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特許7471208汁体供給装置、汁体供給方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-11
(45)【発行日】2024-04-19
(54)【発明の名称】汁体供給装置、汁体供給方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/08 20060101AFI20240412BHJP
   B67D 1/07 20060101ALI20240412BHJP
   A47J 31/54 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
B67D1/08 A
B67D1/07
B67D1/08 Z
A47J31/54 115
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020200037
(22)【出願日】2020-12-02
(65)【公開番号】P2022087904
(43)【公開日】2022-06-14
【審査請求日】2023-09-14
(73)【特許権者】
【識別番号】591186176
【氏名又は名称】株式会社 ゼンショーホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大平 康補
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 新吉
【審査官】北村 一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0305316(US,A1)
【文献】特開2016-043929(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/00- 3/04
A47J 31/00-31/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を熱湯に加熱する加熱部と、
前記加熱部によって加熱された熱湯を用いて汁体を調理して貯蔵する調理貯蔵部と、
前記調理貯蔵部の下方に設けられる複数の載置部と、
前記調理貯蔵部の汁体を複数の前記載置部に載置される複数の容器へそれぞれ供給する複数の供給路と、
複数の前記供給路を開閉するバルブユニットと、
前記バルブユニットの開閉を操作する操作ユニットと、を備え
前記調理貯蔵部は、第1調理貯蔵部と第2調理貯蔵部とを有し、
複数の前記載置部は、第1専用載置部、第2専用載置部及び共用載置部を有し、
前記供給路は、前記第1調理貯蔵部の汁体を前記第1専用載置部に載置される前記容器へ供給する第1供給路と、前記第1調理貯蔵部の汁体を前記共用載置部に載置される前記容器へ供給する第2供給路と、前記第2調理貯蔵部の汁体を前記第2専用載置部に載置される前記容器へ供給する第3供給路と、前記第2調理貯蔵部の汁体を前記共用載置部に載置される前記容器へ供給する第4供給路と、を有する、
汁体供給装置。
【請求項2】
前記バルブユニットは、
前記第1供給路に設けられ前記第1供給路を開閉する第1バルブと、
前記第2供給路に設けられ前記第2供給路を開閉する第2バルブと、
前記第3供給路に設けられ前記第3供給路を開閉する第3バルブと、
前記第4供給路に設けられ前記第4供給路を開閉する第4バルブと、
前記第1バルブ及び前記第2バルブ、又は、前記第3バルブ及び前記第4バルブを常閉に制御することによって、前記第1調理貯蔵部による汁体供給の第1汁体供給モードと前記第2調理貯蔵部による汁体供給の第2汁体供給モードとを切り替える制御ユニットをさらに備える、
請求項に記載の汁体供給装置。
【請求項3】
前記操作ユニットは、
前記第1専用載置部に対応して設けられ、前記第1バルブの開放を操作する第1専用操作部と、
前記第2専用載置部に対応して設けられ、前記第3バルブの開放を操作する第2専用操作部と、
前記共用載置部に対応して設けられ、前記第2バルブ又は前記第4バルブの開放を操作する共用操作部と、を有し、
前記第1汁体供給モードは、前記制御ユニットによって前記第1専用操作部及び前記共用操作部を操作可能、かつ、前記第2専用操作部を操作不能に制御する第1汁体フル供給モードを有し、
前記第2汁体供給モードは、前記制御ユニットによって前記第2専用操作部及び前記共用操作部を操作可能、かつ、前記第1専用操作部を操作不能に制御する第2汁体フル供給モードを有し、
前記第1汁体フル供給モードにおいて、前記第2バルブは、前記共用操作部への操作によって開放され、
前記第2汁体フル供給モードにおいて、前記第4バルブは、前記共用操作部への操作によって開放される、
請求項に記載の汁体供給装置。
【請求項4】
前記第1専用載置部は、第1専用重量検出部を有し、
前記第2専用載置部は、第2専用重量検出部を有し、
前記共用載置部は、共用重量検出部を有し、
前記制御ユニットは、前記第1専用重量検出部から出力される重量、前記第2専用重量検出部から出力される重量、又は前記共用重量検出部から出力される重量に基づいて、前記第1調理貯蔵部又は前記第2調理貯蔵部に貯蔵される汁体の残留量を算出する、
請求項2又は3に記載の汁体供給装置。
【請求項5】
前記制御ユニットは、
前記第1汁体供給モードにおいて、前記第1専用重量検出部から出力される重量と前記共用重量検出部から出力される重量とに基づいて、前記第1調理貯蔵部に貯蔵される汁体の残留量を算出し、
前記第2汁体供給モードにおいて、前記第2専用重量検出部から出力される重量と前記共用重量検出部から出力される重量とに基づいて、前記第2調理貯蔵部に貯蔵される汁体の残留量を算出する、
請求項に記載の汁体供給装置。
【請求項6】
前記制御ユニットは、算出した前記第1調理貯蔵部又は前記第2調理貯蔵部に貯蔵される汁体の残留量が容器一杯分以上容器二杯分未満であるか否かを判定し、前記第1調理貯蔵部又は前記第2調理貯蔵部に貯蔵される汁体の残留量が容器一杯分以上容器二杯分未満であると判定した場合に、前記第2バルブ及び前記第4バルブを閉塞に制御する、
請求項又はに記載の汁体供給装置。
【請求項7】
前記第1専用載置部は、前記第1供給路からの汁体を排出可能な第1専用排出口をさらに有し、
前記第2専用載置部は、前記第3供給路からの汁体を排出可能な第2専用排出口をさらに有し、
前記共用載置部は、前記第2供給路からの汁体及び前記第4供給路からの汁体を排出可能な共用排出口をさらに有し、
前記制御ユニットは、前記第1調理貯蔵部又は前記第2調理貯蔵部に貯蔵される汁体の残留量が容器一杯分未満であると確定した場合に、前記第1調理貯蔵部又は前記第2調理貯蔵部が空となるように前記第1バルブ又は前記第3バルブを開放に制御することによって、前記第1調理貯蔵部又は前記第2調理貯蔵部に貯蔵される汁体を前記第1専用排出口又は前記第2専用排出口から排出する、
請求項に記載の汁体供給装置。
【請求項8】
前記制御ユニットは、
前記第1調理貯蔵部が空となる場合に前記第1調理貯蔵部を前記第1汁体供給モードから自ら洗浄を行う第1自動洗浄モードに切り替え、
前記第2調理貯蔵部が空となる場合に前記第2調理貯蔵部を前記第2汁体供給モードから自ら洗浄を行う第2自動洗浄モードに切り替える、
請求項に記載の汁体供給装置。
【請求項9】
前記制御ユニットは、
前記第1自動洗浄モードにおいて、前記第4バルブを常閉に制御し、
前記第2自動洗浄モードにおいて、前記第2バルブを常閉に制御する、
請求項に記載の汁体供給装置。
【請求項10】
前記制御ユニットは、
前記第1自動洗浄モードが終了する場合に前記第1バルブ及び前記第2バルブを常閉に制御し、
前記第2自動洗浄モードが終了する場合に前記第3バルブ及び前記第4バルブを常閉に制御する、
請求項に記載の汁体供給装置。
【請求項11】
請求項から10のいずれか1項に記載の汁体供給装置に用いられる汁体供給方法であって、
前記第1汁体供給モードにおいて、前記第3バルブ及び前記第4バルブを前記制御ユニットによって常閉に制御するステップと、
前記第2汁体供給モードにおいて、前記第1バルブ及び前記第2バルブを前記制御ユニットによって常閉に制御するステップと、を含む、
汁体供給方法。
【請求項12】
請求項から10のいずれか1項に記載の汁体供給装置の動作に用いられるプログラムであって、
コンピュータに、
前記第1汁体供給モードにおいて、前記第3バルブ及び前記第4バルブを前記制御ユニットによって常閉に制御するステップと、
前記第2汁体供給モードにおいて、前記第1バルブ及び前記第2バルブを前記制御ユニットによって常閉に制御するステップと、を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汁体供給装置、汁体供給方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、汁体が貯蔵される保温タンクと、保温タンクの汁体を加熱する電気ヒータと、保温タンクの下方に設けられる載置台と、電気ヒータによって加熱された保温タンクの汁体を複数の載置台に載置される食器へ供給するための保温タンクの出口に設けられる電磁弁と、を備える汁体供給装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平8-53198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の汁体供給装置では、保温タンクの汁体を同時に複数の食器へ供給する複数の供給路が設けられていないため、保温タンクの汁体を同時に複数の食器へ供給することができない。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑み、調理貯蔵部によって調理された汁体を同時に複数の容器へ供給することができる汁体供給装置、汁体供給方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様によれば、水を熱湯に加熱する加熱部と、前記加熱部によって加熱された熱湯を用いて汁体を調理して貯蔵する調理貯蔵部と、前記調理貯蔵部の下方に設けられる複数の載置部と、前記調理貯蔵部の汁体を複数の前記載置部に載置される複数の容器へそれぞれ供給する複数の供給路と、複数の前記供給路を開閉するバルブユニットと、前記バルブユニットの開閉を操作する操作ユニットと、を備える汁体供給装置が提供される。特に、前記調理貯蔵部は、第1調理貯蔵部と第2調理貯蔵部とを有し、複数の前記載置部は、第1専用載置部、第2専用載置部及び共用載置部を有し、前記供給路は、前記第1調理貯蔵部の汁体を前記第1専用載置部に載置される前記容器へ供給する第1供給路と、前記第1調理貯蔵部の汁体を前記共用載置部に載置される前記容器へ供給する第2供給路と、前記第2調理貯蔵部の汁体を前記第2専用載置部に載置される前記容器へ供給する第3供給路と、前記第2調理貯蔵部の汁体を前記共用載置部に載置される前記容器へ供給する第4供給路と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明のある態様によれば、調理貯蔵部によって調理された汁体を同時に複数の容器へ供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る汁体供給装置を示す概略斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る汁体供給装置を示す構成ブロック図である。
図3】制御ユニットの構成ブロック図である。
図4】汁体供給装置の動作処理を示すフローチャートである。
図5A】第1自動洗浄モードにおいて操作可能な操作部及び汁体供給可能なチューブを示す概略構成図である。
図5B】第2自動洗浄モードにおいて操作可能な操作部及び汁体供給可能なチューブを示す概略構成図である。
図6】汁体供給装置の動作処理における第1汁体供給モード処理を示すフローチャートである。
図7】第1汁体供給モードの第1汁体フル供給モードにおいて操作可能な操作部及び汁体供給可能なチューブを示す概略構成図である。
図8】第1汁体供給モードの第1汁体部分供給モードにおいて操作可能な操作部及び汁体供給可能なチューブを示す概略構成図である。
図9】汁体供給装置の動作処理における第2過渡汁体供給モード処理を示すフローチャートである。
図10】第2実施形態に係る汁体供給装置の要部を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための形態(以下、本実施形態と称する。)について説明する。本明細書においては、全体を通じて、同一の要素には同一の符号を付する。
【0010】
(汁体供給装置の構成)
まず、図1から図3を参照しながら本実施形態に係る汁体供給装置1の構成について説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る汁体供給装置1を示す概略斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係る汁体供給装置1を示す構成ブロック図である。図3は、制御ユニット9の構成ブロック図である。なお、図1において、汁体供給装置1の幅方向、奥行方向(すなわち、厚さ方向)及び高さ方向を、それぞれX軸に沿う方向、Y軸に沿う方向及びZ軸に沿う方向とする。以下、説明の便宜上、汁体供給装置1の幅方向、奥行方向及び高さ方向を単に幅方向、奥行方向及び高さ方向と称する。
【0012】
図1に示すような汁体供給装置1は、調理済みの汁体を容器へ供給するための装置である。具体的には、汁体供給装置1は、例えば、味噌及び食材(例えば、粉末だし、昆布チップ等)を用いて汁体としての味噌汁を調理し、調理された味噌汁を後述する操作ユニット8への操作によって容器としての食器へ供給するための味噌汁供給装置からなる。汁体供給装置1は、業務用装置として例えば、牛丼屋、カレー屋、寿司屋又はファミリーレストラン等の飲食店に設置されて用いられる。
【0013】
本実施形態では、汁体供給装置1は、味噌汁を供給するための味噌汁供給装置から構成されている。しかしながら、汁体供給装置1は、これに限定されるものではなく、例えば、スープ(例えば、洋食用スープ、中華風スープ等)を調理し、調理されたスープを操作ユニット8への操作によって食器へ供給するためのスープ供給装置から構成されてもよい。又は、汁体供給装置1は、ホット飲料(例えば、コーヒー、紅茶等)を調理し、調理されたホット飲料を操作ユニット8への操作によってコップへ供給するためのホット飲料供給装置から構成されてもよい。
【0014】
図1から図3に示すように、汁体供給装置1は、筐体2、調理貯蔵部3、加熱保温ユニット4、複数(ここでは、四本)の供給路としてのチューブ5、複数(ここでは、三つ)の載置部6、バルブユニット7、操作ユニット8及び制御ユニット9を備える。
【0015】
筐体2には、調理貯蔵部3、加熱保温ユニット4、複数のチューブ5、複数の載置部6、バルブユニット7、操作ユニット8及び制御ユニット9が収容される。図1に示すように、筐体2は、床に立設される略ボックス型の収容部である。また、筐体2の正面(具体的には、正面の略中央付近)には、正面側から背面側へ向かって凹む窓21が形成される。
【0016】
窓21は、上パネル211と、上パネル211と対向する下パネル212と、上パネル211と下パネル212との間に挟まれる底パネル213と、を有する。上パネル211には、複数の供給路を貫通させるための貫通口(図示しない)が形成される。載置台としての下パネル212には、開口(図示しない)が形成され、当該開口の上には、複数の載置部6が設けられる。
【0017】
調理貯蔵部3は、味噌及び食材を用いて味噌汁を調理し、調理された味噌汁を一時的に貯蔵するための調理貯蔵部である。調理貯蔵部3は、第1貯蔵部としての第1調理貯蔵部31と、第2貯蔵部としての第2調理貯蔵部32と、を有する。なお、第1調理貯蔵部31と第2調理貯蔵部32とは、同一仕様のものから構成される。
【0018】
第1調理貯蔵部31及び第2調理貯蔵部32は、窓21の上パネル211の上方に収容される。具体的には、第1調理貯蔵部31及び第2調理貯蔵部32は、幅方向に沿って順に(具体的には、左側から右側に向かって順に)配列されるように、上パネル211の真上に位置する収容空間に収容される。
【0019】
上述したように、第1調理貯蔵部31と第2調理貯蔵部32とは、同一仕様のものから構成されるため、以下、第1調理貯蔵部31の構成のみについて説明し、第2調理貯蔵部32の説明を省略する。
【0020】
第1調理貯蔵部31と加熱保温ユニット4の後述する第1ボイラー41との間には、両者を連通する流体供給路Lが設けられる。流体供給路Lは、第1ボイラー41によって加熱された熱湯を第1調理貯蔵部31へ供給する。第1調理貯蔵部31は、味噌及び食材を投入するための投入部(図示しない)と、投入部から投入された味噌、食材及び第1ボイラー41から流体供給路Lを介して供給された熱湯を撹拌することで味噌汁を調理する撹拌調理部(図示しない)と、を有する。
【0021】
加熱保温ユニット4は、調理貯蔵部3へ供給する水を熱湯に加熱し、又は調理貯蔵部3の味噌汁を保温するためのユニットである。図2に示すように、加熱保温ユニット4は、加熱部としての第1ボイラー41,第2ボイラー42と、保温部としての第1保温ヒータ43,第2保温ヒータ44とを有する。なお、第1ボイラー41と第2ボイラー42とは、同一仕様のものから構成され、第1保温ヒータ43と第2保温ヒータ44とは、同一仕様のものから構成される。
【0022】
第1ボイラー41及び第2ボイラー42は、外部から供給される水を加熱するための加熱器である。第1ボイラー41及び第2ボイラー42は、窓21の下パネル212の下方に収容される。具体的には、第1ボイラー41及び第2ボイラー42は、幅方向に沿って順に(具体的には、左側から右側に向かって順に)配列されるように、下パネル212の真下に位置する収容空間に収容される。
【0023】
上述したように、第1ボイラー41及び第2ボイラー42とは、同一仕様のものから構成されるため、以下、第1ボイラー41の構成のみについて説明し、第2ボイラー42の説明を省略する。
【0024】
第1ボイラー41は、外部から軟水器10を経由して供給される水を熱湯に加熱し、加熱された熱湯を流体供給路Lを通じて第1調理貯蔵部31へ供給する。ここでは、外部から第1ボイラー41へ供給する水は、軟水器10を経由するため、第1ボイラー41又は第1調理貯蔵部31へのスケール堆積による不具合を防止することができる。
【0025】
上述したように、加熱保温ユニット4は、第1ボイラー41及び第2ボイラー42を有するので、万が一、第1ボイラー41及び第2ボイラー42のうちのいずれか一方が故障した場合であっても、第1ボイラー41及び第2ボイラー42のうちのいずれか他方を用いて熱湯を供給し続けることができる。この結果、ボイラーの故障による熱湯の供給不能を回避することができる。
【0026】
第1保温ヒータ43及び第2保温ヒータ44は、それぞれ調理された第1調理貯蔵部31の味噌汁及び第2調理貯蔵部32の味噌汁を所定の温度に保温するためのヒータである。第1保温ヒータ43及び第2保温ヒータ44は、それぞれ第1調理貯蔵部31及び第2調理貯蔵部32に設けられる。
【0027】
本実施形態では、加熱保温ユニット4は、第1ボイラー41、第2ボイラー42、第1保温ヒータ43及び第2保温ヒータ44から構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、単一のボイラー、第1保温ヒータ43及び第2保温ヒータ44から構成されてもよい。この場合、当該単一のボイラーは、加熱された熱湯を第1調理貯蔵部31及び第2調理貯蔵部32の両方へ供給できるようになっている。又は、加熱保温ユニット4は、第1調理貯蔵部31及び第2調理貯蔵部32をそれぞれ加熱する二つの大出力の加熱保温ヒータから構成されてもよい。この場合、加熱保温ユニット4を構成する部品の数を削減することができる。なお、この場合、大出力の加熱保温ヒータは、味噌汁を保温する保温部でありながら水を熱湯に加熱する加熱部でもある。
【0028】
複数のチューブ5は、調理貯蔵部3の味噌汁を複数の載置部6に配置される複数の食器へそれぞれ供給する供給路である。これにより、単一の調理貯蔵部3の味噌汁を、当該調理貯蔵部3に接続される複数のチューブ5を通じて同時に複数の載置部6にそれぞれ載置される複数の食器へ供給することができる。この結果、飲食店の繁忙時においても、単一の調理貯蔵部3の味噌汁を迅速に食器へ供給することができる。
【0029】
複数のチューブ5は、第1調理貯蔵部31の味噌汁を後述する第1専用載置部61に載置される食器へ供給する第1供給路としての第1チューブ51と、第1調理貯蔵部31の味噌汁を後述する共用載置部63に載置される食器へ供給する第2供給路としての第2チューブ52と、第2調理貯蔵部32の味噌汁を後述する第2専用載置部62に載置される食器へ供給する第3供給路としての第3チューブ53と、第2調理貯蔵部32の味噌汁を後述する共用載置部63に載置される食器へ供給する第4供給路としての第4チューブ54と、を有する。
【0030】
第2チューブ52及び第4チューブ54は、それぞれ第1調理貯蔵部31の味噌汁及び第2調理貯蔵部32の味噌汁を共用載置部63に載置される食器へ供給するので、本来なら第2チューブ52及び第4チューブ54にそれぞれ対応する二つの載置部6を共用載置部63に集約させることができる。このため、載置部6の数を削減することができる。
【0031】
第1チューブ51、第2チューブ52、第4チューブ54及び第3チューブ53は、いずれも上下方向(すなわち、高さ方向)に延在するように、幅方向に沿って順に(具体的には、左側から右側に向かって順に)配列される。このように、各チューブは、上下方向に沿って延在して設けられるので、味噌汁の自重を利用して、味噌汁を容易に各調理貯蔵部3から各チューブを通じて各載置部6に載置される食器へ供給することができる。
【0032】
第1チューブ51及び第2チューブ52は、一端としての上端が第1調理貯蔵部31の底部に接続されるとともに他端としての下端が上パネル211の貫通口から露出するように設けられる。一方、第3チューブ53及び第4チューブ54は、一端としての上端が第2調理貯蔵部32の底部に接続されるとともに他端としての下端が上パネル211の貫通口から露出するように設けられる。
【0033】
このように、二本の第1チューブ51及び第2チューブ52(又は第3チューブ53及び第4チューブ54)を直接的に単一の第1調理貯蔵部31(又は第2調理貯蔵部32)に接続させることで、単一の調理貯蔵部3に接続される二本のチューブ5のうちの一方が詰まった場合であっても、味噌汁を当該調理貯蔵部3に接続される二本のチューブ5のうちの他方によって食器へ供給することができるため、チューブ5の詰まりによる調理貯蔵部3の使用不能を回避することができる。
【0034】
第1チューブ51及び第2チューブ52の間の間隔と、第3チューブ53及び第4チューブ54の間の間隔とは、いずれも第1間隔である。一方、第2チューブ52と第4チューブ54との間の間隔は、第1間隔よりも小さい第2間隔である。このように、第2チューブ52と第4チューブ54との間の間隔を比較的に小さい第2間隔にすることで、第1調理貯蔵部31又は第2調理貯蔵部32からの味噌汁を第2チューブ52又は第4チューブ54によって共用載置部63に載置される食器へ供給することができる。
【0035】
本実施形態では、第1チューブ51と第2チューブ52、及び第3チューブ53と第4チューブ54は、それぞれ直接的に第1調理貯蔵部31及び第2調理貯蔵部32に接続されている。しかしながら、第1チューブ51と第2チューブ52、及び第3チューブ53と第4チューブ54は、これらに限定されるものではなく、例えば、供給チューブを介してそれぞれ間接的に第1調理貯蔵部31及び第2調理貯蔵部32に接続されてもよい。この場合、一方の供給チューブは、一端としての上端が第1調理貯蔵部31に接続されるとともに他端としての下端が第1チューブ51の一端及び第2チューブ52の一端に接続される。他方の供給チューブは、一端としての上端が第2調理貯蔵部32に接続されるとともに他端としての下端が第3チューブ53の一端及び第4チューブ54の一端に接続される。
【0036】
複数の載置部6は、食器を載置するための載置部である。複数の載置部6は、調理貯蔵部3の下方(具体的には、真下)に設けられる。また、図1及び図2に示すように、複数の載置部6は、第1専用載置部61、第2専用載置部62及び共用載置部63を有する。なお、第1専用載置部61、第2専用載置部62及び共用載置部63は、同一仕様のものから構成される。
【0037】
第1専用載置部61、共用載置部63及び第2専用載置部62は、窓21の下パネル212の上に設けられる。具体的には、第1専用載置部61、共用載置部63及び第2専用載置部62は、幅方向に沿って順に(具体的には、左側から右側に向かって順に)配列されるように下パネル212の上に設けられる。
【0038】
第1専用載置部61は、第1チューブ51の露出部分の下端の真下に設けられる矩形の板状材である。これにより、第1チューブ51からの味噌汁を確実に第1専用載置部61に載置される食器へ供給することができる。
【0039】
同様に、第2専用載置部62は、第3チューブ53の露出部分の下端の真下に設けられる矩形の板状材である。これにより、第3チューブ53からの味噌汁を確実に第2専用載置部62に載置される食器へ供給することができる。
【0040】
共用載置部63は、第2チューブ52の露出部分の下端及び第4チューブ54の露出部分の下端の真下に設けられる矩形の板状材である。これにより、載置部6に共用載置部63を用いることで、第2チューブ52又は第4チューブ54からの味噌汁を確実に共用載置部63に載置される食器へ供給することができるので、載置部6の数を削減することができる。この結果、載置部6の数の削減による汁体供給装置1の簡素化及びコンパクト化を図ることができる。
【0041】
このように、共用載置部63を第2チューブ52の下端及び第4チューブ54の下端の真下に設け、すなわち、共用載置部63を第2チューブ52及び第4チューブ54に対応させることによって、本来なら第2チューブ52及び第4チューブ54にそれぞれ対応する二つの載置部6を共用載置部63に集約させることができる。このため、載置部6の数を削減することができ、載置部6の数の削減による汁体供給装置1の幅方向のコンパクト化を図ることができる。
【0042】
第1専用載置部61は、第1専用重量検出部611と、円形の第1専用排出口612と、を有する。第1専用重量検出部611は、第1専用載置部61に内蔵され、第1専用載置部61に載置される食器の重量(食器に味噌汁が供給される場合に食器と味噌汁とを合わせた重量)を検出する重量センサである。第1専用排出口612は、第1専用載置部61を貫通するように第1専用載置部61の略中央に形成される。
【0043】
また、第1専用排出口612は、第1チューブ51(具体的には、第1チューブ51の下端)の真下に位置するように形成される。これにより、第1専用載置部61に食器が載置されていない状態において、第1チューブ51の下端から味噌汁が漏れた場合であっても、第1専用載置部61が汚れることなく、漏れた味噌汁を第1専用排出口612から外部(具体的には、下水道)へ排出することができる。
【0044】
同様に、第2専用載置部62は、第2専用重量検出部621と、円形の第2専用排出口622と、を有する。第2専用重量検出部621は、第2専用載置部62に内蔵され、第2専用載置部62に載置される食器の重量(食器に味噌汁が供給される場合に食器と味噌汁とを合わせた重量)を検出する重量センサである。第2専用排出口622は、第2専用載置部62を貫通するように第2専用載置部62の略中央に形成される。
【0045】
また、第2専用排出口622は、第3チューブ53(具体的には、第3チューブ53の下端)の真下に位置するように形成される。これにより、第2専用載置部62に食器が載置されていない状態において、第3チューブ53の下端から味噌汁が漏れた場合であっても、第2専用載置部62が汚れることなく、漏れた味噌汁を第2専用排出口622から外部へ排出することができる。
【0046】
共用載置部63は、共用重量検出部631と、円形の共用排出口632と、を有する。共用重量検出部631は、共用載置部63に内蔵され、共用載置部63に載置される食器の重量(食器に味噌汁が供給される場合に食器と味噌汁とを合わせた重量)を検出する重量センサである。共用排出口632は、共用載置部63を貫通するように共用載置部63の略中央に形成される。
【0047】
また、共用排出口632は、第2チューブ52及び第4チューブ54(具体的には、第2チューブ52の下端及び第4チューブ54の下端)の真下に位置するように形成される。これにより、共用載置部63に食器が載置されていない状態において、第2チューブ52の下端又は第4チューブ54の下端から味噌汁が漏れた場合であっても、共用載置部63が汚れることなく、漏れた味噌汁を共用排出口632から外部へ排出することができる。
【0048】
第1専用排出口612、第2専用排出口622及び共用排出口632からの味噌汁又は汁体を窓21の下パネル212の開口及び当該開口に接続される排出路(図示しない)を通じて外部へ排出する。
【0049】
バルブユニット7は、複数のチューブ5の流路を開閉するユニットである。バルブユニット7は、窓21の底パネル213に設けられる。また、具体的には、バルブユニット7は、第1チューブ51に設けられ第1チューブ51の流路を開閉する第1バルブとしての第1電磁弁71と、第2チューブ52に設けられ第2チューブ52の流路を開閉する第2バルブとしての第2電磁弁72と、第3チューブ53に設けられ第3チューブ53の流路を開閉する第3バルブとしての第3電磁弁73と、第4チューブ54に設けられ第4チューブ54の流路を開閉する第4バルブとしての第4電磁弁74と、を有する。
【0050】
第1電磁弁71、第2電磁弁72、第4電磁弁74及び第3電磁弁73は、同一の高さ位置において、幅方向に沿って順に(具体的には、左側から右側に向かって順に)配列されるように底パネル213に設けられる。第1電磁弁71及び第2電磁弁72の間の間隔と、第3電磁弁73及び第4電磁弁74の間の間隔とは、いずれも第3間隔である。一方、第2電磁弁72と第4電磁弁74との間の間隔は、第3間隔よりも小さい第4間隔である。
【0051】
各電磁弁71,72,73,74は、各電磁弁71,72,73,74に対応する各チューブ51,52,53,54の流路を閉塞することによって、調理貯蔵部3による味噌汁の供給をストップすることができる。一方、各電磁弁71,72,73,74は、各電磁弁71,72,73,74に対応する各チューブ51,52,53,54の流路を開放することによって、調理貯蔵部3による味噌汁の供給を行うことができる。
【0052】
操作ユニット8は、バルブユニット7の開放を操作するユニットである。操作ユニット8は、窓21の上パネル211の上方に位置する操作パネル22に設けられる。また、具体的には、操作ユニット8は、第1専用載置部61に対応して設けられ第1電磁弁71の開放を操作する第1専用操作部としての第1専用操作ボタン81と、第2専用載置部62に対応して設けられ第3電磁弁73の開放を操作する第2専用操作部としての第2専用操作ボタン82と、共用載置部63に対応して設けられ第2電磁弁72又は第4電磁弁74の開放を操作する共用操作部としての共用操作ボタン83と、を有する。
【0053】
第1専用操作ボタン81、共用操作ボタン83及び第2専用操作ボタン82は、同一の高さ位置において、幅方向に沿って順に(具体的には、左側から右側に向かって順に)等間隔で配列されるように操作パネル22に設けられる。
【0054】
第1専用操作ボタン81、第2専用操作ボタン82及び共用操作ボタン83は、操作可能な状態において操作可能を示す色(ここでは、緑色)が点灯されるとともに、操作不能な状態において操作不能を示す別の色(ここでは、赤色)が点灯される。これにより、ユーザ(具体的には、店員)は、第1専用操作ボタン81、第2専用操作ボタン82及び共用操作ボタン83が操作可能な状態であるか否かを瞬時に識別することができる。
【0055】
そして、ユーザによる第1専用操作ボタン81、第2専用操作ボタン82又は共用操作ボタン83への操作によって、操作されたボタンに対応する電磁弁71,72,73,74を開放し、開放された電磁弁71,72,73,74に対応するチューブ51,52,53,54の流路を開放する。これにより、味噌汁を第1調理貯蔵部31又は第2調理貯蔵部32から載置部6に載置される食器へ供給することができる。
【0056】
制御ユニット9は、調理貯蔵部3、加熱保温ユニット4、バルブユニット7及び操作ユニット8の動作を制御するコントローラである。本実施形態では、制御ユニット9は、コンピュータとしてのCPUによって構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、複数のマイクロコンピュータによって構成されてもよい。また、制御ユニット9は、調理貯蔵部3、加熱保温ユニット4、載置部6(具体的には、載置部6の各重量検出部611,621,631)、バルブユニット7及び操作ユニット8とは電気的に接続される。
【0057】
具体的には、図3に示すように、制御ユニット9は、調理制御部としての調理制御モジュール901、加熱制御部としての加熱制御モジュール902、バルブ制御部としてのバルブ制御モジュール903、操作情報取得部としての操作情報取得モジュール904、重量情報取得部としての重量情報取得モジュール905、操作ボタン制御部としての操作ボタン制御モジュール906、重量算出部としての重量算出モジュール907、モード制御部としてのモード制御モジュール908、判定部としての判定モジュール909、時間検出部としての時間検出モジュール910及び記憶部としての記憶モジュール911を有する。なお、制御ユニット9の各モジュールは、ハードウェアによって構成されてもよいし、ソフトウェアによって構成されてもよい。
【0058】
調理制御モジュール901は、調理貯蔵部3の撹拌調理部の動作を制御するモジュールである。加熱制御モジュール902は、加熱保温ユニット4の動作を制御するモジュールである。バルブ制御モジュール903は、バルブユニット7の各電磁弁71,72,73,74の開閉の動作を制御するモジュールである。操作情報取得モジュール904は、ユーザによる操作ユニット8への操作に対応する操作情報を取得するモジュールである。重量情報取得モジュール905は、載置部6の各重量検出部611,621,631から出力される重量情報を取得するモジュールである。
【0059】
操作ボタン制御モジュール906は、各操作ボタン81,82,83を操作可能又は操作不能な状態に制御するモジュールである。重量算出モジュール907は、重量情報取得モジュール905から出力される重量情報に基づいて調理貯蔵部3の味噌汁の残留量を算出するモジュールである。モード制御モジュール908は、調理貯蔵部3の各モードの切り替えを制御するモジュールである。判定モジュール909は、各判定を行うモジュールである。時間検出モジュール910は、後述する第1過渡汁体供給モード又は第2過渡汁体供給モードの経過時間を検出するタイマーである。なお、これらのモジュール901~910の詳細については、後述する。
【0060】
記憶モジュール911は、重量情報取得モジュール905から出力される重量情報を一時的に記憶するメモリである。また、記憶モジュール911は、各モジュール91~93,96~98において実行される処理プログラム又はアルゴリズムプログラムを記憶する。本実施形態では、記憶モジュール911は、制御ユニット9に内蔵されているが、これに限定されるものではなく、例えば、制御ユニット9とは別体に設けられてもよい。
【0061】
(汁体供給装置の動作処理)
次に、図4図5A及び図5Bを参照しながら汁体供給装置の動作処理について説明する。
【0062】
図4は、汁体供給装置1の動作処理を示すフローチャートである。図5Aは、第1自動洗浄モードにおいて操作可能な操作部及び汁体供給可能なチューブを示す概略構成図である。図5Bは、第2自動洗浄モードにおいて操作可能な操作部及び汁体供給可能なチューブを示す概略構成図である。
【0063】
汁体供給装置1の電源を入れると、汁体供給装置1の動作処理が開始される。
【0064】
図4に示すように、まず、ステップS1において、加熱保温ユニット4の第1ボイラー41は、外部から供給される水を熱湯に加熱し、加熱した熱湯を一方の調理貯蔵部としての第1調理貯蔵部31へ供給し、ステップS2に進む。具体的には、ステップS1において、第1ボイラー41は、制御ユニット9の加熱制御モジュール902から出力される第1ボイラー41の動作指令に基づいて、外部から軟水器10を通じて供給される軟水を熱湯に加熱し、加熱した熱湯を流体供給路Lによって第1調理貯蔵部31へ供給し、ステップS2に進む。
【0065】
このように、熱湯は、第1調理貯蔵部31への味噌及び食材の投入に先立って第1ボイラー41から第1調理貯蔵部31へ供給されるため、第1調理貯蔵部31については、味噌及び食材を投入する準備ができている。
【0066】
次に、ステップS2において、ユーザは、味噌及び食材を第1調理貯蔵部31の投入部から第1調理貯蔵部31へ投入し、ステップS3に進む。
【0067】
次に、ステップS3において、第1調理貯蔵部31は、投入部から投入された味噌及び食材と第1ボイラー41から供給される熱湯とを撹拌調理部によって所定時間に亘り撹拌することで、味噌汁を調理し、ステップS4に進む。
【0068】
具体的には、ステップS3において、第1調理貯蔵部31は、制御ユニット9の調理制御モジュール901から出力される第1調理貯蔵部31の動作指令に基づいて、味噌、食材及び熱湯を撹拌調理部によって所定時間に亘り均一に撹拌することで、味噌汁を調理し、味噌汁が出来上がったことを通知する調理済み通知を制御ユニット9のモード制御モジュール99へ出力し、ステップS4に進む。なお、ステップS3において、第1電磁弁71及び第2電磁弁72は、制御ユニット9のバルブ制御モジュール903から出力される第1電磁弁71及び第2電磁弁72の閉塞指令に基づいて、第1チューブ51及び第2チューブ52を常閉する。
【0069】
次に、ステップS4において、モード制御モジュール99は、第1調理貯蔵部31から出力される調理済み通知に基づいて、第1調理貯蔵部31を第1調理貯蔵部31による味噌汁供給の第1汁体供給モード(具体的には、第1汁体供給モードの後述する第1汁体フル供給モード)とし、第1汁体供給モードにおいて、第1調理貯蔵部31は、味噌汁をユーザによる第1専用操作ボタン81又は共用操作ボタン83への操作によって第1専用載置部61又は共用載置部63に載置される食器へ供給し、ステップS5に進む。
【0070】
また、第1汁体供給モードにおいて、第3電磁弁73及び第4電磁弁74は、バルブ制御モジュール903から出力される第3電磁弁73及び第4電磁弁74の閉塞指令に基づいて、第3チューブ53及び第4チューブ54を常閉する。なお、第1汁体供給モード処理(ステップS4)の詳細については後述する。
【0071】
ここでは、第1汁体供給モードは、第1汁体フル供給モードと、第1汁体部分供給モードと、を有する。なお、第1汁体供給モードの第1汁体フル供給モード処理及び第1汁体部分供給モード処理の詳細については後述する。
【0072】
次に、ステップS5において、加熱保温ユニット4の第2ボイラー42は、外部から供給される水を熱湯に加熱し、加熱した熱湯を他方の調理貯蔵部としての第2調理貯蔵部32へ供給し、ステップS6に進む。具体的には、ステップS5において、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁が少なくなる前に、第2ボイラー42は、制御ユニット9の加熱制御モジュール902から出力される第2ボイラー42の動作指令に基づいて、外部から軟水器10を通じて供給される軟水を熱湯に加熱し、加熱した熱湯を流体供給路Lによって第2調理貯蔵部32へ供給し、ステップS6に進む。
【0073】
このように、熱湯は、第2調理貯蔵部32への味噌及び食材の投入に先立って第2ボイラー42から第2調理貯蔵部32へ供給されるため、第2調理貯蔵部32については、味噌及び食材を投入する準備ができている。
【0074】
また、上述したように、熱湯は、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁が少なくなる前に、第2ボイラー42から第2調理貯蔵部32へ供給されるため、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁が無くなりかけたタイミングで軟水を熱湯に加熱するものに比べ、時間のロスを抑制することができる。これにより、飲食店のオペレーション上が好ましい。
【0075】
次に、ステップS6において、ユーザは、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁が少なくなってから、味噌及び食材を第2調理貯蔵部32の投入部から熱湯が供給された第2調理貯蔵部32へ投入し、ステップS7に進む。
【0076】
次に、ステップS7において、第2調理貯蔵部32は、第2調理貯蔵部32に投入された味噌及び食材と第2ボイラー42から供給される熱湯とを撹拌調理部によって所定時間に亘り撹拌することで、味噌汁を調理し、ステップS8に進む。
【0077】
具体的には、ステップS7において、第2調理貯蔵部32は、調理制御モジュール901から出力される第2調理貯蔵部32の動作指令に基づいて、味噌、食材及び熱湯を撹拌調理部によって所定時間に亘り均一に撹拌することで、味噌汁を調理し、味噌汁が出来上がったことを通知する調理済み通知を制御ユニット9のモード制御モジュール99へ出力し、ステップS8に進む。なお、ステップS7において、第3電磁弁73及び第4電磁弁74は、バルブ制御モジュール903から出力される第3電磁弁73及び第4電磁弁74の閉塞指令に基づいて、第3チューブ53及び第4チューブ54を常閉する。
【0078】
次に、ステップS8において、モード制御モジュール99は、第1調理貯蔵部31が空となる場合に、第1調理貯蔵部31を第1汁体供給モードから自ら洗浄を行う第1自動洗浄モードに切り替え、第1自動洗浄モードにおいて、第1調理貯蔵部31は、自ら洗浄を行い、ステップS9に進む。
【0079】
第1自動洗浄モードにおいて、第1ボイラー41は、外部から供給される水を、加熱せずに、そのまま第1調理貯蔵部31へ供給する。なお、第1ボイラー41は、加熱制御モジュール902から出力される第1ボイラー41の動作指令に基づいて、外部から供給される水を、温度が熱湯よりも低い温水に加熱し、加熱した温水を第1調理貯蔵部31へ供給してもよい。
【0080】
その後、第1調理貯蔵部31は、調理制御モジュール901から出力される第1調理貯蔵部31の動作指令に基づいて、温水を撹拌調理部によって撹拌することで、第1調理貯蔵部31の内部を他の所定時間に亘り洗浄する。なお、第1調理貯蔵部31の洗浄中において、第1電磁弁71及び第2電磁弁72は、バルブ制御モジュール903から出力される第1電磁弁71及び第2電磁弁72の閉塞指令に基づいて、第1チューブ51及び第2チューブ52を閉塞する。
【0081】
その後(すなわち、第1調理貯蔵部31の洗浄後)、第1電磁弁71及び第2電磁弁72は、バルブ制御モジュール903から出力される第1電磁弁71及び第2電磁弁72の開放指令に基づいて、第1チューブ51及び第2チューブ52を開放することによって、第1調理貯蔵部31に貯蔵される洗浄後の洗浄液としての洗浄水を自重で第1チューブ51及び第2チューブ52を通じて第1専用載置部61の第1専用排出口612及び共用載置部63の共用排出口632から排出する。これにより、第1調理貯蔵部31のみならず、第1チューブ51及び第2チューブ52の両方を確実に洗浄することができる。
【0082】
また、上述したように、第1自動洗浄モードにおいて、第2チューブ52が洗浄され、第2チューブ52からの洗浄水は、共用載置部63の共用排出口632から排出されるので、第2調理貯蔵部32に接続される第4チューブ54による味噌汁の供給を行うことができない。
【0083】
そして、第1調理貯蔵部31は、第1自動洗浄モードが終了する場合、すなわち、第1調理貯蔵部31に貯蔵される洗浄水を第1チューブ51及び第2チューブ52を通じて第1専用排出口612及び共用排出口632から排出し切る場合に、第1自動洗浄モードが終了したことを通知する第1自動洗浄終了通知をモード制御モジュール99に出力する。
【0084】
次に、ステップS9において、モード制御モジュール99は、第1調理貯蔵部31が第1汁体供給モードから第1自動洗浄モードに切り替えられたことを受けて、第2調理貯蔵部32を単一の第3チューブ53による味噌汁供給の第2過渡汁体供給モードとし、ステップS10に進む。なお、第2過渡汁体供給モード処理の詳細については後述する。
【0085】
図5Aに示すように、第1調理貯蔵部31の第1自動洗浄モード(すなわち、第2調理貯蔵部32の第2過渡汁体供給モード)において、操作ユニット8は、制御ユニット9の操作ボタン制御モジュール906から出力される操作ユニット8の制御指令に基づいて、第1専用操作ボタン81及び共用操作ボタン83を操作不能(赤色点灯)とし、第2専用操作ボタン82を操作可能(緑色点灯)とする。これにより、第1調理貯蔵部31の第1自動洗浄モード(すなわち、第2調理貯蔵部32の第2過渡汁体供給モード)において、ユーザによる共用操作ボタン83への誤操作を防止することができる。
【0086】
この場合、ユーザによる第2専用操作ボタン82への操作によって第3電磁弁73を開放することで、第3チューブ53を開放する。そして、第2調理貯蔵部32から味噌汁を開放された第3チューブ53を通じて第2専用載置部62に載置される食器へ供給することができる。
【0087】
また、第1調理貯蔵部31の第1自動洗浄モード(すなわち、第2調理貯蔵部32の第2過渡汁体供給モード)において、共用操作ボタン83に対応する第4電磁弁74は、バルブ制御モジュール903から出力される第4電磁弁74の閉塞指令に基づいて、第4チューブ54を常閉する(図5Aの灰色部分を参照)。
【0088】
これにより、第1調理貯蔵部31の第1自動洗浄モード(すなわち、第2調理貯蔵部32の第2過渡汁体供給モード)において、第2調理貯蔵部32からの味噌汁が第4電磁弁74が設けられる第4チューブ54を通じて食器へ供給されることを停止するので、第1調理貯蔵部31からの洗浄水を第2チューブ52を通じて共用載置部63の共用排出口632から排出することができる。この結果、第1調理貯蔵部31及び第1調理貯蔵部31に接続される第1チューブ51のみならず、第1調理貯蔵部31に接続される第2チューブ52も確実に洗浄することができる。
【0089】
次に、ステップS10において、モード制御モジュール99は、第2調理貯蔵部32から出力される調理済み通知と、第1調理貯蔵部31から出力される第1自動洗浄終了通知とに基づいて、第2調理貯蔵部32を第2過渡汁体供給モードから第2調理貯蔵部32による味噌汁供給の第2汁体供給モード(具体的には、第2汁体供給モードの第2汁体フル供給モード)に切り替える。そして、第2汁体供給モードにおいて、第2調理貯蔵部32は、味噌汁をユーザによる第2専用操作ボタン82又は共用操作ボタン83への操作によって第2専用載置部62又は共用載置部63に載置される食器へ供給し、ステップS11に進む。
【0090】
また、第2汁体供給モードにおいて、第1電磁弁71及び第2電磁弁72は、バルブ制御モジュール903から出力される第1電磁弁71及び第2電磁弁72の閉塞指令に基づいて、第1チューブ51及び第2チューブ52を常閉する。なお、第2汁体供給モードと第1汁体供給モードとは、ほぼ同様であるため、第2汁体供給モードの詳細説明を省略する。
【0091】
ここでは、第2汁体供給モードは、第2汁体フル供給モードと、第2汁体部分供給モードと、を有する。なお、第2汁体供給モードの第2汁体フル供給モード及び第2汁体部分供給モードは、第1汁体供給モードの第1汁体フル供給モード及び第1汁体部分供給モードと同様であるため、これらの説明を省略する。
【0092】
次に、ステップS11において、第1ボイラー41は、外部から供給される水を熱湯に加熱し、加熱した熱湯を第1調理貯蔵部31へ供給し、ステップS6に進む。具体的には、ステップS11において、第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁が少なくなる前に、第1ボイラー41は、制御ユニット9の加熱制御モジュール902から出力される第1ボイラー41の動作指令に基づいて、外部から軟水器10を通じて供給される軟水を熱湯に加熱し、加熱した熱湯を流体供給路Lによって第1調理貯蔵部31へ供給し、ステップS6に進む。
【0093】
このように、熱湯は、第1調理貯蔵部31への味噌及び食材の投入に先立って第1ボイラー41から第1調理貯蔵部31へ供給されるため、第1調理貯蔵部31については、味噌及び食材を投入する準備ができている。
【0094】
また、上述したように、熱湯は、第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁が少なくなる前に、第1ボイラー41から第1調理貯蔵部31へ供給されるため、第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁が無くなりかけたタイミングで軟水を熱湯に加熱するものに比べ、時間のロスを抑制することができる。これにより、飲食店のオペレーション上が好ましい。
【0095】
次に、ステップS12において、ユーザは、第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁が少なくなってから、味噌及び食材を再び第1調理貯蔵部31の投入部から第1調理貯蔵部31へ投入し、ステップS13に進む。
【0096】
次に、ステップS13において、第1調理貯蔵部31は、第1調理貯蔵部31に投入された味噌及び食材と第1ボイラー41から供給される熱湯とを撹拌調理部によって所定時間に亘り撹拌することで、味噌汁を調理し、ステップS14に進む。なお、ステップS13とステップS3とは、同様であるため、ステップS13の詳細説明を省略する。
【0097】
次に、ステップS14において、モード制御モジュール99は、第2調理貯蔵部32が空となる場合に、第2調理貯蔵部32を第2汁体供給モードから自ら洗浄を行う第2自動洗浄モードに切り替え、第2自動洗浄モードにおいて、第2調理貯蔵部32は、自ら洗浄を行い、ステップS15に進む。
【0098】
第2自動洗浄モードにおいて、第2ボイラー42は、外部から供給される水を加熱せずに、そのまま第2調理貯蔵部32へ供給する。なお、第2ボイラー42は、加熱制御モジュール902から出力される第2ボイラー42の動作指令に基づいて、外部から供給される水を、温度が熱湯よりも低い温水に加熱し、加熱した温水を第2調理貯蔵部32へ供給してもよい。
【0099】
その後、第2調理貯蔵部32は、調理制御モジュール901から出力される第2調理貯蔵部32の動作指令に基づいて、温水を撹拌調理部によって撹拌することで、第2調理貯蔵部32の内部を他の所定時間に亘り洗浄する。なお、第2調理貯蔵部32の洗浄中において、第3電磁弁73及び第4電磁弁74は、バルブ制御モジュール903から出力される第3電磁弁73及び第4電磁弁74の閉塞指令に基づいて、第3チューブ53及び第4チューブ54を閉塞する。
【0100】
その後(すなわち、第2調理貯蔵部32の洗浄後)、第3電磁弁73及び第4電磁弁74は、バルブ制御モジュール903から出力される第3電磁弁73及び第4電磁弁74の開放指令に基づいて、第3チューブ53及び第4チューブ54を開放することによって、第2調理貯蔵部32に貯蔵される洗浄後の洗浄液としての洗浄水を自重で第3チューブ53及び第4チューブ54を通じて第2専用載置部62の第2専用排出口622及び共用載置部63の共用排出口632から排出する。これにより、第2調理貯蔵部32のみならず、第3チューブ53及び第4チューブ54の両方を確実に洗浄することができる。
【0101】
また、上述したように、第2自動洗浄モードにおいて、第4チューブ54が洗浄され、第4チューブ54からの洗浄水は、共用載置部63の共用排出口632から排出されるので、第1調理貯蔵部31に接続される第2チューブ52による味噌汁の供給を行うことができない。
【0102】
そして、第2調理貯蔵部32は、第2自動洗浄モードが終了する場合、すなわち、第2調理貯蔵部32に貯蔵される洗浄水を第3チューブ53及び第4チューブ54を通じて第2専用排出口622及び共用排出口632から排出し切る場合に、第2自動洗浄モードが終了したことを通知する第2自動洗浄終了通知をモード制御モジュール99に出力する。
【0103】
次に、ステップS15において、モード制御モジュール99は、第2調理貯蔵部32が第2汁体供給モードから第2自動洗浄モードに切り替えられたことを受けて、第1調理貯蔵部31を単一の第1チューブ51による味噌汁供給の第1過渡汁体供給モードとし、ステップS4に戻り、ステップS4後の各ステップを繰り返す。なお、第1過渡汁体供給モードと第2過渡汁体供給モードとは、同様であるため、第1過渡汁体供給モードの詳細説明を省略する。
【0104】
図5Bに示すように、第2調理貯蔵部32の第2自動洗浄モード(すなわち、第1調理貯蔵部31の第1過渡汁体供給モード)において、操作ユニット8は、制御ユニット9の操作ボタン制御モジュール906から出力される操作ユニット8の制御指令に基づいて、第2専用操作ボタン82及び共用操作ボタン83を操作不能(赤色点灯)とし、第1専用操作ボタン81を操作可能(緑色点灯)とする。これにより、第2調理貯蔵部32の第2自動洗浄モード(すなわち、第1調理貯蔵部31の第1過渡汁体供給モード)において、ユーザによる共用操作ボタン83への誤操作を防止することができる。
【0105】
この場合、ユーザによる第1専用操作ボタン81への操作によって第1電磁弁71を開放することで、第1チューブ51を開放する。そして、第1調理貯蔵部31から味噌汁を開放された第1チューブ51を通じて第1専用載置部61に載置される食器へ供給することができる。
【0106】
また、第2調理貯蔵部32の第2自動洗浄モード(すなわち、第1調理貯蔵部31の第1過渡汁体供給モード)において、共用操作ボタン83に対応する第2電磁弁72は、バルブ制御モジュール903から出力される第2電磁弁72の閉塞指令に基づいて、第2チューブ52を常閉する(図5Bの灰色部分を参照)。
【0107】
これにより、第2調理貯蔵部32の第2自動洗浄モード(すなわち、第1調理貯蔵部31の第1過渡汁体供給モード)において、第1調理貯蔵部31からの味噌汁が第2電磁弁72が設けられる第2チューブ52を通じて食器へ供給されることを停止するので、第2調理貯蔵部32からの洗浄水を第4チューブ54を通じて共用載置部63の共用排出口632から排出することができる。この結果、第2調理貯蔵部32及び第2調理貯蔵部32に接続される第3チューブ53のみならず、第2調理貯蔵部32に接続される第4チューブ54も確実に洗浄することができる。
【0108】
このように、制御ユニット9は、第1電磁弁71及び第2電磁弁72、又は、第3電磁弁73及び第4電磁弁74を常閉するように制御することによって、第1調理貯蔵部31による味噌汁供給の第1汁体供給モードと第2調理貯蔵部32による味噌汁供給の第2汁体供給モードとを切り替える。すなわち、制御ユニット9は、第1調理貯蔵部31による味噌汁供給と第2調理貯蔵部32による味噌汁供給とを同時に行うことなく、第1調理貯蔵部31による味噌汁供給と第2調理貯蔵部32による味噌汁供給とを交互に行うように制御する。
【0109】
そして、第1汁体供給モードと第2汁体供給モードとを切り替えることで、第1調理貯蔵部31による味噌汁供給のタイミングと、第2調理貯蔵部32による味噌汁供給のタイミングとをずらすので、第1調理貯蔵部31による味噌汁供給ができなくなるタイミングと、第2調理貯蔵部32による味噌汁供給ができなくなるタイミングとが重なり合うことを回避することができる。この結果、汁体供給装置1による味噌汁供給の一時的な中断を回避することができる。
【0110】
(第1汁体供給モード処理)
次に、図6を参照しながら、汁体供給装置1の動作処理における第1汁体供給モード処理(ステップS4)を示すフローチャートである。
【0111】
図6は、汁体供給装置の動作処理における第1汁体供給モード処理を示すフローチャートである。
【0112】
図6に示すように、まず、ステップS401において、モード制御モジュール908によって設定された第1汁体供給モードの第1汁体フル供給モードでは、制御ユニット9の操作情報取得モジュール904は、ユーザによる操作ユニット8(具体的には、第1専用操作ボタン81又は共用操作ボタン83)への操作に対応する操作情報を取得し、取得した操作情報を制御ユニット9のバルブ制御モジュール903に出力し、ステップS402に進む。
【0113】
ここでは、図7を参照しながら第1汁体供給モードの第1汁体フル供給モードについて説明する。
【0114】
図7は、第1汁体供給モードの第1汁体フル供給モードにおいて操作可能な操作部及び汁体供給可能なチューブを示す概略構成図である。
【0115】
図7に示すように、まず、第1汁体供給モードの第1汁体フル供給モードにおいて、操作ユニット8は、制御ユニット9からの操作ボタン制御モジュール906から出力される操作ユニット8の制御指令に基づいて、第2専用操作ボタン82を操作不能(赤色点灯)とし、第1専用操作ボタン81及び共用操作ボタン83を操作可能(緑色点灯)とする。これにより、第1汁体フル供給モードにおいてユーザによる第2専用操作ボタン82への誤操作を防止することができる。
【0116】
すなわち、第1汁体フル供給モードとは、第1調理貯蔵部31からの味噌汁を第1調理貯蔵部31に接続される全てのチューブ5(具体的には、第1チューブ51及び第2チューブ52)を通じて複数の食器へ供給可能な汁体供給モードである。これにより、第1汁体フル供給モードにおいて、第1調理貯蔵部31からの味噌汁を第1チューブ51及び第2チューブ52を通じて複数の食器へ供給することができる。また、上述したように、第1汁体供給モードにおいて、第3電磁弁73及び第4電磁弁74は、バルブ制御モジュール903から出力される第3電磁弁73及び第4電磁弁74の閉塞指令に基づいて、第3チューブ53及び第4チューブ54を常閉する(図7の灰色部分を参照)。
【0117】
次に、ステップS402において、第1汁体フル供給モードでは、バルブ制御モジュール903は、操作情報取得モジュール904から出力される操作情報に基づいて、当該操作情報に対応する第1電磁弁71又は/及び第2電磁弁72を開放する第1電磁弁71又は/及び第2電磁弁72の開放指令を生成し、生成した第1電磁弁71又は/及び第2電磁弁72の開放指令を第1電磁弁71又は/及び第2電磁弁72に出力する。
【0118】
そして、第1電磁弁71又は/及び第2電磁弁72は、バルブ制御モジュール903から出力される第1電磁弁71又は/及び第2電磁弁72の開放指令に基づいて、開放することによって、第1調理貯蔵部31からの味噌汁を第1チューブ51又は/及び第2チューブ52を通じて食器へ供給し、ステップS403に進む。
【0119】
次に、ステップS403において、第1汁体フル供給モードでは、第1専用重量検出部611又は/及び共用重量検出部631は、第1専用載置部61又は/及び共用載置部63に載置される食器と食器へ供給される味噌汁との合計重量を検出し、検出した合計重量を判定モジュール909に出力し、ステップS404に進む。
【0120】
次に、ステップS404において、第1汁体フル供給モードでは、判定モジュール909は、第1専用重量検出部611又は/及び共用重量検出部631から出力される合計重量が所定重量(すなわち、供給すべき食器一杯分の味噌汁の重量)に達するか否かを判定する。
【0121】
そして、ステップS404において、第1汁体フル供給モードでは、判定モジュール909は、合計重量が所定重量に達成したと判定した場合(Yesの場合)に合計重量が所定重量に達したことを通知する達成通知をバルブ制御モジュール903に出力するとともに当該合計重量に関する重量情報を重量情報取得モジュール905に出力し、ステップS405に進む。一方、ステップS404において、判定モジュール909は、合計重量が所定重量に達していないと判定した場合(Noの場合)にステップS402に戻る。
【0122】
次に、ステップS404でのYesの場合に、ステップS405において、第1汁体フル供給モードでは、バルブ制御モジュール903は、判定モジュール909から出力される達成通知に基づいて、第1電磁弁71又は/及び第2電磁弁72を閉塞する第1電磁弁71又は/及び第2電磁弁72の閉塞指令を生成し、生成した第1電磁弁71又は/及び第2電磁弁72の閉塞指令を第1電磁弁71又は/及び第2電磁弁72に出力する。
【0123】
そして、第1電磁弁71又は/及び第2電磁弁72は、バルブ制御モジュール903から出力される第1電磁弁71又は/及び第2電磁弁72の閉塞指令に基づいて、閉塞することによって、第1チューブ51又は/第2チューブ52による味噌汁供給を停止し、ステップS406に進む。
【0124】
次に、ステップS406において、第1汁体フル供給モードでは、重量情報取得モジュール905は、判定モジュール909から出力される重量情報を取得し、取得した重量情報を制御ユニット9の重量算出モジュール907に出力し、ステップS407に進む。
【0125】
次に、ステップS407において、第1汁体フル供給モードでは、重量算出モジュール907は、重量情報取得モジュール905から出力される重量情報に基づいて、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量を算出し、算出した味噌汁の残留量を判定モジュール909に出力し、ステップS408に進む。すなわち、第1汁体フル供給モードにおいて、第1専用重量検出部611及び共用重量検出部631による検出は、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量の算出に用いられる。
【0126】
これにより、第1汁体フル供給モードにおいて、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量を第1専用重量検出部611及び共用重量検出部631から出力される合計重量を用いて算出することができるので、第1チューブ51及び第2チューブ52に味噌汁の流量を検出する流量センサを設け、検出した味噌汁の流量を用いて第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量を算出する場合に比べ、第1チューブ51及び第2チューブ52の衛生管理が行われやすくなる。
【0127】
具体的には、ステップS407において、第1汁体フル供給モードでは、初回(具体的には、ユーザによる操作ユニット8への初回の操作時)に重量算出モジュール907は、あらかじめ記憶モジュール911に記憶された味噌汁の貯蔵量(具体的には、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の貯蔵量)から重量情報に示される合計重量とあらかじめ記憶モジュール911に記憶された食器の重量との差分を差し引くことによって、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量を算出する。そして、重量算出モジュール907は、算出した味噌汁の残留量を判定モジュール909及び記憶モジュール911に出力し、ステップS408に進む。なお、記憶モジュール911は、重量算出モジュール907から出力される味噌汁の残留量を一時的に記憶する。
【0128】
また、ステップS407において、第1汁体フル供給モードでは、初回以降(具体的には、ユーザによる操作ユニット8への初回以降の操作時)に重量算出モジュール907は、記憶モジュール911に記憶された前回の味噌汁の残留量(具体的には、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量)から重量情報に示される合計重量とあらかじめ記憶モジュール911に記憶された食器の重量との差分を差し引くことによって、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量を算出する。そして、重量算出モジュール907は、算出した味噌汁の残留量を判定モジュール909及び記憶モジュール911に出力し、ステップS408に進む。
【0129】
次に、ステップS408において、第1汁体フル供給モードでは、判定モジュール909は、重量算出モジュール907から出力される味噌汁の残留量(具体的には、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量)が食器一杯分以上食器二杯分未満であるか否かを判定する。
【0130】
ステップS408において、第1汁体フル供給モードでは、判定モジュール909は、味噌汁の残留量が食器一杯分以上食器二杯分未満であると判定した場合(Yesの場合)に味噌汁の残留量が食器一杯分以上食器二杯分未満であることを通知する第1残留量通知をモード制御モジュール908に出力し、ステップS409に進む。一方、ステップS408において、判定モジュール909は、味噌汁の残留量が食器一杯分以上食器二杯分未満でないと判定した場合(Noの場合)にステップS401に戻る。
【0131】
次に、ステップS409において、モード制御モジュール908は、判定モジュール909から出力される第2残留量通知に基づいて、第1調理貯蔵部31を第1汁体フル供給モードから第1汁体部分供給モードに切り替え、第1汁体フル供給モードから第1汁体部分供給モードに切り替えた切替通知をバルブ制御モジュール903に出力し、ステップS410に進む。
【0132】
ここでは、図8を参照しながら第1汁体供給モードの第1汁体部分供給モードについて説明する。
【0133】
図8は、第1汁体供給モードの第1汁体部分供給モードにおいて操作可能な操作部及び汁体供給可能なチューブを示す概略構成図である。
【0134】
図8に示すように、第1汁体供給モードの第1汁体部分供給モードにおいて、操作ユニット8は、制御ユニット9からの操作ボタン制御モジュール906から出力される操作ユニット8の制御指令に基づいて、第2専用操作ボタン82及び共用操作ボタン83を操作不能(赤色点灯)とし、第1専用操作ボタン81のみを操作可能(緑色点灯)とする。これにより、第1汁体部分供給モードにおいてユーザによる第2専用操作ボタン82及び共用操作ボタン83への誤操作を防止することができる。
【0135】
また、第1汁体部分供給モードとは、第1調理貯蔵部31からの味噌汁を第1調理貯蔵部31に接続されるチューブ5のうちの一部(具体的には、第1チューブ51)のみを通じて単一の食器へ供給可能な汁体供給モードである。
【0136】
次に、ステップS410において、第1汁体部分供給モードでは、バルブ制御モジュール903は、モード制御モジュール908から出力される切替通知に基づいて、第2電磁弁72を閉塞する第2電磁弁72の閉塞指令を生成し、生成した第2電磁弁72の閉塞指令を第2電磁弁72に出力する。
【0137】
そして、第1汁体部分供給モードでは、第2電磁弁72は、バルブ制御モジュール903から出力される第2電磁弁72の閉塞指令に基づいて、閉塞することによって、第2チューブ52による味噌汁供給を停止し、ステップS411に進む。なお、この場合、第2電磁弁72、第3電磁弁73及び第4電磁弁74は、それぞれ第2チューブ52、第3チューブ53及び第4チューブ54を閉塞する(図8の灰色部分を参照)。
【0138】
これにより、第1汁体部分供給モードにおいて、第1調理貯蔵部31からの味噌汁は、第2チューブ52を通じて共用載置部63に載置される食器へ供給されず、第1チューブ51のみを通じて第1専用載置部61に載置される食器へ供給されるので、第1調理貯蔵部31から食器一杯分の味噌汁を第1チューブ51を通じて確実に第1専用載置部61に載置される食器へ供給することができる。この結果、第1調理貯蔵部31に貯蔵される食器一杯分以上食器二杯分未満の味噌汁を同時に第1チューブ51及び第2チューブ52を通じて複数の食器へ供給されて食器へ供給すべき食器一杯分の味噌汁が供給されないことを防止することができる。
【0139】
次に、ステップS411において、第1汁体部分供給モードでは、制御ユニット9の操作情報取得モジュール904は、ユーザによる第1専用操作ボタン81への操作に対応する操作情報を取得し、取得した操作情報を制御ユニット9のバルブ制御モジュール903に出力し、ステップS412に進む。
【0140】
次に、ステップS412において、第1汁体部分供給モードでは、バルブ制御モジュール903は、操作情報取得モジュール904から出力される操作情報に基づいて、当該操作情報に対応する第1電磁弁71を開放する第1電磁弁71の開放指令を生成し、生成した第1電磁弁71の開放指令を第1電磁弁71に出力する。そして、第1電磁弁71は、バルブ制御モジュール903から出力される第1電磁弁71の開放指令に基づいて、開放することによって、第1調理貯蔵部31からの味噌汁を第1チューブ51を通じて食器へ供給する。
【0141】
次に、ステップS413において、第1汁体部分供給モードでは、第1専用重量検出部611は、第1専用載置部61に載置される食器と食器に供給される味噌汁との合計重量を検出し、検出した合計重量を判定モジュール909に出力し、ステップS414に進む。
【0142】
次に、ステップS414において、第1汁体部分供給モードでは、判定モジュール909は、合計重量が所定重量に達成したと判定した場合(Yesの場合)に合計重量が所定重量に達したことを通知する達成通知をバルブ制御モジュール903に出力するとともに当該合計重量に関する重量情報を重量情報取得モジュール905に出力し、ステップS415に進む。一方、ステップS414において、判定モジュール909は、合計重量が所定重量に達していないと判定した場合(Noの場合)にステップS412に戻る。
【0143】
次に、ステップS414でのYesの場合に、ステップS415において、第1汁体部分供給モードでは、バルブ制御モジュール903は、判定モジュール909から出力される達成通知に基づいて、第1電磁弁71を閉塞する第1電磁弁71の閉塞指令を生成し、生成した第1電磁弁71の閉塞指令を第1電磁弁71に出力する。そして、第1電磁弁71は、バルブ制御モジュール903から出力される第1電磁弁71の閉塞指令に基づいて、閉塞することによって、第1チューブ51による味噌汁供給を停止し、ステップS416に進む。これにより、最後の食器一杯分の味噌汁を第1調理貯蔵部31から第1チューブ51を通じて食器へ提供することができる。
【0144】
次に、ステップS416において、第1汁体部分供給モードでは、重量情報取得モジュール905は、判定モジュール909から出力される重量情報を取得し、取得した重量情報を制御ユニット9の重量算出モジュール907に出力する。
【0145】
そして、重量算出モジュール907は、重量情報取得モジュール905から出力される重量情報に基づいて、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量を算出し、算出した味噌汁の残留量が食器一杯分未満であると確定する。そして、重量算出モジュール907は、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量が食器一杯分未満であることを通知する第2残留量通知をバルブ制御モジュール903に出力し、ステップS417に進む。すなわち、第1汁体部分供給モードにおいて、第1専用重量検出部611による検出は、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量の算出に用いられる。
【0146】
次に、ステップS417において、第1汁体部分供給モードでは、バルブ制御モジュール903は、重量情報取得モジュール905から出力される第2残留量通知に基づいて、第1電磁弁71を開放する第1電磁弁71の開放指令を生成し、生成した第1電磁弁71の開放指令を第1電磁弁71に出力する。
【0147】
そして、第1電磁弁71は、バルブ制御モジュール903に出力される第1電磁弁71の開放指令に基づいて、開放することによって、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁(具体的には、食器一杯分未満である味噌汁)を第1チューブ51を通じて第1専用載置部61の第1専用排出口612から排出(廃棄)する。そして、第1汁体供給モード処理(ステップS4)を終了して図4に示す汁体供給装置1の動作処理に戻る。
【0148】
これにより、ユーザによる第1専用操作ボタン81への再度の操作を必要とせず、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁を自動に第1専用排出口612から排出することができる。この結果、第1調理貯蔵部31が空となり、第1調理貯蔵部31をモード制御モジュール908によって第1汁体供給モードの第1汁体部分供給モードから第1自動洗浄モードに切り替えることができる。
【0149】
(第2過渡汁体供給モード処理)
以下、図5A及び図9を参照しながら汁体供給装置1の動作処理における第2過渡汁体供給モード処理について説明する。
【0150】
図9は、汁体供給装置1の動作処理における第2過渡汁体供給モード処理(ステップS9)を示すフローチャートである。
【0151】
図9に示すように、まず、ステップS901において、第2過渡汁体供給モードでは、操作情報取得モジュール904は、ユーザによる第2専用操作ボタン82への操作に対応する操作情報を取得し、取得した操作情報をバルブ制御モジュール903に出力し、ステップS902に進む。
【0152】
次に、ステップS902において、第2過渡汁体供給モードでは、バルブ制御モジュール903は、操作情報取得モジュール904から出力される操作情報に基づいて、当該操作情報に対応する第3電磁弁73を開放する第3電磁弁73の開放指令を生成し、生成した第3電磁弁73の開放指令を第3電磁弁73に出力する。
【0153】
そして、第3電磁弁73は、バルブ制御モジュール903から出力される第3電磁弁73の開放指令に基づいて、開放することによって、第2調理貯蔵部32からの味噌汁を第3チューブ53のみを通じて食器へ供給し、ステップS903に進む。
【0154】
次に、ステップS903において、第2過渡汁体供給モードでは、第2専用重量検出部621は、第2専用載置部62に載置される食器と食器へ供給される味噌汁との合計重量を検出し、検出した合計重量を判定モジュール909に出力し、ステップS904に進む。
【0155】
次に、ステップS904において、第2過渡汁体供給モードでは、判定モジュール909は、第2専用重量検出部621から出力される合計重量が所定重量(すなわち、供給すべき食器一杯分の味噌汁の重量)に達するか否かを判定する。
【0156】
そして、ステップS904において、第2過渡汁体供給モードでは、判定モジュール909は、合計重量が所定重量に達成したと判定した場合(Yesの場合)に合計重量が所定重量に達したことを通知する達成通知をバルブ制御モジュール903に出力するとともに当該合計重量に関する重量情報を重量情報取得モジュール905に出力し、ステップS905に進む。一方、ステップS904において、判定モジュール909は、合計重量が所定重量に達していないと判定した場合(Noの場合)にステップS902に戻る。
【0157】
次に、ステップS904でのYesの場合に、ステップS905において、第2過渡汁体供給モードでは、バルブ制御モジュール903は、判定モジュール909から出力される達成通知に基づいて、第3電磁弁73を閉塞する第3電磁弁73の閉塞指令を生成し、生成した第3電磁弁73の閉塞指令を第3電磁弁73に出力する。
【0158】
そして、第3電磁弁73は、バルブ制御モジュール903から出力される第3電磁弁73の閉塞指令に基づいて、閉塞することによって、第3チューブ53による味噌汁供給を停止し、ステップS906に進む。
【0159】
次に、ステップS906において、第2過渡汁体供給モードでは、重量情報取得モジュール905は、判定モジュール909から出力される重量情報を取得し、取得した重量情報を制御ユニット9の重量算出モジュール907に出力し、ステップS907に進む。
【0160】
次に、ステップS907において、第2過渡汁体供給モードでは、重量算出モジュール907は、重量情報取得モジュール905から出力される重量情報に基づいて、第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量を算出し、算出した味噌汁の残留量を判定モジュール909に出力し、ステップS908に進む。すなわち、第2過渡汁体供給モードにおいて、第2専用重量検出部621による検出は、第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量の算出に用いられる。
【0161】
これにより、第2過渡汁体供給モードにおいて、第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量を第2専用重量検出部621から出力される合計重量を用いて算出することができるので、第3チューブ53及び第4チューブ54に味噌汁の流量を検出する流量センサを設け、検出した味噌汁の流量を用いて第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量を算出する場合に比べ、第3チューブ53及び第4チューブ54の衛生管理が行われやすくなる。
【0162】
具体的には、ステップS907において、第2過渡汁体供給モードでは、初回(具体的には、ユーザによる第2専用操作ボタン82への初回の操作時)に重量算出モジュール907は、あらかじめ記憶モジュール911に記憶された味噌汁の貯蔵量(具体的には、第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の貯蔵量)から重量情報に示される合計重量とあらかじめ記憶モジュール911に記憶された食器の重量との差分を差し引くことによって、第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量を算出する。そして、重量算出モジュール907は、算出した味噌汁の残留量を記憶モジュール911に出力するとともに味噌汁の残留量を算出したことを通知する残留量算出通知を時間検出モジュール910に出力し、ステップS908に進む。なお、記憶モジュール911は、重量算出モジュール907から出力される味噌汁の残留量を一時的に記憶する。
【0163】
また、ステップS907において、第2過渡汁体供給モードでは、初回以降(具体的には、ユーザによる操作ユニット8への初回以降の操作時)に重量算出モジュール907は、記憶モジュール911に記憶された前回の味噌汁の残留量(具体的には、第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量)から重量情報に示される合計重量とあらかじめ記憶モジュール911に記憶された食器の重量との差分を差し引くことによって、第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量を算出する。そして、重量算出モジュール907は、算出した味噌汁の残留量を記憶モジュール911に出力するとともに味噌汁の残留量を算出したことを通知する残留量算出通知を時間検出モジュール910に出力し、ステップS908に進む。
【0164】
次に、ステップS908において、第2過渡汁体供給モードでは、時間検出モジュール910は、重量算出モジュール907から出力される残留量算出通知に基づいて、第2過渡汁体供給モードの経過時間を検出する。そして、時間検出モジュール910は、検出した第2過渡汁体供給モードの経過時間を判定モジュール909に出力し、ステップS909に進む。
【0165】
次に、ステップS909において、第2過渡汁体供給モードでは、判定モジュール909は、時間検出モジュール910から出力される第2過渡汁体供給モードの経過時間があらかじめ記憶モジュール911に記憶された所定時間(具体的には、第1自動洗浄モードが要する時間)を経過するか否かを判定する。
【0166】
そして、ステップS909において、第2過渡汁体供給モードでは、判定モジュール909は、第2過渡汁体供給モードの経過時間が所定時間を経過したと判定した場合(Yesの場合)に、第2過渡汁体供給モード処理(ステップS9)を終了して図4に示す汁体供給装置1の動作処理に戻る。一方、ステップS909において、第2過渡汁体供給モードでは、判定モジュール909は、第2過渡汁体供給モードの経過時間が所定時間を経過していないと判定した場合(Noの場合)に、ステップS901に戻る。
【0167】
(作用効果)
以下、本実施形態による作用効果について説明する。
【0168】
本実施形態に係る汁体供給装置1は、水を熱湯に加熱する第1ボイラー41,第2ボイラー42と、第1ボイラー41,第2ボイラー42によって加熱された熱湯を用いて味噌汁を調理して貯蔵する調理貯蔵部3と、調理貯蔵部3の下方に設けられる複数の載置部6と、調理貯蔵部3の味噌汁を複数の載置部6に載置される複数の食器へそれぞれ供給する複数のチューブ5と、複数のチューブ5を開閉するバルブユニット7と、バルブユニット7の開閉を操作する操作ユニット8と、を備える。
【0169】
この構成によれば、単一の調理貯蔵部3の味噌汁を、当該調理貯蔵部3に接続される複数のチューブ5を通じて同時に複数の載置部6にそれぞれ載置される複数の食器へ供給することができる。この結果、飲食店の繁忙時においても、単一の調理貯蔵部3の味噌汁を迅速に食器へ供給することができる。
【0170】
また、本実施形態では、調理貯蔵部3は、第1調理貯蔵部31と第2調理貯蔵部32とを有し、複数の載置部6は、第1専用載置部61、第2専用載置部62及び共用載置部63を有し、チューブ5は、第1調理貯蔵部31の味噌汁を第1専用載置部61に載置される食器へ供給する第1チューブ51と、第1調理貯蔵部31の味噌汁を共用載置部63に載置される食器へ供給する第2チューブ52と、第2調理貯蔵部32の味噌汁を第2専用載置部62に載置される食器へ供給する第3チューブ53と、第2調理貯蔵部32の味噌汁を共用載置部63に載置される食器へ供給する第4チューブ54と、を有する。
【0171】
この構成によれば、載置部6に共用載置部63を用いることで、第2チューブ52又は第4チューブ54からの味噌汁を確実に共用載置部63に載置される食器へ供給することができるので、載置部6の数を削減することができる。この結果、載置部6の数の削減による汁体供給装置1の簡素化及びコンパクト化を図ることができる。
【0172】
また、本実施形態では、バルブユニット7は、第1チューブ51に設けられ第1チューブ51を開閉する第1電磁弁71と、第2チューブ52に設けられ第2チューブ52を開閉する第2電磁弁72と、第3チューブ53に設けられ第3チューブ53を開閉する第3電磁弁73と、第4チューブ54に設けられ第4チューブ54を開閉する第4電磁弁74と、第1電磁弁71及び第2電磁弁72、又は、第3電磁弁73及び第4電磁弁74を常閉に制御することによって、第1調理貯蔵部31による味噌汁供給の第1汁体供給モードと第2調理貯蔵部32による味噌汁供給の第2汁体供給モードとを切り替える制御ユニット9をさらに備える。
【0173】
また、本実施形態に係る汁体供給方法は、上述した汁体供給装置1に用いられるものであって、第1汁体供給モードにおいて、第3電磁弁73及び第4電磁弁74を制御ユニット9によって常閉に制御するステップと、第2汁体供給モードにおいて、第1電磁弁71及び第2電磁弁72を制御ユニット9によって常閉に制御するステップと、を含む。
【0174】
さらに、本実施形態に係るプログラムは、上述した汁体供給装置1に用いられるものであって、コンピュータに、第1汁体供給モードにおいて、第3電磁弁73及び第4電磁弁74を制御ユニット9によって常閉に制御するステップと、第2汁体供給モードにおいて、第1電磁弁71及び第2電磁弁72を制御ユニット9によって常閉に制御するステップと、を実行させる。
【0175】
この構成によれば、第1汁体供給モードと第2汁体供給モードとを切り替えることで、第1調理貯蔵部31による味噌汁供給のタイミングと、第2調理貯蔵部32による味噌汁供給のタイミングとをずらすので、第1調理貯蔵部31による味噌汁供給ができなくなるタイミングと、第2調理貯蔵部32による味噌汁供給ができなくなるタイミングとが重なり合うことを回避することができる。この結果、汁体供給装置1による味噌汁供給の一時的な中断を回避することができる。
【0176】
また、本実施形態では、操作ユニット8は、第1専用載置部61に対応して設けられ、第1電磁弁71の開放を操作する第1専用操作ボタン81と、第2専用載置部62に対応して設けられ、第3電磁弁73の開放を操作する第2専用操作ボタン82と、共用載置部63に対応して設けられ、第2電磁弁72又は第4電磁弁74の開放を操作する共用操作ボタン83と、を有し、第1汁体供給モードは、制御ユニット9によって第1専用操作ボタン81及び共用操作ボタン83を操作可能、かつ、第2専用操作ボタン82を操作不能に制御する第1汁体フル供給モードを有し、第2汁体供給モードは、制御ユニット9によって第2専用操作ボタン82及び共用操作ボタン83を操作可能、かつ、第1専用操作ボタン81を操作不能に制御する第2汁体フル供給モードを有し、第1汁体フル供給モードにおいて、第2電磁弁72は、共用操作ボタン83への操作によって開放され、第2汁体フル供給モードにおいて、第4電磁弁74は、共用操作ボタン83への操作によって開放される。
【0177】
この構成によれば、第1汁体フル供給モードにおいて第2電磁弁72の開放を操作する操作部と、第2汁体フル供給モードにおいて第4電磁弁74の開放を操作する操作部とを単一の共用操作ボタン83に集約することができる。この結果、複数の操作ボタンによって構成される操作ユニット8の簡素化を図ることができる。
【0178】
また、制御ユニット9は、第1汁体フル供給モードにおいて第2専用操作ボタン82を操作不能にし、第2汁体フル供給モードにおいて第1専用操作ボタン81を操作不能に制御することで、第1汁体フル供給モードにおいてユーザによる第2専用操作ボタン82への誤操作を防止するとともに、第2汁体フル供給モードにおいてユーザによる第1専用操作ボタン81への誤操作を防止することができる。
【0179】
また、本実施形態では、第1専用載置部61は、第1専用重量検出部611を有し、第2専用載置部62は、第2専用重量検出部621を有し、共用載置部63は、共用重量検出部631を有し、制御ユニット9は、第1専用重量検出部611から出力される重量、第2専用重量検出部621から出力される重量、又は共用重量検出部631から出力される重量に基づいて、第1調理貯蔵部31又は第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量を算出する。
【0180】
この構成によれば、第1調理貯蔵部31又は第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量を、第1専用重量検出部611から出力される重量、第2専用重量検出部621から出力される重量、及び共用重量検出部631から出力される重量を用いて算出することができるので、各チューブ5に味噌汁の流量を検出する流量センサを設け、検出した味噌汁の流量を用いて第1調理貯蔵部31又は第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量を算出する場合に比べ、各チューブ5の衛生管理が行われやすくなる。
【0181】
また、本実施形態では、制御ユニット9は、第1汁体供給モードにおいて、第1専用重量検出部611から出力される重量と共用重量検出部631から出力される重量とに基づいて、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量を算出し、第2汁体供給モードにおいて、第2専用重量検出部621から出力される重量と共用重量検出部631から出力される重量とに基づいて、第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量を算出する。
【0182】
この構成によれば、第1汁体フル供給モードにおいて、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量を第1専用重量検出部611及び共用重量検出部631から出力される合計重量を用いて算出することができるので、第1チューブ51及び第2チューブ52に味噌汁の流量を検出する流量センサを設け、検出した味噌汁の流量を用いて第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量を算出する場合に比べ、第1チューブ51及び第2チューブ52の衛生管理が行われやすくなる。
【0183】
また、同様に、第2汁体フル供給モードにおいて、第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量を第2専用重量検出部621及び共用重量検出部631から出力される合計重量を用いて算出することができるので、第3チューブ53及び第4チューブ54に味噌汁の流量を検出する流量センサを設け、検出した味噌汁の流量を用いて第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量を算出する場合に比べ、第3チューブ53及び第4チューブ54の衛生管理が行われやすくなる。
【0184】
さらに、このように、共用重量検出部631による検出は、第1調理貯蔵部31に貯蔵される味噌汁の残留量と第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁の残留量との両方の算出に用いられるので、異なる味噌汁の残留量の算出に用いられる重量検出部を共用重量検出部631に集約することができる。この結果、汁体供給装置1を構成する部品の簡易化を図ることができる。
【0185】
また、本実施形態では、制御ユニット9は、算出した第1調理貯蔵部31又は第2調理貯蔵部32に貯蔵される汁体の残留量が食器一杯分以上食器二杯分未満であるか否かを判定し、第1調理貯蔵部31又は第2調理貯蔵部32に貯蔵される汁体の残留量が食器一杯分以上食器二杯分未満であると判定した場合に、第2電磁弁72及び第4電磁弁74を閉塞に制御する。
【0186】
この構成によれば、第1汁体部分供給モードにおいて、第1調理貯蔵部31からの味噌汁は、第2チューブ52を通じて共用載置部63に載置される食器へ供給されず、第1チューブ51のみを通じて第1専用載置部61に載置される食器へ供給されるので、第1調理貯蔵部31から食器一杯分の味噌汁を第1チューブ51を通じて確実に第1専用載置部61に載置される食器へ供給することができる。この結果、第1調理貯蔵部31に貯蔵される食器一杯分以上食器二杯分未満の味噌汁を同時に第1チューブ51及び第2チューブ52を通じて複数の食器へ供給されて食器へ供給すべき食器一杯分の味噌汁が供給されないことを防止することができる。
【0187】
また、同様に、第2汁体部分供給モードにおいて、第2調理貯蔵部32からの味噌汁は、第4チューブ54を通じて共用載置部63に載置される食器へ供給されず、第3チューブ53のみを通じて第2専用載置部62に載置される食器へ供給されるので、第2調理貯蔵部32から食器一杯分の味噌汁を第3チューブ53を通じて確実に第2専用載置部62に載置される食器へ供給することができる。この結果、第2調理貯蔵部32に貯蔵される食器一杯分以上食器二杯分未満の味噌汁を同時に第3チューブ53及び第4チューブ54を通じて複数の食器へ供給されて食器へ供給すべき食器一杯分の味噌汁が供給されないことを防止することができる。
【0188】
また、本実施形態では、第1専用載置部61は、第1チューブ51からの汁体を排出可能な第1専用排出口612をさらに有し、第2専用載置部62は、第3チューブ53からの汁体を排出可能な第2専用排出口622をさらに有し、共用載置部63は、第2チューブ52からの汁体及び第4チューブ54からの汁体を排出可能な共用排出口632をさらに有し、制御ユニット9は、第1調理貯蔵部31又は第2調理貯蔵部32に貯蔵される汁体の残留量が食器一杯分未満であると確定した場合に、第1調理貯蔵部31又は第2調理貯蔵部32が空となるように第1電磁弁71又は第3電磁弁73を開放に制御することによって、第1調理貯蔵部31又は第2調理貯蔵部32に貯蔵される汁体を第1専用排出口612又は第2専用排出口622から排出する。
【0189】
この構成によれば、ユーザによる第1専用操作ボタン81又は第2専用操作ボタン82への再度の操作を必要とせず、第1調理貯蔵部31又は第2調理貯蔵部32に貯蔵される味噌汁を自動に第1専用排出口612又は第2専用排出口622から排出することができる。この結果、第1調理貯蔵部31又は第2調理貯蔵部32が空となり、第1調理貯蔵部31又は第2調理貯蔵部32を制御ユニット9(具体的には、モード制御モジュール908)によって第1汁体供給モードの第1汁体部分供給モードから第1自動洗浄モード、又は第2汁体供給モードの第2汁体部分供給モードから第2自動洗浄モードに切り替えることができる。
【0190】
また、本実施形態では、制御ユニット9は、第1調理貯蔵部31が空となる場合に第1調理貯蔵部31を第1汁体供給モードから自ら洗浄を行う第1自動洗浄モードに切り替え、第2調理貯蔵部32が空となる場合に第2調理貯蔵部32を第2汁体供給モードから自ら洗浄を行う第2自動洗浄モードに切り替える。
【0191】
この構成によれば、制御ユニット9は、第1調理貯蔵部31が空となる場合に第1調理貯蔵部31を自動的に第1汁体供給モードから自ら洗浄を行う第1自動洗浄モードに切り替え、第2調理貯蔵部32が空となる場合に第2調理貯蔵部32を自動的に第2汁体供給モードから自ら洗浄を行う第2自動洗浄モードに切り替えることができる。この結果、汁体供給装置1の操作性を向上させることができる。
【0192】
また、本実施形態では、制御ユニット9は、第1自動洗浄モードにおいて、第4電磁弁74を常閉に制御し、第2自動洗浄モードにおいて、第2電磁弁72を常閉に制御する。
【0193】
この構成によれば、第1調理貯蔵部31の第1自動洗浄モード(すなわち、第2調理貯蔵部32の第2過渡汁体供給モード)において、第2調理貯蔵部32からの味噌汁が第4電磁弁74が設けられる第4チューブ54を通じて食器へ供給されることを停止するので、第1調理貯蔵部31からの洗浄水を第2チューブ52を通じて共用載置部63の共用排出口632から排出することができる。この結果、第1調理貯蔵部31及び第1調理貯蔵部31に接続される第1チューブ51のみならず、第1調理貯蔵部31に接続される第2チューブ52も確実に洗浄することができる。
【0194】
また、同様に、第2調理貯蔵部32の第2自動洗浄モード(すなわち、第1調理貯蔵部31の第1過渡汁体供給モード)において、第1調理貯蔵部31からの味噌汁が第2電磁弁72が設けられる第2チューブ52を通じて食器へ供給されることを停止するので、第2調理貯蔵部32からの洗浄水を第4チューブ54を通じて共用載置部63の共用排出口632から排出することができる。この結果、第2調理貯蔵部32及び第2調理貯蔵部32に接続される第3チューブ53のみならず、第2調理貯蔵部32に接続される第4チューブ54も確実に洗浄することができる。
【0195】
また、本実施形態では、制御ユニット9は、第1自動洗浄モードが終了する場合に第1電磁弁71及び第2電磁弁72を常閉に制御し、第2自動洗浄モードが終了する場合に第3電磁弁73及び第4電磁弁74を常閉に制御する。
【0196】
この構成によれば、第1自動洗浄モードが終了する場合に第1電磁弁71及び第2電磁弁72を常閉に制御することで、第2調理貯蔵部32を第2過渡汁体供給モードから第2汁体フル供給モードに切り替えるので、第2調理貯蔵部32からの味噌汁を第3チューブ53及び第4チューブ54を通じて複数の食器へ供給することができる。
【0197】
また、同様に、第2自動洗浄モードが終了する場合に第3電磁弁73及び第4電磁弁74を常閉に制御することで、第1調理貯蔵部31を第1過渡汁体供給モードから第1汁体フル供給モードに切り替えるので、第1調理貯蔵部31からの味噌汁を第1チューブ51及び第2チューブ52を通じて複数の食器へ供給することができる。
【0198】
(変形例)
上述した実施形態では、汁体供給装置1は、床に立設される立設型のものから構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、机上に設けられる卓上型のものから構成されてもよい。
【0199】
また、上述した実施形態では、第1調理貯蔵部31に接続されるチューブ及び第2調理貯蔵部32に接続されるチューブは、それぞれ第1チューブ51と第2チューブ52及び第3チューブ53と第4チューブ54によって構成されている。しかしながら、第1調理貯蔵部31に接続されるチューブ及び第2調理貯蔵部32に接続されるチューブは、これらに限定されるものではなく、例えば、それぞれ三本以上のチューブ及び三本以上のチューブから構成されてもよい。
【0200】
この場合、第1調理貯蔵部31に接続されるチューブのうちの一本と、第2調理貯蔵部32に接続されるチューブのうちの一本とは、共用載置部の上方に位置する。また、複数のチューブには、複数のチューブをそれぞれ開閉する複数の電磁弁が設けられる。さらに、共用載置部の上方に位置する二つの電磁弁の開閉を操作する共用操作ボタンは、共用載置部に対応して設けられる。
【0201】
また、上述した実施形態では、調理貯蔵部3は、第1調理貯蔵部31及び第2調理貯蔵部32から構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、第1調理貯蔵部31及び第2調理貯蔵部32に加え、他の調理貯蔵部を有するように構成されてもよい。
【0202】
(第2実施形態)
以下、図10を参照しながら第2実施形態に係る汁体供給装置1について説明する。なお、第2実施形態では、上述した実施形態と同様の点については説明を省略し、主に上述した実施形態と相違する点について説明する。
【0203】
図10は、第2実施形態に係る汁体供給装置1の要部を示す概略構成図である。
【0204】
上述した実施形態では、第2チューブ52及び第4チューブ54は、いずれも上下方向に沿って延在して設けられているが、これに限定されるものではなく、例えば、図10に示すように、いずれも上下方向に沿って延在する上段鉛直領域521,541と、上下方向に沿って延在する下段鉛直領域522,542と、上段鉛直領域521,541と下段鉛直領域522,542とを連通するとともに上下方向に対し傾斜する傾斜領域523,543と、を有するように構成されてもよい。
【0205】
この場合、上段鉛直領域521,541は、上端がそれぞれ第1調理貯蔵部31及び第2調理貯蔵部32に接続される。上段鉛直領域521,541には、それぞれ第2電磁弁72及び第4電磁弁74が設けられる。上段鉛直領域521,541の間の間隔は、下段鉛直領域522,542の間の間隔よりも大きいため、第2電磁弁72及び第4電磁弁74を設けやすくなるとともに、第1調理貯蔵部31及び第2調理貯蔵部32の設置自由度を向上させることができる。
【0206】
上段鉛直領域521,541と下段鉛直領域522,542との間に傾斜領域523,543を設けることによって、下段鉛直領域522,542の間の間隔を上段鉛直領域521,541の間の間隔よりも小さくすることができる。この結果、下段鉛直領域522,542を互いに近接させて設けることができるので、食器が共用載置部63の中央位置に載置されていない場合であっても、第1調理貯蔵部31及び第2調理貯蔵部32からの味噌汁を下段鉛直領域522,542を通じて食器へ供給することができる。
【0207】
上述した第2実施形態では、第2チューブ52及び第4チューブ54は、いずれも傾斜領域523,543を有するように構成されているが、これに限定されるものではなく、いずれか一方のみが傾斜領域を有するように構成されてもよい。
【0208】
以上、本実施形態及び各変形例について説明したが、上記実施形態及び各変形例は、本発明の適用例を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0209】
1 汁体供給装置
2 筐体
3 調理貯蔵部
4 加熱保温ユニット
5 チューブ
6 載置部
7 バルブユニット
8 操作ユニット
9 制御ユニット
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10