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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-11
(45)【発行日】2024-04-19
(54)【発明の名称】LEDランプ照明付き被服用ハンガー
(51)【国際特許分類】
   F21V 33/00 20060101AFI20240412BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20240412BHJP
   F21L 4/00 20060101ALI20240412BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20240412BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20240412BHJP
   H05B 45/00 20220101ALI20240412BHJP
   H05B 47/195 20200101ALI20240412BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240412BHJP
【FI】
F21V33/00
F21V23/00 110
F21L4/00 600
F21V23/04 500
F21V23/04 100
F21V8/00 330
H05B45/00
H05B47/195
F21Y115:10
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021502131
(86)(22)【出願日】2020-02-20
(86)【国際出願番号】 JP2020006750
(87)【国際公開番号】W WO2020171162
(87)【国際公開日】2020-08-27
【審査請求日】2023-02-18
(31)【優先権主張番号】P 2019028912
(32)【優先日】2019-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】513099201
【氏名又は名称】西川 正秀
(74)【代理人】
【識別番号】100147740
【弁理士】
【氏名又は名称】保坂 俊
(72)【発明者】
【氏名】西川 正秀
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-123698(JP,A)
【文献】特開2005-183222(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 33/00
F21V 23/00
F21L 4/00
F21V 23/04
F21V 8/00
H05B 45/00
H05B 47/195
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両肩部を有する被服用ハンガーにおいて、前記被服用ハンガーの中央部の底面部にLEDランプを有するLEDランプ照明モジュールを配置したLEDランプ照明付き被服用ハンガーであって、
前記被服用ハンガーの中央部において、前記底面部を開口部とした凹部が配置されており、前記凹部に前記LEDランプ照明モジュールが取り外し可能に挿入され、前記LEDランプ照明モジュールのLEDランプは前記底面部の開口部側に配置されていることを特徴とする、LEDランプ照明付き被服用ハンガー。
【請求項2】
被服用ハンガーの中央部の底面部にLEDランプを有するLEDランプ照明モジュールを配置したLEDランプ照明付き被服用ハンガーであって、
前記被服用ハンガーの中央部において、前記底面部を開口部とした凹部が配置されており、前記凹部に前記LEDランプ照明モジュールが取り外し可能に挿入され、前記LEDランプ照明モジュールのLEDランプは前記底面部の開口部側に配置されていることを特徴とする、LEDランプ照明付き被服用ハンガー。
【請求項3】
前記LEDランプ照明モジュールの上面および/または側面に永久磁石または磁性体材料が配置されており、前記被服用ハンガーの中央部の凹部の対応する位置に磁性体材料または永久磁石が配置されており、前記LEDランプ照明モジュールが前記被服用ハンガーの中央部の凹部に配置されるとき、前記LEDランプ照明モジュールの永久磁石または磁性体材料と前記被服用ハンガーの中央部の凹部の磁性体材料または永久磁石が付着することにより、前記LEDランプ照明モジュールが前記被服用ハンガーの中央部の凹部に固定することを特徴とする、請求項1または2に記載のLEDランプ照明付き被服用ハンガー。
【請求項4】
前記LEDランプ照明モジュールはさらに静電センサーを有し、前記静電センサーは前記被服用ハンガーの金属製フックに接続しており、前記被服用ハンガーの金属製フックが1本掛けまたは複数掛けの金属製ラックに掛けたときに前記静電センサーの容量が変化することを用いて前記LEDを点灯することを特徴とする、請求項1~のいずれかの項に記載のLEDランプ照明付き被服用ハンガー。
【請求項5】
前記金属製ラックは前記金属製ラックが設置される床または台にアース接続されていることを特徴とする、請求項に記載のLEDランプ照明付き被服用ハンガー。
【請求項6】
前記LEDランプ照明モジュールはさらに電池およびスイッチング回路を有しており、前記LEDランプは前記スイッチング回路を介して前記電池に接続し、前記スイッチング回路によりLEDランプをオンオフすることを特徴とする請求項1~のいずれかの項に記載のLEDランプ照明付き被服用ハンガー。
【請求項7】
前記LEDランプ照明モジュールはさらにリモコンの信号を受ける受信部を有し、前記リモコンの信号を前記受信部で受けて、前記LEDランプの点灯をオンオフすることを特徴とする、請求項1~のいずれかの項に記載のLEDランプ照明付き被服用ハンガー。
【請求項8】
前記LEDランプ照明モジュールはさらに手動用スイッチを有し、前記手動用スイッチを用いて前記LEDランプの点灯をオンオフすることを特徴とする、請求項1~のいずれかの項に記載のLEDランプ照明付き被服用ハンガー。
【請求項9】
前記LEDランプモジュールのLEDランプの一部または全部は透明部材に埋め込まれており、前記LEDランプの光は前記透明部材を通して前記LEDランプ照明モジュールの外側へ放射されることを特徴とする、請求項1~のいずれかの項に記載のLEDランプ照明付き被服用ハンガー。
【請求項10】
前記透明部材の側面部分に反射膜が配置されており、前記LEDランプの光は前記反射膜で反射して、前記反射膜で反射した反射光は前記透明部材の下方から前記LEDランプ照明モジュールの外側へ放射されることを特徴とする、請求項に記載のLEDランプ照明付き被服用ハンガー。

【請求項11】
前記LEDランプモジュールは、ケーシングの内側空間に納められており、前記ケーシングの側面に反射膜が形成されており、前記LEDランプモジュールのLEDランプからの光は前記側面の反射膜で反射して反射光を発生し、前記反射光および前記LEDランプからの直接光は、前記ケーシングの下方から外側に照射されることを特徴とする、請求項1~10のいずれかの項に記載のLEDランプ照明付き被服用ハンガー。
【請求項12】
前記LEDランプモジュールは、ケーシングの内側空間に納められており、前記ケーシングの下側部分は外側に凸状の透明体であることを特徴とする、請求項1~11のいずれかの項に記載のLEDランプ照明付き被服用ハンガー。

【請求項13】
前記LEDランプモジュールは、ケーシングの内側空間に納められており、前記ケーシングの下側部分は開口されていることを特徴とする、請求項1~11のいずれかの項に記載のLEDランプ照明付き被服用ハンガー。
【請求項14】
記ケーシングの下側部分の一部または全部が前記被服用ハンガーの底面部の外側へ食み出ていることを特徴とする、請求項12または13に記載のLEDランプ照明付き被服用ハンガー。
【請求項15】
前記LEDランプ照明モジュールが配置される部分における被服用ハンガーの一部または全部が透明材料で構成されることを特徴とする、請求項1~14のいずれかの項に記載のLEDランプ照明付き被服用ハンガー。

【請求項16】
金属製フックを有する被服用ハンガーをかける金属製ラックにおいて、前記金属製ラックの金属製ポールに複数のLEDランプが配置されており、前記金属製ラックにおいて前記LEDランプと電池または電源を接続するスイッチング回路および前記スイッチング回路に接続する静電容量センサーが配置されており、さらに前記静電容量センサーは前記金属製ラックの金属製ポールに接続しており、前記金属製ラックの金属製ポールに前記被服用ハンガーの金属製フックをかけたときに、前記金属製ラックの静電容量が変化することに伴い前記静電容量センサーの静電容量が変化することを用いて、前記LEDランプを点灯することを特徴とする、LEDランプ搭載の金属製ラック。
【請求項17】
前記金属製ラックは前記金属製ラックが設置される床または台にアース接続されていることを特徴とする、請求項16に記載のLEDランプ搭載の金属製ラック。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDランプを取り付けたLED照明付き被服用ハンガーおよびハンガー掛けに関するものである。
【背景技術】
【0002】
LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)は白熱電球や蛍光灯に比較して消費電力が少ないので、近年のLEDの性能向上および製造コストの低下に伴い、様々な所で使用されつつある。たとえば、家庭では勉強用照明スタンド、門灯、廊下・居間等の電灯にLEDランプが使用されており、商業用では、街灯、エルミネーション照明、陳列棚、フロア等の照明にLEDランプが使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平7-313312
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記使用されているLEDランプは、勉強用スタンドを除いては固定型や据え置き型が多く、移動型では使用例が少ない。特に、被服用ハンガーにLEDを取り付け、被服用ハンガーに装着した洋服や和服等を照らすような照明器具は従来には存在しなかった。文献1に記載の照明装置は、洋服掛けスタンドの上部に取り付けた照明装置に関するものであり、被服用ハンガーに取り付けた照明装置ではないので、運搬が困難であるという問題がある。また、上部から洋服等を外側から照らすものであるので、設備が大型になりLEDとは言え消費電力がそれなりに大きくなるので、電池で供給するわけにはいかず、通常の100V電源からの電力供給となり、近くに100V電源等のコンセントが必要か、または長い電気配線が必要となる。あるいは、蓄電池を用いる場合でも定期的に充電する必要もあり、付帯設備もそれなりに必要でコストがかかるという問題もある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、被服用ハンガーにLEDランプ照明モジュールを取り付け、それに内蔵する小型電池で電力供給を行なうLEDランプ照明付き被服用ハンガー及び被服ハンガー掛け(ハンガーラック)であり、具体的には以下の特徴を有する。
(1)本発明は、両肩部を有する被服用ハンガーにおいて、前記被服用ハンガーの中央部の底面部にLEDランプを有するLEDランプ照明モジュールを配置した被服用ハンガーであり、前記被服用ハンガーの中央部において、前記底面部を開口部とした凹部が配置されており、前記凹部に前記LEDランプ照明モジュールが磁石、ねじ、バネ等により取り外し可能に挿入され、前記LEDランプ照明モジュールのLEDランプは前記底面部の開口部側に配置されており、前記LEDランプ照明モジュールはさらに電池およびスイッチング回路を有しており、前記LEDランプは前記スイッチング回路を介して前記電池に接続し、前記スイッチング回路によりLEDランプをオンオフすることを特徴とする。
【0006】
(2)本発明は、(1)に加えて、前記LEDランプ照明モジュールはさらにリモコンの信号を受ける受信部を有し、前記リモコンの信号を前記受信部で受けて、前記LEDランプをオンオフし、または前記LEDランプモジュールはさらに手動用スイッチを有し、前記手動用スイッチを用いて前記LEDランプをオンオフし、あるいは前記LEDランプモジュールはさらに静電センサーを有し、前記静電センサーは前記被服用ハンガーの金属製フックに接続しており、前記被服用ハンガーの金属製フックが金属製ラックに掛けたときに前記静電センサーの容量が変化することを用いて前記LEDを点灯し、ここで前記金属製ラックは前記金属製ラックが設置される床または台にアース接続されていることを特徴とする。
【0007】
(3)本発明は、(1)または(2)に加えて、前記LEDランプモジュールのLEDランプの一部または全部は透明部材に埋め込まれており、前記LEDランプの光は前記透明部材を通して前記LEDランプモジュールの外側へ放射されることを特徴とし、前記LEDランプ照明モジュールの上面および/または側面に永久磁石が配置されており、前記被服用ハンガーの中央部の凹部の対応する位置に磁性体材料が配置されており、前記LEDランプ照明モジュールが配置される部分における被服用ハンガーの一部または全部が透明材料で構成されることを特徴とする。
(4)金属製フックを有する被服用ハンガーは1着掛けから複数掛けを意味する金属製ラックにおいて、前記金属製ラックの金属製ポール長さによりに複数のLEDランプが配置されており、前記金属製ラックにおいて前記LEDランプと電池または電源を接続するスイッチング回路および前記スイッチング回路に接続する静電容量センサーが配置されており、さらに前記静電容量センサーは前記金属製ラックの金属製ポールに接続しており、前記金属製ラックの金属製ポールに前記被服用ハンガーの金属製フックをかけたときに、前記金属製ラックの静電容量が変化することに伴い前記静電容量センサーの静電容量が変化することを用いて、前記LEDランプを点灯することを特徴とする、LEDエランプ搭載の金属製ラックであり、さらに前記金属製ラックは前記金属製ラックが設置される床または台にアース接続されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、内蔵する小型電池で電力供給しLEDランプを点灯するLEDランプ照明モジュールを取り付けた被服用ハンガー及びハンガーラックに関するものである。本発明の被服用ハンガーにかけた洋服や和服等の被服は被服用ハンガーに取り付けたLEDにより照らされるので、個々の被服のブランド、衿に付けた下げ札、衿ネーム等を照らすことで、より良く認識することができる。またLED照明の有り無しで個々の被服に注目させることができるので、洋服店でそれらの被服の特徴や状態を説明しやすくなり、販促に役立つ。さらにLEDランプの色も選択できるので、その販促効果および店舗の照明を落として被服のブランディングアップをさらに高めることができる。リモコンを用いて遠隔操作も可能であるから、離れた所や容易に手の届かない所における被服も注目させることができる。静電容量センサーを内蔵できるので、被服用ハンガーをハンガーラックにかけたときに自動的に点灯することができ、作業性を向上させることもできる。本発明のLEDランプ照明モジュールは小型で軽く被服用ハンガーに取り付けても違和感なく持ち運びが可能である。また本発明のLEDランプ照明モジュールは構造が簡単なので、コスト増が少なく、種々の場所で使用することができる。たとえば、家庭用被服ハンガーや家庭の洋服ラックにも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明のLEDランプ照明モジュール付き被服用ハンガーを示す図である。
図2図2は、本発明のLEDモジュールの一実施形態を示す図である。
図3図3は、本発明のLEDランプ照明モジュール付き被服用ハンガーの別の実施形態を示す図である。
図4図4は、金属検出センサーを取り付けてLEDランプを点灯させる実施形態を示す図である。
図5図5は、LEDモジュールの回路ブロック図を示す図である。
図6図6は、ハンガー掛けを用いた本発明のLEDランプ照明モジュール付き被服用ハンガーの実施形態を示す図である。
図7図7は、本発明のLEDモジュールの別の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明のLEDランプ照明モジュール付き被服用ハンガー10を示す図である。図1(a)は被服用ハンガー10の正面図、図1(b)は上面図、図1(c)は底(下)面図、図1(d)は右側面図である。被服用ハンガー10において、両側の肩部12の交差するハンガー中央部11の底面部16にLEDランプ照明モジュール(以下、LEDモジュールまたはLEDランプモジュールとも言う)22が配置され取り付けられている。底面部16側に開口部を有する溝部(凹部)21がハンガー中央部11の内部に形成されており、その溝部21にLEDモジュール22を挿入する。溝部21は、ハンガー中央部11の内部に形成されるので、図1(a)および図1(b)では破線で示している。また、溝部21に挿入したLEDモジュール22も図1(a)および図1(b)では破線で示している。
【0011】
溝部(凹部)の横側の大きさはLEDモジュール22の横側の大きさとほぼ同じサイズで形成されているので、溝部21に挿入したLEDモジュール22は、LEDモジュール22の側面と溝部21の側面の摩擦により、溝部21からLEDモジュール22が落ちることはない。尚、LEDモジュール22の側面や上部の一部に磁石、ネジ、ゴム等の弾力性がある部材を付着させておけば、その磁石やゴムと溝部21の側面との摩擦力が大きくなるので、さらにLEDモジュール22の落下を防止できる。LEDモジュール22は、図2で説明するように、下側が透明ケーシングになっており、その透明ケーシングの下側部分22bが底面部16の外側に出ている。その透明ケーシングの下側から下方へLEDの照明が出るようになっている。図1では、LEDモジュール22の下側の一部22bが底面部16の外側に食み出ているので、LEDモジュール22から出るLED照明は、肩部12側も照らすことができる。溝部21に収納されるLEDモジュール22の部分はLEDモジュール22の上側22aである。尚、LEDモジュール22の全部が溝部21の内側に入っていても、溝部21の下側は開口されているので、LEDモジュール22から出るLED照明は、その溝部21の開口部から出て下方を照らす。
【0012】
ハンガー中央部11の頂面部15にはハンガーフック(掛け部)19がついている。また、被服用ハンガー10の肩部12の端には吊り部14が取り付けられており、その吊り部14の支持部14aの下端にズボン掛け部13が取り付けられている。吊り部14は、水平部14bが存在し、たとえば、ズボン掛け部13に掛けたズボンを水平部14bで抑えることもできる。洋服や和服等を被服用ハンガー10にかけたときに、LEDモジュール22から出た照明は洋服や和服等の内側から外側を照らす。従って、被服用ハンガー10にかけた上着等もLEDモジュールから出た照明により識別が容易になり、薄暗い所でも所望の上着を見つけることができる。特に洋服ダンス等で上着を探すときには便利である。また、LEDモジュール22から出た照明は被服用ハンガー10の下方に照射するので、ズボン掛け部13に掛けたズボンを照らして、薄暗い所でもズボンの識別をすることもできる。また、ズボン掛け13をガラスやプラスチックや金属等の反射しやすい材料にすることによって、LEDモジュールから出た照明を反射させることもできる。
【0013】
図1(c)は底面図であるが、ズボン掛け部13や吊り部14は示していない。図1(c)において、被服用ハンガー10のハンガー中央部11の底面部16において、溝部21の開口部とそこに挿入されたLEDモジュール22の下面が見えている。肩部12とハンガー中央部11の境は細線で示す。図1(c)の上方が被服用ハンガー10の背面部17で、図1(c)の下方が被服用ハンガー10の前面部18である。図1(a)は前面部18を示しているが、背面部17も同様の配置である。図1(d)は、右側面図であるが、ハンガー中央部11に内部に存在する溝部21およびLEDモジュール22、また底面部16を破線で示す。
【0014】
図2は、図1に使用するLEDモジュールの一実施形態を示す図である。図2(a)は立(正)面図、図2(b)は底(下)面図、図2(c)は上面図である。LEDモジュールはLEDランプ(32、33)が埋め込まれた透明ケーシング31上にLEDに電力を供給する電池37を支持する電池搭載部36が載置された構造となっている。透明ケーシング31は略直方体形状であり、溝部21にちょうど挿入できる大きさとなっている。従って、溝部21が直方体形状以外の形状であれば、(たとえば、円形や三角形や多角形)、透明ケーシング31の形状は、溝部21の形状に合わせた形状として作製され、溝部にちょうど篏合でき容易には落下しないようになっている。LEDランプは図2では2個搭載されており、LEDランプスイッチ35により切り替えてそれぞれを点灯できる。たとえば、LEDランプ1(32)は白色であり、LEDランプ2(33)は青色であり、ハンガー10の配置される環境によって色彩を変えられる。当然、黄色、赤色や緑色など他の色彩のLEDランプを使用することもでき、さらに透明ケーシング31にLEDランプを3つ以上搭載することも可能である。
【0015】
LEDランプはLEDチップ(32a、33a)とカバー部(32b、33b)からなり、カバー部は透明材料(たとえば、透明プラスチックやガラス)であり、LEDチップの発光部分を被っており、LEDチップの発光部分を保護するとともに、光を分散放射する役目も果たす。カバー部を凸状にすれば、光はカバー部の周囲に分散放射される。LEDランプのカバー部(32b、33b)の一部または全部が透明ケーシング31に埋め込まれた構造になっているので、LEDランプ(32、33)から出た光は透明ケーシング31を通って透明ケーシング31の下面から放射される。LEDチップ(32a、33a)はLEDランプが点灯時は発熱するので熱放散のために透明材料で被わず大気側に出ていた方が良いが、発熱で問題なければLEDチップ(32a、33a)も透明材料で被って透明ケーシング31内に埋め込むこともできる。
【0016】
透明ケーシング31の下面は光が効率良く出ていくように滑らかな面(たとえば鏡面)となっている。透明ケーシング31の側面も滑らかな面とすれば側面からも光が効率よく出ていくが、光の放射を抑えたければ透明ケーシング31の側面を曇らせても良い。あるいは側面を着色(たとえば、黒色)して光の放射を抑えればよい。あるいは、側面や上面をなめらかにして反射膜をつけておけば、内部から照射した照明光がその側面や上面で反射して透明ケーシング31の下面から出ていくので、透明ケーシング31の下面からの照射光はより明るくなる。透明ケーシング31の材料は、たとえば透明プラスチック(たとえば、アクリル樹脂)やガラスである。尚、LEDランプを埋め込ませず、透明板で透明ケーシングを作製し、内側の空洞部の上部にLEDランプを配置することもできる。透明ケーシング31にはスイッチング回路モジュール34が配置されており、スイッチング回路モジュール34はLEDランプ33の光が透明ケーシング31の下面から出るのを妨害しない場所(たとえば、透明ケーシング31の端部)に埋め込まれている。透明ケーシング31の下面(スイッチング回路モジュール34の下側)にLEDランプスイッチ35がついており、複数のLEDランプの切り替えを行なうことができる。LEDランプスイッチ35は透明ケーシング31の下面から出ているので、図1に示すように、ハンガー中央部11の底面側から手動で操作できる。
【0017】
透明ケーシング31上に配置された電池搭載板36にはLEDランプ(32、33)に電力を供給する電池(または蓄電池)37が搭載されている。電池(または蓄電池)37は溝部21に挿入できる程度の大きさにする。すなわち、溝部21の深さは電池(または蓄電池)37を収納できる程度のサイズとする。尚、静電容量センサー等の金属検出センサーを接続する場合はスイッチング回路モジュール34に接続するように金属検出センサーを配置する。この場合、金属検出センサーはスイッチング回路モジュール34と一緒に組み込むこともできる。金属検出センサーを配置する場合は、ハンガーフック19は金属製フックとするのが良い。そして、金属検出センサーがハンガー10の金属製フック19と接続するような構造とする。たとえば、金属製フック19がハンガー中央部11の内部配線につながるようにして、LEDモジュール22を溝部21に挿入してハンガー中央部11の溝部21に配置したときに、その内部配線の接点にLEDモジュールの接続線が接触するようにし、そのLEDモジュールの接続線が金属検出センサーと接続する配線とすれば良い。尚、金属検出センサーを使用しない場合は、ハンガーフック19の材質は、金属製でも良いし、たとえば、木製やプラスチック製等の金属製以外でも良い。
【0018】
電池搭載部36に搭載された電池37とLEDランプ(32、33)はスイッチング回路モジュール34を通して接続され、LEDランプスイッチ35でLEDランプ(32、33)の切り替えおよび電源供給のオンオフができる。電池37はたとえば(小型の)ボタン電池であり、交換可能となるように搭載される。尚、LEDモジュール22は溝部21へ挿入したときに容易に落下しないように作製されているが、場合によっては貫通孔38を通して固定ねじ等の固定治具を入れてLEDランプモジュール22を溝部21の上面に固定することもできるし、磁石等で付着させることもできる。その場合は、溝部21の大きさは、LEDランプモジュール22のサイズより大きくても良い。
【0019】
図2(b)は底(下)面図であるが、LEDランプの光投射部分であるカバー部(32b、33b)は透明ケーシング31の下面を向いている。透明ケーシング31は透明であるからLEDチップ(32a、33a)も透明ケーシング31の下面外側から観察できる。またLEDランプスイッチ35は透明ケーシング31の下面外側に出ている。また、電池搭載板36、電池37は破線で示す。図2(c)は上面図であるが、LEDランプ32、33および電池搭載版36、電池37、さらにスイッチング回路モジュール34が記載されている。本発明のLEDモジュール22は被服用ハンガー10のハンガー中央部11の部分に配置する程度の大きさなので、小さくて軽いので被服用ハンガー10に取り付けて容易に持ち運びが可能である。たとえば、透明ケーシング31のサイズは約5cm(長さ)×約1.0cm(幅)×約1.5cm(高さ)であり、電池(ボタン電池)37および電池搭載版36の高さは約2.0cmで、長さおよび幅は透明ケーシング31のサイズ以下にする。上記サイズは余裕持っているので、これ以下のサイズでも作製できる。また、電池もボタン電池でなくてもハンガー中央部11に納まれば、単1~単4サイズの乾電池も配置できるので、電池寿命およびパワーを増大することもできる。
【0020】
図1では、被服用ハンガー10のハンガー中央部11の内部において底面側16に開口部を有する溝部22を形成して、その溝部22にLEDモジュールを配置したが、溝部22を形成せずに、ハンガー中央部11の底面部16、前面部18や背面部17にLEDモジュール22を付着させても良い。たとえば、図2に示すLEDモジュール22の透明ケーシング31の側面に貫通孔を設けて、その貫通孔にネジを挿入してハンガー中央部11の前面部18や背面部17にネジ先端部を入れて固定する。またはバネや磁石で、あるいは、LEDモジュール22の透明ケーシング31の側面に両面接着テープを貼り付けて他方の接着面をハンガー中央部11の前面部18や背面部17や底面部16に接着する。あるいは、面ファスナー等を取り付けてLEDモジュール22をハンガー10に取り付けて良い。あるいは、少しバランスは悪いが、被服用ハンガー10の肩部12の側面または下面に付着または固定することもできる。あるいはハンガーフック19に取り付けることもできる。あるいは、被服用ハンガー10の任意の位置にLEDモジュール22を取り付けることもできる。
【0021】
図3は、本発明のLEDランプ照明モジュール付き被服用ハンガーの別の実施形態を示す図である。図2に示すLEDモジュール(LEDランプ照明モジュール)は取り付けたLEDランプスイッチ35でLEDランプのオンオフや複数のLEDランプの切り替えをできるマニュアル(手動)タイプのものであるが、図3に示す被服用ハンガー41に搭載されたLEDランプ照明モジュール(以下、LEDモジュールとも言う)42は、無線でスイッチング可能なものである。すなわち、LEDモジュールにはリモコン(発信装置)44から発信される電磁波(赤外線やマイクロ波等)45を受信する受信部が備わり、無線で(遠隔操作により)LEDランプのオンオフや複数のLEDランプの切り替えができる。また、ハンガー掛け(ハンガーラック)棒(ポールまたはパイプ)43に掛かっている複数のハンガー41に備わるLEDモジュールを同時にONOFF等することも可能である。また、LEDモジュール42に発信部を備えて電池の消費度合いを把握することもできるし、複数のLEDモジュール毎に固有周波数を持つようにすれば、LEDモジュール毎にコントロールすることもできる。このようなリモコンで操作可能なLEDモジュールを使用することにより、離れた所からもLEDを点灯でき、また同時に多数のLEDを制御できる。
【0022】
図3の左下にLEDモジュール42の回路ブロック図を示す。LEDモジュール42はLEDランプと電池との間にスイッチング回路をおき、スイッチング回路はリモコンの電磁波を受信する受信部と接続する。受信部がリモコンからの信号(たとえば、オンオフ信号)を受けて、スイッチング回路でLEDランプと電池との接続をオンオフさせる。LEDモジュールにさらに電池の消費度をモニターするセンサーを取り付け、そのセンサー信号を発信する発信部を設ければ、発信部からの信号をリモコン44で受けて電池の消費度合いを検知して、電池をタイミング良く交換することもできる。尚、図2で示すような手動タイプのLEDモジュールでは、受信部は不要でスイッチング回路に手動スイッチを取り付ければ良い。
【0023】
図4は、本発明の別の実施形態を示す図であり、金属検出センサーを取り付けてLEDランプを点灯(オンオフ)させる実施形態を示す図である。被服用ハンガー51にはLEDモジュール52が取り付けられている。図5は、図4に示すLEDモジュール52の回路ブロック図を示す図である。LEDモジュール52には、スイッチング回路部に金属検出センサーが接続し、金属検出センサーはハンガー51の金属製のフック53がつながっている。ハンガー51の金属製のフック53が金属製のハンガーラック(パイプ)56にかけた時に金属検出センサーが働きLEDモジュール52のLEDランプが点灯する。金属検出センサーは、たとえば静電容量センサー(または接触(タッチ)センサー)であり、金属製のフック53が金属製のハンガーラック(パイプ)56にかけたときに電荷が移動して(矢印で示す)金属検出センサーに接続するライン53(ハンガーラック(パイプ)56も接続する)の静電容量が変化するので、その変化により金属検出センサーが動作してスイッチング回路を通して電池とLEDモジュール52のLEDランプがつながり、LEDランプが点灯する。ハンガーラックの支持台57も金属製であるとハンガーラックが設置される床や台等にアースグラウンド(接地)され電荷移動が大きくなり静電容量変化が大きくなるので、ハンガー51がハンガーラック(パイプ)56にかけたこと(接触したこと)を検知しやすくなる。被服用ハンガー41のハンガーフック53をハンガーラック(パイプ)56から取り外すと再度静電容量が変化するので、その変化により金属検出センサーが動作してスイッチング回路を通して電池とLEDモジュール52のLEDランプの接続を切り、LEDランプがオフする。このように、リモコンや手動スイッチを使わずにLEDランプを点灯することも可能である。被服用ハンガーをハンガーラックにかけたときに自動的に点灯するので、LEDランプ照明のつけ忘れや切り忘れがないので、本発明は非常に実用的である。
【0024】
図4に示すように、金属製のハンガーラック(パイプ)56(たとえば、下面)に多数のLEDランプ54を配置して、LEDモジュール52と同様の回路モジュール58を構成すれば、ハンガー51がハンガーラック(パイプ)56にかけた(接触した)ときの静電容量変化を用いて、LEDランプ54を点灯させることもできる。すなわち、回路モジュール58の金属検出センサーに金属製のハンガーラック(パイプ)のライン(金属製であるから導電性を有する)をつなげておけば(図5に示すライン53の代わりに)、ハンガー51がハンガーラック(パイプ)56にかけた(接触した)とき金属製のハンガーラック(パイプ)のラインの容量変化が起きるので、ハンガー51のありなしでLEDランプ54をオンオフすることができる。尚、回路モジュール58の場合は、電池を用いずに通常の100V電源配線(場合によっては降圧する)を用いることもできる。このようにしてハンガーラック(パイプ)56に設置したLEDランプでハンガー51にかけた被服等を照らして消費者がハンガーに掛けた被服に注目しやすくするとともに、被服の状態や模様を認識しやすくすることができる。また、ハンガーラック(パイプ)56が金属製(導体)でない場合(たとえば、プラスチック製や木製)は、ハンガーラック(パイプ)56の表面に導体を2か所平行に配設しておき、金属製のハンガーフック53がかかると平行な2か所の導体が接続して電気が流れることによりLEDを点灯させることもできる。この方法の場合、LEDモジュールに電池やスイッチング回路や金属検出センサーを用いなくとも、外部電源(たとえば、100V電源(降圧して使用することもできる)や小型電池、あるいは乾電池等)からLEDへ電気を供給することも可能である。LEDは2~6V程度の低電圧でも点灯させることができるので、感電等の問題を発生させることもない。
【0025】
図6は、1本の被服用ハンガーをかけるハンガー掛け(単にハンガー掛けとも言う)を用いた本発明のLEDランプ照明モジュール付き被服用ハンガーの実施形態を示す図である。ハンガー掛け66は1本の被服用ハンガーをかける金属製のハンガー掛けであり、壁67にネジ等で固定されており、そのハンガー掛け66に被服用ハンガー61のハンガーフック63を掛けることができる。壁67には金属検出センサーを内蔵した回路モジュール68も取り付けられており、回路モジュール68は導電線(接続線)65を通じて金属製のハンガー掛け66に接続している。また、ハンガー掛け66にはLEDランプ64が取り付けられており、回路モジュール68とLEDランプ64は導電線で接続している。被服用ハンガー61の金属製のハンガーフック63をハンガー掛け66にかけると金属製のハンガー掛け66の静電容量が変化するので、回路モジュール68内の金属検出センサー(静電容量センサー等)がその静電容量変化を検知する。この検知により回路モジュール68からLEDランプ64へ電圧が供給されて、LEDランプ64が自動的に点灯する。逆に、ハンガー掛け66から被服用ハンガー61を外すと、やはり金属製のハンガー掛け66の静電容量が変化するので、回路モジュール68内の金属検出センサー(静電容量センサー等)がその静電容量変化を検知し、この検知により回路モジュール68からLEDランプ64へ電圧をオフして、LEDランプ64を自動的に消灯することもできる。尚、回路モジュール68にスイッチ69を取り付けて、LEDランプ64を手動でオンオフすることもできる。さらに、被服用ハンガー61の中央部の底面部等にLEDランプを有するLEDランプ照明モジュール62を配置しておけば、被服用ハンガー61をハンガー掛け66にかけたとき、金属製のハンガー掛け66の静電容量が変化するので、LEDランプ照明モジュール62に取り付けたLEDランプを点灯し、逆に、ハンガー掛け66から被服用ハンガー61を外すと、金属製のハンガー掛け66の静電容量が変化するので、LEDランプ照明モジュール62に取り付けたLEDランプを消灯することができる。尚、金属検出センサーを用いずに、前述したように、2本の導電線をハンガー掛け66(尚、この場合は、ハンガー掛け66は木製やプラスチック製等の非導電性部材となる)に配置して、金属製ハンガーフック63をかけたときに2本の導電線に電気を通してLEDランプ照明モジュール62のLEDランプ62やLEDランプ64をオンオフさせることもできる。
【0026】
図7は、本発明のLEDモジュールの別の実施形態を示す図である。図7図2と類似する図である。図2では、貫通孔38を用いてLEDモジュール22を溝部21の上面に固定できることを示したが、図7では永久磁石71を用いてLEDモジュール22を溝部21に固定することを示す。すなわち、LEDモジュール22のスペースがあいている所、たとえばLEDモジュール22の左側上面に永久磁石71aを、および/またはLEDモジュール22の右側面に永久磁石71bを配置する。永久磁石71を配置したLEDモジュール22をハンガー中央部11の底面部16の開口部から溝部(凹部)21へ挿入してLEDモジュール22をハンガー中央部11の溝部(凹部)21へ配置するわけであるが、溝部(凹部)21の上面側のハンガー中央部11に永久磁石が吸着する材料(磁性体材料)を配置しておくことにより、LEDモジュール22が溝部(凹部)21から落下しないようにすることができる。図7(d)は、ハンガー中央部11の底面部16の溝部21の断面を示している。図7(a)から分かるように、LEDモジュール22の上側は凸状の段差(たとえば、電池搭載部36)がついているので、この凸状段差にハンガー中央部11の溝部上面が接触しないように、溝部21の空間73が形成されている。
【0027】
永久磁石71(71a、71b)が配置されるLEDモジュール22の部分に対応する溝部21のハンガー中央部11の底部16の面には永久磁石が吸着する磁性体部材75(75a、75b)が配置されていて、LEDモジュール22を溝部21に配置したときに、永久磁石71が磁性体部材75に吸着してLEDモジュール22が溝部21に固定される。従って、LEDモジュール22は下方に落下して溝部21から外れることを防止することができる。溝部21におけるLEDモジュール22の永久磁石71(71a、71b)と磁性体部材75(75a、75b)との隙間76(76a、76b)はできるだけ小さい方が、永久磁石71(71a、71b)と磁性体部材75(75a、75b)との吸着力が大きくなる。好適には隙間76は零が良い。永久磁石71はLEDモジュール22が溝部21から落下しない程度にLEDモジュール22の上面や側面に配置すれば良い。磁性体部材は、鉄、ニッケル、フェライト等の磁性体材料であり、たとえば、鉄系材料のネジや板材である。ネジであればネジ止めで、板材であれば固定部材や接着剤等を用いて溝部21内のハンガー中央部11の底面部16に固定できる。尚、71を磁性体部材にして、75を永久磁石としても良い。あるいは、両方を逆極同士が対面するような永久磁石にして、吸着または固定させることもできる。
【0028】
LEDモジュールが挿入される部分のハンガー中央部をLEDランプの光が透過できるような透明材料(透明部材)で構成すれば、LEDランプの光がハンガー中央部からも出てくるので、ハンガー中央部が光って見えて、幻想的な雰囲気を醸し出すこともできる。透明材料として、たとえばガラス、石英、透明プラスチックがある。透明プラスチックとして、たとえばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、塩化ビニール、ポリカーボネート、ポリスチレンなど種々のプラスチックを本発明に適用することができる。また、これらの透明材料に赤、青、黄、ピンク等の種々の色付けをしても良く、幻想的な雰囲気をさらに高めることができる。透明材料のLED光の透過率は種々選択でき、わずかに透過するもの(透過率10%以下)でも良いし、LED光をほぼ全部透過するもの((透過率90%以上)でも良いし、これらの中間でも良い。ハンガー中央部の一部が透明部材でも良い。たとえば、LEDが配置されている部分におけるハンガー中央部が透明部材でも良い。あるいは、ハンガー中央部全体やハンガー中央部以外のハンガー部分の一部または全部が透明部材でも良い。
【0029】
LEDモジュールのLEDランプが配置されている部分は透明部材で埋め込まれていると説明してきたが、外側部分だけ透明材料で形成した箱形形状のケーシングでも良い。LEDランプはそのケーシングの空間の中に配置されている。すなわち、LEDランプモジュールは、ケーシングの内側空間に納められている。ケーシング材料は透明部材で形成されており、LEDランプモジュールのLEDランプの光は、ケーシング材料を通して外側に出ていく。また、前記ケーシングの側面に反射膜を形成しておけば、前記LEDランプモジュールのLEDランプからの光は前記側面の反射膜で反射して反射光を発生し、前記反射光および前記LEDランプからの直接光は、前記ケーシングの下方から外側に照射される。透明部材の材料が必要でないこと、ケーシングは別に作成しておき、ケーシング以外のLEDランプモジュールにケーシングを嵌め込んで作製できるので、コスト低減できる。また、ケーシングの一定の部分を開放(開口)しておけば、LEDの発生する熱を解放できるという効果もある。また、ケーシングの下側部分を開口することもできる。あるいは、下側を外側に凸状の透明板にすれば、LEDランプの光を外側に広げて照射することもできる。
【0030】
以上詳細に説明したように、本発明は、内蔵する小型電池で電力供給しLEDランプを点灯するLEDランプ照明モジュールを取り付けた被服用ハンガーであり、被服用ハンガーに取り付けたLEDランプ照明モジュールは小型で軽量で取り扱いも簡単であるので、常時被服用ハンガーに取り付けて通常の「ハンガーと同様に扱うことができる。内蔵する電池が消耗すれば簡単に交換可能であるから、繰り返し使用できるという優れた効果もある。本発明のLEDランプ照明モジュール付き被服用ハンガーを用いて、ハンガーに掛ける被服の展示、セレクトショップ、店舗開発等で被服製品のアピールおよび衿ネームブランドを照らす際にブランディングアップに威力を発揮できる。また、たとえばボーダー柄またはストライプ柄の合板のハンガーに本発明を適用すれば、本発明のLED照明を点灯することにより、ボーダー柄等の模様が浮きだって、顧客に好印象を与えることができる。尚、本明細書において、明細書のある部分に記載し説明した内容について記載しなかった他の部分においても矛盾なく適用できることに関しては、当該他の部分に当該内容を適用できることは言うまでもない。さらに、前記実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施でき、本発明の権利範囲が前記実施形態に限定されないことも言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、携帯型のLED照明およびそれを取り付ける器具に適用できる。
【符号の説明】
【0032】
10・・・LEDランプ照明モジュール付き被服用ハンガー、11・・・ハンガー中央部、12・・・肩部、
13・・・ズボン掛け部、14・・・吊り部、15・・・頂面部、16・・・底面部、17・・・ワ背面部、
18・・・前面部、19・・・ハンガーフック、21・・・凹部(溝部)、22・・・LEDモジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7