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特許7471007茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置および方法
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  • 特許-茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置および方法 図1
  • 特許-茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置および方法 図2
  • 特許-茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置および方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-11
(45)【発行日】2024-04-19
(54)【発明の名称】茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置および方法
(51)【国際特許分類】
   A01D 46/04 20060101AFI20240412BHJP
【FI】
A01D46/04 Z
A01D46/04 E
【請求項の数】 8
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022121044
(22)【出願日】2022-07-29
(65)【公開番号】P2023021069
(43)【公開日】2023-02-09
【審査請求日】2022-09-05
(31)【優先権主張番号】202110875194.X
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522303571
【氏名又は名称】中国農業科学院都市農業研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬 偉
(72)【発明者】
【氏名】楊 其長
(72)【発明者】
【氏名】田 志偉
(72)【発明者】
【氏名】張 梅
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】実開昭62-49923(JP,U)
【文献】実開平4-21221(JP,U)
【文献】特開2003-199415(JP,A)
【文献】特開2002-101730(JP,A)
【文献】特開2006-50963(JP,A)
【文献】特開2006-81514(JP,A)
【文献】特開2016-202026(JP,A)
【文献】特開2005-312451(JP,A)
【文献】特開2006-101775(JP,A)
【文献】実開昭48-79738(JP,U)
【文献】特開平2-131521(JP,A)
【文献】実開昭58-137020(JP,U)
【文献】国際公開第2007/059570(WO,A1)
【文献】中国実用新案第212728090(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 46/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
摘採部、等級付け選別部およびコントローラを含み、
前記摘採部は、茶葉を摘み取り、摘み取った前記茶葉を前記等級付け選別部に搬送するように構成され、前記摘採部は、上部ホイール、下部ホイールおよびガイドホイールを含み、前記上部ホイールと前記下部ホイールとの間に茶摘み領域が形成され、前記上部ホイールと前記下部ホイールとが相対回転して前記茶摘み領域の前記茶葉を摘み取ることができ、前記ガイドホイールは、前記下部ホイールの前部に設けられ、前記上部ホイールと前記下部ホイールとが前記茶葉を摘み取るように、摘採対象の前記茶葉をガイドするように構成され、
前記等級付け選別部は、摘み取った前記茶葉を選別するように構成され、ファン、不純物選別領域、大芽茶葉選別領域および小芽茶葉選別領域を含み、前記ファンは、前記茶葉を前記不純物選別領域、前記大芽茶葉選別領域および前記小芽茶葉選別領域を順次通過させるように駆動し、
前記コントローラは、前記摘採部および前記等級付け選別部の動作を制御するように構成され、
前記不純物選別領域は前記摘採部の後方に設けられ、前記不純物選別領域はスクリーニング装置を含み、前記スクリーニング装置は、下方に不純物収集ボックスが設けられ、前記茶葉における不純物をスクリーニングし、スクリーニングされた前記不純物を前記不純物収集ボックスに収集するように構成され、前記ファンは前記スクリーニング装置の下方に設けられ、前記ファンの風向を前記大芽茶葉選別領域および前記小芽茶葉選別領域に向けて、前記茶葉を前記大芽茶葉選別領域および前記小芽茶葉選別領域に吹き込むことを特徴とする茶葉の自動摘採および等級付け装置。
【請求項2】
前記大芽茶葉選別領域は、大芽茶葉秤量皿および大芽茶葉収集ボックスを含み、
前記大芽茶葉秤量皿は、前記不純物選別領域の後方に設けられ、前記大芽茶葉収集ボックスは、前記大芽茶葉秤量皿の下方に設けられ、前記コントローラは、前記大芽茶葉秤量皿に落ちる大芽茶葉を秤量するように前記大芽茶葉秤量皿を制御し、秤量された前記大芽茶葉が前記大芽茶葉収集ボックスに収集されることを特徴とする請求項1に記載の茶葉の自動摘採および等級付け装置。
【請求項3】
前記小芽茶葉選別領域は、小芽茶葉秤量皿および小芽茶葉収集ボックスを含み、
前記小芽茶葉秤量皿は、前記大芽茶葉選別領域の上方に設けられ、前記ファンにより高所に吹き上げられる小芽茶葉を受け取り、前記小芽茶葉収集ボックスは前記小芽茶葉秤量皿の下方に設けられ、前記コントローラが前記小芽茶葉秤量皿を制御して小芽茶葉を秤量させ終わった後、前記小芽茶葉が前記小芽茶葉収集ボックスに収集されることを特徴とする請求項1に記載の茶葉の自動摘採および等級付け装置。
【請求項4】
前記小芽茶葉秤量皿には、スイッチプレートと、捩りばねと電磁石とを含む茶葉収集スイッチがさらに設けられ、前記スイッチプレートは、前記小芽茶葉秤量皿の上方に回転可能に設けられ、小芽茶葉を遮断し、前記スイッチプレートの回転箇所に捩りばねが設けられ、前記電磁石は前記スイッチプレートの自由端に接続され、前記コントローラは前記電磁石の移動を制御し、前記スイッチプレートを駆動して回転させ、前記小芽茶葉秤量皿での前記小芽茶葉を前記小芽茶葉収集ボックスに落ちるようにすることを特徴とする請求項3に記載の茶葉の自動摘採および等級付け装置。
【請求項5】
前記大芽茶葉秤量皿には、スイッチプレートと、捩りばねと電磁石とを含む茶葉収集スイッチがさらに設けられ、前記スイッチプレートは、前記大芽茶葉秤量皿の上方に回転可能に設けられ、大芽茶葉を遮断し、前記スイッチプレートの回転箇所に捩りばねが設けられ、前記電磁石は前記スイッチプレートの自由端に接続され、前記コントローラは前記電磁石の移動を制御し、前記スイッチプレートを駆動して回転させ、前記大芽茶葉秤量皿での前記大芽茶葉を前記大芽茶葉収集ボックスに落ちるようにすることを特徴とする請求項2に記載の茶葉の自動摘採および等級付け装置。
【請求項6】
現在の摘採ポイントの座標情報を決定するための衛星測位システムを利用する位置決め装置をさらに含み、前記コントローラは、前記座標情報及び前記位置決め装置と前記摘採部との間の距離に応じて距離補償を行うことを特徴とする請求項1に記載の茶葉の自動摘採および等級付け装置。
【請求項7】
前記摘採部と前記不純物選別領域との間にパレットが設けられ、前記パレットは、摘み取った前記茶葉を前記不純物選別領域に運ぶように構成されることを特徴とする請求項1に記載の茶葉の自動摘採および等級付け装置。
【請求項8】
前記請求項1~7のいずれか1項に記載の茶葉の自動摘採および等級付け装置を適用する茶葉の摘採および等級付け方法であって、
ガイドホイールは摘採対象の茶葉を整理し、上部ホイールおよび下部ホイールは前記茶葉を巻き込んで摘採を行うことと、
摘み取った前記茶葉は、スクリーニング装置により不純物を不純物収集ボックスにスクリーニングすることと、
ファンの作用で、前記茶葉が吹き上げられ、大芽茶葉が大芽秤量皿に落ち、コントローラが前記大芽秤量皿を制御して秤量させてデータを記録し、茶葉収集スイッチをオンにし、前記大芽茶葉を大芽茶葉収集ボックスに収集することと、
前記ファンの作用で、小芽茶葉が小芽秤量皿に落ち、前記コントローラが前記小芽秤量皿を制御して秤量させてデータを記録し、茶葉収集スイッチをオンにし、前記小芽茶葉を小芽茶葉収集ボックスに収集することと、
位置決め装置は現在の摘採ポイントに対して位置決め記録を行い、前記コントローラは前記位置決め装置の位置と前記ガイドホイールとの間の距離に応じて距離補償を行うことと
を含むことを特徴とする茶葉の摘採および等級付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、茶摘み装置に係る技術分野に関し、特に茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
中国は茶の木の原産地であり、茶の栽培面積が広く、茶葉の種類が多く、茶産地としての歴史が長い。茶の栽培地は主に丘陵と山間地帯であり、現在、茶摘みの機械化レベルが低く、通常、茶葉の摘採は主に手摘みであり、多くの労力とコストがかかる。茶摘み職人は、一般的に摘み取った茶の葉を茶籠中に保管し、保存空間が限られ、長期間にわたって保存すると、茶の葉が腐ってしまい、新鮮な生の茶葉の品質に影響を与え、最終的には茶葉の加工における色、食感及び味などの品質に影響を与える。夏と秋の茶葉について、一人用茶刈機及び二人用茶刈機で摘採を行うことが多く、柔らかさの異なる茶葉が混ぜ合わせられ、後続の加工過程において、茶葉を細長い形状に成形できず、茶葉を等級分けすることができず、経済的利益に影響を与えるなどの問題がある。手作業でも、一人用茶刈機又は二人用茶刈機でも、摘み取った茶葉をさらにスクリーニング(ふるい分け)する必要があり、プロセスが複雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記技術課題を解決し又は上記技術課題を少なくとも部分的に解決するために、本開示は、茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置および方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、摘採部、等級付け選別部およびコントローラを含み、
前記摘採部は、茶葉を摘み取り、摘み取った前記茶葉を前記等級付け選別部に搬送するために用いられ、前記等級付け選別部は、摘み取った前記茶葉を選別するために用いられ、ファン、不純物選別領域、大芽茶葉選別領域および小芽茶葉選別領域を含み、前記ファンは、前記茶葉を前記不純物選別領域、前記大芽茶葉選別領域および前記小芽茶葉選別領域を順次通過させるように駆動するために用いられ、前記コントローラは、前記摘採部および前記等級付け選別部の動作を制御するために用いられる茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置を提供する。
【0005】
選択的には、前記摘採部は、上部ホイール、下部ホイールおよびガイドホイールを含み、前記上部ホイールと前記下部ホイールとの間に茶摘み領域が形成され、前記上部ホイールと前記下部ホイールとが相対回転して前記茶摘み領域の前記茶葉を摘み取ることができ、前記ガイドホイールは、前記下部ホイールの前部に設けられ、前記上部ホイールと前記下部ホイールとが前記茶葉を摘み取るように、摘採対象の前記茶葉をガイドするために用いられる。
【0006】
選択的には、前記不純物選別領域は前記摘採部の後方に設けられ、前記不純物選別領域はスクリーニング装置を含み、前記スクリーニング装置は、下方に不純物収集ボックスが設けられ、前記茶葉における不純物をスクリーニングし、スクリーニングされた前記不純物を前記不純物収集ボックスに収集するために用いられ、前記ファンは前記スクリーニング装置の下方に設けられ、前記ファンの風向を前記大芽茶葉選別領域および前記小芽茶葉選別領域に向けて、前記茶葉を前記大芽茶葉選別領域および前記小芽茶葉選別領域に吹き込む。
【0007】
選択的には、前記大芽茶葉選別領域は、大芽茶葉秤量皿および大芽茶葉収集ボックスを含み、
前記大芽茶葉秤量皿は、前記不純物選別領域の後方に設けられ、前記大芽茶葉収集ボックスは、前記大芽茶葉秤量皿の下方に設けられ、前記コントローラは、前記大芽茶葉秤量皿に落ちる大芽茶葉を秤量するように前記大芽茶葉秤量皿を制御し、秤量された前記大芽茶葉が前記大芽茶葉収集ボックスに収集される。
【0008】
選択的には、前記小芽茶葉選別領域は、小芽茶葉秤量皿および小芽茶葉収集ボックスを含み、
前記小芽茶葉秤量皿は、前記大芽茶葉選別領域の上方に設けられ、前記ファンにより高所に吹き上げられる小芽茶葉を受け取り、前記小芽茶葉収集ボックスは前記小芽茶葉秤量皿の下方に設けられ、前記コントローラが前記小芽茶葉秤量皿を制御して小芽茶葉を秤量させ終わった後、前記小芽茶葉が前記小芽茶葉収集ボックスに収集される。
【0009】
選択的には、前記小芽茶葉秤量皿には、スイッチプレートと、捩りばねと電磁石とを含む茶葉収集スイッチがさらに設けられ、前記スイッチプレートは、前記小芽茶葉秤量皿の上方に回転可能に設けられ、小芽茶葉を遮断し、前記スイッチプレートの回転箇所に捩りばねが設けられ、前記電磁石は前記スイッチプレートの自由端に接続され、前記コントローラは前記電磁石の移動を制御し、前記スイッチプレートを駆動して回転させ、前記小芽茶葉秤量皿での前記小芽茶葉を前記小芽茶葉収集ボックスに落ちるようにする。
【0010】
選択的には、前記大芽茶葉秤量皿には、スイッチプレートと、捩りばねと電磁石とを含む茶葉収集スイッチがさらに設けられ、前記スイッチプレートは、前記大芽茶葉秤量皿の上方に回転可能に設けられ、大芽茶葉を遮断し、前記スイッチプレートの回転箇所に捩りばねが設けられ、前記電磁石は前記スイッチプレートの自由端に接続され、前記コントローラは前記電磁石の移動を制御し、前記スイッチプレートを駆動して回転させ、前記大芽茶葉秤量皿での前記大芽茶葉を前記大芽茶葉収集ボックスに落ちるようにする。
【0011】
選択的には、現在の摘採ポイントの座標情報を決定するための位置決め装置をさらに含み、前記コントローラは、前記座標情報及び前記位置決め装置と前記摘採部との間の距離に応じて距離補償を行う。
【0012】
選択的には、前記摘採部と前記不純物選別領域との間にパレットが設けられ、前記パレットは、摘み取った前記茶葉を前記不純物選別領域に運ぶために用いられる。
【0013】
本開示は、前述した茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置を適用する茶葉の低炭素摘採および等級付け方法であって、
S1.ガイドホイールは摘採対象の茶葉を整理し、上部ホイールおよび下部ホイールは前記茶葉を巻き込んで摘採を行うことと
S2.摘み取った前記茶葉は、スクリーニング装置により不純物を不純物収集ボックスにスクリーニングすることと
S3.ファンの作用で、前記茶葉が吹き上げられ、大芽茶葉が大芽秤量皿に落ち、コントローラが前記大芽秤量皿を制御して秤量させてデータを記録し、茶葉収集スイッチをオンにし、前記大芽茶葉を大芽茶葉収集ボックスに収集することと
S4.前記ファンの作用で、小芽茶葉が小芽秤量皿に落ち、前記コントローラが前記小芽秤量皿を制御して秤量させてデータを記録し、茶葉収集スイッチをオンにし、前記小芽茶葉を小芽茶葉収集ボックスに収集することと
S5.位置決め装置は現在の摘採ポイントに対して位置決め記録を行い、前記コントローラは前記位置決め装置の位置と前記ガイドホイールとの間の距離に応じて距離補償を行うことと
を含む茶葉の低炭素摘採および等級付け方法をさらに提供する。
【発明の効果】
【0014】
技術方案は、従来技術と比べて、以下のような利点を有する。
【0015】
本開示に係る茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置は、摘採部を設けることで摘採対象の茶葉を順調に摘み取ることができ、等級付け選別部を設け、等級付け選別部を不純物選別領域、大芽茶葉選別領域および小芽茶葉選別領域に分けることで、茶葉における不純物を取り除き、茶葉の品質によって選別を行うことができ、コントローラにより摘採部および等級付け選別部を制御することで、茶葉の摘採と選別の自動化制御を実現し、それにより茶葉の摘採と選別の速度および効率を向上させ、労力を減らし、コストを低減させる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
ここでの添付の図面は、明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、本開示に合致する実施例を示し、明細書と共に本開示の原理を説明するために用いられる。
【0017】
本開示に係る実施例又は従来技術における技術方案をより明確に説明するために、以下に実施例又は従来技術の記述において使用する必要がある添付の図面を簡単に説明するが、本分野の技術者にとって、創造的な労働を費やすことなく、これらの添付の図面に基づいて他の図面に想到し得ることが自明である。
図1】本開示の実施例に係る前記茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置の構造模式図である。
図2】本開示の実施例に係る前記茶葉収集スイッチの構造模式図である。
図3】本開示の実施例に係る前記茶葉の低炭素摘採および等級付け方法のステップ図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示の上記目的、特徴および利点をより明確に理解するために、以下に本開示の技術方案をさらに説明する。矛盾しない場合に、本開示の実施例および実施例における特徴は、互いに組み合わせることができることに留意されたい。
【0019】
本開示を十分に理解するために、以下の説明において多くの具体的な細部が記載されているが、本開示は、ここに説明されるものと異なる他の形態で実施することができる。明らかに、明細書における実施例は、本開示の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。
【0020】
本開示に係る茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置は、図1に示すように、摘採部10、等級付け選別部およびコントローラ20を含む。
【0021】
ここで、摘採部10は、茶葉を摘み取り、摘み取った茶葉を等級付け選別部に搬送するために用いられる。等級付け選別部は、摘み取った茶葉を選別するために用いられ、ファン30、不純物選別領域40、大芽茶葉選別領域50および小芽茶葉選別領域60を含む。不純物選別領域40は、摘み取った茶葉における不純物を選別して収集するために用いられる。大芽茶葉選別領域50は、茶葉のうち重量が重い大芽茶葉を選別するために用いられる。小芽茶葉選別領域60は、茶葉のうち重量が軽い小芽茶葉を選別するために用いられる。ファン30は、茶葉を不純物選別領域40、大芽茶葉選別領域50および小芽茶葉選別領域60を順次通過させるように駆動するために用いられ、コントローラ20は、摘採部10および等級付け選別部の動作を制御するために用いられる。
【0022】
本開示が提供する茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置は、摘採部10を設けることで摘採対象の茶葉を順調に摘み取ることができ、等級付け選別部を設け、等級付け選別部を不純物選別領域40、大芽茶葉選別領域50および小芽茶葉選別領域60に分けることで、茶葉における不純物を取り除き、茶葉の品質によって選別を行うことができ、コントローラ20により摘採部10および等級付け選別部を制御することで、茶葉の摘採と選別の自動化制御を実現し、それにより茶葉の摘採と選別の速度および効率を向上させ、労力を減らし、コストを低減させる。
【0023】
具体的には、摘採部10は、上部ホイール11、下部ホイール12およびガイドホイール13を含み、上部ホイール11と下部ホイール12とが回転可能に設けられ、具体的には、下部ホイール12および上部ホイール11がモータにより駆動され、上部ホイール11が下部ホイール12の上方に位置し、上部ホイール11と下部ホイール12との間に摘採対象の茶葉を収容する茶摘み領域を有し、上部ホイール11と下部ホイール12とは、摘採対象の茶葉を茶摘み領域に落ちるように相対回転し、摘採対象の茶葉を切断して摘採を行うことができる。ガイドホイール13は、下部ホイール12の前部に設けられ、上部ホイール11と下部ホイール12とが茶葉を摘み取るように、摘採対象の茶葉をガイドするために用いられる。下部ホイール12の下方には、駆動モータを保護するための下バッフル17が設けられる。ガイドホイール13が12Vモータにより駆動され、ガイドホイール13が複数個設けられ、複数のガイドホイール13が間隔をあけて設けられ、各ガイドホイール13の間にガイドバー15がさらに設けられ、ガイドバー15およびガイドホイール13が均一に配列され、摘採対象の茶葉を整理してガイドし、摘採の連続性および適応性を確保し、異なる摘採面に対しても作業を行うことができる。上部ホイール11の上方には、摘採作業領域の安全を保護可能なエントリーボード16が設けられる。
【0024】
不純物選別領域40は、摘採部10の後方に設けられ、スクリーニング装置41を含み、スクリーニング装置41と下部ホイール12との間には、強度を確保するために3mm鋼板で製造されるパレット14がさらに設けられ、パレット14は移行作用を果たし、摘採した茶葉をスクリーニング装置41に運ぶ。具体的には、スクリーニング装置41はステンレス板で製造される篩目であり、篩目の下方に不純物収集ボックス42が設けられ、篩目は茶葉におけるおがくずなどの不純物をスクリーニングし、スクリーニングされた不純物を不純物収集ボックス42に収集するために用いられる。ファン30は、スクリーニング装置41と不純物収集ボックス42との間に設けられ、ファン30は12Vの電動ファン30を使用して風場を提供し、ファン30にダクトが設けられ、ダクトはスクリーニング装置41の方向に向かって送風し、不純物は、重量が重いので、ファン30により吹き飛ばされることがなく、スクリーニング装置41の下方の不純物収集ボックス42に落ち、茶葉は、重量が軽いので、ファン30により吹き上げられ、大芽茶葉選別領域50および小芽茶葉選別領域60へ吹き付けられる。
【0025】
スクリーニング装置41の上方には、大芽茶葉選別領域50および小芽茶葉選別領域60に風が吹くように導くための導風板43が設けられる。
【0026】
大芽茶葉選別領域50は、大芽茶葉秤量皿51および大芽茶葉収集ボックス52を含む。
【0027】
大芽茶葉秤量皿51はスクリーニング装置41の後方に設けられ、ファン30は茶葉に送風し、重量が重い大芽茶葉はファン30により吹き飛ばされて近所に落ち、重量が軽い小芽茶葉はファン30により吹き飛ばされて遠所に落ちる。そのため、大芽茶葉秤量皿51をスクリーニング装置41の後方に設けて重量が重い大芽茶葉を収集することができる。大芽茶葉収集ボックス52は大芽茶葉秤量皿51の下方に設けられる。大芽茶葉秤量皿51は、茶葉のうち重量が重い大芽茶葉を秤量するために用いられ、コントローラ20は大芽茶葉秤量皿51を1秒おきに重量データを採集するように制御し、大芽茶葉秤量皿51に茶葉収集スイッチ70が設けられ、茶葉収集スイッチ70が大芽茶葉秤量皿51に当接され、大芽茶葉秤量皿51での茶葉が大芽茶葉収集ボックス52に落ちることを防止する。大芽茶葉秤量皿51が秤量を終えた後、茶葉収集スイッチ70をオンにし、茶葉が重力および風力の作用下で大芽茶葉収集ボックス52に収集される。茶葉収集スイッチ70は間欠式スイッチを使用し、電磁石73により駆動され、コントローラ20から制御信号が送信されると、大芽茶葉秤量皿51はまず秤量し、続いて茶葉収集スイッチ70をオンにし、茶葉収集スイッチ70が0.4秒間オンされた直後にオフされ、その間に秤量されていない茶葉がコントローラ20により校正されてから補正を行う。
【0028】
小芽茶葉選別領域60は、小芽茶葉秤量皿61および小芽茶葉収集ボックス62を含む。
【0029】
小芽茶葉秤量皿61は大芽茶葉秤量皿51の後方に設けられ、かつ大芽茶葉秤量皿51の上方に位置し、小芽茶葉秤量皿61がファン30により遠所まで吹き飛ばされた重量の軽い小芽茶葉を収集できることを保証する。小芽茶葉収集ボックス62は小芽茶葉秤量皿61の下方に設けられ、小芽茶葉秤量皿61が小芽茶葉を秤量し終わった後、小芽茶葉を小芽茶葉収集ボックス62に収集する。コントローラ20は小芽茶葉秤量皿61を1秒おきに重量データを採集するように制御し、小芽茶葉秤量皿61にも茶葉収集スイッチ70が設けられ、茶葉収集スイッチ70が小芽茶葉秤量皿61に当接され、小芽茶葉秤量皿61での茶葉が小芽茶葉収集ボックス62に落ちることを防止する。小芽茶葉秤量皿61が秤量を終えた後、茶葉収集スイッチ70をオンにし、茶葉が重力および風力の作用下で小芽茶葉収集ボックス62に収集される。茶葉収集スイッチ70は間欠式スイッチを使用し、電磁石73により駆動され、コントローラ20から制御信号が送信されると、小芽茶葉秤量皿61はまず秤量し、続いて茶葉収集スイッチ70をオンにし、茶葉収集スイッチ70が0.4秒間オンされた直後にオフされ、その間に秤量されていない茶葉がコントローラ20により校正されてから補正を行う。
【0030】
小芽茶葉収集ボックス62の上方には小芽ガイドプレート63がさらに設けられ、小芽茶葉をガイドして小芽茶葉収集ボックス62に収集するために用いられる。小芽ガイドプレート63の小芽茶葉と接触する側にPVC発泡板が設けられ、小芽茶葉を衝撃による損傷から保護し、その販売価値を向上させる。
【0031】
具体的には、図2に示すように、茶葉収集スイッチ70は、スイッチプレート71、捩りばね72および電磁石73を含む。小芽茶葉秤量皿61上のスイッチプレート71は回転可能に導風板43に設けられ、スイッチプレート71と導風板43とのヒンジ接続箇所に捩りばね72が設けられ、捩りばね72はスイッチプレート71をオフにさせる作用力を有する。電磁石73はスイッチプレート71の自由端に接続され、コントローラ20が茶葉収集スイッチ70を制御してオンにさせるとき、電磁石73が励磁され、スイッチプレート71から離れる方向へ移動し、電磁石73がスイッチプレート71を動かして回転させ、スイッチプレート71がオンになり、小芽茶葉秤量皿61での小芽茶葉が重力および風力の作用下で小芽茶葉収集ボックス62に収集される。
【0032】
大芽茶葉秤量皿51上のスイッチプレート71は回転可能に小芽茶葉秤量皿61の下方に設けられ、スイッチプレート71のヒンジ接続箇所に捩りばね72が設けられ、捩りばね72はスイッチプレート71をオフにさせる作用力を有する。電磁石73はスイッチプレート71の自由端に接続され、コントローラ20が茶葉収集スイッチ70を制御してオンにさせるとき、電磁石73が励磁され、スイッチプレート71から離れる方向へ移動し、電磁石73がスイッチプレート71を動かして回転させ、スイッチプレート71がオンになり、大芽茶葉秤量皿51での大芽茶葉が重力および風力の作用下で大芽茶葉収集ボックス52に収集される。
【0033】
茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置は、現在の摘採ポイントの座標情報を決定(特定)するための位置決め装置80をさらに含み、コントローラ20は座標情報及び位置決め装置80と摘採部10との間の距離に応じて距離補償を行う。位置決め装置80は、具体的には北斗測位システムであってもよく、他の実施例において、位置決め装置80はその他の位置決めシステムであってもよい。
【0034】
本開示は、前述した茶葉の低炭素自動摘採および等級付け装置を適用する茶葉の低炭素摘採および等級付け方法をさらに提供し、図3に示すように、以下のようなステップを含む。
【0035】
S1.ガイドホイール13は摘採対象の茶葉を整理し、上部ホイール11および下部ホイール12は茶葉を巻き込んで摘採を行う
S2.摘み取った茶葉は、スクリーニング装置41により不純物を不純物収集ボックスにスクリーニングする
S3.ファン30の作用で、茶葉が吹き上げられ、重量が重い大芽茶葉が大芽秤量皿に落ち、コントローラ20が大芽秤量皿を制御して1秒おきに秤量させてデータを記録し、茶葉収集スイッチ70をオンにし、大芽茶葉を大芽茶葉収集ボックス52に収集する
S4.ファン30の作用で、重量が軽い小芽茶葉が小芽秤量皿に落ち、コントローラ20が小芽秤量皿を制御して1秒おきに秤量させてデータを記録し、茶葉収集スイッチをオンにし、小芽茶葉を小芽茶葉収集ボックス62に収集する
S5.位置決め装置80は現在の摘採ポイントに対して位置決め記録を行い、コントローラ20は位置決め装置80の位置とガイドホイール13との間の距離に応じて距離補償を行う
茶葉の低炭素摘採および等級付け方法によれば、茶葉の摘採および茶葉選別の自動化制御を実現し、それにより茶葉の摘採と選別の速度および効率を向上させ、労力を減らし、コストを低減させる。
【0036】
本明細書では、「第一」および「第二」などの関係用語は、あるエンティティまたは操作を別のエンティティまたは操作から区別するためにのみに使用され、必ずしもこれらのエンティティまたは操作の間にそのような実際の関係または順序が存在するのを要求または暗示するものではないことに注意されたい。しかも、用語「含む」、「備える」、またはそれらの他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図しているため、一連の要素を含むプロセス、方法、物品、またはデバイスは、それらの要素を含むだけでなく、また、明示的にリストされていない他の要素、またはプロセス、方法、物品、またはデバイスに固有の要素も含まれる。これ以上の制限がない場合に、「1つの…を含む」という表現で限定される要素は、その要素を含むプロセス、方法、物品、またはデバイス内の他の同一の要素の存在を除外しない。
【0037】
以上の記述は、本分野の技術者が本開示を理解または実現できるようにするための本開示の具体的な実施形態に過ぎない。これらの実施例に対する様々な修正は、本分野の技術者にとって明らかなものであり、本明細書に定義した一般的な原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、その他の実施例において実現することができる。したがって、本開示は、本明細書に記述したこれらの実施例に制限されるものではなく、本明細書に開示された原理および新規特徴と一致する最も広い範囲に合致する必要がある。
【符号の説明】
【0038】
10:摘採部
11:上部ホイール
12:下部ホイール
13:ガイドホイール
14:パレット
15:ガイドバー
16:エントリーボード
17:下バッフル
20:コントローラ
30:ファン
40:不純物選別領域
41:スクリーニング装置
42:不純物収集ボックス
43:導風板
50:大芽茶葉選別領域
51:大芽茶葉秤量皿
52:大芽茶葉収集ボックス
60:小芽茶葉選別領域
61:小芽茶葉秤量皿
62:小芽茶葉収集ボックス
63:小芽ガイドプレート
70:茶葉収集スイッチ
71:スイッチプレート
72:捩りばね
73:電磁石
80:位置決め装置
図1
図2
図3