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特許7470910誤挿入検知プログラム、誤挿入検知装置、および誤挿入検知方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-11
(45)【発行日】2024-04-19
(54)【発明の名称】誤挿入検知プログラム、誤挿入検知装置、および誤挿入検知方法
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/10 20060101AFI20240412BHJP
   G06K 17/00 20060101ALI20240412BHJP
   G01N 35/02 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
G06K7/10 280
G06K7/10 104
G06K17/00 025
G01N35/02 C
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022564972
(86)(22)【出願日】2020-11-27
(86)【国際出願番号】 JP2020044391
(87)【国際公開番号】W WO2022113312
(87)【国際公開日】2022-06-02
【審査請求日】2023-02-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591086854
【氏名又は名称】株式会社テクノメデイカ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高村 亮太朗
(72)【発明者】
【氏名】大木 誠一
(72)【発明者】
【氏名】蝶名林 孝二
(72)【発明者】
【氏名】井尻 浩和
(72)【発明者】
【氏名】杉本 耕一
(72)【発明者】
【氏名】永田 哲平
(72)【発明者】
【氏名】白石 典之
【審査官】土谷 慎吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-218463(JP,A)
【文献】特開2016-210028(JP,A)
【文献】特開2008-009940(JP,A)
【文献】特開2006-004151(JP,A)
【文献】特開2015-176173(JP,A)
【文献】特開2005-118401(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/10
G06K 17/00
G01N 35/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
誤挿入検知装置に、
RFID(Radio Frequency IDentification)タグが貼付されたロール紙を巻き取る巻き取り軸の一定量の回転が完了するまでに、前記RFIDタグの読み取りを実行し、
前記巻き取り軸を第1の量逆方向に回転させる前に第2の量逆方向に回転させ、前記巻き取り軸を前記第1の量逆方向に回転させた後に前記巻き取り軸を前記第1の量正方向に回転させ、
前記読み取りの結果に基づいて、前記RFIDタグの誤挿入の発生を判定する
処理を実行させることを特徴とする誤挿入検知プログラム。
【請求項2】
記誤挿入検知装置によって実行される、前記読み取りを実行する処理は、前記逆方向および前記正方向の少なくとも1方向の前記第1の量の回転が完了するまでに、前記読み取りを実行する処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の誤挿入検知プログラム。
【請求項3】
前記誤挿入検知装置に、
前記誤挿入が発生していると判定された場合、前記誤挿入の発生を通知する処理をさらに実行させることを特徴とする請求項1に記載の誤挿入検知プログラム。
【請求項4】
前記誤挿入検知装置に、
前記誤挿入は発生していないと判定された場合、前記巻き取り軸を前記第2の量、正方向に回転させる処理をさらに実行させることを特徴とする請求項に記載の誤挿入検知プログラム。
【請求項5】
前記誤挿入検知装置によって実行される、前記読み取りを実行する処理は、前記誤挿入検知装置への前記ロール紙のセットが完了した場合、または前記誤挿入検知装置のフィードテストが完了した場合にONに設定され、および前記読み取りの結果に基づいて前記誤挿入は発生していないと判定された場合にOFFに設定されるフラグがONであることを判定したことに応答して実行されることを特徴とする請求項1に記載の誤挿入検知プログラム。
【請求項6】
前記誤挿入検知装置に、
前記ロール紙のラベルに対する印字枚数をカウントし、
前記印字枚数に基づいて、前記一定量の回転量を決定する
処理をさらに実行させることを特徴とする請求項1に記載の誤挿入検知プログラム。
【請求項7】
前記誤挿入検知装置によって実行される、前記第1の量、前記逆方向に回転させる処理、および前記第1の量、前記正方向に回転させる処理の少なくとも1つは、前記巻き取り軸を一時停止させながら、前記第1の量、回転させる処理を含むことを特徴とする請求項2に記載の誤挿入検知プログラム。
【請求項8】
前記誤挿入検知装置によって実行される、前記第1の量、前記逆方向に回転させる処理、および前記第1の量、前記正方向に回転させる処理は、前記RFIDタグの読み取りを実行する時に、前記読み取りを実行しない時と比較して前記巻き取り軸の回転速度を低速にする処理を含むことを特徴とする請求項2に記載の誤挿入検知プログラム。
【請求項9】
前記誤挿入検知装置は、採血管準備装置であることを特徴とする請求項1に記載の誤挿入検知プログラム。
【請求項10】
RFID(Radio Frequency IDentification)タグが貼付されたロール紙を巻き取る巻き取り軸の一定量の回転が完了するまでに、前記RFIDタグの読み取りを実行する読み取り部と、
前記巻き取り軸を第1の量逆方向に回転させる前に第2の量逆方向に回転させ、前記巻き取り軸を前記第1の量逆方向に回転させた後に前記巻き取り軸を前記第1の量正方向に回転させ、前記読み取りの結果に基づいて、前記RFIDタグの誤挿入の発生を判定する判定部と
を有することを特徴とする誤挿入検知装置。
【請求項11】
誤挿入検知装置が、
RFID(Radio Frequency IDentification)タグが貼付されたロール紙を巻き取る巻き取り軸の一定量の回転が完了するまでに、前記RFIDタグの読み取りを実行し、
前記巻き取り軸を第1の量逆方向に回転させる前に第2の量逆方向に回転させ、前記巻き取り軸を前記第1の量逆方向に回転させた後に前記巻き取り軸を前記第1の量正方向に回転させ、
前記読み取りの結果に基づいて、前記RFIDタグの誤挿入の発生を判定する
処理を実行することを特徴とする誤挿入検知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誤挿入検知プログラム、誤挿入検知装置、および誤挿入検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
採血管準備装置などで用いられる、ロール紙に貼付されたRFID(Radio Frequency IDentification)タグ付きのラベルは、データの書き込みおよび印字が行われた後、ロール紙から剥がされ、採血管などに貼付される。また、ラベルが剥がされた後のロール紙は、巻き取り軸によって巻き取られる。そのため、このような通常の運用時には、巻き取り軸に巻き取られたロール紙にラベルは貼付されていない。また、ロール紙の交換時など、ロール紙を採血管準備装置にセットする際は、ロール紙に貼付されたラベルを、例えば、ロール紙の先端から10枚など一定枚数、人の手で剥がして巻き取り軸にセットする運用をしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-091741号公報
【文献】特開2018-153992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ロール紙に対するラベルの剥がし忘れや、剥がす枚数が十分でない場合など、巻き取り軸にRFIDタグ付きのラベルが誤挿入されてしまうことがある。このようなRFIDタグ付きのラベルの誤挿入が発生すると、誤挿入されたRFIDタグが、RFIDリーダライタの通信領域に存在してしまう場合があり、本来書き込むべきRFIDタグとの通信ができずにデータの読み/書きが正常に行われない問題がある。
【0005】
一つの側面では、RFIDタグの誤挿入を検知できる誤挿入検知プログラム、誤挿入検知装置、および誤挿入検知方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の案では、誤挿入検知装置に、RFIDタグが貼付されたロール紙を巻き取る巻き取り軸の一定量の回転が完了するまで、RFIDタグの読み取りを実行し、RFIDタグの読み取りの結果に基づいて、前記RFIDタグの誤挿入の発生を判定する処理を実行させることを特徴とする誤挿入検知プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0007】
一つの側面では、RFIDタグの誤挿入を検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施例1にかかる誤挿入検知装置10の一例を示す図である。
図2図2は、実施例1にかかる誤挿入検知装置10の内部構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施例1にかかるRFIDの読み書き範囲80の一例を示す図である。
図4図4は、実施例1にかかる誤挿入検知装置10の機能構成を示す機能ブロック図である。
図5図5は、実施例1にかかるRFIDタグ115の退避処理の一例を示す図である。
図6図6は、実施例1にかかる逆方向のRFIDタグ115の読み取り処理の一例を示す図である。
図7図7は、実施例1にかかる正方向のRFIDタグ115の読み取り処理の一例を示す図である。
図8図8は、実施例1にかかるラベル110の印字枚数が多くなった場合の巻き取り軸54の一例を示す図である。
図9図9は、実施例1にかかる印字枚数および戻し量の関係データの一例を示す図である。
図10図10は、実施例1にかかる誤挿入検知処理の流れを示すフローチャートである。
【0009】
以下に、本願の開示する誤挿入検知プログラム、誤挿入検知装置、および誤挿入検知方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、各実施例は、矛盾のない範囲内で適宜組み合わせることができる。
【実施例1】
【0010】
[誤挿入検知装置10]
まず、実施例1の動作主体となる誤挿入検知装置10について説明する。図1は、実施例1にかかる誤挿入検知装置10の一例を示す図である。誤挿入検知装置10の一例は、医療施設などに設置される採血管準備装置であるが、採血管準備装置に限定されない。図1は、正面やや上方から見た誤挿入検知装置10を示し、誤挿入検知装置10の内部にセットされるロール紙100や、ラベル110が貼付されて排出される採血管120などを示している。なお、図1に示すように、ロール紙100は、台紙105に複数のラベル110が貼付されたもので、各ラベル110にはRFIDタグ115が付いている。
【0011】
誤挿入検知装置10は、例えば、被採血者に関する情報をラベル110に印字する。また、誤挿入検知装置10は、被採血者に関する情報をRFIDタグ115に書き込む。このようにしてラベル110と被採血者に関する情報とが関連付けられる。そして、誤挿入検知装置10は、台紙105からラベル110を一枚ずつ剥がし、採血管120に貼り付け、採血管120と被採血者に関する情報とを関連付ける。
【0012】
[誤挿入検知装置10の内部構成]
次に、誤挿入検知装置10の内部構成について説明する。図2は、実施例1にかかる誤挿入検知装置10の内部構成の一例を示す図である。図2は、側面から見た誤挿入検知装置10の内部を示している。図2に示すように、ロール紙100は、台紙105の先端が巻き取り軸54に巻かれ、巻き取り軸54とプラテンロール51とが回転することにより台紙105が所定の搬送路を通りながら巻き取られるように誤挿入検知装置10にセットされる。
【0013】
また、ラベル110が貼付された台紙105は、所定の搬送路を通りながら、RFIDリーダライタ50によってRFIDタグ115への情報の書き込みが行われる。なお、厳密には、RFIDリーダライタ50に内蔵または外付けて接続されるRFIDアンテナによって、RFIDタグ115への情報の書き込みが行われる。また、図2では、見易さを考慮してRFIDタグ115を示していないが、ラベル110には、RFIDタグ115が付いている。また、プラテンロール51とサーマルヘッド52とによってラベル110への情報の印字が行われる。そして、剥がし板53によってラベル110が台紙105から剥がされ、剥がされたラベル110は採血管120に貼付されるなどし、残った台紙105は巻き取り軸54によって巻き取られる。
【0014】
このように、ラベル110は、剥がし板53によって剥がされるため、通常の運用では、巻き取り軸54によって台紙105が巻き取られても、台紙105にラベル110が貼付されたまま、剥がし板53以降に進むことはない。換言すると、誤挿入検知装置10は、剥がし板53以降、巻き取り軸54の巻き取られる台紙105にはラベル110が貼付されていないことを前提として動作する。そのため、ユーザが、誤挿入検知装置10にロール紙100をセットする際も、剥がし板53以降にラベル110が存在しないように、台紙105の先端から、例えば、10枚程度のラベル110を剥がす運用を行っている。
【0015】
しかしながら、ラベル110の剥がし忘れや、剥がす枚数が十分でない場合など、剥がし板53以降にラベル110が貼付されたまま、ロール紙100がセットされてしまう場合がある。これを、RFIDタグ115付きラベル110の誤挿入、または、単にRFIDタグ115の誤挿入と表現し、次に、RFIDタグ115の誤挿入が発生した場合の問題を説明する。
【0016】
図3は、実施例1にかかるRFIDの読み書き範囲80の一例を示す図である。図3の例では、破線で囲まれた読み書き範囲80が、RFIDリーダライタ50によってRFIDタグ115に対する読み書きが行われる範囲である。また、図3では、便宜上、RFIDリーダライタ50が読み書きを行っている様子を表現するために、フラッシュ状の図形を用いているが、実際にRFIDリーダライタ50が光るなどするわけではない。また、図3では、正規のラベル110と、誤挿入されたラベル110とを区別するため、それぞれを、ラベル110-1、ラベル110-2と表現している。RFIDタグ115付きのラベル110の誤挿入が発生すると、図3に示すように、読み書き範囲80内に、正規ラベル110-1および誤挿入ラベル110-2の両方が存在する場合が出てくる。
【0017】
一方、RFIDリーダライタ50は、ラベル110への情報の書き込みの成否を認識することはできるが、どのラベル110に対する情報の書き込みが成功したかは判断できない。そのため、読み書き範囲80内に複数のラベル110が存在する場合、情報の書き込みが、正規ラベル110-1に対して行われず、誤挿入ラベル110-2に対してのみ行われてしまう場合が発生し得る。このような場合であっても、RFIDリーダライタ50は情報の書き込みに成功したと判断するため、ユーザに対してエラー通知などが行われることなく、後から、正規ラベル110-1への情報の書き込みが行われていないことが発覚する、などといった問題が発生する。
【0018】
そこで、実施例1にかかる誤挿入検知装置10は、RFIDタグ115付きのラベル110の誤挿入を検知し、ユーザに対して誤挿入の発生を通知する。
【0019】
[誤挿入検知装置10の機能構成]
次に、RFIDタグ115付きのラベル110の誤挿入検知方法の動作主体となる誤挿入検知装置10の機能構成について説明する。図4は、実施例1にかかる誤挿入検知装置10の機能構成を示す機能ブロック図である。図4に示すように、誤挿入検知装置10は、記憶部20および制御部30を有する。
【0020】
記憶部20は、各種データや、制御部30が実行するプログラムを記憶する記憶装置の一例であり、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体である。記憶部20は、例えば、ロール紙100のラベル110に対する印字枚数や、誤挿入検知装置10の各種機能の設定情報などを記憶できる。なお、記憶部20には、上記具体例以外にも様々なデータを記憶できる。
【0021】
制御部30は、誤挿入検知装置10全体を司る処理部であり、例えば、プロセッサなどである。制御部30は、回転制御部31、読み取り部32、判定部33、通知部34、および決定部35を有する。なお、各処理部は、プロセッサが有する電子回路の一例やプロセッサが実行するプロセスの一例である。
【0022】
回転制御部31は、ロール紙100を巻き取る巻き取り軸54を、一定量、正方向または逆方向に回転させる。ここで、正方向とはロール紙100を巻き取る方向である。また、巻き取り軸54とプラテンロール51は機械的に連動して動作する。なお、回転制御部31は、後述する読み取り部32によるRFIDタグ115の読み取りの精度を向上させるため、巻き取り軸54を、一時停止させたり、低速にしたりしながら、回転させることもできる。
【0023】
読み取り部32は、回転制御部31による巻き取り軸54の一定量の回転が完了するまでに、RFIDタグ115の読み取りを実行する。ここで、巻き取り軸54の一定量の回転とは、巻き取り軸54の逆方向もしくは正方向、または両方向の一定量の回転である。すなわち、読み取り部32は、回転制御部31による巻き取り軸54の回転によって所定の搬送路を逆方向または正方向に移動するロール紙100に対して、RFIDタグ115の読み取りを実行する。これにより、誤挿入検知装置10は、ロール紙100に貼り付いたまま誤挿入されてしまったRFIDタグ115付きのラベル110を検知できる。なお、読み取り部32によるRFIDタグ115の読み取りは、実行条件を予め設定し、例えば、誤挿入検知装置10へのロール紙100のセットが完了した場合、または誤挿入検知装置10のフィードテストが完了した場合に実行されるように制御できる。
【0024】
判定部33は、読み取り部32によるRFIDタグ115の読み取りの結果に基づいて、RFIDタグ115の誤挿入の発生を判定する。例えば、判定部33は、回転制御部31による巻き取り軸54の回転によって所定の搬送路を逆方向または正方向に移動するロール紙100に貼り付いたままのRFIDタグ115の読み取りに成功した場合、RFIDタグ115の誤挿入が発生したと判定できる。
【0025】
通知部34は、判定部33によって、RFIDタグ115の誤挿入が発生していると判定された場合、RFIDタグ115の誤挿入の発生を通知する。ここで、通知部34による通知とは、例えば、通知音の出力や、誤挿入検知装置10が備え得るディスプレイへのエラー表示などである。
【0026】
決定部35は、ロール紙100のラベル110に対する印字枚数をカウントし、印字枚数に基づいて、巻き取り軸54の回転量を決定する。RFIDタグ115付きのラベル110が巻き取り軸54の方まで誤挿入してしまった場合、例えば、巻き取り軸54を一回転分、回転させながら、RFIDタグ115の読み取りを実行する。しかしながら、巻き取り軸54はロール紙100を巻き取るにつれて外径が徐々に大きくなるため、巻き取り軸54の一回転分の回転量が変わってくる。そこで、ロール紙100を誤挿入検知装置10にセットしてからラベル110の印字枚数をカウントし、印字枚数に基づいて巻き取り軸54の回転量を決定する。
【0027】
ここで、回転量は、例えば、巻き取り軸54の回転によって搬送路を移動するロール紙100の移動量や、巻き取り軸54の回転角度である。また、カウントされた印字枚数は、誤挿入検知装置10によって、記憶部20に記憶され、誤挿入検知装置10にロール紙100がセットされたことに応答してリセットされる。なお、巻き取り軸54の回転量は、印字枚数の代わりに、例えば、誤挿入検知装置10からのラベル110の出力枚数など、ロール紙100を誤挿入検知装置10にセットしてからの巻き取り軸54の回転量を判断できる数量に基づいて決定されてよい。
【0028】
[処理の詳細]
次に、実施例1にかかる誤挿入検知装置10による誤挿入検知処理について詳細に説明する。誤挿入検知処理は、例えば、誤挿入検知装置10へのロール紙100のセットが完了した場合や、誤挿入検知装置10のフィードテストが完了した場合などに実行される、誤挿入検知装置10のリセット動作の中で実行される。このような実行の制御は、例えば、誤挿入検知装置10の記憶部20にフラグ(以下、「検知フラグ」という)を保持することにより制御できる。
【0029】
より具体的には、例えば、ロール紙100のセットやフィードテストは誤挿入検知装置10のカバーを開いて行う必要があるため、カバーが閉じられたことなどに応答して検知フラグがONに設定される。そして、検知フラグがONであり、その他の実行条件を満たす場合、誤挿入検知処理が実行される。その他の実行条件とは、例えば、誤挿入検知装置10に、(1)RFIDリーダライタ50など、RFIDユニットが搭載されている、(2)RFIDタグ115付きのラベル110が貼付されたロール紙100がセットされている、などである。これらの条件は、誤挿入検知装置10の記憶部20に記憶される設定情報により判断できる。なお、検知フラグは、RFIDタグ115の読み取りの結果に基づいて誤挿入は発生していないと判定された場合にOFFに設定される。
【0030】
このような検知フラグがONであり、その他の実行条件を全て満たして誤挿入検知処理が実行されると、誤挿入検知装置10は、まず、RFIDタグ115の退避処理を実行する。誤挿入検知処理の実行時、図3に示すように、正規ラベル110-1がRFIDリーダライタ50の読み書き範囲80内に存在する場合があるため、誤挿入検知処理において正規ラベル110-1が検知されないように、読み書き範囲80外への退避処理を実行する。
【0031】
図5は、実施例1にかかるRFIDタグ115の退避処理の一例を示す図である。図5に示すように、誤挿入検知装置10は、巻き取り軸54を一定量、例えば、ラベル110数枚分程度、逆方向に回転させることで、正規ラベル110-1を読み書き範囲80外に退避させることができる。なお、図5の例は、誤挿入ラベル110-2が存在する例であるが、RFIDタグ115付きのラベル110の誤挿入が発生していない場合は、当然ながら、誤挿入ラベル110-2は存在しない。
【0032】
図5に示すようなRFIDタグ115の退避処理を、RFIDタグ115の読み取り処理の前に実行することで、RFIDタグ115の誤挿入をより正確に検知できる。次に、RFIDタグ115の誤挿入を検知するためのRFIDタグ115の読み取り処理について説明する。
【0033】
図6は、実施例1にかかる逆方向のRFIDタグ115の読み取り処理の一例を示す図である。図6に示すように、誤挿入検知装置10は、巻き取り軸54をさらに一定量、例えば、巻き取り軸54の一回転分、逆方向に回転させながら、RFIDタグ115の読み取りを実行する。図5に示すようなRFIDタグ115の退避処理によって読み書き範囲80内に正規ラベル110-1は存在しないため、RFIDタグ115の読み取りに成功した場合、読み取られたRFIDタグ115は、誤挿入ラベル110-2のものであると判定できる。
【0034】
なお、RFIDタグ115の読み取りの精度を向上させるため、誤挿入検知装置10は、巻き取り軸54を、一時停止させたり、低速にしたりしながら、回転させ、RFIDタグ115の読み取りを実行することもできる。また、RFIDタグ115の読み取り処理のための巻き取り軸54の回転量は、例えば、ラベル110の印字枚数に基づいて決定される。また、図6のように巻き取り軸54上に誤挿入ラベル110-2がない場合も、読み書き範囲80内に正規ラベル110-1は存在しないため、RFIDタグ115の読み取りに成功した場合、読み取られたRFIDタグ115は、誤挿入ラベル110-2のものであると判定できる。
【0035】
次に、正方向のRFIDタグ115の読み取り処理について説明する。図7は、実施例1にかかる正方向のRFIDタグ115の読み取り処理の一例を示す図である。正方向のRFIDタグ115の読み取り処理は、図6に示すように巻き取り軸54を一定量、逆方向に回転させた後に実行される。正方向のRFIDタグ115の読み取り処理も、逆方向同様、図7に示すように、巻き取り軸54を一定量、正方向に回転させながら、RFIDタグ115の読み取りが実行される。その結果、RFIDタグ115の読み取りに成功した場合、読み取られたRFIDタグ115は、誤挿入ラベル110-2のものであると判定できる。
【0036】
なお、正方向の巻き取り軸54の回転量は、図6に示す逆方向の巻き取り軸54の回転量と同一であってよい。また、逆方向同様、誤挿入検知装置10は、巻き取り軸54を、一時停止させたり、低速にしたりしながら、RFIDタグ115の読み取りを実行することで、RFIDタグ115の読み取りの精度を向上させることができる。
【0037】
図6および図7を用いて、RFIDタグ115付きのラベル110の誤挿入を検知するための逆方向および正方向のRFIDタグ115の読み取り処理について説明した。なお、誤挿入検知装置10は、誤挿入の検知率を向上させるために、RFIDタグ115の読み取り処理を、逆方向および正方向の両方向で実行することができるが、どちらか1方向でのみ実行してもよい。
【0038】
次に、巻き取り軸54の回転量の決定方法について説明する。図8は、実施例1にかかるラベル110の印字枚数が多くなった場合の巻き取り軸54の一例を示す図である。図8に示すように、ラベル110の印字枚数が多くなると、巻き取り軸54に巻き取られた台紙105が多くなり、巻き取り軸54の外径が徐々に大きくなる。そのため、例えば、RFIDタグ115の読み取り処理を実行する際の巻き取り軸54の一回転分の回転量は、印字枚数によって変わってくる。そこで、例えば、ロール紙100を誤挿入検知装置10にセットしてからラベル110の印字枚数をカウントし、印字枚数に基づいて巻き取り軸54の回転量を決定する。
【0039】
図9は、実施例1にかかる印字枚数および戻し量の関係データの一例を示す図である。誤挿入検知装置10は、このような関係データを、記憶部20に記憶し、カウントされた印字枚数を検索キーとして、「印字枚数(未満)」を検索することで、「戻し量(step)」を取得する。図9の例では、「印字枚数(未満)」は、単位が未満で表され、例えば、印字枚数が300枚の場合、「印字枚数(未満)」が500(未満)に対応する「戻し量(step)」が取得される。「戻し量(step)」は、ロール紙100の搬送路に対する移動量を示すものであるが、巻き取り軸54の回転角度など、別の量であってもよい。このように、印字枚数と、ロール紙100の移動量や巻き取り軸54の回転角度との関係をデータとして記憶部20に記憶することで、印字枚数に応じて巻き取り軸54の回転量を決定できる。
【0040】
なお、図9の関係データはあくまでも一例であり、「印字枚数(未満)」の粒度は、より細かいものであってもよいし、印字枚数を、10枚以下、11枚~200枚、201枚から500枚、501枚以上、などと範囲を示すデータ形式で設定してもよい。
【0041】
[処理の流れ]
次に、実施例1にかかる誤挿入検知装置10による誤挿入検知処理について、処理の流れに沿って説明する。図10は、実施例1にかかる誤挿入検知処理の流れを示すフローチャートである。
【0042】
まず、図10に示すように、誤挿入検知装置10は、リセット動作を実行する(ステップS101)。リセット動作は、例えば、誤挿入検知装置10へのロール紙100のセットが完了した場合、または誤挿入検知装置10のフィードテストが完了した場合などに実行される、各種設定情報の初期化や再設定処理である。また、リセット動作によって、ロール紙100に貼付されたラベル110も、適切な位置に移動するよう制御される。なお、適切な位置とは、例えば、ラベル110への情報の印字が適切に行われるように、プラテンロール51とサーマルヘッド52との間や手前の位置である。
【0043】
リセット動作が実行されると、次に、誤挿入検知装置10は、記憶部20の設定情報を参照して、誤挿入検知装置10に、RFIDリーダライタ50など、RFIDユニットが搭載されているか否かを判定する(ステップS102)。RFIDユニットが搭載されていない場合(ステップS102:No)、そもそも、RFIDタグ115への書き込みも誤挿入も発生しないため、図10に示す誤挿入検知処理は終了する。
【0044】
一方、RFIDユニットが搭載されている場合(ステップS102:Yes)、誤挿入検知装置10は、記憶部20の設定情報を参照して、誤挿入検知装置10にRFIDタグ115がセットされているか否かを判定する(ステップS103)。誤挿入検知装置10にRFIDタグ115がセットされているとは、誤挿入検知装置10に、RFIDタグ115付きのラベル110が貼付されたロール紙100がセットされていることである。RFIDタグ115がセットされていない場合(ステップS103:No)も、RFIDタグ115への書き込みも誤挿入も発生しないため、図10に示す誤挿入検知処理は終了する。
【0045】
一方、RFIDタグ115がセットされている場合(ステップS103:Yes)、誤挿入検知装置10は、記憶部20を参照して、検知フラグのON/OFFを判定する(ステップS104)。検知フラグがOFFである場合(ステップS104:No)、RFIDタグ115の誤挿入は発生していないため、図10に示す誤挿入検知処理は終了する。なお、ステップS102~S104の各判定処理の処理順序は図10の通りでなくてもよいし、並列的に実行されてもよい。
【0046】
一方、検知フラグがONである場合(ステップS104:Yes)、誤挿入検知装置10は、巻き取り軸54を第2の量、逆方向に回転させる(ステップS105)。ここで、第2の量は、図5に示したような正規ラベル110-1を読み書き範囲80外に退避させるための回転量であり、例えば、ラベル110数枚分程度を移動させる回転量である。
【0047】
次に、誤挿入検知装置10は、RFIDタグ115の読み取りを開始する(ステップS106)。
【0048】
次に、誤挿入検知装置10は、巻き取り軸54を第1の量、逆方向に回転させる(ステップS107)。これにより、誤挿入検知装置10は、搬送路を逆方向に移動するロール紙100に対して、RFIDタグ115の読み取りを行うことができる。なお、ステップS106とS107とを逆にして、巻き取り軸54を回転させてから、RFIDタグ115の読み取りを開始してもよい。また、RFIDタグ115の読み取りの精度を向上させるため、誤挿入検知装置10は、巻き取り軸54を、一時停止させたり、低速にしたりしながら、回転させてもよい。
【0049】
次に、誤挿入検知装置10は、巻き取り軸54を第1の量、正方向に回転させる(ステップS108)。これは、RFIDタグ115の誤挿入の検知率を向上させるために、ステップS107で搬送路を逆方向に移動したロール紙100を元の位置に戻すように正方向に移動させながら、RFIDタグ115の読み取りを行うために実行される。
【0050】
次に、誤挿入検知装置10は、RFIDタグ115の読み取りを終了する(ステップS109)。なお、RFIDタグ115の読み取りを、逆方向に回転時(ステップS107)のみ行う場合は、ステップS108とS109とを逆にして、RFIDタグ115の読み取りを終了してから、巻き取り軸54を正方向に回転させてもよい。
【0051】
次に、誤挿入検知装置10は、RFIDタグ115の読み取りに成功したか否かを判定する(ステップS110)。RFIDタグ115の読み取りに成功した場合(ステップS110:Yes)、誤挿入検知装置10は、RFIDタグ115の誤挿入が発生していると判断し、通知音の出力などによって誤挿入の発生を通知する(ステップS111)。ステップS111の実行後、図10に示す誤挿入検知処理は終了するが、ユーザによって誤挿入ラベル110-2が除去された後、再度、RFIDタグ115の誤挿入が解消されているかを判定するため、誤挿入検知処理が実行される。
【0052】
一方、RFIDタグ115の読み取りに失敗した場合(ステップS110:No)、誤挿入検知装置10は、RFIDタグ115の誤挿入は発生していないと判断し、巻き取り軸54を第2の量、正方向に回転させる(ステップS112)。これは、ステップS105で読み書き範囲80外に退避させた正規ラベル110-1を元の位置に戻すために実行される。また、RFIDタグ115の読み取りに失敗した場合(ステップS110:No)、検知フラグをOFFに設定することができる。これにより、誤挿入検知装置10は、RFIDタグ115の誤挿入は発生していない、または、解消されたと判断し、繰り返し、誤挿入検知処理が実行されないように制御できる。ステップS112の実行後、図10に示す誤挿入検知処理は終了する。
【0053】
[効果]
上述したように、誤挿入検知装置10は、RFIDタグ115が貼付されたロール紙100を巻き取る巻き取り軸54の一定量の回転が完了するまでに、RFIDタグ115の読み取りを実行し、読み取りの結果に基づいて、RFIDタグ115の誤挿入の発生を判定する処理を実行する。
【0054】
このように、誤挿入検知装置10は、ロール紙100から剥がされずに、本来存在すべきでないRFIDタグ115の読み書き範囲80にある誤挿入されたRFIDタグ115を読み取ることで、RFIDタグ115の誤挿入を検知できる。
【0055】
また、誤挿入検知装置10は、ロール紙100を巻き取る巻き取り軸54を第1の量、逆方向に回転させ、巻き取り軸54を第1の量、正方向に回転させる処理をさらに実行し、誤挿入検知装置10によって実行される、読み取りを実行する処理は、逆方向および正方向の少なくとも1方向の第1の量の回転が完了するまでに、読み取りを実行する処理を含む。
【0056】
このように、誤挿入検知装置10は、巻き取り軸54を逆方向または正方向に回転させながら、RFIDタグ115の読み書き範囲80にある誤挿入されたRFIDタグ115を読み取ることで、RFIDタグ115の誤挿入を検知できる。
【0057】
また、誤挿入検知装置10は、誤挿入が発生していると判定された場合、誤挿入の発生を通知する処理をさらに実行する。
【0058】
これにより、誤挿入検知装置10は、RFIDタグ115の誤挿入の発生をユーザに通知できる。
【0059】
また、誤挿入検知装置10は、巻き取り軸54を第1の量、逆方向に回転させる前に、巻き取り軸54を第2の量、逆方向に回転させる処理をさらに実行する。
【0060】
これにより、誤挿入検知装置10は、RFIDタグ115の読み書き範囲80外に正規ラベル110-1を退避して検知しないようにし、誤挿入ラベル110-2のみを正確に検知できる。
【0061】
また、誤挿入検知装置10は、誤挿入は発生していないと判定された場合、巻き取り軸54を第2の量、正方向に回転させる処理をさらに実行する。
【0062】
これにより、誤挿入検知装置10は、RFIDタグ115の読み書き範囲80外に退避させた正規ラベル110-1を元の位置に戻し、通常動作を開始できる。
【0063】
また、誤挿入検知装置10によって実行される、読み取りを実行する処理は、誤挿入検知装置10へのロール紙100のセットが完了した場合、または誤挿入検知装置10のフィードテストが完了した場合にONに設定され、および読み取りの結果に基づいて誤挿入は発生していないと判定された場合にOFFに設定される検知フラグがONであることを判定したことに応答して実行される。
【0064】
これにより、誤挿入検知装置10は、誤挿入検知装置10のリセット動作後に発生し易いRFIDタグ115の誤挿入を検知できる。
【0065】
また、誤挿入検知装置10は、ロール紙100のラベル110に対する印字枚数をカウントし、印字枚数に基づいて、一定量の回転量を決定する処理をさらに実行する。
【0066】
これにより、誤挿入検知装置10は、ロール紙100を巻き取るにつれて外径が徐々に大きくなる巻き取り軸54の、例えば、一回転分の回転量を、より正確に決定できる。
【0067】
また、誤挿入検知装置10によって実行される、第1の量、逆方向に回転させる処理、および第1の量、正方向に回転させる処理の少なくとも1つは、巻き取り軸54を一時停止させながら、第1の量、回転させる処理を含む。
【0068】
これにより、誤挿入検知装置10は、RFIDタグ115の読み取りの精度を向上させることができる。
【0069】
また、誤挿入検知装置10によって実行される、第1の量、逆方向に回転させる処理、および第1の量、正方向に回転させる処理は、RFIDタグ115の読み取りを実行する時に、読み取りを実行しない時と比較して巻き取り軸54の回転速度を低速にする処理を含む。
【0070】
これにより、誤挿入検知装置10は、RFIDタグ115の読み取りの精度を向上させることができる。
【0071】
[システム]
上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更できる。また、実施例で説明した具体例、分布、数値などは、あくまで一例であり、任意に変更できる。
【0072】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られない。つまり、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成できる。例えば、誤挿入検知装置10の判定部33と通知部34とを統合できる。
【0073】
さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0074】
[誤挿入検知装置10のハードウェア構成]
図4に示した各部は、バスなどで相互に接続される。制御部30は、記憶部20から各処理を実行するプログラムを読み出してメモリ領域に展開することで、図4で説明した各機能を実行するプロセスを動作させる。例えば、このプロセスは、誤挿入検知装置10が有する各処理部と同様の機能を実行する。具体的には、例えば、制御部30は、回転制御部31や読み取り部32などと同様の機能を有するプログラムを読み出す。そして、制御部30は、回転制御部31や読み取り部32などと同様の処理を実行するプロセスを実行する。
【0075】
このように、誤挿入検知装置10は、プログラムを読み出して実行することで各処理を実行する情報処理装置として動作する。なお、このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布できる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)など、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、誤挿入検知装置10によって記録媒体から読み出されることによって実行できる。
【実施例2】
【0076】
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
【符号の説明】
【0077】
10 誤挿入検知装置
20 記憶部
30 制御部
31 回転制御部
32 読み取り部
33 判定部
34 通知部
35 決定部
50 RFIDリーダライタ
51 プラテンロール
52 サーマルヘッド
53 剥がし板
54 巻き取り軸
80 読み書き範囲
100 ロール紙
105 台紙
110 ラベル
110-1 正規ラベル
110-2 誤挿入ラベル
115 RFIDタグ
120 採血管
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10