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特許7470728ダウンリンクPPDU送信方法及び装置、並びにダウンリンクPPDU受信方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-10
(45)【発行日】2024-04-18
(54)【発明の名称】ダウンリンクPPDU送信方法及び装置、並びにダウンリンクPPDU受信方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20240411BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20240411BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04W28/06 110
【請求項の数】 24
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022047591
(22)【出願日】2022-03-23
(62)【分割の表示】P 2020520529の分割
【原出願日】2018-10-31
(65)【公開番号】P2022095712
(43)【公開日】2022-06-28
【審査請求日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】201711071408.8
(32)【優先日】2017-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ガン,ミーン
(72)【発明者】
【氏名】シロ,シモン
(72)【発明者】
【氏名】エプスタイン,レオニード
(72)【発明者】
【氏名】レッドリッチ,オデッド
(72)【発明者】
【氏名】ヤーン,シュイン
(72)【発明者】
【氏名】ウー,タオ
【審査官】原田 聖子
(56)【参考文献】
【文献】特許第7047083(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2017/0181129(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0201357(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04W 28/06
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)に適用される装置であって、
命令を有するメモリストレージと、
前記メモリストレージと通信する1つ以上のプロセッサであり、当該1つ以上のプロセッサは、前記命令を実行して、
物理層プロトコルデータユニット(PPDU)を取得し、前記PPDUは、高効率-信号A(HE-SIG-A)フィールド及び高効率-信号B(HE-SIG-B)フィールドを含み、前記HE-SIG-Aフィールド内のあるフィールドは、前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量を示すものであり、
前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドは所定の範囲内の複数の値のうちのいずれか1つであることができ、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドが前記複数の値のうちの所定の1つであることは、前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量が16以上であることを示し、該数量は、前記HE-SIG-Bフィールド内の所定のフィールドに基づいて推測されることになり、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドはB18-B21であり、前記HE-SIG-Bフィールド内の前記所定のフィールドは、前記HE-SIG-Bフィールド内の共通フィールドであり、そして、
前記PPDUを送信する、
装置。
【請求項2】
前記複数の値のうちの前記所定の1つは15である、請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドが前記複数の値のうち前記所定の1つとは異なる別の値であるとき、該別の値が前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量を直接示す、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドの前記別の値は0から14のうちのいずれか1つであり、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドの前記別の値は、前記HE-SIG-Bフィールド内の前記OFDMシンボルの前記数量が前記別の値に1を加えたものに等しいことを示す、請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記HE-SIG-Aフィールドは更にB22を含み、
前記B22の値が0であるとき、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドは、前記HE-SIG-BフィールドのOFDMシンボルの数量を示し、
前記B22の値が1であるとき、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドは、マルチユーザ多入力多出力伝送に参加しているステーションの数量を示す、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)に適用される装置であって、
命令を有するメモリストレージと、
前記メモリストレージと通信する1つ以上のプロセッサであり、当該1つ以上のプロセッサは、前記命令を実行して、
物理層プロトコルデータユニット(PPDU)を受信し、前記PPDUは、高効率-信号A(HE-SIG-A)フィールド及び高効率-信号B(HE-SIG-B)フィールドを含み、そして、
受信した前記PPDUに基づいて、前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量又は前記HE-SIG-Bフィールドの終了位置を決定し、前記HE-SIG-Aフィールド内のあるフィールドは、前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量を示すものであり、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドは所定の範囲内の複数の値のうちのいずれか1つであることができ、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドが前記複数の値のうちの所定の1つであることは、前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量が16以上であることを示し、該数量は、前記HE-SIG-Bフィールド内の所定のフィールドに基づいて推測される、
装置。
【請求項7】
前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドはB18-B21である、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記複数の値のうちの前記所定の1つは15である、請求項又はに記載の装置。
【請求項9】
前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドが前記複数の値のうち前記所定の1つとは異なる別の値であるとき、該別の値が前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量を直接示す、請求項乃至のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドの前記別の値は0から14のうちのいずれか1つであり、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドの前記別の値は、前記HE-SIG-Bフィールド内の前記OFDMシンボルの前記数量が前記別の値に1を加えたものに等しいことを示す、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記HE-SIG-Aフィールドは更にB22を含み、
前記B22の値が0であるとき、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドは、前記HE-SIG-BフィールドのOFDMシンボルの数量を示し、
前記B22の値が1であるとき、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドは、マルチユーザ多入力多出力伝送に参加しているステーションの数量を示す、
請求項乃至10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記HE-SIG-Bフィールド内の前記所定のフィールドは、前記HE-SIG-Bフィールド内の共通フィールドである、請求項乃至11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
コンピュータ命令を格納したコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記コンピュータ命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、該1つ以上のプロセッサに、
物理層プロトコルデータユニット(PPDU)を取得するステップであり、前記PPDUは、高効率-信号A(HE-SIG-A)フィールド及び高効率-信号B(HE-SIG-B)フィールドを含み、前記HE-SIG-Aフィールド内のあるフィールドは、前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量を示すものであり、
前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドは所定の範囲内の複数の値のうちのいずれか1つであることができ、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドが前記複数の値のうちの所定の1つであることは、前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量が16以上であることを示し、該数量は、前記HE-SIG-Bフィールド内の所定のフィールドに基づいて推測されることにな前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドはB18-B21であり、前記HE-SIG-Bフィールド内の前記所定のフィールドは、前記HE-SIG-Bフィールド内の共通フィールドである、ステップと、
前記PPDUを送信するステップと、
を実行させる、
コンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項14】
前記複数の値のうちの前記所定の1つは15である、請求項13に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項15】
前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドが前記複数の値のうち前記所定の1つとは異なる別の値であるとき、該別の値が前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量を直接示す、請求項13又は14に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項16】
前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドの前記別の値は0から14のうちのいずれか1つであり、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドの前記別の値は、前記HE-SIG-Bフィールド内の前記OFDMシンボルの前記数量が前記別の値に1を加えたものに等しいことを示す、請求項15に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項17】
前記HE-SIG-Aフィールドは更にB22を含み、
前記B22の値が0であるとき、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドは、前記HE-SIG-BフィールドのOFDMシンボルの数量を示し、
前記B22の値が1であるとき、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドは、マルチユーザ多入力多出力伝送に参加しているステーションの数量を示す、
請求項13乃至16のいずれか一項に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項18】
コンピュータ命令を格納したコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記コンピュータ命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、該1つ以上のプロセッサに、
物理層プロトコルデータユニット(PPDU)を受信するステップであり、前記PPDUは、高効率-信号A(HE-SIG-A)フィールド及び高効率-信号B(HE-SIG-B)フィールドを含む、ステップと、
受信した前記PPDUに基づいて、前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量又は前記HE-SIG-Bフィールドの終了位置を決定するステップであり、前記HE-SIG-Aフィールド内のあるフィールドは、前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量を示すものであり、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドは所定の範囲内の複数の値のうちのいずれか1つであることができ、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドが前記複数の値のうちの所定の1つであることは、前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量が16以上であることを示し、該数量は、前記HE-SIG-Bフィールド内の所定のフィールドに基づいて推測される、ステップと、
を実行させる、
コンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項19】
前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドはB18-B21である、請求項18に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項20】
前記複数の値のうちの前記所定の1つは15である、請求項18又は19に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項21】
前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドが前記複数の値のうち前記所定の1つとは異なる別の値であるとき、該別の値が前記HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量を直接示す、請求項18乃至20のいずれか一項に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項22】
前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドの前記別の値は0から14のうちのいずれか1つであり、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドの前記別の値は、前記HE-SIG-Bフィールド内の前記OFDMシンボルの前記数量が前記別の値に1を加えたものに等しいことを示す、請求項21に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項23】
前記HE-SIG-Aフィールドは更にB22を含み、
前記B22の値が0であるとき、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドは、前記HE-SIG-BフィールドのOFDMシンボルの数量を示し、
前記B22の値が1であるとき、前記HE-SIG-Aフィールド内の前記フィールドは、マルチユーザ多入力多出力伝送に参加しているステーションの数量を示す、
請求項18乃至22のいずれか一項に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項24】
前記HE-SIG-Bフィールド内の前記所定のフィールドは、前記HE-SIG-Bフィールド内の共通フィールドである、請求項18乃至23のいずれか一項に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2017年11月3日に中国国家知的所有権管理局に出願された、「ダウンリンクPPDU送信方法及び装置、並びにダウンリンクPPDU受信方法及び装置」と題された中国特許出願第20171101408.8号に対する優先権を主張するものであり、その全体をここに援用する。
【0002】
本発明は、通信技術の分野に関し、より具体的には、ダウンリンクPPDU送信方法及び装置、並びにダウンリンクPPDU受信方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
WLANシステムにおけるサービス伝送速度を大幅に高めるために、電気電子技術者協会(IEEE;Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11ax規格では、既存の直交周波数分割多重(OFDM;Orthogonal Frequency Division Multiplexing)技術に基づいて、さらに直交周波数分割多元接続(OFDMA;Orthogonal Frequency Division Multiple Access)技術が使用される。OFDMA技術では、空中インタフェース上の無線チャネルの時間-周波数リソースが、複数の直交時間-周波数リソースユニット(RU;Resource Unit)に分割される。RUは、時間ドメインで共有され得るとともに、周波数ドメインで直交し得る。
【0004】
OFDMA技術は、複数のノードが同時にデータを送信及び受信することをサポートする。アクセスポイントがステーションとデータを伝送する必要があるとき、RU又はRUグループに基づいてリソースが割り当てられる。複数のSTAがチャネルに効率的にアクセスし、それによってチャネル利用を高めるように、同じ時点に異なるSTAに異なるチャネルリソースが割り当てられる。
【0005】
IEEE802.11aベースのレガシー(legacy)システム及びIEEE802.11nベースのHTシステムを含め、既存のWi-Fiシステムでは、図1に示すように、アップリンクデータ伝送はポイント・ツー・ポイント伝送のみである。具体的に言えば、同じ時点に、同じチャネル上で、又は同じスペクトルセグメント内で、1つのSTAのみがAPにデータを送信する。ダウンリンクデータ伝送も、ポイント・ツー・ポイント伝送である。具体的に言えば、同じ時点に、又は同じスペクトルセグメント内で、APが1つのSTAのみにデータを送信する。しかしながら、次世代Wi-Fiシステムで、又はHEWシステムで、OFDMA技術が導入された後には、図2に示すように、アップリンクデータ伝送はもはやポイント・ツー・ポイント伝送ではなく、マルチポイント・ツー・ポイント伝送となる。具体的に言えば、同じ時点に、同じチャネル上で、又は同じスペクトルセグメント内で、複数のSTAが同時にデータをAPに送信する。ダウンリンクデータ伝送も、もはやポイント・ツー・ポイント伝送ではなく、ポイント・ツー・マルチポイント伝送となる。
【0006】
OFDMAベースのWLANシステムでは、時間-周波数リソースが効率的にSTAに指し示される必要がある。
【発明の概要】
【0007】
本発明の実施形態は、リソーススケジューリングによって生じる伝送リソースオーバーヘッドの低減を支援するダウンリンクPPDU送信方法及び装置並びにダウンリンクPPDU受信方法及び装置を提供する。
【0008】
本発明の一実施形態は、上述の技術的問題を解決するために使用される複数のソリューションを提供する。無線物理層プロトコルデータユニット(PPDU)送信方法は、送信装置により無線物理層プロトコルデータユニット(PPDU)を取得することであり、PPDUは、高効率-信号フィールドA(HE-SIG-A)及び高効率-信号フィールドB(HE-SIG-B)を含み、HE-SIG-Aは、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールドを含み、また、HE-SIG-Bフィールド伝送に、異なるMCSが使用されるときに、DCMが使用されるのかで、又は異なる帯域幅が使用されるときに、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールド内の同じ値がOFDMシンボルの異なる数量を指し示す、取得することと、PPDUを送信することであり、受信装置が、異なるMCS、又はDCMが使用されるか、又は異なる帯域幅を参照して、及びHE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールドの値に基づいて、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を決定するようにする、送信することとを含む。
【0009】
対応して、本発明の一実施形態は更に、上述の方法を実行するように構成され得る装置、並びに受信器側の方法及び装置を提供する。詳細をここで再び説明することはしない。本発明の一実施形態はまた、全ての実装形態にて言及される方法のうちの1つを実装するように構成された、対応するコンピュータ読み取り可能記憶媒体を提供する。
【0010】
本発明の実施形態におけるPPDU送信方法及び装置によれば、WLANシステムにおけるOFDMA伝送を適切且つ効率的に完遂することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の実施形態における技術的ソリューションをいっそう明瞭に説明するため、以下、実施形態又は従来技術を説明するのに必要な添付の図を簡単に説明する。明らかなように、以下に説明される添付の図は、単に、本発明の幾つかの実施形態を示すものであり、当業者は、創作努力なく、これら添付の図から他の図を得ることができる。
図1】WLANシステムにおけるポイント・ツー・ポイント伝送の簡単な概略図である。
図2】他のWLANシステムにおけるマルチポイント・ツー・ポイント伝送を示している。
図3】(802.11axに準拠する)本発明の一実施形態に従ったダウンリンクマルチステーションPPDUフレームの簡単な概略構造図である。
図4】HE-SIG-Bコンテンツチャネルの概略構造図である。
図5】送信装置の簡単な概略構造図である。
図6】受信装置の簡単な概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態内の添付図面を参照して、本発明の実施形態における技術的ソリューションを明瞭に説明する。明らかなように、説明される実施形態は、本発明の実施形態のうちの一部であって、全てではない。本発明のこれらの実施形態に基づいて創作努力なく得られる他の実施形態は全て、本発明の保護範囲に入るものである。
【0013】
頭字語及び略称
【表1】
【0014】
各実装における送信装置は、例えば、WLAN内のアクセスポイント(AP;Access Point)とすることができ、APは、無線アクセスポイント、ブリッジ、ホットスポット、又はこれらに類するものとして参照されることもあり、サーバ又は通信ネットワークにアクセスし得る。
【0015】
受信装置としては、例えば、受信装置は、WLANにおけるユーザステーション(STA;Station)とすることができ、STAは、ユーザとして参照されることもあり、ワイヤレスセンサ、ワイヤレス通信端末、又は例えば携帯電話(又は“セルラー”電話として参照される)といったモバイル端末、及び無線通信機能を有するコンピュータとし得る。例えば、受信装置は、例えば音声及び/又はデータなどの通信データを無線アクセスネットワークと交換するポータブル、ポケットサイズ、ハンドヘルド、コンピュータ内蔵、ウェアラブル、又は車両搭載の無線通信装置とし得る。
【0016】
理解されるべきことには、本発明の実施形態における方法に適用可能な上で挙げたシステムは、説明のための単なる例であり、本発明は、これらに限定されるものではない。例えば、さらに、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM;global system for mobile communications)、符号分割多元接続(CDMA;Code Division Multiple Access)システム、広帯域符号分割多元接続(WCDMA;Wideband Code Division Multiple Access Wireless)システム、汎用パケット無線サービス(GPRS;General Packet Radio Service)システム、ロング・ターム・エボリューション(LTE;Long Term Evolution)システムを挙げ得る。
【0017】
対応して、ネットワーク装置はアクセスポイントとすることができ、これは本発明において限定されることではない。端末装置は、モバイル端末(Mobile Terminal)、又は例えば携帯電話(又は“セルラー”電話として参照される)といったモバイルユーザ装置とし得る。
【0018】
本発明の各実装においてAPによって送信されるダウンリンクPPDUは、802.11ax規格に準拠し、このことは、従来のWi-Fiシステムにおける伝送フレームフォーマットとの互換性を保証することができる。図3に示すように、PPDUのフレームフォーマットは、レガシー-プリアンブル部分Legacy-preamble、高効率-信号フィールドA(High Efficiency signal field A;HE-SIG-A)、高効率-信号フィールドB(High Efficiency signal field B;HE-SIG-B)、高効率-ショートトレーニングフィールド(High Efficiency short training field;HE-STF)、高効率-ロングトレーニングフィールド(High Efficiency long training field;HE-LTF)、及びデータフィールドを含んでいる。レガシー-プリアンブルは、レガシー-ショートトレーニングフィールド(legacy-short training field;L-STF)、レガシー-ロングトレーニングフィールド(legacy-long training field;L-LTF)、及びレガシー-信号フィールド(legacy-signal field;L-SIG)を含んでいる。
【0019】
言及しておくべきことには、HE-SIG-Aに含まれるサブフィールドのインジケーションに基づいて、HE-SIG-Bフィールドに含まれるOFDMシンボルの数量は変更可能であり、HE-SIG-Bフィールドに先行するフィールドは各々、固定量のOFDMシンボルを含む。例えば、HE-SIG-Aは、2つの量のOFDMシンボルを含む。HE-SIG-A内の前述のサブフィールドは、HE-SIG-Bフィールドに含まれるOFDMシンボルの数量を指し示すために使用される。該サブフィールドの長さは固定であり、該サブフィールドは、例えばB18-B21といった4ビットを占める。
【0020】
本発明の一実施形態において、伝送帯域幅は、20M、40M、80M、160Mと、80M及び160Mの帯域幅の4つのパンクチャリングモードとを含む。20M帯域幅の分割によって得ることができ得るリソースユニットは、26リソースユニット、52リソースユニット、106リソースユニット、及び242リソースユニットを含み、以上の幾つかの異なるリソースユニットを20M帯域幅へと組み合わせることができ、20M帯域幅は、最多で9個の26リソースユニット(26個の副搬送波を含み、全てのタイプのリソースユニットのうち最小のものである)に分割され得る。40M帯域幅の分割によって得ることができ得るリソースユニットは、26リソースユニット、52リソースユニット、106リソースユニット、242リソースユニット、及び484リソースユニットを含み、以上の幾つかの異なるリソースユニットを40M帯域幅へと組み合わせることができ、40M帯域幅は、最多で18個の26リソースユニットに分割され得る。80M帯域幅の分割によって得ることができ得るリソースユニットは、26リソースユニット、52リソースユニット、106リソースユニット、242リソースユニット、484リソースユニット、及び996リソースユニットを含み、以上の幾つかの異なるリソースユニットを80M帯域幅へと組み合わせることができ、80M帯域幅は、最多で37個の26リソースユニットに分割され得る。160M帯域幅の分割によって得ることができ得るリソースユニットは、26リソースユニット、52リソースユニット、106リソースユニット、242リソースユニット、484リソースユニット、996リソースユニット、及び996×2リソースユニットを含み、以上の幾つかの異なるリソースユニットを160M帯域幅へと組み合わせることができ、160M帯域幅は、最多で74個の26リソースユニットに分割され得る。具体的には802.11ax規格を参照することができ、詳細をここで再び説明することはしない。
【0021】
伝送プロセスにおいて、帯域幅が20MHzの基本チャネルよりも大きい場合、レガシー-プリアンブル、RL-SIG、及びHE-SIG-Aが複製されて、各20MHzチャネル上で伝送される。しかし、HE-SIG-Bは、各20MHzチャネル上で[1 2 1 2]方式で伝送される。具体的には、帯域幅が20Mであるとき、HE-SIG-Bは、1つのHE-SIG-Bコンテンツチャネルのみを含み、該HE-SIG-Bコンテンツチャネルが20Mのチャネル上で伝送される。帯域幅が20Mよりも大きいとき、HE-SIG-Bは、2つのHE-SIG-Bコンテンツチャネルのみを含み、各HE-SIG-Bコンテンツチャネルが同量のOFDMシンボルを含む。一方のHE-SIG-Bコンテンツチャネルは、奇数番号の20Mチャネル上で伝送され(略してHE-SIG-B1)、複数の奇数番号の20Mチャネルの割当て情報(共通フィールドcommon field内にある)と、該複数の奇数番号の20Mチャネル上で伝送されるユーザフィールド(ユーザ固有フィールドuser specific field内にある)とを含む。他方のHE-SIG-Bコンテンツチャネルは、偶数番号の20Mチャネル上で伝送され(略してHE-SIG-B2)、複数の偶数番号の20Mチャネルの割当て情報と、該複数の偶数番号の20Mチャネル上で伝送されるユーザフィールドとを含む。さらに、これら2つのHE-SIG-Bコンテンツチャネルに含まれるビットの数は同じである必要があり、一方のHE-SIG-Bコンテンツチャネルに含まれるビットの数が他方のHE-SIG-Bコンテンツチャネルに含まれるビットの数よりも長い場合、アライメントのために短いHE-SIG-Bコンテンツチャネルにビットをパディングする必要がある。
【0022】
図4を参照するに、HE-SIG-Bコンテンツチャネルは、共通フィールド及びユーザ固有フィールドを含む。共通フィールドは、奇数番号又は偶数番号の20Mチャネルの8×Nビットのリソース割当て情報(Nは奇数番号又は偶数番号の20Mチャネルの数量)と、80MHzにおける又は160M帯域幅の80Mにおける26リソースユニットが使用されるかを指し示す1ビットのインジケーションと、4ビットの巡回冗長検査コードフィールドと、6ビットのテールビットフィールドとを含む。ユーザ固有フィールドは更に、ユーザブロックフィールドを含む。最後のユーザブロックフィールドに加えて、各ユーザブロックフィールドは更に、2つのユーザフィールドと、巡回冗長検査コードフィールドと、テールビットフィールドとを含む。最後のユーザブロックフィールドは、1つ又は2つのユーザフィールドと、4ビットの巡回冗長検査コードフィールドと、6ビットのテールビットフィールドとを含み得る。ユーザフィールドは21ビットを含む。従って、ユーザ固有フィールドは、Z×21+ceil(Z/2)×10ビットを含み、ここで、ZはHE-SIG-Bコンテンツチャネルに含まれるステーションの数(ダミーステーションを含めてであり、ダミーステーションとは、共通フィールドにて指し示される未使用リソースユニット以外の他の未使用リソースユニットに対応するステーションである)であり、ceil()は切り上げである。
【0023】
従って、HE-SIG-Bコンテンツチャネル全体に含まれるビットの量は:
8×N+a+10+Z×21+ceil(Z/2)×10 式1
であり、ここで、帯域幅が80M又は160Mであるときには、a=1であり、それ以外では、a=0である。
【0024】
共通フィールドは、リソース割当て情報を含んでおり、RU割当てを指し示すために使用される。ユーザ固有フィールドに含まれるユーザフィールドは、分割を通じて得られる幾つかのリソースユニットと一対一の対応関係にある。例えば、帯域幅スペクトルリソースが2つのリソースユニットに分割されるとともに、ユーザ固有フィールドに含まれるユーザフィールドがステーション1情報フィールド及びステーション2情報フィールドであり、これが意味することは、ステーション1のデータが第1のリソースユニット上で伝送され、ステーション2のデータが第2のリソースユニット上で伝送されるということである。
【0025】
複数のステーションがダウンリンクOFDMAで呼び出される場合、それが意味することは、各HE-SIG-Bコンテンツチャネルに含まれる情報ビットの量が過剰であり、その結果、HE-SIG-Bフィールドに含まれるOFDMシンボルの数量が過剰であるということである。従って、続くHE-SIG-BフィールドのOFDMシンボルの数量を指し示すために、HE-SIG-Aフィールド内で大量のビットが費やされる必要がある。しかしながら、HE-SIG-Aに含まれるビットの数量は限られている。
【0026】
具体的には、一例として、802.11axドラフト2.0版で規定されるHE-SIG-Aを用いると、802.11axにおけるダウンリンクマルチステーションPPDUフレーム内のHE-SIG-Aフィールドは、以下の通りである。
【表2】
【0027】
既存の802.11axドラフト2.0版でのHE-SIG-A 1において、B22の値が0である場合、B18-B21の値は、HE-SIG-B内のシンボルの数量から1を引いたものであり、そして、B22の値が1である場合には、B18-B21の値は、マルチユーザ多入力多出力伝送に参加しているステーションの数量から1を引いたものである。具体的に言えば、HE-SIG-B内のシンボルの数量を指し示すために、HE-SIG-Aによって4ビットが使用され、最大で16個のOFDMシンボルを指し示すことができる。
【0028】
しかしながら、上述の技術的ソリューションは、以下の問題を有する。
【0029】
計算によれば、MCS0及び二重搬送波変調がHE-SIG-Bに用いられるとき、16個のOFDMシンボルは208ビットデータを運ぶことができ、MCS0、又はMCS1及び二重搬送波変調がHE-SIG-Bに用いられるとき、16個のOFDMシンボルは416ビットデータを含み、そして、MCS1、又はMCS2及び二重搬送波変調がHE-SIG-Bに用いられるときには、16個のOFDMシンボルは832ビットデータを含む。以上のビットデータは、パイロットビットを含んでいない。
【0030】
帯域幅が160Mであるとき、奇数番号の4つの20Mチャネルと、4つの偶数番号の20Mチャネル4個とが含まれる。式1に基づき、MCS0及び二重搬送波変調がHE-SIG-Bに用いられる場合、
8×N+a+10+ceil(X)×21+ceil(ceil(X)×/2)×10≦208 (式2)
である。
【0031】
ここで、N=4、a=1であり、Xは、160M帯域幅のPPDU内のHE-SIG-Bに含まれるユーザフィールドの総量である。なお、Xは、ユーザフィールドの2つのHE-SIG-Bコンテンツチャネルが各々同じ量のユーザフィールドを含むことに基づく。2つのHE-SIG-Bコンテンツチャネルに含まれるユーザフィールドの量が異なる場合、長いHE-SIG-Bコンテンツチャネルと長さにおいて揃うように、短いHE-SIG-Bコンテンツチャネルをガベッジビットでパディングする必要がある。従って、HE-SIG-Bに含まれる実際のユーザフィールドの数量はX未満である。計算を通じてX≦12が得られる。従って、MCS0及び二重搬送波変調がHE-SIG-Bに使用される場合、160M帯域幅内でスケジュールされることができるステーションの最大数は12を超えることができない。
【0032】
しかしながら、160M、80M、40Mの帯域幅は、最大で74、32、18個のリソースユニットに分割されることができ、各リソースユニットのタイプは、最小の26リソースユニットである。換言すれば、74、32、18個のステーションがスケジュールされることが可能にされる。しかしながら、既存のHE-SIG-Bにおけるシンボルの数量の上限に起因して、ダウンリンクOFDMAでスケジュールされるステーションの最大数は12であり、それにより、OFDMA技術によって生じるマルチユーザダイバーシティの増大を減少させる。なお、20M帯域幅は、最大で9個のリソースユニットに分割され得るものであるので、20M帯域幅が、既存のHE-SIG-Bにおけるシンボルの数量の上限によって制限されることはない。
【0033】
実施形態1
上述の技術的ソリューションにて述べたように、既存のHE-SIG-A 1フィールド内のHE-SIG-Bシンボル数量フィールドB18-B21は、HE-SIG-Bに含まれる最大で16個のOFDMシンボルを指し示すころができる。結果として、80M又は160Mの帯域幅内で最大で12個のステーションがスケジュールされることができる。ダウンリンクOFDMAで過剰なステーションがスケジュールされる場合には、その結果として、HE-SIG-B内のシンボルの数量が16よりも多い。しかしながら、この場合にも、受信器はなおも、HE-SIG-A 1フィールド内のHE-SIG-Bシンボル数量フィールドのインジケーションに従って履行を果たす。結果として、受信器は、HE-SIG-Bの終了ビット(終了位置)を誤決定し、データパケットを誤って受信する。
【0034】
上述の問題を回避するために、本発明の一実装が提供され、それは以下のステップを含む。
【0035】
送信器側で:
101. 送信装置が、無線物理層プロトコルデータユニットPPDUを取得し、該PPDUは、高効率-信号フィールドA HE-SIG-A及び高効率-信号フィールドB HE-SIG-Bを含み、該HE-SIG-Aは、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールド(例えば、フィールドB18-B21)を含む。
【0036】
HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるHE-SIG-Aフィールド内のフィールド(例えば、フィールドB18-B21)について、該フィールドの値が特定の値であるとき(例えば、HE-SIG-A内のB18-B21が15、つまり、“1111”であるとき)、その値は、HE-SIG-Bに含まれるOFDMシンボルの数量が16以上であることを指し示すために使用され、該フィールドの値が別の値であるとき、その値は、HE-SIG-Bに含まれるOFDMシンボルの数量を指し示すために使用される。例えば、HE-SIG-A内のB18-B21が0から14のうちのいずれか1つであるとき、HE-SIG-Bに含まれるOFDMシンボルの数量は、フィールドB18-B21の値+1に等しい。
【0037】
102. PPDUを送信して、受信装置が、少なくとも、HE-SIG-Aに含まれるフィールドであってHE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールドに基づいて、HE-SIG-Bの終了位置を決定するようにする。
【0038】
受信器側で、この方法は以下のステップを含む。
【0039】
103. 無線物理層プロトコルデータユニットPPDUを受信し、該PPDUは、高効率-信号フィールドA HE-SIG-A及び高効率-信号フィールドB HE-SIG-Bを含み、該HE-SIG-Aは、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールド(例えば、フィールドB18-B21)を含む。
【0040】
具体的には、HE-SIG-Aは更に、HE-SIG-Bに使用されるMCS、HE-SIG-BにDCMが使用されるか、又はHE-SIG-Bに関する現在の帯域幅、という情報のうちの1つ又は組み合わせを含み得る。
【0041】
104. 受信装置は、受信したHE-SIG-Aに基づいて、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量(又はHE-SIG-Bフィールドの終了位置)を決定する。
【0042】
具体的には、受信したHE-SIG-Aフィールドに基づき、HE-SIG-Bシンボル数量フィールド(すなわち、B18-B21)の値が0から14である場合、続くHE-SIG-BフィールドのOFDMシンボルの数量Mが直接決定される。具体的には、Mは、HE-SIG-Aフィールド内のHE-SIG-Bシンボル数量フィールド(すなわち、B18-B21)の値+1である。HE-SIG-Bシンボル数量フィールド(すなわち、B18-B21)の値が15である場合には、HE-SIG-B内の共通フィールドを読み取ることによってステーション数量情報が取得され、該ステーション数量情報に基づいて、HE-SIG-Bに含まれるOFDMシンボルの数量が推測される。
【0043】
一例において、上述の推測方法は、以下を含む。HE-SIG-Bフィールドは、2つのHE-SIG-Bコンテンツチャネル、すなわち、上述のHE-SIG-B 1及びHE-SIG-B 2を含む。この場合、HE-SIG-Bフィールド内のOFDMシンボルの数量は、より多量のユーザフィールドを含むHE-SIG-Bコンテンツチャネルに依存する。従って、受信装置は、2つのHE-SIG-Bコンテンツチャネルの各々に別々に含まれる共通フィールドを読み取り、そして、それら2つの共通フィールドに含まれる全ての20Mチャネルの8ビットリソース割当て情報に基づいて、分割された各リソースユニット上のステーションの数を累算し、それにより、各HE-SIG-Bコンテンツチャネルに含まれるユーザフィールド(共通フィールドによって指し示される未使用リソースユニット以外の他の未使用リソースユニットを含み、この場合、ユーザフィールドの数量は1である)を取得する必要がある。
【0044】
最大のユーザフィールドを含むHE-SIG-Bコンテンツチャネル(このHE-SIG-Bコンテンツチャネルと長さにおいて揃うように他方のHE-SIG-Bコンテンツチャネルはパディングされている)に基づき、このHE-SIG-Bコンテンツチャネルのビットの数量が式1に基づいて取得され、次いで、各OFDMシンボルに含まれるビットの数量が、HE-SIG-Bによって使用されるMCS、及びDCMが使用されるか、に基づいて取得され、それにより、HE-SIG-Bコンテンツチャネルに含まれるOFDMシンボルの数量が得られる。最終的に、HE-SIG-Bフィールドに含まれるシンボルの数量が得られる。
【0045】
理解を容易にするために、例を用いて上述のソリューションを説明する。80M帯域幅のチャネルのダウンリンクOFDMA PPDUを例として用い、80Mチャネルは、各々が20M帯域幅である第1のチャネル、第2のチャネル、第3のチャネル、及び第4のチャネルを順次に含む。802.11axドラフト2.0に基づくHE-SIG-B内の共通フィールドのリソース割当て情報のテーブルでは、各HE-SIG-Bコンテンツチャネルの共通フィールドは、各20Mチャネルに対して固有である2つのリソース割当てシーケンスであり、各リソース割当てシーケンスの長さが8ビットである、2つのリソース割当てシーケンスと、80Mにおける26リソースユニットが使用されているかを指し示す1ビットのインジケーションと、4ビットの巡回冗長検査コードと、6ビットのテールビットとを含んでいる。リソース割当てシーケンス、及び80Mにおける26リソースユニットが使用されているかを指し示すインジケーションは、各HE-SIG-Bコンテンツチャネルに含まれるステーション情報の数量に関係するので、以下ではこれら2つのファクタのみを考えることとする。MCS0及びDCMがHE-SIG-B伝送に使用されると仮定し、
HE-SIG-Bコンテンツチャネル1(略して、HE-SIG-B 1)のリソース割当てシーケンスが“00000000”、“11001001”、及び“0”であるとき、これら3つのシーケンスによって指し示される意味が以下の通りである、すなわち、第1のシーケンスは、第1の20Mチャネルが9個の26リソースユニットに分割され、各26リソースユニットが1つのステーションのみによって伝送されることを指し示し、第2のシーケンスは、第3の20Mチャネル及び第4の20Mチャネルが484リソースユニットへと結合され、その484リソースユニットを伝送するステーションにおいて、2つのステーションの情報フィールドがHE-SIG-B 1に含められることを指し示し、そして、第3のシーケンスは、80M帯域幅における26リソースユニットが使用されず、対応するダミーユーザフィールドが存在しないことを指し示す、と仮定し、且つ
HE-SIG-Bコンテンツチャネル2(略して、HE-SIG-B 2)のリソース割当てシーケンスが“00000001”、“11001101”、及び“0”であるとき、これら3つのシーケンスによって指し示される意味が以下の通りである、すなわち、第1のシーケンスは、第2の20Mチャネルが7個の26リソースユニットと1つの52リソースユニットとに分割され、26リソースユニット及び52リソースユニットの各々が1つのステーションのみによって伝送されることを指し示し、第2のシーケンスは、第4の20Mチャネルに対応して、第3の20Mチャネル及び第4の20Mチャネルが484リソースユニットへと結合され、その484リソースユニットを伝送するステーションにおいて、6個のステーションの情報フィールドがHE-SIG-B 2に含められることを指し示し、そして、第3のシーケンスは、80M帯域幅における26リソースユニットが使用されず、対応するダミーユーザフィールドが存在しないことを指し示す、と仮定する。
【0046】
上述のシーケンスインジケーションによって指し示される意味は、802.11axドラフト2.0に基づいている。

上述の2つのHE-SIG-Bコンテンツチャネルが受信されて正しくデコードされることで、HE-SIG-Bコンテンツチャネル1に含まれるユーザフィールドの数量が11であり、HE-SIG-Bコンテンツチャネル2に含まれるユーザフィールドの数量が14であることが分かる。従って、ステーションは、14個のユーザフィールド(2つのうち大きい方)を使用することによって、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を計算し、そして、数1に基づき、N=2、Z=14、及びa=1として、HE-SIG-Bに含まれる情報ビットの量は391ビットである。MCS0及びDCMが使用されるHE-SIG-B内の各OFDMシンボルは13ビットを含んでおり、受信器は、HE-SIG-Bに31個のOFDMシンボルが必要であることを知り得る。
【0047】
実施形態2
他の代替的な一実装では、HE-SIG-A内のフィールドがHE-SIG-B内の全てのOFDMシンボルの数量を指し示すことができない問題も解決され得る。
【0048】
この実装において、HE-SIG-A及びHE-SIG-Bのフィールド及び機能は、上述したものと同じである。過剰なステーションがダウンリンクOFDMAでスケジュールされることに起因して、HE-SIG-A 1フィールド内のHE-SIG-Bシンボル数量フィールドB18-B21によって指し示される最大数16を、HE-SIG-B内のシンボルの数が超えるという衝突を回避するために、ダウンリンクOFDMAでスケジュールされるステーションの最大数を制限してもよい。
【0049】
例えば、160M又は80Mの帯域幅について、最低のレート並びにMCS0及びDCMがHE-SIG-B伝送に使用される。具体的に言えば、HE-SIG-Bは、16×13=208ビットを含むことが許される。数1に基づき、160M又は80Mの帯域幅において、呼び出されることが可能なステーションの最大数はXであり、
8×N+a+10+ceil(X/2)×21+ceil(ceil(X/2)/2)×10≦208 (式3)
ここで、N=4又はN=2、a=1であり、そして、計算を通じてX=12が得られる。
【0050】
他の一例では、40M帯域幅について、最低のレート並びにMCS0及びDCMがHE-SIG-B伝送に使用される。具体的に言えば、HE-SIG-Bは、16×13=208ビットを含むことが許される。数1に基づき、40M帯域幅において、呼び出されることが可能なステーションの最大数はXであり、
8×N+a+10+ceil(X/2)×21+ceil(ceil(X/2)/2)×10≦208 (式3)
ここで、N=1、及びa=1であり、そして、計算を通じてX=14が得られる。
【0051】
なお、Xは、2つのHE-SIG-Bコンテンツチャネルが各々同じ量のユーザフィールドを含むことに基づく。2つのHE-SIG-Bコンテンツチャネルに含まれるユーザフィールドの量が異なる場合、長いHE-SIG-Bコンテンツチャネルと長さにおいて揃うように、短いHE-SIG-Bコンテンツチャネルをガベッジビットでパディングする必要がある。従って、HE-SIG-Bに含まれる実際のユーザフィールドの数量はX未満である。
【0052】
802.11axではDCMがオプションであることを考慮するに、DCMがサポートされていないとき、HE-SIG-Bの最低の伝送レートはMCS0である。具体的に言えば、HE-SIG-Bは16×26=416ビットを含むことが許される。上述と同じ計算に基づき、160M又は80Mの帯域幅において、呼び出されることが可能なステーションの最大数は28である。40M帯域幅又は20M帯域幅でスケジュールされることが可能なステーションの最大数は、その帯域幅を割って得ることができ得るリソースユニットの数よりも多い。従って、スケジュールされることが可能なステーションの最大数は制限される必要がない。
【0053】
要するに、過剰なステーションがダウンリンクOFDMAでスケジュールされることに起因して、HE-SIG-A 1フィールド内のHE-SIG-Bシンボル数量フィールド(すなわち、B18-B21)によって指し示される最大数(具体的に言えば、16)を、HE-SIG-B内のシンボルの数が超えるという衝突を回避するために、以下のソリューションを使用し得る。
【0054】
1. DCMがHE-SIG-Bに使用されるとき、160M又は80M帯域幅では、呼び出されることが可能なステーションの最大数は12であり、40M帯域幅では、呼び出されることが可能なステーションの最大数は14である。あるいは、160M、80M、又は40Mの帯域幅で、スケジュールされることが可能なステーションの最大数は12であり、他の帯域幅での制限はない。
【0055】
2. DCMがHE-SIG-Bに使用されないとき、160M又は80Mの帯域幅で、呼び出されることが可能なステーションの最大数は28であり、他の帯域幅での制限はない。
【0056】
なお、上述のステーションの数は、HE-SIG-Bのユーザフィールドの数に対応する。換言すれば、上述のステーションの数は、ダミーステーションの数と、伝送をスケジュールすることに実際に参加するステーションの数とを含む。
【0057】
確かなことには、代わりの一ソリューションでは、DCMがHE-SIG-B伝送に使用されるのかにかかわらず、制限1に従って直接的にソリューションが実行されてもよい。換言すれば、DCMが伝送に使用されるのかにかかわらず、160M又は80Mの帯域幅では、呼び出されることが可能なステーションの最大数は12であり、40M帯域幅では、呼び出されることが可能なステーションの最大数は14である。あるいは、160M、80M、又は40Mの帯域幅で、スケジュールされることが可能なステーションの最大数は12である。
【0058】
実施形態3
上述の技術的問題を解決するために、本発明の一実施形態は、効率的にHE-SIG-Bの終了位置を指し示す(OFDMシンボルの数量を取得することに等価)方法を提供する。送信器側で、無線物理層プロトコルデータユニットPPDU送信方法は、以下のステップを含む。
【0059】
301. 送信装置が、無線物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成し、該PPDUは、高効率-信号フィールドB HE-SIG-Bを含み、該HE-SIG-Bは、共通フィールドcommon field及びユーザ固有フィールドuser specific fieldを含み、該ユーザ固有フィールドuser specific fieldは、1つ以上のユーザフィールドを含む。加えて、最後のユーザフィールドの後に、このHE-SIG-Bは、HE-SIG-Bが終了することを指し示すために使用される情報を含む。
【0060】
302. PPDUを送信して、受信装置が、HE-SIG-Bが終了することを指し示すために使用される情報に基づいて、HE-SIG-Bの終了位置を決定するようにする。
【0061】
特定の一例において、PPDUは、高効率-信号フィールドAを含み、このHE-SIG-Aは、HE-SIG-BのOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールドを含む。HE-SIG-BのOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールドの特定の値が、HE-SIG-Bが終了することを指し示すために使用される情報をHE-SIG-Bが含むことを指し示すために使用され、また、HE-SIG-BのOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールドの別の値(上記特定の値以外の任意の値)が、HE-SIG-Bが終了することを指し示すために使用される情報をHE-SIG-Bが含まないことを指し示すために使用される。
【0062】
より具体的には、HE-SIG-Bが終了することを指し示すために使用される情報の長さは、ユーザフィールドの長さと同じである。一例において、HE-SIG-Bが終了することを指し示すために使用される情報は、11ビットの特殊なステーション識別子AID、例えば2044又は2043、で始まる。HE-SIG-B内のシンボルの数量は、別の10ビット、又は例えば7ビット若しくは8ビットなどの数ビット、又は全てのビットを使用することによって指し示され得る。この場合、受信を行うときに、ステーションは、当該ステーションが置かれたHE-SIG-Bコンテンツチャネルのみを正しくデコードすればよく、そうしてHE-SIG-B内のシンボルの数量を知る。受信器側では、対応して、無線物理層プロトコルデータユニットPPDU受信方法が、以下のステップを含む。
【0063】
303. 受信装置が、無線物理層プロトコルデータユニットPPDUを受信し、該PPDUは、高効率-信号フィールドB HE-SIG-Bを含み、該HE-SIG-Bは、共通フィールドcommon field及びユーザ固有フィールドuser specific fieldを含み、該ユーザ固有フィールドuser specific fieldは、1つ以上のユーザフィールドを含む。加えて、最後のユーザフィールドの後に、HE-SIG-Bは、HE-SIG-Bが終了することを指し示すために使用される情報を含む。
【0064】
304. 受信装置は、少なくとも、HE-SIG-Bが終了することを指し示すために使用される情報に基づいて、HE-SIG-Bの終了位置を決定する。
【0065】
具体的には、PPDUは、高効率-信号フィールドAを含み、このHE-SIG-Aは、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールドを含み、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用される該フィールドは、特定の値又は別の値である。受信装置は、特定の値に基づいて、HE-SIG-Bが終了することを指し示すために使用される情報を読み取って、HE-SIG-Bの終了位置を決定する。あるいは、受信装置は、別の値によって指し示されるHE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量に基づいて、HE-SIG-Bの終了位置を決定する。
【0066】
送信器側での方法にて説明したように、HE-SIG-Bが終了することを指し示すために使用される情報の長さは、ユーザフィールドの長さと同じである。特定の一例において、HE-SIG-Bが終了することを指し示すために使用される情報は、11ビット長の特殊なステーション識別子AIDで始まる。
【0067】
実施形態4
他の一実装にて、無線物理層プロトコルデータユニットPPDU送信方法が提供され、この方法は以下のステップを含む。
【0068】
401. 送信装置が、無線物理層プロトコルデータユニットPPDUを取得し、該PPDUは、高効率-信号フィールドA HE-SIG-A及び高効率-信号フィールドB HE-SIG-Bを含み、該HE-SIG-Aは、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールド(例えば、フィールドB18-B21)を含む。
【0069】
HE-SIG-Bフィールド伝送に、異なるMCSが使用されるとき、又はDCM(dual carrier modulation、二重搬送波変調)が使用されるのかで、又は異なる帯域幅が使用されるとき、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールド内の同じ値が、OFDMシンボルの異なる数量を指し示す。
【0070】
402. PPDUを送信して、受信装置が、異なるMCS、DCMが使用されるのか、又は異なる帯域幅を参照して、及びHE-SIG-BのOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールドの値に基づいて、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を決定するようにする。
【0071】
具体的には、HE-SIG-BのOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールドは、異なるケースに従ってOFDMシンボルの異なる量を指し示す。
【0072】
HE-SIG-B内のシンボルの数量=ceil(HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールドの値+1)×係数因子であり、係数因子は、HE-SIG-Bフィールド伝送に使用されるMCS、HE-SIG-Bフィールド伝送にDCMが使用されるのか、及びHE-SIG-Bフィールド伝送に使用される帯域幅に依存する。HE-SIG-Aは、そのMCSがHE-SIG-Bフィールド伝送に使用されること、DCMが使用されるのか、及びその帯域幅が使用されることを指し示すインジケーションを含んでいる(例えば、HE-SIG-A 1フィールド内のB1-B3、B4、及びB15-B17ビットによって別々に指し示される)。
【0073】
受信器側で、この方法は以下のステップを含む。
【0074】
403. 無線物理層プロトコルデータユニットPPDUを受信し、該PPDUは、高効率-信号フィールドA HE-SIG-A及び高効率-信号フィールドB HE-SIG-Bを含み、該HE-SIG-Aは、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールド(例えば、フィールドB18-B21)を含む。
【0075】
具体的には、HE-SIG-Aは更に、HE-SIG-Bに使用されるMCS、HE-SIG-BにDCMが使用されるか、又はHE-SIG-Bに使用される動作帯域幅、という情報のうちの1つ又は組み合わせを含み得る。
【0076】
404. 受信装置が、異なるMCS、DCMが使用されるのか、又はHE-SIG-Bに使用される動作帯域幅を参照して、及びHE-SIG-BのOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールドの値に基づいて、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を決定する。
【0077】
具体的な説明は以下の通りであり、HE-SIG-Bフィールド伝送にMCS0及びDCMが使用されるとき、各OFDMシンボルに含まれるデータ副搬送波(パイロットビットを除く)の数量は13ビットである。
【0078】
HE-SIG-Bフィールド伝送に、MCS0が使用され、DCMが使用されないとき、又はMCS1及びDCMが使用されるとき、各OFDMシンボルに含まれるデータ副搬送波(パイロットビットを除く)の数量は26ビットである。
【0079】
HE-SIG-Bフィールド伝送に、MCS1が使用され、DCMが使用されないとき、又はMCS2及びDCMが使用されるとき、各OFDMシンボルに含まれるデータ副搬送波(パイロットビットを除く)の数量は52ビットである。
【0080】
例1:帯域幅は160M(160Mの2つのパンクチャリングモードを含む)である。
【0081】
式1に基づき、例えば、現在の160M帯域幅が、最大で74個のリソースユニットに分割され、HE-SIG-Bコンテンツチャネルに含まれる情報ビットの数量は、式1でN=4、a=1、及びZ=37として、1010ビットである。
【0082】
従って、異なるMCSが使用される上述のケースにおいて各OFDMシンボルに含まれるデータ副搬送波の数に従って、及びDCMが使用されるのかに従って、以下を得ることができ得る。
【0083】
MCS0及びDCMがHE-SIG-Bフィールド伝送に使用される場合、HE-SIG-B内に78個のOFDMシンボルが必要とされる。
【0084】
MCS0(DCMなし)、又はMCS1及びDCM、がHE-SIG-Bフィールド伝送に使用される場合、HE-SIG-B内に39個のOFDMシンボルが必要とされる。
【0085】
MCS1(DCMなし)、又はMCS2及びDCM、がHE-SIG-Bフィールド伝送に使用される場合、HE-SIG-B内に20個のOFDMシンボルが必要とされる。
【0086】
その他の場合には、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの必要数量は16未満であり、その必要数量は、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるHE-SIG-A 1内のフィールド(例えば、フィールドB18-B21)の長さによって制限されない。
【0087】
上述の計算に基づき、帯域幅が160Mであり、MCS0及びDCMがHE-SIG-Bフィールド伝送に使用されるとき、係数因子は4.875である。具体的に言えば、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量=ceil{(B18-B21の値+1)×4.875}である。具体的に、HE-SIG-A 1内のB18-B21の値と、B18-B21の値によって指し示されるHE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量との間の対応関係を、以下の表1に示す。
【表3】
【0088】
帯域幅が160Mであり、HE-SIG-Bフィールド伝送にMCS0が使用され、DCMは使用されないとき、又は帯域幅が160Mであり、MCS1及びDCMが使用されるとき、係数因子は2.4375である。具体的に言えば、HE-SIG-B内のシンボルの数量=ceil{(B18-B21の値+1)×2.4375}であり、上述の対応関係を、以下の表2に示す。
【表4】
【0089】
帯域幅が160Mであり、HE-SIG-Bフィールド伝送にMCS1が使用され、DCMは使用されないとき、又は帯域幅が160Mであり、MCS2及びDCMが使用されるとき、係数因子は1.25である。具体的に言えば、HE-SIG-B内のシンボルの数量=ceil{(B18-B21の値+1)×1.25}であり、具体的な対応関係を、以下の表3に示す。
【表5】
【0090】
帯域幅が160Mであり、(MCS及びDCMのケースに従って、又は換言して、上述のケース以外に従って)HE-SIGフィールド伝送に別のレートが使用されるとき、係数因子は1である。換言すれば、他のケースでは、HE-SIG-A 1内のB18-B21の値は、B18-B21の値によって指し示されるHE-SIG-B内のOFDMシンボルの実際の数量と同じである。
【0091】
例2:帯域幅は80M(80Mの2つのパンクチャリングモードを含む)である。
【0092】
式1に基づき、例えば、80M帯域幅が、最大で37個のリソースユニットに分割され、HE-SIG-Bコンテンツチャネルに含まれる情報ビットの数量は、式1でN=2、a=1、及びZ=18として、511である。従って、異なるMCSが使用される上述のケースにおいて各OFDMシンボルに含まれるデータ副搬送波の数に従って、及びDCMが使用されるのかに従って、以下を得ることができ得る。
【0093】
80M帯域幅で、MCS0及びDCMがHE-SIG-Bフィールド伝送に使用されるとき、HE-SIG-B内に39個のOFDMシンボルが必要とされる。80Mの帯域幅で、DCMなしでMCS0がHE-SIG-Bフィールド伝送に使用されるとき、又はMCS1及びDCMが使用されるとき、HE-SIG-B内に20個のOFDMシンボルが必要とされる。その他の場合には、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの必要数量は16未満であり、換言すれば、その数量は、HE-SIG-B内のシンボルの数量を指し示すために使用されるHE-SIG-A 1内のフィールドによって指し示される値よりも小さい。従って、その必要数量は制限されない。
【0094】
従って、上述の計算に基づき、帯域幅が80Mであり、MCS0及びDCMがHE-SIG-Bフィールド伝送に使用されるとき、係数因子は2.4375である。具体的に言えば、HE-SIG-B内のシンボルの数量=ceil{(B18-B21の値+1)×2.4375}である。具体的には、HE-SIG-A 1内のB18-B21の値と、B18-B21の値によって指し示されるHE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量との間の対応関係について、上述の表2に参照されたい。
【0095】
HE-SIG-Bフィールド伝送に、MCS0(DCMなし)、又はMCS1及びDCMが使用されるとき、係数因子は1.25である。具体的に言えば、HE-SIG-B内のシンボルの数量=ceil{(B18-B21の値+1)×1.25}であり、具体的な対応関係は、上述の表3に示されている。
【0096】
(MCS及びDCMに応じて)HE-SIGフィールド伝送に別のレートが使用されるとき、係数因子は1である。換言すれば、HE-SIG-A 1内のB18-B21の値は、B18-B21の値によって指し示されるHE-SIG-B内のOFDMシンボルの実際の数量と同じである。
【0097】
例3:帯域幅は40Mである。
【0098】
式1に基づき、例えば、最大40Mの帯域幅が、最大で19個のリソースユニットに分割され、HE-SIG-Bコンテンツチャネルに含まれる情報ビットの数量は、式1でN=1、a=0、及びZ=9として、257である。従って、MCS0及びDCMがHE-SIG-Bフィールド伝送に使用されるとき、HE-SIG-B内に20個のOFDMシンボルが必要とされる。その他の場合には、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの必要数量は16未満であり、その数量は、HE-SIG-A 1内のHE-SIG-Bシンボル数量フィールドによって制限されない。
【0099】
従って、上述の計算に基づき、MCS0及びDCMがHE-SIG-Bフィールド伝送に使用されるとき、係数因子は1.25である。具体的に言えば、HE-SIG-B内のシンボルの数量=ceil{(B18-B21の値+1)×1.25}であり、具体的な対応関係は、表3に示されている。
【0100】
(MCS及びDCMに応じて)HE-SIGフィールド伝送に別のレートが使用されるとき、係数因子は1である。換言すれば、HE-SIG-A 1内のB18-B21の値は、B18-B21の値によって指し示されるHE-SIG-B内のOFDMシンボルの実際の数量と同じである。
【0101】
例4:帯域幅は20Mである。
【0102】
(MCS及びDCMに応じて)HE-SIGフィールド伝送に如何なるレートが使用されようと、係数因子は1である。換言すれば、帯域幅が20Mであるとき、HE-SIG-A 1内のB18-B21の値は、B18-B21の値によって指し示されるHE-SIG-B内のOFDMシンボルの実際の数量と同じである。
【0103】
上述の4つのケースに基づき、特定の一実装において、802.11axプロトコルは、HE-SIG-B内のシンボルの数量=ceil(HE-SIG-A内のB18-B21の値+1)×係数因子を規定し、係数因子は、HE-SIG-Aフィールド内の、MCSフィールド、DCMフィールド、及び帯域幅フィールドに依存する。係数因子を乗じることによって得られる最大値がHE-SIG-B内のシンボルの必要数量よりも大きいならば、係数因子は、例えば4.875、2.4375、及び1.25などの上述の値に限定されない。確かなことには、この最大値が過大である場合、HE-SIG-B内に過剰な冗長シンボルが存在し、オーバーヘッドが増加する。
【0104】
他の一手法において、802.11axプロトコルは、HE-SIG-B内のシンボルの数量=ceil(HE-SIG-A内のB18-B21の値+1)×係数因子を規定し、係数因子は、HE-SIG-Aフィールド内の、MCSフィールド及びDCMフィールドに依存する。係数因子は、最大帯域幅が160Mであるときに規定される係数因子に従い、20M帯域幅は例外である。帯域幅が20Mであるときには、係数因子は1である。
【0105】
他の代替的な一実装では:
802.11axドラフト2.0に基づいて、HE-SIG-A 1フィールド内にあって、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を指し示すために使用されるフィールドM(すなわち、B18-B21)と、HE-SIG-B圧縮を指し示すために使用されるフィールド(B22)とが、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量を共同で指し示すように使用される。
【0106】
具体的には、HE-SIG-B圧縮フィールドB22=0であるとき、HE-SIG-B内のシンボルの数量は、HE-SIG-Bフィールド(B18-B21)の値+1に等しい。この場合、最小値は1であり、最大値は16である。
【0107】
HE-SIG-B圧縮フィールドB22=1であり、且つHE-SIG-Bフィールド(B18-B21)の値≦7であるとき、全帯域幅に参加しているMU-MIMOステーションの数量が、フィールドM(B18-B21)の値+1に等しい。HE-SIG-B圧縮フィールド(B22)=1であり、且つフィールドM(B18-B21)の値>7であるとき、HE-SIG-B内のOFDMシンボルの数量が、HE-SIG-BフィールドB18-B21の値+1+8に等しい。この場合、最小値は17であり、最大値は24である。要するに、HE-SIG-A 1フィールド内のHE-SIG-BシンボルフィールドB18-B21及びHE-SIG-B圧縮フィールドB22が共同で、HE-SIG-B内のシンボルの数量が1から24の範囲内であることを指し示す。
【0108】
特定の一例において、上述の指し示される値は、以下のケースとは別のHE-SIG-Bの伝送レートのみに適用可能であってもよく、すなわち、HE-SIG-Bに、MCS0及びDCMが使用される、又はMCS0(DCMなし)とは別のレートが使用される、又はMCS1及びDCMが使用される、というケースとは別のHE-SIG-Bの伝送レートのみに適用可能であってもよい。確かなことには、この値はまた、全ての伝送レートに適用可能としてもよい。
【0109】
他の一例において、上述の3つのケース、すなわち、MCS0及びDCMがHE-SIG-Bに使用される、又はMCS0(DCMなし)がHE-SIG-Bに使用される、又はMCS1及びDCMがHE-SIG-Bに使用される、という3つのケースについて、これら3つのケースは、以下のケースを含む。
【0110】
上述のように、802.11axドラフト2.0に基づいて、HE-SIG-A 1フィールド内のHE-SIG-B MCSフィールド(B1-B3)は、HE-SIG-Bに使用されるMCSを指し示すために使用される。B1-B3の値0から5は、それぞれ、HE-SIG-Bに使用されるMCS0から5を指し示す。また、B1-B3の値6及び7は保留(reserved)ビットである。
【0111】
具体的には、B1-B3の値が0であるとき、その値は、MCS0がHE-SIG-Bに使用されることを指し示し、この場合、HE-SIG-B内のシンボルの数量は、HE-SIG-A 1フィールドB18-B21とHE-SIG-B圧縮フィールド(B22)とによって共同で指し示される値である。この場合、最小値は1であり、最大値は24である。
【0112】
B1-B3の値が6であるとき、その値は、MCS0がHE-SIG-Bシンボルに使用されることを指し示し、この場合、HE-SIG-B内のシンボルの数量は、HE-SIG-A 1フィールド(B18-B21)とHE-SIG-B圧縮フィールド(B22)とによって共同で指し示される値+24である。この場合、最小値は25であり、最大値は48である。
【0113】
HE-SIG-A 1フィールド内のDCMフィールド(B4)の値が1であるとき、それは、DCMがHE-SIG-Bに使用されることを指し示す。以下の3つの場合において、HE-SIG-A 1フィールドB18-B21とHE-SIG-B圧縮フィールドB22とによって共同で指し示される値が係数因子2を乗じられた後に得られる値が、HE-SIG-B内のシンボルの数量を指し示すために使用される。それ以外では、共同で指し示される値が、HE-SIG-B内のシンボルの指し示された数量であり、又は係数因子1を乗じられる。以下の特定の場合が含まれる。
【0114】
B1-B3の値が0であり、且つB4=1であるとき、それは、MCS0及びDCMがHE-SIG-Bシンボルに使用されることを指し示し、この場合、HE-SIG-B内のシンボルの数量は、(HE-SIG-A 1フィールドB18-B21とHE-SIG-Bの圧縮フィールドB22とによって共同で指し示される値)×2である。この場合、最小値は2であり、最大値は48である。
【0115】
B1-B3の値が6であり、且つB4=1であるとき、それは、MCS0及びDCMがHE-SIG-Bシンボルに使用されることを指し示し、この場合、HE-SIG-B内のシンボルの数量は、(HE-SIG-A 1フィールドB18-B21とHE-SIG-Bの圧縮フィールドB22とによって共同で指し示される値+24)×2である。この場合、最小値は50であり、最大値は96である。
【0116】
B1-B3の値が1であり、且つB4=1であるとき、それは、MCS1及びDCMがHE-SIG-Bシンボルに使用されることを指し示し、この場合、HE-SIG-B内のシンボルの数量は、(HE-SIG-A 1フィールドB18-B21とHE-SIG-Bの圧縮フィールドB22とによって共同で指し示される値)×2である。この場合、最小値は2であり、最大値は48である。
【0117】
他の代替的な一実装では:
802.11axドラフト2.0に基づいて、HE-SIG-A 1フィールド内のHE-SIG-B MCSフィールド(B1-B3)は、HE-SIG-Bに使用されるMCSを指し示すために使用される。B1-B3の値0から5は、それぞれ、HE-SIG-Bに使用されるMCS0から5を指し示す。また、B1-B3の値6及び7は保留ビットである。
【0118】
B1-B3の値が0であるとき、その値は、MCS0がHE-SIG-Bに使用されることを指し示し、この場合、HE-SIG-B内のシンボルの数量は、HE-SIG-A 1フィールドB18-B21の値+1である。この場合、最小値は1であり、最大値は16である。
【0119】
B1-B3の値が6であるとき、その値は、MCS0がHE-SIG-Bシンボルに使用されることを示し、この場合、HE-SIG-B内のシンボルの数量は、HE-SIG-A 1フィールドB18-B21の値+1+16である。この場合、最小値は17であり、最大値は32である。
【0120】
B1-B3の値が7であるとき、その値は、MCS0がHE-SIG-Bシンボルに使用されることを指し示し、この場合、HE-SIG-B内のシンボルの数量は、HE-SIG-A 1フィールドB18-B21の値+1+32+16である。この場合、最小値は33であり、最大値は48である。
【0121】
HE-SIG-A 1フィールド内のDCMフィールドB4が1であるとき、それは、DCMがHE-SIG-Bに使用されることを指し示し、上述の3つの場合において、HE-SIG-A 1フィールド内のB18-B21によって(単独で)指し示されるシンボルの数量が、係数因子2を乗じられる。それ以外では、数量は変更されないままであり、又は数量に係数因子1を乗じられ、これは具体的に、以下の場合を含む。
【0122】
B1-B3の値が0であり、且つB4=1であるとき、それは、MCS0がHE-SIG-Bシンボルに使用されることを指し示し、この場合、HE-SIG-B内のシンボルの数量は、(HE-SIG-A1フィールド内のB18-B21の値+1)×2である。この場合、最小値は2であり、最大値は32である。
【0123】
B1-B3の値が6であり、且つB4=1であるとき、それは、MCS0がHE-SIG-Bシンボルに使用されることを指し示し、この場合、HE-SIG-B内のシンボルの数量は、(HE-SIG-A 1フィールド内のB18-B21の値+1+16)×2である。この場合、最小値は34であり、最大値は64である。
【0124】
B1-B3の値が7であり、且つB4=1であるとき、それは、MCS0がHE-SIG-Bシンボルに使用されることを指し示し、この場合、HE-SIG-B内のシンボルの数量は、(HE-SIG-A 1フィールド内のB18-B21の値+1+32)×2である。この場合、最小値は66であり、最大値は96である。
【0125】
本発明の他の一実装は、上述の方法の1つを実行することができる装置を提供する。オプションで、送信装置500は、AP、又はAP上のチップであり、受信装置600は、端末、又は端末上のチップである。
【0126】
本発明の実施形態は、様々な通信装置に適用されることができる。
【0127】
図5を参照するに、送信装置500の送信器は、送信回路、電力コントローラ、エンコーダ、及びアンテナを含み得る。加えて、装置500は更に受信器を含んでいてもよい。該受信器は、受信回路、電力コントローラ、デコーダ、及びアンテナを含み得る。
【0128】
プロセッサは、CPUとして参照されることもある。メモリは、読み出し専用メモリ及びランダムアクセスメモリを含み得るとともに、命令及びデータをプロセッサに提供し得る。メモリの一部は更に、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)を含み得る。特定の一用途において、装置500は、例えばネットワーク装置などの無線通信装置であってもよいし、あるいはそれに内蔵されてもよく、また、装置500と遠隔地との間でのデータ送受信を可能にするために、送信回路及び受信回路を含むキャリアを更に含んでもよい。送信回路及び受信回路は、アンテナに結合され得る。装置500のコンポーネントは、バスを用いることによって共に結合され、バスは、データバスに加えて、電源バス、制御バス、及びステータス信号バスを更に含む。確かなことには、バスは、別の接続回路に置き換えられてもよい。しかしながら、説明の明瞭さのため、図では種々のバスをバスとして示している。異なる特定の製造物では、デコーダが処理ユニットと統合され得る。
【0129】
プロセッサは、本発明の方法実施形態にて開示されたステップ及び論理ブロック図を実装又は実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであることができ、あるいは、プロセッサは、従来からのプロセッサ、デコーダ、又はこれらに類するものであってもよい。本発明の実施形態を参照して開示された方法におけるステップは、ハードウェアプロセッサによって直接実行されてもよいし、あるいは復号化プロセッサにてハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせを用いることによって実行されてもよい。ソフトウェアモジュールは、例えばランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、電気的消去・プログラム可能メモリ、又はレジスタなどの、当該技術分野における成熟した記憶媒体内に置かれ得る。
【0130】
理解されるべきことには、本発明の実施形態において、プロセッサは、中央演算処理ユニット(Central Processing Unit、略して“CPU”)であってもよいし、あるいはプロセッサは、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは別のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートのゲート若しくはトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント、又はこれらに類するものであってもよい。
汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、あるいはプロセッサは、任意の従来プロセッサ又はそれらに類するものであってもよい。
【0131】
メモリは、読み出し専用メモリ及びランダムアクセスメモリを含み得るとともに、命令及びデータをプロセッサに提供し得る。メモリの一部は更に、不揮発性ランダムアクセスメモリを含み得る。例えば、メモリは更に、デバイスタイプに関する情報を格納し得る。
【0132】
バスシステムは、データバスに加えて、電源バス、制御バス、及びステータス信号バス、及びこれらに類するものを更に含み得る。しかしながら、説明の明瞭さのため、図では種々のバスをバスシステムとして示している。
【0133】
一実装プロセスにおいて、上述の方法におけるステップは、プロセッサ内のハードウェアの集積論理回路を使用することによって、又はソフトウェア形態の命令を使用することによって実装され得る。本発明の実施形態を参照して開示された方法におけるステップは、ハードウェアプロセッサによって直接実行されてもよいし、あるいはプロセッサにてハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせを用いることによって実行されてもよい。ソフトウェアモジュールは、例えばランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、電気的消去・プログラム可能メモリ、又はレジスタなどの、当該技術分野における成熟した記憶媒体内に置かれ得る。記憶媒体がメモリ内に配置され、そして、プロセッサが、メモリ内の情報を読み出し、プロセッサのハードウェアと組み合わせて、上述の方法におけるステップを実行する。繰り返しを避けるために、詳細をここで再び説明することはしない。
【0134】
本発明のこの実施形態に従った送信装置500は、本発明の実施形態での方法における送信端(例えば、AP)に対応しているとし得る。また、送信装置500の全てのユニットすなわちモジュール、並びに上述の及び他の動作及び/又は機能が別々に実装のうち対応する手順を実行することが意図される。簡潔さのため、詳細をここで説明することはしない。
【0135】
図6は、本発明の一実施形態に従った受信装置600の概略ブロック図である。受信装置600は、無線ローカルエリアネットワークに適用され、装置600は:
バス610、ただし、確かなことには、バス610は別の接続回路で置き換えられてもよい;
バスに接続されたプロセッサ620;
バスに接続されたメモリ630;及び
バスに接続された受信器640、
を含んでいる。
【0136】
プロセッサは、バスを使用することによってメモリに記憶されたプログラムを呼び出して、該プログラムを上述の実装形態にて述べた方法のために使用する。詳細をここで再び説明することはしない。
【0137】
オプションで、送信端はネットワーク装置であり、装置600は端末装置である。
【0138】
本発明の実施形態は、種々の通信装置に適用されることができる。
【0139】
装置600の受信器は、受信回路、電力コントローラ、デコーダ、及びアンテナを含むことができ、また、装置600は更に送信器を含んでいてもよく、該送信器は、送信回路、電力コントローラ、エンコーダ、及びアンテナを含み得る。
【0140】
プロセッサは、CPUとして参照されることもある。メモリは、読み出し専用メモリ及びランダムアクセスメモリを含み得るとともに、命令及びデータをプロセッサに提供し得る。メモリの一部は更に、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)を含み得る。特定の一用途において、装置600は、例えば端末装置などの無線通信装置であってもよいし、あるいはそれに内蔵されてもよく、また、装置600と遠隔地との間でのデータ送受信を可能にするために、送信回路及び受信回路を含むキャリアを更に含んでもよい。送信回路及び受信回路は、アンテナに結合され得る。装置600のコンポーネントは、バスを用いることによって共に結合され、バスは、データバスに加えて、電源バス、制御バス、及びステータス信号バスを更に含む。しかしながら、説明の明瞭さのため、図では種々のバスをバスとして示している。異なる特定の製造物では、デコーダが処理ユニットと統合され得る。
【0141】
プロセッサは、本発明の方法実施形態にて開示されたステップ及び論理ブロック図を実装又は実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであることができ、あるいは、プロセッサは、従来からのプロセッサ、デコーダ、又はこれらに類するものであってもよい。本発明の実施形態を参照して開示された方法におけるステップは、ハードウェアプロセッサによって直接実行されてもよいし、あるいは復号化プロセッサにてハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせを用いることによって実行されてもよい。ソフトウェアモジュールは、例えばランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、電気的消去・プログラム可能メモリ、又はレジスタなどの、当該技術分野における成熟した記憶媒体内に置かれ得る。
【0142】
理解されるべきことには、本発明の実施形態において、プロセッサは、中央演算処理ユニット(Central Processing Unit、略して“CPU”)であってもよいし、あるいはプロセッサは、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは別のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートのゲート若しくはトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント、又はこれらに類するものであってもよい。
汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、あるいはプロセッサは、任意の従来プロセッサ又はそれらに類するものであってもよい。
【0143】
メモリは、読み出し専用メモリ及びランダムアクセスメモリを含み得るとともに、命令及びデータをプロセッサに提供し得る。メモリの一部は更に、不揮発性ランダムアクセスメモリを含み得る。例えば、メモリは更に、デバイスタイプに関する情報を格納し得る。
【0144】
バスシステムは、データバスに加えて、電源バス、制御バス、及びステータス信号バス、及びこれらに類するものを更に含み得る。しかしながら、説明の明瞭さのため、図では種々のバスをバスシステムとして示している。
【0145】
一実装プロセスにおいて、上述の方法におけるステップは、プロセッサ内のハードウェアの集積論理回路を使用することによって、又はソフトウェア形態の命令を使用することによって実装され得る。本発明の実施形態を参照して開示された方法におけるステップは、ハードウェアプロセッサによって直接実行されてもよいし、あるいはプロセッサにてハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせを用いることによって実行されてもよい。ソフトウェアモジュールは、例えばランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、電気的消去・プログラム可能メモリ、又はレジスタなどの、当該技術分野における成熟した記憶媒体内に置かれ得る。記憶媒体がメモリ内に配置され、そして、プロセッサが、メモリ内の情報を読み出し、プロセッサのハードウェアと組み合わせて、上述の方法におけるステップを実行する。繰り返しを避けるために、詳細をここで再び説明することはしない。
【0146】
本発明のこの実施形態に従った装置600は、本発明の実施形態での方法における受信端(例えば、端末装置)に対応しているとし得る。また、装置600の全てのユニットすなわちモジュール、並びに上述の及び他の動作及び/又は機能が別々に上述の実装のうち対応する手順を実行することが意図される。簡潔さのため、詳細をここで説明することはしない。
【0147】
理解されるべきことには、上述のプロセスのシーケンス番号は、本発明の実施形態における実行シーケンスを意味するものはない。プロセスの実行シーケンスは、プロセスの機能及び内部論理に基づいて決定されるべきであり、本発明の実施形態の実装プロセスに対する限定として解釈されるべきでない。
【0148】
当業者が認識し得ることには、この明細書に開示された実施形態を参照して説明された例におけるユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせによって実装されることができる。機能がハードウェアによって実行されるのか、それともソフトウェアによって実行されるのかは、技術的ソリューションの特定の用途及び設計制約に依存する。当業者は、特定の用途ごとに、記載された機能を実現するために異なる方法を用いることができるのであり、その実装が本発明の範囲を超えるものであると考えるべきではない。
【0149】
当業者によってはっきりと理解され得ることには、簡便で簡潔な説明の目的で、記載されたシステム、装置、及びユニットの詳細な作動プロセスについては、上述の方法実施形態における対応するプロセスを参照されたい。詳細をここで再び説明することはしない。
【0150】
この出願にて提供されたこれら幾つかの実施形態において、理解されるべきことには、開示されたシステム、装置、及び方法は、他のやり方で実装されてもよい。例えば、記載された装置実施形態は、単なる一例である。例えば、ユニット分割は、単なる論理機能分割であり、実際の実装においては他の分割とし得る。例えば、複数のユニット又はコンポーネントが、別のシステムへと結合又は統合されてもよいし、あるいは一部の機構が無視されたり実行されなかったりしてもよい。また、表示又は説明された相互的な結合、直接的な結合、又は通信接続は、何らかのインタフェースを使用して実装されてもよい。これらの装置又はユニットの間の間接的な結合又は通信接続は、電子的、機械的、又は他の形態で実装され得る。
【0151】
別々の部分として記載されたユニットは、物理的に分離されてもよいし、されなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理的なユニットであってもよいし、なくてもよく、1つの位置に置かれてもよいし、あるいは複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。実施形態のソリューションの目的を達成するように、実際の要求に従ってユニットの一部又は全てが選択され得る。
【0152】
また、本発明の実施形態における複数の機能ユニットが、1つの処理ユニットへと統合されてもよいし、あるいはそれらのユニットの各々が、物理的に単独で存在してもよいし、あるいは2つ以上のユニットが1つのユニットへと統合されてもよい。
【0153】
機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装されて、独立したプロダクトとして販売又は使用されるとき、それらの機能はコンピュータ読み取り可能記憶媒体に格納されてもよい。このような理解に基づき、本発明の技術的ソリューションは本質的に、又は先行技術に対して寄与する部分は、又は技術的ソリューションの一部は、ソフトウェアプロダクトの形態で実装され得る。コンピュータソフトウェアプロダクトは、記憶媒体に格納されるとともに、本発明の実施形態における記載された方法のステップの全て又は一部を実行するようにコンピュータ装置(これは、パーソナルコンピュータ、サーバ、又は送信端、又はこれらに類するものとし得る)又はプロセッサに命令する幾つかの命令を含む。上述の記憶媒体は、例えばUSBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM;Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM;Random Access Memory)、磁気ディスク、又は光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる様々な媒体を含む。
【0154】
以上の説明は、単に、本発明の特定の実施形態であり、本発明の保護範囲を限定することを意図したものではない。本発明にて開示された技術範囲内で当業者によって容易に考え付かれる如何なる変形又は置換も、本発明の保護範囲に入るものである。故に、本発明の保護範囲は、請求項の保護範囲次第のものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6