(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-10
(45)【発行日】2024-04-18
(54)【発明の名称】鶏卵包装容器
(51)【国際特許分類】
B65D 85/32 20060101AFI20240411BHJP
【FI】
B65D85/32 100
(21)【出願番号】P 2021028418
(22)【出願日】2021-02-25
【審査請求日】2023-02-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和 3年 2月 4日に、有限会社サンエッグへの販売
(73)【特許権者】
【識別番号】390030281
【氏名又は名称】株式会社栗原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】230115336
【氏名又は名称】山下 あや理
(72)【発明者】
【氏名】栗原 照次郎
【審査官】植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-082200(JP,A)
【文献】実開昭62-139986(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/32
B65D 1/26
B65D 1/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透視可能なプラスチックシート材から互いに同じ大きさのほぼ長方形な平面輪郭形状に成形された容器本体(10a)(10b)と蓋体(11a)(11b)との一対を、その隣り合う長辺縁取りフランジ(12a)(12b)(14a)(14b)同士の境界部に介在する開閉ヒンジ(16a)(16b)によって、上記長辺縁取りフランジ(12a)(12b)(14a)(14b)同士並びに短辺縁取りフランジ(13a)(13b)(15a)(15b)同士が合掌状態に接触することとなる開閉自在に枢支連続させ、
上記容器本体(10a)(10b)の長辺縁取りフランジ(12a)(12b)と短辺縁取りフランジ(13a)(13b)により囲まれた内部に、その合掌平面(O-O)から下方へ陥没するほぼ截頭円錐形又は截頭正八角錐形をなす複数個の鶏卵収納凹所(G)(g)を、縦横直交する関係状態の仕切り格子壁(17a)(17b)(18a)(18b)によって隣り合う鶏卵(E)同士が接触しない2列の格子状態に区画形成した鶏卵包装容器であって、
上記鶏卵包装容器をその容器本体(10a)の鶏卵収納凹所(G)が大サイズの鶏卵(E)収納用となる大きさの大サイズ鶏卵包装容器(A)とし、
その複数個の大きい鶏卵収納凹所(G)における上記容器本体(10a)の短辺縁取りフランジ(13a)に隣接して並ぶ2個一対ずつ合計4個だけについては、その截頭円錐形又は截頭正八角錐形の傾斜立壁面(19a)が上記容器本体(10a)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(α)を、小サイズ鶏卵包装容器(B)における小サイズの鶏卵(E)収納用となる小さい鶏卵収納凹所(g)の対応位置する合計4個のそれよりも小さい急角度の起立状態に設定することにより、
上記大サイズ鶏卵包装容器(A)における容器本体(10a)の大きさを小サイズ鶏卵包装容器(B)の容器本体(10b)と同じ小さい大きさに保ったことを特徴とする鶏卵包装容器。
【請求項2】
截頭円錐形又は截頭正八角錐形をなす鶏卵収納凹所(G)の傾斜立壁面(19a)を、その下方に向かって陥没する中途部(20a)の上部基端側が容器本体(10a)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(α)の小さい急傾斜立壁面(19a-u)となる一方、
同じく中途部(20a)の下部先端側が上記仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(β)の大きい緩傾斜立壁面(19a-d)となるように、その中途部(20a)の屈折状態に造形すると共に、
上記傾斜立壁面(19a)
における下部先端側の緩傾斜立壁面(19a-d)には、その上下方向に沿って複数条の補強リブ(21a)を内向きの突出状態に列設する一方、
同じく上部基端側の急傾斜立壁面(19a-u)には、その上下方向に沿って複数条の補強リブ(30a)を外向きの突出状態に列設したことを特徴とする請求項1記載の鶏卵包装容器。
【請求項3】
鶏卵収納凹所(G)
の傾斜立壁面(19a)における上部基端側の急傾斜立壁面(19a-u)が容器本体(10a)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(α)を、小サイズ鶏卵包装容器(B)における小さい鶏卵収納凹所(g)の対応位置する合計4個のそれより
も小さい急角度に設定したことを特徴とする請求
項2記載の鶏卵包装容器。
【請求項4】
鶏卵収納凹所(G)
の傾斜立壁面(19a)
又はその急傾斜立壁面(19a-u)が容器本体(10a)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(α)を、小サイズ鶏卵包装容器(B)における小さい鶏卵収納凹所(g)の対応位置する合計4個のそれの約半分に相当する5~6度に設定したことを特徴とする請求項1又は2記載の鶏卵包装容器。
【請求項5】
大サイズ鶏卵包装容器(A)における容器本体(10a)の大きい鶏卵収納凹所(G)と、小サイズ鶏卵包装容器(B)における容器本体(10b)の小さい鶏卵収納凹所(g)との大小差を、鶏卵(E)における大きいLLサイズと小さいLサイズとの1段階差又は大きいLサイズと小さいMサイズとの1段階差に設定したことを特徴とする請求項1又は2記載の鶏卵包装容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は鶏卵包装容器の改良に係り、殊更小サイズ鶏卵包装容器と同じ小さい大きさ(外寸)を有しながらも、大サイズの鶏卵を同じ複数個だけ安定良く収納できるように工夫したものである。
【背景技術】
【0002】
鶏卵のサイズはLL(2L)、L、M、MSという4種類に大別されている通例であり、そのため鶏卵を収納する透明なプラスチック製の包装容器としても、その鶏卵のサイズ毎に異なる4種類の大きさが使用されている。
【0003】
この点、特許文献1には上記4種類の全サイズに対応できる鶏卵包装容器が開示されており、これによればサイズ毎に異なる4種類の容器を在庫する必要がなくなるほか、その梱包用の段ボール箱や成形金型も1種類あれば足り、量産効果も得られる利点があると言える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記特許文献1に開示の鶏卵包装容器では、その[特許請求の範囲]の[請求項1]や特に段落[0007]に、「容器本体(1)の前記卵収容凹部(11)は、その側壁部(11a)が大サイズの卵(ELL)のほぼ下半分を収容し得る寸法に設定されると共に、小サイズの卵(EMS)の収容に対応して、側壁部(11a)に続いて卵の下方部の曲面にほぼ適合し得るような裾が窄まった曲面部(11b)と、該曲面部(11b)に続く底面部(11c)とで形成されている。」とある記載から明白なように、最大サイズ(LL)の卵(E)を収容できる寸法の側壁部(11a)がある卵収容凹部(11)をベースにしている構成上、その鶏卵包装容器(製品)の大きさ(外寸)は最大となる。所謂「大は小を兼ねる」のであり、小は大を兼ねることができない。
【0006】
その結果、その容器の成形上使用するプラスチックシート材料が増し、コスト高を招くと共に、梱包上も専用の大型段ボール箱が必要となる。これを換言すれば、最大サイズ(LL)の卵(E)を収納する大きい鶏卵包装容器を、これよりも小サイズ(L、M、MS)の卵(E)を収納する小さい鶏卵包装容器と一緒に、小型の段ボール箱へ整然と便利良く梱包することができないのである。
【0007】
また、定重量として販売するために、最大サイズ(LL)から最小サイズ(MS)までの大小差が3段階もある4種類の卵(E)を、アットランダムの混在状態に収納すると、不揃いのため見栄えが非常に悪くなり、購入者に低品質の印象や違和感を与えるおそれがある。
【0008】
更に、最小サイズ(MS)の卵(E)ばかりを収納すると、
図10から示唆されているように、その卵(E)が悉く沈下するため、蓋体(2)側における隣り合う卵同士の仕切り機能が働かなくなり、振れ動き接触して割れるおそれがあるほか、卵(E)の上方に大きな空間(デッドスペース)が発生するため、容器を積み重ねた時に変形して傾斜しやすくなり、安定な姿勢の積み重ね状態を保つことができない問題もある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明はこのような諸問題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では透視可能なプラスチックシート材から互いに同じ大きさのほぼ長方形な平面輪郭形状に成形された容器本体と蓋体との一対を、その隣り合う長辺縁取りフランジ同士の境界部に介在する開閉ヒンジによって、上記長辺縁取りフランジ同士並びに短辺縁取りフランジ同士が合掌状態に接触することとなる開閉自在に枢支連続させ、
【0010】
上記容器本体の長辺縁取りフランジと短辺縁取りフランジにより囲まれた内部に、その合掌平面から下方へ陥没するほぼ截頭円錐形又は截頭正八角錐形をなす複数個の鶏卵収納凹所を、縦横直交する関係状態の仕切り格子壁によって隣り合う鶏卵同士が接触しない2列の格子状態に区画形成した鶏卵包装容器であって、
【0011】
上記鶏卵包装容器をその容器本体の鶏卵収納凹所が大サイズの鶏卵収納用となる大きさの大サイズ鶏卵包装容器とし、
【0012】
その複数個の大きい鶏卵収納凹所における上記容器本体の短辺縁取りフランジに隣接して並ぶ2個一対ずつ合計4個だけについては、その截頭円錐形又は截頭正八角錐形の傾斜立壁面が上記容器本体の短辺と平行な仮想垂直面と交叉する角度を、小サイズ鶏卵包装容器における小サイズの鶏卵収納用となる小さい鶏卵収納凹所の対応位置する合計4個のそれよりも小さい急角度の起立状態に設定することにより、
【0013】
上記大サイズ鶏卵包装容器における容器本体の大きさを小サイズ鶏卵包装容器の容器本体と同じ小さい大きさに保ったことを特徴とする。
【0014】
また、請求項2では截頭円錐形又は截頭正八角錐形をなす鶏卵収納凹所の傾斜立壁面を、その下方に向かって陥没する中途部からの上部基端側が容器本体の短辺と平行な仮想垂直面と交叉する角度の小さい急傾斜立壁面となる一方、
【0015】
同じく中途部からの下部先端側が上記仮想垂直面と交叉する角度の大きい緩傾斜立壁面となるように、その中途部の屈折状態に造形すると共に、
【0016】
上記傾斜立壁面における下部先端側の緩傾斜立壁面には、その上下方向に沿って複数条の補強リブを内向きの突出状態に列設する一方、
【0017】
同じく上部基端側の急傾斜立壁面には、その上下方向に沿って複数条の補強リブを外向きの突出状態に列設したことを特徴とする。
【0018】
請求項3では鶏卵収納凹所の傾斜立壁面における上部基端側の急傾斜立壁面が容器本体の短辺と平行な仮想垂直面と交叉する角度を、小サイズ鶏卵包装容器における小さい鶏卵収納凹所の対応位置する合計4個のそれよりも小さい急角度に設定したことを特徴とする。
【0019】
請求項4では鶏卵収納凹所の傾斜立壁面又はその急傾斜立壁面が容器本体の短辺と平行な仮想垂直面と交叉する角度を、小サイズ鶏卵包装容器における小さい鶏卵収納凹所の対応位置する合計4個のそれの約半分に相当する5~6度に設定したことを特徴とする。
【0020】
更に、請求項5では大サイズ鶏卵包装容器における容器本体の大きい鶏卵収納凹所と、小サイズ鶏卵包装容器における容器本体の小さい鶏卵収納凹所との大小差を、鶏卵における大きいLLサイズと小さいLサイズとの1段階差又は大きいLサイズと小さいMサイズとの1段階差に設定したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
請求項1、3の構成によれば、冒頭の特許文献1に記載された鶏卵包装容器の諸問題を、すべて確実に解決できる効果がある。
【0022】
即ち、本発明の鶏卵包装容器は大サイズ鶏卵包装容器として、その容器本体の鶏卵収納凹所が大サイズの鶏卵を収納する大きさであるにも拘らず、容器本体自身の大きさ(外寸)は小サイズ鶏卵包装容器の容器本体と同じ小さい大きさを保っているため、言わば小が大を兼ねることになり、大サイズ(例えばLLサイズ)の鶏卵が収納された大サイズ鶏卵包装容器を、これよりも小サイズ(例えばLサイズ)の鶏卵が収納された小サイズ鶏卵包装容器と一緒に、その小サイズ鶏卵包装容器の梱包用である小型の段ボール箱へ、正確に安定良く梱包することができ、その大サイズ鶏卵包装容器における製造上並びに輸送上のコストダウンや利便性などの利点を得られるのである。
【0023】
しかも、上記大サイズ鶏卵包装容器の容器本体に区画形成された複数個の鶏卵収納凹所は、文字通りに大サイズの鶏卵収納用としての適合する大きさを備え、その内部に大サイズ(先に例示したLLサイズ)の鶏卵が収納されるようになっているため、鶏卵の購入者にそのサイズの不揃いが透視されることによる違和感や低品質の悪い印象を与えてしまったり、更に不揃いな収納状態での振れ動きや不安定な積み重ね状態での崩れ落ちなどに起因して、その鶏卵の割れたりするおそれもない。
【0024】
また、請求項2の構成を採用するならば、鶏卵収納凹所における傾斜立壁面の急傾斜立壁面に列設された外向き突出状態の補強リブにより、大サイズ(先に例示したLLサイズ)の鶏卵をその収納凹所へ、無理なく円滑に受け入れると共に、その鶏卵を外部からの衝撃に対して効果的に緩和することができるほか、緩傾斜立壁面に列設された内向き突出状態の別な補強リブにより、上記鶏卵をその収納凹所の底面から浮上する状態として、直に安定良く受け止め支持できる効果もある。
【0025】
特に、請求項4の構成を採用するならば、大サイズ鶏卵包装容器の容器本体を小サイズ鶏卵包装容器の容器本体と同じ小さい大きさ(外寸)に形成するに当たり、その容器本体の大きい鶏卵収納凹所における傾斜立壁面又はその急傾斜立壁面の肉厚が、そのプラスチックシート材からの成形上薄くなり過ぎて、強度の低下するおそれを確実に防止することができ、安定良く成形し得る効果がある。
【0026】
更に、請求項5の構成を採用するならば、請求項1、3の上記効果をますます向上させることができ、実用性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の実施形態に係る大サイズ鶏卵包装容器の展開状態を示す平面図である。
【
図2】
図1の2-2線に沿う模式的な拡大断面図である。
【
図3】
図1の3-3線に沿う模式的な拡大断面図である。
【
図6】上記大サイズ鶏卵包装容器の閉鎖(施蓋)状態を示す説明図である。
【
図7】本発明の比較例となる小サイズ鶏卵包装容器の展開状態を示す平面図である。
【
図8】
図7の8-8線に沿う模式的な拡大断面図である。
【
図9】
図7の9-9線に沿う模式的な拡大断面図である。
【
図10】
図8のハ部分を抽出して示す拡大図である。
【
図11】
図9のニ部分を抽出して示す拡大図である。
【
図12】上記小サイズ鶏卵包装容器の閉鎖(施蓋)状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1~6は本発明の好適な実施形態に係る鶏卵包装容器を示しており、これは大サイズ鶏卵包装容器(A)として、その容器本体(10a)に大サイズ(LL)の鶏卵(E)収納用となる複数個の大きい鶏卵収納凹所(G)を備えている。
【0029】
これに対して、
図7~12は上記実施形態との比較例である小サイズ鶏卵包装容器(B)を示しており、これはその容器本体(10b)に小サイズ(L)の鶏卵(E)収納用となる同じ複数個の小さい鶏卵収納凹所(g)を備えている。
【0030】
そこで、先ず上記大サイズ鶏卵包装容器(A)と小サイズ鶏卵包装容器(B)との互いに実質上同じ機能を発揮する共通の構成部分について詳述する。尚、対応関係の参照に資するため、その共通する構成部分の大サイズ鶏卵包装容器(A)側にはアルファベット文字「a」が付随する数字を、他方の小サイズ鶏卵包装容器(B)側にはアルファベット文字「b」が付随する同じ数字を各々記入する。
【0031】
上記大サイズ鶏卵包装容器(A)と小サイズ鶏卵包装容器(B)を示した
図1~12において、その各鶏卵包装容器(A)(B)をなす容器本体(10a)(10b)と蓋体(11a)(11b)との一対は、何れもポリエチレンテレフタレートやポリスチレン、その他の透視可能な薄肉(例えば0.2~0.3mmの厚み)の熱可塑性プラスチックシート材から、互いに同じ大きさのほぼ長方形な平面輪郭形状として、連続一体に真空成形されている。その容器本体(10a)(10b)と蓋体(11a)(11b)との互いに同じ大きさ(外寸)は、図例において長さ(長辺)(Y):243mm×幅(短辺)(X):106.5mmである。
【0032】
(12a)(12b)は上記容器本体(10a)(10b)の平行な長辺縁取りフランジ、(13a)(13b)は同じく容器本体(10a)(10b)の平行な短辺縁取りフランジ、(14a)(14b)は上記蓋体(11a)(11b)の平行な長辺縁取りフランジ、(15a)(15b)は同じく蓋体(11a)(11b)の平行な短辺縁取りフランジであり、その容器本体(10a)(10b)と蓋体(11a)(11b)との隣り合う一方の長辺縁取りフランジ(12a)(12b)(14a)(14b)同士が、帯状の開閉ヒンジ(16a)(16b)を介して開閉自在に枢支連続されている。
【0033】
その開閉ヒンジ(16a)(16b)によって各鶏卵包装容器(A)(B)を半折り状態に閉鎖(施蓋)した時には、上記容器本体(10a)(10b)と蓋体(11a)(11b)との長辺縁取りフランジ(12a)(12b)(14a)(14b)同士並びに短辺縁取りフランジ(13a)(13b)(15a)(15b)同士が合掌状態に接触することとなる。(O-O)はその実質的にフラットな合掌平面を示している。
【0034】
尚、その合掌状態の長辺縁取りフランジ(12a)(12b)(14a)(14b)は上記開閉ヒンジ(16a)(16b)と向かい合う自由端側において、図外のヒートシールや粘着テープ、ホッチキス針などにより封止されることになる。
【0035】
(17a)(17b)(18a)(18b)は上記容器本体(10a)(10b)の長辺縁取りフランジ(12a)(12b)と短辺縁取りフランジ(13a)(13b)によって囲まれた平面視の長方形な区画内部に、
図1、7のような縦横直交する関係状態に配列設置された仕切り格子壁であり、その縦仕切り格子壁(17a)(17b)と横仕切り格子壁(18a)(18b)によって複数個(図例では5個×2列の合計10個)の鶏卵収納凹所(G)(g)を区画形成している。(D)(d)は上記合掌平面(O-O)から陥没する各鶏卵収納凹所(G)(g)の深さ、(P)(p)はその鶏卵収納凹所(G)(g)同士の隣り合う等間隔ピッチを示している。
【0036】
上記容器本体(10a)(10b)の鶏卵収納凹所(G)(g)は
図2~5や
図8~11のように、下方へ行く程徐々に丸細くなるほぼ截頭円錐形又は截頭正八角錐形に造形されている。しかも、その截頭円錐形又は截頭正八角錐形をなす傾斜立壁面(19a)(19b)における下方へ陥没する中途部からの比較的浅い上部基端側が、上記容器本体(10a)(10b)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(α)の比較的小さい急傾斜立壁面(19a―u)(19b―u)として、同じく中途部からの残る比較的に深い下部先端側が上記仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(β)の比較的大きい緩傾斜立壁面(19a―d)(19b―d)として、その中途部(境界部)(20a)(20b)での屈折状態をなしている。
【0037】
その場合、上記傾斜立壁面(19a)(19b)における下部先端側の緩傾斜立壁面(19a―d)(19b-d)には、これに沿って上下方向へ延在する複数条の補強リブ(21a)(21b)が、鶏卵(E)と接触する内向きの突出状態に列設されている。その内向きの突出高さは図例において1mmである。
【0038】
(22a)(22b)は上記容器本体(10a)(10b)における縦仕切り格子壁(17a)(17b)と横仕切り格子壁(18a)(18b)との直交部分から、鶏卵収納凹所(G)(g)の陥没と相対的に隆起する複数本(図例では4本)の中間仕切り柱であり、上記鶏卵収納凹所(G)(g)における傾斜立壁面(19a)(19b)の就中急傾斜立壁面(19a―u)(19b―u)と連続して、その上方へ行く程徐々に細くなるほぼ截頭正四角錐形(菱形)又は截頭正八角錐形に造形されている。
【0039】
他方、蓋体(11a)(11b)は上記容器本体(10a)(10b)のような仕切り格子壁(17a)(17b)(18a)(18b)と、これにより区分された複数個の鶏卵収納凹所(G)(g)を具備しておらず、その上記長辺縁取りフランジ(14a)(14b)と短辺縁取りフランジ(15a)(15b)から容器本体(10a)(10b)の鶏卵収納凹所(G)(g)と逆な上向きに隆起する先細り傾斜囲い壁面(23a)(23b)と、これにより支持されたフラットな天井面(24a)(24b)とから、
図3や
図9に示すような上記容器本体(10a)(10b)と向かい合う単純な倒立U字形に造形されている。その蓋体(11a)(11b)の上記合掌平面(O-O)から隆起する高さは、上記容器本体(10a)(10b)における鶏卵収納凹所(G)(g)の陥没する深さ(D)(d)よりも必ず低く(浅く)、図例では29mmである。
【0040】
(25a)(25b)は上記容器本体(10a)(10b)の中間仕切り柱(22a)(22b)と対応位置する同じ複数本の仕切り脚柱であって、蓋体(11a)(11b)の天井面(24a)(24b)から容器本体(10a)(10b)との合掌平面(O-O)に向かって陥没しており、これも下方へ行く程徐々に丸細くなるほぼ截頭円錐形又は截頭正八角錐形をなしている。
【0041】
そして、その各仕切り脚柱(25a)(25b)の底面から突出する差し込み凸子(26a)(26b)と、上記した各中間仕切り柱(22a)(22b)の頂面に陥没する凸子受け入れ凹溝(27a)(27b)とが、各鶏卵包装容器(A)(B)を閉鎖(施蓋)した時、互いに嵌合することにより、上記鶏卵収納凹所(G)(g)に収納された鶏卵(E)の隣り合う同士を接触しない状態に保つ。
【0042】
また、上記鶏卵収納凹所(G)(g)を区画形成する縦仕切り格子壁(17a)(17b)が容器本体(10a)(10b)の長辺縁取りフランジ(12a)(12b)と直角に交叉する部分からは、複数本(図例では向かい合う4本ずつの合計8本)の長辺仕切り端柱(28a)(28b)が上記中間仕切り柱(22a)(22b)と同様に隆起されている。
【0043】
更に、同じく鶏卵収納凹所(G)(g)の横仕切り格子壁(18a)(18b)が容器本体(10a)(10b)の短辺縁取りフランジ(13a)(13b)と直角に交叉する部分からは、複数本(図例では向かい合う1本ずつの合計2本)の短辺仕切り端柱(29a)(29b)がやはり中間仕切り柱(22a)(22b)と同様に隆起されている。
【0044】
このような長辺仕切り端柱(28a)(28b)と短辺仕切り端柱(29a)(29b)は、上記ほぼ截頭正四角錐形(菱形)又は截頭正八角錐形の中間仕切り柱(22a)(22b)を言わば垂直割り2等分した太さの平面輪郭形状に造形されており、これらも上記容器本体(10a)(10b)の鶏卵収納凹所(G)(g)を格子状態に区分することに参加している。
【0045】
次に、具体的な寸法や角度などの数値を例示しながら、
図1~6の大サイズ鶏卵包装容器(A)と
図7~12の小サイズ鶏卵包装容器(B)とを対比して、その本発明の実施形態に係る大サイズ鶏卵包装容器(A)だけに特異な構成を説明する。
【0046】
大サイズ鶏卵包装容器(A)と小サイズ鶏卵包装容器(B)との何れにおいても、その容器本体(10a)(10b)と蓋体(11a)(11b)とは上記したとおり互いに同じ大きさのほぼ長方形として、先に例示した長さ(長辺)(Y):243mm×幅(短辺)(X):106.5mmの外寸を有するが、その大サイズ鶏卵包装容器(A)の容器本体(10a)は小サイズ鶏卵包装容器(B)の容器本体(10b)と同じ大きさ(外寸)に形成されている。
【0047】
小サイズ鶏卵包装容器(A)の容器本体(10b)については
図7~12のように、その大きさ(外寸)が上記長さ(長辺)(Y):243mm×幅(短辺)(X):106.5mmとして、その内部に小サイズ(L)の鶏卵(E)収納用となる複数個(5個×2列の合計10個)の小さい鶏卵収納凹所(g)が、一定の等間隔ピッチ(p)(46.5mm)を保つ格子状態に区画形成されている。その各鶏卵収納凹所(g)の大きさ(開口径)は図例において46.5mm、同じく深さ(d)は37mmである。
【0048】
その際、
図10、11に拡大して示す如く、上記截頭円錐形又は截頭正八角錐形をなす小さい鶏卵収納凹所(g)における容器本体(10b)の短辺縁取りフランジ(13b)に隣接して並ぶ2個一対ずつ合計4個だけについて、その上記傾斜立壁面(19b)の就中急傾斜立壁面(19b-u)が上記容器本体(10b)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(α)のみならず、その合計4個も含むすべての鶏卵収納凹所(g)における同じく急傾斜立壁面(19b-u)が、上記容器本体(10b)の長辺と平行な仮想垂直面(Hy-Hy)と交叉する角度(γ)も、悉く同じ11度の大きい角度として比較的緩やかに造形されている。
【0049】
尚、上記容器本体(10b)の短辺縁取りフランジ(13b)に隣接して並ぶ2個一対ずつ合計4個の小さい鶏卵収納凹所(g)について、その傾斜立壁面(19b)の就中緩傾斜立壁面(19b-d)が上記容器本体(10b)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(β)のみならず、その合計4個も含むすべての鶏卵収納凹所(g)における同じく緩傾斜立壁面(19b-d)が、上記容器本体(10b)の長辺と平行な仮想垂直面(Hy-Hy)と交叉する角度(θ)も、
図10、11の拡大図から明白なように、悉く同じ28.69度の一層大きい角度に造形されている。
【0050】
要するに、上記小サイズ鶏卵包装容器(B)における容器本体(10b)の大きさ(外寸)は、あくまでも小サイズ(L)の鶏卵(E)に適応する大きさ(開口径)(46.5mm)を備えた小さい鶏卵収納凹所(g)の複数個を、その容器本体(10b)の囲い内部へ等間隔ピッチ(p)(46.5mm)に区画形成するために必要な言わば最小限度のそれとして、上記したような長さ(長辺)(Y):243mm×幅(短辺)(X):106.5mmに寸法化されたものであり、その意味から上記傾斜立壁面(19b)の就中急傾斜立壁面(19b-u)が容器本体(10b)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(α)や容器本体(10b)の長辺と平行な仮想垂直面(Hy-Hy)と交叉する角度(γ)は、各々すべての鶏卵収納凹所(g)について同じ度数になっている。
【0051】
この点、大サイズ鶏卵包装容器(A)の容器本体(10a)についても上記と同様な趣旨に基づいて、
図1~3のように大サイズ(LL)の鶏卵(E)に適応する大きさ(開口径)(47.5mm)を備えた大きい鶏卵収納凹所(G)の同じ複数個を、その容器本体(10a)の囲い内部へ等間隔ピッチ(P)(47.5mm)に区画形成しようと仮定した場合、その容器本体(10a)に必要な最小限度の大きさが上記小サイズ鶏卵包装容器(B)における容器本体(10b)のそれよりも言わば比例的に拡大し、殊更その長方形の長辺(長さ)(Y)が長くなるため、小サイズ鶏卵包装容器(B)の容器本体(10b)と同じ小さい大きさ(外寸)に形成することができない。
【0052】
そこで、本発明の実施形態では大サイズ鶏卵包装容器(A)の構成として、
図7~12と対応する
図1~6に示す如く、その容器本体(10a)に大サイズ(LL)の鶏卵(E)に適応する大きさ(開口径)(47.5mm)を備えた大きい鶏卵収納凹所(G)の複数個(5個×2列の合計10個)を、一定の等間隔ピッチ(P)(47.5mm)を保つ格子状態に区画形成すると共に、その複数個の大きい鶏卵収納凹所(G)のうち、上記容器本体(10a)の短辺縁取りフランジ(13a)に隣接して並ぶ2個一対ずつ合計4個だけについては、
図4の拡大図から明白なように、その截頭円錐形又は截頭正八角錘形をなす傾斜立壁面(19a)の就中上部基端側にある急傾斜立壁面(19a-u)が、上記容器本体(10a)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(α)を5~6度、好ましくは5.6度に設定する。その各鶏卵収納凹所(G)の深さ(D)は38mmである。
【0053】
つまり、小サイズ鶏卵包装容器(B)の容器本体(10b)では
図10、11に基づいて既に説明したとおり、その小さい鶏卵収納凹所(g)における容器本体(10b)の短辺縁取りフランジ(13b)に沿って並列する2個一対ずつ合計4個だけについて、その傾斜立壁面(19b)の就中急傾斜立壁面(19b-u)が、上記容器本体(10b)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(α)を11度の比較的大きい角度に設定してあったところ、大サイズ鶏卵包装容器(A)の容器本体(10a)ではその鶏卵収納凹所(G)の対応位置する急傾斜立壁面(19a-u)が、同じく容器本体(10a)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(α)を上記したような5~6度として、約半分の小角度に起立させており、これによってその容器本体(10a)の大きさ(外寸)を小サイズ鶏卵包装容器(B)の容器本体(10b)と同じ小さい大きさ(外寸)に確保しているのである。
【0054】
上記大きい鶏卵収納凹所(G)の急傾斜立壁面(19a-u)が容器本体(10a)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(α)につき、5度よりも小角度として垂直状態に近づけると、プラスチックシート材が成形上過度に引っ張られて極薄となるため、上記急傾斜立壁面(19a-u)の強度が著しく低下する一方、6度よりも大角度として緩やかな傾斜状態に保つと、容器本体(10a)がその長さ方向へ大きく延長することになり、その大きさ(外寸)を小サイズ鶏卵包装容器(B)における容器本体(10b)のそれと同じに小さく抑制することができない。その意味から図示実施形態のような上記交叉角度(α)の5.6度であることが好ましい。
【0055】
上記大きい鶏卵収納凹所(G)における容器本体(10a)の短辺縁取りフランジ(13a)に隣接して並ぶ2個一対ずつ合計4個も含むすべての上記急傾斜立壁面(19a-u)が、容器本体(10a)の長辺と平行な仮想垂直面(Hy-Hy)と交叉する角度(γ)については、
図4、5の拡大図から明白なように、同じく容器本体(10a)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(α)(先に例示した5.6度)よりも大きい11度とし、また上記合計4個も含むすべての上記緩傾斜立壁面(19a-d)が、容器本体(10a)の短辺と平行な仮想垂直面(Hx-Hx)と交叉する角度(β)や容器本体(10a)の長辺と平行な仮想垂直面(Hy-Hy)と交叉する角度(θ)については、その何れも同じ28.69度として、小サイズ鶏卵包装容器(B)における容器本体(10b)の対応位置する上記交叉角度(γ)(θ)と同じ度数に設定すれば良い。
【0056】
他方、全体として単純な倒立U字形をなす蓋体(11a)(11b)の先細り傾斜囲い壁面(23a)(23b)が、その蓋体(11a)(11b)の短辺と平行な仮想垂直面と交叉する角度や同じく長辺と平行な仮想垂直面と交叉する角度については、その何れも同じ14度に設定すれば足りる。上記合掌平面(O-O)から隆起する蓋体(11a)(11b)の高さは、容器本体(10a)(10b)における鶏卵収納凹所(G)(g)の深さ(D)(d)よりも必ず低い(浅い)からである。
【0057】
その場合、大きい鶏卵収納凹所(G)における傾斜立壁面(19a)の上部基端側をなす急傾斜立壁面(19a-u)の就中上記交叉角度(γ)が11度である立壁面部には、
図1、3、5から明白なように、その上下方向に沿って一定高さ(図例では1mm)だけ外向きに突出する複数条の補強リブ(30a)を列設して、大サイズ(LLサイズ)の鶏卵(E)をその収納凹所(G)内へ無理(制約)なく受け入れると共に、その補強リブ(30a)に緩衝作用を与えることが望ましい。小サイズ鶏卵包装容器(B)における容器本体(10b)の小さい鶏卵収納凹所(g)には、このような外向きに突出する補強リブ(30a)が列設されていない。
【0058】
図1~12に示した上記実施形態の構成では、大サイズ鶏卵包装容器(A)における容器本体(10a)の大きい鶏卵収納凹所(G)を、
図6のような大きいLL(2L)サイズの鶏卵(E)収納用とし、小サイズ鶏卵包装容器(B)における容器本体(10b)の小さい鶏卵収納凹所(g)を、
図12のような小さいLサイズの鶏卵(E)収納用として、その容器本体(10a)(10b)を互いに同じ小さい大きさ(外寸)に形成しており、その結果最も多く製造・普及しているLサイズ鶏卵包装容器の梱包用段ボール箱に、比較的少ないLL(2L)サイズ鶏卵包装容器も一緒に梱包することができ、製造上のコストダウンと輸送上の利便性などを得られる利点があるが、その鶏卵収納凹所(G)(g)の大小差が鶏卵(E)におけるサイズの1段階差であるならば、上記大きい鶏卵収納凹所(G)を大きいLサイズの鶏卵(E)収納用とし、小さい鶏卵収納凹所(g)を小さいMサイズの鶏卵(E)収納用として関係設定しても良い。
【0059】
また、上記鶏卵収納凹所(G)(g)の個数についても、その複数個が2列の格子状態に区画形成されている限り、図示実施形態のような10個のほか、6個~12個を採用することができる。
【0060】
更に、大サイズ鶏卵包装容器(A)と小サイズ鶏卵包装容器(B)の蓋体(11a)(11b)についても、図示の実施形態ではそのフラットな天井面(24a)(24b)から複数本の仕切り脚柱(25a)(25b)が陥没されたに過ぎない全体の単純な倒立U字形をなしているが、このような形態・構成だけに限らず、上記容器本体(10a)(10b)の鶏卵収納凹所(G)(g)と向かい合い対応位置する複数個の鶏卵収納凹所(図示省略)が格子状態に区画形成された蓋体(11a)(11b)を採用してもさしつかえない。
【符号の説明】
【0061】
(10a)(10b)・・・容器本体
(11a)(11b)・・・蓋体
(12a)(12b)・・・容器本体の長辺縁取りフランジ
(13a)(13b)・・・容器本体の短辺縁取りフランジ
(14a)(14b)・・・蓋体の長辺縁取りフランジ
(15a)(15b)・・・蓋体の短辺縁取りフランジ
(16a)(16b)・・・開閉ヒンジ
(17a)(17b)(18a)(18b)・・・仕切り格子壁
(19a)(19b)・・・傾斜立壁面
(19a-d)(19b-d)・・・緩傾斜立壁面
(19a-u)(19b-u)・・・急傾斜立壁面
(20a)(20b)・・・中途部
(21a)(21b)(30a)・・・補強リブ
(A)・・・大サイズ鶏卵包装容器
(B)・・・小サイズ鶏卵包装容器
(E)・・・鶏卵
(G)(g)・・・鶏卵収納凹所
(Hx-Hx)・・・容器本体の短辺と平行な仮想垂直面
(O-O)・・・合掌平面
(α)・・・急傾斜立壁面が容器本体の短辺と平行な仮想垂直面と交叉する角度
(β)・・・緩傾斜立壁面が容器本体の短辺と平行な仮想垂直面と交叉する角度