(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-11
(45)【発行日】2024-04-19
(54)【発明の名称】浴室床装置
(51)【国際特許分類】
E03C 1/20 20060101AFI20240412BHJP
E04F 15/00 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
E03C1/20 C
E04F15/00 101J
(21)【出願番号】P 2020094146
(22)【出願日】2020-05-29
【審査請求日】2023-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000103404
【氏名又は名称】オーエム機器株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002686
【氏名又は名称】協明国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】湯浅 誠二
(72)【発明者】
【氏名】河原 雅之
(72)【発明者】
【氏名】田本 有佳理
(72)【発明者】
【氏名】野中 重信
(72)【発明者】
【氏名】大城 創太
(72)【発明者】
【氏名】佐橋 直紀
(72)【発明者】
【氏名】石井 大我
【審査官】秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-241175(JP,A)
【文献】特開2005-207031(JP,A)
【文献】特開2015-190289(JP,A)
【文献】特開2009-102977(JP,A)
【文献】特開平10-159310(JP,A)
【文献】特開2004-211317(JP,A)
【文献】特開平8-177217(JP,A)
【文献】登録実用新案第3066070(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/20
E04F 15/00-15/22
E04H 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向及び第2方向のそれぞれに並べられて浴室床を構成する複数枚の浴室床パネルと、該浴室床パネルを支持する複数の支持脚と、を備えており、
前記支持脚は、支柱と、この支柱と前記浴室床パネルとの間に選択的に配される高さ調整用のスペーサと、
前記支柱の上方側において前記浴室床パネルを受ける受部材と、を備え
、前記支柱の上端部には、前記スペーサが載置される板状の支持部が設けられ、前記受部材には、該支持部及び該支持部に載置された前記スペーサを受け入れる下向き開口の受入凹所が設けられていることを特徴とする浴室床装置。
【請求項2】
第1方向及び第2方向のそれぞれに並べられて浴室床を構成する複数枚の浴室床パネルと、該浴室床パネルを支持する複数の支持脚と、を備えており、
前記支持脚は、支柱と、この支柱と前記浴室床パネルとの間に選択的に配される高さ調整用のスペーサと、を備えており、
複数枚の前記浴室床パネルは、方形平板状とされ表面が平坦面状とされた平坦浴室床パネルと、方形平板状とされ表面が一方組の対角を結ぶ対角線に向かうに従い他方組の対角を構成する各角部から下るように傾斜する谷状傾斜面とされた谷状浴室床パネルと、を備えていることを特徴とする浴室床装置。
【請求項3】
請求項
2において、
前記支持脚は、前記支柱の上方側において前記浴室床パネルを受ける受部材を備え、前記支柱の上端部には、前記スペーサが載置される板状の支持部が設けられ、前記受部材には、該支持部及び該支持部に載置された前記スペーサを受け入れる下向き開口の受入凹所が設けられていることを特徴とする浴室床装置。
【請求項4】
請求項
1乃至3のいずれか1項において、
前記支持脚は、厚さ寸法が同一とされた前記スペーサの積層枚数を変更することで高さ調整がなされる構成とされていることを特徴とする浴室床装置。
【請求項5】
請求項1乃至
4のいずれか1項において、
前記支持脚は、前記支柱の上方側において前記浴室床パネルを受ける受部材を備え、隣り合う前記浴室床パネルの突き合わせられる角部を支持するように配される構成とされ、前記受部材には、突き合わせられる前記浴室床パネルの端面間に隙間が形成されるように、これら浴室床パネルの端面に当接される位置決め突部が設けられていることを特徴とする浴室床装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室の床を構成する浴室床装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、浴室の床としては、浴槽が載置される浴槽床パンと洗い場床パンとを備えた床パンによって構成されるものが知られている。このような床パンは、大型化する傾向があり、運搬や施工の際に取り扱い難いという問題があった。
例えば、下記特許文献1には、複数の床材本体を連結して構成される浴室床材が開示されている。この浴室床材は、床材本体の下面の凹所内のナットに上端が螺合された支持脚を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された浴室床材は、床排水の傾きを持たせるために床材本体の夫々の支持脚の棒体のナットに対する螺入寸法によって高さ調整がなされる構成とされている。そのため、浴室床面積が大きくなれば高さ調整代を大きくすべく床材本体の凹所の深さ寸法を大とする必要が生じるなどの懸念があった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、運搬や施工の際における取扱性の向上が可能でありながらも、パネル側の構成を複雑化させることなく床面に勾配を形成し得る浴室床装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る浴室床装置は、第1方向及び第2方向のそれぞれに並べられて浴室床を構成する複数枚の浴室床パネルと、該浴室床パネルを支持する複数の支持脚と、を備えており、前記支持脚は、支柱と、この支柱と前記浴室床パネルとの間に選択的に配される高さ調整用のスペーサと、前記支柱の上方側において前記浴室床パネルを受ける受部材と、を備え、前記支柱の上端部には、前記スペーサが載置される板状の支持部が設けられ、前記受部材には、該支持部及び該支持部に載置された前記スペーサを受け入れる下向き開口の受入凹所が設けられていることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る浴室床装置は、第1方向及び第2方向のそれぞれに並べられて浴室床を構成する複数枚の浴室床パネルと、該浴室床パネルを支持する複数の支持脚と、を備えており、前記支持脚は、支柱と、この支柱と前記浴室床パネルとの間に選択的に配される高さ調整用のスペーサと、を備えており、複数枚の前記浴室床パネルは、方形平板状とされ表面が平坦面状とされた平坦浴室床パネルと、方形平板状とされ表面が一方組の対角を結ぶ対角線に向かうに従い他方組の対角を構成する各角部から下るように傾斜する谷状傾斜面とされた谷状浴室床パネルと、を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る浴室床装置は、上述のような構成としたことで、運搬や施工の際における取扱性の向上が可能でありながらも、パネル側の構成を複雑化させることなく床面に勾配を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】(a)、(b)は、本発明の一実施形態に係る浴室床装置の一例をそれぞれ模式的に示す一部省略概略斜視図である。
【
図2】(a)~(c)は、同浴室床装置の一例が備える浴室床パネルの一例を模式的に示し、(a)は、概略分解斜視図、(b)は、概略斜視図、(c)は、(b)におけるX1-X1線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図である。
【
図3】同浴室床装置の一例が備える支持脚の一例としての第1支持脚及び他の支持脚の一例としての第2支持脚を模式的に示す概略斜視図である。
【
図4】(a)は、同第1支持脚の一例を模式的に示す概略分解斜視図、(b)は、同第2支持脚の一例を模式的に示す概略斜視図である。
【
図5】(a)~(c)は、同第1支持脚の一例を模式的に示す概略縦断面図、(d)は、同第2支持脚の一例を模式的に示す概略縦断面図である。
【
図6】(a)は、
図1(b)におけるY部に対応させた一部破断概略平面図、(b)は、(a)におけるX2-X2線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図である。
【
図7】(a)は、
図1(a)におけるX3-X3線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図、(b)は、
図1(a)におけるX4-X4線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図である。
【
図8】(a)は、同浴室床装置の一変形例を模式的に示す一部省略概略平面図、(b)は、同第1支持脚の一変形例を模式的に示す概略分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、本実施形態に係る浴室床装置を施工した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
図1~
図8は、本実施形態に係る浴室床装置の一例を模式的に示す図である。
【0010】
本実施形態に係る浴室床装置1は、
図1(b)及び
図5に示すように、第1方向及び第2方向のそれぞれに並べられて浴室床を構成する複数枚の浴室床パネル10,10Aと、浴室床パネル10,10Aを支持する複数の支持脚20,20Dと、を備えている。このような構成とすれば、各浴室床パネル10,10Aの小型化を図ることができ、運搬や施工の際における取扱性を向上させることができる。また、第1方向及び第2方向のそれぞれに並べる枚数を変更することで、種々の大きさの浴室に柔軟に対応することができる。
この浴室床装置1は、戸建住宅や集合住宅等の住宅用に限られず、医療施設や福祉施設等の施設用であってもよい。
【0011】
図1(b)の例では、複数枚の浴室床パネル10,10Aには、方形平板状とされ表面(上面)11が平坦面状とされた平坦浴室床パネル10が含まれている。また、複数枚の浴室床パネル10,10Aには、方形平板状とされ表面が一方組の対角を結ぶ対角線に向かうに従い他方組の対角を構成する各角部12から下るように傾斜する谷状傾斜面11Aとされた谷状浴室床パネル10Aが含まれている。このような構成とすれば、詳細には後述するが平坦浴室床パネル10と谷状浴室床パネル10Aとを組み合わせることで、第1方向及び第2方向の両方または一方の途中部位に最も低い部位を形成することができる。
【0012】
平坦浴室床パネル10及び谷状浴室床パネル10Aは、互いに同厚さとされている。平坦浴室床パネル10及び谷状浴室床パネル10Aの厚さ寸法は、10mm~50mm程度であってもよい。また、平坦浴室床パネル10及び谷状浴室床パネル10Aは、厚さ方向に直交する第1方向に沿う寸法が互いに同寸法とされている。また、平坦浴室床パネル10及び谷状浴室床パネル10Aは、第1方向及び厚さ方向に直交する第2方向に沿う寸法が互いに同寸法とされている。本実施形態では、平坦浴室床パネル10及び谷状浴室床パネル10Aの第1方向に沿う寸法と第2方向に沿う寸法とを同寸法としている。つまり、平坦浴室床パネル10及び谷状浴室床パネル10Aは、平面視して(厚さ方向に見て)略正方形状とされている。
【0013】
これら平坦浴室床パネル10及び谷状浴室床パネル10Aの第1方向及び第2方向に沿う寸法は、取扱性や施工性を向上させる観点等から適宜の寸法としてもよく、例えば、300mm~1000mm程度であってもよい。なお、最外周部や角部に配置される浴室床パネル10,10Aの第1方向に沿う寸法及び第2方向に沿う寸法を、後記する壁パネル7(
図1(a)参照)の厚さ寸法を加味して内周側の浴室床パネル10,10Aの第1方向に沿う寸法及び第2方向に沿う寸法よりも小としてもよい。換言すれば、最外周部や角部に配置される浴室床パネル10,10Aは、これらの側部に配置される壁パネル7の厚さ寸法を加えた一辺の寸法が内周側の浴室床パネル10,10Aの一辺の寸法と同寸法となる寸法とされていてもよい。
【0014】
平坦浴室床パネル10及び谷状浴室床パネル10Aの四角の各角部12には、
図1(b)及び
図2(b)に示すように、後記する支持脚20,20Dに平坦浴室床パネル10及び谷状浴室床パネル10Aを固定するねじ等の固着具が挿通される挿通孔が設けられている。
平坦浴室床パネル10は、
図2(a)に示すように、厚さ方向一方側の表面材14と、厚さ方向他方側の裏面材15と、これら表面材14と裏面材15との間に配された基材16と、基材16の周囲に設けられた縁部材17と、を備えている。表面材14及び裏面材15は、薄板状とされている。これら表面材14及び裏面材15は、当該平坦浴室床パネル10の四周の端面13を構成するように、四周の縁部が縁部材17の外周面を覆うように折り曲げられている。これら表面材14及び裏面材15は、適宜の表面処理が施された鋼板等の金属板から形成されたものであってもよい。また、
図2(c)に示すように、四周の端面13を構成する表面材14及び裏面材15の縁部間に隙間を設けた例を示しているが、このような態様に限られず、互いの縁部同士を突き合わせ状に当接させたり、重ね合わせたりした態様等としてもよい。また、表面材14及び裏面材15が折り曲げられて四角において突き合わせられる部位に適宜のシーリング材(コーキング材)を充填したり、シール材を設けたりしてもよい。
【0015】
基材16は、略方形平板状とされている。この基材16は、木質系材料から形成されたものであってもよい。木質系材料としては、合板やLVL(単板積層材)等の木質積層板や、PB(パーティクルボード)等の木質ボード、MDF(中密度繊維板)やハードボード等の木質繊維板などが挙げられる。また、木質系材料としては、合成樹脂系材料に、木粉や無機フィラー、相溶化剤、着色剤などを所定の含有割合で含有させた木粉・プラスチック複合材(WPC)であってもよい。
縁部材17は、基材16の四周の端面を覆うように、基材16の四周を全周に亘って囲むように設けられている。この縁部材17は、防水性を有したゴム材や合成樹脂発泡体から形成されたものであってもよい。なお、この縁部材17の幅寸法(第1方向または第2方向に沿う寸法)を壁パネル7の厚さ寸法と略同寸法としてもよい。この場合において、最外周部や角部に配置される浴室床パネル10,10Aの寸法を内周側の浴室床パネル10,10Aの寸法よりも小とする場合には、縁部材17を一辺または二辺に設けない構成としてもよい。このような構成とすれば、基材16については共通のものを用いることができる。
【0016】
谷状浴室床パネル10Aについても平坦浴室床パネル10と同様の層構成とされている。谷状浴室床パネル10Aは、谷状傾斜面11Aが一方組の対角を構成する角部12,12同士を結ぶ対角線を溝底とし、この溝底から他方組の対角を構成する各角部12に向かうに従い上る傾斜面とされている。この谷状傾斜面11Aの傾斜角度は、後記する支持脚20,20Dによって形成される浴室床面の勾配に応じた角度とされている。この谷状浴室床パネル10Aは、表面(上面)が谷状傾斜面11Aとなるように表面材14が折り曲げられ、基材16及び縁部材17の表面側にも適宜の加工が施されたものであってもよい。また、谷状浴室床パネル10Aは、裏面(下面)が谷状傾斜面11Aと平行状となるように形成されたものであってもよい。つまり、谷状浴室床パネル10Aは、裏面が一方組の対角を構成する角部12,12同士を結ぶ対角線を山稜(尾根)とし、この山稜から他方組の対角を構成する各角部12に向かうに従い下る傾斜面とされていてもよい。
なお、平坦浴室床パネル10及び谷状浴室床パネル10Aは、上記のような層構成とされたものに限られず、繊維強化プラスチック等の合成樹脂成形品であってもよい。また、以下では、平坦浴室床パネル10及び谷状浴室床パネル10Aの区別を要しない場合には、浴室床パネル10または浴室床パネル10,10Aとして説明する。
【0017】
支持脚20,20Dは、
図4及び
図5に示すように、支柱22,22Aと、この支柱22,22Aと浴室床パネル10との間に選択的に配される高さ調整用のスペーサ26と、を備えている。このような構成とすれば、浴室床パネル10と支柱22,22Aとの間にスペーサ26を選択的に配することで、各支持脚20,20Dの接地対象2から浴室床パネル10までの高さ寸法を調整することができる。これにより、従来のような浴室床パネルの凹所の深さ寸法を大とするなどの浴室床パネル側の構造を複雑化させることなく浴室床面に勾配を形成することができる。また、支持脚20,20Dの本体となる支柱22,22Aを共通部品とし、選択的にスペーサ26を設けることで高さ調整が行えるので、例えば、支柱の長さが異なる多種類の支持脚を要するようなものと比べて、取扱性を向上させることができる。
【0018】
支持脚20,20Dは、隣り合う浴室床パネル10の突き合わせられる角部12を支持するように配される構成とされている。このような構成とすれば、各浴室床パネル10の四角を安定的に支持脚20,20Dによって支持可能でありながらも、隣り合う浴室床パネル10の突き合わせられる角部12を、一本の支持脚20,20Dによって支持することができる。これにより、複数枚の浴室床パネル10を効率的に支持することができ、施工性を向上させることができる。
本実施形態では、
図3~
図5に示すように、支持脚20,20Dには、支柱22,22Aの長さが互いに異なる第1支持脚20と、第2支持脚20Dと、が含まれている。第1支持脚20及び第2支持脚20Dの接地対象2は、上階と下階との間や地盤上に設けられた基礎スラブや床スラブ等のスラブ(コンクリートスラブ)であってもよく、また、スラブ上に敷設された防水シートやクッション材等のシートであってもよい。
【0019】
第1支持脚20及び第2支持脚20Dの下端部には、接地対象2上に配される台座21,21Aが設けられている。図例では、台座21,21Aを、上下方向に厚さ方向を沿わせて配される金属製の板状とした例を示しているが、防振ゴム等から形成されたものであってもよい。また、図例では、第1支持脚20の台座21を円板状とし、第2支持脚20Dの台座21Aを、第1支持脚20の台座21よりも大判状の方形板状とした例を示しているが、このような態様に限られない。
【0020】
第1支持脚20及び第2支持脚20Dの支柱22,22Aは、台座21,21Aから上方側に向けて立ち上がるように設けられている。支柱22,22Aの上端部には、板状の支持部25,25が設けられている。支持部25,25は、上下方向に厚さ方向を沿わせて配される金属製の板状とされている。図例では、支持部25,25を、略方形板状とした例を示している。支持部25,25の四角には、浴室床パネル10を支持部25,25に固定するねじがねじ合わされる雌ねじ部が設けられている。
また、本実施形態では、第1支持脚20及び第2支持脚20Dは、支柱22,22Aに支持部25,25を上下動可能に設けた構成とされている。このような構成とすれば、接地対象2の不陸に応じて同高さとすべき支持部25,25同士の高さが同高さとなるように微調整することができる。
【0021】
支柱22,22Aの少なくとも上端部側部位は、雄ねじ部とされている。この雄ねじ部の上端部には、支持部25,25の下方側で支持部25,25を支持し、雄ねじ部に対して上下動される調整ナット部材23,23がねじ合わされている。また、支持部25,25の下面側に、雄ねじ部の上端部を受け入れる筒状部24,24を設けた例を示している。調整ナット部材23,23を支柱22,22Aの雄ねじ部に対して上下動させれば、支持部25,25が上下動されてレベル調整が可能となる。なお、支柱22,22A、調整ナット部材23及び筒状部24は、金属製であってもよい。また、支持部25,25を支柱22,22Aに上下動可能に設ける態様としては、上記のような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものであってもよい。
【0022】
第1支持脚20は、
図4(a)及び
図5(a)~(c)に示すように、厚さ寸法が同一とされたスペーサ26の積層枚数を変更することで高さ調整がなされる構成とされている。このような構成とすれば、例えば、厚さ寸法の異なるスペーサを要するものと比べて、部品点数を削減することができる。
図4(a)では、互いに同様の構成とされた2つのスペーサ26,26を、支柱22の上方側に設けた例を示している。なお、支持部25上に積層されるスペーサ26の上限枚数は、2枚に限られず、3枚以上であってもよい。また、各スペーサ26,26は、互いに同様の構成とされているので、以下では、一つを例にとって説明する。
【0023】
スペーサ26は、支持部25に載置される。このスペーサ26は、支持部25の形状に対応させて平面視して略方形状とされている。このスペーサ26は、
図6(b)に示すように、支持部25の上方側を覆うように配されるスペーサ本体26aと、このスペーサ本体26aの周縁部に設けられ、支持部25の周縁部に係合する係合片部26bと、を備えている。このような構成とすれば、支持部25に対するスペーサ26の水平方向の位置ずれを抑制することができる。
【0024】
スペーサ本体26aは、平面視して略方形状とされている。このスペーサ本体26aの四角には、浴室床パネル10を支持部25に固定するねじが挿通される挿通孔が設けられている。このスペーサ本体26aの厚さ寸法は、第1支持脚20を設けるピッチや浴室床面に形成しようとする勾配に応じて適宜の寸法としてもよく、例えば、5mm~20mm程度であってもよい。図例では、このスペーサ本体26aを、下方側に向けて開口する薄型筒状とし、その底部から支持部25に当接される複数の補強リブを設けた形状とした例を示しているが、このような形状に限られない。
【0025】
係合片部26bは、スペーサ本体26aの周縁部の下端側から支持部25の上面に沿う上面片部と、この上面片部から下方側に向けて垂れ下がる垂下片部と、を有し、垂下片部が支持部25の四周端面に当接または近接される構成とされている。この係合片部26bの垂下片部は、複数枚のスペーサ26,26が積層された際に、下方側のスペーサ26のスペーサ本体26aに干渉しないように設けられている。
また、この係合片部26bは、
図4(a)に示すように、スペーサ本体26aの全周に亘って設けられておらず、四角及びその近傍部位に設けられている。スペーサ26の四辺には、周方向両側が両側の係合片部26b,26bによって区画された係合凹所26cが設けられている。なお、スペーサ26としては、上記のような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものであってもよい。
【0026】
また、第1支持脚20は、
図4(a)及び
図6(b)に示すように、支柱22の上方側において浴室床パネル10を受ける受部材27を備えている。この受部材27には、支持部25及び支持部25に載置されたスペーサ26を受け入れる下向き開口の受入凹所28が設けられている。このような構成とすれば、支持部25及び支持部25に載置されたスペーサ26を受入凹所28に受け入れさせることで、支持部25に対する受部材27やスペーサ26の位置ずれを抑制することができる。
【0027】
受部材27には、
図6に示すように、突き合わせられる浴室床パネル10,10の端面13,13間に隙間が形成されるように、これら浴室床パネル10,10の端面13,13に当接される位置決め突部29が設けられている。このような構成とすれば、浴室床パネル10,10の端面13,13間に隙間を確保することができ、浴室床パネル10,10の端面13,13同士が当接されるものと比べて、踏み込み時に生じる軋み音を抑制することができる。また、支柱22に対する浴室床パネル10の水平方向の位置決めを容易に行うことができる。また、各浴室床パネル10の端面13を位置決め突部29に当接させることで、端面13,13間の隙間の均一化を図ることができ、この隙間に、安定的にシーリング材を充填したり、シール材を設けたりすることができる。
【0028】
受部材27は、支持部25及びスペーサ26の形状に対応させて平面視して略方形状とされている。この受部材27は、受入凹所28の底側を区画する底板状部27aと、この底板状部27aの周縁部から垂れ下がるように設けられ、受入凹所28の四周を区画する側壁部27bと、を備えている。受入凹所28の深さ寸法は、支持部25に積層される複数枚のスペーサ26及び支持部25の受け入れが可能なように適宜の寸法としてもよい。
位置決め突部29は、底板状部27aの厚さ方向一方側の上面から上方側に向けて突出するように設けられている。この位置決め突部29は、第1方向に隣り合う浴室床パネル10,10の突き合わせられる端面13,13に当接し、第2方向に隣り合う浴室床パネル10,10の突き合わせられる端面13,13に当接するように設けられている。図例では、位置決め突部29を、平面視して略+状に設けた例を示しているが、このような態様に限られない。
【0029】
底板状部27aの四角には、浴室床パネル10を支持部25に固定するねじが挿通される挿通孔が設けられている。上記した浴室床パネル10は、
図6(a)に示すように、支持部25(受部材27)上に載置された角部12の挿通孔を介して支持部25の雌ねじ部にねじ合わされたねじによって支持部25に対して固定される。つまり、支持部25は、隣り合う浴室床パネル10,10の突き合わせられる角部12,12同士を連結するように支持する構成とされている。なお、浴室床パネル10の角部12の挿通孔に、ねじを挿通する前及びねじを挿通した後に、適宜のシーリング材を充填するようにしてもよい。
【0030】
側壁部27bは、内周面にスペーサ26の係合片部26bの外周面が当接または近接するように設けられている。
この受部材27の側壁部27bの内周側には、
図6(b)に示すように、軸心側に向けて突出する係合突部27cが受入凹所28の深さ方向となる上下方向に延びるように設けられている。この係合突部27cは、上記したスペーサ26の四辺のそれぞれに設けられた係合凹所26cに嵌め込まれるように、四周の側壁部27bに設けられている。このような構成とすれば、支持部25に複数枚のスペーサ26,26が設けられる場合に、各スペーサ26,26の位置ずれを抑制することができる。また、この係合突部27cは、支持部25に当接または近接するように設けられている。
【0031】
また、図例では、この係合突部27cの下端部に、軸心側に向けて突出する爪状の抜止突起27dを設けた例を示している。このような構成とすれば、支持部25からの受部材27の意図しない脱落を抑制することができる。なお、この受部材27もスペーサ26として把握するようにしてもよい。また、受部材27及びスペーサ26は、金属製であってもよく、合成樹脂成形品であってもよい。また、このような受部材27を設けた構成に代えて、スペーサ26に受部材27と同様な下方側に配置される部材を受け入れる受入凹所を設けたり、位置決め突部を設けたりしてもよい。スペーサ26に位置決め突部を設ける場合には、下方側に配されるスペーサ26の位置決め突部を受け入れる受入凹所をスペーサ26の下面側に設けたりしてもよい。
【0032】
図5(a)~(c)では、第1支持脚20に対してスペーサ26を選択的に設けることで、第1レベルL1の第1レベル支持脚20Aと第2レベルL2の第2レベル支持脚20Bと第3レベルL3の第3レベル支持脚20Cとを構成した例を示している(
図3も参照)。
第1レベル支持脚20Aは、第1支持脚20にスペーサ26を設けることなく受部材27のみを設けた構成とされている。第2レベル支持脚20Bは、第1支持脚20に一枚のスペーサ26と受部材27とを設けた構成とされている。第3レベル支持脚20Cは、第1支持脚20に二枚のスペーサ26,26と受部材27とを設けた構成とされている。第1レベル支持脚20Aの接地対象2から受部材27上面までの高さとなる第1レベルL1と第2レベル支持脚20Bの接地対象2から受部材27上面までの高さとなる第2レベルL2との高低差が一枚のスペーサ本体26aの厚さに相当する。また、同様に、第2レベルL2と第3レベル支持脚20Cの接地対象2から受部材27上面までの高さとなる第3レベルL3との高低差が一枚のスペーサ本体26aの厚さに相当する。
【0033】
図5(d)では、第2支持脚20Dには、スペーサ26及び受部材27を設けずに、この第2支持脚20Dを、接地対象2から支持部25上面までの高さが第4レベルL4(
図3も参照)とされた第4レベル支持脚とした例を示している。この第2支持脚20Dの支柱22Aの長さ寸法は、上記した第3レベルL3との高低差が一枚のスペーサ本体26aの厚さに相当する寸法となるように適宜の寸法とされている。
図3では、このように種々の高さ(レベル)とされた第1レベル支持脚20A、第2レベル支持脚20B、第3レベル支持脚20C及び第2支持脚20Dの配置態様の一例を示している。図例では、平面視して浴室床の中央が最も低くなるように、第1レベル支持脚20A、第2レベル支持脚20B、第3レベル支持脚20C及び第2支持脚20Dを配置した例を示している。また、浴室床が平面視して正方形状となるように、第1レベル支持脚20A、第2レベル支持脚20B、第3レベル支持脚20C及び第2支持脚20Dを互いに等間隔を空けて(等ピッチで)配置した例を示している(
図1(b)参照)。
【0034】
具体的には、第1レベル支持脚20Aを、平面視して浴室床の中央に配置し、その周囲に、8本の第2レベル支持脚20Bを配置した例を示している。これら第1レベル支持脚20A及び第2レベル支持脚20Bによって4枚の浴室床パネル10,10Aが支持される(
図1(b)参照)。また、第2レベル支持脚20Bの外周側に、16本の第3レベル支持脚20Cを配置した例を示している。これら第2レベル支持脚20B及び第3レベル支持脚20Bによって12枚の浴室床パネル10,10Aが支持される(
図1(b)参照)。また、第3レベル支持脚20Cの外周側に、24本の第2支持脚20Dを配置した例を示している。これら第3レベル支持脚20C及び第2支持脚20Dによって20枚の浴室床パネル10,10Aが支持される(
図1(b)参照)。
【0035】
これら第1レベル支持脚20A、第2レベル支持脚20B、第3レベル支持脚20C及び第2支持脚20Dは、浴室床の一辺に相当する箇所からこの一辺に対向する他辺側に向けて順次、レベル調整しながら設置するようにしてもよい。
また、
図1(b)では、複数枚の浴室床パネル10,10Aによって形成される浴室床の各角部から中央に向けて並べるように、つまり、対角線上に谷状浴室床パネル10Aを配置し、他の箇所に平坦浴室床パネル10を配置した例を示している。このような構成とすれば、浴室床の四辺から中央に向けて下るように傾斜する傾斜面を形成することができる。なお、浴室床の中央や近傍部位に適宜の排水口を設けたり、後記するような排水口パネル10C(
図8(a)参照)を設けたりしてもよい。
【0036】
また、上記した例では、谷状浴室床パネル10A及び平坦浴室床パネル10を、平面視して略正方形状とした例を示しているが、このような態様に限られず、平面視して略長方形状としてもよい。また、例えば、谷状浴室床パネル10Aに代えて、平面視して略直角三角形状とされた二枚の浴室床パネルによって谷状傾斜面を形成するようにしてもよい。この場合は、浴室床の全てを、略直角三角形状とされた浴室床パネルによって構成することも可能である。また、第1方向及び第2方向に並べられる浴室床パネル10,10Aの枚数や、複数枚の浴室床パネル10,10Aによって形成される浴室床の形状は、図例のような形状に限られず、後記する変形例においても説明するように、種々の変形が可能である。
【0037】
また、
図1及び
図7(a)に示すように、複数枚の浴室床パネル10,10Aによって構成される浴室床の周囲に立設される壁パネル7の下端部8を受ける浴室床周方向に長尺状の壁受部材6を設けてもよい。
壁受部材6は、
図7(a)に示すように、浴室床の最外周側に設置される支持脚(図例では、第2支持脚20D)に固定される固定片部6aと、この固定片部6aから立ち上がるように設けられた立上片部6bと、を備えている。この立上片部6bと固定片部6aと最外周側に配される浴室床パネル10,10Aの端面13とによって壁パネル7の下端部8を受け入れる溝部が区画される。なお、壁パネル7と浴室床パネル10,10Aの端面13との間に適宜のシーリング材を充填するようにしてもよい。
【0038】
この壁受部材6は、
図1(b)に示すように、浴室床の外周の全周に亘って設けられておらず、浴室床の外周の一部に建具設置スペースが形成されるように設けられている。図例では、浴室床の一角部から一辺の途中部位に至るまでの部分に、壁受部材6に代えて建具受部材5を設けた例を示している。この建具受部材5は、隣接される壁受部材6から一角部に向けて長尺状に設けられている。この建具受部材5は、
図7(b)に示すように、浴室床の最外周側に設置される支持脚(図例では、第2支持脚20D)に固定される固定片部5aと、この固定片部5aから垂れ下がるように設けられた垂下片部5bと、を備えている。この建具受部材5の固定片部5a上に、建具枠の下枠が設置される。
【0039】
なお、図例では、建具受部材5及び壁受部材6の固定片部5a,6aを、最外周側に配される浴室床パネル10,10Aの端面13に突き合わせるように設けた例を示しているが、このような態様に限られない。建具受部材5及び壁受部材6の固定片部5a,6aの幅寸法を大とし、支持部25と浴室床パネル10,10Aとの間に挟み込まれる部位を設けた構成としてもよい。建具受部材5及び壁受部材6としては、上記のような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものであってもよい。
【0040】
また、
図1(a)及び
図7に示すように、浴室床パネル10,10Aを覆うようにシート状部材3,4を設けるようにしてもよい。図例では、防水シート等の第1シート状部材3と、この第1シート状部材3を覆うように配される仕上シート等の第2シート状部材4と、を設けた例を示している。なお、これらシート状部材3,4は、運搬や施工の際における取扱性の観点等からロール状に巻取可能な構成とされたものであってもよい。また、第2シート状部材4上に、適宜の浴槽を設置するようにしてもよい。
【0041】
図8(a)は、一変形例に係る浴室床装置1Aを例示している。本変形例では、浴室床装置1Aは、上記同様の平坦浴室床パネル10及び谷状浴室床パネル10Aに加えて、
山状浴室床パネル10Bと排水口18が設けられた排水口パネル10Cとを備えている。このような構成とすれば、浴室床の形状や排水口18の数や位置に合わせて谷状浴室床パネル10Aや山状浴室床パネル10Bを任意の位置に配することで、排水口18に向けて適切な勾配を形成することができる。
これら山状浴室床パネル10B及び排水口パネル10Cの第1方向及び第2方向に沿う寸法は、平坦浴室床パネル10及び谷状浴室床パネル10Aの第1方向及び第2方向に沿う寸法と同寸法とされている。
【0042】
山状浴室床パネル10Bは、表面が一方組の対角を結ぶ対角線に向かうに従い他方組の対角を構成する各角部12から上るように傾斜する山状傾斜面11Bとされている。つまり、この山状浴室床パネル10Bの山状傾斜面11Bは、一方組の対角を構成する角部12,12同士を結ぶ対角線を山稜(尾根)とし、この山稜から他方組の対角を構成する各角部12に向かうに従い下る傾斜面とされている。この山状傾斜面11Bの傾斜角度は、上記同様、支持脚20,20Dによって形成される浴室床面の勾配に応じた角度とされている。また、この山状浴室床パネル10Bは、裏面が一方組の対角を構成する角部12,12同士を結ぶ対角線を溝底とし、この溝底から他方組の対角を構成する各角部12に向かうに従い上る傾斜面とされていてもよい。
【0043】
排水口パネル10Cの排水口18には、床下空間に配される排水管が連通される。この排水口18は、適宜のトラップ部を受け入れる筒状部によって区画されていてもよい。
図例では、これら平坦浴室床パネル10、谷状浴室床パネル10A、山状浴室床パネル10B及び排水口パネル10Cによって平面視して正方形状の一角部を欠落させてこの角部に内周側に凹む凹み部を設けたような浴室床を形成した例を示している。また、平面視して中央に山状浴室床パネル10Bを設置し、この山状浴室床パネル10Bの上記凹み部側の角部12に角部12を隣接させて山状浴室床パネル10Bを設置した例を示している。また、中央の山状浴室床パネル10Bの残余の3つの角部12にそれぞれの角部12を隣接させて3枚の排水口パネル10C,10C,10Cを設置した例を示している。
【0044】
これら排水口パネル10C,10C,10Cの四角が最も低いレベルとされた第1支持脚20(図例では、第2レベル支持脚20B)によって支持されていてもよい。つまり、これら排水口パネル10Cの角部12に突き合わせられる中央の山状浴室床パネル10Bの3つの角部12は、第2レベル支持脚20Bによって支持されていてもよい。また、この中央の山状浴室床パネル10Bの残余の凹み部側の角部12及びこれに突き合わせられる山状浴室床パネル10Bの角部12及びこの角部12の対角を除く2つの角部12,12は、第3レベル支持脚20Cによって支持されていてもよい。また、この凹み部側の山状浴室床パネル10Bの残余の浴室床最外周側の角部12は、第2支持脚20Dによって支持されていてもよい。
【0045】
また、各排水口パネル10Cから浴室床の凹み部以外の各角部に向けて並べるように、それぞれ二枚の谷状浴室床パネル10A,10Aを設置した例を示している。また、浴室床の凹み部によって形成された2つの角部から各排水口パネル10Cに向けてそれぞれ二枚の谷状浴室床パネル10A,10Aを設置した例を示している。隣り合う二枚の谷状浴室床パネル10A,10Aは、浴室床最外周側の角部12が第2支持脚20Dによって支持され、突き合わせられる角部12が第3レベル支持脚20Cによって支持されていてもよい。
その他の平坦浴室床パネル10は、浴室床最外周側の角部12が第2支持脚20Dによって支持され、その内周側の角部12が第3レベル支持脚20Cによって支持され、更にその内周側の角部12が第2レベル支持脚20Bによって支持されていてもよい。
なお、平坦浴室床パネル10、谷状浴室床パネル10A、山状浴室床パネル10B及び排水口パネル10Cの配置態様としては、上記したような態様に限られず、その他、種々の変形が可能である。
【0046】
図8(b)は、一変形例に係る第1支持脚20Eを例示している。本変形例では、第1支持脚20Eに、受部材27を設けていない構成としている。このように受部材27を設けていない第1支持脚20Eを用いても上記と概ね同様、選択的にスペーサ26を支持部25上に設けることで、浴室床面に勾配を形成することができる。なお、上記した浴室床装置1,1Aの各部及び各部材の構成は、上記したような態様に限られず、その他、種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0047】
1,1A 浴室床装置
10 平坦浴室床パネル(浴室床パネル)
10A 谷状浴室床パネル(浴室床パネル)
10B 山状浴室床パネル(浴室床パネル)
10C 排水口パネル(浴室床パネル)
11 表面
11A 谷状傾斜面
12 角部
13 端面
20 第1支持脚(支持脚)
20D 第2支持脚(支持脚)
22,22A 支柱
25 支持部
26 スペーサ
27 受部材
28 受入凹所
29 位置決め突部