IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ナブテスコ株式会社の特許一覧

特許7470559自動ドアシステム、物体検知システム、物体検知範囲調整方法、及び自動ドアシステム検知範囲調整方法
<>
  • 特許-自動ドアシステム、物体検知システム、物体検知範囲調整方法、及び自動ドアシステム検知範囲調整方法 図1
  • 特許-自動ドアシステム、物体検知システム、物体検知範囲調整方法、及び自動ドアシステム検知範囲調整方法 図2
  • 特許-自動ドアシステム、物体検知システム、物体検知範囲調整方法、及び自動ドアシステム検知範囲調整方法 図3
  • 特許-自動ドアシステム、物体検知システム、物体検知範囲調整方法、及び自動ドアシステム検知範囲調整方法 図4
  • 特許-自動ドアシステム、物体検知システム、物体検知範囲調整方法、及び自動ドアシステム検知範囲調整方法 図5
  • 特許-自動ドアシステム、物体検知システム、物体検知範囲調整方法、及び自動ドアシステム検知範囲調整方法 図6
  • 特許-自動ドアシステム、物体検知システム、物体検知範囲調整方法、及び自動ドアシステム検知範囲調整方法 図7
  • 特許-自動ドアシステム、物体検知システム、物体検知範囲調整方法、及び自動ドアシステム検知範囲調整方法 図8
  • 特許-自動ドアシステム、物体検知システム、物体検知範囲調整方法、及び自動ドアシステム検知範囲調整方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-10
(45)【発行日】2024-04-18
(54)【発明の名称】自動ドアシステム、物体検知システム、物体検知範囲調整方法、及び自動ドアシステム検知範囲調整方法
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/73 20150101AFI20240411BHJP
   E05F 15/43 20150101ALI20240411BHJP
   E05F 15/74 20150101ALI20240411BHJP
   G01V 8/20 20060101ALI20240411BHJP
【FI】
E05F15/73
E05F15/43
E05F15/74
G01V8/20 Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020065180
(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公開番号】P2021161775
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】503405689
【氏名又は名称】ナブテスコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】清政 良有
(72)【発明者】
【氏名】檜垣 吉彦
【審査官】小澤 尚由
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/192877(WO,A1)
【文献】特開2006-083529(JP,A)
【文献】実開平05-052167(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/00 - 15/79
G01V 8/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動ドア装置の引戸を開閉制御する制御部と、
前記自動ドア装置の開口を通過する人又は物を検知する第1センサと、
前記開口近傍の人又は物を検知する第2センサと、
前記第1センサ、前記第2センサそれぞれの検知範囲において前記第1センサ及び前記第2センサの検知結果が一致したか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果が不一致であるときに前記第1センサの検知範囲を調整する調整部と、
を備える自動ドアシステム。
【請求項2】
自動ドア装置の引戸を開閉制御する制御部と、
前記引戸の戸尻側の空間に侵入する人又は物を検知する第1センサと、
前記空間近傍の人又は物を検知する第2センサと、
前記第1センサ、前記第2センサそれぞれの検知範囲において前記第1センサ及び前記第2センサの検知結果が一致したか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果が不一致であるときに前記第1センサの検知範囲を調整する調整部と、
を備える自動ドアシステム。
【請求項3】
前記調整部は、前記判定部によって前記第1センサが検知状態かつ前記第2センサが非検知状態である状態が所定時間以上続いたと判断されたときに前記第1センサの検知範囲を調整する、請求項1または2に記載の自動ドアシステム。
【請求項4】
前記第1センサは、所定の範囲に検知光を投光する投光部と、前記投光部の前記所定の範囲を挟んで反対側に設けられ前記検知光を受光する受光部とを備え、
前記調整部は、前記投光部の投光範囲を変化させ、前記受光部により前記検知光を受光できたときの投光範囲を前記投光部の投光範囲に設定する、請求項に記載の自動ドアシステム。
【請求項5】
前記調整部は、前記投光部の投光量を最大範囲から漸減させ、前記受光部により前記光を受光できたときの投光範囲を前記投光部の投光範囲に設定する、請求項に記載の自動ドアシステム。
【請求項6】
前記制御部は、前記調整部が前記第1センサの検知範囲の調整を終了したときに前記引戸の閉動作の速度を低下させる、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の自動ドアシステム。
【請求項7】
前記制御部は、前記引戸が全閉状態になったときに前記低下した加速度での前記引戸の制御を終了する、請求項に記載の自動ドアシステム。
【請求項8】
予め設定された第1検知範囲の人又は物を検知する第1センサと、
前記第1検知範囲の少なくとも一部を内包する第2検知範囲の人又は物を検知する第2センサと、
前記第1検知範囲、前記第2検知範囲それぞれの検知範囲において前記第1センサ及び前記第2センサの検知結果が一致したか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果が不一致であるときに前記第1センサの検知範囲を調整する調整部と、
を備える物体検知システム。
【請求項9】
前記判定部の判定結果が不一致であるときに前記第1検知範囲を調整する調整部を備える請求項に記載の物体検知システム。
【請求項10】
前記調整部は、前記判定部の判定結果が所定時間以上不一致であるときに前記第1検知範囲を調整する請求項に記載の物体検知システム。
【請求項11】
自動ドア装置と、
所定の範囲に検知光を投光する投光部と前記投光部の前記所定の範囲を挟んで反対側に設けられ前記検知光を受光する受光部で構成され、前記自動ドア装置の開口を通過する人又は物を検知する第1センサと、
前記自動ドア装置の上部に設けられ、前記開口近傍に投光した前記検知光の反射を受光して当該開口近傍の人又は物を検知する第2センサと、
前記第1センサ及び前記第2センサが人又は物を検知したかどうかを取得する検知結果取得部と、
前記第1センサの検知範囲を調整する調整部とを備え、
前記調整部は、前記検知結果取得部が取得した検知結果が、前記第1センサが検知状態であるにもかかわらず前記第2センサが非検知状態であるときに、前記第1センサの前記投光部の投光量を最大範囲から漸減させ、前記受光部により前記光を受光できたときの投光範囲を前記投光部の投光範囲に設定する、自動ドアシステム。
【請求項12】
第1検知範囲内の人又は物を検知する第1センサ、前記第1検知範囲の少なくとも一部を内包する第2検知範囲内の人又は物を検知する第2センサそれぞれの検知範囲において前記第1センサ及び前記第2センサの検知結果が一致したか否かを判定し、
前記判定結果が不一致であるときに前記第1センサの検知範囲を調整する、物体検知範囲調整方法。
【請求項13】
自動ドア装置の開口を通過する人又は物を検知する第1センサ、前記開口の少なくとも一部を含む開口近傍の人又は物を検知する第2センサそれぞれの検知範囲において前記第1センサ及び前記第2センサの検知結果が一致したか否かを判定し、
前記判定結果が不一致であるときに前記第1センサの検知範囲を調整する、自動ドアシステム検知範囲調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動ドアシステム、物体検知システム、物体検知範囲調整方法、及び自動ドアシステム検知範囲調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動ドアシステムにおいて、光電センサの投光側から受光側に光を投射し、光の受光状態により人又は物を検知する技術が用いられている(例えば特許文献1)。特許文献1では、複数の受光部と複数の投光部とを設け、受光量が最も大きくなる受光部と投光部の組み合わせを採用することで投光器や受光器の結線ミスを自動修正できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-227525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたシステムにおいて、運用中に光電センサに人又は物が接触すると光電センサの投光側の光軸の角度、又は受光側の受光方向がずれたり、投光側又は受光側に汚れが付着したりすることがある。この場合、複数の受光部と複数の投光部を設けたとしても受光側に光が到達するとは限らない。受光側で投光側の光を検知できない場合、光電センサは常に人又は物を検知している状態となり運用に支障をきたすおそれがあった。
【0005】
したがって、何らかの原因により投光側で投射された光を受光側で受け取れていない等、センサに異常が発生していることを検知できるようにすることに対する要望が存在する。
【0006】
本発明はこのような要望を解決する技術を提案するものであり、センサに異常が発生していることを検知できる自動ドアシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、自動ドア装置の引戸を開閉制御する制御部と、自動ドア装置の開口を通過する人又は物を検知する第1センサと、開口の少なくとも一部を含む開口近傍の人又は物を検知する第2センサと、第1センサ、第2センサそれぞれの検知範囲において第1センサ及び第2センサの検知結果が一致したか否かを判定する判定部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態による自動ドアシステムの斜視図を示す。
図2図1のAA断面における概略断面図を示す。
図3】自動ドア装置の正面図を示す。
図4】自動ドア装置の検知領域を示す上面図を示す。
図5】自動ドア装置のブロック図を示す。
図6】自動ドア装置の一連の処理を示すフロー図を示す。
図7】自動ドア装置の一連の処理を示すフロー図を示す。
図8】自動ドア装置の一連の処理を示すフロー図を示す。
図9】第2実施形態による自動ドア装置の正面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の第1実施形態について説明する。第1実施形態による自動ドアシステムは、重複する2つの検知範囲内の人又は物(以下、単に「人等」ということがある)を検知する2つのセンサを有する。自動ドアシステムは、2つのセンサの検知結果が不一致の場合には、異常が発生しているとしてセンサの向き等を調整する。
【0010】
以下の説明では、方向を示す用語として幅方向、及び前後方向を用いることがある。前後方向は、自動ドア装置を通過するときの人等の移動方向をいう。幅方向は、人等の移動方向と水平面内で直交する方向をいう。
【0011】
図1は、第1実施形態による自動ドアシステムの斜視図を示す。図2は、図1のAA断面における概略断面図を示す。図1及び図2に示すように、自動ドアシステム100は、自動ドア装置102を備える。自動ドア装置102は、無目104と、一対の縦枠106と、2枚の引戸108と、2枚の固定部110と、第1センサ112と、一対の第2センサ114とを備える。引戸108の数は何枚でもよい。
【0012】
自動ドア装置102は、人等が近付いてきたときに、2枚の引戸108同士が互いに離れる方向に引戸108をスライドさせて開口Opを開く。自動ドア装置102は、開口Op内の人等の有無を第1センサ112により検知し、開口Op内から人等が居なくなった後、引戸108をスライドさせ開口Opを閉じる。
【0013】
無目104は、内部に空間が形成された箱状体であり、自動ドア装置102の幅方向に延びる。無目104は、人等が通過する開口Opの上部を定める。無目104内には、引戸108を駆動するための駆動機構が内蔵される。駆動機構については後述する。
【0014】
一対の縦枠106は、自動ドア装置102の幅方向端部にそれぞれ配置され、無目104の水平方向両端部を支持する。一対の縦枠106、及び無目104により形成される空間内には、引戸108及び固定部110が収容される。
【0015】
2枚の引戸108は、自動ドア装置102の幅方向に延びる同一直線上に配置された板状部材である。2枚の引戸108は、無目104の幅方向長さの大凡半分程度の幅を有する。2枚の引戸108は、床面から無目104の底面まで延びる。2枚の引戸108は、一対の縦枠106の間、かつ無目104の下側に配置される。引戸108の幅方向一端は戸先116と称され、幅方向他端は戸尻118と称される。戸先116は、2枚の引戸108を閉じたときに互いに近接する端面である。戸尻118は、縦枠106側を向いた端面である。2枚の引戸108は、自動ドア装置102の幅方向に沿って同一直線上で移動する。引戸108は、開口Opを閉じる閉位置と、開口Opを開く開位置との間で移動可能である。開位置においては、人等が開口Opを通って自動ドア装置102の一方側から反対側に移動可能になる。閉位置においては、引戸108により人等の移動が規制される。引戸108が閉位置にあるときには、引戸108は全閉状態にあるということもできる。
【0016】
2枚の固定部110は、引戸108と同様の形状を有する板状部材により形成される。2枚の固定部110は、それぞれ縦枠106の内側(自動ドア装置102の幅方向内側)端面に固定される。2枚の固定部110は、床面から無目104の底面まで延びる。2枚の固定部110は、互いに間隔をもって配置され、固定部110の間の空間が開口Opを形成する。引戸108と固定部110は、上面視したときに前後方向においてずれて配置される。したがって、2枚の引戸108が移動しても、固定部110とは干渉しない。引戸108が開位置にあるときには、引戸108と固定部110が前後方向に重なる。したがって、固定部110の一方の主面側の空間は、引戸108を開位置に移動させたときに引戸108を収容する空間となる。この空間は、戸袋120と称される。
【0017】
第1センサ112は、投光部122と受光部124とを備える光電センサにより構成される。投光部122と受光部124との間には、第1センサ112の検知範囲(以下、「第1検知範囲D1」という)が形成される。第1センサ112は、正常な状態において第1検知範囲D1内の人等を検知する。投光部122は一方の固定部110の幅方向内側端面に取り付けられ、受光部124は他方の固定部110の幅方向内側端面に取り付けられる。投光部122と受光部124を固定部110内に収容し、それぞれの光学要素だけを露出させてもよい。投光部122と受光部124は、ほぼ同一の高さに配置される。投光部122は、受光部124に向けて光を投射するよう配置される。受光部124は、投光部122からの光を受け取れるよう配置される。なお、第1センサ112としては光電センサ以外にも、床面上に検知範囲を有する近紫外線照射センサ、ドップラーセンサ等を用いることができる。
【0018】
投光部122は、所定波長の光を投射する発光素子により構成される。投光部122の投光量は、発光素子の投射角度を調整することで変化する。発光素子の投射角度を広くした場合、投光部122の投光量が増加し、発光素子の投射角度を狭くした場合、投光部122の投光量が減少する。投光部122の投光量は、開口Opの幅、つまり投光部122から受光部124までの距離に応じて調整される。また、投光部122は、発光素子の向きを変えることにより光軸の向きを調整できるように構成されている。
【0019】
受光部124は、フォトダイオードのような受光素子により構成される。受光部124の受光角度は、投光部122の投射角度よりも狭い角度で固定される。受光部124の受光角度が広すぎると、投光部122から投射され人等の前後を通過した光を検知してしまうためである。
【0020】
投光部122は、駆動時には受光部124に向けて光を投射する。人等が投光部122と受光部124の間にいない状態では、投光部122の光が受光部124に到達する。この場合、第1センサ112は、検知信号を非検知状態にして制御部126に出力する。人等が投光部122と受光部124の間にいる状態では、投光部122の光が受光部124に到達しない。この場合、第1センサ112は、検知信号を検知状態にして制御部126に出力する。制御部126は、検知信号の状態に基づいて投光部122と受光部124の間の人等を検知できる。
【0021】
一対の第2センサ114は、開口Opの少なくとも一部を含む開口Op近傍の人又は物を検知する。一対の第2センサ114は、それぞれ無目104の前後の面に取り付けられている。一対の第2センサ114は、水平方向に広がりを有する第2検知範囲D2を有し検知範囲内の人等の有無を検知する。第2センサ114としては、近赤外線を投射し、その反射光を受光する近赤外線センサを用いることができる。
【0022】
第2検知範囲D2は、一方の第2センサ114が自動ドア装置102の前側に有する検知範囲と、他方の第2センサ114が自動ドア装置102の後側に有する検知範囲を組み合わせた範囲をいう。第2センサ114は、第2検知範囲D2内で人等が検知されないときには検知信号を非検知状態にして制御部126に出力する。また第2センサ114は、検知範囲内に人等を検知したときには検知信号を検知状態にして制御部126に出力する。第2センサ114は、無目104に内蔵され引戸108を開制御するために用いられる起動センサ(後述する)であってもよいし、起動センサとは別に設けられた光学センサであってもよい。また、第2センサ114は、自動ドア装置102の前側及び後側の天井に取り付けられてもよい。第1センサ112及び第2センサ114の更なる詳細な説明は後述する。
【0023】
図3は、自動ドア装置の正面図を示す。より具体的には図3は、無目104のカバーを取り外した状態を示す。また、図3は、引戸108が閉位置にある状態を示す。
【0024】
自動ドア装置102は、制御部126と、ドアエンジン128と、タイミングベルト130と、従動プーリ132と、ドアハンガ134A,134B,134C,134Dと、ドアストッパ136と、ブラケット138A,138Bと、ガイドレール140を備える。これら部材は、引戸108の駆動機構を構成し、無目104に内蔵される。
【0025】
ドアエンジン128は、引戸108を駆動するための駆動力を発生させる。ドアエンジン128は、駆動部128Aと、駆動プーリ128Bを備える。駆動部128Aは、モータ及びエンコーダを備える。モータ及びエンコーダについては後述する。駆動部128Aは、制御部126により制御され、制御部126から供給された駆動信号(電流)により駆動される。駆動プーリ128Bは、駆動部128Aにより回転駆動される。
【0026】
駆動プーリ128Bと従動プーリ132の間には、タイミングベルト130が架け渡されている。タイミングベルト130は無端ベルトにより構成される。なお、図3では各部の関係を見やすくするためにタイミングベルト130を破線で示している。タイミングベルト130は、上下方向の二段に分かれて従動プーリ132と駆動プーリ128Bとの間に延びている。駆動プーリ128Bを回転させると、タイミングベルト130のそれぞれの段は幅方向において逆向きに駆動する。タイミングベルト130の上段には、ブラケット138Aが固定され、タイミングベルト130の下段にはブラケット138Bが固定される。
【0027】
ガイドレール140は、無目104の幅方向に沿って延び、ドアハンガ134A,134B,134C,134Dの移動経路を定める。ドアハンガ134A,134Bは、一方の引戸108の上部及びブラケット138Aに固定される。ドアハンガ134C,134Dは、他方の引戸108の上部及びブラケット138Bに固定される。図3の状態において駆動プーリ128Bが反時計周りに駆動すると、ブラケット138Aは従動プーリ132側に移動し、ブラケット138Bはドアエンジン128側に移動する。これに伴いブラケット138A及びブラケット138Aに固定された引戸108は従動プーリ132側に移動する。また、ブラケット138B及びブラケット138Bに固定された引戸はドアエンジン128側に移動する。これにより引戸108を開位置に移動させられる。
【0028】
ドアストッパ136は、縦枠106に隣接してガイドレール140上に配置される。ドアストッパ136を設けることにより、ドアハンガ134A及びドアハンガ134Dが縦枠106に衝突するのを防止する。
【0029】
図4は、自動ドア装置の検知領域を示す上面図を示す。理解を容易にするために、図4では第1センサ112以外の自動ドア装置の部品を省略している。さらに図4は、各領域の位置関係を示すために縮尺を変更している。
【0030】
図4において、符号144は投光部122の投光範囲を示し、符号146は受光部124の受光範囲を示す。投光部122の投光範囲144及び受光部124の受光範囲146はいずれも第1検知範囲D1に向けられている。投光範囲144と受光範囲146が重複する部分が第1センサ112により検知可能な範囲となる。投光部122と受光部124は、投光範囲144と受光範囲146が重複する部分が第1検知範囲D1と重複するように配置され、投射角度が調整される。これにより、第1センサ112で第1検知範囲D1内の人等を検知できる。
【0031】
第2検知範囲D2は、2つの第2センサ114の検知範囲を統合した、連続した1つの範囲である。したがって第2検知範囲D2は、上面視したときに開口Op(図2参照)の前後方向に広がる。第2検知範囲D2は、投光部122と受光部124の間に広がる開口Opよりも広い幅を有する。これにより、前後方向に対して所定角度で人等が近付いてきたときにも人等を検知できる。第2検知範囲D2の大きさ及び向きは、第1検知範囲D1を内包できるよう決定される。つまり、第1検知範囲D1の全範囲が第2検知範囲D2内に収まる。
【0032】
このことから分かるように、自動ドア装置102は、主に第2センサ114の検知結果を用いて人等を検知する。第1センサ112は、第2センサ114の補助センサとして機能し、第2検知範囲D2内の中でも特に安全性を高める必要がある引戸108の軌道上の空間の人等を検知する。
【0033】
図5は、自動ドア装置のブロック図を示す。自動ドア装置102は、上述した制御部126、ドアエンジン128、第1センサ112、第2センサ114に加えて、判定部154と、調整部156と、前側起動センサ158と、後側起動センサ160とを備える。
【0034】
制御部126は、第1センサ及び第2センサが人又は物を検知したかどうかの検知結果を取得する。したがって制御部は、検知結果取得部としても機能する。制御部126は、第1センサ112、及び第2センサ114の検知結果の他に、前側起動センサ158、及び後側起動センサ160の検知結果に基づいてドアエンジン128を制御する。
【0035】
ドアエンジン128の駆動部128Aは、エンコーダ128C及びモータ128Dを備える。制御部126は、エンコーダ128Cの検知結果に基づいてモータ128Dの駆動電流を制御し、引戸108を開閉する際の引戸108の位置を制御する。引戸108の位置制御は、引戸108の移動速度、又は加速度の制御に基づいてもよい。
【0036】
判定部154は、第1検知範囲D1と第2検知範囲D2が重複する範囲において、第1センサ112の検知結果と、第2センサ114の検知結果が一致しているか否かを判定する。第1センサ112の検知結果と、第2センサ114の検知結果とが不一致の場合としては、例えば投光部122又は受光部124が破損している場合が考えられる。これに加えて、自動ドア装置102の施工時又は周辺の清掃時に第1センサ112の投光部122又は受光部124に接触して投光部122の投光範囲144、又は受光部124の受光範囲146がずれ、重複範囲が無くなった場合も第1センサ112の検知結果と第2センサ114の検知結果が一致しなくなる。また、投光部122又は受光部124の表面に汚れが付着して投射角度が狭くなることも考えられる。このような場合、投光部122の投光範囲144又は受光部124の受光範囲146の大きさ又は位置が変化し、投光部122から投射された光を受光部124で検知できなくなる。投光部122から投射された光が受光部124で受光できなくなると、第1センサ112は、検知状態の検知信号を出力し続ける。このとき実際に第2検知範囲内に人等がいなければ、第2センサ114の検知信号が非検知状態のままになる。この場合、判定部154は、第1センサ112の検知結果と、第2センサ114の検知結果が不一致であると判定する。判定部154は、例えば30秒、又は60秒のような予め決定された時間以上、第1センサ112の検知結果と第2センサ114の検知結果がずれている場合に検知結果が不一致であると判定してもよい。つまり判定部154により、第1センサ112が検知状態であり、かつ第2センサ114が非検知状態となっている状態を判定することで、第1センサ112に何らかの異常が発生していることが分かる。
【0037】
調整部156は、判定部154により第1センサ112の検知結果と第2センサ114の検知結果が一致していないと判定された場合に、投光部122の投射角度を調整する。調整部156は、投光部122の投射角度を変化させる。この場合、調整部156は、投射角度を最大値にし、最大値から漸減させる。また、投光部122の光軸の角度が可変である場合、調整部156は投光部122の光軸の角度を変化させる。これにより、投光部122の投光範囲144が変化する。調整部156は、投光部122の投射角度、又は光軸の少なくとも一方を変化させる調整を繰り返す。
【0038】
前側起動センサ158は、無目104(図1参照)の前側に内蔵され、自動ドア装置102の前側から人等が近付いてきたことを検知する。後側起動センサ160は、無目104後側に内蔵され、自動ドア装置102の後側から人等が近付いてきたことを検知する。前側起動センサ158及び後側起動センサ160の検知結果は制御部126に供給される。制御部126は、前側起動センサ158及び後側起動センサ160の検知結果を用い、前側又は後側から人等が近付いてきたときにドアエンジン128を駆動し、引戸108を開く。前側起動センサ158及び後側起動センサ160は、複数の検知スポットを有するセンサであってもよい。この場合、前側起動センサ158及び後側起動センサ160は、検知スポットの検知結果から人等の動きを解析し、人等が自動ドア装置102に近付いていると判断した場合にのみ、ドアエンジン128を駆動する。
【0039】
制御部126、判定部154、及び調整部156は、CPU、メモリ等の各種ハードウェアに構成され、メモリに記憶された制御用プログラムを実行することで各部を制御する。図5では、制御部126、判定部154、及び調整部156を別のブロックとして記載しているが、制御部126に判定部154及び調整部156の機能を持たせてもよい。
【0040】
次に、自動ドア装置102の作用を説明する。まずは自動ドア装置102の基本的な動作を説明する。
【0041】
図1及び図5を参照して、引戸108が閉位置にある状態で人等が前側から自動ドア装置102に近付き前側起動センサ158の検知範囲内に入ると、制御部126はドアエンジン128を駆動して引戸108を開位置に移動させる。これにより人等が開口Opを通過可能になる。制御部126は、第1センサ112及び第2センサ114の検知結果を監視し、人等が第1検知範囲D1及び第2検知範囲D2から出るまで引戸108を開位置に待機させる。制御部126は第1センサ112が検知状態になり、第2センサが非検知状態になったときに人等が第1検知範囲D1及び第2検知範囲D2から出たと判断する。その後、制御部126はドアエンジン128を駆動して引戸108を閉位置に移動させる。
【0042】
次に、例えば第1センサ112の投光部122の投光範囲144がずれて受光部124で投光部122からの光を受光できなくなった場合について説明する。
【0043】
図6は、自動ドア装置の一連の処理を示すフロー図を示す。自動ドア装置102は、起動している間、図6の処理を繰り返し実行する。
【0044】
一連の処理が開始すると、ステップS1において制御部126は、引戸108が開位置で待機しているか否かを判断する。引戸108が開位置にある場合(ステップS1のY)、ステップS2において制御部126は、自動ドア装置102が第2センサ114を有しているか否かを判断する。ステップS2の処理は、自動ドア装置102が施工されて初めて自動ドア装置102を駆動したときにだけ行えばよい。
【0045】
引戸108が開位置にない場合(ステップS1のN)、及び自動ドア装置102が第2センサ114を有していない場合(ステップS2のN)、制御部126は一連の処理を終了する。
【0046】
自動ドア装置102が第2センサ114を有している場合(ステップS2のY)、ステップS3において判定部154は第1センサ112の検知信号が検知状態であるか否かを判断する。第1センサ112の検知信号が検知状態の場合(ステップS3のY)、ステップS4において判定部154は、第2センサ114の検知信号が検知状態であるか否かを判断する。ステップS3及びステップS4において判定部154は、第1検知範囲D1の検知結果と第2検知範囲D2の検知結果が一致しているかを判定しているとも言える。
【0047】
第2センサ114の検知信号が検知状態ではない場合(ステップS4のN)、ステップS5において制御部126は、タイマ(図示せず)をインクリメントする。次いでステップS6において制御部126は、タイマの値が30秒を経過しているか否かを判断する。タイマの計測値が30秒を経過している場合(ステップS6のY)、第1センサ112が検知状態であり、第2センサ114が非検知状態の状況が一定時間経過していることとなる。この場合、調整部156は第1センサ112の投光範囲144又は受光範囲146がずれているものとしてステップS7において第1センサ112を調整する。
【0048】
その後、ステップS8において制御部126は、引戸108を移動させるときの速度を低速に設定する低速フラグをセットする。
【0049】
第1センサ112の検知信号が非検知状態の場合(ステップS3のN)、及び第2センサ114の検知信号が非検知状態の場合(ステップS4のY)、第1検知範囲D1の外ではあるが第2検知範囲D2内に人等がいる可能性がある。したがって、第1センサ112の検知結果と第2センサ114の検知結果が正しい可能性がある。したがってこの場合、ステップS9において制御部126は、タイマの計測値をリセットしてステップS1以降の処理を繰り返す。また、タイマの計測値が30秒を経過していない場合(ステップS6のN)、第1センサ112に異常が発生している可能性があるものの確度が低いため、ステップS1以降の処理を繰り返し実行する。タイマの計測値が30秒を経過しても同じ状態が維持されていれば、判定部154は、第1センサ112に異常が発生していると判定する。
【0050】
このように自動ドア装置102は、第1センサ112の検知結果と第2センサ114の検知結果が一致していない状態が30秒以上継続した場合に、第1センサ112に異常が発生しているか否かを高い確度で判定できる。判定の確度は、タイマの計測値の閾値を長くすることで向上する。
【0051】
また、判定結果に基づいて第1センサ112の投光範囲144又は受光範囲146を調整できる。
【0052】
次に、引戸108を開位置から閉位置に移動させるときの自動ドア装置102の動作を説明する。図7は、自動ドア装置の一連の動作を示すフロー図を示す。自動ドア装置102は、起動している間、図6の処理を繰り返し実行する。また自動ドア装置102は、図7の一連の処理を実行している間は、図示せぬ衝突センサにより引戸108が閉位置に到着する前に人等への衝突の有無を検知し、衝突が検知された場合にはすぐにドアエンジン128を停止又は逆転させる。
【0053】
一連の処理が開始すると、ステップS11において自動ドア装置102は、引戸108を開いた位置に保持する開条件が成立したか否かを判断する。開条件とは、第1センサ112又は第2センサ114の少なくともいずれか一方により人等が第1検知範囲D1又は第2検知範囲D2にいると判断された場合をいう。制御部126は、エンコーダ128Cが示す位置に基づいて引戸108の位置を判断し、さらに第1センサ112及び第2センサ114の検知結果に基づいて人等が第1検知範囲D1及び第2検知範囲D2にいるかを判断する。引戸108の開条件が達成されていない場合(ステップS11のN)、ステップS12においてタイマの計測値が所定時間を経過したか否かを判断する。ステップS12の処理により、人等が第1検知範囲D1及び第2検知範囲D2から退出してからすぐに引戸108が閉じるのを防止できる。タイマの計測値が所定時間を経過している場合(ステップS12のY)、ステップS13において制御部126は、低速フラグが設定されているか否かを判断する。低速フラグが設定されている場合(ステップS13のN)、ステップS14において制御部126は、ドアエンジン128を制御して通常の速度で引戸108を開位置から閉位置に移動させる。低速フラグが設定されている場合(ステップS13のY)、ステップS15において制御部126は、ドアエンジン128を制御して通常よりも低速度で引戸108を開位置から閉位置に移動させる。その後、ステップS11以降の処理を繰り返す。
【0054】
またステップS11において引戸108の開条件が達成されている場合(ステップS11のY)、及びタイマの計測値が所定時間を経過していない場合(ステップS12のN)、制御部126は一連の処理を繰り返す。
【0055】
このように自動ドア装置102は、第1センサ112の光軸等を調整した直後には低速で引戸108を閉じる。これにより、何らかの原因により第1センサ112及び第2センサ114で人等を検知できていなにも関わらず引戸108を閉じてしまったとしても、引戸108が人等に接触する速度を抑制し、安全性を高められる。
【0056】
次に、低速フラグを解除する処理について説明する。図8は、自動ドア装置の一連の動作を示すフロー図を示す。自動ドア装置102は、図7に示すフローにしたがって引戸108が閉じられた後に図8のフローを実行する。
【0057】
ステップS21において制御部126は、引戸108が閉位置に到着したかを判断する。この場合、制御部126はエンコーダ128Cが示す位置に基づいて引戸108の位置を判断する。ステップS21の処理は、引戸108が閉位置に到着するまで実行される。次いでステップS22において制御部126は、低速フラグを解除し、一連の処理を終了する。
【0058】
このように自動ドア装置102は、低速フラグを解除して低速運転を終了させる。
【0059】
第1実施形態による自動ドアシステム100は、引戸108を開閉制御する制御部126を備える自動ドア装置102と、自動ドア装置102の開口Opを通過する人又は物を検知する第1センサ112と、開口Opの少なくとも一部を含む開口Op近傍の人又は物を検知する第2センサ114と、第1センサ112、第2センサ114それぞれの検知範囲の重複する検知範囲において第1センサ112及び第2センサ114の検知結果が一致したか否かを判定する判定部154とを備える。
【0060】
このような構成により、第1センサ112の検知信号が検知状態であり、かつ第2センサ114の検知信号が非検知状態となっている状態を判定することで、第1センサ112に何らかの異常が発生していることを判定できる。
【0061】
次に第2実施形態について説明する。
【0062】
図9は、第2実施形態による自動ドア装置の正面図を示す。第2実施形態による自動ドア装置は、第1実施形態による自動ドア装置と同一の構成を有する箇所があるため、同一の構成を有する箇所については第1実施形態と同一の符号を用いて詳細な説明を省略する。
【0063】
第2実施形態による自動ドア装置200は、戸袋120に第1検知範囲D1及び第2検知範囲D2が設定されている。戸袋120は、引戸108が閉位置にある状態において、引戸108の戸尻118と縦枠106との間に形成される空間であり、開位置において引戸108が待機する空間でもある。図示の例では、自動ドア装置200は2枚の引戸108を有するため、各々の戸袋120に第1検知範囲D1及び第2検知範囲D2が設定される。第2センサ204は戸袋120の上部に配置され、第1センサ202は戸袋120内に配置される。
【0064】
自動ドア装置200の第1センサ202は、引戸108の戸尻118と縦枠106の間で水平に延びる第1検知範囲D1内の人等を検知する。第1センサ202の投光部206は、引戸108の戸尻118側の端面に取り付けられ、受光部208は縦枠106の幅方向内側端面に取り付けられる。
【0065】
自動ドア装置200においても、第1センサ202の検知信号が検知状態になっており、第2センサ204の検知信号が非検知状態になっている場合には、判定部154(図5参照)により第1センサ202に何らかの異常が発生していることを判定できる。自動ドア装置200は、第1センサ202に何らかの異常が発生していると判定された場合、引戸108を閉位置から開位置に移動させる前に第1センサ202の投光部206又は受光部208を調整する。その後、自動ドア装置200は、低速で引戸108を閉位置から開位置に移動させる。
【0066】
このような自動ドア装置200によれば、戸袋120内の人等を検知でき、さらに第1センサ202の異常を判定できる。
【0067】
当然のことながら、第1実施形態による自動ドア装置102に、第2実施形態で説明した第1センサ202及び第2センサ204を適用してもよい。
【0068】
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、実施形態の構成は発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0069】
本発明の範囲内において以下の変形例が想定される。
【0070】
第1センサ112,202及び第2センサ114,204として、複数の検知スポットを有するセンサを用いてもよい。例えば、第1センサ112,202として複数の検知スポットを有する近紫外線照射センサを用いる場合、第1センサ112の複数の検知スポットのうちの一部が、第2検知範囲D2に内包されていればよい。これにより、第2検知範囲D2と、そこに内包されている第1検知範囲D1の重複する範囲において、第1センサ112の異常を検知できる。
【0071】
上述の実施形態では、判定部154は第1検知範囲D1と第2検知範囲D2が重複している範囲内において、第1センサ112及び第2センサ114の検知結果が一致するか否かを判定した。しかしながら、本発明によれば第1検知範囲D1及び第2検知範囲D2が重複しなくてもよい。
【0072】
この場合、人等のサイズや形状を加味して、人等が第1検知範囲D1内に入れば、ほぼ確実に第2検知範囲D2にも入るような位置に第1検知範囲D1及び第2検知範囲D2を設定すればよい。したがって、実施形態のように第1検知範囲D1は、必ずしも第2検知範囲D2と重複する必要はなく、第1検知範囲D1は第2検知範囲D2に内包される必要もない。
【0073】
このような変形例は以下のような物体検知システムとして一般化できる。
【0074】
予め設定された複数の第1検知範囲の人又は物を検知する第1センサと、
前記複数の第1検知範囲のうち少なくとも一部の第1検知範囲を内包する第2検知範囲の人又は物を検知する第2センサと、
前記第1検知範囲と前記第2検知範囲が重複する検知範囲において第1センサ及び前記第2センサの検知結果が一致したか否かを判定する判定部と、
を備える物体検知システム。
【0075】
制御部126は、判定部154により第1センサ112及び第2センサ114の検知結果が不一致であると判定された場合に、その旨を管理者に報知する手段を備えてもよい。これにより管理者を呼び寄せ、管理者に第1センサ112の投光範囲144又は受光範囲146の調整を促せる。
【0076】
実施形態では、物体検知システムを人等が通過する自動ドア装置に適用した自動ドアシステムを例に挙げたが、物体検知システムは他のシステムにも適用可能である。一例として、自動化された倉庫内における扉の制御システムがある。したがって、上述の実施形態は自動ドアシステム及び自動倉庫の制御システムを含む物体検知システムとして一般化できる。
【符号の説明】
【0077】
100 自動ドアシステム、 102 自動ドア装置、 108 引戸、 112 第1センサ、 114 第2センサ、 118 戸尻、 122 投光部、 124 受光部、 126 制御部、 144 投光範囲、 154 判定部、 156 調整部、 200 自動ドア装置、 202 第1センサ、 204 第2センサ、 206 投光部、 208 受光部、 D1 第1検知範囲、 D2 第2検知範囲
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9