(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-11
(45)【発行日】2024-04-19
(54)【発明の名称】レーザービームを使用した半導体基板の局所メタライゼーション
(51)【国際特許分類】
H01L 31/0224 20060101AFI20240412BHJP
H01L 31/068 20120101ALI20240412BHJP
【FI】
H01L31/04 260
H01L31/06 300
(21)【出願番号】P 2020554434
(86)(22)【出願日】2019-04-05
(86)【国際出願番号】 US2019026151
(87)【国際公開番号】W WO2019195786
(87)【国際公開日】2019-10-10
【審査請求日】2022-03-02
(32)【優先日】2018-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522392106
【氏名又は名称】マキシオン ソーラー プライベート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ル、ペイ、シュアン
(72)【発明者】
【氏名】シア、ベンジャミン、アイ.
(72)【発明者】
【氏名】バークハウス、デイヴィッド、アーロン、アール.
(72)【発明者】
【氏名】ゴーニー、リー
【審査官】吉岡 一也
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-537473(JP,A)
【文献】特開平11-274529(JP,A)
【文献】特開平01-179465(JP,A)
【文献】特表2016-502283(JP,A)
【文献】特表2016-536808(JP,A)
【文献】特表2017-538289(JP,A)
【文献】特開2017-135383(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/02-31/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池の製造方法であって、
介在層を有する基板を提供することであって、前記介在層は、前記基板の暴露部分に至る開口部を含む、提供することと、
前記介在層内の前記開口部の上部に金属箔を位置付けることと、
前記金属箔をレーザービームに暴露して複数の導電性コンタクト構造を形成することであって、前記複数の導電性コンタクト構造の各々は、前記基板の前記暴露部分に電気的に接続された、局所的に堆積された金属部分を有する、形成することと、を含み、
前記金属箔は、前記レーザービームに暴露される第1の部分と、前記レーザービームに暴露されない第2の部分とを有し、前記第1の部分と前記第2の部分との間の領域は、パターニングにより
金属箔が熱、穿孔又は変形処理されたことによる弱化された物理的構造を有し、該物理的構造は
前記第1の部分及び前記第2の部分と別個の導電経路を形成する構造を有することにより、前記第2の部分を前記第1の部分から分
離し、前記局所的に堆積された金属部分は、前記第2の部分を前記第1の部分から分離して除去することにより形成される、方法。
【請求項2】
前記基板の上部に前記金属箔を位置付けることが、前記基板の上部に前記金属箔の連続シートを位置付けることを含み、および/または、
前記基板が複数のN型及びP型半導体領域を含み、前記介在層内の前記開口部が、前記複数のN型及びP型半導体領域の部分を暴露し、および/または、
前記方法は、前記基板内又は前記基板の上方に複数の半導体領域を形成することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記金属箔を前記レーザービームに暴露した後に、前記金属箔の少なくとも一部分を除去することを更に含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記レーザービームに暴露されていない前記金属箔の少なくとも一部分を除去することが、前記複数の導電性コンタクト構造のエッジにエッジフィーチャを形成することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記金属箔を前記レーザービームに暴露することが、スパッタフィーチャを形成する、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記スパッタフィーチャを除去することを更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
基板をメタライゼーションする方法であって、
金属箔を前記基板の上方に位置付けることと、
前記金属箔をレーザービームに暴露して複数の導電性コンタクト構造を形成することであって、前記複数の導電性コンタクト構造の各々は、前記基板に電気的に接続された、局所的に堆積された金属部分を有する、形成することと、を含み、
前記金属箔は、前記レーザービームに暴露される第1の部分と、前記レーザービームに暴露されない第2の部分とを有し、前記第1の部分と前記第2の部分との間の領域は、パターニングにより
金属箔が熱、穿孔又は変形処理されたことによる弱化された物理的構造を有し、該物理的構造は
前記第1の部分及び前記第2の部分と別個の導電経路を形成する構造を有することにより、前記第2の部分を前記第1の部分から分
離し、前記局所的に堆積された金属部分は、前記第2の部分を前記第1の部分から分離して除去することにより形成される、方法。
【請求項8】
前記基板の上部に前記金属箔を位置付けることが、前記基板の上部に前記金属箔の連続シートを位置付けることを含み、および/または、
前記方法は、前記複数の導電性コンタクト構造をパターニングすることを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記金属箔を前記レーザービームに暴露した後に、前記金属箔の少なくとも一部分を除去することを更に含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
基板の上方に介在層を形成することを更に含み、前記介在層は、前記基板の部分を暴露する開口部を有し、および/または、
前記基板内又は前記基板の上部に複数の半導体領域を形成することを更に含む、請求項7~9のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
この出願は、各々その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年11月29日に出願された米国仮特許出願第62/773,172号、2018年11月29日に出願された米国仮特許出願第62/773,168号、2018年11月29日に出願された米国仮特許出願第62/773,148号、及び2018年4月6日に出願された米国仮特許出願第62/654,198号の先の出願日に対する優先権、及びそれらの利益を主張する、2019年4月5日に出願された米国通常特許出願第16/376,802号に対する優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本開示の実施形態は、再生可能エネルギー又は半導体加工の分野にあり、特にレーザービームを使用した基板の局所メタライゼーション、及び得られた構造を含む。
【背景技術】
【0003】
光起電力電池は、太陽電池として一般に知られており、太陽放射を電気エネルギーに直接変換するための周知の装置である。一般に、太陽電池は、半導体加工技術を使用して半導体ウェハ上又は基板上に作製され、基板の表面近くにp-n接合が形成される。太陽放射が基板の表面に衝突して基板内に入ると、基板のバルク内に電子正孔対が生成される。電子正孔対が基板内のpドープ及びnドープ領域まで移動する結果、ドープ領域間に電圧差が発生する。ドープ領域は、太陽電池の導電性領域に接続され、電流を太陽電池からそれと連結された外部回路へと方向付ける。
【0004】
電気変換効率は、太陽電池の発電能力に直接関係するため、太陽電池の重要な特性であり、より高い効率は、最終顧客に付加価値を提供し、他の全ての条件が同じであれば、より高い効率はまた、ワットあたりの製造コストも削減する。同様に、単純化された製造手法は、生産されるユニットあたりのコストを削減することにより、製造コストを削減する機会を提供する。従って、太陽電池の効率を高める技術及び太陽電池の製造を単純化する技術が、一般的に望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1A】太陽電池の製造方法における操作の断面図を図示する。
【
図1B】太陽電池の製造方法における操作の断面図を図示する。
【
図1C】太陽電池の製造方法における操作の断面図を図示する。
【
図1D】太陽電池の製造方法における操作の断面図を図示する。
【
図1E】太陽電池の製造方法における操作の断面図を図示する。
【
図1F】太陽電池の製造方法における操作の断面図を図示する。
【
図1G】太陽電池の製造方法における操作の断面図を図示する。
【
図1H】太陽電池の製造方法における操作の断面図を図示する。
【0006】
【
図2】太陽電池を構築するための例示的なワークフローを図示する。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【
図9A】太陽電池の製造方法における操作のデジタル画像である。
【
図9B】太陽電池の製造方法における操作のデジタル画像である。
【
図9C】太陽電池の製造方法における操作のデジタル画像である。
【
図9D】太陽電池の製造方法における操作のデジタル画像である。
【0015】
【
図10A】太陽電池の製造方法における操作のデジタル画像である。
【
図10B】太陽電池の製造方法における操作のデジタル画像である。
【0016】
【
図11A】本明細書に記載の方法、手法又は設備を使用して製造された例示的な基板を図示する。
【
図11B】本明細書に記載の方法、手法又は設備を使用して製造された例示的な基板を図示する。
【
図11C】本明細書に記載の方法、手法又は設備を使用して製造された例示的な基板を図示する。
【
図11D】本明細書に記載の方法、手法又は設備を使用して製造された例示的な基板を図示する。
【
図11E】本明細書に記載の方法、手法又は設備を使用して製造された例示的な基板を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の詳細な説明は、本質的に単に例示的であり、実施形態又はこのような実施形態の適用及び使用を限定することは意図されていない。本明細書で使用するとき、「例示的(exemplary)」という語は、「実施例、実例、又は例示としての役割を果たすこと」を意味する。本明細書で例示的として記載される実施形態はいずれも、必ずしも他の実施形態よりも好ましいか又は有利なものではない。更に、前述の「技術分野」、「背景技術」、「発明の概要」、又は以下の「発明を実施するための形態」で提示される、明示又は暗示されるいずれの理論によっても、束縛されることを意図するものではない。
【0018】
「一実施形態(one embodiment)」又は「実施形態(an embodiment)」に対する参照は、必ずしも、同じ実施形態を指すものではない。特定のフィーチャ、構造又は特性を、本開示と矛盾しない任意の好適な方式で組み合わせることができる。
【0019】
用語。以下のパラグラフは、本開示(添付の「特許請求の範囲」を含む)で見出される用語に関する、定義及び/又はコンテキストを提供する。
【0020】
「領域(regions)」又は「部分(portions)」は、定義可能な特性を有するが常に固定された境界ではない物体又は材料の別個の領域、容積、分割又は位置を記述する。
【0021】
「含む(comprising)」は、追加の構造又は工程を排除しないオープンエンド用語である。
【0022】
「ように構成された(configured to)」は、単位又は構成要素などの装置を示すことにより構造を暗示し、操作中に仕事を行う構造を含み、そのような構造は、装置が現在使用中でない(例えば、オンではない/作動していない)場合でも、仕事を行うように構成されている。1つ以上の仕事を行う「ように構成された」装置は、米国特許法第112条(f)又は第6パラグラフの下でのミーンズプラスファンクション又はステッププラスファンクションの解釈を行使しないことが明白に意図される。
【0023】
「第1の(first)」、「第2の(second)」などの用語は、それらが前に置かれる名詞に関する指標として使用されるものであり、いずれのタイプの(例えば、空間的、時間的、論理的などの)順序付けも暗示するものではない。例えば、「第1の」太陽電池への言及は、必ずしもこのような太陽電池が順序として最初の太陽電池を意味するものではなく、「第1の」という用語は、この太陽電池を他の太陽電池(例えば「第2の」太陽電池)と区別するために使われている。
【0024】
「連結された(coupled)」は、特に明記しない限り、他の要素/ノード/フィーチャと直接又は間接的に連結又は連絡し又はしてもよく、必ずしも機械的に互いに直接連結されているわけではない、要素、フィーチャ、構造又はノードを指す。
【0025】
「抑制する」は、あるものを低下させ、減少させ、最小限にし、又は効果的に若しくは実際に排除する、例えば完全に結果、帰結又は未来の状態を完全に予防することを記述する。
【0026】
「レーザービームに暴露される」は、材料を入射レーザー光に供するプロセスを記述し、「レーザーに供される」、「レーザーで加工される」及び他の類似のフレーズと互換的に使用され得る。
【0027】
「ドープ領域」、「半導体領域」及び類似の用語は、基板内、基板上、基板の上方、又は基板の上部に配設された半導体の領域を記述する。そのような領域は、N型導電性又はP型導電性を有し得、ドーピング濃度は様々であり得る。そのような領域は、第1のドープ領域、第2のドープ領域、第1の半導体領域、第2の半導体領域などの複数の領域を指し得る。領域は、基板上に多結晶シリコンで形成され、又は基板自体の部分として形成され得る。
【0028】
「薄い誘電体層」、「トンネル誘電体層」、「誘電体層」、「薄い誘電体材料」又は介在層/材料は、半導体領域上の、基板と他の半導体層との間の、又は基板上若しくは基板内のドープ領域又は半導体領域の間の材料を指す。一実施形態において、薄い誘電体層は、およそ2ナノメートル以下の厚さのトンネル酸化物又は窒化物層であり得る。薄い誘電体層は、そこを通して電気伝導が達成され得る、非常に薄い誘電体層と称することができる。伝導は、量子トンネル及び/又は誘電体層の薄い箇所を介した直接物理接続の小領域の存在に起因し得る。例示的な材料としては、酸化ケイ素、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、及び他の誘電体材料が挙げられる。
【0029】
「介在層」又は「絶縁層」は、電気絶縁、不動態化を提供し、光反射性を抑制する層を記述する。介在層は、数個の層、例えば介在層のスタックであり得る。いくつかの状況において、介在層は、トンネル誘電体層と交換することができるが、他の状況では、介在層はマスキング層又「反射防止コーティング層」(ARC層)である。例示的な材料としては、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化ケイ素(SiOx)二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化インジウムスズ、酸化スズ、酸化バナジウム、酸化チタン、炭化ケイ素及び他の材料及びそれらの組み合わせが挙げられる。一実施例では、介在層は、水分バリアとして機能し得る材料を含むことができる。また、例えば、絶縁材料は、太陽電池用の不動態化層であり得る。一実施例では、介在層は、例えば水素含有量が高い酸化ケイ素(SiOx)などの誘電体二重層、酸化アルミニウム(Al2O3)誘電体二重層であり得る。
【0030】
「局所的に堆積された金属」及び「金属堆積」は、金属供給源から基板の部分上に金属を形成及び/又は堆積するレーザーに、金属供給源を暴露することにより、金属領域を形成することを記述するのに使用される。このプロセスは、金属堆積のいずれの特定の理論又はメカニズムにも限定されない。一実施例では、局所的に堆積された金属は、レーザービームに暴露された全ての金属箔などの金属箔から金属をシリコン基板の部分上に形成及び/又は堆積するレーザービームに金属箔を暴露することにより形成することができる。このプロセスは、「レーザー支援メタライゼーションパターニング(Laser Assisted Metallization Patterning)」又はLAMP技術と称され得る。局所的に堆積された金属は、1ナノメートル(nm)~20ミクロン(μm)の厚さと、レーザービームサイズによりおよそ規定される幅と、供給源金属箔の物理的及び電気的特性に一致する物理的及び電気的特性とを有し得る。
【0031】
「パターニング」は、供給源金属の部分の分離を促進し、又は分離するプロセスを指し、具体的には、金属箔のバルクと、金属箔の堆積した領域(即ち、堆積金属)との間の、金属箔の領域を弱化することを指し得る。このパターニングは、金属箔を基板に堆積するものと同じレーザープロセス、LAMPによる金属箔の熱、穿孔、変形又は他の操作の結果であり得、得られた装置からの金属箔のバルク(即ち、非堆積金属箔)の除去を促進し得る。特に明記しない限り、LAMPに対する参照は、そのようなパターニングを含む。
【0032】
「基板」は、太陽電池に使用される、シリコンなどの半導体基板、具体的には単結晶シリコン基板、多結晶シリコン基板、ウェハ、シリコンウェハ及び他の半導体基板を指し得るが、これらに限定されない。一実施例では、そのような基板は、マイクロ電子装置、光起電力電池又は太陽電池、ダイオード、フォトダイオード、プリント回路基板、及び他の装置に使用され得る。これらの用語は、本明細書では互換的に使用される。基板はまた、ガラス、ポリマー又は他の材料の層であり得る。
【0033】
「約(about)」又は「およそ、ほぼ(approximately)」。本明細書で使用されるとき、例えば整数、分数、及び/又は百分率を含む、挙げられた数値に関連した用語「約(about)」又は「およそ、ほぼ(approximately)」は、一般に、挙げられた数値が、当業者が挙げられた値と等価であると考える(例えば、実質的に同じ機能を行い、実質的に同じように作用し、及び/又は実質的に同じ結果を有する)数値の範囲(例えば、挙げられた値の+/-5%~10%)を包含することを示す。
【0034】
加えて、特定の用語法はまた、以下の説明において参照目的のためにのみ使用することができ、それゆえ、限定的であることを意図されていない。例えば、「上部(upper)」、「下部(lower)」、「上方(above)」、及び「下方(below)」などの用語は、参照された図面内での方向を指す。「前部(front)」、「後方(back)」、「後部(rear)」、「側部(side)」、「外側(outboard)」、及び「内側(inboard)」などの用語は、説明中の構成要素について記述する本文及び関連図面の参照によって明らかにされる、一貫性はあるが任意の基準系内における、構成要素の諸部分の向き及び/又は位置を記述するものである。そのような用語法は、具体的に上述された語、それらの派生語、及び類似の意味の語を含むことができる。
【0035】
下記に更に詳細に記載するように、この開示の態様は、太陽電池構造の製造に新規なプロセスを提供することによる、増大した太陽電池変換効率、及び/又は低下した製造コストに関する。
【0036】
レーザービームを使用した基板、例えば半導体基板の局所メタライゼーション、及び得られた構造、例えばマイクロ電子装置、半導体基板及び/又は太陽電池が、本明細書に記載される。LAMP技術の1つ以上の例によれば、導体コンタクト用の金属は、効果的に堆積及びパターニングされ、このプロセスはレーザーを用いた単一の操作で達成され得る。例示的なプロセスにおいて、(金属供給源としての)金属箔は、半導体太陽電池などの基板の表面の上部に置かれ、金属箔の部分は、レーザービームに暴露されて局所化された金属堆積のための局所化された高密度プラズマ及び熱を形成すると共に、同時に、供給源金属箔(供給源金属層)をパターニングする。
【0037】
堆積及びパターニングプロセスの後、金属層の供給源の残物は、続くプロセスにて除去され得る。例えば、レーザービームに暴露されない金属箔の部分は、除去される(即ち、非堆積金属箔は除去される)。更なる例では、金属箔の部分は、続いて適用されるレーザービーム、例えば他のレーザービームに暴露され、及び/又は異なる特性(例えば出力、周波数など)を有するレーザーに暴露される。この続く加工は、非堆積金属箔の除去を目的として、金属箔の更なるパターニングを提供し得る。特定の実施において、LAMP技術は、連続工程にて基板上で繰り返されて、基板上に金属層を形成する。特に、第1の箔は、第1のLAMP技術に供されて、基板の第1の部分又は領域上に第1の導電性コンタクト構造を形成し、第2の箔は、基板の第2の部分又は領域上において、第2のLAMP技術に供される。この第2のLAMP技術は、第1のLAMP技術に供されなかった第1の箔の部分が除去された後に行われてもよく、第2の部分又は領域は、第1の箔のこれらの領域が除去された基板の領域上に位置し得る。同様に、第2のLAMP技術に供されなかった第2の箔の部分が除去されてもよく、第3、第4なども同様である。LAMP技術は連続的に行われて、基板上に金属層を形成し得る。この実施は、一実施例では、箔の除去されるべき部分の除去が、形状又は基板上の他のフィーチャ、例えば金属フィーチャに対する近接性のために困難である場合に用いられ得る。
【0038】
理論に束縛されるものではないが、金属箔をレーザービームに暴露することにより達成される、上述した局所化された金属堆積は、金属箔のレーザー照射部分の部分的若しくは完全な融解により、金属箔の部分の部分的若しくは完全なアブレーションと、続くウェハ表面上への再堆積により、並びに/又は金属箔のレーザー堆積及びパターニングプロセス中の金属箔の部分のレーザースパッタリングにより、達成され得る。一実施例では、金属箔の第1の部分は、レーザービームに暴露され、続いてウェハ表面上に堆積されると共に、同時に供給源金属箔層をパターニングする。加えて、特定の実施は、金属箔のこれらの第1の部分を、レーザー照射に暴露されていない金属箔の隣接する第2の部分に、完全に又は少なくとも部分的に接続させる。第1部分と第2の部分との間の金属箔の領域は、第2の部分の第1の部分からの分離を促進して、別個の導電経路を形成する、比較的弱化された物理的構造(第2の部分と比較して)を有し得る。
【0039】
太陽電池用の金属層の従来の金属堆積及びパターニングは、金属堆積用の真空チャンバ、又は金属めっき用の化学浴の使用を含み得る。典型的には、堆積金属の除去が必要である領域を特定するための1つ以上のパターニング操作も行われる。対照的に、開示したメタライゼーション手法は、金属堆積及びパターニングを単一のプロセス操作で効果的に達成し、以前に必要であったプロセスの必要性を排除又は排除する。しかしながら、LAMP技術を従来の金属堆積に加えて(例えば、その後に)使用してもよい。
【0040】
本明細書に論じた数個の実施により、光リソグラフィーを使用するよりも費用のかからない、かつより迅速なメタライゼーション(及び関連するエッチプロセスの省略)と、スクリーン印刷と比較して小さいフィーチャ幅及び高いアスペクト比を有する、潜在的により正確なパターニングを提供することができる。LAMP技術は、安価な金属箔を使用して、レーザーによる単一の操作プロセスで、基板上の金属の直接堆積及びパターニングを可能とし、競合する技術を超える、大幅なコスト優位性を示す。LAMP技術はまた、比較的小さいフィーチャの作製を可能とする。詳細には、典型的にはスクリーン印刷を使用して形成される構造と比較して、より緊密なピッチ及びより高い効率を達成することができる。一実施例では、スクリーン印刷された導電性コンタクトは、50ミクロンまでの厚さと、50ミクロンの最小フィーチャサイズとを有する銀ペーストを含み得る。対照的に、LAMP技術は、およそ1ナノメートル~20ミクロンの厚さと、およそ25ミクロンの最小フィーチャサイズとをもたらすことができる。堆積厚さは、供給源材料の開始時の厚さと、レーザー条件とにより制御することができる。堆積厚さは、供給源材料の厚さの約5%~約25%の範囲であり得る。供給源材料の厚さは、LAMPに要求されるレーザー条件(特に、パルス持続時間)を部分的に制約する。供給源材料の厚さは、LAMPに要求されるレーザー条件(特に、パルス持続時間)を部分的に制約する。一実施形態において、金属供給源材料は、およそ1nm~1μmの範囲の厚さを有し得る。一実施例では、レーザー支援メタライゼーションプロセス(LAMP)の実行は、ピコ秒のレーザー又はフェムト秒のレーザーを使用した、薄い供給源材料から薄いポリマー又は膜への金属のスパッタリングを含み得、薄い供給源材料は、およそ1nm~1μmの範囲の厚さを有し得る。一実施形態では、金属供給源材料は、1μm~100μm、例えば1μm~10μm、5μm~25μm、10μm~50μm、25μm~75μm又は50μm~100μmの範囲の厚さを有し得る。一実施例では、レーザー支援メタライゼーションプロセス(LAMP)の実行は、ピコ秒のレーザー又はフェムト秒のレーザーを使用した、金属箔から基板への金属のスパッタリングを含み得、金属箔は、およそ1μm~100μmの範囲の厚さを有し得る。開示されたLAMP技術の様々な実施において、LAMP前及び後の金属の厚さに関するパラメーターは、表1に記載される。
【0041】
【0042】
他の利点としては、半導体フィーチャのメタライゼーションのために、銀に代わってコストが比較的低いアルミニウム(アルミニウム箔の形態の)を使用する、実行可能な手法の提供が挙げられる。更に、LAMP技術で堆積されたアルミニウムは、その多孔性に起因してより高い電気抵抗を有する、スクリーン印刷された銀とは対照的な、純粋なモノリシック金属であり得る。表1の実施例に加えて、アルミニウムを金属箔として利用する様々な実施例では、太陽電池はおよそ1nm~500μmの厚さを有するアルミニウムの層(1つ又は複数)を有し得る。金属箔は、およそ97%を超える量のアルミニウムと、およそ0~2%の範囲の量のシリコンとを含み得る。
【0043】
例示的なアルミニウム(Al)金属箔は、およそ1~100μmの範囲、例えば1~15μm、5~30μm、15~40μm、25~50μm、30~75μm又は50~100μmの範囲の厚さを有する。Al金属箔は、F級(製造されたままの状態)、O級(十分に柔らかい状態)、H級(延伸硬化された状態)又はT級(熱処理された状態)などであるが、これらに限定されない、調質度の金属箔であり得る。アルミニウム金属箔は、陽極酸化されていても又はされていなくてもよく、1つ以上のコーティングを含んでもよい。多層金属箔も使用することができる。例示的な金属箔としては、アルミニウム、銅、スズ、タングステン、マンガン、シリコン、マグネシウム、亜鉛、リチウム、及び、スタック層にある又は合金としてのアルミニウムを有し又は有さない、それらの組み合わせの金属箔が挙げられる。
【0044】
別の実施例では、半導体装置(例えば太陽電池)の金属を形成する操作、及び金属層をパターニングする操作は、最初に、従来の技術又はLAMP技術により基板上に第1の金属層(例えば金属シード層)を形成し、第1の金属層の上部に第2の金属層(アルミニウム箔など)を位置付け、例えばレーザーを使用して、第1の金属層の部分を第2の金属層の部分に結合することを含むことができる。金属シード層は、堆積されたスズ、タングステン、チタン、銅及び/又はアルミニウムの層を含むことができる。スパッタリングプロセスを用いて金属シード層を堆積することができる。金属シード層は、0.05~50μmの範囲の厚さを有し得る。
【0045】
LAMP技術は、くし型構造の背面コンタクト型(IBC)太陽電池、及び以下を含む他のタイプの太陽電池に適用可能である:連続エミッタ背面コンタクト太陽電池、トレンチ構造(例えば、ドープ領域がトレンチ/間隙又は真性領域によって分離されている)を有する前面及び/又は背面コンタクト太陽電池、薄膜、真性薄層を備えたヘテロ接合(HIT)太陽電池、トンネル酸化物不動態化コンタクト(TOPCon)太陽電池、有機太陽電池、前面コンタクト太陽電池、重なり合う電池又はサブ電池を有する前面コンタクト太陽電池(例えば、シングルドハイパーセル(shingled hypercell)太陽電池)、不動態化エミッタ及び後部電池(Emitter and Rear Cell)(PERC)太陽電池、モノ-PERC太陽電池、後部局所拡散を有する不動態化エミッタ(Passivated Emitter with Rear Locally-Diffused)(PERL)電池、3又は4端子タンデム電池、積層体及び他のタイプの太陽電池。LAMP技術はまた、メタライゼーション構造により連結された複数のサブ電池を有する、マルチダイオード構造と称されることがある、太陽電池に適用可能である。例えば、溝が、隣接するサブ電池を分離し、箔などのメタライゼーションが、隣接するサブ電池を互いに接続する。溝は、レーザースクライブにより形成され、続いて切り離して単体化し、1つのサブ電池をその他から物理的に分離し、それにより通常の元の太陽電池から1つ以上の隣接するサブ電池を形成することができる。メタライゼーション構造は、サブ電池を物理的及び電気的に接続することができ、ここでメタライゼーション構造は溝の上部に位置し、溝により形成された間隙にまたがり得る。
【0046】
太陽電池の例示的な製造方法は、介在層、例えば反射防止コーティング(ARC)層を、基板上又は基板の上方(前面及び/又は背面上)に形成することを含む。介在層は、基板の部分を暴露する開口部又は孔を有し得る。金属箔は、介在層の上部に位置付けられ、いくつかの実施例では、金属箔が基板の上部に浮いて見えるようにしてもよい。金属箔は、介在層内の開口部の上部の、部分的に上部の、該開口部からずれた、及び/又は、該開口部に隣接した位置においてレーザービームに暴露され得る。金属箔をレーザービームに暴露すると、下にある基板の領域に電気的に接続された複数の導電性コンタクト構造が形成される。各導電性コンタクト構造は、基板と電気的に接続した、局所的に堆積された金属部分を含む。背面コンタクトの実施例では、導電性コンタクト構造は、後側に位置するが、前面コンタクトの実施例は、前側及び後側の両方に位置する導電性コンタクト構造を有する。LAMP技術を片面又は両面に使用することができる。介在層は、基板の前面及び/又は背面全体、基板上及び/又は基板の上方を覆うように形成することができる。
【0047】
例示的な金属箔は、基板全体(介在層内の開口部の1つ以上を含む)を覆い、基板の全てのエッジを越えて延びることができる金属の連続シートである。別の実施例では、金属箔は、基板の一部分のみ、例えば介在層内の開口部の1つ以上を含む部分を覆う。この実施例では、金属箔は、幅が比較的狭く、金属リボンと見なされ得る。本開示の目的において、金属リボンは、金属箔と見なされる。
【0048】
太陽電池は、パターニングされたバックシート、封止材、及び/又は色付き(着色)背面封止材を含んでもよい。金属箔は、太陽電池のエッジと金属箔との間、隣接する太陽電池の間の間隙領域内に置かれる(それらの間の間隙にまたがる)、マスキング又はクローキング材料、例えばテープを使用して隠すことができる。金属箔はまた、陽極酸化又は別様に着色されて、太陽電池と一致させてもよく、それにより前部から見た場合に見えにくく又は太陽電池から区別されない(即ち、金属箔は、マスクされ又は覆い隠される)。金属箔はまた、例えば、LAMP加工前及び/又はLAMP加工後のために、接着剤を含んで金属箔を基板に接着してもよい。これに代わって又はこれに加えて、基板は、接着剤を含んで、LAMP加工前及び/又はLAMP加工後に金属箔を固定する。誘電体材料、例えば、ダメージ緩衝材(DBM)又は酸化物材料も、基板と金属箔との間に配置することができる。
【0049】
金属箔を基板の上部/基板上の定位置に保持する真空及び/又は仮付け(tacking)プロセスを用いて、金属箔を基板に配置又は固定する位置付けプロセスを行うことができる。この位置付けプロセスは、熱圧縮を含むことができ、ここでローラー及び/又は熱を使用して金属箔を基板の上部に配置又は位置付けることができる。金属箔を均一に配置し、金属箔と基板の間の空隙又は空気溜まりを抑制するために、真空プロセス、熱圧縮プロセス又は他の類似のプロセスも使用することができる。
【0050】
一実施例では、LAMP技術のレーザーの出力、波長、及び/又はパルス持続時間は、複数の局所的に堆積された金属部分を形成するが、箔を完全にアブレーションしないように選択される。出力、波長及び/又はパルス持続時間は、金属箔の組成、融解温度及び/又は厚さに基づいて選択/調整され得る。一実施例では、レーザーは、約250nm~約2000nmの波長(例えば250nm~300nm、275nm~400nm、300nm~500nm、400nm~750nm、500nm~1000nm、750nm~1500nm又は1000nm~2000nmの波長)を有し、レーザーピーク出力は5×10+4W/mm2を超え、レーザーは、約1kHz及び約10MHz(例えば、約1kHz及び約10MHz、例えば1kHz~1000kHz、500kHz~2000kHz、1000kHz~5000kHz、2000kHz~7500kHz又は5000kHz~10mHzのパルス周波数を有するパルスレーザーである。パルス持続時間は、1fs~1ms、例えば1fs~250fs、100fs~500fs、250fs~750fs、500fs~1ns、750fs~100ns、1ns~250ns、100ns~500ns、250ns~750ns、500ns~1000ns、750ns~1500ns、1000ns~5000ns、1500ns~10000ns、5000ns~100000ns、10000ns~500000ns、及び100000~1msであり得る。レーザーは、IR、緑色又はUVレーザーであり得る。特定の実施例では、レーザービームは、約20μm~約50μm、例えば20~30μm、25~40μm、及び30~50μmの幅を有する。
【0051】
一実施例では、金属箔の局所的に堆積されていない部分は除去され、それにより、LAMP技術に供されなかったバルク金属箔を、基板に堆積した金属箔の部分から物理的に分離、切断又は断裂することにより形成されたエッジフィーチャなどのエッジフィーチャを有する金属箔の局所的に堆積された部分がもたらされ得る。エッジフィーチャは、断裂されたエッジ又は鋭く断裂されたエッジを含むことができる。一実施例では、金属(この実施例ではアルミニウム箔)の第1の部分は、LAMP技術によって太陽電池の表面に堆積又は直接固定されるが、金属の第2の部分(第1の部分に隣接する)は、LAMP技術に供されず、太陽電池の表面に堆積又は直接固定されない。金属箔の第1及び第2の部分は、互いに付着され、その間の領域は、好ましくは、第1の部分を堆積したものと同じプロセス工程において、同じLAMP技術により、この領域を弱化させるためにパターニングされ得る。第2の部分は、除去され、第1の部分から物理的に分離され又は引き裂かれ、第1の部分の側部に沿ってエッジ構造がもたらされる。このエッジ構造又はフィーチャは、外観が鋭く及び/又は断裂され得、基板への金属の溶接、はんだ付け、めっき又は他の堆積で残されるメタライゼーションフィーチャの丸い又は曲線状のエッジとは異なる。エッジ構造はまた、続く工程において、鋭い又は粗いフィーチャを除去するために研磨され得る。
【0052】
レーザービームへの箔の暴露は、レーザービームが箔に接触した箇所の「U字形」構造又は谷部の形成を含む、従来のメタライゼーション手法と比較した場合に独特の他のフィーチャも形成し得る。「U字形」の幅は、使用したレーザービームの幅とほぼ等しい。一実施形態において、導電性コンタクト構造は、レーザービームに暴露されていない領域の除去まで少なくとも一時的に、導電性コンタクト構造から、レーザービームに暴露されていない金属箔の領域に延びるエッジ部分によって互いに接続される。
【0053】
一実施例では、レーザービームへの金属箔の暴露は、太陽電池上、例えば箔及び/又は基板上に、スパッタ(spatter)又はスパッタ(sputter)フィーチャを形成する。そのようなスパッタフィーチャは、太陽電池がLAMP技術を用いて形成されたか否かを決定するのに使用され得る。いくつかの実施例では、スパッタフィーチャは、少なくとも金属箔から除去されて、例えば、第2の材料、例えば、レーザービームに暴露されていない箔の除去に使用される担体シート、又は、太陽電池、太陽電池ストリング若しくは高次構造の他の構成要素、例えば太陽電池、太陽電池ストリング若しくは高次構造の相互接続、他の電池から延びる箔、若しくは他の電気的に若しくは非電気的に接続された構成要素の箔に対する結合を促進することができる。そのようなスパッタは、研磨又はエッチングによって除去することができる。
【0054】
レーザー支援メタライゼーションを繰り返して、金属の厚さを増大させる目的のために(例えば導電性又は構造的目的のために)多層金属箔構造を構築することができ、また第1の金属箔層の非堆積部分の除去を促進することができる。詳細には、金属箔、ワイヤ又はテープなどの第2の金属供給源は、第1の金属箔の上部に位置付けることができ、ここで第2の金属供給源は、半導体領域に局所的に堆積され(即ち、直接電気接続され)ていない第1の金属箔の位置の上部の選択位置においてレーザービームに供され、それにより第2の金属供給源を第1の金属箔に溶接又は結合し得る。続く第2の金属供給源の機械的除去により、基板上の半導体領域に局所的に堆積されていない第1の金属箔の領域を選択的に除去する。
【0055】
加えて、第2の金属供給源は、例えば、追加の金属の厚さが電気伝導に有益であるバスバーの構成のために、太陽電池の全体又は部分に追加のメタライゼーションの厚さを提供するのに使用される。ここで、第2の金属供給源は、レーザーによって、局所的に堆積されていない第1の金属箔の位置の上部の選択位置、及び/又は、第1の金属箔が半導体領域に局所的に堆積された同じ若しくはほぼ同じ位置において、第1の金属箔に結合され得る。このプロセスは、隣接する太陽電池間の相互接続領域に制限され、又は隣接する太陽電池のストリング全域に適用され得る。
【0056】
加えて、第2の金属供給源は、例えば、第1の金属箔から形成され、又は従来のメタライゼーション技術により形成された、局所化されたメタライゼーションの領域又は部分を含む、太陽電池基板の上部に位置付けられる。第2の金属供給源は、選択領域内の局所化メタライゼーションに結合されて、これらの選択領域内に追加のメタライゼーションを提供する。一実施例では、第2の金属供給源は、パターニングされて、いくつかの領域内の金属の厚さを増大し、また他の領域内の第1の金属箔の局所的に堆積されていない部分を除去するための担体シートとして使用される。仮付けプロセスを用いて、第2の金属供給源を第1の金属箔に結合することができる。仮付けプロセスは、ポイント又はスポット溶接のアレイを形成することを含み、これはレーザー、熱圧縮結合(例えば、スパイク、スパイクローラー、ポーキュパインローラー又は釘のベッドを使用することにより)又は従来のはんだ付け及び溶接技術を用いて行うことができる。第2の金属供給源はまた、導電性接着剤を使用して第1の箔に結合することができる。別の実施形態では、担体は、絶縁体、水分バリア、保護層などとして使用できるプラスチック、ポリマー、及び/又は膜である。
【0057】
図1A~
図1Dは、太陽電池の製造方法の様々な操作工程における例示的な太陽電池の断面図を図示する。
【0058】
図1Aを参照すると、介在層102は、太陽電池基板100上、又は太陽電池基板100の上方に形成される。介在層102は、内部に開口部104を有する。介在層を基板上又は基板の上方に形成することを特に参照するが、上記の方向は相対的であり、この介在層は、例えば、基板の前部、後部、又は後部及び前部の両方のメタライゼーションのために、選択された基板の後部、前部、又は後部及び前部にさえも形成できることが理解される。
【0059】
介在層102は開口部104(例えば、堆積された際にパターニングされた)を有して形成されるか、又は開口部104は、ブランケット堆積された介在層内に形成される。後者の場合、一実施形態では、開口部104は、レーザーアブレーション及び/又はリソグラフィー及びエッチプロセスによるパターニングによって介在層102内に形成される。
【0060】
介在層102は、基板100の受光面101の反対側の、基板100の後側に形成され得る。不動態化及び/又は介在層(例えばARC)も、基板100の後側に形成され得る。詳細には、介在層102は、背面反射防止層(BARC)であり得る。
【0061】
受光面101は、テクスチャ化された受光面を有し得る。水酸化物ベースの湿式エッチング液を用いて、基板100の受光面101をテクスチャ化してもよい。テクスチャ化表面は、入射光を散乱させ、太陽電池の受光面101から反射される光の量を減少させるために、規則的又は不規則的な形状の表面を有するものである。不動態化及び/又は絶縁(例えばARC)層は、受光面101上に形成され得る。
【0062】
この開示は、主に背面コンタクト太陽電池に関するものであるが、本明細書に論じる方法及び技術、具体的にはLAMP技術は、他の太陽電池タイプ、例えば前面コンタクト太陽電池(例えば、PERC太陽電池、モノ-PERC太陽電池、HIT太陽電池、TopCon太陽電池、PERL電池、及びタンデム電池、及び他のタイプの太陽電池)における基板のメタライゼーションに適用することができる。
【0063】
介在層102内の開口部104は、基板100内又は基板100の上方に形成された複数の第1の半導体領域及び第2の半導体領域(例えば、N型及びP型半導体領域、又はその逆)の部分を含む、基板100内又は基板100の上方に形成された複数の半導体領域の部分を暴露し得る。基板100は、単結晶シリコン基板、例えばバルク単結晶N型ドープシリコン基板、又は、単結晶太陽電池基板上に配設された層、例えば多結晶シリコン層を含むことができる。基板100は、N型ドープ領域及びP型ドープ領域をその中/上に配設することができ、その部分は、介在層102内の開口部104によって暴露される。前面コンタクト太陽電池の実施において、太陽電池の片側の半導体領域は、同じ導電型(例えばP型又はN型)のものであり得る。
【0064】
N型及び/又はP型半導体領域は、およそ2ナノメートル以下の厚さを有する酸化ケイ素を含むトンネル酸化物層などの誘電体層上に配設され得る。N型及び/又はP型半導体領域は、例えばプラズマ強化化学堆積(PECVD)プロセスを用いることにより形成される多結晶シリコンから形成され得る。N型多結晶シリコンエミッター領域は、リンなどのN型不純物でドープされてもよく、P型多結晶シリコンエミッター領域は、ホウ素などのP型不純物でドープされてもよい。一実施形態では、N型及びP型半導体領域は、互いに分離されている。一実施例では、N型及びP型半導体領域は、その間に形成されたトレンチ又は真性(又は軽くドープされた)領域を有する。トレンチは、基板内に部分的に延び、介在層102により覆われていてもよい。軽くドープされた領域は、N型及びP型半導体領域よりも実質的に低いドーピング濃度を有し得る。誘電体層、例えばトンネル酸化物又は二酸化ケイ素層は、N型及びP型半導体領域と基板100との間に位置してもよく、N型及びP型半導体領域の間に横方向に位置してもよい。
【0065】
図1Bを参照すると、金属箔106は、介在層102の上部に位置している。一実施形態では、金属箔106を介在層の上部に位置付けることは、金属箔を基板 100の上部に配置することを含み得る。一実施例では、金属箔106を基板100の上部に配置することは、基板100全体を覆うことを含み得る。一実施形態では、金属箔106の部分は、基板100の上部に位置してもよく、他の部分は、
図1Bに示すように、基板100から横方向に離れるように位置し、例えば離れて延びてもよい。一実施形態では、金属箔106と基板100を固定するために、金属箔106を基板100の上部の定位置に保持するための、真空及び/又は仮付けプロセスの使用を含む、位置付けプロセスを行ってもよい。一実施例では、位置付けプロセスは、熱圧縮プロセスを行うことを含む。更なる実施例では、ローラーを使用して金属箔106を基板100の上部に配置又は位置付けてもよい。一実施形態では、真空プロセス、熱圧縮プロセス又は他の類似のプロセスは、図示するように、金属箔を均一に配置して、金属箔と基板との間の空隙又は空気溜まりを抑制し得る。一実施例では、ローラーを使用して、金属箔106を基板100の上部に均一に配置することができる。
【0066】
金属箔106を基板100の上部に位置付ける時は、金属箔106は、太陽電池の表面積よりも実質的に大きい表面積を有し得る。しかしながら、別の実施形態では、金属箔100を太陽電池の上部に置く前に、箔の大きいシートを切断して、基板100の表面積と実質的に同じ表面積を有する金属箔106を提供してもよい。金属箔は、例えば基板100上又は基板100の上方に配置する前に、又は後でさえも、レーザー切断、ウォータージェット切断などされてもよい。
【0067】
一実施形態では、金属箔106は、およそ5~100ミクロンの範囲の厚さを有するアルミニウム(Al)箔である。一実施形態では、Al箔は、アルミニウム、及び、これらに限定されないが、銅、マンガン、シリコン、マグネシウム、亜鉛、スズ、リチウム、又はこれらの組み合わせなどの第2の要素を含む、アルミニウム合金箔である。一実施形態では、Al箔は、F級(製造されたままの状態)、O級(十分に柔らかい状態)、H級(延伸硬化された状態)又はT級(熱処理された状態)などであるが、これらに限定されない、調質度の箔である。一実施形態では、アルミニウム箔は、陽極酸化アルミニウム箔であってもよい。別の実施形態では、アルミニウム箔は、陽極酸化されていない。
【0068】
図1Cを参照すると、金属箔106は、介在層102内の開口部104の上部の位置においてレーザービーム108に暴露され、基板100内又は基板100の上方の半導体領域の部分を暴露し得る。一実施形態において、金属箔106の領域は、介在層102内の開口部104の少なくとも部分的に上部の位置においてレーザービーム108に選択的に暴露される。いくつかの実施形態では、金属箔106は、介在層102内の開口部104からずれた、例えば部分的に上部の、又は上部ではない位置においてレーザービーム108に暴露される。一実施例では、金属箔106は、開口部104に隣接する位置においてレーザービーム108に暴露される。
【0069】
図1Dを参照すると、金属箔106のレーザービーム108への暴露は、基板100内又は基板100の上方において、半導体領域と電気的に接続した複数の導電性コンタクト構造110を形成する。
【0070】
本開示の1つ以上の実施形態によれば、各導電性コンタクト構造110は、局所的に堆積された金属部分であり、又は局所的に堆積された金属部分を含む。そのような一実施形態では、金属箔106は、供給源又は金属として機能し、金属箔106が基板表面上に最初に置かれるため、局所供給源と称される。金属箔106は、次いでレーザープロセスに暴露され、これは例えば、金属箔106(金属供給源)から基板の部分に金属を堆積する、レーザービームへの暴露である。得られた局所的に堆積された金属部分は、エッジフィーチャを有さない共形(conformal)構造を提供し得るめっき、溶接又は熱結合などの他の堆積プロセスにより形成される金属構造とは区別され得るエッジフィーチャを有することを理解するべきである。
【0071】
再度
図1Dを参照すると、レーザービーム108に暴露されていない金属箔106の第2の部分、即ち部分112及び114は、介在層102上に保持されている。部分112は、中央部分である一方、部分114はエッジ部分であり、図示するように、張り出し部分であり得る。特定の実施では、そのような第2の部分は、太陽電池又は介在層102に堆積又は固定されていない。一実施形態では、
図1Dの構造は、金属箔106の部分112及び/又は114を除去することなく、太陽電池として実施される。そのような構造は、前面コンタクト太陽電池の背面メタライゼーションに使用され得る。加えて、
図1Eに示すように、第2の金属供給源を、部分112、114に結合/付着し得る。エッジ部分114の張り出しは、他の太陽電池との連結に使用して太陽電池ストリングを形成することができ、例えば
図1Fを参照されたい。
図1Dの114は、ウェハの側部に延びて、ページに出入りするバスバーに接続し得ることを理解するべきである(例えば、110、112がページに出入りして延び、バスバーがこれらの部分に接続し得ると考える)。再度
図1A~
図1Fを参照すると、記載したプロセスを、連続箔を用いて繰り返して、基板の異なる部分、例えば基板の第2、第3などの部分又は領域(これらの各々は、基板上の別々の領域である)上に導電性コンタクト構造を形成することができる。
【0072】
図1Eを参照すると、第2の金属供給源115は、基板100の上部に位置し得る。第2の金属供給源は、金属箔、ワイヤ又はテープとして含み得る。図示するように、第2の金属供給源115は、パターニングされ、例えば予めパターニングされ、部分112、114の上部に位置付けられ得る。いくつかの実施例では、第2の金属供給源115は、シートとして位置付けられ、部分112、114の上部に置かれた後にパターニングされ得る。結合プロセスを行って、第2の金属供給源を部分112、114に結合し得る。一実施例では、第2の金属供給源115は、部分112、114の上部の選択位置においてレーザービームに暴露され、例えば溶接プロセスを行って、第2の金属供給源115を部分112、114に結合111し得る。いくつかの実施例では、第2の金属供給源115の付着は、導電性接着剤、仮付け、スタンピング及び/又は任意の他の類似の付着タイプのプロセスを適用して、第2の金属供給源115を部分112、114に接続することを含み得る。一実施例では、第2の金属供給源115は、両方の部分112に結合111され得る。いくつかの実施例では、第2の金属供給源115は、部分112又は114に結合111され得る。また、いくつかの実施形態では、第2の金属供給源は、代わりに、
図1Dの金属箔106に位置付け及び/又は結合され得る。半導体領域105も示されている。
【0073】
図1Dの90°の側面図である
図1Fを参照すると、太陽電池ストリング167が示されている。図示するように、エッジ部分114は、1つの太陽電池を他の太陽電池に電気的に接続できる相互接続部分とも称され得る。一実施例では、この方法で1つの太陽電池を他の太陽電池に連結することにより、太陽電池ストリングを形成することができ、電池間の平行又は直列の電気関係が達成される。特定の実施形態では、張り出し部分は、1つ以上の追加の電池のメタライゼーションのために、1つ以上の追加の電池と重なり合うのに十分大きい箔部分を表し得る。一実施例では、箔の一片及び/又はシートを、この方法で、複数の太陽電池(例えば2、3又はそれを超える太陽電池)に使用することができる。一実施形態では、2つ以上の電池を、それらの各々のエッジ部分114によって、互いに接続することができる。例えば、隣接する電池からのエッジ部分114を、様々なプロセス、例えば結合、例えば溶接、並びに/又は従来の及びレーザー結合を含む結合、レーザー溶接、熱圧縮結合、はんだプロセスなどによって、116で接続することができる。別の実施例では、基板100は、個々のエッジ部分114を有し得る。これらの個々のエッジ部分114は、互いに結合及び/又は溶接されて、1つの基板を他の基板に電気的に接続して、例えば太陽電池ストリングを形成することができる。いくつかの実施例では、個々のエッジ部分114は、導電性接着剤、仮付けプロセス、スタンピングプロセス及び/又は任意の他のタイプの適用可能な付着プロセスを用いて互いに付着され得る。
【0074】
図1Gを参照すると、この図は、半導体領域105の位置を概略的に図示する。一実施形態では、図示するように、半導体領域は、第1の半導体領域、第2の半導体領域などの複数の半導体領域を含むことができる。一実施例では、第1の半導体領域はN型半導体領域であってもよく、第2の半導体領域はP型半導体領域であってもよい。いくつかの実施例では、半導体領域105は、いくつかの前面コンタクト太陽電池におけるように、同じ導電型を有し得、例えば全てN型又はP型である。一実施形態では、半導体領域105は、多結晶シリコンを含み得る。薄い誘電体層、例えばトンネル酸化物層は、半導体領域105と基板100との間に配設され得る。
【0075】
図1Gに図示するように、半導体領域105は、領域119によって横方向に互いに分離されている。この領域119は、間隙、本質的にドープされた領域又は軽くドープされた領域であり得る。半導体領域105の各々に関する介在層102内の2つの開口部は、導電性コンタクト構造110を半導体領域105に接続するように示されている。部分112は、半導体領域105の各々の導電性コンタクト構造110を電気的に接続する。換言すれば、左側の部分112は、2つの最も左側の導電性コンタクト構造110を電気的に接続する一方、右側の部分112は、2つの最も右側の導電性コンタクト構造110を電気的に接続する。具体的な実施例では、半導体領域105は、N型及び/又はP型半導体領域であり、それらの間に形成されたトレンチによって分離され、トレンチは基板内に部分的に延び、介在層102により覆われている。この分離は、軽くドープされた領域119によっても達成することができ、軽くドープされた領域は、N型及び/又はP型半導体領域よりも実質的に低いドーピング濃度を有し得る。しかしながら、半導体領域105は、いくつかの前面コンタクト太陽電池におけるように、同じ導電型を有し得、全てN型又はP型である。部分114はエッジ部分であり、張り出し部分であり得、他の太陽電池に対する連結に使用することができる。
【0076】
図1Hを参照すると、この図は、半導体領域104の位置を概略的に図示する。一実施形態では、図示するように、半導体領域104は、基板100自体の部分を含み得る。
図1Gと同様に、半導体領域104は、N型半導体領域及びP型半導体領域であり得る複数の半導体領域:第1の半導体領域、第2の半導体領域などを含み得る。いくつかの実施例では、半導体領域104は、いくつかの前面コンタクト太陽電池におけるように、同じ導電型を有し得、例えば全てN型又はP型である。
【0077】
再度
図1G及び
図1Hを参照すると、第2の金属供給源は、部分112、114に結合及び/又は付着され得る。第2の金属供給源は、金属箔、ワイヤ又はテープを含み得る。一実施例では、結合及び/又は付着は、溶接、レーザー、溶接、導電性接着剤、鋲、スタンプ及び/又は任意の他の類似の結合及び/又は付着を含み得る。
【0078】
図2は、太陽電池の製造方法における様々な操作を表すフローチャート1100である。場合により、操作1102では、複数の半導体領域が基板内又は基板の上方に形成される。操作1104では、介在層が基板の上方に形成される。一実施例では、介在層は、基板の部分を暴露する開口部を有し得る。これらの開口部は、レーザーアブレーション又はエッチングにより形成することができる。操作1106では、金属箔が介在層内の開口部の上部に位置付けられる。操作1108では、金属箔がレーザービームに暴露されて、基板の暴露部分に電気的に接続した複数の導電性コンタクト構造を形成し、また金属箔をパターニングする。場合により、操作1110では、金属箔の少なくとも一部分が除去される。場合により又はこれに加えて、操作1112では、レーザービームに暴露されていない金属箔からスパッタフィーチャが除去される。操作1112は、操作1110の前に行われ得る。場合により又はこれに加えて、操作1114では、第2の金属供給源、例えば金属ワイヤ、箔又はテープ、導電性材料が、金属箔に付着され得る。第2の金属供給源は、操作1108に関連して上述された導電性コンタクト構造に至り得る。操作1114は、操作1110の前に行われ得る。操作1114は、操作1112の前又は後に行われ得る。上述した操作は、例えば連続箔を用いて繰り返され得る。
【0079】
LAMP技術の例示的な構造を、
図3A及び3Bに示す。
図3A及び
図3Bは、LAMP技術で加工された太陽電池の断面図のデジタル画像を含む。
図3Aを参照すると、金属箔はレーザービームに暴露されて、基板100に電気的に接続した複数の導電性コンタクト構造110又は「局所的に堆積された」金属部分が形成されている。基板100は、基板100内又は基板100の上方に複数のN型及び/又はP型半導体領域を含み得る。導電性コンタクト構造110のいずれの側部にも、金属箔の第2の部分又は部分112が存在し、これらは基板100に局所的に堆積されていない。これらの部分112は、基板の上方の介在層102上に保持され得る。部分112は、
図1A~
図1Hに示すように、中央部分である。導電性コンタクト構造110は、少なくとも一時的に、エッジ部分121を残留させる部分112の除去まで、接続されてもよい。部分112、エッジ部分121及び導電性コンタクト構造110は、U字形を形成する。この図では、エッジ部分が示されているが、いくつかの実施例では、エッジ部分121は形成されない。
【0080】
部分112は基板100に直接接続されていないため、間隙119が部分112と基板100との間に存在し、間隙119は介在層(
図1A~
図1Hに示した介在層102)で覆われている。
図3Aの拡大図である
図3Bから明らかであり得るように、得られた導電性コンタクト構造110又は局所的に堆積された金属部分は、第2の部分又は部分112が除去され、エッジ部分121の少なくとも一部分を残留させた際のエッジフィーチャ、例えば鋭い又は断裂されたエッジフィーチャを有し得る。このようなエッジフィーチャは、エッジフィーチャを有さない共形構造を提供し得る他の金属堆積プロセス、例えばめっきプロセスにより形成された金属構造から区別され得る。
【0081】
再び
図1A~
図1Hを参照すると、金属箔106をレーザービーム108に暴露した後、金属箔106の部分112及び114を除去してもよく、部分112をレーザービームに選択的に暴露してもよい。例示的な構造を、
図4A~
図4Cに示す。
【0082】
図4A~
図4Cは、太陽電池の断面図を図示する。
図4Aに示すように、金属箔の第2の部分の除去により、基板100内又は基板100の上方の複数のN型及び/又はP型半導体領域の暴露部分を有する介在層102内の位置上で導電性コンタクト構造110が残留し得る。
図4Bでは、導電性コンタクト構造110の両側の鋭い又は断裂されたエッジフィーチャ113の形成が示されている。これらのエッジフィーチャ113は、上述したように、レーザービームに暴露されなかった金属箔の第2の部分の除去により形成される。
図1C、
図1D、
図1E、
図1F、
図1G及び
図1Hを参照すると、いくつかの実施形態では、いくつかの部分112及び114が除去され、他の部分112及び114が残留する。一実施形態では、金属箔106のレーザービーム108への暴露は、レーザービームに暴露されていない金属箔の全ての又は実質的に全ての部分を除去することを含む。
【0083】
図4Cは、N型及び/又はP型半導体領域105の位置を示す。図示する実施形態では、N型及び/又はP型半導体領域105は、互いに分離し、各半導体領域は、2つの導電性コンタクト構造110を有する。図示しない代替物は、半導体領域当たり1、3又はそれを超える導電性コンタクト構造を含む。一実施例では、N型及び/又はP型半導体領域は、それらの間に形成されたトレンチを有してもよく、トレンチは基板内に部分的に延び、介在層102により覆われている。一実施例では、N型及び/又はP型半導体領域は、それらの間の真性又は軽くドープされた領域、例えば、軽くドープされた領域が、N型及び/又はP型半導体領域よりも実質的に低いドーピング濃度を有し得る箇所によって分離され得る。いくつかの実施形態では、半導体領域105は、いくつかの前面コンタクト太陽電池におけるように、同じ導電型を有し得、全てN型又はP型である。上述したように、導電性コンタクト構造110は、記載したように第2の金属供給源により強化され得ることが考えられる。
【0084】
再び
図1A~
図1Gを参照すると、金属箔106にレーザービーム108を適用した後、一実施例では、レーザービーム108に暴露されていない金属箔106の部分114のみが除去されると共に、金属箔106のいくつかの部分112は保持される。一実施形態では、部分112は、レーザービーム108、又は、異なるレーザー設定/変数の同じレーザーを使用し得る、異なる/続くレーザービームに選択的に暴露され得る。
【0085】
図5は、太陽電池の断面図を図示する。
図5に示すように、レーザーは、ARC又はBARC層などの介在層102の上方に、導電性コンタクト構造110及び部分112を形成する。部分114は除去されている。N型及び/又はP型半導体領域105の位置。一実施例では、N型及び/又はP型半導体領域は、例えば、それらの間の軽くドープされた領域197、例えば、軽くドープされた領域が、N型及び/又はP型半導体領域よりも実質的に低いドーピング濃度を有し得る箇所によって分離される。いくつかの実施形態では、半導体領域105は、いくつかの前面コンタクト太陽電池におけるように、同じ導電型を有し得、全てN型又はP型である。上述したように、導電性コンタクト構造110は、記載したように第2の金属供給源により強化され得ることが更に考えられる。上述したように、部分112は、記載したように第2の金属供給源から形成され得ることが考えられる。
【0086】
図6は、LAMP技術後の太陽電池の断面図のデジタル画像である。デジタル画像の左上の挿入図の109は、断面図をとった太陽電池の領域(丸で囲んだ)を示す。この実施例では、金属箔106の部分112は保持されている。これらの部分112は、レーザービームに暴露されていない、又は異なる特性(例えば出力、周波数など)を有するレーザービームに暴露されていない金属箔106の部分である。部分112はまた、後のプロセス工程で異なるレーザービームに暴露され得る。また、
図6に示すように、レーザーは、部分112に接続し得る導電性コンタクト構造110を形成し、ここで部分112は、基板100の上方に位置する。一実施形態において、部分112は、導電性コンタクト構造110の間で電流を運ぶことができる。一実施形態において、金属箔のレーザービームへの暴露は、太陽電池上にスパッタフィーチャ127を形成し得る。このようなスパッタフィーチャは、太陽電池が、例えば溶接又ははんだ付けプロセスとは区別される、本明細書に開示したレーザー支援メタライゼーションプロセスの1つ以上を用いて形成されたか否かを決定するのに使用することができる。また、場合により、112上のこれらのスパッタフィーチャは、ブラシ又は化学的洗浄、水ジェットプロセス、高圧空気吹き付けプロセスなどの機械的洗浄により除去することができ、機械的な掴み取り及び剥離を用いて領域112を完全に除去することができる。
図6は、部分112と基板100との間で明らかな間隙119を更に示し、これは介在層で覆われている(
図1A~
図1Hに示した介在層102を参照されたい)。この図では、エッジ部分121も見られる。
【0087】
図7A~
図7Dは、金属箔が、導電性コンタクト構造を横断して延び、かつ導電性コンタクト構造を横切って電流を流すバスバーを形成する、代替的な実施を図示する。
図7Aを参照すると、バスバー117は、導電性コンタクトを横断して延び、介在層102内の開口部104を介して基板100と接触する導電性コンタクト110aと接触している。
図7Bの平面図に示すように、開口部104は、図示するように(例えば
図1G、
図1Hを参照すると)対をなし得る。図示するように、導電性コンタクト構造131aは、バスバー117に接続し得、導電性131bは、反対の極性のバスバー(図示せず)に接続し得る。指部131a及び131bはまた、例えば
図5に図示したように、金属箔の部分112を含み得る。一般的に言えば、131a、131bは、本明細書に提示した任意のメタライゼーション構成の実施例を含み得る。一実施例では、金属堆積プロセスは、金属箔と基板との間に抵抗コンタクトを形成し得る。一実施例では、抵抗コンタクトは、バスバー117と導電性コンタクト構造131a又は131bとの間に形成され得る。
図7A~
図7Dに関連して記載されたバスバーは、上述したように金属箔及び/又は第2の金属供給源から形成され得ることが考えられる。
【0088】
図7Cを参照すると、バスバー117は、1つの太陽電池のバスバー117を他の太陽電池(図示せず)のバスバーに電気的に接続する相互接続部分を有し得る。指部131a及び131bは、上述したような局所的に堆積された領域であり得る。
図4Aを参照されたい。一実施例では、金属堆積プロセスは、金属箔と基板との間に抵抗コンタクトを形成し得る。一実施例では、抵抗コンタクトは、バスバー117と導電性コンタクト構造131a及び/又は131bとの間に形成され得る。
【0089】
図7Dを参照すると、
図7A~
図7Cに示したものとは対照的に、バスバー、この場合ではバスバー117a及び117bは、場合により、
図7Dに示すように、基板100のエッジを越えて延び得る。いくつかの実施例では、バスバーは、基板100のいずれの端部にも形成することができ、例えばバスバー117a及び117bを参照されたい。尚別の実施形態では、太陽電池は、電池の中央において1つ以上のバスバーを有し得る。バスバー117a及び117bは、各々、導電性コンタクト構造131a、131bの間で電流を運ぶことができる。一実施形態において、バスバー117a及び117bは、導電性コンタクト131a、131bの間に大量の抵抗を生じさせることなく、電流を運ぶことができる。一実施例では、金属堆積プロセスは、金属箔と基板との間に抵抗コンタクトを形成し得る。一実施例では、抵抗コンタクトは、バスバー117a及び117bと、導電性コンタクト構造131a及び/又は131bとの間に形成され得る。
【0090】
図8A~
図8Cは、マルチダイオード技術を利用した太陽電池の追加の実施例を示す。
図8Aは、導電性コンタクト構造110が基板100の長さにわたって延びる太陽電池の側面図である。
図8Bは、導電性コンタクト構造110が基板100の長さのおよそ半分にわたって延び得る、サブ電池125a及び125bの対を示す。いくつかの実施例では、導電性コンタクト構造110は、基板100の長さのおよそ1/3、1/4、1/5、及び/又は任意の分数、延び得る。導電性コンタクト構造110は、
図8Aに示すように、連続的に形成されてもよく、次いで123においてレーザースクライブ又は別様にアブレーションされて、2つのサブ電池125a及び125bを形成する。金属箔110は、スクライブ又はアブレーションされた部分123にわたって延びて、2つのサブ電池125a及び125bを電気的及び/又は機械的に架橋及び/又は接続し得る。これに代わって、それらは、例えば相互接続する箔を分離又はアブレーションする必要がない、別個の構造として形成されてもよい。
図8Cは、導電性コンタクト構造110を横断して延び、導電性コンタクト構造110を横切って電流を流すバスバー117を有する太陽電池の側面図である。
【0091】
本明細書に論じる様々な実施において、除去が所望される金属箔の第2の部分又は部分の除去は、機械的プロセスによって達成され得る。機械的プロセスは、各々の部分を剥離し、それにより断裂又は引き裂きによって第1の部分から第2の部分を分離することを含み得る。レーザーアブレーション及び化学エッチングも、第2の部分を除去するのに使用することができる。
【0092】
図9A~
図9Dは、太陽電池の製造方法における様々な操作の画像を含む。
図9Aの第1の手法では、金属供給源(例えば金属箔)をシリコンウェハの表面上に置き又は位置付け、次いでレーザーを使用して金属箔を堆積及びパターニングした。即ち、金属箔からの金属は、レーザースクライブ/パターニングプロセスに対応する位置においてシリコンウェハ上に局所的に堆積される。レーザースクライブされない(又はレーザーに供されない)箔は、続いて、
図9Bに示すように、機械的剥離プロセスによって除去され得る。
図9C及び
図9Dは、基板の上部に配設された、局所的に堆積された金属部分の拡大図を示す。
図9A~
図9Dは、以下により詳細に記載される。
【0093】
図9Aは、基板406の上部に金属箔402を置き又は位置付ける構成400の平面図である。構成400は、シリコン基板406の上部に置かれ又は適合(fit)された金属箔402を含み得る。基板406の上部の金属箔402の部分は、介在層内の開口部が、下にある半導体領域を暴露する位置において、レーザービームに暴露される。金属箔402の部分404は、レーザービームに暴露されない。金属箔402の部分407は、示されるように、シリコン基板406から張り出し得る。いくつかの実施形態では、部分404は、他の工程において異なる特性(例えば出力、周波数など)を有する他のレーザービームに暴露され得る。構成400は、基板406を定位置に保ち、金属箔402を基板406の頂上の定位置に保って金属箔402内の空隙又は気泡を抑制するために、真空テーブルを含み得る。
【0094】
図9Bは、例えば剥離プロセスによって基板406から除去されている金属箔402の部分404を図示する。詳細には、過剰な部分404は、基板406から剥離され得る。部分404は、上述したように、レーザーに暴露されていない金属の部分であり得る。部分404はまた、異なる特性(例えば出力、周波数など)を有する他のレーザービームに暴露されて、更なるパターニング又はアブレーションを提供し得る。金属箔はまた、吹き付け(例えば圧縮空気)、ジェッティング(jetting)(例えば、高圧水ジェットプロセスを用いて)、部分404に接着剤を塗布し、接着部分404を引っ張ること、又は他の金属除去方法により除去することができる。
【0095】
図9C及び9Dは、
図9Bの部分404を除去した後に得られた例示的な太陽電池構造を図示する。
図9C及び9Dは、基板406の介在層412内の開口部417の上部の局所的堆積物(金属箔402をレーザービームに暴露することにより)として残留した金属410(例えばアルミニウム)を含む導電性コンタクトを図示する。局所的に堆積された金属410は、介在層412の上部に位置し、介在層412は、基板406の上部に配設され得る。局所的に堆積された金属410は、介在層412内の開口部の上部の、部分的に上部の、該開口部からずれた、及び/又は該開口部に隣接した位置に位置する。
図9Cに示すように、局所的に堆積された金属410は、介在層412内のコンタクト開口部の部分的に上部であり又は該開口部からずれている(即ち、介在層412内の暴露開口部417の部分的に上部であり又は開口部417からずれている)。
図9Dは、介在層412内のコンタクト開口部(図示せず-それらは金属410により覆われている)と整合され、該開口部の上部の、局所的に堆積された金属410を図示する。
図9C及び
図9Dは、開口部417を介して介在層412及び基板406の両方上に局所的に堆積された金属410を図示する。そのような構造内の介在層は、絶縁体として機能し、開口部417を介してのみ基板への導電経路が形成され得る。ここで使用されるとき、「基板」は、一般に、介在層の下方の半導体領域を指す。
【0096】
図10A~
図10Bは、LAMP技術を用いた太陽電池の他の製造方法における様々な操作の画像である。
【0097】
図10Aは、基板から除去される金属箔の部分504Aを図示し、ここで過剰な部分504Aが基板から剥離される。
【0098】
図10Bは、
図10Aの金属箔502の部分504Aの除去後の太陽電池構造を図示する。しかしながら、ここで金属(例えばアルミニウム)は、510においてLAMP技術により局所的に堆積され(例えば、
図1Dの導電性コンタクト構造110)、金属の部分504Bは、レーザービームに暴露されていないが尚残留する(例えば、
図1Dの112のように)。レーザーに暴露されていないこれらの部分504Bは、
図10Aのように剥離プロセスにより除去されない。一方、これらの部分504Bは、金属が除去された領域510間において介在層上に残留する。続く加工は、部分504Bを、レーザービーム又は異なる特性(例えば出力、周波数など)を有する他のレーザービームに暴露することを含み得る。
【0099】
図1A~
図10Bに図示した全構造のいずれも、更なる加工が行われ得るため、部分的に完成した太陽電池を表し得ることを理解するべきである。あるいは、構造のいずれも、完成された太陽電池を図示する。
【0100】
図11A~
図11Eは、いくつかの実施形態による、本明細書に記載した方法、手法又は設備を使用して製造された半導体基板の実施例を図示する。半導体基板は、太陽電池1520a~eであり、シリコン基板1525を含み得る。シリコン基板1525は、洗浄、研磨、平坦化及び/又は薄膜化するか、又は別の方法で加工されてもよい。半導体基板1525は、単結晶又は多結晶シリコン基板、N型又はP型であり得る。太陽電池は、前側1502及び後側1504を有してもよく、前側1502は後側1504の反対側である。前側1502は、受光面1502と称することができ、後側1504は、背面1504と称することができる。太陽電池は、第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522を含むことができる。一実施形態において、第1のドープ領域はP型ドープ領域(例えば、ホウ素でドープされた)であり得、第2のドープ領域はN型ドープ領域(例えばリンでドープされた)であり得る。太陽電池1520a~eは、太陽電池の前側1502に、介在層(例えば、反射防止コーティングARC)1528を含むことができる。太陽電池1520a~eは、太陽電池の後側1504に、背面介在層(例えば、背面反射防止コーティングBARC)1526を含むことができる。
【0101】
図11Aは、本明細書に記載した方法、手法又は設備を使用して製造された例示的な背面コンタクト太陽電池を図示する。背面コンタクト太陽電池1520aは、太陽電池1520aの後側1504に配設された第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522を含むことができる。一実施例では、第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522は、ドープ半導体領域であることができる。第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522は、ドープポリシリコン領域であることができる。薄い酸化物層1573(例えばトンネル酸化物層)は、第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522と基板1525との間に配設することができる。第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522は、代わりに、基板1525内に位置してもよい。導電性コンタクト構造1511、1512は、太陽電池1520aの後側1504に位置し、導電性コンタクト構造1511、1512は、第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522上の局所的に堆積された金属を含む。第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522は、それらの間に形成された分離領域1577を有することができる。一実施例では、第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522は、それらの間に形成されたトレンチを有し、トレンチは基板内に部分的に延び、介在層1562により覆われている。トレンチは、真性又は軽くドープされた半導体領域で代替されてもよい。
【0102】
図11Bは、いくつかの実施形態による、本明細書に記載した方法、手法又は設備を使用して製造された背面コンタクト太陽電池1520bの別の実施例を図示する。背面コンタクト太陽電池1520bは、太陽電池1520bの後側1504に配設された第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522を含むことができる。一実施例では、第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522は、連続層として延びるドープ半導体領域であることができる。一実施例では、第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522は、それらの間の軽くドープされた領域1579により分離され、例えば、軽くドープされた領域は、第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522よりも実質的に低いドーピング濃度を有し得る。一実施形態において、薄い酸化物層1573(例えばトンネル酸化物層)は、第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522と基板1525との間に配設することができる。特定の実施形態では、第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522は、ドープポリシリコン領域であることができる。第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522は、代わりに、基板1525内に位置してもよい。一実施形態において、導電性コンタクト構造1511、1512は、太陽電池1520cの後側1504にあることができ、導電性コンタクト構造1511、1512は、LAMP技術により形成された、第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522上の局所的に堆積された金属を含む。
【0103】
図11Cは、いくつかの実施形態による、本明細書に記載した方法、手法又は設備を使用して製造された前面コンタクト太陽電池の一実施例を図示する。前面コンタクト太陽電池1520cは、太陽電池1520cの後側1504に配設された第1のドープ領域1521を含むことができる。一実施例では、第2のドープ領域1522は、太陽電池1520cの前側1502に配設され得る。第2のドープ領域1522の1つの実施例が示されているが、第2のドープ領域1522の1つ以上を使用することができる。導電性コンタクト構造1511、1512は、太陽電池1520cの後側1504にあることができ、導電性コンタクト構造1511、1512は、LAMP技術により形成された、第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522上の局所的に堆積された金属を含む。第2のドープ領域1522は、図示するように、第1のドープ領域1521からずれていてもよい。第2のドープ領域1522は、第1のドープ領域1521と整合され、例えば垂直に整合され得る。
【0104】
図11Dは、いくつかの実施形態による、本明細書に記載した方法、手法又は設備を使用して製造された前面コンタクト太陽電池の一実施例を図示する。前面コンタクト太陽電池1520dは、太陽電池1520dの後側1504に配設された第1のドープ領域1521を含むことができる。導電性コンタクト構造1511、1512は、LAMP技術によって、太陽電池1520dの前側1502及び後側1504に各々形成されることができ、導電性コンタクト構造1511、1512は、第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522上の局所的に堆積された金属を含む。第1のドープ領域1521及び第2のドープ領域1522は、アモルファスシリコン領域を含むことができる。太陽電池1520dは、太陽電池1520dの前側1502に、介在層(例えば、反射防止層コーティングARC)1526を含むことができる。太陽電池1520dは、太陽電池1520dの後側1504に、背面介在層(例えば、背面反射防止コーティングBARC)1526を含むことができる。薄い酸化物層1530は、第1のドープ領域1521と基板1525との間に配設することができる。
【0105】
図11Eは、いくつかの実施形態による、本明細書に記載した方法、手法又は設備を使用して製造された別の例示的な前面コンタクト太陽電池を図示する。太陽電池1520eは、太陽電池1520eの後側1504に配設された第1のドープ領域1521a、1521bを含むことができる。一実施例では、第2のドープ領域1522a、1522bは、太陽電池1520dの前側1502に配設され得る。一実施形態では、導電性コンタクト構造1511、1512は、LAMP技術によって、太陽電池1520bの前側及び後側1504に各々形成されることができ、導電性コンタクト構造1511、1512は、第1のドープ領域1521a、1521b及び第2のドープ領域1522a、1522b上の局所的に堆積された金属を含む。第1のドープ領域1521a、1521bは、ドープポリシリコン領域を含み得る。太陽電池1520eは、太陽電池1520eの前側1502に、介在層(例えば、反射防止コーティングARC)1526を含むことができる。太陽電池1520eは、太陽電池1520eの後側1504に、背面介在層(例えば、背面反射防止コーティングBARC)1526を含むことができる。
【0106】
特定の材料が上述の実施形態に関連して具体的に記載されているが、いくつかの材料は、そのような実施形態が本開示の実施形態の趣旨及び範囲内に留まる限り、他のもので容易に置き換えられることができる。例えば、一実施形態では、異なる材料基板、例えばIII-V族材料基板を、シリコン基板の代わりに用いることができる。別の実施形態では、シリコン基板の代わりに、マイクロ電子装置の製造に使用される任意のタイプの基板を使用することができ、例えばプリント回路基板(PCB)及び/又は他の基板を使用することができる。加えて、背面コンタクト太陽電池構造についてかなり述べているが、本明細書中に記載される手法は前面コンタクト太陽電池にも適用してもよいことは理解すべきである。別の実施形態では、上述した手法は、太陽電池以外の製造に適用可能とすることができる。例えば、発光ダイオード(LED)の製造は、本明細書に記載の手法から恩恵を受けることができる。
【0107】
加えて、本明細書に太陽電池を非常に詳細に記載したが、本明細書に記載した方法及び/又はプロセスは、様々な基板及び/又は装置、例えば半導体基板に適用することができる。例えば、半導体基板は、太陽電池、発光ダイオード、マイクロ電子機械システム及び他の基板を含むことができる。
【0108】
更に、記載した実施形態の多くは、半導体を、金属供給源としての金属箔に直接接続することに関するが、本明細書に記載した概念は、コンタクトを、半導体と直接接触させるのではなく、導電性酸化物、例えば酸化インジウムスズ(ITO)に対して作製する太陽電池(solar)用途(例えばHIT電池)にも適用可能である。加えて、実施形態は、他のパターニング金属用途、例えばPCB配線形成に適用可能である。
【0109】
かくして、レーザービームを使用した半導体基板の局所メタライゼーション、及び得られた構造が提示される。
【0110】
具体的な実施形態が上述されてきたが、これらの実施形態は、特定の機能に関して単一の実施形態のみが説明される場合であっても、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。本開示で提供される特徴の実施例は、別段の記述がある場合を除き、制約的であることよりも、むしろ例示的であることを意図するものである。上記の説明は、本開示から利益を得る当業者には明らかとなるような、代替形態、修正形態、及び等価物を包含することを意図するものである。
【0111】
本開示の範囲は、本明細書で対処される問題のいずれか又は全てを軽減するか否かにかかわらず、本明細書で(明示的又は暗示的に)開示される、あらゆる機能若しくは機能の組み合わせ、又はそれらのあらゆる一般化を含む。従って、本出願(又は、本出願に対する優先権を主張する出願)の実施の間に、任意のそのような機能の組み合わせに対して、新たな請求項を形式化することができる。具体的には、添付の「特許請求の範囲」を参照して、従属請求項からの特徴を、独立請求項の特徴と組み合わせることができ、それぞれの独立請求項からの特徴を、任意の適切な方式で、単に添付の請求項で列挙される具体的な組み合わせのみではなく、組み合わせることができる。