(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-10
(45)【発行日】2024-04-18
(54)【発明の名称】藻類培養装置
(51)【国際特許分類】
C12M 1/00 20060101AFI20240411BHJP
【FI】
C12M1/00 E
(21)【出願番号】P 2018084448
(22)【出願日】2018-04-25
【審査請求日】2021-04-19
【審判番号】
【審判請求日】2022-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上田 敦士
(72)【発明者】
【氏名】上野 大司
【合議体】
【審判長】加々美 一恵
【審判官】福井 悟
【審判官】藤井 美穂
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-80839(JP,A)
【文献】特開平5-192129(JP,A)
【文献】特開平9-75878(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105660352(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M1/00-42
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
藻類を含む培養液
を内部に収容するスペースを有する第1タンクと、
前記第1タンクよりも鉛直方向の高さが高い位置に配置され、前記培養液
を内部に収容するスペースを有する第2タンクと、
前記第1タンクから前記第2タンクに対して前記培養液を汲み上げる汲み上げ機構と、
前記第2タンクよりも鉛直方向の高さが高くかつ前記第1タンクに収容される前記培養液の液面と前記第2タンクに収容される前記培養液の液面との高低差に起因するサイフォン現象で前記培養液が到達可能な高さ位置に配置される前記第2タンクに接続される液中の流入口と、前記流入口よりも低い位置に配置され、前記第1タンクに向けて前記培養液を排出する液中の流出口と、を有し、前記流入口から前記流出口に前記培養液を流通させるリアクタと、
前記リアクタにサイフォン現象を構成するための前記培養液を充満可能な経路と
を備え、
前記第1タンクは、平面視で2つの長辺及び2つの短辺を有する矩形状であり、
前記リアクタは、
前記第1タンクの上部に重なるように前記第1タンクの2つの長辺に沿って複数並んだ状態で配置され、それぞれ前記第1タンク及び前記第2タンクに別個に接続される
藻類培養装置。
【請求項2】
前記リアクタは、少なくとも藻類が光合成を行うことが可能な波長の光を透過可能な管路を有する
請求項1に記載の藻類培養装置。
【請求項3】
前記リアクタは、前記管路の内部を清掃するピグを前記第2タンクと前記流入口とを接続する第1接続管より供給し、前記ピグが前記管路の少なくとも前記流入口から前記流出口までの区間を流通し、前記流出口と前記第1タンクとを接続する第2接続管から前記ピグを排出可能に形成される
請求項2に記載の藻類培養装置。
【請求項4】
前記第1接続管及び前記第2接続管は、一方に前記リアクタの内部を清掃するピグの挿入口を有し、他方に前記ピグの排出口を有し、
前記リアクタ、前記第1接続管、及び前記第2接続管は、前記流入口から前記流出口の区間を含む前記挿入口から前記排出口までの区間において、前記ピグを流通可能な形状に形成される
請求項3に記載の藻類培養装置。
【請求項5】
前記第1接続管及び前記第2接続管の少なくとも一方には、前記リアクタの運転中に前記ピグを退避させるピグ待機口が設けられる
請求項3に記載の藻類培養装置。
【請求項6】
前記ピグ待機口に接続され、前記ピグに接続されるワイヤーが移動可能なワイヤー移動経路と、
前記ワイヤー移動経路内に設けられ、前記ワイヤーを駆動することで前記ピグを移動させるピグ駆動機構と
を備える請求項5に記載の藻類培養装置。
【請求項7】
前記第1接続管は、前記ピグ待機口としてピグ上部待機口を有し、
前記第2接続管は、前記ピグ待機口としてピグ下部待機口を有し、
前記ワイヤー移動経路は、前記ピグ下部待機口と前記ピグ上部待機口とを接続する
請求項6に記載の藻類培養装置。
【請求項8】
前記リアクタは、前記管路が螺旋形状であり、少なくとも前記藻類が光合成可能な波長の光を透過可能である
請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の藻類培養装置。
【請求項9】
前記リアクタの中心軸のある内部に配置され、前記藻類が光合成可能な波長の光を照射する光源部を備える
請求項8に記載の藻類培養装置。
【請求項10】
前記リアクタは、前記藻類が光合成を行う波長とは異なる波長の光を、前記藻類が光合成を行う波長の光に変換する波長変換材を含む
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の藻類培養装置。
【請求項11】
前記第1タンク及び前記第2タンクは、気相部を連通させずに、それぞれ内部が大気開放されている
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の藻類培養装置。
【請求項12】
前記第1タンク及び前記第2タンクは、大気に接続される部分に、異物の侵入を規制するフィルタを有する
請求項11に記載の藻類培養装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、藻類培養装置に関する。
【背景技術】
【0002】
藻類を培養する藻類培養装置として、例えば地上にコンクリート等で槽を形成し、この槽内に藻類及び培養液を入れ、光を照射して藻類に光合成をさせることで、バイオ燃料等を抽出させる構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の藻類培養装置においては、槽内の藻類に万遍なく光を照射して光合成を行わせるため、ポンプ等の動力源を用いて培養液を槽内で流通させる構成となっている。このような藻類培養装置は、地上に大規模に設けられるため、大きな動力が必要となる。これに対して、培養液を循環させる際に要する動力を低減できる手段が求められている。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、培養液を流通させる際に要する動力を低減できる藻類培養装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る藻類培養装置は、藻類を含む培養液を当該内部に収容するスペースを有する第1タンクと、前記第1タンクよりも鉛直方向の高さが高い位置に配置され、前記培養液を当該内部に収容するスペースを有する第2タンクと、前記第1タンクから前記第2タンクに対して前記培養液を汲み上げる汲み上げ機構と、前記第2タンクよりも鉛直方向の高さが高くかつ前記第1タンクに収容される前記培養液の液面と前記第2タンクに収容される前記培養液の液面との高低差に起因するサイフォン現象で前記培養液が到達可能な高さ位置に配置される前記第2タンクに接続される液中の流入口と、前記流入口よりも低い位置に配置され、前記第1タンクに向けて前記培養液を排出する液中の流出口と、を有し、前記流入口から前記流出口に前記培養液を流通させるリアクタと、前記リアクタにサイフォン現象を構成するための前記培養液を充満可能な経路とを備える。
【0007】
従って、第2タンク内の培養液は、汲み上げ機構により第1タンクから第2タンクへ培養液を一度汲み上げることで、第1タンクに収容される培養液の液面と第2タンクに収容される培養液の液面との高低差に起因するサイフォン現象により、駆動機構等を用いることなく、当該第2タンクよりも高い位置に配置されるリアクタに供給可能となる。これにより、培養液を流通させる際に要する動力を低減できる。
【0008】
また、前記リアクタは、少なくとも藻類が光合成を行うことが可能な波長の光を透過可能な管路を有してもよい。
【0009】
従って、リアクタでは、管路により、効率的に光の照射面積を増し、効率的に培養液を流通させることができる。
【0010】
また、前記リアクタは、前記管路で形成され、内部を清掃するピグを前記第2タンクから前記リアクタへの第1接続管より供給し、少なくとも前記リアクタの前記流入口から前記流出口までの区間を流通し、前記リアクタから前記第1タンクへの第2接続管から排出可能に形成されてもよい。
【0011】
従って、管路の内部にピグを流通させることで、リアクタを分解することなく管路の内部を容易に清掃することができる。
【0012】
また、前記第1接続管及び前記第2接続管は、一方に前記リアクタの内部を清掃するピグの挿入口を有し、他方に前記ピグの排出口を有し、前記リアクタ、前記第1接続管、及び前記第2接続管は、前記流入口から前記流出口の区間を含む前記挿入口から前記排出口までの区間において、前記ピグを流通可能な形状に形成されてもよい。
【0013】
従って、第1接続管及び第2接続管の一方からピグを挿入し、他方からピグを排出できるため、ピグの挿入及び排出を効率的に行うことができる。
【0014】
また、前記第1接続管及び前記第2接続管の少なくとも一方には、前記リアクタの運転中に前記ピグを退避させるピグ待機口が設けられてもよい。
【0015】
従って、この場合、ピグ待機口を通じてリアクタの内部にピグを流通させることで、リアクタを分解することなく内部を容易に清掃することができる。また、リアクタの運転中には、ピグ待機口にピグを退避させておくことができる。
【0016】
また、前記ピグ待機口に接続され、前記ピグに接続されるワイヤーが移動可能なワイヤー移動経路と、前記ワイヤー移動経路内に設けられ、前記ワイヤーを駆動することで前記ピグを移動させるピグ駆動機構とを備えてもよい。
【0017】
従って、ワイヤーを用いてピグを移動させることができるため、リアクタの内部をより確実かつ効率的に清掃することができる。
【0018】
また、前記第1接続管は、前記ピグ待機口としてピグ上部待機口を有し、前記第2接続管は、前記ピグ待機口としてピグ下部待機口を有し、前記ワイヤー移動経路は、前記ピグ下部待機口と前記ピグ上部待機口とを接続してもよい。
【0019】
従って、ピグ下部待機口から排出されたピグをピグ上部待機口に循環させて用いることができる。
【0020】
また、前記リアクタは、前記管路が螺旋形状であり、少なくとも前記藻類が光合成可能な波長の光を透過可能であってもよい。
【0021】
従って、リアクタの設置面積を抑えつつ、リアクタの表面積を増やすことができる。この場合、リアクタは、少なくとも藻類が光合成可能な波長の光を透過可能であるため、リアクタ内の藻類に対して光合成可能な波長の光をより多く照射することができる。
【0022】
また、前記リアクタの中心軸のある内部に配置され、前記藻類が光合成可能な波長の光を照射する光源部を備えてもよい。
【0023】
従って、リアクタを流れる藻類に対して光合成を行うための波長の光を効率的に供給することができる。
【0024】
また、前記リアクタは、前記藻類が光合成を行う波長とは異なる波長の光を、前記藻類が光合成を行う波長の光に変換する波長変換材を含んでもよい。
【0025】
従って、リアクタを流れる藻類に対して光合成を行うための光をより多く供給することができる。
【0026】
また、前記第1タンク及び前記第2タンクは、気相部を連通させずに、それぞれ内部が大気開放されていてもよい。
【0027】
従って、サイフォン現象を容易に発生させることが可能となるため、駆動機構等を用いることなく、当該第2タンクよりも高い位置に配置されるリアクタに容易に培養液を供給可能となる。
【0028】
また、前記第1タンク及び前記第2タンクは、大気に接続される部分に、異物の侵入を規制するフィルタを有してもよい。
【0029】
従って、第1タンク及び第2タンクの内部が大気開放された状態を維持しつつ、大気側からの異物が当該内部に浸入することを抑制できる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、藻類及び培養液を流通させる際に要する動力を抑制可能な藻類培養装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る藻類培養装置の一例を模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、藻類培養装置のレイアウトの一例を模式的に示す斜視図である。
【
図3】
図3は、藻類培養装置の動作状態の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、藻類培養装置の動作状態の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、藻類培養装置の動作状態の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、藻類培養装置の動作状態の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、藻類培養装置の他の例を模式的に示す図である。
【
図8】
図8は、ピグ循環機構の一例を模式的に示す図である。
【
図9】
図9は、モータ機構を作動させた場合にピグが移動する様子を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明に係る藻類培養装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0033】
図1は、本実施形態に係る藻類培養装置100の一例を模式的に示す図である。
図1に示す藻類培養装置100は、例えば、バイオ燃料の抽出等の目的で藻類Mを培養する装置である。藻類培養装置100は、例えば屋外等、太陽光の照射を十分に受けることが可能な場所に設置される。
図1に示すように、藻類培養装置100は、ボトムタンク(第1タンク)10と、トップタンク(第2タンク)20と、リアクタ30と、汲み上げ機構40と、光源部50とを備える。
【0034】
ボトムタンク10は、タンク本体11と、タンク蓋12と、フィルタ部13と、培養液供給部14と、藻類供給部15と、レベル計16と、排出部17と、温度調整部18と、二酸化炭素供給部19とを有する。タンク本体11は、例えば矩形の槽状であるが、これに限定されず、他の形状であってもよい。また、タンク本体11の底面には、例えばタンク本体11内部の清掃時のドレン溜めとして用いられる段差が設けられているが、当該段差が設けられない構成であってもよい。タンク本体11は、上部に開口部11aを有している。
【0035】
タンク蓋12は、例えば板状であり、藻類Mが光合成を行う波長の光を透過可能である。タンク蓋12は、タンク本体11の開口部11aを閉塞する。タンク蓋12は、開口部12aを有する。ボトムタンク10は、開口部12aを介して内部が大気開放された状態となっている。
【0036】
フィルタ部13は、タンク蓋12の開口部12aを覆うように配置される。フィルタ部13は、外部からの異物の侵入を抑制し、かつボトムタンク10の内外で気体の流通を許容する。したがって、ボトムタンク10は、フィルタ部13により外部からの異物の侵入が防止された状態で大気開放されている。フィルタ部13には、異物の付着を防ぐためカバー部材などが設けられてもよい。
【0037】
培養液供給部14は、藻類Mを培養するための培養液Qをボトムタンク10内に供給する。培養液供給部14は、例えば窒素、リン等の養分を含んだ水を外部で生成し、培養液Qとしてボトムタンク10内に供給する。藻類供給部15は、外部で生長させた藻類Mをボトムタンク10内に供給する。
【0038】
レベル計16は、ボトムタンク10内の培養液Qの液位を検出する。例えばレベル計16の検出結果に基づいて、培養液Qの液位が所定値範囲となるように培養液Q等の供給のタイミングを制御可能であってもよい。排出部17は、ボトムタンク10内の培養液Q等を排出する。タンク内の清掃時の排液に使用する。また、排出部17は、図示しない外部タンクに接続されてもよい。この場合、レベル計16の検出結果に基づいて、培養液Qの液位が所定値を超える場合、排出部17から当該外部タンク等へ培養液Qを排出し、一時的に溜めておくことも可能である。
【0039】
温度調整部18は、ボトムタンク10内の培養液Qの温度を調整する。二酸化炭素供給部19は、ボトムタンク10に収容される培養液Qに対して二酸化炭素を供給する。供給された二酸化炭素は、培養液Q中の藻類Mが光合成を行う際に消費される。
【0040】
トップタンク20は、ボトムタンク10よりも鉛直方向の高さが高い位置に配置され、培養液Qを収容する。トップタンク20は、タンク本体21と、タンク蓋22と、フィルタ部23と、接続管(第1接続管)24と、補助ポンプ25と、レベル計26と、排出部27、28とを有する。タンク本体21は、例えば矩形の槽状であるが、これに限定されず、他の形状であってもよい。トップタンク20のタンク本体21は、上記したボトムタンク10のタンク本体11に比べて容積が小さくなっているが、これに限定されず、タンク本体11と同様の容積であってもよいし、タンク本体11よりも容積が大きくてもよい。タンク本体21は、上部に開口部21aを有している。
【0041】
タンク蓋22は、例えば板状であり、藻類Mが光合成を行う波長の光を透過可能である。タンク蓋22は、タンク本体21の開口部21aを閉塞する。タンク蓋22は、開口部22aを有する。トップタンク20は、開口部22aを介して内部が大気開放された状態となっている。
【0042】
フィルタ部23は、タンク蓋22の開口部22aを覆うように配置される。フィルタ部23は、外部からの異物の侵入を抑制し、かつトップタンク20の内外で気体の流通を許容する。したがって、トップタンク20は、フィルタ部23により外部からの異物の侵入が抑制された状態で大気開放されている。フィルタ部23には、異物の付着を防ぐためカバー部材などが設けられてもよい。
【0043】
接続管24は、トップタンク20に収容される培養液Qをリアクタ30に供給する。接続管24は、トップタンク20の内部に配置される第1端部24aと、リアクタ30に接続される第2端部24bとを有する。また、接続管24は、内部を流通する培養液Qの流量を調整可能なバルブ24c、24d、24fと、接続管24内のエアを排出するためのエア切弁24eとを有する。
【0044】
補助ポンプ25は、トップタンク20に収容される培養液Qを第1端部24aからリアクタ30に供給する。補助ポンプ25は、藻類培養装置100の起動時において、接続管24からリアクタ30、ボトムタンク10までの経路内を培養液Qで満たす際に用いられる。補助ポンプ25は、リアクタ30のサイフォンによる通液が開始後は、動力を切り、通液のみ行うことができる構造となっている。
【0045】
レベル計26は、トップタンク20に収容される培養液Qの液位を検出する。なお、本実施形態では、トップタンク20がボトムタンク10よりも鉛直方向の高さが高い位置に配置されるため、トップタンク20内の培養液Qの液位は、ボトムタンク10内の培養液Qの液位よりも高い位置となる。排出部27は、トップタンク20内の培養液Q等を排出する。排出部27は、例えばレベル計26の検出結果に基づいて、培養液Qの液位が所定値を超えないように培養液Q等の排出量及び排出のタイミングを制御可能であってもよい。連通配管28は、トップタンク20の気相部とボトムタンク10の気相部とを接続し同圧とするようになっている。
【0046】
リアクタ30は、流入口31と、流出口32とを有する。流入口31は、トップタンク20よりも鉛直方向の高さが高くかつボトムタンク10に収容される培養液Qの液面Q1とトップタンク20に収容される培養液Qの液面Q2との高低差に起因するサイフォン現象で培養液Qが到達可能な高さ位置に配置される。本実施形態では、流入口31は、例えばトップタンク20に収容される培養液Qの液面Q2から10m以内の高さ位置に配置される。流入口31は、接続管24の第2端部24bに接続される。流出口32は、接続管(第2接続管)35を介してボトムタンク10に接続される。接続管35は、第1端部35aが流出口32に接続され、第2端部35bがボトムタンク10内に配置される。
【0047】
リアクタ30は、流入口31から流出口32に培養液Qを流通させる。リアクタ30は、培養液Qに含まれる藻類Mに光合成を行うための光を透過可能な材料を用いて管状に形成される。リアクタ30は、培養液Qの流通方向に直交する平面における断面が例えば円形の管路を有するが、これに限定されない。リアクタ30は、上下方向に延びる中心軸を囲う螺旋形状を有する。リアクタ30は、リアクタフレーム36に支持される。
【0048】
また、リアクタ30は、管路で形成され、内部を清掃するピグをトップタンク20からリアクタ30への接続管24より供給し、少なくともリアクタ30の流入口31から流出口32までの区間を流通し、リアクタ30からボトムタンク10への接続管35から排出可能に形成される。
【0049】
汲み上げ機構40は、ボトムタンク10からトップタンク20へ培養液Qを汲み上げる。汲み上げ機構40は、汲み上げ管41と、リフトアップポンプ42とを有する。汲み上げ管41は、一方の端部がボトムタンク10の内部に配置され、他方の端部がトップタンク20の内部に配置される。汲み上げ管41には、例えば培養液Qを回収する回収系43が接続される。なお、回収系43は、他の部位に接続されてもよい。
【0050】
リフトアップポンプ42は、ボトムタンク10内の培養液Qをトップタンク20に汲み上げるための動力源である。リフトアップポンプ42としては、ボトムタンク10の高さ位置からトップタンク20の高さ位置まで培養液Qを汲み上げることが可能な容量のポンプが用いられる。
【0051】
光源部50は、リアクタ30の内側に配置され、例えばリアクタフレーム36に支持される。光源部50は、藻類Mが光合成可能な波長の光を照射する。光源部50は、当該光を放射状に照射可能である。この構成により、光源部50からの光がリアクタ30に対して周方向に万遍なく照射される。
【0052】
図2は、藻類培養装置100のレイアウトの一例を模式的に示す斜視図である。
図2に示すように、藻類培養装置100は、ボトムタンク10の平面視中央部の上方にトップタンク20が配置されている。トップタンク20は、例えばボトムタンク10上に直接配置されてもよいし、ボトムタンク10とは上下方向に間隔を空けて不図示の支持機構を介して配置されてもよい。
【0053】
また、リアクタ30は、ボトムタンク10の2つの長辺に沿って複数並んだ状態で配置される。各リアクタ30は、それぞれボトムタンク10及びトップタンク20に別個に接続される。なお、リアクタ30は、例えばボトムタンク10の上部に重ねて配置されてもよい。これにより、省スペース化を図ることができる。
【0054】
次に、
図3から
図6を参照して、上記のように構成された藻類培養装置100の動作を説明する。
図3から
図6は、藻類培養装置100の動作状態の一例を示す図である。藻類培養装置100を起動する場合、
図3に示すように、例えばレベル計16によってボトムタンク10内の液位を検出しつつ、培養液供給部14からボトムタンク10に培養液Qを供給し、藻類供給部15からボトムタンク10に藻類Mを供給する。
【0055】
次に、
図4に示すように、ボトムタンク10内に収容される培養液Q(藻類Mを含む)を、汲み上げ機構40によりトップタンク20に供給する。ボトムタンク10においては培養液Q、藻類M及び二酸化炭素を供給し、培養液Qの温度を調整する。
【0056】
トップタンク20内に培養液Qが所定量供給された場合、
図5に示すように、汲み上げ機構40による汲み上げを行いつつ、トップタンク20内に収容される培養液Qを、補助ポンプ25によりリアクタ30に供給する。補助ポンプ25を駆動することにより、トップタンク20内の培養液Qが補助ポンプ25の駆動力で接続管24を上昇し、リアクタ30の流入口31に流入する。補助ポンプ25の流量が低い場合、バルブ24fを閉状態とし、バルブ24eを開状態として、リアクタ30内に培養液Qを溜めるようにする。リアクタ30に培養液Qが溜まった後、バルブ24eを閉状態、バルブ24fを開状態とする。これにより、リアクタ30内に溜まった培養液Qは、流出口32から排出され、ボトムタンク10に戻される。補助ポンプ25は、接続管24の内部、リアクタ30の内部、及び接続管35の内部がそれぞれ培養液Qで満たされるまで作動させる。
【0057】
本実施形態では、ボトムタンク10の内部及びトップタンク20の内部が大気開放されており、ボトムタンク10内の培養液Qの液位よりもトップタンク20内の培養液Qの液位の方が高い。そのため、培養液Qが接続管24、リアクタ30、及び接続管35の間で満たされることにより、サイフォン現象が生じる。つまり、
図6に示すように、トップタンク20内の培養液Qが、補助ポンプ25の駆動力を用いることなく、接続管24を上昇してリアクタ30の流入口31に到達し、リアクタ30内を流れて流出口32から排出され、接続管35を介してボトムタンク10に流れ込む。ボトムタンク10に流れ込んだ培養液Qは、汲み上げ機構40によりトップタンク20に供給される。したがって、汲み上げ機構40の動力を用いるだけで、ボトムタンク10に収容される培養液Qがトップタンク20からリアクタ30の流入口31に上昇し、リアクタ30を流れてボトムタンク10に循環することになる。なお、ボトムタンク10内の培養液Qの液面Q1と、トップタンク20内の培養液Qの液面Q2との高低差については、例えば培養液Qの流路である接続管24、リアクタ30及び接続管35による配管抵抗により培養液Qの最大流量が決まる。そのため、途中のバルブ24c、24d、24fのいずれかを絞ることにより、流量を調節することができる。
【0058】
また、夜間等、太陽光が十分でない場合に稼働する場合、光源部50からの光をリアクタ30に照射する。これにより、培養液Qがリアクタ30を流れる際、光源部50からの光を用いて藻類Mが光合成を行うことが可能となる。リアクタ30が螺旋状であるため、光源部50からの光が万遍なく照射されることになる。このため、効率的に藻類の光合成を可能となる。なお、太陽光が照射される昼間に当該太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換して蓄電しておき、夜間において光源部50を用いる際に、昼間蓄電した電気エネルギーを利用してもよい。
【0059】
藻類培養装置100の稼働時において、培養液Qに含まれる藻類M等がリアクタ30の内壁に付着し、光透過性が低下することが想定される。そこで、藻類培養装置100のリアクタ30を清掃する態様について説明する。
【0060】
まず、バルブ24c、24d、24fを閉状態として、リアクタ30内の培養液Qの循環を停止させる。次に、バルブ24dの下方のキャップ24gを取り外し、挿入口24iから接続管24内に不図示のピグを投入する。ピグを投入後、キャップ24gを装着する。その後、バルブ24c、24d、24fを開状態として補助ポンプ25を作動させ、培養液Qの圧力によりピグを流入口31、リアクタ30、流出口32へと順次移動させる。ピグがリアクタ30内を移動することにより、リアクタ30の内壁を摺動し、内壁に付着した異物が除去される。ピグ及びリアクタ30内の異物は、培養液Qと共に接続管35に押し出される。ピグを移動させる際、リアクタ30内に貯留されていた培養液Qが接続管35から排出される。この培養液Qは、ボトムタンク10に戻してもよいし、廃棄してもよい。培養液Qをボトムタンク10に戻す場合には、キャップ24hを装着した状態で行う。また、培養液Qを廃棄する場合には、バルブ24fの下方のキャップ24hを取り外し、接続管35を排水系に接続して、当該排水系を介して排出する。
【0061】
ピグ及び異物が接続管35に押し出され、当該ピグがバルブ24fを通過した後、補助ポンプ25を停止させ、バルブ24c、24d、24fを閉状態とする。その後、キャップ24hを取り外し、排出口24jからピグを回収する。ピグを回収した後、キャップ24hを装着し、バルブ24c、24d、24fを再び開状態とし、補助ポンプ25を作動させることでリアクタ30に培養液Qを充填させる。
【0062】
図7は、藻類培養装置100の他の例を模式的に示す図である。
図7に示す藻類培養装置100においては、リアクタ30を洗浄するためのピグ循環機構60が設けられた構成である。
図8は、ピグ循環機構60の一例を模式的に示す図である。
図7及び
図8に示すように、ピグ循環機構60は、ワイヤー移動経路61と、ピグ駆動機構62とを有する。ワイヤー移動経路61は、ピグ下部待機口34とピグ上部待機口33との間を接続する。ワイヤー移動経路61は、ワイヤー63がスムーズに移動可能な配管状である。ピグ駆動機構62は、ワイヤー移動経路61に設けられ、ワイヤー63を移動させる。
【0063】
ピグ駆動機構62は、ワイヤー63と、ワイヤー63に全体に取り付けられたリアクションプレート64と、モータ機構65とを有する。ワイヤー63は、例えば無端状に設けられ、ワイヤー移動経路61からピグ上部待機口33を介してリアクタ30の内部を通り、ピグ下部待機口34を介してワイヤー移動経路61に戻されている。ワイヤー移動経路61のうち、ピグ上部待機口33に接続される部分にシール33aが配置され、ピグ下部待機口34に接続される部分にシール34aが配置される。シール33a及びシール34aは、ワイヤー63を移動可能に貫通させた状態で、接続管24、35とワイヤー移動経路61の間を封止する。なお、
図8において省略されているが、リアクションプレート64は、ワイヤー63の全体に亘って所定の間隔で複数取り付けられている。モータ機構65は、例えばコイル等を有し、リアクションプレート64に対して駆動力を付与する。
【0064】
図8は、モータ機構65を作動させた場合にピグPが移動する様子を模式的に示す図である。
図8に示すように、リアクションプレート64がモータ機構65から一方向への駆動力を付与されることにより、ワイヤー63に沿ってワイヤー移動経路61からピグ上部待機口33を介してリアクタ30の内部を移動し、ピグ下部待機口34に達する。また、次の動作では34から33の移動を行い初期の位置戻すことが出来る。リアクションプレート64が環状経路を移動することにより、ワイヤー63が回転移動し、ワイヤー63の回転移動によりピグPがワイヤー移動経路リアクタ30の内部を移動する。ピグPは、リアクタ30の内部を移動する際、リアクタ30の内壁に擦られる。これにより、リアクタ30の内壁に付着した付着物(例えば、培養液Q中の藻類M等)が除去される。除去された付着物は、例えば培養液Qと共にリアクタ30を流れ、ボトムタンク10に供給される。この場合、ボトムタンク10の排出部17から付着物を排出することができる。
【0065】
なお、
図8に示す例では、リアクションプレート64がワイヤー63の全体に亘って配置された場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、ワイヤー移動経路61の経路長さを、ピグ上部待機口33からピグ下部待機口34までの経路長さの3倍以上とし、リアクションプレート64をワイヤー移動経路61内で移動させる構成としてもよい。これにより、リアクションプレート64がリアクタ30の内部を移動することなく、ピグPをリアクタ30内で移動させることができる。
【0066】
以上のように、本実施形態に係る藻類培養装置100は、藻類Mを含む培養液Qを当該内部に収容するボトムタンク10と、ボトムタンク10よりも鉛直方向の高さが高い位置に配置され、培養液Qを当該内部に収容するトップタンク20と、培養液Qを充満可能な接続管24でトップタンク20と接続され、トップタンク20よりも鉛直方向の高さが高くかつボトムタンク10に収容される培養液Qの液面Q1とトップタンク20に収容される培養液Qの液面Q2との高低差に起因するサイフォン現象で培養液Qが到達可能な高さ位置に配置される流入口31と、流入口31よりも低い位置に形成され、ボトムタンク10に向けて培養液Qを排出する流出口32と、を有し、少なくとも藻類Mが光合成可能な波長の光を透過可能であり流入口31から流出口32に培養液Qを流通させるリアクタ30と、ボトムタンク10からトップタンク20に対して培養液Qを汲み上げる汲み上げ機構40とを備える。
【0067】
本実施形態に係る藻類培養装置100において、トップタンク20内の培養液Qは、ボトムタンク10に収容される培養液Qの液面Q1とトップタンク20に収容される培養液Qの液面Q2との高低差に起因するサイフォン現象により、駆動機構等を用いることなく、当該トップタンク20よりも高い位置に配置されるリアクタ30に供給可能となる。これにより、培養液Qを流通させる際に要する動力を低減できる。
【0068】
また、本実施形態に係る藻類培養装置100において、リアクタ30は、管路を有する。これにより、リアクタにおいて管路により培養液Qを光の照射面積を増し、効率的に培養液を流通させることができる。
【0069】
また、本実施形態に係る藻類培養装置100において、リアクタ30は、管路で形成され、内部を清掃するピグをトップタンク20からリアクタ30への接続管24より供給し、少なくともリアクタ30の流入口31から流出口32までの区間を流通し、リアクタ30からボトムタンク10への接続管35から排出可能に形成されてもよい。これにより、管路の内部にピグを流通させることで、リアクタを分解することなく管路の内部を容易に清掃することができる。
【0070】
また、接続管24及び第2接続管35は、リアクタ30の内部を清掃するピグPの挿入口24iを有し、他方にピグPの排出口24jを有し、リアクタ30、接続管24、及び接続管35は、流入口31から流出口32の区間を含む挿入口24iから排出口24jまでの区間において、ピグPを流通可能な形状に形成されてもよい。これにより、接続管24及び接続管35の一方からピグPを挿入し、他方からピグPを排出できるため、ピグPの挿入及び排出を効率的に行うことができる。
【0071】
また、本実施形態に係る藻類培養装置100において、接続管24及び接続管35の少なくとも一方には、リアクタ30の運転中にピグPを退避させるピグ待機口(33、34)が設けられてもよい。これにより、ピグ上部待機口33とピグ下部待機口34とを通じてリアクタ30の内部にピグPを流通させることで、リアクタ30を分解することなく内部を容易に清掃することができる。また、リアクタ30の運転中には、ピグ上部待機口33又はピグ下部待機口34にピグを退避させておくことができる。
【0072】
また、本実施形態に係る藻類培養装置100は、ピググ待機口(33、34)に接続され、ピグPに接続されるワイヤー63が移動可能なワイヤー移動経路61と、ワイヤー移動経路61内に設けられ、ワイヤー63を駆動することでピグPを移動させるリアクションプレート64等を有するピグ駆動機構62とを備える。これにより、リアクタ30の内部をより確実かつ効率的に清掃することができる。
【0073】
また、本実施形態に係る藻類培養装置100において、接続管24は、ピグ上部待機口33を有し、接続管35は、下部待機口34を有し、ワイヤー移動経路61は、ピグ下部待機口34とピグ上部待機口33とを接続してもよい。従って、ピグ下部待機口34から排出されたピグPをピグ上部待機口33に循環させて用いることができる。
【0074】
また、本実施形態に係る藻類培養装置100において、リアクタ30は、管路が螺旋形状であり、少なくとも藻類が光合成可能な波長の光を透過可能である。従って、リアクタ30の設置面積を抑えつつ、リアクタの表面積を増やすことができる。この場合、リアクタ30は、少なくとも藻類が光合成可能な波長の光を透過可能であるため、リアクタ30内の藻類に対して光合成可能な波長の光をより多く照射することができる。
【0075】
また、本実施形態に係る藻類培養装置100において、リアクタ30の中心軸のある内部に配置され、藻類Mが光合成可能な波長の光を照射する光源部50を備えてもよい。従って、リアクタ30を流れる藻類Mに対して光合成を行うための光を効率的に供給することができる。
【0076】
また、本実施形態に係る藻類培養装置100において、ボトムタンク10及びトップタンク20は、気相部を連通させずに、それぞれ内部が大気開放されていてもよい。従って、サイフォン現象を容易に発生させることが可能となるため、駆動機構等を用いることなく、トップタンク20よりも高い位置に配置されるリアクタ30に容易に培養液を供給可能となる。
【0077】
また、本実施形態に係る藻類培養装置100において、ボトムタンク10及びトップタンク20は、大気に接続される部分に、異物の侵入を規制するフィルタ部13、23を有する。従って、ボトムタンク10及びトップタンク20の内部が大気開放された状態を維持しつつ、大気側からの異物が当該内部に浸入することを抑制できる。
【0078】
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。例えば、上記実施形態において、リアクタ30は、藻類Mが光合成を行う波長を透過可能な構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、藻類培養装置100において、リアクタ30は、藻類Mが光合成を行う波長とは異なる波長の光を、藻類Mが光合成を行う波長の光に変換する波長変換材を含んでもよい。この場合、リアクタ30を流れる藻類Mに対して光合成を行うための光をより多く供給することができる。
【0079】
また、上記実施形態では、リアクタ30の下端部がボトムタンク10よりも上方に配置された構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、サイフォン現象により培養液Qをボトムタンク10に供給可能な範囲において、リアクタ30の下端部がボトムタンク10よりも下方に配置された構成であってもよい。
【0080】
また、上記実施形態では、サイフォン現象をより確実に発生させるため、ボトムタンク10及びトップタンク20をそれぞれ大気開放としたが、これに限定されず、サイフォン現象が生じる状態であればよい。つまり、藻類培養装置100は、液体の変動が生じて液面が変動してもボトムタンク10の液面上の空間とトップタンプ20の液面上の空間との圧力の関係が、実質的に変動しない状態であればよい。したがって、例えばボトムタンク10とトップタンプ20の空間を連通させる連通配管28を設けて、密閉した構造としてもよい。また、ボトムタンク10及びトップタンク20をそれぞれ密閉し、ボトムタンク10の液面上の空間の圧力からトップタンク20の液面上の空間の圧力を引いた差よりも、トップタンク20の液面とボトムタンク10の液面とのヘッド差圧の方が大きくなるように、ボトムタンク10及びトップタンク20内の圧力を調整可能な構成であってもよい。
【符号の説明】
【0081】
10 ボトムタンク
11,21 タンク本体
11a,12a,21a,22a 開口部
12,22 光透過部材
13,23 フィルタ部
14 培養液供給部
15 藻類供給部
16,26 レベル計
17,27,28 排出部
18 温度調整部
19 二酸化炭素供給部
20 トップタンク
24,35 接続管(第1接続管、第2接続管)
24a,35a 第1端部
24b,35b 第2端部
24c,24d 調整弁
24e エア切り弁
24i 挿入口
24j 排出口
25 補助ポンプ
30 リアクタ
31 流入口
32 流出口
33 ピグ上部待機口
34 ピグ下部待機口
36 リアクタフレーム
40 汲み上げ機構
41 汲み上げ管
42 リフトアップポンプ
43 回収系
50 光源部
60 ピグ循環機構
61 ワイヤー移動経路
62 ピグ駆動機構
63 ワイヤー
64 リアクションプレート
65 モータ機構
100 藻類培養装置
M 藻類
P ピグ
Q 培養液
Q1,Q2 液面