答メッセージを見たゲストは、自身の到着にホストが気付いていることを知ることができ、安心して出迎えのホストを待つことができる。また、ゲストは、まさに自身が迎えられていることを知り、さらに自身を迎えてくれる人を具体的に認識することができ、温かく迎えられていると感じることができる。また、対面する前においても、顔画像により互いの顔を見ながらの温かみのあるコミュニケーションが可能となる。
【0072】
また、本実施形態の応答メッセージは、担当者がゲストの元に到着するまでに要する時間に関する情報を含む。図9及び図10の例でいうと、「すぐにお迎えにあがります」「少々お待ちください」「会議中のため、・・・ソファにおかけになってお待ちください」等の表現は、ゲストにホストの到着時間を間接的に知らせることができる。これにより、ゲストは、自身がどれ位待たなくてはならないかを知ることができ、待ち時間を安心して過ごすことができる。なお、到着するまでに要する時間を定量的に表す情報を応答メッセージに含ませることもできる。この場合、応答入力画面W3が、担当者に、「5分後」や「13:05」等の定量的な値を含む情報を選択又は自由記述式に入力させるように構成されていてもよい。また、反応部21Cは、ホスト端末4の現在の位置情報等に基づいて、自動的に到着予定時刻を予測し、これを応答メッセージに含めるようにしてもよい。ホスト端末4の位置情報は、ホスト端末4が据置型であれば、例えば、予めホスト端末4のIDに対応付けてその位置情報を記憶部22に保持しておき、これを参照することで特定することができる。また、ホスト端末4が移動式であれば、例えば、ホスト端末4が接続している無線通信のアクセスポイントの位置情報から特定することができる。
【0073】
以上により、入館手続きが完了する。担当者は、ゲストを受付エリアまで出迎えに行った後、ゲストを連れて予約された会議室や応接室等のルームに移動する。ルームでは、図11に示すようなサービスが実行される。まず、ホスト(いずれのホスト側参加者であってもよい)がルーム端末5を介してサーバ2にアクセスすると、ルーム端末5の表示部51上に、基本画面が表示される。この基本画面は、ステップS1と同じものであってもよいし、ルームにおいて提供されるサービスに適した画面であってもよい。また、このとき、ステップS1と同様のホストの認証が実行されてもよい。
【0074】
ホストは、基本画面からドリンクをオーダーすることができる。まず、ホストは、ルーム端末5の入力部52を介して基本画面上でドリンクオーダー画面を要求する(ステップS11)。これを受けて、反応部21Cは、ドリンクオーダー画面を作成し、これをルーム端末5に送信し、同端末の表示部51上に表示させる(ステップS12)。ゲストDB61には、ゲストの嗜好に関する嗜好情報が記憶されており、嗜好情報の1つとして、ドリンクの嗜好に関する情報(以下、ドリンク嗜好情報)が記憶されている。ドリンク嗜好情報は、過去の同ゲストのオーダー履歴に基づいて自動的に生成することも可能であるし、ホストが手動で登録しておくこともできる。反応部21Cは、ゲストDB61を参照し、ドリンクオーダー画面上にドリンク嗜好情報を表示させる。よって、ホストは、ゲストの嗜好に合わせてドリンクをオーダーすることができる。
【0075】
本実施形態のドリンクオーダー画面は、ホストからオーダーするドリンクの選択及び同ドリンクのオーダーを受け付けている。ホストがドリンクオーダー画面上でドリンクのオーダーを行うと、反応部21Cは、このオーダーを予め定められている給仕者の使用するホスト端末4に送信し、同端末の表示部41上に表示させる(ステップS13)。このとき、オーダーは、送信先のホスト端末4が有する任意のメッセージの受信機能(例えば、メーラー機能、チャット機能)を利用して送信することができ、このとき、送信先のホスト端末4にインストールされている外部アプリケーションプログラムの機能が利用されてもよい。オーダーには、アポイントメントID、ミーティングで使用されるルームID、参加者の氏名、参加者の人数、各参加者に対応するドリンクの種類等が含まれる。給仕者は、このオーダーを自身のホスト端末4で受信し、これを確認する。また、反応部21Cは、オーダーの表示とともに、適切な音(ドリンクのオーダー内容を読み上げるような音声や、単に給仕者の注意を引くための効果音を含む音声を含む)をスピーカ46から出力させることもできる。給仕者は、これを受けてドリンクを用意し、オーダーが行われたルームまで運ぶ。ゲストのドリンクのオーダーの履歴は、ゲストに関連付けてゲストDB61内に格納される。
【0076】
また、ホストは、基本画面からゲストに関連する最新情報(以下、ゲスト最新情報という)の取得を要求することができる。ホストがルーム端末5の入力部52を介してゲスト最新情報を要求する(ステップS14)と、反応部21Cは、ニュース画面を作成し、これをルーム端末5に送信し、同端末の表示部51上に表示させる(ステップS15)。ニュース画面には、ゲストに関連する最新情報が表示される。なお、ゲストDB61には、嗜好情報の1つとして、ゲストの趣味も記憶されている。反応部21Cは、ゲストDB61からゲストの所属組織及びゲストの趣味等の個人情報を読み出し、このゲストの個人情報をキーとしてインターネット検索を行い、ゲストに関連する最新情報を取得する。これにより、ホストは、ミーティングの議題に入る前にゲストとゲストに興味のある話題について話すことができ、これがアイスブレークとなり、会話に弾みをつけることができる。最新情報は、スピーカ56から音声出力されてもよい。
【0077】
ミーティングが始まると、時間管理部21Dによる時間管理(ステップS16)が始動する。時間管理は、ルーム端末5が以上のとおり操作されたことや、ホストからルーム端末5を介してミーティングの開始を告げる情報が入力されたことや、アポイントメント管理情報に含まれるミーティングの開始時刻に達したことがトリガーとなって開始する。時間管理部21Dは、アポイントメント管理情報に基づいてミーティングの進行を時間管理する。例えば、時間管理部21Dは、アポイントメント管理情報に含まれるミーティングの開始時刻及び終了時刻に基づいて、ミーティングの時間が半分経過したタイミングや、終了時刻の10分前等の所定のタイミングを判断する。そして、同タイミングで、ルーム端末5の表示部51及びスピーカ56からホスト及びゲストに対しアラートを出力させる(ステップS17)。アラートとしては、「終了時刻の10分前です。まとめて下さい。」等のメッセージを表示部51上に表示させるとともに、スピーカ56から同様のメッセージを音声出力させることができる。これにより、ホストとゲストとは、生産性の高いミーティングを行うことができる。
【0078】
また、ミーティング時には、以上の時間管理に加え、議事録作成部による議事録作成が実行される(ステップS18)。議事録作成も、時間管理と同様の開始条件がトリガーとなって開始する。議事録作成部21Eは、ルーム端末5の入力部52を介してミーティングに関するミーティング情報の入力を受け付ける。例えば、議事録作成部21Eは、ルーム端末5の表示部51上にミーティング管理画面を表示させる。このミーティング管理画面には、ホスト及びゲストの少なくとも一方から入力部52に含まれるキーボード等を介して、ミーティング情報としてミーティング中の発言内容に関するテキストデータの入力を受け付ける所定のテキスト入力エリアが表示される。テキスト入力エリアは、例えば、一行入力が可能なバー状のシンプルな形態とすることができる。あるいは、入力部52に含まれるマイクを介してミーティング中の会話を収音し、これをテキストデータに変換する。ミーティングの終了時には、このようなテキストデータを含む議事録を作成し、これをアポイントメント管理情報としてアポイントメントDB62に保存する。なお、テキストデータをテキストマイニングして要約を作成し、テキストデータ全文に代えて又は加えて議事録に要約を加えてもよい。ミーティングの終了は、ホストからルーム端末5を介してミーティングの終了を告げる情報が入力されたことや、アポイントメント管理情報に含まれるミーティングの終了時刻に達したこと等に基づいて判断される。議事録には、以上のテキストデータ全文及び/又はその要約の他、アポイントメント管理情報から取得されるミーティングの参加者の氏名、所属組織、所属部署、日時、場所等も加えられる。
【0079】
アポイントメントDB62内に記憶された議事録は、ルーム端末5及びホスト端末4から閲覧(ステップS19、S20)及び編集(ステップS21)することができる。編集内容は、アポイントメントDB62内の議事録に反映される。ホストは、ルーム端末5の入力部52を介してアポイントメントDB62から議事録の読み出しを要求し(ステップS19)、表示部51上に議事録を表示させ(ステップS20)、ゲストとともにその内容を確認し、入力部52を介して適宜修正及び加筆することができる(ステップS21)。あるいは、執務室等に戻った後、ホスト端末4を操作し、ルーム端末5を操作する場合と同様に議事録を閲覧及び編集することもできる。このように、議事録作成部21Eは、ミーティングの進行中のみならず編集時にも、ルーム端末5の入力部52及びホスト端末4の入力部42を介してミーティングに関するミーティング情報の入力を受け付けており、これに基づいて議事録を完成させる。議事録作成部21Eは、ホスト端末4及びルーム端末5を介して入力されるホストからの命令を受けて(ステップS22)、完成した議事録をゲストDB61及びアポイントメントDB62に含まれるゲストのメールアドレスに送信する(ステップS23)。ゲストは、これをゲスト端末6等で受信することができる。勿論、ホスト側参加者全員のメールアドレスにも議事録を送信することができる。議事録は、送信先の機器が有する任意のメッセージの受信機能(例えば、メーラー機能、チャット機能)を利用して送信することができ、このとき、送信先の機器にインストールされている外部アプリケーションプログラムの機能が利用されてもよい。これにより、ホストとゲストとの間でミーティングの内容をしっかりと共有することができる。
【0080】
再び図6に戻り、ミーティングが終了すると、ゲストは施設から退館する。このとき、ゲストは、受付エリアにおいて受付端末3を操作して退館手続きを行う。具体的には、来訪管理部21Bは、ゲストから受付端末3の入力部32を介してゲストの退館を告げる退館情報の入力を受け付ける(ステップS24)。例えば、ゲストは、受付端末3の入力部32を介して、退館情報としてアポイントメントIDを入力することができる。このとき、入力部32に含まれるカメラに、入館証、ゲスト端末6又は紙に表示されたQRコード(登録商標)を読み取らせることにより、アポイントメントIDを入力することができる。あるいは、入館時と同様に、退館情報として、終了したミーティングを特定できるような任意の情報を入力することもできる。
【0081】
来訪管理部21Bは、退館情報が入力されると、退館情報に基づいてゲスト及びゲストが参加していたミーティングを識別した上でゲストの退館を判断し、退館時刻をアポイントメントDB62に保存する(ステップS25)。なお、以上の退館手続きは、ゲストに代わってホストが行うこともできる。例えば、ホストは、ゲストを見送った後、受付端末3、ホスト端末4又はルーム端末5を介して同様の退館情報を入力することもできる。このとき、ゲストから入館証の返却を受けておけば、退館情報の入力が容易となり、手続きがスムーズとなる。
【0082】
ゲストの退館後、所定の時間が経過すると、返礼部21Fは、ゲストの来訪に対するサンクスメッセージを作成し、これを所定の連絡先に送信する(ステップS26)。サンクスメッセージの送信のトリガーは、ホストがホスト端末4の入力部42又はルーム端末5の入力部52を介して所定の入力を行ったこととすることもできる。ここでいう所定の連絡先とは、例えば、ゲストのメールアドレスであり、アポイントメントDB62又はゲストDB61から読み出される。サンクスメッセージは、送信先の機器が有する任意のメッセージの受信機能(例えば、メーラー機能、チャット機能)を利用して送信することができ、このとき、送信先の機器にインストールされている外部アプリケーションプログラムの機能が利用されてもよい。
【0083】
サンクスメッセージは、ゲストを識別した形式で作成され、ゲストの来訪に対する感謝の意を表す文字情報及び/又は画像(以下、サンクスメッセージ本体という)を含み、さらに本実施形態では、宛名としてのゲストを識別する情報として、ゲストの所属組織及び氏名を含む。ゲストを識別する情報は、アポイントメントDB62又はゲストDB61内に登録されているゲストの個人情報を参照して決定される。サンクスメッセージ本体としては、プリセットされているものを使用することもできるし、ホストが適当なタイミングで個別に入力してDB60、61又は62内に記憶しておいたものを使用することもできる。以上のサンクスメッセージを見たゲストは、自身が温かく迎えられたと感じることができる。また、上述した議事録が、このようなサンクスメッセージに自動的に添付されてもよい。
【0084】
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
【0085】
<4-1>
上記実施形態でルーム端末5により実行された処理は、ルームに持ち運ばれたホスト端末4によっても同様に実行することができる。この意味で、ホスト端末4を、ゲストが通されるルームで使用されるルームインターフェース機器として使用することができる。
【0086】
<4-2>
来客対応RPAシステム1は、外部のCRM(Customer Relationship Management)プログラムが導入されている機器(管理サーバ及びアプリケーションプログラムで動作する端末を含む)と連携させることもできる。この場合、ゲストDB61及びホストDB60内の情報を、同プログラムが管理している情報とリンクさせることができる。
【0087】
<4-3>
来客対応RPAシステム1は、外部のスケジューラプログラムが導入されている機器(管理サーバ及びアプリケーションプログラムで動作する端末を含む)と連携させることができる。この場合、アポイントメントDB62内の情報を、同プログラムが管理しているスケジュール情報とリンクさせることができる。
<4-4>
来客対応RPAシステム1は、外部の会議室管理プログラムが導入されている機器(管理サーバ及びアプリケーションプログラムで動作する端末を含む)と連携させることができる。この場合、アポイントメントDB62内の情報を、同プログラムが管理している会議室管理情報とリンクさせることができる。
【0088】
<4-5>
来客対応RPAシステム1は、受付エリアに配備されているロボットと連携させることができる。この場合、ロボットにゲストを識別した形式での「おもてなし」を行わせることができる。例えば、ゲストがロボットに対し入館手続きを行おうとしたとき、ロボットに内蔵されるカメラやマイク等の入力部を介してゲストの顔や声等の生体情報を、来訪情報としてセンシングする。来訪管理部21Bは、このときセンシングされた生体情報と、サーバ2内のゲストDB61に予め登録されているゲストの顔画像や声紋情報等の生体情報とを照合し、ゲストの認証を行う。このとき、来訪管理部21Bは、アポイントメント管理情報に基づいて、来訪したゲストがアポイントメントのあるゲストであるかを認証する。勿論、上記実施形態のように、ロボットにQRコード(登録商標)等を読み取らせることにより、ゲストの認証を行うこともできる。こうしてゲストの認証に成功した場合には、反応部21Cは、ゲストDB61及び/又はアポイントメントDB62内からゲストのその他の個人情報、例えば、氏名、会社名等を読み出す。そして、反応部21Cは、これらの情報を組み込んだウェルカムメッセージをロボットの出力部を介して音声出力し、ゲストを識別した形式でゲストのおもてなしを行うことができる。
【0089】
<4-6>
来客対応RPAシステム1は、外部のタクシー配車プログラムが導入されている機器(管理サーバ及びアプリケーションプログラムで動作する端末を含む)と連携させることができる。この場合、ミーティングの終了時にルーム端末5等を介してタイムリーにゲストのためのタクシーを呼ぶことができる。例えば、サーバ2は、ルーム端末5の表示部51上に表示されるタクシー配車画面を介して、ホスト及びゲストの少なくとも一方からタクシーの配車依頼の入力を受け付け、これが入力された場合に、外部のタクシー配車プログラムで動作する機器に配車依頼を送信する。また、この場合、決済をタクシー会社とホストとの間で容易に行うことができる。
【0090】
<4-7>
来客対応RPAシステム1は、図12に示すように、様々な外部機器80a,80b,80c,・・・(代表して、参照符号80を付すことがある)に接続することができる。外部機器80a,80b,80c,・・・は、それぞれゲストに関する情報を読み取るリーダ81a,81b,81c,・・・(代表して、参照符号81を付すことがある)を有する。リーダ81は、受付エリアに限らず、施設内の様々な場所に設置される外部機器80本体の近傍に配置される。ゲストは、外部機器80を使用する際に、リーダ81にゲストに関する情報を読み取らせる。反応部21Cは、リーダ81により読み取られたゲストに関する情報に基づいて改めてゲストの認証を行い、ゲストの認証が成功した場合に、ゲストに外部機器80を使用する権限を与え、ゲストに対し外部機器80を作動させる。
【0091】
ゲストの認証に使用されるゲストに関する情報とは、例えば、ゲスト又はアポイントメントを識別可能な情報であり、典型的には、入館証、ゲスト端末6又は紙に表示された上記のようなQRコード(登録商標)である。この場合、ゲストは、入館証、ゲスト端末6又は紙をリーダ81にかざすことにより、認証を受けることができる。
【0092】
別の例を挙げると、ゲストの認証に使用されるゲストに関する情報は、ゲストの顔画像や声紋情報等の生体情報であってもよい。この場合、反応部21Cは、ゲストの生体認証を行って、ゲストに外部機器80によるサービスを受ける権限を与えるようにする。生体認証とは、生体情報に基づく認証を意味する。照合される生体情報は、例えば、ゲストの初めての来訪時に、受付端末3又はこれに接続されている機器を介して取得され、ゲストDB61内に登録されるようにしてもよいし、ホストがホスト端末4を介してゲストDB61内に予め登録しておいてもよい。
【0093】
これに限定されないが、リーダ81a,81b,81c,・・・は、QRコード(登録商標)や生体情報を読み取り可能なタブレットコンピュータとして実現することができる。以下、外部機器80のいくつかの例を説明する。
【0094】
<4-7-1>
来客対応RPAシステム1は、施設内に設置されているゲート機器又はドア80aと連携させることができる。この場合、ゲストに関する情報をゲート機器又はドア80aのリーダ81aに読み取らせることにより、これをゲート機器又はドア80aを開くための通行証として使用することができる。
【0095】
<4-7-2>
来客対応RPAシステム1は、施設内に設置されているドリンク等の自動販売機80bと連携させることができる。この場合、ゲストに関する情報を自動販売機80bのリーダ81bに読み取らせることにより、ゲストが自動販売機80bを所定の態様で使用できるようにすることができる。例えば、ゲストが、自動販売機80b内の商品を容易に(典型的には、無料で)取得できるようにすることができる。
【0096】
<4-7-3>
来客対応RPAシステム1は、施設内に設置されているエレベータ80cと連携させることができる。この場合、ゲストに関する情報をリーダ81cに読み取らせることにより、これをエレベータ80cを使用するための通行証として使用することができる。リーダ81cは、エレベータ80cの乗り場及び/又はエレベータ80cのかご内に設置することができる。ここで言うエレベータ80cの使用には、エレベータを呼ぶこと、エレベータをホストが予めホスト端末4を介して許可した階で停止させること、エレベータをゲストが指定する所望の階に停止させること等が含まれる。
【0097】
<4-8>
反応部21Cは、認証が成功したゲストに対し、ゲストに関連するBGM(バックグラウンドミュージック)を出力するようにしてもよい。このとき、ゲストに応じたBGMは、ゲストDB61内の情報を参照して決定することができる。例えば、ゲストDB61内に、ゲストの好きな音楽を特定する情報(曲名、演者、作曲者、作詞者等)を嗜好情報として登録しておき、この情報に当てはまる音楽を選択してもよい。あるいは、ゲストの性別及び年齢等の個人情報を登録しておき、これらの個人情報と関連の強い音楽を自動的に選択してもよい。また、予め音楽を特定する情報と企業とを対応付けて記憶部22内に登録しておき、認証が成功したゲストの所属組織の情報をキーに記憶部22内を参照して、音楽を選択してもよい。
【0098】
BGMは、受付においてゲストの認証が成功した直後に、受付端末3のスピーカ36、又は受付エリアに設置されるスピーカ12(図13参照)から出力されるようにしてもよい。あるいは、BGMは、ゲストの通されるルームに設置されているスピーカ13(図13参照)から出力されるようにしてもよい。後者の場合、BGMを流すタイミングは、例えば、ルーム端末5を介して手動で指定することもできる。あるいは、ホストが、予めアポイントメント管理情報として、ミーティングに使用するルームのID及びミーティングの予定時刻を予め登録しておき、ミーティングの開始時刻に達したときに、BGMが自動的に流れ出すようにしてもよい。変形例4-3又は4-4のように、来客対応RPAシステム1が外部のスケジューラプログラム又は会議室管理プログラムが導入されている機器に接続されている場合には、ミーティングに使用するルームのID及びミーティングの予定時刻を、これらのプログラムが管理している情報から取得することができる。
【0099】
<4-9>
来客対応RPAシステム1は、ギフト販売会社等により運営される外部のギフト販売プログラムが導入されている機器(典型的には、管理サーバである)と連携させることができる。この場合、ホストはゲストに対し、タイムリーにゲストが喜ぶギフトを提供することができる。例えば、サーバ2は、ホスト端末4の表示部41上に表示されるギフト注文画面を介して、ホストからゲストのためのギフトの注文依頼の入力を受け付け、これが入力された場合に、外部のギフト販売プログラムで動作する機器にギフトの注文依頼を送信する。ギフトの注文依頼は、ゲストが帰るときに渡すことができるようホスト宛てにギフトが送られてくる依頼とすることもできるし、あるいは、お歳暮、お中元などの季節にゲストにギフトを直送する依頼とすることもできる。このとき、サーバ2は、ゲストDB61内に記憶されているゲストの嗜好情報に基づいてゲストにあったギフトを選定し、これをギフト注文画面に表示させ、ホストによるギフトの選定を助けることができる。
【0100】
<4-10>
アポイントメントの登録からサンクスメッセージの送信までの一連のステータス情報を、ホストがホスト端末4等を介してモニタリングできるようにしてもよい。ここでいうステータス情報とは、例えば、何名のゲスト/ホストが施設内にいるか、各ゲスト/ホストがどのフェーズにいるか、会議室や応接室等のルームの利用状況/清掃状況等を表す情報である。
【0101】
<4-11>
入館手続き時のゲストとホストとの間のコミュニケーションを補助するために、受付端末3及びホスト端末4に通話機能を加えてもよい。このとき、受付端末3及びホスト端末4にインストールされている外部の通話アプリケーションプログラムの機能が利用されてもよい。
【0102】
また、図14に示すように、受付端末3を外付けの内線電話機10に接続してもよい。そして、ゲストの認証が成功すると、反応部21Cが、ホストに対応する内線番号が割り振られた電話機11に接続するように、内線電話機10を制御してもよい。これにより、ゲストは、ホストと内線電話で通話することができる。なお、ホストに対応する内線番号は、予めホストDB60内にホストIDと内線番号とを対応付けて記憶しておき、反応部21Cがこれを参照することで、特定することができる。
【0103】
<4-12>
来客対応RPAシステムによる各種機能は、企業においてのみならず、パーティ等のイベント会場や集合住宅の受付においても利用することができる。
【0104】
<4-13>
ゲストの来訪時の認証は、ゲストの顔画像や声紋情報等の生体情報に基づいて行ってもよい。すなわち、来訪管理部21Bが、ゲストの来訪を告げる来訪情報として、生体情報の入力を受け付ける。顔画像であれば、入力部32に含まれるカメラを介して、声紋情報であれば、入力部32に含まれるマイクを介して入力される。そして、来訪管理部21Bは、こうして取得された生体情報を、ゲストDB61内に予め登録されているゲストの生体情報と照合し、ゲストの認証を行う。照合される生体情報は、例えば、ゲストの初めての来訪時に、受付端末3又はこれに接続されている機器を介して取得され、ゲストDB61内に登録されるようにしてもよいし、ホストがホスト端末4を介してゲストDB61内に予め登録しておいてもよい。
【0105】
<4-14>
アポイントメント管理部21Aは、ゲストの来訪前に、ゲストからゲスト端末6を介してナビゲートの要求を受け付け、同要求を受け付けた場合に、ゲストに対しゲスト端末6を介して施設までのナビゲートを行ってもよい。例えば、ゲストは、ゲスト端末6からアポイントメント管理部21Aに対し、ナビゲートの要求とともに、事前に受信しているアポイントメントの詳細情報に含まれる情報を認証情報として送信する。アポイントメント管理部21Aは、受信した認証情報に基づいて、ゲストの認証を行う。アポイントメント管理部21Aは、ゲストの認証に成功した場合に、ゲストからの要求に応じて、ゲストに対するナビゲートを開始する。ナビゲートは、例えば、ゲストが施設まで到達するための最短ルートや、施設への到達予定時刻等を計算し、計算した情報をゲスト端末6に送信することにより行う。最短ルート及び到着予定時刻は、ゲストの現在位置に基づいて計算することができる。ゲストの現在位置の情報は、ゲストがゲスト端末6に入力してアポイントメント管理部21Aに送信してもよいし、ゲスト端末6に搭載される位置計測システムにより計測された位置情報がアポイントメント管理部21Aに送信されてもよい。
【0106】
<4-15>
来客対応RPAシステム1は、社員の入退館を管理するシステム(入退館管理システム)と連携させることができる。この場合、図12に示すように、変形例4-7のリーダ81や、ルーム端末5、受付端末3等に、社員の識別情報(以下、社員ID)を読み取るリーダ82を接続してもよい。あるいは、リーダ81やルーム端末5、受付端末3等が、社員IDを読み取るリーダ82の機能を兼ね備えていてもよい。なお、社員IDは、社員の生体情報とすることができる。
【0107】
タブレットコンピュータ等で実現されるリーダ81やルーム端末5、受付端末3等に接続されるリーダ82は、例えば、ICカードを読み取り可能なICカードリーダとして実現することができる。この場合、ICカードリーダ82に社員証となる社員IDが記憶されたICカードをかざすことにより、社員の認証が行われる。
【0108】
リーダ81又はこれに接続されるリーダ82により読み取られた社員IDに基づいて、社員が認証された場合には、社員が外部機器80a,80b,80c,・・・を使用できるようにしてもよい。以上の構成によれば、入退館管理システムは、特定のゲート機器又はドア80aの使用状況に基づいて、特定の社員の特定のエリアへの入退館を管理することができる。また、入退館管理システムは、特定のルーム端末5の使用状況に基づいて、特定の社員の特定のルームへの入退館を管理することができる。また、入退館管理システムは、受付端末3での社員IDの読み取り履歴に基づいて、特定の社員の施設への入退館を管理することができる。
符号の説明
【0109】
1 来客対応RPAシステム
2 サーバ(来客対応RPAシステム)
21A アポイントメント管理部
21B 来訪管理部
21C 反応部
21D 時間管理部
21E 議事録作成部
21F 返礼部
21G ホスト管理部
22 記憶部
3 受付端末(ゲストインターフェース機器)
31 表示部(ゲスト出力部)
32 入力部(ゲスト入力部)
36 スピーカ(ゲスト出力部)
4 ホスト端末(ホストインターフェース機器、ルームインターフェース機器)
41 表示部(ホスト出力部、ルーム出力部)
42 入力部(ホスト入力部、ルーム入力部)
46 スピーカ(ホスト出力部、ルーム出力部)
5 ルーム端末(ルームインターフェース機器)
51 表示部(ルーム出力部)
52 入力部(ルーム入力部)
56 スピーカ(ルーム出力部)
60 ホストデータベース
61 ゲストデータベース
62 アポイントメントデータベース
W1 ウェルカム画面(ウェルカムメッセージ)
W2 来訪通知
W3 応答入力画面
W4 応答画面(応答メッセージ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14