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特許7470564コーディネート提案装置、コーディネート提案方法およびプログラム
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  • 特許-コーディネート提案装置、コーディネート提案方法およびプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-10
(45)【発行日】2024-04-18
(54)【発明の名称】コーディネート提案装置、コーディネート提案方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240411BHJP
【FI】
G06Q30/0601
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020067853
(22)【出願日】2020-04-03
(65)【公開番号】P2021163427
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2022-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】398056827
【氏名又は名称】株式会社ファーストリテイリング
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100154759
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 貴子
(74)【代理人】
【識別番号】100175743
【弁理士】
【氏名又は名称】田渕 周作
(72)【発明者】
【氏名】平田 淳
(72)【発明者】
【氏名】古川 祐也
【審査官】鈴木 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-162149(JP,A)
【文献】特開2010-182051(JP,A)
【文献】特開2016-018400(JP,A)
【文献】特開2009-301297(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0055887(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの主操作を受け付ける第1表示手段と、
ユーザからの副操作を受け付け、ユーザに選択されたテーマに対応するコーディネート画像を夫々に表示する複数の第2表示手段と、を備えるコーディネート提案装置であって、
前記複数の第2表示手段の夫々は、自装置で表示しているコーディネート画像がユーザにより選択されたことに基づいて、自装置で表示しているコーディネート画像に含まれる複数の商品のサムネイル画像を表示させることを特徴とするコーディネート提案装置。
【請求項2】
前記複数の第2表示手段が夫々異なるテーマに対応する表示をしている状態で、前記複数の第2表示手段の1つにおいてユーザからの副操作を受け付けると、前記複数の第2表示手段の夫々は当該副操作を受け付けた第2表示手段に表示させていたテーマに対応するコーディネート画像を表示することを特徴とする請求項1に記載のコーディネート提案装置。
【請求項3】
前記コーディネート画像を表示している前記複数の第2表示手段の各々は、個別にユーザからの副操作を受け付けて独立して動作することを特徴とする請求項2に記載のコーディネート提案装置。
【請求項4】
前記第2表示手段は、前記商品のサムネイル画像についてユーザから選択を受け付けると、当該商品の位置を示すマップを表示させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコーディネート提案装置。
【請求項5】
前記第2表示手段は、前記コーディネート画像についてユーザから選択を受け付けると、自装置で表示しているコーディネート画像に含まれる複数の商品の夫々について、当該商品のサムネイル画像と当該商品の位置を示すマップと当該商品の在庫とを対応づけて表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコーディネート提案装置。
【請求項6】
ユーザからの主操作を受け付ける第1表示手段と、ユーザからの副操作を受け付け、ユーザに選択されたテーマに対応するコーディネート画像を夫々に表示する複数の第2表示手段と、を備えるコンピュータを用いたコーディネート提案方法であって、
前記複数の第2表示手段の夫々、自装置で表示しているコーディネート画像がユーザにより選択されたことに基づいて、自装置で表示しているコーディネート画像に含まれる複数の商品のサムネイル画像を表示する表示工程を有することを特徴とするコーディネート提案方法。
【請求項7】
ユーザからの主操作を受け付ける第1表示手段と、ユーザからの副操作を受け付けユーザに選択されたテーマに対応するコーディネート画像を夫々に表示する複数の第2表示手段と、を備えるコンピュータを、
前記複数の第2表示手段の夫々について、自装置で表示しているコーディネート画像がユーザにより選択されたことに基づいて、自装置で表示しているコーディネート画像に含まれる複数の商品のサムネイル画像を表示させる様に機能させることを特徴とするコンピュータ読取可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコーディネートを提案する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
衣料品店等においては、様々な衣料品が商品として店舗内に陳列されている。これらの商品をどう組み合わせて着こなすかを判断することが難しい事があるため、例えば、マネキン等にコーディネート例を着せて示すことがある。ただ、コーディネート事にマネキンが必要になるため、スマホアプリや店舗ディスプレイ上でコーディネートを表示することで顧客により多くのコーディネートを示す手法が取られている。
【0003】
特許文献1には、他のユーザが購入した商品の組み合わせを呼び出し、そこから商品の購入ができる様にするシステムが開示されている。また、特許文献2には、ユーザが入力するコーディネート条件に基づいてユーザにコーディネートを提案する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-46115号公報
【文献】特開2002-339135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、店舗の大型のディスプレイ上にコーディネートを提案するシステムを配置しても、一緒に買い物に来た複数の顧客が同時に1つの大型のディスプレイを触ることで操作性が悪くなってしまったり、多くの顧客にシステムを体験してもらう事が困難になったりする。また、コーディネート探索用のアプリを配信しても、店舗に限らず触れるので店舗における顧客体験を高めることに繋がりにくいため再来店率の向上に繋がりにくいという懸念があった。
【0006】
本発明は、衣料品店などの店舗において、複数の画面を効率良く連携させながら、特定のテーマに沿ったコーディネートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、ユーザからの主操作を受け付ける第1表示手段と、ユーザからの副操作を受け付け、ユーザに選択されたテーマに対応するコーディネート画像を夫々に表示する複数の第2表示手段と、を備える情報処理装置であって、前記複数の第2表示手段の夫々は、自装置で表示しているコーディネート画像がユーザにより選択されたことに基づいて、当該自装置で表示しているコーディネート画像に含まれる複数の商品のサムネイル画像を表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の画面を効率良く連携させながら、特定のテーマに沿ったコーディネートをより多くの顧客に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】表示装置を含む提案システムの構成を示す模式図である。
図2】表示装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】(A)提案システムの外観を示す模式図である。(B)~(E)表示装置の表示画面例を示す模式図である。
図4】各装置が協働する模様を示すシーケンス図である。
図5】各装置が協働する模様を示すシーケンス図である。
図6】(A)第2表示装置に表示される商品一覧を示す模式図である。(B)第2表示装置に表示される商品位置情報を示すマップの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、表示制御装置100を含むコーディネート提案装置1000(以下、提案システム1000と称す)の概略構成を示す構成図である。提案システム1000は、表示制御装置100と、サーバ200と、第1表示装置300と複数の第2表示装置310、を含む。表示制御装置130とサーバ200および在庫情報サーバはネットワーク400によって通信可能に接続されている。ネットワーク400は、例えば、インターネットやWAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、WiFiなどの無線基地局、プロバイダ装置、専用回線などを含む。本実施形態ではTCP/IPのプロトコルに従って通信する通信系を示すものとする。提案システム1000は、予め取得しているコーディネート情報を、ユーザによる第1表示装置300や第2表示装置310に対する操作に基づいて複数の第2表示装置に表示させ、ユーザの指定する商品に対応する詳細情報(在庫情報や位置情報)にガイドするシステムである。
【0012】
第1表示装置300および第2表示装置310は、例えば、タブレット型端末である。ただし、スマートフォン、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、などであってもよい。第1表示装置300および第2表示装置310の詳細は図3を用いて後述するが略同形状のタブレット画面が3×3個並んで配置されている。表示制御装置130は第1表示装置300および第2表示装置310と相互に接続されている。表示制御装置130は、表示制御部110と、入力制御部120と、処理部130とを含む。
【0013】
表示制御部110は、例えば、第1表示装置300や第2表示装置310に表示させるためのコーディネート情報を伝送したり、第1表示装置300および第2表示装置に同期表示させるための画像を伝送したりする動作をし、処理部130によって制御される。
【0014】
入力制御部120は、第1表示装置に対するタッチ操作(主操作)や第2表示装置310に対するタッチ操作(副操作)を取得したり、第1表示装置からのリクエストや第2表示装置からのリクエストを取得したりする。これらのリクエストには、コーディネート情報取得リクエストや特定商品の商品情報取得リクエスト、在庫情報取得リクエスト、フロアマップ取得リクエストおよび商品位置情報取得リクエスト等の種々のリクエストを含めることが可能である。
【0015】
処理部130は、受付部131と、IF部132と、分割部133と、を備える。受付部131は、入力制御部120が取得したリクエストを受け付ける。IF部132は、リクエストに基づいて受付部131によりユーザから指定を受け付けた商品の識別情報や関連付けられている位置情報等をサーバ200(又はコーディネート情報サーバ210)に要求してその応答を受信する。また、指定された商品の在庫情報を、例えば、各店舗における商品在庫管理用のデータベース等から対象店舗における商品の在庫情報を受信する。分割部133は、サーバ200から供給される静止画コンテンツや動画コンテンツ等を複数の表示装置で分割して表示する場合に、各表示装置で表示させる内容に分割する、分割不要なコンテンツについては処理をスルーする。ユーザからの指定に応じて、フロアマップを表示部110に表示させる。また、表示制御部133は、IF部132により受信した商品位置情報に対応する箇所をフロアマップ上で識別可能に重畳表示させることもできる。
【0016】
サーバ200は、店舗情報記憶部201と、商品情報記憶部203と、出力部204と、を備える。店舗情報記憶部201は各店舗の階層毎のフロアマップ画像や、各店舗の商品毎の位置情報を保持している。商品情報記憶部203は、各商品の商品IDと各商品の詳細を示す情報や属性情報(商品のサムネイル画像、商品の高解像度画像、商品カテゴリ、サイズ、色、宣伝文句など)とを対応づけて保持している。コーディネート情報サーバ210は、各コーディネート画像(着衣のサムネイル画像、着衣の高解像度画像)と画像IDおよび各コーディネートに含まれる商品IDとを対応付けて保持している。各コーディネートに含まれる各商品のサムネイル画像についてはコーディネート情報サーバ210に保持させてもよい。出力部204は、第2表示装置310において、ユーザによって指定された商品の位置情報や在庫情報などについて店舗情報記憶部201や商品情報記憶部203から取得し第2表示装置310に適した形式に変換して出力する、表示制御装置100を介して出力する。なお、サーバ200には商品を販促するための動画像や静止画像コンテンツも格納しており、表示制御装置100の要求に基づいてそれらの販促用コンテンツを配信することもできる。
【0017】
なお、店舗内の各商品と各棚什器にはRFIDが付されており、予めこれらのRFIDを所定のRFIDリーダを用いてスキャンしておくことで、各RFIDをスキャンした商品の位置を推定し、サーバ200の店舗情報記憶部201に格納しておく。また、コーディネート情報サーバ210は予めアップロードされたコーディネート画像について、画像解析し、コーディネート画像の示す着こなしに含まれる商品を特定し、コーディネート画像に商品IDを関連付けて保持しておく。
【0018】
図2は、第1表示装置300および第2表示装置310のハードウェア構成を示すブロック図である。表示装置300(310)は、記憶部20と、CPU21と、RAM22、ROM23と、通信部24と、表示部25と、入力部26と、を備える。
【0019】
記憶部20は、CPU21によって実行されることで後述のフローを実現するプログラムと、このプログラムによって使用されるデータ等を格納する。
【0020】
CPU21は、ROM23又は記憶部20に格納されたプログラムに基づいて動作し、表示装置100の各部の制御を行う。ROM23は、表示装置100の起動時にCPU21によって実行されるブートプログラムや、表示装置100のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。CPU21は、ROM23のプログラムをRAM22上に展開し、展開されたプログラムをCPU21が実行することにより、後述するフローを実現する。なお、CPU21は、これらのプログラムを他の装置からネットワーク400を介して取得して、実行してもよいし、ROM23に格納しているプログラムを直接実行してもよい。
【0021】
通信部24は、有線接続を介して表示制御装置130データを受信してCPU21へ送り、CPU21が生成したデータやユーザによる操作・指示を、前述の有線接続を介して表示制御装置130へ送信する。なお、サーバ200、表示制御装置130、の夫々も図2と同様の構成(CPU、ROM、RAM等)を備えているが詳細な説明は省略する。入力部26は、例えば、ユーザからの操作入力を受け付けるタッチパネルやキーボード、マウスなどであって、タッチパネルやキーによってユーザからの指示や入力を受け付ける。なお、入力部26は表示部25としても機能し、表示部25と入力部26は一体となった構造であっても良い。
【0022】
図3(A)は、提案システム1000の外観を説明するための模式図である。ここでは、一例として第1表示装置300が1台、その周囲に第2表示装置310が8台配置される様に什器に設けられている構成について説明する。なお、第1表示装置300と第2表示装置310はセットトップボックスとして機能する表示制御装置100(不図示)と夫々接続されている。図3(B)、(C)は第1表示装置300の画面例を示す。図3(D)、(E)は第2表示装置310の画面例を示す。
【0023】
図4および図5は、各装置が協働する模様を示すシーケンス図である。ステップS40において、第1表示装置300と第2表示装置の連携動作を開始する。連携動作の開始のトリガとしては、ユーザが第1表示装置に接近したことを第1表示装置のカメラが認識したことやユーザが第1表示装置にタッチしたこと等があげられる。ステップS41において、第2表示装置310は図3(D)に示す様なテーマ画面を表示する。図3(D)ではテーマ表記311として「ハッピーカラー」が記載されている。テーマ表記に対応するイメージや代表的なコーディネートを示す画像も併せて表示するようにしてもよい。なお、図3(A)に示す8台の第2装置310は夫々異なるテーマを表示し、例えば他には「アースカラー」、「透け感コーデ」、「バックシャン」、「シャーベットカラー」、「クラシックブルー」、「ネイチャームード」など旬なトレンドやアイテム、素材、色に対応するテーマを表示させる。これらのテーマは予め第2表示装置310に設定されていてもよいし、サーバ200から定期的に配信する様にしてもよい。
【0024】
ステップS42において、第1表示装置300は図3(B)に示す様に、第2表示装置310に表示しているテーマから1つを選択する副操作を受け付けるための表示をする。ステップS43において、ユーザが第2表示装置310の1つをタッチすることで、ユーザがタッチした第2表示装置310で表示していたテーマが選択されたことになり、選択された第2表示装置310は表示制御装置100に選択されたテーマを通知するためのメッセージを発信する。ステップS44において、表示制御装置100は第2表示装置310からユーザの選択したテーマを示すメッセージを取得し、ネットワークを介してこのテーマに基づいたコーディネート情報をコーディネート情報サーバ210から取得する。コーディネート情報としては、そのコーディネート情報に沿って複数の商品を着こなしている様子を示す画像および各商品を示す商品IDを含み、表示制御装置100は第2表示装置310の台数分の異なる着こなしを示すコーディネート情報を取得する。表示制御装置100は第1表示装置300の主操作画面を切り替える指示を送信して図3(C)の画面に切替させる(S45)とともに、取得したコーディネート情報を各第2表示装置310に送付して副操作画面を切り替えて図3(E)のコーディネート表示をさせる(S46)。
【0025】
図3(C)は第1表示装置300が表示する主操作画面の1つであり、ボタン301とボタン302が表示されている。ボタン301には「シャッフル」の表示があり、ユーザが押下することで表示制御装置100にステップS44を再実行させて他のコーディネート情報8つを取得させ、第2表示装置310の夫々に新たなコーディネート情報を表示させる。ボタン302は「テーマ選択」の画面があり、ユーザが押下することで表示制御装置100をステップS40の状態に戻し、第1表示装置をステップS42の状態にし、第2表示装置310をテーマ表示状態にする。副操作画面の1つである図3(E)のコーディネート表示画面にはボタン312が表示され、このボタン312には「着用商品を見る」という表記があり、副操作の1つとしてユーザが押下することで第2表示装置はコーディネートに含まれる商品情報の取得を表示制御装置100に要求する(S47)。なお、複数の第2表示装置310に個別のコーディネートが表示されている状態において、ステップS47以降のシーケンスについては各第2表示装置310を個別に動作させることができる。すなわち、同じテーマについて複数のユーザが気になったコーディネートに含まれる商品ついて別々の第2表示装置310を独立して操作して詳細を確認することもできる。これにより、一緒に買い物に来た複数のユーザが、同じテーマに関連するコーディネートについて別々に操作して所望の商品を探索することもできる。また、同一のユーザが複数のコーディネートについて2つ以上の第2表示装置310を操作することにより、異なるコーディネートに関連する商品の詳細を各第2表示装置310に表示させた状態で比較することもできる。
【0026】
ステップS48において、表示制御装置100はユーザが選択したコーディネートに含まれる商品情報の詳細をサーバ200の商品情報記憶部203から取得する。表示制御装置100は、ユーザが選択したコーディネート情報に含まれている商品IDに基づいて当該商品の詳細情報を商品情報記憶部203から取得する。詳細情報としては、各商品のサイズバリエーションやカラーバリエーションを示す属性情報や、他のユーザの評価情報やレビューを含んでいる。その後、表示制御装置100は第2表示装置310にユーザが選択したコーディネート情報に含まれている各商品の詳細情報を送付する。ステップS49において、第2表示装置310は表示制御装置から取得した詳細情報に基づいて商品一覧(図6を用いて後述する)を表示する。
【0027】
図5図4のシーケンスの続きを示しており。ユーザが商品一覧の中から1つを選択すると(S50)、第2表示装置310は表示制御装置100にユーザの選択した商品を示す商品IDと、その商品についての詳細情報を要求するメッセージを送付する。ステップS51では表示制御装置100はユーザが選択した商品の詳細をサーバ200の商品情報記憶部203から取得する。ステップS52において第2表示装置310は取得した商品詳細について表示する。なお、既にステップS48で第2表示装置310が表示制御装置100から各コーディネートに含まれる商品の詳細情報を取得済みであれば、第2表示装置310によるリクエスト送付や表示制御装置100による情報取得(S51)は省略してもよい。ただ、ステップS48で全てのデータを予め取り込む様にすると、ユーザがコーディネート情報を選択してから商品一覧が表示されるまでに、表示制御装置100経由で 第2表示装置310と各サーバとの間のデータ量が増加しレスポンスが遅くなってしまうこともある。従って、データ量とレスポンスはトレードオフの関係にあり、逐次的にユーザの選択を受け付けることで転送されるデータ量を絞りレスポンスを速くするか、ユーザの選択動作を少なくして大量のデータ量を転送しておくかはどちらに重点を置くインターフェースや装置の仕様によって異なる。
【0028】
ステップS53において、ユーザが商品一覧の中から商品位置を確認したい商品を選択すると第2表示装置310から表示制御装置100に位置情報を要求するメッセージが送付される。このメッセージに含まれる商品IDに基づいて表示制御装置100は店舗情報記憶部201から商品の位置情報(フロアマップ上のX、Y座標と階層)を取得する。ステップS55において、第2表示装置310は事前に保持しているフロアマップ上において取得した位置情報に対応する箇所に商品位置を示すアイコンを重畳表示する(詳細は図6(B)を用いて後述する)。ステップS56において、ユーザが商品一覧の中から在庫を確認したい商品を選択すると第2表示装置310から表示制御装置100に在庫情報を要求するメッセージが送付される。このメッセージに含まれる商品IDに基づいて表示制御装置100は店舗情報記憶部201から商品の在庫情報(在庫総数、売り場にいくつ有るか、店舗倉庫にいくつ有るか等)を取得する。ステップS55において、第2表示装置310は取得した在庫情報に対応する表示をする(例えば、例えば、在庫が3点以下である場合は在庫なしとして×マークを、在庫が4点以上5点以下である場合は在庫の残りがわずかであるとして△マークを、在庫が6点以上である場合は、在庫ありとして〇マークを表示させる)。
【0029】
ステップS59において、在庫を確認した際にユーザが所望する商品の在庫が店舗に無いことが分かれば、ユーザはEC購入を選択することもできる。提案システム1000上でそのままEC購入手続きを実施してもよいが、ユーザのスマートフォンに内容を引き継いで、普段からユーザが使用しているブラウザや専用アプリで購入できるようにすることが好ましい。スマートフォンに引き継ぐ場合には、提案システム1000の第2表示装置310上に商品IDやインターネット上の商品詳細ページのリンク情報(WWWのURL)を埋め込んだ2次元コードを表示させ、それをユーザがスマートフォンで撮影することによりスマートフォンに引き継ぐようにすればよい。なお、ステップS50、S53、S56の処理については処理の順番は前後しても良い。また、商品一覧を表示する際に在庫情報や商品位置を表示する様にしてもよい。
【0030】
図6(A)は、第2表示装置310においてユーザが選択したコーディネート画像に含まれる商品の一覧の例を示す模式図である。第2表示装置310は、コーディネート画像に含まれる商品の夫々についてサムネイル画像601およびボタン602を表示している。ユーザはサムネイル画像601のいずれかをタッチ操作(副操作)で選択することにより、商品を選択してより詳細な情報を閲覧することができる。
【0031】
また、ユーザがボタン602を押下することで、タップされたボタン603に関連付けられたリンク情報に基づいて、図6(B)に示すように、店舗内における商品位置がフロアマップ上に識別可能に表示される。図6(B)は、商品位置を示すフロアマップの一例を示す模式図である。ユーザによって指定された商品の在庫がある場合、指定された商品の店舗内における位置が、フロアマップ上に識別可能に表示される。本図において、アイコン603は、指定された商品の位置を示している。アイコン603は、フロアマップ上において、例えば、強調色、枠線による囲み表示、点滅等によって強調して表示されることが好ましい。このようにして、フロアマップ上に商品位置を表示させることで、ユーザが所望の商品を正確にかつ円滑に探し出すことができる。また、ユーザは2次元コード604をスマートフォンで撮影することにより、スマートフォンのブラウザでこのフロアマップと商品位置を引き継いで、実際に店舗を散策しながら確認することもできる。
【0032】
なお、ステップS47において、商品位置や店舗在庫および商品詳細を取得している場合には図6(A)に示す一覧に、商品位置表示を含むフロアマップの縮小画像や、店舗在庫分かる情報や、商品の概略情報、カラーバリエーションやサイズバリエーションを付記するようにしてもよい。
【0033】
また、第2表示装置310は8台以上あってもよく、第1表示装置300と連携動作していない場合は単体で動作し、商品を検索するための端末として動作させてもよい。単体で動作させる場合は、商品カテゴリ(MENS、WOMENS、KIDS、TOPS等)やテーマ、商品名に基づいて検索できるようにすればよい。また、図3(A)に示す、表示装置群を複数セット並べて配置するようにしてもよい。
【0034】
以上のとおり本実施形態によれば、複数の画面を効率良く連携させながら、特定のテーマに沿ったコーディネートをより多くの顧客に提供して顧客の満足度を高めることができる。
【0035】
<その他の実施形態>
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、上記実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。表示制御装置100、第1表示装置300、第2表示装置310およびサーバ200における処理をコンピュータによって実現する場合、これらの装置の各部が有すべき機能の処理内容はプログラムに基づいて実行される。上述の処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。また、各部の処理は、コンピュータ上でコンピュータ読取可能な所定のプログラムを実行させることにより構成することにしてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6