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特許7470446支援装置、表示方法、及び、コンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-10
(45)【発行日】2024-04-18
(54)【発明の名称】支援装置、表示方法、及び、コンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/00 20060101AFI20240411BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240411BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20240411BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240411BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20240411BHJP
【FI】
A63B69/00 A
G09G5/00 550C
G09G5/14 A
G09G5/00 510A
G06F3/0481
G06F3/01 510
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022107771
(22)【出願日】2022-07-04
(62)【分割の表示】P 2020141648の分割
【原出願日】2020-08-25
(65)【公開番号】P2022136108
(43)【公開日】2022-09-15
【審査請求日】2022-07-06
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000112406
【氏名又は名称】ファミリーイナダ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】稲田 二千武
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-302122(JP,A)
【文献】特開2014-004045(JP,A)
【文献】特開2022-037485(JP,A)
【文献】特開2001-299975(JP,A)
【文献】特開2019-053170(JP,A)
【文献】まるでSF![AIイナダミラー]バーチャル試着!!,YouTube [online] [video],2020年07月06日,https://www.youtube.com/watch?v=tFY0s_UC3Ag,主に2:30~2:57を参照。、令和3年12月20日検索
【文献】ファミリーイナダ、健康管理システムを組み込んだ4K/55インチのインタラクティブ・テレビ,家電 Watch,2020年01月15日,https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/1229313.html,令和3年12月20日検索
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 67/00-71/16
G09B 1/00-19/26
G06F 3/01、3/0481
G09G 5/00、5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面を撮影範囲として内蔵されているカメラと、
レッスン画面を表示するディスプレイと、
前記レッスンを選択するタッチパネルと、
前記レッスンを支援するための処理を実行する処理装置と、
前記レッスンを記憶するメモリと、が一体型となった支援装置であり、
前記レッスンは、模範的な動きを取得するために見本を見ながら行うものであり、少なくとも運動を目的とする第1レッスンと、運動以外を目的とする第2レッスンと、で構成されており、
前記レッスンの内容は、変更可能に構成されており、
前記処理は、提示処理と、画面表示処理と、で構成されており、
前記提示処理は、少なくとも体型を含むユーザ情報に基づいて複数のコンテンツの中から決定した推奨コンテンツであるレッスンを提示することを含み、
前記推奨コンテンツの提示は、前記レッスンの名称と、前記レッスンの内容を示すキャプチャ画像と、を、並べて前記ディスプレイ上に表示することにより行われ、
前記画面表示処理は、第1の他の装置から画面データを取得し、前記画面データに基づく画像を再生コンテンツの再生画像として前記ディスプレイに表示することを含み、
前記ディスプレイは、前記再生画像を表示する第1領域と、前記カメラの撮影画像を表示する第2領域とを含む複数領域を有し、
前記第1領域は、前記推奨コンテンツの中の前記タッチパネルよって選択された再生コンテンツの再生画像の表示を含み、
前記画面データは、第1の他の装置に記憶されたデータ又は第1の他の装置からリアルタイムもしくは概ねリアルタイムに取得中のデータであり、
前記タッチパネルで実行するレッスンを選択することで再生されることを特徴とする支援装置。
【請求項2】
前記レッスン画面を表示することは、提示された前記推奨コンテンツの中から前記再生コンテンツの選択を受け付けることを含み、
前記再生コンテンツの選択を受け付けることは、前記再生コンテンツの選択操作を、前記タッチパネルで行うか又は第2の他の装置を用いて行うかを含む請求項1に記載の支援装置。
【請求項3】
レッスンを支援する支援装置での表示方法であって、
前記支援装置は、
タッチパネルにより実行するレッスンの選択を受け付け、
前記レッスンを支援するレッスン画面をディスプレイに表示し、
前記レッスンを支援するための処理を実行し、
前記レッスンは、模範的な動きを取得するために見本を見ながら行うものであり、少なくとも運動を目的とする第1レッスンと、運動以外を目的とする第2レッスンと、で構成されており、
前記レッスン画面を表示することは、第1の他の装置から画面データを取得し、前記画面データに基づく画像を再生コンテンツの再生画像として前記ディスプレイに表示することと、ユーザ情報に基づいて複数のコンテンツの中から決定した推奨コンテンツであるレッスンを提示することを含み、
前記レッスンの内容は、変更可能に構成されており、
前記処理は、提示処理と、画面表示処理と、で構成されており、
前記提示処理は、少なくとも体型を含むユーザ情報に基づいて複数のコンテンツの中から決定した推奨コンテンツであるレッスンを提示することを含み、
前記推奨コンテンツの提示は、前記レッスンの名称と、前記レッスンの内容を示すキャプチャ画像と、を、並べて前記ディスプレイ上に表示することにより行われ、
前記画面表示処理は、第1の他の装置から画面データを取得し、前記画面データに基づく画像を再生コンテンツの再生画像として前記ディスプレイに表示することを含み、
前記ディスプレイは、前記再生画像を表示する第1領域と、正面を撮影範囲として前記支援装置に内蔵されているカメラの撮影画像を表示する第2領域とを有し、
前記第1領域は、前記推奨コンテンツの中の前記タッチパネルよって選択された再生コンテンツの再生画像の表示を含み、
前記画面データは、第1の他の装置に記憶されたデータ又は第1の他の装置からリアルタイムもしくは概ねリアルタイムに取得中のデータであり、
前記タッチパネルで実行するレッスンを選択することで再生されることを特徴とする表示方法。
【請求項4】
コンピュータを、レッスンを支援する支援装置として機能させるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータは、
タッチパネルにより実行するレッスンの選択を受け付け、
前記レッスンを支援するレッスン画面をディスプレイに表示し、
前記レッスンを支援するための処理を実行し、
前記レッスンは、模範的な動きを取得するために見本を見ながら行うものであり、少なくとも運動を目的とする第1レッスンと、運動以外を目的とする第2レッスンと、で構成されており、
前記レッスン画面を表示することは、第1の他の装置から画面データを取得し、前記画面データに基づく画像を再生画像として前記ディスプレイに表示することと、ユーザ情報に基づいて複数のコンテンツの中から決定した推奨コンテンツであるレッスンを提示することを含み、
前記レッスンの内容は、変更可能に構成されており、
前記処理は、提示処理と、画面表示処理と、で構成されており、
前記提示処理は、少なくとも体型を含むユーザ情報に基づいて複数のコンテンツの中から決定した推奨コンテンツであるレッスンを提示することを含み、
前記推奨コンテンツの提示は、前記レッスンの名称と、前記レッスンの内容を示すキャプチャ画像と、を、並べて前記ディスプレイ上に表示することにより行われ、
前記画面表示処理は、第1の他の装置から画面データを取得し、前記画面データに基づく画像を再生コンテンツの再生画像として前記ディスプレイに表示することを含み、
前記ディスプレイは、前記再生画像を表示する第1領域と、カメラの撮影画像を表示する第2領域とを含む複数領域を有し、
前記第1領域は、前記推奨コンテンツの中の前記タッチパネルよって選択された再生コンテンツの再生画像の表示を含み、
前記画面データは、第1の他の装置に記憶されたデータ又は第1の他の装置からリアルタイムもしくは概ねリアルタイムに取得中のデータであり、
前記タッチパネルで実行するレッスンを選択することで再生されることを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、支援装置、表示方法、及び、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スポーツや美容や音楽などにおいては、模範的な動きを取得するために見本を見ながらレッスンする場合がある。遠隔でのレッスンでは、模範的な動きを録画した動画などのコンテンツをパーソナルコンピュータやスマートフォンなどに表示し、その動きを見本とすることが考えられる。このような遠隔でのレッスンを支援するようコンピュータを動作させるアプリケーションも想定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2015-509772号公報
【発明の概要】
【0004】
遠隔でのレッスンは、様々な年齢層や性別や職業など幅広い利用者が想定される。そのため、支援用のアプリケーションは、利用者によっては操作が難しかったり、煩雑に感じたりする場合がある。その結果、適したコンテンツを表示させることができなかったり、所望する形態で表示させることができなかったりして、好適にレッスンが支援されない事態も生じ得る。そのため、容易な操作でレッスンを好適に支援できる支援装置、表示方法、及び、コンピュータプログラムが望まれる。
【0005】
ある実施の形態に従うと、支援装置は、レッスンを支援する支援装置であって、カメラと、ディスプレイと、レッスンを支援するための処理を実行する処理装置と、を備え、処理は、実行するレッスンの指定を受け付け、レッスンを支援するレッスン画面をディスプレイに表示する、ことを含み、レッスン画面は、再生コンテンツの再生画像を表示する第1領域と、カメラの撮影画像を表示する第2領域とを含む複数領域を有する。
【0006】
他の実施の形態に従うと、表示方法は、レッスンを支援する支援装置での表示方法であって、実行するレッスンの指定を受け付け、レッスンを支援するレッスン画面をディスプレイに表示する、ことを含み、レッスン画面は、再生コンテンツの再生画像を表示する第1領域と、カメラの撮影画像を表示する第2領域とを含む複数領域を有する。
【0007】
他の実施の形態に従うと、コンピュータプログラムは、コンピュータを、レッスンを支援する支援装置として機能させるコンピュータプログラムであって、コンピュータは、実行するレッスンの指定を受け付け、レッスンを支援するレッスン画面をディスプレイに表示する、ことを実行し、レッスン画面は、再生コンテンツの再生画像を表示する第1領域と、カメラの撮影画像を表示する第2領域とを含む複数領域を有する。
【0008】
更なる詳細は、後述の実施形態として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態に係るレッスン支援システム(以下、システムと略する)の構成の概略図である。
図2図2は、図1のシステムに含まれる支援装置に表示されるレッスン画面の一例を表した概略図である。
図3図3は、支援装置の構成を表した概略図である。
図4図4は、支援装置のメモリに記憶されているコンテンツ情報の一例である。
図5図5は、図1のシステムに含まれる端末装置の構成を表した概略図である。
図6図6は、支援装置でのレッスン画面の表示方法を表したフローチャートである。
図7図7は、推奨コンテンツを提示する画面の具体例であって、第1モードで提示する画面と第2モードで提示する画面の具体例である。
図8図8は、推奨コンテンツの第1モードの提示方法であるときの、再生コンテンツの選択方法を説明する図である。
図9図9は、推奨コンテンツの第2モードの提示方法であるときの、再生コンテンツの選択方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<1.支援装置、表示方法、及び、コンピュータプログラムの概要>
【0011】
(1)実施の形態に係る支援装置はレッスンを支援する支援装置であって、カメラと、ディスプレイと、レッスンを支援するための処理を実行する処理装置と、を備え、処理は、実行するレッスンの指定を受け付け、レッスンを支援するレッスン画面をディスプレイに表示する、ことを含み、レッスン画面は、再生コンテンツの再生画像を表示する第1領域と、カメラの撮影画像を表示する第2領域とを含む複数領域を有する。
【0012】
レッスンは、スポーツや美容や音楽など模範的な動きを取得するために見本を見ながら行うレッスンを指す。レッスン画面は、ユーザのレッスンを支援するためにディスプレイに表示する画面を指す。
【0013】
ディスプレイに表示させるレッスン画面が上記の第1領域と第2領域とを含むことによって、再生コンテンツの再生画像とカメラの撮影画像とが自動的に一画面に表示される。つまり、同時に一画面にて視認することができる。そのため、撮影画像が上記の動きを行っているユーザの撮影画像である場合には、ユーザはレッスン画面を見ながらレッスンすることで、見本動画に示される動きを模範としたレッスンを行うことができる。これにより、容易な操作でレッスンを好適に支援できる。
【0014】
(2)好ましくは、レッスン画面を表示することは、他の装置で再生されて表示された画面データを取得し、画面データに基づく画像を再生画像として表示することを含む。他の装置は、例えば、ユーザの携帯する端末装置などが挙げられる。これにより、他の装置で再生中のコンテンツと撮影画像とが自動的に一画面に表示される。そのため、容易な操作でレッスンを好適に支援できる。
【0015】
(3)好ましくは、処理は、指定に対応したユーザのユーザ情報に基づいて決定した推奨コンテンツを提示することを含み、第1領域は、推奨コンテンツの中の選択された再生コンテンツの再生画像の表示を含む。これにより、レッスンを行うユーザに応じた推奨コンテンツが提示され、再生コンテンツはその中から選択することで決定できる。そのため、コンテンツを検索することが難しいユーザであっても、適したコンテンツを再生することができ、容易な操作でレッスンが支援される。
【0016】
(4)好ましくは、推奨コンテンツを提示することは、推奨コンテンツの識別情報とともに、推奨コンテンツを取得するためのアクセス情報を他の装置に読取可能に表示することを含む。これにより、推奨コンテンツのうちの再生コンテンツを容易に取得できる。
【0017】
(5)好ましくは、レッスン画面を表示することは、提示された推奨コンテンツの中から再生コンテンツの選択を受け付けることを含み、再生コンテンツの選択を受け付けることは、提示されたアクセス情報を読み取った他の装置から、再生コンテンツの再生画像を表示するための画面データとして、他の装置において再生されて表示されたコンテンツの画面データを取得することを含む。これにより、ユーザは、提示されたアクセス情報を携帯する端末装置などの他の装置で読み取らせることで、容易に再生コンテンツを選択することができる。
【0018】
(6)好ましくは、推奨コンテンツを提示することは、アクセス情報に基づいてアクセス可能なメモリに格納されているコンテンツの中から推奨コンテンツを決定することを含む。これにより、再生コンテンツを容易に取得することができる。
【0019】
(7)好ましくは、レッスン画面を表示することは、アクセス情報に基づいてアクセスしたメモリから再生コンテンツを取得し、再生コンテンツを再生することを含む。これにより、携帯する端末装置などの他の装置で取得させる操作を不要として、容易に再生コンテンツを取得することができる。
【0020】
(8)好ましくは、支援装置は操作部をさらに備え、レッスン画面を表示することは、提示された推奨コンテンツの中から再生コンテンツの選択を受け付けることを含み、再生コンテンツの選択を受け付けることは、さらに、再生コンテンツの選択操作を、操作部で行うか他の装置を用いて行うか切り替えることを含む。これにより、ユーザは操作しやすい選択操作を行うことができるようになる。
【0021】
(9)実施の形態に従う表示方法はレッスンを支援する支援装置での表示方法であって、実行するレッスンの指定を受け付け、レッスンを支援するレッスン画面をディスプレイに表示する、ことを含み、レッスン画面は、再生コンテンツの再生画像を表示する第1領域と、カメラの撮影画像を表示する第2領域とを含む複数領域を有する。この表示方法によって、(1)~(8)に記載の支援装置でのレッスン画面の表示が実現される。
【0022】
(10)実施の形態に従うコンピュータプログラムは、コンピュータを、レッスンを支援する支援装置として機能させるコンピュータプログラムであって、コンピュータは、実行するレッスンの指定を受け付け、レッスンを支援するレッスン画面をディスプレイに表示する、ことを実行し、レッスン画面は、再生コンテンツの再生画像を表示する第1領域と、カメラの撮影画像を表示する第2領域とを含む複数領域を有する。このコンピュータプログラムによって、コンピュータを(1)~(8)に記載の支援装置として機能させることができる。
【0023】
<2.支援装置、表示方法、及び、コンピュータプログラムの例>
【0024】
本実施の形態に係るレッスン支援システム(以下、システムと略する)100は、スポーツや美容や音楽など模範的な動きを取得するために見本を見ながら行うレッスンを支援する装置である。具体的には、図1を参照して、本実施の形態に係るシステム100は、支援装置5を含む。
【0025】
支援装置5は、インターネットなどの通信網3を介して、コンテンツを記憶しているサーバ2にアクセス可能である。また、支援装置5は、インターネットなどの通信網3を介して端末装置6と通信可能である。端末装置6とは、直接、有線又は無線で通信可能であってもよい。
【0026】
支援装置5は、ディスプレイ54を有する。また、支援装置5は、制御装置50を含み、ディスプレイ54での表示を制御する。具体的には、制御装置50は、レッスン画面をディスプレイ54に表示させる処理を実行する。
【0027】
レッスン画面は、ユーザのレッスンを支援するためにディスプレイ54に表示する画面である。具体的には図2を参照して、レッスン画面90は、動きの見本となる見本動画を表示する第1領域91と、ユーザの動きを表した画像を表示する第2領域92と、を含み、これらを1画面に同時に表示する。そのため、レッスン画面90を見ることで、ユーザは、第2領域92の自分の動きを第1領域91の見本動画と比較することができて、自分の動きを模範の動きに近づけるためにはどのようにすべきかを知ることができる。つまり、ユーザのレッスンを好適に支援することができる。
【0028】
支援装置5は、さらに、カメラ56を有する。カメラ56は、支援装置5を用いてレッスンを行っているユーザを撮影可能に設置されており、一例として、支援装置5の正面を撮影範囲として設置されている。支援装置5の正面は、ディスプレイ54に相対する位置を指す。カメラ56での撮影画像は、制御装置50でレッスン画面を表示させる際に用いられる。具体的には、制御装置50は、レッスン画面90の第2領域92に撮影画像を表示させる。
【0029】
支援装置5は、さらに、入力装置としてのリモートコントローラ(以下、リモコン)7を有する。リモコン7はユーザ操作を受け付けて、ユーザ操作を示す信号を支援装置5に送信する。リモコン7から支援装置5へ信号が無線通信で送信されるものとするが、有線での通信であってもよい。また、リモコン7に替えて、又は、加えて、支援装置5に直接操作を受け付ける入力装置が搭載されていてもよい。入力装置は、一例としてタッチパネルである。制御装置50は、リモコン7からの信号に基づいて処理を実行する。
【0030】
図3を参照して、支援装置5は、制御装置50と、ディスプレイ54と、カメラ56と、を含む。制御装置50は、プロセッサ51とメモリ52とを有する。また、支援装置5は、通信網3にアクセスするための第1通信装置53と、リモコン7と無線通信するための第2通信装置55と、をさらに有する。
【0031】
メモリ52は、一次記憶装置であってもよいし、二次記憶装置であってもよい。メモリ52は、プロセッサ51によって実行されるプログラム524を記憶している。プログラム524は、支援装置5での処理のためのプログラムコードを有する。以下に説明する、支援装置5でのレッスン画面90をディスプレイ54に表示させるための処理は、プロセッサ51が、プログラム524をメモリ52から読み取って実行することによって実現される。プログラム524は、アプリケーションプログラムとして提供されてもよいし、その一部または全部が、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)に含まれていてもよい。なお、他の例として回路素子その他のハードウェアによって実現されてもよい。
【0032】
プログラム524は、コンピュータ読取り可能である非一時的な記録媒体に記録されたプログラム製品として提供されてもよい。プログラム524は、ネットワークを介したダウンロードによって提供されてもよい。
【0033】
また、メモリ52は、ユーザ情報521を記憶している。ユーザ情報は、支援装置5のユーザに関する情報であって、ユーザのレッスンに関連する情報を含む。レッスンに関連する情報は、例えば、性別、年齢、体型、身長、体重、などである。
【0034】
また、メモリ52は、コンテンツ情報522を記憶している。コンテンツ情報522は、支援装置5又は端末装置6がアクセス可能なメモリに格納されているコンテンツごとの識別情報及びアクセス情報を含む。また、コンテンツ情報522は、コンテンツごとの、そのコンテンツの適したユーザに関する情報を含む。
【0035】
アクセス可能なメモリは、例えば、サーバ2などの他の装置である。また、アクセス可能なメモリは、メモリ52のコンテンツデータベース(DB)523であってもよいし、端末装置6のメモリであってもよい。識別情報は、例えば、コンテンツに含まれる画像のキャプチャ画像であってもよいし、コンテンツ名などであってもよい。
【0036】
具体的には、図4を参照して、コンテンツ情報522は、コンテンツごとに、識別情報としてコンテンツ名21及びキャプチャ画像22を含む。また、アクセス情報として、格納しているメモリへのアクセス情報23を含む。また、適したユーザに関する情報として対象ユーザ情報24を含む。対象ユーザ情報24は、そのコンテンツである動画をレッスンの見本とするに適したユーザの性別、年齢帯、及び、体型を含んでいる。
【0037】
なお、コンテンツ情報522は、定期的などの特定のタイミングで更新されてもよいし、ユーザ操作によって追加や削除などの変更可能であってもよい。
【0038】
第2通信装置55がリモコン7から実行するレッスンを指定する信号を受信し、プロセッサ51に入力すると、プロセッサ51は、メモリ52のプログラム524を実行する。
【0039】
プロセッサ51は、プログラム524に従って提示処理511を実行する。提示処理511は、推奨コンテンツを提示することを含む。推奨コンテンツは、コンテンツ情報522としてメモリ52に記憶されているコンテンツのうちの、レッスンを行うユーザに適した見本動画の候補である。提示することは、一例としてディスプレイ54に表示することである。
【0040】
提示処理511は、推奨コンテンツを決定する決定処理512を含む。決定処理512で、プロセッサ51は、リモコン7からの信号から得られる、指定に対応したユーザについてのユーザ情報521をメモリ52から読み出し、ユーザ情報521に基づいて決定する。一例として、指定に対応したユーザのユーザ情報521が、30代、女性、肥満体型であることを含む場合、決定処理512においてプロセッサ51は、図4のコンテンツ情報522の中から、コンテンツBとコンテンツEとを推奨コンテンツに決定する。
【0041】
提示処理511は、推奨コンテンツの提示方法を第1モードと第2モードとで切り替える切替処理513を有する。第1モードは端末装置6を利用した選択操作が可能に提示するモードであり、第2モードは端末装置6を利用せずに選択操作が可能に提示するモードである。詳細は後述する。
【0042】
プロセッサ51は、プログラム524に従ってレッスン画面をディスプレイ54に表示させるための画面表示処理514を実行する。レッスン画面は、図2を用いて説明されたように、提示処理511によって提示された推奨コンテンツのうちの表示対象のコンテンツである再生コンテンツの画像を表示する第1領域91と、カメラ56の撮影画像を表示する第2領域92と、を含む。
【0043】
画面表示処理514は、提示処理511によって提示された推奨コンテンツの中から選択された再生コンテンツの画像を取得する取得処理515を含む。取得処理515については後述する。
【0044】
端末装置6は、例えばスマートフォンなど、ユーザが手に持って操作できる程度の装置が想定される。具体的には、図5を参照して、端末装置6は、プロセッサ60とメモリ61とを備える携帯型のコンピュータによって構成されている。プロセッサ60は、例えば、CPUである。メモリ61は、フラッシュメモリ、EEPROM、ROM、RAMなどを含む。メモリ61は、プロセッサ60で実行されるプログラム611を記憶している。
端末装置6は、さらに、通信網3にアクセスするための通信装置62を有する。
【0045】
プロセッサ60は、プログラム611に従って取得処理601を実行する。取得処理601は、読取装置63から入力された信号を用いてコンテンツを取得することを含む。読取装置63は、表示された情報を読み取る装置であって、例えばカメラである。
【0046】
読取装置63を用いて、支援装置5のディスプレイ54に提示された推奨コンテンツのアクセス情報を読み取ることで、アクセス情報を示す信号がプロセッサ60に入力される。取得処理601においてプロセッサ60は、その信号を解析してアクセス情報を得て、アクセス情報に従って推奨コンテンツの格納先にアクセスして推奨コンテンツを取得する。
【0047】
プロセッサ60は、プログラム611に従って再生処理602を実行する。再生処理602は、取得処理601によって取得された推奨コンテンツを再生コンテンツとして再生し、再生画像を生成することを含む。再生処理602は、再生画像をタッチパネル64に表示させることを含んでもよい。
【0048】
プロセッサ60は、プログラム611に従って送信処理603を実行する。送信処理603は、再生処理602によって生成された再生画像を通信装置62に渡し、支援装置5に送信させることを含む。一例として、プロセッサ60は、再生処理602と送信処理603とを並行して実行する。それにより、再生処理602によって生成された再生画像が、リアルタイム、又は、概ねリアルタイムで支援装置5に送信されるようになる。
【0049】
図6のフローチャートを用いて、支援装置5での表示方法を説明する。図6を参照して、支援装置5のプロセッサ51は、リモコン7からの信号などから、レッスンのメニューの指定を受け付ける(ステップS1)。支援装置5にて支援を行うレッスンとして、例えば、スポーツや美容や音楽などが想定されており、実行するメニューとしてそれらが選択されると、プロセッサ51はプログラム524に従って支援のための処理を実行する。
【0050】
プロセッサ51は、コンテンツ情報522を参照して、推奨コンテンツを決定する(ステップS3)。ステップS3でプロセッサ51は、コンテンツ情報522に登録されているコンテンツのうち、レッスンを行うユーザに対応したものを推奨コンテンツと決定する。レッスンを行うユーザに対応したコンテンツは、一例として、対象ユーザ情報24がステップS1の指定を行ったユーザに該当するコンテンツである。
【0051】
ステップS1の指定を行ったユーザは、一例として、ステップS1に先立つ図示しないログイン操作に従う信号より識別されてもよい。又は、ステップS1の指定を行ったユーザは、予め支援装置5に対して登録されているユーザであってもよい。又は、ステップS1の指定を行ったユーザは、ユーザ情報の入力操作を受け付けることによって識別されるものであってもよい。
【0052】
また、プロセッサ51は、推奨コンテンツの提示方法を第1モードと第2モードとのうちの適した方に切り替える(ステップS5)。ステップS5の切り替えは、推奨コンテンツを提示するにあたって、モードを指定するユーザ操作を受け付けてもよいし、デフォルトでいずれかのモードで推奨コンテンツを提示し、その際に、他のモードへ切り替えする指示を受け付けてもよい。
【0053】
第1モードで推奨コンテンツを提示する場合、ステップS7でプロセッサ51は、図7の画面81をディスプレイ54に表示する。画面81は第1モードでの推奨コンテンツの提示画面の一例である。図7を参照して、第1モードの画面81は、推奨コンテンツの識別情報として、コンテンツ名82と、キャプチャ画像83とを含むとともに、アクセス情報として、アクセス先を示すアクセスコード84を含む。アクセスコード84は、端末装置6の読取装置63によって読み取られ、プロセッサ60の解析によってアクセス先が識別されるようにディスプレイ54に表示される情報の一例であって、例えばバーコードなどである。
【0054】
第2モードで推奨コンテンツを提示する場合、ステップS13でプロセッサ51は、図7の画面86をディスプレイ54に表示する。画面86は第2モードでの推奨コンテンツの提示画面の一例である。図7を参照して、第2モードの画面86は、アクセスコードに替えて、選択結果を示す選択ボタン87を含む。選択ボタン87は、リモコン7などの支援装置5の操作装置によって選択操作が可能なものである。
【0055】
好ましくは、図7に示されるように、第1モードの画面81及び第2モードの画面86のそれぞれに、他方の画面への切り替えを指示するためのボタン85,88が含まれる。ボタン85,88は、リモコン7によって選択操作がなされ得るものであってもよいし、アクセスコード84と同様に端末装置6の読取装置63によって読み取られることで選択操作がなされ得るものであってもよい。
【0056】
プロセッサ51は、提示した推奨コンテンツのうちの、見本動画としてレッスン画面において再生画像を表示する再生コンテンツの選択を、第1モードと第2モードとでは、それぞれ、異なる方法で受け付ける。
【0057】
すなわち、第1モードの場合、プロセッサ51は、端末装置6から再生画像の画面データを受け取ることによって、再生コンテンツの選択を受け付ける(ステップS9)。また、第2モードの場合、プロセッサ51は、リモコン7などの支援装置5の操作装置によって再生コンテンツの選択を受け付ける(ステップS15)。
【0058】
詳しくは、第1モードの場合、図8を参照して、レッスンを行うユーザは、携帯する端末装置6の読取装置63であるカメラで、支援装置5のディスプレイ54に表示された画面81に提示されたアクセスコード84のうちの再生したい推奨コンテンツのアクセスコードを撮影する(ステップS31)。
【0059】
端末装置6のプロセッサ60は、読取装置63によって読み込まれたデータを解析することでアクセス情報を得てアクセス情報の示すサーバ2などにアクセスし(ステップS32)、推奨コンテンツを取得する(ステップS33)。プロセッサ60は、取得した推奨コンテンツを再生コンテンツとして再生し(ステップS34)、再生画像である画面データを支援装置5に送信する(ステップS35)。第1モードの場合、ステップS9で支援装置5のプロセッサ51は、端末装置6からステップS35で送信された画面データを受信する。これにより、プロセッサ51は、再生コンテンツを決定する(ステップS11)。
【0060】
第2モードの場合、図9を参照して、レッスンを行うユーザは、リモコン7などの支援装置5の操作装置によって、支援装置5のディスプレイ54に表示された画面86に提示された選択ボタン87のうちの再生したい推奨コンテンツの選択ボタンを選択する(ステップS41)。第2モードの場合、ステップS15で支援装置のプロセッサ51は、リモコン7から選択結果を示す信号を受信する。第2モードの場合、この信号の受信によって、プロセッサ51は、再生コンテンツを決定する(ステップS11)。
【0061】
支援装置5のプロセッサ51は、ステップS11で再生コンテンツを決定すると、レッスン画面に表示するユーザ画像を得るために、カメラ56での撮影を開始する(ステップS17)。ステップS17での撮影は一例として動画撮影など、見本動画とする再生コンテンツの画像と比較しやすい画像を得るものとする。
【0062】
支援装置5のプロセッサ51は、ステップS17の撮影画像を第2領域92に表示し、再生コンテンツの再生画像を見本動画として第1領域91に表示したレッスン画面90をディスプレイ54に表示する(ステップS19)。
【0063】
第1モードの場合、ステップS19でプロセッサ51は、端末装置6から受信した画面データを第1領域91に表示したレッスン画面90をディスプレイ54に表示する。これにより、第1モードの場合、第1領域91には、端末装置6でアクセスコード84を読み取って再生された再生コンテンツの再生画像が表示される。
【0064】
第2モードの場合、プロセッサ51は、図9に示されたように、ステップS41にてリモコン7から受信した信号によって指定された再生コンテンツのコンテンツ情報522からサーバ2などの格納先を読み出してアクセスし(ステップS42)、再生コンテンツを取得する(ステップS43)。格納先は支援装置5のメモリ52のコンテンツDB523など、他のメモリであってもよい。
【0065】
第2モードの場合、ステップS19でプロセッサ51は、ステップS43で取得した再生コンテンツを再生し、その再生画像を第1領域91に表示したレッスン画面90をディスプレイ54に表示する。これにより、第2モードの場合、第1領域91には、リモコン7などの支援装置5の入力装置で選択され、支援装置5で再生された再生コンテンツの再生画像が表示される。
【0066】
なお、図6に示された表示方法において、ステップS3で特定の場合には、プロセッサ51は、ステップS1で指定されたメニューなどに対して予め規定されている1又は複数のコンテンツを推奨コンテンツ決定してもよい。特定の場合とは、例えば、ステップS1で操作を行ったユーザのユーザ情報521に適したコンテンツがコンテンツ情報522に含まれていなかった場合や、ステップS1で操作を行ったユーザのユーザ情報が得られなかった場合、などである。これにより、そのような場合であっても推奨コンテンツの提示が可能になる。
【0067】
また、ステップS9又はステップS15で再生コンテンツの選択を受け付けなかった場合に、プロセッサ51は、ステップS3で決定された推奨コンテンツのうちの1つを自動的に選択するようにしてもよい。選択は、一例としてランダムに行われてもよいし、作成日時の最も新しいものや再生時間の最も短いものなど、コンテンツに関する情報に基づいて行われてもよい。これにより、再生コンテンツの選択が行われなかった場合や選択結果の受信に失敗した場合であってもレッスン画面が表示されるようになる。
【0068】
以上のように、本システム100を用いると、支援装置5に、レッスンを行っているユーザの撮影画像と見本動画とが自動的に1画面に表示されたレッスン画面が表示される。そのため、支援装置5を見ながらレッスンすることで、見本動画に示される動きを模範としたレッスンを行うことができる。すなわち、本システム100は、ユーザのレッスンを好適に支援できる。
【0069】
このとき、支援装置5では、見本動画とする再生コンテンツの候補を推奨コンテンツとしてユーザに提示する。これにより、ユーザは、自身で再生コンテンツを探さなくてもよい。ユーザによっては、適した見本動画を探すことが難しかったり煩雑と感じたりする場合があるため、本システム100を用いることで容易に見本画像を得ることができる。つまり、本システム100を用いることで容易な操作でレッスンを好適に支援できる。
【0070】
複数の推奨コンテンツの中から見本動画とする再生コンテンツを選択する際、本システム100では、スマートフォンなどのユーザの携帯する端末装置6を用いることもできるし、リモコン7などの支援装置5の入力装置を用いることもできる。そのため、ユーザは所望する操作で選択することができる。それにより、ユーザの操作を容易にすることができる。
【0071】
なお、推奨コンテンツの提示は必須ではない。例えば、ステップS1でレッスンのメニューの指定を受け付けた際に、端末装置6又はリモコン7から再生コンテンツの指定を受け付けてもよい。又は、ステップS7もしくはステップS13で推奨コンテンツを提示した場合であっても、提示していないコンテンツを再生コンテンツとして指定を受け付けてもよい。このようにすることで、コンテンツの検索に慣れたユーザである場合には、所望するコンテンツを用いてレッスンの支援を行うことができる。そのため、ユーザのニーズに合ったレッスンの支援が可能になる。
【0072】
<3.付記>
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0073】
2 :サーバ
3 :通信網
5 :支援装置
6 :端末装置
7 :リモコン
21 :コンテンツ名
22 :キャプチャ画像
23 :アクセス情報
24 :対象ユーザ情報
50 :制御装置
51 :プロセッサ
52 :メモリ
53 :第1通信装置
54 :ディスプレイ
55 :第2通信装置
56 :カメラ
60 :プロセッサ
61 :メモリ
62 :通信装置
63 :読取装置
64 :タッチパネル
81 :画面
82 :コンテンツ名
83 :キャプチャ画像
84 :アクセスコード
85 :ボタン
86 :画面
87 :選択ボタン
88 :ボタン
90 :レッスン画面
91 :第1領域
92 :第2領域
100 :システム
511 :提示処理
512 :決定処理
513 :切替処理
514 :画面表示処理
515 :取得処理
521 :ユーザ情報
522 :コンテンツ情報
523 :コンテンツDB
524 :プログラム
601 :取得処理
602 :再生処理
603 :送信処理
611 :プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9