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  • 特許-下水溝用悪臭遮断装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-10
(45)【発行日】2024-04-18
(54)【発明の名称】下水溝用悪臭遮断装置
(51)【国際特許分類】
   E03F 5/04 20060101AFI20240411BHJP
   E03F 7/06 20060101ALI20240411BHJP
【FI】
E03F5/04 Z
E03F7/06
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022569276
(86)(22)【出願日】2021-08-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-19
(86)【国際出願番号】 KR2021011320
(87)【国際公開番号】W WO2022055154
(87)【国際公開日】2022-03-17
【審査請求日】2022-11-15
(31)【優先権主張番号】10-2020-0115343
(32)【優先日】2020-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522443110
【氏名又は名称】パク、ヨン ソク
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク、ヨン ソク
【審査官】柿原 巧弥
(56)【参考文献】
【文献】実開平04-046178(JP,U)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0037807(KR,A)
【文献】米国特許第04935132(US,A)
【文献】韓国公開実用新案第1999-0035237(KR,U)
【文献】特開2008-002260(JP,A)
【文献】特開2001-132083(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-0454999(KR,B1)
【文献】特開平07-324373(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0290349(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03F 5/04
E03F 7/06
E03C 1/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下水溝マンホールの上部に載置されるように板状に形成され、中央に貫通孔が形成されたプレートと、
前記プレートの下方に前記貫通孔に連結され、下方から側方向にベンディングされ、端部が斜線に切開された形状を有する排水管と、及び
前記排水管の端部にヒンジ結合され、前記排水管から排出される雨水又は汚水によって開放されたり、荷重によって閉鎖される遮蔽膜と、を含み、
前記排水管は、
前記プレートと直交するように連結される上部パイプ、及び
前記上部パイプの下端に75度乃至85度の方向に連結される下部パイプを含み、
前記下部パイプの端部には、前記遮蔽膜と連結され、前記遮蔽膜の開放時、前記下部パイプと遮蔽膜との間が全て遮られるように広がり、異物をろ過するフィルターネットが備えられ、
前記下部パイプの内側上端には、前記フィルターネットと連結された弾性体が備えられ、
前記弾性体は、前記遮蔽膜の開放時に膨張し、前記遮蔽膜の閉鎖時に収縮することを特徴とする、下水溝用悪臭遮断装置。
【請求項2】
前記フィルターネットには、中央の周囲に沿って連結された第1補強体、及び前記下部パイプと遮蔽膜の最端部との間に連結された第2補強体が備えられ、
前記弾性体は、前記第2補強体の中央及び前記第2補強体と隣接した第1補強体に一体に連結されることを特徴とする、請求項に記載の下水溝用悪臭遮断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下水溝用悪臭遮断装置に関し、より詳細には、下水溝から発生する悪臭や流入する虫を遮断するために使用される下水溝用悪臭遮断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、下水溝又はマンホールは、道路の縁部に設置された排水設備の一つであって、道路の路面から流れ込んだ雨水を排水管を介して排出するためのものである。
【0003】
下水溝やマンホールは、通常開放されており、雨が降らないときに各種の異物が投入されて積もると、実際に雨が降るときに、下水溝に積もった異物によって下水溝及び排水管が詰まってしまい、雨水や汚水を正常に排水できないだけでなく、排水管の汚水が逆流するという問題があった。また、下水溝や排水管に停滞した汚水から悪臭が発生し、空気汚染などの環境的な問題が深刻な実情にある。
【0004】
このような問題を解決するための従来技術として、大韓民国登録実用新案公報第20-0461576号の汚物流入及び悪臭を防止する雨水受けは、下水を導入して排出するための第1及び第2通路を有する本体と;下水が第1通路に正方向に排水される場合には第1通路を開放し、下水が第1通路から逆流する場合には第1通路を閉鎖する第1ドアと;
【0005】
下水が第2通路に正方向に排水される場合には第2通路を開放し、下水が第2通路から逆流する場合には第2通路を閉鎖する第2ドアと;第1通路に導入された下水の流れ圧力が設定圧力以上である場合にのみ第1通路を開放できるように、第1ドアを閉鎖位置方向に弾性的に加圧する弾性加圧手段と;第2通路を通過する下水中の異物を捕集できるように、第2通路上に設置される捕集網と;を備えたことが開示されている。
【0006】
これは、捕集網で汚水に含まれた異物を捕集できるようにしているが、捕集網に一定量の異物が引っ掛かった場合には、汚水が容易に排出されずに逆流し得るという問題と共に、別途に捕集網を掃除しなければならないという煩わしい問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】大韓民国特許庁登録番号第20-0461576号
【文献】大韓民国特許庁公開番号第20-1995-0003894号
【文献】大韓民国特許庁登録番号第20-0317103号
【文献】大韓民国特許庁登録番号第10-0807073号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、下水溝から発生する悪臭を遮断することはもちろん、下水溝を介して流入する各虫を遮断することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような目的を達成するために、本発明の好適な実施例に係る下水溝用悪臭遮断装置は、下水溝マンホールの上部に載置されるように板状に形成され、中央に貫通孔が形成されたプレート;前記プレートの下方に前記貫通孔に連結され、下方から側方向にベンディングされ、端部が斜線に切開された形状を有する排水管;及び前記排水管の端部にヒンジ結合され、前記排水管から排出される雨水又は汚水によって開放されたり、荷重によって閉鎖される遮蔽膜;を含む。
【0010】
また、前記排水管は、前記プレートと直交するように連結される上部パイプ、及び前記上部パイプの下端に75度乃至85度の方向に連結される下部パイプを含むことを特徴とする。
【0011】
また、前記下部パイプの端部には、前記遮蔽膜と連結され、前記遮蔽膜の開放時、前記下部パイプと遮蔽膜との間が全て遮られるように広がり、異物をろ過するフィルターネットが備えられたことを特徴とする。
【0012】
また、前記下部パイプの内側上端には、前記フィルターネットと連結された弾性体が備えられ、前記弾性体は、前記遮蔽膜の開放時に膨張し、前記遮蔽膜の閉鎖時に収縮することを特徴とする。
【0013】
また、前記フィルターネットには、中央の周囲に沿って連結された第1補強体、及び前記下部パイプと遮蔽膜の最端部との間に連結された第2補強体が備えられ、前記弾性体は、前記第2補強体の中央及び前記第2補強体と隣接した第1補強体に一体に連結されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る下水溝用悪臭遮断装置によると、雨水が案内されるように排水管が形成され、排水管の端部には、雨水によって開放されたり、荷重によって閉鎖される遮蔽膜が備えられることによって、下水溝で発生する悪臭を遮断することはもちろん、下水溝から流入する虫を遮断できるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施例に係る下水溝用悪臭遮断装置の底面斜視図である。
図2】本発明の第1実施例に係る下水溝用悪臭遮断装置の側断面図である。
図3】本発明の第1実施例に係る図2の動作図である。
図4】本発明の第2実施例に係る下水溝用悪臭遮断装置の底面斜視図である。
図5】本発明の第2実施例に係る下水溝用悪臭遮断装置の側断面図である。
図6】本発明の第2実施例に係る図2の動作図である。
図7】本発明の第2実施例に係るフィルターネットの斜視図である。
図8】本発明の第2実施例に係るフィルターネットの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の利点、特徴、及びそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述している各実施例を参照すれば明確になるだろう。
【0017】
しかし、本発明は、以下で開示する各実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現可能である。但し、本実施例は、本発明の開示を完全にし、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであって、本発明は、請求項の範疇によって定義されるものに過ぎない。明細書全体にわたって同一の参照符号は、同一の構成要素を称する。
【0018】
以下で、本発明の各実施例によって下水溝用悪臭遮断装置を説明するための各図面を参考にして、本発明に対して説明する。
【0019】
図1は、本発明の第1実施例に係る下水溝用悪臭遮断装置の底面斜視図で、図2は、本発明の第1実施例に係る下水溝用悪臭遮断装置の側断面図で、図3は、本発明の第1実施例に係る図2の動作図である。
【0020】
これらの図面を参照すると、本実施例に係る下水溝用悪臭遮断装置は、悪臭はもちろん、下水溝から流入する虫を遮断できるという特徴を有する。
【0021】
このような効果を提供できる本実施例に係る下水溝用悪臭遮断装置100は、プレート110、排水管120及び遮蔽膜130を含む。
【0022】
前記プレート110は、スチールグレーチングが載置される下水溝マンホールの上端に載置されるものであって、板状を有し、中央に上下方向に貫通孔111が形成される。
【0023】
ここで、前記プレート110は、前記下水溝マンホールの上端に前記スチールグレーチングが載置され得るように上端の周囲に沿って形成された係止突起に載置される。
【0024】
前記排水管120は、前記プレート110の下方に前記貫通孔111に連結されるものであって、上部パイプ121及び下部パイプ122を含む。
【0025】
具体的には、前記上部パイプ121は、前記プレート110と直交するように連結される。
【0026】
ここで、前記上部パイプ121は、略5度乃至10度の勾配を有する。
【0027】
前記下部パイプ122は、前記上部パイプ121の下端に略75度乃至85度の角度方向に連結される。
【0028】
このとき、前記排水管120は略「L」字状を有する。
【0029】
そして、前記下部パイプ122は、端部が斜線に切開された形状を有する。
【0030】
このとき、斜線方向は、上方後方から下方前方に形成される。
【0031】
前記遮蔽膜130は、前記排水管120の端部にヒンジ131結合され、前記排水管120から排出される雨水又は汚水によって押されて開放されたり、荷重によって閉鎖される。
【0032】
このような構成を通じて、前記排水管120は、下水溝に排出される雨水又は汚水によって遮蔽膜130が開放又は閉鎖され、悪臭や虫を遮断することができる。
【0033】
図4は、本発明の第2実施例に係る下水溝用悪臭遮断装置の底面斜視図で、図5は、本発明の第2実施例に係る下水溝用悪臭遮断装置の側断面図で、図6は、本発明の第2実施例に係る図2の動作図で、図7は、本発明の第2実施例に係るフィルターネットの斜視図で、図8は、本発明の第2実施例に係るフィルターネットの正面図である。
【0034】
本実施例に係る下水溝用悪臭遮断装置200は、プレート210、排水管220及び遮蔽膜230を含む。
【0035】
前記プレート210は、スチールグレーチングが載置される下水溝マンホールの上端に載置されるものであって、板状を有し、中央に上下方向に貫通孔211が形成される。
【0036】
ここで、前記プレート210は、前記下水溝マンホールの上端に前記スチールグレーチングが載置され得るように上端の周囲に沿って形成された係止突起に載置される。
【0037】
さらに、前記プレート210は、枠が前記係止突起に係止されて固定され得るように上方にベンディングされ、その端部が前記係止突起にベンディングされるように固定突起210aが形成され得る。
【0038】
図示してはいないが、前記固定突起210aの最端部には、周囲に沿ってゴムパッキン(図示せず)が結合されることが好ましい。
【0039】
前記排水管220は、前記プレート210の下方に前記貫通孔211に連結されるものであって、上部パイプ221及び下部パイプ222を含む。
【0040】
具体的には、前記上部パイプ221は、前記プレート210と直交するように連結される。
【0041】
前記下部パイプ222は、前記上部パイプ221の下端に略75度乃至85度の角度方向に連結される。
【0042】
このとき、前記排水管220は略「L」字状を有する。
【0043】
そして、前記下部パイプ222は、端部が斜線に切開された形状を有する。
【0044】
このとき、斜線方向は、上方後方から下方前方に形成される。
【0045】
前記遮蔽膜230は、前記排水管220の端部にヒンジ231結合され、前記排水管220から排出される雨水又は汚水によって押されて開放されたり、荷重によって閉鎖される。
【0046】
さらに、前記下部パイプ222の端部には、前記遮蔽膜230と連結され、前記遮蔽膜230の開放時、前記下部パイプ222と遮蔽膜230との間が全て遮られるように広がり、異物をろ過するフィルターネット223が備えられる。
【0047】
前記フィルターネット223は、雨水及び汚水の透水が可能になるように形成されることが好ましい。
【0048】
また、前記下部パイプ222の内側上端には、前記フィルターネット223と連結された弾性体222aが備えられる。
【0049】
このとき、前記弾性体222aは、前記遮蔽膜230の開放時に前記フィルターネット223が広がりながら膨張する。
【0050】
そして、前記弾性体222aが前記遮蔽膜230の閉鎖時に収縮しながら、前記フィルターネット223が前記下部パイプ222の内部に引き込まれるように引っ張る。
【0051】
このとき、前記弾性体222aは、前記遮蔽膜230の荷重より弱く、前記フィルターネット223の荷重より大きい弾性力を有することが好ましい。
【0052】
また、前記フィルターネット223には、中央の周囲に沿って第1補強体223aが連結され、前記下部パイプ222と遮蔽膜230の最端部との間に第2補強体223bが連結される。
【0053】
ここで、前記弾性体222aは、前記第1補強体223aと第2補強体223bとが互いに隣接して取り替えられる位置に連結される。
【0054】
これによって、前記弾性体222aが収縮することによって前記フィルターネット223を全体的に引っ張り、前記フィルターネット223全体が前記下部パイプ222の内部に引き込まれ、前記遮蔽膜230が前記下部パイプ222の端部に気密に密着する。
【0055】
さらに、前記下部パイプ222の内側には、前記弾性体222aの両側に輪ゴム222bがそれぞれ備えられる。
【0056】
前記輪ゴム222bのそれぞれは、互いに略「X」字状になるように交差し、各端部が前記フィルターネット223の両側に連結される。
【0057】
このとき、前記輪ゴム222bは、前記弾性体222aと同一の弾性力を有し、前記フィルターネット223が前記下部パイプ222の内部に引き込まれるとき、両側に互いに行き違う方向に引っ張り、体積を縮小させる。
【0058】
本発明に係る下水溝用悪臭遮断装置によると、雨水が案内されるように排水管が形成され、排水管の端部に雨水によって開放されたり、荷重によって閉鎖される遮蔽膜が備えられることによって、下水溝で発生する悪臭を遮断することはもちろん、下水溝から流入する虫を遮断できるという効果を得ることができる。
【0059】
本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須的な特徴を変更せずとも他の具体的な形態で実施可能であることを理解できるだろう。そのため、以上で記述した各実施例は、全ての面で例示的なものであって、限定的なものではないことを理解しなければならない。本発明の範囲は、上記の詳細な説明よりは、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味、範囲、及びその均等概念から導出される全ての変更又は変形した形態は、本発明の範囲に含まれるものと解釈しなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8