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特許7470810作動装置、カメラモジュール、及び電子装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-10
(45)【発行日】2024-04-18
(54)【発明の名称】作動装置、カメラモジュール、及び電子装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/04 20210101AFI20240411BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20240411BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20240411BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20240411BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20240411BHJP
   H04N 23/57 20230101ALI20240411BHJP
【FI】
G02B7/04 E
G02B7/02 E
G02B7/04 D
G03B17/02
G03B30/00
H04N23/50
H04N23/57
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2022554612
(86)(22)【出願日】2021-03-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-20
(86)【国際出願番号】 CN2021080640
(87)【国際公開番号】W WO2021180234
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-10-12
(31)【優先権主張番号】202010172570.4
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ルゥ,レイ
(72)【発明者】
【氏名】クオ,リー-トーァ
(72)【発明者】
【氏名】ダン,ジアプオン
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,シン
【審査官】登丸 久寿
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-011748(JP,A)
【文献】特開2011-085666(JP,A)
【文献】国際公開第2014/203626(WO,A1)
【文献】特開2010-191331(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 30/00
G03B 17/02
G02B 7/04
G02B 7/02
H04N 23/50
H04N 23/57
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラモジュールのレンズを駆動して移動させるように構成された作動装置であって、当該作動装置は、
少なくとも1つのモータキャリア及び少なくとも1つのアクチュエータを含み、
各モータキャリアは1つのレンズを担持するように構成され、前記少なくとも1つのアクチュエータの対応する1つ又は複数のアクチュエータによって駆動され、
各アクチュエータは、少なくとも1つの作動磁気部品、電源機器、及び少なくとも1つのコイルを含み、前記電源機器は各コイルに電気的に接続され、各モータキャリアは、前記少なくとも1つのコイル又は前記少なくとも1つの作動磁気部品に接続され、前記少なくとも1つのコイル及び前記少なくとも1つの作動磁気部品は、前記少なくとも1つのコイルが励磁されると、前記少なくとも1つのモータキャリアの1つを一緒に駆動して移動させるように構成され、
各アクチュエータは、磁気シールド部品をさらに含み、該磁気シールド部品は、第1の磁気シールド部分、2つの第2の磁気シールド部分、及び第4の磁気シールド部分を含み、該第4の磁気シールド部分は、幅方向に互いに対向して配置された2つの側縁部を含み、
前記2つの第2の磁気シールド部分は、前記第1の磁気シールド部分の両端に対向して配置され、前記第4の磁気シールド部分の延長方向の両端がそれぞれ前記2つの第2の磁気シールド部分に接続されており、前記第1の磁気シールド部分は前記第4の磁気シールド部分の前記2つの側縁部のいずれかに接続されており、前記第1の磁気シールド部分、前記2つの第2の磁気シールド部分、及び前記第4の磁気シールド部分は、共同して取付けスペースを取り囲み、前記コイルと前記作動磁気部品との両方が、前記第4の磁気シールド部分に配置される、
作動装置。
【請求項2】
記作動磁気部品は、前記第1の磁気シールド部分に固定され、各モータキャリアは、前記少なくとも1つのコイル又は前記第1の磁気シールド部分に接続される、請求項1に記載の作動装置。
【請求項3】
前記作動装置はさらにベースをさらに含み、
前記少なくとも1つのモータキャリア、前記少なくとも1つのアクチュエータ、及び前記少なくとも1つのレンズは全て前記ベースに配置される、請求項2に記載の作動装置。
【請求項4】
各モータキャリアは、前記対応する1つ又は複数のアクチュエータの前記少なくとも1つのコイルに接続され、前記少なくとも1つの作動磁気部品は、前記ベースに固定して接続される、請求項に記載の作動装置。
【請求項5】
各モータキャリアは、前記対応する1つ又は複数のアクチュエータの前記少なくとも1つのコイルに接続され、前記磁気シールド部品及び前記少なくとも1つの作動磁気部品は、前記ベースに固定して接続される、請求項に記載の作動装置。
【請求項6】
前記ベースは少なくとも1つの側壁を含み、前記磁気シールド部品は、前記ベースの前記側壁に少なくとも部分的に固定される、請求項又はに記載の作動装置。
【請求項7】
複数の作動磁気部品が存在し、複数の作動磁気部品は、前記第1の磁気シールド部分の延長方向に連続して配置され、少なくとも1つのコイルが各作動磁気部品の側部に配置され、前記モータキャリアは前記コイルに接続されており、前記コイルが励磁された後に、前記コイルは前記モータキャリアを駆動して移動させる、請求項に記載の作動装置。
【請求項8】
前記コイルは前記ベースに固定され、前記作動磁気部品は前記第1の磁気シールド部分に配置され、前記作動磁気部品及び前記モータキャリアはそれぞれ前記第1の磁気シールド部分の両側に配置され、各モータキャリアは前記第1の磁気シールド部分に接続され、前記作動磁気部品は、前記コイルが励磁された後に移動し、前記第1の磁気シールド部分及び前記モータキャリアを駆動して移動させるように構成される、請求項に記載の作動装置。
【請求項9】
前記作動磁気部品は、該作動磁気部品の延長方向に配置された第1の部分及び第2の部分を含み、前記第1の部分及び前記第2の部分は反対の磁性を有し、前記コイルは、前記作動磁気部品に関するものであり且つ前記第1の磁気シールド部分から離れる側に配置され、
前記コイルの軸線方向は前記作動磁気部品の前記延長方向に直交しており、前記コイルの一部が前記第1の部分の側に位置し、前記コイルの他の部分が前記第2の部分の側に位置する、請求項2乃至のいずれか一項に記載の作動装置。
【請求項10】
前記電源機器は前記モータキャリアに配置される、請求項に記載の作動装置。
【請求項11】
前記電源機器は、フレキシブルプリント回路基板を含み、
該フレキシブルプリント回路基板は、固定部分と、該固定部分に接続された可動部分とを含み、前記固定部分は前記ベースに接続され、前記可動部分の一端が、前記モータキャリア又は前記コイルに電気的に接続され、前記可動部分の少なくとも一部が、前記モータキャリアの移動方向に延びる、請求項10に記載の作動装置。
【請求項12】
前記可動部分に関するものであり且つ前記モータキャリアに接続される一端が、円弧形状断面として構成される、請求項11に記載の作動装置。
【請求項13】
前記可動部分の一端には補強部品が設けられ、前記可動部分は前記補強部品を用いて前記モータキャリアに接続される、請求項11に記載の作動装置。
【請求項14】
前記フレキシブルプリント回路基板は移行部分をさらに含み、前記固定部分は前記移行部分を用いて前記可動部分に接続される、請求項11に記載の作動装置。
【請求項15】
当該作動装置は位置検出機器をさらに含み、
該位置検出機器は、ホール素子及び感磁素子を含み、前記ホール素子は前記モータキャリアに配置され、前記感磁素子は前記ベースに配置され、前記ホール素子と前記電源機器との両方が前記カメラモジュールのプロセッサに信号接続されており、
前記ホール素子は、前記感磁素子の磁場強度を検出するように構成され、前記感磁素子の前記磁場強度が予め設定したしきい値に達したことを前記ホール素子が検出すると、前記プロセッサに信号を送信し、前記プロセッサは、前記信号に基づいて、前記電源機器を制御して、前記コイルへの電力供給を停止する、請求項に記載の作動装置。
【請求項16】
前記モータキャリアは前記第1の磁気シールド部分に接続され、前記コイルは前記ベースに接続され、前記ベースには前記磁気シールド部品が移動するための回避通路が設けられる、請求項に記載の作動装置。
【請求項17】
前記電源機器は前記ベースに接続される、請求項16に記載の作動装置。
【請求項18】
前記作動装置は位置検出機器をさらに含み、
該位置検出機器は、ホール素子及び感磁素子を含み、前記ホール素子は前記ベースに配置され、前記感磁素子は前記モータキャリアに配置され、前記ホール素子と前記電源機器との両方が、前記カメラモジュールのプロセッサに信号接続されており、
前記ホール素子は、前記感磁素子の磁場強度を検出し、前記感磁素子の前記磁場強度が予め設定したしきい値に達したことを前記ホール素子が検出すると、前記プロセッサに信号を送るように構成され、前記プロセッサは、前記電源機器を制御して、前記コイルへの電力供給を停止する、請求項17に記載の作動装置。
【請求項19】
前記モータキャリアは、対向して配置された2つのキャリアを含み、該2つのキャリアはそれぞれ、前記レンズの軸線の両側に位置する2つのレンズ接続部分に接続するように構成されており、
少なくとも2つのアクチュエータが存在しており、該少なくとも2つのアクチュエータは、それぞれ対向する2つのキャリアに接続され、該2つのキャリアを駆動して移動させて、前記レンズを駆動して移動させる、請求項15乃至18のいずれか一項に記載の作動装置。
【請求項20】
複数のモータキャリアにおいて、同じ側の各キャリアが、それぞれ前記アクチュエータ内の対応するコイルに接続され、前記アクチュエータ内の前記第1の磁気シールド部分は前記ベースに接続される、又は
同じ側の各キャリアが、前記アクチュエータ内の第1の磁気シールド部分に接続され、前記アクチュエータの全てのコイルが前記ベースに接続される、請求項19に記載の作動装置。
【請求項21】
2つの第1のガイドレールが前記ベースに並んで配置され、前記2つのキャリアはそれぞれ対応する第1のガイドレールに対してスリーブ化され、各キャリアが前記アクチュエータによって駆動されて対応する第1のガイドレールに沿って移動する、請求項20に記載の作動装置。
【請求項22】
前記カメラモジュールは、前記2つの第1のガイドレールに関するものであり且つ前記ベースの底部から離れる側に対応して配置された2つの第2のガイドレールを含み、前記第2のガイドレールは、前記第1のガイドレールに平行に配置され、前記2つのレンズ接続部分はそれぞれ前記第2のガイドレールに対してスリーブ化され、各レンズ接続部分は前記キャリアによって駆動されて、対応する第2のガイドレールに沿って移動し、
各キャリアと前記レンズ接続部分との間に緩衝材が配置される、請求項21に記載の作動装置。
【請求項23】
前記緩衝材はばね板である、請求項22に記載の作動装置。
【請求項24】
前記モータキャリアは保持部分をさらに含み、
該保持部分の両端はそれぞれ、対向する2つのキャリアに接続され、前記保持部分は前記レンズを保持するように構成される、請求項19に記載の作動装置。
【請求項25】
各キャリアに関するものであり且つ前記レンズの方を向く側面の少なくとも一部が、前記レンズの側壁形状に適合する円弧形状面として構成される、請求項19に記載の作動装置。
【請求項26】
少なくとも1つのレンズと、請求項1乃至25のいずれか一項に記載の作動装置とを含むカメラモジュールであって、
前記作動装置のアクチュエータは、モータキャリアを用いて前記レンズに接続され、該レンズを駆動して特定の方向に移動させる、
カメラモジュール。
【請求項27】
ハウジングと、請求項26に記載のカメラモジュールとを含む電子装置であって、該カメラモジュールは前記ハウジングに配置される、
電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の実施形態は、モバイル端末技術の分野に関し、特に、作動装置、カメラモジュール、及び電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、写真撮影及びビデオ撮影機能が、携帯電話、携帯情報端末、及びラップトップコンピュータ等のハンドヘルド通信装置の基本構成になりつつある。携帯電話等のモバイル端末に対するユーザの撮影要求が高まる中、焦点距離の長い遠距離撮影と焦点距離の短い広角撮影の機能を組み合わせたものが、ユーザの中で現在普及しているモバイル端末の標準構成となっている。しかしながら、異なる焦点距離の撮影要件を満たすモバイル端末には、光学ズーム機能を備えたカメラモジュールが必要である。
【0003】
カメラモジュールの光学ズーム機能を実現するために、作動モータは、益々大きな移動ストロークをカバーする必要がある。関連技術において、モバイル端末のカメラモジュールは、互いに間隔を空けて平行に配置された複数のレンズと、レンズを駆動して移動させるように構成された作動装置とを含む。作動装置は、ステッピングモータと、複数のレンズのボールねじに取り付けられたねじ山とを含む。ステッピングモータは、取付けプレートとして機能するボールねじを介してボールねじに接続される。動作中に、ステッピングモータは、ボールねじを駆動して回転させ、複数のレンズを駆動してボールねじの延長方向に移動させて、モジュールの光学ズーム動作を実現する。
【0004】
しかしながら、レンズを駆動して移動させるように構成されたステッピングモータはコストが高く、ボールねじの加工精度に対する要求も高く、従って、カメラモジュール全体の製造には課題がある。
【発明の概要】
【0005】
本願の実施形態は、作動装置、カメラモジュール、及び電子装置を提供し、カメラモジュール及び電子装置の製造コスト及び製造の難しさを軽減する。
【0006】
本願の一実施形態は、カメラモジュールのレンズを駆動して特定の方向に移動させるように構成された作動装置を提供する。作動装置は、少なくとも1つのモータキャリア及び少なくとも1つのアクチュエータを含む。
【0007】
各モータキャリアは、1つのレンズを担持するように構成され、少なくとも1つの対応するアクチュエータ内の1つ又は複数のアクチュエータによって駆動される。
【0008】
各アクチュエータは、少なくとも1つの作動磁気部品、電源機器、及び少なくとも1つのコイルを含む。電源機器は、各コイルに電気的に接続される。各モータキャリアは、少なくとも1つのコイル又は少なくとも1つの作動磁気部品に接続される。少なくとも1つのコイル及び少なくとも1つの作動磁気部品は、少なくとも1つのコイルが励磁(energized:通電)されると、少なくとも1つのモータキャリアの1つを共同して駆動して移動させるように構成される。
【0009】
本願の実施形態で提供する作動装置において、アクチュエータは、作動磁気部品、コイル、及び電源機器を含むように構成される。電源機器はコイルに電気的に接続され、コイルは作動磁気部品の磁場内に配置される。電流がコイルに供給されると、コイル又は作動磁気部品は磁場の作用の下で移動する。この場合に、コイル又は作動磁気部品は、モータキャリアを駆動して移動させ、カメラモジュールのレンズを駆動して移動させ、それによって、カメラモジュールのズーム動作を完了させることができる。本願の作動装置では、モータキャリアの移動ストロークは、作動磁気部品の長さに関連している。従って、モータキャリアは、作動磁気部品の長さを延長することによってロングストロークの動きを実現し、カメラモジュールの焦点距離の調整範囲を拡大し、ユーザエクスペリエンスを向上させることができる。さらに、簡素な構造により、作動装置は製造及び取付けの難しさを効果的に軽減する。さらに、各構成要素はステッピングモータよりも低コストであるため、カメラモジュール全体の製造コストが削減される。
【0010】
可能な実施態様では、各アクチュエータは磁気シールド部品をさらに含み、磁気シールド部品は、第1の磁気シールド部分及び2つの第2の磁気シールド部分を含む。
【0011】
2つの第2の磁気シールド部分は、第1の磁気シールド部分の両端に対向して配置される。第1の磁気シールド部分及び2つの第2の磁気シールド部分は取付けスペースを取り囲む。作動磁気部品は、取付けスペース内に配置され、第1の磁気シールド部分に固定される。各モータキャリアは、少なくとも1つのコイル又は第1の磁気シールド部分に接続される。
【0012】
作動磁気部品は、磁気シールド部品の取付けスペース内に配置され、作動装置内の作動磁気部品の構造的安定性を高め、作動磁気部品によって生成される磁場を遮蔽し、それによって、磁場は、作動装置の他の構成要素の正常な動作を妨害しない。
【0013】
可能な実施態様では、磁気シールド部品は、第3の磁気シールド部分をさらに含む。
【0014】
第3の磁気シールド部分及び第1の磁気シールド部分は互いに間隔を空けて平行に配置され、第3の磁気シールド部分の両端が、2つの第2の磁気シールド部分に接続される。
【0015】
作動磁気部品の両端は、2つの第2の磁気シールド部分に別々に延び、コイルは、第3の磁気シールド部分に対して移動可能にスリーブ化される(sleeved:スリーブが付けられる)。励磁されたコイルは、磁場の作用の下で、第1の磁気シールド部分に対して、第3の磁気シールド部分の延長方向に移動する。
【0016】
本願の実施形態では、第3の磁気シールド部分が配置され、コイルは第3の磁気シールド部分に対してスリーブ化され、作動磁気部品の両端が2つの第2の磁気シールド部分に別々に延びる。この場合に、磁気効果によりコイルに直交する磁気誘導ラインが形成され、第1の磁気シールド部分と第3の磁気シールド部分との間のコイルの一部のみが磁場を誘導することができる。また、コイルは電源機器に電気的に接続され、励磁されたコイルにループ電流を形成する。電流は、コイルに直交する磁場にアンペールの力を生み出す。この場合に、カメラモジュールのレンズに接続されたモータキャリアがコイルに接続され、磁気シールド部品が端末内の固定部品に固定されると、励磁されたコイルは、アンペールの力の作用の下で、モータキャリアを駆動して第3の磁気シールド部分の延長方向に移動させる。あるいはまた、モータキャリアが第1の磁気シールド部分に接続され、コイルが端末内の固定部品に固定されると、コイルが励磁された後に、第1の磁気シールド部分は、作用及び反作用力によって、モータキャリアを駆動して、第3の磁気シールド部分のモータキャリアの延長方向に移動させる。これにより、レンズの移動及びカメラモジュールのズーム動作が実現される。
【0017】
可能な実施態様では、作動装置はベースをさらに含む。
【0018】
少なくとも1つのモータキャリア、少なくとも1つのアクチュエータ、及び少なくとも1つのレンズは全てベースに配置される。
【0019】
可能な実施態様では、各モータキャリアは、1つ又は複数の対応するアクチュエータの少なくとも1つのコイルに接続され、少なくとも1つの作動磁気部品はベースに固定して接続される。
【0020】
可能な実施態様では、各モータキャリアは、対応する1つ又は複数のアクチュエータの少なくとも1つのコイルに接続され、磁気シールド部品及び少なくとも1つの作動磁気部品は、ベースに固定して接続される。
【0021】
可能な実施態様では、ベースは少なくとも1つの側壁を含み、磁気シールド部品はベースの側壁に少なくとも部分的に固定される。
【0022】
可能な実施態様では、複数のモータキャリアが存在し、複数のモータキャリアは、第3の磁気シールド部分の延長方向に互いに間隔を空けて配置される。複数のレンズが存在し、複数のレンズはレンズの軸線方向に互いに間隔を空けて配置される。
【0023】
可能な実施態様では、複数のコイルが存在し、複数のコイルは、第3の磁気シールド部分に対してスリーブ化され、互いに間隔を空けて配置される。
【0024】
ホルダが各モータキャリアに配置され、ホルダには制限孔が設けられ、ホルダは第3の磁気シールド部分に配置され、モータキャリアに接続されたコイルは、ホルダの制限孔内にクランプされる。
【0025】
可能な実施態様では、複数の作動磁気部品が存在し、複数の作動磁気部品は、第1の磁気シールド部分の延長方向に連続して配置される。少なくとも1つのコイルが各作動磁気部品の側部に配置され、モータキャリアはコイルに接続され、それによって、コイルは、コイルが励磁された後に、モータキャリアを駆動して移動させる。
【0026】
可能な実施態様では、コイルはベースに固定され、作動磁気部品は第1の磁気シールド部分に配置される。作動磁気部品及びモータキャリアはそれぞれ、第1の磁気シールド部分の両側に配置される。各モータキャリアは、第1の磁気シールド部分に接続される。作動磁気部品は、コイルが励磁された後に移動し、第1の磁気シールド部分及びモータキャリアを駆動して移動させるように構成される。
【0027】
可能な実施態様では、各モータキャリアは対応するコイルに接続される。
【0028】
ホルダが各モータキャリアに配置され、ホルダには制限孔が設けられ、ホルダは第3の磁気シールド部分に配置され、コイルはホルダの制限孔内にクランプされる。この場合に、第3の磁気シールド部分に沿って移動するときに、励磁されたコイルは、制限孔の側壁を押してモータキャリアを往復駆動し、レンズを移動させることができる。また、これにより、モータキャリアとコイルとの間の接続構造が簡素化され、モータキャリアとアクチュエータとの間の取付け効率が向上する。
【0029】
可能な実施態様では、複数のモータキャリアが存在し、複数のモータキャリアは、第3の磁気シールド部分の延長方向に互いに間隔を空けて配置される。複数のレンズが存在し、複数のレンズは、レンズの軸線方向に互いに間隔を空けて配置される。各モータキャリアは、対応するレンズに接続される。
【0030】
複数のコイルが存在し、複数のコイルは、第3の磁気シールド部分に対してスリーブ化され、互いに間隔を空けて配置される。各モータキャリアは、磁気シールド部品に接続されるか、又は対応するコイルに接続される。
【0031】
本願の実施形態では、複数のモータキャリアを同時に駆動するために、複数のコイルがアクチュエータの第3の磁気シールド部分に対してスリーブ化される。互いに間隔を空けて配置される複数のモータキャリアの駆動を実現しつつ、アクチュエータの数、及び作動装置全体の構成要素及び部品の数を削減する。従って、全体の構造がより簡素且つコンパクトになり、作動装置の製造及び取付け効率が向上する。
【0032】
可能な実施態様では、作動磁気部品は、延長方向に配置された第1の部分及び第2の部分を含む。第1の部分及び第2の部分は反対の磁性を有する。コイルは、作動磁気部品に関するものであり且つ第1の磁気シールド部分から離れる側に配置される。
【0033】
コイルの軸線方向は、作動磁気部品の延長方向に直交している。コイルの一部が第1の部分の側に位置しており、コイルの他の部分が第2の部分の側に位置している。励磁されたコイルは、磁場の作用の下で、第1の磁気シールド部分に対して作動磁気部品の延長方向に移動する。作動磁気部品の延長方向は、特定の方向と一致している。
【0034】
本願の実施形態では、延長方向に配置された作動磁気部品の2つの部分は、反対の磁性を有する。作動磁気部品の延長方向に配置されたコイルの2つの部分はそれぞれ、第1の部分及び第2の部分の側に配置される。この場合に、コイルに電力が供給されると、コイルは、磁場の作用の下で、作動磁気部品の延長方向に移動する。これにより、確実に、コイル又は第1の磁気シールド部分によって、モータキャリアを特定した方向に駆動して移動させ、レンズを駆動させることができる。本願の実施形態では、モータキャリアは、作動磁気部品の第1の部分及び第2の部分の延長長さを調整することによって、モータキャリアの移動ストロークを変更することができる。これにより、簡素な構造と簡便な設置及び動作とが保証される。
【0035】
可能な実施態様では、作動磁気部品は、第4の磁気シールド部分をさらに含む。
【0036】
第4の磁気シールド部分の延長方向の両端がそれぞれ、2つの第2の磁気シールド部分に接続される。第1の磁気シールド部分は、第4の磁気シールド部分の側部に接続される。第1の磁気シールド部分、2つの第2の磁気シールド部分、及び第4の磁気シールド部分は、共同で取付けスペースを取り囲む。コイルと作動磁気部品との両方が、第4の磁気シールド部分に配置される。
【0037】
第4の磁気シールド部分の配置は、磁場をさらに分離し、作動装置内の作動磁気部品及びコイルの構造的安定性を高める。
【0038】
可能な実施態様では、複数のモータキャリアが存在し、複数のモータキャリアは、第1の磁気シールド部分の延長方向に互いに間隔を空けて配置される。複数のレンズが存在し、複数のレンズは、第1の磁気シールド部分の延長方向に互いに間隔を空けて配置される。各モータキャリアは、対応するレンズに接続される。
【0039】
複数の作動磁気部品が存在し、複数の作動磁気部品は、第1の磁気シールド部分の延長方向に連続して配置される。1つのコイルが各作動磁気部品の側部に配置される。各モータキャリアは、磁気シールド部品に接続されるか、あるいはまた、対応するコイルに接続される。
【0040】
本願の実施形態では、複数のモータキャリアを同時に駆動するために、複数のコイルがアクチュエータの作動磁気部品内に配置される。互いに間隔を空けて配置される複数のモータキャリアの駆動を実現しつつ、アクチュエータの数、及び作動装置全体の構成要素及び部品の数を削減する。従って、全体の構造がより簡素且つコンパクトになり、作動装置の製造及び取付け効率が向上する。
【0041】
可能な実施態様では、作動装置はベースをさらに含む。モータキャリア、アクチュエータ、及びレンズは全てベースに配置され、作動装置及びレンズの取付け安定性を高める。これにより、作動装置全体及びレンズによって形成されるカメラモジュールのよりコンパクトな構造を保証することもできる。
【0042】
可能な実施態様では、モータキャリアはコイルに接続され、磁気シールド部品はベースに接続される。
【0043】
磁気シールド部品はベースに接続されるので、磁気シールド部品は安定したままである。モータキャリアはコイルに接続されるので、励磁されたコイルは、磁場の作用の下で、第1の磁気シールド部分の延長方向に安定して移動し、モータキャリアは第1の磁気シールド部分に対して安定して平行移動する。さらに、アクチュエータの磁気シールド部品はベースに固定される。この場合に、作動装置が電子装置に取り付けられるときに、ベースを電子装置に直接固定することにより、取付けを完了することができる。これにより、電子装置内の作動装置の取付け効率を高めることができ、作動装置全体の構造をよりコンパクトにするのを保証する。
【0044】
可能な実施態様では、電源機器がモータキャリアに接続されるため、電源機器はモータキャリアと共に移動し、モータキャリアに固定されたコイルに安定した制御可能な電流を形成することができる。これにより、コイルに安定した駆動力を生み出し、モータキャリアの安定した駆動を実現する。
【0045】
可能な実施態様では、電源機器は、フレキシブルプリント回路基板をさらに含む。
【0046】
フレキシブルプリント回路基板は、固定部分と、固定部分に接続された可動部分とを含む。固定部分はベースに接続される。可動部分の一端がモータキャリアに接続されており、可動部分の少なくとも一部がモータキャリアの移動方向に延びる。
【0047】
電源機器のフレキシブルプリント回路基板の可動部分の一端がモータキャリアに接続されるため、モータキャリアは、可動部分を駆動して安定して移動させ、コイルに電力を安定して供給する。また、固定部分を用いて可動部分をベースに接続することにより、フレキシブルプリント回路基板は、フレキシブルプリント回路基板とベース外部の主制御基板との間で安定した電流及び信号の伝達を保証し、さらにコイルへの安定した電流入力を確保することができる。
【0048】
可能な実施態様では、可動部分に関するものであり且つモータキャリアに接続された一端が、円弧形状断面として構成される。円弧構造を用いて可動部分をモータキャリアに接続することで、フレキシブルプリント回路基板に関するものであり且つモータキャリアに接続される一端の破損を防ぎ、コイルへの安定した電流入力を保証する。
【0049】
可能な実施態様では、可動部分の一端に補強部品が設けられ、可動部分は、補強部品を用いてモータキャリアに接続される。これにより、フレキシブルプリント回路基板とモータキャリアとの間の接続強度を高めて、フレキシブルプリント回路基板の可動部分がモータキャリアと共に移動する信頼性を高めることができる。
【0050】
可能な実施態様では、フレキシブルプリント回路基板は移行部分をさらに含み、固定部分は、移行部分を用いて可動部分に接続され、それによって、可動部分全体は、モータキャリアの移動方向に延びることができる。この場合に、モータキャリアは、可動部分を駆動して第2の磁気シールド部分と平行に長いストロークに亘って移動させることができ、モータキャリアが可動部分を駆動して移動方向に移動させるときに、固定部分の安定性に影響を与えない。
【0051】
可能な実施態様では、作動装置は、位置検出機器をさらに含む。
【0052】
位置検出機器は、ホール素子及び感磁素子を含む。ホール素子はモータキャリアに配置され、感磁素子はベースに配置される。ホール素子と電源機器との両方が、カメラモジュールのプロセッサに信号接続される。
【0053】
ホール素子は、感磁素子の磁場強度を検出し、感磁素子の磁場強度が予め設定したしきい値に達したことをホール素子が検出すると、信号をプロセッサに送信するように構成される。プロセッサは、信号に基づいて、電源機器を制御して、コイルへの電力供給を停止する。
【0054】
ホール素子及び感磁素子は、モータキャリアの閉ループ制御を実現するために、モータキャリアの移動位置を検出及び制御するために配置される。また、ホール素子はモータキャリアに固定されるため、モータキャリアに配置された電源機器からホール素子に電力が安定して供給され、ホール素子の正常な動作が保証される。
【0055】
可能な実施態様では、モータキャリアは第1の磁気シールド部分に接続され、コイルはベースに接続される。ベースには、磁気シールド部品が移動するための回避通路が設けられる。
【0056】
コイルはベースに接続されるので、コイルは安定したままである。モータキャリアは、第1の磁気シールド部分に接続される。この場合に、励磁されたコイルは、磁場の作用の下で、第1の磁気シールド部分に平行なアンペールの力を生成する。アンペールの力は、作用及び反作用力により、磁気シールド部品を第1の磁気シールド部分の延長方向に回避通路内を安定して移動させ、モータキャリアを駆動して第1の磁気シールド部分に対して平行に安定して移動させる。
【0057】
可能な実施態様では、電源機器はベースに接続され、ベースに配置されたコイルに電力を安定して供給し、それによって、磁気シールド部品がコイルを介して安定して往復運動するようにする。また、電源機器をベースに接続することで、モータキャリアの構造が簡素化される。これにより、作動装置の取付け効率が向上し、モータキャリアの負荷が軽減され、それによって、磁気シールド部品がモータキャリアを効果的に駆動して移動させることができる。
【0058】
可能な実施態様では、作動装置は、位置検出機器をさらに含む。
【0059】
位置検出機器は、ホール素子及び感磁素子を含む。ホール素子はベースに配置され、感磁素子はモータキャリアに配置される。ホール素子と電源機器との両方がカメラモジュールのプロセッサに信号接続される。
【0060】
ホール素子は、感磁素子の磁場強度を検出し、感磁素子の磁場強度が予め設定したしきい値に達したことをホール素子が検出すると、信号をプロセッサに送信するように構成される。この場合に、プロセッサは、電源機器を制御して、コイルへの電力の供給を停止する。
【0061】
ホール素子及び感磁素子は、モータキャリアの閉ループ制御を実現するために、モータキャリアの移動位置を検出及び制御するために配置される。また、ホール素子はベースに固定されるため、ベース上の電源機器からホール素子に安定して電力が供給され、ホール素子が正常に動作するのを保証する。さらに、ホール素子と電源機器との両方がベースに配置されるので、モータキャリアの取付け構造がさらに簡素化され、作動装置全体の構造がより合理的且つコンパクトになる。
【0062】
可能な実施態様では、モータキャリアは、対向して配置された2つのキャリアを含む。2つのキャリアはそれぞれ、レンズの軸線の両側に位置する2つのレンズ接続部分に接続するように構成される。
【0063】
少なくとも2つのアクチュエータが存在する。少なくとも2つのアクチュエータは、対向する2つのキャリアにそれぞれ接続され、2つのキャリアを駆動して移動させて、レンズを駆動して移動させる。
【0064】
モータキャリアは、対向する2つのキャリアを含むように構成される。2つのキャリアはそれぞれ、レンズの軸線の両端に接続されるので、レンズはモータキャリアに安定して固定される。動作中に、2つのアクチュエータがそれぞれ2つのキャリアを駆動して移動させ、レンズの安定した駆動を実現する。これにより、レンズが2つのキャリアの移動方向に安定して移動し、遠距離のズーム動作を実現する。
【0065】
可能な実施態様では、複数のモータキャリアにおいて、同じ側の各キャリアがそれぞれアクチュエータ内の対応するコイルに接続され、アクチュエータ内の第1の磁気シールド部分はベースに接続される。この場合に、各コイルが励磁された後に、同じ側のキャリアを同時に駆動することができる。
【0066】
あるいはまた、同じ側の各キャリアがアクチュエータ内の第1の磁気シールド部分に接続され、アクチュエータの全てのコイルがベースに接続される。この場合に、励磁されたコイルには磁場の作用の下で第1の磁気シールド部分の延長方向と平行なアンペールの力が発生する。作用及び反作用力に応じて、アクチュエータの第1の磁気シールド部分は、同じ側の複数のキャリアを駆動して第1の磁気シールド部分の延長方向に移動させ、それによって、複数のモータキャリアを同時に駆動させる。アクチュエータの数が削減され、作動装置全体の構造及び設置プロセスが簡素化される。
【0067】
可能な実施態様では、2つの第1のガイドレールがベースに並んで配置され、2つのキャリアはそれぞれ、対応する第1のガイドレールに対してスリーブ化され、各キャリアは、アクチュエータによって駆動されて対応する第1のガイドレールに沿って移動し、それによって、キャリアは第1のガイドレールに支えられて直線に沿って移動し、レンズの安定したズーム動作を保証する。
【0068】
可能な実施態様では、カメラモジュールは、2つの第1のガイドレールに関するものであり且つベースの底部から離れる側に対応して配置された2つの第2のガイドレールを含む。第2のガイドレールは第1のガイドレールと平行に配置され、2つのレンズ接続部分はそれぞれ第2のガイドレールに対してスリーブ化される。各レンズ接続部分は、キャリアによって駆動されて、対応する第2のガイドレールに沿って移動する。
【0069】
各キャリアとレンズ接続部分との間に緩衝材(buffer)を配置して、垂直に配置された第1のガイドレールと第2のガイドレールとの間の平行度公差を吸収し、それによって、キャリア及びレンズを、移動プロセス中に密着して固着しないようにし、及びレンズ及びモータキャリアを互いに分離することができる。
【0070】
可能な実施態様では、緩衝材はばね板であり、緩衝材の構造を簡素化し、作動装置の取付け効率を向上させる。
【0071】
可能な実施態様では、モータキャリアは保持部分をさらに含む。
【0072】
保持部分の両端がそれぞれ、対向する2つのキャリアに接続され、保持部分は、レンズを保持するように構成される。保持部分を配置することにより、レンズとモータキャリアとの間の作用面積が大きくなり、モータキャリアに対するレンズの安定性が高まり、キャリアによるレンズの駆動を保証する。
【0073】
可能な実施態様では、各キャリアに関するものであり且つレンズの方を向く側面の少なくとも一部が、レンズの側壁形状に適合する円弧形状面として構成される。これにより、レンズの側壁とキャリアの側壁との間の適合度が向上し、レンズとモータキャリアとの間の取付けギャップが減少するため、取り付けた作動装置がよりコンパクトになる。加えて、前述の配置はまた、レンズがモータキャリアに取り付けられるときに、キャリアの側壁に関するものであり且つレンズの方を向く側壁によって引き起こされるレンズへの損傷を回避する。
【0074】
本願の一実施形態は、少なくとも1つのレンズ及び作動装置を含むカメラモジュールをさらに提供する。
【0075】
作動装置のアクチュエータは、モータキャリアを用いてレンズに接続され、レンズを駆動して特定の方向に移動させる。
【0076】
本願では、作動装置はカメラモジュール内に配置され、レンズを駆動して特定の方向に移動させ、レンズの遠距離ズーム動作プロセスを実現する。構造を簡素にすることによって、作動装置は、カメラモジュール全体の製造及び取付けの難しさを効果的に軽減する。さらに、各構成要素はステッピングモータよりも低コストであるため、カメラモジュール全体の製造コストが削減される。
【0077】
本願の一実施形態は、ハウジング及びカメラモジュールを含む電子装置をさらに提供し、カメラモジュールはハウジングに配置される。
【0078】
本願において、カメラモジュールは電子装置に配置され、電子装置のカメラモジュールの遠距離ズーム動作を実現し、電子装置の焦点距離の長い遠距離撮影と焦点距離の短い広角撮影の機能を保証する。これにより、電子装置の構造が簡素化され、製造及び取付けの難しさが軽減される。さらに、各構成要素はステッピングモータよりも低コストであり、電子装置全体の製造コストを削減する。
【図面の簡単な説明】
【0079】
図1】本願によるモバイル端末の構造の概略図である。
図2図1のA-A線に沿った断面図である。
図3図2の作動装置の第1の構造の概略図である。
図4図3の部分構造の概略図である。
図5図3のアクチュエータの構造の概略図である。
図6図5のB-B線に沿った断面図である。
図7図3の上面図である。
図8図3の作動装置及びレンズの取付け図である。
図9図7のC-C線に沿った断面図である。
図10図3の内部構造の部分概略図である。
図11図10の電源機器の上面図である。
図12図10の電源機器の要部図である。
図13図2の作動装置の第2の構造の概略図である。
図14図13の作動装置の部分的な分割構造の概略図である。
図15図14の要部図である。
図16図2の作動装置の第3の構造の概略図である。
図17図16のD-D線に沿った部分の断面図である。
【0080】
符号の説明
10:ハウジング; 20:カメラモジュール;
11:光透過領域; 21:レンズ; 22:作動装置; 23:主制御基板; 24:第2のガイドレール;
211:レンズ接続部分; 212:レンズ本体部分; 221:モータキャリア; 222:アクチュエータ; 223:ベース; 224:位置検出機器; 225:第1のガイドレール; 226:緩衝材;
2211:キャリア; 2212:保持部分; 2213:ホルダ; 2214:取付けプレート; 2215:取付け位置; 2221:作動磁気部品; 2222:磁気シールド部品; 2223:電源機器; 2224:コイル; 2231:サブベース; 2232:補強ベース; 2233:光回避開口部; 2234:取付けベース; 2241:ホール素子; 2242:感磁素子;
2211a:円弧形状面; 2221a:第1の部分; 2221b:第2の部分; 2222a:第1の磁気シールド部分; 2222c:第2の磁気シールド部分; 2222b:第3の磁気シールド部分; 2222d:第4の磁気シールド部分; 2223a:固定部分; 2223b:可動部分; 2223c:円弧形状断面; 2223d:補強部品; 2223e:移行部分; 2223f:電気接続端子; 2231a:回避通路; 2224a:左半分; 2224b:右半分;
【発明を実施するための形態】
【0081】
本願の実施態様において使用する用語は、本願の特定の実施形態を説明するためにのみ使用され、本願を限定することを意図するものではない。
【0082】
撮影機能は、携帯電話、携帯情報端末、ラップトップコンピュータ等のハンドヘルド通信装置の基本構成になりつつある。携帯電話等のモバイル端末に対するユーザの撮影要件が高くなると、従来の撮影ではユーザの要件を満たすことができない。例えば潜望鏡カメラモジュールによって行われる焦点距離の長い遠距離撮影と、例えば従来のCCMモジュールによって行われる焦点距離の短い広角撮影とは、互いに補完し合うことができる。従って、それらの組合せは、ユーザの中で現在普及しているモバイル端末の標準構成になっている。異なる焦点距離の撮影要件を満たすカメラモジュールは、光学ズームカメラモジュールである。
【0083】
図1は、本願によるモバイル端末の構造の概略図である。図2は、図1のA-A線に沿った断面図である。図1及び図2を参照されたい。本願では、携帯電話を例として使用して、モバイル端末内のカメラモジュールについて説明する。図1及び図2を参照されたい。カメラモジュール20は、携帯電話のハウジング10に配置される。カメラモジュール20は、ハウジング10の光透過領域11の軸線に沿ってハウジング10の内部に向けて互いに間隔を空けて配置された複数のレンズ21を含む。複数のレンズ21は作動装置22に接続される。作動装置22は、主制御基板23に信号接続される。主制御基板23は、作動装置22を制御し、複数のレンズ21を駆動してハウジング10の光透過領域11に近づける又は光透過領域11から遠ざけて、カメラモジュールのズーム動作を実現する。これにより、焦点距離の長い遠距離撮影と、焦点距離の短い近距離撮影というユーザの要求に応えることができる。
【0084】
カメラモジュール20の大規模な光学ズーム機能を実現するために、作動装置22は、レンズ21を駆動してロングストロークの動きを実施できる必要がある。関連技術では、作動装置22は、ステッピングモータと、複数のレンズ21に関するボールねじに取り付けられたねじ山とを含む。ステッピングモータは、取付けプレートとして機能するボールねじを介してボールねじに接続される。動作中に、ステッピングモータは、ボールねじを駆動して回転させ、複数のレンズ21を駆動してボールねじの延長方向に移動させて、カメラモジュール20の光学ズーム動作を実現する。
【0085】
しかしながら、レンズ21を駆動して移動させるように構成されたステッピングモータはコストが高く、ボールねじの加工精度に対する要求も高く、従って、カメラモジュール20全体の製造には課題がある。
【0086】
本願の実施形態は、作動装置、カメラモジュール、及び電子装置を提供する。作動装置内のアクチュエータは、作動磁気部品、コイル、及び電源機器を含むように構成される。電源機器はコイルに電気的に接続され、コイルは作動磁気部品の磁場内に配置される。コイルに電流が供給されると、コイルは、磁場の作用の下で、作動磁気部品に対して特定の方向に平行な経路上に移動する。この場合に、モータキャリアはコイル又は作動磁気部品に接続され、それによって、コイル又は作動磁気部品に接続されたモータキャリアは、特定の方向に平行な経路に沿って移動して、カメラモジュールのレンズを駆動して移動させ、カメラモジュールのズーム動作を完了する。本願の作動装置では、モータキャリアの移動ストロークは、作動磁気部品の長さに関連している。従って、モータキャリアは、作動磁気部品の長さを延長することによってロングストロークの動きを実現し、カメラモジュールの焦点距離の調整範囲を拡大し、ユーザエクスペリエンスを向上させることができる。さらに、簡素な構造により、作動装置は製造及び取付けの難しさを効果的に軽減する。さらに、各構成要素はステッピングモータよりも低コストであるため、カメラモジュール全体の製造コストが削減される。
【0087】
特別な構造を有するアクチュエータは、レンズに接続されたモータキャリアを駆動して、レンズの遠距離ズーム動作を実現し、作動装置の製造及び取付けの難しさを軽減する。さらに、各構成要素はステッピングモータよりも低コストであるため、カメラモジュール全体の製造コストが削減される。以下に、本願の実施形態における作動装置について、3つの異なる実施形態を用いて詳細に説明する。
【0088】
実施形態1
図3は、図2の作動装置の第1の構造の概略図である。図4は、図3の部分構造の概略図である。図5は、図3のアクチュエータの構造の概略図である。図3を参照されたい。本願の一実施形態は、作動装置22を提供する。作動装置22は、少なくとも1つのモータキャリア221と、少なくとも1つのアクチュエータ222とを含むことができる。各モータキャリア221は、カメラモジュール20内の対応するレンズ21に接続される。アクチュエータ222は、モータキャリア221を駆動して、レンズ21の主軸線lの方向(図2に示される)に移動するように構成される。この場合に、レンズ21は、特定の方向(図4のx方向によって示される)に移動するように駆動され、レンズ21のズーム動作を実現する。
【0089】
本願のこの実施形態では、複数のアクチュエータ222が同時に1つのモータキャリア221を駆動するか、又は1つのアクチュエータ222が1つのモータキャリア221を駆動することができることに留意されたい。つまり、各モータキャリア221は、1つ又は複数のアクチュエータ222に対応し、各モータキャリア221は、対応する1つ又は複数のアクチュエータ222によって駆動されると見なすことができる。換言すると、1つ又は複数のアクチュエータ222はまた、1つのモータキャリア221に対応し、対応するモータキャリア221を駆動するように構成される。
【0090】
図3を参照されたい。実際の用途では、カメラモジュール20は、互いに間隔を空けて順次配置された複数の同軸レンズ21を含む。換言すると、複数のレンズ21は、ある方向に互いに間隔を空けて配置される。複数のレンズ21のロングストロークの動きを実現するために、この実施形態における複数のモータキャリア221は、レンズ21の主軸線l(図2に示される)の方向に互いに間隔を空けて順次配置され得る。図3に示されるように、各モータキャリア221は、対応するレンズ21に接続され、それによって、作動装置22は、複数のレンズ21を同時に安定して駆動させる。
【0091】
確かに、本願のこの実施形態では、カメラモジュール20が1つのレンズ21を有するときに、作動装置22は、1つのモータキャリア221の構造を含むことが可能である。
【0092】
特定の方向は、レンズ21の主軸線lの延長方向と一致することが理解されよう。
【0093】
図4及び図5に示されるように、1つのアクチュエータ222は、少なくとも1つの作動磁気部品2221、電源機器2223、及び少なくとも1つのコイル2224を含むことができる。作動磁気部品2221は、磁石等の磁場を有する構成要素であり得る。電源機器2223は、電気信号をコイル2224に供給する機器である。
【0094】
この用途では、複数のアクチュエータ222が存在する場合に、アクチュエータ222は、電源機器2223を共有するか、又は作動磁気部品2221を共有することができる。例えば、1つの電源機器2223は、複数のアクチュエータ222のコイル2224に電力を供給する。確かに、各アクチュエータ222は、1つの独立した電源機器2223を使用することもできる。同様に、アクチュエータ222は、作動磁気部品2221を共有することもできる。例えば、2つのアクチュエータ222が存在し、各アクチュエータ222が1つのコイルを含む場合に、これらのコイル2224は、1つの作動磁気部品2224(図4の例に示される)を共有することができる。確かに、1つの作動磁気部品2224(図14の例に示される)は、代替的に、2つのコイル2224のために別々に構成してもよい。
【0095】
各モータキャリア221は、対応する1つ又は複数のアクチュエータ222の少なくとも1つのコイル2224に接続され、少なくとも1つの作動磁気部品2221は、ベース223に固定して接続される。
【0096】
本願では、1つの電源機器2223が1つのアクチュエータ222に電力を供給する例を用いて説明する。
【0097】
図5に示されるように、電源機器2223は各コイル2224に電気的に接続され、各コイル2224に電力を供給し、それによって、各コイル2224が安定したループ電流を生成する。具体的には、電源機器2223は、フレキシブルプリント回路基板を含むことができる。フレキシブルプリント回路基板の一端がコイル2224に電気的に接続され、フレキシブルプリント回路基板の他端がカメラモジュール20の主制御基板23に電気的に接続される。主制御基板23は、電子装置のバッテリーに電気的に接続される。バッテリーは、主制御基板23及びフレキシブルプリント回路基板を用いて電流をコイル2224に流す。さらに、主制御基板23は、電力供給期間等の電力供給パラメータを制御して、安定した制御可能な電流をコイル2224に流すことができる。
【0098】
図6は、図5のB-B線に沿った断面図である。図5及び図6に示されるように、本願のこの実施形態における各コイル2224は、作動磁気部品2221の磁場内に配置される。磁場の作用の下で、励磁されたコイル2224は電流を生成する。レンズ21の主軸線lに平行なアンペールの力は、磁場の作用の下で、電流によって生成される。アンペールの力の作用の下で、コイル2224は、作動磁気部品2221に対して特定の方向に平行な経路上を移動する。
【0099】
励磁されたコイル2224が特定の方向にアンペールの力(特定の方向のアンペールの力成分を含む)を有する限り、コイル2224の断面形状は任意の構造であってよいことが理解されよう。この場合に、特定の方向以外の方向へのコイル2224の移動を制限することができ、それによって、コイル2224は、作動磁気部品2221に対して特定の方向に平行な経路上でのみ移動する。
【0100】
例えば、制限部分(図示せず)をカメラモジュール20に配置してもよい。制限部分は、コイル2224の移動を特定の方向以外の方向に制限するように構成される。例えば、制限部分は固定プレートであってもよい。固定プレートは、コイル2224の特定の方向に対して狭角を有する方向に配置され、それによって、コイル2224は特定の方向にのみ移動する。制限部分の構造は、本願のこの実施形態では特に限定されない。
【0101】
アンペールの力発生原理については、従来技術の関連内容を直接参照できることに留意されたい。詳細について、ここでは再び説明しない。
【0102】
図4を参照されたい。本願のこの実施形態では、各モータキャリア221は、対応するコイル2224に接続される。磁場の作用の下で、励磁されたコイル2224は、モータキャリア221を駆動して、レンズ21の主軸線lの方向(図4のxによって示される方向)に移動させる。この場合に、レンズ21を特定の方向に駆動して移動させ、ズーム機能を実現する。
【0103】
一例として、1つのコイル2224及び1つのモータキャリア221を使用する。作動磁気部品2221は、カメラモジュール20又は携帯電話の固定部品に接続され、作動磁気部品2221を確実に固定することができる。コイル2224はモータキャリア221に接続される。この場合に、励磁されたコイル2224は、磁場の作用の下で、x方向に移動し、モータキャリア221を駆動してx方向に移動させる。これにより、モータキャリア221に接続されたレンズ21の安定した移動、及び遠距離ズーム機能を実現することができる。
【0104】
本願のこの実施形態では、モータキャリア221は、複数の方法でコイル2224に接続され得る。例えば、モータキャリア221は、接合、クランプ、又はねじ接続等の固定(fastening:締結)によってコイル2224に接続してもよい。
【0105】
確かに、図4を参照されたい。以下に述べるように、ホルダ2213をモータキャリア221に配置してもよい。ホルダ2213には制限孔が設けられ、ホルダ2213は、第3の磁気シールド部分2222bに配置され、第3の磁気シールド部分2222bに対してスリーブ化されたコイル2224は、ホルダ2213の制限孔内にクランプされる。この場合に、第3の磁気シールド部分2222b上を移動するときに、励磁されたコイル2224は、ホルダ2213を用いて、モータキャリア221を駆動して同期して移動させることができる。モータキャリア221とコイル2224との間の接続方法は、本願のこの実施形態では特に限定されない。
【0106】
コイル2224に作用するアンペールの力の方向は、作動磁気部品2221の延長方向と平行であってもよい。この場合に、作動磁気部品2221の延長方向は、レンズ21の主軸線lの方向(つまり、特定の方向)と一致する。励磁されたコイル2224は、モータキャリア221を駆動して作動磁気部品2221の延長方向に移動させることができ、それによって、モータキャリア221に接続されたレンズ21が特定の方向に移動する。
【0107】
コイル2224のアンペールの力が作動磁気部品2221の磁場の作用の下で生成されるため、本願の作動装置では、モータキャリア221の移動ストロークは、作動磁気部品2221の長さに関連している。この場合に、モータキャリア221は、作動磁気部品2221の長さを延長することによってロングストロークの動きを実現して、カメラモジュール20の焦点距離の調整範囲を拡大させ、ユーザエクスペリエンスを向上させることができる。さらに、簡素な構造により、作動装置22は、製造及び取付けの難しさを効果的に軽減する。さらに、各構成要素は、ステッピングモータよりも低コストであり、カメラモジュール20全体の製造コストを削減する。
【0108】
さらに図5を参照する。アクチュエータ222は、磁気シールド部品2222をさらに含むことができる。各磁気シールド部品2222は、第1の磁気シールド部分2222a及び2つの第2の磁気シールド部分2222cを含む。2つの第2の磁気シールド部分2222cは、第1の磁気シールド部分2222aの両端に対向して配置される。第1の磁気シールド部分2222a及び2つの第2の磁気シールド部分2222cは、磁気シールド部品2222の取付けスペースを取り囲む。作動磁気部品2221は、取付けスペースに配置され、第1の磁気シールド部分2222aに固定される。モータキャリア221は、コイル2224に接続され得る。
【0109】
第1の磁気シールド部分2222aの延長方向は、前述の特定の方向と一致する。この場合に、励磁されたコイル2224は、モータキャリア221を駆動して第1の磁気シールド部分2222aの延長方向(図5のaで示される方向)に移動させ、それによって、モータキャリア221に接続されたレンズ21は特定の方向に移動することができる。
【0110】
本願のこの実施形態では、第1の磁気シールド部分2222aの延長方向は、レンズ21の主軸線の方向と一致する。
【0111】
特定の配置中に、第1の磁気シールド部分2222a及び第2の磁気シールド部分2222cは、磁気シールド機能を有するプレート状部品であってもよく、プレート状部品は、パーマロイ又はフェロアルミニウム合金等の軟磁性材料で製造してもよい。このようにして、作動磁気部品222によって生成される磁場は、磁気シールド部品2221の外側の構成要素に干渉を引き起こさず、外部環境の磁場は、作動磁気部品2221によって生成される磁場に干渉を引き起こさない。
【0112】
さらに図5を参照する。磁気シールド部品2222の磁気シールド効果をさらに高めるために、いくつかの例では、作動磁気部品2221は、第3の磁気シールド部分2222bをさらに含むことができる。第3の磁気シールド部分2222b及び第1の磁気シールド部分2222aは、互いに間隔を空けて平行に配置され、第3の磁気シールド部分2222bの両端が2つの第2の磁気シールド部分2222cに接続される。この場合に、磁気シールド部品2222は、安定したリング構造を形成し、磁気シールド部品2222の構造安定性を高める。さらに、閉じた磁気シールド部品2222は、磁場をさらに隔離する。
【0113】
図5を参照されたい。第3の磁気シールド部分2222bの安定性を高めるために、第3の磁気シールド部分2222bの長さ方向の両端から2つの第2の磁気シールド部分2222cの内面に向けて屈曲部が延びる。屈曲部は、2つの第2の磁気シールド部分2222cの内面に別々に密着して、第3の磁気シールド部分2222bの両端と2つの第2の磁気シールド部分2222cとの接触面積を増大させる。これにより、第3の磁気シールド部分2222bと2つの第2の磁気シールド部分2222cとの間の接続強度を高め、磁気シールド部品2222全体の構造的安定性を高めることができる。
【0114】
いくつかの例では、磁気シールド部品2222の構造を簡素化するために、磁気シールド部品2222の第1の磁気シールド部分2222a、第3の磁気シールド部分2222b、及び2つの第2の磁気シールド部分2222cが一体的に形成される。これにより、磁気シールド部品2222の取付け効率を高め、磁気シールド部品2222の構造強度を高めることができる。
【0115】
本願のこの実施形態では、作動磁気部品2221の両端は、第1の磁気シールド部分2222aの延長方向の両端まで別々に延び、コイル2224は、第3の磁気シールド部分2222bに対して移動可能に対してスリーブ化される。この場合に、コイル2224は、第3の磁気シールド部分2222bの長さ方向の任意の位置で、作動磁気部品2221の垂直磁気誘導ラインに露出させることができる。
【0116】
図6に示されるように、矢印bで示される方向は、作動磁気部品2221によって生成された磁気誘導ラインがコイル2224に作用する方向である。この実施形態では、作動磁気部品2221は、第1の磁気シールド部分2222aの延長方向に配置された磁石であり得る。
【0117】
特定の取付け中に、代替的に、作動磁気部品2221の両端を2つの第2の磁気シールド部分2222cに別々に接続して、磁気シールド部品2222内の作動磁気部品2221の安定性を高めることができる。この場合に、作動磁気部品2221によって生成される磁場は、コイル2224に関するものであり且つ作動磁気部品2221の方を向く(face toward)側に安定して直交している。
【0118】
コイル2224に関するものであり且つ作動磁気部品2221から離れる側が、磁気シールド部品2222の外側に位置するので、コイル2224に関するものであり且つ作動磁気部品2221から離れる側は、磁気シールド部品2222によって生成された磁場によって影響を受けないことが理解されよう。
【0119】
本願のこの実施形態におけるコイル2224は、第3の磁気シールド部分2222bに対してスリーブ化され、第1の磁気シールド部分2222a及び第3の磁気シールド部分2222bは、互いに間隔を空けて平行に配置される。この場合に、磁気シールド部品2222の内部の少なくともいくつかのコイル2224は、作動磁気部品2221に関するものであり且つ第3の磁気シールド部分2222bに向けて通過する磁気誘導ラインに直交する。これにより、励磁されたコイル2224が第1の磁気シールド部分2222aの延長方向に平行なアンペールの力を有すること、及び磁気シールド部品2222の内部の励磁されたコイル2224に作用するアンペールの力が、第3の磁気シールド部分2222bの延長方向(図5のaによって示される方向)の成分を有することを保証することができ、それによって、コイル2224は、第3の磁気シールド部分2222bに沿って移動することができる。
【0120】
コイル2224は、第3の磁気シールド部分2222bに対してスリーブ化されるリングコイル、長方形(rectangular:矩形)コイル、正方形コイル、又は別の形状のコイルであってもよい。
【0121】
例えば、図5及び図6に示されるように、コイル2224は長方形コイルである。換言すると、コイル2224の断面形状は長方形である。長方形コイルは、左部分、右部分、上部分、及び下部分を含む。
【0122】
左部分及び右部分は、第3の磁気シールド部分2222bの左側及び右側にそれぞれ位置する。すなわち、2つの部分(左部分及び右部分)が、第3の磁気シールド部分2222bに関するものであり且つ第1の磁気シールド部分2222aの方を向く側と、第3の磁気シールド部分2222bに関するものであり且つ第1の磁気シールド部分2222aから離れる側とにそれぞれ位置する。2つの部分はいずれも、第3の磁気シールド部分2222bの延長方向に直交している。磁気効果により作動磁気部品2221によって生成された磁場は、コイル2224に作用しており、そしてコイル2224に関するものであり且つ第1の磁気シールド部分2222aに近い側の電流に対して直交しているため、この側は、第3の磁気シールド部分2222bの延長方向を指し示すアンペールの力を受ける。これにより、コイル2224の駆動力を第3の磁気シールド部分2222bの延長方向に増大させることができ、それによって、モータキャリア221は第3の磁気シールド部分2222bの延長方向に安定して移動する。
【0123】
図6を参照されたい。電源機器2223は、コイル2224に時計回り、つまり矢印cで示される方向に電流を供給する。コイル2224に関するものであり且つ第1の磁気シールド部分2222aに近い側の電流は、上向きである。電流が電流に直交する磁場に曝された後に、紙面に直交し且つ紙面の内側の方を向くアンペールの力が発生する。換言すると、図5において、アンペールの力は、第3の磁気シールド部分2222bの延長方向と平行であり、右方向、すなわち矢印aで示される方向を指す。
【0124】
しかしながら、電源機器2223がコイル2224に反時計回りの電流を供給する場合に、コイル2224に関するものであり且つ第1の磁気シールド部分2222aに近い側の電流は下向きになる。電流が電流に直交する磁場に曝された後に、紙面に直交し且つ紙面の外側を向くアンペールの力が生成される。換言すると、図5において、アンペールの力は、第3の磁気シールド部分2222bの延長方向に平行であり、矢印aによって示される方向とは反対方向である左側を指す。
【0125】
コイル2224の上部及び下部は、第3の磁気シールド部分2222bの上側及び下側にそれぞれ位置する。2つの部分(上部及び下部)が励磁された後に、2つの部分の電流方向は磁気誘導ラインの方向と平行であり、アンペールの力は発生しない。従って、2つの部分には、どの方向にも駆動力は発生しない。
【0126】
本願のこの実施形態における第3の磁気シールド部分2222bはまた、コイル2224の移動を制限して、コイル2224が第3の磁気シールド部分2222bの延長方向以外の方向に移動するのを防止する。これにより、コイル2224がモータキャリア221を駆動して、第3の磁気シールド部分2222bの延長方向にのみ移動することがさらに保証される。
【0127】
この実施形態では、磁気シールド部品2222は、カメラモジュール20又は携帯電話の固定部品に接続され得る。例えば、磁気シールド部品2222の第1の磁気シールド部分2222aは、カメラモジュール20又は携帯電話の固定部品に固定されて、磁気シールド部品2222が固定され、コイル2224がモータキャリア221に接続されるのを確実にする。この場合に、励磁されたコイル2224は、作動磁気部品2221の磁場の作用の下で、第3の磁気シールド部分2222bの延長方向に移動し、モータキャリア221を駆動して第3の磁気シールド部分2222bの延長方向、すなわち矢印aによって示される方向と平行に移動させる。これにより、モータキャリア221に接続されたレンズ21の安定した移動、及び遠距離ズーム機能を実現することができる。
【0128】
第3の磁気シールド部分2222bの延長方向、すなわち矢印aで示される方向は、レンズ21の軸線lの延長方向と平行であることに留意されたい。これにより、コイル2224がモータキャリア221を駆動して第3の磁気シールド部分2222b上を移動させるときに、レンズ21は、レンズ21の軸線方向、すなわち特定の方向に移動して、カメラモジュール20のズーム動作プロセスを実行することができる。
【0129】
図4を参照されたい。例えば、電源機器2223が時計回りの電流をコイル2224に供給すると、コイル2224は、モータキャリア221を駆動して第3の磁気シールド部分2222b上を矢印xで示される方向に移動させ、レンズ21を駆動して矢印xで示される方向に移動させる。電源機器2223が反時計回りの電流をコイル2224に供給すると、コイル2224は、モータキャリア221を駆動して第3の磁気シールド部分2222b上を矢印xの反対方向に移動させ、レンズ21を駆動して矢印xとは反対方向に移動させる。
【0130】
モータキャリア221の運動変位は、第3の磁気シールド部分2222bに対するコイル2224の運動変位である、すなわち、モータキャリア221の運動変位は、第3の磁気シールド部分2222bの延長した長さから第3の磁気シールド部分2222bの延長方向におけるコイル2224の長さを引いた長さに等しいことが理解されよう。従って、本願のこの実施形態では、モータキャリア221の運動変位は、第3の磁気シールド部分2222bの延長長さを調整することによって調整することができる。これにより、レンズ21のズーム範囲をさらに調整することができる。
【0131】
前述の説明に基づいて、本願のこの実施形態では、アクチュエータ222は、モータキャリア221に対してロングストローク駆動を実施して、レンズ21の遠距離ズーム動作を保証することができることが分かり得る。モータキャリア221の移動ストロークは、第3の磁気シールド部分2222bの長さに関連する。従って、モータキャリア221は、第3の磁気シールド部分2222bの長さを延長することによってロングストローク動作を実現して、カメラモジュール20の焦点距離の調整範囲を拡大させ、ユーザエクスペリエンスを向上させる。
【0132】
さらに、簡素な構造により、作動装置22は、製造及び取付けの難しさを効果的に軽減する。さらに、各構成要素は、ステッピングモータよりも低コストであり、カメラモジュール20全体の製造コストを削減する。
【0133】
さらに、作動磁気部品2221の両端は、第3の磁気シールド部分2222bの両端まで延びる。この場合に、第3の磁気シールド部分2222b上の延長方向の任意の位置に移動するときに、コイル2224は、常に、作動磁気部品2221の安定した磁場内にあり、コイル2224内に関するものであり且つ磁気誘導ラインに直交する電流は、安定したアンペールの力を受ける。これにより、励磁されたコイル2224が第3の磁気シールド部分2222bに対して安定して移動し、モータキャリア221を駆動するのを確実にすることができる。
【0134】
図7は、図3の上面図である。図8は、図3の作動装置及びレンズの取付け図である。図3図7、及び図8を参照されたい。本願のこの実施形態における作動装置22の構造的安定性を高めるために、作動装置22は、ベース223をさらに含むことができる。アクチュエータ222の磁気シールド部品2222は、ベース223に接続される。例えば、磁気シールド部品2222の磁気シールド部分2222aはベース223に接続されるか、又は磁気シールド部品2222の2つの第2の磁気シールド部分2222cは両方ともベース223に接続され得る。
【0135】
確かに、いくつかの例では、第1の磁気シールド部分2222a及び2つの第2の磁気シールド部分2222cの両方を全てベース223に接続して、アクチュエータ222とベース223との間の接続強度をさらに高めることができる。取付け中に、アクチュエータ222の磁気シールド部品2222は、ベース223に固定され、次に、ベース223は、携帯電話等の電子装置のハウジング10に取り付けられ、電子装置内の作動装置22の安定した取り付けを実現する。
【0136】
アクチュエータ222の磁気シールド部品2222はベース223に取り付けられ、それによって、作動装置22がベース223を介して電子装置に安定して固定されて、磁気シールド部品2222が動かないことを保証する。この場合に、励磁されたコイル2224は、磁場の作用の下で、第3の磁気シールド部分2222bの延長方向に安定して移動し、モータキャリア221を駆動して第3の磁気シールド部分2222bの延長方向と平行に安定して移動させる。
【0137】
さらに、アクチュエータ222の磁気シールド部品2222は、ベース223に固定される。この場合に、作動装置22を電子装置に取り付けるときに、取付けは、ベース223を電子装置に直接固定することによって完了することができる。これにより、電子装置内への作動装置22の取付け効率を高めることができ、作動装置22全体のよりコンパクトな構造を保証することができる。
【0138】
例えば、1つのレンズ21が駆動される場合に、この実施形態では1つの作動装置22が存在し得る。特定の取付け中に、本願のこの実施形態では作動装置22の1つのアクチュエータ222が存在し得、アクチュエータ222の磁気シールド部品2222はベース223に固定され、モータキャリア221の一端がアクチュエータ222のコイル2224に接続され、モータキャリア221の他端がレンズ21の一端に接続される。特定の動作中に、電源機器2223は電流をコイル2224に供給し、コイル2224はモータキャリア221を駆動して第3の磁気シールド部分2222bの延長方向と平行に移動させて、レンズ21を駆動して特定の方向に移動させ、レンズ21の遠距離ズーム動作を実現する。
【0139】
いくつかの例では、2つの作動装置22が存在し得る。例えば、1つの作動装置22をレンズ21の軸線lの両端に別々に配置してもよく、各作動装置22のモータキャリア221が、レンズ21の軸線lの一端で側壁に接続される。動作中に、レンズ21の軸線lの両端にある作動装置22のアクチュエータ222は、それぞれ、対応するモータキャリア221を駆動して移動させ、レンズ21の軸線lの両端にある側壁を同期して駆動させることによってレンズ21の安定した駆動を実現する。この例では、作動装置22内のモータキャリア221はレンズ21の側面にのみ接続され得、2つの作動装置22は、レンズ21の軸線lの両端を同時に駆動するように構成されることが理解されよう。
【0140】
図9は、図7のC-C線に沿った断面図である。図8及び図9を参照されたい。可能な実施態様では、モータキャリア221は、対向して配置された2つのキャリア2211を含むことができる。レンズ21の取付け位置2215は、2つのキャリア2211の間に配置される。レンズ21の軸線lの両端の側壁は、それぞれ、対応するキャリア2211に接続される。
【0141】
実際の用途では、レンズ接続部分211は、レンズ21の軸線lの両端の側壁から延び、2つのキャリア2211は、対応するレンズ接続部分211にそれぞれ接続される。この実施形態では、少なくとも2つのアクチュエータ222が存在し、少なくとも2つのアクチュエータ222は対向する2つのキャリア2211にそれぞれ接続され、2つのキャリア2211を駆動して移動させて、レンズ21を駆動して移動させる。レンズ21のレンズ本体部分212と、レンズ21の軸線lの両端に位置するレンズ接続部分211とは、通常、レンズ21の構造強度を高めるために一体的に形成される。
【0142】
図7図9に示されるように、この実施形態のモータキャリア221は、保持部分2212をさらに含む。保持部分2212の両端は、対向する2つのキャリア2211にそれぞれ接続され、レンズ21の底部は保持部分2212に対して支持され、モータキャリア221に対するレンズ21の安定性を高める。
【0143】
図7を参照されたい。2つのキャリア2211に対応するアクチュエータ222を固定するために、この実施形態のベース223は、対向して配置された2つのサブベース2231を含むことができる。2つのキャリア2211に関するものであり且つモータキャリア221を駆動するアクチュエータ222は、対応するサブベース2231にそれぞれ固定される。モータキャリア221は、2つのサブベース2231の間に配置されて、作動装置22全体のよりコンパクトな構造を保証する。
【0144】
作動装置22の特定の取付け中に、2つのサブベース2231は、電子装置のハウジング10の内部に固定されて、カメラモジュール20と電子装置との間の安定した取付けを実現する。
【0145】
図3及び図7を参照されたい。ベース223の構造的安定性をさらに高めるために、補強ベース2232を2つのサブベース2231の一端の間に接続することができる。補強ベース2232は、ハウジング10上の光透過領域11から離れて配置される。光回避開口部2233が、補強ベース2232に対向して配置される。光回避開口部233は、光透過領域11の方を向く。この場合に、ベース223内部のレンズ21は、光回避開口部233及び光透過領域11を用いて外部との外部光伝送を実現して、カメラモジュール20の正常な撮影を保証することができる。
【0146】
以下では、1つのレンズ21を駆動する例を用いて、本願における作動装置22の構造及び動作原理について説明する。
【0147】
図7及び図8を参照されたい。レンズ21を駆動して移動させるために、この実施形態では2つのアクチュエータ222が存在する。2つのアクチュエータ222の磁気シールド部品2222は、対応するサブベース2231にそれぞれ接続される。コイル2224は、対応するキャリア2211にそれぞれ接続される。レンズ21の2つのレンズ接続部分211は、対応するキャリア2211にそれぞれ接続される。
【0148】
動作中に、各アクチュエータ222の電源機器2223は、対応するコイル2224に電力を供給し、励磁されたコイル2224は、磁場の作用の下で、キャリア2211を駆動して、第3の磁気シールド部分2222bの延長方向に平行に移動させる。これにより、2つのキャリア2211の間でレンズ21の安定した駆動を実現し、作動装置22によって実現されるレンズ21の遠距離ズーム動作の信頼性を高めることができる。
【0149】
この実施形態では、モータキャリア221の2つのキャリア2211は、レンズ21の軸線lの両端のレンズ接続部分211にそれぞれ接続され、それによって、レンズ21は、モータキャリア221に安定して固定されて、レンズ21及びモータキャリア21が同期して移動することを保証する。
【0150】
この実施形態では、モータキャリア221のキャリア2211がコイル2224に接続されるときに、キャリア2211に関するものであり且つレンズ21から離れた一端が、コイル2224に直接固定され得る。この場合に、アンペールの力の作用の下で第3の磁気シールド部分2222bに沿って移動するときに、コイル2224は、キャリア2211を駆動して同期して移動させることができる。
【0151】
図3及び図7を参照されたい。いくつかの例では、ホルダ2213は、モータキャリア221のキャリア2211に関するものであり且つ第3の磁気シールド部分2222bに近い側に配置され得る。ホルダ2213には制限孔が設けられており、ホルダ2213は第3の磁気シールド部分2222bに配置され、第3の磁気シールド部分2222bに対してスリーブ化されたコイル2224は、ホルダ2213の制限孔内にクランプされる。この場合に、第3の磁気シールド部分2222bに対して移動するときに、励磁されたコイル2224は、ホルダ2213を用いてキャリア2211を駆動して同期して移動させることができる。ホルダ2213の配置は、キャリア2211とコイル2224との間の接続構造を簡素化するので、キャリア2211とコイル2224との間の取付けは、より簡便で迅速となる。
【0152】
ホルダ2213の制限孔の幅がコイル2224の幅に適合して、コイル2224及びホルダ2213が同期して移動することが保証されることが理解されよう。コイル2224の幅は、具体的には、第3の磁気シールド部分2222bの延長方向におけるコイル2224の幅である。同様に、制限孔の幅は、具体的には、第3の磁気シールド部分2222bの延長方向における制限孔の幅である。
【0153】
実際の用途では、レンズ21の側面は、通常、円弧構造である。モータキャリア221の対向する2つのキャリア2211の間にレンズ21を取り付けるのに役立つように、図4及び図8に示されるように、各キャリア2211に関するものであり且つレンズ21の側壁の方を向く側面の少なくとも一部が、レンズ21の側壁形状に適合する円弧形状面2211aとして構成され得る。キャリア2211に関するものであり且つレンズ21の側壁の方を向く側面は、レンズ21の側壁形状に適合する円弧形状面2211aとして構成されており、それによって、レンズ21の側壁とキャリア2211の側壁との間の適合度が高くなる。これにより、レンズ21とモータキャリア221との間の取付けギャップを減少させることができるので、取り付けた作動装置22はよりコンパクトになる。さらに、前述の配置は、レンズ21をモータキャリア221に取り付けたときに、キャリア2211に関するものであり且つレンズ21の方を向いている側壁によって引き起こされるレンズ21への損傷も回避する。
【0154】
図7を参照されたい。コイル2224がモータキャリア221のキャリア2211を駆動して直線に沿って安定して移動させることを保証するために、この実施形態では、2つの第1のガイドレール225がベース223に並んで配置される。各第1のガイドレール225は、対応するサブベース2231に固定され、各サブベース2231に配置されたキャリア2211は、対応する第1のガイドレール225に対して移動可能にスリーブ化され、それによって、コイル2224が各キャリア2211を駆動して第1のガイドレール225に沿って移動させて、各キャリア2211が直線に沿って移動するのを確実にすることができる。
【0155】
さらに、第1のガイドレール225は、キャリア2211も安定して支持する。各第1のガイドレール225の延長方向が第3の磁気シールド部分2222bの延長方向に平行であり、第1のガイドレール225上のキャリア2211の移動方向が、コイル2224の移動方向と一致することが理解されよう。
【0156】
図8を参照されたい。実際の用途では、カメラモジュール20は、並んで配置された2つの第2のガイドレール24をさらに含み、2つの第2のガイドレール24は、2つの第1のガイドレール225に関するものであり且つベース223の底部から離れる側に対応して配置される。第2のガイドレール24は、第1のガイドレール225と平行に配置され、レンズ21の2つのレンズ接続部分211は、対応する第2のガイドレール24に対してそれぞれスリーブ化され、それによって、キャリア2211は、各レンズ接続部分211を駆動して対応する第2のガイドレール24に沿って移動させ、レンズ21が軸線lに沿って安定して移動することを保証することができる。
【0157】
図8を参照されたい。製造公差により、垂直方向に配置された第1のガイドレール225と第2のガイドレール24との間には平行公差が存在する。この実施形態では、平行公差を吸収するために、各キャリア2211とレンズ接続部分211との間に緩衝材226が配置される。第1のガイドレール225と第2のガイドレール24との間の平行公差は、緩衝材226の弾性変形によって吸収され、それによって、キャリア2211及びレンズ21は移動過程で密着して固着することがなくなり、レンズ21及びモータキャリア221は互いに分離される。
【0158】
緩衝材226は、各キャリア2211に関するものであり且つレンズ接続部分211の方を向く側に配置されたばねプレートであり、緩衝材226の構造を簡素化し、作動装置22の取付け効率を高めることができる。
【0159】
キャリア2211がレンズ接続部分211に特に接続される場合に、接着剤を、緩衝材226、例えばばねプレートの両面に別々に配置して、キャリア2211をレンズ接続部分211に接合することができる。これにより、キャリア2211とレンズ接続部分211との間の安定した接続を実現することができる。
【0160】
図10は、図3の内部構造の部分概略図である。図11は、図10の電源機器の上面図である。図12は、図10の電源機器の要部図である。図10図12を参照されたい。この実施形態における作動装置22の動作中に、各アクチュエータ222のコイル2224は、第3の磁気シールド部分2222bに沿って連続的に移動する。電源機器2223が移動するコイル2224に電力を安定して供給するのを保証するために、この実施形態では、電源機器2223の一端がモータキャリア221に接続され、それによって、電源機器2223がモータキャリア221と共に移動して、モータキャリア221に固定されたコイル2224に安定した制御可能な電流を形成することができる。これにより、コイル2224に安定した駆動力が生じ、モータキャリア221の安定した駆動が実現される。
【0161】
モータキャリア221に接続された電源機器2223の端部は、モータキャリア221上のコイル2224にさらに電気的に接続され、電力をコイル2224に安定的に供給することが理解されよう。
【0162】
図10及び図11を参照されたい。具体的には、電源機器2223はフレキシブルプリント回路基板である。フレキシブルプリント回路基板の一端がカメラモジュール20の主制御基板23に電気的に接続され、フレキシブルプリント回路基板の他端が、モータキャリア221のいずれかのキャリア2211に接続され、キャリア2211に接続されたコイル2224に電気的に接続される。コイル2224によって駆動されて第1のガイドレール225に沿って移動するときに、キャリア2211は、フレキシブルプリント回路基板の一端を駆動してキャリア2211と同期して移動させ、それによって、主制御基板23は、フレキシブルプリント回路基板を用いて、安定した電流をコイル2224に供給する。
【0163】
さらに図11を参照する。フレキシブル回路基板は、固定部分2223aと、固定部分2223aに接続された可動部分2223bとを含むことができる。固定部分2223aはベース223に固定される。可動部分2223bの一端がモータキャリア221のいずれかのキャリア2211に接続されており、可動部分2223bの少なくとも一部がキャリア2211の移動方向に沿って延びる。このようにして、モータキャリア221のキャリア2211は、可動部分2223bを駆動して安定して移動させ、キャリア2211上のコイル2224に電力を安定して供給する。また、固定部分2223aを用いて可動部分2223bをベース223に接続して、フレキシブルプリント回路基板と主制御基板23との間で安定した電流の流れを実現するのを保証し、さらにコイル2224への安定した電流入力を保証する。
【0164】
可動部分2223bに関するものであり且つモータキャリア221に接続される一端が、円弧断面2223cとして構成され得る。可動部分2223bは、円弧構造を用いてモータキャリア221に接続され、フレキシブル印刷回路基板に関するものであり且つキャリア2211に接続される一端が破損するのを防止し、コイル2224への安定した電流入力を保証する。
【0165】
いくつかの例では、可動部分2223bの一端に補強部品2223dを設けられ得るので、補強部品2223dを用いて可動部分2223bの端部をキャリア2211に固定することができる。これにより、フレキシブルプリント回路基板とキャリア2211との間の接続強度が高くなり、フレキシブルプリント回路基板の可動部分2223bがキャリア2211と共に移動する信頼性が高まる。図12に示されるように、電気接続端子2223fが補強部品2223dに配置され、電気接続端子2223fはキャリア2211上のコイル2224に電気的に接続され、それによって、可動部分2223bはコイル2224に電気的に接続される。
【0166】
補強部品2223dがキャリア2211に特に接続される場合に、補強部品2223dは、ねじ又は固定具を用いる等して、着脱可能な方法でキャリア2211に固定され得る。
【0167】
さらに図11を参照されたい。この実施形態のフレキシブルプリント回路基板は、移行部分2223eをさらに含むことができ、固定部分2223aは、移行部分2223eを用いて可動部分2223bに接続され、それによって、可動部分2223b全体は、モータキャリア221の移動方向に延びることができる。例えば、フレキシブルプリント回路基板の固定部分2223aは、対応するサブベース2231に固定される。移行部分2223eの一端が固定部分2223aに接続され、移行部分2223eの他端がモータキャリア221に対応するキャリア2211の底部に向けて延びる。可動部分2223bの一端が、移行部分2223eに接続される。可動部分2223bの他端が、キャリア2211の移動方向に延び、キャリア2211に接続され、キャリア2211上のコイル2224に電気的に接続される。
【0168】
移行部分2223eの配置により、モータキャリア221のキャリア2211の駆動の下で、可動部分2223bの移動ストロークを第3の磁気シールド部分2222bと平行な方向に延ばすことができる。これにより、キャリア2211が可動部分2223bを駆動して移動方向に移動させるときに、固定部分2223aの安定性が影響を受けないことを保証することができる。
【0169】
図9を参照されたい。モータキャリア221の移動位置をリアルタイムで検出するために、この実施形態の作動装置22は、位置検出機器224をさらに含む。具体的には、位置検出機器224は、ホール素子2241及び感磁素子2242を含む。ホール素子2241はモータキャリア221に配置され、感磁素子2242はベース223に配置される。ホール素子2241と電源機器2223との両方が、カメラモジュール20のプロセッサに信号接続される。ホール素子2241は、感磁素子2242の磁場強度を検出し、感磁素子2242の磁場強度が予め設定したしきい値に達したことをホール素子2241が検出すると、信号をプロセッサに送信するように構成される。プロセッサは、信号に基づいて、電源機器2223を制御して、コイル2224への電力供給を停止し、モータキャリア221の駆動を停止する。感磁素子2242は、具体的には磁石であり得る。
【0170】
以下、モータキャリア221のいずれかのキャリア2211の移動位置を検出する例を用いて、位置検出機器224について具体的に説明する。ホール素子2241はキャリア2211に固定され、感磁素子2242は、キャリア2211が位置するサブベース2231に固定される。コイル2224の駆動の下で、キャリア2211が第1のガイドレール225に沿って移動する過程で、ホール素子2241は、感磁素子2242が発生する磁場強度を常に検出し、磁場強度の値をプロセッサにフィードバックする。プロセッサは、ホール素子2241と感磁素子2242との間の距離を計算して、キャリア2211の特定の位置を計算する。ホール素子2241は、感磁素子2242の磁場強度が予め設定したしきい値に達することホール素子2241が検出すると、信号をプロセッサに送る。プロセッサは、信号に基づいて、電源機器2223を制御して、コイル2224への電力供給を停止し、キャリア2211の駆動を停止する。
【0171】
この実施形態では、ホール素子2241及び感磁素子2242は、モータキャリア221の移動位置を検出及び制御するために配置され、モータキャリア221の閉ループ制御を実現する。また、ホール素子2241はモータキャリア221のキャリア2211に固定されるので、キャリア2211に接続された電源機器2223はホール素子2241に安定して電力を供給し、ホール素子2241の正常な動作を保証する。例えば、キャリア2211に接続されたフレキシブルプリント回路基板の一端が、ホール素子2241にさらに直接電気的に接続され、電力をホール素子2241に安定的に供給する。
【0172】
図3及び図9を参照されたい。キャリア2211に取り付けられたホール素子2241が感磁素子2242の磁場強度を効果的に検出できることを保証するために、この実施形態では、取付けプレート2214がキャリア2211のホルダ2213に配置される。また、取付けプレート2214に対向する取付けベース2234が、対応するサブベース2231に配置される。ホール素子2241は、取付けプレート2214に関するものであり且つ取付けベース2234の方を向く側面に固定され、感磁素子2242は、取付けベース2234に関するものであり且つ取付けプレート2214の方を向く側面に固定される。これにより、ホール素子2241と感磁素子2242との間の磁場信号が別の構成要素によって遮られることにより弱くなるケースを防止することができ、それによって、ホール素子2241による感磁素子2242の磁場強度の検出精度がさらに高まる。
【0173】
受容溝を、取付けプレート2214に関するものであり且つ取付けベース2234の方を向く側に設けて、ホール素子2241を受容溝に受容することができる。このようにして、取付けプレート2214に対するホール素子2241の安定性が高まり、取付けプレート2214の外側でホール素子2241が占めるサイズが減少する。同様に、受容溝を、取付けベース2234に関するものであり且つ取付けプレート2214の方を向く側に設けて、感磁素子2242を受容溝に受容することができる。このようにして、取付けベース2234に対する感磁素子2242の安定性が高まり、取付けベース2234の外側で感磁素子2242が占めるサイズが減少し、作動装置22の構造上のコンパクトさがさらに改善される。
【0174】
図2を参照されたい。実際の用途では、カメラモジュール20は、互いに間隔を空けて順次配置された複数の同軸レンズ21を含む、換言すると、複数のレンズ21は、軸線の方向(第3の磁気シールド部分2222bの延長方向)に互いに間隔を空けて配置される。複数のレンズ21のロングストロークの動きを実現するために、この実施形態の複数のモータキャリア221は、第3の磁気シールド部分2222bの延長方向に互いに間隔を空けて順次配置され得る。図3及び図7に示されるように、各モータキャリア221は、対応するレンズ21に接続され、それによって、作動装置22は、複数のレンズ21を同時に安定して駆動する。
【0175】
複数のモータキャリア221を駆動するために、本願のこの実施形態では、アクチュエータ222に複数のコイル2224が存在し得、複数のコイル2224は、第3の磁気シールド部分2222bに対してスリーブ化され、互いに間隔を空けて配置される。各モータキャリア221の一端が、対応するコイル2224に接続される。この場合に、励磁されたコイル2224は、磁場の作用の下で、対応するモータキャリア221を駆動して移動させることができる。
【0176】
例えば、図5及び図7に示されるように、2つのコイル2224が、アクチュエータ222の第3の磁気シールド部分2222bに対してスリーブ化され、2つのコイル2224は対応する2つのモータキャリア221にそれぞれ接続される。電力を2つのコイル2224に供給するときに、磁場の作用の下で、2つのコイル2224のそれぞれに、第3の磁気シールド部分2222bの延長方向(図7にx方向で示される)に平行なアンペールの力が発生する。この場合に、各コイル2224は、x方向に移動し、2つのモータキャリア221を駆動してx方向に移動させる。
【0177】
実際の用途では、実際の要件に基づいて、コイル2224を励磁して、対応するモータキャリア221を駆動して移動させて、対応するレンズ21を駆動することができる。
【0178】
本願の実施形態では、複数のコイル2224は、第3の磁気シールド部分2222bに対してスリーブ化され、互いに間隔を空けて配置される。互いに間隔を空けて配置される複数のモータキャリア221の駆動を実現しつつ、アクチュエータ222の数、及び作動装置22全体の部品の数を削減する。従って、全体の構造がより簡素且つコンパクトになり、作動装置22の製造及び取付け効率が向上する。
【0179】
例えば、モータキャリア221は、対向する2つのキャリア2211を含む。各モータキャリア221の対向する2つのキャリア2211は、各レンズ21を駆動するので、複数のモータキャリア221を有する作動装置22は、複数のレンズ21を安定して駆動する。
【0180】
作動装置22の構造を簡素化するために、いくつかの例では、2つのアクチュエータ222が存在し得る。2つのアクチュエータ222は、モータキャリア221の対向する2つのキャリア2211の側にそれぞれ配置される。
【0181】
各アクチュエータ222の磁気シールド部品2222が、ベース223に接続され、具体的にはキャリア2211に対応するサブベース2231に接続される。複数のコイル2224が、各アクチュエータ222の第3の磁気シールド部分2222bに対してスリーブ化され、互いに間隔を空けて配置される。複数のモータキャリア221において、同じ側の各キャリア2211が、対応するコイル2224に接続され、それによって、励磁された各コイル2224は、モータキャリア221上の対応するキャリア2211を駆動して、複数のレンズ21の遠距離ズーム動作を実現する。
【0182】
第3の磁気シールド部分2222b上のコイル2224の数は、モータキャリア221の数と等しくてもよく、それによって、コイルは、同じ側のキャリア2211に対応して配置される。あるいはまた、第3の磁気シールド部分2222b上のコイル2224の数は、モータキャリア221の数よりも多くてもよい。冗長コイル2224が確保(reserved)される。
【0183】
例えば、カメラモジュール20は、2つの同軸レンズ21を有する。この実施形態における作動装置22は、レンズ21の軸線lに沿って互いに間隔を空けて配置された2つのモータキャリア221を含む。1つのアクチュエータ222が各サブベース2231に配置される。各アクチュエータ222の磁気シールド部品2222は、サブベース2231に接続される。2つのコイル2224は、第3の磁気シールド部分2222bに対してスリーブ化され、各コイル2224は、2つのモータキャリア221の同じ側でキャリア2211にそれぞれ接続される。動作中に、各アクチュエータ222の電源機器2223は、第3の磁気シールド部分2222bの2つのコイル2224に電力を供給し、2つの励磁されたコイル2224は、同じ側の2つのキャリア2211をそれぞれ駆動して、対応する第1のガイドレール225内を移動させ、2つのレンズ21の遠距離ズーム動作を実現する。
【0184】
1つのレンズ21のみを移動させる必要がある場合に、レンズ21を駆動して移動させる2つのコイル2224のみに電力を供給することができ、それによって、レンズ21の両端に接続されたキャリア2211は、対応するコイル2224の駆動の下で、2つの第1のガイドレール225に沿って移動することが理解されよう。
【0185】
図10及び図11を参照されたい。各アクチュエータ222の電源機器2223が、同じ側の2つのコイル2224に安定した電力を同時に供給できるようにするために、電源機器2223に2つの可動部分2223bが存在し得る。2つの可動部分2223bに関するものであり且つ移行部分2223eから離れた端部が、それぞれ、対応するキャリア2211の移動方向に延び、対応するキャリア2211にそれぞれ接続される。この場合に、移動するときに、同じ側の2つのキャリア2211は、対応する可動部分2223bを駆動して移動させて、各キャリア2211上のコイル2224に安定した電力を供給することができる。
【0186】
各電源機器2223の可動部分2223bの数は、モータキャリア221の数に対応しているため、各電源機器2223の可動部分2223bは、同じ側のモータキャリア2211に対応して接続され得ることを理解すべきである。
【0187】
この実施形態では、複数のコイル2224は、アクチュエータ222の第3の磁気シールド部分2222bに対してスリーブ化され、同じ側の複数のキャリア2211を同時に駆動する。互いに間隔を空けて配置される複数のモータキャリア221の駆動を実現しつつ、アクチュエータ222の数、及び作動装置22全体の部品の数を削減する。従って、全体の構造がより簡素且つコンパクトになり、作動装置22の製造及び取付け効率が向上する。
【0188】
実施形態2
図13は、図2の作動装置の第2の構造の概略図である。図14は、図13の作動装置の部分的な分割構造の概略図である。図13及び図14を参照されたい。実施形態1とは異なり、本願のこの実施形態のアクチュエータ222では、磁気シールド部品2222及び少なくとも1つの作動磁気部品2221は、ベース223に固定して接続される。
【0189】
ベース223は、少なくとも1つの側壁を含み、磁気シールド部品2222は、ベース223の側壁に少なくとも部分的に固定される。例えば、図14に示されるように、ベース223は、対向する2つの側壁を含む。磁気シールド部品2222の第1の磁気シールド部分2222aは、ベース223の側壁の内面の片側に位置し得、第1の磁気シールド部分2222aは、ベース223の側壁の内面に固定され得る。少なくとも1つの作動磁気部品2221は、第1の磁気シールド部分2222aに固定され得る。
【0190】
作動磁気部品2221とコイル2224との両方が、第1の磁気シールド部分2222a及び2つの第2の磁気シールド部分2222cによって取り囲まれた取付けスペース内に配置される。作動磁気部品2221は、第1の磁気シールド部分2222aに固定される。複数の作動磁気部品2221が存在し得る。図13では、各アクチュエータ222には2つの作動磁気部品2221が存在し、1つのコイル2224が各作動磁気部品2221の片側に配置され、各モータキャリア221の一端が1つのコイル2224に接続される。
【0191】
図14に示されるように、作動磁気部品2221は、延長方向に配置された第1の部分2221a及び第2の部分2221bを含む。第1の部分2221a及び第2の部分2221bは反対の磁性を有する。コイル2224は、作動磁気部品2221に関するものであり且つ第1の磁気シールド部分2222aから離れる側に配置される。コイル2224の軸線方向が作動磁気部品2221の延長方向に直交しており、コイル2224の一部が第1の部分2221aの側に位置し、コイル2224の他の部分が第2の部分2221bの側に位置する。
【0192】
図14に示されるように、電源機器2223の固定部分2223aはベース223に固定される。電源機器2223と上記実施形態との相違点は以下の通りである。本願のこの実施形態では、電源機器2223の可動部分2223bはエラストマであってもよく、可動部分2223bの一端がモータキャリア221のキャリア2211又はコイル2224に電気的に接続され、可動部分2223bの他端が、作動磁気部品2221を迂回して固定部分2223aに電気的に接続される。この場合に、モータキャリア221のキャリア2211が移動すると、可動部分2223bが弾性であるため、キャリア2211が可動部分2223bの一端を駆動して安定して移動させ、可動部分2223bの端が固定される。これにより、キャリア2211にモバイル電力を供給することができる。
【0193】
図15は、図14の要部図である。図15を参照されたい。磁場の作用の下で、励磁されたコイル2224は、第1の磁気シールド部分2222aに対して作動磁気部品2221の延長方向(図15の矢印eで示される方向)に移動する。作動磁気部品2221の延長方向は、特定の方向と一致する。この場合に、移動過程において、コイル2224は、モータキャリア221を駆動して、特定の方向に平行な経路上を移動させる。これにより、モータキャリア221に接続されたレンズ21の安定した移動、及び遠距離ズーム機能を実現することができる。
【0194】
コイル2224の軸線方向は、コイル2224によって形成される環状スペースの主軸線によって示される方向であることに留意されたい。
【0195】
図15を参照されたい。説明を容易にするために、本願のこの実施形態におけるコイル2224は、作動磁気部品2221の延長方向に連続して配置される左半分2224a及び右半分2224bを含み得る。左半分2224a及び右半分2224bは、作動磁気部品2221の第1の部分2221a及び第2の部分2221bの側にそれぞれ配置される。
【0196】
第1の部分2221a及び第2の部分2221bは反対の磁性を有しており、励磁されたコイル2224の左半分2224aの電流及び右半分2224bの電流は反対方向であり、電流方向は、作動磁気部品2221によってコイル2224に作用する磁気誘導ラインに直交している。従って、コイル2224が励磁された後に、コイル2224の左半分2224a及び右半分2224bに作用するアンペールの力は、作動磁気部品2221の延長方向と同じ方向の成分を有しており、それによって、コイル2224は、作動磁気部品2221の延長方向に移動することができる。
【0197】
例えば、コイル2224は長方形の環状コイルであり、作動磁気部品2221の第1の部分2221aはN極であり、第2の部分2221bはS極である。コイル2224の左半分2224aは第1の部分2221aの側に位置し、コイル2224の右半分2224bは第2の部分2221bの側に位置する。コイル2224の左半分2224aと右半分2224bとは両方とも、垂直部分及び水平部分を含む。垂直部分は作動磁気部品2221の延長方向に直交しており、水平部分は作動磁気部品2221の延長方向に平行である。
【0198】
作動磁気部品2221によって生成される磁気誘導ラインは、第1の部分2221aからコイル2224を通って第2の部分2221bまで通過する。この場合に、コイル2224の左半分2224aが露出する磁気誘導ラインは、コイル2224の左半分2224aに直交しており、作動磁気部品2221の方を向く側から作動磁気部品2221から離れる側(つまり、紙面に対して内側から外側へ)に向いている。コイル2224の右半分2224bが露出する磁気誘導ラインは、コイル2224の右部分に直交しており、作動磁気部品2221から離れる側から作動磁気部品2221の方に向かう側(つまり、紙面に対して外側から内側へ)に向いている。
【0199】
電源機器2223がコイル2224に時計回り方向、すなわち矢印dで示される方向に電流を供給すると、コイル2224の左半分2224aの垂直部分の電流が上向きになる。左手の法則によれば、左半分2224aの垂直部分に作用するアンペールの力が、作動磁気部品2221の延長方向に平行であり、右方向、すなわち矢印eで示される方向を指すことが分かり得る。左半分2224aの上水平部分と下水平部分は反対方向に電流を流し、同じ方向の磁場を受け、次に、上部及び下部のアンペールの力は互いに打ち消し合う。
【0200】
コイル2224の右半分2224bの垂直部分の電流は下向きである。左手の法則によれば、右半分2224bの垂直部分に作用するアンペールの力は、作動磁気部品2221の延長方向に平行であり、右方向、すなわち矢印eで示される方向を指すことが分かり得る。右半分2224bの上水平部分及び下水平部分は反対方向に電流を流し、同じ方向の磁場を受け、次に、上部及び下部のアンペールの力は互いに打ち消し合う。
【0201】
前述の解析に基づいて、コイル2224全体が、作動磁気部品2221の延長方向に平行なアンペールの力を受け、アンペールの力が、右方向、すなわち矢印eで示される方向を指すことが分かり得る。電源機器2223が反時計回り方向の電流をコイル2224に供給するときに、コイル2224全体が、作動磁気部品2221の延長方向に平行なアンペールの力を受け、アンペールの力は、左方向、すなわち矢印eで示される方向と反対方向を指すことが理解されよう。
【0202】
図13に示されるように、磁気シールド部品2222は、携帯電話のカメラモジュール20又はベース223等の固定部品に接続される。例えば、磁気シールド部品2222の第1の磁気シールド部分2222aは、ベース223に固定され、磁気シールド部品2222が固定され、コイル2224がモータキャリア221に接続されるのを確実にする。この場合に、励磁されたコイル2224は、作動磁気部品2221の磁場の作用の下で、作動磁気部品2221の延長方向(図13の矢印xで示される方向)に移動し、モータキャリア221を駆動してx方向に移動させる。これにより、モータキャリア221に接続されたレンズ21の安定した移動、及び遠距離ズーム機能を実現することができる。
【0203】
本願の実施形態では、延長方向に配置された作動磁気部品2221の2つの部分は、反対の磁性を有する。作動磁気部品2221の延長方向に配置されるコイル2224の2つの部分は、それぞれ、第1の部分2221a及び第2の部分2221bの側に配置される。この場合に、電力がコイル2224に供給されると、コイル2224は、磁場の作用の下で、作動磁気部品2221の延長方向に移動する。これにより、コイル2224に接続されたモータキャリア221が特定の方向に移動し、レンズ21を駆動することを確実にすることができる。
【0204】
本願の実施形態では、モータキャリアは、作動磁気部品2221の第1の部分2221a及び第2の部分2221bの延長長さを調整することによって、モータキャリア221の移動ストロークを変更することができる。これにより、簡素な構造及び簡便な取付け及び操作が保証される。
【0205】
図14を参照されたい。いくつかの例では、磁気シールド部品2222は、第4の磁気シールド部分2222dをさらに含むことができる。第4の磁気シールド部分2222dの延長方向の両端は、2つの第2の磁気シールド部分2222cにそれぞれ接続される。第1の磁気シールド部分2222aは、第4の磁気シールド部分2222dの側に接続される。例えば、第4の磁気シールド部分2222dは幅方向に互いに対向して配置された2つの側縁部を含み、第1の磁気シールド部分2222aはいずれかの側縁部に接続される。第1の磁気シールド部分2222a、2つの第2の磁気シールド部分2222c、及び第4の磁気シールド部分2222dは、共同で磁気シールド部品2222の取付けスペースを取り囲む。コイル2224と作動磁気部品2221との両方が、第4の磁気シールド部分2222dに配置される。
【0206】
本願のこの実施形態では、第4の磁気シールド部分2222dの配置は、磁場をさらに分離し、作動装置22内の作動磁気部品2221及びコイル2224の構造的安定性を高める。
【0207】
図13を参照されたい。実施形態1とは異なり、作動装置22が、作動磁気部品2221の延長方向(例えば、xで示される方向)に互いに間隔を空けて配置される複数のモータキャリア221を含み、複数のモータキャリア221を駆動する場合に、本願のこの実施形態のアクチュエータ222は複数の作動磁気部品2221を含む。複数の作動磁気部品2221は、第1の磁気シールド部分2222aの延長方向に連続して配置され、1つのコイル2224が各作動磁気部品2221の片側に配置され、各モータキャリア221の一端が、対応するコイル2224に接続される。この場合に、励磁されたコイル2224は、磁場の作用の下で、対応するモータキャリア221を駆動して移動させることができる。
【0208】
図13を参照されたい。2つのモータキャリア221を例として使用する。複数のモータキャリア221を駆動するために、本願のこの実施形態におけるアクチュエータ222は、2つの作動磁気部品2221を含む。2つの作動磁気部品2221は、第1の磁気シールド部分2222aの延長方向(例えば、xで示される方向)に配置され、1つのコイル2224が各作動磁気部品2221の片側に配置され、各モータキャリア221の一端が対応するコイル2224に接続される。この場合に、磁場の作用の下で、励磁されたコイル2224は、対応するモータキャリア221を駆動して移動させることができ、それによって、モータキャリア221に接続されたレンズ21が移動する。
【0209】
隣接する2つの作動磁気部品2221は、互いに接触しており、作動装置22内のアクチュエータ222が占めるサイズを縮小することができる。
【0210】
実施形態3
図16は、図2の作動装置の第3の構造の概略図である。図17は、図16のD-D線に沿った部分の断面図である。図16及び図17を参照されたい。第1及び第2の構造の作動装置22とは異なり、この実施形態で提供する第3の構造の作動装置22では、アクチュエータ222のコイル2224は、カメラモジュール20又は電子装置の固定部品に接続される。例えば、アクチュエータ222のコイル2224はベース223に接続され、第3の磁気シールド部分2222bの一端がコイル2224を貫通し、第3の作動磁気部品2221は第1の磁気シールド部分2222aに配置される。図16に示されるように、作動磁気部品2221及びモータキャリア221は、それぞれ、第1の磁気シールド部分2222aの両側に配置される。作動磁気部品2221は、例えば、第1の磁気シールド部分2222aの外側に面する側壁に配置される。作動磁気部品2221は、第3の磁気シールド部分2222bに対向している。第1の磁気シールド部分2222aは、モータキャリア221に接続される。本願のこの実施形態では、モータキャリア221は、第1の磁気シールド部分2222aを用いて作動磁気部品2221に接続される。
【0211】
本願のこの実施形態では、コイル2224は固定される。コイル2224が励磁された後に、作動磁気部品2221、第1の磁気シールド部分2222a、及び第3の磁気シールド部分2222bが一緒に移動し、モータキャリア221を駆動して移動させる。このため、ベース223には、磁気シールド部材2222が移動するための回避通路2231aが設けられる。
【0212】
実施形態1又は実施形態2のアクチュエータ222と一致して、第1の磁気シールド部分2222aに平行なアンペールの力は、励磁されたコイル2224に関するものであり且つ作動磁気部品2221に近い端部が垂直磁場に曝された後に生成される。コイル2224がベース223に固定されるので、作用及び反作用力の原理に従って、磁気シールド部品2222は、往復運動するようにコイル2224を通過して、第1の磁気シールド部分2222aに接続されたモータキャリア221を駆動して、第1の磁気シールド部分2222aの延長方向に平行な経路に沿って移動させる。この場合に、モータキャリア221に固定されたレンズ21の遠距離ズーム動作がさらに実施される。
【0213】
図16を参照されたい。モータキャリア221が対向する2つのキャリア2211を含む場合に、各キャリア2211のアクチュエータ222を駆動するように構成されたコイル2224は、対応するサブベース2231に接続される。コイル2224に関するものであり且つ作動磁気部品2221から離れた一端がサブベース2231に接続され得、それによって、コイル2224が固定される。また、回避通路2231aがサブベース2231に設けられる。回避通路2231aは、第1の磁気シールド部分2222aの方向に延びており、それによって、磁気シールド部品2222がコイル2224を通過し、アンペールの力の作用の下で、回避通路2231a内を移動して、各キャリア2211を駆動する。
【0214】
コイル2224が、サブベース2231に固定され、モータキャリア221と一緒に移動しないので、コイル2224に電力を供給する電源機器2223は、サブベース2231に接続され、安定した電流をサブベース2231上のコイル2224に供給する。
【0215】
また、電源機器2223は、ベース223のサブベース2231に接続され、各キャリア2211の構造を簡素化する。これにより、作動装置22の取付け効率が向上し、モータの負荷が軽減され、それによって、磁気シールド部品2222がモータキャリア221を効果的に駆動して移動させることができる。
【0216】
図17に示されるように、この例の位置検出機器224のホール素子2241はベース223に取り付けられ、感磁素子2242はモータキャリア221に取り付けられる。具体的には、モータキャリア221上の各キャリア2211の移動位置を検出するために、感磁素子2242が各キャリア2211に取り付けられ得る。例えば、内向きの取付けスロットをキャリア2211の底部に設けてもよい。感磁素子2242は、取付けスロットに受容される。これにより、キャリア2211に対する感磁素子2242の安定性が高まり、作動装置22内で感磁素子2242が占める垂直方向のスペースが減少し、作動装置22のよりコンパクトな構造が保証される。
【0217】
また、感磁素子2242に対応するホール素子2241が、サブベース2231に取り付けられる。キャリア2211が、磁気シールド部分2222の駆動中に第1のガイドレール225に沿って移動する過程において、ホール素子2241は、感磁素子2242によって生成された磁場強度を常に検出し、磁場強度の値をプロセッサにフィードバックする。プロセッサは、ホール素子2241と感磁素子2242との間の距離を計算して、キャリア2211の特定の位置を計算する。感磁素子2242の磁場強度が予め設定したしきい値に達することをホール素子2241が検出したときに、ホール素子2241は、信号をプロセッサ送る。プロセッサは、信号に基づいて、電源機器2223を制御して、コイル2224への電力供給を停止し、キャリア2211の駆動を停止し、モータキャリア221の閉ループ制御を実施する。
【0218】
また、ホール素子2241は、ベース223上のサブベース2231に取り付けられるので、サブベース2231に固定された電源機器2223は、電力をホール素子2241に安定して供給する。さらに、ホール素子2241と電源機器2223との両方がベース223に配置されるので、モータキャリア221の取付け構造がさらに簡素化され、作動装置22全体の構造がより合理的且つコンパクトになる。
【0219】
図16を参照されたい。この実施形態では、作動装置22に複数のモータキャリア221が存在する場合に、同じ側の複数のキャリア2211が全て1つのアクチュエータ222によって駆動される。例えば、同じ側の複数のキャリアは全て、この側に位置する磁気シールド部品2222の第1の磁気シールド部分2222aに接続される。この場合に、アクチュエータ222の磁気シールド部品2222がコイル2224を通過して回避通路2231a内を移動するときに、アクチュエータ222の磁気シールド部品2222は、同じ側の複数のキャリア2211を同時に駆動して、複数のモータキャリア221上でレンズ21の同期駆動を実施することができる。
【0220】
各キャリア2211及び第1の磁気シールド部分2222aは、複数の方法で接続することができる。例えば、固定具を、キャリア2211に関するものであり且つ第1の磁気シールド部分2222aに近い一端に配置して、第1の磁気シールド部分2222aとキャリア2211との間の安定した接続を実現することができる。例えば、各キャリア2211は、ねじを用いて第1の磁気シールド部分2222aに接続してもよい。これにより、キャリア2211と第1の磁気シールド部分2222aとの接続強度を確保することができ、モータキャリア221とアクチュエータ222とを別々に交換するのに役立つ。
【0221】
第1の磁気シールド部分2222aが移動時にキャリア2211を同期して移動させることができることを条件として、キャリア2211と第1の磁気シールド部分2222aとの間の接続方法は、この例では特に限定されない。
【0222】
本願の一実施形態は、少なくとも1つのレンズ21と、前述の構造のいずれか1つの作動装置22とを含むカメラモジュール20をさらに提供する。作動装置22のアクチュエータ222は、モータキャリア221を用いてレンズ21に接続され、レンズ21を駆動して特定の方向(例えば、アクチュエータ222の第1の磁気シールド部分2222aの延長方向と平行)に移動させる。
【0223】
本願のこの実施形態では、作動装置22は、カメラモジュール20内に配置され、レンズ21を駆動して特定の方向に平行な経路上を移動させ、レンズ21の遠距離ズーム動作プロセスを実施する。簡素な構造であるため、作動装置22は、カメラモジュール20全体の製造及び取付けの難しさを効果的に低減する。さらに、各構成要素は、ステッピングモータよりも低コストであり、カメラモジュール20全体の製造コストを削減する。
【0224】
図16及び図17に示される作動装置22のアクチュエータ222は、実施形態1における構造であることに留意されたい。しかしながら、この実施形態では、作動装置22のアクチュエータ222は、実施形態2及び実施形態1で説明した構造であり、アクチュエータ222とモータキャリア221とベース223との間の取付け方法が、実施形態2及び実施形態1で説明したものと一致している。従って、作動装置22のアクチュエータ222が実施形態2で説明した構造である場合に、アクチュエータ222とモータキャリア221とベース223との間の取付け方法については、上記の内容を直接参照されたい。詳細について、ここでは再び説明しない。
【0225】
本願の一実施形態は、ハウジング10及びカメラモジュール20を含む電子装置を提供し、カメラモジュール20はハウジング10に配置される。ハウジング10は、電子装置の後部カバーであり得る。電子装置が携帯電話等のインテリジェント端末である場合に、カメラモジュール20は後向きカメラモジュールであってもよく、又はカメラモジュール20は前向きカメラモジュールであってもよい。
【0226】
カメラモジュール20は、電子装置内に配置されて、電子装置のカメラモジュール20の遠距離ズーム動作を実現し、電子装置の焦点距離の長い遠距離撮影及び焦点距離の短い広角撮影の機能を保証する。これにより、電子装置の構造が簡素化され、製造及び取付けの難しさが軽減される。さらに、各構成要素はステッピングモータよりも低コストであり、電子装置全体の製造コストを削減する。
【0227】
電子装置は、携帯電話、タブレット、ノートブックコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、携帯情報端末(personal digital assistant, PDA)、ウェアラブル装置、又は仮想現実装置等の、カメラモジュールを有する電子装置を含むが、これらに限定されないことに留意されたい。
【0228】
本願の実施形態の説明において、他に明確に特定及び限定されない限り、用語「取付け」、「接続」、及び「連結」は広い意味で理解すべきであることに留意されたい。例えば、接続は、固定的な接続であってもよく、中間媒体を用いた間接的な接続であってもよく、又は2つの要素の間の内部接続又は2つの要素の間の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、本願の実施形態における前述の用語の特定の意味は、特定の状況に従って理解され得る。
【0229】
本願の実施形態の明細書、特許請求の範囲、及び添付の図面において、用語「第1」、「第2」、「第3」、「第4」等(存在する場合に)は、同様の対象物を区別することを意図しているが、必ずしも特定の順序又はシーケンスを示すわけではない。
図1
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