(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-10
(45)【発行日】2024-04-18
(54)【発明の名称】広告装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20240411BHJP
【FI】
G06Q30/0207
(21)【出願番号】P 2023146720
(22)【出願日】2023-09-11
【審査請求日】2023-09-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523335999
【氏名又は名称】株式会社イノベイト
(74)【代理人】
【識別番号】100153268
【氏名又は名称】吉原 朋重
(72)【発明者】
【氏名】池田 雅人
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-100850(JP,A)
【文献】特許第6836254(JP,B1)
【文献】特開2020-190927(JP,A)
【文献】国際公開第2019/003545(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の事業者がサービス提供する第1のアプリケーションから、前記第1の事業者が運営する第1の店舗において第1のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得する第1通知取得手段と、
第2の事業者が運営する第2の店舗で利用可能なクーポンと、該クーポンの特徴を表すクーポン特徴情報と、を関連付けて記憶するクーポン記憶手段と、
前記第1のイベントと関連性のある前記クーポン特徴情報を備える前記クーポンを選定する選定規則に基づいて、一の前記クーポンを前記クーポン記憶手段から選定するクーポン選定手段と、
前記第1のアプリケーションに対し、前記一のクーポンを通知するクーポン通知手段と、
前記第1のアプリケーションから、前記第2の店舗において前記一のクーポンに関する第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得する第2通知取得手段と、
前記第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知に基づいて、前記選定規則を修正するための分析を行う分析手段と、を有
し、
前記分析手段が、前記第1のイベントが発生した後に前記第2のイベントが発生する頻度を、該頻度が高まるように前記選定規則を修正するための分析を行い、該分析を行った結果に基づいて、前記選定規則の修正を行うことを特徴とする広告装置。
【請求項2】
前記クーポン通知手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、前記第2の事業者がサービス提供する第2のアプリケーションに対し、前記一のクーポンを通知し、
前記第2通知取得手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、前記第2のアプリケーションから、前記第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得することを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項3】
前記クーポン通知手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、ユーザー端末及び該ユーザー端末にインストールされているアプリケーションを指定して広告を通知する場合に前記ユーザー端末を特定するための情報であるユーザー端末識別情報で識別されるユーザー端末にインストールされる、広告を受信可能な一の広告用アプリケーションに対し、前記一のクーポンを通知し、
前記第2通知取得手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、前記第2の事業者がサービス提供する第2のアプリケーションから、前記第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得することを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項4】
前記クーポン通知手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、ユーザー端末に対し、ショートメッセージサービスを使用して前記一のクーポン又は前記一のクーポンへのリンク情報を通知し、
前記第2通知取得手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、前記第2の事業者がサービス提供する第2のアプリケーションから、前記第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得することを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項5】
前記クーポン通知手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、紙製のレシートとして、前記一のクーポン又は前記一のクーポンのへのリンク情報を通知し、
前記第2通知取得手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、前記第2の事業者がサービス提供する第2のアプリケーションから、前記第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得することを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項6】
前記第2通知取得手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、前記第2の事業者がサービス提供する第2のアプリケーションから、前記第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得することを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項7】
第1通知取得手段が、第1の事業者がサービス提供する第1のアプリケーションから、前記第1の事業者が運営する第1の店舗において第1のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得するステップと、
クーポン選定手段が、第2の事業者が運営する第2の店舗で利用可能なクーポンと該クーポンの特徴を表すクーポン特徴情報とを関連付けて記憶するクーポン記憶手段から、前記第1のイベントと関連性のある前記クーポン特徴情報を備える前記クーポンを選定する選定規則に基づいて、一の前記クーポンを選定するステップと、
クーポン通知手段が、前記第1のアプリケーションに対し、前記一のクーポンを通知するステップと、
第2通知取得手段が、前記第1のアプリケーションから、前記第2の店舗において前記一のクーポンに関する第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得するステップと、
分析手段が、前記第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知に基づいて、前記選定規則を修正するための分析を行うステップと、を
含み、
前記分析手段が、前記第1のイベントが発生した後に前記第2のイベントが発生する頻度を、該頻度が高まるように前記選定規則を修正するための分析を行い、該分析を行った結果に基づいて、前記選定規則の修正を行うことを特徴とする広告方法。
【請求項8】
前記クーポン通知手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、前記第2の事業者がサービス提供する第2のアプリケーションに対し、前記一のクーポンを通知し、
前記第2通知取得手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、前記第2のアプリケーションから、前記第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得することを特徴とする請求項
7に記載の広告方法。
【請求項9】
前記クーポン通知手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、ユーザー端末及び該ユーザー端末にインストールされているアプリケーションを指定して広告を通知する場合に前記ユーザー端末を特定するための情報であるユーザー端末識別情報で識別されるユーザー端末にインストールされる、広告を受信可能な一の広告用アプリケーションに対し、前記一のクーポンを通知し、
前記第2通知取得手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、前記第2の事業者がサービス提供する第2のアプリケーションから、前記第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得することを特徴とする請求項
7に記載の広告方法。
【請求項10】
前記クーポン通知手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、ユーザー端末に対し、ショートメッセージサービスを使用して前記一のクーポン又は前記一のクーポンへのリンク情報を通知し、
前記第2通知取得手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、前記第2の事業者がサービス提供する第2のアプリケーションから、前記第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得することを特徴とする請求項
7に記載の広告方法。
【請求項11】
前記クーポン通知手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、紙製のレシートとして、前記一のクーポン又は前記一のクーポンのへのリンク情報を通知し、
前記第2通知取得手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、前記第2の事業者がサービス提供する第2のアプリケーションから、前記第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得することを特徴とする請求項
7に記載の広告方法。
【請求項12】
前記第2通知取得手段が、前記第1のアプリケーションに代えて、前記第2の事業者がサービス提供する第2のアプリケーションから、前記第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得することを特徴とする請求項
7に記載の広告方法。
【請求項13】
コンピュータに、請求項
7乃至
12の何れか一に記載の方法を実行させるための広告プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互送客を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
相互送客とは、グループ企業内やテナント間において、お互いの顧客を自社に誘導することをいう。市場が飽和し、新規の顧客開拓が難しい中、相互送客は、企業のマーケティング戦略上、重要な手段になっている。
【0003】
そのような背景下、相互送客に関する技術的提案がなされており、例えば、特許文献1では、来店客のより具体的な嗜好や関心に沿った買い回りを促し、また、複合商業施設における広告効果の新たな評価軸を提供する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の従来技術においては、店舗間で相互送客を行う場合、それを効率的・効果的に行う手段が提示されていないという問題点があった。
そこで本発明では、上記問題点を鑑み、店舗間の効率的・効果的な相互送客を実現する広告装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示する広告装置の一形態は、第1の事業者がサービス提供する第1のアプリケーションから、前記第1の事業者が運営する第1の店舗において第1のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得する第1通知取得手段と、第2の事業者が運営する第2の店舗で利用可能なクーポンと、該クーポンの特徴を表すクーポン特徴情報と、を関連付けて記憶するクーポン記憶手段と、前記第1のイベントと関連性のある前記クーポン特徴情報を備える前記クーポンを選定する選定規則に基づいて、一の前記クーポンを前記クーポン記憶手段から選定するクーポン選定手段と、前記第1のアプリケーションに対し、前記一のクーポンを通知するクーポン通知手段と、前記第1のアプリケーションから、前記第2の店舗において前記一のクーポンに関する第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得する第2通知取得手段と、前記第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知に基づいて、前記選定規則を修正するための分析を行う分析手段と、を有し、前記分析手段が、前記第1のイベントが発生した後に前記第2のイベントが発生する頻度を、該頻度が高まるように前記選定規則を修正するための分析を行い、該分析を行った結果に基づいて、前記選定規則の修正を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
開示する広告装置は、店舗間の効率的・効果的な相互送客を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施の形態に係る広告装置の概要を説明する図である。
【
図2】本実施の形態に係る広告装置の機能ブロック図である。
【
図3】本実施の形態に係るクーポン記憶手段の一例を示す図である。
【
図4】本実施の形態に係る広告装置のハードウエア構成例を示す図である。
【
図5】本実施の形態に係る広告装置による処理例の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
(本実施の形態に係る広告装置の動作原理)
【0010】
図1乃至3を用いて、本実施の形態に係る広告装置(以下、単に「本装置」という。)100の動作原理について説明する。
図1は、本装置100と他装置との接続関係を示す図であり、
図2は、本装置100の機能ブロック図であり、
図3は、クーポン記憶手段110の一例を示す図である。
【0011】
本装置100は、通信ネットワーク380を介して、ユーザー端末350や第1の事業者210又は第2の事業者260が管理する情報処理装置と接続される。通信ネットワーク380は、有線通信ネットワークであっても、無線通信ネットワークであっても良い。
【0012】
ユーザー端末350には、第1の事業者210がサービス提供する第1のアプリケーション220や第2の事業者260がサービス提供する第2のアプリケーション270がインストールされている場合がある。また、ユーザー端末350には、広告用アプリケーション370がインストールされている形態としても良い。
【0013】
第1の事業者210又は第2の事業者260が管理する情報処理装置には、第1のアプリケーション220や第2のアプリケーション270がインストールされている場合がある。第1のアプリケーション220や第2のアプリケーション270は、販売促進用のアプリケーション(ソフトウエア)であっても良く、EC(Electronic Commerce)サイト(仮想店舗)を運営するためのアプリケーション(ソフトウエア)であっても良い。また、第1のアプリケーション220や第2のアプリケーション270は、第1の事業者210又は第2の事業者260が運営する実店舗を運営するためのアプリケーション(ソフトウエア)、例えば、POS(Point Of Sales)システムのようなものであっても良い。
【0014】
図2で示すように、本装置100は、クーポン記憶手段110、第1通知取得手段120、クーポン選定手段130、クーポン通知手段140、第2通知取得手段150、分析手段160を有する。
【0015】
クーポン記憶手段110は、第2の事業者260が運営する第2の店舗280で利用可能なクーポン310(の識別情報)と、クーポン310の特徴を表すクーポン特徴情報320と、を関連付けて記憶する。第2の事業者260は、クーポン310が利用できる店舗280の運営者であり、店舗280は、実店舗であっても良く、ECサイトの様な仮想店舗であっても良い。クーポン特徴情報320は、例えば、第2の店舗280の業種、第2の店舗280の場所、相互送客を行う場合、クーポン310の利用の観点から相性の良い第1の店舗230の業種、クーポン発行の優先度・優先順位などの情報である。
【0016】
図3で示すように、クーポン記憶手段110は、例えば、第2の店舗280:店舗Bのクーポン(の識別情報)310と、クーポン特徴情報320として、店舗Bの業種:飲食業、店舗Bの所在地:東京都新宿区、相性の良い第1の店舗230の業種:日用品の小売業、クーポン発行の優先度・優先順位:1(位)、等を関連付けて記憶する。
【0017】
また、
図3で示すように、クーポン記憶手段110は、例えば、第2の店舗280:仮想店舗Bのクーポン(の識別情報)310と、クーポン特徴情報320として、仮想店舗Bの業種:服飾の小売業、仮想店舗Bの所在地:仮想店舗、相性の良い第1の店舗230の業種:電化製品の小売業、クーポン発行の優先度・優先順位:3、等を関連付けて記憶する。
【0018】
第1通知取得手段120は、第1の事業者210がサービス提供する第1のアプリケーション220から、第1の事業者210が運営する第1の店舗230において第1のイベント240が発生したことを検知した旨の通知(第1の通知)250を取得する。第1のアプリケーション220は、例えば、ユーザー端末350にインストールされる販売促進用のアプリケーション、ECサイト(仮想店舗)を運営するためのWEBアプリケーション、実店舗を運営するためのPOSシステムなどである。第1の店舗230は、実店舗であっても良く、仮想店舗(ECサイトなど)であっても良い。
【0019】
第1のイベント240とは、例えば、商品・サービスの購入に伴う決済、第1の店舗230への来店・来場・アクセス、第1の店舗230への問い合わせを含むコンタクト、などのような概念である。第1の店舗230における第1のイベント240の発生は、第1のアプリケーション220によって検知され、第1のアプリケーション220が検知した旨を本装置100に通知する。
【0020】
クーポン選定手段130は、第1のイベント240と関連性のあるクーポン特徴情報320を備えるクーポン310を選定するための選定規則330に基づいて、一のクーポン310をクーポン記憶手段110から選定する。選定規則330は、例えば、第1のイベント240が発生した第1の店舗230と住所(距離)が近い第2の店舗280のクーポン310を選択するという規則であっても良い。
【0021】
図3で示すように、クーポン選定手段130は、例えば、第1のイベント240が発生した第1の店舗230の所在地が“東京都世田谷区”である場合、同じく“東京都世田谷区”で所在地が近い第2の店舗280:店舗Cのクーポン310を選定する。
【0022】
また、選定規則330は、例えば、第1のイベント240が発生した第1の店舗230の業種と相性の良い業種である第2の店舗280のクーポン310を選択するという規則であっても良い。ここで、相性が良いとは、第1の店舗230において第1のイベント240が発生した後に、高確率で第2の店舗280においてクーポン310が利用される又はクーポン310に関連するユーザー行動が起こるという関係である。クーポン310に関連するユーザー行動とは、商品・サービスの購入に伴う決済、第2の店舗280への来店・来場・アクセス、第2の店舗280への問い合わせを含むコンタクト、などのような行動である。
【0023】
図1及び3で示すように、クーポン選定手段130は、例えば、第1のイベント240が発生した第1の店舗230の業種が“日用品の小売業”であり、“日用品小売業”と“飲食業”とが相性が良いという選定規則330がある場合、“飲食業”である第2の店舗280:店舗Bのクーポン310を選定する。
【0024】
また、選定規則330は、例えば、第2の店舗280のクーポン310と相性の良い第1の店舗230の業種において第1のイベント240が発生した場合、その第2の店舗280のクーポン310を選択する規則であっても良い。
【0025】
図1及び3で示すように、クーポン選定手段130は、例えば、第1のイベント240が発生した第1の店舗230の業種が“電化製品の小売業”の場合、“電化製品の小売業”と相性の良いとされる第2の店舗280:仮想店舗B(ECサイト)のクーポン310を選定する。
【0026】
また、選定規則330は、店舗280による協賛金(出資金)の多寡など何らかの理由によって決められるクーポン310の選択優先度の順に従って、クーポン310を選択するという規則であっても良い。
【0027】
図3で示すように、クーポン選定手段130は、例えば、優先順位が“1(位)”である第2の店舗280:店舗Bのクーポン310を選定する。また、クーポン選定手段130は、例えば、優先順位が“1(位)”から“4(位)”である複数の第2の店舗280:店舗B、C、仮想店舗B、Cのクーポン310を選定する形態としても良い。
【0028】
なお、クーポン選定手段130は、上記のように観点の異なる複数の選定規則330を組み合わせて、一のクーポン310をクーポン記憶手段110から選定する形態としても良い。
【0029】
クーポン通知手段140は、第1のアプリケーション220に対し、クーポン選定手段130によって選定されるクーポン310を通知する。クーポン通知手段140は、第1のアプリケーション220に代えて、第2の事業者260がサービス提供する第2のアプリケーション270に対し、クーポン選定手段130によって選定されるクーポン310を通知する形態としても良い。
【0030】
クーポン通知手段140は、第1のアプリケーション220に代えて、ユーザー端末350及びユーザー端末350にインストールされているアプリケーションを指定して広告を通知する場合にユーザー端末350を特定するための情報であるユーザー端末識別情報(所謂、広告ID(IDentifier))360で識別されるユーザー端末にインストールされる、広告を受信可能な広告用アプリケーション370に対し、クーポン選定手段130によって選定されるクーポン310を通知する形態としても良い。
【0031】
クーポン通知手段140は、第1のアプリケーション220に代えて、ユーザー端末350に対し、ショートメッセージサービスを使用してクーポン310又はクーポン310へのリンク情報を通知する形態としても良い。また、クーポン通知手段140は、第1のアプリケーション220に代えて、POSレジ等を介して紙製のレシートとして、クーポン310又はクーポン310のへのリンク情報を通知する形態としても良い。
【0032】
第2通知取得手段150は、第1のアプリケーション220から、第2の店舗280において、クーポン通知手段140によって通知されるクーポン310に関する第2のイベント290が発生したことを検知した旨の通知(第2の通知)300を取得する。第2のイベント290とは、例えば、クーポン310を利用した商品・サービスの購入に伴う決済、第2の店舗280への来店・来場・アクセス、第2の店舗280への問い合わせを含むコンタクト、などのような概念である。
【0033】
また、第2通知取得手段150は、第1のアプリケーション220に代えて、第2のアプリケーション290から、第2の通知300を取得する形態としても良い。
【0034】
第2の店舗280における第2のイベント290の発生は、第1のアプリケーション220又は第2のアプリケーション290によって検知され、検知主体である第1のアプリケーション220又は第2のアプリケーションが検知した旨を本装置100に通知する。
【0035】
分析手段160は、第2の通知300に基づいて、選定規則330を修正するための分析を行う。分析手段160は、例えば、第1のイベント240が発生した後に第2のイベント290が発生する頻度を、この頻度が高まるように選定規則330を修正するための分析を行う。
【0036】
つまり、分析手段160は、効率的に、効果的なクーポン310を選定できるように、クーポン選定手段130に対しフィードバックを行い、店舗間の効率的・効果的な相互送客の実現に寄与する。
【0037】
また、分析手段160は、選定規則330における第1のイベント240と第2のイベント290との相性の良さの評価を精緻化・高度化させるための分析を行う。
分析手段160は、上記の分析を行った結果に基づいて、選定規則330の修正を行う。
本装置100は、上記の動作原理に基づいて、店舗間の効率的・効果的な相互送客を実現する。
(本実施の形態に係る広告装置のハードウエア構成)
【0038】
図4を用いて、本装置100のハードウエア構成例について説明する。
図4は、本装置100のハードウエア構成の一例を示す図である。
図4で示すように、本装置100は、CPU(Central Processing Unit)510、ROM(Read-Only Memory)520、RAM(Random Access Memory)530、補助記憶装置540、通信I/F550、入力装置560、表示装置570、記憶媒体I/F580を有する。
【0039】
CPU510は、ROM520に記憶されたプログラムを実行する装置であり、RAM530に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、本装置100全体を制御する。ROM520は、CPU510が実行するプログラムやデータを記憶している。RAM530は、CPU510でROM520に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
【0040】
補助記憶装置540は、基本ソフトウエアであるOS(Operating System)や本実施の形態に係るアプリケーションプログラムなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。補助記憶装置540は、クーポン記憶手段110を含み、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどである。
【0041】
通信I/F550は、有線・無線LAN(Local Area Network)、インターネットなどの通信ネットワーク360に接続し、通信機能を提供する他装置350とデータの授受を行うためのインターフェースである。
【0042】
入力装置560は、キーボードなど本装置100にデータ入力を行うための装置である。表示装置(出力装置)570は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成される装置であり、本装置100が有する機能をユーザーが利用する際や各種設定を行う際のユーザーインターフェースとして機能する装置である。記憶媒体I/F580は、CD-ROM、DVD-ROM、USBメモリなどの記憶媒体590とデータの送受信を行うためのインターフェースである。
【0043】
本装置100が有する各手段は、CPU510が、ROM520又は補助記憶装置540に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現される形態としても良い。また、本装置100が有する各手段は、当該各手段に関する処理をハードウエアとして実現される形態としても良い。また、通信I/F550を介して外部サーバー装置から本発明に係るプログラムを読み込ませたり、記憶媒体I/F580を介して記憶媒体590から本発明に係るプログラムを読み込ませたりして、本装置100に当該プログラムを実行させる形態としても良い。
(本実施の形態に係る広告装置による処理例)
図5を用いて、本装置100による処理例の流れを説明する。
図5は、本装置100による処理の一例の流れを示すフローチャートである。
【0044】
S10で第1通知取得手段120が、第1の事業者210がサービス提供する第1のアプリケーション220から、第1の通知250を取得する。第1の店舗230における第1のイベント240の発生は、第1のアプリケーション220によって検知され、第1のアプリケーション220が検知した旨を本装置100に通知する。
【0045】
S20でクーポン選定手段130が、第1のイベント240と関連性のあるクーポン特徴情報320を備えるクーポン310を選定するための選定規則330に基づいて、クーポン310をクーポン記憶手段110から選定する。
【0046】
選定規則330は、例えば、第1のイベント240が発生した第1の店舗230と住所(距離)が近い第2の店舗280のクーポン310を選択するという規則であっても良い。
【0047】
図3で示すように、クーポン選定手段130は、例えば、第1のイベント240が発生した第1の店舗230の所在地が“東京都世田谷区”である場合、同じく“東京都世田谷区”で所在地が近い第2の店舗280:店舗Cのクーポン310を選定する。
【0048】
また、選定規則330は、例えば、第1のイベント240が発生した第1の店舗230の業種と相性の良い業種である第2の店舗280のクーポン310を選択するという規則であっても良い。ここで、相性が良いとは、第1の店舗230において第1のイベント240が発生した後に、高確率で第2の店舗280においてクーポン310が利用される又はクーポン310に関連するユーザー行動が起こるという関係である。クーポン310に関連するユーザー行動とは、第2の店舗280における商品・サービスの購入に伴う決済、第2の店舗280への来店・来場・アクセス、第2の店舗280への問い合わせを含むコンタクト、などのような行動である。
【0049】
図1及び3で示すように、クーポン選定手段130は、例えば、第1のイベント240が発生した第1の店舗230の業種が“日用品の小売業”であり、“日用品小売業”と“飲食業”とが相性が良いという選定規則330がある場合、“飲食業”である第2の店舗280:店舗Bのクーポン310を選定する。
【0050】
また、選定規則330は、例えば、第2の店舗280のクーポン310と相性の良い第1の店舗230の業種において第1のイベント240が発生した場合、その第2の店舗280のクーポン310を選択する規則であっても良い。
【0051】
図1及び3で示すように、クーポン選定手段130は、例えば、第1のイベント240が発生した第1の店舗230の業種が“電化製品の小売業”の場合、“電化製品の小売業”と相性の良いとされる第2の店舗280:仮想店舗B(ECサイト)のクーポン310を選定する。
【0052】
また、選定規則330は、店舗280による協賛金(出資金)の多寡など何らかの理由によって決められるクーポン310の選択優先度の順に従って、クーポン310を選択するという規則であっても良い。
【0053】
図3で示すように、クーポン選定手段130は、例えば、優先順位が“1(位)”である第2の店舗280:店舗Bのクーポン310を選定する。また、クーポン選定手段130は、例えば、優先順位が“1(位)”から“4(位)”である複数の第2の店舗280:店舗B、C、仮想店舗B、Cのクーポン310を選定する形態としても良い。
【0054】
S30でクーポン通知手段140が、第1のアプリケーション220に対し、S20において選定されたクーポン310を通知する。クーポン通知手段140は、第1のアプリケーション220に代えて、第2のアプリケーション270に対し、S20において選定されたクーポン310を通知する形態としても良い。
【0055】
また、クーポン通知手段140は、第1のアプリケーション220に代えて、ユーザー端末識別情報(広告ID)360で識別されるユーザー端末にインストールされる広告用アプリケーション370に対し、S20において選定されたクーポン310を通知する形態としても良い。
【0056】
また、クーポン通知手段140は、第1のアプリケーション220に代えて、ユーザー端末350に対し、ショートメッセージサービスを使用してクーポン310又はクーポン310へのリンク情報を通知する形態としても良い。また、クーポン通知手段140は、第1のアプリケーション220に代えて、POSレジ等を介して紙製のレシートとして、クーポン310又はクーポン310のへのリンク情報を通知する形態としても良い。
【0057】
S40で第2通知取得手段150が、第1のアプリケーション220から、第2の通知300を取得する。第2のイベント290とは、例えば、S30において通知されたクーポン310を利用した商品・サービスの購入に伴う決済、第2の店舗280への来店・来場・アクセス、第2の店舗280への問い合わせを含むコンタクト、などのような概念である。
【0058】
また、第2通知取得手段150は、第1のアプリケーション220に代えて、第2のアプリケーション290から、第2の通知300を取得する形態としても良い。
【0059】
第2の店舗280における第2のイベント290の発生は、第1のアプリケーション220又は第2のアプリケーション290によって検知され、検知主体である第1のアプリケーション220又は第2のアプリケーションが検知した旨を本装置100に通知する。
【0060】
S50で分析手段160が、S40において取得した第2の通知300に基づいて、選定規則330を修正するための分析を行う。分析手段160は、例えば、第1のイベント240が発生した後に第2のイベント290が発生する頻度を、この頻度が高まるように選定規則330を修正するための分析を行う。
【0061】
つまり、分析手段160は、効率的に、効果的なクーポン310を選定できるように、クーポン選定手段130に対しフィードバックを行い、店舗間の効率的・効果的な相互送客の実現に寄与する。
【0062】
S60で分析手段160が、S50において行った分析の結果に基づいて、クーポン選定手段130の選定規則330及び/又はクーポン記憶手段110のクーポン特徴情報320の修正を行う。
上記のような処理を行うことによって、本装置100は、店舗間の効率的・効果的な相互送客を実現する。
【0063】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0064】
100 広告装置
110 クーポン記憶手段
120 第1通知取得手段
130 クーポン選定手段
140 クーポン通知手段
150 第2通知取得手段
160 分析手段
210 第1の事業者
220 第1のアプリケーション
230 第1の店舗
240 第1のイベント
250 第1の通知:第1のイベントが発生したことを検知した旨の通知
260 第2の事業者
270 第2のアプリケーション
280 第2の店舗
290 第2のイベント
300 第2の通知:第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知
310 クーポン
320 クーポン特徴情報
330 選定規則
340 ユーザー
350 ユーザー端末
360 ユーザー端末識別情報
370 広告用アプリケーション
380 通信ネットワーク
510 CPU
520 ROM
530 RAM
540 補助記憶装置
550 通信インターフェース
560 入力装置
570 出力装置
580 記憶媒体インターフェース
590 記憶媒体
【要約】 (修正有)
【課題】店舗間の効率的・効果的な相互送客を実現する広告装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】広告装置は、第1の事業者がサービス提供する第1のアプリケーションから、第1の事業者が運営する第1の店舗で第1のイベントが発生したことを検知した旨の通知を取得する手段120、第2の事業者が運営する第2の店舗で利用可能なクーポンと、クーポン特徴情報と、を関連付けて記憶する手段110、第1のイベントと関連性のあるクーポン特徴情報を備えるクーポンを選定する選定規則に基づき、一のクーポンを選定する手段130、第1のアプリケーションに対し、一のクーポンを通知する手段140、第1のアプリケーションから、第2の店舗で一のクーポンに関する第2のイベントを検知した旨の通知を取得する手段150及び第2のイベントが発生したことを検知した旨の通知に基づいて、選定規則を修正するための分析を行う手段160を有する。
【選択図】
図2