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特許7470711焙煎したコーヒー豆を供給するための自動システム及び関連する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-10
(45)【発行日】2024-04-18
(54)【発明の名称】焙煎したコーヒー豆を供給するための自動システム及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/42 20060101AFI20240411BHJP
   A47J 31/40 20060101ALI20240411BHJP
【FI】
A47J31/42
A47J31/40 104
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021559663
(86)(22)【出願日】2020-04-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-02
(86)【国際出願番号】 EP2020060005
(87)【国際公開番号】W WO2020208068
(87)【国際公開日】2020-10-15
【審査請求日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】19167729.3
(32)【優先日】2019-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【弁理士】
【氏名又は名称】戸津 洋介
(72)【発明者】
【氏名】アイト ブジアッド, ユーセフ
【審査官】吉澤 伸幸
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-509134(JP,A)
【文献】米国特許第01936857(US,A)
【文献】特開2015-027536(JP,A)
【文献】国際公開第2017/178393(WO,A1)
【文献】国際公開第2006/120560(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/42
A47J 31/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーヒー飲料を調製するために、ある分量のコーヒー豆を飲料調製マシンに供給するためのシステム(100)であって、
前記システムは、前記コーヒー豆が保管される容積収容部(22)を有する密閉性の可変容積容器(20)を備え、前記容積収容部(22)は、内部に保管されるコーヒー豆の分量に適合させるために、その内容積を調整するように構成されており、
前記システム(100)は、前記容積収容部(22)に対してコーヒー豆を移送するように構成された能動的な投入装置(30)を更に備え、前記投入装置(30)は、コーヒー豆を移送している間も、外部環境に対して密閉性であり、
前記コーヒー豆と接触する前記投入装置(30)は、前記外部環境に対する前記密性を供給中に維持しながら前記コーヒー豆を供給するときに前記コーヒー豆を損傷させないために、前記コーヒー豆の硬度よりも低い硬度を有する圧縮性材料で作製されている
システム(100)。
【請求項2】
前記投入装置(30)は、前記容積収容部(22)の外に、又は前記容積収容部(22)の内部にコーヒー豆を移送するように構成されている、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項3】
前記可変容積容器(20)は、前記収容部の内容積を、内部に保管される前記コーヒー豆の分量に適合させるために、前記容積収容部(22)の内部で重力によって変位させられるピストン要素(21)を備える、請求項1又は2に記載のシステム(100)。
【請求項4】
前記ピストン要素(21)は、前記ピストン要素(21)の重量に相当する閾値圧力を有する圧力バルブ(26)を更に備える、請求項に記載のシステム(100)。
【請求項5】
前記ピストン要素(21)は、蓋として、前記容積収容部(22)を密閉式に閉鎖する、請求項又はに記載のシステム(100)。
【請求項6】
前記容積収容部(22)は、内部に残るコーヒー豆の体積に適合させるために、容積を収縮及び低減させることができる密閉性の可撓性容器によって構成されている、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項7】
前記投入装置(30)は、前記コーヒー豆を送出している間に、互いに緊密に接触する2つの逆回転するシリンダ(31、32)を備える、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項8】
前記投入装置(30)は、前記コーヒー豆を前記容積収容部(22)の外に、また前記容積収容部(22)内に移送するための一対の噛み合い歯車を備え、前記コーヒー豆は、前記一対の噛み合い歯車を通過する、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項9】
供給される豆を計量するために前記投入装置(30)の出口に配置された計量装置(40)を更に備える、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項10】
前記計量装置(40)は、前記投入装置(30)の動作を、したがって、供給されるコーヒー豆の分量を制御する、請求項に記載のシステム(100)。
【請求項11】
前記コーヒー豆の種類及び/又は調製する前記コーヒー飲料の種類に応じて、前記投入装置(30)の動作を管理する制御ユニット(50)を更に備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項12】
前記コーヒー豆の種類及び/又は調製する前記コーヒー飲料の種類に応じて、前記投入装置(30)の動作及び前記計量装置(40)の動作を管理する制御ユニット(50)を更に備える、請求項又は10に記載のシステム(100)。
【請求項13】
前記制御ユニット(50)は、前記投入装置(30)によって及ぼされるトルクを監視する手段を更に備え、トルクが検出されないとき又は低トルクが検出されるときには、前記容積収容部(22)が空であることをユーザに警告する警告信号が前記制御ユニット(50)によってトリガされる、請求項11又は12に記載のシステム(100)。
【請求項14】
記システム(100)によって供給される前記豆を受け取り、焙煎して挽いたコーヒーに変えるグラインダ(60)を更に備える、請求項1~13のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の、コーヒー飲料を調製するために、ある分量のコーヒー豆を飲料調製マシンに供給するためのシステム(100)を作動させるための方法であって、前記システム(100)が、あるコーヒー飲料を飲料調製マシン内で調製するために、ある分量のコーヒー豆を供給する必要があ前記方法は
調製される前記コーヒー飲料及び/又は供給されるコーヒー豆の特性に応じて、前記投入装置(30)が、必要な分量を送出するために、ある時間にわたって機能する、ステップと、
保管されるコーヒー豆の分量に適合させるために、前記可変容積容器(20)は、前記容積収容部(22)の内容積を調整し、前記容積収容部(22)への空気置換を防止する、ステップと、
を含む、方法。
【請求項16】
請求項12に記載のシステム(100)を作動させるための、請求項15に記載の方法であって、前記システム(100)の前記制御ユニット(50)は、前記コーヒー豆の種類及び/又は前記調製するコーヒー飲料の種類に応じて、前記計量装置(40)の動作を管理する、方法。
【請求項17】
請求項11に記載のシステム(100)を作動させるための、請求項15又は16に記載の方法であって、前記システム(100)の前記制御ユニット(50)は、前記コーヒー豆の種類及び/又は前記調製するコーヒー飲料の種類に応じて、前記投入装置(30)の動作を管理する、方法。
【請求項18】
前記制御ユニット(50)は、前記飲料調製マシン又は前記システム(100)のグラインダ(60)に接続されており、それにより、前記制御ユニット(50)は、調製されるコーヒー飲料及び/又は供給されるコーヒー豆の特性に応じて、前記グラインダ(60)に、前記供給されるコーヒー豆の粉砕パラメータを提供する、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記制御ユニット(50)は、インターフェース又はHMIから、調製される前記コーヒー飲料に関する情報を受け取り、次いで、前記投入装置(30)及び前記グラインダ(60)にしかるべく命令するために、データベースに接続して必要なコーヒー豆の前記分量に関する情報及び前記粉砕パラメータを取得する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
ユーザは、前記投入装置(30)及び前記グラインダ(60)にしかるべく命令するために、前記コーヒー豆の分量に関する情報及び/又は前記粉砕パラメータを前記制御ユニット(50)に提供する、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒー豆を粉砕し、次いでコーヒー飲料を抽出して供給する全自動マシンに、ある分量の焙煎したコーヒー豆を供給することができる自動システムを対象とする。本発明は更に、このようなシステムを作動させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、焙煎したコーヒー豆を処理してコーヒー飲料をカップに送出する全自動マシンは、技術的観点において、ますます発展している。これらのマシンでは、(最初の焙煎したコーヒー豆から、焙煎して挽いたコーヒーを製造するための)粉砕技術及び(コーヒー飲料を抽出するときの)抽出制御が高度に最適化される。しかしながら、コーヒーの鮮度は、調製されたコーヒー飲料の品質に影響を及ぼす主要な制御パラメータのままである。
【0003】
製造工場の外部における保管及び輸送の間、焙煎したコーヒー豆は、貯蔵寿命中にコーヒーが脱気はできるようにするが包装容器内に空気が入らないようにする、脱気バルブを備える密封された気密包装容器内に保管され、したがって、焙煎したコーヒー豆の酸化が防止される。
【0004】
典型的には、焙煎したコーヒー豆を全自動マシンに供給するために、いったんこの密封された気密包装容器を開封すると、これらの焙煎したコーヒー豆は、コーヒー飲料の調製のためにマシンに連続してフィードする(典型的にはビーングラインダにフィードする)ために、マシンの上部にある非密閉性のキャニスタに保管されていることが多い。この種の保管方法は、コーヒーを空気と、したがって酸素と直接的かつ連続的に接触させ、天然物であるコーヒー豆は、経年変化しやすく、特に酸化しやすい。
【0005】
酸化したコーヒーの味は、消費者に容易に検知され得る。一例として、感覚的内部研究によれば、この酸化した味は、80マイクログラムの酸素(O)を1グラムのコーヒーが吸収したときに検知され得、これは、体積比では、コーヒーに対して3%の酸素、又はコーヒーに対して15%の空気となる。Coffee Freshness handbook(第1版、Specialty Coffee Associationにより出版)によれば、包装されたコーヒー中で、非常に低いレベル(2%未満)の酸素であっても、コーヒー内に移動して酸化反応を促進することが見出されている。更に、研究は、コーヒーのある種類のアロマ化合物は、粉砕のほぼ直後に消散し始めることを示しており、コーヒーの保管の最初の月に、最も大きな割合の化学的な鮮度損失が生じ、それは、コーヒーブレンド、焙煎度又は抽出技術に応じて変動し得る。二酸化炭素はまた、抽出に影響を及ぼす。エスプレッソの抽出パラメータは、水流に対する抵抗を増大させ、抽出水とコーヒーとの接触に影響を及ぼすので、コーヒーがどのくらい新鮮であるかを考慮にいれるために、エスプレッソの抽出パラメータを調節する必要がある。
【0006】
焙煎したコーヒー豆は、たとえ(それらがより低い表面積/体積比を表すので)粉砕されたコーヒーほど敏感でない場合であっても、輸送に使用される気密包装容器から開封され、マシンの上部の従来のビーンホッパー/キャニスタに保管されると、空気と連続的に接触し、コーヒー豆に鮮度を失わせ、酸化テイスト(酸化オフノート)は、わずか数日後に、典型的には周囲条件において3日後には感知され得る。更に、全自動コーヒーマシンでは、ビーンキャニスタ(ホッパー)は典型的にはこれらのマシンの上部に配置されており、したがって、マシンの加熱要素の配置によってより高い温度にさらされるので、上記の現象が強調され、より早期に発生する。理論的には、アレニウスの式によれば、化学反応速度は、10度(℃)の温度上昇毎に2倍速くなる。
【0007】
コーヒー製造業者は、焙煎したコーヒー豆のより良好な保存のために、様々な解決策を提案してきた。現況技術では、例えば、欧州特許第2848168A1号が知られており、焙煎したコーヒー豆から始まる、エスプレッソコーヒーの調製方法が開示され、コーヒー豆は、真空が生成されることにより豆がより良好に保存される収容タンク内に挿入される。次いで、規定量のコーヒー豆が収容タンクから投入チャンバへ、更に粉砕ステーションへと移送され、粉砕ステーションに到着したコーヒー豆の一部分が粉砕される。米国特許出願公開第20160374361A1号は、アロマ及び味に関する焙煎したコーヒー豆の鮮度の長期保存のために、加圧不活性気体又はCOを有する気密容器アセンブリを開示しており、したがって、気密容器アセンブリ内の残留酸素及び水分の濃度が低くなり、コーヒーが長時間にわたって良好に保存される。国際公開第2013/167958A1号は、コーヒー豆の鮮度を長期間にわたって維持するために、内容積部が不活性の加圧気体で充填される、コーヒー豆を保管することができる容器を開示している。
【0008】
しかしながら、これらの既知のシステムは、以下の多数の欠点を有する。
【0009】
真空及び加圧不活性気体雰囲気は高価であり、かつ適切な管理を必要とする。
【0010】
真空を使用する場合、コーヒー揮発物が毎回除去される、したがって、たとえコーヒーの酸化が遅延させられる又は制限される場合であっても、コーヒーは、真空保存プロセスによって多くのアロマを失うことになる。
【0011】
これらのシステムは、新鮮に保存された必要な分量だけを提供するための、任意の制御された投入システムを有さない。既知のシステムは、焙煎して挽いたコーヒーを送出して飲料を調製するために時間投入又は容積投入を使用し、したがって、1つの飲料から他の飲料への製品濃度の変化又はドリフトを検出することができず、その結果、カップ内の再現性が低くなり、最終消費者にとっては相違につながる。
【0012】
本発明は、既存の自動システムで言及される制限及び課題を克服し、コーヒー豆を保存し、容器から全自動マシンに投入するための、単純かつ安価な解決策を提案することを目的とする。本発明は、他の目的、特に本明細書の残りの部分に記述されるような他の問題点の解決も目標とするものである。
【発明の概要】
【0013】
第1の態様によれば、本発明は、コーヒー飲料を調製するために、ある分量のコーヒー豆を飲料調製マシンに供給するためのシステムに関し、本システムは、コーヒー豆が保管される容積収容部を有する密閉性の可変容積容器を備え、容積収容部は、内部に保管されるコーヒー豆の分量に適合させるために、その内容積を調整するように構成されている。本システムは、容積収容部に対してコーヒー豆を移送するように構成された能動的な投入装置を更に備え、投入装置は、コーヒー豆を移送している間も、外部環境に対して密閉性である。
【0014】
本発明のシステムにおける投入装置は、容積収容部(22)の外に、又は容積収容部の内部にコーヒー豆を移送するために、それぞれポンプとして又は逆転ポンプとして機能するように構成されている。典型的には、コーヒー豆と接触する投入装置は、コーヒー豆の硬度よりも低い硬度を有する圧縮性材料で作製されている。
【0015】
典型的には、可変容積容器は、収容部の内容積を、内部に保管されるコーヒー豆の分量に適合させるために、容積収容部の内部で重力によって変位させられるピストン要素を備える。
【0016】
好ましくは、ピストン要素は、ピストン要素の重量に相当する閾値圧力を有する圧力バルブを更に備える。ピストン要素は、典型的には、蓋として、容積収容部を密閉式に閉鎖する。
【0017】
本発明のシステムでは、容積収容部は、好ましくは、内部に残るコーヒー豆の体積に適合させるために、容積を収縮及び低減させることができる密閉性の可撓性容器によって構成されている。
【0018】
本発明のシステムの好ましい実施形態では、投入装置は、コーヒー豆を送出している間に、互いに緊密に接触する2つの逆回転するシリンダを備える。典型的には、投入装置は、コーヒー豆を容積収容部の外に、また容積収容部内に移送するための一対の噛み合い歯車を備える。
【0019】
好ましくは、供給される豆を計量するために投入装置の出口に配置された計量装置を更に備える。計量装置は、典型的には、投入装置の動作を、したがって、供給されるコーヒー豆の分量を制御する。
【0020】
本発明の一実施形態では、コーヒー豆の種類及び/又は調製するコーヒー飲料の種類に応じて、投入装置の動作を管理する制御ユニットを更に備える。別の実施形態では、コーヒー豆の種類及び/又は調製するコーヒー飲料の種類に応じて、投入装置の動作及び計量装置の動作を管理する制御ユニットを更に備える。好ましくは、制御ユニットは、投入装置によって及ぼされるトルクを監視する手段を更に備える。
【0021】
本発明の更に好ましい実施形態では、システムによって供給される豆を受け取り、焙煎して挽いたコーヒーに変える、グラインダを更に備える。
【0022】
第2の態様によれば、本発明は、上述したもののような、コーヒー飲料を調製するために、ある分量のコーヒー豆を飲料調製マシンに供給するためのシステムを作動させるための方法であって、
システムが、あるコーヒー飲料を飲料調製マシン内で調製するために、ある分量のコーヒー豆を供給する必要がある、ステップと、
調製されるコーヒー飲料及び/又は供給されるコーヒー豆の特性に応じて、投入装置が、必要な分量を送出するために、ある時間にわたって機能する、ステップと、
保管されるコーヒー豆の分量に適合させるために、可変容積容器は、容積収容部の内容積を調整し、容積収容部への空気置換を防止する、ステップと、
を含む、方法に関する。
【0023】
本発明の方法では、制御ユニットは、典型的には、コーヒー豆の種類及び/又は調製するコーヒー飲料の種類に応じて、投入装置の動作、及び任意選択的に計量装置の動作を管理する。
【0024】
好ましくは、本発明の方法では、制御ユニットは、飲料調製マシン又はシステムのグラインダに接続されており、それにより、制御ユニットは、調製されるコーヒー飲料及び/又は供給されるコーヒー豆の特性に応じて、グラインダに、供給されるコーヒー豆の粉砕パラメータを提供する。
【0025】
典型的には、本発明による方法では、制御ユニットは、インターフェース又はHMIから、調製されるコーヒー飲料に関する情報を受け取り、次いで、投入装置及びグラインダにしかるべく命令するために、データベースに接続して必要なコーヒー豆の分量に関する情報及び粉砕パラメータを取得する。
【0026】
別の実施形態によれば、ユーザは、投入装置及びグラインダにしかるべく命令するために、コーヒー豆の分量に関する情報及び/又は粉砕パラメータを制御ユニットに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明の更なる特徴、利点及び目的は、当業者には、以下の本発明の実施形態の詳細な説明を読み、添付された図面の図と関連して解釈すると明らかになるであろう。
図1a】既知の先行技術による、空気に対する、特に酸素に対するバリア材料で作製されたパウチの内部に含まれるコーヒー豆を示す。
図1b】既知の先行技術による、数週間又は数ヶ月間にわたる豆の保管後にいったんパウチが開封されると、酸素と接触し、したがって、酸化プロセスが進行するコーヒー豆を示す。
図2】バリアパウチに保管された焙煎したコーヒー豆の時間による酸化及び特性損失と、パウチが開封され、コーヒー豆が全自動マシンのキャニスタ又はフィーダ内に供給された後の酸化及び特性損失(曲線B)と、本発明による焙煎したコーヒー豆を供給するための自動システムに関するコーヒー豆の酸化と、を示す。
図3】本発明による、焙煎したコーヒー豆を供給するための自動システムを動作させるための方法を概略的に示す。
図4a】本発明による、焙煎したコーヒー豆を供給するための自動システムの一実施形態に係る、反対方向に回転するシリンダを備える投入装置の概略構成を示す。
図4b】本発明による、焙煎したコーヒー豆を供給するための自動システムの一実施形態に係る、反対方向に回転するシリンダを備える投入装置の概略構成を示す。
図5a】本発明による焙煎したコーヒー豆を供給するための自動システムの可能な実施形態に係る、ピストン要素と圧力バルブとを備える可変容積容器の充填を示す。
図5b】本発明による焙煎したコーヒー豆を供給するための自動システムの可能な実施形態に係る、ピストン要素と圧力バルブとを備える可変容積容器の充填を示す。
図5c】本発明による焙煎したコーヒー豆を供給するための自動システムの可能な実施形態に係る、ピストン要素と圧力バルブとを備える可変容積容器の充填を示す。
図5d】本発明による焙煎したコーヒー豆を供給するための自動システムの可能な実施形態に係る、ピストン要素と圧力バルブとを備える可変容積容器の充填を示す。
図6】本発明の好ましい実施形態による、ある分量の焙煎したコーヒー豆を全自動マシンに供給することができる自動システムを、その主要構成要素と共に示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、最初にコーヒー豆を粉砕、次いでコーヒー飲料を抽出する全自動マシンに、ある分量の焙煎したコーヒー豆を供給することができる自動システム100を対象とする。本発明のシステム100は、可変容積容器20及び投入装置30を備える。システムはまた、典型的には、制御ユニット50と、任意選択的に計量装置40とを備える。本発明のシステムは、密閉性のシステムとして動作し、送出中に、焙煎したコーヒー豆を気密環境に維持する。
【0029】
本発明のシステム100における容器20は、コーヒー豆が保管される容積収容部22を備える可変容積部である。この容積収容部22は、内部に保管されるコーヒー豆の分量に適合するようなやり方で、その内容積を調整するように構成されている。このような可変容積容器20及び容積収容部22の構成については、異なる可能性が利用可能である。本発明の好ましい実施形態によれば、容器20は、受動要素として機能し、かつ、コーヒー豆が投入装置30に供給される際に重力によって移動するピストン要素21を備える。これらの豆が供給されると、ピストン21は、送出された豆により残された、空気が占めているヘッドスペースを除去するために、下向きに受動的に移動し、それにより、その容積を、内部に残るコーヒー豆が占めている容積に適合させる。ピストン要素21は、それ自体の重量によって下向きに移動して、コーヒー豆が残した容積損失(これらの豆が投入装置30を介して送出される際の容積減少)を補償する。容器20は、コーヒー豆が保管され、かつ、ピストン要素21が移動する、容積収容部22を備える。更に、ピストン要素21は、コーヒー豆の容積部と外側雰囲気との間の気体交換(典型的には空気)を最小限に抑え、可能な限り回避するために、ピストン21が下向きに移動するとピストン21と収容部22の内壁の間に配置される継手23を備えており、したがって、コーヒーは、可能な限り酸素から保護される。コーヒー豆を容積収容部22内に簡単な方法で導入するために、ピストン要素21は上部ハンドル24が備えており、したがって、収容部22からピストン要素を取り出すことができ、コーヒー豆をこの容積部内に追加することができる。
【0030】
別の可能な実施形態によれば、可変コルム容器20は、可撓性材料で作製され、かつ、その容積を残りのコーヒー豆が占めている残りの容積に適合させるために収縮する、サッシェ又はパウチとして構成される容積収容部22を備えてもよい。可撓性パウチは、空気に対して密閉性なので、そこからコーヒー豆が供給されるときに、その容積の内部から空気が吸い込まれ、したがって、可撓性材料は、残りの占有容積に適合する。しかしながら、この実行は、図には示されていないが、当業者には明らかである。
【0031】
ピストン要素21はまた、ピストン要素の重量に相当する閾値脱気バルブである圧力バルブ26を備えることができる。この圧力バルブ26は、容積収容部22にコーヒー豆を充填しようとするときに、図5a~図5dによって例示されるように動作し、コーヒー豆が脱気するときにも動作することができる。容積収容部22にコーヒー豆を充填しようとするとき、図5bに示されるように、内容積のヘッドスペースに空気が残っている。ピストン要素21は、図5cに示されるように、圧力バルブ26と共に下降し、したがって、収容部22の内部の残る空気も、排出される。容積収容部22内の密閉性は、コーヒー豆を供給する間、図5dに示すように維持される。したがって、使用前に保管するために可変容積容器20に豆を充填しようとするとき(図5a~図5dを参照)、この圧力バルブ26は、容積収容部22の内部の空気を逃がすことが可能になり、それにより、豆は密閉雰囲気内中で保管され、酸化が防止される。
【0032】
通常の条件では、ピストン要素21のバルブ26が閉鎖されており、容積収容部22の内部の内圧を維持する。焙煎したコーヒー豆が脱気を開始し、収容部22内の内圧がピストン要素21の重量よりも高くなると、内部の圧力を解放し、内圧がストン要素の重量よりも高くなった場合に、ピストン要素21が上向きに移動することを回避するようにバルブ26が開く。この閾値圧力設定を使用すると、容積収容部22内にヘッドスペースがないこと、あるいはヘッドスペースが最小であることが保証され、それにより、コーヒー豆は、可能な限り外側雰囲気(酸素)から隔離され、したがって、収容部22の内部の豆の分量が減少した場合に、(蓋として作用する)ピストン要素21が上向きに移動することが回避される。
【0033】
好ましくは、容積収容部22は、垂直軸(Z軸)において一定の断面を有するように形成され、水分及び空気に対して密閉性の材料で作製される。ピストン要素21は、収容部22の上部を密閉式に閉鎖し、かつ、送出される豆の分量の容積を置き換えるために重力(重量)によって下向きに移動する蓋として作用し、ピストン要素21は、容積収容部22と同じ断面を有する。
【0034】
容器20の下部には、制御された投入装置30が配置されており、容器20からのコーヒー豆は、静かに(すなわち、損傷を受けることなく)、任意選択的に計量装置40内に、又は直接、全自動マシンのグラインダ60内に投入される。好ましくは、グラインダ60は全自動マシンに属しているが、システム100の一部として作製することもできる。
【0035】
本発明の好ましい実施形態によれば、投入装置30は、逆回転する2つのシリンダ31、32を備え、これらのシリンダは、内側中心に向かって回転することができ、それにより、コーヒー豆を収容部22から計量装置40又はグラインダ60内に運ぶポンプとして機能する。また、シリンダ31、32は、投入装置内の残りの豆を容積収容部22へと押し戻すために、シリンダの外側に向かって(したがって、シリンダの中心の外部に向かって)回転することができる。シリンダの間に豆が残っていない(したがって、いったん投入が停止されたら、投入装置30の内部に豆が残っていない)ことが望ましいので逆回転が行われ、また、投入装置は圧縮性材料で作製されており、シリンダは、それらの間を緊密に閉鎖しているので、長期間にわたって豆がシリンダの間にと留まっている場合には、これらのシリンダが変形し、もはや密閉性でなくなることがある。したがって、これらの理由により、容積収容部22内に豆を押し戻すための逆ポンプ回転が行われ、投入装置30は、このために正確に構成されるものとする。
【0036】
典型的には、シリンダ31及び32は、供給時にコーヒー豆を損傷させないために、また、提供時に密閉性の排出口を維持するために、圧縮性材料(シリコン、発泡体、又は同様のもの)の層を有する。シリンダ31、32の圧縮性材料は、供給されるコーヒー豆の硬度よりも低い硬度を有する。投入装置30はまた、収容部22からの焙煎したコーヒー豆が、当該容積22内で気密性を維持して送出できるように密閉式に設計されている。シリンダ31、32は、この装置30を介して計量装置40へと、又は直接グラインダ60へと豆を輸送するために豆を押圧する圧縮性材料で作製されるので、容積収容部22の気密性が保たれる。更に、既に説明したように、これらのシリンダ31、32が軟質材料で作製されているおかげで、豆の完全性もまた維持される。
【0037】
別の可能性は、投入装置30が、コーヒー豆を容積収容部22の外に、及び容積収容部22内へと移送するための一対の噛み合い歯車を備えて構成されることである。これらの噛み合い歯車は、現況技術の既知に種類のものである(添付の図面には示されていない)。別の選択肢は、投入装置30が1つの歯車と、投入装置30を密閉性にする追加の手段とのみを備えることである。
【0038】
典型的には、コーヒー豆を容積収容部22から外に移動させるために投入装置30のシリンダ31、32が回転するとき、これらのシリンダは供給の始めに、より迅速に回転する。しかしながら、供給プロセスが終了に近づくと、これらのシリンダの回転は、コーヒー豆の正確な投入量に必要とされる精度を実現するためにはるかに遅くなる(したがって、正確な量/分量の豆が供給される)。投入装置30が歯車を備える場合、同じ説明が当てはまる。
【0039】
本発明のシステムはまた、任意選択的に、投入装置30の後に配置された計量装置40を備えてもよく、本発明によれば、投入装置30はスレーブとして作用し、計量装置40はマスターとして機能し、したがって、投入装置30の動作を制御する。したがって、シリンダ31、32の回転(オン/オフ)及び(モータがこれらのシリンダを駆動するファクトにおける)速度は、計量装置40によって制御される。この制御は、計量装置40から情報を受信し、投入装置30の動作を管理する制御ユニット50によって行われる。典型的には、ある1杯分の量のコーヒーが、本発明のシステム100に注文されると、制御ユニット50は、回転を開始するように投入装置30(シリンダ31、32)に命令し、計量装置40は、投入された分量を計量し始める。投入された分量の重量は、制御ユニットに通信され、制御ユニットは、投入された分量の重量を、送出される必要がある最終重量と比較する。1杯分の量の重量が、必要な最終重量に近づき始めると、制御ユニット50は、より高い更なる精度を達成するために、モータに速度を低減するように命令する。最後に、必要な重量が達成されると、制御ユニット50は、投入装置30に回転を停止するように命令し、それにより、投入が停止される。このプロセスの間中、ピストン要素21は、重力によって受動的に移動し、損失溶積、すなわち計量装置40に投入された豆の体積を置き換える。投入装置30が歯車を備える場合、同様の説明が当てはまる。
【0040】
本発明のシステムでは、送出される焙煎したコーヒー豆は、異なる密度を有するので、重量による投入が使用され、異なる産地のコーヒー豆は、異なる形状及びサイズを有する(典型的には、例えば、ロブスタとアラビカ)。密度は焙煎によっても変動し、典型的には、浅煎りから深煎りまで、450g/lと350g/lとの間で変動する一方で、コーヒー生豆は約800g/lであり、抽出されるコーヒー層の重量は、使用される同じ分量の水に対して、コーヒー飲料に重要な影響を及ぼす。したがって、一貫した飲料供給を行って、必要とされる正確な重量を送出することが非常に重要である。
【0041】
システム100は、既に説明したように、制御ユニット50を備えており、制御ユニットは、更に説明するように、動作プロセスを管理する。制御ユニットは、本発明のシステムにおいて、送出される豆の要求された1杯分の量に関する情報、送出された豆の分量の重量、及び投入装置30の動作を管理する。好ましくは、制御ユニット50は、投入装置30のトルクを監視する手段を更に備え、したがって、トルクが検出されない場合、又は非常に低いトルクが検出された場合、これは、収容部22が空であり、かつ、もはや豆がシリンダ31、32を通過していないことを意味する。この場合、制御ユニット50によって警告信号がトリガされ、次いで、システムは、収容部22が空であることをユーザに警告することができる。異なる種類の焙煎した豆には異なる投入装置が使用され得るので、投入装置30は、清掃又は交換するためにシステム100から完全に取り外し可能である。
【0042】
図1aは、空気に対する、特に酸素に対するバリア材料で作製された既知のパウチの内部に含まれるコーヒー豆を示している。典型的には、貯蔵寿命中に豆が脱気できるようにするが、パウチに空気が入らないようにする脱気バルブを備えるパウチが構成され、したがって、焙煎したコーヒー豆の酸化が防止され、それらのアロマが保たれるが、内的に経年劣化する。図1bに示されるように、数週間又は数ヶ月間にわたって豆を保管した後にいったんパウチが開封されると、焙煎したコーヒー豆は、酸素と接触し、したがって、酸化プロセスが進行し、数日後には消費者により容易に検知可能になる。これは、既知の全自動マシンにフィードするキャニスタ内に供給された焙煎したコーヒー豆を有する容器の典型的な状況である。
【0043】
図2は、バリアパウチに保管された焙煎したコーヒー豆の時間による酸化及び特性損失と、パウチが開封され、コーヒー豆が全自動マシンのキャニスタ又はフィーダ内に供給された後の酸化及び特性損失と、を示す。曲線Bは、この酸化を、当該技術分野において既知の標準的な全自動マシンについて表している。曲線Aは、本発明による、焙煎したコーヒー豆を供給するための自動システムについて、酸化を示している。図2の表現を見ると分かるように、マシンのキャニスタ又は容器内に入ると、標準的な全自動マシン内の豆は、本発明によるシステム100内の容器20内の豆よりもはるかに速く劣化する。
【0044】
図3は、本発明による、焙煎したコーヒー豆を供給するための自動システム100を動作させるための方法を概略的に示す。コーヒーの種類(豆の産地及び焙煎レベル)並びにこれらの豆が焙煎及び包装された日付に応じて、それらの物理的特性及び構成は変動する。投入装置30は、これらの豆の特性に応じて、ある速度である予め規定された時間にわたって回転し、この投入装置30によって感知されたトルクは、シリンダ31、32を通して(又は、投入装置が代わりに歯車を備えているときにはギヤを通して)豆がまだあるように制御する、すなわち、収容部22が空にならないように制御する。計量装置40は、供給される豆の量を計量し、この量が所望の規定量に対応するように制御する。いったん必要な量が送出されると、グラインダ60に送られ、豆が焙煎して挽いたコーヒーに変換され、適切な全自動マシン内でコーヒー飲料が新鮮に抽出される。図3に示されるように、制御ユニット50は、システムインターフェース110から入力を受信する。これは、調製される飲料の種類に関する情報を備えるHMIであり、したがって、全自動マシンに提供しなければならない焙煎して挽いたコーヒーの種類及び分量を決定する。HMIはまた、容器20から除去され、グラインダ60に提供されるコーヒー豆の分量に関する情報を制御ユニットに提供することができ、また、粉砕仕様に関する情報(典型的には、焙煎して挽いたコーヒーに対して要求される粗さを有する)を制御ユニットに提供することもできる。インターフェース110からのこれらのパラメータ又は仕様を用いて、制御ユニット50は、システム100を適宜管理する(したがって、投入装置30の回転速度及び回転時間、計量装置40内の送出された豆の要求された量、及びグラインダ60により供給されるべき焙煎して挽いたコーヒーのサイズを制御する)。システム100が任意の計量装置40を含まない場合、供給される豆の量は、投入装置30の回転速度及び装置30が回転する時間によって設定されることに留意されたい。本発明のシステム100における制御ユニット50はまた、上記の値が指定されるデータベース120から調製される飲料のレシピ仕様に関する入力を受信することができる。
【0045】
図4a~図4bは、反対方向に回転するシリンダ31、32を備える投入装置30の概略構成を示し、シリンダは、(それらによって運ばれる豆よりも柔らかい)軟質材料で作製されている。
【0046】
図5a~図5dは、焙煎したコーヒー豆による、本発明のシステムにおける可変容積容器20の充填を示す。容積収容部22を閉鎖するピストン要素21は、これらの図に表される圧力バルブ26を備える。図5aは、容積収容部22の内部の焙煎した豆の充填を示し、図5bは、この容積を閉鎖する位置にあるピストン要素21を示している。収容部の内部の過剰な空気は、圧力バルブ26を通して除去され、コーヒー豆の脱気時には、生成された空気もまた、このバルブ26を介して図5cに示されるような安定した静止位置まで除去される。図5dは、ある分量のコーヒー豆がこの収容部から除去され、投入装置30を通して計量装置に、又は直接グラインダ60に提供された後の位置を示す。
【0047】
図6は、本発明による、ある分量の焙煎したコーヒー豆を全自動マシンに供給することができる自動システム100を、その主要構成要素と共に示している。可変容積容器20は、典型的には、ハンドル24と、容積の内部から空気を排出するための圧力バルブ26とを備える、ピストン要素21によって閉鎖される。ピストン要素21は、ピストンの継手23が収容部の内壁とピストン要素との間の間隙を緊密に閉鎖している状態で、容積収容部22の壁の内部で垂直に下向きに移動する。本発明のシステム100の必須要素は、可変容積容器20と、投入装置30とを含む。任意選択的に、計量装置40は、投入装置30の出口に設けられ、全自動マシンのグラインダ60にフィードする。
【0048】
第2の目的によれば、本発明は、上述したもののような自動システム100を作動させる方法に関する。本発明の方法は、以下のステップを含む。
ピストン要素21が容器20の上側の容積部を閉鎖するのでヘッドスペースがない状態で、焙煎したコーヒー豆が容器20内に配置される
例えば、全自動マシンに提供してコーヒー飲料を調製するために、制御ユニット50によって、ある量の焙煎された豆が要求される
いったん前のステップが発生すると、要求された量を供給するために、投入装置30(特にシリンダ31、32又は歯車)が回転を開始し、コーヒー豆の特性(焙煎度、サイズ、豆の種類、粗さなど)に応じて、要求された量を提供するように、シリンダ31、32によってある回数の回転が行われる
任意選択的に、システム100が計量装置40も備えている場合、コーヒー豆の供給された量が計量され、その値が制御ユニット50に送信され、制御ユニット50は、投入装置30の回転を制御する、又は、いったん要求された量の焙煎した豆が送出されると、その停止を命令する。
ピストン要素21は、圧力バルブ26を通して容積部内の任意の空気を除去し、豆を密閉雰囲気に維持するために、容器20内で移動及び下降し、豆の酸化を防止し、したがって、収容部22の内容積を、そのような収容部22内の残りのコーヒー豆によって占有される残りの容積に適合させる。
要求された量の豆が、全自動マシン内のグラインダ60に入り、典型的には、制御ユニット50は、グラインダ60にも接続されている。したがって、粉砕パラメータは、制御ユニット50により、提供される豆の種類及び全自動マシン内で調製されるコーヒー飲料の種類に応じて、このグラインダ60に指定される。
【0049】
本発明の方法において、制御ユニット50は、例えば、インターフェース又はHMIを介してユーザから、マシン内で調製される飲料の種類に関する情報を受信することができ、典型的には、制御ユニットは、次いで、全自動マシン内の投入装置30、(もしあれば)計量装置40及びグラインダ60に適切に命令するために、データベースに接続して、必要とされるコーヒー豆の分量及び粉砕パラメータに関する情報を取得する。別の可能性は、ユーザが、コーヒーの分量(豆)及び/又は粉砕パラメータに関する情報を制御ユニット50に提供することである。この場合、制御ユニット50は、投入装置30、(もしあれば)計量装置40及びグラインダ60を直接制御する。
【0050】
本発明は、本発明の好適な実施形態を参照して説明されているが、添付の特許請求の範囲によって定義されている本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によって多くの修正及び変形を実施することができる。
図1a
図1b
図2
図3
図4a
図4b
図5a
図5b
図5c
図5d
図6