(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-11
(45)【発行日】2024-04-19
(54)【発明の名称】可変形状の2ランプキャレット入口
(51)【国際特許分類】
B64D 29/00 20060101AFI20240412BHJP
F02C 7/042 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
B64D29/00
F02C7/042
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020080405
(22)【出願日】2020-04-30
【審査請求日】2023-04-05
(32)【優先日】2019-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】トゥイ・フィン
【審査官】林 政道
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106285946(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D 29/00
F02C 7/042
B64D 33/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先頭圧縮ランプ(20)と、
第1のヒンジ線(36)で、前記先頭圧縮ランプ(20)から後方に延伸し、かつ前記先頭圧縮ランプ(20)に回転可能に取り付けられた主圧縮ランプ(22)であって、前記主圧縮ランプ(22)は、低マッハ位置からデザインマッハ位置まで回転可能な、主圧縮ランプ(22)と、
境界面(26)で前記主圧縮ランプ(22)によって係合される拡散器ランプ(24)であって、前記拡散器ランプ(24)は、第2のヒンジ線(38)で拡散器(14)に回転可能に取り付けられ、前記拡散器ランプ(24)は、前記境界面(26)での接触を維持するために前記主圧縮ランプ(22)に対して逆方向に回転可能な、拡散器ランプ(24)と、
前記主圧縮ランプ(22)の内部に取り付けられ、前記主圧縮ランプ(22)を圧縮スクラブ面(29)と係合させる、圧縮ランプ充填材(28)と、
前記拡散器ランプ(24)の内部に取り付けられ、前記拡散器ランプ(24)を拡散器スクラブ面(33)と係合させる、拡散器ランプ充填材(32)と
を備える、オフデザインマッハ数で効率的に動作するエンジン入口(10)。
【請求項2】
前記主圧縮ランプ(22)及び前記拡散器ランプ(24)の形状が、圧縮ランプ内側縁部(30)、及び拡散器ランプ内側縁部(34)において、直線状輪郭を有する台形であり、これにより、前記低マッハ位置から前記デザインマッハ位置に向けて変位するように、前記主圧縮ランプが前記第1のヒンジ線の周囲で回転し、かつ前記拡散器ランプが前記第2のヒンジ線の周囲で回転する際に、前記圧縮ランプ内側縁部が、隣接する圧縮面の第1の嵌合縁部から分離して圧縮ギャップを誘発し、前記拡散器ランプ内側縁部が、隣接する拡散器表面で第2の嵌合縁部から分離して拡散器ギャップを誘発する、請求項1に記載のエンジン入口(10)。
【請求項3】
前記圧縮ランプ充填材(28)が、前記主圧縮ランプに対して平行移動し、前記圧縮ランプ充填材(28)が、
前記圧縮ギャップ(49)を閉じながら、前記圧縮スクラブ面(29)で前記主圧縮ランプ(22)との接触を維持する、請求項
2に記載のエンジン入口(10)。
【請求項4】
前記拡散器ランプ充填材(32)が、前記拡散器ランプに対して平行移動し、前記拡散器ランプ充填材(32)が、
前記拡散器ギャップ(53)を閉じながら、前記拡散器スクラブ面(33)で前記拡散器ランプ(24)との接触を維持する、請求項
2または3に記載のエンジン入口(10)。
【請求項5】
前記主圧縮ランプ(22)が、境界面(26)に接近する、互いに近づく湾曲を提供する後方部(42)を有し、前記拡散器ランプ(24)が、前記境界面(26)から後方に遠ざかる、離れる湾曲を提供する前方部(44)を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のエンジン入口(10)。
【請求項6】
駆動モーター(60)と、
逆の回転方向に回転するように前記駆動モーター(60)に結合された、第1の駆動軸(62)及び第2の駆動軸(64)と、
前記第1の駆動軸から延伸し、前記主圧縮ランプに結合された第1の押棒を持ち上げる、又は押し下げるように係合する、第1の制御アームと、
前記第2の駆動軸から延伸し、前記拡散器ランプに結合された第2の押棒を持ち上げる、又は押し下げるように係合する、第2の制御アームと
を含む、作動機構(54)をさらに備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のエンジン入口(10)。
【請求項7】
第1のクロスバー(76)に作動的に取り付けられた、第1のリニアアクチュエーター(75)であって、前記第1のクロスバー(76)は、第1の前方ガイド溝(80)及び第1の後方ガイド溝(82)を介して前記圧縮ランプ充填材(28)にガイドピン(78)で取り付けられ、これにより前記第1のリニアアクチュエーターが延伸すると、取り付けられた前記ガイドピンによって、前記第1のクロスバーが前記第1の前方ガイド溝及び第1の後方ガイド溝の内側終端に向かって動いて前記圧縮ランプ充填材を延伸し、前記第1のリニアアクチュエーターを格納すると、取り付けられた前記ガイドピンによって、前記第1のクロスバーが前記第1の前方ガイド溝及び第1の後方ガイド溝の外側終端に向かって動いて前記圧縮ランプ充填材を格納する、第1のリニアアクチュエーター(75)
を有する、圧縮ランプ充填材平行移動機構(56)をさらに備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のエンジン入口(10)。
【請求項8】
前記第1の前方ガイド溝(80)及び
前記第1の後方ガイド溝(82)の長さが異なることによって、前記ヒンジ線の近位及び遠位で変化する、
前記圧縮ランプ内側縁部(30)と
前記第1の嵌合縁部との間のギャップ幅が、大きいギャップ幅に大きい平行移動を提供する長いほうのガイド溝に収容される、
請求項2を引用する請求項7に記載のエンジン入口(10)。
【請求項9】
可変形状キャレット入口(10)を動作させる方法であって、前記方法は、
圧縮ランプ(22)をデザイン高マッハ位置から、第1のヒンジ線(36)の周囲で第1の方向に回転させるステップと、
拡散器ランプ(24)を第2のヒンジ線(38)の周囲で逆回転させるステップと、
前記圧縮ランプの後方部と前記拡散器ランプ(24)の前方部との接触を、前記圧縮ランプ(22)と前記拡散器ランプ(24)との境界面(26)で維持するステップと、
前記圧縮ランプの回転によって誘発された、圧縮ランプ内側縁部(30)と
隣接する圧縮面の第1の嵌合縁部
(46)との間の圧縮ギャップ(49)の中に延伸するように、圧縮ランプ充填材(28)を平行移動させるステップと、
前記拡散器ランプ(24)の回転によって誘発された、拡散器ランプ内側縁部(34)と
隣接する拡散器表面の第2の嵌合縁部(50)との間の拡散器ギャップ(53)の中に延伸するように、拡散器ランプ充填材(32)を平行移動させるステップとを含む、方法。
【請求項10】
前記圧縮ランプを低マッハ位置から、前記第1のヒンジ線(36)の周囲で第2の方向に回転させるステップと、
前記拡散器ランプ(24)を前記第2のヒンジ線(38)の周囲で逆回転させるステップと、
前記圧縮ランプの前記後方部と前記拡散器ランプ(24)の前記前方部との接触を、前記境界面(26)で維持するステップと、
前記圧縮ランプが回転することによって前記圧縮ランプ内側縁部(30)と嵌合縁部とが再結合された際に、前記圧縮ランプ充填材(28)を前記圧縮ギャップ(49)から格納するように平行移動させるステップと、
前記拡散器ランプ(24)が回転することによって前記拡散器ランプ内側縁部(34)と前記第2の嵌合縁部(50)とが再結合された際に、前記拡散器ランプ充填材(32)を前記拡散器ギャップ(53)から格納するように平行移動させるステップと
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に航空機ジェットエンジン用の超音速入口に関し、より詳細には、オフデザインマッハ飛行条件のための可変形状の圧縮ランプ及び拡散ランプを有するキャレット入口に関する。
【背景技術】
【0002】
超音速航空機用のエンジン入口は、マッハ数及びその他の飛行条件に基づく複雑な空力的要件を有する。固定された入口形状は、通常は1つの特定のマッハ数及び飛行条件で最高効率を有する。他の速度又は飛行条件で運転すると、入口の空力性能又は効率の低下が生じる。変化するマッハ数での飛行を可能にするために、入口の実効面積及びランプ形状を調節する機械システムを使用して効率を高めてもよい。可変ランプ及び可変取得入口に対する既存の解決策には、ボーイング社製造のF-15イーグルがある。この入口システムは高効率であり、最適化された入口設計として認められている。しかしながら、後発の戦闘機は別の空力的調整能力を必要としている。このような航空機では、キャレット式入口システムが採用されている。このような入口を採用している航空機の例に、ボーイング社製造のF-18E/Fスーパーホーネット、及びロッキード・マーティン社製造のF-22ラプターがある。これらの入口は固定形状の入口であり、特定の飛行マッハ数に最適化して運用するために設計された。キャレットは通常、単一の所定のマッハ数での最大効率を達成するために、特定の航空機用に設計される。ランプは通常長方形であり、固定又は可変のいずれかに設計される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
例示的な実施形態は、デザインマッハ数、及びオフデザインマッハ数の両方で効率的に動作する、可変形状キャレット入口を有するエンジン入口を提供し、可変形状キャレット入口は、延伸して第1のヒンジ線で回転可能に取り付けられた、主圧縮ランプを有する。主圧縮ランプは、低マッハ位置からデザインマッハ位置まで回転可能である。拡散器ランプは、境界面で主圧縮ランプによって係合され、第2のヒンジ線で回転可能に取り付けられる。拡散器ランプは、境界面での接触を維持するために、主圧縮ランプに対して逆方向に回転可能である。圧縮ランプ充填材は、主圧縮ランプの内部に取り付けられ、主圧縮ランプを圧縮スクラブ面と係合させる。拡散器ランプ充填材は、拡散器ランプの内部に取り付けられ、拡散器ランプを拡散器スクラブ面と係合させる。
【0004】
実施形態は、可変形状キャレット入口を動作させる方法を提供する。圧縮ランプは、第1のヒンジ線の周囲で、高デザインマッハ位置から第1の方向に回転される。拡散器ランプは、第2のヒンジ線の周囲で逆方向に回転する。圧縮ランプと拡散器ランプとの境界面で、圧縮ランプの後方部と拡散器ランプの前方部との接触が維持される。圧縮ランプ充填材は、圧縮ランプの回転によって誘発された、圧縮ランプ内側縁部と嵌合縁部との間の圧縮ギャップの中に延伸するように平行移動される。拡散器ランプ充填材は、拡散器ランプの回転によって誘発された、拡散器ランプ内側縁部と第2の嵌合縁部との間の拡散器ギャップの中に延伸するように平行移動される。
【0005】
これまで述べてきた特徴、機能、及び利点は、本開示の種々の実施において別個独立に達成でき、あるいはさらに別の実施で組み合わせてもよく、そのさらなる詳細は、以下の説明及び図面を参照して見ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本明細書で開示するように、可変形状キャレット入口の実施を組み込んだ、航空機の一部を図で表したものである。
【
図2】可変形状キャレット入口を図で表したものである。
【
図3A】主圧縮ランプ及び拡散器ランプの詳細とともに、可変形状キャレット入口を図で表したものである。
【
図3B】圧縮ランプ充填材及び拡散器ランプ充填材の詳細を示すために主圧縮ランプ及び拡散器ランプを除去した、可変形状キャレット入口を図で表したものである。
【
図3C】可変形状キャレット入口の詳細上面図である。
【
図4A】0度低マッハ位置におけるランプ作動機構及び充填材作動機構の詳細とともに、可変形状キャレット入口を図で表したものである。
【
図4B】0度低マッハ位置におけるランプ作動機構及び充填材作動機構を詳細に示す、可変形状キャレット入口の上面図である。
【
図4C】0度低マッハ位置におけるランプ作動機構及び充填材作動機構を詳細に示す、可変形状キャレット入口の側面図である。
【
図5A】10度高デザインマッハ位置におけるランプ作動機構及び充填材作動機構の詳細とともに、可変形状キャレット入口を図で表したものである。
【
図5B】10度高デザインマッハ位置におけるランプ作動機構及び充填材作動機構を詳細に示す、可変形状キャレット入口の上面図である。
【
図5C】10度高デザインマッハ位置におけるランプ作動機構及び充填材作動機構を詳細に示す、可変形状キャレット入口の側面図である。
【
図6A】
図4Bの線6A-6Aにおける、ランプ充填材及びランプ境界面の詳細図である。
【
図6B】
図6Aの部分6Bにおける、ランプ境界面の拡大詳細図である。
【
図7】開示されている実施を使用する、可変形状キャレット入口を動作させる方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書で説明するシステム及び方法は、2つのキャレットを使用するキャレット入口の実施形態を提供し、飛行マッハ数の範囲にわたって最大効率を与えるために、可変形状キャレットに設定されている圧縮ランプを変化させることによって、マッハエンベロープ範囲にわたる圧力回復を最大化するように、1つのキャレットは固定された形状を有し、2つ目のキャレットは可変形状を有し、その範囲とは、実施例において0度圧縮位置で実現される離着陸のための低マッハ数から、実施例において10度圧縮位置で実現される高デザインマッハ位置までの範囲である。
【0008】
図を参照すると、
図1は、本明細書で開示する2ランプキャレット入口の実施を使用する、例示的な航空機8の代表的な部分を示す。キャレット入口10は、機体12に隣接して取り付けられる。拡散器14は、キャレット入口10からジェットエンジン(図示せず)まで延伸する。2ランプキャレット入口10の部品は、
図2に示すように、入口カウルと、先頭圧縮ランプ20とを含む。図示されている実施例では、先頭圧縮ランプ20は固定されている。主圧縮ランプ22は、先頭圧縮ランプ20から後方に延伸して、境界面26で拡散器ランプ24と係合する。圧縮ランプ充填材28は、圧縮ランプ内側縁部30で主圧縮ランプ22を第1のスクラブ面と係合させるが、これについては後でさらに詳しく説明する。拡散器ランプ充填材32は、拡散器ランプ内側縁部34で拡散器ランプ24を第2のスクラブ面に係合させるが、これについては後でさらに詳しく説明する。
【0009】
図3Aに示すように、主圧縮ランプ22は、第1のヒンジ線36の周囲で回転するように先頭圧縮ランプ20に取り付けられる。拡散器ランプ24は、第2のヒンジ線38の周囲で回転するように拡散器14に取り付けられる。主圧縮ランプ及び拡散器ランプがそれぞれのヒンジ線の周囲で回転することにより、キャレット入口に可変形状が与えられて、流入する空気流の圧縮及び膨張をマッハ数の範囲で調整する。後でさらに詳しく説明するように、キャレット入口の実施例は、図に示す実施例では0度の低マッハの圧縮位置から、図に示す実施例では10度の高デザイン点マッハに最適化された圧縮位置まで主圧縮ランプを回転させ、境界面26で接触を維持するために、相応する拡散器ランプの逆回転を伴う。キャレット入口は、台形の入口開口と、ほぼ平坦な側面とを有する、二次元(2D)の入口に近い。しかしながら、空力的に考慮すると、主圧縮ランプ22と拡散器ランプ24との間に湾曲した境界面が必要になる。
図3Aに示すように、主圧縮ランプ22は、境界面26に接近する、互いに近づく湾曲を提供する後方部42を有し、拡散器ランプ24は、境界面26から後方に遠ざかる、離れる湾曲を提供する前方部44を有する。
【0010】
わかりやすくするために主圧縮ランプ22及び拡散器ランプ24を除去した
図3Bに示すように、圧縮ランプ充填材28及び拡散器ランプ充填材32は、入口10において主圧縮ランプ22及び拡散器ランプ24の内部に取り付けられ、主圧縮ランプ22及び拡散器ランプ24を、圧縮スクラブ面29と拡散器スクラブ面33とにそれぞれ係合させる。主圧縮ランプ22の後方部42と、拡散器ランプ24の前方部44とを相補的に係合させるために、圧縮ランプ充填材28は湾曲した嵌合後方部35を有し、かつ拡散器ランプ充填材32は湾曲した嵌合前方部37を有する。
【0011】
主圧縮ランプ22及び拡散器ランプ24は、圧縮ランプ内側縁部30及び拡散器ランプ内側縁部34において直線状輪郭を有する台形の形状である。
図3Cに示すように、主圧縮ランプ22及び拡散器ランプ24が、10度位置から0度位置に向かって変位するように、第1のヒンジ線36及び第2のヒンジ線38の周囲でそれぞれ回転すると、圧縮ランプ内側縁部30が隣接する圧縮面48の第1の嵌合縁部46から分離して、圧縮ギャップ49を誘発する。拡散器ランプ内側縁部34は、隣接する拡散器表面52の第2の嵌合縁部50から分離して、拡散器ギャップ53を誘発する。圧縮ランプ充填材28は、入口10において主圧縮ランプ22の内部に取り付けられ、主圧縮ランプに対して平行移動して、圧縮ランプ内側縁部30と第1の嵌合縁部46との間に生成された圧縮ギャップ49を閉じながら、圧縮スクラブ面29で主圧縮ランプとの接触を維持する。同様に、拡散器ランプ充填材32は、入口10において拡散ランプの内部に取り付けられ、拡散器ランプに対して平行移動して、拡散器ランプ内側縁部34と第2の嵌合縁部50との間に生成された拡散器ギャップ53を閉じながら、拡散器スクラブ面33で拡散器ランプとの接触を維持する。圧縮ランプ及び拡散器ランプの内側縁部及び上部ランプ表面について本明細書で説明する実施は、キャレット入口10の代替的な構成における、外側縁部又は下部ランプ部品を分離する構成に対しても等しく適用される。
【0012】
可変形状の主圧縮ランプ22及び拡散器ランプ24の動作は、
図4Aから
図4Cに示す作動機構54によって達成される。作動機構部品は、わかりやすくするために縮尺を大きくして示す。遊星歯車構成(図示せず)を使用している駆動モーター60は、矢印63及び65で示すように、第1の駆動軸62及び第2の駆動軸64を反対の回転方向に回転させる。駆動モーター60は、いくつかの実施では、逆回転で動作する2つのモーターであってもよい。駆動軸62、64の回転によって、矢印71及び73で示すように、それぞれ主圧縮ランプ22及び拡散器ランプ24に結合された、第1の押棒70及び第2の押棒72を持ち上げる又は押し下げるために係合している、第1の制御アーム66及び第2の制御アーム68を回転させる。
図4Aから
図4Cのランプの構成は0度位置で示されており、圧縮ランプ内側縁部30と拡散器ランプ内側縁部34とが第1の嵌合縁部46及び第2の嵌合縁部50から分離され、圧縮ランプ充填材28及び拡散器ランプ充填材32が結果として生じたギャップの中に延伸している。この位置は、第1の駆動軸62が反時計回りに回転して第1の押棒70を完全に持ち上げ、主圧縮ランプ22を第1のヒンジ線36に沿って上向きに回転するように圧迫することによって、また第2の駆動軸64が時計回りに回転して第2の押棒72を完全に持ち上げ、拡散器ランプを第2のヒンジ線38に沿って上向きに回転するように圧迫することによって達成される。ボール回転継手74が、制御アームを押棒に係合し、押棒をランプに係合することによって、多軸軸着運動が可能になる。
【0013】
圧縮ランプ充填材平行移動機構56は、第1のクロスバー76に作動的に取り付けられた第1のリニアアクチュエーター75を使用し、第1のクロスバー76は、第1の前方ガイド溝80及び第1の後方ガイド溝82(
図3Cに最も明確に示されている)を介して圧縮ランプ充填材28にガイドピン78で取り付けられている。拡散器ランプ充填材平行移動機構58は、第2のクロスバー86に作動的に取り付けられた第2のリニアアクチュエーター84を使用し、第2のクロスバー86は、第2の前方ガイド溝90及び第2の後方ガイド溝92を介して拡散器ランプ充填材32にガイドピン88で取り付けられている。第1のリニアアクチュエーター75及び第2のリニアアクチュエーター84が延伸することによって、取り付けられたガイドピン78、88で、第1のクロスバー76及び第2のクロスバー86をガイド溝の内側終端に向かって動かし、圧縮ランプ充填材28及び拡散器ランプ充填材32を延伸させる。前方ガイド溝及び後方ガイド溝の長さが異なることによって、ヒンジ線の近位及び遠位で変化する、内側縁部と嵌合縁部との間のギャップ幅を、大きいギャップ幅に大きい平行移動を提供する長いほうのガイド溝で収容する。長いほうの第1の後方ガイド溝82が、境界面26に近接した、圧縮ギャップ49のより大きい領域適用範囲に対して、圧縮ランプ充填材を回転させる。同様に、長いほうの第2の前方ガイド溝90が、境界面に近接した、拡散器ギャップ53のより大きい領域適用範囲に対して、拡散器ランプ充填材を回転させる。
図4Aから
図4Cに示すように、ガイドピン78は、前方ガイド溝80及び後方ガイド溝82の内側終端にあり、ガイドピン88は、前方ガイド溝90及び後方ガイド溝92の内側終端にあり、圧縮ランプ充填材28及び拡散器ランプ充填材32を0度低マッハ位置に完全に延伸させている。
【0014】
図5Aから
図5Cに示すように、ランプが10度高デザイン点マッハ位置にある場合は、第1の駆動軸62が時計回りに回転して第1の押棒70を押し下げ、第1のヒンジ線36に沿って下向きに回転するように主圧縮ランプ22を圧迫する。同時に第2の駆動軸64が反時計回りに回転して、第2の押棒72を下向きに押し下げ、第2のヒンジ線38に沿って下向きに回転するように拡散器ランプ24を圧迫する。これと並行して、第1のリニアアクチュエーター75と第2のリニアアクチュエーター84とを同時に格納することにより、ガイドピン78、88が、圧縮ランプ内側縁部30と第1の嵌合縁部46、並びに拡散器ランプ内側縁部34と第2の嵌合縁部50とが接触した状態で、圧縮ランプ充填材28及び拡散器ランプ充填材32を格納しながらガイド溝の外側終端に向かって動く。
【0015】
図6A及び
図6Bは、境界面26における、主圧縮ランプ22の後方部42と、拡散器ランプ24の前方部44との係合を示す。前方部44は、後方部42が載る境界スクラブ面94を提供し、境界スクラブ面は、前述したように、第1のヒンジ線36及び第2のヒンジ線38の周囲で回転することによって誘発された主圧縮ランプ22と拡散器ランプ24との相対運動中に、封止接触を維持するように後方部を受ける。
【0016】
開示されている実施によって提供されるマッハ数の範囲にわたって、主圧縮ランプ及び拡散器ランプを有する二重ランプキャレット入口の入口効率を高める方法700が、
図7に示されている。ステップ702において、高デザイン点マッハから低マッハに変位する場合、圧縮ランプ22は、第1のヒンジ線36の周囲で高デザインマッハ位置から第1の方向に回転され、拡散器ランプ24は、第2のヒンジ線38の周囲で逆方向に回転される。ステップ704において、圧縮ランプ22と拡散器ランプ24との境界面26が、圧縮ランプの後方部と、拡散器ランプの前方部との接触を維持する。ステップ706において、圧縮ランプ充填材28が、圧縮ランプの回転によって誘発された、圧縮ランプ内側縁部と嵌合縁部との間の圧縮ギャップの中に延伸するように平行移動される。ステップ708において、拡散器ランプ充填材32が、拡散器ランプの回転によって誘発された、拡散器ランプ内側縁部と第2の嵌合縁部との間の拡散器ギャップの中に延伸するように平行移動される。ステップ710において、低マッハ位置から高デザインマッハに変位するように、圧縮ランプ22は、第1のヒンジ線36の周囲で低マッハ位置から第2の方向に回転され、拡散器ランプ24は、第2のヒンジ線38の周囲で逆方向に回転される。ステップ712において、圧縮ランプ22と拡散器ランプ24との境界面26が、圧縮ランプの後方部と、拡散器ランプの前方部との接触を維持する。ステップ714において、圧縮ランプの回転によって圧縮ランプ内側縁部と嵌合縁部とが再結合すると、圧縮ランプ充填材28が、圧縮ギャップから格納されるように平行移動される。ステップ716において、拡散器ランプの回転によって拡散器ランプ内側縁部と第2の嵌合縁部とが再結合すると、拡散器ランプ充填材32が、拡散器ギャップから格納されるように平行移動される。
【0017】
また、本開示は、以下の項による実施形態を含む。
【0018】
項1.先頭圧縮ランプと、
第1のヒンジ線で、先頭圧縮ランプから後方に延伸し、かつ先頭圧縮ランプに回転可能に取り付けられた主圧縮ランプであって、前記主圧縮ランプは、低マッハ位置からデザインマッハ位置まで回転可能な、主圧縮ランプと、
境界面で主圧縮ランプによって係合される、拡散器ランプであって、前記拡散器ランプは、第2のヒンジ線で拡散器に回転可能に取り付けられ、前記拡散器ランプは、境界面での接触を維持するために主圧縮ランプに対して逆方向に回転可能な、拡散器ランプと、
主圧縮ランプの内部に取り付けられ、主圧縮ランプを圧縮スクラブ面と係合させる、圧縮ランプ充填材と、
拡散器ランプの内部に取り付けられ、拡散器ランプを拡散器スクラブ面と係合させる、拡散器ランプ充填材と
を備える、オフデザインマッハ数で効率的に動作するエンジン入口。
【0019】
項2.主圧縮ランプ及び拡散器ランプの形状が、圧縮ランプ内側縁部、及び拡散器ランプ内側縁部において、直線状輪郭を有する台形であり、これにより、低マッハ位置からデザインマッハ位置に向けて変位するように、主圧縮ランプが第1のヒンジ線の周囲で回転し、かつ拡散器ランプが第2のヒンジ線の周囲で回転する際に、圧縮ランプ内側縁部が、隣接する圧縮面で第1の嵌合縁部から分離して圧縮ギャップを誘発し、拡散器ランプ内側縁部が、隣接する拡散器表面で第2の嵌合縁部から分離して拡散器ギャップを誘発する、項1に記載のエンジン入口。
【0020】
項3.圧縮ランプ充填材が、主圧縮ランプに対して平行移動し、圧縮ランプ充填材が、圧縮ギャップを閉じながら、圧縮スクラブ面で主圧縮ランプとの接触を維持する、項2に記載のエンジン入口。
【0021】
項4.拡散器ランプ充填材が、拡散器ランプに対して平行移動し、拡散器ランプ充填材が、拡散器ギャップを閉じながら、拡散器スクラブ面で拡散器ランプとの接触を維持する、項2に記載のエンジン入口。
【0022】
項5.主圧縮ランプが、境界面に接近する、互いに近づく湾曲を提供する後方部を有し、拡散器ランプが、境界面から後方に遠ざかる、離れる湾曲を提供する前方部を有する、項1に記載のエンジン入口。
【0023】
項6.駆動モーターと、
逆の回転方向に回転するように駆動モーターに結合された、第1の駆動軸及び第2の駆動軸と、
第1の駆動軸から延伸し、主圧縮ランプに結合された第1の押棒を持ち上げる、又は押し下げるために係合する、第1の制御アームと、
第2の駆動軸から延伸し、拡散器ランプに結合された第2の押棒を持ち上げる、又は押し下げるために係合する、第2の制御アームと
を含む、作動機構をさらに備える、項1に記載のエンジン入口。
【0024】
項7.第1のクロスバーに作動的に取り付けられた、第1のリニアアクチュエーターであって、前記第1のクロスバーは、第1の前方ガイド溝及び第1の後方ガイド溝を介して圧縮ランプ充填材にガイドピンで取り付けられ、これにより第1のリニアアクチュエーターが延伸すると、取り付けられたガイドピンで、第1のクロスバーを第1の前方ガイド溝及び第1の後方ガイド溝の内側終端に向かって動かして圧縮ランプ充填材を延伸し、第1のリニアアクチュエーターを格納すると、取り付けられたガイドピンによって、第1のクロスバーが第1の前方ガイド溝及び第1の後方ガイド溝の外側終端に向かって動いて、圧縮ランプ充填材を格納する、第1のリニアアクチュエーター
を有する、圧縮ランプ充填材平行移動機構をさらに備える、項3に記載のエンジン入口。
【0025】
項8.第1の前方ガイド溝及び第1の後方ガイド溝の長さが異なることによって、ヒンジ線の近位及び遠位に変化する、圧縮ランプ内側縁部と第1の嵌合縁部との間のギャップ幅が、大きいギャップ幅に大きい平行移動を提供する長いほうのガイド溝に収容される、項7に記載のエンジン入口。
【0026】
項9.第2のクロスバーに作動的に取り付けられた、第2のリニアアクチュエーターであって、第2のクロスバーは、第2の前方ガイド溝及び第2の後方ガイド溝を介して拡散器ランプ充填材にガイドピンで取り付けられ、これにより第2のリニアアクチュエーターが延伸すると、取り付けられたガイドピンによって、第2のクロスバーがガイド溝の内側終端に向かって動いて拡散器ランプ充填材を延伸し、第2のリニアアクチュエーターを格納すると、取り付けられたガイドピンによって、第2のクロスバーが第2の前方ガイド溝及び第2の後方ガイド溝の外側終端に向かって動いて、拡散器ランプ充填材を格納する、第2のリニアアクチュエーター
を有する、拡散器ランプ充填材平行移動機構をさらに備える、項4に記載のエンジン入口。
【0027】
項10.第2の前方ガイド溝及び第2の後方ガイド溝の長さが異なることによって、ヒンジ線の近位及び遠位で変化する、拡散器ランプ内側縁部と第2の嵌合縁部との間のギャップ幅が、大きいギャップ幅に大きい平行移動を提供する長いほうのガイド溝に収容される、項9に記載のエンジン入口。
【0028】
項11.延伸して第1のヒンジ線で回転可能に取り付けられた主圧縮ランプであって、前記主圧縮ランプは、低マッハ位置からデザインマッハ位置まで回転可能な、主圧縮ランプと、
境界面で主圧縮ランプによって係合される、拡散器ランプであって、前記拡散器ランプは、第2のヒンジ線で回転可能に取り付けられ、前記拡散器ランプは、境界面での接触を維持するために主圧縮ランプに対して逆方向に回転可能な、拡散器ランプと、
主圧縮ランプの内部に取り付けられ、主圧縮ランプを圧縮スクラブ面と係合させる、圧縮ランプ充填材と、
拡散器ランプの内部に取り付けられ、拡散器ランプを拡散器スクラブ面と係合させる、拡散器ランプ充填材と
を備える、可変形状キャレット入口。
【0029】
項12.さらに、主圧縮ランプ及び拡散器ランプの形状が、圧縮ランプ内側縁部、及び拡散器ランプ内側縁部において、直線状輪郭を有する台形であり、これにより、低マッハ位置からデザインマッハ位置に向けて変位するように、主圧縮ランプが第1のヒンジ線の周囲で回転し、かつ拡散器ランプが第2のヒンジ線の周囲で回転する際に、圧縮ランプ内側縁部が、隣接する圧縮面で第1の嵌合縁部から分離して圧縮ギャップを誘発し、拡散器ランプ内側縁部が、隣接する拡散器表面で第2の嵌合縁部から分離して拡散器ギャップを誘発し、圧縮ランプ充填材が、圧縮ギャップを閉じながら、圧縮スクラブ面で主圧縮ランプとの接触を維持しつつ主圧縮ランプに対して平行移動し、拡散器ランプ充填材が、拡散器ギャップを閉じながら、拡散器スクラブ面で拡散器ランプとの接触を維持しつつ拡散器ランプに対して平行移動する、項11に記載の可変形状キャレット入口。
【0030】
項13.駆動モーターと、
逆の回転方向に回転するように駆動モーターに結合された、第1の駆動軸及び第2の駆動軸と、
第1の駆動軸から延伸し、主圧縮ランプに結合された第1の押棒を持ち上げる、又は押し下げるために係合する、第1の制御アームと、
第2の駆動軸から延伸し、拡散器ランプに結合された第2の押棒を持ち上げる、又は押し下げるために係合する、第2の制御アームと
をさらに備える、項12に記載の可変形状キャレット入口。
【0031】
項14.第1のクロスバーに作動的に取り付けられた、第1のリニアアクチュエーターであって、前記第1のクロスバーは、第1の前方ガイド溝及び第1の後方ガイド溝を介して圧縮ランプ充填材にガイドピンで取り付けられ、これにより第1のリニアアクチュエーターが延伸すると、取り付けられた第1のガイドピンによって第1のクロスバーが第1の前方ガイド溝、及び第1の後方ガイド溝の内側終端に向かって動いて圧縮ランプ充填材を延伸し、第1のリニアアクチュエーターを格納すると、取り付けられた第1のガイドピンによって、第1のクロスバーが、第1の前方ガイド溝及び第1の後方ガイド溝の外側終端に向かって動いて圧縮ランプ充填材を格納する、第1のリニアアクチュエーターと、
第2の前方ガイド溝及び第2の後方ガイド溝を介して拡散器ランプ充填材に第2のガイドピンで取り付けられた、第2のクロスバーに作動的に取り付けられた、第2のリニアアクチュエーターであって、これにより第2のリニアアクチュエーターが延伸すると、取り付けられた第2のガイドピンによって、第2のクロスバーが、ガイド溝の内側終端に向かって動いて拡散器ランプ充填材を延伸し、第2のリニアアクチュエーターを格納すると、取り付けられたガイドピンによって第2のクロスバーが第2の前方ガイド溝及び第2の後方ガイド溝の外側終端に向かって動いて拡散器ランプ充填材を格納する、第2のリニアアクチュエーターと
をさらに備える、項13に記載の可変形状キャレット入口。
【0032】
項15.主圧縮ランプが、境界面に接近する、互いに近づく湾曲を提供する後方部を有し、拡散器ランプが、境界面から後方に遠ざかる、離れる湾曲を提供する前方部を有する、項11に記載の可変形状キャレット入口。
【0033】
項16.圧縮ランプ充填材が、湾曲した嵌合後方部を有し、拡散器ランプ充填材が、主圧縮ランプの後方部及び拡散器ランプの前方部と相補的に係合するための湾曲した嵌合前方部を有する、項15に記載の可変形状キャレット入口。
【0034】
項17.第1の前方ガイド溝及び第1の後方ガイド溝の長さが異なることによって、ヒンジ線の近位及び遠位に変化する、圧縮ランプ内側縁部と圧縮嵌合縁部との間のギャップ幅が、大きいギャップ幅に大きい平行移動を提供する長いほうのガイド溝に収容される、項14に記載の可変形状キャレット入口。
【0035】
項18.第2の前方ガイド溝及び第2の後方ガイド溝の長さが異なることによって、ヒンジ線の近位及び遠位で変化する、拡散器ランプ内側縁部と拡散器嵌合縁部との間のギャップ幅が、大きいギャップ幅に大きい平行移動を提供する長いほうのガイド溝に収容される、項14に記載の可変形状キャレット入口。
【0036】
項19.可変形状キャレット入口を動作させる方法であって、前記方法は、
圧縮ランプをデザイン高マッハ位置から、第1のヒンジ線の周囲で第1の方向に回転させるステップと、
拡散器ランプを第2のヒンジ線の周囲で逆回転させるステップと、
圧縮ランプの後方部と拡散器ランプの前方部との接触を、圧縮ランプ22と拡散器ランプとの境界面26で維持するステップと、
圧縮ランプの回転によって誘発された、圧縮ランプ内側縁部と嵌合縁部との間の圧縮ギャップの中に延伸するように、圧縮ランプ充填材を平行移動させるステップと、
拡散器ランプの回転によって誘発された、拡散器ランプ内側縁部と第2の嵌合縁部との間の拡散器ギャップの中に延伸するように、拡散器ランプ充填材を平行移動させるステップとを含む、方法。
【0037】
項20.圧縮ランプを低マッハ位置から、第1のヒンジ線の周囲で第2の方向に回転させるステップと、
拡散器ランプを第2のヒンジ線の周囲で逆回転させるステップと、
圧縮ランプの後方部と拡散器ランプの前方部との接触を、境界面で維持するステップと、
圧縮ランプが回転することによって圧縮ランプ内側縁部と嵌合縁部とが再結合された際に、圧縮ランプ充填材を圧縮ギャップから格納するように平行移動させるステップと、
拡散器ランプが回転することによって拡散器ランプ内側縁部と第2の嵌合縁部とが再結合された際に、拡散器ランプ充填材を拡散器ギャップから格納するように平行移動させるステップと
をさらに含む、項19に記載の方法。
【0038】
特許法の定めに従って本開示のさまざまな実施形態を説明してきたが、当業者であれば本明細書で開示した特定の実施形態に対する変更及び代替を認識しているであろう。以下の特許請求の範囲で定義する通り、このような変更は本開示の範囲及び意図に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0039】
8 航空機
10 2ランプキャレット入口
12 機体
14 拡散器
20 先頭圧縮ランプ
22 主圧縮ランプ
24 拡散器ランプ
26 境界面
28 圧縮ランプ充填材
29 圧縮スクラブ面
30 圧縮ランプ内側縁部
32 拡散器ランプ充填材
33 拡散器スクラブ面
34 拡散器ランプ内側縁部
35 嵌合後方部
36 第1のヒンジ線
37 嵌合前方部
38 第2のヒンジ線
42 後方部
44 前方部
46 第1の嵌合縁部
48 圧縮面
49 圧縮ギャップ
50 第2の嵌合縁部
52 拡散器表面
53 拡散器ギャップ
54 作動機構
56 圧縮ランプ充填材平行移動機構
58 拡散器ランプ充填材平行移動機構
60 駆動モーター
62 第1の駆動軸
63 矢印
64 第2の駆動軸
65 矢印
66 第1の制御アーム
68 第2の制御アーム
70 第1の押棒
71 矢印
72 第2の押棒
73 矢印
74 ボール回転継手
75 第1のリニアアクチュエーター
76 第1のクロスバー
78 ガイドピン
80 第1の前方ガイド溝
82 第1の後方ガイド溝
84 第2のリニアアクチュエーター
86 第2のクロスバー
88 ガイドピン
90 第2の前方ガイド溝
92 第2の後方ガイド溝
94 境界スクラブ面
700 方法