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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-11
(45)【発行日】2024-04-19
(54)【発明の名称】付加製造のシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/194 20170101AFI20240412BHJP
   B29C 64/232 20170101ALI20240412BHJP
   B29C 64/268 20170101ALI20240412BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20240412BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20240412BHJP
   B29C 64/153 20170101ALI20240412BHJP
【FI】
B29C64/194
B29C64/232
B29C64/268
B33Y10/00
B33Y30/00
B29C64/153
【請求項の数】 13
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019130794
(22)【出願日】2019-07-16
(65)【公開番号】P2020037255
(43)【公開日】2020-03-12
【審査請求日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】16/035,795
(32)【優先日】2018-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】スラッテリー, ケヴィン ティー.
【審査官】神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-189024(JP,A)
【文献】特開2002-038201(JP,A)
【文献】特開2000-073108(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0252860(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0126634(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22F 10/00-12/90
B29C 64/00-64/40
B33Y 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末床(110、136)と、
構成要素(114)の少なくとも1つの層(128、130)を形成するために前記粉末床(110、136)内に第1のエネルギー(151、154)を放射するように構成された付加製造用ヘッド(116)と、
部分露出機構(112)であって、第1の時間には前記構成要素(114)が前記粉末床(110、136)内で第1の位置にあり、第2の時間には前記構成要素(114)の一部分(132)が前記粉末床(110、136)の外部に露出する第2の位置にあるように動作するように構成された部分露出機構(112)と、
前記第2の位置にある前記構成要素(114)の前記一部分(132)に対して第2のエネルギー(151、154)を放射し、前記構成要素(114)の前記一部分(132)を平滑化するように構成された表面平滑化ヘッド(120)と
を含み、
前記部分露出機構(112)が、閉位置と開位置との間を選択的に動くように構成された排出アセンブリ(144)を備え、第2の位置にある前記構成要素(114)の前記一部分(132)を露出させるため、前記開位置において、前記粉末床(110、136)の粉末の少なくとも一分が、前記排出アセンブリ(144)を通って排出される、付加製造システム(100)。
【請求項2】
形成チャンバ(108)を規定する容器(102)をさらに備え、前記部分露出機構(112)が前記容器(102)上または前記容器(102)内にある、請求項1に記載の付加製造システム(100)。
【請求項3】
前記付加製造用ヘッド(116)が1つ以上のレーザビームとして前記第1のエネルギー(151、154)を放射するように構成されている、請求項1または2に記載の付加製造システム(100)。
【請求項4】
前記表面平滑化ヘッド(120)が1つ以上のレーザビームとして前記第2のエネルギー(151、154)を放射するように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【請求項5】
前記第1のエネルギー(151、154)と前記第2のエネルギー(151、154)とが同じタイプのエネルギー(151、154)であるか、または前記第1のエネルギー(151、154)が前記第2のエネルギー(151、154)とは異なるタイプのエネルギー(151、154)である、請求項1から4のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【請求項6】
前記表面平滑化ヘッド(120)が、前記付加製造用ヘッド(116)に連結されているか、または可動式に連結されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【請求項7】
前記付加製造用ヘッド(116)、前記部分露出機構(112)、及び前記表面平滑化ヘッド(120)と通信する形成制御ユニット(124)をさらに備え、前記形成制御ユニット(124)が、前記付加製造用ヘッド(116)、前記部分露出機構(112)、及び前記表面平滑化ヘッド(120)を操作するように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【請求項8】
前記部分露出機構(112)が、前記構成要素(114)を前記第2の位置へと上向きに動かし、それによって前記構成要素(114)の前記一部分(132)が前記粉末床(110、136)の頂表面(134、142)を超えて上向きに延びるように構成された作動アセンブリ(135)を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【請求項9】
前記作動アセンブリ(135)が、前記構成要素(114)を支持する形成床(136)と、前記形成床(136)に動作可能に連結されたアクチュエータ(138、150)とを備える、請求項8に記載の付加製造システム(100)。
【請求項10】
前記排出アセンブリ(144)が、前記粉末床(110、136)を保持する容器(102)を通って形成された出口(148)の近傍にある可動式カバー(146)を備え、前記可動式カバー(146)が、閉位置においては前記出口(148)を閉鎖し、開位置においては前記出口(148)から遠ざかって前記出口(148)を開放するように構成されており、前記可動式カバー(146)が前記開位置にあるときに、前記粉末床(110)(136)のうちの少なくとも一部が前記出口(148)から排出される、請求項9に記載の付加製造システム(100)。
【請求項11】
構成要素(114)の少なくとも1つの層(128、130)を形成するために、付加製造用ヘッド(116)から粉末床(110)(136)内へと第1のエネルギー(151、154)を放射することと、
前記構成要素(114)が、第1の時間には前記粉末床(110、136)内で第1の位置にあり、第2の時間には第2の位置にあって前記構成要素(114)の一部分(132)が前記粉末床(110、136)の外部に露出しているように、部分露出機構(112)を操作することと、
前記第2の位置にある前記構成要素(114)の前記一部分(132)に対して、表面平滑化ヘッド(120)から第2のエネルギー(151、154)を放射し、前記構成要素(114)の前記一部分(132)を平滑化することと
を含み、
前記操作することが、閉位置と開位置との間で排出アセンブリ(144)を選択的に動かすことを含み、前記開位置では、前記粉末床(110、136)の粉末の少なくとも分が前記排出アセンブリ(144)を通って排出されて、前記第2の位置にある前記構成要素(114)の前記一部分(132)が露出され、前記操作することが、
前記粉末床(110)(136)を保持する容器(102)を通る出口(148)を、可動式カバー(146)を前記閉位置にして閉鎖することと、
前記開位置では前記出口(148)を開放するため、前記可動式カバー(146)を前記出口(148)から動かして離すこととをさらに含み、前記可動式カバー(146)が前記開位置にあるときには粉末の少なくとも分が前記出口(148)から排出される、付加製造方法。
【請求項12】
前記操作することが、前記構成要素(114)を前記第2の位置へと上向きに動かし、それによって前記構成要素(114)の前記一部分(132)が前記粉末床(110、136)の頂表面(134、142)を超えて上向きに延びるようにして、作動アセンブリ(135)を使用すること含む、請求項11に記載の付加製造方法。
【請求項13】
前記操作することが、アクチュエータ(138、150)に動作可能に連結された形成床(136)上で前記構成要素(114)を支持することをさらに含む、請求項11または12に記載の付加製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、概して付加製造のシステム及び方法に関し、具体的には、粉末床溶融結合で付加製造された構成要素を平滑化するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
付加製造のシステム及び方法は、材料の複数の層を通じて(部品または製品といった)構成要素を製造するために用いられる。例えば、既知の付加製造のシステム及び方法は、材料の層の上に層を付加することによって、構成要素を形成する。付加製造のシステム及び方法は、三次元(3D)モデリング(例えば、コンピュータ支援設計即ちCAD)ソフトウェア、コンピュータ制御された付加製造機器、及び粉体または液体形状の原材料を含み得るか、または別様に使用し得る。
【0003】
付加製造は、幅広い種類の技術を包含しており、例えば非限定的に、レーザ自由造形製造(LFM)、レーザ堆積(LD)、直接金属堆積(DMD)、レーザ金属堆積、レーザによる付加製造、レーザ生成ネット成形(LENS)、ステレオリソグラフィ(SLA)、選択的レーザ焼結(SLS)、溶融堆積モデリング(FDM)、多重ジェットモデリング(MJM)、3D印刷、高速プロトタイピング、直接デジタル製造、積層製造、及び積層造形などといった、幅広い種類の技法を組み込んでいる。さらに、様々な原材料を付加製造に使用して、製品を作ることができる。こうした材料の例は、プラスチック、金属、コンクリート、及びガラスを含む。
【0004】
付加製造システムの一例は、レーザによる付加製造システムである。レーザによる付加製造は、制御された大気条件下で、高出力レーザの集束ビームまたは複数の高出力レーザの集合体(nexus)の中に、粉体または液体を噴霧または別様に噴射し、それによって溶融池を作ることを含む。次に、この結果得られた堆積物を、幅広い種類の用途の物品の製造または修理に使用することができる。高出力レーザビームの中に噴射される粉体は、金属、プラスチックなどといった、幅広い種類の材料を含んでいてよい。
【0005】
付加製造によって形成される物品には、より望ましい製品を提供するために、表面処理が必要な場合がある。表面処理の一例は、製品表面の粗さを、平滑化するかまたは別様に低減させることを含む。既知の付加製造のシステム及び方法によって生成された表面は、例えば約600-1000マイクロインチRaのオーダーの、粗い表面仕上げを有し得る。こうした粗い表面は、いくつかの望ましくない影響を有し得る。例えば、粗い表面仕上げを有する構成要素は、通常、表面粗さが大きいことに関連付けられる応力集中部のせいで、繰り返し荷重環境における用途が制限される。その上、粗い表面は、コストの安い非破壊検査システムの使用を妨げる可能性がある。なぜならば、こうしたシステムでは、粗い表面仕上げによって高レベルのノイズが発生するからである。非破壊検査法は、比較的平滑な表面を有する部品に使われる場合、こうした部品内の構造欠陥を特定するための、コスト効率が高く正確なツールとして広く認識されている。
【0006】
付加製造機器で製造された構成要素の表面仕上げを改善するためには、典型的には、処理の場所において、従来の表面仕上げの機器及び技法を用いて、個別の後処理工程が行われる。しかしながら、いくつかの部品が複雑であるせいで、表面の後処理は、面倒で、費用と時間のかかるものになり得る。加えて、従来の後処理表面仕上げ法は、いくつかの複雑な部品の内表面の表面粗さを低減するのに効果がなく、その結果、所望の特性を満たさない製品に至り得る。
【0007】
ある付加製造法は、金属、プラスチックなどといった材料の粉末床で、構成要素を形成することを含む。典型的には、構成要素は、粉末床内で形成される。そのため、平滑化のための既知のシステム及び方法の、あるものは使用することができない。なぜならば、粉末床を取り囲む材料が、表面処理デバイスの稼働領域をブロックするからである。即ち、平滑化レーザが平滑化すべき一部分が、粉末床に埋め込まれているかまたは別様に覆われているため、この一部分にエネルギーを放射することが不可能になっているのである。
【発明の概要】
【0008】
構成要素の一部分の効率的な平滑化を可能にする付加製造のシステム及び方法に対する、必要性が存在している。さらに、平滑化すべき構成要素の少なくとも一部分を露出させるように構成された付加製造のシステム及び方法に対する、必要性が存在している。
【0009】
これらの必要性を念頭に置いて、本開示の特定の実施例は、粉末床と、構成要素の少なくとも1つの層を形成するために粉末床内に第1のエネルギーを放射するように構成された付加製造用ヘッドと、部分露出機構であって、当該構成要素が、1回目には粉末床内で第1の位置にあり、2回目には構成要素の一部分が粉末床の外部に露出する第2の位置にあるように動作するように構成された部分露出機構と、第2の位置にある構成要素の一部分に対して第2のエネルギーを放射し、構成要素の当該一部分を平滑化するように構成された表面平滑化ヘッドとを含む、付加製造システムを提供する。
【0010】
少なくとも1つの実施例では、容器が形成チャンバを規定している。部分露出機構は、容器上にあるか、または容器内にあってよい。
【0011】
付加製造用ヘッドは、所定の位置に固定されていてよい。オプションで、付加製造用ヘッドが可動式であってもよい。少なくとも1つの実施例では、付加製造用ヘッドは、1つ以上のレーザビームとして第1のエネルギーを放射するように構成されている。
【0012】
表面平滑化ヘッドは、所定の位置に固定されていてよい。オプションで、表面平滑化ヘッドが可動式であってもよい。少なくとも1つの実施例では、表面平滑化ヘッドは、1つ以上のレーザビームとして第2のエネルギーを放射するように構成されている。
【0013】
第1のエネルギーと第2のエネルギーは、(レーザビームといった)同じタイプのエネルギーであってよい。代わりに、第1のエネルギーが、第2のエネルギーとは異なるタイプのエネルギーであってもよい。
【0014】
表面平滑化ヘッドは、付加製造用ヘッドに連結されていてよい。少なくとも1つの実施例では、表面平滑化ヘッドは、付加製造用ヘッドに可動式に連結されていてよい。
【0015】
形成制御ユニットが、付加製造用ヘッド、部分露出機構、及び表面平滑化ヘッドと通信し得る。形成制御ユニットは、付加製造用ヘッド、部分露出機構、及び表面平滑化ヘッドを制御するように構成されていてよい。
【0016】
少なくとも1つの実施例では、部分露出機構は、構成要素を第2の位置へと上向きに動かし、それによって構成要素の一部分が粉末床の頂表面を超えて上向きに延びるように構成された、作動アセンブリを含んでいる。作動アセンブリは、構成要素を支持する形成床と、形成床に動作可能に連結されたアクチュエータとを含んでいてよい。作動アセンブリは、アクチュエータに動作可能に連結されたモータもまた、含んでいてよい。
【0017】
少なくとも1つの実施例では、部分露出機構は、閉位置と開位置との間を選択的に動くように構成された、排出アセンブリを含む。開位置では、粉末の少なくとも第1の部分が排出アセンブリを通って排出され、第2の位置にある構成要素の一部分が露出される。排出アセンブリは、粉末床を保持している容器を通って形成された出口の近傍の、可動式カバーを含み得る。閉位置では、可動式カバーによって出口が閉鎖され、開位置では、可動式カバーが出口から離れて出口を開放する。可動式カバーが開位置にあるときには、粉末床の少なくとも一部が、出口から排出される。
【0018】
本開示の特定の実施例は、構成要素の少なくとも1つの層を形成するために、付加製造用ヘッドから粉末床内へと第1のエネルギーを放射することと、構成要素が、1回目には粉末床内で第1の位置にあり、2回目には構成要素の一部分が粉末床の外部に露出する第2の位置にあるように、部分露出機構を動作させることと、第2の位置にある構成要素の一部分に対して、表面平滑化ヘッドから第2のエネルギーを放射し、構成要素の当該一部分を平滑化することとを含む、付加製造方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本開示の一実施例による、付加製造システムの概略図を示す。
図2】本開示の一実施例による、部分露出機構の概略図を示す。
図3】本開示の一実施例による、部分露出機構の概略図を示す。
図4】本開示の一実施例による、層形成状態にある、付加製造システムの概略図を示す。
図5】本開示の一実施例による、構成要素平滑化状態にある、付加製造システムの概略図を示す。
図6】本開示の一実施例による、層形成状態にある、付加製造システムの概略図を示す。
図7】本開示の一実施例による、構成要素平滑化状態にある、付加製造システムの概略図を示す。
図8】本開示の一実施例による、構造物に固定された付加製造用ヘッドの概略図を示す。
図9】本開示の一実施例による、取り付け用アセンブリに固着された付加製造用ヘッドの概略図を示す。
図10】本開示の一実施例による、軌道に固着された付加製造用ヘッドの概略図を示す。
図11】本開示の一実施例による、関節式アームに固着された付加製造用ヘッドの概略図を示す。
図12】本開示の一実施例による、構造物に固定された表面処理用ヘッドの概略図を示す。
図13】本開示の一実施例による、取り付け用アセンブリに固着された表面処理用ヘッドの概略図を示す。
図14】本開示の一実施例による、軌道に固着された表面処理用ヘッドの概略図を示す。
図15】本開示の一実施例による、関節式アームに固着された表面処理用ヘッドの概略図を示す。
図16】本開示の一実施例による、付加製造用ヘッドに連結された表面処理用ヘッドの概略図を示す。
図17】本開示の一実施例による、付加製造方法のフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
上記の概要、及びある実施例の下記の詳細な説明は、添付の図面を参照して読むことによってより良く理解されるであろう。本書で使用される場合、「1つの(a)または(an)」に続く単数形の要素またはステップは、複数の要素またはステップを必ずしも除外しないものとして理解されるべきである。なお、「一実施例」に言及する際には、同様に本書に記載の特徴が組み込まれている、さらなる実施例の存在が除外されるという解釈は、意図していない。さらに、明示的に反対の記載がされていない限り、特定の条件を有する1つ以上の要素を「備える(comprising)」または「有する(having)」実施形態は、かかる条件を有していないさらなる要素を含み得る。
【0021】
本開示の特定の実施例は、付加製造を通じて粉末床内に形成された構成要素の一部を露出するように構成された部分露出機構を含む、付加製造のシステム及び方法を提供する。少なくとも1つの実施例では、部分露出機構は、付加製造用ヘッドが構成要素の少なくとも1つの層を形成した後に構成要素の少なくとも一部を粉末床の外に動かす、作動アセンブリを含む。少なくとも1つの実施例では、部分露出機構は、粉末床の少なくとも一部を形成チャンバの外に排出し、それによって構成要素の少なくとも一部分を露出させるように構成された、排出アセンブリを含む。構成要素の一部分が粉末床の表面の上方で露出しているときに、当該一部分の粗い表面を溶融するといったようにしてこの一部分を平滑化するために、表面処理用ヘッドが操作される。
【0022】
本開示の特定の実施例は、(既存の材料層上の新しい材料層を選択的にレーザ焼結するための装置といった)付加製造用ヘッドと、この選択的レーザ焼結のために付加製造用ヘッドに連結されてよい表面処理用ヘッドとを含む、付加製造システムを提供する。表面処理装置は、少なくとも1つの新しい材料層及び既存の材料層の近傍の表面を平滑化するレーザビームを放射するように構成された、レーザ放射装置を含む。
【0023】
本開示の特定の例は、構成要素を付加製造する方法を提供する。この方法は、粉末の第1の層を溶融してビルド部及び金属粉末を生成することと、ビルド部を未使用の粉末から分離することと、ビルド部を平滑化することで平滑化済みビルド部を生成するために、(レーザ放射装置から放射されたエネルギーといった)レーザビームを放射することと、平滑化済みビルド部を未使用の粉末内に配置することと、金属粉末の第2の層を、平滑化済みビルド部上に焼結することとを含む。
【0024】
図1は、本開示の一実施例による、付加製造システム100の概略図を示す。付加製造システム100は、基部104及び、基部104から直立している壁106(複数)を含む、容器102を含む。基部104と壁106は、形成チャンバ108を規定する。形成チャンバ108は、金属、ポリマー、または他のこうした材料から形成されたものといった、粉末床110を保持している。
【0025】
部分露出機構112は、形成チャンバ108内といったように、容器102上、及び/または容器102内に配置されている。部分露出機構112は、構成要素114の1つ以上の層を形成する付加製造処理中に構成要素114の少なくとも一部分を露出させるように構成された、粉末床管理システムを提供する。
【0026】
付加製造用ヘッド116は、形成チャンバ108に対して所定の位置に固定されているか、または可動である。付加製造用ヘッド116は、エネルギー放射器118を含む。少なくとも1つの実施例では、付加製造用ヘッド116は、レーザ出力やレーザアレイなどであってよいエネルギー放射器118から1つ以上のレーザビームを放射する、レーザスキャナである。オプションで、付加製造用ヘッド116は、電子ビーム出力や電子ビームアレイなどであってよいエネルギー放射器118を通じて1つ以上の電子ビームを放射する、電子ビームスキャナであってよい。別の実施例では、付加製造用ヘッド116は、アーク放電出力やアーク放電アレイなどであってよいエネルギー放射器118を通じて1つ以上の電気的なアーク放電エネルギーを放射する、アーク放電スキャナであってよい。「付加製造のシステム、機器、及び方法」と題する米国特許第9,751,260号(以下「260号特許」)は、付加製造用ヘッドの実施例を開示している。260号特許は、その全体が参照によって本願に援用される。
【0027】
付加製造用ヘッド116は、構成要素114の層を形成するために、1つ以上のレーザビームといったエネルギーを、粉末床110内に放射するように構成されている。例えば、付加製造用ヘッド116は、粉末床110の材料層を既存の材料層上に選択的にレーザ焼結して、構成要素114を形成するように構成されている。
【0028】
表面平滑化ヘッド120は、形成チャンバ108に対して所定の位置に固定されているか、または可動である。表面平滑化ヘッド120は、付加製造用ヘッド116の操作によって構成要素114の1つ以上の層が形成された後に、構成要素114の一部分を平滑化するように構成された、グレーズ(glaze)装置を提供する。表面平滑化ヘッド120は、エネルギー放射器122を含む。表面平滑化ヘッド120は、付加製造用ヘッド116と同じタイプのエネルギーを放射するように構成されていてよい。例えば、付加製造用ヘッド116が、構成要素114の層を形成するために粉末床110内に第1のエネルギーを放射するように構成されていてよい一方、表面平滑化ヘッド120は、構成要素114の露出した一部分を平滑化するために、その露出した一部分に対して第2のエネルギーを放射するように構成されていてよい。第1のエネルギーと第2のエネルギーは、同じタイプのエネルギーであってよい。少なくとも1つの他の実施例では、第1のエネルギーと第2のエネルギーは、異なるタイプのエネルギーであってよい。例えば、第1のエネルギーがレーザビームであってよい一方、第2のエネルギーは電子ビームであってよい。
【0029】
少なくとも1つの実施例では、表面平滑化ヘッド120は、エネルギー放射器122を通じて1つ以上のレーザビームを放射する、レーザ放射器である。オプションで、表面平滑化ヘッド120は、エネルギー放射器122を通じて1つ以上の電子ビームを放射する、電子ビームスキャナであってよい。別の例として、表面平滑化ヘッド120は、エネルギー放射器122を通じて電気的なアーク放電エネルギーを放射するように構成されていてよい。少なくとも1つの実施例では、表面平滑化ヘッド120は、260号特許に記載されている表面処理装置と同一であるか、または同様であってよい。
【0030】
付加製造用ヘッド116は、表面平滑化ヘッド120に連結されていてよい。例えば、表面平滑化ヘッド120は、関節式アーム、台車、ガントリー、軌道、ブラケットなどを通じてといったようにして、付加製造用ヘッド116に可動式に連結されていてよい。少なくとも1つの他の実施例では、表面平滑化ヘッド120は、付加製造用ヘッド116に直接連結されていない。
【0031】
少なくとも1つの実施例では、付加製造システム100は、付加製造システム100を制御(例えば操作)するように構成されていてよい、形成制御ユニット124を含んでいる。形成制御ユニット124は、1つ以上の有線接続または無線接続を通じてといったようにして、部分露出機構112、付加製造用ヘッド116、及び表面平滑化ヘッド120と通信し得る。形成制御ユニット124は、メモリに保存されているあらかじめプログラムされた命令を通じて、付加製造システム100を操作するように構成されていてよい。
【0032】
付加製造用ヘッド116は、稼働中に、構成要素114の層128を形成するために、(1つ以上のレーザビームといった)エネルギーを粉末床110内に放射する。例えば、付加製造用ヘッド116は、粉末床110内の材料から、構成要素114の既存の層130上に、層128を選択的にレーザ焼結する。形成制御ユニット124は、形成処理中、付加製造用ヘッド116を制御し得る。
【0033】
粉末床110内にエネルギーを放射する付加製造用ヘッド116によって構成要素114の層128が形成された後、構成要素114の少なくとも一部分132を粉末床110の外部に露出させるために、部分露出機構112が操作される。一部分132は、構成要素114の端部であってよい。一部分132は、構成要素114のうちの半分以上であってよい。少なくとも1つの他の実施例では、一部分132は、構成要素の全体であってよい。少なくとも1つの実施例では、形成制御ユニット124は、構成要素114の一部分132を粉末床110の外部に露出させるために、部分露出機構112を操作する。一部分132は、粉末床110内にエネルギーを放射する付加製造用ヘッド116によって先に形成されていた層128(またはその少なくとも一部分)であってよい。
【0034】
一部分132が粉末床110の外部に露出された後、表面平滑化ヘッド120が、一部分132のうちの粗い表面部分を溶融するように操作されてよい。この粗い表面部分は、層128の一部分、既存層130の一部分、及び/または構成要素114の様々な他の部分を含んでいてよい。例えば、形成制御ユニット124は、粉末床110の外部の一部分132を平滑化するために、表面平滑化ヘッド120の動作を制御して(レーザビームといった)エネルギーを放射し得る。一部分132が表面平滑化ヘッド120によって平滑化された後、部分露出機構112は、構成要素114を粉末床110内に戻し、それによって構成要素114が粉末床110内に潜り込むか、または粉末床110によって別様に覆われるように、操作される。少なくとも1つの実施例では、構成要素114を粉末床110内に潜り込ませるために、粉末床110に対してさらなる材料が追加されてよい。構成要素114が粉末床110内に潜り込んでいるか、または粉末床110によって別様に覆われているときには、付加製造用ヘッド116が粉末床110内にエネルギーを放射して層128上に別の層を形成するように、この処理が繰り返されてよい。その後、部分露出機構112は、表面平滑化ヘッド120によって平滑化するため、構成要素114の少なくとも一部分を露出させるように操作される。この処理は、構成要素114の全ての層が形成されるまで、及び表面平滑化ヘッド120によって平滑化されるべき全ての部分が平滑化されるまで、繰り返され続ける。
【0035】
上記のように、本開示の特定の実施例は、粉末床110と、構成要素114の少なくとも1つの層128を形成するために粉末床110内に(1つ以上のレーザビームといった)第1のエネルギーを放射するように構成された付加製造用ヘッド116と、部分露出機構112であって、当該構成要素114が、1回目には粉末床内で(覆われた位置または潜り込んだ位置といった)第1の位置にあり、(1回目の後といった)2回目には、構成要素114の一部分132が粉末床110の外部に露出する第2の位置にあるように動作するように構成された部分露出機構112と、第2の位置にある構成要素114の一部分132に対して(1つ以上のレーザビームといった)第2のエネルギーを放射して、構成要素114の当該一部分132を平滑化するように構成された表面平滑化ヘッド120とを含む、付加製造システム100を提供する。
【0036】
少なくとも1つの実施例では、部分露出機構112は、構成要素114を形成チャンバ108内で上向きに動かし、それによって一部分132が粉末床110の頂表面134を超えて露出されるようにする作動アセンブリであるか、または別様にこの作動アセンブリを含んでいる。少なくとも1つの他の実施例では、部分露出機構112は、選択的に開閉されるように構成された、排出アセンブリであるか、または別様にこの排出アセンブリを含んでいる。開位置においては、粉末床110の一部が形成チャンバ108から外部に排出される。これは、一部分132が頂表面134を超えて露出されるまで続く。
【0037】
本明細書で使用する場合、「制御ユニット」、「中央処理ユニット」、「ユニット」、「CPU」、「コンピュータ」などの用語は、マイクロコントローラ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路、及び、本明細書に記載の機能を実行可能なハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせを含む、他の任意の回路またはプロセッサを使用するシステムを含む、プロセッサベースまたはマイクロプロセッサベースの任意のシステムを含み得る。上記の例は例示的なものにすぎず、従って、上記用語の定義及び/または意味を、いかなる形で限定することも意図されていない。例えば、成形制御装置124は、本明細書に記載の付加製造システム100の動作を制御するように構成された1つ以上のプロセッサであり得るか、またはそれらを含み得る。
【0038】
成形制御装置124は、データを処理するため、1つ以上のデータ記憶ユニットまたは(1つ以上のメモリといった)要素に保存されている、一式の命令を実行するように構成されている。例えば、成形制御ユニット124は、1つ以上のメモリを含んでいてよいか、または1つ以上のメモリに連結されていてよい。データ記憶ユニットはまた、所望または必要に応じて、データまたは他の情報を記憶してもよい。データ記憶ユニットは、情報源、または処理マシン内部の物理的メモリ要素という形態であってよい。
【0039】
一式の命令は、成形制御装置124に対して、処理マシンとして、本明細書記載の主題の様々な実施例の方法及びプロセスといった特定の操作を実行するように指示するための、様々なコマンドを含んでいてよい。一式の命令は、ソフトウェアプログラムの形態であってよい。ソフトウェアは、システムソフトウェアまたはアプリケーションソフトウェアといった、様々な形態であり得る。さらに、ソフトウェアは、別々のプログラムからなる集合体、より大きなプログラム内のプログラムサブセット、またはプログラムの一部分という形態であり得る。ソフトウェアは、オブジェクト指向プログラミングの形態のモジュラープログラミングもまた含んでいてよい。処理マシンによる入力データの処理は、ユーザのコマンドに応答したものか、前の処理の結果に応答したものか、または、別の処理マシンによってなされた要求に応答したものであってよい。
【0040】
本明細書に記載の実施例の図面は、成形制御装置124といった、1つ以上の制御ユニットまたは処理ユニットを示していてよい。処理ユニットまたは制御ユニットが、本明細書に記載の動作を実行する、(例えば、コンピュータハードドライブ、ROM、RAMなどといった、有形且つ非一過性のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたソフトウェアなどの)関連する命令を含むハードウェアとして実装され得る、回路またはその一部を表していてよいことは、理解されるべきである。ハードウェアは、本明細書に記載の機能を実行するように配線接続された(hardwired)、ステートマシン回路を含み得る。オプションで、ハードウェアは、マイクロプロセッサ、プロセッサ、コントローラなどといった1つ以上の論理ベースの装置を含み且つ/またはそれらに接続された、電子回路を含んでいてもよい。オプションで、成形制御ユニット124は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロプロセッサ(単数または複数)などのうちの1つ以上といった、処理回路を表していてよい。様々な実施例中の回路は、本明細書に記載の機能を実施するために、1つ以上のアルゴリズムを実行するように構成されていてよい。そうした1つ以上のアルゴリズムは、フロー図または方法で明示的に特定されているか否かに関わらず、本明細書に記載の実施例の態様を含んでいてよい。
【0041】
本明細書で使用される場合、「ソフトウェア」及び「ファームウェア」という語は入れ替え可能であり、RAMメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、及び非揮発性RAM(NVRAM)メモリを含む、データ記憶ユニット(例えば1つ以上のメモリ)に記憶されている、コンピュータ実行用の任意のコンピュータプログラムを含む。上記のデータ記憶ユニットの種類は例示に過ぎず、ゆえに、コンピュータプログラムを記憶するのに使用可能なメモリの種類について限定するものではない。
【0042】
図2に、本開示の一実施例による、部分露出機構112の概略図を示す。この実施例では、部分露出機構112は、形成床136及び、形成床136に動作可能に連結されたアクチュエータ138を含む、作動アセンブリ135である。アクチュエータ138には、モータ140が動作可能に連結されている。
【0043】
図1及び図2を参照すると、構成要素114は、形成床136の頂表面142上で支持されている。アクチュエータ138は、モータ140によって動かされる、1つ以上の電気式、空気圧式、油圧式などのピストン、カム、リフトブラケットなどであるか、またはそれらを含んでいてよい。モータ140は、アクチュエータ138を動かして、形成床136を、したがって構成要素114を、粉末床110に対して上向きに及び下向きに、選択的に上下するように作動する。オプションで、アクチュエータ138は、分離した別個のモータに連結されているのではなく、内蔵モータまたは他の形態の動力付き作動を含んでいてよい。形成制御ユニット124は、部分露出機構112の動作を制御するために、1つ以上の有線接続または無線接続を通じてといったようにして、モータ140と通信し得る。少なくとも1つの他の実施例では、作動アセンブリは、粉末床の材料を構成要素114から振り払う(shake off)ように構成された、振動装置などを含んでいてよい。
【0044】
図3に、本開示の一実施例による、部分露出機構112の概略図を示す。この実施例では、部分露出機構112は、容器102の一部分に連結された排出アセンブリ144である。例えば、排出アセンブリ144は、容器102の基部104に固着されていてよい。少なくとも1つの他の実施例では、排出アセンブリ144は、粉末床110の頂表面134よりも下方で、容器102の壁106(図1に記載)に固着されていてよい。
【0045】
排出アセンブリ144は、容器102を通って形成された(開口といった)出口148の近傍にある、可動式カバー146を含む。カバー146は、(可動式のヒンジ、ポストなどといった)アクチュエータ150と可動式に連結されている。閉位置では、カバー146は出口148を閉鎖する。例えば、閉位置では、カバー146は出口148の下方、上方、または内部にあって、材料が出口148から排出されるのを防止していてよい。開位置では、アクチュエータ150がカバー146を出口148から動かして離し、それによって材料の出口148からの排出を可能にする。形成制御ユニット124は、部分露出機構112の動作を制御するために、1つ以上の有線接続または無線接続を通じてといったようにして、アクチュエータ150と通信し得る。
【0046】
図4に、本発明の一実施例による、層形成状態にある付加製造システム100の概略図を示す。示されるように、構成要素114は、形成チャンバ108内で(プレートといった)形成床136上で支持されている。層形成状態においては、部分露出機構112は第1の位置にあり、このときアクチュエータ138は収縮している。層形成状態においては、構成要素114は、粉末床110内に潜り込んでいるか、または粉末床110によって別様に覆われている。層形成ステージ中は、構成要素114の部分のうちのいかなる部分も、頂表面134を超えて露出していなくてよい。
【0047】
本明細書に記載のとおり、層形成状態にある間、付加製造用ヘッド116は、構成要素114の層128を形成するために(1つ以上のレーザビームといった)エネルギー151を粉末床110内に放射する。表面平滑化ヘッド120は、層形成状態にある間、付加製造用ヘッド116のエネルギー放射エンベロープ152の外部にある。粉末床110内にエネルギー151を放射する付加製造用ヘッド116によって構成要素114の所望の層が形成された後、構成要素114の少なくとも一部分132を粉末床110の頂表面134を超えて動かすために、部分露出機構112が操作される。
【0048】
図5に、本発明の一実施例による、構成要素平滑化状態にある付加製造用システム100の概略図を示す。示されるように、構成要素平滑化状態においては、部分露出機構112は第2の位置にあり、この位置では、粉末床110を通って構成要素114を上向きに動かすために、アクチュエータ138が拡張されている。構成要素平滑化状態では、付加製造用ヘッド116が停止されており、一部分132に粉末床110の頂表面134を超えさせるために、アクチュエータ138が動かされている。その結果、表面円滑化ヘッド120は次に、(集束レーザビームといった)集束エネルギー154を、構成要素114の一部分132に対して放射して溶融し、それによって一部分132を平滑化するために、所望の位置に移動してよい。部分露出機構112が形成チャンバ108内で構成要素114を上向きに動かす際、余剰の粉末156が形成チャンバ108からあふれてよい。余剰の粉末156は、形成チャンバ108内へと戻して堆積されてよい。
【0049】
図6に、本発明の一実施例による、層形成状態にある付加製造システム100の概略図を示す。層形成状態においては、排出アセンブリ144は、閉位置といった第1の位置にあり、それによって粉末床110内の材料が形成チャンバ内に残ることを確実にしている。
【0050】
図7に、本発明の一実施例による、構成要素平滑化状態にある付加製造用システム100の概略図を示す。構成要素平滑化状態においては、排出アセンブリ144は、開位置といった第2の位置に動かされており、それによって粉末床110の未使用部分160が形成チャンバ108から排出されることが可能になる。未使用部分160が形成チャンバ108から排出される際、構成要素114の一部分132は、形成チャンバ108内で粉末床110の頂表面134を超えて露出する。このとき一部分132は、本明細書に記載のとおり、表面平滑化ヘッド120によって平滑化され得る。
【0051】
オプションで、図4図7に示す実施例は、組み合わされて単一の実施例になってよい。例えば、付加製造システム100は、図4及び図5に示すアクチュエータ138、並びに図6及び図7に示す排出アセンブリを含んでいてよい、作動システムを含み得る。
【0052】
図8は、本開示の一実施例による、構造物170に固定された付加製造用ヘッド116の概略図を示す。図1及び図8を参照すると、付加製造用ヘッド116は、粉末床110の上方で固定位置にあってよい。例えば、付加製造用ヘッド116は、ファスナや1つ以上の中間構造物、接着剤などを通じてといったようにして、構造物170に堅固に取り付けられていてよい。構造物170は、壁、天井などであってよい。
【0053】
図9は、本開示の一実施例による、取り付け用アセンブリ172に固着された付加製造用ヘッド116の概略図を示す。取り付け用アセンブリ172は、基部174及び、基部から延びる取り付け用アーム176を含む。基部174は、床178上で支持されていてよい。付加製造用ヘッド116は、取り付け用アーム176の遠位端180に固着されている。取り付け用アセンブリ172は、(図1に示すとおり)付加製造用ヘッド116を粉末床110の上方に固定するように構成されていてよい。オプションで、取り付け用アセンブリ172は、付加製造用ヘッド116を可動式に位置決めするように構成されていてよい。
【0054】
図10は、本開示の一実施例による、軌道182に固着された付加製造用ヘッド116の概略図を示す。軌道182は、壁、天井、床などに固着されていてよい。軌道182は、付加製造用ヘッド116の可動部分を保持する、レール184を含んでいる。例えば、付加製造用ヘッド116は、レール184内に保持されているローラを含み得る。このように、付加製造用ヘッド116は、粉末床110(図1に示す)に対して可動であってよい。軌道182は、図示されているよりも多いかまたは少ないレールを含んでいてもよい。付加製造用ヘッド116は、(壁、床、天井などといった)構造物に、関節式部材や伸縮式部材、車輪付きアセンブリなどといった他のインターフェースを通じて、可動式に連結されていてよい。
【0055】
図11は、本開示の一実施例による、関節式アーム188に固着された付加製造用ヘッド116の概略図を示す。関節式アーム188は、付加製造用ヘッド116が様々な自由度で動くのを可能にする、1つ以上の可動式セグメント190を含む。関節式アーム188は、図示されているよりも多いかまたは少ない可動式セグメント190を含んでいてよい。
【0056】
図12は、本開示の一実施例による、構造物192に固着された表面平滑化ヘッド120の概略図を示す。図1及び図12を参照すると、表面平滑化ヘッド120は、粉末床110の上方で固定位置にあってよい。例えば、表面平滑化ヘッド120は、ファスナや1つ以上の中間構造物、接着剤などを通じてといったようにして、構造物192に堅固に取り付けられていてよい。構造物192は、壁、天井などであってよい。
【0057】
図13は、本開示の一実施例による、取り付け用アセンブリ194に固着された表面平滑化ヘッド120の概略図を示す。取り付け用アセンブリ194は、基部196及び、基部から延びる取り付け用アーム198を含む。基部196は、床199上で支持されていてよい。表面平滑化ヘッド120は、取り付け用アーム198の遠位端200に固着されている。取り付け用アセンブリ194は、(図1に示すとおり)表面平滑化ヘッド120を粉末床110の上方に固定するように構成されていてよい。オプションで、取り付け用アセンブリ194は、表面平滑化ヘッド120を可動式に位置決めするように構成されていてもよい。
【0058】
図14は、本開示の一実施例による、軌道202に固着された表面平滑化ヘッド120の概略図を示す。軌道202は、壁、天井、床などに固着されていてよい。軌道202は、表面平滑化ヘッド120の可動部分を保持する、レール204を含んでいる。例えば、表面平滑化ヘッド120はレール204内に保持されているローラを含み得る。このように、表面平滑化ヘッド120は、粉末床110(図1に示す)に対して可動であってよい。軌道202は、図示されているよりも多いかまたは少ないレールを含んでいてもよい。表面平滑化ヘッド120は、(壁、床、天井などといった)構造物に、関節式部材や伸縮式部材、車輪付きアセンブリなどといった他のインターフェースを通じて、可動式に連結されていてよい。
【0059】
図15は、本開示の一実施例による、関節式アーム206に固定された表面平滑化ヘッド120の概略図を示す。関節式アーム206は、表面平滑化ヘッド120が様々な自由度で動くのを可能にする、1つ以上の可動式セグメント208を含む。関節式アーム206は、図示されているよりも多いかまたは少ない可動式セグメント208を含んでいてもよい。
【0060】
図16は、本開示の一実施例による、付加製造用ヘッド116に連結された表面平滑化ヘッド120の概略図を示す。取り付け用連結器210が、表面平滑化ヘッド120を付加製造用ヘッド116に接続している。例えば、取り付け用連結器210は、関節式アームセグメント、可動式台車、軌道などを通じてといったようにして、表面平滑化ヘッド120を付加製造用ヘッド116に可動式に連結していてよい。少なくとも1つの実施例では、表面平滑化ヘッド120は、固定された関係で、付加製造用ヘッド116に連結されていてよい。
【0061】
図17は、本開示の実施例による、付加製造方法のフロー図を示す。図1及び図17を参照すると、形成制御ユニット124は、本明細書に図示され記載されている方法に従って動作するように、プログラムされていてよい。
【0062】
300で、構成要素114の層128を形成するため、付加製造用ヘッド116から粉末床110に、(1つ以上のレーザビームといった)エネルギーが放射される。302で、層128が完全に形成されているかどうかが判定される。そうでない場合、工程は300に戻る。単数または複数の層が、所望の深さや高さなどに形成されるまで、処理は300と302の間をループし続けてよい。しかし、もし302において層128が完全に形成されてしまうと、方法は304に進む。304では、付加製造用ヘッド116が停止される。
【0063】
306では、平滑化すべき構成要素114の少なくとも一部分132を露出させるため、部分露出機構112が操作される。308で、一部分132が粉末床110の頂表面134を超えて露出しているかどうかが判定される。そうでない場合、方法は306に戻る。306では、一部分302を露出させるため、部分露出機構が操作され続ける。
【0064】
しかし、もし308において一部分132が粉末床110の頂表面134を超えて露出した場合、方法は310へと進む。310では、一部分132を溶融して平滑化するため、表面平滑化ヘッド120から一部分132に対して(集束レーザビームといった)エネルギーが放射される。312で、一部分132が所望の平滑さになっているかどうかが判定される。なっていない場合、方法は310に戻る。310では、この一部分132に対して、表面平滑化ヘッド120からエネルギーが放射され続ける。
【0065】
しかし、もし312において一部分132が所望の平滑さになっていたら、方法は、314へと進む。314では、構成要素114が完全に形成されているかどうかが判定される。構成要素114が完全に形成されている場合、構成要素114は形成チャンバ108から取り外され、315で方法は終了する。しかし、もし314において構成要素114が完全には形成されていない場合、方法は316へと進む。316では、部分露出機構112が、構成要素114を元のように粉末床110内に潜り込ませることに従事する。ここで、方法は300に戻る。
【0066】
本明細書に記載のとおり、本開示の特定の実施例は、(粉末を含む)粉末床を保持する形成チャンバを規定する容器と、構成要素の少なくとも1つの層を形成するために、粉末床内に第1のエネルギーを放射するように構成された付加製造用ヘッドと、容器上または容器内にある部分露出機構とを含む、付加製造システムを提供する。部分露出機構は、1回目には構成要素が粉末床内で第1の位置にあり、2回目には構成要素の一部が粉末床の外部に露出する第2の位置にあるように、動作するように構成されている。表面平滑化ヘッドは、第2の位置にある構成要素の一部分に対して、その部分を平滑化するためにエネルギーを放射するように構成されている。形成制御ユニットが、付加製造用ヘッド、部分露出機構、及び表面平滑化ヘッドと通信する。形成制御ユニットは、付加製造用ヘッド、部分露出機構、及び表面平滑化ヘッドを制御する(例えば、操作する)ように構成されている。少なくとも1つの実施例では、表面平滑化ヘッドは、付加製造用ヘッドに連結されている。
【0067】
部分露出機構は、構成要素を第2の位置へと上向きに動かし、それによって構成要素の一部分が粉末床の頂表面を超えて上向きに延びるように構成された、作動アセンブリを含んでいてよい。作動アセンブリは、構成要素を支持する形成床と、形成床に動作可能に連結されたアクチュエータとを含んでいてよい。
【0068】
部分露出機構は、閉位置と開位置との間を選択的に動くように構成された、排出アセンブリを含んでいてよい。開位置では、少なくとも粉末の第1の部分が排出アセンブリを通って排出され、第2の位置にある構成要素の一部が露出される。排出アセンブリは、粉末床を保持している容器を通って形成された出口の近傍の、可動式カバーを含み得る。閉位置では、可動式カバーによって出口が閉鎖され、開位置では、可動式カバーが出口から離れて出口を開放する。可動式カバーが開位置にあるときには、粉末の少なくとも第1の一部が、出口から排出される。
【0069】
上記のように、本開示の実施例は、構成要素の一部分の効率的な平滑化を可能にする、付加製造のシステム及び方法を提供する。さらに、付加製造のシステム及び方法は、構成要素の、少なくとも平滑化すべき形成済みの一部分を、露出させるように構成されている。
【0070】
本開示の実施例の説明のために、頂部、底部、下方、中央、横方向、水平、垂直、前方などの空間及び方向に関する様々な語が用いられる場合があるが、そのような語は図面中で示す方向に関するものとして用いられているにすぎないことは、理解される。上部を下部にする、あるいは逆、あるいは水平を垂直にするといったように、配向を反転、回転、または別様に変化させてよい。
【0071】
本書で使用する場合、タスクまたは工程を実施する「ように構成されている」構造物、制限、または要素は、具体的には、これらのタスクまたは工程に対応するように、構造的に形成、構築、または適合されている。明確にするため、及び疑念を避けるために言うと、これらのタスクまたは工程を実施するように変更可能であるに過ぎない物体は、本書で使用されている意味では、これらのタスクまたは工程を実施する「ように構成され」てはいない。
【0072】
上記の説明が、限定ではなく、例示を意図するものであることは、理解されるべきである。例えば、上記の実施例(及び/またはその諸態様)は、互いに組み合わせて使用されてよい。加えて、本開示の様々な実施形態の範囲から逸脱せずに特定の状況または材料に適応させるため、本開示の様々な実施例の教示に、多数の改変を加えてよい。本明細書に記載の材料の形状寸法及び種類は、本開示の様々な実施例のパラメータを規定することを意図しているが、これらの実施例は決して限定するためのものではなく、例示的な実施例である。上記の説明を精査することによって、当業者には他の多くの実施例が明らかになるであろう。したがって、本開示の様々な実施例の範囲は、添付の特許請求の範囲、並びに、こうした特許請求の範囲が認められる均等物の全範囲に関連して決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、「含む(including)」及び「そこにおいて(in which)」という語は、それぞれ、「備える(comprising)」及び「そこで(wherein)」という語の、明白な同義語として使用される。また、「第1」「第2」及び「第3」などの語は単に符号として使用されており、それらの対象物に数的要件を課すことを意図するものではない。さらに、以下の特許請求の範囲の限定は、ミーンズ・プラス・ファンクション形式では記述されておらず、かかる特許請求の範囲の限定が、さらなる構造のない機能の記述が後続する「のための手段(means for)」という文言を明示的に使用しない限り、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されるべきではない。
【0073】
さらに、本開示は、下記の条項による実施例を含む。
【0074】
条項1.粉末床(110、136)と、
構成要素(114)の少なくとも1つの層(128、130)を形成するために粉末床(110、136)内に第1のエネルギー(151、154)を放射するように構成された付加製造用ヘッド(116)と、
部分露出機構(112)であって、当該構成要素が、1回目には粉末床(110、136)内で第1の位置にあり、2回目には構成要素(114)の一部分(132)が粉末床(110、136)の外部に露出する第2の位置にあるように動作するように構成された部分露出機構(112)と、
第2の位置にある構成要素(114)の一部分(132)に対して第2のエネルギー(151、154)を放射し、構成要素(114)の当該一部分(132)を平滑化するように構成された表面平滑化ヘッド(120)と
を含む、付加製造システム(100)。
【0075】
条項2.形成チャンバ(108)を規定する容器(102)をさらに備える、条項1に記載の付加製造システム(100)。
【0076】
条項3.部分露出機構(112)が、容器(102)上または容器(102)内にある、条項2に記載の付加製造システム(100)。
【0077】
条項4.付加製造用ヘッド(116)が所定の位置に固定されているかまたは可動であるかのうちの1つである、条項1から3のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【0078】
条項5.付加製造用ヘッド(116)が1つ以上のレーザビームとして第1のエネルギー(151、154)を放射するように構成されている、条項1から4のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【0079】
条項6.表面平滑化ヘッド(120)が所定の位置に固定されているかまたは可動である、条項1から5のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【0080】
条項7.表面平滑化ヘッド(120)が1つ以上のレーザビームとして第2のエネルギー(151、154)を放射するように構成されている、条項1から6のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【0081】
条項8.第1のエネルギー(151、154)と第2のエネルギー(151、154)とが同じタイプのエネルギー(151、154)であるか、または第1のエネルギー(151、154)が第2のエネルギー(151、154)とは異なるタイプのエネルギー(151、154)である、条項1から7のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【0082】
条項9.表面平滑化ヘッド(120)が、付加製造用ヘッド(116)に連結されている、条項1から8のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【0083】
条項10.表面平滑化ヘッド(120)が付加製造用ヘッド(116)に可動式に結合されている、条項9に記載の付加製造システム(100)。
【0084】
条項11.付加製造用ヘッド(116)、部分露出機構(112)、及び表面平滑化ヘッド(120)と通信する形成制御ユニット(124)をさらに備え、形成制御ユニット(124)が、付加製造用ヘッド(116)、部分露出機構(112)、及び表面平滑化ヘッド(120)を操作するように構成されている、条項1から10のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【0085】
条項12.部分露出機構(112)が、作動アセンブリ(135)であって、構成要素(114)を第2の位置へと上向きに動かし、それによって構成要素(114)の一部分(132)が粉末床(110、136)の頂表面(134、142)を超えて上向きに延びるように構成された、作動アセンブリ(135)を含む、条項1から11のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【0086】
条項13.作動アセンブリ(135)が、構成要素(114)を支持する形成床(136)と、形成床(136)に動作可能に連結されたアクチュエータ(138、150)とを備える、条項12に記載の付加製造システム(100)。
【0087】
条項14.部分露出機構(112)が、閉位置と開位置との間を選択的に動くように構成された排出アセンブリ(144)を備え、第2の位置にある構成要素(114)の第1の部分(132)を露出させるため、開位置において、粉末の少なくとも第1の部分(132)が、排出アセンブリ(144)を通って排出される、条項1から13のいずれか一項に記載の付加製造システム(100)。
【0088】
条項15.排出アセンブリ(144)が、粉末床(110、136)を保持する容器(102)を通って形成された出口(148)の近傍にある可動式カバー(146)(146)を備え、可動式カバー(146)が、閉位置においてはこの出口(148)を閉鎖し、開位置においてはこの出口(148)から遠ざかってこの出口(148)を開放するように構成されており、可動式カバー(146)が開位置にあるときに、粉末床(110)(136)のうちの少なくとも一部が出口(148)から排出される、条項14に記載の付加製造システム(100)。
【0089】
条項16.構成要素(114)の少なくとも1つの層(128、130)を形成するために、付加製造用ヘッド(116)から粉末床(110)(136)内へと第1のエネルギー(151、154)を放射することと、
構成要素(114)が、1回目には粉末床(110、136)内で第1の位置にあり、2回目には構成要素(114)の一部分(132)が粉末床(110、136)の外部に露出する第2の位置にあるように、部分露出機構(112)を操作することと、
第2の位置にある構成要素(114)の一部分(132)に対して、表面平滑化ヘッド(120)から第2のエネルギー(151、154)を放射し、構成要素(114)の当該一部分(132)を平滑化することと
を含む、付加製造方法。
【0090】
条項17.操作することが、構成要素(114)を第2の位置へと上向きに動かし、それによって構成要素(114)の部分(132)が粉末床(110、136)の頂表面(134、142)を超えて上向きに延びるようにして、作動アセンブリ(135)を使用することを含む、条項16に記載の付加製造方法(100)。
【0091】
条項18.操作することが、アクチュエータ(138、150)に動作可能に連結された形成床(136)上で構成要素(114)を支持することをさらに含む、条項16または17に記載の付加製造方法。
【0092】
条項19.操作することが、排出アセンブリ(144)を閉位置と開位置との間で選択的に動かすことを含み、第2の位置にある構成要素(114)の第1の部分(132)を露出させるため、開位置において、粉末床(110、136)の粉末の少なくとも第1の部分(132)が、排出アセンブリ(144)を通って排出される、条項16から18のいずれか一項に記載の付加製造方法。
【0093】
条項20.動作することが、
粉末床(110)(136)を保持する容器(102)を通る出口(148)を、可動式カバー(146)を閉位置にして閉鎖することと、
開位置では出口(148)を開放するため
可動式カバー(146)を出口(148)から動かして離すこととを含み、可動式カバー(146)が開位置にあるときには粉末の少なくとも第1の部分(132)が出口(148)から排出される、条項19に記載の付加製造方法。
【0094】
本明細書に記載した説明で実施例を使用しているのは、ベストモードを含む本開示の様々な実施例を開示するためと、当業者が任意のデバイスまたはシステムを作成及び使用すること、並びに組み込まれた任意の方法の実施することを含めて、本開示の様々な実施例を実施することとを可能にするためである。本開示の様々な実施例の特許性の範囲は、特許請求の範囲によって規定されるものであり、当業者が想起する他の実施例を含んでいてよい。こうした他の実施例は、実施例が特許請求の範囲の文言と相違しない構造要素を有する場合、または、実施例が、特許請求の範囲の文言とごくわずかな相違しかない均等な構造要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図されている。
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