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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-11
(45)【発行日】2024-04-19
(54)【発明の名称】コンプレッサ
(51)【国際特許分類】
   F04B 39/06 20060101AFI20240412BHJP
【FI】
F04B39/06 H
F04B39/06 K
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019176353
(22)【出願日】2019-09-27
(65)【公開番号】P2021055552
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-06-09
(73)【特許権者】
【識別番号】593001370
【氏名又は名称】株式会社中央技研工業
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野首 公平
【審査官】丹治 和幸
(56)【参考文献】
【文献】実開昭55-030903(JP,U)
【文献】特開2011-179341(JP,A)
【文献】特開平05-149287(JP,A)
【文献】実開昭61-122386(JP,U)
【文献】国際公開第2014/091018(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 39/00-39/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのコンプレッサ本体と、
前記2つのコンプレッサ本体を駆動する駆動部と、
前記2つのコンプレッサ本体を冷却する冷却機構と、
を備え、
前記2つのコンプレッサ本体はそれぞれ、
上方及び下方が開口したシリンダと、
前記シリンダ内に配置され、往復動により前記シリンダ内に供給された気体を圧縮するピストンと、
前記シリンダの上方に、且つ前記シリンダ内に一部が露出するように配置され、冷媒が通過する第一冷媒流路を有するシリンダ蓋と、
前記シリンダの下方に、且つ前記シリンダ内に一部が露出するように配置される吸気台であって、気体を取り込む吸気流路と、冷媒が通過する第二冷媒流路と、を有する吸気台と、
を備え、
前記駆動部は、一方の前記コンプレッサ本体の前記ピストンが上昇しているときに、他方の前記コンプレッサ本体の前記ピストンが下降するように、前記2つのコンプレッサ本体を駆動し、
前記冷却機構は、前記第一冷媒流路から排出された冷媒前記第二冷媒流路に流入させるための配管であって一方の前記コンプレッサ本体の前記第一冷媒流路と前記第二冷媒流路とを接続する配管および他方の前記コンプレッサ本体の前記第一冷媒流路と前記第二冷媒流路とを接続する配管を備える
コンプレッサ。
【請求項2】
前記第一冷媒流路、及び、前記第二冷媒流路は、前記シリンダの壁部よりも内側を通る流路を有する、
請求項1に記載のコンプレッサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気などの気体を圧縮して吐出するコンプレッサに関する。より詳細には、冷媒により冷却可能なコンプレッサに関する。
【背景技術】
【0002】
気体を圧縮して吐出するコンプレッサは例えば特許文献1に開示されている。コンプレッサでは、気体を圧縮する際に発生する圧縮熱により装置の温度が上昇するため、装置を冷却する必要がある。しかしながら、これまでの冷却構造は十分とは言えなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-179341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、冷却効率の高いコンプレッサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は以下に掲げる態様の発明を提供する。
(項目1)
上方及び下方が開口したシリンダと、
前記シリンダ内に配置され、往復動により前記シリンダ内に供給された気体を圧縮するピストンと、
前記シリンダの上方に、且つ前記シリンダ内に一部が露出するように配置され、冷媒が通過する第一冷媒流路を有するシリンダ蓋と、
前記シリンダの下方に、且つ前記シリンダ内に一部が露出するように配置される吸気台であって、気体を取り込む吸気流路と、冷媒が通過する第二冷媒流路と、を有する吸気台と、
を備えるコンプレッサ。
【0006】
(項目2)
前記第一冷媒流路、及び、前記第二冷媒流路は、前記シリンダの壁部よりも内側を通る流路を有する、
項目1に記載のコンプレッサ。
【0007】
(項目3)
前記第一冷媒流路と前記第二冷媒流路とを接続する配管をさらに備え、
前記配管を通って前記第一冷媒流路から排出された冷媒が前記第二冷媒流路に流入する、
項目1又は2に記載のコンプレッサ。
【発明の効果】
【0008】
本発明のコンプレッサでは、冷媒により冷却可能な吸気台とシリンダ蓋とによって、効果的に圧縮熱を除去することができる。これにより、冷却効率の高いコンプレッサが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】コンプレッサの部分縦断面図である。
図2図1のII-II線断面図である。
図3】(a)吸気台の平面図、(b)吸気台の正面図、(c)(a)のIIIc-IIIc線片側断面図である。
図4】ピストンの断面図である。
図5】(a)シリンダ蓋の平面図、(b)シリンダ蓋の正面図、(c)(a)のVc-Vc線片側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のコンプレッサについて図面を参照しながら説明する。以下で説明する実施形態は、本発明の好ましい一具体例を示すものである。本発明は、以下の実施形態に限定されず、その主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0011】
<1 コンプレッサの構成>
図1はコンプレッサ10の部分縦断面図である。図2は、図1のII-II線断面図である。
【0012】
コンプレッサ10は、ベース1と、コンプレッサ本体2と、駆動部3と、冷却機構4と、を備える。コンプレッサ本体2はベース1上に支持されている。コンプレッサ本体2は駆動部3により駆動され、吸気した気体(例えば空気)を圧縮し、外部に吐出する。冷却機構4は、コンプレッサ本体2に冷媒を供給して、コンプレッサ本体2を冷却する。冷媒は、例えば気体冷媒又は液体冷媒であり、具体的には空気又は水である。
【0013】
コンプレッサ10は、例えば、各種ガスの昇圧循環用コンプレッサとして利用できる。また、コンプレッサ10は、例えば、オイルフリーの圧縮気体を供給できるオイルフリーコンプレッサであり、半導体製造用や医療用機器製造用のコンプレッサとして利用できる。
【0014】
<1-1 コンプレッサ本体>
コンプレッサ本体2は、第一コンプレッサ本体2Aと、第二コンプレッサ本体2Bと、から構成されている。第一コンプレッサ本体2Aの構成要素と第二コンプレッサ本体2Bの構成要素とは同一である。したがって、本明細書では、特に区別する必要がある場合を除いて、第一コンプレッサ本体2A、2Bの各構成要素を区別することなく、まとめて説明する。また、明細書において必要がある場合、及び図1において、第一コンプレッサ本体2Aの構成要素は、構成要素を示す符号(数字)の後に「a」を付して表し、第二コンプレッサ本体2Bの構成要素は、構成要素を示す符号(数字)の後に「b」を付して表すものとする。また、以下で、「軸方向」とは「中心軸に沿った方向」を意味する。
【0015】
コンプレッサ本体2は、吸気台21と、シリンダ22と、ピストン23と、シリンダ蓋24と、シリンダヘッド25と、ピストンシャフト26と、を備える。ベース1上には、下方から、吸気台21、シリンダ22、シリンダ蓋24、シリンダヘッド25の順で配置されている。
【0016】
シリンダ22は、上方及び下方が開口した筒状の壁部から構成されている。シリンダ22の下側の開口は吸気台21によって塞がれており、シリンダ22の上側の開口はシリンダ蓋24によって塞がれている。ピストン23はシリンダ22内に配置されており、ピストンシャフト26によって駆動部3と接続されている。駆動部3によってピストンシャフト26が上下に往復動することにより、ピストン23もシリンダ22内で上下に往復動する。そして、ピストン23は、シリンダ22内に供給された気体を圧縮する。
【0017】
図3(a)は吸気台21の平面図、図3(b)は吸気台21の正面図、図3(c)は図3(a)のIIIc-IIIc線片側断面図である。
【0018】
図1に示すように、吸気台21はベース1とシリンダ22との間に配置され、シリンダ22の下方の開口を閉じている。
【0019】
図2及び図3に示すように、吸気台21は、挿通穴211と、吸気流路212と、冷媒流路213と、を備える。
【0020】
挿通穴211はピストンシャフト26を挿通させるための貫通穴である。挿通穴211は吸気台21の中心に形成されており、吸気台21を軸方向に貫通している。
【0021】
吸気流路212は気体を取り込み、取り込んだ気体をシリンダ22内へ流通させるための流路であり、入口と出口とを有する。入口は吸気台21の側面に設けられている。出口は吸気台21の上面で、且つ中心から偏心した位置に設けられており、シリンダ22内に向けて開口している。入口から取り込まれた気体は出口からシリンダ22内に供給される。吸気台21上には、吸気流路212の出口を開閉する弁27(図3(c)参照)が配置されている。弁27は、例えばリード弁である。
【0022】
冷媒流路213には、冷媒が流通する。冷媒流路213は、中心軸と直交する方向に吸気台21を直線的に貫通している。図3(a)及び(b)に示すように、冷媒流路213の大部分は、シリンダ22の壁部よりも内側(すなわち、中心軸に近い位置)を通っている。これにより、吸気台21のうち、シリンダ22の内部空間に露出する部分が、より冷えるようになっている。本実施形態では、冷媒流路213は二つ設けられており、二つの冷媒流路213は中心軸に対して対称に設けられている。
【0023】
図4はピストン23の断面図である。ピストン23はシリンダ22内に配置されている。図2及び図4に示すように、ピストン23は、ピストンシャフト26用の取付穴231と、気体が流通する複数の気体流路232と、を備える。
【0024】
取付穴231はピストン23の中心に形成されている。取付穴231にはピストンシャフト26が取り付けられ、これによりピストン23とピストンシャフト26とが接続される。
【0025】
複数の気体流路232は、軸方向にピストン23を貫通する貫通穴であり、中心から偏心した位置に、周方向に所定間隔あけて形成されている。ピストン23上には、気体流路232の出口を開閉する弁28が配置されている。弁28は、例えばリード弁である。吸気台21の吸気流路212からシリンダ22内に供給された気体は、この気体流路232を通って、シリンダ22上部の圧縮空間Sに供給される。
【0026】
図5(a)はシリンダ蓋24の平面図、図5(b)はシリンダ蓋24の正面図、図5(c)はシリンダ蓋24のVc-Vc線片側断面図である。
【0027】
図1及び図2に示すように、シリンダ蓋24は、シリンダ22上に配置され、シリンダ22の上方の開口を閉じている。
【0028】
図2及び図5に示すように、シリンダ蓋24は、気体流路241と、冷媒流路242と、を備える。気体流路241は、シリンダ蓋24を軸方向に貫通する貫通穴であり、シリンダ24の圧縮空間Sに開口する入口と、シリンダヘッド25に開口する出口とを有する。シリンダ蓋24上には、気体流路241の出口を開閉する弁29(図5(c)参照)が配置されている。弁29は、例えばリード弁である。気体流路241内には、シリンダ22の圧縮空間Sで圧縮された気体が流通する。
【0029】
冷媒流路242には、冷媒が流通する。冷媒流路242は、中心軸と直交する方向にシリンダ蓋24を直線的に貫通している。図5(a)及び(b)に示すように、冷媒流路242の大部分は、シリンダ22の壁部よりも内側(すなわち、中心軸に近い位置)を通っている。これにより、シリンダ蓋24のうち、シリンダ22の内部空間(圧縮空間S)に露出する部分が、より冷えるようになっている。本実施形態では、冷媒流路242は二つ設けられており、二つの冷媒流路242は中心軸に対して対称に設けられている。
【0030】
図2に示すように、シリンダヘッド25はシリンダ蓋24上に配置される。シリンダヘッド25は、気体が流入する流入空間251と、気体を外部に吐出する吐出口252とを有する。流入空間251は、シリンダ蓋24の気体流路241と連通し、気体流路241を通過した圧縮気体が流入する。吐出口252は流入空間251と連通しており、流入空間251に流入した圧縮気体を外部に吐出する。
【0031】
<1-2 駆動部>
図1に示すように、駆動部3は、モータ31と、カップリング32と、クランクシャフト33と、コンロッド34と、を備える。モータ31とクランクシャフト33とは、カップリング32によって接続されている。コンロッド34は、クランクシャフト33に接続されると共に、ピストンシャフト26と接続されている。
【0032】
モータ31を駆動させることにより、クランクシャフト33が回転する。クランクシャフト33の回転に伴い、コンロッド34が上下動する。コンロッド34の上下動に伴い、ピストンシャフト26に接続されたピストン23が上下動する。
【0033】
本実施形態において、コンロッド34は、コンプレッサ本体2Aのピストンシャフト26aに接続されるコンロッド34aと、コンプレッサ本体2Bのピストンシャフト26bに接続されるコンロッド34bとを備える。コンロッド34aとコンロッド34bとは、クランクシャフト33の回転軸に対して、互いに上下に偏心して取り付けられている。これにより、二つのピストン23a、23bのうち、一方のピストン23aが上昇しているとき、他方のピストン23bは下降する。
【0034】
<1-3 冷却機構>
図1及び図2に示すように、冷却機構4は、冷媒を供給する冷媒供給装置(不図示)と、第一配管41と、第二配管42と、第三配管43と、を備える。第一配管41は、シリンダ蓋24の冷媒流路242の入口に接続されている。第二配管42は、シリンダ蓋24の冷媒流路242の出口と吸気台21の冷媒流路213の入口とを接続している。第三配管43は、吸気台21の冷媒流路213の出口に接続されている。冷媒供給装置は、例えば第一配管41に接続され、第一配管41に冷媒を供給する。冷媒は、第一配管41に供給され、シリンダ蓋24の冷媒流路242、第二配管42、吸気台21の冷媒流路213を順に通った後、第三配管43から排出される。
【0035】
冷媒が空気などの気体冷媒の場合、冷媒供給装置は、例えば圧縮気体を供給する(コンプレッサ10とは別の)コンプレッサである。この場合、冷媒供給装置は第一配管41に接続され、圧縮気体が第一配管41に供給される。あるいは、冷媒供給装置は、気体を吸引するブロワなどの吸引装置であってもよい。この場合、冷媒供給装置は第三配管43に接続され、冷媒供給装置を駆動することで、第一配管41から冷媒である気体が吸い込まれる。冷媒供給装置は、気体冷媒を冷却する冷却装置を備えていてもよい。
【0036】
冷媒が水などの液体冷媒の場合、冷媒供給装置は、例えば水道設備である。すなわち、第一配管41と水道の蛇口とが接続され、水が冷媒として第一配管41に供給されてもよい。あるいは、冷媒供給装置は、冷媒を貯蔵するタンクと、冷媒を送り出すポンプと、冷媒を冷却する冷却装置と、を備え、冷却装置によって冷却した冷媒をポンプによって第一配管41に供給する構造であってもよい。
【0037】
また、冷媒供給装置は、第三配管43から排出された冷媒を冷却装置で冷却して、再度第一配管41に供給する、循環式であってもよい。この循環式構造は、冷媒が気体冷媒及び液体冷媒のいずれの場合にも適用できる。
【0038】
<2 コンプレッサの動作及び特徴>
以下では、図1及び図2を参照して、コンプレッサ10の動作及び特徴について説明する。
【0039】
ピストン23の上昇時、弁27が開き、気体が、吸気台21の吸気流路212からシリンダ22内に流入する。シリンダ22内に流入した気体は、ピストン23の気体流路232を通って、シリンダ22の上部の圧縮空間Sに流入する。そして、気体は、上昇するピストン23によって、圧縮空間Sで圧縮される。このとき、弁28が閉じると共に弁29が開き、圧縮気体がシリンダ蓋24の気体流路241を通って圧縮空間Sから排出される。圧縮気体は気体流路241からシリンダヘッド25の流入空間251に流入した後、吐出口252から外部に吐出される。
【0040】
ピストン23が下降を開始すると、弁29が閉じると共に、弁28が開き、吸気流路212から圧縮空間Sに新たな気体が導入される。その後、ピストン23が再度上昇するに伴い、上記で説明したように、気体が圧縮される。コンプレッサ10では、このようなピストン23の往復動により、圧縮気体を生成することができる。
【0041】
コンプレッサ10の稼働中、冷媒は、まず、第一配管41を通ってシリンダ蓋24の冷媒流路242に供給される。その後、シリンダ蓋24の冷媒流路242を通過して、第二配管42から吸気台21の冷媒流路213に入る。そして、吸気台21の冷媒流路213を通って、第三配管43から排出される。
【0042】
本発明のコンプレッサ10では、シリンダ蓋24に冷媒が流通する冷媒流路242が設けられている。そして、そのシリンダ蓋24はシリンダ22の上側の開口を塞ぐように配置されている。つまり、冷媒によって冷却されたシリンダ蓋24の一部がシリンダ22内(圧縮空間S内)に露出している。これにより、シリンダ22内の気体が、冷却されたシリンダ蓋24に直接接触するため、圧縮熱を効果的に除去することができる。
【0043】
特に、冷媒流路242の一部がシリンダ22の壁部よりも内側を通っていることにより、シリンダ蓋24のうち、シリンダ22内の空間に露出する部分をより冷やすことができるため、より効果的に圧縮熱を除去することができる。
【0044】
本発明のコンプレッサ10では、吸気台21に冷媒が流通する冷媒流路213が設けられている。そして、その吸気台21はシリンダ22の下側の開口を塞ぐように配置されている。つまり、冷媒によって冷却された吸気台21の一部がシリンダ22内に露出している。これにより、シリンダ22内の気体が、冷却された吸気台21に直接接触するため、圧縮熱を効果的に除去することができる。
【0045】
特に、冷媒流路213の一部がシリンダ22の壁部よりも内側を通っていることにより、吸気台21のうち、シリンダ22内の空間に露出する部分をより冷やすことができるため、より効果的に圧縮熱を除去することができる。
【0046】
本発明のコンプレッサ10では、シリンダ蓋24の冷媒流路242にまず冷媒を流入させ、その後、シリンダ蓋24の冷媒流路242から流出した冷媒を吸気台21の冷媒流路213に流入させるようにしている。これにより、1つの冷却機構4でシリンダ蓋24と吸気台21との両方に冷媒を送ることができる。また、圧縮空間Sに近く、吸気台21よりも高温になるシリンダ蓋24に、より冷えた冷媒を供給することで効果的に圧縮熱を除去できる。
【0047】
本発明のコンプレッサ10は、複数のコンプレッサ本体2A、2Bを含み、これらのコンプレッサ本体2A、2Bのピストン22a、22bが交互に上下動する。これにより、連続的に圧縮気体を生成することができる。
【0048】
<3 変形例>
コンプレッサ10の変形例について説明する。上記実施形態との相違点を中心に説明し、上記で既に説明した構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、以下で説明する変形例は本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜組み合わせ可能である。
【0049】
(1)コンプレッサ本体2は、複数に限らず、1つであってもよい。
【0050】
(2)吸気台21用の冷却機構4と、シリンダ蓋24用の冷却機構4とを別々に設け、それぞれ別々に冷媒を供給するようにしてもよい。この場合、第二配管42は必要ない。
【符号の説明】
【0051】
10 コンプレッサ
2 コンプレッサ本体
2A、2B コンプレッサ本体
21 吸気台
212 吸気流路
213 冷媒流路(第二冷媒流路)
22 シリンダ
23 ピストン
24 シリンダ蓋
242 冷媒流路(第一冷媒流路)
42 第二配管(配管)
図1
図2
図3
図4
図5