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特許7471301無線通信ネットワークにおけるトレースに関する方法、装置および機械可読媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-11
(45)【発行日】2024-04-19
(54)【発明の名称】無線通信ネットワークにおけるトレースに関する方法、装置および機械可読媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20240412BHJP
   H04W 36/28 20090101ALI20240412BHJP
   H04W 88/08 20090101ALI20240412BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W36/28
H04W88/08
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021534721
(86)(22)【出願日】2019-12-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-09
(86)【国際出願番号】 SE2019051274
(87)【国際公開番号】W WO2020130911
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-11-11
(31)【優先権主張番号】62/783,295
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(72)【発明者】
【氏名】シュテルンホルム, ポール
(72)【発明者】
【氏名】アンドレツキー, ウルフ エリック
(72)【発明者】
【氏名】カールソン, パトリック
(72)【発明者】
【氏名】シントーン, マティアス
(72)【発明者】
【氏名】ヴェステルベリ, エリック
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-525695(JP,A)
【文献】国際公開第2018/198963(WO,A1)
【文献】国際公開第2011/161585(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/066333(WO,A1)
【文献】Qualcomm Incorporated,Solution of Key issue 13: Trace based solution to collect UE related information in NWDAF[online],3GPP TSG SA WG2 #128BIS S2-188515,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_128BIS_Sophia_Antipolis/Docs/S2-188515.zip>,2018年08月26日
【文献】Huawei,Support of MDT in NG-RAN[online],3GPP TSG RAN WG3 #101bis R3-186026,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_101bis/Docs/R3-186026.zip>,2018年09月29日
【文献】Ericsson,Endiannes for the Payload Protocol Identifier in E1[online],3GPP TSG RAN WG3 #103 R3-190788,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_103/Docs/R3-190788.zip>,2019年02月16日
【文献】Ericsson,Regarding support of UE Trace Activation/Deactivation[online],3GPP TSG RAN WG3 #103 R3-190781,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_103/Docs/R3-190781.zip>,2019年02月16日
【文献】Ericsson,Adding Trace Messages in F1AP[online],3GPP TSG RAN WG3 #103 R3-191002,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_103/Docs/R3-191002.zip>,2019年03月04日
【文献】Ericsson,Adding Trace Messages in X2AP[online],3GPP TSG RAN WG3 #103 R3-191003,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_103/Docs/R3-191003.zip>,2019年03月04日
【文献】Ericsson,Supporting Trace activation/Deactivation in E1AP[online],3GPP TSG RAN WG3 #103 R3-191004,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_103/Docs/R3-191004.zip>,2019年03月04日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線アクセスネットワークを含む無線通信ネットワークのための、UEトレース始動ノードによって実施される方法であって、前記方法が、
- 無線アクセスネットワークノードまたは前記無線アクセスネットワークの機能への直接インターフェースを介して、1つまたは複数のユーザ機器(UE)に対するトレースを始動するようにとの要求を含むトレース要求メッセージを送信すること(806)
を含み、
前記UEトレース始動ノードが、管理ノード又は前記無線アクセスネットワークの機能として管理レイヤに位置し、
前記トレース要求メッセージが、特定のUEに対するトレースを始動するようにとの要求、前記特定のUEの識別情報、及び前記トレースについての1つまたは複数の開始条件の指示を含み、
前記1つまたは複数の開始条件は、前記トレースが開始されるようにトリガする1つまたは複数のトリガイベントを含み、
前記1つまたは複数のトリガイベントは、前記UEがRRCコネクティビティ状態に入ることを含む、
方法。
【請求項2】
前記無線アクセスネットワークノードまたは前記無線アクセスネットワークの機能が、基地局と、基地局の中央ユニット制御プレーン機能と、基地局の中央ユニットユーザプレーン機能と、基地局の分散ユニットとのうちの1つまたは複数を備える、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記トレース要求メッセージは、前記トレースが前記無線アクセスネットワークノードまたは前記無線アクセスネットワークの機能にローカルであるかどうか、あるいは、前記トレースが、前記1つまたは複数のUEが前記無線通信ネットワークをローミングするとき、前記1つまたは複数のUEに追従するかどうかの指示を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記トレース要求メッセージが、前記1つまたは複数のUEについて報告されるべきである1つまたは複数のイベントの指示を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数のイベントが、ハンドオーバ関係イベントと、1つまたは複数の規定されたインターフェース上のイベントと、1つまたは複数の規定された無線アクセスネットワークノードまたは前記無線アクセスネットワークの機能を伴うイベントとのうちの1つまたは複数を含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記トレース要求メッセージが、前記1つまたは複数のUEについて報告されるべきである1つまたは複数の測定の指示を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記1つまたは複数の開始条件は、前記トレースについての開始時間と、前記トレースが直ちに開始するべきであるという指示と、のうちの1つまたは複数をさらに含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数のトリガイベントは、前記UEについての無線メトリックがしきい値を満たすことと、前記無線アクセスネットワークノードまたは前記無線アクセスネットワークの機能についての無線メトリックがしきい値を満たすことと、のうちの1つまたは複数をさらに含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
- 前記無線通信ネットワークのノードから、前記1つまたは複数のUEに関係する1つまたは複数のイベントおよび測定を受信すること(802)と、
- 前記1つまたは複数の受信されたイベントおよび測定に基づいて、前記1つまたは複数のUEのロケーションおよび識別情報のうちの1つまたは複数を決定すること(804)と
をさらに含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数のUEの前記ロケーションが、前記無線アクセスネットワークノードまたは前記無線アクセスネットワークの機能の識別情報を含む、請求項に記載の方法。
【請求項11】
無線通信ネットワークのための、無線アクセスネットワークノードまたは無線アクセスネットワークの機能によって実施される方法であって、前記方法が、
- UEトレース始動ノードとの直接インターフェースを介して、1つまたは複数のユーザ機器(UE)に対するトレースを始動するようにとの要求を含むトレース要求メッセージを受信すること(1002)
を含み、
前記UEトレース始動ノードが、管理ノード又は前記無線アクセスネットワークの機能として管理レイヤに位置し、
前記トレース要求メッセージが、特定のUEに対するトレースを始動するようにとの要求、前記特定のUEの識別情報、及び前記トレースについての1つまたは複数の開始条件の指示を含み、
前記1つまたは複数の開始条件は、前記トレースが開始されるようにトリガする1つまたは複数のトリガイベントを含み、
前記1つまたは複数のトリガイベントは、前記UEがRRCコネクティビティ状態に入ることを含む、
方法。
【請求項12】
基地局(560、1100)であって、前記基地局が、
- 処理回路(570、760)であって、前記基地局に、
・ UEトレース始動ノードとの直接インターフェースを介して、1つまたは複数のユーザ機器(UE)に対するトレースを始動するようにとの要求を含むトレース要求メッセージを受信すること
を行わせるように設定された処理回路(570、760)と、
- 前記基地局に電力を供給するように設定された電力供給回路(587)と
を備え、
前記UEトレース始動ノードが、管理ノード又は無線アクセスネットワークの機能として管理レイヤに位置し、
前記トレース要求メッセージが、特定のUEに対するトレースを始動するようにとの要求、前記特定のUEの識別情報、及び前記トレースについての1つまたは複数の開始条件の指示を含み、
前記1つまたは複数の開始条件は、前記トレースが開始されるようにトリガする1つまたは複数のトリガイベントを含み、
前記1つまたは複数のトリガイベントは、前記UEがRRCコネクティビティ状態に入ることを含む、
基地局(560、1100)。
【請求項13】
UEトレース始動ノード(900)であって、前記UEトレース始動ノードが、
- 処理回路であって、前記UEトレース始動ノードに、
・ 無線アクセスネットワークノードまたは無線アクセスネットワークの機能への直接インターフェースを介して、1つまたは複数のユーザ機器(UE)に対するトレースを始動するようにとの要求を含むトレース要求メッセージを送信すること
を行わせるように設定された処理回路と、
- 前記UEトレース始動ノードに電力を供給するように設定された電力供給回路と
を備え、
前記UEトレース始動ノードが、管理ノード又は前記無線アクセスネットワークの機能として管理レイヤに位置し、
前記トレース要求メッセージが、特定のUEに対するトレースを始動するようにとの要求、前記特定のUEの識別情報、及び前記トレースについての1つまたは複数の開始条件の指示を含み、
前記1つまたは複数の開始条件は、前記トレースが開始されるようにトリガする1つまたは複数のトリガイベントを含み、
前記1つまたは複数のトリガイベントは、前記UEがRRCコネクティビティ状態に入ることを含む、
UEトレース始動ノード(900)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、無線通信ネットワークに関し、詳細には、無線通信ネットワークにおける無線デバイスに対するトレースを要求し、始動するための方法、装置および機械可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
概して、本明細書で使用されるすべての用語は、異なる意味が、明確に与えられ、および/またはその用語が使用されるコンテキストから暗示されない限り、関連する技術分野における、それらの用語の通常の意味に従って解釈されるべきである。1つの(a/an)/その(the)エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどへのすべての言及は、別段明示的に述べられていない限り、そのエレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例に言及しているものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示されるいずれの方法のステップも、ステップが、別のステップに後続するかまたは先行するものとして明示的に説明されない限り、および/あるいはステップが別のステップに後続するかまたは先行しなければならないことが暗黙的である場合、開示される厳密な順序で実施される必要はない。本明細書で開示される実施形態のうちのいずれかの任意の特徴は、適切であればいかなる場合も、任意の他の実施形態に適用され得る。同じように、実施形態のうちのいずれかの任意の利点は、任意の他の実施形態に適用され得、その逆も同様である。同封の実施形態の他の目的、特徴、および利点は、以下の説明から明らかになる。
【0003】
3GPPモバイルネットワークは、3GPP 32シリーズ仕様によって規定されているように、ユーザ機器(UE)トレースとしても知られる、加入者および機器トレースを始動する能力を提供する。特に、3GPP TS32.421(v15.0.0)、32.422(v15.1.0)および32.423(v15.0.0)を参照されたい。加入者および機器トレースは、1つまたは複数の特定のユーザ機器に関する、呼レベルにおける詳細な情報を提供する。加入者および機器トレースは、特定のイベント(たとえば、呼、ロケーション更新など)のための瞬時値を与え得る。加入者および機器トレースは、特定のユーザ(たとえば、国際モバイル加入者識別情報(IMSI))またはモバイルタイプ(たとえば、国際モバイル機器識別情報(IMEI)、またはIMEIソフトウェアバージョン(IMEISV))について、あるいはユーザによって始動されるサービスについて、呼レベルにおける任意のインターフェース上でデータをロギングする能力を提供し得る。加入者および機器トレースは、呼中のエンドユーザサービス品質(QoS)(たとえば、要求されたQoS対提供されたQoS)の知覚、プロトコルメッセージと無線周波数(RF)測定との間の相関、または特定のモバイルベンダーとの相互運用性などの情報を提供し得る。
【0004】
加入者および機器トレースはまた、最適化およびトラブルシューティング、ならびに低速無線リソース管理、分析、自己最適化ネットワーク、自動化、機械学習モデルのトレーニングなどに有用である。このデータを作り出すために、ネットワークを含むネットワークエンティティ(NE)において、加入者およびUEトレースが行われる。データは、次いで、さらなる評価のために、外部システム(たとえば、通信管理ネットワーク(TMN)用語における運用システム(OS:Operations System))に転送され得る。
【0005】
3GPP TS32.422(v15.1.0)仕様は、トレース制御および設定管理を指定する。3GPP TS32.422(v15.1.0)仕様は、LTEおよびNRにおけるトレースアクティブ化が、規定されたメッセージ、たとえば、トレース開始、初期コンテキストセットアップ要求またはハンドオーバ要求を介してトリガされることをさらに指定する。トレースアクティブ化は、以下の情報を含んでいる。
・ トレース参照およびトレース記録セッション参照
・ シグナリングメッセージ全体が記録される必要があるのか、ほんのいくつかのIEが記録される必要があるのかを規定する、トレース深度
・ 含まれるべきインターフェースのリスト
・ トレース収集エンティティのIPアドレス
【0006】
5Gのための現在の無線アクセスネットワーク(RAN)アーキテクチャは、複数の構成部分、すなわち、中央ユニット(CU)と、1つまたは複数の分散ユニット(DU)と、1つまたは複数の無線ユニット(RU)とを備える、基地局(またはgNB)を規定する。基地局のプロトコルレイヤスタックは、CUとDUとRUとの間で分割され、スタックの1つまたは複数の下位レイヤがRUにおいて実装され、スタックの1つまたは複数の上位レイヤがCUおよび/またはDUにおいて実装される。CUは、フロントホール上位レイヤスプリット(HLS:higher layer split)ネットワークを介してDUに結合され、CU/DUは、フロントホール下位レイヤスプリット(LLS:lower-layer split)ネットワークを介してRUに接続される。CUは、さらに、1つまたは複数のユーザプレーンエンティティまたは機能(CU-UP)と、1つまたは複数の制御プレーンエンティティまたは機能(CU-CP)とにスプリットされ得る。経時的に、追加の機能エンティティが、既存のエンティティのさらなるスプリットの結果として、または完全に新しいエンティティとしてのいずれかで、無線アクセスネットワークの一部として指定され得る。これらは、限定はしないが、無線インテリジェントコントローラエンティティと無線ネットワーク分析エンティティとを含む。
【発明の概要】
【0007】
現在、(1つまたは複数の)ある課題が存在する。
【0008】
現在の3GPPソリューションは、どのメッセージをUEトレース中に含めるべきかの規定を可能にしない。現在の3GPPソリューションは、UEトレースの一部として提供するための、RANノードにおける内部測定の選択も、UEトレースをトリガするための条件を指定することも、可能にしない。さらに、現在の3GPPソリューションは、スプリットRANアーキテクチャのCU-CP部分をインターフェースするにすぎず、したがって、何らかのトレース要求をフォワーディングするために、CU-CPから、たとえば、CU-UPおよびDUへの通信を必要とする。
【0009】
3GPPがCU-CPとCU-UPとDUとの間のオープンマルチベンダーインターフェースを規定するので、第1のベンダーによるトレースコマンドは、第2のベンダーによって提供されたノードによって、読み取られ、理解され、仲介されなければならず、マルチベンダー依存性をもたらし、革新を遅らせる。
【0010】
本開示のいくつかの態様およびそれらの実施形態は、これらまたは他の課題のソリューションを提供し得る。
【0011】
本開示の実施形態は、たとえば、スプリットRANアーキテクチャのCU-CP、CU-UP、およびDUへの直接接続を含む、RANにおけるUEトレースを呼び出すための、(管理システムなどの)UEトレース始動ノードと1つまたは複数の無線アクセスネットワークノードとの間の新しいインターフェースに関する。呼び出されたUEトレースは、UEがモバイルネットワークをローミングするとき、要求されたイベントを含んでいることがある。追加のネットワークエンティティへの、アーキテクチャのさらなるスプリットが同様に対処され得、したがって、本開示の実施形態は、上記で説明されたCU-CP、CU-UPおよびDUに限定されない。
【0012】
本明細書で開示される問題点のうちの1つまたは複数に対処する様々な実施形態が、本明細書で提案される。一態様は、無線通信ネットワークのための、UEトレース始動ノードによって実施される方法を提供する。本方法は、無線アクセスネットワークノードまたは機能への直接インターフェースを介して、1つまたは複数のユーザ機器に対するトレースを始動するようにとの要求を含むトレース要求メッセージを送信することを含む。
【0013】
別の態様は、無線通信ネットワークのための、無線アクセスネットワークノードまたは機能によって実施される方法を提供する。本方法は、UEトレース始動ノードとの直接インターフェースを介して、1つまたは複数のユーザ機器に対するトレースを始動するようにとの要求を含むトレース要求メッセージを受信することを含む。
【0014】
いくつかの実施形態は、(1つまたは複数の)以下の技術的利点のうちの1つまたは複数を提供し得る。たとえば、実施形態は、UEトレース始動ノードが、スプリットRANアーキテクチャ中の任意のRANノードにUEトレースを直接要求することを可能にし得る。UEトレース始動ノードは、さらに、UEトレース中に含まれるべきメッセージを選択する能力を提供され、任意の関連するインターフェースにわたるメッセージ、ならびにRANノードにおける内部メッセージを含み得る。
【0015】
本開示の実施形態はまた、UEトレースをトリガするための条件を提供し得る。そのような実施形態は、どんなメッセージがトレース中に含まれ得るかにおける革新を可能にし得、これは、それらが、CU-CPに送られたUEトレースコマンドと、DUまたはCU-UPをターゲットにする、そのUEトレースコマンドのコンテンツとの間のマルチベンダー依存性を取り除くからである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークノードの構成を示す図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態によるシグナリング図である。
図3a】本開示のいくつかの実施形態による、EN-DCにおけるMCG SRBを使用するgNB-DU間モビリティについてのシグナリング図である。
図3b】本開示のいくつかの実施形態による、EN-DCにおけるMCG SRBを使用するgNB-DU間モビリティについてのシグナリング図である。
図4a】本開示のいくつかの実施形態による、gNB-CU-UP変更を伴うgNB間ハンドオーバについてのシグナリング図である。
図4b】本開示のいくつかの実施形態による、gNB-CU-UP変更を伴うgNB間ハンドオーバについてのシグナリング図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態による無線ネットワークを示す図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態によるユーザ機器を示す図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態による仮想化環境を示す図である。
図8】本開示のいくつかの実施形態による方法を示すフローチャートである。
図9】本開示のいくつかの実施形態による仮想化装置を示す図である。
図10】本開示のさらなる実施形態による方法を示すフローチャートである。
図11】本開示のさらなる実施形態による仮想化装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
添付の図面を参照しながら、次に、本明細書で企図される実施形態のうちのいくつかがより十分に説明される。しかしながら、他の実施形態は、本明細書で開示される主題の範囲内に含まれており、開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、当業者に主題の範囲を伝達するために、例として提供される。
【0018】
「ノード」、「機能」および「エンティティ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。
【0019】
図1は、いくつかの実施形態による、ネットワークノードの構成を示す。本開示の実施形態は、管理システムまたはノードなど、UEトレースを始動することについての責任をもつネットワークノードまたは機能(以下、「UEトレース始動ノード」)から、(本明細書では、ネットワーク機能(NF)またはネットワークエンティティ(NE)と呼ばれる)1つまたは複数の無線アクセスネットワークノードまたは機能、たとえば、CU-CP、CU-UPおよびDUへの直接インターフェースを提供する。「M」と標示された新しいインターフェースが、図1に示されている。一実施形態では、UEトレース始動ノードはまた、無線アクセスネットワーク中にあり得る。代替実施形態では、UEトレース始動ノードは、コアネットワーク中にあるか、またはコアネットワークに接続され得る。たとえば、UEトレース始動ノードは、パケットコア機能のためのネットワークデータ分析機能(NWDAF)において実装され得る。
【0020】
UEトレース始動ノードは、1つまたは複数の特定のUEについての追加のデータを収集する必要を決定し得る。新しいインターフェースを使用して、UEトレース始動ノードは、1つまたは複数の無線アクセスNFにおける1つまたは複数の特定のUEについての新しいトレースを直接要求する。新しいインターフェースは、UEトレース始動ノードが、直接無線アクセスNFとともに、1つまたは複数のUE(または、1つまたは複数のクラスのUE)についてのトレースの始動を要求することを可能にする。たとえば、1つまたは複数のUEに対するトレースを始動するようにとの要求を含むトレース要求メッセージが、UEトレース始動ノードによって、図1に示されているNEのうちの1つまたは複数(またはすべて)に送信され得る。
【0021】
図2は、本開示の実施形態による、1つまたは複数のUEについてのトレースを始動するプロセスを示すシグナリング図である。
【0022】
図2中のシグナリング図は、(ここで、管理システム(MS)として示されている)UEトレース始動ノードが、(図1中の上記に示されたRAN NFのうちのいずれかなどの)RAN NFと対話し、UEトレースを要求する、シナリオを示す。
1. RANのNFは、イベントおよび測定メッセージをUEトレース始動ノードに送る。イベントおよび測定メッセージは、アクセス可能性と、保持性と、完全性とのうちの1つまたは複数など、1つまたは複数の性能メトリックの通常監視のために使用されるUE関係イベントおよび測定とネットワーク関係イベントおよび測定とを含み得る。メッセージは、メッセージを送るNFの識別情報をも含み得る。UEトレース始動ノードは、1つまたは複数のRAN NFからのイベントによって提供される、NFにおけるUEのローカル識別情報(すなわち、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)、eNB UE S1AP ID、モビリティ管理エンティティ(MME)UE S1AP ID、アクセスおよびモビリティ管理エンティティ(AMF)UE次世代アプリケーションプロトコル(NGAP)ID、RAN UE NGAP IDのうちの1つまたは複数など、無線アクセスネットワークにおいて使用されるUEについての識別情報)を、1つまたは複数のコアネットワークノード、たとえば、ホーム加入者サーバ(HSS)、統合データ管理(UDM)、MMEおよび/またはAMFによって提供される、国際モバイル加入者識別情報(IMSI)または加入者識別情報など、それらのコアネットワークカウンターパートと相関させ得る。メッセージは、上記で説明された直接インターフェース上で、あるいは、1つまたは複数の中間ネットワークノードまたは機能を介して間接的に、送信され得る。
2. イベントおよび測定中の情報、または他のソースからの情報に基づいて、UEトレース始動ノードは、1つまたは複数のUEトレースが始動されるべき必要を決定する。UEトレースは、多くの理由で開始され得る。たとえば、UEはトラブルシューティングのターゲットであり得、(たとえば、ステップ1におけるイベントまたは測定に基づいて決定されるような)性能メトリックによって測定されるような性能レベルがしきい値を満たすことができず、とるべき適切なアクションを決定するためにトレース情報が必要とされ、またはUEはトレース情報が監視および制御されることを必要とするサービスを要求する。
3. イベントおよび測定中の情報に基づいて、UEトレース始動ノードが、関心のより多くのUEのうちの1つのロケーションを推測する。たとえば、イベント中のNFの識別情報は、UEトレース始動ノードが、NFのアドレスをルックアップし、したがって、関心のUEがNFに接続されると推定することを可能にし得る。ステップ1における相関された情報に基づいて、UEトレース始動ノードは、UEを識別し、NFに送信することによってそれをアドレス指定し得る。
4. UEトレース始動ノードは、図1に関して上記で説明された直接インターフェースを使用して、1つまたは複数のトレース要求メッセージを、当該のUEをハンドリングまたはサーブするNFに送る。
5. トレース要求メッセージを受信するNFは、直接インターフェースを介して、トレース応答メッセージで、たとえば、肯定応答または否定応答で、応答する。NFはまた、トレースに関係する設定およびパラメータ、たとえば、どのUEについての、どのイベント/測定が報告されるべきであるかなどを規定する、UEトレースコンテキストを記憶し得る。UEトレースコンテキストは、以下で説明されるように、トレース要求メッセージ内のデータによって規定され得る。
6. 肯定応答において、NFは、要求されたUEトレースを開始する。
7. RANのNFは、直接インターフェースを介して、今度は、要求されたUEトレースをも含む、イベントおよび測定メッセージをUEトレース始動ノードに送る。
【0023】
上記のステップ4は、UEトレース始動ノードから無線アクセスネットワークNFへのトレース要求メッセージの送信について説明する。トレース要求メッセージに関するさらなる詳細が以下で提供される。
【0024】
トレース要求メッセージは、たとえば、1つまたは複数の特定のUEの識別情報を含むことによって、それらのUEに対するトレースを始動するようにとの要求を含み得る。識別情報は、たとえば、C-RNTI、eNB UE S1AP ID、MME UE S1AP ID、AMF UE NGAP ID、およびRAN UE NGAP IDのうちの1つまたは複数を含み得る。追加または代替として、トレース要求メッセージは、1つまたは複数のクラスのUEに対するトレースを始動するようにとの要求を含み得る。クラスは、国際モバイル機器識別情報(IMEI)、IMEIソフトウェアバージョン(IMEISV)、単一ネットワークスライス選択支援情報(S-NSSAI)、無線アクセス技術(RAT)/周波数選択優先度(RFSP)インデックス、サービスプロファイル識別子(SPID)または追加無線リソース管理ポリシインデックス(ARPI)などの識別子に基づいて、UEトレース始動ノードによって決定され、次いで(1つまたは複数の)トレース要求メッセージ中で識別され得る特定のUEを決定するために使用され得る。
【0025】
トレース要求メッセージは、さらに、1つまたは複数の特定の要求されたトレースを識別するために使用される1つまたは複数のトレース識別情報を含むか、またはそれらに関連付けられ得る。トレース要求メッセージが複数のトレース識別情報を含む場合、それぞれのトレース識別情報は、トレースされるべきである各UEについて提供され得る。これらのトレース識別情報は、(たとえば、ステップ7においてUEトレースの一部として送られる)UEトレースイベントおよび測定メッセージ中にそれらを含めることによって、その後NFによって使用され得る。
【0026】
トレースは、NFに対してローカルであるか、またはUEがネットワークにおいてローミングし続けるとき、UEに追従し得る。したがって、トレース要求メッセージは、トレースがNFに対してローカルである(すなわち、トレースは、UEがNFから離れてローミングする場合、UEに追従する必要がない)かどうか、または、トレースが、UEがローミングするとき、UEに追従するかどうかに関する指示を含み得る。さらに、トレースは、時間的に一時的である(たとえば、規定された期間の間有効である)か、特定のイベントが起こるまで有効であるか、または、終了されるまで有効であり得る。これらの変数は、以下の表1中に示されているような表において一緒に編成され得、各要求されたトレースは1つの行および列に従う。
【0027】
トレースは、UEについて提供されるべき1つまたは複数の測定/イベントを必要とし得る。したがって、トレース要求メッセージは、トレースの一部としてUEトレース始動ノードに報告されるべきである、測定および/またはイベントの1つまたは複数の指示を含み得る。イベントおよび/または測定は、一意の名前を使用してグループ化され得、これは、要求された、たとえば、ハンドオーバ関係イベント、規定されたインターフェース上のイベント、あるいは特定のNFタイプ、たとえば、CU-CPまたはDUに従うイベントであり得る。トレース要求メッセージはまた、UEトレース始動ノードまたはトレース情報エレメントを受信するノードの識別情報、前記UEトレース始動ノードまたは前記ノードのアドレス、あるいは識別情報とアドレスの両方を含み得る。
【0028】
測定/イベントは、インターフェース上の、すなわち、RAN NF間(5G RANのためのN2、F1、E1およびXnなど)のシグナリングメッセージまたは外部イベントと、NF内のシグナリングメッセージ、すなわち、内部イベントの両方に関する。
【0029】
トレース要求メッセージは、さらに、トレースについての1つまたは複数の開始条件の指示を含み得る。たとえば、開始条件は、トレースについての開始時間と、(開始条件の不在下で、デフォルト仮定であり得る)トレースが直ちに開始するべきであるという指示と、トレースを開始されるようにトリガする1つまたは複数のトリガイベントのうちの1つまたは複数を含み得る。1つまたは複数のトリガイベントは、UEについての無線メトリックがしきい値を満たすことと、無線アクセスネットワークノードまたは機能についての無線メトリックがしきい値を満たすことと、UEが特定の状態(たとえば、RRCコネクティビティ状態など)に入ることとのうちの1つまたは複数を含み得る。無線メトリックがしきい値を満たすことは、特定の無線メトリック(すなわち、より高い値が正の結果に対応するのか、より低い値が対応するのか)、およびトレースが正のイベント時に開始されるべきであるのか負のイベント時に開始されるべきであるのかに応じて、無線メトリックがそのしきい値を上回ることまたは下回ることに対応し得ることが、当業者によって理解されよう。
【0030】
上述のように、本開示のいくつかの実施形態によれば、UEトレースは、UEが、あるNF(たとえば、UEトレースが始動されたNF)から別のNFにローミングするとき、UEに追従し得る。図3および図4は、あるRAN NFから別のRAN NFへのUEのハンドオーバについての2つの考えられるシナリオを提示する。各図は、順次連続する2つの別個の図面に分割される。図3aおよび図3bは、UEが、同じ基地局(gNB)内で、あるDUから別のDUに移動する実施形態を示す。図4aおよび図4bは、UEが、ある基地局(gNB)から別の基地局に移動する実施形態を示す。図示の実施形態は、CU-UPの変更を伴う。要求されたUEトレースを搬送するUEトレースコンテキストも、モビリティにおいてフォワーディングされ得る。いずれの実施形態でも、ターゲットRANネットワーク機能は、1つまたは複数のトレースを始動するための開始条件で設定され得る。たとえば、ターゲットRANネットワーク機能は、特定のトレース識別情報またはUE識別情報が、ターゲットRANネットワーク機能に入るかまたは接続するときにトレースを始動するように設定され得る。代替的に、ターゲットRANネットワーク機能は、たとえば、ハンドオーバ要求において、UEトレース始動ノードから、UE識別情報またはUEトレース識別情報に関連するUEトレースコンテキストをフェッチすることができ、UEトレースコンテキストは、始動されるべきトレースに関する情報、すなわち、UEトレース設定を含んでいる。
【0031】
図3aおよび図3b中のシグナリング図は、要求されたUEトレースが、gNB-DU間モビリティにおいて、UEトレースコンテキストの一部としてフォワーディングされる例示的な場合を図示する。特に、シグナリング図は、EN-DC(E-UTRAN新無線(New Radio)デュアルコネクティビティ)におけるマスタセルグループ(MCG)シグナリング無線ベアラ(SRB)を使用するgNB-DU間モビリティを示し、3GPP TS38.401、v15.3.0においてより詳細に説明される。
【0032】
ここで、UEトレースコンテキストは、ステップ3におけるUEコンテキストセットアップメッセージにおいて提供され、その後、ターゲットgNB-DUが、UEトレースについてのイベントおよび測定をUEトレース始動ノードに報告し始め得る。
【0033】
図4aおよび図4b中のシグナリング図は、要求されたUEトレースが、gNB間ハンドオーバにおいて、UEトレースコンテキストの一部としてフォワーディングされる例示的な場合を図示する。特に、シグナリング図は、gNB-CU-UP変更を伴うgNB間ハンドオーバを示し、3GPP TS38.401、v15.3.0においてより詳細に示される。
【0034】
ここで、UEトレースコンテキストは、ステップ1におけるターゲットCU-CPへのXnハンドオーバ要求において提供され、ステップ4におけるF1UEコンテキストセットアッププロシージャにおいてターゲットDUにフォワーディングされ、その後、ターゲットCUおよびDUが、それぞれ、UEトレースについてのイベントおよび測定をUEトレース始動ノードに報告し始め得る。UEトレースコンテキストは、ステップ2におけるベアラコンテキストセットアップ要求において、ターゲットCU-UPにも提供され得る。
【0035】
本明細書で説明される主題は、任意の好適な構成要素を使用する任意の適切なタイプのシステムにおいて実装され得るが、本明細書で開示される実施形態は、図5に示されている例示的な無線ネットワークなどの無線ネットワークに関して説明される。簡単のために、図5の無線ネットワークは、ネットワーク506、ネットワークノード560および560b、ならびにWD510、510b、および510cのみを図示する。実際には、無線ネットワークは、無線デバイス間の通信、あるいは無線デバイスと、固定電話、サービスプロバイダ、または任意の他のネットワークノードもしくはエンドデバイスなどの別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに好適な任意の追加のエレメントをさらに含み得る。示されている構成要素のうち、ネットワークノード560および無線デバイス(WD)510は、追加の詳細とともに図示される。無線ネットワークは、1つまたは複数の無線デバイスに通信および他のタイプのサービスを提供して、無線デバイスの、無線ネットワークへのアクセス、および/あるいは、無線ネットワークによってまたは無線ネットワークを介して提供されるサービスの使用を容易にし得る。
【0036】
無線ネットワークは、任意のタイプの通信(communication)、通信(telecommunication)、データ、セルラ、および/または無線ネットワーク、あるいは他の同様のタイプのシステムを含み、および/またはそれらとインターフェースし得る。いくつかの実施形態では、無線ネットワークは、特定の規格あるいは他のタイプのあらかじめ規定されたルールまたはプロシージャに従って動作するように設定され得る。したがって、無線ネットワークの特定の実施形態は、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、Long Term Evolution(LTE)、ならびに/あるいは他の好適な2G、3G、4G、または5G規格などの通信規格、IEEE802.11規格などの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、ならびに/あるいは、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、Bluetooth、Z-Waveおよび/またはZigBee規格など、任意の他の適切な無線通信規格を実装し得る。
【0037】
ネットワーク506は、1つまたは複数のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、およびデバイス間の通信を可能にするための他のネットワークを備え得る。
【0038】
ネットワークノード560およびWD510は、以下でより詳細に説明される様々な構成要素を備える。これらの構成要素は、無線ネットワークにおいて無線接続を提供することなど、ネットワークノードおよび/または無線デバイス機能を提供するために協働する。異なる実施形態では、無線ネットワークは、任意の数の有線または無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、中継局、ならびに/あるいは有線接続を介してかまたは無線接続を介してかにかかわらず、データおよび/または信号の通信を容易にするかまたはその通信に参加し得る、任意の他の構成要素またはシステムを備え得る。
【0039】
本明細書で使用されるネットワークノードは、無線デバイスと、ならびに/あるいは、無線デバイスへの無線アクセスを可能にし、および/または提供するための、および/または、無線ネットワークにおいて他の機能(たとえば、アドミニストレーション)を実施するための、無線ネットワーク中の他のネットワークノードまたは機器と、直接または間接的に通信することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な機器を指す。ネットワークノードの例は、限定はしないが、アクセスポイント(AP)(たとえば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(たとえば、無線基地局、ノードB、エボルブドノードB(eNB)およびNRノードB(gNB))を含む。基地局は、基地局が提供するカバレッジの量(または、言い方を変えれば、基地局の送信電力レベル)に基づいてカテゴリー分類され得、その場合、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、またはマクロ基地局と呼ばれることもある。基地局は、リレーを制御する、リレーノードまたはリレードナーノードであり得る。ネットワークノードは、リモート無線ヘッド(RRH)と呼ばれることがある、集中型デジタルユニットおよび/またはリモートラジオユニット(RRU)など、分散無線基地局の1つまたは複数(またはすべて)のパートをも含み得る。そのようなリモートラジオユニットは、アンテナ統合無線機としてアンテナと統合されることも統合されないこともある。分散無線基地局のパートは、分散アンテナシステム(DAS)において、ノードと呼ばれることもある。ネットワークノードのまたさらなる例は、マルチ規格無線(MSR)BSなどのMSR機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)または基地局コントローラ(BSC)などのネットワークコントローラ、基地トランシーバ局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(たとえば、MSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、測位ノード(たとえば、E-SMLC)、および/あるいはMDTを含む。別の例として、ネットワークノードは、以下でより詳細に説明されるように、仮想ネットワークノードであり得る。しかしながら、より一般的には、ネットワークノードは、無線ネットワークへのアクセスを可能にし、および/または無線デバイスに提供し、あるいは、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを提供することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な任意の好適なデバイス(またはデバイスのグループ)を表し得る。
【0040】
図5では、ネットワークノード560は、処理回路570と、デバイス可読媒体580と、インターフェース590と、補助機器584と、電源586と、電力回路587と、アンテナ562とを含む。図5の例示的な無線ネットワーク中に示されているネットワークノード560は、ハードウェア構成要素の示されている組合せを含むデバイスを表し得るが、他の実施形態は、構成要素の異なる組合せをもつネットワークノードを備え得る。ネットワークノードが、本明細書で開示されるタスク、特徴、機能および方法を実施するために必要とされるハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の好適な組合せを備えることを理解されたい。その上、ネットワークノード560の構成要素が、より大きいボックス内に位置する単一のボックスとして、または複数のボックス内で入れ子にされている単一のボックスとして図示されているが、実際には、ネットワークノードは、単一の示されている構成要素を組成する複数の異なる物理構成要素を備え得る(たとえば、デバイス可読媒体580は、複数の別個のハードドライブならびに複数のRAMモジュールを備え得る)。
【0041】
同様に、ネットワークノード560は、複数の物理的に別個の構成要素(たとえば、ノードB構成要素およびRNC構成要素、またはBTS構成要素およびBSC構成要素など)から組み立てられ得、これらは各々、それら自体のそれぞれの構成要素を有し得る。ネットワークノード560が複数の別個の構成要素(たとえば、BTS構成要素およびBSC構成要素)を備えるいくつかのシナリオでは、別個の構成要素のうちの1つまたは複数が、いくつかのネットワークノードの間で共有され得る。たとえば、単一のRNCが、複数のノードBを制御し得る。そのようなシナリオでは、各一意のノードBとRNCとのペアは、いくつかの事例では、単一の別個のネットワークノードと見なされ得る。いくつかの実施形態では、ネットワークノード560は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように設定され得る。そのような実施形態では、いくつかの構成要素は複製され得(たとえば、異なるRATのための別個のデバイス可読媒体580)、いくつかの構成要素は再使用され得る(たとえば、同じアンテナ562がRATによって共有され得る)。ネットワークノード560は、ネットワークノード560に統合された、たとえば、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、またはBluetooth無線技術など、異なる無線技術のための様々な示されている構成要素の複数のセットをも含み得る。これらの無線技術は、同じまたは異なるチップまたはチップのセット、およびネットワークノード560内の他の構成要素に統合され得る。
【0042】
処理回路570は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、いくつかの取得動作)を実施するように設定される。処理回路570によって実施されるこれらの動作は、処理回路570によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報に変換することによって、処理すること、取得された情報または変換された情報をネットワークノードに記憶された情報と比較すること、ならびに/あるいは、取得された情報または変換された情報に基づいて、および前記処理が決定を行ったことの結果として、1つまたは複数の動作を実施することを含み得る。
【0043】
処理回路570は、単体で、またはデバイス可読媒体580などの他のネットワークノード560構成要素と併せてのいずれかで、ネットワークノード560機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうちの1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せを備え得る。たとえば、処理回路570は、デバイス可読媒体580に記憶された命令、または処理回路570内のメモリに記憶された命令を実行し得る。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線特徴、機能、または利益のうちのいずれかを提供することを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路570は、システムオンチップ(SOC)を含み得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、処理回路570は、無線周波数(RF)トランシーバ回路572とベースバンド処理回路574とのうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの実施形態では、無線周波数(RF)トランシーバ回路572とベースバンド処理回路574とは、別個のチップ(またはチップのセット)、ボード、または無線ユニットおよびデジタルユニットなどのユニット上にあり得る。代替実施形態では、RFトランシーバ回路572とベースバンド処理回路574との一部または全部は、同じチップまたはチップのセット、ボード、あるいはユニット上にあり得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード、基地局、eNBまたは他のそのようなネットワークデバイスによって提供されるものとして本明細書で説明される機能の一部または全部は、デバイス可読媒体580、または処理回路570内のメモリに記憶された、命令を実行する処理回路570によって実施され得る。代替実施形態では、機能の一部または全部は、ハードワイヤード様式などで、別個のまたは個別のデバイス可読媒体に記憶された命令を実行することなしに、処理回路570によって提供され得る。それらの実施形態のいずれでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路570は、説明される機能を実施するように設定され得る。そのような機能によって提供される利益は、処理回路570単独に、またはネットワークノード560の他の構成要素に限定されないが、全体としてネットワークノード560によって、ならびに/または概してエンドユーザおよび無線ネットワークによって、享受される。
【0046】
デバイス可読媒体580は、限定はしないが、永続ストレージ、固体メモリ、リモートマウントメモリ、磁気媒体、光媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))を含む、任意の形態の揮発性または不揮発性コンピュータ可読メモリ、ならびに/あるいは、処理回路570によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを備え得る。デバイス可読媒体580は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、表などのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路570によって実行されることが可能であり、ネットワークノード560によって利用される、他の命令を含む、任意の好適な命令、データまたは情報を記憶し得る。デバイス可読媒体580は、処理回路570によって行われた計算および/またはインターフェース590を介して受信されたデータを記憶するために使用され得る。いくつかの実施形態では、処理回路570およびデバイス可読媒体580は、統合されていると見なされ得る。
【0047】
インターフェース590は、ネットワークノード560、ネットワーク506、および/またはWD510の間のシグナリングおよび/またはデータの有線または無線通信において使用される。示されているように、インターフェース590は、たとえば有線接続上でネットワーク506との間でデータを送るおよび受信するための(1つまたは複数の)ポート/(1つまたは複数の)端末594を含む。インターフェース590は、アンテナ562に結合されるか、またはいくつかの実施形態では、アンテナ562の一部であり得る、無線フロントエンド回路592をも含む。無線フロントエンド回路592は、フィルタ598と増幅器596とを備える。無線フロントエンド回路592は、アンテナ562および処理回路570に接続され得る。無線フロントエンド回路は、アンテナ562と処理回路570との間で通信される信号を調整するように設定され得る。無線フロントエンド回路592は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路592は、デジタルデータを、フィルタ598および/または増幅器596の組合せを使用して適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号に変換し得る。無線信号は、次いで、アンテナ562を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ562は無線信号を収集し得、次いで、無線信号は無線フロントエンド回路592によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路570に受け渡され得る。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。
【0048】
いくつかの代替実施形態では、ネットワークノード560は別個の無線フロントエンド回路592を含まないことがあり、代わりに、処理回路570は、無線フロントエンド回路を備え得、別個の無線フロントエンド回路592なしでアンテナ562に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路572の全部または一部が、インターフェース590の一部と見なされ得る。さらに他の実施形態では、インターフェース590は、無線ユニット(図示せず)の一部として、1つまたは複数のポートまたは端末594と、無線フロントエンド回路592と、RFトランシーバ回路572とを含み得、インターフェース590は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路574と通信し得る。
【0049】
アンテナ562は、無線信号を送るおよび/または受信するように設定された、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含み得る。アンテナ562は、無線フロントエンド回路590に結合され得、データおよび/または信号を無線で送信および受信することが可能な任意のタイプのアンテナであり得る。いくつかの実施形態では、アンテナ562は、たとえば2GHzから66GHzの間の無線信号を送信/受信するように動作可能な1つまたは複数の全指向性、セクタまたはパネルアンテナを備え得る。全指向性アンテナは、任意の方向に無線信号を送信/受信するために使用され得、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスから無線信号を送信/受信するために使用され得、パネルアンテナは、比較的直線ラインで無線信号を送信/受信するために使用される見通し線アンテナであり得る。いくつかの事例では、2つ以上のアンテナの使用は、MIMOと呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、アンテナ562は、ネットワークノード560とは別個であり得、インターフェースまたはポートを通してネットワークノード560に接続可能であり得る。
【0050】
アンテナ562、インターフェース590、および/または処理回路570は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作および/またはいくつかの取得動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器から受信され得る。同様に、アンテナ562、インターフェース590、および/または処理回路570は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器に送信され得る。
【0051】
電力回路587は、電力管理回路を備えるか、または電力管理回路に結合され得、本明細書で説明される機能を実施するための電力を、ネットワークノード560の構成要素に供給するように設定される。電力回路587は、電源586から電力を受信し得る。電源586および/または電力回路587は、それぞれの構成要素に好適な形式で(たとえば、各それぞれの構成要素のために必要とされる電圧および電流レベルにおいて)、ネットワークノード560の様々な構成要素に電力を提供するように設定され得る。電源586は、電力回路587および/またはネットワークノード560中に含まれるか、あるいは電力回路587および/またはネットワークノード560の外部にあるかのいずれかであり得る。たとえば、ネットワークノード560は、電気ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して外部電源(たとえば、電気コンセント)に接続可能であり得、それにより、外部電源は電力回路587に電力を供給する。さらなる例として、電源586は、電力回路587に接続された、または電力回路587中で統合された、バッテリーまたはバッテリーパックの形態の電力源を備え得る。バッテリーは、外部電源が落ちた場合、バックアップ電力を提供し得る。光起電力デバイスなどの他のタイプの電源も使用され得る。
【0052】
ネットワークノード560の代替実施形態は、本明細書で説明される機能、および/または本明細書で説明される主題をサポートするために必要な機能のうちのいずれかを含む、ネットワークノードの機能のいくつかの態様を提供することを担当し得る、図5に示されている構成要素以外の追加の構成要素を含み得る。たとえば、ネットワークノード560は、ネットワークノード560への情報の入力を可能にするための、およびネットワークノード560からの情報の出力を可能にするための、ユーザインターフェース機器を含み得る。これは、ユーザが、ネットワークノード560のための診断、メンテナンス、修復、および他のアドミニストレーティブ機能を実施することを可能にし得る。
【0053】
本開示の実施形態によれば、および上述のように、ネットワークノード560は、1つまたは複数の中央ユニット(CU)と、1つまたは複数の分散ユニット(DU)と、1つまたは複数の無線ユニット(RU)とのうちの2つ以上など、少なくとも2つの構成部分に実装される。CUは、さらに、1つまたは複数のユーザプレーンエンティティまたは機能(CU-UP)と、1つまたは複数の制御プレーンエンティティまたは機能(CU-CP)とにスプリットされ得る。基地局のプロトコルレイヤスタックは、CUとDUとRUとの間で分割され、スタックの1つまたは複数の下位レイヤがRUにおいて実装され、スタックの1つまたは複数の上位レイヤがCUおよび/またはDUにおいて実装される。CUは、フロントホール上位レイヤスプリット(HLS)ネットワークを介してDUに結合され得、CU/DUは、フロントホール下位レイヤスプリット(LLS)ネットワークを介してRUに接続され得る。
【0054】
CU、DUおよびRUは各々、図10に関して以下で説明されるものなど、本明細書で説明される方法のうちのいずれかを実施するように設定された処理回路を備え得る。CU、DUおよび/またはRUは、それぞれのCU、DUおよびRUに電力を供給するように設定された電力供給回路をさらに備え得る。
【0055】
本明細書で使用される無線デバイス(WD)は、ネットワークノードおよび/または他の無線デバイスと無線で通信することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能なデバイスを指す。別段に記載されていない限り、WDという用語は、本明細書ではユーザ機器(UE)と互換的に使用され得る。無線で通信することは、空中で情報を伝達するのに好適な、電磁波、電波、赤外波、および/または他のタイプの信号を使用して無線信号を送信および/または受信することを伴い得る。いくつかの実施形態では、WDは、直接人間対話なしに情報を送信および/または受信するように設定され得る。たとえば、WDは、内部または外部イベントによってトリガされたとき、あるいはネットワークからの要求に応答して、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信するように設計され得る。WDの例は、限定はしないが、スマートフォン、モバイルフォン、セルフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲーミングコンソールまたはデバイス、音楽記憶デバイス、再生器具、ウェアラブル端末デバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップコンピュータ、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客構内機器(CPE)、車載無線端末デバイスなどを含む。WDは、たとえばサイドリンク通信、V2V(Vehicle-to-Vehicle)、V2I(Vehicle-to-Infrastructure)、V2X(Vehicle-to-Everything)のための3GPP規格を実装することによって、D2D(device-to-device)通信をサポートし得、この場合、D2D通信デバイスと呼ばれることがある。また別の特定の例として、モノのインターネット(IoT)シナリオでは、WDは、監視および/または測定を実施し、そのような監視および/または測定の結果を別のWDおよび/またはネットワークノードに送信する、マシンまたは他のデバイスを表し得る。WDは、この場合、マシンツーマシン(M2M)デバイスであり得、M2Mデバイスは、3GPPコンテキストではMTCデバイスと呼ばれることがある。1つの特定の例として、WDは、3GPP狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)規格を実装するUEであり得る。そのようなマシンまたはデバイスの特定の例は、センサー、電力計などの計量デバイス、産業用機械類、あるいは家庭用または個人用電気器具(たとえば冷蔵庫、テレビジョンなど)、個人用ウェアラブル(たとえば、時計、フィットネストラッカーなど)である。他のシナリオでは、WDは車両または他の機器を表し得、車両または他の機器は、その動作ステータスを監視することおよび/またはその動作ステータスに関して報告すること、あるいはその動作に関連する他の機能が可能である。上記で説明されたWDは無線接続のエンドポイントを表し得、その場合、デバイスは無線端末と呼ばれることがある。さらに、上記で説明されたWDはモバイルであり得、その場合、デバイスはモバイルデバイスまたはモバイル端末と呼ばれることもある。
【0056】
示されているように、無線デバイス510は、アンテナ511と、インターフェース514と、処理回路520と、デバイス可読媒体530と、ユーザインターフェース機器532と、補助機器534と、電源536と、電力回路537とを含む。WD510は、WD510によってサポートされる、たとえば、ほんの数個を挙げると、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、WiMAX、またはBluetooth無線技術など、異なる無線技術のための示されている構成要素のうちの1つまたは複数の複数のセットを含み得る。これらの無線技術は、WD510内の他の構成要素と同じまたは異なるチップまたはチップのセットに統合され得る。
【0057】
アンテナ511は、無線信号を送るおよび/または受信するように設定された、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含み得、インターフェース514に接続される。いくつかの代替実施形態では、アンテナ511は、WD510とは別個であり、インターフェースまたはポートを通してWD510に接続可能であり得る。アンテナ511、インターフェース514、および/または処理回路520は、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作または送信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、ネットワークノードおよび/または別のWDから受信され得る。いくつかの実施形態では、無線フロントエンド回路および/またはアンテナ511は、インターフェースと見なされ得る。
【0058】
示されているように、インターフェース514は、無線フロントエンド回路512とアンテナ511とを備える。無線フロントエンド回路512は、1つまたは複数のフィルタ518と増幅器516とを備える。無線フロントエンド回路514は、アンテナ511および処理回路520に接続され、アンテナ511と処理回路520との間で通信される信号を調整するように設定される。無線フロントエンド回路512は、アンテナ511に結合されるか、またはアンテナ511の一部であり得る。いくつかの実施形態では、WD510は別個の無線フロントエンド回路512を含まないことがあり、むしろ、処理回路520は、無線フロントエンド回路を備え得、アンテナ511に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路522の一部または全部が、インターフェース514の一部と見なされ得る。無線フロントエンド回路512は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路512は、デジタルデータを、フィルタ518および/または増幅器516の組合せを使用して適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号に変換し得る。無線信号は、次いで、アンテナ511を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ511は無線信号を収集し得、次いで、無線信号は無線フロントエンド回路512によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路520に受け渡され得る。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。
【0059】
処理回路520は、単体で、またはデバイス可読媒体530などの他のWD510構成要素と併せてのいずれかで、WD510機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうちの1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せを備え得る。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線特徴または利益のうちのいずれかを提供することを含み得る。たとえば、処理回路520は、本明細書で開示される機能を提供するために、デバイス可読媒体530に記憶された命令、または処理回路520内のメモリに記憶された命令を実行し得る。
【0060】
示されているように、処理回路520は、RFトランシーバ回路522、ベースバンド処理回路524、およびアプリケーション処理回路526のうちの1つまたは複数を含む。他の実施形態では、処理回路は、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。いくつかの実施形態では、WD510の処理回路520は、SOCを備え得る。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路522、ベースバンド処理回路524、およびアプリケーション処理回路526は、別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。代替実施形態では、ベースバンド処理回路524およびアプリケーション処理回路526の一部または全部は1つのチップまたはチップのセットになるように組み合わせられ得、RFトランシーバ回路522は別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。さらに代替の実施形態では、RFトランシーバ回路522およびベースバンド処理回路524の一部または全部は同じチップまたはチップのセット上にあり得、アプリケーション処理回路526は別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。また他の代替実施形態では、RFトランシーバ回路522、ベースバンド処理回路524、およびアプリケーション処理回路526の一部または全部は、同じチップまたはチップのセット中で組み合わせられ得る。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路522は、インターフェース514の一部であり得る。RFトランシーバ回路522は、処理回路520のためのRF信号を調整し得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される機能の一部または全部は、デバイス可読媒体530に記憶された命令を実行する処理回路520によって提供され得、デバイス可読媒体530は、いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体であり得る。代替実施形態では、機能の一部または全部は、ハードワイヤード様式などで、別個のまたは個別のデバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行することなしに、処理回路520によって提供され得る。それらの特定の実施形態のいずれでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路520は、説明される機能を実施するように設定され得る。そのような機能によって提供される利益は、処理回路520単独に、またはWD510の他の構成要素に限定されないが、全体としてWD510によって、ならびに/または概してエンドユーザおよび無線ネットワークによって、享受される。
【0062】
処理回路520は、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、いくつかの取得動作)を実施するように設定され得る。処理回路520によって実施されるようなこれらの動作は、処理回路520によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報に変換することによって、処理すること、取得された情報または変換された情報をWD510によって記憶された情報と比較すること、ならびに/あるいは、取得された情報または変換された情報に基づいて、および前記処理が決定を行ったことの結果として、1つまたは複数の動作を実施することを含み得る。
【0063】
デバイス可読媒体530は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、表などのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路520によって実行されることが可能な他の命令を記憶するように動作可能であり得る。デバイス可読媒体530は、コンピュータメモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)または読取り専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))、ならびに/あるいは、処理回路520によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路520およびデバイス可読媒体530は、統合されていると見なされ得る。
【0064】
ユーザインターフェース機器532は、人間のユーザがWD510と対話することを可能にする構成要素を提供し得る。そのような対話は、視覚、聴覚、触覚など、多くの形態のものであり得る。ユーザインターフェース機器532は、ユーザへの出力を作り出すように、およびユーザがWD510への入力を提供することを可能にするように動作可能であり得る。対話のタイプは、WD510にインストールされるユーザインターフェース機器532のタイプに応じて変動し得る。たとえば、WD510がスマートフォンである場合、対話はタッチスクリーンを介したものであり得、WD510がスマートメーターである場合、対話は、使用量(たとえば、使用されたガロンの数)を提供するスクリーン、または(たとえば、煙が検出された場合)可聴警報を提供するスピーカーを通したものであり得る。ユーザインターフェース機器532は、入力インターフェース、デバイスおよび回路、ならびに、出力インターフェース、デバイスおよび回路を含み得る。ユーザインターフェース機器532は、WD510への情報の入力を可能にするように設定され、処理回路520が入力情報を処理することを可能にするために、処理回路520に接続される。ユーザインターフェース機器532は、たとえば、マイクロフォン、近接度または他のセンサー、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つまたは複数のカメラ、USBポート、あるいは他の入力回路を含み得る。ユーザインターフェース機器532はまた、WD510からの情報の出力を可能にするように、および処理回路520がWD510からの情報を出力することを可能にするように設定される。ユーザインターフェース機器532は、たとえば、スピーカー、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインターフェース、または他の出力回路を含み得る。ユーザインターフェース機器532の1つまたは複数の入力および出力インターフェース、デバイス、および回路を使用して、WD510は、エンドユーザおよび/または無線ネットワークと通信し、エンドユーザおよび/または無線ネットワークが本明細書で説明される機能から利益を得ることを可能にし得る。
【0065】
補助機器534は、概してWDによって実施されないことがある、より固有の機能を提供するように動作可能である。これは、様々な目的のために測定を行うための特殊なセンサー、有線通信などの追加のタイプの通信のためのインターフェースなどを備え得る。補助機器534の構成要素の包含およびタイプは、実施形態および/またはシナリオに応じて変動し得る。
【0066】
電源536は、いくつかの実施形態では、バッテリーまたはバッテリーパックの形態のものであり得る。外部電源(たとえば、電気コンセント)、光起電力デバイスまたは電池など、他のタイプの電源も使用され得る。WD510は、電源536から、本明細書で説明または指示される任意の機能を行うために電源536からの電力を必要とする、WD510の様々な部分に電力を配信するための、電力回路537をさらに備え得る。電力回路537は、いくつかの実施形態では、電力管理回路を備え得る。電力回路537は、追加または代替として、外部電源から電力を受信するように動作可能であり得、その場合、WD510は、電力ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して(電気コンセントなどの)外部電源に接続可能であり得る。電力回路537はまた、いくつかの実施形態では、外部電源から電源536に電力を配信するように動作可能であり得る。これは、たとえば、電源536の充電のためのものであり得る。電力回路537は、電源536からの電力に対して、その電力を、電力が供給されるWD510のそれぞれの構成要素に好適であるようにするために、任意のフォーマッティング、変換、または他の修正を実施し得る。
【0067】
図6は、本明細書で説明される様々な態様による、UEの一実施形態を示す。本明細書で使用されるユーザ機器またはUEは、必ずしも、関連するデバイスを所有し、および/または動作させる人間のユーザという意味におけるユーザを有するとは限らない。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売、または人間のユーザによる動作を意図されるが、特定の人間のユーザに関連しないことがあるか、または特定の人間のユーザに初めに関連しないことがある、デバイス(たとえば、スマートスプリンクラーコントローラ)を表し得る。代替的に、UEは、エンドユーザへの販売、またはエンドユーザによる動作を意図されないが、ユーザに関連するか、またはユーザの利益のために動作され得る、デバイス(たとえば、スマート電力計)を表し得る。UE6200は、NB-IoT UE、マシン型通信(MTC)UE、および/または拡張MTC(eMTC)UEを含む、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって識別される任意のUEであり得る。図6に示されているUE600は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のGSM、UMTS、LTE、および/または5G規格など、3GPPによって公表された1つまたは複数の通信規格による通信のために設定されたWDの一例である。前述のように、WDおよびUEという用語は、互換的に使用され得る。したがって、図6はUEであるが、本明細書で説明される構成要素は、WDに等しく適用可能であり、その逆も同様である。
【0068】
図6では、UE600は、入出力インターフェース605、無線周波数(RF)インターフェース609、ネットワーク接続インターフェース611、ランダムアクセスメモリ(RAM)617と読取り専用メモリ(ROM)619と記憶媒体621などとを含むメモリ615、通信サブシステム631、電源633、および/または他の構成要素、あるいはそれらの任意の組合せに動作可能に結合された、処理回路601を含む。記憶媒体621は、オペレーティングシステム623と、アプリケーションプログラム625と、データ627とを含む。他の実施形態では、記憶媒体621は、他の同様のタイプの情報を含み得る。いくつかのUEは、図6に示されている構成要素のすべてを利用するか、またはそれらの構成要素のサブセットのみを利用し得る。構成要素間の統合のレベルは、UEごとに変動し得る。さらに、いくつかのUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機など、構成要素の複数のインスタンスを含んでいることがある。
【0069】
図6では、処理回路601は、コンピュータ命令およびデータを処理するように設定され得る。処理回路601は、(たとえば、ディスクリート論理、FPGA、ASICなどにおける)1つまたは複数のハードウェア実装状態機械など、機械可読コンピュータプログラムとしてメモリに記憶された機械命令を実行するように動作可能な任意の逐次状態機械、適切なファームウェアと一緒のプログラマブル論理、適切なソフトウェアと一緒のマイクロプロセッサまたはデジタル信号プロセッサ(DSP)など、1つまたは複数のプログラム内蔵、汎用プロセッサ、あるいは上記の任意の組合せを実装するように設定され得る。たとえば、処理回路601は、2つの中央処理ユニット(CPU)を含み得る。データは、コンピュータによる使用に好適な形式での情報であり得る。
【0070】
図示された実施形態では、入出力インターフェース605は、入力デバイス、出力デバイス、または入出力デバイスに通信インターフェースを提供するように設定され得る。UE600は、入出力インターフェース605を介して出力デバイスを使用するように設定され得る。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインターフェースポートを使用し得る。たとえば、UE600への入力およびUE600からの出力を提供するために、USBポートが使用され得る。出力デバイスは、スピーカー、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力デバイス、またはそれらの任意の組合せであり得る。UE600は、ユーザがUE600に情報をキャプチャすることを可能にするために、入出力インターフェース605を介して入力デバイスを使用するように設定され得る。入力デバイスは、タッチセンシティブまたはプレゼンスセンシティブディスプレイ、カメラ(たとえば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラなど)、マイクロフォン、センサー、マウス、トラックボール、方向性パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカードなどを含み得る。プレゼンスセンシティブディスプレイは、ユーザからの入力を検知するための容量性または抵抗性タッチセンサーを含み得る。センサーは、たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、チルトセンサー、力センサー、磁力計、光センサー、近接度センサー、別の同様のセンサー、またはそれらの任意の組合せであり得る。たとえば、入力デバイスは、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイクロフォン、および光センサーであり得る。
【0071】
図6では、RFインターフェース609は、送信機、受信機、およびアンテナなど、RF構成要素に通信インターフェースを提供するように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース611は、ネットワーク643aに通信インターフェースを提供するように設定され得る。ネットワーク643aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同様のネットワークまたはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含し得る。たとえば、ネットワーク643aは、Wi-Fiネットワークを備え得る。ネットワーク接続インターフェース611は、イーサネット、TCP/IP、SONET、ATMなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って通信ネットワーク上で1つまたは複数の他のデバイスと通信するために使用される、受信機および送信機インターフェースを含むように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース611は、通信ネットワークリンク(たとえば、光学的、電気的など)に適した受信機および送信機機能を実装し得る。送信機および受信機機能は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有し得るか、あるいは、代替的に、別個に実装され得る。
【0072】
RAM617は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、およびデバイスドライバなど、ソフトウェアプログラムの実行中に、データまたはコンピュータ命令の記憶またはキャッシングを提供するために、バス602を介して処理回路601にインターフェースするように設定され得る。ROM619は、処理回路601にコンピュータ命令またはデータを提供するように設定され得る。たとえば、ROM619は、不揮発性メモリに記憶される、基本入出力(I/O)、起動、またはキーボードからのキーストロークの受信など、基本システム機能のための、不変低レベルシステムコードまたはデータを記憶するように設定され得る。記憶媒体621は、RAM、ROM、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、またはフラッシュドライブなど、メモリを含むように設定され得る。一例では、記憶媒体621は、オペレーティングシステム623と、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェットまたはガジェットエンジン、あるいは別のアプリケーションなどのアプリケーションプログラム625と、データファイル627とを含むように設定され得る。記憶媒体621は、UE600による使用のために、多様な様々なオペレーティングシステムまたはオペレーティングシステムの組合せのうちのいずれかを記憶し得る。
【0073】
記憶媒体621は、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)光ディスクドライブ、内蔵ハードディスクドライブ、Blu-Ray光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータ記憶(HDDS)光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュールまたはリムーバブルユーザ識別情報(SIM/RUIM)モジュールなどのスマートカードメモリ、他のメモリ、あるいはそれらの任意の組合せなど、いくつかの物理ドライブユニットを含むように設定され得る。記憶媒体621は、UE600が、一時的または非一時的メモリ媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラムなどにアクセスすること、データをオフロードすること、あるいはデータをアップロードすることを可能にし得る。通信システムを利用する製造品などの製造品は、記憶媒体621中に有形に具現され得、記憶媒体621はデバイス可読媒体を備え得る。
【0074】
図6では、処理回路601は、通信サブシステム631を使用してネットワーク643bと通信するように設定され得る。ネットワーク643aとネットワーク643bとは、同じ1つまたは複数のネットワークまたは異なる1つまたは複数のネットワークであり得る。通信サブシステム631は、ネットワーク643bと通信するために使用される1つまたは複数のトランシーバを含むように設定され得る。たとえば、通信サブシステム631は、IEEE802.11、CDMA、WCDMA、GSM、LTE、UTRAN、WiMaxなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って、無線アクセスネットワーク(RAN)の別のWD、UE、または基地局など、無線通信が可能な別のデバイスの1つまたは複数のリモートトランシーバと通信するために使用される、1つまたは複数のトランシーバを含むように設定され得る。各トランシーバは、RANリンク(たとえば、周波数割り当てなど)に適した送信機機能または受信機機能をそれぞれ実装するための、送信機633および/または受信機635を含み得る。さらに、各トランシーバの送信機633および受信機635は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有し得るか、あるいは、代替的に、別個に実装され得る。
【0075】
示されている実施形態では、通信サブシステム631の通信機能は、データ通信、ボイス通信、マルチメディア通信、Bluetoothなどの短距離通信、ニアフィールド通信、ロケーションを決定するための全地球測位システム(GPS)の使用などのロケーションベース通信、別の同様の通信機能、またはそれらの任意の組合せを含み得る。たとえば、通信サブシステム631は、セルラ通信と、Wi-Fi通信と、Bluetooth通信と、GPS通信とを含み得る。ネットワーク643bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同様のネットワークまたはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含し得る。たとえば、ネットワーク643bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、および/またはニアフィールドネットワークであり得る。電源613は、UE600の構成要素に交流(AC)または直流(DC)電力を提供するように設定され得る。
【0076】
本明細書で説明される特徴、利益および/または機能は、UE600の構成要素のうちの1つにおいて実装されるか、またはUE600の複数の構成要素にわたって区分され得る。さらに、本明細書で説明される特徴、利益、および/または機能は、ハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェアの任意の組合せで実装され得る。一例では、通信サブシステム631は、本明細書で説明される構成要素のうちのいずれかを含むように設定され得る。さらに、処理回路601は、バス602上でそのような構成要素のうちのいずれかと通信するように設定され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかは、処理回路601によって実行されたとき、本明細書で説明される対応する機能を実施する、メモリに記憶されたプログラム命令によって表され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの機能は、処理回路601と通信サブシステム631との間で区分され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの非計算集約的機能が、ソフトウェアまたはファームウェアで実装され得、計算集約的機能がハードウェアで実装され得る。
【0077】
図7は、いくつかの実施形態によって実装される機能が仮想化され得る、仮想化環境700を示す概略ブロック図である。本コンテキストでは、仮想化することは、ハードウェアプラットフォーム、記憶デバイスおよびネットワーキングリソースを仮想化することを含み得る、装置またはデバイスの仮想バージョンを作成することを意味する。本明細書で使用される仮想化は、ノード(たとえば、仮想化された基地局または仮想化された無線アクセスノード)に、あるいはデバイス(たとえば、UE、無線デバイスまたは任意の他のタイプの通信デバイス)またはそのデバイスの構成要素に適用され得、機能の少なくとも一部分が、(たとえば、1つまたは複数のネットワークにおいて1つまたは複数の物理処理ノード上で実行する、1つまたは複数のアプリケーション、構成要素、機能、仮想マシンまたはコンテナを介して)1つまたは複数の仮想構成要素として実装される、実装形態に関する。
【0078】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明される機能の一部または全部は、ハードウェアノード730のうちの1つまたは複数によってホストされる1つまたは複数の仮想環境700において実装される1つまたは複数の仮想マシンによって実行される、仮想構成要素として実装され得る。さらに、仮想ノードが、無線アクセスノードではないか、または無線コネクティビティ(たとえば、コアネットワークノード)を必要としない実施形態では、ネットワークノードは完全に仮想化され得る。
【0079】
機能は、本明細書で開示される実施形態のうちのいくつかの特徴、機能、および/または利益のうちのいくつかを実装するように動作可能な、(代替的に、ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能などと呼ばれることがある)1つまたは複数のアプリケーション720によって実装され得る。アプリケーション720は、処理回路760とメモリ790とを備えるハードウェア730を提供する、仮想化環境700において稼働される。メモリ790は、処理回路760によって実行可能な命令795を含んでおり、それにより、アプリケーション720は、本明細書で開示される特徴、利益、および/または機能のうちの1つまたは複数を提供するように動作可能である。
【0080】
仮想化環境700は、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路760を備える、汎用または専用のネットワークハードウェアデバイス730を備え、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路760は、商用オフザシェルフ(COTS)プロセッサ、専用の特定用途向け集積回路(ASIC)、あるいは、デジタルもしくはアナログハードウェア構成要素または専用プロセッサを含む任意の他のタイプの処理回路であり得る。各ハードウェアデバイスはメモリ790-1を備え得、メモリ790-1は、処理回路760によって実行される命令795またはソフトウェアを一時的に記憶するための非永続的メモリであり得る。各ハードウェアデバイスは、ネットワークインターフェースカードとしても知られる、1つまたは複数のネットワークインターフェースコントローラ(NIC)770を備え得、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)770は物理ネットワークインターフェース780を含む。各ハードウェアデバイスは、処理回路760によって実行可能なソフトウェア795および/または命令を記憶した、非一時的、永続的、機械可読記憶媒体790-2をも含み得る。ソフトウェア795は、1つまたは複数の(ハイパーバイザとも呼ばれる)仮想化レイヤ750をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン740を実行するためのソフトウェア、ならびに、それが、本明細書で説明されるいくつかの実施形態との関係において説明される機能、特徴および/または利益を実行することを可能にする、ソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含み得る。
【0081】
仮想マシン740は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキングまたはインターフェース、および仮想ストレージを備え、対応する仮想化レイヤ750またはハイパーバイザによって稼働され得る。仮想アプライアンス720の事例の異なる実施形態が、仮想マシン740のうちの1つまたは複数上で実装され得、実装は異なるやり方で行われ得る。
【0082】
動作中に、処理回路760は、ソフトウェア795を実行してハイパーバイザまたは仮想化レイヤ750をインスタンス化し、ハイパーバイザまたは仮想化レイヤ750は、時々、仮想マシンモニタ(VMM)と呼ばれることがある。仮想化レイヤ750は、仮想マシン740に、ネットワーキングハードウェアのように見える仮想動作プラットフォームを提示し得る。
【0083】
図7に示されているように、ハードウェア730は、一般的なまたは特定の構成要素をもつスタンドアロンネットワークノードであり得る。ハードウェア730は、アンテナ7225を備え得、仮想化を介していくつかの機能を実装し得る。代替的に、ハードウェア730は、多くのハードウェアノードが協働し、特に、アプリケーション720のライフサイクル管理を監督する、管理およびオーケストレーション(MANO)7100を介して管理される、(たとえば、データセンタまたは顧客構内機器(CPE)の場合のような)ハードウェアのより大きいクラスタの一部であり得る。
【0084】
ハードウェアの仮想化は、いくつかのコンテキストにおいて、ネットワーク機能仮想化(NFV)と呼ばれる。NFVは、多くのネットワーク機器タイプを、データセンタおよび顧客構内機器中に位置し得る、業界標準高ボリュームサーバハードウェア、物理スイッチ、および物理ストレージ上にコンソリデートするために使用され得る。
【0085】
NFVのコンテキストでは、仮想マシン740は、プログラムを、それらのプログラムが、物理的な仮想化されていないマシン上で実行しているかのように稼働する、物理マシンのソフトウェア実装形態であり得る。仮想マシン740の各々と、その仮想マシンに専用のハードウェアであろうと、および/またはその仮想マシンによって仮想マシン740のうちの他の仮想マシンと共有されるハードウェアであろうと、その仮想マシンを実行するハードウェア730のその一部とは、別個の仮想ネットワークエレメント(VNE)を形成する。
【0086】
さらにNFVのコンテキストでは、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ730の上の1つまたは複数の仮想マシン740において稼働する特定のネットワーク機能をハンドリングすることを担当し、図7中のアプリケーション720に対応する。
【0087】
いくつかの実施形態では、各々、1つまたは複数の送信機7220と1つまたは複数の受信機7210とを含む、1つまたは複数の無線ユニット7200は、1つまたは複数のアンテナ7225に結合され得る。無線ユニット7200は、1つまたは複数の適切なネットワークインターフェースを介してハードウェアノード730と直接通信し得、無線アクセスノードまたは基地局など、無線能力をもつ仮想ノードを提供するために仮想構成要素と組み合わせて使用され得る。
【0088】
いくつかの実施形態では、何らかのシグナリングが、ハードウェアノード730と無線ユニット7200との間の通信のために代替的に使用され得る制御システム7230を使用して、実現され得る。
【0089】
図8は、特定の実施形態による方法を図示する。方法は、(図1および図2に関して上記で説明された管理ノード、機能またはシステムなどの)UEトレース始動ノードまたは機能によって実施され得る。図8の方法は、いくつかの点で、たとえば、図2中のUEトレース始動ノードまたは管理システムのシグナリングに対応し得る。
【0090】
方法はステップ802において始まり、UEトレース始動ノードは、1つまたは複数のUEに関係する1つまたは複数のイベントまたは測定を受信する。イベントおよび測定メッセージは、アクセス可能性と、保持性と、完全性とのうちの1つまたは複数など、1つまたは複数の性能メトリックの通常監視のために使用されるUE関係イベントおよび測定とネットワーク関係イベントおよび測定とを含み得る。UEトレース始動ノードは、1つまたは複数のRAN NFからのイベントによって提供される、NFにおけるUEのローカル識別情報(すなわち、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)、eNB UE S1AP ID、MME UE S1AP ID、AMF UE NGAP ID、RAN UE NGAP IDのうちの1つまたは複数など、無線アクセスネットワークにおいて使用されるUEについての識別情報)を、1つまたは複数のコアネットワークノード、たとえば、HSS、UDM、MMEおよび/またはAMFによって提供される、国際モバイル加入者識別情報(IMSI)または加入者識別情報など、それらのコアネットワークカウンターパートと相関させ得る。
【0091】
ステップ804において、UEトレース始動ノードは、ステップ802において受信されたイベントまたは測定に基づいて、1つまたは複数のUEのロケーションおよび/または識別情報を決定する。たとえば、イベント中のNFの識別情報は、UEトレース始動ノードが、NFのアドレスをルックアップし、したがって、関心のUEがNFに接続されると推定することを可能にし得る。ステップ802における相関された情報に基づいて、UEトレース始動ノードは、UEを識別し、NFに送信することによってそれをアドレス指定し得る。
【0092】
UEトレースは、多くの理由で開始され得る。たとえば、UEはトラブルシューティングのターゲットであり得、(たとえば、ステップ802におけるイベントまたは測定に基づいて決定されるような)性能メトリックによって測定されるような性能レベルがしきい値を満たすことができず、とるべき適切なアクションを決定するためにトレース情報が必要とされ、またはUEはトレース情報が監視および制御されることを必要とするサービスを要求する。ステップ806において、UEトレース始動ノードは、(ステップ804において識別されたNFなどの)RANノードまたは機能への直接インターフェースを介して、1つまたは複数のUEに対するトレースを始動するようにとの要求を含むトレース要求メッセージを送信する。
【0093】
トレース要求メッセージは、たとえば、1つまたは複数の特定のUEの識別情報を含むことによって、それらのUEに対するトレースを始動するようにとの要求を含み得る。識別情報は、たとえば、C-RNTI、eNB UE S1AP ID、MME UE S1AP ID、AMF UE NGAP ID、およびRAN UE NGAP IDのうちの1つまたは複数を含み得る。追加または代替として、トレース要求メッセージは、1つまたは複数のクラスのUEに対するトレースを始動するようにとの要求を含み得る。クラスは、国際モバイル機器識別情報(IMEI)またはIMEIソフトウェアバージョン(IMEISV)などの識別子に基づいて、UEトレース始動ノードによって決定され、次いで(1つまたは複数の)トレース要求メッセージ中で識別され得る特定のUEを決定するために使用され得る。
【0094】
トレース要求メッセージは、さらに、1つまたは複数の特定の要求されたトレースを識別するために使用される1つまたは複数のトレース識別情報を含むか、またはそれらに関連付けられ得る。トレース要求メッセージが複数のトレース識別情報を含む場合、それぞれのトレース識別情報は、トレースされるべきである各UEについて提供され得る。これらのトレース識別情報は、UEトレースイベントおよび測定を報告するメッセージ中にそれらを含めることによって、その後NFによって使用され得る。
【0095】
トレースは、NFに対してローカルであるか、またはUEがネットワークにおいてローミングし続けるとき、UEに追従し得る。したがって、トレース要求メッセージは、トレースがNFに対してローカルである(すなわち、トレースは、UEがNFから離れてローミングする場合、UEに追従する必要がない)かどうか、または、トレースが、UEがローミングするとき、UEに追従するかどうかに関する指示を含み得る。さらに、トレースは、時間的に一時的である(たとえば、規定された期間の間有効である)か、特定のイベントが起こるまで有効であるか、または、終了されるまで有効であり得る。これらの変数は、以下の表2中に示されているような表において一緒に編成され得、各要求されたトレースは1つの行および列に従う。
【0096】
トレースは、UEについて提供されるべき1つまたは複数の測定/イベントを必要とし得る。したがって、トレース要求メッセージは、トレースの一部としてUEトレース始動ノードに報告されるべきである、測定および/またはイベントの1つまたは複数の指示を含み得る。イベントおよび/または測定は、一意の名前を使用してグループ化され得、これは、要求された、たとえば、ハンドオーバ関係イベント、規定されたインターフェース上のイベント、あるいは特定のNFタイプ、たとえば、CU-CPまたはDUに従うイベントであり得る。
【0097】
測定/イベントは、インターフェース上の、すなわち、RAN NF間(5G RANのためのN2、F1、E1およびXnなど)のシグナリングメッセージまたは外部イベントと、NF内のシグナリングメッセージ、すなわち、内部イベントの両方に関する。
【0098】
トレース要求メッセージは、さらに、トレースについての1つまたは複数の開始条件の指示を含み得る。たとえば、開始条件は、トレースについての開始時間と、(開始条件の不在下で、デフォルト仮定であり得る)トレースが直ちに開始するべきであるという指示と、トレースを開始されるようにトリガする1つまたは複数のトリガイベントのうちの1つまたは複数を含み得る。1つまたは複数のトリガイベントは、UEについての無線メトリックがしきい値を満たすことと、無線アクセスネットワークノードまたは機能についての無線メトリックがしきい値を満たすことと、UEが特定の状態(たとえば、RRCコネクティビティ状態など)に入ることとのうちの1つまたは複数を含み得る。無線メトリックがしきい値を満たすことは、特定の無線メトリック(すなわち、より高い値が正の結果に対応するのか、より低い値が対応するのか)、およびトレースが正のイベント時に開始されるべきであるのか負のイベント時に開始されるべきであるのかに応じて、無線メトリックがそのしきい値を上回ることまたは下回ることに対応し得ることが、当業者によって理解されよう。
【0099】
その後、UEトレース始動ノードが、1つまたは複数のUEに対するUEトレースの一部として無線アクセスネットワークノード(またはUEトレースコンテキストが提供される他のRANノード)からイベントおよびメッセージを受信し得る。
【0100】
図9は、無線ネットワーク(たとえば、図5に示されている無線ネットワーク)における装置900の概略ブロック図を示す。装置は、図1および図2中の上記に示された管理ノード、機能またはシステムなど、UEトレース始動ノードまたは機能において実装され得る。装置900は、図8に関して説明された例示的な方法、および、場合によっては、本明細書で開示される任意の他のプロセスまたは方法を行うように動作可能である。また、図8の方法は、必ずしも装置900のみによって行われるとは限らないことを理解されたい。その方法の少なくともいくつかの動作は、1つまたは複数の他のエンティティによって実施され得る。
【0101】
仮想装置900は、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含み得る、処理回路、ならびに、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る、他のデジタルハードウェアを備え得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含み得る、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように設定され得る。メモリに記憶されたプログラムコードは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明される技法のうちの1つまたは複数を行うための命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、送信ユニット902、および装置900の任意の他の好適なユニットに、本開示の1つまたは複数の実施形態による、対応する機能を実施させるために使用され得る。
【0102】
図9に示されているように、装置900は、送信ユニット902を含む。送信ユニット902は、無線アクセスネットワークノードまたは機能への直接インターフェースを介して、1つまたは複数のユーザ機器に対するトレースを始動するようにとの要求を含むトレース要求メッセージを送信するように設定される。
【0103】
図10は、特定の実施形態による方法を図示する。方法は、基地局または(上記で説明されたネットワークノード560などの)ネットワークノード、あるいは基地局またはネットワークノードの構成部分によって実施され得る。構成部分は、(たとえば、CU-CPまたはCU-UPなどの)中央ユニットまたは分散ユニット(DU)を備え得る。図10の方法は、いくつかの点で、図2に示されているNFのシグナリングに対応し得る。
【0104】
方法はステップ1002において始まり、ネットワークノードまたはネットワークノードの構成部分は、UEトレース始動ノードとの直接インターフェースを介して、トレース要求メッセージを受信する。トレース要求メッセージは、1つまたは複数のUEに対するトレースを始動するようにとの要求を含む。
【0105】
トレース要求メッセージは、たとえば、1つまたは複数の特定のUEの識別情報を含むことによって、それらのUEに対するトレースを始動するようにとの要求を含み得る。識別情報は、たとえば、C-RNTI、eNB UE S1AP ID、MME UE S1AP ID、AMF UE NGAP ID、およびRAN UE NGAP IDのうちの1つまたは複数を含み得る。追加または代替として、トレース要求メッセージは、1つまたは複数のクラスのUEに対するトレースを始動するようにとの要求を含み得る。クラスは、国際モバイル機器識別情報(IMEI)またはIMEIソフトウェアバージョン(IMEISV)などの識別子に基づいて、UEトレース始動ノードによって決定され、次いで(1つまたは複数の)トレース要求メッセージ中で識別され得る特定のUEを決定するために使用され得る。
【0106】
トレース要求メッセージは、さらに、1つまたは複数の特定の要求されたトレースを識別するために使用される1つまたは複数のトレース識別情報を含むか、またはそれらに関連付けられ得る。トレース要求メッセージが複数のトレース識別情報を含む場合、それぞれのトレース識別情報は、トレースされるべきである各UEについて提供され得る。これらのトレース識別情報は、UEトレースイベントおよび測定を報告するメッセージ中にそれらを含めることによって、その後NFによって使用され得る。
【0107】
トレースは、NFに対してローカルであるか、またはUEがネットワークにおいてローミングし続けるとき、UEに追従し得る。したがって、トレース要求メッセージは、トレースがNFに対してローカルである(すなわち、トレースは、UEがNFから離れてローミングする場合、UEに追従する必要がない)かどうか、または、トレースが、UEがローミングするとき、UEに追従するかどうかに関する指示を含み得る。さらに、トレースは、時間的に一時的である(たとえば、規定された期間の間有効である)か、特定のイベントが起こるまで有効であるか、または、終了されるまで有効であり得る。これらの変数は、以下の表3中に示されているような表において一緒に編成され得、各要求されたトレースは1つの行および列に従う。
【0108】
トレースは、UEについて提供されるべき1つまたは複数の測定/イベントを必要とし得る。したがって、トレース要求メッセージは、トレースの一部としてUEトレース始動ノードに報告されるべきである、測定および/またはイベントの1つまたは複数の指示を含み得る。イベントおよび/または測定は、一意の名前を使用してグループ化され得、これは、要求された、たとえば、ハンドオーバ関係イベント、規定されたインターフェース上のイベント、あるいは特定のNFタイプ、たとえば、CU-CPまたはDUに従うイベントであり得る。
【0109】
測定/イベントは、インターフェース上の、すなわち、RAN NF間(5G RANのためのN2、F1、E1およびXnなど)のシグナリングメッセージまたは外部イベントと、NF内のシグナリングメッセージ、すなわち、内部イベントの両方に関する。
【0110】
トレース要求メッセージは、さらに、トレースについての1つまたは複数の開始条件の指示を含み得る。たとえば、開始条件は、トレースについての開始時間と、(開始条件の不在下で、デフォルト仮定であり得る)トレースが直ちに開始するべきであるという指示と、トレースを開始されるようにトリガする1つまたは複数のトリガイベントのうちの1つまたは複数を含み得る。1つまたは複数のトリガイベントは、UEについての無線メトリックがしきい値を満たすことと、無線アクセスネットワークノードまたは機能についての無線メトリックがしきい値を満たすことと、UEが特定の状態(たとえば、RRCコネクティビティ状態など)に入ることとのうちの1つまたは複数を含み得る。無線メトリックがしきい値を満たすことは、特定の無線メトリック(すなわち、より高い値が正の結果に対応するのか、より低い値が対応するのか)、およびトレースが正のイベント時に開始されるべきであるのか負のイベント時に開始されるべきであるのかに応じて、無線メトリックがそのしきい値を上回ることまたは下回ることに対応し得ることが、当業者によって理解されよう。
【0111】
ステップ1004において、ネットワークノードまたはネットワークノードの構成部分は、直接インターフェースを介して、トレース要求メッセージにおいて規定されているUEトレースについてのイベントおよび/または測定をUEトレース始動ノードに送信する。
【0112】
ステップ1006において、別のネットワークノードへのUEのハンドオーバ時に(たとえば、図4参照)、または同じネットワークノードの別の構成部分へのUEのハンドオーバ時に(たとえば、図3参照)、ネットワークノードまたはネットワークノードの構成部分は、トレースに関係する情報をターゲット無線アクセスネットワークノードまたは機能にフォワーディングする。たとえば、(ステップ1002において受信されたトレース要求メッセージにおいて規定されている)UEトレースコンテキストが、ターゲット無線アクセスネットワークノードまたは機能に転送され得る。ターゲットRANネットワークノードは、1つまたは複数のトレースを始動するための開始条件で設定され得る。たとえば、ターゲットRANネットワークノードは、特定のトレース識別情報またはUE識別情報が、ターゲットRANネットワーク機能に入るかまたは接続するときにトレースを始動するように設定され得る。代替的に、ターゲットRANネットワーク機能は、たとえば、ハンドオーバ要求において、UEトレース始動ノードから、UE識別情報またはUEトレース識別情報に関連するUEトレースコンテキストをフェッチすることができ、UEトレースコンテキストは、始動されるべきトレースに関する情報、すなわち、UEトレース設定を含んでいる。
【0113】
図11は、無線ネットワーク(たとえば、図5に示されている無線ネットワーク)における装置1100の概略ブロック図を示す。装置は、基地局または(上記で説明されたネットワークノード560などの)ネットワークノード、あるいは基地局またはネットワークノードの構成部分において実装され得る。構成部分は、(たとえば、CU-CPまたはCU-UPなどの)中央ユニットまたは分散ユニット(DU)を備え得る。装置1100は、図10に関して説明された例示的な方法、および、場合によっては、本明細書で開示される任意の他のプロセスまたは方法を行うように動作可能である。また、図10の方法は、必ずしも装置1100のみによって行われるとは限らないことを理解されたい。その方法の少なくともいくつかの動作は、1つまたは複数の他のエンティティによって実施され得る。
【0114】
仮想装置1100は、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含み得る、処理回路、ならびに、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る、他のデジタルハードウェアを備え得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含み得る、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように設定され得る。メモリに記憶されたプログラムコードは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明される技法のうちの1つまたは複数を行うための命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、受信ユニット1102、および装置1100の任意の他の好適なユニットに、本開示の1つまたは複数の実施形態による、対応する機能を実施させるために使用され得る。
【0115】
図11に示されているように、装置1100は、受信ユニット1102を含む。受信ユニット1102は、UEトレース始動ノードとの直接インターフェースを介して、1つまたは複数のユーザ機器に対するトレースを始動するようにとの要求を含むトレース要求メッセージを受信するように設定される。
【0116】
ユニットという用語は、エレクトロニクス、電気デバイス、および/または電子デバイスの分野での通常の意味を有し得、たとえば、本明細書で説明されるものなど、それぞれのタスク、プロシージャ、算出、出力、および/または表示機能を行うための、電気および/または電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理固体および/または個別デバイス、コンピュータプログラムまたは命令などを含み得る。
【0117】
誤解を避けるために、以下の番号を付けられた文は、本開示の実施形態を提示する。
【0118】
グループAの実施形態
1. 無線通信ネットワークのための、UEトレース始動ノードによって実施される方法であって、方法が、
- 無線アクセスネットワークノードまたは機能への直接インターフェースを介して、1つまたは複数のユーザ機器(UE)に対するトレースを始動するようにとの要求を含むトレース要求メッセージを送信すること
を含む、方法。
2. 無線アクセスネットワークノードまたは機能が、基地局と、基地局の中央ユニット制御プレーン機能と、基地局の中央ユニットユーザプレーン機能と、基地局の分散ユニットとのうちの1つまたは複数を備える、実施形態1に記載の方法。
3. トレース要求メッセージが、特定のUEに対するトレースを始動するようにとの要求を含む、実施形態1または2に記載の方法。
4. トレース要求メッセージが、国際モバイル加入者識別情報(IMSI)など、特定のUEの識別情報を含む、実施形態3に記載の方法。
5. トレース要求メッセージが、1つまたは複数のクラスのUEに対するトレースを始動するようにとの要求を含む、実施形態1または2に記載の方法。
6. トレース要求メッセージが、国際モバイル機器識別情報(IMEI)またはIMEIソフトウェアバージョン(IMEISV)など、上記クラスのUEの識別情報を含む、実施形態5に記載の方法。
7. トレース要求メッセージは、トレースが無線アクセスネットワークノードまたは機能にローカルであるかどうか、あるいは、トレースが、1つまたは複数のUEが無線通信ネットワークをローミングするとき、1つまたは複数のUEに追従するかどうかの指示を含む、実施形態1から6のいずれか1つに記載の方法。
8. トレース要求メッセージが、1つまたは複数のUEについて報告されるべきである1つまたは複数のイベントの指示を含む、実施形態1から7のいずれか1つに記載の方法。
9. 1つまたは複数のイベントが、ハンドオーバ関係イベントと、1つまたは複数の規定されたインターフェース上のイベントと、1つまたは複数の規定された無線アクセスネットワークノードまたは機能を伴うイベントとのうちの1つまたは複数を含む、実施形態8に記載の方法。
10. トレース要求メッセージが、1つまたは複数のUEについて報告されるべきである1つまたは複数の測定の指示を含む、実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法。
11. トレース要求メッセージが、トレースについての1つまたは複数の開始条件の指示を含む、実施形態1から10のいずれか1つに記載の方法。
12. 1つまたは複数の開始条件は、トレースについての開始時間と、トレースが直ちに開始するべきであるという指示と、トレースを開始されるようにトリガする1つまたは複数のトリガイベントとのうちの1つまたは複数を含む、実施形態11に記載の方法。
13. 1つまたは複数のトリガイベントは、UEについての無線メトリックがしきい値を満たすことと、無線アクセスネットワークノードまたは機能についての無線メトリックがしきい値を満たすことと、UEが特定の状態に入ることとのうちの1つまたは複数を含む、実施形態12に記載の方法。
14.
- 無線通信ネットワークのノードから、1つまたは複数のUEに関係する1つまたは複数のイベントおよび測定を受信することと、
- 1つまたは複数の受信されたイベントおよび測定に基づいて、1つまたは複数のUEのロケーションおよび識別情報のうちの1つまたは複数を決定することと
をさらに含む、実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法。
15. 1つまたは複数のUEのロケーションが、無線アクセスネットワークノードまたは機能の識別情報を含む、実施形態14に記載の方法。
16. UEトレース始動ノードが無線アクセスネットワーク中にある、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
17. UEトレース始動ノードがコアネットワーク中にある、実施形態1から16のいずれか1つに記載の方法。
18. UEトレース始動ノードが、管理ノードまたは機能を含む、実施形態1から17のいずれか1つに記載の方法。
【0119】
グループBの実施形態
19. 無線通信ネットワークのための、無線アクセスネットワークノードまたは機能によって実施される方法であって、方法が、
- UEトレース始動ノードとの直接インターフェースを介して、1つまたは複数のユーザ機器(UE)に対するトレースを始動するようにとの要求を含むトレース要求メッセージを受信すること
を含む、方法。
20. 無線アクセスネットワークノードまたは機能が、基地局と、基地局の中央ユニット制御プレーン機能と、基地局の中央ユニットユーザプレーン機能と、基地局の分散ユニットとのうちの1つまたは複数を備える、実施形態19に記載の方法。
21. トレース要求メッセージが、特定のUEに対するトレースを始動するようにとの要求を含む、実施形態19または20に記載の方法。
22. トレース要求メッセージが、国際モバイル加入者識別情報(IMSI)など、特定のUEの識別情報を含む、実施形態21に記載の方法。
23. トレース要求メッセージが、1つまたは複数のクラスのUEに対するトレースを始動するようにとの要求を含む、実施形態19または20に記載の方法。
24. トレース要求メッセージが、国際モバイル機器識別情報(IMEI)またはIMEIソフトウェアバージョン(IMEISV)など、上記クラスのUEの識別情報を含む、実施形態23に記載の方法。
25. トレース要求メッセージは、トレースが無線アクセスネットワークノードまたは機能にローカルであるかどうか、あるいは、トレースが、1つまたは複数のUEが無線通信ネットワークをローミングするとき、1つまたは複数のUEに追従するかどうかの指示を含む、実施形態19から24のいずれか1つに記載の方法。
26. トレース要求メッセージが、1つまたは複数のUEについて報告されるべきである1つまたは複数のイベントの指示を含む、実施形態19から25のいずれか1つに記載の方法。
27. 1つまたは複数のイベントが、ハンドオーバ関係イベントと、1つまたは複数の規定されたインターフェース上のイベントと、1つまたは複数の規定された無線アクセスネットワークノードまたは機能を伴うイベントとのうちの1つまたは複数を含む、実施形態26に記載の方法。
28. トレース要求メッセージが、1つまたは複数のUEについて報告されるべきである1つまたは複数の測定の指示を含む、実施形態19から27のいずれか1つに記載の方法。
29. トレース要求メッセージが、トレースについての1つまたは複数の開始条件の指示を含む、実施形態19から28のいずれか1つに記載の方法。
30. 1つまたは複数の開始条件は、トレースについての開始時間と、トレースが直ちに開始するべきであるという指示と、トレースを開始されるようにトリガする1つまたは複数のトリガイベントとのうちの1つまたは複数を含む、実施形態29に記載の方法。
31. 1つまたは複数のトリガイベントは、UEについての無線メトリックがしきい値を満たすことと、無線アクセスネットワークノードまたは機能についての無線メトリックがしきい値を満たすことと、UEが特定の状態に入ることとのうちの1つまたは複数を含む、実施形態30に記載の方法。
32.
- ターゲット無線アクセスネットワークノードまたは機能への、1つまたは複数のUEのうちの少なくとも1つのハンドオーバ時に、トレースに関係する情報を、ターゲット無線アクセスネットワークノードまたは機能にフォワーディングすること
をさらに含む、実施形態19から31のいずれか1つに記載の方法。
【0120】
グループCの実施形態
33. 基地局であって、基地局が、
- グループBの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された処理回路と、
- 基地局に電力を供給するように設定された電力供給回路と
を備える、基地局。
34. 基地局のための構成部分であって、構成部分が、
- グループBの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された処理回路と、
- 基地局に電力を供給するように設定された電力供給回路と
を備える、構成部分。
35. 構成部分が、中央ユニットまたは分散ユニットを含む、実施形態34に記載の構成部分。
36. UEトレース始動ノードであって、UEトレース始動ノードが、
- グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された処理回路と、
- UEトレース始動ノードに電力を供給するように設定された電力供給回路と
を備える、UEトレース始動ノード。
図1
図2
図3a
図3b
図4a
図4b
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11