(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-11
(45)【発行日】2024-04-19
(54)【発明の名称】洋式トイレ殺菌装置
(51)【国際特許分類】
A47K 13/30 20060101AFI20240412BHJP
E03D 9/00 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
A47K13/30 Z
E03D9/00 Z
(21)【出願番号】P 2023520029
(86)(22)【出願日】2021-07-23
(86)【国際出願番号】 KR2021009548
(87)【国際公開番号】W WO2022169043
(87)【国際公開日】2022-08-11
【審査請求日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0017378
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】523115771
【氏名又は名称】株式会社ライトトーク
【氏名又は名称原語表記】LIGHTTALK INC.
【住所又は居所原語表記】5F., START-UP CENTER, 362, Ori-ro Gwangmyeong-si Gyeonggi-do 14327 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【氏名又は名称】山田 強
(72)【発明者】
【氏名】ユン へ グン
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2009-0003063(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0023778(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0109357(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-2025342(KR,B1)
【文献】特開2014-190084(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 13/24-13/30
E03D 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
便フタに設置される洋式トイレ殺菌装置であって、
紫外線殺菌部が内蔵されており、上端の中央に凹部が形成されている筐体と、
傾斜センサーが内蔵されており、前記筐体の凹部によってヒンジ結合されたヒンジ部と、
前記便フタに締結されて前記ヒンジ部が取り付けられる支持体と、を含んでなり、
前記ヒンジ部は、前記筐体の凹部に形成されたヒンジ穴に挿入されてヒンジ結合されるヒンジ軸部と、該ヒンジ軸部に延びて前記支持体に取り付けられる支持体連結部と、
を備え、
前記便フタが開いているとき、前記筐体が前記便フタの内壁に接触した状態で位置付けられ、前記便フタが閉まると、前記筐体が前記ヒンジ部の回転軸に沿って回動しながら前記便フタ内壁から離間して前記洋式トイレの便室の中に入ることを特徴とする洋式トイレ殺菌装置。
【請求項2】
前記便フタが開いているとき、前記筐体が前記便フタ内壁に接触した状態で位置付けられ、前記紫外線殺菌部が動作しないで、前記便フタが閉まると、前記筐体が前記ヒンジ部の回転軸に沿って回動して前記便フタ内壁から徐々に離間しながら前記筐体の傾きは維持される一方、前記傾斜センサーによって前記ヒンジ部の傾きが検知されて前記紫外線殺菌部が動作することを特徴とする、請求項1に記載の洋式トイレ殺菌装置。
【請求項3】
前記筐体の側面には、回転軸棒が挿入される挿入溝が形成されている、請求項1に記載の洋式トイレ殺菌装置。
【請求項4】
前記筐体の前面及び後面の各両端に、前記紫外線殺菌部が設置され、前記筐体の底面に前記紫外線殺菌部が設置されて、便座の上方及び下方部分とリム(rim)部分、および便室までも同時殺菌することを特徴とする、請求項1に記載の洋式トイレ殺菌装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洋式トイレ殺菌装置に関し、詳しくは、洋式トイレのフタに取り付けられて洋式トイレの内部を均一に殺菌することができる洋式トイレ殺菌装置に関する。
【背景技術】
【0002】
腰掛便器とも呼ばれる洋式トイレは、座って大小便の用を足すことができる洋式水洗トイレを言う。通常の洋式トイレは、陶器からなるトイレ本体(便器)、トイレ本体の中へ水を流すために水を溜まっている水槽、トイレ本体の上部に結合される便フタなどを含む。
【0003】
ここで、前記便フタは、人が敷いて座る便座と、便座の一側に回動自在に結合される洋式トイレフタとで構成され、人が便座に座って楽に用を足すことができるようにし、用便を済ませた後にはフタを閉めることで洋式トイレの内部へ異物が落下することがないようにしている。
【0004】
このような洋式トイレは、公共場所や各家庭で多数の人々が利用することから各種病原菌に晒されやすく、皮膚病または伝染病の感染原因になる恐れがあるなど、多くの問題点がある。
【0005】
そこで、洋式トイレを殺菌するための洋式トイレ用殺菌装置に関する技術の例として、韓国登録特許第10-2145998号には、内部に水が満たされる水槽と、前記水槽内の水を用いて汚物を排水させる本体と、前記本体の上部に回動自在に結合される蓋と、を含む洋式トイレを殺菌するための洋式トイレ用殺菌装置であって、前記蓋に結合されて、前記蓋の回動によって殺菌機能を持つUVが照射されて前記本体を殺菌するUV殺菌装置と、前記蓋の回動を判断し、前記蓋の回動に応じて前記UV殺菌装置を作動制御する制御部と、を含む構成を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【0007】
ところが、ユーザが洋式トイレのシートに座る際に、蓋に設置された殺菌装置が突出していることによって、前記殺菌装置がユーザの背中に触れると、不快感を与える。そこで、前記殺菌装置は、蓋の低い位置に設置され、これにより、蓋を閉めたときに、トイレ本体内部の奥深くまで入らず、トイレ本体内部に対して効果的に殺菌を行うことができないという問題点がある。
【0008】
また、前記殺菌装置は、便フタに取り付けられて下方のみに向かってUV LED光を照射するように構成されていた。したがって、ヒトの肌が直接接触する便座と、汚物が跳ね上がって細菌が繁殖し易い便座の下方部分を直接照射することができず、殺菌に限界があるという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記のような問題点を解決するために案出されたものであって、本発明の目的は、トイレ本体内部に対する効果的な殺菌が可能な洋式トイレ殺菌装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を達成するために、本発明による洋式トイレ殺菌装置は、便フタに設置される洋式トイレ殺菌装置であって、紫外線殺菌部が内蔵されている筐体と、前記筐体にヒンジ結合されたヒンジ部と、前記便フタに締結されて前記ヒンジ部が取り付けられる支持体と、を含み、前記便フタが開いているとき、前記筐体が前記便フタ内壁に接触した状態で位置付けられ、前記便フタが閉まると、前記筐体が前記ヒンジ部の回転軸に沿って回動しながら前記便フタ内壁から離間して前記洋式トイレの便室の中に入ることを特徴とする。
【0011】
また、本発明による洋式トイレ殺菌装置は、便フタに設置される洋式トイレ殺菌装置であって、紫外線殺菌部が内蔵された筐体と、前記筐体にヒンジ結合され傾斜センサーが内蔵されたヒンジ部と、前記便フタに締結されて前記ヒンジ部が取り付けられる支持体と、を含み、前記便フタが開いているとき、前記筐体が前記便フタ内壁に接触した状態で位置付けられ、前記紫外線殺菌部が動作せずに前記便フタが閉まると、前記筐体が前記ヒンジ部の回転軸に沿って回動し、前記便フタ内壁から徐々に離間しながら前記筐体の傾きは維持される一方、前記傾斜センサーによって前記ヒンジ部の傾きが検知されて前記紫外線殺菌部が動作することを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明による洋式トイレ殺菌機は、便フタに設置される洋式トイレ殺菌装置であって、紫外線殺菌部及び動作検知センサーが内蔵された筐体と、前記筐体にヒンジ結合されたヒンジ部と、前記便フタに締結されて前記ヒンジ部が取り付けられる支持体と、を含み、前記便フタが開いているとき、前記筐体が前記便フタ内壁に接触した状態で位置付けられ、前記紫外線殺菌部が動作せずに前記便フタが閉まると、前記筐体が前記ヒンジ部の回転軸に沿って回動して前記便フタ内壁から離間し、前記動作検知センサーによって前記筐体の位置移動が検知されて前記紫外線殺菌部が動作することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
前述したように、本発明は、便フタが閉まると洋式トイレ殺菌装置が固定されておらず回転軸に沿って回動しながら重力方向を保つことによって、洋式トイレ殺菌装置が長手方向に立てられた状態で洋式トイレの便室の奥深くまで入るので、紫外線の照射範囲が広くなって便室の内部を一層効果的に殺菌することができるという卓越した効果がある。
【0014】
本発明の実施形態から得られる効果は、前述した効果に限らず、言及していない他の効果は、後述する実施形態の属する技術分野における通常の知識を持つ者にとって明確に理解されることができるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態による洋式トイレ殺菌装置を示した図である。
【
図2】本発明の実施形態による洋式トイレ殺菌装置が洋式トイレに設置された様子を示した図である。
【
図3】便フタが閉まったとき、本発明の実施形態による洋式トイレ殺菌装置の位置移動を示した図である。
【
図4】本発明の実施形態による洋式トイレ殺菌装置の内部構成図である。
【
図5】本発明の実施形態による洋式トイレ殺菌装置と従来の製品との差異を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本明細書に開示された実施形態を詳しく説明する。各図面において、類似した構成要素には同じ符号を付し、これに対する重複説明は省略することにする。
【0017】
本明細書に開示された実施形態を説明するにおいて、関連した公知の技術に対する具体的な説明が本明細書に開示された実施形態の要旨を不明瞭にする恐れがあると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0018】
添付図面は、本明細書に開示された実施形態を理解しやすくするためのものに過ぎず、添付図面によって本明細書に開示された技術的思想が限定されなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されなければならない。
【0019】
図1は、本発明の実施形態による洋式トイレ殺菌装置を示した図であり、
図2は、便フタが開いているとき、本発明の実施形態による洋式トイレ殺菌装置が洋式トイレに設置された様子を示した図であり、
図3は、便フタが閉まったとき、本発明の実施形態による洋式トイレ殺菌装置の移動する様子を示した図である。
【0020】
図1~
図3を参照すれば、本発明による洋式トイレ殺菌装置10は、一般的な洋式トイレに設置される。
【0021】
通常、洋式トイレは、トイレ本体1、用便除去のための水をトイレ本体1の便室2へ排出させるための水を溜めておく水槽(不図示)、トイレ本体1の上部に設置された便座3、および便座3上に設置された便フタ4などを含む。
【0022】
ここで、トイレ本体1は、用を足す便室2、一定水位の水が溜まっていることにより臭気を防止するとともに、水槽の水によって用便が排出される用便排出路(不図示)及び内部の水路を介して水槽の水が流入して便室2へ排出されるようにする便器リム(rim)を含む。
【0023】
本発明による洋式トイレ殺菌装置10は、便フタ4の内壁に設置される。便フタ4に設置された洋式トイレ殺菌装置10は、従来のように固定されているものではなく、便フタ4の開閉によって動く。
【0024】
洋式トイレ殺菌装置10は、筐体101と、筐体101とヒンジ結合されたヒンジ部104と、便フタ4に締結または取り付けられる支持体105などで構成される。
【0025】
筐体101は、上筐体101aと下筐体101bとで構成される。上筐体101aと下筐体101bとが互いに締結されて、洋式トイレ殺菌装置10の胴体を構成する。筐体101の上端中央には、ヒンジ部104を納めてヒンジ部104とヒンジ結合するための凹部101-1が形成されている。
【0026】
胴体を構成する筐体101の内部には、紫外線LED102、バッテリー、回路基板などが含まれている。また、筐体101の内部には、筐体101の位置移動を検知できる動作検知センサーが具備されていてもよい。動作検知センサーとしては、ホールセンサーを用いることができる。
【0027】
紫外線LED102は、紫外線殺菌部を構成し、洋式トイレの殺菌のための紫外線(UV-A又はUV-C)を照射する。バッテリーは、乾電池、二次電池などで構成されて洋式トイレ殺菌装置10に電源を供給する。さらに、洋式トイレ殺菌装置10には、バッテリーの他に、アダプターを介して電源を供給することもできる。
【0028】
回路基板には、洋式トイレ殺菌装置10の殺菌動作を制御するための制御チップMCUが装着されている。制御チップMCUは制御部を構成し、これについては
図4で後述することにする。
【0029】
筐体101の前面、後面、及び底面から紫外線が照射されるように、紫外線LED102は、上筐体及び下筐体の両端角部、筐体の底面に配置されている。本発明の実施形態では、筐体101の前面である矩形の上筐体の4つの角部と、後面である矩形の下筐体の4つの角部とで総8つの紫外線LED102aが配置されており、筐体101の底面に1つの紫外線LED102bが配置されている。
【0030】
筐体101の側面には、回転軸棒20が挿入される挿入溝103が形成されている。回転軸棒20の一端は便フタ4に設置され、他端は筐体101の挿入溝103に挿入され、筐体101を支持しながら筐体101のヒンジ回動が安定して行われるようにする。
【0031】
ヒンジ部104の一端は、支持体105に取り付けられ、他端は筐体101にヒンジ結合されて筐体101をヒンジ回動させる。ヒンジ部104は、上部ヒンジ板と下部ヒンジ板とが締結されている構成であり、両ヒンジ板が締結されて設けられた空間には傾斜センサー106(
図4参照)が内蔵されている。すなわち、ヒンジ部104は、筐体101の凹部101-1に形成されたヒンジ穴101-2に挿入されてヒンジ結合されるヒンジ軸部104-1と、該ヒンジ軸部104-1に延びて支持体105に取り付けられる支持体連結部104-2とで構成されている。
【0032】
ヒンジ部104の支持体連結部104-2が取り付けられる支持体105は、接着剤によって便フタ4に取り付けられるか、ボルトとナットの螺合によって便フタ4に締結されており、掃除時には着脱可能である。
【0033】
便フタ4が開いているとき、洋式トイレ殺菌装置10の胴体を構成する筐体101は便フタ4内壁に接触した状態で位置付けられる。本発明による筐体101の厚さは、便フタ4の内側厚さとほぼ同一であるか小さいから、突出感が大きくなく、ユーザが便座3に座って用を足す際にユーザの背中が洋式トイレ殺菌装置10に触れて不快感を与えるという問題はほとんど発生しない。
【0034】
便フタ4が開いている状態では、洋式トイレ殺菌装置10の紫外線LED102は発光しない。
【0035】
便フタ4が閉まると、便フタ4が閉まる角度だけ筐体101がヒンジ部104のヒンジ軸部104-1の回転軸に沿って回動して、便フタ4内壁から離間しながら洋式トイレの便室2の中に入るようになる。すなわち、ユーザが用を足した後、便フタ4を閉まると、便フタ4が下方に下がって筐体101が内部荷重によってヒンジ部104の回転軸に沿って回動するようになる。
【0036】
図3(a)に示したように、便フタ4が半分くらい閉まったとき、その角度だけ筐体101が回転されることにより、便フタ4が開いているとき、便フタ4の内壁に接触していた状態と同一の重力方向を維持しながら位置付けられていることが分かる。
【0037】
次いで、
図3(b)に示したように、便フタ4が全閉されたとき、残りの角度だけ筐体101がさらに回動しながら重力方向を維持し続けながら便フタ4の内壁に対して垂直に位置付けられるようになる。このように洋式トイレ殺菌装置10が最初の位置からおおよそ90度程度回転して便フタ4の内壁に対して垂直状態となり、便室2内で横方向に取り付けられている状態になる。
【0038】
洋式トイレ殺菌装置10が便室2内において、長手方向に取り付けられていると、紫外線の照射範囲が上下に広がって殺菌効果を増大させることができる。
【0039】
紫外線UV LEDの照射範囲は、通常、上下左右120゜~160゜に至る。特に、本発明は、筐体101の前後面にそれぞれ位置した4つのUV LED102aが便フタと便座との間に位置付けられ、便フタ及び便座をまんべんなく殺菌するようになる。
【0040】
図5を参照すれば、
図5(a)に示したように、従来の製品は紫外線の照射範囲が限定的であるが、
図5(b)に示されているように、本発明による洋式トイレ殺菌装置10は、筐体101の前後面にそれぞれ配置された4つのUV LED102aが便座(トイレ便座)の上方及び下方部分とリム(rim)5(洋式トイレ水槽の水が便室に流される部分)まで殺菌する。筐体101の底面に配置されたUV LED102bは、便室2の内部の水まで殺菌するようになる。
【0041】
図4は、本発明の実施形態による洋式トイレ殺菌装置の内部構成を示した図である。
【0042】
図4を参照すれば、洋式トイレ殺菌装置10は、機構的に、筐体101とヒンジ部104とで構成されてなり、筐体101には、バッテリー、紫外線LED102、制御部107などが内蔵されており、ヒンジ部104には傾斜センサー106が内蔵されている。
【0043】
また、他の実施形態においては、筐体101にはバッテリー、紫外線LED102、制御部107に加えて、動作検知センサーが内蔵されている場合、ヒンジ部104には別途の傾斜センサー106が要らない。
【0044】
便フタ4が開閉されるとき、筐体101はヒンジ回動によって常に重力方向の位置を維持していることから、傾きの変化がほとんどないことに対し、ヒンジ部104は実際の回転が行われて傾きが変わるようになる。これによって、ヒンジ部104の傾きの変化を検知するための傾斜センサー106がヒンジ部104に内蔵されている。本発明の実施形態では、ヒンジ部104の支持体連結部104-2に傾斜センサー106が内蔵されてもよい。
【0045】
制御部107は、周期的に傾斜センサー106から検知信号が入力されてヒンジ部104の回転を検知する。制御部107は、検知信号を処理してヒンジ部104の回転量が閾値(例えば、80~90°)以上になると、便フタ4が閉まったと判断して紫外線LED102を動作させる。
【0046】
制御部107は、便フタ4が閉まったと判断されれば、所定時間以後に紫外線LED102を動作させて殺菌動作を行う。紫外線の照射は、既定時間の間行われてもよく、継続的または周期的に行われてもよい。紫外線LED102は、紫外線を発光して洋式トイレに存在する有害細菌を殺菌する。
【0047】
便フタ4が閉まっている状態で紫外線が照射されているうちに、ユーザが便フタ4を開ける場合、制御部107は、傾斜センサー106の検知信号に基づいてヒンジ部104の回転量の減少を検知することで紫外線LED102の照射を中断させることができる。
【0048】
図4ではヒンジ部104に傾斜センサー106が内蔵されている構成を示しているが、ヒンジ部104に傾斜センサー106が内蔵されていない代わりに、筐体101に動作検知センサーが内蔵されてもよい。
【0049】
このような場合、制御部107は周期的に動作検知センサーから検知信号が入力されて筐体101の位置移動を検知する。制御部107は、検知信号を処理して筐体101の位置移動が検知されれば便フタ4が閉まったと判断して、紫外線LED102を動作させる。動作検知センサーとしては、ホールセンサーを用いることができ、ホールセンサーは、磁力を検知するために、便フタ4の筐体101が接触する部位に磁石が取り付けられる。
【0050】
また、磁石はヒンジ部104に内蔵されてもよいが、この場合、ヒンジ部104の上端、すなわち支持体105に取り付けられる箇所に磁石を設置することができる。なぜならヒンジ部104の回転軸に沿って筐体101が回動する際に、筐体101とヒンジ部104の上端とが近づくか遠ざかるからである。この場合、筐体101に内蔵される動作検知センサー(ホールセンサー)は、ヒンジ部104の上端と遠ざかるか、または近づく箇所に設置することができる。
【0051】
以上の詳細な説明は、すべての面で制限的に解釈されてはならなく、例示的なものと考慮されなければならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の合理的解釈によって定めなければならず、本発明の等価的範囲内でのあらゆる変更は、本発明の範囲に属する。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明による殺菌装置は、洋式トイレをはじめとして、フタ付きの多様な製品の内部を殺菌するのに広く用いることができる。