(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-10
(45)【発行日】2024-04-18
(54)【発明の名称】NEW RADIOにおけるチャネルパラメータ推定に基づく適応同期及び非同期分類の技術
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20240411BHJP
H04W 72/04 20230101ALI20240411BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04L27/26 420
H04W72/04
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022150975
(22)【出願日】2022-09-22
(62)【分割の表示】P 2021524187の分割
【原出願日】2019-10-16
【審査請求日】2022-10-24
(32)【優先日】2018-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ユー ジビン
(72)【発明者】
【氏名】リ フア
(72)【発明者】
【氏名】リ キミン
(72)【発明者】
【氏名】クイ ジエ
(72)【発明者】
【氏名】タン ヤン
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0269950(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0115990(US,A1)
【文献】特開2018-026662(JP,A)
【文献】Intel Corporation,Remaining Issues on Beam Management[online],3GPP TSG RAN WG1 #94 R1-1808669,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94/Docs/R1-1808669.zip>,2018年08月11日,pp. 1-16
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,Remaining details on QCL[online],3GPP TSG RAN WG1 #90b R1-1718769,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90b/Docs/R1-1718769.zip>,2017年10月09日,pp. 1-5
【文献】vivo,Remaining issues on RLM[online],3GPP TSG RAN WG1 #93 R1-1806037,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_93/Docs/R1-1806037.zip>,2018年05月12日,pp. 1-2
【文献】Intel Corporation,Simultaneous Tx and Rx of physical channels and RS[online],3GPP TSG RAN WG1 #93 R1-1806509,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_93/Docs/R1-1806509.zip>,2018年05月12日,pp. 1-10
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04W 72/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体(CRM)であって、前記命令が、アクセスノード(AN)の1つ以上のプロセッサによる前記命令の実行時に、前記ANに、
ユーザ機器(UE)に対して、1つ以上の無線リンクモニタリング(RLM)又はビーム障害検出(BFD)参照信号(RS)構成を送信させて、無線リンクを監視するため、又はビーム障害を検出するための標的RLM/BFD RSを示させ、
前記UEに対して、1つ以上の追跡参照信号(TRS)構成を送信させ、
前記UEに対して、前記標的RLM/BFD RSと疑似コロケート(QCLed)されている少なくとも1つのTRSを送信させ、前記少なくとも1つのTRSは前記標的RLM/BFD RSのためのチャネルパラメータ推定において使用される、
1つ以上のコンピュータ可読
記録媒体。
【請求項2】
前記命令が、実行時に、前記ANに更に、前記1つ以上のRLM/BFD RS構成に従って、前記標的RLM/BFD RSを前記UEに対して送信させるものである、請求項1に記載の1つ以上の
コンピュータ可読記録媒体。
【請求項3】
前記1つ以上のRLM/BFD RS構成及び前記1つ以上のTRS構成を送信するために、前記命令が、前記ANに、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して送信させるようにする、請求項1に記載の1つ以上の
コンピュータ可読記録媒体。
【請求項4】
前記少なくとも1つのTRSのうちの1つが、前記標的RLM/BFD RSとQCLedされている、請求項1に記載の1つ以上の
コンピュータ可読記録媒体。
【請求項5】
アクセスノード(AN)であって、
ユーザ機器(UE)との無線通信を可能とするように構成された送受信機と、
前記送受信機と通信可能に結合されるプロセッサであって、
無線リンクを監視するため、又はビーム障害を検出するための標的RLM/BFD RSを示す、無線リンクモニタリング(RLM)又はビーム障害検出(BFD)参照信号(RS)構成を生成し、
前記送受信機を用いて、前記RLM/BFD RS構成をユーザ機器(UE)に送信し、
1つ以上の追跡参照信号(TRS)構成を生成し、前記1つ以上のTRS構成は前記標的RLM/BFD RSと疑似コロケート(QCLed)されている少なくとも一つのTRSを示し、前記少なくとも一つのTRSは前記標的RLM/BFD RSのためのチャネルパラメータ推定において使用されるように構成され、
前記送受信機を用いて、前記1つ以上のTRS構成を前記UEに送信する、
ように構成された、プロセッサと、
を備える、
AN。
【請求項6】
前記プロセッサは更に、前記UEに、前記少なくとも1つのTRSを送信するように構成されている、請求項5に記載のAN。
【請求項7】
前記プロセッサは更に、前記UEに、前記標的RLM/BFD RSとは異なり、かつ前記標的RLM/BFD RSとQCLedされているRSを送信するように構成される、請求項5に記載のAN。
【請求項8】
前記プロセッサは更に、前記UEに、前記RLM/BFD RS構成に従って前記標的RLM/BFD RSを送信するように構成される、請求項5から7のいずれか一項に記載のAN。
【請求項9】
アクセスノード(AN)によって実行される方法であって、
無線リンクを監視するため、又はビーム障害を検出するための標的RLM/BFD RSを示すように、ユーザ機器(UE)に対して、1つ以上の無線リンクモニタリング(RLM)又はビーム障害検出(BFD)参照信号(RS)構成を送信することと、
前記UEに対して、1つ以上の追跡参照信号(TRS)構成を送信することと、
前記UEに対して、前記標的RLM/BFD RSと疑似コロケート(QCLed)されている少なくとも1つのTRSを送信することであって、前記少なくとも1つのTRSは前記標的RLM/BFD RSのためのチャネルパラメータ推定において使用される、少なくとも1つのTRSを送信することと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記1つ以上のRLM/BFD RS構成に従って、前記標的RLM/BFD RSを前記UEに対して送信することを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上のRLM/BFD RS構成を送信すること及び前記1つ以上のTRS構成を送信することは、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して送信することを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つのTRSのうちの1つが、前記標的RLM/BFD RSとQCLedされている、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年11月8日に出願された「Adaptive In-sync and Out-of-sync Classification Based on Channel Parameter Estimation Tracking Reference Signals in 5G Radio Link Monitoring and Beam Failure Detection」と題する米国仮特許出願第62/757,440号に対する優先権を主張し、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明の実施形態は、概して、無線通信の技術分野に関する。
【背景技術】
【0003】
背景技術は、概して、本開示の文脈を提示する。この背景技術のセクションに記載される範囲で、現在挙げられている発明者らの業績、並びに出願の時点で別途従来技術とは見なされ得ない説明の態様は、明示的にも暗黙的にも本開示に対抗する従来技術として認められるものではない。本明細書に別途記載されない限り、このセクションで説明されるアプローチは、本開示の請求項に対する従来技術ではなく、このセクションに含めることによって従来技術であると認められるものではない。
【0004】
第5世代(Fifth Generation、5G)NR(New Radio)では、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)仮想ブロック誤り率(BLER)推定に基づいて、無線リンクモニタリング(RLM)及び/又はビーム障害検出(BFD)を実行することができる。しかしながら、そのような推定は、ロングタームエボリューション(LTE)技術におけるコヒーレントアプローチの代わりに、NRにおける非コヒーレントアプローチに基づくことができる。これにより、BLER推定において、特に異なるフェージング効果を有するチャネルにおいて、不正確さを引き起こす場合がある。この点に関して、新しい解決策が必要とされている。
【0005】
実施形態は、添付図面と併せて、以下の詳細な説明によって容易に理解される。この説明を容易にするために、類似の参照番号は類似の構造要素を指定する。添付図面の図において、実施形態は、限定ではなく例として示されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】様々な実施形態による、無線ネットワーク内にユーザ機器(UE)及びアクセスノード(AN)を備えるネットワークの一例を概略的に示す図である。
【
図2】様々な実施形態による、UEの視点からの適応同期(IS)/非同期(OOS)分類を伴うRLM/BFDのプロセスを促進するための動作フロー/アルゴリズム構造を示す図である。
【
図3】いくつかの実施形態による、ANの視点からの適応IS/OOS分類を伴うRLM/BFDのプロセスを促進するための動作フロー/アルゴリズム構造を示す図である。
【
図4】様々な実施形態による、デバイスの例示的な構成要素を示す図である。
【
図5A】いくつかの実施形態による、例示的な無線周波数フロントエンド(RFFE)であって、ミリメートル波(ミリ波)RFFE及び1つ以上のサブミリメートル波無線周波数集積回路(RFIC)を組み込んだ例示的な無線周波数フロントエンドを示す図である。
【
図5B】いくつかの実施形態による、代替のRFFEを示す図である。
【
図6】様々な実施形態による、ベースバンド回路の例示的なインターフェースを示す図である。
【
図7】様々な実施形態による、ハードウェアリソースを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付図面が参照され、ここで、全体を通じて、類似の番号は類似の部分を指定し、実践され得る実施形態が、図によって示されている。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよく、構造又はロジックの変更を行われ得ることが、理解されるべきである。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0008】
様々な動作は、特許請求される主題を理解する上で最も有用な方法で、複数の別個のアクション又は順次の動作として説明され得る。しかしながら、説明の順序は、これらの動作が必ずしも順序依存であることを示唆するものとして解釈されるべきではない。具体的には、これらの動作は、提示の順序で実行されなくてもよい。説明される動作は、説明される実施形態とは異なる順序で実行されてもよい。追加の実施形態では、様々な追加の動作が実行されてもよく、かつ/又は説明された動作が省略されてもよい。
【0009】
本開示の目的のために、「A又はB」及び「A及び/又はB」という句は、(A)、(B)、又は(A及びB)を意味する。本開示の目的のために、「A、B、又はC」及び「A、B、及び/又はC」という句は、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)、又は(A、B、及びC)を意味する。
【0010】
説明は、「一実施形態では」又は「実施形態では」という句を使用する場合があるが、これらは各々、同じ又は異なる実施形態の1つ以上を指すことができる。また、本開示の実施形態に関連して使用される「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」などの用語は同義である。
【0011】
本明細書で使用される際に、「回路」という用語は、説明される機能を提供する、集積回路(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)など)、ディスクリート回路、組み合わせロジック回路、システムオンチップ(SOC)、システムインパッケージ(SiP)の任意の組み合わせを指したり、その一部であったり、又はこれらを含むことができる。いくつかの実施形態では、回路は、説明される機能を提供するために、1つ以上のソフトウェア又はファームウェアモジュールを実行し得る。いくつかの実施形態では、回路は、少なくとも部分的にハードウェアで動作可能なロジックを含み得る。
【0012】
4G LTEネットワークには、6GHz未満の様々な帯域がある。NRでは、周波数範囲1(FR1)は、一般にNRサブ6GHzと呼ばれる、450MHzから6,000MHzまでの様々な帯域を含む4G LTE周波数と重複し、これを拡張する。NRは、一般にミリ波と呼ばれる、24,250MHzから52,600MHzまでをカバーする周波数範囲2(FR2)を更に含むが、厳密に言うと、ミリメートル波周波数は30GHzから始まる。本明細書では、FR1/FR2のペア及びサブ6GHz(6GHz未満)/ミリ波のペアは、交換可能に使用される。
【0013】
NRでは、RLM及び/又はBFDは、PDCCH仮想BLER推定に基づいてUEによって実行することができる。RLM/BFD参照信号(RS)は、1つ以上の同期信号ブロック(SSB)及び/又はチャネル状態情報RS(CSI-RS)であってもよい。推定されたPDCCH仮想BLERは、より良好な精度及び/又は他の目的のために、2つ以上の測定値で平均化されてもよい。最終の推定されたPDCCH仮想BLERは、2つ以上の閾値と比較されて、UEが同期(IS)又は非同期(OOS)イベントをトリガすることができるか否かを判定することができる。しかしながら、そのような推定は、ロングタームエボリューション(LTE)技術におけるコヒーレントアプローチの代わりに、NRにおける非コヒーレントアプローチに基づくことができ、これについては、
図1を参照して更に説明する。異なるフェージング効果を有するチャネルにおいて、これは、BLER推定及び/又はIS/OOSイベントトリガの不正確さを引き起こす場合がある。
【0014】
本明細書に記載される実施形態は、例えば、UE及びネットワークの両方の視点からNR関連ネットワークにおける、又はそれに関連する、RLM/BFDを実行するための装置、方法、及び記憶媒体を含むことができる。様々な実施形態は、NR関連ネットワークにおけるIS/OOSの閾値の適応構成、及びRLM/BFDを適切に実行することを対象とする。適応IS/OOS構成を有するそのようなRLM/BFDは、測定精度及びシステム性能を改善することができる。
【0015】
図1は、本明細書の様々な実施形態による、例示的な無線ネットワーク100(以下「ネットワーク100」)を概略的に示している。ネットワーク100は、AN110と無線通信しているUE105を含み得る。UE105は、AN110に接続されるように、例えば通信可能に結合されるように、構成され得る。この例では、接続112は、通信可能な結合を可能にするためのエアインターフェースとして示されており、ミリ波及びサブ6GHzで動作する5G NRプロトコル、移動通信用グローバルシステム(GSM)プロトコル、コード分割多元接続(CDMA)ネットワークプロトコル、プッシュツートーク(PTT)プロトコルなどのセルラー通信プロトコルに対応することができる。
【0016】
UE105は、スマートフォン(例えば、1つ以上のセルラネットワークに接続可能なハンドヘルド型タッチスクリーンモバイルコンピューティングデバイス)として図示されているが、携帯情報端末(PDA)、ページャ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、無線ハンドセット、顧客構内設備(CPE)、固定無線アクセス(FWA)デバイス、車載UE、又は無線通信インターフェースを含む任意のコンピューティングデバイスなどの任意のモバイル又は非モバイルコンピューティングデバイスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、UE105は、IoT(Internet of Things)UEを含むことができ、それは、短期UE接続を利用する低電力IoTアプリケーション用に設計されたネットワークアクセスレイヤを含み得る。IoT UEは、PLMN(パブリックランドモバイルネットワーク)、ProSe(Proximity-Based Service)又はD2D(device-to-device)通信、センサネットワーク、又はIoTネットワークを介して、MTC(machine-type communication)サーバ若しくはデバイスとデータを交換するための、狭帯域IoT(NB-IoT)、M2M(machine-to-machine)、又はMTCなどの技術を利用することができる。M2M又はMTCデータ交換は、データの機械起動の交換であってもよい。NB-IoT/MTCネットワークは、相互に接続するNB-IoT/MTC UEを記述し、それは、短期接続による、(インターネットインフラストラクチャ内の)一意に識別可能な埋め込み型コンピューティングデバイスを含み得る。NB-IoT/MTC UEは、バックグラウンドアプリケーション(例えば、キープアライブメッセージ、ステータス更新、位置関連サービスなど)を実行し得る。
【0017】
AN110は、接続112を可能にするか、又は終了することができる。AN110は、基地局(BS)、ノードB、エボルブドノードB(eNB)、次世代eB(ng-eNB)、次世代ノードB(gNB又はng-gNB)、NG-RANノード、セル、サービングセル、隣接セル、一次セル(Pセル)、二次セル(Sセル)、一次Sセル(PSセル)などと呼ぶことができ、地理的エリア内のカバレッジを提供する地上局(例えば、地上アクセスポイント)又は衛星局を含むことができる。
【0018】
AN110は、UE105の最初の接触点であり得る。いくつかの実施形態では、AN110は、様々なロジック機能を果たすことができ、その機能は、限定されないが、無線ベアラ管理、アップリンク及びダウンリンク動的無線リソース管理並びにデータパケットスケジューリング、並びにモビリティ管理などの無線ネットワークコントローラ(RNC)機能を含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、ダウンリンクリソースグリッドをAN110からUE105へのダウンリンク送信のために使用することができ、アップリンク送信は同様の技術を利用することができる。グリッドは、リソースグリッド又は時間周波数リソースグリッドと呼ばれる時間周波数グリッドとすることができ、それは、各スロット内の下りリンクの物理的リソースである。このような時間-周波数平面表現は、直交波周波数分割多重(OFDM)システムの一般的な方法であり、それは無線リソース割り当てを直感的なものにする。リソースグリッドの各列及び各行は、それぞれ、1つのOFDMシンボル及び1つのOFDMサブキャリアに対応する。時間領域内のリソースグリッドの持続時間は、無線フレーム内の1つのスロットに対応する。リソースグリッドの最小時間周波数単位は、リソースエレメントと表記する。各リソースグリッドは多数のリソースブロックを含み、それは、リソースエレメントへの特定の物理チャネルのマッピングを説明する。各リソースブロックは、リソースエレメントの集合を含み、周波数領域において、これは、現在割り当てられ得るリソースの最小量を表すことができる。このようなリソースブロックを用いて伝達されるいくつかの異なる物理下りリンクチャネルが存在する。
【0020】
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、ユーザデータ及び上位レイヤシグナリングをUE105に搬送することができる。物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)は、とりわけ、PDSCHチャネルに関するトランスポートフォーマット及びリソース割り当てに関する情報を搬送することができる。又、それは、アップリンク共有チャネルに関する伝送フォーマット、リソース割り当て、及びハイブリッド自動再送要求(HARQ)情報について、UE105に通知することもできる。典型的には、ダウンリンクスケジューリング(制御及び共有チャネルリソースブロックをセル内のUE105に割り当てる)は、UE105のいずれかからフィードバックされるチャネル品質情報に基づいて、AN110で実行されてもよい。ダウンリンクリソース割り当て情報は、UE105に対して使用される(例えば、割り当てられた)PDCCHで送信されてもよい。
【0021】
PDCCHは、制御チャネルエレメント(CCE)を使用して制御情報を伝達してもよい。リソースエレメントにマッピングされる前に、PDCCH複素数値シンボルは最初に、4つの組(quadruplets)に編成されてもよく、その後、レートマッチングのためのサブブロックインターリーバを用いて入れ替えられてもよい。各PDCCHを、これらのCCEのうちの1つ以上を用いて送信してもよく、各CCEは、リソースエレメントグループ(REG)として知られる4つの物理リソースエレメントの9つのセットに対応することができる。4つの四位相偏移変調(QPSK)シンボルを各REGにマッピングしてもよい。PDCCHは、ダウンリンク制御情報(DCI)のサイズ及びチャネル状態に応じて、1つ以上のCCEを用いて送信することができる。
【0022】
いくつかの実施形態は、上記の概念の拡張である制御チャネル情報のためのリソース割り当てのための概念を使用することができる。例えば、いくつかの実施形態は、制御情報送信のためにPDSCHリソースを使用する拡張型物理ダウンリンク制御チャネル(ePDCCH)を利用することができる。ePDCCHは、1つ以上の拡張された制御チャネル要素(ECCE)を用いて送信されてもよい。上記と同様に、各ECCEは、拡張されたリソース要素グループ(EREG)として知られる4つの物理リソース要素からなる9つのセットに対応し得る。ECCEは、一部の状況では、他の数のEREGを有してもよい。
【0023】
図1に示すように、UE105は、機能に応じてグループ化されたミリメートル波の通信回路を含み得る。ここで図示される回路は説明目的のものであり、UE105は、
図3A及び
図3Bに示される別の回路を含んでもよい。UE105は、メディアアクセス制御(MAC)、無線リンク制御(RLC)、パケットデータ収束プロトコル(PDCP)、無線リソース制御(RRC)、及び非アクセス層(NAS)に関連する1つ以上のレイヤ動作を実施することができる、プロトコル処理回路115を含むことができる。プロトコル処理回路115は、命令を実行するための1つ以上の処理コア(図示せず)と、プログラム及びデータ情報を記憶するための1つ以上のメモリ構造(図示せず)とを含み得る。
【0024】
UE105は、デジタルベースバンド回路125を更に含んでもよく、これは、HARQ機能、スクランブリング及び/又はデスクランブリング、コーディング及び/又はデコーディング、レイヤマッピング及び/又はデマッピング、変調シンボルマッピング、受信シンボル及び/又はビットメトリック判定、マルチアンテナポートプリコーディング及び/又はデコーディングのうちの1つ以上を含む物理レイヤ(PHY)機能を実装することができ、これは空間時間、空間周波数、又は空間符号化、参照信号生成及び/又は検出、プリアンブルシーケンス生成及び/又はデコーディング、同期シーケンス生成及び/又は検出、制御チャネル信号ブラインドデコーディング、及びその他の関連する機能を含み得る。
【0025】
UE105は、送信回路135と、受信回路145と、無線周波数(RF)回路155と、1つ以上のアンテナパネル175を含むか又はこれに接続され得るRFフロントエンド(RFFE)165とを更に含み得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、RF回路155は、送信又は受信機能の1つ以上のための複数の並列RFチェーン又は分枝を含み得る。各チェーン又は分枝は、1つのアンテナパネル175と結合され得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、プロトコル処理回路115は、デジタルベースバンド回路125(又は単純に「ベースバンド回路125」)、送信回路135、受信回路145、無線周波数回路155、RFFE165、及び1つ以上のアンテナパネル175の制御機能を提供するための制御回路(図示せず)の1つ以上のインスタンスを含むことができる。
【0028】
UE受信は、1つ以上のアンテナパネル175、RFFE165、RF回路155、受信回路145、デジタルベースバンド回路125、及びプロトコル処理回路115によって、及びこれらを介して、確立され得る。1つ以上のアンテナパネル175は、1つ以上のアンテナパネル175の複数のアンテナ/アンテナ素子によって受信された受信ビーム形成信号による、AN110からの送信を受信し得る。UE105アーキテクチャに関する更なる詳細は、
図2、
図3A/
図3B、及び
図6に示されている。AN110からの送信は、AN110のアンテナによって送信ビーム形成され得る。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路125は、送信回路135及び受信回路145の両方を含み得る。別の実施形態では、ベースバンド回路125は別々のチップ又はモジュールに実装されてもよく、例えば1つのチップは送信回路135を含み、別のチップは受信回路145を含んでもよい。
【0029】
UE105と同様にAN110は、機能に応じてグループ化されたミリ波/サブミリ波の通信回路を含み得る。AN110は、プロトコル処理回路120、デジタルベースバンド回路130(又は単純に「ベースバンド回路130」)、送信回路140、受信回路150、RF回路160、RFFE170、及び1つ以上のアンテナパネル180を含むことができる。
【0030】
セル送信は、プロトコル処理回路120、デジタルベースバンド回路130、送信回路140、RF回路160、RFFE170、及び1つ以上のアンテナパネル180によって、及びこれらを介して、確立され得る。1つ以上のアンテナパネル180は、送信ビームを形成することによって、信号を送信し得る。
【0031】
様々な実施形態では、UE105はRLMを実行することができ、UE105は、1つ以上のセルに対して信号品質の測定を行うことができる。UE105は、同期信号(SS)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロック(SSB)などの参照信号に対して測定を実行してもよい。測定は、参照信号受信電力(RSRP)、参照信号受信品質(RSRQ)、信号対干渉及び雑音比(SINR)、並びに/又は別の好適な測定のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0032】
RLMの一部として、UE105は、信号品質が非同期閾値Qout未満である場合に、UE105がセルに対してOOSであると判定することができる。UE105は、信号品質が同期閾値Qinよりも大きい場合に、UE105がセルに対してISであると判定することができる。閾値Qoutは、ダウンリンク無線リンクを確実に受信することができない(例えば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を正常に受信することができない)レベルに対応してもよい。閾値Qinは、Qoutよりもダウンリンク無線リンク品質を著しくより確実に受信することができるレベルに対応してもよい。いくつかの実施形態では、閾値Qoutは10%のBLERに対応してもよく、及び/又は閾値Qinは2%のBLERに対応してもよい。IS/OOS試験は、RLMに対するUE性能要件を検証することができる。
【0033】
LTE RLMでは、PDCCH仮想BLERは、LTEサブフレーム当たり4つの参照OFDMシンボルを占有し得るセル固有参照信号(CRS)に基づいて測定されてもよい。LTEにおけるPDCCH仮想BLERは、コヒーレントアプローチで推定される。このアプローチでは、周波数領域サブバンドチャネル推定及び周波数領域サブバンドノイズ推定は、ダウンリンク(downlink、DL)データ復調プロセスからのCRSベースのチャネル推定フィルタリングを再使用することによって実行されてもよい。これは、DLデータ復調が、DL復調参照信号(DMRS)に基づいて実行されるためである。サブバンドは、特定のチャネルについて1つ以上のリソースブロック(RB)に関連付けられた帯域幅として参照されてもよい。次いで、各サブバンドのSINRを、RBごとのレベル又はなんらかの他のレベルに基づいて計算することができる。組み合わせたSINRを、計算されたサブバンドSINRを平均化することによって導出することができる。次いで、導出された組み合わせられたSINRを、予め定義されたPDCCH性能テーブルに基づいて、PDCCH仮想BLERにマッピングすることができる。このアプローチでは、対応する推定の全てが同じCRSに基づくものであり、推定はコヒーレントである。次いで、IS/OOSについての閾値の定数セットをIS/OOS分類のために導出してもよく、RLM/BFDにおけるIS/OOSイベントをトリガする際に使用してもよい。
【0034】
対照的に、NR RLMを、非コヒーレントアプローチで実行してもよい。この違いには、いくつかの理由がある。例えば、NR RLM/BFDをDL DMRS以外の参照信号(例えば、SSB及び/又はCSI-RS)に基づいて実行することができるため、サブバンドチャネル推定は、対応するDLデータ復調プロセスを再使用しなくてもよい。加えて、UEモデムがRLM/BFDリソースのための専用チャネル推定フィルタ処理を導入することは、費用効率が高くない場合がある。なぜなら、この観点で監視する必要があるプロセスの数がLTE RLMよりもNR RLMにおいて著しく増加し得るからである。例えば、NR RLMは、コンポーネントキャリア(CC)当たり最大8つのRLM/BFDプロセスを、LTEにおけるCC当たり1つのRLM/BFDプロセスのみとは対照的に監視する必要があり得る。
【0035】
更に、サブバンドノイズ推定は、NR RLMで使用される参照信号に起因して、時間ベースのフィルタでDLスロットにわたってフィルタリングされ得ない。サブバンドノイズ推定は、安定した有効なSINR(単数又は複数)を導出するためには、1つ以上の時間ベースのフィルタによって平滑化される必要があることに留意されたい。LTE RLMでは、複数のDL送信時間間隔(TTI)をフィルタリングする際に、無限インパルス応答(IIR)フィルタを適用してもよい。しかしながら、NR RLMは、参照信号が1つのDLスロットに割り当てられないため、そのようなフィルタを適用することができない場合がある。代わりに、RLM RSを最大20個のスロットに割り当てることができる。
【0036】
したがって、NR RLM/BFDにおけるPDCCH仮想BLER推定は、非コヒーレントアプローチに基づいてもよい。このアプローチでは、UE105は、SSB及び/又はCSI-RSに対して、RSRP、RSRQ、及び/又はSINRなどの広帯域(WB)参照信号電力レベルを推定することができる。UE105は、同じWBに対してノイズ電力レベルを更に推定することができる。この推定は、例えば、総受信電力から推定参照信号電力を減算することによって実行されてもよい。したがって、予め定義されたPDCCH性能テーブルに基づいて、WB SINRを導出してPDCCH仮想BLERにマッピングしてもよい。この非コヒーレントアプローチは、周波数依存性であり得るチャネルフェージング効果、例えば、周波数選択性フェージング効果を考慮していない場合がある。したがって、UE105のモデムが異なるフェージングチャネルで異なるPDCCH性能を経験し得る場合、NR RLM/BFDにおいて一定の仮想BLER閾値を使用すること、及び/又はそれによってNR RLM/BFDにおいてIS/OOS分類を構成することは、もはや正確ではない場合がある。非コヒーレントアプローチは、IS/OOS分類の最適化のためのチャネル情報の欠如をもたらす場合がある。
【0037】
実施形態では、IS/OOS閾値を適応させる際のIS/OOS分類は、チャネルパラメータ推定に基づいて実行されてもよい。この点に関して、チャネルパラメータ推定は、DL追跡参照信号(TRS)を、TRS処理において、TRSが標的RLM/BFD RSとして同じPDCCH制御リソースセット(CORESET)と疑似コロケート(quasi co-located、QCLed)されているときに再使用することができる。2つの参照信号が、疑似コロケートされている2つのアンテナポートによって受信される場合にQCLedされてもよく、1つのアンテナポートに対するシンボルが搬送されるチャネルの特性は、他方のアンテナポートに対するシンボルが搬送されるチャネルから推測することができる。異なるQCLタイプ、例えばQCLタイプA、B、C、及びDが存在し得る。各QCLタイプは、異なるアンテナポートからのシンボル間の異なる相関に対応していてもよい。例えば、QCLタイプAは、ドップラーシフト、ドップラースプレッド、平均遅延、及び遅延スプレッドに対応していてもよい。QCLタイプBは、ドップラーシフト及びドップラースプレッドに対応していてもよい。QCLタイプCは、ドップラーシフト及び平均遅延に対応していてもよい。QCLタイプAは、空間受信機パラメータに対応していてもよい。
【0038】
図2は、様々な実施形態による、UEの視点からの適応IS/OOS分類を伴うRLM/BFDを促進するための例示的な動作フロー/アルゴリズム構造200を示している。動作フロー/試験構造200は、UE105又はその回路によって実行することができる。
【0039】
動作フロー/試験構造200は、210において、1つ以上のRLM/BFD RS構成を受信することを含むことができる。この構成は、RRCシグナリングを介して受信することができる。この構成は、1つ以上の無線リンクを監視するため、及び/又は1つ以上のビーム障害を検出するための、1つ以上のRSを識別する又は示すことができる。
【0040】
動作フロー/試験構造200は、220において、1つ以上のTRS構成を受信することを含むことができる。この構成は、RRCシグナリングを介して受信することができる。TRS構成は、1つ以上のTRSを識別する又は示すことができる。
【0041】
動作フロー/試験構造200は、230において、構成されたRLM/BFD RSとして同じPDCCH CORSETとQCLedされている1つ以上のTRS識別情報(ID)を導出することを含んでもよい。そのような導出は、TRS構成及び/又はRLM/BFD RS構成に基づいてもよい。
【0042】
動作フロー/試験構造200は、240において、TRSリソース信号を受信することを含むことができる。TRSリソースは、1つ以上のTRS構成によって示されるTRS信号を介して受信されてもよい。
【0043】
動作フロー/試験構造200は、250において、受信したTRSリソース信号に基づいて1つ以上のチャネルパラメータを推定することを含むことができる。TRSリソースは、1つ以上のTRS構成によって示されるTRS信号を介して受信することができる。チャネルパラメータ推定は、無線通信における様々な典型的なチャネルパラメータ推定と同じ又は実質的に同様であってもよい。そのような推定としては、遅延スプレッド推定、タイミングオフセット誤差推定、及びドップラースプレッド推定を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0044】
動作フロー/試験構造200は、260において、導出されたTRS IDが標的RLM/BFD RSにおけるPDCCH CORSETからのIDとQCLedされているか否かを判定することを含むことができる。標的RLM/BFD RSは、1つ以上のRLM/BFD構成によって示されてもよい。TRS及び標的RLM/BFD RSは、直接的又は間接的にQCLedされてもよい。一実施例では、TRS及び標的RLM/BFD RSがそれぞれ同じPDCCH CORSETとQCLedされている場合、それらもまた、QCLedされてもよい。TRS及び標的RLM/BFD RSは、同じ又は異なるQCLタイプを有してもよい。例えば、TRSは、タイプAにてPDCCH CORSETとQCLedされてもよく、標的RLM/BFD RSは、タイプDにて同じPDCCH CORSETとQCLedされてもよい。そのようなTRS及び標的RLM/BFD RSは、QCLedされていると見なされてもよい。
【0045】
実施形態では、TRS及び標的RLM/BFD RSは、1つ以上のホップを介して間接的にQCLedされてもよい。例えば、TRSリソースは、CSI-RSリソースとQCLedされており、SCI-RSリソースは、PDCCH CORSETとQCLedされている。一方、標的RLM/BFD RSリソースは、同じCSI-RSリソースとQCLedされている。したがって、TRSリソース及び標的RLM/BFD RSリソースもまた、QCLedされていると見なされてもよい。
【0046】
動作フロー/試験構造200は、270において、TRS及び標的RLM/BFD RSがQCLedされている場合、TRSからの推定されたチャネルパラメータに基づいてIS/OOS分類のIS/OOS閾値を導出することを含むことができる。チャネルパラメータ推定に基づくIS/OOS閾値の導出は、セルラー無線通信若しくは同様の無線通信における様々な典型的なIS/OOS閾値導出と同じ又は実質的に同様であってもよい。あるいは、UE105は、標的RLM/BFD RSに関連付けられている値が以前に導出されている、かつ/又はUE105に記憶されている場合、IS/OOS閾値を抽出してもよい。したがって、IS/OOS閾値は、標的RLM/BFD RSに対して更新されてもよい。UE105が標的RLM/BFD RSを受信すると、UE105は、更新されたIS/OOS分類に関する標的RLM/BFD RSを使用することによって、RLM/BFDを実行してもよい。
【0047】
実施形態では、受信したTRS及び標的RLM/BFD RSがQCLedされていない場合、UE105は、IS/OOS分類を導出せず、別のTRSを受信するのを待ち、動作240~260を繰り返してもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、チャネルパラメータ推定は、同じ標的RLM/BFD RSリソースに対して実行されてもよい。この代替的又は追加的なアプローチでは、対応するCSI-RS及び/又はSSBリソースがチャネルパラメータ推定に使用されてもよい。
【0049】
いくつかの実施形態では、チャネルパラメータ推定は、異なるリソースが標的RLM/BFD RSとQCLedされている場合、同じ標的RLM/BFD RSではなく、1つ以上の異なるリソースに対して実行されてもよい。このアプローチでは、CSI-RS、SSB、及び/又はPDCCH DMRSリソースを、チャネルパラメータ推定に使用してもよい。
【0050】
実施形態では、IS/OOS閾値はBLERに対して定義されてもよく、IS/OOS閾値は、標的IS/OOS PDCCH BLER閾値を対象とする。例えば、IS閾値のPDCCH BLER値は2%であってもよく、OOS閾値のPDCCH BLER値は10%であってもよい。次いで、対応するIS/OOS閾値適応は、複数の量子化チャネルパラメータがそれぞれのデルタBLER値に相関付けられるルックアップテーブル(LUT)に基づいて実行されてもよい。デルタBLER値は、BLER値に対して定義されたIS/OOS閾値を判定する際のそれぞれのオフセットを示すことができる。
【0051】
実施形態では、IS/OOS閾値はSINR値に対して定義することができ、SINR値は、標的IS/OOS PDCCH BLER閾値でマッピングされる。例えば、IS閾値のPDCCH BLER値は2%であってもよく、対応するSINR値でマッピングされてもよい。したがって、IS/OOS閾値適応は、複数の量子化チャネルパラメータが標的IS/OOS PDCCH BLER閾値と相関付けられたそれぞれのデルタSINR値と相関付けられるLUTに基づいて実行されてもよい。デルタSINR値は、SINR値に対して定義されたIS/OOS閾値を判定する際のそれぞれのオフセットを示すことができる。
【0052】
図3は、様々な実施形態による、ANの視点からの適応IS/OOS分類を伴うRLM/BFDを促進するための例示的な動作フロー/アルゴリズム構造300を示している。動作フロー/試験構造300は、AN110又はその回路によって実行することができる。
【0053】
動作フロー/試験構造300は、310において、1つ以上のRLM/BFD RS構成を送信して、標的RLM/BFD RSを示すことを含むことができる。標的RLM/BFD RSは、無線リンクを監視するため、又はビーム障害を検出するために生成されてもよい。標的RLM/BFD RSは、以下のRS:TRS、SSB、CSI-RS、及びPDCCH DMRSのうちの少なくとも1つを含むことができるが、これらに限定されない。これらのRSのうちの1つ以上を、チャネルパラメータ推定に使用することができる。
【0054】
動作フロー/試験構造300は、320において、1つ以上のTRS構成を送信することを含むことができる。TRS構成は、UEに送信することができる1つ以上のTRSを示すことができる。1つ以上のTRSは、無線リンクを監視するため、若しくはビーム障害を検出するためのものであってもよく、又はそうでなくてもよい。
【0055】
動作フロー/試験構造300は、330において、1つ以上のTRS構成に従って少なくとも1つのTRSを送信することを含むことができる。少なくとも1つは、無線リンクを監視するため、若しくはビーム障害を検出するためのものであってもよく、又はそうでなくてもよい。実施形態では、少なくとも1つのTRSは、標的RLM/BFD RSとQCLedされていてもよい。そのようなTRSは、チャネルパラメータ推定のために使用されてもよく、推定されたチャネルパラメータは、RLM/BFDに対するIS/OOS分類の閾値を導出するために使用されてもよい。
【0056】
実施形態では、ANは、パラメータ推定、及びIS/OOS分類の閾値のその後の導出に使用することができる、追加のRSを送信することができる。この場合、追加のRSは、以下のRS:TRS、SSB、CSI-RS、及びPDCCH DMRSのうちの少なくとも1つを含むことができるが、これらに限定されない。チャネルパラメータ推定に使用されるRSブロックは、標的RLM/BFD RSとQCLedされていてもよい。QCLの関連付けは、直接的又は間接的に関連付けられてもよい。そのような関連付けに関する更なる詳細は、
図2に関して説明されている。
【0057】
図4は、いくつかの実施形態によるデバイス400の例示の構成要素を示す。
図1とは対照的に、
図4は、受信及び/又は送信機能の観点から、UE105又はAN110の例示的な構成要素を示しており、
図1で説明された構成要素の全てを含まないことがある。いくつかの実施形態では、デバイス400は、少なくとも図示するように、アプリケーション回路402、ベースバンド回路404、RF回路406、RFFE回路408、及び複数のアンテナ410を一緒に含むことができる。ベースバンド回路404は、いくつかの実施形態でのベースバンド回路125と類似であってもよく、実質的に交換可能であり得る。複数のアンテナ410は、ビーム形成のための1つ以上のアンテナパネルを構成することができる。図示されるデバイス400の構成要素は、UE又はANに含まれていてもよい。いくつかの実施形態では、デバイス400は、より少ない要素を含んでいてもよい(例えば、セルは、アプリケーション回路402を利用しなくてもよく、代わりに、EPCから受信したIPデータを処理するためのプロセッサ/コントローラを含んでもよい)。いくつかの実施形態では、デバイス200は、例えば、メモリ/記憶装置、ディスプレイ、カメラ、センサ、又は入出力(I/O)インターフェースなどの追加の要素を含んでもよい。他の実施形態では、以下に記載する構成要素は、2つ以上のデバイスに含まれてもよい(例えば、上記回路は、クラウドRAN(C-RAN)実装のために2つ以上のデバイスに別々に含まれてもよい)。
【0058】
アプリケーション回路402は、1つ以上のアプリケーションプロセッサを含むことができる。例えば、アプリケーション回路402は、限定されないが、1つ以上のシングルコア又はマルチコアプロセッサなどの回路を含むことができる。(1つ又は複数の)プロセッサは、汎用プロセッサ及び専用プロセッサ(例えば、グラフィックプロセッサ、アプリケーションプロセッサなど)の任意の組み合わせを含んでもよい。プロセッサは、メモリ/記憶装置に結合されてもよく、又はメモリ/記憶装置を含んでもよく、様々なアプリケーション又はオペレーティングシステムをデバイス400上で実行することを可能にするために、メモリ/記憶装置に記憶された命令を実行するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、アプリケーション回路402のプロセッサは、EPCから受信したIPデータパケットを処理することができる。
【0059】
ベースバンド回路404は、限定されないが、1つ以上のシングルコアプロセッサ又はマルチコアプロセッサなどの回路を含むことができる。ベースバンド回路404は、いくつかの実施形態でのベースバンド回路125及びベースバンド回路130と類似であってもよく、実質的に交換可能であり得る。ベースバンド回路404は、RF回路406の受信信号経路から受信したベースバンド信号を処理し、RF回路406の送信信号経路のためのベースバンド信号を生成するために、1つ以上のベースバンドプロセッサ又は制御ロジックを含むことができる。ベースバンド回路404は、ベースバンド信号の生成及び処理のために、かつRF回路406の動作を制御するために、アプリケーション回路402とインターフェース接続することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ベースバンド回路404は、第3世代(3G)ベースバンドプロセッサ404A、第4世代(4G)ベースバンドプロセッサ404B、第5世代(5G)ベースバンドプロセッサ404C、又は他の既存世代、開発中の、若しくは将来開発される世代(例えば、第2世代(2G)、第6世代(6G)など)の他のベースバンドプロセッサ(単数又は複数)404Dを含むことができる。ベースバンド回路404(例えば、ベースバンドプロセッサ404A~404Dのうちの1つ以上)は、RF回路406を介した1つ以上の無線ネットワークとの通信を可能にする様々な無線制御機能を取り扱うことができる。他の実施形態では、ベースバンドプロセッサ404A~404Dの機能の一部又は全部は、メモリ404Gに記憶されたモジュールに含まれ、中央処理装置(CPU)404Eを介して実行されてもよい。無線制御機能は、信号変調/復調、符号化/復号化、無線周波数シフトなどを含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路404の変調/復調回路は、高速フーリエ変換(Fast-Fourier Transform、FFT)、プリコーディング、又はコンスタレーションマッピング/デマッピング機能を含むことができる。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路404の符号化/復号化回路は、畳込み、テールバイティング畳込み、ターボ、ビタビ、又は低密度パリティチェック(Low Density Parity Check、LDPC)エンコーダ/デコーダ機能を含んでもよい。変調/復調及びエンコーダ/デコーダ機能の実施形態はこれらの実施例に限定されず、他の実施形態では他の好適な機能を含んでもよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、ベースバンド回路404は、1つ以上のオーディオデジタル信号プロセッサ(DSP)(単数又は複数)404Fを含むことができる。オーディオDSP(単数又は複数)404Fは、圧縮/展開及びエコー除去のための要素を含んでもよく、他の実施形態では、他の好適な処理要素を含んでもよい。ベースバンド回路の構成要素は、いくつかの実施形態では、単一のチップ内、単一のチップセット内で好適に組み合わされてもよく、同じ回路基板上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路404及びアプリケーション回路402の構成要素の一部又は全部は、例えば、SOC上になど、一緒に実装されてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、ベースバンド回路404は、1つ以上の無線技術と互換性のある通信を提供することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ベースバンド回路404は、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)又は他の無線メトロポリタンエリアネットワーク(WMAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)との通信をサポートすることができる。ベースバンド回路404が2つ以上の無線プロトコルの無線通信をサポートするように構成される実施形態は、マルチモードベースバンド回路と呼ばれる場合がある。
【0062】
RF回路406は、非固体媒体を介した変調電磁放射線を用いて無線ネットワークとの通信を可能にすることができる。様々な実施形態では、RF回路406は、無線ネットワークとの通信を容易にするために、1つ以上のスイッチ、フィルタ、増幅器などを含んでもよい。RF回路406は、RFFE回路408から受信したRF信号をダウンコンバートし、ベースバンド信号をベースバンド回路404に提供するための回路を含むことができる、受信機回路406Aを含むことができる。RF回路406はまた、ベースバンド回路404によって提供されるベースバンド信号をアップコンバートし、送信のためにRF出力信号をRFFE回路408に提供するための回路を含むことができる、送信機回路406Bも含むことができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、出力ベースバンド信号及び入力ベースバンド信号はアナログベースバンド信号であってもよいが、実施形態の範囲はこの点で限定されない。いくつかの代替実施形態では、出力ベースバンド信号及び入力ベースバンド信号は、デジタルベースバンド信号であってもよい。これらの代替実施形態では、RF回路406は、アナログデジタル変換器(ADC)及びデジタルアナログ変換器(DAC)回路を含むことができ、ベースバンド回路404は、RF回路406と通信するためのデジタルベースバンドインターフェースを含んでもよい。
【0064】
いくつかのデュアルモード実施形態では、各スペクトルの信号を処理するために別個の無線集積回路(IC)回路が提供されてもよいが、実施形態の範囲はこの点で限定されない。
【0065】
RFFE回路408は、1つ以上のアンテナ410から受信したRFビーム上で動作するように構成された回路を含むことができる、受信信号経路を含んでもよい。RFビームは、ミリ波又はサブミリ波周波数範囲で動作している間にAN110によって形成及び送信された送信ビームであり得る。1つ以上のアンテナ410と結合したRFFE回路408は、送信ビームを受信し、更なる処理のためにそれらをRF回路406に進めることができる。RFFE回路408はまた、ビーム形成を有する又は有さない、アンテナ410のうちの1つ以上によって送信するためにRF回路406によって提供される送信のための信号を増幅するように構成された回路を含むことができる、送信信号経路を含んでもよい。様々な実施形態では、送信又は受信信号経路を介した増幅は、RF回路406単独で、RFFE回路408単独で、又はRF回路406及びRFFE回路408の両方で行われてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、RFFE回路408は、送信モードと受信モードの動作との間で切り替えるためのTX/RXスイッチを含んでもよい。RFFE回路408は、受信信号経路及び送信信号経路を含むことができる。RFFE回路408の受信信号経路は、受信したRFビームを増幅し、増幅された受信RF信号を出力として(例えば、RF回路406に)提供するための低雑音増幅器(LNA)を含んでもよい。RFFE回路408の送信信号経路は、(例えば、RF回路406によって提供される)入力RF信号を増幅するための電力増幅器(PA)と、ビーム形成及び(例えば、1つ以上のアンテナ410のうちの1つ以上による)後続の送信のためにRF信号を生成するための1つ以上のフィルタとを含むことができる。
【0067】
アプリケーション回路402のプロセッサ及びベースバンド回路404のプロセッサを使用して、プロトコルスタックの1つ以上のインスタンスの要素を実行することができる。例えば、ベースバンド回路404のプロセッサを単独で又は組み合わせて使用して、レイヤ3、レイヤ2、又はレイヤ1の機能を実行することができる一方で、アプリケーション回路402のプロセッサは、これらのレイヤから受信したデータ(例えば、パケットデータ)を利用して、レイヤ4の機能(例えば、伝送通信プロトコル(TCP)及びユーザデータグラムプロトコル(UDP)レイヤ)を更に実行してもよい。本明細書で言及するように、レイヤ3は、以下に更に詳細に記載する無線リソース制御(RRC)レイヤを含んでもよい。本明細書で言及するように、レイヤ2は、以下に更に詳細に記載する、メディアアクセス制御(MAC)レイヤ、無線リンク制御(RLC)レイヤ、及びパケットデータ収束プロトコル(PDCP)レイヤを含んでもよい。本明細書で言及するように、レイヤ1は、以下に更に詳細に記載する、UE/ANの物理(PHY)レイヤを含んでもよい。
【0068】
図5Aは、ミリ波RFFE505及び1つ以上のサブ6GHz無線周波数集積回路(RFIC)510を組み込んだ無線周波数フロントエンド500の一実施形態を示している。ミリ波RFFE505は、いくつかの実施形態のRFFE165、RFFE170、及び/又はRFFE回路408と類似であってもよく、かつ実質的に交換可能であり得る。ミリ波RFFE505は、FR2又はミリ波で動作している間にUE105に使用されてもよい。RFIC510は、FR1、サブ6GHz、又はLTE帯域で動作している間にUE105に使用されてもよい。この実施形態では、1つ以上のRFIC510は、ミリ波RFFE505から物理的に分離されていてもよい。RFIC510は、1つ以上のアンテナ520との接続を含むことができる。RFFE505は、1つ以上のアンテナパネルを構成することができる、複数のアンテナ515と結合することができる。
【0069】
図5Bは、RFFE525の代替実施形態を示している。この態様では、ミリメートル波及びサブ6GHzの両方の無線機能が、同じ物理的RFFE530に実装されていてもよい。RFFE530は、ミリメートル波アンテナ535及びサブ6GHzアンテナ540の両方を組み込んでもよい。RFFE530は、いくつかの実施形態のRFFE165、RFFE170、及び/又はRFFE回路408と類似であってもよく、実質的に交換可能であり得る。
【0070】
図5A及び
図5Bは、UE105又はAN110のいずれかの様々なRFFEアーキテクチャの実施形態を示している。
【0071】
図6は、いくつかの実施形態によるベースバンド回路の例示的なインターフェースを示している。上述したように、
図2のベースバンド回路404は、プロセッサ404A~404Eと、これらのプロセッサによって利用されるメモリ404Gと、を含むことができる。UE105のプロセッサ404A~404Eは、様々な実施形態に従って、動作フロー/アルゴリズム構造200の一部又は全てを実行することができる。AN110のプロセッサ404A~404Eは、様々な実施形態に従って、動作フロー/アルゴリズム構造300の一部又は全てを実行することができる。プロセッサ404A~404Eのそれぞれは、メモリ404Gに/メモリ404Gからデータを送信/受信するために、メモリインターフェース604A~604Eそれぞれを含むことができる。UE105のプロセッサ404A~404Eは、SFTD測定を処理するために使用することができる。AN110のプロセッサ404A~404Eは、SFTD測定構成を生成するために使用することができる。
【0072】
ベースバンド回路404は、他の回路/デバイスに通信可能に結合するための1つ以上のインターフェースを更に含むことができ、それは、メモリインターフェース612(例えば、ベースバンド回路404の外部のメモリに/からデータを送信/受信するためのインターフェース)、アプリケーション回路インターフェース614(例えば、
図2のアプリケーション回路402に/からデータを送信/受信するためのインターフェース)、RF回路インターフェース616(例えば、
図2のRF回路406に/からデータを送信/受信するためのインターフェース)、無線ハードウェア接続インターフェース618(例えば、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)構成要素、Bluetooth(登録商標)構成要素(例えば、Bluetooth(登録商標)Low Energy)、Wi-Fi(登録商標)構成要素、及び他の通信構成要素に/からデータを送信/受信するためのインターフェース)、及び電力管理インターフェース620(例えば、電力又は制御信号を送信/受信するためのインターフェース)などである。
【0073】
図7は、いくつかの例示的な実施形態による、機械可読又はコンピュータ可読媒体(例えば、非一時的機械可読記憶媒体)から命令を読み取り、本明細書で論じられる方法のうちのいずれか1つ以上を実行することが可能な構成要素を示すブロック図である。具体的には、
図7は、1つ以上のプロセッサ(又はプロセッサコア)710、1つ以上のメモリ/記憶デバイス720、及び1つ以上の通信リソース730を含むハードウェアリソース700の図式表現を示し、これらの各々は、バス740を介して通信可能に結合することができる。ノード仮想化(例えば、ネットワーク機能仮想化(NFV))が利用される実施形態では、1つ以上のネットワークスライス/サブスライスに実行環境を提供してハードウェアリソース700を利用するために、ハイパーバイザ702が実行されてもよい。
【0074】
プロセッサ710(例えば、中央処理装置(CPU)、縮小命令セットコンピューティング(RISC)プロセッサ、複雑命令セットコンピューティング(CISC)プロセッサ、グラフィック処理ユニット(GPU)、ベースバンドプロセッサなどのデジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、無線周波数集積回路(RFIC)、他のプロセッサ、又はいずれか適切なこれらの組み合わせ)は、例えば、プロセッサ712及びプロセッサ714を含み得る。
【0075】
メモリ/記憶デバイス720は、メインメモリ、ディスクストレージ、又はこれらの任意の好適な組み合わせを含むことができる。メモリ/記憶デバイス720としては、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、ソリッドステートストレージなどの任意の種類の揮発性又は不揮発性メモリを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0076】
通信リソース730は、ネットワーク708を介して1つ以上の周辺デバイス704又は1つ以上のデータベース706と通信するための、相互接続若しくはネットワークインターフェース構成要素又は他の公的なデバイスを含むことができる。例えば、通信リソース730は、有線通信構成要素(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)を介して結合するための)、セルラー通信構成要素、NFC構成要素、Bluetooth(登録商標)構成要素(例えば、Bluetooth(登録商標)Low Energy)、Wi-Fi(登録商標)構成要素、及び他の通信構成要素を含み得る。
【0077】
命令750は、プロセッサ710のうちの少なくともいずれかに、本明細書で論じられた方法、例えば動作フロー200及び300のうちの任意の1つ以上を実行させるための、ソフトウェア、プログラム、アプリケーション、アプレット、アプリ、又は他の実行可能なコードを含むことができる。例えば、ハードウェアリソース700がUE105内に実装される実施形態では、命令750は、UEに、動作フロー/アルゴリズム構造200の一部又は全てを実行させることができる。別の実施形態では、ハードウェアリソース700は、AN110内に実装され得る。命令750は、AN110に、動作フロー/アルゴリズム構造300の一部又は全てを実行させることができる。命令750は、プロセッサ710(例えば、プロセッサのキャッシュメモリ内)、メモリ/記憶デバイス720、又はこれらの任意の好適な組み合わせのうちの少なくとも1つの中に、完全に又は部分的に存在してもよい。更に、命令750の任意の部分は、周辺デバイス704又はデータベース706の任意の組み合わせからハードウェアリソース700に転送されてもよい。したがって、プロセッサ710のメモリ、メモリ/記憶デバイス720、周辺デバイス704、及びデータベース706は、コンピュータ可読媒体及び機械可読媒体の例である。
【0078】
いくつかの非限定的な実施例は、以下のとおりである。以下の実施例は、更なる実施形態に関連し、実施例における詳細は、前述の1つ以上の実施形態において任意の場所で使用されてもよい。以下の実施例のいずれも、本明細書で論じられる任意の他の実施例又は任意の実施形態と組み合わせることができる。
【0079】
実施例1は、1つ以上の無線リンクモニタリング又はビーム障害検出(RLM/BFD)参照信号(RS)構成の受信時に、無線リンクを監視するため、又はビーム障害を検出するための標的RLM/BFD RSを示す情報を復号することと、1つ以上の無線追跡参照信号(TRS)構成の受信時に、1つ以上のTRSを示す情報を復号することと、復号された1つ以上のTRS構成に基づいてTRSを受信することと、標的RLM/BFD RS及び受信したTRSが疑似コロケート(QCLed)されているか否かを判定することと、標的RLM/BFD RS及び受信したTRSがQCLedされている場合に、受信したRSの受信したTRSに基づいて推定されたチャネルパラメータのセットに基づいて同期(IS)/非同期(OOS)分類の閾値のセットを導出することと、標的RLM/BFD RSに対するIS/OOS分類の閾値のセットを更新することと、を含む、方法を含むことができる。
【0080】
実施例2は、標的RLM/BFD RS及び受信したTRSがQCLedされていない場合に、受信したTRSが第1の受信したTRSであり、方法が、復号された1つ以上のTRS構成に基づいて第2のTRSを受信することと、標的RLM/BFD RS及び第2の受信したTRSがQCLedされていると判定することと、を更に含む、実施例1及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0081】
実施例3は、標的RLM/BFD RS及び受信したTRSがQCLedされていると判定することが、標的RLM/BFD RS及びTRSが同じ物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)制御リソースセット(CORESET)に対応すると判定することである、実施例1及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0082】
実施例4は、IS/OOS分類の閾値のセットが、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)BLER測定に関するそれぞれのブロック誤り率(BLER)値に対応し、閾値のセットが、IS閾値の1つ以上の閾値、及びOOS閾値の1つ以上の閾値を含む、実施例1及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0083】
実施例5は、IS/OOS分類の閾値のセットが、それぞれのBLER値に関連付けられたそれぞれの信号対雑音及び干渉(SINR)値に対応する、実施例4及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0084】
実施例6は、IS/OOS分類の閾値のセットを導出するために、方法が、受信したTRSに対応する推定されたチャネルパラメータに基づいて、チャネルパラメータのセットに対するルックアップテーブル(LUT)に従って予め定義された閾値のセットからオフセット値のセットを導出することと、予め定義された閾値をオフセット値のセットで更新することによって閾値のセットを導出することと、を含む、実施例1及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0085】
実施例7は、LUTが、チャネルパラメータのセットと所定のIS/OOS閾値のセットからのオフセット値のセットとの間の複数のマッピングを含む、実施例6及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0086】
実施例8は、オフセット値のセット及び所定のIS/OOS閾値のセットが、BLER又はSINRにおいて定義又は測定される、実施例7及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0087】
実施例9は、チャネルパラメータのセットを、遅延スプレッド推定、タイミングオフセット誤差推定、及びドップラースプレッド推定のうちの1つ以上の推定に基づいて推定することを更に含む、実施例6及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0088】
実施例10は、復号された1つ以上のRLM/BFD RS構成に基づいて標的RLM/BFD RSを受信することと、無線リンクを監視するため、又はビーム障害を検出するための標的RLM/BFD RSを測定することと、標的RLM/BFD RSの少なくとも1つの測定結果を閾値のセットと比較することと、標的RLM/BFD RSの少なくとも1つの測定結果と閾値のセットとの比較に基づいてIS又はOOSイベントをトリガすることと、を更に含む、実施例1から9及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例のいずれかに記載の方法を含むことができる。
【0089】
実施例11は、無線リンクを監視するため、又はビーム障害を検出するための標的RLM/BFD RSを測定するために、命令が、標的RLM/BFD RSの標的同期信号ブロック(SSB)又は標的チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のうちの少なくとも1つを測定するものである、実施例10及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例のいずれかに記載の方法を含むことができる。
【0090】
実施例12は、標的RLM/BFD RSが、同期信号ブロック(SSB)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、及び物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)復調参照信号(DMRS)のうちの少なくとも1つを含む、実施例10及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0091】
実施例13は、チャネルパラメータのセットを、SSB、CSI-RS、及びPDCCH DMRSのうちの少なくとも1つに基づいて推定することを更に含む、実施例12及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0092】
実施例14は、受信したRSが、第1の受信したRSであり、方法が、同期信号ブロック(SSB)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、及び物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)復調参照信号(DMRS)のうちの少なくとも1つを含む第2のRSを受信することと、チャネルパラメータのセットを、SSB、CSI-RS、及びPDCCH DMRSのうちの少なくとも1つに基づいて推定することと、を更に含む、実施例1及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0093】
実施例15は、無線リンクを監視するため、又はビーム障害を検出するためのRLM/BFD RSを示す、無線リンクモニタリング(RLM)又はビーム障害検出(BFD)参照信号(RS)構成を受信することと、標的RLM/BFD RSの受信時に、無線リンクを監視するため、又はビーム障害を検出するためのRLM/BFD RSを測定することと、標的RLM/BFD RSの少なくとも1つの測定結果を同期(IS)/非同期(OOS)分類の閾値のセットと比較することと、標的RLM/BFD RSの少なくとも1つの測定結果と閾値のセットとの比較に基づいて、IS又はOOSイベントをトリガすることと、を含む、方法を含むことができる。
【0094】
実施例16は、チャネルパラメータのセットを、標的RLM/BFD RSに基づいて推定することと、IS/OOS分類の閾値のセットを、チャネルパラメータのセットに基づいて導出することと、を更に含む、実施例15及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0095】
実施例17は、標的RLM/BFD RSが第1のRSであり、インターフェース回路が、追跡RS(TRS)、同期信号ブロック(SSB)、チャネル状態情報RS(CSI-RS)、及び物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)復調RS(DMRS)のうちの少なくとも1つを含む第2のRSを更に受信するものである、実施例15若しくは16及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例のいずれかに記載の方法を含むことができる。
【0096】
実施例18は、第2のRS及び標的RLM/BFD RSがQCLedされていると判定することと、第2のRSに基づいてチャネルパラメータのセットを推定することと、IS/OOS分類の閾値のセットを、チャネルパラメータのセットに基づいて導出することと、を更に含む、実施例17及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例のいずれかに記載の方法を含むことができる。
【0097】
実施例19は、1つ以上の追跡RS(TRS)構成を受信することと、1つ以上のTRS構成に基づいて少なくとも1つのTRSを受信することと、を更に含む、実施例15から18及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例のいずれかに記載の方法を含むことができる。
【0098】
実施例20は、少なくとも1つのTRS及び標的RLM/BFD RSがQCLedされていると判定することと、チャネルパラメータのセットを、少なくとも1つのTRSに基づいて推定することと、IS/OOS分類の閾値のセットを、チャネルパラメータのセットに基づいて導出することと、を更に含む、実施例19及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0099】
実施例21は、方法が、UE又はその一部によって実行されるものである、実施例1から20及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0100】
実施例22は、1つ以上の無線リンクモニタリング(RLM)又はビーム障害検出(BFD)参照信号(RS)構成を生成して、無線リンクを監視するため、又はビーム障害を検出するための標的RLM/BFD RSを示すことと、ユーザ機器(UE)に、1つ以上のRLM/BFD RS構成を送信して、無線リンクを監視するため、又はビーム障害を検出するための標的RLM/BFD RSを示すことと、を含む、方法を含むことができる。
【0101】
実施例23は、1つ以上のRLM/BFD RSの構成に従って、標的RLM/BFD RSをUEに送信することを更に含む、実施例22及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例に記載の方法を含むことができる。
【0102】
実施例24は、UEに1つ以上の追跡参照信号(TRS)構成を送信することと、UEに、標的RLM/BFD RSと疑似コロケート(QCLed)されている少なくとも1つのTRSを送信することと、を更に含む、実施例22若しくは23及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例のいずれかに記載の方法を含むことができる。
【0103】
実施例25は、1つ以上のRLM/BFD RS構成及び1つ以上のTRS構成を送信することが、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して送信することである、実施例22若しくは23及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例のいずれかに記載の方法を含むことができる。
【0104】
実施例26は、方法が、アクセスノード(AN)又はその一部によって実行される、実施例12から25及び/又は本明細書のいくつかの他の実施例のいずれかに記載の方法を含むことができる。
【0105】
実施例27は、実施例1から26のいずれかに記載の、若しくはこれらに関連する方法、又は本明細書に記載されるその他いずれかの方法若しくはプロセスの1つ以上の要素を実行するための手段を含む装置を含むことができる。
【0106】
実施例28は、電子デバイスに、電子デバイスの1つ以上のプロセッサによる命令の実行時に、実施例1から26のいずれかに記載の、若しくはこれらに関連する方法、又は本明細書に記載されるその他いずれかの方法若しくはプロセスの1つ以上の要素を実行させるための命令を含む、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0107】
実施例29は、実施例1から26のいずれかに記載の、若しくはこれらに関連する方法、又は本明細書に記載されるその他いずれかの方法若しくはプロセスの1つ以上の要素を実行するためのロジック、モジュール、及び/又は回路を含む装置を含むことができる。
【0108】
実施例30は、実施例1から26のいずれかに記載の、若しくはこれらに関連する方法、技術、又はプロセス、又はこれらの部分若しくは部品を含むことができる。
【0109】
実施例31は、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに実施例1から26のいずれかに記載の、若しくはこれらに関連する方法、技術、又はプロセス、又はこれらの部分を実行させる命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体と、を含む装置を含むことができる。
【0110】
本開示は、本開示の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図又はブロック図を参照して説明されている。フローチャート図又はブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図又はブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実施され得ることが、理解されるだろう。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又はその他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート又はブロック図のブロック(単数又は複数)で指定された機能/作用を実施するための手段を作り出すように、マシンを作成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又はその他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供され得る。
【0111】
これらのコンピュータプログラム命令は又、コンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読媒体に記憶された命令が、フローチャート又はブロック図のブロック(単数又は複数)で指定された機能/作用を実施する命令手段を含む製造物品を作成するように、特定の方法で機能するようにコンピュータ又はその他のプログラマブルデータ処理装置に指示することができる。
【0112】
コンピュータプログラム命令は又、コンピュータ又はその他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャート又はブロック図のブロック(単数又は複数)で指定された機能/作用を実施するためのプロセスを提供するように、コンピュータ実施プロセスを作成するためにコンピュータ又はその他のプログラマブル装置上で一連の動作ステップを実行させるために、コンピュータ又はその他のプログラマブルデータ処理装置上にロードされてもよい。
【0113】
要約書に記載されているものを含む、例示された実装形態の本明細書での説明は、網羅的であることも、開示された形態に本開示を限定することも、意図するものではない。特定の実装形態及び例が例示目的のために本明細書に記載されているが、当業者によって認識されるように、本開示の範囲から逸脱することなく、同じ目的を達成するために計算された様々な代替又は同等の実施形態又は実装形態が、上記の詳細な説明に照らしてなされ得る。